JPH1186637A - 可動部用耐溶剤性ケーブル - Google Patents
可動部用耐溶剤性ケーブルInfo
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- JPH1186637A JPH1186637A JP24519597A JP24519597A JPH1186637A JP H1186637 A JPH1186637 A JP H1186637A JP 24519597 A JP24519597 A JP 24519597A JP 24519597 A JP24519597 A JP 24519597A JP H1186637 A JPH1186637 A JP H1186637A
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Abstract
耐溶剤性及び耐摩耗性にも優れた可動部用耐溶剤性ケー
ブルを提供すること。 【解決手段】 複数本の絶縁線心と該線心の外周に施さ
れたシースを備えたケーブルであり、前記シースが、ポ
リエチレン30〜70重量部(A)、ポリプロピレン5
〜50重量%と、ゲル分が5〜60%でHDA硬度が7
0〜90であるエチレン−α−オレフィン共重合体95
〜50重量%よりなるポリオレフィン系エラストマー7
0〜30重量部(B)からなる樹脂組成物の成形体であ
って、HDD硬度が30〜40である被覆材よりなる可
動部用耐溶剤性ケーブル。
Description
ーブルに関し、詳しくは柔軟性、耐溶剤性、及び耐摩耗
性に優れた可動部用耐溶剤性ケーブル(ポリオレフィン
被覆ケーブル)に関する。なお、ここでいう「可動部」
とは、主として、塗装ロボットアーム部や塗装機のケー
ブル・ホース支持案内装置などをいう。
動部用ケーブルの被覆材としては、ポリ塩化ビニル樹脂
組成物やポリウレタン系エラストマーよりなる樹脂成形
体が一般的に使用されていた。
に晒されると著しく硬化したり、収縮するといった問題
があった。また、後者は、溶剤に晒されると著しく膨潤
するなど、耐溶剤性に劣っていた。
る樹脂、例えばポリエチレン樹脂、フッ素樹脂(含有フ
ッ素系エラストマー)、ポリアミド樹脂(含ポリアミド
系エラストマー)等を可動部用のケーブルに利用するこ
とが一応考えられる。しかしながら、これら樹脂は柔軟
性に乏しいことから、可動部用のケーブルには適さな
い。
提案がなされた(特開昭59−160909号公報参
照)。すなわち、密度、メルトインデックス値を限定し
たエチレンと炭素数が4以上のα−オレフィンとの線状
エチレン共重合体を主体とした材料をケーブルの保護層
として用いるという提案がなされた。
は耐ESCR、耐溶剤性に優れているものの、やはり柔
軟性に乏しく、可動部用のケーブルには適さなかった。
優れていることはもちろんのこと、耐溶剤性及び耐摩耗
性にも優れた可動部用耐溶剤性ケーブルを提供するとこ
ろにある。
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ポリエチレ
ンと、特定の部分架橋ポリオレフィン系エラストマーと
を混合して得たポリオレフィン組成物の成形体が、柔軟
性、耐溶剤性、及び耐摩耗性に優れたシースとなること
を見い出し、そして本発明に至った。
数本の絶縁線心と該線心の外周にシースが施されてなる
ケーブルであって、前記シースが、(A)ポリエチレン
30〜70重量部、(B)ポリプロピレン5〜50重量
%と、ゲル分(ゲル分率)が5〜60%でHDA硬度が
70〜90であるエチレン−α−オレフィン共重合体9
5〜50重量%よりなるポリオレフィン系エラストマー
70〜30重量部からなる樹脂組成物の成形体であっ
て、HDD硬度が30〜40である被覆材よりなること
を特徴とする。
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、超低密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン等が挙
げられる。平均分子量に特に限定はないが、およそのと
ころ1×103〜5×104 である。1×103 未満で
は、耐溶剤性に劣るという可能性が生じ易くなり、5×
104 を超える場合、成形加工性が悪くなるという可能
性が生じやすくなる。
0重量部である。30重量部未満の場合、耐溶剤性及び
耐摩耗性が充分でなく、逆に70重量部を超える場合、
柔軟性が悪くなる。なお、好ましい範囲は、40〜60
重量部である。
は、ポリプロピレン5〜50重量%と、ゲル分が5〜6
0%でHDA硬度が70〜90であるエチレン−α−オ
レフィン共重合体95〜50重量%よりなる。エチレン
−α−オレフィン共重合体のゲル分が5%未満の場合、
耐溶剤性が悪く、逆にゲル分が60%を超えると、耐溶
剤性は向上するものの、成形加工性が悪くなる。また、
HDA硬度が70未満の場合、耐溶剤性が悪く、90を
超えると柔軟性が悪くなる。
合量は前記のごとく、ポリエチレン30〜70重量部に
対して70〜30重量部である。70重量部を超える場
合、耐溶剤性及び耐摩耗性が充分でなく、逆に30重量
部未満の場合、柔軟性が悪くなる。なお、好ましい範囲
は、60〜40重量%である。
(B)よりなる可動部用耐溶剤性ケーブル用樹脂組成物
に、公知の酸化防止剤、銅害防止剤、難燃剤、滑剤、着
色剤などを適宜併用することができる。
度の柔軟性を有し、耐摩耗性に優れている。しかも、耐
溶剤性に優れていることから、塗装ロボットアーム部や
塗装機のケーブル・ホース支持案内装置などに用いられ
