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JPH1163821A - 物品の乾燥装置 - Google Patents

物品の乾燥装置

Info

Publication number
JPH1163821A
JPH1163821A JP22893197A JP22893197A JPH1163821A JP H1163821 A JPH1163821 A JP H1163821A JP 22893197 A JP22893197 A JP 22893197A JP 22893197 A JP22893197 A JP 22893197A JP H1163821 A JPH1163821 A JP H1163821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drying chamber
drying
temperature
chamber
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22893197A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyoshi Kuboyama
保 山 信 義 久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AIRWICK KOGYO YUGEN
Original Assignee
AIRWICK KOGYO YUGEN
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AIRWICK KOGYO YUGEN filed Critical AIRWICK KOGYO YUGEN
Priority to JP22893197A priority Critical patent/JPH1163821A/ja
Publication of JPH1163821A publication Critical patent/JPH1163821A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Drying Of Solid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本願乾燥装置は複雑な乾燥条件を精密に設
定、実行することができる。例えば、生鮮食品の乾燥工
程において、ある特定の温度下に特定の時間乾燥をな
し、次いで別の設定温度下に特定時間乾燥をなすことに
より風味に優れた製品を得られるようにする。 【解決手段】 乾燥装置は、 温度センサを具え被乾燥
物を収納し密閉可能な乾燥室と、冷却手段を具えた調温
室と、前記調温室ならびに乾燥室を減圧するための減圧
平衡加熱手段と、調温室から乾燥室へ熱媒体としての流
体を搬送するための熱媒伝送手段と、乾燥室と調温室と
の間の空気流通路と、前記温度センサの温度検知に基ず
いて前記乾燥室の温度を所定の設定温度に維持するため
に前記冷却手段および減圧手段を動作させるための制御
手段と、を具えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、畜産物、農産
物、林産物、海産物その他種々の物の乾燥技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決すべき課題】乾燥は湿潤固体
から液体(通常は水)を除去する操作を意味し、加熱乾
燥、凍結乾燥等の技術が従来より生物化学的物質、製
薬、食品、木材その他種々の分野で使用されてきてい
る。特に食品の分野では、食品を保存するために古来よ
り乾燥技術が適用されてきている。乾燥した食品は、そ
のままの状態で、あるいは水等に浸漬して原状に戻して
使用される。しかしながら、例えば、従来の乾燥野菜で
は原状への戻しは、非常に不完全なものであり、野菜本
来の風味は全く損なわれてしまうといっても過言ではな
く、このため乾燥野菜の用途は極く限られているのが現
