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JPH1167254A - 燃料電池発電プラントおよびその起動・停止操作方法 - Google Patents

燃料電池発電プラントおよびその起動・停止操作方法

Info

Publication number
JPH1167254A
JPH1167254A JP9225068A JP22506897A JPH1167254A JP H1167254 A JPH1167254 A JP H1167254A JP 9225068 A JP9225068 A JP 9225068A JP 22506897 A JP22506897 A JP 22506897A JP H1167254 A JPH1167254 A JP H1167254A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
fuel
temperature
main body
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9225068A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Sakai
勝則 酒井
Tadahiko Taniguchi
忠彦 谷口
Toru Yajima
亨 矢嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP9225068A priority Critical patent/JPH1167254A/ja
Publication of JPH1167254A publication Critical patent/JPH1167254A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 起動操作時や停止操作時における触媒の劣化
を防止して、電池特性を低下させることなく安定に維持
することが可能な、優れた燃料電池発電プラントおよび
その起動・停止操作方法を提供する。 【解決手段】 アノード2とカソード3との間には、イ
ンバータ開閉器18およびダミー抵抗開閉器19を介し
てそれぞれ接続されたインバータ16とダミー抵抗17
に加えて、電圧検出器20が並列に接続される。インバ
ータ16の交流出力ラインには、所内電力系統21と外
部負荷系統22ラインとが並列に接続されており、それ
ぞれ、所内電力系統開閉器23および外部負荷系統開閉
器24を介して開閉可能に接続される。燃料電池本体1
には、その積層単セルにおけるホットスポットに、温度
を測定する温度センサ25が配置される。電池冷却水系
統4、各種の弁および開閉器は、制御装置26によって
制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池の起動停
止操作における電池本体昇降温制御と起動および停止タ
イミングに改良を施した燃料電池発電プラントおよびそ
の起動・停止操作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、天然ガスを改質して得られ
る水素と、空気中の酸素とを電気化学的に反応させて直
接発電する発電装置であり、小規模でも発電効率および
総合エネルギー効率が高く、環境調和性に優れていると
いう特徴を有する。かかる燃料電池は、電解質とこれを
挟持する電極のアノードおよびカソードからなる単位電
池を複数積層することによって構成されているが、中で
も現在最も開発が進んでいるのは、電解質としてリン酸
を使用したリン酸型燃料電池である。
【0003】このようなリン酸型燃料電池を使用した燃
料電池発電プラントの一例を、図7に従って以下に説明
する。まず、燃料電池本体1の単位電池は、その背面に
水素H2 等の燃料が接触するアノード2と、その背面に
酸素O2 等の酸化剤が接触するカソード3とが、リン酸
を含浸した保持体であるマトリックス(図示せず)を挟
んでその両側に配置されることによって構成されてい
る。電極であるアノード2およびカソード3は、多孔質
炭素板の片面に白金等の触媒を塗布することにより作成
されている。
【0004】この場合、図中では一対のアノード2とカ
ソード3のみが模式的に示されているが、実際には、こ
のようなアノード2とカソード3からなる単位電池がガ
ス分離板であるセパレータを介して交互に複数個積層さ
れることによって、燃料電池本体1が構成されている。
また、アノード2とセパレータとの間およびカソードと
セパレータとの間には、前述したような燃料や酸化剤を
流すためのガス流通用溝が形成されている。なお、かか
る燃料電池本体の温度は、冷却水を供給する電池冷却水
系統4によって所定値に制御される構成になっている。
【0005】この燃料電池本体1におけるアノード2へ
の燃料供給経路には、燃料改質装置5が接続されてい
る。燃料改質装置5は、改質触媒を備え、この改質触媒
に炭化水素を含む天然ガスを流通させて改質反応により
水素リッチガスに改質する装置であり、加温用の改質器
バーナ6を有すると共に、燃料供給遮断弁7を介して天
然ガスを供給される構成となっている。また、燃料供給
遮断弁7と燃料改質装置5との間の天然ガス供給経路に
は、水蒸気を供給する水蒸気供給経路8が接続されると
共に、窒素N2 を供給するアノードN2 供給系統9が接
続されている。このアノードN2 供給系統9には、アノ
ードN2 供給弁10が設けられている。
【0006】一方、カソード3への酸化剤供給系統に
は、空気供給遮断弁11を介してブロワ12が接続され
ている。ここで、空気供給遮断弁11とカソード3との
間の空気供給経路には、窒素N2 を供給するためのカソ
ードN2 供給系統13が接続されている。このカソード
2 供給系統13には、カソードN2 供給弁14が設け
られている。
【0007】また、燃料電池本体1におけるアノード2
およびカソード3のガス排気経路15は、改質器バーナ
6に接続されている。さらに、この燃料電池発電プラン
トでは、両電極間に、インバータ16およびダミー抵抗
17が並列に接続されており、それぞれ、インバータ開
閉器18およびダミー抵抗開閉器19を介して開閉可能
に接続されている。
【0008】以上のようなリン酸型燃料電池の発電プラ
ントの作用は以下の通りである。まず、燃料電池本体1
は、その内部で化学反応、電気化学反応を行う部分があ
るので、起動する前にそのような反応部分の温度を昇温
して反応の許容温度範囲にすることが必要となる。この
昇温作業は、燃料電池本体の温度制御を行う電池冷却水
系統の冷却水温度を上昇することによって実施される。
【0009】次に、燃料改質装置5に天然ガスと水蒸気
との混合ガスが供給され、水蒸気改質反応によって、H
2 リッチガスが生成される。このH2 リッチガスは、ア
ノード2に供給される。一方、カソード3には、ブロワ
12によって圧縮された空気が供給される。そして、こ
のようにアノード2に供給されたH2 リッチガスとカソ
ード3に供給された圧縮空気とが電気化学的に反応し
て、空気、水、および熱が生成される。アノード2およ
びカソード3から排出されるガスは、ガス排気経路15
を介して改質器バーナ6に供給され、燃焼後、大気中に
放出される。
【0010】また、発電停止操作においては、発電運転
中に供給されたアノード2のH2 リッチガスおよびカソ
ード3の空気がそれぞれ残留しているため、不活性ガス
である窒素N2 を供給することにより、残留H2 リッチ
ガスおよび残留空気を追い出すパージ操作が行われる。
すなわち、発電停止指令に従って、燃料供給遮断弁7と
空気供給遮断弁11を閉じて、アノード側へのH2 リッ
チガスおよびカソード側への空気の供給を遮断する。こ
れと同時に、アノードN2 供給弁10およびカソード供
給弁14を開き、アノードおよびカソード3に窒素N2
を供給する。すると、アノード2およびカソード3に残
留していたH2 リッチガスおよび空気が窒素N2 によっ
て追い出される。
【0011】ところで、以上のようなリン酸型燃料電池
においては、高温状態で単位電池あたりの電池電圧が
0.8V以上に維持されると、電極表面の貴金属触媒が
溶出あるいは粗大化して活性面積が減少するシンタリン
グ現象が発生することが知られており、このようなシン
タリング現象は、電池特性を低下させる。また、単位電
池あたりの電池電圧が0V以下となる転極現象が生じた
場合には、電池材料の分解が生じ、電池に大きな損傷を
与える。このため、発電中ばかりではなく、起動・停止
操作中においても電池電圧の管理が必要になる。
【0012】さらに、起動・停止操作中、特に停止操作
においては、上述の残留H2 リッチガスおよび空気のパ
ージが行われると共に、電池電圧抑制制御が施される。
すなわち、インバータ16は、発電停止指令に従ってA
C出力を低減させ、インバータ16の運転不可能になる
微小出力にまで低減したところで、インバータ開閉器1
8およびダミー抵抗開閉器19を切り替えて、ダミー抵
抗17を投入する。
【0013】ダミー抵抗17は、任意電圧、例えば0.
