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JPH1160389A - 炭化珪素単結晶の製造方法 - Google Patents

炭化珪素単結晶の製造方法

Info

Publication number
JPH1160389A
JPH1160389A JP21354597A JP21354597A JPH1160389A JP H1160389 A JPH1160389 A JP H1160389A JP 21354597 A JP21354597 A JP 21354597A JP 21354597 A JP21354597 A JP 21354597A JP H1160389 A JPH1160389 A JP H1160389A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
silicon carbide
carbide single
silicon
crystal layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21354597A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Kito
泰男 木藤
Hiroyuki Kondo
宏行 近藤
Eiji Kitaoka
英二 北岡
Shoichi Onda
正一 恩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP21354597A priority Critical patent/JPH1160389A/ja
Publication of JPH1160389A publication Critical patent/JPH1160389A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 種結晶となる炭化珪素単結晶層に発生する割
れや反りを防止しつつ、高品質なバルグ状の炭化珪素単
結晶が得られるようにする。 【解決手段】 珪素単結晶基板3に交叉する複数の溝4
を形成して、珪素単結晶基板3の表面を複数の領域に分
割し、この珪素単結晶基板3の表面上に炭化珪素単結晶
層5を成長させて、さらにこの炭化珪素単結晶層5に炭
化珪素単結晶7を成長させる。このとき、溝4の幅を珪
素単結晶基板5の表面に対して平行方向へ炭化珪素単結
晶層5が成長する成長距離の2倍以下の大きさにすれ
ば、炭化珪素単結晶層5が成長したときに溝4により分
割された炭化珪素単結晶層5が接合して、連続的につな
がった大口径の層になる。このため、このような大口径
の炭化珪素単結晶層5の上に炭化珪素単結晶7を形成す
れば、バルク状の炭化珪素単結晶7を成長させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バルク状の炭化
珪素単結晶の製造方法及び、炭化珪素単結晶を製造する
ための種結晶となる炭化珪素単結晶層の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、高耐圧電力用トランジスタ、高耐
圧ダイオード等の高耐圧大電力用半導体装置の半導体基
板として炭化珪素単結晶基板が開発されている。この炭
化珪素単結晶基板にはα型炭化珪素単結晶が用いられて
いる。そして、このα型炭化珪素単結晶の製造方法とし
て特開平9−77595号公報に示されるように、シリ
コンウェハの上に成長させた炭化珪素単結晶層を種結晶
として、昇華再結晶法によって種結晶上にシリコンウェ
ハと同等の大面積のα型バルク炭化珪素単結晶を形成す
る方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ンウェハの上に炭化珪素単結晶層を成長させるときにシ
リコンウェハと炭化珪素単結晶層の間の熱膨張係数、弾
性率などの物性値に差があるために生じた内部応力によ
り、シリコンウェハと炭化珪素単結晶層に割れや反りが
発生することがあるため、大面積のα型バルク炭化珪素
単結晶を高品質に歩留まり良く成長することが困難であ
る。
【0004】本発明は上記問題に鑑みてなされ、炭化珪
素単結晶層に発生する割れや反りを防止しつつ、高品質
なバルグ状の炭化珪素単結晶を得ることができる炭化珪
素単結晶の製造方法を提供することを第1の目的とす
る。また、高品質なバルク状の炭化珪素単結晶を得るた
めの種結晶となる炭化珪素単結晶層を提供することを第
2の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、以下の技術的手段を採用する。請求項1に記載の発