状である。また、肉、魚類を乾燥する場合も、従来の方
法では風味に優れたものを得るのは非常に難しく、多く
の場合製品にバラツキが生じやすい。さらにまた、米そ
の他の穀物の乾燥においても、従来の乾燥技術では穀物
の風味を損なうことが多い。特に米の場合、微妙な食感
により、米のうまさ、まずさ自体を問われることが多い
ため、乾燥技術の良否は米の売れ行きそのものを左右す
ることもある。ところで、乾燥は固体内部における液体
(水)の流動をその本質とするものであり、適正な液体
の拡散が固体内で生じる必要がある。すなわち、固体の
乾燥は、固体内部における液体の流動、拡散は毛細管現
象、収縮による内部圧勾配、温度勾配による連続した蒸
気−液体の流動、拡散、浸透などの要件にその結果が左
右されるが、従来技術、特に食品分野における乾燥で
は、これら上記要件のバランスが適正に具現できず、良
好な結果を得られなかったものと思われる。この原因
は、従来の技術が温度条件等を精密に設定実行できなか
った点に存するものと思われる。
【0003】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上述の課題
を解決するためになされたもので、農産物、林産物、海
産物その他、種々の物品の乾燥装置を、温度センサを具
え被乾燥物を収納し密閉可能な乾燥室と、冷却手段を具
えた調温室と、前記調温室ならびに乾燥室を減圧するた
めの減圧平衡加熱手段と、調温室から乾燥室へ熱媒体と
しての流体を搬送するための熱媒伝送手段と、乾燥室と
調温室との間の空気流通路と、前記温度センサの温度検
知に基ずいて前記乾燥室の温度を所定の設定温度に維持
するために前記冷却手段および減圧手段を動作させるた
めの制御手段と、を具えて、前記減圧平衡加熱手段は、
前記調温室および乾燥室内の空気を強制吸引して室外に
排気させ室内を減圧して室内外の圧力差をほぼ一定の平
衡状態に維持する回転体と、この回転体の回転領域に形
成される摩擦熱発生部とにより構成することで、
【0004】あるいは、温度センサを具えて被乾燥物を
収納し密閉可能な乾燥室と、冷却手段を具えたチャンバ
−と、前記乾燥室を加熱するとともに減圧するための減
圧平衡加熱手段と、前記温度センサの温度検知に基ずい
て前記乾燥室の温度を所定の設定温度に維持するために
前記冷却手段および減圧手段を動作させるための制御手
段と、前記冷却室から乾燥室へ熱媒体としての流体を搬
送するための通路と、を具えて、前記減圧平衡加熱手段
は、前記乾燥室内の空気を強制吸引して室外に排気させ
室内を減圧して室内外の圧力差をほぼ一定の平衡状態に
維持する回転体と、この回転体の回転領域を被覆し回転
体の回転領域に形成される摩擦熱発生部に発生した摩擦
熱を蓄熱するためのカバ−体と、このカバ−体と乾燥室
との間に設けられる管路とで構成することにより、
【0005】あるいはまた、 温度センサを具えて被乾
燥物を収納し密閉可能な乾燥室と、この乾燥室に設けら
れた冷却手段と、前記乾燥室に設けられて乾燥室を減圧
・加熱するための減圧平衡加熱手段と、前記温度センサ
の温度検知に基ずいて前記乾燥室の温度を所定の設定温
度に維持するために前記冷却手段および減圧手段を動作
させるための制御手段と、を具えて、前記減圧平衡加熱
手段は、前記乾燥室内の空気を強制吸引して室外に排気
させ室内を減圧して室内外の圧力差をほぼ一定の平衡状
態に維持する回転体と、この回転体の回転領域に形成さ
れる摩擦熱発生部とにより構成することで、
【0006】さらには、 温度センサを具えて被乾燥物
を収納する乾燥室と、冷却手段を具えた冷却室と、冷却
手段に連結され乾燥室を冷却するための集熱部と、前記
集熱部を加熱するとともに乾燥室を減圧するための減圧
平衡加熱手段と、前記温度センサの温度検知に基ずいて
前記乾燥室の温度を所定の設定温度に維持するために前
記冷却手段および減圧手段を動作させるための制御手段
と、を具え、前記減圧平衡加熱手段は、前記乾燥室内の
空気を強制吸引して室外に排気させ室内を減圧して室内
外の圧力差をほぼ一定の平衡状態に維持する回転体と、
