【発明の詳細な説明】
抗原特異的グリコシル化阻害因子の製法
本発明は米国立衛生研究所によって授与された認可第AI11202号の政府
援助の下になされたものであり、米国政府は本発明につきいくらかの権利を有す
る。発明の背景
1.発明の利用分野
本発明は広い意味で免疫応答に係り、特に特定の抗原に対する免疫応答の抑制
に有用な抗原特異的グリコシル化阻害因子(AgGIF)に係る。
2.関連技術の説明
以前から免疫学者らにより、免疫応答を調節するメカニズムを見出す目的で、
免疫系が研究されている。このために、免疫応答を非特異的に低下または増大さ
せるさまざまな薬やプロトコルが利用されている。しかしこの種の調節は満足の
いくものではない。というのは、この種の調節は免疫系全体に影響を及ぼすもの
であり、また免疫応答の抗原特異的調節を可能にするような免疫系の個々の要素
を理解した上でのものではないからである。たとえば、アレルギーの治療におい
ては個体の免疫系全体を低下させることなく特定のアレルゲンに対する免疫応答
を選択的に抑制するのが有利であろう。
個体に外来抗原を導入すると、2つの主要な要素、すなわちリンパ球の機能的
に異なる集団(それぞれT細胞およびB細胞といわれる)によって媒介される細
胞性免疫および体液性免疫から成る免疫応答が生ずる。T細胞は、免疫系におい
てさまざまな他の細胞型を「補助」または活性化するリンホカインを産生するこ
とによって抗原刺激に応答する。加えて、ある種のT細胞は細胞傷害性のエフェ
クター細胞となることができる。一方、B細胞の応答は、主として、抗原と直接
結合する分泌性産物である抗体から成る。
B細胞応答とT細胞応答の両者の際立った特徴は免疫用の抗原に対する鋭敏な
特異性であるが、抗原認識のメカニズムは異なっている。抗体は固体表面上また
は溶液中の抗原に直接結合するのに対して、T細胞は抗原提示細胞の表面のよう
な固相上に存在する抗原とのみ反応する。また、これらの抗原は、主要組織適合
遺伝子複合体(MHC)にコードされたクラスI分子またはクラスII分子との関
係でT細胞に提示されなければならない。このMHCとは、多様な免疫学的機能
を有するタンパク質をコードする一連の遺伝子群を指している。クラスI遺伝子
産物はあらゆる細胞上に見られ、主要な移植拒絶反応の標的となる。クラスII遺
伝子産物はほとんどが各種造血系統の細胞で発現され、免疫応答における細胞‐
細胞相互作用に関与している。クラスIとクラスIIのタンパク質はいずれも、抗
原提示細胞の表面上で抗原に対する受容体としても機能することが示されている
。
1970年、GershonとKondo(Immunology 18:723,1970)により、T細胞は免
疫応答の経過に負の影響も及ぼすことができるという提案がなされた。この免疫
調節の考え方は最初懐疑的に迎えられたが、その後広範囲の実験系で抗原に特異
的なサプレッサーT細胞(Ts)が報告されている(Green,et al.,Ann.Rev.
Immunol.1:439-463,1983; Dorf and Benacerraf,Ann.Rev.Immunol.2:127-
158,1984)。
Ts作用のメカニズムの概要をつかむための試みの結果、T細胞の培養上清中
にいくつかの可溶性メディエーターが発見されるに至った。そこで、Tsの機能
は、他のT細胞やB細胞に作用することになるTサプレッサー因子(TsF)の
放出によって果たされるという仮説が立てられた。実験データに基づいて、さま
ざまなTsサブセットとそれらのTsFとの複雑な相互作用を説明する精巧なモ
デルが提案された(Asherson,et al.,Ann.Rev.Immunol.4:37-68,1986)。
T細胞の異なる機能性サブセットに対する特定の細胞表面マーカーが同定され
たためTsとそれらのTsFに対する特有なマーカーの探索が行なわれた。まず
最初に、Ts細胞表現型の研究により、これらは細胞傷害性になり得る(cytotox
ic potential)T細胞に共通なマーカーであるCD8(Lyt−2)を発現する
ことが示された。1976年、マウスのTsによって特異的に発現される構造物
と反応すると思われる抗血清が報告された(Murphy,et al.,J.Exp.Med.144:
699,1976; Tada,et al.,J.Exp.Med.,144:713,1976)。この抗原をコード
している遺伝子はそのマッピング研究によりマウスMHC内でI−EαとI−E
βの間のI領域に存在することが判明した。この遺伝子座はI−Jと名付けられ
た。
1980年代初期、細胞免疫学の分野は現象学から分子特性決定に移行し始め
た。この移行の結果、T細胞受容体(TCR)の特性決定、各種リンホカインの
同定およびMHCタンパク質の三次元構造といった数多くの発見がなされた。し
かし、T細胞に媒介される抑制の研究に分子クローニング技術を応用しても実り
ある結果は得られなかった。たとえば、TsFを均一になるまで生化学的に精製
しようとした試みはほとんど成功しなかった。マウスMHCのI領域の遺伝子を
単離して配列決定したところ、I−J遺伝子を担うのに充分なDNAはI−Eα
とI−Eβの間にないようであった。さらに、たくさんのT細胞クローンとT細
胞ハイブリドーマについてTCRβ遺伝子再編成を検査したところ、ヘルパーT
細胞と細胞障害性T細胞のみがそのような再編成を含有しているのに対して、試
験したTsはいずれも陰性であり、Tsが機能性の受容体を発現していない可能
