JPH1180778A - 陰イオン性界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 - Google Patents
陰イオン性界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物Info
- Publication number
- JPH1180778A JPH1180778A JP9250057A JP25005797A JPH1180778A JP H1180778 A JPH1180778 A JP H1180778A JP 9250057 A JP9250057 A JP 9250057A JP 25005797 A JP25005797 A JP 25005797A JP H1180778 A JPH1180778 A JP H1180778A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alkyl
- anionic surfactant
- ether
- acid
- compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
- Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
- Detergent Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 酸性〜弱アルカリ性(pH4〜8)の条件及
び高硬度の硬水中においても、優れた洗浄力、起泡力を
有し、しかもすすぎ時の泡切れ、すすぎ時のさっぱり感
等の使用感触や、毛髪、皮膚に対する刺激が少ない洗浄
剤成分として有用な陰イオン界面活性剤を提供すること
及びその陰イオン界面活性剤を含有する洗浄剤組成物を
提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される陰イオン界
面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物。 【化1】 (前記式中、Rは平均炭素数8〜30の直鎖もしくは分
岐の高級アルキル基又はアルケニル基を示し、Gは2価
グリセリン残基を示し、mは平均縮合数で1から20の
数を示し、Zはエチレンオキシド基、プロピレンオキシ
ド基又はエチレンオキシド基及び/又はプロピレンオキ
シド基からなる平均付加モル数が0より大きく20以下
のポリアルキレンオキシド基を示し、nは0又は1の数
を示し、XはH又はCH2COOMを示し、YはCH2C
OOM又はCH3を示し、Mは水素又は塩形成性陽イオ
ンを示す)
び高硬度の硬水中においても、優れた洗浄力、起泡力を
有し、しかもすすぎ時の泡切れ、すすぎ時のさっぱり感
等の使用感触や、毛髪、皮膚に対する刺激が少ない洗浄
剤成分として有用な陰イオン界面活性剤を提供すること
及びその陰イオン界面活性剤を含有する洗浄剤組成物を
提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される陰イオン界
面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物。 【化1】 (前記式中、Rは平均炭素数8〜30の直鎖もしくは分
岐の高級アルキル基又はアルケニル基を示し、Gは2価
グリセリン残基を示し、mは平均縮合数で1から20の
数を示し、Zはエチレンオキシド基、プロピレンオキシ
ド基又はエチレンオキシド基及び/又はプロピレンオキ
シド基からなる平均付加モル数が0より大きく20以下
のポリアルキレンオキシド基を示し、nは0又は1の数
を示し、XはH又はCH2COOMを示し、YはCH2C
OOM又はCH3を示し、Mは水素又は塩形成性陽イオ
ンを示す)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸性〜弱アルカリ
性(pH4〜8)条件及び硬度の高い硬水中において、
良好な洗浄力、起泡力を有し、しかも使用感触、皮膚に
対する刺激性に優れ、洗浄剤成分として有用な陰イオン
界面活性剤及びそれを使用した洗浄剤組成物に関するも
のである。
性(pH4〜8)条件及び硬度の高い硬水中において、
良好な洗浄力、起泡力を有し、しかも使用感触、皮膚に
対する刺激性に優れ、洗浄剤成分として有用な陰イオン
界面活性剤及びそれを使用した洗浄剤組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、毛髪、身体、衣類、食器等を洗浄
する家庭用洗浄剤において、その洗浄剤の成分として
は、石油系の陰イオン界面活性剤及びノニオン界面活性
剤が広く用いられている。最近、前記用途において使用
される界面活性剤には、優れた洗浄力、起泡力の他に、
すすぎ時の泡切れ、すすぎ後のさっぱり感等の使用感触
が良好で、しかも皮膚への刺激が少ないこと、さらに
は、環境安全性など、多機能でかつ高性能レベルが要求
されている。そのため、このような要求を満たすため
に、洗浄剤組成物、界面活性剤の両面から開発が進めら
れている。洗浄剤組成物の場合には、pHを弱酸性から
中性にして、皮膚に対する刺激を抑えることが行われ、
一方、界面活性剤の場合には、同条件で使用でき、洗浄
性能、安全性、使用感触、及び環境安全性の点から選定
されており、構成元素が炭素、水素、及び酸素から成
り、環境への排出時にも問題がなく、末端親水基がカル
ボキシル基であり、石鹸類似の性質を有するアルキルエ
ーテルカルボン酸が次世代の界面活性剤として、注目さ
れている。
する家庭用洗浄剤において、その洗浄剤の成分として
は、石油系の陰イオン界面活性剤及びノニオン界面活性
剤が広く用いられている。最近、前記用途において使用
される界面活性剤には、優れた洗浄力、起泡力の他に、
すすぎ時の泡切れ、すすぎ後のさっぱり感等の使用感触
が良好で、しかも皮膚への刺激が少ないこと、さらに
は、環境安全性など、多機能でかつ高性能レベルが要求
されている。そのため、このような要求を満たすため
に、洗浄剤組成物、界面活性剤の両面から開発が進めら
れている。洗浄剤組成物の場合には、pHを弱酸性から
中性にして、皮膚に対する刺激を抑えることが行われ、
一方、界面活性剤の場合には、同条件で使用でき、洗浄
性能、安全性、使用感触、及び環境安全性の点から選定
されており、構成元素が炭素、水素、及び酸素から成
り、環境への排出時にも問題がなく、末端親水基がカル
ボキシル基であり、石鹸類似の性質を有するアルキルエ
ーテルカルボン酸が次世代の界面活性剤として、注目さ
れている。
【0003】しかしながら、それらのアルキルエーテル
カルボン酸の場合は、皮膚への刺激が少ない上に、すす
ぎ時に、ぬるつきが少なく、さっぱりした使用感触が得
られるものの、既存の石油系界面活性剤に比べ、洗浄
力、起泡力が乏しく、特に、それらの性能は、高硬度の