この回転体の回転領域に形成される摩擦熱発生部とによ
り構成することで、上記従来技術における課題を解決し
ようとするものである。
【0007】本願発明は、上記のような新規な乾燥機に
加え、以下のような新規な構成を提供することにより、
安価で使用しやすい乾燥方法を提供しようとするもので
ある。
【0008】冷却手段を具えた調温室に設けた回転体の
回転作用により、被乾燥物を収納し密閉可能な乾燥室内
の空気を強制吸引して室外に排気させ室内を減圧して室
内外の圧力差をほぼ一定の平衡状態に保つとともに、こ
の平衡状態を維持しながら前記回転作用を継続させ空気
との摩擦作用を促進して発生させた摩擦熱を調温室に放
熱する一方、この摩擦熱と冷却手段により温度調節され
た熱媒体としての流体を調温室から乾燥室へ伝送して被
乾燥物を乾燥する、
【0009】被乾燥物を収納し密閉可能な乾燥室内の空
気を回転体の回転作用により強制吸引して室外に排気さ
せ室内を減圧して室内外の圧力差をほぼ一定の平衡状態
に保つとともに、この平衡状態を維持しながら前記回転
作用を継続させ空気との摩擦作用を促進して発生させた
摩擦熱を乾燥室に放熱する一方、乾燥室に設けられ冷却
手段に連結される集熱体により乾燥室を冷却して乾燥室
内を所定温度に維持して被乾燥物を乾燥する。
【0010】
【発明の実施例】図1にしたがって本願請求項1および
5に係る発明の実施例を説明する。図1は、乾燥機を示
す斜視図で、1は両開きの扉1a,1aを有して米、麦
その他の農産物、肉等の畜産物、魚、海藻等の水産物を
収納する密閉可能な乾燥室で、上下左右の外周壁には断
熱材を介装してある。2は乾燥室1の上部に設置され冷
却手段を具えた調温室である。3は集熱室2の側壁に設
けられた減圧平衡加熱手段、15は必要に応じて乾燥室
1に外気を供給するための外気供給手段で、一端を乾燥
室1内に開口し他端を室外に開口するパイプと調節バル
ブとからなっている。
【0011】図2は図1の縦断面図で、調温室2の側壁
開口部に設けられる減圧平衡加熱手段3は回転体として
のプロペラファン4と、このプロペラファン4を回転さ
せる電動機5と、これらを被覆するカバ−6とで構成さ
れている。カバ−6の一端は前述した調温室2の側壁開
口部において開口しており、他端は調温室2内で開口し
ている。7はプロペラファン4の回転領域と、その近傍
すなわちプロペラファン4とカバ−6との間に形成され
る摩擦熱発生部であり、後述のようにプロペラファン4
と空気との摩擦により摩擦熱を発生する。側壁および底
部に断熱材が介装された調温室2は、その内部に冷却手
段2aを有している。この冷却手段2aは冷媒流路9と
熱交換器10等で構成され、通常の電気的制御により作
動する周知の冷凍機である。
【0012】11は調温室2と乾燥室1との間に形成し
た管部で、この管部11中には調温室2中で所定の温度
に設定された空気(熱媒)を乾燥室1に供給するための
電動ファン12が設置されており、管部11および電動
ファン12により熱媒伝送手段が構成されている。 そ
して、13は調温室2と乾燥室1との間に形成した空気
流通路であり、この空気流通路を介して乾燥室1中の空
気は前述のプロペラファン4により大気中に強制排気さ
れる。14は温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、マ
イクロコンピュ−タ等を具えた制御手段であり、乾燥室
1内の雰囲気条件すなわち温度、湿度、減圧状態等を検
知して、その結果と予め設定された条件とを比較するこ
とにより冷却手段2a、プロペラファン4(電動機
5)、電動ファン12および後述の外気供給手段15等
の動作を制御する。15は乾燥室1内の温度、湿度、減
圧状態等に応じて外気を乾燥室1内に供給するための外
気供給手段であり、導入された外気をプロペラファン4
を介して乾燥室1内の湿気とともに外部に排出する。こ
の外気供給手段15は図では手動バルブによるものを示
しているが、自動制御弁を用いて前記制御手段により外
気の導入を制御してもよい。
【0013】次に、上記構成に基ずき当該実施例の作用
