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JPH1157267A - オーバーロックミシン - Google Patents

オーバーロックミシン

Info

Publication number
JPH1157267A
JPH1157267A JP9237802A JP23780297A JPH1157267A JP H1157267 A JPH1157267 A JP H1157267A JP 9237802 A JP9237802 A JP 9237802A JP 23780297 A JP23780297 A JP 23780297A JP H1157267 A JPH1157267 A JP H1157267A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable blade
sewing machine
stepping motor
looper
driving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9237802A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinsuke Nagasaka
信介 長坂
Hidetaka Inagaki
秀高 稲垣
Katsuya Watarai
克也 渡会
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP9237802A priority Critical patent/JPH1157267A/ja
Priority to US09/135,573 priority patent/US6109195A/en
Publication of JPH1157267A publication Critical patent/JPH1157267A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B1/00General types of sewing apparatus or machines without mechanism for lateral movement of the needle or the work or both
    • D05B1/08General types of sewing apparatus or machines without mechanism for lateral movement of the needle or the work or both for making multi-thread seams
    • D05B1/18Seams for protecting or securing edges
    • D05B1/20Overedge seams

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のオーバーロックミシンでは、下ルーパ
及び上ルーパの駆動系が複雑であるし、縁かがり縫いと
2重環縫いの両方を可能に構成した場合、上ルーパの作
動や可動刃の位置を切換える部品数の多い複雑な切換え
機構を設けなければならないため、構造が大型化し製作
コストも高価になる 【解決手段】 下ルーパ5を揺動駆動する為の第1ステ
ッピングモータ40と、上ルーパ6を揺動駆動する為の
第2ステッピングモータ50と、下ルーパ5を縫針の前
後両側に亙って前後に往復駆動する為の第3ステッピン
グモータ60を設け、更に、可動刃8を作動位置と退避
位置とに亙って切換え可能な可動刃位置切換え機構34
を設け、この可動刃位置切換え機構34は、第4ステッ
ピングモータ80により可動刃8の位置を切換えるよう
に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明はオーバーロックミ
シンに関し、特に、下ルーパを揺動駆動する為のステッ
ピングモータと、上ルーパを揺動駆動する為のステッピ
ングモータとを独立に設け、更に、下ルーパを前後に往
復駆動する為のステッピングモータと、可動刃を作動位
置と不作動位置とに亙って切換える為のステッピングモ
ータを設けたものに関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、オーバーロックミシンは、針棒
の下端に装着される縫針と、縫針と協働して縫目を形成
する下ルーパ及び上ルーパと、固定刃と協働して縫製対
象の布の端部を縫製直前に切断する可動刃を有し、これ
ら針棒と下ルーパと上ルーパと可動刃は共通のミシンモ
ータで駆動される。オーバーロックミシンは、主に固定
刃と可動刃により布端部を切断しながら、その布端部に
縫針と下ルーパ及び上ルーパにより縫目を形成する、縁
かがり縫い用のミシンであるが、上ルーパを所定の作動
停止位置に停止させ、揺動する下ルーパを縫針の前後両
側に亙って前後に往復駆動することで、2重環縫いが可
能になる。
【0003】特開昭62−16785号公報のオーバー
ロックミシンにおいては、上ルーパを揺動駆動可能な状
態と作動停止位置に停止させて揺動しない状態とに亙っ
て切換えるとともに、下ルーパを前後に往復させない状
態と前後に往復駆動可能な状態とに亙って切換える作動
切換え機構が設けられている。この作動切換え機構は、
操作レバーを操作することで、ミシンモータからの駆動
力を下ルーパと上ルーパに伝達する伝達機構の一部分を
連結又は連結解除し、駆動力が下ルーパと上ルーパとに
伝達される状態と伝達されない状態とに切換える。
【0004】特開平7−659号公報のオーバーロック
ミシンにおいては、上ルーパを揺動駆動可能な状態と作
動停止位置に停止させて揺動しない状態とに亙って切換
えるとともに、可動刃をミシンモータにより上下に駆動
され固定刃と協働して布端部を切断可能な作動位置とミ
シンモータからの駆動力が伝達されない所定の不作動位
置とに亙って切換える作動切換え機構が設けられてい
る。この作動切換え機構は、切換えレバーを操作するこ
とで、ミシンモータからの駆動力を上ルーパと可動刃に
伝達する伝達機構の一部分を連結又は連結解除し、駆動