8V/セル以上で投入され、0.5V/セル以下で開放
されるように制御される。このダミー抵抗17とアノー
ド2およびカソード3に対する窒素N2 パージ操作によ
り電池電圧は抑制され、停止中の電池電圧の管理は完了
する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ようなリン酸型燃料電池発電プラントにおいては、その
停止操作および起動操作時に触媒が劣化して電池特性が
低下するという問題点がある。この点について次に説明
する。
【0015】まず、リン酸型燃料電池発電プラントの停
止操作においては、発電運転中に供給されたアノード2
のH2 リッチガスおよびカソード3の空気を不活性ガス
を供給してガス置換する場合に、置換の遅れ時間が単セ
ル間で異なり、また一つの単セルでもその主面中の位置
によって異なる。そのために、置換遅れの小さい単セル
または単セル中のそのような部分では単セル電圧が速や
かに低下するのに対して、置換遅れの大きい単セルまた
は単セル中のそのような部分では、残留反応ガスである
2 リッチガスおよび空気の電気化学エネルギーが、ダ
ミー抵抗17に吸収されるのに時間がかかるため、単セ
ル電圧の低下にも時間がかかる。すなわち、置換遅れの
大きい単セルまたは単セル中のそのような部分では、リ
ッチガスおよび空気の電気化学エネルギーがダミー抵抗
17に吸収されるまでの間中、高い発生電位、例えば、
0.8V以上にさらされることになる。
【0016】この場合、従来の停止方法においては、作
動温度200℃付近で運転中の電流を遮断すると同時に
ガス置換を実施しているので、置換遅れの大きい単セル
の電極触媒層は、作動温度に近い高温(200℃付近)
と高電位(0.8V/セル以上)にさらされることにな
る。
【0017】電極触媒層がこのように、高温かつ高電位
にさらされると、前述したように、貴金属触媒が溶出あ
るいは粗大化するいわゆるシンタリング現象が発生する
ため、電極触媒の有効反応面積が運転停止のたびに徐々
に減少して、電極触媒の劣化が促進されてしまう。その
結果、発電運転時の出力特性である電圧−電流特性の低
下が促進され、燃料電池の寿命に悪影響を及ぼすという
事態が発生する。またダミー抵抗17は積層燃料電池を
マクロに見て抵抗値が決められているので、局部的に残
留する単セル電圧の上昇を抑制するに至らない場合が多
い。
【0018】一方、リン酸型燃料電池プラントの起動操
作においては、燃料電池停止後の保管中に、ガス排気経
路15を介して、大気中のO2 がアノード2およびカソ
ード3内へ拡散侵入し、アノード2およびカソード3の
触媒に吸着することにより、例えば、0.8V以上とい
った所定値以上の高い電位に維持されることになる。
【0019】この状態で起動操作に伴う昇温が行われれ
ば、高温状態で高電位(>0.8V/セル)が維持され
るため、触媒のシンタリング現象が進行し、触媒活性面
積減少により電池特性の低下につながる。この場合、起
動操作中にアノード2およびカソード3に、ほぼ同程度
のO2 濃度が滞留しているため、アノード2およびカソ
ード3は同様の高電位に保持される。また、両者の電位
差である電池電圧は、所定の電圧値を見掛け上満足して
いるので、電圧抑制操作であるダミー抵抗17投入制御
は実施されない。
【0020】一方、発明者らの実験によれば、図8に示
すように、起動停止操作中の電極電位が0.3Vから
0.8Vの範囲を外れると、その起動停止操作に伴い電
池電圧が下がり、燃料電池の性能が低下するという結果
が得られている。これより、起動停止操作中も電極電池
は0.3Vを下限電位とし、O.8Vを上限電位とし
て、その間を電極電位の許容範囲としている。しかしな
がら、前述したように不活性ガス置換の時間遅れに伴い
ミクロ的に見た場合、現在のガス置換方法と燃料電池本
体全体の電圧を感知してダミー抵抗を投入/開放するマ
クロ的制御によって、単セルまたは局部的に上限電位だ
けでなく下限電位をも満足することは極めて困難であ
る。
【0021】さらに、起動停止時の昇温および降温操作
において、その温度変化が早い場合には、燃料電池本体
内のリン酸体積が急変することにより、多孔質体からな
る燃料電池積層部材からのリン酸の漏洩、または部材間
におけるリン酸移動等により、電池本体設計で決められ
た燃料電池積層部材間のリン酸保持バランスを崩してし
まい、電池寿命に悪影響を及ぼす現象も懸念されてい
る。
【0022】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
起動操作時や停止操作時における触媒の劣化を防止し
て、電池特性を低下させることなく安定に維持すること
が可能な、優れた燃料電池発電プラントおよびその起動
・停止操作方法を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、燃料極および酸化剤極か
らなる単位電池を複数積層してなる燃料電池本体と、こ
の燃料電池本体に燃料および酸化剤をそれぞれ供給する
燃料改質装置および酸化剤供給装置と、燃料電池本体の
温度を制御する電池冷却系統と、燃料電池本体の出力端
に接続される直交変換装置と、この直交変換装置と外部
負荷系統を接続する外部負荷系統開閉器を備えた燃料電
池発電プラントの起動・停止操作方法において、燃料電
池発電プラントの起動操作時と停止操作時のいずれか一
方の操作時に、アイドルモード運転を実施するステップ
を備えたことを特徴としている。ここで、アイドルモー
ド運転は、前記外部負荷系統開閉器を開状態とする一方
で燃料電池発電プラントの所内電力系統だけに前記燃料
電池本体の出力を供給することで、所内電力系統だけの
負荷に相当する最低負荷で運転するものである。
【0024】また、請求項11記載の発明は、燃料極お
よび酸化剤極からなる単位電池を複数積層してなる燃料
電池本体と、この燃料電池本体に燃料および酸化剤をそ
れぞれ供給する燃料改質装置および酸化剤供給装置と、
燃料電池本体の温度を制御する電池冷却系統と、燃料電
池本体の出力端に接続される直交変換装置と、この直交
変換装置と外部負荷系統を接続する外部負荷系統開閉器
を備えた燃料電池発電プラントにおいて、請求項1記載
の方法を実施するための制御手段を備えたことを特徴と
する燃料電池発電プラントである。
【0025】以上のような請求項1、11記載の発明で
は、発電運転停止後または発電運転開始前において、外
部負荷と遮断した燃料電池プラント所内電力系だけの最
低負荷でアイドルモード運転を実施することで、燃料電
池本体内の全てのセルを上限電圧、例えば0.8V/セ
ル以下に抑制した状態で、電池冷却水系を独立制御し、
昇温操作または降温操作に移行することができる。これ
より、発電運転停止直後または発電運転開始前におい
て、電極触媒層が高温かつ高電位にさらされることがな
いため、触媒劣化に至ることなく、外部負荷との遮断ま
たは外部負荷への移行をスムーズに実施することができ
る。
【0026】請求項2記載の発明は、請求項1記載の燃
料電池発電プラントの起動・停止操作方法において、燃
料電池発電プラントの停止操作時に、次のステップを備
えたことを特徴としている。すなわち、停止指令に基づ
いて発電負荷を制御して前記最低負荷まで低減させるス
テップと、前記最低負荷到達後に、前記外部負荷系統開
閉器を開放して前記アイドルモード運転を実施するステ
ップと、前記アイドルモード運転を実施するステップと
並行して、前記電池冷却系統を制御して前記燃料電池本
体の降温操作を実施するステップを備える。また、前記
燃料電池本体温度が作動温度より低く設定されたアイド
ルモード運転停止温度まで降温した時点で、前記アイド
ルモード運転を停止するステップと、前記アイドルモー
ド運転を停止するステップと並行して、ガス置換操作と
残留電圧抑制操作を含む本体停止操作を実施するステッ
プを備える。ここで、前記ガス置換操作は、前記燃料改
質装置および前記酸化剤供給装置から前記燃料電池本体
への改質燃料および酸化剤の供給を遮断すると同時に燃
料電池本体へ不活性ガスを供給して残留ガスを追い出す
操作である。前記残留電圧抑制操作は、前記燃料電池本
体の燃料極と酸化剤極との間にダミー抵抗を投入するこ
とで残留電圧を抑制する操作である。
【0027】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の燃料電池発電プラントにおいて、前記燃料電池本体に
不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置が設けられる
と共に、前記燃料電池本体の燃料極と酸化剤極の間に接
続可能なダミー抵抗が設けられ、前記制御手段が、これ
らの不活性ガス供給装置とダミー抵抗を使用して、請求
項2記載の方法を実施可能に構成されたことを特徴とす
る燃料電池発電プラントである。
【0028】以上のような請求項2、12記載の発明で
は、発電運転停止後、外部負荷と遮断した燃料電池プラ
ント所内電力系だけの最低負荷でアイドルモード運転を
実施することで、燃料電池本体内の全てのセルを上限電
圧、例えば0.8V/セル以下に抑制した状態で、電池
冷却水系を独立制御して降温操作を実施することができ
る。そして、電池本体温度が作動温度より低い所定温度
まで降温した時点で、アイドルモード運転を停止し、燃