を説明する。乾燥室1内に野菜、肉、魚等の所望の被乾
燥物を収納したうえ、電力を投入して不図示の制御パネ
ルにより制御手段14に乾燥時間、乾燥温度(乾燥室内
の温度)のデ−タを入力してスイッチオンすると、減圧
平衡加熱手段3のプロペラファン4が回転を開始し、回
転体としてのこのプロペラファン4の回転作用により、
乾燥室1内の空気と調温室2内の空気とは強制吸引され
て室外に排気され室内は減圧状態となり、室内外の圧力
差はほぼ一定の平衡状態に保たれる。回転を継続させる
と、空気とプロペラファン4との摩擦作用が促進されて
摩擦熱発生部7において摩擦熱が発生し、調温室2を加
熱する。一方、スイッチオンにより冷却手段2aも動作
を開始して調温室2を冷却する。 このようにして、調
温室2内の空気は加熱と冷却により所定の温度に設定さ
れることになる。 そして、所定温度となった調温室2
中の空気は電動ファン12により乾燥室1に送給され
る。このように、乾燥室1内の被乾燥物は、乾燥室1内
において予め設定された減圧値、温度の下に乾燥され
る。
【0014】乾燥室2内の温度、湿度、減圧状態等は、
制御手段14により冷却手段2a、プロペラファン1
4、電動ファン12、外気供給手段15等の動作を制御
することにより実行される。 例えば、外気温や設定温
度の状況により減圧平衡加熱手段3のみの動作により、
乾燥室1内の温度等を設定値内に維持できるときは、冷
却手段2aは動作しない。そして、このような状態でも
未だ乾燥室1の温度が設定温度を越える傾向にある場合
には、電動ファン12の回転を低減するか停止すること
により乾燥室1内の温度を制御する。 以上のようにし
ても乾燥室1内の温度が上昇する場合には冷却手段2a
が動作して調温室2内の空気の温度調節をなすことによ
り乾燥室1内の温度を所定値に維持する。なお、減圧平
衡加熱手段3は常に稼動するが、食品の乾燥では、微妙
な温度調節が要求されるため、冷却手段2aも減圧平衡
加熱手段3とともに常時稼動するのが通例である。ま
た、乾燥室1内の湿度が設定値以上になり乾燥がスム−
ズになされない状態となると、制御手段14の動作によ
り外気供給手段15が乾燥室1内に外気を導入する。こ
の外気の導入は、手動でもなしえる。以上のように、減
圧平衡加熱手段3のプロペラファン4の回転数の調節、
冷却手段2bの動作制御、伝送手段の電動ファン12の
回転調節により、乾燥室1内の乾燥条件、特に温度は被
乾燥物の特質に合わせて極めて正確、細密に維持するこ
とができる。
【0015】図3は本願請求項2および5に係る実施例
を示す図である。図において、減圧平衡加熱手段3のカ
バ−体6はチャンバ−2に対してプロペラファン4を遮
蔽しており管路6aを介して乾燥室1にのみ開口してい
る。11は調温室2からの熱媒としての空気が乾燥室1
に流入するための通路である。そして、外気供給手段1
5は調温室2の側壁に設置されている。
【0016】次に、当該実施例の作用について説明す
る。乾燥室1内に野菜、肉、魚等の所望の被乾燥物を収
納したうえ、電力を投入して不図示の制御パネルにより
制御手段14に乾燥時間、乾燥温度(乾燥室内の温度)
のデ−タを入力してスイッチオンすると、減圧平衡加熱
手段3のプロペラファン4が回転を開始し、回転体とし
てのこのプロペラファン4の回転作用により、乾燥室1
内の空気は強制吸引されて室外に排気され乾燥室1内は
減圧状態となり、室内外の圧力差はほぼ一定の平衡状態
に保たれる。 回転を継続させると、空気とプロペラフ
ァン4との摩擦作用が促進されて摩擦熱発生部7におい
て摩擦熱が発生し、この熱はカバ−体6を介してチャン
バ−2を加熱する。一方、スイッチオンにより冷却手段
2aも動作を開始して調温室2を冷却する。 このよう
にして、チャンバ−2内の空気は加熱と冷却により所定
の温度に設定されることになる。 そして、所定温度と
なったチャンバ−2中の空気は、乾燥室1内の減圧に伴
い通路11を通じて乾燥室1に送給される。このよう
に、乾燥室1内の被乾燥物は、乾燥室1内において予め