明においては、第1工程により珪素単結晶基板(3)に
複数の溝(4)を形成して、珪素単結晶基板(3)の表
面を複数の領域に分割し、第2工程により珪素単結晶基
板(3)の表面上に炭化珪素単結晶層(5)を成長させ
て、さらにこの炭化珪素単結晶層(5)に炭化珪素単結
晶(7)を成長させていることを特徴としている。
【0006】このように、第2工程にて溝(4)によっ
て珪素単結晶基板(3)の表面を複数の領域に分割して
いるため、炭化珪素単結晶層(5)を成長させても割れ
や反りが発生しない。そして、このように割れや反りが
発生していない炭化珪素単結晶層(5)を用いて第3工
程にてこの炭化珪素単結晶層(5)上に炭化珪素単結晶
(7)を成長させれば、高品質のバルグ状の炭化珪素単
結晶を得ることができる。
【0007】請求項2に記載の発明においては、珪素単
結晶基板(3)に形成する溝(4)の幅(W1)を珪素
単結晶基板(3)表面に対して平行方向へ炭化珪素単結
晶層(5)が成長する成長距離の2倍以下の大きさにす
ることを特徴としている。このように溝(4)の幅(W
1)を珪素単結晶基板(3)表面に対して平行方向へ炭
化珪素単結晶層(5)が成長する成長距離の2倍以下の
大きさにすれば、炭化珪素単結晶層(5)が成長したと
きに溝(4)により分割された炭化珪素単結晶層(5)
が接合して、連続的につながった大口径の層になる。こ
のため、このような大口径の炭化珪素単結晶層(5)の
上に炭化珪素単結晶(7)を形成すれば、バルク状の炭
化珪素単結晶(7)を成長させることができる。
【0008】請求項3に記載の発明においては、珪素単
結晶基板(3)に形成する溝(4)の幅(W3)を珪素
単結晶基板(3)表面に対して平行方向へ炭化珪素単結
晶(7)が成長する成長距離の2倍以下の大きさにする
ことを特徴としている。このように溝(4)の幅(W
3)を珪素単結晶基板(3)表面に対して平行方向へ炭
化珪素単結晶(7)が成長する成長距離の2倍以下の大
きさにすれば、炭化珪素単結晶層(5)が分割されてい
ても、炭化珪素単結晶(7)が成長したときに炭化珪素
単結晶(7)が接合して、連続的につながった大口径の
層になる。従って、バルク状の炭化珪素単結晶(7)を
成長させることができる。
【0009】請求項4に記載の発明においては、珪素単
結晶基板(3)に形成する溝(4)の深さ(d)を炭化
珪素単結晶(5)の成長厚さ以上の深さにすることを特
徴としている。このように、溝(4)の深さ(d)を炭
化珪素単結晶層(5)の厚さ以上の深さにすれば、炭化
珪素単結晶層(5)を溝(4)の底部から成長する多結
晶の炭化珪素単結晶に接触させないようにすることがで
きる。
【0010】なお、請求項5に示すように、第3工程
は、黒鉛製ルツボ内(1)において炭化珪素原料粉末
(2)を不活性ガス雰囲気中で加熱昇華させ、炭化珪素
原料粉末(2)より低温にした炭化珪素単結晶層(5)
の表面に炭化珪素単結晶(7)を成長させるようにすれ
ば、炭化珪素単結晶(7)の膜厚を厚くできるため有効
である。
【0011】請求項6の発明においては、珪素単結晶基
板(3)に珪素単結晶基板(3)表面に対して平行方向
へ炭化珪素単結晶層(5)が成長する成長距離の2倍以
下の長さの幅(W1)を有する複数の溝(4)を形成し
て珪素単結晶基板(3)の表面を複数の領域に分割し、
珪素単結晶基板(3)の表面に炭化珪素単結晶層(5)
を成長させることを特徴とする。
【0012】このように、溝(4)によって珪素単結晶
基板(3)の表面を複数の領域に分割しつつ、この珪素
単結晶基板(3)の表面に炭化珪素単結晶層(5)を形
成すれば、炭化珪素単結晶層に発生する割れや反りを防
止でき、高品質のバルグ状の炭化珪素単結晶(7)を形
成するための種結晶となる炭化珪素単結晶層(5)を形
成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に従って説明する。 (第1実施形態)図1に、本実施の形態において用いら
れる黒鉛製ルツボ1を示す。この黒鉛製ルツボ1は、黒
鉛製ルツボ1内に備えられた炭化珪素原料粉末2を熱処
理によって昇華させ、種結晶である炭化珪素単結晶層5
上に炭化珪素単結晶7を結晶成長させるものである。
【0014】この黒鉛製ルツボ1は、上面が開口してい
るルツボ本体1aと、ルツボ本体1aの開口部を塞ぐ蓋
材1bとから構成されている。そして、この黒鉛製ルツ
ボ1のうち、蓋材1bは種結晶である炭化珪素単結晶層
5を支持する台座となる。また、黒鉛製ルツボ1は、ア
ルコンガスが導入できる真空容器の中でヒータにより加
熱できるようになっており、このヒータのパワーを調節
することによって種結晶である炭化珪素単結晶層5の温
度が炭化珪素原料粉末2の温度よりも100℃程度低温
に保たれるようになっている。