性を示していた(Hedrick,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:531-535,1
985)。
T細胞およびB細胞の抗原に対する応答の特異性はこれらの細胞が発現する特
有の受容体の働きである。B細胞がこの受容体を抗体の形態で分泌することが発
見されたときB細胞受容体の研究は急速に進展した。形質細胞腫は、モノクロー
ナルな起源(monoclonal in origin)を有する、抗体産生細胞で天然に生じる腫瘍
である。これらの腫瘍は、最初に抗体分子の単離とその構造の特性決定において
用いられた均一なタンパク質の連続供給源となった(Potter,Physiol.Res.52:
631-710,1972)。今では、抗体の細胞表面型が膜貫通アンカードメインを含有し
ていることを除いて、抗体はその膜結合対応物と同じであることが証明されてい
る(Tonegawa,Nature 302:575-581,1983)。
一方、TCRに関する初期の研究ではTCRの分泌型が検出できなかったので
、可溶性の抗体を用いたアプローチは有効に利用できなかった。加えて、T細胞
の抗原認識におけるMHC拘束の発見によって、TCRの解析はさらに困難の度
を増した(Zinkernagel and Doherty,Nature 248:701-702,1974)。その時点で
は、抗原とMHCの両者に対する結合を担うのが単一のTCRであるのか、また
は2
つの別個の受容体が関与するのかどうかについては論議があった。しかし、明ら
かであると思われていたことは、TCRがB細胞受容体と同じではないらしいと
いうことであった。
1980年代、モノクローナル抗体、組換えDNA技術および抗原特異的T細
胞の長期培養法の開発によって、TCRの同定が大きく促進された。T細胞のク
ローン集団に対して生成したモノクローナル抗体は免疫性T細胞のみと特異的に
反応することが発見された(Allison,et al.,J.Immunol.129:2293,1982; Ha
skin,et al.,J.Exp.Med.157:1149,1983; Samelson,et al.,Proc.Natl
.Acad.Sci.USA 80:6972,1983)。これらのクローン特異的抗体を使用してT
細胞膜を免疫沈降させたところSDS−PAGEで分子量46,000ダルトン
のバンドが発見された。また非還元性の条件下で90,000ダルトンのバンド
が検出され、TCRの二量体構造が示唆された。その後の実験により、機能性の
TCRはαおよびβといわれるジスルフィド結合した2つの糖タンパク質で構成
されるヘテロダイマーであることが確認された(Marrack and Kappler,Science
238:1073-1079,1987)。ほぼ同じ頃、このα鎖とβ鎖をコードする相補的DNA
(cDNA)クローンがヒトおよびマウスで単離された(Hedrick,et al.,Natu
re 308:149-153,1984; Hedrick,et al.,Nature 308:153-158,1984; Yanagi
,et al.,Nature 308:145-149,1984)。このcDNAの配列解析によって、こ
のコード配列は抗体の遺伝子と同様に再編成された遺伝子セグメントで形成され
ていることが立証された。このα遺伝子とβ遺伝子を受容細胞に移入すると抗原
特異性とMHC拘束を付与するのに必要かつ充分であることが示された(Dembic
,et al.,Nature 320:232-238,1986)。すなわち、ヘテロダイマーのTCRは
抗原とMHCの組合せを認識することに関与していると思われる。α可変領域お
よびβ可変領域がそれぞれ抗原およびMHCを認識する傾向があるように示唆す
る研究もある(Kappler,et al.,Cell 49:263-271,1987; Winoto,et al.,Nat
ure 324:679-682,1986; Tan,et al.,Cell 54:247-261,1988)が、認識は受容
体全体から現れる性質であるとする他の研究もある(Kuo and Hood,Proc.Natl
.Acad.Sci.USA 84:7614-7618,1987; Danska,et al.,J.Exp.Med.172:27
-33,1990)。 CD3は、TCRに非共有的に結合しており、かつTCR占有(o
ccup
ancy)によって誘発されるT細胞活性化に至る膜貫通シグナリング事象に関与し
得るポリペプチドの複合体である(Clevers,et al.,Ann.Rev.Immunol.6:629
,1988)。抗体によるCD3の直接刺激はT細胞活性化の通常の経路に似ている
ことが示されている(Meuer,et al.,J.Exp.Med.158:988,1983)。CD3の
T細胞表面への輸送にはこれと完全なヘテロダイマーTCR複合体との細胞内に
おける会合(association)が必要とされる。また、TCRのα鎖およびβ鎖とC
D3ポリペプチドとの複合体は小胞体内で組立てられることも立証されている(M
inami,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:2688-2692,1987; Alarcon,e
t al.,J.Biol.Chem.236:2953-2961,1988)。正確に形成された完全な受容体
TCR/CD3はその後機能性ユニットとして細胞表面に輸送される。不完全に
組立てられた受容体複合体は小胞体で分解されるか、またはゴルジ体を介してリ