料および酸化剤の供給を遮断すると同時に不活性ガスに
よるガス置換操作を開始し、ダミー抵抗を投入すること
で残留電圧を抑制する停止操作を実施することができ
る。これより、アイドルモード運転中の燃料電池本体温
度が高温に維持される間は、全ての単セル電圧が許容値
を満足することが可能となる。さらには、単セルまたは
局部的に上限電圧以上の電圧が発生した場合でも、既に
電池本体温度が作動温度よりも低くなっているので、ア
イドルモード運転後の停止操作時のダミー抵抗の投入に
よる残留電圧抑制操作によって触媒の劣化を抑制するこ
とができる。
【0029】請求項3記載の発明は、請求項1記載の燃
料電池発電プラントの起動・停止操作方法において、前
記アイドルモード運転停止温度が、前記燃料電池本体内
部の最高温度が150〜180℃の範囲に達した場合の
温度であることを特徴としている。
【0030】以上のような請求項3記載の発明では、発
電運転停止後、アイドルモード運転を実施することで、
燃料電池本体内の全てのセルを上限電圧、例えば0.8
V/セル以下に抑制した状態で、電池冷却水系を独立制
御して降温操作を実施することができる。そして、電池
最高温度が150〜180℃にまで降温した時点で、ア
イドルモード運転を停止し、供給燃料および酸化剤を遮
断すると同時に不活性ガスによるガス置換操作を開始
し、ダミー抵抗を投入することで残留電圧を抑制する停
止操作を実施することができる。これより、アイドルモ
ード運転中の燃料電池本体温度が高温に維持される間
は、全ての単セル電圧が許容値を満足することが可能と
なる。さらには、単セルまたは局部的に上限電圧以上の
電圧が発生した場合でも、既に電池本体の最高温度が、
触媒の劣化速度を十分に抑制できる温度領域150〜1
80℃まで低減されているので、アイドルモード運転後
の停止操作時のダミー抵抗の投入による残留電圧抑制操
作によって、停止操作に伴う触媒劣化を十分に抑制する
ことができる。
【0031】請求項4記載の発明は、請求項2記載の燃
料電池発電プラントの起動・停止操作方法において、前
記燃料電池本体の降温操作を実施するステップ中で、前
記アイドルモード運転中の電池降温速度、およびアイド
ルモード運転後の前記本体停止操作から電池保管温度に
至るまでの電池降温速度を50℃/h以下に維持するよ
うに、前記電池冷却系統を制御することを特徴としてい
る。
【0032】以上のような請求項4記載の発明では、発
電停止後のアイドルモード運転中およびその後の電池保
管温度までの、一連の電池本体の降温操作において、そ
の降温速度を50℃/h以下に制限したので、急激なリ
ン酸体積変化を起こすことなく停止操作を完了すること
ができる。これより、多孔質体からなる燃料電池積層部
材からのリン酸の漏洩や部材間におけるリン酸移動等を
回避することができるため、電池本体設計で決められた
燃料電池積層部材間のリン酸保持バランスが崩れること
を防止でき、優れた電池寿命を確保できる。
【0033】請求項5記載の発明は、請求項1記載の燃
料電池発電プラントの起動・停止操作方法において、燃
料電池発電プラントの起動操作時に、次のステップを備
えたことを特徴としている。すなわち、起動指令に基づ
いて前記電池冷却系統を制御して前記燃料電池本体の昇
温操作を実施するステップと、前記燃料電池本体温度が
作動温度より低く設定されたアイドルモード運転開始温
度まで昇温した時点で、前記改質装置および前記酸化剤
供給装置から前記燃料電池本体に対して改質燃料および
酸化剤をそれぞれ供給して前記アイドルモード運転を実
施するステップを備える。また、前記燃料電池本体温度
が作動温度に到達した時点で、前記外部負荷系統開閉器
を投入し、前記外部負荷系統へ電力を出力する外部起動
操作を実施するステップを備える。
【0034】請求項13記載の発明は、請求項11記載
の燃料電池発電プラントにおいて、前記制御手段が、請
求項5記載の方法を実施可能に構成されたことを特徴と
する燃料電池発電プラントである。
【0035】以上のような請求項5、13記載の発明で
は、燃料電池保管中に電池内に大気中から混入した酸素
により発生する高電位状態(0.8V以上)の電極が、
触媒劣化が進行する高温状態にさらされる以前に、作動
温度より低い温度でアイドルモード運転を開始すること
で、燃料電池本体内の全てのセルを上限電圧、例えば
0.8V/セル以下に抑制することができる。これよ
り、作動温度まで高電位状態にさらされる場合に比べ
て、触媒の劣化を抑制することができる。
【0036】請求項6記載の発明は、請求項5記載の燃
料電池発電プラントの起動・停止操作方法において、前
記アイドルモード運転開始温度が、150℃以上の温度
であることを特徴としている。
【0037】以上のような請求項6記載の発明では、燃
料電池保管中に電池内に大気中から混入した酸素により
発生する高電位状態(0.8V以上)の電極が、触媒劣
化が進行する高温状態にさらされる以前に、触媒劣化速
度が未だ加速しない温度150℃に到達した段階で、ア
イドルモード運転を開始することで、燃料電池本体内の
全てのセルを上限電圧、例えば0.8V/セル以下に抑
制することができる。これより、起動操作に伴う触媒劣
化を十分に抑制することができる。
【0038】請求項7記載の発明は、請求項5記載の燃
料電池発電プラントの起動・停止操作方法において、前
記燃料電池本体の昇温操作を実施するステップ中で、電
池保管温度から前記アイドルモード運転直前までの電池
昇温速度、およびアイドルモード運転中の電池昇温速度
を50℃/h以下に維持するように、前記電池冷却系統
を制御することを特徴としている。
【0039】以上のような請求項7記載の発明では、起
動後の電池保管温度から前記アイドルモード運転直前ま
での電池昇温操作およびアイドルモード運転中の一連の
電池本体昇温操作において、その昇温操作を50℃/h
以下に制限したので、急激なリン酸体積変化を起こすこ
となく昇温操作を完了することができる。これより、多
孔質体からなる燃料電池積層部材からのリン酸の漏洩や
部材間におけるリン酸移動等を回避することができるた
め、電池本体設計で決められた燃料電池積層部材間のリ
ン酸保持バランスが崩れることを防止でき、優れた電池
寿命を確保できる。
【0040】請求項8記載の発明は、請求項5記載の燃
料電池発電プラントの起動・停止操作方法において、前
記燃料電池本体の昇温操作を実施するステップ中で、燃
料電池本体温度が100℃に到達する以前に、4%以下
の微量の水素を含む不活性ガスを燃料電池本体の燃料極
に供給して、前記燃料電池本体の電池電圧が予め設定さ
れた電圧抑制開始電圧以上に達した時点で、前記燃料電
池本体の燃料極と酸化剤極との間にダミー抵抗を投入す
ることで残留電圧を抑制することを特徴としている。
【0041】請求項14記載の発明は、請求項13記載
の燃料電池発電プラントにおいて、前記燃料電池本体に
不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置が設けられる
と共に、前記燃料電池本体の燃料極と酸化剤極の間に接
続可能なダミー抵抗が設けられ、前記制御手段が、これ
らの不活性ガス供給装置とダミー抵抗を使用して、請求
項8記載の方法を実施可能に構成されたことを特徴とす
る燃料電池発電プラントである。
【0042】以上のような請求項8、14記載の発明で
は、燃料電池保管中に電池内の大気中から混入した酸素
により発生する高電位状態(0.8V以上)の電極が、
触媒劣化が進行する高温状態に到達する前に、燃料極に
微量のH2 を供給することで、燃料極の電位を低減しか
つ酸化剤極の電位を電圧値として観測することができ
る。そして、観測される電圧値が予め設定された電圧抑
制開始電圧以上に達した場合に、ダミー抵抗を投入して
酸化剤極中のO2 を消費することで、酸化剤極の電位を
抑制することができる。これより、昇温に伴う高温、高
電位状態で進行する触媒劣化を防止することができる。
【0043】請求項9記載の発明は、燃料極および酸化
剤極からなる単位電池を複数積層してなる燃料電池本体
と、この燃料電池本体に燃料および酸化剤をそれぞれ供
給する燃料改質装置および酸化剤供給装置と、燃料電池
本体の温度を制御する電池冷却系統と、燃料電池本体の
出力端に接続される直交変換装置と、この直交変換装置
と外部負荷系統を接続する外部負荷系統開閉器を備えた
燃料電池発電プラントの停止操作を実施するための燃料
電池発電プラントの停止操作方法に関するものである。
そして、特に、前記燃料改質装置および前記酸化剤供給
装置から前記燃料電池本体への改質燃料および酸化剤の
供給を遮断すると同時に燃料電池本体へ不活性ガスを供
給して残留ガスを追い出すガス置換操作と、前記燃料電
池本体の燃料極と酸化剤極との間にダミー抵抗を投入す
ることで残留電圧を抑制する残留電圧抑制操作を含む本
体停止操作を実施するステップを備えた燃料電池発電プ
ラントの停止操作方法において、前記燃料電池本体の少
なくとも燃料極または酸化剤極のどちらか一方に供給さ
れる前記不活性ガスが0.1%以下の微量の酸素を含む
ことを特徴としている。
【0044】請求項15記載の発明は、燃料極および酸
化剤極からなる単位電池を複数積層してなる燃料電池本
体と、この燃料電池本体に燃料および酸化剤をそれぞれ
