JPH1179934A - チロシナーゼ活性阻害組成物とチロシナーゼ活性阻害剤と美白美容液と美白浴用剤 - Google Patents
チロシナーゼ活性阻害組成物とチロシナーゼ活性阻害剤と美白美容液と美白浴用剤Info
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- JPH1179934A JPH1179934A JP9238701A JP23870197A JPH1179934A JP H1179934 A JPH1179934 A JP H1179934A JP 9238701 A JP9238701 A JP 9238701A JP 23870197 A JP23870197 A JP 23870197A JP H1179934 A JPH1179934 A JP H1179934A
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- tyrosinase
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、日焼けによる皮膚の色素沈着、シ
ミ・ソバカスの発生を防止する新規なチロシナ−ゼの活
性を阻害する組成物とそれを用いた美白美容液又は美白
浴用剤の具現化を提供するものである。 【構成】 チオジグリコール酸、チオクト酸など低分子
量チオ−ル化合物を有効成分として含有することを特徴
とするチロシナ−ゼ活性阻害組成物と、酒粕中に含まれ
る分子量500以下の低分子量チオ−ル化合物を有効成
分として含有することを特徴とするチロシナ−ゼ活性阻
害組成物と、これらチロシナ−ゼ活性阻害組成物を用い
た美白美容液または美白浴用剤。
ミ・ソバカスの発生を防止する新規なチロシナ−ゼの活
性を阻害する組成物とそれを用いた美白美容液又は美白
浴用剤の具現化を提供するものである。 【構成】 チオジグリコール酸、チオクト酸など低分子
量チオ−ル化合物を有効成分として含有することを特徴
とするチロシナ−ゼ活性阻害組成物と、酒粕中に含まれ
る分子量500以下の低分子量チオ−ル化合物を有効成
分として含有することを特徴とするチロシナ−ゼ活性阻
害組成物と、これらチロシナ−ゼ活性阻害組成物を用い
た美白美容液または美白浴用剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、日焼けによる皮膚の色
素沈着、シミ・ソバカスの発生を防止する新規なチロシ
ナ−ゼの活性を阻害する組成物とそれを用いた美白美容
液又は美白浴用剤の具現化に関する。
素沈着、シミ・ソバカスの発生を防止する新規なチロシ
ナ−ゼの活性を阻害する組成物とそれを用いた美白美容
液又は美白浴用剤の具現化に関する。
【0002】
【従来の技術】チロシナ−ゼは、微生物・植物・動物な
どに広く存在している金属酵素の1つで、チロシンの酸
化を触媒し、メラニンの合成を行うのに重要な役割をに
なっている。ヒトの場合、メラニン合成は、表皮の基底
層にあるメラノサイトで、紫外線によって誘発されたチ
ロシナ−ゼの作用により行われているため(G.Prota,J.
Invest,Delmatol.75,122-127,1980 )、このチロシナ−
ゼ活性を阻害する事で日焼けによる皮膚の色素沈着、シ
ミ・ソバカスの発生を防止することができる。そのた
め、多方面でチロシナ−ゼ活性を阻害する効果を有する
種々の物質の研究がなされている。現在は、チロシナ−
ゼ活性阻害剤として医薬部外品のコウジ酸、アルブチ
ン、アスコルビン酸誘導体等が用いられている。しか
し、チロシナ−ゼ活性阻害剤は、安定性に欠けていた
り、原料の入手が困難であったり、非常に高価であった
りして満足のできるものはない。そこで、我々は入手が
容易でより安価な原料を検索してみたところ、米発酵物
の有機溶媒可溶物中に、非常に強いチロシナ−ゼ活性阻
害作用を確認し、その原料を清酒醸造時の副産物である
酒粕に求め、酒粕中にチロシナ−ゼ活性阻害物質が存在
することを見出した(特開平6−199679号公
報)。
どに広く存在している金属酵素の1つで、チロシンの酸
化を触媒し、メラニンの合成を行うのに重要な役割をに
なっている。ヒトの場合、メラニン合成は、表皮の基底
層にあるメラノサイトで、紫外線によって誘発されたチ
ロシナ−ゼの作用により行われているため(G.Prota,J.