ソソームへ輸送され、そこで分解されるようになる。したがって、結合してない
α鎖とβ鎖は通常T細胞の外部に近付くことはできないと思われる。完全なTC
Rのα受容体とβ受容体でさえ細胞外で分泌された形態で容易には検出できない
。従来、これらの抗原認識における機能はT細胞表面に、かつヘテロダイマーの
形態に限られていると考えられていた。
今では、αβTCRが大部分の機能性T細胞によって発現されることは明らか
である。γδヘテロダイマーから成る第二のタイプのTCRが同定されているが
、これらの受容体は少数の末梢T細胞で発現され、その抗原特異的認識における
関与はまだ立証されていない。構造上、T細胞のαβ受容体とγδ受容体は一次
配列、遺伝子構成およびDNA再編成モードにおいて抗体分子と相同性が高い(D
avis and Bjorkman,Nature 334:395-402,1988)。しかし、T細胞抗原受容体は
2つの重要な点で抗体とは異なる。すなわち、TCRは細胞表面にのみ見られ、
MHCにコードされる分子の関係でのみ抗原を認識する。
最近の研究によって、TCRは場合により細胞から排出または放出されること
があることが示唆されている(Guy,et al.,Science 244:1477-1480,1989; Fai
rchild,et al.,J.Immunol.145:2001-2009,1990)。しかし、そのように分泌
された分子が完全なTCRであるか、部分的な断片であるか、またはTCRと交
差反応性のエピトープを有する他の分子であるか立証されていない。本明細書に
記載する実施例で立証される発見の前には、機能的に活性なTCRα鎖が残りの
TCR成分とは独立してT細胞から放出され得るという見解は異論があり、疑い
がもたれていた。Klausnerらは、TCRαはCD3δと複合体化されない限り小
胞体に保持され、そこで分解されることを示し(Bonifacino,et al.,Science 2
47:79-82,1990)、さらにCD3−TCR複合体の一部として細胞表面に輸送・
送出されないTCRαはリソソームで分解されることを示した(Minami,et al.
,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:2688-2692,1987)。これらの観察結果は、T
CRαが細胞から放出され得る経路に反するものである。同様に小胞体に保持さ
れてそこで分解されるTCRβに関する研究によって、TCRの組立てと輸送は
もっと複雑であることが示唆されている(Wileman,et al.,Cell Regulation 1:
907-919,1990)。たとえば、TCRβトランスジーンを発現するSCIDマウス
において、TCRβはTCRα成分やCD3成分の存在しない状態で未成熟胸腺
細胞の表面で発現される(Kishi,et al.,EMBO J.10:93-100,1991)。また、V
DJおよびCβ1 ドメインのみを含む末端切断型のTCRβ鎖遺伝子が構築され
、そのような分子は分解されるという予想にもかかわらず分泌された(Gascoigne
,J.Biol.Chem.265:9266-9301,1990)。すなわち、細胞によってはTCRが
、恐らくは他の未同定分子との複合体としておよび/または翻訳後に末端を切取
られた形態で少量放出され得るという可能性があった。
いくつかの実験で、TCRαに対する抗体と反応する未同定の可溶性調節因子
の1つ以上の存在が報告されている。たとえば、合成ポリペプチド抗原であるポ
リ18,プラスI−Adに対して特異的なCD4+ヘルパーT細胞ハイブリドーマ
A1.1のin vitroアッセイで細胞フリーの免疫調節活性が検出された。この因
子の良好な抗原特異性はT細胞ハイブリドーマの特異性に相当していた(Zheng,
et al.,J.Immunol.140:1351-1358 1988)。TCRのVαおよびVβに対応す
るアンチセンスオリゴヌクレオチドは細胞表面TCR−CD3発現を特異的に阻
害することが見出されたが、A1.1の可溶性調節活性の産生を阻害したのはV
αのアンチセンスのみであってVβ(またはコントロールのオリゴヌクレオチド
)は阻害しなかった(Zheng,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:3758-376
2,1989)。ごく最近の研究において、A1.1の抗原特異的調節活性がTCR
αに特異的なモノクローナル抗体のカラムに結合・溶出され、代謝的に標識され
た上清から分子量が46,000ダルトンのタンパク質として分離された。この
活性は抗‐TCRβ抗体、抗‐TCR Vβ抗体または抗‐CD3ε抗体には結
合しなかった(Bissonnette,et al.,J.Immunol.146:2898-2907,1991)。TC
Rα鎖決定基を共有しているが表面TCRに由来しないTs活性が報告されてい
るが特性決定されていない(Collins,et al.,J.Immunol.145:2809-2812,199
0)。Takedaら(J.Immunol.145:2846-2853,1990)もTCRα鎖決定基を共有し
ているがMHC拘束されているTs活性を報告している。これらの結果とは対照
的に、Fairchild(J.Immunol.145:2001-2009,1990)は抗‐TCR Cαと反応
するが抗‐Vβ抗体および抗‐TCR−β抗体とも反応するDNP特異的Ts因
子を報告している。本明細書に記載する発見の前には、観察された抗原特異的調