硬水中において大幅に低下するという問題点を有する。
そのため、これらの実用上の重大な問題を解決するため
に、多くの研究がなされている。洗浄力の改善には、ア
ルキルエーテルカルボン酸のオキシエチレン鎖の分布を
狭くするなどの構造規定を加える方法(米国特許第40
98818号、特公平7−94674号等)、二種以上
のアルキルエーテルカルボン酸を混合使用する等の方法
(特開平53−104582号)、既存の界面活性剤と
併用する方法(特開平6−25695号)、等多数の方
法が提案されている。起泡力の改善にも、両性界面活性
剤と併用する方法(特開平3−109498号等)等が
提案されている。
カルボン酸の場合は、皮膚への刺激が少ない上に、すす
ぎ時に、ぬるつきが少なく、さっぱりした使用感触が得
られるものの、既存の石油系界面活性剤に比べ、洗浄
力、起泡力が乏しく、特に、それらの性能は、高硬度の
硬水中において大幅に低下するという問題点を有する。
そのため、これらの実用上の重大な問題を解決するため
に、多くの研究がなされている。洗浄力の改善には、ア
ルキルエーテルカルボン酸のオキシエチレン鎖の分布を
狭くするなどの構造規定を加える方法(米国特許第40
98818号、特公平7−94674号等)、二種以上
のアルキルエーテルカルボン酸を混合使用する等の方法
(特開平53−104582号)、既存の界面活性剤と
併用する方法(特開平6−25695号)、等多数の方
法が提案されている。起泡力の改善にも、両性界面活性
剤と併用する方法(特開平3−109498号等)等が
提案されている。
【0004】しかしながら、それらのアルキルエーテル
カルボン酸のオキシエチレン鎖の分布を規定する方法
や、二種以上のアルキルエーテルカルボン酸を混合使用
する方法では、その性能レベルは、いずれもアルキルエ
トキシサルフェート(AES)、及びアルキルアミンオ
キシドを配合した既存の界面活性剤組成物の洗浄力レベ
ルには及ばないため、実用には供されていない。また、
アルカノールアミドを併用する方法、両性界面活性剤を
併用する方法では、その性能レベルは、AESとアルカ
ノールアミドを配合した既存の界面活性剤組成物の起泡
力に及ばないため、実用には、供されていない。特に、
高硬度の硬水中での起泡力、泡安定性及び洗浄力は、未
だ満足するものではなく、実用に供するためには、一段
の性能向上が求められていた。
カルボン酸のオキシエチレン鎖の分布を規定する方法
や、二種以上のアルキルエーテルカルボン酸を混合使用
する方法では、その性能レベルは、いずれもアルキルエ
トキシサルフェート(AES)、及びアルキルアミンオ
キシドを配合した既存の界面活性剤組成物の洗浄力レベ
ルには及ばないため、実用には供されていない。また、
アルカノールアミドを併用する方法、両性界面活性剤を
併用する方法では、その性能レベルは、AESとアルカ
ノールアミドを配合した既存の界面活性剤組成物の起泡
力に及ばないため、実用には、供されていない。特に、
高硬度の硬水中での起泡力、泡安定性及び洗浄力は、未
だ満足するものではなく、実用に供するためには、一段
の性能向上が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酸性〜弱ア
ルカリ性(pH4〜8)の条件及び高硬度の硬水中にお
いても、優れた洗浄力、起泡力を有し、しかもすすぎ時
の泡切れ、すすぎ時のさっぱり感等の使用感触や、毛
髪、皮膚に対する刺激が少ない洗浄剤成分として有用な
陰イオン界面活性剤を提供すること及びその陰イオン界
面活性剤を含有する洗浄剤組成物を提供することをその
課題とする。
ルカリ性(pH4〜8)の条件及び高硬度の硬水中にお
いても、優れた洗浄力、起泡力を有し、しかもすすぎ時
の泡切れ、すすぎ時のさっぱり感等の使用感触や、毛
髪、皮膚に対する刺激が少ない洗浄剤成分として有用な
陰イオン界面活性剤を提供すること及びその陰イオン界
面活性剤を含有する洗浄剤組成物を提供することをその
課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(1)又は(2)で表される陰イオン界面活性剤及
びそれを含む洗浄剤組成物が提供される。
般式(1)又は(2)で表される陰イオン界面活性剤及
びそれを含む洗浄剤組成物が提供される。
【化1】
【化2】 [前記式中、Rは平均炭素数8〜30の直鎖もしくは分
岐の高級アルキル基又はアルケニル基を示し、Gは2価
グリセリン残基を示し、mは平均縮合数で1から20の
数を示し、Zはエチレンオキシド基、プロピレンオキシ
ド基又はエチレンオキシド基及び/又はプロピレンオキ
シド基からなる平均付加モル数が0より大きく20以下
のポリアルキレンオキシド基を示し、nは0又は1の数
を示し、XはH又はCH2COOMを示し、YはCH2C
OOM又はCH3を示し、Mは水素又は塩形成性陽イオ
ンを示す]
岐の高級アルキル基又はアルケニル基を示し、Gは2価
グリセリン残基を示し、mは平均縮合数で1から20の
数を示し、Zはエチレンオキシド基、プロピレンオキシ
ド基又はエチレンオキシド基及び/又はプロピレンオキ
シド基からなる平均付加モル数が0より大きく20以下
のポリアルキレンオキシド基を示し、nは0又は1の数
を示し、XはH又はCH2COOMを示し、YはCH2C
OOM又はCH3を示し、Mは水素又は塩形成性陽イオ
ンを示す]
【0007】
【発明の実施の形態】前記一般式(1)又は(2)にお
いては、Rは平均炭素数8から30の直鎖もしくは分岐
鎖の高級アルキル基又はアルケニル基であるが、これら
のうち、炭素数10〜24のものが洗浄力、起泡力の点
から好ましい。このようなRとしては、デシル、ドデシ
ル、テトラデシル、ヘキシルデシル、オクタデシル、オ
クタデセニル、ウンデシル、2−ヘキシルデンシル、2
−ヘキシルウンデシル、2−オクチルウンデシル基、2
−デシルテトラデシル基等が挙げられる。前記陰イオン
界面活性剤において、その下記一般式(3)
いては、Rは平均炭素数8から30の直鎖もしくは分岐
鎖の高級アルキル基又はアルケニル基であるが、これら
のうち、炭素数10〜24のものが洗浄力、起泡力の点
から好ましい。このようなRとしては、デシル、ドデシ
ル、テトラデシル、ヘキシルデシル、オクタデシル、オ
クタデセニル、ウンデシル、2−ヘキシルデンシル、2
−ヘキシルウンデシル、2−オクチルウンデシル基、2
−デシルテトラデシル基等が挙げられる。前記陰イオン
界面活性剤において、その下記一般式(3)
【化3】 (式中、X、Y及びMは前記と同じ意味を有する)で表
される末端親水基は、乳酸、リンゴ酸及びクエン酸の中
から選ばれるオキシ酸からその水酸基を除いたオキシ酸
残基を示す。これらオキシ酸残基は、使用目的により選
定される。いずれのオキシ酸残基を持つ陰イオン界面活
性剤も、酸性からアルカリ性の広いpH領域において、
洗浄力、起泡力に優れている他、すすぎ時の泡切れ、す