Invest,Delmatol.75,122-127,1980 )、このチロシナ−
ゼ活性を阻害する事で日焼けによる皮膚の色素沈着、シ
ミ・ソバカスの発生を防止することができる。そのた
め、多方面でチロシナ−ゼ活性を阻害する効果を有する
種々の物質の研究がなされている。現在は、チロシナ−
ゼ活性阻害剤として医薬部外品のコウジ酸、アルブチ
ン、アスコルビン酸誘導体等が用いられている。しか
し、チロシナ−ゼ活性阻害剤は、安定性に欠けていた
り、原料の入手が困難であったり、非常に高価であった
りして満足のできるものはない。そこで、我々は入手が
容易でより安価な原料を検索してみたところ、米発酵物
の有機溶媒可溶物中に、非常に強いチロシナ−ゼ活性阻
害作用を確認し、その原料を清酒醸造時の副産物である
酒粕に求め、酒粕中にチロシナ−ゼ活性阻害物質が存在
することを見出した(特開平6−199679号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、当時酒粕中に
存在するチロシナ−ゼ活性阻害物質が何かは不明であっ
たので、その物質を同定するべく、液・液分配、種々の
クロマトグラフィ−等を繰り返し行い、チロシナ−ゼ活
性阻害物質の基本性状を調べたところ、低分子量のチオ
−ル化合物であることを見出した。そこで、更に研究を
進め、入手し易い特定の低分子量チオ−ル化合物にチロ
シナ−ゼ活性を阻害する性質があるか否かを調査し確認
した。その結果、チオジグリコール酸、チオクト酸等の
低分子量のチオ−ル化合物は勿論、特に酒粕由来の低分
子量チオ−ル化合物にはチロシナ−ゼ活性を強く阻害す
る性質があるとの知見を得た。そこで本発明者は、この
新しい知見に基づいて、入手が容易で且つ安価な原料で
チロシナ−ゼの活性を阻害する組成物とそれを用いた美
白美容液又は美白浴用剤を具現化せんとするものであ
る。
存在するチロシナ−ゼ活性阻害物質が何かは不明であっ
たので、その物質を同定するべく、液・液分配、種々の
クロマトグラフィ−等を繰り返し行い、チロシナ−ゼ活
性阻害物質の基本性状を調べたところ、低分子量のチオ
−ル化合物であることを見出した。そこで、更に研究を
進め、入手し易い特定の低分子量チオ−ル化合物にチロ
シナ−ゼ活性を阻害する性質があるか否かを調査し確認
した。その結果、チオジグリコール酸、チオクト酸等の
低分子量のチオ−ル化合物は勿論、特に酒粕由来の低分
子量チオ−ル化合物にはチロシナ−ゼ活性を強く阻害す
る性質があるとの知見を得た。そこで本発明者は、この
新しい知見に基づいて、入手が容易で且つ安価な原料で
チロシナ−ゼの活性を阻害する組成物とそれを用いた美
白美容液又は美白浴用剤を具現化せんとするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】特許を受けようとする第
1発明は、低分子量チオ−ル化合物を有効成分として含
有することを特徴とするチロシナ−ゼ活性阻害組成物で
ある。
1発明は、低分子量チオ−ル化合物を有効成分として含
有することを特徴とするチロシナ−ゼ活性阻害組成物で
ある。
【0005】特許を受けようとする第2発明は、有効成
分である低分子量チオ−ル化合物が、チオジグリコール
酸、チオクト酸のいずれかであることを特徴とする第1
発明に記載のチロシナ−ゼ活性阻害組成物である。
分である低分子量チオ−ル化合物が、チオジグリコール
酸、チオクト酸のいずれかであることを特徴とする第1
発明に記載のチロシナ−ゼ活性阻害組成物である。
【0006】特許を受けようとする第3発明は、酒粕中
に含まれる分子量500以下の低分子量チオ−ル化合物
を有効成分として含有することを特徴とするチロシナ−
ゼ活性阻害組成物である。
に含まれる分子量500以下の低分子量チオ−ル化合物
を有効成分として含有することを特徴とするチロシナ−
ゼ活性阻害組成物である。
【0007】特許を受けようとする第4発明は、チオジ
グリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チオ−
ル化合物のうち、少なくとも1種を有効成分として含有
することを特徴とするチロシナ−ゼ活性阻害組成物であ
る。
グリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チオ−
ル化合物のうち、少なくとも1種を有効成分として含有
することを特徴とするチロシナ−ゼ活性阻害組成物であ
る。
【0008】特許を受けようとする第5発明は、チオジ
グリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チオ−
ル化合物のうち、少なくとも1種を有効成分として含有
することを特徴とするチロシナ−ゼ活性阻害剤である。
グリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チオ−
ル化合物のうち、少なくとも1種を有効成分として含有
することを特徴とするチロシナ−ゼ活性阻害剤である。
【0009】特許を受けようとする第6発明は、チオジ
グリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チオ−
ル化合物のうち、少なくとも1種を有効成分として含有
することを特徴とする美白美容液である。
グリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チオ−
ル化合物のうち、少なくとも1種を有効成分として含有
することを特徴とする美白美容液である。
【0010】特許を受けようとする第7発明は、チオジ
グリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チオ−
ル化合物のうち、少なくとも1種を有効成分として含有
することを特徴とする美白浴用剤である。
グリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チオ−
ル化合物のうち、少なくとも1種を有効成分として含有
することを特徴とする美白浴用剤である。
【0011】
【実施例】次に本発明を実施例にて詳細に説明する。先
ず、酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成物のチロシナ
−ゼ活性阻害効果を調べるために実験をおこなった。
ず、酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成物のチロシナ
−ゼ活性阻害効果を調べるために実験をおこなった。
【0012】1.酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成
物の調製 チロシナ−ゼ阻害活性のより強い酒粕を出発原料に使用
するため、入手した数種類の酒粕についてチロシナ−ゼ
阻害活性を測定した。酒粕の80%エタノ−ル溶液をホ
モミキサ−でよく撹拌し、静置後エタノ−ル層を濃縮
し、エタノ−ル可溶画分を得、活性測定に用いた。チロ
シナ−ゼはマッシュル−ム由来のもの(シグマ社製、
3.000単位/mg solid )を0.1Mリン酸緩衝液(p
H 6.8)に800単位/ml の濃度に調整し、基質となるL
−チロシン(特級、和光純薬社製)は同緩衝液に1.66μ
mol/mlになるように溶解した。マックイルバン(Macilva
ine)緩衝液(pH 6.8)1ml と試料0.1ml 、チロシナ−ゼ0.
1ml を混合し、37℃で10分間プレインキュベ−トし
た後、基質溶液1ml を添加し、37℃で90分間反応さ
せた。分光光度計にて490nm の吸光度を測定し、阻害活
性を求めた。
物の調製 チロシナ−ゼ阻害活性のより強い酒粕を出発原料に使用
するため、入手した数種類の酒粕についてチロシナ−ゼ
阻害活性を測定した。酒粕の80%エタノ−ル溶液をホ
モミキサ−でよく撹拌し、静置後エタノ−ル層を濃縮
し、エタノ−ル可溶画分を得、活性測定に用いた。チロ
シナ−ゼはマッシュル−ム由来のもの(シグマ社製、
3.000単位/mg solid )を0.1Mリン酸緩衝液(p
H 6.8)に800単位/ml の濃度に調整し、基質となるL
−チロシン(特級、和光純薬社製)は同緩衝液に1.66μ
mol/mlになるように溶解した。マックイルバン(Macilva
ine)緩衝液(pH 6.8)1ml と試料0.1ml 、チロシナ−ゼ0.
1ml を混合し、37℃で10分間プレインキュベ−トし
た後、基質溶液1ml を添加し、37℃で90分間反応さ
せた。分光光度計にて490nm の吸光度を測定し、阻害活
性を求めた。
【0013】その結果、最も活性の強い酒粕を出発原料
に、精製を進めた。試料のエタノ−ル可溶画分にジクロ
ロメタンを加え、ジクロロメタン層を分け、さらに水で
抽出した。得られた水層を活性炭処理し、活性炭非吸着
画分を濃縮、凍結乾燥した。次にファルマシア社製スー
パーデックスペプタイドカラム( Superdex Peptide co
lumn)(1.0×30cm) を用い、当該精製物のゲル濾過を行
った(図1)。溶媒は蒸留水で流速は1.0ml/min とし、
試料の260nm の吸収をモニタ−した。リテンションタイ
ム約17分の最初のピ−クにのみチロシナ−ゼ阻害活性
を認めたため、このピ−クを集め、同カラムにてリクロ
マト(図1)し、酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成
物を得た。
に、精製を進めた。試料のエタノ−ル可溶画分にジクロ
ロメタンを加え、ジクロロメタン層を分け、さらに水で
抽出した。得られた水層を活性炭処理し、活性炭非吸着
画分を濃縮、凍結乾燥した。次にファルマシア社製スー
パーデックスペプタイドカラム( Superdex Peptide co
lumn)(1.0×30cm) を用い、当該精製物のゲル濾過を行
った(図1)。溶媒は蒸留水で流速は1.0ml/min とし、
試料の260nm の吸収をモニタ−した。リテンションタイ
ム約17分の最初のピ−クにのみチロシナ−ゼ阻害活性
を認めたため、このピ−クを集め、同カラムにてリクロ
マト(図1)し、酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成
物を得た。
【0014】2.酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成
物の性状 上記の調製により得た酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害
組成物について直接導入FAB法によりマススペクトル