供給する燃料改質装置および酸化剤供給装置と、燃料電
池本体に不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置と、
燃料電池本体の温度を制御する電池冷却系統と、燃料電
池本体の出力端に接続される直交変換装置と、この直交
変換装置と外部負荷系統を接続する外部負荷系統開閉器
と、燃料電池本体の燃料極と酸化剤極の間に接続可能な
ダミー抵抗を備えた燃料電池発電プラントにおいて、前
記不活性ガス供給装置から前記燃料電池本体の少なくと
も燃料極または酸化剤極のどちらか一方に供給される前
記不活性ガスが0.1%以下の微量の酸素を含むことを
特徴としている。
【0045】以上のような請求項9、15記載の発明で
は、不活性ガスによるガス置換が実施された状態で、不
活性ガス中に0.1%以下の微量の酸素が含まれている
ので、電極電位はその微量酸素に平衡となる電位状態、
すなわち、0.3〜0.8Vの範囲になる。これより、
停止操作後の電極電位を、適切な範囲内に管理すること
ができるので、触媒劣化を抑制できる。
【0046】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
燃料電池発電プラントの停止操作方法において、前記不
活性ガス中の酸素濃度が、0.005〜0.05%であ
ることを特徴としている。
【0047】以上のような請求項10記載の発明では、
不活性ガスによるガス置換操作が実施された状態で、不
活性ガス中の酸素濃度が0.001〜0.1%含まれて
いるので、電極電位を、0.3〜0.8Vの範囲内に確
実に平衡維持することができる。これより、停止操作後
の電極電位を、適切な範囲内に維持することができるの
で、触媒劣化を抑制できる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下には、本発明による燃料電池
発電プラントおよびその起動・停止方法の実施の形態
を、図面を参照して具体的に説明する。なお、図7に示
した従来技術と同一の部材には同一の符号を付してその
説明を省略する。
【0049】(1)第1の実施の形態 請求項3、12記載の発明を適用した一つの実施の形態
を、第1の実施の形態として、図1を参照して以下に説
明する。
【0050】(構成)まず、本実施の形態に係る燃料電
池発電プラントの構成を説明する。すなわち、図1に示
すように、アノード2とカソード3との間には、インバ
ータ開閉器18およびダミー抵抗開閉器19を介してそ
れぞれ接続されたインバータ(直交変換装置)16とダ
ミー抵抗17に加えて、電圧検出器20が並列に接続さ
れている。そして、インバータ16の交流出力ラインに
は、所内電力に燃料電池出力の一部を供給する所内電力
系統21と外部に燃料電池出力を供給する外部負荷系統
22ラインとが並列に接続されており、それぞれ、所内
電力系統開閉器23および外部負荷系統開閉器24を介
して開閉可能に接続されている。
【0051】また、燃料電池本体1には、その積層単セ
ルにおけるホットスポット、例えば、積層電池内冷却板
から最も離れた積層位置にある単セルのカソード3の入
口部に、温度を測定する温度センサ25が配置されてい
る。この場合、アノード2入口およびカソード3入口に
は、図7に示した従来技術と同様に、アノードN2 供給
弁10およびカソードN2 供給弁14を介してアノード
2 供給系統9およびカソードN2 供給系統13が接続
されている。
【0052】さらに、以上の構成に加えて、多種類の制
御機能を有する制御装置(制御手段)26が設けられて
いる。すなわち、制御装置26は、温度センサ25の検
出値により、電池冷却水系統4に出力を与えることで電
池温度を制御する電池温度制御機能、インバータ開閉器
18の開閉を制御するインバータ開閉制御機能、燃料供
給遮断弁7および空気供給遮断弁11の開閉を制御する
反応ガス供給制御機能、アノードN2 供給弁10および
カソードN2 供給弁14の開閉を制御する不活性ガス供
給制御機能、電圧検出器20の検出値より、ダミー抵抗
開閉器19の開閉を制御するダミー抵抗開閉制御機能、
外部負荷系統22および所内電力系統21への投入/遮
断を行う外部負荷系統開閉器24および所内電力系統開
閉器23を制御する系統開閉制御機能、等を有する。
【0053】(作用)以上のような構成を有する本実施
の形態の作用は以下の通りである。すなわち、停止指令
が入力された場合、発電運転状態から停止状態への移行
に伴い、制御装置26は、所内電力相当の最低負荷まで
負荷低減操作を指令する。最低負荷レベル到達後、制御
装置26は、外部負荷系統開閉器24に開信号を与えて
外部負荷系統を切り離す一方で、所内電力系統開閉器2
3に対しては閉信号を保持し、所内電力系統21だけの
最低負荷レベルによるアイドルモード運転を実施する。
【0054】この場合、燃料電池本体1の全ての積層単
セルは、0.8V/セル以下を満足する負荷レベルであ
るので、シンタリングに伴う触媒劣化は進行しない。一
般的に常圧運転のプラントであれば、十分小さい負荷
(電流密度10mA/sq.cm程度)でも、0.8V
/セル以下の電池電圧を満足することができるので、所
内電力系統負荷値による0.8V/セル以下の電圧抑制
は容易に達成できる。
【0055】また、制御装置26は、停止指令に基づい
て、電池冷却水系統4に降温信号を与え、アイドルモー
ド運転と並行して燃料電池本体1の降温操作を実施す
る。この場合、温度センサ25は、アイドルモード運転
中の燃料電池本体1のホットスポット温度を連続的に検
出し、検出値を制御装置26に送信し続ける。
【0056】そして、温度センサ25からの検出値が、
作動温度より低く設定されたアイドルモード運転停止温
度である150〜180℃の範囲、望ましくは150℃
に到達した段階で、制御装置26は、所内電力系統開閉
器23およびインバータ開閉器18に開信号を与え、燃
料電池負荷遮断を実施すると同時に、燃料供給遮断弁7
および空気供給遮断弁11に全閉信号を与えて燃料およ
び空気の供給を遮断する。制御装置26は、この反応ガ
ス供給遮断制御に並行してさらに、不活性ガス供給制御
機能によってアノード入口およびカソード入口のN2
給弁10,14に開信号を与えて、アノード2およびカ
ソード3に対し、N2 によるガス置換操作を実施する。
【0057】この時、アノード2の残留H2 リッチガス
およびカソード3の残留空気により残留電圧が発生する
が、この残留電圧は電圧検出器20によって検出されて
制御装置26に送信され、電池電圧の抑制制御が実施さ
れる。すなわち、制御装置26は、電圧検出器20から
の検出値が所定値を越えた場合、例えば0.8V/セル
を越えた場合に、ダミー抵抗開閉器19に投入信号を与
えて、ダミー抵抗17による回路を形成し、電池出力を
消費することで、電池電圧の抑制を実施する。
【0058】以上の操作により、燃料電池本体1自身の
発電停止操作が完了する(外部負荷系統22への発電操
作は既に停止しているが、燃料電池本体1自身の発電操
作はこのタイミングで完了する)。なお、制御装置26
は、電池保管温度まで燃料電池本体1の降温操作を継続
する。
【0059】(効果)以上のような本実施の形態の効果
は以下の通りである。すなわち、停止指令に伴う外部負
荷系統22の遮断操作後も、燃料電池本体1はアイドル
モード運転を実施することにより、積層単セル全てを、
0.8V/セル以下の所定値に管理できる。そのため、
シンタリングによる触媒劣化が進行することなく、燃料
電池本体1の降温操作を良好に実施することができる。
また、燃料電池本体1のホットスポット温度が150〜
180℃まで降温した段階で、アイドルモード運転を停
止し、事実上の電池運転停止操作を実施するが、この場
合のN2 によるガス置換およびダミー抵抗17によるマ
クロな電圧抑制操作では、積層単セルの一部に0.8V
/セル以上の所定値を逸脱する現象が発生しても、既に
燃料電池本体温度は所定の温度まで低下しているので、
シンタリングによる触媒劣化の進行程度は鈍く、許容で
きる程度である。
【0060】ここで、図2は、本発明者等が実験により
求めた電池温度(触媒温度)とシンタリングの程度を表
す触媒表面積現象比との関係を示すグラフであり、条件
は、電極電位:0.9V、電位保持時間:1hである。
この図2に示すように、低温ほどシンタリングに伴う触
媒表面積減少比は大きく低減しており、150℃におけ
る触媒表面積減少比、すなわち、シンタリングの進行速
度は、停止操作時間を考慮した場合にほとんど許容でき
る範囲にある。
【0061】なお、燃料電池本体1のホットスポットが
150℃より低い温度での停止操作は、シンタリングを
抑制する上で十分効果的であるが、現実的には電池冷却
水系統4から燃料改質装置5へ供給している水蒸気圧力
の確保、および燃料電池本体1のコールドスポットでの
リン酸を含む生成水の凝縮に伴う反応ガス拡散不良現象
(低温領域で凝縮したリン酸が電極の反応ガス流通路を
閉塞し、電池の電気化学反応を阻害する)により、プラ
ント運転上の問題点および電池特性を低下させる問題点
が生じることになる。
【0062】したがって、本実施の形態のホットスポッ
ト温度150〜180℃、特に150℃での実質的な燃
料電池本体の負荷遮断操作は、ガス拡散不良に伴う特性