力が上ルーパと可動刃に伝達される状態と伝達されない
状態とに切換える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 特開昭62−167
85号公報や特開平7−659号公報のオーバーロック
ミシンでは、針棒と下ルーパと上ルーパと固定刃を共通
のミシンモータで駆動するように構成しているため、作
動切換え機構を設けなければならず、その作動切換え機
構が部品数の多い複雑な構造になる。このように、従来
のオーバーロックミシンにおいては、部品数の多い複雑
な作動切換え機構を設けなければならないため、構造が
大型化し、製作コストが高価になるという問題がある。
【0006】しかも、従来のオーバーロックミシンで
は、共通のミシンモータで駆動される下ルーパや上ルー
パ等の作動量や作動タイミングを調節するのも困難であ
る。更に、特開平7−659号公報のオーバーロックミ
シンでは、上ルーパを揺動駆動可能な状態から揺動させ
ない状態に切換えると、可動刃も連動して前記作動位置
から不作動位置に切換わるように構成してあるため、常
に、縁かがり縫いの際には布の端部を切断しながら、2
重環縫いの際には布の端部を切断せずに行われる。つま
り、布の端部を切断せずに縁かがり縫いしたり、布の端
部を切断しながら2重環縫いすることができない。
【0007】本発明の目的は、オーバーロックミシンに
おいて、下ルーパと上ルーパを独立に揺動駆動するこ
と、下ルーパを前後に独立に往復駆動すること、固定刃
を独立に作動位置と不作動位置とに亙って独立に切換え
可能にすること、布の端部を切断せずに縁かがり縫いを
可能にし布の端部を切断しながら2重環縫いを可能にす
ること、下ルーパと上ルーパの作動量や作動タイミング
を簡単に調節できるようにすること、等である。
【0008】
【課題を解決するための手段】 請求項1のオーバーロ
ックミシンは、ミシンモータにより上下駆動される針棒
の下端に装着される縫針と、縫針と協働して縫目を形成
する下ルーパ及び上ルーパとを備え、縁かがり縫いと2
重環縫いのうちの少なくとも一方が可能なオーバーロッ
クミシンにおいて、前記下ルーパを揺動駆動する為の第
1ステッピングモータと、前記上ルーパを揺動駆動する
為の第2ステッピングモータとを備えたものである。
【0009】第1,第2ステッピングモータを駆動し、
下ルーパと上ルーパの両方を揺動駆動すると、縁かがり
縫いが可能になり、第1ステッピングモータを駆動する
とともに第2ステッピングモータを所定の停止位置に停
止させ、下ルーパだけを揺動駆動すると、2重環縫いが
可能になる。第1,第2ステッピングモータを設けるこ
とで、下ルーパと上ルーパを独立に揺動駆動することが
できるため、下ルーパ及び上ルーパを駆動する駆動系が
簡単化し、上ルーパを揺動駆動可能な状態と揺動させな
い状態とに切換える複雑な機構が不要になり、オーバー
ロックミシンの構造が簡単化する。また、下ルーパと上
ルーパの揺動量や揺動タイミングを夫々簡単に調節でき
るようになる。
【0010】請求項2のオーバーロックミシンは、請求
項1の発明において、縁かがり縫いと2重環縫いの両方
が可能なことを特徴とするものである。それ故、このオ
ーバーロックミシンで縁かがり縫いと2重環縫いの両方
ができるようになる。
【0011】請求項3のオーバーロックミシンは、請求
項1又は2の発明において、前記下ルーパを縫針の前後
両側に亙って前後に往復駆動する為の第3ステッピング
モータを設けたことを特徴とするものである。第3ステ
ッピングモータを所定の停止位置に停止させると、縁か
がり縫いが可能になり、第3ステッピングモータを駆動
し、下ルーパを縫針の前後両側に亙って前後に往復駆動
すると、2重環縫いが可能になる。第3ステッピングモ
ータを設けることで、下ルーパを前後に独立に往復駆動
することができるため、下ルーパを前後に駆動可能な状
態と前後に駆動されない状態とに切換える複雑な機構が
不要になり、オーバーロックミシンの構造が簡単化する
し、下ルーパの前後移動量や前後移動タイミングを簡単
に調節できるようになる。
【0012】請求項4のオーバーロックミシンは、請求
項1〜3の何れか1項の発明において、前記ミシンモー
タにより上下駆動され固定刃と協働して縫製対象の布の
端部を縫製直前に切断する可動刃を備え、可動刃を固定
刃と協働して布端部を切断可能な作動位置と、ミシンモ
ータからの駆動力が伝達されない不作動位置とに亙って
切換え可能な可動刃位置切換え機構を設けたことを特徴
とするものである。可動刃位置切換え機構により、下ル
ーパの作動に関係なく、可動刃を前記作動位置と不作動
位置とに亙って独立に切換えることができるため、布の
端部を切断しながら縁かがり縫い、布の端部を切断せず
に縁かがり縫い、布の端部を切断しながら2重環縫い、
布の端部を切断せずに2重環縫い、以上4通りの状態で
縫製できるようになる。
【0013】請求項5のオーバーロックミシンは、請求
項4の発明において、前記不作動位置は、縁かがり縫い
の場合には可動刃がミシンベッド上面から突出した第1
の不作動位置であり、2重環縫いの場合には可動刃がミ
シンベッド内に退避した第2の不作動位置であることを
特徴とするものである。縁かがり縫いは布の端部を縫う
ため、作業者は突出した可動刃をガイドとして活用で
き、布の端部と針落を常に一定に保ち仕上がりのいい縫
目が形成可能となる。また、2重環縫いは布の端部を縫
うとは限らないが、この時可動刃がミシンベッド内に退
避するためベッド面上において布を自由に移動させ縫う
ことが可能になる。
【0014】請求項6のオーバーロックミシンは、請求
項4の発明において、前記可動刃位置切換え機構は、駆
動軸に固着されたカムに係合し可動刃に駆動力を伝達す
る揺動伝達部材を、カムに係合しない位置へ切換える第
4ステッピングモータを備えたことを特徴とするもので
ある。第4ステッピングモータにより、カムに係合して
いる揺動伝達部材の位置をカムに係合しない位置へ切換
えることで、作動位置の可動刃を不作動位置に簡単に切
換えることができる。
【0015】請求項7のオーバーロックミシンは、請求
項6の発明において、前記第1〜第4ステッピングを駆
動制御する駆動制御部に電気的に接続され、第2ステッ
ピングモータを作動状態と非作動状態とに切換える第1