を測定したところ、分子量500以下に数本のシグナル
がみられ、チロシナ−ゼ活性阻害組成物は分子量500
以下の低分子量であることが示唆された。また、IRの
結果から、チオ−ル基の存在が示された(図2)。
物の性状 上記の調製により得た酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害
組成物について直接導入FAB法によりマススペクトル
を測定したところ、分子量500以下に数本のシグナル
がみられ、チロシナ−ゼ活性阻害組成物は分子量500
以下の低分子量であることが示唆された。また、IRの
結果から、チオ−ル基の存在が示された(図2)。
【0015】また、マッシュル−ム由来チロシナ−ゼ8
00単位に対する、酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組
成物のIC50(ug/ml) は2.5で、比較検討した低分子
チオ−ル化合物より強いチロシナ−ゼ阻害活性が認めら
れた(表1)。更に、ラインウィバー・バーク(Linewe
aver-Burk )プロット法により、酒粕由来のチロシナ−
ゼ活性阻害組成物の阻害のタイプを調べると、非拮抗型
であった(図3)。
00単位に対する、酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組
成物のIC50(ug/ml) は2.5で、比較検討した低分子
チオ−ル化合物より強いチロシナ−ゼ阻害活性が認めら
れた(表1)。更に、ラインウィバー・バーク(Linewe
aver-Burk )プロット法により、酒粕由来のチロシナ−
ゼ活性阻害組成物の阻害のタイプを調べると、非拮抗型
であった(図3)。
【0016】3.低分子のチオ−ル化合物のチロシナ−
ゼに対する阻害活性。 酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成物がチオ−ル基を
有していた(図2)事から、容易に入手可能な低分子の
チオ−ル化合物のチロシナ−ゼに対する阻害活性を確認
した。低分子チオ−ル化合物として、チオジグリコ−ル
酸(特級、和光純薬社製)、及びビタミンB群の一種で
あるチオクト酸(シグマ社製)のチロシナ−ゼに対する
阻害活性を調べてみた。チロシナ−ゼは、マッシュル−
ム由来のもの(シグマ社製、3,000単位/mg.s
olid)を0.1Mリン酸緩衝液に800単位/ml
になるように調整したものを用いた。低分子チオ−ル化
合物の当該チロシナ−ゼ800単位に対するIC50(ug/
ml) は、チオジグリコール酸が9.8で、チオクト酸が
14.7でいずれもチロシナ−ゼに対する阻害活性が認
められた(表1)。また、チオジグリコール酸、チオク
ト酸の阻害形態は、いずれも非拮抗型であった。この結
果、両者とも、チロシナ−ゼ活性阻害組成物として活用
できることが解った。
ゼに対する阻害活性。 酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成物がチオ−ル基を
有していた(図2)事から、容易に入手可能な低分子の
チオ−ル化合物のチロシナ−ゼに対する阻害活性を確認
した。低分子チオ−ル化合物として、チオジグリコ−ル
酸(特級、和光純薬社製)、及びビタミンB群の一種で
あるチオクト酸(シグマ社製)のチロシナ−ゼに対する
阻害活性を調べてみた。チロシナ−ゼは、マッシュル−
ム由来のもの(シグマ社製、3,000単位/mg.s
olid)を0.1Mリン酸緩衝液に800単位/ml
になるように調整したものを用いた。低分子チオ−ル化
合物の当該チロシナ−ゼ800単位に対するIC50(ug/
ml) は、チオジグリコール酸が9.8で、チオクト酸が
14.7でいずれもチロシナ−ゼに対する阻害活性が認
められた(表1)。また、チオジグリコール酸、チオク
ト酸の阻害形態は、いずれも非拮抗型であった。この結
果、両者とも、チロシナ−ゼ活性阻害組成物として活用
できることが解った。
【0017】
【表1】
【0018】4.美白美容液とその美白効果 次に、発明者は、チロシナ−ゼの作用によるメラニンの
合成を押さえる事で、美白効果の高い美容液の作製を試
みた。前述1に記載した酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻
害組成物1%(W/V)を含有し、下記に示した成分配
合の美容液を作製した。成人女性10名に夏期の3ケ月
間、毎日、朝晩2回顔や手への使用を続けてもらい、美
白効果を調べた。その結果、期間経過後でも、全員につ
いて日焼けによる皮膚の色素沈着がほとんどなかった
り、少ないことが確認された。また、顔のシミ・ソバカ
スを気にしている成人女性5人について3ケ月間、毎
日、朝晩2回顔や手への使用を続けてもらい、シミ・ソ
バカスの状態の変化を観察し、その美白効果を調べた。
その結果、そのシミ・ソバカスの色が薄くなったことを
確認した。
合成を押さえる事で、美白効果の高い美容液の作製を試
みた。前述1に記載した酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻
害組成物1%(W/V)を含有し、下記に示した成分配
合の美容液を作製した。成人女性10名に夏期の3ケ月
間、毎日、朝晩2回顔や手への使用を続けてもらい、美