低下を引き起こすことなく、触媒劣化進行を防止できる
最も信頼性の高い燃料電池発電プラントの停止操作を提
供することができるものであり、実用性が高い。
【0063】(2)第2の実施の形態 請求項6、13記載の発明を適用した一つの実施の形態
を、第2の実施の形態として、図3を参照して以下に説
明する。
【0064】(構成)まず、本実施の形態に係る燃料電
池発電プラントの構成を説明する。すなわち、図3に示
すように、アノード2とカソード3との間に、インバー
タ開閉器18およびダミー抵抗開閉器19を介してそれ
ぞれ接続されたインバータ16とダミー抵抗17に加え
て、電圧検出器20が並列に接続されている点は前記第
1の実施の形態と同様である。そして、インバータ16
の交流出力ラインには、所内電力に燃料電池出力の一部
を供給する所内電力系統21と外部に燃料電池出力を供
給する外部負荷系統22ラインとが並列に接続され、そ
れぞれ、所内電力系統開閉器23および外部負荷系統開
閉器24を介して開閉可能に接続されている点も、前記
第1の実施の形態と同様である。
【0065】これに対して、燃料電池本体1に設けられ
る温度センサは、積層単セルにおけるホットスポットに
限定して配置されるものではない。本実施の形態におい
ては、よりマクロ的に燃料電池本体1の温度を測定する
ために、燃料電池本体1内の任意の位置に温度センサ2
7が配置されている。
【0066】さらに、本実施の形態の制御装置26は、
前記第1の実施の形態と同様の多種類の制御機能を有す
る。なお、本実施の形態で実際に必要な制御機能は、温
度センサ27の検出値により電池冷却水系統4に出力を
与えることで電池温度を制御する電池温度制御機能、イ
ンバータ開閉器18の開閉を制御するインバータ開閉制
御機能、燃料供給遮断弁7および空気供給遮断弁11の
開閉を制御する反応ガス供給制御機能、外部負荷系統2
2および所内電力系統21への投入/遮断を行う外部負
荷系統開閉器24および所内電力系統開閉器23を制御
する系統開閉制御機能、等である。
【0067】(作用)以上のような構成を有する本実施
の形態の作用は以下の通りである。すなわち、起動指令
が入力された場合、燃料電池保管状態から起動状態への
移行に伴い、制御装置26は、電池冷却水系統4に昇温
信号を与えて燃料電池本体1の昇温操作を実施する。こ
の場合、温度センサ27は、燃料電池本体1の温度を連
続的に検出し、検出値を制御装置26に送信し続ける。
【0068】そして、温度センサ27からの検出値、す
なわち、燃料電池本体1の温度が150℃に到達した場
合、制御装置26は、アイドルモード運転への移行を実
施する。すなわち、燃料供給遮断弁7の開操作により燃
料改質装置5からアノード2へH2 リッチガスを導入
し、その後、空気供給遮断弁11の開操作によりカソー
ド3への空気の供給を行う。さらには、燃料電池本体1
の発生電圧を電圧検出器20にて検知し、検出値が所定
値に到達した段階、例えば0.8V/セルに達した段階
で、インバータ開閉器18を投入し、かつ所内電力系統
開閉器23も投入することによって、所内電力系統21
ラインを形成し、アイドルモード運転への負荷移行を完
了する。
【0069】制御装置26は、このアイドルモード運転
と燃料電池本体1の昇温操作を並行して継続する。そし
て、燃料電池本体1の温度が所定の作動温度、例えば1
90℃に到達した時点で、制御装置26は、外部負荷系
統開閉器24を投入し、外部負荷系統22ラインを形成
して、アイドルモード運転からの負荷上昇制御を実施す
る。所定の外部負荷値に到達した段階で発電運転モード
に移行し、一連の起動操作が完了する。
【0070】(効果)以上のような本実施の形態の効果
は以下の通りである。すなわち、起動操作の開始にあた
り、燃料電池保管中に電池内に大気中から混入した酸素
により発生する高電位状態(0.8V以上)の電極は、
昇温操作に伴い高温状態に移行するが、これに対して、
シンタリングによる触媒劣化進行速度が未だ許容できる
温度、すなわち150℃に到達した時点でアイドルモー
ド運転を開始することで、燃料電池本体内の全てのセル
を上限電圧、0.8V/セル以下に抑制することができ
る。
【0071】これに関して、前記第1の実施の形態につ
いて述べたように、本発明者等の実験結果によれば、比
較的低温の150℃での高電位状態においては、作動温
度、例えば200℃程度に比べて、シンタリングの進行
速度は大きく低減し、起動操作時間を考慮した場合に、
ほとんど許容できる範囲である。
【0072】また、同じく前記第1の実施の形態につい
て述べたように、150℃より低い温度でのアイドルモ
ード運転は、シンタリングを抑制する上で十分効果的で
あるが、現実的には電池冷却水系統4から燃料改質装置
5へ供給している水蒸気圧力の確保、および燃料電池本
体1のコールドスポットでのリン酸を含む生成水の凝縮
に伴う反応ガス拡散不良現象により、プラント運転上の
問題点および電池特性を低下させる問題点が生じること
になる。
【0073】したがって、本実施の形態に示すような燃
料電池温度150℃以上での実質的な燃料電池本体の負
荷移行操作は、ガス拡散不良に伴う特性低下を引き起こ
すことなく、触媒劣化進行を防止できる最も信頼性の高
い燃料電池発電プラントの起動操作を提供することがで
きるものであり、実用性が高い。
【0074】(3)第3の実施の形態 請求項4記載の発明を適用した一つの実施の形態を、第
3の実施の形態として以下に説明する。
【0075】(構成)まず、本実施の形態に係る燃料電
池発電プラントは、図1に示した前記第1の実施の形態
において、制御装置26が、さらに、電池冷却水温度の
降温速度が50℃/h以下になるように電池冷却水系統
4を制御する機能をも有することを特徴としている。な
お、他の部分については、前記第1の実施の形態と全く
同様に構成されている。
【0076】(作用)以上のような構成を有する本実施
の形態の作用を以下に説明する。すなわち、停止指令が
入力された場合、発電運転状態から停止状態への移行に
伴い、制御装置26は、所内電力相当の最低負荷まで負
荷低減操作を指令する。最低負荷レベル到達後、制御装
置26は、外部負荷系統開閉器24に開信号を与えて外
部負荷系統を切り離す一方で、所内電力系統開閉器23
に対しては閉信号を保持し、所内電力系統21だけの最
低負荷レベルによるアイドルモード運転を実施する。
【0077】また、制御装置26は、停止指令に基づい
て、電池冷却水系統4に降温信号を与え、アイドルモー
ド運転と並行して、冷却水の降温速度が50℃/h以下
を維持するようにして燃料電池本体1の降温操作を実施
する。この場合、温度センサ25は、燃料電池本体1の
温度を連続的に検出し、検出値を制御装置26に送信し
続ける。
【0078】そして、温度センサ25からの検出値が、
150〜180℃の範囲、望ましくは150℃に到達し
た段階で、制御装置26は、所内電力系統開閉器23お
よびインバータ開閉器18に開信号を与え、燃料電池負
荷遮断を実施すると同時に、燃料供給遮断弁7および空
気供給遮断弁11に全閉信号を与えて燃料および空気の
供給を遮断する。制御装置26は、この反応ガス供給遮
断制御に並行してさらに、不活性ガス供給制御機能によ
ってアノード入口およびカソード入口のN2 供給弁1
0,14に開信号を与えて、アノード2およびカソード
3に対し、N2 によるガス置換操作を実施する。
【0079】この時、アノード2の残留H2 リッチガス
及びカソード3の残留空気により残留電圧が発生する
が、この残留電圧は電圧検出器20によって検出されて
制御装置26に送信され、電池電圧の抑制制御が実施さ
れる。すなわち、制御装置26は、電圧検出器20から
の検出値が所定値を越えた場合、例えば0.8V/セル
を越えた場合に、ダミー抵抗開閉器19に投入信号を与
えて、ダミー抵抗17による回路を形成し、電池出力を
消費することで、電池電圧の抑制が実施される。以上の
操作により、燃料電池本体1自身の発電停止操作は完了
するが、制御装置26は、アイドルモード運転中の降温
速度だけでなく、アイドルモード後の発電停止操作から
電池保管温度までの降温速度が50℃/h以下を維持す
るように制御しながら、電池冷却水系統4の降温操作を
継続する。
【0080】(効果)以上のような本実施の形態によれ
ば、前記第1の実施の形態の効果に加えて、さらに以下
のような効果が得られる。すなわち、発電停止後のアイ
ドルモード運転中およびその後の電池保管温度までの一
連の電池本体の降温操作において、その降温速度を50
℃/h以下に制限することにより、急激なリン酸体積変
化を起こすことなく停止操作を完了することができる。
【0081】したがって、多孔質体からなる燃料電池積
層部材からのリン酸の漏洩や部材間におけるリン酸移動
等を回避することができるため、電池本体設計で決めら
れた燃料電池積層部材間のリン酸保持バランスが崩れる
ことを防止でき、優れた電池寿命を確保することができ
る。
【0082】(4)第4の実施の形態 請求項7記載の発明を適用した一つの実施の形態を、第
4の実施の形態として以下に説明する。
【0083】(構成)まず、本実施の形態に係る燃料電
池発電プラントは、図3に示した前記第2の実施の形態
において、制御装置26が、さらに、電池冷却水温度の
昇温速度が50℃/h以下になるように電池冷却水系統