設定された減圧値、温度の基に乾燥される。
【0017】乾燥室2内の温度、湿度、減圧状態等は、
制御手段14により冷却手段2a、プロペラファン1
4、外気供給手段15等の動作を制御することにより実
行される。 例えば、外気温や設定温度の状況により減
圧平衡加熱手段3のみの動作により、乾燥室1内の温度
等を設定値内に維持できるときは、冷却手段2aは動作
しない。 乾燥室1内の温度が設定値より上昇する場合
には、冷却手段2aが動作して調温室2内の空気の温度
調節をなすことにより乾燥室1内の温度を所定値に維持
する。なお、減圧平衡加熱手段3は常に稼動するが、食
品の乾燥では、微妙な温度調節が要求されるため、冷却
手段2aも減圧平衡加熱手段3とともに常時稼動するの
が通例である。また、乾燥室1内の湿度が設定値以上に
なり乾燥がスム−ズになされない状態となると、制御手
段14の動作により外気供給手段15が乾燥室1内に外
気を導入する。この外気の導入は、手動でもなしえる。
以上のように、減圧平衡加熱手段3のプロペラファン4
の回転数の調節、冷却手段2aの動作制御により、乾燥
室1内の乾燥条件、特に温度は被乾燥物の特質に合わせ
て極めて正確、細密に維持することができる。
【0018】図4は本願請求項3および5に係る実施例
を示す図である。前記と同一または相当箇所には同一符
号を付して重複説明は省略する。この実施例において、
減圧平衡加熱手段3は乾燥室1の側壁下部に設置されて
いる。カバ−体6は乾燥室1に対して開口している。冷
却手段2aは、乾燥室1の上部に設置されており、冷気
は通路11を介して乾燥室1内に供給される。そして、
外気供給手段15は乾燥室1上部の側壁に設置されてい
る。
【0019】次に、当該実施例の作用と請求項10の実
施例を併せて説明する。乾燥室1内に野菜、肉、魚等の
所望の被乾燥物を収納したうえ、電力を投入して不図示
の制御パネルにより制御手段14に乾燥時間、乾燥温度
(乾燥室内の温度)のデ−タを入力してスイッチオンす
ると、減圧平衡加熱手段3のプロペラファン4が回転を
開始し、回転体としてのこのプロペラファン4の回転作
用により、乾燥室1内の空気は強制吸引されて室外に排
気され乾燥室1内は減圧状態となり、室内外の圧力差は
ほぼ一定の平衡状態に保たれる。 回転を継続させる
と、空気とプロペラファン4との摩擦作用が促進されて
摩擦熱発生部7において摩擦熱が発生し、この熱は乾燥
室1を加熱する。一方、スイッチオンにより冷却手段2
aも動作を開始し、その冷気は乾燥室1内の減圧に伴い
通路11を通じて乾燥室1に送給される。 このように
して、乾燥室1内の空気は加熱と冷却により所定の温度
に設定されることになる。このように、乾燥室1内の被
乾燥物は、乾燥室1内において予め設定された減圧値、
温度の下に乾燥される。
【0020】乾燥室2内の温度、湿度、減圧状態等は、
制御手段14により冷却手段2a、プロペラファン1
4、外気供給手段15等の動作を制御することにより実
行される。 例えば、外気温や設定温度の状況により減
圧平衡加熱手段3のみの動作により、乾燥室1内の温度
等を設定値内に維持できるときは、冷却手段2aは動作
しない。 乾燥室1内の温度が設定値より上昇する場合
には、冷却手段2aが動作して乾燥室1内の空気の温度
調節をなすことにより乾燥室1内の温度を所定値に維持
する。なお、減圧平衡加熱手段3は常に稼動するが、食
品の乾燥では、微妙な温度調節が要求されるため、冷却
手段2aも減圧平衡加熱手段3とともに常時稼動するの
が通例である。また、乾燥室1内の湿度が設定値以上に
なり乾燥がスム−ズになされない状態となると、制御手
段14の動作により外気供給手段15が乾燥室1内に外
気を導入する。この外気の導入は、手動でもなしえる。
以上のように、減圧平衡加熱手段3のプロペラファン4
の回転数の調節、冷却手段2aの動作制御により、乾燥
室1内の乾燥条件、特に温度は被乾燥物の特質に合わせ
て極めて正確、細密に維持することができる。
【0021】図5は請求項4のおよび5の実施例に係る
乾燥装置の縦断面図で、乾燥室1の側壁開口部に設けら