白効果を調べた。その結果、期間経過後でも、全員につ
いて日焼けによる皮膚の色素沈着がほとんどなかった
り、少ないことが確認された。また、顔のシミ・ソバカ
スを気にしている成人女性5人について3ケ月間、毎
日、朝晩2回顔や手への使用を続けてもらい、シミ・ソ
バカスの状態の変化を観察し、その美白効果を調べた。
その結果、そのシミ・ソバカスの色が薄くなったことを
確認した。
【0019】 <美白美容液の配合> (%) 酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害剤 1.00 湿潤剤 11.00 可溶化剤 0.45 安定剤 0.04 保湿剤 0.09 溶剤(エタノール) 4.96 精製水 82.46
【0020】5.美白浴用剤の作製と美白効果 次に、全身の美白を目的とし、美白浴用剤に利用した。
前述1に記載した酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成
物10%(W/V)を含有し、下記に示した成分配合の
美容液を作製した。成人女性10名に毎日の入浴時に1
か月間使用してもらい、美白効果をみた。その結果、日
焼けによる皮膚の色素沈着が防止され、身体のシミ色が
薄くなったことが確認された。
前述1に記載した酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成
物10%(W/V)を含有し、下記に示した成分配合の
美容液を作製した。成人女性10名に毎日の入浴時に1
か月間使用してもらい、美白効果をみた。その結果、日
焼けによる皮膚の色素沈着が防止され、身体のシミ色が
薄くなったことが確認された。
【0021】 <美白浴用剤の配合> (%) 酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害剤 10.0 溶剤 20.0 可溶化剤 5.0 湿潤剤(乳清ミネラル粉末) 0.5 着香料 0.9 精製水 63.6
【0022】
【効果】叙上のように、低分子量チオ−ル化合物を有効
成分として含有することを特徴とするチロシナ−ゼ活性
阻害組成物、例えば、チオジグリコール酸、チオクト酸
には、チロシナ−ゼ活性を阻害する効果がある。
成分として含有することを特徴とするチロシナ−ゼ活性
阻害組成物、例えば、チオジグリコール酸、チオクト酸
には、チロシナ−ゼ活性を阻害する効果がある。
【0023】また、酒粕中に含まれる分子量500以下
の低分子量チオ−ル化合物を有効成分として含有するこ
とを特徴とするチロシナ−ゼ活性阻害組成物にも、非常
に強いチロシナ−ゼ活性を阻害する効果がある。
の低分子量チオ−ル化合物を有効成分として含有するこ
とを特徴とするチロシナ−ゼ活性阻害組成物にも、非常
に強いチロシナ−ゼ活性を阻害する効果がある。
【0024】従って、低分子量チオ−ル化合物であるチ
オジグリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チ
オ−ル化合物を用いて、これを有効成分として含有する
チロシナ−ゼ活性阻害剤を作製したが、これらには、強
力なチロシナ−ゼの活性を阻害する効果がある。
オジグリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チ
オ−ル化合物を用いて、これを有効成分として含有する
チロシナ−ゼ活性阻害剤を作製したが、これらには、強
力なチロシナ−ゼの活性を阻害する効果がある。
【0025】更に低分子量チオ−ル化合物であるチオジ
グリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チオ−
ル化合物などを有効成分として含有する美白浴用剤や美
白美容液を作製したが、これらには美白効果がある。
グリコール酸、チオクト酸、酒粕由来の低分子量チオ−
ル化合物などを有効成分として含有する美白浴用剤や美
白美容液を作製したが、これらには美白効果がある。
【図1】酒粕の精製物のカラムによるゲル濾過パターン
とその要部を同カラムにてリクロマトしたパターンを示
すグラフである。
とその要部を同カラムにてリクロマトしたパターンを示
すグラフである。
【図2】酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成物につい
てのIRスペクトルの測定グラフである。
てのIRスペクトルの測定グラフである。
【図3】マッシュル−ム由来チロシナ−ゼ活性に対する
酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成物の阻害状態を示
すグラフである。
酒粕由来のチロシナ−ゼ活性阻害組成物の阻害状態を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 7/50 A61K 7/50 31/095 31/095 31/19 ADA 31/19 ADA 31/385 AED 31/385 AED 35/78 35/78 U C12N 9/99 C12N 9/99 (72)発明者 谷 久典 東京都あきる野市秋川6−14−7 (72)発明者 大石 一二三 東京都立川市西砂町3−15−24
Claims (7)
- 【請求項1】 低分子量チオ−ル化合物を有効成分とし
