JPH1181637A

JPH1181637A - フリーアクセスフロア

Info

Publication number: JPH1181637A
Application number: JP9244404A
Authority: JP
Inventors: Hitoshi Fukao; 仁深尾; Sanemare Ichihara; 真希市原
Original assignee: Taisei Corp
Current assignee: Taisei Corp
Priority date: 1997-09-09
Filing date: 1997-09-09
Publication date: 1999-03-26

Abstract

(57)【要約】【課題】床吹出し口から室内に吹き出す空調空気を必要
とする場所に確実に供給できるとともに、室内の機器を
移動したり、間仕切り壁の変更等に応じて床吹出し口の
位置変更も可能なフリーアクセスフロアを提供する。【解決手段】内部に空洞部を設け、４方の側板のいずれ
かに前記空洞部と連通する開口部を形成した箱形状のフ
ロアユニットＵ₁〜Ｕ₂₂を使用し、各フロアユニットを
既存の床面上に縦横に配置することによりフロアユニッ
トの上板をフロア面４としている。そして、前記開口部
を対向させたフロアユニットどうしを隣接配置すること
により、前記空洞部どうしが連通する連通路を形成して
いる。そして、所定のフロアユニットの上板に吹出し口
を形成することにより、前記連通路を空調用ダクトとし
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、床吹出し空調方
式を備えたフリーアクセスフロアに関する。

【０００２】

【従来の技術】現在、ほとんどのオフィスではフリーア
クセスフロアを採用している。このフリーアクセスフロ
アは、既存の床面と床パネルとの間に床下空間を設けた
２重床構造であって、床下空間にＯＡ機器の配線ケーブ
ルや電話の通信ケーブルなどを収納してオフィス内の美
観の向上、歩行安全を図るようにしている。

【０００３】また、電算室や放送スタジオなどのように
室内に多数の大型機器を設置したフリーアクセスフロア
では、床の一部に吹出し口を設け、床下空間の全域を空
調ダクトとして前記吹出し口から空調空気を室内に吹き
出すようにした床吹出し空調方式を採用している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の床吹出し空調方式のフリーアクセスフロアは、床下
空間を流れる空調空気の方向を特定することができず、
必要とする場所での空調空気に温度分布が発生しやす
く、吹出し流量が各吹出し口毎に異なってしまうという
不都合が生じている。

【０００５】また、従来のフリーアクセスフロアは、施
工後に吹出し口の位置を変更することができないので、
室内の機器を移動したり、室内の間仕切り壁を変更する
と、最適な位置から空調空気を吹出すことができなくな
る場合がある。

【０００６】さらに、多数のＯＡ機器の配線ケーブルや
電話の通信ケーブルを既存の床面上に収納すると、床下
空間がケーブルによって煩雑になるおそれがある。この
発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、床吹出し
口から室内に吹き出す空調空気を必要とする場所に確実
に供給でき、室内の機器を移動したり、間仕切り壁の変
更等に応じて床吹出し口の位置変更も可能となり、しか
も、床下空間のケーブルを整然と収納することができる
フリーアクセスフロアを提供することを目的としてい
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
フリーアクセスフロアは、内部に空洞部を設け、４方の
側板のいずれかに前記空洞部と連通する開口部を形成し
た箱形状のフロアユニットを、既存の床面上に縦横に配
置して各フロアユニットの上板をフロア面とするととも
に、各フロアユニットの開口部どうしを対応させて隣接
配置することにより前記空洞部どうしが連通する連通路
を形成し、この連通路の所定のフロアユニットの上板に
吹出し口を設けることにより、前記連通路を空調空気が
通過する空調用ダクトとした。

【０００８】また、請求項２記載の発明は、請求項１記
載のフリーアクセスフロアにおいて、前記空調用ダクト
と異なる位置、或いは前記空調用ダクトと交叉する位置
に、各フロアユニットの開口部どうしを対応させて隣接
配置することにより前記空洞部どうしが連通する連通路
を形成し、この連通路を、ＯＡ機器の配線ケーブルや電
話の通信ケーブル等を収納するケーブル収納路とした。

【０００９】さらに、請求項３記載の発明は、請求項２
記載のフリーアクセスフロアにおいて、前記ケーブル収
納路を構成している所定のフロアユニットの上板に、ケ
ーブル接続用コンセントを配設した。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るフリーアクセ
スフロアの実施形態について図面を参照して説明する。