4を制御する機能をも有することを特徴としている。な
お、他の部分については、前記第2の実施の形態と全く
同様に構成されている。
【0084】(作用)以上のような構成を有する本実施
の形態の作用を以下に説明する。すなわち、起動指令が
入力された場合、燃料電池保管状態から起動状態への移
行に伴い、制御装置26は、電池冷却水系統4に昇温信
号を与えて燃料電池本体1の昇温操作を実施する。この
場合、制御装置26は、冷却水の昇温速度が50℃/h
以下を維持するようにして、燃料電池本体1の昇温操作
を実施する。この場合、温度センサ27は、燃料電池本
体1の温度を連続的に検出し、検出値を制御装置26に
送信し続ける。
【0085】そして、温度センサ27からの検出値、す
なわち、燃料電池本体1の温度が150℃に到達した場
合、制御装置26は、アイドルモード運転への移行を実
施する。なお、制御装置26は、このアイドルモード運
転と電池本体1の昇温操作を並行して継続し、電池保管
温度からアイドルモード運転直前までの電池昇温速度と
同様に、アイドルモード運転中の電池昇温速度が50℃
/h以下を満足するように電池冷却水系統4の昇温操作
を実施する。
【0086】次に、燃料電池本体1の温度が所定の作動
温度、例えば190℃に到達した時点で、制御装置26
は、外部負荷系統開閉器24を投入し、外部負荷系統2
2ラインを形成して、アイドルモード運転からの負荷上
昇制御を実施する。所定の外部負荷値に到達した段階で
発電運転モードに移行し、一連の起動操作が完了する。
【0087】(効果)以上のような本実施の形態によれ
ば、前記第2の実施の形態の効果に加えて、さらに以下
のような効果が得られる。すなわち、起動後の電池保管
温度から前記アイドルモード運転直前までの電池昇温操
作およびアイドルモード運転中の一連の電池本体昇温操
作において、その昇温操作を50℃/h以下に制限する
ことにより、急激なリン酸体積変化を起こすことなく昇
温操作を完了することができる。
【0088】したがって、多孔質体からなる燃料電池積
層部材からのリン酸の漏洩や部材間におけるリン酸移動
等を回避することができるため、電池本体設計で決めら
れた燃料電池積層部材間のリン酸保持バランスが崩れる
ことを防止でき、優れた電池寿命を確保することができ
る。
【0089】(5)第5の実施の形態 請求項8、14記載の発明を適用した一つの実施の形態
を、第5の実施の形態として図4を参照して以下に説明
する。
【0090】(構成)まず、本実施の形態に係る燃料電
池発電プラントの構成は、図3に示した前記第2の実施
の形態において、さらに、微量水素含有窒素を供給する
ための構成を追加したものである。すなわち、アノード
2の入口には、微量H2 含有N2 供給弁28を介して、
4%以下の微量のH2 を含む微量H2 含有N2 供給系統
(微量水素含有ガス供給装置)29が接続されている。
なお、他の部分については、前記第2の実施の形態と全
く同様に構成されている。
【0091】(作用)以上のような構成を有する本実施
の形態の作用は以下の通りである。すなわち、起動指令
が入力された場合、燃料電池保管状態から起動状態への
移行に伴い、制御装置26は電池冷却水系統4に昇温信
号を与えて燃料電池本体1の昇温操作を実施する。この
場合、温度センサ27は、燃料電池本体1の温度を連続
的に検出し、検出値を制御装置26に送信し続ける。
【0092】そして、燃料電池本体1の温度が100℃
に到達する以前に、制御装置26は、アノード微量H2
含有N2 供給弁28に開信号を与え、微量H2 含有N2
供給系統29からアノード2に対して、4%以下の微量
のH2 を含むN2 ガスが供給される。この時点で、アノ
ード2中には、電池保管中空気が侵入している可能性が
あるので、高濃度のH2 を供給した場合には爆発の危険
性があるが、本実施の形態でアノード2に供給されるN
2 ガス中のH2 濃度は、4%以下の爆発限界以下の濃度
であるので、安全に操作を実施することができる。
【0093】このような4%以下の微量のH2 を含むN
2 ガスの供給は、アノード2の電位を低減し、かつ、カ
ソード3の電位を電圧値として観測可能にする。すなわ
ち、燃料電池保管中において電池内に大気中から混入し
た酸素に起因してアノード2が高電位状態(0.8V以
上)にある場合でも、供給されたH2 がアノード2の触
媒に吸着するので、アノード2は、H2 電位である0V
付近まで低減する。一方、同様にカソード3は高電位状
態にあるため、アノード2の電位が低下したことで、ア
ノード2とカソード3の間に電圧が発生する。電圧検出
器20は、この発生電圧を検知し、検出値を制御装置2
6に送信し続ける。
【0094】そして、発生電圧が予め設定された所定の
電圧抑制開始電圧値、例えば0.7V/セル以上に到達
した場合、制御装置26は、ダミー抵抗開閉器19に投
入信号を与えてダミー抵抗17を投入し、カソード3中
の混入O2 を消費することで、電圧を低減させ、カソー
ド3電極電位の抑制を行う。
【0095】(効果)以上のような本実施の形態によれ
ば、前記第2の実施の形態の効果に加えて、さらに以下
のような効果が得られる。すなわち、昇温操作におい
て、燃料電池保管中に電池電池内に大気中から混入した
酸素により発生する高電位状態(0.8V以上)の電極
を、触媒劣化が進行する100℃以上の高温状態に到達
する前に、アノード2に4%以下の微量のH2 を供給す
ることにより、アノード電位を低減し、かつ、ダミー抵
抗17を投入してカソード3中のO2 を消費すること
で、カソード電位を抑制することができる。したがっ
て、昇温に伴う高温、高電位状態で進行する触媒劣化を
完全に防止できる。
【0096】(6)第6の実施の形態 請求項10、15記載の発明を適用した一つの実施の形
態を、第6の実施の形態として図5を参照して以下に説
明する。
【0097】(構成)まず、本実施の形態に用いる燃料
電池発電プラントの構成は、図1に示した前記第1の実
施の形態において、さらに、カソード3側に微量の空気
を混入するための構成を追加したものである。すなわ
ち、カソード3の入口に配置してあるカソードN2 供給
弁14の上流には、カソード空気混入調整弁30を介し
て、カソード空気供給系統31が接続されている。ここ
で、カソード空気混入調整弁30は、カソードN2 供給
弁14が開操作してカソード3にN2 が供給される場合
に、このカソードN2 供給弁14と同時にカソード空気
混入調整弁30が開操作するように構成されている。さ
らに、この開操作におけるカソード空気混入調整弁30
の弁開度は、カソード3に供給されるN2 ガス中のO2
濃度が0.005〜0.05%を満足するように調整さ
れ、その制御は制御装置26により実施されるようにな
っている。なお、他の部分については、前記第1の実施
の形態と全く同様に構成されている。
【0098】(作用)以上のような構成を有する本実施
の形態の作用は以下の通りである。すなわち、停止指令
が入力された場合、発電運転状態から停止状態への移行
に伴い、制御装置26は、所内電力相当の最低負荷まで
負荷低減操作を指令する。最低負荷レベル到達後、制御
装置26は、外部負荷系統開閉器24に開信号を与えて
外部負荷系統22を切り離し、かつ所内電力系統開閉器
23には閉信号を保持し、所内電力系統21だけの最低
負荷レベルによるアイドルモード運転を継続する。
【0099】また、制御装置26は、停止指令と同時に
電池冷却水系統4に降温信号を与え、アイドルモード運
転と並行して燃料電池本体1の降温操作を実施する。こ
の場合、温度センサ25は、アイドルモード運転中の燃
料電池本体1のホットスポットを連続的に検出し、検出
値を制御装置26に送信し続ける。
【0100】そして、温度センサ25からの検出値が、
150〜180℃の範囲、望ましくは150℃に到達し
た段階で、制御装置26は、所内電力系統開閉器23お
よびインバータ開閉器18に開信号を与え、燃料電池負
荷遮断を実施すると同時に、燃料供給遮断弁7および空
気供給遮断弁11に全閉信号を与えて燃料および空気の
供給を遮断する。制御装置26は、この反応ガス供給遮
断制御に並行してさらに、不活性ガス供給制御機能によ
ってアノード入口およびカソード入口のN2 供給弁1
0,14に開信号を与えて、アノード2およびカソード
3に対し、N2 によるガス置換操作を実施する。
【0101】この時、アノード2の残留H2 リッチガス
およびカソード3の残留空気により残留電圧が発生する
が、この残留電圧は電圧検出器20によって検出されて
制御装置26に送信され、電池電圧の抑制制御が実施さ
れる。すなわち、制御装置26は、電圧検出器20から
の検出値が所定値を越えた場合、例えば0.8V/セル
を越えた場合に、ダミー抵抗開閉器19に投入信号を与
えて、ダミー抵抗17による回路を形成し、電池出力を
消費することで、電池電圧の抑制を実施する。
【0102】さらに、本実施の形態において、以上のよ
うにカソードN2 供給弁14を開操作してカソード3に
2 を供給する際に、制御装置26は、カソードN2
給弁14と同時にカソード空気混入調整弁30も開操作
し、その弁開度を制御するため、カソード空気供給系統
31からカソード3に0.005〜0.05%のO2
含むN2 が供給される。このように、0.005〜0.