スイッチと、第3ステッピングモータを作動状態と非作
動状態とに切換える第2スイッチを設けたことを特徴と
するものである。第1スイッチと第2スイッチを設け、
これらのスイッチを組合わせ適宜切換えることにより、
布の端部を切断しながら縁かがり縫い、布の端部を切断
せずに縁かがり縫い、布の端部を切断しながら2重環縫
い、布の端部を切断せずに2重環縫い、以上4通りの状
態に簡単に切換えることが可能になる。
【0016】請求項8のオーバーロックミシンは請求項
1の発明において、固定刃と協働して縫製対象の布の端
部を縫製直前に切断する可動刃を備え、可動刃を上下に
駆動するステッピングモータを設けたことを特徴とする
ものである。ステッピングモータにより、可動刃を上下
に駆動することができ、可動刃を駆動する駆動系が簡単
化するとともに、ステッピングモータを所定の停止位置
に停止させ、可動刃を前記作動位置から不作動位置に切
換えることができ、更に、可動刃の最大高さ位置や上下
移動量や上下移動タイミングを簡単に調節できるように
なる。
【0017】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ説明する。本実施形態は縁かがり
縫いと2重環縫いとが可能なオーバーロックミシンに本
発明を適用した場合の例である。但し、オーバーロック
ミシンを操作する操作者を基準とし、手前側を前方、左
右方向を左右方向として説明する。
【0018】図1〜図6に示すように、オーバーロック
ミシンM(以下、ミシンという)は、左端部分が片持ち
状のフリーベッド部2(通称フリーアーム)に構成され
たベッド部1と、ベッド部1の右部に立設された脚柱部
3と、脚柱部3の上部から左方へ伸びるアーム部4を有
する。
【0019】ベッド部1には、下ルーパ5及び上ルーパ
6と、主送り歯及び差動送り歯(図示略)と、縫製対象
の布(以下、加工布という)の端部を縫製直前に切断す
る固定刃7及び可動刃8等が設けられている。フリーベ
ッド部2の上面部には針板9が設けられ、下ルーパ5は
針板9の下側近傍に、上ルーパ6は針板9の右側から針
板9の上側近傍へ突出可能に、可動刃8は針板9の右側
において針板9の上側へ突出した状態で上下動可能に、
夫々配設されている。尚、針板9に形成された前後方向
に細長い長孔9a(図5参照)から、主送り歯と差動送
り歯が突出可能に配設されている。
【0020】フリーベッド部2の前面側にはダイヤル部
材10の一部分が突出し、このダイヤル部材10を回動
操作し、主送り歯に対する差動送り歯の差動送り量を調
節可能になっている。ベッド部2の後部上面には4本の
糸立11と糸案内部材12が立設され、脚柱部3とアー
ム部4の前面部には4つの糸調子器13が設けられ、そ
の上端には糸案内具14が設けられている。糸立11に
装着された4つの糸駒から延びる4本の糸は、糸案内部
材12に案内され糸案内具14と4つの糸調子器13を
経て、1対の縫針25と下ルーパ5と上ルーパ6に夫々
供給される。
【0021】アーム部4の前面左部には、第1スイッチ
15とそれがONのときに発光する2重環縫いLED1
6と、第2スイッチ17とそれがONのとき発光する可
動刃LED18が設けらている。第1スイッチ15がO
FFの状態で縁かがり縫いができ、第1スイッチ15が
ONの状態で2重環縫いができる。第2スイッチ17が
OFFの状態で可動刃8が上下駆動され、第2スイッチ
17がONの状態で、更に縁かがり縫いの場合(第1ス
イッチ15がOFFの場合)には可動刃8がベッド部2
の上面から突出した第1の不作動位置に移動し、また、
2重環縫いの場合(第1スイッチ15がONの場合)に
は可動刃8がベッド部2内に退避した第2の不作動位置
に移動する。これら不作動位置では、可動刃8にはミシ
ンモータ35からの駆動力が伝達されず、可動刃8は上
下駆動されなくなる。
【0022】ベッド部1と脚柱部3の右側面部には、送
り量調節ツマミ20と、駆動軸36の右端部に直結され
た回動操作部材21と、給電側のコネクタ(図示略)を
着脱可能な電気コネクタ22と、電源スイッチ23等が
設けられている。送り量調節ツマミ20を回動操作する
ことで送り歯の前後送り量を調節でき、回動操作部材2
1を回動操作することで駆動軸36を回動させることが
できる。図4に鎖線で示すように、ベッド部1からはそ
の内部の駆動制御部90に接続された接続コード28a
が伸び、その先端部にフットコントローラ28が接続さ
れている。
【0023】アーム部4には、下端に1対の縫針25を
装着した針棒26と、加工布を押える為の押え足27
と、押え足27を下降位置と上昇位置とに切換える切換
えレバー27aと、天秤(図示略)等が設けられ、切換
えレバー27aにより押え足27を下降位置に切換える
と、押え足27で加工布が針板9上に押さえられ、この
状態で送り歯が送り作動すると、送り歯と押え足27と
で加工布が挟持され布送り方向(前後方向)へ送られ
る。
【0024】図4〜図6に示すように、ミシンMの内部
には、下ルーパ5を揺動駆動する下ルーパ揺動駆動機構
30と、上ルーパ6を揺動駆動する上ルーパ揺動駆動機
構31と、下ルーパ5を縫針25の前後両側に亙って前
後に往復駆動する下ルーパ前後駆動機構32と、可動刃
8を上下に駆動する可動刃上下駆動機構33と、可動刃
8を固定刃7と協働して布端部を切断可能な作動位置
と、ミシンモータ35からの駆動力が伝達されない不作
動位置とに亙って切換え可能な可動刃位置切換え機構3
4が設けられている。
【0025】また、ミシンMの内部には、図示していな
いが、針棒26と天秤を駆動する針棒駆動機構と、送り
歯を前後へ送り駆動する前後送り駆動機構と、送り歯を
上下に駆動する送り歯上下駆動機構と、これらの機構と
前記可動刃上下駆動機構33とに共通のミシンモータ3
5及びミシンモータ35で一定方向へ回転駆動される駆
動軸36(図5参照)と、ミシンモータ35とステッピ
ングモータ40,50,60,80を駆動制御する駆動
制御部90(図10参照)が設けらている。
【0026】図5に示すように、駆動軸36の右端部に
直結された回動操作部材21には従動プーリ21aが一
体形成され、この従動プーリ21aとミシンモータ35
の出力軸に固着の駆動プーリ35aに歯付きベルト37