節活性に関与する可溶性の免疫調節メディエーターとしてのTCRαの役割を同
定または解明したものはいない。
可溶性TCR分子の産生のために、TCR膜貫通領域を置換または欠失する3
つの主要な戦略を試みた。最も直接的なアプローチでは翻訳終止コドンをTCR
αまたはTCRα/βダイマーの上流に導入した。cDNAでトランスフェクト
したCOS−1細胞、COS−7細胞またはHela細胞ではTCRαがゴルジ
装置に入る前に非リソソーム区画で急速に分解されることが報告されている(Wil
eman,et al.,J.Cell.Biol.,110:973-986,1990; Lippincott-Schwartz,et
al.,Cell,54:209-220,1988; Baniyash,et al.,J.Biol.Chem.,263:9874
-9878,1988; Bonifacino,et al.,Science,247:79-82,1990; Bonifacino,e
t al.,Cell,63:503-513,1990; Manolios,et al.,Science,249:274-277,1
990; Shin,et al.,Science,259:1901-1904,1993)。二番目の戦略では、TC
Rのα鎖とβ鎖の細胞外VドメインとCドメインを胎盤アルカリ性ホスファター
ゼまたはThy−1分子のグリコシル‐ホスファチジルイノシトール膜アンカー
に混入した(shuffle)(Lin,et al.,Science,249:677-679,1990; Slanetz,et
al.,Eur.J.Immunol.,21:179-183,1991)。対応する脂質結合TCRポリペ
プチドは細胞をホスファチジルイノシトール特異的ホスホリパーゼCで処理する
ことにより可溶性の形態で膜から放出され、この可溶化されたTCRαβヘテロ
ダイマーは抗‐クローン型clonotypicモノクローナル抗体と特異的に反応するこ
とが示された。しかし、放出されたTCRポリペプチドの収率はあまりにも低く
、この分子を臨床用途に応用することはできなかった。第三のアプローチはTC
Rと免疫グロブリンの定常領域(Gregoire,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,88:8077-8081,1991; Weber,et al.,Nature,356:793-796,1992)またはC
D3ゼータ鎖(Engel,et al.,Science,256:1318-1321,1992)とのハイブリッ
ドタンパク質を遺伝子工学的に作製することであった。これらの融合タンパク質
は骨髄腫細胞または白血病細胞のトランスフェクションによって培地中に分泌さ
れ、これらの可溶性TCRはいずれも対応する細胞表面結合TCRの血清学的に
検出されるエピトープを保持していることが示された。しかし、これらの融合タ
ンパク質は低親和性の抗原認識を示し、免疫原性である可能性がある。しかしな
がら、TCRαの役割に関して行なわれて来たあらゆる研究にもかかわらず、本
発明以前には、TCRαは膜結合TCRの一部のように他のTCRサブユニット
と会合して存在しているものとして知られていた。
免疫応答が抑制される場合の一例はアレルギーの治療の場合である。アレルゲ
ンに対するIgE抗体は花粉症を引き起こし、外因性喘息のような他のアレルギ
ー性疾患に関与していることが確立されている。アレルギー性疾患におけるIg
E抗体の決定的な役割のため、アレルゲンに対するIgE抗体の生成の調節と抑
制がアレルギー性疾患の根本的な治療のひとつであるという可能性が生じた。た
とえば、ブタクサのアレルゲンに対して感受性の花粉症患者の血清中には常にそ
のアレルゲンに対するIgE抗体が検出される。このIgE抗体力価は花粉の季
節の後に上昇した後、年の残りの間に少しだけ低下する。血清中におけるIgE
の半減期はたった2〜3日であるので、IgE抗体力価が持続するということは
、これらの抗体がアレルゲンに対する暴露がなくても患者のリンパ系細胞によっ
て連続的に合成されているということを示している。
過去20年間にわたって実験動物においてIgE抗体応答をコントロールする
ためにいくつかの異なる試みがなされた。ひとつのアプローチは、アレルギー患
者に微量のアレルゲンを繰り返し注射する古典的な免疫療法すなわち脱感作処置
の改善である。この脱感作処置により患者によっては臨床症状が改善され得るこ
とが示されているが、花粉症患者の血清中のIgG抗体力価はこの処置後低下し
なかった。この処置の主たる免疫学的効果は、IgE抗体の形成を増大させるこ
とと、花粉の時期の後にIgE抗体力価の上昇を抑制することであると考えられ
る。
脱感作すなわち免疫抑制治療における制限は、副作用のため患者が大量のアレ
ルゲンを寛容できないことである。この困難さを克服するために、治療用に尿素
変性抗原や抗原のポリエチレングリコール(PEG)結合体のような化学修飾し
たアレルゲンを使用する試みがなされた。この修飾した抗原は天然の抗原に対す
る抗体と結合しないので、アレルギー症状を起こすことなく比較的大量の修飾抗
原を注射することができる。しかし、修飾抗原は抗原特異的T細胞を刺激するこ
とができる。修飾抗原をマウスに静脈注射したところ天然の抗原に対する一次I
gE抗体応答を抑制する抗原特異的サプレッサーT細胞が生成したという証拠が
得られた。しかし、抗体力価が最大に達した後にこの治療を始めたところ、この