05%の濃度のO2 が供給されることにより、カソード
3の電極電位は、0.3〜0.8Vの範囲を確実に維持
する。
【0103】以上の操作により、燃料電池本体1自身の
発電停止操作が完了するが、制御装置26は、電池保管
温度まで、燃料電池本体1の降温操作を継続する。
【0104】(効果)以上のような本実施の形態によれ
ば、前記第1の実施の形態の効果に加えて、さらに以下
のような効果が得られる。すなわち、停止操作に伴う不
活性ガスによるガス置換操作が実施された状態で、不活
性ガス中に微量の酸素が含まれているので、電極電位は
その微量酸素に平衡となる電位状態に維持される。
【0105】図6は、本発明者等が実験により求めたO
2 濃度と電極電位の関係を示すものである。図6に示す
ように、触媒組成によりO2 濃度と電極電位の関係は変
化する(これは、触媒組成である貴金属とカーボンとの
混成電位で決定するものである)。一方、前述したよう
に、図8は、停止操作後の電極電位と、その停止操作に
伴う電圧低下量の関係を示している。
【0106】これらの図6と図8のグラフより、酸素濃
度0.001〜0.1%における電極電位は、おおよ
そ、種々の触媒組成においても0.3〜0.8Vを示
し、この電位範囲は、停止操作に伴う電圧低下を抑制で
きることが明らかである。つまり、電極電位が0.8V
を越える場合には、触媒のシンタリングが加速するた
め、停止操作に伴う電圧低下を引き起こし、一方、電極
電位が0.3V以下の場合には、シンタリングにより溶
解した触媒貴金属が再析出して触媒の活性サイトを覆う
ために触媒活性面積が減少し、停止操作に伴う電圧低下
を引き起こすものと考えられる。
【0107】したがって、発電停止後においても不活性
ガス中の酸素濃度が0.001〜0.1%であることに
より、電極電位を0.3〜0.8Vに保持することがで
き、上述したような触媒劣化現象を回避することができ
る。特に、本実施の形態のように、酸素濃度を0.00
5〜0.05%に限定した場合には、図6から明らかな
ように、触媒組成に関わらず、電極電位を確実に0.3
〜0.8Vに保持できる。
【0108】なお、本実施の形態は、カソード3のパー
ジ用N2 中に微量のO2 を混入させるものであるが、同
様に、アノード2のパージ用N2 に微量のO2 を混入さ
せることにより、アノード触媒に関して同様な効果を得
ることができる。なお、アノード2とカソード3のどち
らか一方のパージ用N2 に微量のO2 を混入させた場合
には、アノード2とカソード3間にある電解質層をO2
が溶解、拡散移動するため、若干の時間遅れ(10mi
n程度)が生じるものの、両極とも微量のO2に平衡す
る電極電位を保持することができる。
【0109】(7)他の実施の形態 本発明は、以上のような実施の形態に限定されるもので
はない。例えば、前述したように、個々の実施の形態は
明らかな効果を有するが、前記の複数の実施の形態を適
宜組み合わせることにより、相乗的な効果を得ることが
可能である。また、制御装置や供給弁、供給系統等の各
部の具体的な構成は適宜選択可能である。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所内電力系統だけのアイドルモード運転を実施したり、
ガス置換用の不活性ガス中に微量水素や微量酸素を含有
させることにより、燃料電池本体の電圧を十分に抑制で
きるため、起動操作時や停止操作時における触媒の劣化
を防止して、起動停止操作に伴う電池特性を低下させる
ことなく安定に維持することが可能な、優れた燃料電池
発電プラントおよびその起動・停止方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1および第3の実施の形態に係
る燃料電池発電プラントを示す接続構成図。
【図2】燃料電池触媒のシンタリングに伴う触媒表面減
少比と触媒温度の関係を示すグラフ。
【図3】本発明による第2および第4の実施の形態に係
る燃料電池発電プラントを示す接続構成図。
【図4】本発明による第5の実施の形態に係る燃料電池
発電プラントを示す接続構成図。
【図5】本発明による第6の実施の形態に係る燃料電池
発電プラントを示す接続構成図。
【図6】O2 濃度と電極電位の関係を示すグラフ。
【図7】従来のリン酸型燃料電池発電プラントの一例を
示す接続構成図。
【図8】起動停止操作中の電極電位と起動停止操作に伴
う電圧低下量の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1…燃料電池本体 2…アノード 3…カソード 4…電池冷却水系統 5…燃料改質装置 6…改質器バーナ 7…燃料供給遮断弁 8…水蒸気供給経路 9…アノードN2 供給系統 10…アノードN2 供給弁 11…空気供給遮断弁 12…ブロワ 13…カソードN2 供給系統 14…カソードN2 供給弁 15…ガス排気経路 16…インバータ 17…ダミー抵抗 18…インバータ開閉器 19…ダミー抵抗開閉器 20…電圧検出器 21…所内電力系統 22…外部負荷系統 23…所内電力系統開閉器 24…外部負荷系統開閉器 25,27…温度センサ 26…制御装置 28…微量H2 含有N2 供給弁 29…微量H2 含有N2 供給系統 30…カソード空気混入調整弁 31…カソード空気供給系統

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料極および酸化剤極からなる単位電池
    を複数積層してなる燃料電池本体と、この燃料電池本体
    に燃料および酸化剤をそれぞれ供給する燃料改質装置お
    よび酸化剤供給装置と、燃料電池本体の温度を制御する
    電池冷却系統と、燃料電池本体の出力端に接続される直
    交変換装置と、この直交変換装置と外部負荷系統を接続
    する外部負荷系統開閉器を備えた燃料電池発電プラント
    の起動・停止操作方法において、 燃料電池発電プラントの起動操作時と停止操作時のいず
    れか一方の操作時に、 前記外部負荷系統開閉器を開状態とする一方で燃料電池
    発電プラントの所内電力系統だけに前記燃料電池本体の
    出力を供給することで、所内電力系統だけの負荷に相当
    する最低負荷で運転するアイドルモード運転を実施する
    ステップを備えたことを特徴とする燃料電池発電プラン
    トの起動・停止操作方法。
  2. 【請求項2】 燃料電池発電プラントの停止操作時に、 停止指令に基づいて発電負荷を制御して前記最低負荷ま
    で低減させるステップと、 前記最低負荷到達後に、前記外部負荷系統開閉器を開放
    して前記アイドルモード運転を実施するステップと、 前記アイドルモード運転を実施するステップと並行し
    て、前記電池冷却系統を制御して前記燃料電池本体の降
    温操作を実施するステップと、 前記燃料電池本体温度が作動温度より低く設定されたア
    イドルモード運転停止温度まで降温した時点で、前記ア
    イドルモード運転を停止するステップと、 前記アイドルモード運転を停止するステップと並行し
    て、ガス置換操作と残留電圧抑制操作を含む本体停止操
    作を実施するステップを備え、 前記ガス置換操作は、前記燃料改質装置および前記酸化
    剤供給装置から前記燃料電池本体への改質燃料および酸
    化剤の供給を遮断すると同時に燃料電池本体へ不活性ガ
    スを供給して残留ガスを追い出す操作であり、 前記残留電圧抑制操作は、前記燃料電池本体の燃料極と
    酸化剤極との間にダミー抵抗を投入することで残留電圧
    を抑制する操作であることを特徴とする請求項1記載の
    燃料電池発電プラントの起動・停止操作方法。
  3. 【請求項3】 前記アイドルモード運転停止温度が、前
    記燃料電池本体内部の最高温度が150〜180℃の範
    囲に達した場合の温度であることを特徴とする請求項2
    記載の燃料電池発電プラントの起動・停止操作方法。
  4. 【請求項4】 前記燃料電池本体の降温操作を実施する
    ステップ中で、前記アイドルモード運転中の電池降温速
    度、およびアイドルモード運転後の前記本体停止操作か
    ら電池保管温度に至るまでの電池降温速度を50℃/h
    以下に維持するように、前記電池冷却系統を制御するこ
    とを特徴とする請求項2記載の燃料電池発電プラントの
    起動・停止操作方法。
  5. 【請求項5】 燃料電池発電プラントの起動操作時に、 起動指令に基づいて前記電池冷却系統を制御して前記燃
    料電池本体の昇温操作を実施するステップと、 前記燃料電池本体温度が作動温度より低く設定されたア
    イドルモード運転開始温度まで昇温した時点で、前記改
    質装置および前記酸化剤供給装置から前記燃料電池本体