が掛装され、ミシンモータ35が駆動されるとその駆動
力が駆動プーリ35aと歯付きベルト37と従動プーリ
21aを介して駆動軸36に伝達され、駆動軸36が回
転駆動される。駆動軸36には複数のスリットを形成し
たディスク38が外嵌固着され、ディスク38を挟んで
発光部と受光部とを少なくとも2対有する光学センサ3
9が機枠に固定的に設けられ、駆動軸36の原点位置及
び原点位置からの回転位置を検出可能に構成してある。
尚、針棒駆動機構と前後送り駆動機構と送り歯上下駆動
機構の説明は省略する。
【0027】下ルーパ揺動駆動機構30について説明す
る。図4、図5に示すように、下ルーパ揺動駆動機構3
0は、第1ステッピングモータ40と、第1ステッピン
グモータ40の出力軸に固着の駆動ギヤ41と、駆動ギ
ヤ41にその大径ギヤが噛合し機枠に枢着された複合ギ
ヤ42と、複合ギヤ42の小径ギヤに噛合し枢支軸43
の前後方向途中部に固着されたセクターギヤ44と、枢
支軸43の前端部に固着された下ルーパリンク45を有
し、下ルーパリンク45の先端部に下ルーパ5が一体的
に設けられている。
【0028】枢支軸43はその前後両端部分において機
枠に回動可能且つ前後に移動可能に支持されている。セ
クターギヤ44には枢支軸43を中心とする円弧状のス
リット44aが約45度に亙って形成され、このスリッ
ト44aに機枠に固定的に設けられた係合ピン46が係
合し、セクターギヤ44は約45度以内で回動可能であ
る。第1ステッピングモータ40が駆動されると、駆動
ギヤ41と複合ギヤ42を介してセクターギヤ44と枢
支軸43と下ルーパリンク45が揺動し、下ルーパ5が
円弧状に往復作動する。尚、下ルーパリンク45には、
糸調子器13から延びる糸を下ルーパ5へ左側から案内
する糸案内板47と、縫針25をガイドし保護するガイ
ドバー48が設けられている。
【0029】上ルーパ揺動駆動機構31について説明す
る。図4、図5に示すように、上ルーパ揺動駆動機構3
1は、第2ステッピングモータ50と、第2ステッピン
グモータ50の出力軸に固着の駆動ギヤ51と、駆動ギ
ヤ51にその大径ギヤが噛合し機枠に枢着された複合ギ
ヤ52と、複合ギヤ52の小径ギヤに噛合し枢支軸53
の後端部に固着されたセクターギヤ54と、枢支軸53
の前端部に固着された上ルーパリンク55と、上ルーパ
リンク55の先端部に回動自在に連結されたロッド56
と、機枠に枢着されロッド56が挿通してガイドされる
ガイド部材57を有し、ロッド56の先端部に上ルーパ
6が一体的に設けられている。
【0030】セクターギヤ54には、枢支軸53を中心
とする円弧状のスリット54aが約45度に亙って形成
され、このスリット54aに機枠に固定的に設けられた
係合ピン58が係合し、セクターギヤ54(上ルーパリ
ンク55)は約45度以内で回動可能である。第2ステ
ッピングモータ50が駆動されると、駆動ギヤ51と複
合ギヤ52を介して、セクターギヤ54と下ルーパリン
ク55が揺動する。すると、ガイド部材57にガイドさ
れているロッド56は変則的に運動し、上ルーパ6は針
板9の上側で縫針25の軌跡と略交差するように約1/
4楕円の楕円曲線状に往復作動する。
【0031】下ルーパ前後駆動機構32について説明す
る。図5に示すように、下ルーパ前後駆動機構32は、
第3ステッピングモータ60と、第3ステッピングモー
タ60の出力軸に固着のピニオン61と、前記下ルーパ
揺動駆動機構30と共通の枢支軸43と、枢支軸43に
外嵌固着されピニオン61が噛合する円筒状のラック部
材62を有する。
【0032】ラック部材62の歯は、枢支軸43の軸心
と直交状にその軸心を中心として少なくとも約45度に
亙って形成されている。ラック部材62の歯が枢支軸4
3の軸心と直交状に形成されているため、ピニオン61
とラック部材62とが噛合するが、枢支軸43は回動可
能である。第3ステッピングモータ60が駆動される
と、ピニオン61とラック部材62を介して、枢支軸4
3とともに下ルーパ5が縫針25の前後両側に亙って前
後に往復作動する。
【0033】可動刃上下駆動機構33について説明す
る。図6〜図9に示すように、可動刃上下駆動機構33
は、駆動軸36と、駆動軸36に固着された可動刃カム
70と、可動刃カム70に係合する揺動伝達部材71
と、揺動伝達部材71の下端部が固着され機枠に回動自
在に支持された枢支軸72と、枢支軸72に固着され前
方へ延びる揺動リンク部材73と、揺動リンク部材73
の前端部にピン75を介して回動自在に連結された縦向
きの可動部材74を有し、可動部材74の上端部に可動
刃8の下端部が固着されている。
【0034】揺動伝達部材71には可動刃カム70の前
側において上方へ延びる係合片71aが一体形成され、
係合片71aの上端部は引張りコイルバネ77によりそ
の後側の機枠に連結され、揺動伝達部材71は枢支軸7
2の軸心を中心に図において反時計回りに回動付勢さ
れ、可動刃カム70に前方から常に当接している。可動
刃8の下端部又は可動部材74の上端部にはガイドピン
76が設けられ、このガイドピン76と前記ピン75が
機枠に形成された縦長の係合孔78に係合し、可動刃8
が昇降自在にガイドされている。
【0035】図7の状態から、駆動軸36と可動刃カム
70が矢印方向へ回動すると、可動刃カム70により揺
動伝達部材71の係合片71aが前方へ押動され、揺動
伝達部材71が枢支軸72の軸心を中心として図におい
て時計回りに揺動し、揺動リンク部材73と可動部材7
4を介して可動刃8が下降駆動され、図8の状態にな
る。図8の状態から、駆動軸36と可動刃カム70が更
に矢印方向へ回動すると、引張りコイルバネ77による
回動付勢力により、揺動伝達部材71は可動刃カム70
に当接した状態で図において反時計回りに揺動し、揺動
リンク部材73と可動部材74を介して可動刃8が上昇
駆動され、図7の状態になる。
【0036】可動刃位置切換え機構34について説明す
る。図6〜図9に示すように、可動刃位置切換え機構3
4は、第4ステッピングモータ80と、第4ステッピン
グモータ80の出力軸に固着のピニオン81と、ピニオ
ン81が係合するラック83を後部に形成し先端部が揺
動伝達部材71の長さ方向途中部に作動的に連結された