治療による進行中のIgE抗体形成に対する影響が最小になった(Takatsu and I
shizaka,J.Immunol.,117:1211,1976)。マウスにおける観察と一致して、花
粉症患者におけるポリエチレングリコールと結合したアレルゲンの臨床試験によ
って、この治療ではIgE抗体力価を低下できないことが示された。修飾した抗
原の反復注射によって進行中のIgE抗体形成を抑制できなかったのは、多分、
アレルギー患者に抗原特異的ヘルパーT細胞が比較的大量に存在するためであろ
う。修飾した抗原は抗原特異的サプレッサーT細胞の生成を誘発するだけではな
く、ヘルパーT細胞の集団を拡大もするので、この治療による後者の効果がサプ
レッサーT細胞の影響を上回っているのかもしれない。この解釈は、抗原特異的
サプレッサーT細胞を免疫したマウスに導入したところ進行中のIgE抗体形成
が抑制されたという事実によって支持されている(Takatsu and Ishizaka,J.Im
munol.,117:1211,1976)。これらの結果が総合して示唆したことは、ヘルパー
T細胞集団を拡大することなく抗原特異的サプレッサーT細胞を生じさせること
が可能であれば、花粉症患者において持続するIgE抗体形成を抑制することが
できるであろうということである。
IgEに対する親和性をもちIgE合成を選択的に調節する2つのタイプのT
細胞因子がすでに発見されている。一方のIgE結合性因子(IgE−BF)は
IgE応答を選択的に増大させるが、他のタイプのIgE−BFはその応答を選
択的に抑制する。このIgE強化因子とIgE抑制因子の主たる相違はこれらの
分子の炭水化物部分であるように思われる。IgE強化因子はレンチルレクチン
およびコンカナバリンAに結合するがIgE抑制因子はこれらのレクチンに結合
できない(Yodoi,et al.,J.Immunol.,128:289,1982)。IgE強化因子また
はIgE抑制因子の選択的生成に対する細胞メカニズムの解析およびこれら因子
の遺伝子クローニングにより、IgE強化因子とIgE抑制因子が共通の構造遺
伝子をもっていること、ならびにこれらの因子の炭水化物部分および生物学的活
性の性質が翻訳後のグリコシル化過程中に確立されることが示された(Martens,
et al.,Proc.Nat'l Acad.Sci.,U.S.A.,84: 809,1987)。生理学的条件下で
このグリコシル化過程はこの過程を増進または阻害する2つのT細胞因子によっ
てコントロールされる。これらの因子はグリコシル化阻害因子(GIF)および
グリコシル化増強因子(GEF)とよばれる。
GIFに特有の性質はその生化学的活性である。このリンホカインはリポモデ
ュリン(lipomodulin)(ホスホリパーゼ阻害性タンパク質)に対するモノクロー
ナル抗体に結合する(Uede,et al.,J.Immunol.,130:878,1983)。また、GI
Fの主要な供給源は抗原特異的サプレッサーT細胞(Ts)であることもマウス
で発見されている(Jadieu,et al.,J.Immunol.,133:3266,1984)。オボアル
ブミン(OVA)特異的サプレッサーT細胞ハイブリドーマに関するその後の実
験により、これらハイブリドーマ細胞を抗原(OVA)でパルスした同系マクロ
ファージによって刺激すると、OVAに対して親和性を有するGIF(抗原結合
性GIF)が生成することが示された。しかし、同じハイブリドーマでOVAに
対する親和性をもたないGIF(非特異的GIF)が構成的に分泌された。非特
異的GIFとOVA結合性GIFの関連性の研究により、この抗原結合性GIF
は抗原結合性ポリペプチド鎖と非特異的GIFとで構成されていることが示され
た(Jardieu and Ishizaka,in Immune Regulation By Characterized Polypepti
des,Goldstein,et al.,eds.,Alan R.Liss,Inc.,N.Y.,p595,1987)。ま
た、この抗原結合性GIFは他の研究者によって記載されている抗原特異的サプ
レッサーT細胞因子(TsF)と共通の抗原決定基をもっており、抗原(担体)
特異的に抗体応答を抑制することも判明している。さらに、抗原結合性GIFば
かりでなく他の研究者によって記載された抗原特異的TsFもモノクローナル抗
‐リポモデュリン(141-B9)とカップルした免疫吸着剤に結合し、酸性pHでこ
の免疫吸着剤から溶出させることによって回収された(Steele,et al.,J.Immu
nol.,142:2213,1989)。
アレルギーの治療における脱感作の重大な制限にもかかわらずこの技術は依然
としてよく選択される方法である。したがって、抗原特異的ではあるが現存する
脱感作療法で見られる副作用を伴なわない技術が特に必要とされている。
宿主対移植片拒絶(HVG)および移植片対宿主拒絶(GVH)を防止するに
は免疫応答の抑制が肝要である。残念ながら、自己免疫疾患においても、HVG
およびGVHにおいても、免疫応答の抑制には、効力が限られており、しかも特
異的ではなくて全身的に作用する毒性の極めて高い薬を使用する。このような療
法の厳しい制限のため、毒性がより低く、しかし特異性はより高い免疫抑制剤が
必要とされている。本発明はこれを達成するための手段を提供する。発明の要約
本発明の基礎となった発見は、抗原に直接結合し、その抗原に対して生じる免
疫応答を抑制する抗原特異的GIF(AgGIF)の形成においてTCRαがあ