【0015】次に、炭化珪素単結晶の製造方法を図2
(a)〜(f)に基づいて説明する。まず、図2(a)
に示すように、(111)面方位を基板表面とする直径
4インチの珪素単結晶基板(シリコンウェハ)3を用意
する。そして、この珪素単結晶基板3上にレジストを形
成し、このレジストをマスク材としてSF6ガスを用い
たリアクティブイオンエッチング(RIE)装置によ
り、図2(b)に示すように珪素単結晶基板3の表面に
溝4を形成する。具体的には、溝4を幅W1が5μm、
深さdが20μmであり、かつ溝4同士の間隔W2が5
mmになる格子状に形成する。(図3参照)
【0016】次に、図2(c)に示すように溝4が形成
された珪素単結晶基板3の上に種結晶となる炭化珪素単
結晶層5を化学的気相エピタキシャル成長法(CVD
法)により成長させる。より詳しくは、プロパンなどの
炭素供給用原料ガス及びシランなどの珪素供給用原料ガ
スの化学反応による化学的気相成長法を用いる。このと
きの炭化珪素単結晶層5の膜厚tは20μmであり、炭
化珪素単結晶層5は珪素単結晶基板3の表面と平行方向
(以下、基板平行方向という)にも成長して、隣接する
炭化珪素単結晶層5同士が接合して一体となり、5μm
の幅W1を有する溝4は炭化珪素単結晶層5を成長終了
後には炭化珪素単結晶層5により覆われる。
【0017】ここで、図4に基づき、溝4の幅W1、深
さdや溝4同士の間隔W2及び形成される炭化珪素単結
晶層5の膜厚tの関係を説明する。上述したように、炭
化珪素単結晶層5が成長するに際し、炭化珪素単結晶層
5は基板平行方向にも成長するため、溝4は溝4の両側
における炭化珪素単結晶層5の基板平行方向における成
長によって覆われることとなるが、溝4が炭化珪素単結
晶層5に覆われるためには、溝4の両側における炭化珪
素単結晶層5の基板平行方向における成長(広がり)の
和が溝4の幅W1よりも大きくなければならない。
【0018】従って、この炭化珪素単結晶層5が基板平
行方向へ広がるときの角度(炭化珪素単結晶基板3の表
面の法線方向に対する炭化珪素単結晶層5の傾斜角度)
を広がり角θとすると、上記幅W1、深さd、間隔W2
及び膜厚tと広がり角θの関係がW1≦2・t・tan
θを満たす必要がある。また、溝4の底面部においても
炭化珪素の層が堆積する可能性があるが、溝4の底面が
均一になっていないために炭化珪素の層は多結晶にな
る。このため、このような多結晶の炭化珪素の層と炭化
珪素単結晶層5が接しないように、溝4の深さdと炭化
珪素単結晶層5の膜厚tの関係が、d≧tの関係を満た
すようにすることが好ましい。
【0019】このような条件に鑑みて、本実施形態で
は、溝4の幅W1を5μm、深さdを20μm、炭化珪
素単結晶層5の膜厚tを20μm、としている。また、
溝4の間隔W2を5mmとしたのは、溝4の間隔をW2
を小さくすれば珪素単結晶基板3と炭化珪素単結晶層5
に発生する割れや反りを低減することができるが、炭化
珪素単結晶層5が溝4の上部で接合する部分で結晶欠陥
が発生するため、炭化珪素単結晶基板3を用いて作製す
る素子の大きさ以上の溝4の間隔W2としている。
【0020】このようにして、炭化珪素単結晶層5の表
面は連続的につながり、大面積の炭化珪素単結晶層5が
得られる。そして、炭化珪素単結晶層5が成長中は炭化
珪素単結晶5は小面積に分割されており珪素単結晶基板
3との熱膨張係数などの差による内部応力の発生が低減
され、割りや反りのない珪素単結晶基板3上の炭化珪素
単結晶層5が得られる。
【0021】この後、珪素単結晶基板3を除去し、図2
(d)に示すように炭化珪素単結晶層5を黒鉛製ルツボ
1の蓋材1bに接着剤6で接合して炭化珪素単結晶層5
を黒鉛製ルツボの蓋材1bに固定する。なお、炭化珪素
単結晶層5を黒鉛製ルツボの蓋材1bに固定するに際
し、炭化珪素単結晶層5に多結晶珪素層や多結晶炭化珪
素層を形成して補強してもよい。
【0022】さらに、炭化珪素単結晶層5が固定された
黒鉛製ルツボの蓋材1bを黒鉛製ルツボ本体1aの開口
部に配置する。そして、黒鉛製ルツボ1内をアルゴンガ
ス雰囲気で圧力を1Torrにして、炭化珪素原料粉末
2の温度が2330℃、種結晶である炭化珪素単結晶層
5の温度が2210℃になるように保ち、炭化珪素単結
晶層5上に炭化珪素単結晶7を昇華再結晶成長させる。
【0023】その結果、図2(e)に示すように、種結
晶である炭化珪素単結晶層5上に珪素単結晶基板3の口
径と略同一の口径を有する直径4インチ、厚さが2mm
の炭化珪素単結晶(炭化珪素単結晶インゴット)7が歩
留まりよく形成される。このようにして、高品質な大口
径のバルク状の炭化珪素単結晶インゴットが得られる。
なお、珪素単結晶基板3を8〜10インチのものを用い