すぎ後のさっぱり感などの使用感触や、毛髪、皮膚に対
する刺激性に優れているが、特にpH4〜6の酸性にお
ける起泡力、及びアルカリ土類金属に対してキレート力
を持つことによるビルダー効果は、リンゴ酸及びクエン
酸を末端基としたものが優れている。Gは2価グリセリ
ン残基を示すが、このものは下記式(4)又は(5)で
表される。
される末端親水基は、乳酸、リンゴ酸及びクエン酸の中
から選ばれるオキシ酸からその水酸基を除いたオキシ酸
残基を示す。これらオキシ酸残基は、使用目的により選
定される。いずれのオキシ酸残基を持つ陰イオン界面活
性剤も、酸性からアルカリ性の広いpH領域において、
洗浄力、起泡力に優れている他、すすぎ時の泡切れ、す
すぎ後のさっぱり感などの使用感触や、毛髪、皮膚に対
する刺激性に優れているが、特にpH4〜6の酸性にお
ける起泡力、及びアルカリ土類金属に対してキレート力
を持つことによるビルダー効果は、リンゴ酸及びクエン
酸を末端基としたものが優れている。Gは2価グリセリ
ン残基を示すが、このものは下記式(4)又は(5)で
表される。
【化4】
【化5】 mは前記Gの平均縮合数を示すが、その平均縮合数は1
〜20、好ましくは洗浄力、起泡力の点から、1〜5で
ある。
〜20、好ましくは洗浄力、起泡力の点から、1〜5で
ある。
【0008】Zは、(i)エチレンオキシド基(−C2
H5O−)、(ii)プロピレンオキシド基(−C3H6O
−)又は(iii)エチレンオキシド基及び/又はプロピ
レンオキシド基からなるポリアルキレンオキシド基を示
す。ポリアルキレンオキシド基において、その平均付加
モル数(P)は1より大きく20以下である。硬水中で
の洗浄力、起泡力の点からは、好ましくはエチレンオキ
シド基又はプロピレンオキシド基であり、ポリアルキレ
ンオキシド基の場合、その平均付加モル数は8以下、好
ましくは5以下である。また、このポリアルキレンオキ
シド基がエチレンオキシド基とプロピレンオキシド基と
からなる場合、両者の結合状態はブロック結合であって
もよく、またランダム結合であってもよい。nは0又は
1の数を示し、nが0の場合は、(Z)nは単なる結合手
(−)を示し、nが1の場合には、(Z)nは連結基Zを
示す。
H5O−)、(ii)プロピレンオキシド基(−C3H6O
−)又は(iii)エチレンオキシド基及び/又はプロピ
レンオキシド基からなるポリアルキレンオキシド基を示
す。ポリアルキレンオキシド基において、その平均付加
モル数(P)は1より大きく20以下である。硬水中で
の洗浄力、起泡力の点からは、好ましくはエチレンオキ
シド基又はプロピレンオキシド基であり、ポリアルキレ
ンオキシド基の場合、その平均付加モル数は8以下、好
ましくは5以下である。また、このポリアルキレンオキ
シド基がエチレンオキシド基とプロピレンオキシド基と
からなる場合、両者の結合状態はブロック結合であって
もよく、またランダム結合であってもよい。nは0又は
1の数を示し、nが0の場合は、(Z)nは単なる結合手
(−)を示し、nが1の場合には、(Z)nは連結基Zを
示す。
【0009】カルボキシル基の対イオンには、水素及び
塩形成性陽イオンが包含される。塩形成性陽イオンに
は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、
置換アンモニウム等が挙げられる。置換アンモニウム
は、アルカノールアミン等の有機アミンのから誘導され
た各種のものを示すことができる。
塩形成性陽イオンが包含される。塩形成性陽イオンに
は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、
置換アンモニウム等が挙げられる。置換アンモニウム
は、アルカノールアミン等の有機アミンのから誘導され
た各種のものを示すことができる。
【0010】本発明の前記一般式(1)で表わされる陰
イオン界面活性剤は、種々の方法で調製することができ
る。例えば、オキシ酸である乳酸、リンゴ酸、あるいは
クエン酸の低級アルコールエステルとアルキルグリシジ
ルエーテルを、塩基性触媒の存在下で反応後、続いてア
ルカリによりケン化することにより製造することができ
る。このようにして得られる陰イオン活性剤は、前記一
般式(1)において、n=0、m=1の化合物である。
また、オキシ酸である乳酸、リンゴ酸又はクエン酸の低
級アルキルエステルにアルキレンオキシドを反応させて
得た(ポリ)オキシアルキレンエーテルオキシ酸エステ
ルにアルキルグリシジルエーテルを塩基性触媒の存在下
で反応させた後、アルカリでケン化することにより製造
することができる。このようにして得られるカルボン酸
化化合物は、前記一般式(1)において、n=1、m=
1の化合物である。前記の方法において、アルキルグリ
シジルエーテルの代りに、下記式(6)で表されるアル
キルポリグリシジリルエーテルを用いることにより、前
記一般式(1)において、mが1〜20の化合物を得る
ことができる。
イオン界面活性剤は、種々の方法で調製することができ
る。例えば、オキシ酸である乳酸、リンゴ酸、あるいは
クエン酸の低級アルコールエステルとアルキルグリシジ
ルエーテルを、塩基性触媒の存在下で反応後、続いてア
ルカリによりケン化することにより製造することができ
る。このようにして得られる陰イオン活性剤は、前記一
般式(1)において、n=0、m=1の化合物である。
また、オキシ酸である乳酸、リンゴ酸又はクエン酸の低
級アルキルエステルにアルキレンオキシドを反応させて
得た(ポリ)オキシアルキレンエーテルオキシ酸エステ
ルにアルキルグリシジルエーテルを塩基性触媒の存在下
で反応させた後、アルカリでケン化することにより製造
することができる。このようにして得られるカルボン酸
化化合物は、前記一般式(1)において、n=1、m=
1の化合物である。前記の方法において、アルキルグリ
シジルエーテルの代りに、下記式(6)で表されるアル
キルポリグリシジリルエーテルを用いることにより、前
記一般式(1)において、mが1〜20の化合物を得る
ことができる。
【化6】 (式中、R、G及びmは前記と同じ意味を有する)
【0011】前記塩基性触媒としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウ
ムエチラート、水素化ナトリウム等が挙げられる。これ
ら塩基性触媒はオキシ酸エステル又はそのエトキレート
に対して0.05〜20重量%、好ましくは0.1〜1
0重量%の範囲である。前記反応は無溶媒で行うことが
できるが、反応を円滑に進行させるためには、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ
キシドなどの極性溶媒を使用することが好ましい。オキ
シ酸エステル又はポリオキシアルキレンエーテルオキシ
酸エステルと、アルキルグリシジルエーテル又はアルキ
ルポリグリシジリルエーテルとの反応モル比は、1.0