る役割を果たすということと、実際AgGIFがTCRα鎖遺伝子の発現産物で
あるということである。以前には、特定のTCRαが単一のポリペプチドとして
発現された後非特異的GIFに特異性を付与するということは知られていなかっ
た。したがって本発明は、抗原特異的GIFポリペプチドをコードするポリヌク
レオチドを単離する方法および実質的に純粋な抗原特異的GIFポリペプチドを
単離する方法を初めて提供する。図面の簡単な説明
図1A、1Bおよび1Cは、Tsハイブリドーマに由来する抗原特異的GIF
の免疫ブロット分析を示す。
図2Aおよび2Bは、TCRα鎖cDNAのヌクレオチド配列および推定され
たアミノ酸配列を示し、図2Cは、マウスGIFのcDNAのヌクレオチド配列
および推定されたアミノ酸配列を示し、図2Dは、ヒトGIFのcDNAのヌク
レオチド配列および推定されたアミノ酸配列を示す。
図3は、安定なTCRα鎖cDNAトランスフェクタント(transfectant)に由
来するTCRα鎖の免疫ブロット分析を示す。
図4Aおよび4Bは、TCRα鎖トランスフェクタントに由来する培養上清の
免疫ブロット分析を示す。
図5Aおよび5Bは、TCRα鎖トランスフェクタントに由来するHis−t
agを用いた55kD抗原特異的GIFの免疫ブロット分析を示す。
図6は、TCRα−tag遺伝子トランスフェクタントの免疫ブロットを示す
。
図7は、抗CD3で刺激された211α細胞の免疫ブロットを示す。レーン1
は抗TCRβ後の溶出画分を示し、レーン2は抗TCRαの溶出物を示す。発明の詳細な説明
本発明は抗原特異的免疫応答の調節のための抗原特異的GIFの生産、単離お
よび使用を含む。たとえば、対応する抗原に対して特異的であり抗原特異的抑制
を誘発する抗原特異的GIFを使用して過敏反応、自己免疫反応および移植片拒
絶反応を抑制することができる。
本発明は、非特異的GIFと、抗原結合活性および免疫調節活性の両方を有す
るTCRα鎖(αとβから成る完全なT細胞表面抗原受容体ではない)とを含む
ポリペプチドに係る。抗原特異的GIF(AgGIF)とよばれる、抗原特異的
調節活性をもつ抗原結合性GIF‐TCRαタンパク質はいろいろな方法で製造
することができる。たとえば、公知のアミノ酸配列に基づいて組換えDNA技術
および/または化学合成法によってAgGIFタンパク質を発現させることがで
きる。あるいはまた、この活性因子を放出する連続なT細胞系の培養上清からA
gGIFを直接精製することができる。特定の理論に縛られるつもりはないが、
GIF鎖およびTCRα鎖は単一のポリヌクレオチドから、または同時に転写・
翻訳される2つ以上のポリヌクレオチドから転写・翻訳されるようである。後者
の場合には2つのポリペプチドを組合せてAgGIFを形成することができる。
ひとつの態様において、本発明は、サプレッサーT細胞を活性化し(この活性
化によりT細胞におけるAgGIF遺伝子の発現が誘発される)、サプレッサー
T細胞ポリヌクレオチドを、非特異的GIFポリヌクレオチドとハイブリダイズ
するオリゴヌクレオチドおよびTCRαポリヌクレオチドとハイブリダイズする
オリゴヌクレオチドと接触させ、非特異的GIFオリゴヌクレオチドおよびTC
Rαオリゴヌクレオチドの両者とハイブリダイズするポリヌクレオチドを単離す
ることからなる、AgGIFポリペプチドをコードするポリヌクレオチド(1つ
または複数)を単離する方法を提供する。
「活性化」という用語は、T細胞を刺激してAgGIFの産生を誘発すること
を指す。サプレッサーT細胞の活性化はCD3またはT細胞表面受容体を架橋す
るかまたは細胞を抗原でパルスした同系マクロファージにさらすのが好ましい。
この場合の抗原はAgGIFが結合する抗原である。
AgGIFポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを単離する本方法は、
Tサプレッサー細胞のDNAまたはRNAを、非特異的GIFと特異的にハイブ
リダイズするオリゴヌクレオチドプローブおよびTCRα鎖とハイブリダイズす
るオリゴヌクレオチドプローブと接触させることを含む。特に、AgGIFをコ
ードするポリヌクレオチドはTCRα鎖の定常領域に由来するオリゴヌクレオチ
ドプローブとハイブリダイズする。本明細書に記載するAgGIFをコードする
ポリヌクレオチドの単離により(ここで、「接触」では核酸ハイブリダイゼーシ
ョンを利用する)、適当なプローブが入手できれば、任意の生物に由来する任意
のAgGIF遺伝子配列を単離することが可能になる。たとえば、GIFまたは
TCRα鎖の定常領域をコードする配列の一部に相当するオリゴヌクレオチドプ
ローブは化学的に合成することができる。このためには、アミノ酸配列の短いオ
リゴペプチド連鎖が知られていなければならない。そのようなスクリーニングの
場合、ハイブリダイゼーションはmRNA、一本鎖DNAまたは変性した二本鎖
DNAで行なうのが好ましい。ハイブリダイゼーションは、目的とするポリペプ
チドに関連するmRNA配列が極めて少量で存在する原料に由来するcDNAク
ローンの検出の場合特に有用である。言い換えると、非特異的結合を回避するた
めにストリンジェントなハイブリダイゼーション条件を使用すると、たとえば、
混合物中の完全な相補体である単一のプローブと標的DNAとをハイブリダイゼ
ーションさせることによって特定のcDNAクローンをオートラジオグラフィー
で可視化することが可能である(Wallace,et al.,Nucl.Acid Res.,9:879,19
81)。