て各種溶剤が付着したり、溶剤が浸漬しても従来のよう
に膨潤したり、硬化したり収縮するようなことはない。
各樹脂、及びエラストマーを同表に記載した割合で以て
配合し、オープンロールやニーダー等の混練機を使用し
て均一に混合し、樹脂組成物を得た。なお、各エラスト
マー(A〜R)に関するポリプロピレン含有量、エチレ
ン−α−オレフィン含有量、ゲル分率、及びHDA硬度
の詳細は[表1]の如くである。
cm2で5分間加圧プレスし、厚さ1mm及び10mm
のシートを成形した。
びトルエン浸漬後の重量変化率の測定を行なった。
機にて、シース材として被覆成形して図1に示すケーブ
ル(PCCE−SB 2C×0.5mm2、計装用架橋
ポリエチレン絶縁ポリオレフィンシースケーブル<編組
しゃへい付>、仕上げ外径:約5.5mm)を作成し
た。このケーブルを用いて摩耗試験を行なった。それぞ
れの結果を[表2]〜[表6]に併記する。
漬後の重量変化率の測定、及び耐摩耗性試験の各操作
方法及び評価方法は次の通りである。
い、JIS K 7215「プラスチックのデュロメー
タ硬さ試験方法」に従って測定した。
い、50℃のトルエン中に3時間浸漬し、取り出し直後
表面のトルエンを軽く拭き取り重量を測定した。そのあ
と、80℃×10時間減圧乾燥し、乾燥後の重量を測定
して次式によって重量変化率を求めた。
(減圧乾燥後の重量)]/(減圧乾燥後の重量)×100耐摩耗試験 UL−1581(エレベータケーブルの摩耗試験)に定
められた摩耗試験装置を用いて実施した。図2に示す刃
先を移動テーブル上に取り付けたケーブルに圧着し、移
動テーブルを往復させてシース材が摩耗して編組しゃへ
いに到達するときの移動回数を求め(移動ストローク:
150mm、移動速度:30回/分(1往復を1回と数
える)、刃先をケーブルに圧着する荷重:760g
f)、移動回数が5,001回以上のものを○、2,0
01〜5,000回のものを△、2,000回以下のも
のを×と評価した。このように移動回数が多いほど、耐
摩耗性に優れていると言える。
の可動部用耐溶剤性ケーブルは、耐摩耗性及び耐溶剤性
に優れ、しかも柔軟性も良好であることが分かる。すな
わち、このような特性は、ポリエチレンと特定のポリオ
レフィン系エラストマーとを特定割合で組み合わせた各
実施例のシース材により初めて得られ、比較例に示すよ
うな組み合わせのシース材では、塗装ロボットの可動部
等のような非常に過酷な所にも使用できるようなケーブ
ルは到底得られないのである。
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】複数本の絶縁線心と該線心の外周に施され
たシースを備えたケーブルであり、前記シースが、 (A)ポリエチレン30〜70重量部、 (B)ポリプロピレン5〜50重量%と、ゲル分が5〜
60%でHDA硬度が70〜90であるエチレン−α−
オレフィン共重合体95〜50重量%よりなるポリオレ
フィン系エラストマー70〜30重量部 からなる樹脂組成物の成形体であって、HDD硬度が3
0〜40である被覆材よりなることを特徴とする可動部
用耐溶剤性ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24519597A JP3956033B2 (ja) | 1997-09-10 | 1997-09-10 | 可動部用耐溶剤性ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24519597A JP3956033B2 (ja) | 1997-09-10 | 1997-09-10 | 可動部用耐溶剤性ケーブル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1186637A true JPH1186637A (ja) | 1999-03-30 |
JP3956033B2 JP3956033B2 (ja) | 2007-08-08 |
Family
ID=17130045
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24519597A Expired - Lifetime JP3956033B2 (ja) | 1997-09-10 | 1997-09-10 | 可動部用耐溶剤性ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3956033B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010282776A (ja) * | 2009-06-03 | 2010-12-16 | Swcc Showa Cable Systems Co Ltd | 車載用アンテナ同軸ケーブル |
-
1997
- 1997-09-10 JP JP24519597A patent/JP3956033B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010282776A (ja) * | 2009-06-03 | 2010-12-16 | Swcc Showa Cable Systems Co Ltd | 車載用アンテナ同軸ケーブル |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3956033B2 (ja) | 2007-08-08 |
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