押動部材82を有する。押動部材82の先端部には係合
ピン82aが設けられ、この係合ピン82aが揺動伝達
部材71に枢支軸72を中心として形成された円弧状の
スリット71bに係合している。
【0037】押動部材82の後部下側には、ピニオン8
1と対向状に板バネ85が設けられ、この板バネ85に
より押動部材82が上方へ弾性付勢され、ピニオン81
とラック83が確実に噛合する。押動部材82の長さ方
向中央部には、上方へ突出したストッパ86が、機枠の
前後1対の係止部87a,87b間において前後方向へ
移動可能に設けられている。図7、図8に示すように、
ストッパ86が係止部87aに当接した状態で、押動部
材82の前端部の係合ピン82aが、揺動伝達部材71
のスリット71bの途中部に係合し、回転する可動刃カ
ム70に揺動伝達部材71が当接し揺動駆動される。つ
まり、可動刃8はミシンモータ35により上下駆動され
固定刃7と協働して布端部を切断可能な作動位置になっ
ている。
【0038】図7、図8の状態から、第4ステッピング
モータ80により押動部材82が前進駆動されると、ス
トッパ86が係止部87bに向かう。ストッパ86が係
止部87aに当接した状態から、図9に示すように係止
部87bに当接するまで移動する間、係合ピン82aが
スリット71bの前端部に当接し、揺動伝達部材71が
枢支軸72の軸心を中心として図において時計回りに回
動され、可動刃カム70が回転しても揺動伝達部材71
の係合片71aに接触しなくなり、可動刃8にはミシン
モータ35からの駆動力が伝達されなくなる。この時、
可動刃8は図9に鎖線で示すように先ずベッド部2の上
面に突出した第1の不作動位置に下降し、更にストッパ
86が前進移動し係止部87bに当接すると、可動刃8
がベッド部2内に退避した第2の不作動位置に下降す
る。
【0039】次に、ミシンMの制御系について図10を
参照して説明する。駆動制御部90は、CPU91、R
OM92、RAM93、入出力インターフェース94を
有し、入出力インターフェース94には、入力側に第
1,第2スイッチ15,17とフットコントローラ28
と光学センサ39とが接続され、出力側にモータ駆動回
路100 〜104 とLED駆動回路105,106 とブザー107 と
が接続され、モータ駆動回路100 〜104 によりミシンモ
ータ35とステッピングモータ40,50,60,80
が駆動され、LED駆動回路105,106 により2重環縫い
LED16と可動刃LED18が駆動される。
【0040】ROM92には、ミシンモータ35及びス
テッピングモータ40,50,60,80を初期設定す
る初期設定制御のプログラムと、第1,第2スイッチ1
5,17の操作により2重環縫いフラグと可動刃フラグ
を設定するフラグ設定制御のプログラムと、2重環縫い
フラグと可動刃フラグ、フットコントローラ28からの
指令値、光学センサ39からの検出信号等に基づいてミ
シンモータ35及びステッピングモータ40,50,6
0,80を駆動制御するモータ駆動制御のプログラム等
が格納されている。
【0041】次に、前記初期設定制御とフラグ設定制御
とモータ駆動制御を含む制御について、図11〜図13
のフローチャートに基づいて説明する。但し、フローチ
ャート中のSi(i=1、2、3・・・)は各ステップ
を示す。図11に示すように、電源が投入されるとブザ
ー107 から警報が発信し(S1)、先ず、光学センサ3
9からの検出信号に基づいてミシンモータ35をイニシ
ャライズし、針棒26(縫針25)を上限位置に停止さ
せ(S2)、次に、第1〜第3ステッピングモータ4
0,50,60をイニシャライズし、下ルーパ5及び上
ルーパ6を初期位置に停止させる(S3)。次に、第4
ステッピングモータ80をイニシャライズし、揺動伝達
部材71を可動刃カム70に接触可能な位置に停止させ
る(S4)。尚、初期設定の際、各モータは低速で駆動
制御される。
【0042】その後、2重環縫いフラグF1を解除して
(S5)、2重環縫いLED16をOFFにし(S
6)、可動刃フラグF2を解除して(S7)、可動刃L
ED18をOFFにし(S8)、ブザー107 からの警報
発信が停止し(S9)、全体の初期設定が完了する。
尚、初期設定直後において、可動刃8は作動位置に位置
しミシンモータ35からの駆動力が伝達され上下に駆動
可能である。
【0043】初期設定の完了後、図12に示すように、
第1スイッチ15がONか否かを判定し、第1スイッチ
15がONのときで(S10:Yes)、2重環縫いフ
ラグF1が解除されているときには(S11:Ye
s)、2重環縫いフラグF1が設定され(S12)、2
重環縫いLED16がONし発光する(S13)。しか
し、2重環縫いフラグF1が設定されているときには
(S11:No)、2重環縫いフラグF1が解除され
(S14)、2重環縫いLED16がOFFになる(S
15)。ところで、第1スイッチ15がONでなければ
(S10:No)S16以降が実行される。
【0044】次に、第2スイッチ17がONか否かを判
定し、第2スイッチ17がONのときで(S16:Ye
s)、可動刃フラグF2が解除されているときには(S
17:Yes)、可動刃フラグF2が設定され(S1
8)、可動刃LED18がONし発光する(S19)。
しかし、可動刃フラグF2が設定されているときには
(S17:No)、可動刃フラグF2が解除され(S2
0)、可動刃LED18がOFFになる(S21)。と
ころで、第2スイッチ17がONでなければ(S16:
No)S30以降が実行される。
【0045】次に、図13に示すように、フットコント
ローラ28が装着されているときには(S30:Ye
s)、フットコントローラ28からの指令値、例えば操
作量に比例した抵抗値を入力し、その指令値が駆動指令
を判定するしきい値以上か否かを演算し(S31)、そ
の演算された指令値に基づいて駆動指令を出力するとき
には(S32:Yes)、その駆動指令に基づいてミシ
ンモータ35と第1ステッピングモータ40を駆動し
(S34)、光学センサ39からの検出信号に基づいて
駆動軸36の回転位置を演算する(S35)。ここで、
フットコントローラ28が操作されないで駆動指令を出
力しない状態のとき(S32:No)、またフットコン
トローラ28が装着されていないときには(S30:N