〜5.0、好ましくは、1.1〜2.0である。0.9
以下ではアルキルグリシジルエーテルの反応率が低下
し、2.1以上では、過剰のオキシ酸エステル又はポリ
オキシアルキレンエーテルオキシ酸エステルの分離、回
収に労力を要する。反応は、60〜200℃、特に、8
0〜150℃の範囲で行うのが好ましい。反応温度が6
0℃未満では反応速度が遅く、150℃以上では、生成
物が着色するので好ましくない。
ム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウ
ムエチラート、水素化ナトリウム等が挙げられる。これ
ら塩基性触媒はオキシ酸エステル又はそのエトキレート
に対して0.05〜20重量%、好ましくは0.1〜1
0重量%の範囲である。前記反応は無溶媒で行うことが
できるが、反応を円滑に進行させるためには、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ
キシドなどの極性溶媒を使用することが好ましい。オキ
シ酸エステル又はポリオキシアルキレンエーテルオキシ
酸エステルと、アルキルグリシジルエーテル又はアルキ
ルポリグリシジリルエーテルとの反応モル比は、1.0
〜5.0、好ましくは、1.1〜2.0である。0.9
以下ではアルキルグリシジルエーテルの反応率が低下
し、2.1以上では、過剰のオキシ酸エステル又はポリ
オキシアルキレンエーテルオキシ酸エステルの分離、回
収に労力を要する。反応は、60〜200℃、特に、8
0〜150℃の範囲で行うのが好ましい。反応温度が6
0℃未満では反応速度が遅く、150℃以上では、生成
物が着色するので好ましくない。
【0012】前記一般式(2)で表される陰イオン界面
活性剤は、前記した一般式(1)の陰イオン界面活性剤
の製造方法において、オキシ酸の低級アルコールエステ
ルに対するアルキレンオキシドとグリセリンの反応順序
を逆にすることにより得ることができる。即ち、オキシ
酸の低級アルコールエステルに対し、グリセリンを反応
させた後、アルキレンオキシドを反応させ、次いでアル
キルグリシジルエーテルを反応させ、その後、ケン化す
ることによって得ることができる。このようにして得ら
れる前記一般式(2)の化合物も、前記一般式(1)の
化合物と同等の特性を有する。
活性剤は、前記した一般式(1)の陰イオン界面活性剤
の製造方法において、オキシ酸の低級アルコールエステ
ルに対するアルキレンオキシドとグリセリンの反応順序
を逆にすることにより得ることができる。即ち、オキシ
酸の低級アルコールエステルに対し、グリセリンを反応
させた後、アルキレンオキシドを反応させ、次いでアル
キルグリシジルエーテルを反応させ、その後、ケン化す
ることによって得ることができる。このようにして得ら
れる前記一般式(2)の化合物も、前記一般式(1)の
化合物と同等の特性を有する。
【0013】アルキルグリシジルエーテルは、塩基性あ
るいは酸性触媒を用いて、高級アルコールにエピクロル
ヒドリンを反応させることにより合成することができ
る。この場合、高級アルコールとエピクロルヒドリンの
反応モル比を変えることにより、アルキルポリグリシジ
ルエーテルを調製できる。触媒としては、塩基性触媒を
用いることが好ましい。酸性触媒を用いた場合には、ア
ルコールの脱水反応によるエーテル化が起こるため好ま
しくない。
るいは酸性触媒を用いて、高級アルコールにエピクロル
ヒドリンを反応させることにより合成することができ
る。この場合、高級アルコールとエピクロルヒドリンの
反応モル比を変えることにより、アルキルポリグリシジ
ルエーテルを調製できる。触媒としては、塩基性触媒を
用いることが好ましい。酸性触媒を用いた場合には、ア
ルコールの脱水反応によるエーテル化が起こるため好ま
しくない。
【0014】オキシ酸エステルの合成に用いられるアル
コールとしては、低級アルコールが用いられる。好まし
くは回収、精製の点から、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、ブタノールなどが用いられる。ポリオ
キシアルキレンエーテルオキシ酸エステルは、常法によ
り、塩基性触媒の共存下、該当するオキシ酸エステルに
アルキレンオキシドを付加することにより、調製するこ
とができる。ポリオキシアルキレンエーテルオキシ酸エ
ステルあるいはオキシ酸エステルと、アルキルグリシジ
ルエーテルとの反応では、それらは、アルキルグリシジ
ルエーテルのオキシラン環に開環付加して、アルキルグ
リシジルエーテルのα位あるいはβ位に付加するが、そ
のいずれも陰イオン界面活性剤として、好適に使用する
ことができる。
コールとしては、低級アルコールが用いられる。好まし
くは回収、精製の点から、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、ブタノールなどが用いられる。ポリオ
キシアルキレンエーテルオキシ酸エステルは、常法によ
り、塩基性触媒の共存下、該当するオキシ酸エステルに
アルキレンオキシドを付加することにより、調製するこ
とができる。ポリオキシアルキレンエーテルオキシ酸エ
ステルあるいはオキシ酸エステルと、アルキルグリシジ
ルエーテルとの反応では、それらは、アルキルグリシジ
ルエーテルのオキシラン環に開環付加して、アルキルグ
リシジルエーテルのα位あるいはβ位に付加するが、そ
のいずれも陰イオン界面活性剤として、好適に使用する
ことができる。
【0015】前記のようにして得られるカルボン酸化合
物は、末反応のポリオキシアルキレンオキシ酸塩や、ア
ルキルグリセリルエーテル等を少量含有しているが、こ
のようなカルボン酸化合物は、陰イオン界面活性剤とし
てそのまま実用上問題なく使用することができるが、支
障がある場合には、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー、溶媒抽出等の公知の精製方法を用いて精製すること
ができる。
物は、末反応のポリオキシアルキレンオキシ酸塩や、ア
ルキルグリセリルエーテル等を少量含有しているが、こ
のようなカルボン酸化合物は、陰イオン界面活性剤とし
てそのまま実用上問題なく使用することができるが、支
障がある場合には、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー、溶媒抽出等の公知の精製方法を用いて精製すること
ができる。
【0016】本発明の陰イオン界面活性剤は、使用感触
が良好で、皮膚に対する刺激が少ないことの他に、酸性
から弱アルカリ性領域(pH4〜8)、及び硬度の高い
硬水中において、洗浄力、起泡力に優れている。特に、
オキシ酸原料としてリンゴ酸、クエン酸を用いて得られ
た界面活性剤として用いるときには、pH4〜6の酸性
領域において、豊かで、安定した気泡が得られるばかり
でなく、下記の界面活性剤を併用することにより、予想
外にも、相乗的に優れた洗浄力、起泡力が得られること