て含有することを特徴とするチロシナ−ゼ活性阻害組成
物。 - 【請求項2】 有効成分である低分子量チオ−ル化合物
が、チオジグリコール酸、チオクト酸のいずれかである
ことを特徴とする請求項1記載のチロシナ−ゼ活性阻害
組成物。 - 【請求項3】 酒粕中に含まれる分子量500以下の低
分子量チオ−ル化合物を有効成分として含有することを
特徴とするチロシナ−ゼ活性阻害組成物。 - 【請求項4】 チオジグリコール酸、チオクト酸、酒粕
由来の低分子量チオ−ル化合物のうち、少なくとも1種
を有効成分として含有することを特徴とするチロシナ−
ゼ活性阻害組成物。 - 【請求項5】 チオジグリコール酸、チオクト酸、酒粕
由来の低分子量チオ−ル化合物のうち、少なくとも1種
を有効成分として含有することを特徴とするチロシナ−
ゼ活性阻害剤。 - 【請求項6】 チオジグリコール酸、チオクト酸、酒粕
由来の低分子量チオ−ル化合物のうち、少なくとも1種
を有効成分として含有することを特徴とする美白美容
液。 - 【請求項7】 チオジグリコール酸、チオクト酸、酒粕
由来の低分子量チオ−ル化合物のうち、少なくとも1種
を有効成分として含有することを特徴とする美白浴用
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9238701A JPH1179934A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | チロシナーゼ活性阻害組成物とチロシナーゼ活性阻害剤と美白美容液と美白浴用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9238701A JPH1179934A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | チロシナーゼ活性阻害組成物とチロシナーゼ活性阻害剤と美白美容液と美白浴用剤 |
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JPH1179934A true JPH1179934A (ja) | 1999-03-23 |
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ID=17034013
Family Applications (1)
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JP9238701A Pending JPH1179934A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | チロシナーゼ活性阻害組成物とチロシナーゼ活性阻害剤と美白美容液と美白浴用剤 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH1179934A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006083147A (ja) * | 2004-09-14 | 2006-03-30 | Oriza Yuka Kk | 美容用組成物 |
JP2006273822A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Naris Cosmetics Co Ltd | 焼酎粕を含有する化粧料 |
KR100675753B1 (ko) | 2005-01-14 | 2007-01-29 | 나드리화장품주식회사 | 기능성 화장료 조성물 |
US8772252B2 (en) | 2011-01-27 | 2014-07-08 | New York University | Coumarin compounds as melanogenesis modifiers and uses thereof |
CN104042962A (zh) * | 2014-06-30 | 2014-09-17 | 彭尚元 | 一种治疗小儿疝气的中药袋及其制备方法 |
-
1997
- 1997-09-03 JP JP9238701A patent/JPH1179934A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006083147A (ja) * | 2004-09-14 | 2006-03-30 | Oriza Yuka Kk | 美容用組成物 |
KR100675753B1 (ko) | 2005-01-14 | 2007-01-29 | 나드리화장품주식회사 | 기능성 화장료 조성물 |
JP2006273822A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Naris Cosmetics Co Ltd | 焼酎粕を含有する化粧料 |
US8772252B2 (en) | 2011-01-27 | 2014-07-08 | New York University | Coumarin compounds as melanogenesis modifiers and uses thereof |
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