JPH1170780A - 電子黒板装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー印刷対応の電子黒板装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 イメージセンサ１２から読み込まれたデ
ータはＡ／Ｄ変換器１３でデジタルデータに変換され、
シェーディング補正回路１４及び変換回路１５を経てプ
リンタ制御回路１６へ出力される。そして、カラープリ
ンタ１７ではマーカーの色の応じた色でカラー印刷が行
われる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ボード上に書かれ
た情報を読み取り、記録紙に印刷することができる電子
黒板装置に関し、特に、複数色の読み取り・印刷を行う
ことができる電子黒板装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、特公昭６２−５６０００号公
報に記載されているような電子黒板装置は、企業の会議
室などで広く利用されている。このような電子黒板装置
を用いると、会議などでボード上に記録した内容をその
まま普通紙や感熱紙に印刷することができ、わざわざノ
ートなどに書き移す必要が無い。電子黒板装置のボード
は、水性マーカーで書き込み・消去可能であるので、使
用後はボード上の記録内容をイレーサーで消去し、同じ
画面を新たな筆記面として使用することができる。ま
た、マーカーで書き込んだ情報だけではなく、ボード上
に貼りつけたチャート等の読み取りも可能である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の電子黒板装置においては、読み取り・印刷はモノクロ
しか対応していないため、赤や青など、黒以外のマーカ
ーで書いた情報も黒印刷されてしまうという問題点を有
していた。また、複数色が使用してあるチャートを読み
取っても、やはり白黒印刷しかできず、カラー印刷への
対応が強く望まれていた。

【０００４】

【課題を解決する手段】本発明は上記問題点を解決する
ために、筆記具にて書き込み・消去が可能な筆記シート
と、前記筆記シート上に書かれた情報をその色成分ごと
に読み取る読み取り部と、前記読み取り部で読み取られ
た情報を所定の色で記録紙に出力するカラープリンタと
を備える。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。

【０００６】図１は本発明の一実施の形態における電子
黒板装置の斜視図であって、１は黒板本体の筐体、２は
筐体１に設けられた開口部より表出し、水性マーカーそ
の他の筆記具により情報の書き込み・消去が可能な筆記
シート、３は筐体１の下部に取り付けられ、内部にカラ
ープリンタ（後述）、制御部などを有するプリンタ部、
４はプリンタ部３に設けられた操作パネル、５はプリン
タ部３の上部に設けられたマーカーやイレーサーなどの
受け皿、６はプリンタ部３で印刷が行われた記録紙であ
る。

【０００７】図２は同電子黒板装置の構成図であって、
８及び９は図示しないモータによって駆動され、筆記シ
ート２を移動させるローラ、１０は筆記シート２に光を
照射するための光源、１１は光源１０から照射された光
の筆記シート２からの反射光を反射する反射ミラー、１
２は反射ミラー１１からの光を受け、Ｒ（赤）、Ｇ
（緑）、Ｂ（青）からなる３原色の電気信号に変換する
カラーＣＣＤイメージセンサである。

【０００８】筆記シート２の筆記面に書かれた情報は、
ローラ８、９で筆記シート２が搬送されるのに伴い、光
源１０、反射ミラー１１、イメージセンサ１２によって
読み取られる。読み取られた情報は、ＲＧＢ３原色の信
号に変換されて出力される。

【０００９】図３は、本実施の形態に係る電子黒板装置
のブロック図である。図中、１２は上述したイメージセ
ンサ、１３はイメージセンサ１２から出力されるアナロ
グ電気信号を８ビットのデジタル信号にアナログ／デジ
タル変換するＡ／Ｄ変換器、１４はＡ／Ｄ変換器１３か
らの出力に基づいて、ＲＧＢの色信号を画素毎に均一に
補正し出力するシェーディング補正回路、１５はシェー
ディング補正回路１４から出力されるＲＧＢ３原色の信
号をＣ（シアン）、Ｍ（マゼンダ）、Ｙ（イエロー）、
Ｋ（ブラック）の信号に変換する変換回路、１６は変換
回路１５からの出力に基づいて、インクジェット方式な
どによるカラープリンタ１７に印刷を行わせるプリンタ
制御回路である。カラープリンタ１７は、ＣＭＹＫの各
色毎に「０」又は「１」の記録を行い、ＣＭＹＫ４色の
組み合わせにより、合計８色のカラー印刷を行うことが
できる。

【００１０】従って、例えば出力信号（Ｃ，Ｍ，Ｙ，
Ｋ）が（０，０，０，１）の場合には黒、（０，１，
１，０）の場合には赤、（１，０，１，０）の場合には
緑、（１，１，０，０）の場合には青で印刷が行われ
る。