が判明した。このような界面活性剤としては、高級アル
コールエトキシレート、高級アルコールエトキシプロポ
キシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキ
ル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、高級脂
肪酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪
酸エステル塩、アルキルまたはヒドロキシアルキルエー
テルカルボン酸塩、脂肪酸アルカノールアミド、アシル
アミノ酸塩等があげられる。
が良好で、皮膚に対する刺激が少ないことの他に、酸性
から弱アルカリ性領域(pH4〜8)、及び硬度の高い
硬水中において、洗浄力、起泡力に優れている。特に、
オキシ酸原料としてリンゴ酸、クエン酸を用いて得られ
た界面活性剤として用いるときには、pH4〜6の酸性
領域において、豊かで、安定した気泡が得られるばかり
でなく、下記の界面活性剤を併用することにより、予想
外にも、相乗的に優れた洗浄力、起泡力が得られること
が判明した。このような界面活性剤としては、高級アル
コールエトキシレート、高級アルコールエトキシプロポ
キシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキ
ル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、高級脂
肪酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪
酸エステル塩、アルキルまたはヒドロキシアルキルエー
テルカルボン酸塩、脂肪酸アルカノールアミド、アシル
アミノ酸塩等があげられる。
【0017】前記一般式(1)又は(2)で表される陰
イオン界面活性剤と既存の界面活性剤の混合比率は、重
量比で、100/0〜10/90、好ましくは、80/
20〜30/70である。9/91以下の混合比では、
本発明の陰イオン界面活性剤の特徴が十分に発揮できな
い。
イオン界面活性剤と既存の界面活性剤の混合比率は、重
量比で、100/0〜10/90、好ましくは、80/
20〜30/70である。9/91以下の混合比では、
本発明の陰イオン界面活性剤の特徴が十分に発揮できな
い。
【0018】他に併用できる陰イオン界面活性剤として
は、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン
酸塩、モノアルキル燐酸エステル塩、アルキルアミドエ
ーテル硫酸エステル塩、N−アシルタウライド、N−ア
シル−N−メチルタウライド、アルキルザルコシネー
ト、脂肪酸モノグリセライド硫酸エステル塩、アルキル
イミノジカルボン酸塩、二級アミド型N−アシルアミノ
酸塩、酒石酸アルキルアミド、リンゴ酸アルキルアミ
ド、クエン酸アルキルアミドなどが挙げられる。併用で
きる非イオン界面活性剤としては、庶糖脂肪酸エステ
ル、アルキル(ポリ)グリコシド、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、脂肪酸2、3−ジヒドロキシプロピルアミ
ド、脂肪酸ポリオキシエチレンアミド、アルキルアミン
オキシド、アルキルアミドアミンオキシド、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、メチルあるいはエチルグリコ
シド、脂肪酸エステル、アシルグルカミドなどが挙げら
れる。併用できる両性界面活性剤としては、カルボキシ
ベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン、アミドア
ミノ酸、イミダゾニリウムベタイン系界面活性剤などが
あげられる。
は、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン
酸塩、モノアルキル燐酸エステル塩、アルキルアミドエ
ーテル硫酸エステル塩、N−アシルタウライド、N−ア
シル−N−メチルタウライド、アルキルザルコシネー
ト、脂肪酸モノグリセライド硫酸エステル塩、アルキル
イミノジカルボン酸塩、二級アミド型N−アシルアミノ
酸塩、酒石酸アルキルアミド、リンゴ酸アルキルアミ
ド、クエン酸アルキルアミドなどが挙げられる。併用で
きる非イオン界面活性剤としては、庶糖脂肪酸エステ
ル、アルキル(ポリ)グリコシド、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、脂肪酸2、3−ジヒドロキシプロピルアミ
ド、脂肪酸ポリオキシエチレンアミド、アルキルアミン
オキシド、アルキルアミドアミンオキシド、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、メチルあるいはエチルグリコ
シド、脂肪酸エステル、アシルグルカミドなどが挙げら
れる。併用できる両性界面活性剤としては、カルボキシ
ベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン、アミドア
ミノ酸、イミダゾニリウムベタイン系界面活性剤などが
あげられる。
【0019】本発明の洗浄剤組成物には、必要に応じて
洗浄剤に配合される公知の補助成分を配合することもで
きる。この様な補助成分としては、ビルダー類、保湿
剤、粘度調節剤、防腐剤、抗炎症剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、金属イオン封鎖剤、移染防止剤、殺菌剤、水
溶性高分子化合物、水溶性無機塩、pH調節に用いられ
る有機及び無機化合物、パール光沢剤、色素、香料、酵
素、漂白剤等があげられる。
洗浄剤に配合される公知の補助成分を配合することもで
きる。この様な補助成分としては、ビルダー類、保湿
剤、粘度調節剤、防腐剤、抗炎症剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、金属イオン封鎖剤、移染防止剤、殺菌剤、水
溶性高分子化合物、水溶性無機塩、pH調節に用いられ
る有機及び無機化合物、パール光沢剤、色素、香料、酵
素、漂白剤等があげられる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、酸性から弱アルカリ性
領域(pH4〜8)、あるいは硬度の高い硬水中におい
ても、洗浄力、起泡力に優れ、すすぎ時にさっぱりした
使用感触が得られ、皮膚や毛髪にもマイルドな界面活性
剤として有用な新規な陰イオン界面活性剤が提供され
る。従って、本発明の界面活性剤を含有する洗浄剤組成
物はシャンプー、ボディーシャンプー、ハンドソープ、
食器野菜用洗浄剤、衣類用洗浄剤、住居用洗浄剤などと
して幅広く利用できる。
領域(pH4〜8)、あるいは硬度の高い硬水中におい
ても、洗浄力、起泡力に優れ、すすぎ時にさっぱりした