れる減圧平衡加熱手段3は回転体としてのプロペラファ
ン4と、このプロペラファン4を回転させる電動機5
と、これらを被覆するカバ−6とで構成されている。カ
バ−6の一端は前述した乾燥室1の側壁開口部において
開口しており、他端は乾燥室1内で開口している。7は
プロペラファン4の回転領域と、その近傍すなわちプロ
ペラファン4とカバ−6との間に形成される摩擦熱発生
部であり、前述の実施例と同様にプロペラファン4と空
気との摩擦により摩擦熱を発生する。 側壁および底部
に断熱材が介装された冷却室2は、その内部に冷却手段
2aを有している。この冷却手段2aは冷媒流路9と熱
交換器10と後述の伝送路9b、吸熱ファンコイル9a
等で構成されている。冷媒流路9の一端は往路側の伝送
路9bを介して乾燥室1中に設置された吸熱ファンコイ
ル9aの一端に連結され、他端は復路側の伝送路9bを
介して前記吸熱ファンコイル9aの他端に連結されてい
て、不図示のポンプにより冷媒として水、その他の液体
が循環するようになっている。そして往路側の伝送路9
bはプロペラファン4の回転領域近傍を周回していて、
カバ−6の開口端と接しており、前記周回部分とプロペ
ラファン4との間に前記摩擦熱発生部7が形成される。
14は温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、マイクロ
コンピュ−タ等を具えた制御手段であり、乾燥室1内の
雰囲気条件すなわち温度、湿度、減圧状態等を検知し
て、その結果と予め設定された条件とを比較することに
よりプロペラファン4(電動機5)、冷却手段2a等の
動作を制御する。15は乾燥室1内の温度、湿度、減圧
状態等に応じて外気を乾燥室1内に供給するための外気
供給手段である。この外気供給手段15は図では手動バ
ルブによるものを示しているが、自動制御弁を用いて前
記制御手段により外気の導入を制御してもよい。
【0022】次に、当該実施例の作用を説明する。乾燥
室1内に野菜、肉、魚等の所望の被乾燥物を収納したう
え、電力を投入して不図示の制御パネルにより制御手段
14に乾燥時間、乾燥温度(乾燥室内の温度)のデ−タ
を入力してスイッチオンすると、減圧平衡加熱手段3の
プロペラファン4が回転を開始し、回転体としてのこの
プロペラファン4の回転作用により、乾燥室1内の空気
は強制吸引されて室外に排気され室内は減圧状態とな
り、室内外の圧力差はほぼ一定の平衡状態に保たれる。
回転を継続させると、空気とプロペラファン4との摩擦
作用が促進されて摩擦熱発生部7において摩擦熱が発生
し、乾燥室1を加熱する。一方、スイッチオンにより冷
却手段2aも動作を開始して冷媒の伝送路9b、吸熱フ
ァン9aにより乾燥室1内を冷却する。なお、冷媒の伝
送路9bは摩擦熱発生部7のカバ−6を巻回しているの
で加熱、冷却のバランスを精妙になすことができ乾燥室
1内の温度調節が精密なものとなる。このように、乾燥
室1内の被乾燥物は、乾燥室1内において予め設定され
た減圧値、温度の基に乾燥される。
【0023】乾燥室2内の温度、湿度、減圧状態等は、
制御手段14により冷却手段2a、プロペラファン1
4、電動ファン12、外気供給手段15等の動作を制御
することにより必要に応じて実行されることは従前の実
施例とまったく同様である。
【0024】図6は請求項6の実施例に係る乾燥装置の
縦断面図である。前記と同一または相当箇所には同一符
号を付して重複説明は省略する。当該実施例は、前述の
図2に示したものとその構成をほぼ同じくしており、調
温室2における冷却手段2aの構成のみを異にしてい
る。すなわち、この実施例で、冷却手段2aは冷媒流路
9と熱交換器10と、冷媒流路9に連結される放熱器2
b等から構成されており、冷媒としての水は不図示のポ
ンプにより冷媒流路9と放熱器2bとの間を循環するよ
うになっている。そして、放熱器2bは調温室2の外壁
に取り付けられ、減圧平衡加熱手段3のプロペラファン
4による排気流を受けて冷却されるようになっている。
すなわち、熱交換器10において温度の上昇した水は放