o)、全てのモータの駆動が停止され(S33)S10
に以降する。
【0046】次に、2重環縫いフラグF1が設定されて
いるときには(S36:Yes)、第2ステッピングモ
ータ50を所定の停止位置に停止させるとともに、第3
ステッピングモータ60を駆動し(S37)、また2重
環縫いフラグF1が解除されているときには(S36:
No)、第2ステッピングモータ50を駆動するととも
に、第3ステッピングモータ60を所定の停止位置に停
止させる(S38)。続いて、可動刃フラグF2が解除
されているときには(S39:Yes)、第4ステッピ
ングモータ80をカム接触位置に停止させ(S40)、
また可動刃フラグF2が設定されていれば(S39:N
o)、第4ステッピングモータ80をカム非接触位置に
停止させる(S41)。このとき2重環縫いフラグF1
が設定されているときには、第4ステッピングモータ8
0を、可動刃8が前記第2の不作動位置にくる第2のカ
ム非接触位置に停止させ、2重環縫いフラグF1が解除
されているときには、第4ステッピングモータ80を、
可動刃8が前記第1の不作動位置にくる第2のカム非接
触位置に停止させることとする。その後、S30にリタ
ーンする。
【0047】図14に示すように、第1,第2スイッチ
15,17の両方をOFFにすると、第1,第2ステッ
ピングモータ40,50が駆動され、第3ステッピング
モータ60が停止位置に停止し、第4ステッピングモー
タ80がカム接触位置に停止して、布端部を切断しなが
ら縁かがり縫いが可能になる。第1スイッチ15をOF
Fにし第2スイッチ17をONにすると、第1,第2ス
テッピングモータ40,50が駆動され、第3ステッピ
ングモータ60が停止位置に停止し、第4ステッピング
モータ80が第1のカム非接触位置に停止して、布端部
を切断せずに縁かがり縫いが可能になる。
【0048】第1スイッチ15をONにし第2スイッチ
17をOFFにすると、第1,第3ステッピングモータ
40,60が駆動され、第2ステッピングモータ50が
停止位置に停止し、第4ステッピングモータ80がカム
接触位置に停止して、布端部を切断しながら2重環縫い
が可能になる。第1,第2スイッチ15,17の両方を
ONにすると、第1,第3ステッピングモータ40,6
0が駆動され、第2ステッピングモータ50が停止位置
に停止し、第4ステッピングモータ80が第2のカム非
接触位置に停止して、布端部を切断せずに2重環縫いが
可能になる。
【0049】次に、縫針25、下ルーパ5、上ルーパ
6、可動刃8の作動について詳細に説明する。但し、図
15〜図17に示すように、針板9の上面から針先まで
の高さをh1、針板9の上面から可動刃8のエッジ先端
までの高さをh2、下ルーパリンク45のイニシャライ
ズされた位置から反時計回り方向の回転角をθ1、上ル
ーパリンク55のイニシャライズされた位置から反時計
回り方向の回転角をθ2とし、下ルーパ5及び上ルーパ
6の揺動作動については下ルーパリンク45及び上ルー
パリンク55の作動を以て説明する。
【0050】図18に示すように、針先の高さh1は振
幅22mmの sin曲線状になり、図19示すように、下ル
ーパリンク45の回転角θ1は最大回転角30度の sin
曲線状になる。上ルーパリンク55が揺動駆動される場
合、図20に曲線Aで示すように、上ルーパリンク55
の回転角θ2は、下ルーパリンク45に対して40度位
相が遅れ、最大回転角約40度の sin曲線状になる。上
ルーパリンク55が揺動駆動されない場合、図20に直
線Bで示すように、上ルーパリンク55は前記最大回転
角約40度回転した位置に停止する。
【0051】下ルーパ5が前後に駆動されない場合、図
21の直線Cで示すように、下ルーパ5は前方へ1.5mm
移動した位置で停止し、a,bに示すように、下ルーパ
5はその後側で1対の針先25と2回交差する。下ルー
パ5が前後に駆動される場合、図21の曲線Dで示すよ
うに、下ルーパ5は前後移動量1.5mm で往復作動し、先
ずaに示すように、下ルーパ5の後側を1対の針先が通
過し、次にbに示すように、下ルーパ5の前側で1対の
針先が交差する。
【0052】可動刃8が上下に駆動される場合、図22
に曲線Eで示すように、可動刃8のエッジ先端は最大高
さ6mm、上下移動量約8mmで上下に駆動される。可動刃
8が上下に駆動されない場合、図22に直線Fで示すよ
うに、可動刃8のエッジ先端が、針板9の下側へ約4.5m
m 下降した第2の不作動位置に停止するか、又は直線G
で示すように、可動刃8のエッジ先端が、針板9の下側
へ約2mm 下降した第1の不作動位置に停止する。
【0053】オーバーロックミシンMの作用・効果につ
いて説明する。下ルーパ5を揺動駆動する為の第1ステ
ッピングモータ40と、上ルーパ6を揺動駆動する為の
第2ステッピングモータ50とを設けたので、上ルーパ
6を揺動駆動可能な状態と揺動駆動されない状態とに切
換える複雑な機構が必要なくなり、第1,第2ステッピ
ングモータ40,50を駆動制御し、下ルーパ5と上ル
ーパ6を揺動駆動することで縁かがり縫いが可能にな
り、下ルーパ5を揺動駆動するとともに上ルーパ6を所
定の作動停止位置に停止させることで2重環縫いが可能
になる。従って、ミシンMの構造が簡単化し製作コスト
を低減できるし、下ルーパ5と上ルーパ6の揺動量や揺
動タイミングも夫々簡単に調節できる。
【0054】下ルーパ5を縫針25の前後両側に亙って
前後に往復駆動する為の第3ステッピングモータ60を
設けたので、下ルーパ5を前後に駆動可能な状態と前後
に駆動されない状態とに切換える複雑な機構が必要なく
なり、第3ステッピングモータ60を駆動制御し、下ル
ーパ5を所定の作動停止位置に停止させることで縁かが
り縫いが可能になり、下ルーパ5を前後に往復駆動する
ことで2重環縫いが可能になる。従って、ミシンMの構
造が簡単化し製作コストを低減できるし、下ルーパ5の
前後移動量や前後移動タイミングを簡単に調節できるよ
うになる。
【0055】ミシンモータ35により上下駆動される可
動刃8を、固定刃7と協働して布端部を切断可能な作動
位置と、ミシンモータ35からの駆動力が伝達されない
不作動位置とに亙って切換え可能な可動刃位置切換え機