    に対して改質燃料および酸化剤をそれぞれ供給して前記
    アイドルモード運転を実施するステップと、 前記燃料電池本体温度が作動温度に到達した時点で、前
    記外部負荷系統開閉器を投入し、前記外部負荷系統へ電
    力を出力する外部起動操作を実施するステップを備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電プラント
    の起動・停止操作方法。
  6. 【請求項6】 前記アイドルモード運転開始温度は、1
    50℃以上の温度であることを特徴とする請求項5記載
    の燃料電池発電プラントの起動操作方法。
  7. 【請求項7】 前記燃料電池本体の昇温操作を実施する
    ステップ中で、電池保管温度から前記アイドルモード運
    転直前までの電池昇温速度、およびアイドルモード運転
    中の電池昇温速度を50℃/h以下に維持するように、
    前記電池冷却系統を制御することを特徴とする請求項5
    記載の燃料電池発電プラントの起動・停止操作方法。
  8. 【請求項8】 前記燃料電池本体の昇温操作を実施する
    ステップ中で、 燃料電池本体温度が100℃に到達する以前に、4%以
    下の微量の水素を含む不活性ガスを燃料電池本体の燃料
    極に供給して、 前記燃料電池本体の電池電圧が予め設定された電圧抑制
    開始電圧以上に達した時点で、前記燃料電池本体の燃料
    極と酸化剤極との間にダミー抵抗を投入することで残留
    電圧を抑制することを特徴とする請求項5記載の燃料電
    池発電プラントの起動・停止操作方法。
  9. 【請求項9】 燃料極および酸化剤極からなる単位電池
    を複数積層してなる燃料電池本体と、この燃料電池本体
    に燃料および酸化剤をそれぞれ供給する燃料改質装置お
    よび酸化剤供給装置と、燃料電池本体の温度を制御する
    電池冷却系統と、燃料電池本体の出力端に接続される直
    交変換装置と、この直交変換装置と外部負荷系統を接続
    する外部負荷系統開閉器を備えた燃料電池発電プラント
    の停止操作を実施するために、前記燃料改質装置および
    前記酸化剤供給装置から前記燃料電池本体への改質燃料
    および酸化剤の供給を遮断すると同時に燃料電池本体へ
    不活性ガスを供給して残留ガスを追い出すガス置換操作
    と、前記燃料電池本体の燃料極と酸化剤極との間にダミ
    ー抵抗を投入することで残留電圧を抑制する残留電圧抑
    制操作を含む本体停止操作を実施するステップを備えた
    燃料電池発電プラントの停止操作方法において、 前記燃料電池本体の少なくとも燃料極または酸化剤極の
    どちらか一方に供給される前記不活性ガスが0.1%以
    下の微量の酸素を含むことを特徴とする燃料電池発電プ
    ラントの停止操作方法。
  10. 【請求項10】 前記不活性ガス中の酸素濃度が、0.
    005〜0.05%であることを特徴とする請求項9記
    載の燃料電池発電プラントの停止操作方法。
  11. 【請求項11】 燃料極および酸化剤極からなる単位電
    池を複数積層してなる燃料電池本体と、この燃料電池本
    体に燃料および酸化剤をそれぞれ供給する燃料改質装置
    および酸化剤供給装置と、燃料電池本体の温度を制御す
    る電池冷却系統と、燃料電池本体の出力端に接続される
    直交変換装置と、この直交変換装置と外部負荷系統を接
    続する外部負荷系統開閉器を備えた燃料電池発電プラン
    トにおいて、 前記外部負荷系統開閉器を制御する制御手段を備え、 前記制御手段によって、前記外部負荷系統開閉器を開状
    態とする一方で燃料電池発電プラントの所内電力系統だ
    けに前記燃料電池本体の出力を供給することで、所内電
    力系統だけの負荷に相当する最低負荷で運転するアイド
    ルモード運転を実施可能に構成されたことを特徴とする
    燃料電池発電プラント。
  12. 【請求項12】 前記燃料電池本体に不活性ガスを供給
    する不活性ガス供給装置が設けられると共に、前記燃料
    電池本体の燃料極と酸化剤極の間に接続可能なダミー抵
    抗が設けられ、 前記制御手段は、 燃料電池発電プラントの停止操作時において、 停止指令に基づいて発電負荷を制御して前記最低負荷ま
    で低減させ、 前記最低負荷到達後に、前記外部負荷系統開閉器を開放
    して前記アイドルモード運転を実施すると同時に、前記
    電池冷却系統を制御して前記燃料電池本体の降温操作を
    実施し、 前記燃料電池本体温度が作動温度より低く設定されたア
    イドルモード運転停止温度まで降温した時点で、前記ア
    イドルモード運転を停止し、ガス置換操作と残留電圧抑
    制操作を含む本体停止操作を実施するように構成され、 前記ガス置換操作は、前記燃料改質装置および前記酸化
    剤供給装置から前記燃料電池本体への改質燃料および酸
    化剤の供給を遮断すると同時に前記不活性ガス供給装置
    から燃料電池本体へ不活性ガスを供給して残留ガスを追
    い出す操作であり、 前記残留電圧抑制操作は、前記燃料電池本体の燃料極と
    酸化剤極との間に前記ダミー抵抗を投入することで残留
    電圧を抑制する操作であることを特徴とする請求項12
    記載の燃料電池発電プラント。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、 燃料電池発電プラントの起動操作時において、 起動指令に基づいて前記電池冷却系統を制御して前記燃
    料電池本体の昇温操作を実施し、 前記燃料電池本体温度が作動温度より低く設定されたア
    イドルモード運転開始温度まで昇温した時点で、前記改
    質装置および前記酸化剤供給装置から前記燃料電池本体
    に対して改質燃料および酸化剤をそれぞれ供給して前記
    アイドルモード運転を実施し、 前記燃料電池本体温度が作動温度に到達した時点で、前
    記外部負荷系統開閉器を投入し、前記外部負荷系統へ電
    力を出力する外部起動操作を実施するように構成された
    ことを特徴とする請求項11記載の燃料電池発電プラン
    ト。
  14. 【請求項14】 前記燃料電池本体の燃料極に4%以下
    の微量の水素を含む不活性ガスを供給する微量水素含有
    ガス供給装置が設けられると共に、前記燃料電池本体の
    燃料極と酸化剤極の間に接続可能なダミー抵抗が設けら
    れ、 前記制御手段は、 前記燃料電池発電プラントの前記起動操作時における前
    記燃料電池本体の前記昇温操作時において、 燃料電池本体温度が100℃に到達する以前のタイミン
    グで、前記微量水素含有ガス供給装置から前記微量の水
    素を含む不活性ガスを燃料電池本体の燃料極に供給し
    て、 前記燃料電池本体の電池電圧が予め設定された電圧抑制
    開始電圧以上に達した時点で、前記燃料電池本体の燃料
    極と酸化剤極との間に前記ダミー抵抗を投入することで
    残留電圧を抑制することを特徴とする請求項13記載の
    燃料電池発電プラント。
  15. 【請求項15】 燃料極および酸化剤極からなる単位電
    池を複数積層してなる燃料電池本体と、この燃料電池本
    体に燃料および酸化剤をそれぞれ供給する燃料改質装置
    および酸化剤供給装置と、燃料電池本体に不活性ガスを
    供給する不活性ガス供給装置と、燃料電池本体の温度を
    制御する電池冷却系統と、燃料電池本体の出力端に接続
    される直交変換装置と、この直交変換装置と外部負荷系
    統を接続する外部負荷系統開閉器と、燃料電池本体の燃
    料極と酸化剤極との間に接続可能なダミー抵抗を備え、
    停止操作時には、前記燃料改質装置および前記酸化剤供
    給装置から前記燃料電池本体への改質燃料および酸化剤
    の供給を遮断すると同時に前記不活性ガス供給装置から
    燃料電池本体へ不活性ガスを供給して残留ガスを追い出
    すガス置換操作と、前記燃料電池本体の出力端に前記ダ
    ミー抵抗を投入することで残留電圧を抑制する残留電圧
    抑制操作を含む本体停止操作を実施するように構成され
    た燃料電池発電プラントにおいて、 前記不活性ガス供給装置から前記燃料電池本体の少なく
    とも燃料極または酸化剤極のどちらか一方に供給される
    前記不活性ガスが0.1%以下の微量の酸素を含むこと
    を特徴とする燃料電池発電プラント。
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