使用感触が得られ、皮膚や毛髪にもマイルドな界面活性
剤として有用な新規な陰イオン界面活性剤が提供され
る。従って、本発明の界面活性剤を含有する洗浄剤組成
物はシャンプー、ボディーシャンプー、ハンドソープ、
食器野菜用洗浄剤、衣類用洗浄剤、住居用洗浄剤などと
して幅広く利用できる。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に
説明する。 合成例1 酸化エチレン導入管、窒素吹き込み管、及び温度計を装
備した500mlのガラス製オートクレーブに、乳酸メ
チル104g、水酸化ナトリウム2gを仕込み密閉し
て、窒素置換した後、1mgの減圧下、105℃まで徐
々に加温して水分を留去した。続いて酸化エチレン(エ
チレンオキシド)88gを反応温度160〜180℃に
保ちながら加えた。同温度で1時間撹拌し、熟成して、
ポリオキシエチレン乳酸メチル(P=2)を得た。この
ポリオキシエチレン乳酸メチル100gと、水酸化ナト
リウム1gを500mlのフラスコに入れ、105℃に
加温して溶解後、窒素ガスを吹き込みながら副生した水
分を除去した。これにミリスチルグリシジルエーテル1
69gを1時間かけて滴下した後、同温度でさらに3時
間撹拌して熟成させた。反応終了後、反応生成物にエタ
ノール100mlを加え、溶解してから40wt%苛性
ソーダ水溶液を少しずつ加えエステルをケン化した。析
出物を95wt%エタノール・水混合液で洗浄後、減圧
乾燥機で水分、及びエタノールを留去して、ポリオキシ
エチレンミリスチルグリセリルエーテル乳酸ナトリウム
(P=2)、粗生成物g154gを得た。この粗生成物
を95wt%エタノールに溶解し、アニオン交換樹脂
(ダウエックスIX4)を充填したカラムに流し、ノニ
オン分を分離した。続いて、酢酸・メタノール混合溶媒
を用いて、アニオン分の副生物を分離後、酢酸で目的物
を溶出させた。同溶液を集めて、溶媒を留去後、苛性ソ
ーダ水溶液に溶解して、ポリオキシエチレンミリスチル
グリセリルエーテル乳酸ナトリウム(P=2)水溶液
(純度97%)を得た。尚、生成物の同定及び純度の測
定は、試料を乾燥後、シリル化してGC・MSおよびガ
スクロマトグラフィーで行った。
説明する。 合成例1 酸化エチレン導入管、窒素吹き込み管、及び温度計を装
備した500mlのガラス製オートクレーブに、乳酸メ
チル104g、水酸化ナトリウム2gを仕込み密閉し
て、窒素置換した後、1mgの減圧下、105℃まで徐
々に加温して水分を留去した。続いて酸化エチレン(エ
チレンオキシド)88gを反応温度160〜180℃に
保ちながら加えた。同温度で1時間撹拌し、熟成して、
ポリオキシエチレン乳酸メチル(P=2)を得た。この
ポリオキシエチレン乳酸メチル100gと、水酸化ナト
リウム1gを500mlのフラスコに入れ、105℃に
加温して溶解後、窒素ガスを吹き込みながら副生した水
分を除去した。これにミリスチルグリシジルエーテル1
69gを1時間かけて滴下した後、同温度でさらに3時
間撹拌して熟成させた。反応終了後、反応生成物にエタ
ノール100mlを加え、溶解してから40wt%苛性
ソーダ水溶液を少しずつ加えエステルをケン化した。析
出物を95wt%エタノール・水混合液で洗浄後、減圧
乾燥機で水分、及びエタノールを留去して、ポリオキシ
エチレンミリスチルグリセリルエーテル乳酸ナトリウム
(P=2)、粗生成物g154gを得た。この粗生成物
を95wt%エタノールに溶解し、アニオン交換樹脂
(ダウエックスIX4)を充填したカラムに流し、ノニ
オン分を分離した。続いて、酢酸・メタノール混合溶媒
を用いて、アニオン分の副生物を分離後、酢酸で目的物
を溶出させた。同溶液を集めて、溶媒を留去後、苛性ソ
ーダ水溶液に溶解して、ポリオキシエチレンミリスチル
グリセリルエーテル乳酸ナトリウム(P=2)水溶液
(純度97%)を得た。尚、生成物の同定及び純度の測
定は、試料を乾燥後、シリル化してGC・MSおよびガ
スクロマトグラフィーで行った。
【0022】合成例2 合成例1において、ポリオキシエチレン乳酸メチルの代
わりに乳酸メチルを用い、ミリスチルグリシジルエーテ
ルの代わりにミリスチルジグリシジルエーテルを用い
て、合成例1の方法に準じ、パルミチルジグリセリルエ
ーテル乳酸ナトリウム水溶液(純度97%)を得た。
わりに乳酸メチルを用い、ミリスチルグリシジルエーテ
ルの代わりにミリスチルジグリシジルエーテルを用い
て、合成例1の方法に準じ、パルミチルジグリセリルエ
ーテル乳酸ナトリウム水溶液(純度97%)を得た。
【0023】合成例3 合成例1において、ポリオキシエチレン乳酸メチルの代
わりにポリオキシエチレンリンゴ酸ジエチル(P=2)
を用い、ミリスチルグリシジルエーテルの代わりにパル
ミチルグリシジルエーテルを用いて、合成例1の方法に
準じ、ポリオキシエチレンパルミチルグリセリルエーテ
ルリンゴ酸ナトリウム(P=2)水溶液(純度95%)
を得た。
わりにポリオキシエチレンリンゴ酸ジエチル(P=2)
を用い、ミリスチルグリシジルエーテルの代わりにパル
ミチルグリシジルエーテルを用いて、合成例1の方法に
準じ、ポリオキシエチレンパルミチルグリセリルエーテ
ルリンゴ酸ナトリウム(P=2)水溶液(純度95%)
を得た。
【0024】合成例4 合成例1において、ポリオキシエチレン乳酸メチルの代
わりにオキシエチレンクエン酸トリエチル(P=1)を
用い、ミリスチルグリシジルエーテルの代わりにパルミ
チルグリシジルエーテルを用いて、合成例1の方法に準
じ、オキシエチレンパルミチルグリセリルエーテルクエ
ン酸ナトリウム(P=1)水溶液(純度92%)を得
た。
わりにオキシエチレンクエン酸トリエチル(P=1)を
用い、ミリスチルグリシジルエーテルの代わりにパルミ
チルグリシジルエーテルを用いて、合成例1の方法に準
じ、オキシエチレンパルミチルグリセリルエーテルクエ
ン酸ナトリウム(P=1)水溶液(純度92%)を得
た。
【0025】次に、前記で得られた各カルボン酸化合物
について、その界面活性剤としての評価を行った。この
場合の評価方法は、以下の通りである。 1.評価方法A(シャンプー用界面活性剤としての評価
方法) 1)起泡力 Cacl2を用いて硬度10°DHに調整した人工硬水
を使用し、pH6.0に調整した界面活性剤濃度0.9
wt%水溶液に、汚れ成分として、混合汚垢(ラノリン
/パラフィン/トリオレイン/トリステアリン=90/
4/4/2)0.2wt%を添加した溶液を20ml調
製し、100mlの栓付きエプトン管に入れ、室温にお
いて、20回、10秒間で振とうさせ、その1分後の泡
容積を測定した。 2)使用感触 毛束(30g)を用いて、pH6.0の各試料10%溶
液で、洗浄後、水道水ですすいでから、乾燥して、毛束
のしっとり感、及びさっぱり感について、官能評価を行
った。男女5名のパネラーの平均値を算出し、平均値が
2.5以上の場合を(○)、2.4〜1.5の場合を