GIFプローブは配列番号1または3として示す配列(それぞれ図2Cまたは
2Dに示したマウスまたはヒトのGIFポリヌクレオチド。これらはそれぞれマ
ウスまたはヒトのGIFのヌクレオチド配列に相当する)から誘導するのが好ま
しい。当業者は、推定されるAgGIFポリヌクレオチドに対するハイブリダイ
ゼーション用プローブとして利用できる適当なオリゴヌクレオチドを決定するこ
とができるであろう。TCRα鎖の定常領域に対するハイブリダイゼーションに
使用するオリゴヌクレオチドプローブは配列番号5(TCRα鎖の定常領域に相
当する)から誘導するのが好ましい。プローブの長さは約15〜25個のヌクレ
オチドであるのが好ましいが、ストリンジェントな条件下で特異的なハイブリダ
イゼーションが可能であればそれより長いかまたは短いプローブを設計すること
ができる。
本発明の方法によって単離するAgGIFをコードするポリヌクレオチドはD
NAでもRNAでもよい。たとえば、このポリヌクレオチドはゲノムDNAでも
cDNAでもメッセンジャーRNAでもよい。cDNA調製用のメッセンジャー
RNA(mRNA)とAgGIFのゲノム配列は両方とも所望のAgGIFを産
生する細胞原料から得ることができる。本発明の発見の一部として、AgGIF
のゲノム配列は活性化されていない細胞原料から得ることができないということ
は今や明らかである。特定の理論に縛られるつもりはないが、抗原刺激により、
GIF遺伝子またはTCRα鎖遺伝子の再編成または転座があり、2つの遺伝子
が近接して配置され単一の分子として転写されるようになり、その結果TCRα
によりAgGIFポリペプチドに抗原特異性が与えられるように思われる。
融合ポリペプチドの全部または一部をコードするポリヌクレオチドはいずれも
、その開裂産物がAgGIFの生物学的活性を有するポリペプチドをコードする
限り、本発明に包含されるものと理解されたい。そのようなポリヌクレオチドと
しては、天然、合成または意図的に操作したポリヌクレオチドがある。たとえば
、AgGIFポリヌクレオチドは位置指定突然変異誘発にかけることができる。
このポリヌクレオチド配列にはまた、アンチセンス配列および遺伝暗号の結果縮
重
している配列も包含される。20種類の天然アミノ酸があり、そのほとんどが2
つ以上のコドンによって規定される。したがって、縮重ヌクレオチド配列はいず
れも、そのヌクレオチド配列によってコードされている融合ポリペプチドのアミ
ノ酸配列が機能的に変化しない限り本発明に包含される。
また本発明は、本発明のヌクレオチド配列と相補的なポリヌクレオチドも提供
する。「相補的な」ヌクレオチド配列は、その相補的な配列がハイブリダイズで
きる条件下で特定のヌクレオチド配列とハイブリダイズする。これらの条件には
温度、pH、緩衝液およびヌクレオチド組成が包含される。たとえば、二本鎖D
NA分子のプラス鎖とマイナス鎖は相補的なヌクレオチド配列である。本発明の
ポリヌクレオチドには、目的とするAgGIFポリペプチドをコードするゲノム
DNAと選択的にハイブリダイズする少なくとも15塩基の長さ、典型的には1
8塩基以上の長さの断片が包含される。選択的ハイブリダイゼーションとは、ヌ
クレオチド配列とその相補体である標的DNAとの非特異的結合を回避する条件
(たとえば、pH、温度、緩衝液)を意味している。
ハイブリダイゼーション法は、標識された混合合成オリゴヌクレオチドプロー
ブを使用する組換えクローンのスクリーニングに有用である。この場合、各々の
プローブは、変性した二本鎖DNAの不均質な混合物を含むハイブリダイゼーシ
ョンサンプル中の特定のDNA配列の完全な相補体であってもよい。このような
スクリーニングの場合、ハイブリダイゼーションは、一本鎖DNAまたは変性し
た二本鎖DNAに対して行なうのが好ましい。ハイブリダイゼーションは、目的
とするポリペプチドと関連するmRNA配列が極めて少量で存在する原料に由来
するcDNAクローンの検出の場合特に有用である。言い換えると、非特異的結
合を回避するためにストリンジェントなハイブリダイゼーション条件を使用する
と、たとえば、標的DNAを混合物中のその完全な相補体である単一のプローブ
とハイブリダイゼーションさせることによって、特定のcDNAクローンをオー
トラジオグラフィーで可視化することが可能である(Wallace,et al.,Nucleic
Acid Research,9:879,1981)。
DNA配列の合成は、所望のポリペプチド産物のアミノ酸残基の全配列が公知
である場合しばしば選択される方法である。所望のポリペプチド産物のアミノ酸
残基の全配列が知られていない場合DNA配列の直接合成は不可能であり、選択
される方法はcDNA配列の合成である。目的とするcDNA配列を単離する標
準的な方法の中には、高レベルの遺伝子発現を有する供与細胞に豊富に存在する
mRNAの逆転写によって誘導される、プラスミドまたはファージに担持された
cDNAのライブラリーの形成がある。ポリメラーゼ連鎖反応技術と組合せて使
用すると、めったにない発現産物でさえクローニングすることができる。ポリペ
プチドのアミノ酸配列のかなりの部分が知られている場合、一本鎖に変性されて
いるcDNAのクローン化されたコピーに対して行なわれるDNA/DNAハイ
ブリダイゼーション法において、標的cDNA中に存在すると推定される配列を
複製する標識した一本鎖または二本鎖のDNAまたはRNAプローブ配列の作製
を使用することができる(Jay et al.,Nucl.Acid Res.11:2325,1983)。