【００１１】図１に示すものは、第１実施形態のフリー
アクセスフロアを示すものである。このフリーアクセス
フロアは、空洞部を設けた直方体の箱形状のフロアユニ
ットＵを既存の床面２上に縦横に配置することにより、
各フロアユニットＵの上面をフロア面４としているとと
もに、側板に開口部を設けたフロアユニットＵを隣接配
置することにより各フロアユニットＵの空洞部を連通さ
せて空調用ダクトＤ₁、Ｄ₂及びケーブル収納路Ｋ₁、
Ｋ₂、Ｋ₃をフロア面４の下部に設けている。

【００１２】すなわち、前記空調用ダクトＤ₁は、フロ
アユニットＵ₁、Ｕ₂、Ｕ₃、Ｕ₄、Ｕ₅、Ｕ₆、Ｕ₇
により構成している。フロアユニットＵ₁は、図３に示
すように、長手方向の両側板に開口部１０ａ、１０ｂを
形成し、空洞部１２を介して長手方向に連通した構造と
している。そして、これらフロアユニットＵ₁の上板に
は吹出し口１４が形成されており、この吹出し口１４を
介して上板の上方空間と空洞部１２とが連通している。

【００１３】フロアユニットＵ₂は、図４に示すよう
に、上板をフロア面４の一部とし、長手方向及び幅方向
の側板の全てに４つの開口部１０ａ〜１０ｄを形成した
構造としている。なお、このフロアユニットＵ₂は、後
述するケーブル収納路Ｋ₁も兼ねたユニットとなってい
る。

【００１４】また、フロアユニットＵ₃、Ｕ₆は、図５
に示すように、上板をフロア面４の一部とし、長手方向
の両側板に開口部１０ａ、１０ｂを形成した構造として
いる。そして、フロアユニットＵ₄は、図６に示すよう
に、上板に吹出し口１４を形成し、長手方向の両側板に
開口部１０ａ、１０ｂを形成しているとともに、幅方向
の一方の側板に開口部１０ｃを形成した構造としてい
る。

【００１５】また、フロアユニットＵ₅は、図７に示す
ように、長手方向の両側板に開口部１０ａ、１０ｂを形
成し、幅方向の一方の側板に開口部１０ｃを形成してい
るとともに、上板にケーブル接続用コンセント１６を埋
め込んだ構造としている。ここで、前記ケーブルコンセ
ント１６は、空洞部１２側に下部差し込み口（図示せ
ず）を設け、フロア面４の一部となる上面に上部差し込
み口を設けた構造としており、空洞部１２に延びてきた
ＯＡ機器の配線ケーブルや電話の通信ケーブルを下側の
差し込み口に接続するようにしており、このフロアユニ
ットＵ₅は後述するケーブル収納路Ｋ₂も兼ねたユニッ
トとなっている。さらに、フロアユニットＵ₇は、図８
に示すように、上板をフロア面４の一部とし、幅方向の
両側板に開口部１０ｃ、１０ｄを形成した構造としてい
る。

【００１６】上記構成のフロアユニットにより空調用ダ
クトＤ₁を形成すると、符号６ａの導入口から供給され
た空調空気は、フロアユニットＵ₁、Ｕ₂、Ｕ₃、Ｕ₄
の空洞部１２を通過していき、フロアユニットＵ₄で２
方向に分岐し、一方はフロアユニットＵ₇の空洞部１２
を通過して排出口８ａ₁まで流れ、他方はフロアユニッ
トＵ₅、Ｕ₆の空洞部１２を通過して排出口８ａ₂まで
流れていく。これにより、空調用ダクトＤ₁内を流れる
空調空気は滞留する箇所が発生しないので、フロアユニ
ットＵ₁、Ｕ₄の吹出し口１４から一定流量の空調空気
が室内に向けて流れ出る。

【００１７】また、前記空調用ダクトＤ₂は、フロアユ
ニットＵ₈、Ｕ₉、Ｕ₁₀、Ｕ₁₁、Ｕ ₁₂、Ｕ₁₃により構成
している。フロアユニットＵ₈、Ｕ₉、Ｕ₁₁、Ｕ₁₂は、
図５で示したフロアユニットと同一構造のユニットを使
用している。また、フロアユニットＵ₁₀、Ｕ₁₃は、図３
で示したフロアユニットと同一構造のユニットを使用し
ている。

【００１８】上記構成のフロアユニットにより空調用ダ
クトＤ₂を形成すると、符号６ｂの導入口から供給され
た空調空気は、フロアユニットＵ₈、Ｕ₉、Ｕ₁₀、
Ｕ₁₁、Ｕ ₁₂、Ｕ₁₃の空洞部１２を通過して排出口８₂ま
で流れていき、空調用ダクトＤ₂内に空気が滞留する箇
所が発生しないので、フロアユニットＵ₁₀、Ｕ₁₃の吹出
し口１４から一定流量の空調空気が室内に向けて流れ出
る。