(△)、1.4以下の場合を(×)と判定した。尚、評
価は以下の基準を用いた。 3:優れている 2:ふつう 1:劣る
について、その界面活性剤としての評価を行った。この
場合の評価方法は、以下の通りである。 1.評価方法A(シャンプー用界面活性剤としての評価
方法) 1)起泡力 Cacl2を用いて硬度10°DHに調整した人工硬水
を使用し、pH6.0に調整した界面活性剤濃度0.9
wt%水溶液に、汚れ成分として、混合汚垢(ラノリン
/パラフィン/トリオレイン/トリステアリン=90/
4/4/2)0.2wt%を添加した溶液を20ml調
製し、100mlの栓付きエプトン管に入れ、室温にお
いて、20回、10秒間で振とうさせ、その1分後の泡
容積を測定した。 2)使用感触 毛束(30g)を用いて、pH6.0の各試料10%溶
液で、洗浄後、水道水ですすいでから、乾燥して、毛束
のしっとり感、及びさっぱり感について、官能評価を行
った。男女5名のパネラーの平均値を算出し、平均値が
2.5以上の場合を(○)、2.4〜1.5の場合を
(△)、1.4以下の場合を(×)と判定した。尚、評
価は以下の基準を用いた。 3:優れている 2:ふつう 1:劣る
【0026】2.評価方法B(衣類用界面活性剤として
の評価) 1)洗浄力 市販の「湿式人工汚染布」(児玉化工(株)製)を用い
て下記の洗浄条件において評価した。評価用試料水溶液
900ミリリットルに、上記「湿式人工汚染布」、5c
m×5cm、5枚と、チャージ布(綿メリヤス5cm×
5cm、油性汚垢60mg/枚付着)で浴比30倍と
し、ターゴトメーターにて120rpmで洗浄した。 洗浄時間 10分 水の硬度 10°DH 水温 25℃ すすぎ 3分2回 洗浄力は汚染前の清浄布及び洗浄前後の汚染布の反射率
を色彩計(カールスツワイス社製)にて測定し、次式に
よって洗浄率(%)を求め、5枚の測定平均値を洗浄力
とした示した。 2)起泡力 評価用試料水溶液(300ミリリットル、温度25℃、
10°dH)に、有機汚垢10mg、チャージ布(綿メ
リヤス5cm×5cm、油性汚垢60mg/枚付着)を
入れ、浴比30倍として、ターゴトメーターにて120
rpm、5分洗浄、5秒後の泡高(mm)を測定した。
の評価) 1)洗浄力 市販の「湿式人工汚染布」(児玉化工(株)製)を用い
て下記の洗浄条件において評価した。評価用試料水溶液
900ミリリットルに、上記「湿式人工汚染布」、5c
m×5cm、5枚と、チャージ布(綿メリヤス5cm×
5cm、油性汚垢60mg/枚付着)で浴比30倍と
し、ターゴトメーターにて120rpmで洗浄した。 洗浄時間 10分 水の硬度 10°DH 水温 25℃ すすぎ 3分2回 洗浄力は汚染前の清浄布及び洗浄前後の汚染布の反射率
を色彩計(カールスツワイス社製)にて測定し、次式に
よって洗浄率(%)を求め、5枚の測定平均値を洗浄力
とした示した。 2)起泡力 評価用試料水溶液(300ミリリットル、温度25℃、
10°dH)に、有機汚垢10mg、チャージ布(綿メ
リヤス5cm×5cm、油性汚垢60mg/枚付着)を
入れ、浴比30倍として、ターゴトメーターにて120
rpm、5分洗浄、5秒後の泡高(mm)を測定した。
【0027】実施例1〜4、比較例1〜2 各種カルボン酸化合物について、その界面活性剤として
の性能評価を、前記評価方法Aで行った。その結果を表
1に示す。
の性能評価を、前記評価方法Aで行った。その結果を表
1に示す。
【表1】
【0028】実施例5〜6、比較例3〜6 各種化合物を用いて下記ヘビー用洗浄剤組成物を作り、
前記評価方法Bによってその化合物の性能評価を行っ
た。その結果を表2に示す。 ラウリルエトキシレート(p=10) 0.020(重量%) 試験化合物 0.015 アルカリビルダー(無水炭酸ナトリウム) 0.035
前記評価方法Bによってその化合物の性能評価を行っ
た。その結果を表2に示す。 ラウリルエトキシレート(p=10) 0.020(重量%) 試験化合物 0.015 アルカリビルダー(無水炭酸ナトリウム) 0.035
【0029】
【表2】
【0030】次に本発明の陰イオン界面活性剤を洗浄剤
成分として用いた具体的処方の例を示す。
成分として用いた具体的処方の例を示す。
【0031】 実施例7 ・シャンプー組成物 (重量%) 合成例2で得られた陰イオン界面活性剤 8 ポリオキシエチレン(p=3)ラウリルエーテルグリコール酸Na 4 椰子脂肪酸ジエタノールアミド 2 アルキルイミドゾリニウムベタイン 2 プロピレングリコール 5 色素、香料 適量 精製水 バランス このシャンプーは、皮膚に対して低刺激性で、泡立ちが
良く、すすぎ時のぬるつき感が少なく、使用感触が良好
であった。
良く、すすぎ時のぬるつき感が少なく、使用感触が良好
であった。
【0032】 実施例8 ・ボディーソープ (重量%) 合成例1で得られた陰イオン界面活性剤 20 ラウリン酸カリウム 5 椰子脂肪酸ジエタノールアミド 2 エチレングリコール脂肪酸エステル 3 エタノール 3 プロピレングリコール 5 色素、香料 適量 精製水 バランス このボディーソープは、皮膚に対して刺激が少なく、起
泡性、泡切れが良好で、すすぎ時のぬるつき感が少な
く、洗浄後の皮膚の感触も良好であった。
泡性、泡切れが良好で、すすぎ時のぬるつき感が少な
く、洗浄後の皮膚の感触も良好であった。
【0033】 実施例9 ・食器野菜用洗剤組成物 (重量%) ポリオキシエチレンラウリルアルコール(p=10) 13 合成例2で得られた陰イオン界面活性剤 12 ラウリン酸アミドプロピルトリメチルアミンキシド 3 エタノール 5 色素、香料 適量 精製水 バランス この食器野菜用洗剤は、皮膚に対する刺激が少なく、洗
浄力、泡立ちが良好で、すすぎ時の泡切れも良好であっ
た。
浄力、泡立ちが良好で、すすぎ時の泡切れも良好であっ
た。
【0034】 実施例10 ・液体毛糸用洗剤組成 (重量%) ポリオキシエチレンラウリルアルコール(p=10) 10 合成例3で得られた陰イオン界面活性剤 5 ラウリルアルコールエトキシサルフェート・ モノエタノールアミン塩 5 エタノール 2 色素、香料 適量 精製水 バランス この毛糸用洗剤は、洗浄力、泡立ちが良好で、すすぎ時
の泡切れ、すすぎ時のぬるつきが少なく、使用感触が良
好であった。
の泡切れ、すすぎ時のぬるつきが少なく、使用感触が良
好であった。
【0035】 実施例11 ・液体衣類用洗剤組成物 (重量%) アルコールエトキシレート(合成二級アルコール、p=8) 20 アルコールエトキシレート(C12アルコール、p=12) 5 合成例4で得られた陰イオン界面活性剤 7.5 トリエタノールアミン 3 塩化ナトリウム 1.5 エタノール 2 プロピレングリコール 3 色素、香料 適量 精製水 バランス この液体ヘビー洗剤は、洗浄力が強く、洗浄時の泡立ち
に優れ、皮膚に対して低刺激であった。