構34を設けたので、下ルーパ6の作動に関係なく、可
動刃8を前記作動位置と不作動位置とに亙って独立に切
換えることができる。その結果、布の端部を切断しなが
ら縁かがり縫い、布の端部を切断せずに縁かがり縫い、
布の端部を切断しながら2重環縫い、布の端部を切断せ
ずに2重環縫い、以上4通りの状態で縫製できるように
なる。
【0056】前記不作動位置は、縁かがり縫いの場合に
は可動刃8がミシンベッド上面から突出した第1の不作
動位置であり、2重環縫いの場合には可動刃がミシンベ
ッド内に退避した第2の不作動位置であるため、縁かが
り縫いを行う時、突出した可動刃8をガイドとして活用
でき、布の端部と針落を常に一定に保ち仕上がりのいい
縫目が形成可能となり、また、2重環縫いを行う時、可
動刃8がベッド2内に退避するためベッド面上において
布を自由に移動させ縫うことが可能になる。
【0057】可動刃位置切換え機構34は、駆動軸36
に固着された可動刃カム70に係合し可動刃8に駆動力
を伝達する揺動伝達部材71を、可動刃カム70に係合
しない位置へ切換える第4ステッピングモータ80を有
するので、可動刃位置切換え機構34が部品数の少ない
簡単な構造になり、製作コスト的に有利になる。また、
第1〜第4ステッピングモータ40,50,60,80
を駆動制御する駆動制御部90に電気的に接続され、第
2ステッピングモータ50を作動状態と非作動状態とに
切換える第1スイッチ15と、第3ステッピングモータ
60を作動状態と非作動状態とに切換える第2スイッチ
17を設けたので、第1,第2スイッチ15,17を操
作することで、前記4通りの縫製状態に簡単に切換える
ことが可能になる。
【0058】次に、前記実施形態を部分的に変更した変
更形態について説明する。但し、前記実施形態と同じも
のには同一符号を付して説明する。図23に示すよう
に、可動刃位置切換え機構34Aは、第4ステッピング
モータ80の出力軸に固着の駆動ギヤ113 に噛合する大
径の第1ギヤ111 とラック83に噛合する小径の第2ギ
ヤ112 からなる複合ギヤ110 を設けたものである。複合
ギヤ110 を設けることにより、押動部材82を前進駆動
する駆動力が大きくなるため、付勢力の大きな引張りコ
イルバネ77を適用することが可能になり、可動刃カム
70に揺動伝達部材71を確実に当接させ、引張りココ
イルバネ77の付勢力に抗して押動部材82を確実に前
進駆動することができる。
【0059】尚、可動刃位置切換え機構34,34Aを
省略するとともに、可動刃8をミシンモータ35で駆動
するように構成せず、可動刃8を上下に駆動するステッ
ピングモータを設けてもよい。この場合、ステッピング
モータを駆動制御することにより、可動刃8を上下に駆
動するとともに、前記作動位置と不作動位置とに簡単に
切換えることが可能にり、ミシンMの構造が簡単化し製
作コストも低減する。
【0060】
【発明の効果】 請求項1のオーバーロックミシンによ
れば、下ルーパを揺動駆動する為の第1ステッピングモ
ータと、前記上ルーパを揺動駆動する為の第2ステッピ
ングモータとを設けたので、上ルーパを揺動駆動可能な
状態と揺動させない状態とに切換える複雑な機構が必要
なくなり、第1,第2ステッピングモータを夫々駆動制
御することで、下ルーパと上ルーパを揺動駆動して縁か
がり縫いが可能になり、下ルーパを揺動駆動するととも
に上ルーパを所定の作動停止位置に停止させ2重環縫い
が可能になる。従って、オーバーロックミシンの構造が
簡単化し製作コストを低減できるし、下ルーパと上ルー
パの揺動量や揺動タイミングを夫々簡単に調節できるよ
うになる。
【0061】請求項2のオーバーロックミシンよれば、
請求項1と同様の効果を奏するが、縁かがり縫いと2重
環縫いの両方が可能であるので、このオーバーロックミ
シンで縁かがり縫いと2重環縫いの両方ができるように
なる。
【0062】請求項3のオーバーロックミシンによれ
ば、請求項1又は2と同様の効果を奏するが、前記下ル
ーパを縫針の前後両側に亙って前後に往復駆動する為の
第3ステッピングモータを設けたので、下ルーパを前後
に駆動可能な状態と前後に駆動されない状態とに切換え
る複雑な機構が必要なくなり、第3ステッピングモータ
を駆動制御し、下ルーパを所定の作動停止位置に停止さ
せることで縁かがり縫いが可能になり、下ルーパを前後
に往復駆動することで2重環縫いが可能になる。従っ
て、オーバーロックミシンの構造が簡単化し製作コスト
を低減できるし、下ルーパの前後移動量や前後移動タイ
ミングを簡単に調節できるようになる。
【0063】請求項4のオーバーロックミシンによれ
ば、請求項1〜3の何れか1項と同様の効果を奏する
が、前記ミシンモータにより上下駆動され固定刃と協働
して縫製対象の布の端部を縫製直前に切断する可動刃を
備え、可動刃を固定刃と協働して布端部を切断可能な作
動位置と、ミシンモータからの駆動力が伝達されない不
作動位置とに亙って切換え可能な可動刃位置切換え機構
を設けたので、下ルーパの作動に関係なく、可動刃を前
記作動位置と不作動位置とに亙って独立に切換えること
ができる。その結果、布の端部を切断しながら縁かがり
縫い、布の端部を切断せずに縁かがり縫い、布の端部を
切断しながら2重環縫い、布の端部を切断せずに2重環
縫い、以上4通りの状態で縫製可能になる。
【0064】請求項5のオーバーロックミシンによれ
ば、請求項4と同様の効果を奏するが、前記不作動位置
は、縁かがり縫いの場合には可動刃がミシンベッド上面
から突出した第1の不作動位置であり、2重環縫いの場
合には可動刃がミシンベッド内に退避した第2の不作動
位置であるので、縁かがり縫いを行う時、突出した可動
刃をガイドとして活用でき、布の端部と針落を常に一定
に保ち仕上がりのいい縫目が形成可能となり、また、2
重環縫いを行う時、可動刃がベッド2内に退避するため
ベッド面上において布を自由に移動させ縫うことが可能
になる。
【0065】請求項6のオーバーロックミシンによれ
ば、請求項4と同様の効果を奏するが、前記可動刃位置
切換え機構は、駆動軸に固着されたカムに係合し可動刃
に駆動力を伝達する揺動伝達部材を、カムに係合しない
位置へ切換える第4ステッピングモータを備えたので、
可動刃位置切換え機構が部品数の少ない簡単な構造にな