【００１９】また、前記ケーブル収納路Ｋ₁は、フロア
ユニットＵ₁₄、Ｕ₂、Ｕ₁₅により構成しており、フロア
ユニットＵ₁₄は、図８で示したフロアユニットと同一構
造のユニットを使用している。また、フロアユニットＵ
₁₅は、図９に示すように、幅方向の一方の側板に開口部
１０ｃを形成しているとともに、上板にケーブル接続用
コンセント１６を埋め込んだ構造としている。

【００２０】上記構成のフロアユニットによりケーブル
収納路Ｋ₁を形成すると、フロアユニットＵ₁₄の開口部
１０ｃ側から延びてきたＯＡ機器の配線ケーブルや電話
の通信ケーブルは、フロアユニットＵ₂の空洞部１２を
通過し、フロアユニットＵ₁₅の下側の差し込み口に接続
する。

【００２１】また、前記ケーブル収納路Ｋ₂は、フロア
ユニットＵ₁₆、Ｕ₁₇、Ｕ₅により構成しており、フロア
ユニットＵ₁₆は図５で示したフロアユニットと同一構造
のユニットを使用している。また、フロアユニットＵ₁₇
は、図１０に示すように、長手方向の一方の側板に開口
部１０ａを形成しているとともに、幅方向の一方の側板
に開口部１０ｄを形成した構造としている。

【００２２】上記構成のフロアユニットによりケーブル
収納路Ｋ₂を形成すると、フロアユニットＵ₁₆の開口部
１０ａ側から延びてきたＯＡ機器の配線ケーブルや電話
の通信ケーブルは、フロアユニットＵ₁₇の空洞部１２を
通過し、フロアユニットＵ₅の下側の差し込み口に接続
する。

【００２３】さらに、前記ケーブル収納路Ｋ₃は、フロ
アユニットＵ₁₈、Ｕ₁₉、Ｕ₂₀、Ｕ₂₁、Ｕ₂₂により構成し
ており、フロアユニットＵ₁₈、Ｕ₁₉、Ｕ₂₀、Ｕ₂₁は、図
５で示したフロアユニットと同一構造のユニットを使用
している。また、フロアユニットＵ₁₈は、図１１に示す
ように、長手方向の一方の側板に開口部１０ａを形成し
ているとともに、上板にケーブル接続用コンセント１６
を埋め込んだ構造としている。

【００２４】上記構成のフロアユニットによりケーブル
収納路Ｋ₂を形成すると、フロアユニットＵ₂₂の開口部
１０ａ側から延びてきたＯＡ機器の配線ケーブルや電話
の通信ケーブルは、フロアユニットＵ₂₁、Ｕ₂₀、Ｕ₁₉、
の空洞部１２を通過し、フロアユニットＵ₁₈の下側の差
し込み口に接続する。

【００２５】このように、本実施形態のフリーアクセス
フロアは、複数のフロアユニットＵの空洞部１２を連通
して空調用ダクトＤ₁、Ｄ₂を形成しており、空調用ダ
クトＤ₁、Ｄ₂内を流れる空調空気が滞留する箇所がな
いので、吹出し口１４から吹き出す空調空気を、一定流
量に設定することができる。

【００２６】また、ＯＡ機器の配線ケーブルや電話の通
信ケーブルは、ケーブル収納路Ｋ₁、Ｋ₂内を延在して
いるので、床下空間のケーブルを整然と収納することが
できる。

【００２７】また、吹出し口１４を設けたフロアユニッ
トＵ₁、Ｕ₄、Ｕ₁₀、Ｕ₁₃を、他のフロアユニットと交
換して配置するだけで床吹出し口を変更することができ
るので、室内の機器を移動したり、室内の間仕切り壁を
変更しても、最適な位置から空調空気を吹出すことがで
きる。さらに、ケーブル接続用コンセント１６を設けた
フロアユニットＵ₅、Ｕ₁₅、Ｕ₁₈を、他のフロアユニッ
トと交換して配置するだけでフロア面４上のケーブル接
続位置を容易に変更することができるので、フロア面４
上にケーブルが配線されるのを極力防止することができ
る。

【００２８】次に、図２に示すものは、第２実施形態の
フリーアクセスフロアを示すものである。本実施形態で
は、複数の床パネル３０と、各床パネル３０を下側から
支持する脚部材３２とで構成した周知のフリーアクセス
フロアの一部に、フロアユニットＵを縦横に配置してフ
ロアを形成したものである。なお、各フロアユニットＵ
は、図３から図１１で示したものと同一構造のユニット
を使用している。