た場合には、炭化珪素単結晶7も8〜10インチという
大口径のものにすることができる。
【0024】さらに、図2(f)に示すように、炭化珪
素単結晶(炭化珪素単結晶インゴット)7を黒鉛製ルツ
ボの蓋材1bから取り外し、得られた結晶をスライス、
研磨することにより半導体基板が完成する。なお、この
基板をX線回折およびラマン分光により結晶面方位、結
晶構造(多形)を判定した結果、炭化珪素単結晶7は6
H型の(0001)面方位を有していることが確認され
た。
【0025】このように完成した基板を用いて、大電力
用の縦型MOSFET、pnダイオード、ショットキー
ダイオード等の半導体装置を作製することができる。な
お、本実施形態では、溝4の幅W1を5μm、深さdを
20μm、炭化珪素単結晶層5の膜厚tを20μmとし
ているが、幅W1、深さd、膜厚t及び広がり角θが上
述した関係を満たす関係であれば、この他の値のものを
選択することができる。 (第2実施形態)第1実施形態では、炭化珪素単結晶層
5を溝4の上部で接合させて大面積な炭化珪素単結晶層
5を形成し、この炭化珪素単結晶層5の上に大面積な炭
化珪素単結晶7が形成されるようにしたが、本実施形態
では、炭化珪素単結晶層5が接合されない状態でも大面
積な炭化珪素単結晶7が形成できるようにする。すなわ
ち、本実施形態では珪素単結晶基板3に形成する溝14
の幅W3を炭化珪素単結晶7が溝14の上部で接合でき
るように決めている。
【0026】以下、炭化珪素単結晶の製造方法を図5
(a)〜(f)に基づいて説明する。図5(a)、
(b)に示すように、珪素単結晶基板3を用意し、この
珪素単結晶基板3の表面に格子状の溝14を形成する。
次に、図5(c)に示すように、珪素単結晶基板3の上
に種結晶となる炭化珪素単結晶層5を成長させる。この
とき、溝14の幅W3が炭化珪素単結晶層5の基板平行
方向の成長よりも広いため、炭化珪素単結晶層5は溝1
4の上部で接合せず、溝14は炭化珪素単結晶層5で覆
われない。
【0027】そして、珪素単結晶基板3を除去し、図5
(d)に示すように炭化珪素単結晶層5を黒鉛製ルツボ
1の蓋材1bに接合して炭化珪素単結晶層5を黒鉛製ル
ツボの蓋材1bに固定する。この後、第1実施形態と同
様の昇華再結晶法によって炭化珪素単結晶層5上に炭化
珪素単結晶7を昇華再結晶成長させる。このとき、炭化
珪素単結晶7は基板平行方向にも成長し、炭化珪素単結
晶7は溝14の上部で接合して、大口径なものとなる。
このように、炭化珪素単結晶7における基板平行方向の
成長によって、溝14の上部で炭化珪素単結晶7が接合
するようにしても、歩留まりよく高品質な大口径の炭化
珪素単結晶7を得ることができる。
【0028】具体的には、図6に示すように、溝14の
幅W3を、炭化珪素単結晶7が基板平行方向へ広がると
きの角度(炭化珪素単結晶基板3の表面の法線方向に対
する炭化珪素単結晶7の傾斜角度)を広がり角φとする
と、炭化珪素単結晶7の厚さTと炭化珪素単結晶7の広
がり角φとの関係でW3≦2・T・tanφを満たすよ
うにすれば大口径な炭化珪素単結晶7を得ることができ
る。
【0029】また、このときに小面積に分割された炭化
珪素単結晶層5の間に存在する空隙の下部の黒鉛製ルツ
ボの蓋材1bから多結晶炭化珪素が成長するので、小面
積に分割された炭化珪素単結晶層5の間に存在する空隙
の下部の黒鉛製ルツボの蓋材1bに溝24を形成すれ
ば、多結晶炭化珪素が成長した炭化珪素単結晶7に接触
することがなく、高品質の炭化珪素単結晶7が成長でき
る。
【0030】このため、黒鉛製ルツボの蓋材1bに形成
する溝24の幅は上記珪素単結晶基板3に形成する溝2
4の幅W3と同じにして、溝24の深さDはD≧W3/
2・tanφの関係を満たす値が好ましい。 (他の実施形態)上記第1、第2実施形態では、炭化珪
素原料として、粉末状の炭化珪素原料粉末2を用いた
が、炭化珪素原料として粉末に代えて焼結体等の他の形
態のものを用いてもよい。
【0031】また、第1、第2実施形態では、炭化珪素
単結晶を昇華再結晶法によって形成したが、この他の方
法を用いて形成してもよい。すなわち、上記供給する原
料ガスは、単結晶となる原料を加熱昇華させる方法(昇
華法)により生成した昇華ガスに限らず、昇華法以外の
方法で調整した単結晶となる原料のガスでもよい。ただ
し、昇華再結晶法によって炭化珪素単結晶を形成する場
合には、炭化珪素単結晶を成長させやすいため、昇華再
結晶法を用いて炭化珪素単結晶を形成することが好まし
い。
【0032】また、黒鉛製のルツボを用いたが、ルツボ
の材料として黒鉛以外のもの例えばタングステンやタン
タル等の高融点金属を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に用いる黒鉛製ルツボの模式