り、製作コスト的に有利になる。
【0066】請求項7のオーバーロックミシンによれ
ば、請求項6と同様の効果を奏するが、前記第1〜第4
ステッピングを駆動制御する駆動制御部に電気的に接続
され、第2ステッピングモータを作動状態と非作動状態
とに切換える第1スイッチと、第3ステッピングモータ
を作動状態と非作動状態とに切換える第2スイッチを設
けたので、これらのスイッチを組合わせ適宜切換えるこ
とにより、布の端部を切断しながら縁かがり縫い、布の
端部を切断せずに縁かがり縫い、布の端部を切断しなが
ら2重環縫い、布の端部を切断せずに2重環縫い、以上
4通りの状態に簡単に切換えることが可能になる。
【0067】請求項8のオーバーロックミシンによれ
ば、請求項1と同様の効果を奏するが、固定刃と協働し
て縫製対象の布の端部を縫製直前に切断する可動刃を備
え、可動刃を上下に駆動するステッピングモータを設け
たので、可動刃を上下に駆動することができるととも
に、ステッピングモータを所定の停止位置に停止させ、
可動刃を前記作動位置から退避位置に切換えることがで
き、製作コスト的に非常に有利になるし、可動刃の最大
高さ位置や上下移動量や上下移動タイミングを簡単に調
節できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るオーバーロックミシン
の斜視図である。
【図2】オーバーロックミシンの正面図である。
【図3】オーバーロックミシンの左側面図である。
【図4】オーバーロックミシン内部の正面図である。
【図5】オーバーロックミシン内部の平面図である。
【図6】オーバーロックミシン内部の左側面図である。
【図7】可動刃位置切換え機構(作動状態)の作動説明
図である。
【図8】可動刃位置切換え機構(作動状態)の作動説明
図である。
【図9】可動刃位置切換え機構(非作動状態)の作動説
明図である。
【図10】制御系のブロック図である。
【図11】初期設定制御のフローチャートである。
【図12】フラグ設定制御のフローチャートである。
【図13】モータ駆動制御のフローチャートである。
【図14】縫製態様を示す図表である。
【図15】縫針と下ルーパ及び上ルーパの正面図であ
る。
【図16】下ルーパの平面図である。
【図17】縫針と可動刃の左側面図である。
【図18】駆動軸の回転角に対する針先の高さを示す図
である。
【図19】駆動軸の回転角に対する下ルーパの回転角を
示す図である。
【図20】駆動軸の回転角に対する上ルーパリンクの回
転角を示す図である。
【図21】駆動軸の回転角に対する下ルーパの前後方向
位置を示す図である。
【図22】駆動軸の回転角に対する可動刃の高さを示す
図である。
【図23】変更形態に係る可動刃位置切換え機構の左側
面図である。
【符号の説明】
M オーバーロックミシン C 駆動制御部 5 下ルーパ 6 上ルーパ 7 固定刃 8 可動刃 25 縫針 26 針棒 30 下ルーパ揺動駆動機構 31 上ルーパ揺動駆動機構 32 下ルーパ前後駆動機構 33 可動刃上下駆動機構 34,34A 可動刃位置切換え機構 35 ミシンモータ 36 駆動軸 40,50,60,80 第1〜第4ステッピングモー
タ 70 可動刃カム 71 揺動伝達部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンモータにより上下駆動される針棒
    の下端に装着される縫針と、縫針と協働して縫目を形成
    する下ルーパ及び上ルーパとを備え、縁かがり縫いと2
    重環縫いのうちの少なくとも一方が可能なオーバーロッ
    クミシンにおいて、 前記下ルーパを揺動駆動する為の第1ステッピングモー
    タと、 前記上ルーパを揺動駆動する為の第2ステッピングモー
    タと、 を備えたことを特徴とするオーバーロックミシン。
  2. 【請求項2】 縁かがり縫いと2重環縫いの両方が可能
    なことを特徴とする請求項1に記載のオーバーロックミ
    シン。
  3. 【請求項3】 前記下ルーパを縫針の前後両側に亙って
    前後に往復駆動する為の第3ステッピングモータを設け
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載のオーバーロ
    ックミシン。
  4. 【請求項4】 前記ミシンモータにより上下駆動され固
    定刃と協働して縫製対象の布の端部を縫製直前に切断す
    る可動刃を備え、可動刃を固定刃と協働して布端部を切
    断可能な作動位置と、ミシンモータからの駆動力が伝達
    されない不作動位置とに亙って切換え可能な可動刃位置
    切換え機構を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何
    れか1項に記載のオーバーロックミシン。
  5. 【請求項5】 前記不作動位置は、縁かがり縫いの場合
    には可動刃がミシンベッド上面から突出した第1の不作
    動位置であり、2重環縫いの場合には可動刃がミシンベ
    ッド内に退避した第2の不作動位置であることを特徴と
    する請求項4に記載のオーバーロックミシン。
  6. 【請求項6】 前記可動刃位置切換え機構は、駆動軸に
    固着されたカムに係合し可動刃に駆動力を伝達する揺動
    伝達部材を、カムに係合しない位置へ切換える第4ステ
    ッピングモータを備えたことを特徴とする請求項4に記
    載のオーバーロックミシン。
  7. 【請求項7】 前記第1〜第4ステッピングを駆動制御
    する駆動制御部に電気的に接続され、第2ステッピング
    モータを作動状態と非作動状態とに切換える第1スイッ
    チと、第3ステッピングモータを作動状態と非作動状態
    とに切換える第2スイッチを設けたことを特徴とする請
    求項6に記載のオーバーロックミシン。
  8. 【請求項8】 固定刃と協働して縫製対象の布の端部を
    縫製直前に切断する可動刃を備え、可動刃を上下に駆動
    するステッピングモータを設けたことを特徴とする請求
    項1に記載のオーバーロックミシン。
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