【００１１】以上のように構成された本実施の形態に係
る電子黒板装置について、以下、その動作を説明する。

【００１２】マーカー等で情報が書き込まれた筆記シー
ト２は、ローラ８及びローラ９の回転によって移送され
る。その際に、光源１１によって筆記シート２の表面に
光が照射され、その反射光が反射ミラー１１を介してイ
メージセンサ１２に入射する。イメージセンサ１２に入
射した光は、ＲＧＢ３原色の色信号に分解され、Ａ／Ｄ
変換器１３で各色毎に多値のデジタルデータに変換され
た後、シェーディング補正回路１４へ出力される。シェ
ーディング補正回路１４では、光源１１の光量ばらつ
き、イメージセンサ１２の受光感度ばらつきを補正し、
ＲＧＢ３原色の色信号を画素毎に出力する。

【００１３】変換回路１５ではシェーディング補正回路
１４からの出力信号に基づいて、各画素の色を判定し、
その結果に応じてＲＧＢの信号をカラープリンタで処理
可能なＣＭＹＫの信号に変換する。そして、プリンタ制
御回路１６では、変換回路１５から出力されるＣＭＹＫ
の信号に基づいてカラープリンタ１７により印刷を実行
させる。

【００１４】ここで、変換回路１５における処理につい
て図４のフローチャートを用いて説明する。

【００１５】先ず、ステップ１において、シェーディン
グ補正回路１４から出力される１画素分のデータを取得
し、ＲＧＢ各色信号のレベルを調べる。そしてＲＧＢ全
てのレベルが所定値以上（例えば、シェーディング補正
回路１４からの出力信号が各信号８ｂｉｔ／２５６階調
の場合、１５０以上）であれば、その画素は白と判定
し、出力信号（Ｃ，Ｍ，Ｙ，Ｋ）＝（０，０，０，０）
をプリンタ制御回路１６に出力する（ステップ２〜ステ
ップ３）。また、ＲＧＢ全てのレベルが所定値以下（例
えば、上記のように８ｂｉｔ／２５６階調であれば、５
０以下）であれば、その画素は黒と判定し、黒を印刷す
るための出力信号（Ｃ，Ｍ，Ｙ，Ｋ）＝（０，０，０，
１）をプリンタ制御回路１６へ出力する（ステップ４〜
ステップ５）。そして、その画素が白でも黒でもなかっ
た場合には、ステップ６において、その画素が赤、青、
緑の何れの色であるかを判定する。具体的には、ＲＧＢ
３原色の各信号のレベルを比較して、最もレベルの大き
い信号を検出する。そして、Ｒ信号が最大の時はその画
素は赤と判定して、ステップ７においてプリンタ制御回
路１６に赤を印刷するための出力信号（Ｃ，Ｍ，Ｙ，
Ｋ）＝（０，１，１，０）を出力する。また、Ｇ信号が
最大の時はその画素は緑と判定して、緑を印刷するため
の出力信号（Ｃ，Ｍ，Ｙ，Ｋ）＝（１，０，１，０）を
出力する。更に、Ｂ信号が最大の時はその画素は青と判
定して、青を印刷するための出力信号（Ｃ，Ｍ，Ｙ，
Ｋ）＝（１，１，０，０）を出力する。

【００１６】以上の処理はシェーディング補正回路１４
から出力される全ての画素に対して行われる。

【００１７】以上のように本実施の形態では、電子黒板
装置においてカラー印刷を可能にすると共に、筆記時に
書きムラがあったとしてもマーカーに対応した所定の色
でムラ無く印刷することができる。また、マーカーによ
る色のばらつきがあったとしても、それらを所定の色で
印刷するため、余計なインクを使用する必要がない。例
えば、青色のマーカーで書かれた部分を読み取ったとき
に、Ｙ（イエロー）の成分が含まれていた場合でも、そ
の成分を無視してＣ（シアン）とＭ（マゼンダ）の混色
として出力するすることにより、印刷した場合の色のば
らつきを補正することができるとともに、インクを浪費
することもなくなる。

【００１８】

【発明の効果】本発明によれば、電子黒板装置において
ムラの少ない高品質なカラー印刷を低コストにて行うこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態における電子黒板装置の
斜視図

【図２】同電子黒板装置の構成図

【図３】同電子黒板装置のブロック図

【図４】同電子黒板装置の動作フローチャート

【符号の説明】

１ 筐体 ２ 筆記シート １２ イメージセンサ １３ Ａ／Ｄ変換器 １４ シェーディング補正回路 １５ 変換回路 １６ プリンタ制御回路 １７ カラープリンタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】筆記具にて書き込み・消去が可能な筆記シ
   ートと、前記筆記シート上に書かれた情報をその色成分
   ごとに読み取る読み取り部と、前記読み取り部で読み取
   られた情報を所定の色で記録紙に出力するカラープリン
   タとを備えたことを特徴とする電子黒板装置。