に優れ、皮膚に対して低刺激であった。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(1)又は(2)で表される
陰イオン界面活性剤。 【化1】 【化2】 [前記式中、Rは平均炭素数8〜30の直鎖もしくは分
岐の高級アルキル基又はアルケニル基を示し、 Gは2価グリセリン残基を示し、 mは平均縮合数で1から20の数を示し、 Zはエチレンオキシド基、プロピレンオキシド基又はエ
チレンオキシド基及び/又はプロピレンオキシド基から
なる平均付加モル数が1より大きく20以下のポリアル
キレンオキシド基を示し、 nは0又は1の数を示し、 XはH又はCH2COOMを示し、 YはCH2COOM又はCH3を示し、 Mは水素又は塩形成性陽イオンを示す] - 【請求項2】 請求項1に記載の陰イオン界面活性剤を
少なくとも1種含有する洗浄剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9250057A JPH1180778A (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 陰イオン性界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9250057A JPH1180778A (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 陰イオン性界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1180778A true JPH1180778A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17202165
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9250057A Pending JPH1180778A (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 陰イオン性界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1180778A (ja) |
-
1997
- 1997-08-29 JP JP9250057A patent/JPH1180778A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0633309B1 (en) | High foaming nonionic surfactant based liquid detergent | |
AU2010347222B2 (en) | Sulfomethylsuccinates, process for making same and compositions containing same | |
US5387375A (en) | High foaming nonionic surfactant based liquid detergent | |
JP3436759B2 (ja) | 2−ヒドロキシプロパンジアミン誘導体及びこれを含有する洗浄剤組成物 | |
EP0633308B1 (en) | High foaming nonionic surfactant based liquid detergent | |
EP0633307B1 (en) | High foaming nonionic surfactant based liquid detergent | |
JPH09176107A (ja) | 新規スルホコハク酸エステルおよびアニオン性界面活性剤並びに洗浄剤組成物 | |
JP2002294299A (ja) | 液体洗浄剤組成物 | |
EP0638638B1 (en) | High foaming nonionic surfactant based liquid detergent | |
JPH1180780A (ja) | 陰イオン性界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 | |
JPH1180778A (ja) | 陰イオン性界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 | |
JP2000095651A (ja) | 頭皮洗浄剤 | |
US5556577A (en) | High foaming nonionic surfactant based liquid detergent | |
JP4345144B2 (ja) | 洗浄剤組成物 | |
JPH1171324A (ja) | 新規カルボン酸化合物、界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 | |
JP2000001468A (ja) | グリセリルエーテル化多価アルコール硫酸化合物、陰イオン界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 | |
JPH11193396A (ja) | 陰イオン界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 | |
JPH1180779A (ja) | 陰イオン界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 | |
JP2000178245A (ja) | 糖アルコ―ルアルキルエ―テル硫酸化合物、陰イオン界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 | |
JPH11140012A (ja) | グリセリルエーテルカルボン酸化合物、陰イオン界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 | |
JPH11217366A (ja) | ヒドロキシアルキルグリセリルエーテル硫酸化合物、陰イオン界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 | |
JPH11140035A (ja) | アミドエーテルカルボン酸化合物、陰イオン界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 | |
JPH11217352A (ja) | 多価アルコールエーテルカルボン酸化合物、陰イオン界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 | |
JPH08269493A (ja) | 洗浄剤組成物 | |
JPH11315048A (ja) | グリセリルエーテル化多価アルコールエーテルカルボン酸化合物、陰イオン界面活性剤及びそれを含む洗浄剤組成物 |