図である。
【図2】炭化珪素単結晶の製造工程を説明するための断
面図である。
【図3】珪素単結晶基板3の上面図である。
【図4】炭化珪素単結晶5の接合条件を説明するための
模式図である。
【図5】第2実施形態における炭化珪素単結晶の製造工
程を説明するための断面図である。
【図6】炭化珪素単結晶7の接合条件を説明するための
模式図である。
【符号の説明】
1…黒鉛製ルツボ、1a…ルツボ本体、1b…蓋部材、
2…炭化珪素原料粉末、3…珪素単結晶基板、4…溝、
5…炭化珪素単結晶層、7…炭化珪素単結晶、14…
溝、W1、W3…溝幅、d…溝深さ、t…炭化珪素単結
晶層の膜厚、T…炭化珪素単結晶の厚さ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 恩田 正一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪素単結晶基板(3)を用意し、この珪
    素単結晶基板(3)に交叉する複数の溝(4)を形成し
    て前記珪素単結晶基板(3)の表面を複数の領域に分割
    する第1工程と、 前記珪素単結晶基板(3)の表面上に炭化珪素単結晶層
    (5)を結晶成長させる第2工程と、 前記炭化珪素単結晶層(5)を種結晶として、この炭化
    珪素単結晶層(5)上にバルク状の炭化珪素単結晶
    (7)を成長させる第3工程とを備えたことを特徴とす
    る炭化珪素単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1工程にて珪素単結晶基板(3)
    に形成する溝(4)の幅(W1)を、前記第2工程にて
    形成される前記炭化珪素単結晶層(5)が前記珪素単結
    晶基板(3)表面に対して平行方向へ成長する成長距離
    の2倍以下の大きさにすることを特徴とする請求項1に
    記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1工程にて珪素単結晶基板(3)
    に形成する溝(4)の幅(W3)を、前記第3工程で形
    成される前記炭化珪素単結晶(7)が前記炭化珪素単結
    晶層(5)表面に対して平行方向へ成長する成長距離の
    2倍以下の大きさにすることを特徴とする請求項1に記
    載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1工程にて珪素単結晶基板(3)
    に形成する溝(4)の深さ(d)を前記炭化珪素単結晶
    層(5)の成長厚さよりも深くすることを特徴とする請
    求項2の記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第3工程では、黒鉛製ルツボ内
    (1)において炭化珪素原料粉末(15)を不活性ガス
    雰囲気中で加熱昇華させ、前記炭化珪素原料粉末(2)
    よりも低温にした前記炭化珪素単結晶層(5)の表面に
    前記炭化珪素単結晶(7)を成長させていることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の炭化珪素
    単結晶の製造方法。
  6. 【請求項6】 炭化珪素単結晶(7)を形成するための
    種結晶となる炭化珪素単結晶層(5)を珪素単結晶基板
    (3)の表面上に結晶成長させる方法において、 前記珪素単結晶基板(3)の表面に対して平行方向へ前
    記炭化珪素単結晶層(5)が成長する成長距離の2倍以
    下の幅を有する複数の溝(4)を前記珪素単結晶基板
    (3)の表面に形成して前記珪素単結晶基板(3)の表
    面を複数の領域に分割する工程を備えたことを特徴とす
    る炭化珪素単結晶層の製造方法。
JP21354597A 1997-08-07 1997-08-07 炭化珪素単結晶の製造方法 Pending JPH1160389A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7166523B2 (en) 2000-08-10 2007-01-23 Hoya Corporation Silicon carbide and method of manufacturing the same
JP2008027969A (ja) * 2006-07-18 2008-02-07 Fuji Electric Holdings Co Ltd 単結晶ウェハの製造方法
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