【００２９】この実施形態によると、第１実施形態と同
様に、空調用ダクトＤ₁、Ｄ₂内を流れる空調空気が滞
留する箇所がないので、吹出し口１４から吹き出す空調
空気を、一定流量に設定することができる。また、吹出
し口１４を設けたフロアユニットＵ₄、Ｕ₁₃を、他のフ
ロアユニットと交換して配置するだけで床吹出し口を変
更することができるので、室内の機器を移動したり、室
内の間仕切り壁を変更しても、最適な位置から空調空気
を吹出すことができる。さらに、ＯＡ機器の配線ケーブ
ルや電話の通信ケーブルは、脚部材３２の間を利用して
延在しているので、床下空間のケーブルを整然と収納す
ることができる。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
記載のフリーアクセスフロアによると、隣接配置したフ
ロアユニットの空洞部を連通して空調用ダクトを形成し
ており、空調用ダクト内を流れる空調空気が滞留する箇
所がないので、吹出し口から吹き出す空調空気を、一定
流量に設定することができる。

【００３１】また、吹出し口を設けたフロアユニットを
他のフロアユニットと交換して配置するだけで空調空気
の吹出し口を変更することができるので、室内の機器を
移動したり、室内の間仕切り壁を変更しても、最適な位
置から空調空気を吹出すことができる。

【００３２】また、請求項２記載のフリーアクセスフロ
アによると、請求項１記載の効果に加えて、ＯＡ機器の
配線ケーブルや電話の通信ケーブルは、ケーブル収納路
内を延在しているので、床下空間のケーブルを整然と収
納することができる。

【００３３】さらに、請求項３記載のフリーアクセスフ
ロアによると、請求項２記載の効果に加えて、ケーブル
接続用コンセントを設けたフロアユニットを、他のフロ
アユニットと交換して配置するだけで、フロア面上のケ
ーブル接続位置を容易に変更することができるので、フ
ロア面上にケーブルが配線されるのを極力防止すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる第１実施形態のフリーアクセス
フロアを示す斜視図である。

【図２】本発明に係わる第２実施形態のフリーアクセス
フロアを示す斜視図である。

【図３】空調用ダクトを構成している第１のフロアユニ
ットを示す斜視図である。

【図４】空調用ダクト及びケーブル収納路を構成してい
る第２のフロアユニットを示す斜視図である。

【図５】空調用ダクト及びケーブル収納路を構成してい
る第３のフロアユニットを示す斜視図である。

【図６】空調用ダクトを構成している第４のフロアユニ
ットを示す斜視図である。

【図７】ケーブル収納路を構成している第５のフロアユ
ニットを示す斜視図である。

【図８】空調用ダクト及びケーブル収納路を構成してい
る第６のフロアユニットを示す斜視図である。

【図９】ケーブル収納路を構成している第７のフロアユ
ニットを示す斜視図である。

【図１０】ケーブル収納路を構成している第８のフロア
ユニットを示す斜視図である。

【図１１】ケーブル収納路を構成している第９のフロア
ユニットを示す斜視図である。

【符号の説明】

２既存の床面４フリーアクセスフロア６ａ、６ｂ空調空気の導入口８ａ₁、８ａ₂、８ｂ空調空気の排出口１０ａ、１０ｂ、１０ｃ、１０ｄ開口部１２空洞部１４吹出し口１６ケーブル接続用コンセントＵ₁〜Ｕ₂₂ フロアユニットＤ₁、Ｄ₂ 空調用ダクトＫ₁、Ｋ₂、Ｋ₃ ケーブル収納路

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】内部に空洞部を設け、４方の側板のいず
れかに前記空洞部と連通する開口部を形成した箱形状の
フロアユニットを、既存の床面上に縦横に配置して各フ
ロアユニットの上板をフロア面とするとともに、各フロ
アユニットの開口部どうしを対応させて隣接配置するこ
とにより前記空洞部どうしが連通する連通路を形成し、
この連通路の所定のフロアユニットの上板に吹出し口を
設けることにより、前記連通路を空調空気が通過する空
調用ダクトとしたことを特徴とするフリーアクセスフロ
ア。
【請求項２】前記空調用ダクトと異なる位置、或いは
前記空調用ダクトと交叉する位置に、各フロアユニット
の開口部どうしを対応させて隣接配置することにより前
記空洞部どうしが連通する連通路を形成し、この連通路
を、ＯＡ機器の配線ケーブルや電話の通信ケーブル等を
収納するケーブル収納路としたことを特徴とする請求項
１記載のフリーアクセスフロア。
【請求項３】前記ケーブル収納路を構成している所定
のフロアユニットの上板に、ケーブル接続用コンセント
を配設したことを特徴とする請求項２記載のフリーアク
セスフロア。