熱器2bにおいて冷却され、再び熱交換器10に還流し
て調温室2を冷却するようになっている。この実施例の
他の作用は前述の図2に係る実施例と同様である。
【0024】乾燥室内の被乾燥物の乾燥につき、前述の
減圧平衡加熱装置のみを使用した場合、乾燥室内は減圧
されて乾燥が促進されるが同時に室内の温度も摂氏60
度を越えるから、乾燥は摂氏60度以上の温度で実行せ
ざるを得ない。しかしながら、常にこのような比較的高
温状態での乾燥のみが最良の結果をもたらすものでもな
い。いかなる温度環境での乾燥が好ましいかは、被乾燥
物の特質、用途等により千差万別であるが、例えば肉、
魚等は摂氏15〜20度、ネギ、ダイコン、ホウレンソ
ウ、ブロッコリ−等の野菜類は摂氏25度前後での乾燥
が最適であり、このような温度下で得られた乾燥野菜は
水で戻すことにより、生鮮品に劣らない品質を維持して
いる。すなわち、生鮮食品の場合、乾燥工程において、
ある特定の温度下に特定の時間乾燥をなし、次いで別の
設定温度下に特定時間乾燥をなすことにより風味に優れ
た製品を得られるが、本願乾燥装置はこのような複雑な
乾燥条件を設定、実行することができる。このような複
雑な、乾燥条件における乾燥の必要性は、米の種籾の乾
燥、鰹節の乾燥においても必要であるが、本願装置はこ
のような必要性に応じることができる。
【0025】
【発明の効果】本願発明は以上述べた構成・作用によ
り、乾燥過程において精密かつ細密な温度その他の乾燥
条件の設定をなすことができ、被乾燥物の特質その他の
条件を考慮した適正な条件下で物品の乾燥をなすことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の1実施例に係る乾燥装置の外観斜
視図である。
【図2】 本願請求項1に係る実施例を示す縦断面図で
ある。
【図3】 本願請求項2に係る実施例を示す縦断面図で
ある。
【図4】 本願請求項3に係る実施例を示す縦断面図で
ある。
【図5】 本願請求項4に係る実施例を示す縦断面図で
ある。
【図6】 本願請求項6に係る実施例を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1.....乾燥室、 2.... 調温室、冷却室 2a....冷却手段 3.... 減圧平衡加熱手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度センサを具え被乾燥物を収納し密閉
    可能な乾燥室と、冷却手段を具えた調温室と、前記調温
    室ならびに乾燥室を減圧するための減圧平衡加熱手段
    と、調温室から乾燥室へ熱媒体としての流体を搬送する
    ための熱媒伝送手段と、乾燥室と調温室との間の空気流
    通路と、前記温度センサの温度検知に基ずいて前記乾燥
    室の温度を所定の設定温度に維持するために前記冷却手
    段および減圧手段を動作させるための制御手段と、を具
    えてなり、 前記減圧平衡加熱手段は、前記調温室および乾燥室内の
    空気を強制吸引して室外に排気させ室内を減圧して室内
    外の圧力差をほぼ一定の平衡状態に維持する回転体と、
    この回転体の回転領域に形成される摩擦熱発生部とによ
    り構成したことを特徴とする物品の乾燥装置。
  2. 【請求項2】 温度センサを具えて被乾燥物を収納し密
    閉可能な乾燥室と、冷却手段を具えたチャンバ−と、前
    記乾燥室を加熱するとともに減圧するための減圧平衡加
    熱手段と、前記温度センサの温度検知に基ずいて前記乾
    燥室の温度を所定の設定温度に維持するために前記冷却
    手段および減圧手段を動作させるための制御手段と、前
    記冷却室から乾燥室へ熱媒体としての流体を搬送するた
    めの通路と、を具えてなり、 前記減圧平衡加熱手段は、前記乾燥室内の空気を強制吸
    引して室外に排気させ室内を減圧して室内外の圧力差を
    ほぼ一定の平衡状態に維持する回転体と、この回転体の
    回転領域を被覆し回転体の回転領域に形成される摩擦熱
    発生部に発生した摩擦熱を蓄熱するためのカバ−体と、
    このカバ−体と乾燥室との間に設けられる管路とで構成
    したことを特徴とする物品の乾燥装置。
  3. 【請求項3】 温度センサを具えて被乾燥物を収納し密
    閉可能な乾燥室と、この乾燥室に設けられた冷却手段
    と、前記乾燥室に設けられて乾燥室を減圧・加熱するた
    めの減圧平衡加熱手段と、前記温度センサの温度検知に
    基ずいて前記乾燥室の温度を所定の設定温度に維持する
    ために前記冷却手段および減圧手段を動作させるための
    制御手段と、を具えてなり、 前記減圧平衡加熱手段は、前記乾燥室内の空気を強制吸
    引して室外に排気させ室内を減圧して室内外の圧力差を
    ほぼ一定の平衡状態に維持する回転体と、この回転体の
    回転領域に形成される摩擦熱発生部とにより構成したこ
    とを特徴とする物品の乾燥装置。
  4. 【請求項4】 温度センサを具えて被乾燥物を収納する
    乾燥室と、冷却手段を具えた冷却室と、冷却手段に連結
    され乾燥室を冷却するための集熱部と、前記集熱部を加
    熱するとともに乾燥室を減圧するための減圧平衡加熱手
    段と、前記温度センサの温度検知に基ずいて前記乾燥室
    の温度を所定の設定温度に維持するために前記冷却手段
    および減圧手段を動作させるための制御手段と、を具
    え、 前記減圧平衡加熱手段は、前記乾燥室内の空気を強制吸
    引して室外に排気させ室内を減圧して室内外の圧力差を
    ほぼ一定の平衡状態に維持する回転体と、この回転体の
    回転領域に形成される摩擦熱発生部とにより構成したこ
    とを特徴とする物品の乾燥装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ない4いずれか記載の物品の乾
    燥装置において、乾燥室または冷却室には、外気供給手
    段を設けたことを特徴とする物品の乾燥装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記冷却手段は、調
    温室に設けられた冷媒流路および熱交換器と、冷媒流路
    に連結される放熱器から構成するとともに、 前記放熱器は調温室2の外壁に取り付けられ、減圧平衡
    加熱手段による排気流を受けて冷却され、冷媒としての
    水を冷媒流路と放熱器との間を循環させ調温室2を冷却
    するようにしたことを特徴とする物品の乾燥装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011217628A (ja) * 2010-04-06 2011-11-04 Yoshinori Ito 乾燥処理食品の製造方法及びその製造装置、乾燥処理食品
KR101140727B1 (ko) 2010-02-12 2012-05-21 심기섭 저장 시스템 및 이를 이용한 저장 방법
WO2012105928A1 (en) * 2011-01-31 2012-08-09 Millrock Technology, Inc. Freeze drying method
WO2013021086A2 (es) 2011-08-08 2013-02-14 Jose Luis Godoy Varo Método, instalación y dispositivo para un tratamiento de secado, curado y conservación de alimentos sólidos o semisólidos
CN103486827A (zh) * 2013-09-18 2014-01-01 南通田野服装有限公司 一种小样自动烘干机
CN113063270A (zh) * 2021-04-13 2021-07-02 湖北省朵朵香生态农业发展有限公司 一种便于上料的金丝皇菊快速批量化烘干装置

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