ラムダgt11のようなcDNA発現ライブラリーを、少なくとも1つのエピトー
プを有するポリペプチドに特異的な抗体を用いて、そのポリペプチドの発現につ
いて間接的にスクリーニングすることができる。そのような抗体はポリクローナ
ルまたはモノクローナル的に誘導されたもののいずれであることもでき、そのc
DNAによってコードされているタンパク質の存在を示す発現産物を検出するの
に使用することができる。
本発明のAgGIFポリペプチドをコードするDNA配列は適切な宿主細胞に
DNAを移入することによってin vitroで発現させることができる。「宿主細胞
」とは、ベクターが増殖し、そのDNAを発現することができる細胞である。ま
たこの用語はその宿主細胞の子孫も包含する。複製の間に突然変異が起こること
があるので全ての子孫が親の細胞と同じであるとは限らないものと考えられる。
しかし、この「宿主細胞」という用語を使用するときにはそのような子孫も包含
される。安定な移入、すなわち宿主中で外来DNAが連続的に維持される方法は
業界で公知である。
抗原特異的GIFをコードする配列の供給源として、および/またはcDNA
ライブラリーもしくはゲノムライブラリーを調製するのにT細胞を利用すること
ができる。また、リンパ系臓器の一部(たとえば、脾臓、リンパ節、胸腺、およ
び末梢血リンパ球)はすりつぶしてDNAまたはRNAを抽出するための供給源
として使用することができる。あるいは、DNAまたはRNAの手軽な供給源と
してT細胞系を使用することができる。AgGIFコード配列を含有する遺伝子
操作された微生物や細胞系をこの目的でDNAの便利な供給源として使用するこ
とができる。
本発明の方法で使用するAgGIFの供給源として、および/またはAgGI
Fを製造するのに使用する遺伝子材料源として利用することができる抗原特異的
T細胞は、当業界で周知であるいくつかのin vitro技術によって生成・選択する
ことができる。T細胞の供給源は末梢血、リンパ節、脾臓、その他のリンパ系臓
器、または腫瘍結節のようにT細胞が浸潤する組織部位とすることができる。T
細胞画分は、密度勾配遠心分離またはCD2、CD3、CD4、CD8などのよ
うなT細胞表面マーカーに対する抗体を使用する細胞選別法によって他の細胞型
から分離することができる。これらの方法には、パンニング法、アフィニティー
クロマトグラフィー、フローサイトメトリー、磁気ビーズ分離などがあるがこれ
らに限定されるわけではない。T細胞が発現しないマーカーに対する抗体を使用
するかまたは各種基体に対する接着のような非T細胞の膜特性を利用して非T細
胞集団を除去することによってT細胞を富化するネガティブな選択法も使用でき
る。上記技術に加えて、ヘルパーT細胞や細胞障害性/サプレッサーT細胞を選
択する際にそれぞれ抗CD4や抗CD8のようなさらに特異的なマーカーまたは
記憶細胞のようなT細胞サブセット(亜群)上に発現するマーカーに対する抗体
を使用して、目的とするT細胞サブセットをさらに選択することができる。
抗原特異的T細胞系をin vitroで生成するには、照射された適当な抗原提示細
胞およびサイトカインの存在下で最適な濃度の特定の抗原で繰り返し刺激すれば
よい。抗原提示細胞は自己由来またはMHCに適合した供給源から得るべきであ
り、マクロファージ、樹状細胞、ランゲルハンス細胞、EBVで形質転換したB
細胞または分離してない末梢血単核細胞でよい。サイトカインとしては、天然型
または組換え型のインターロイキン1、2、4および6のような各種インターロ
イキンが包含され得る。そのようなひとつの技術として、たとえば、Takata,et
al.,J.Immunol.145:2846-2853,1990を参照されたい。
抗原特異的細胞のクローン集団は、照射された支持細胞、抗原およびサイトカ
インの存在下で限界希釈クローニング法を使用するT細胞クローニングによって
誘導することができる。あるいは、T細胞ハイブリドーマは、抗原特異的T細胞
とBW5147やBW1100のような融合相手の腫瘍系と融合させた後HAT選択および再
クローニングすることによって生成させることができる。抗原特異的T細胞はま
たCD3に対するモノクローナル抗体を使用してクローニングおよび増殖されて
きた。T細胞クローンおよびT細胞ハイブリドーマはin vivo供給源から直接得
られる細胞を用いて生成させ、その後クローニングおよび融合操作に先立って確
保される抗原特異的T細胞系に対する試験および選択を行なうことができる。T
細胞クローンは7〜14日毎に抗原または抗CD3で繰り返し刺激することによ
って長期にわたり培養維持することができ、その後サイトカインで増やすするこ
とができる。一方、T細胞ハイブリドーマは適当な培地で周期的な抗原刺激を行
なうことなく増殖させることができる。T細胞クローンの抗原特異的反応性(A
gGIF)は、ELISAを始めとする業界で公知の方法によってスクリーニン
グする。
AgGIFを産生するTsハイブリドーマはこの因子をコードするcDNAの
供給源とするのが好ましい。抗原特異的T細胞因子が一定のエピトープ特異性を
有するT細胞クローンから誘導されることは公知である(Iwata,et al.,J.Imm
unol.,143:3909,1989; Yamaguchi,et al.,Intl.Immunol.,1:337,1992; M
ori,et al.,Intl.Immunol.,5:833,1993)。抗原で刺激したマウス脾臓細胞(
Iwata and Ishizaka,J.Immunol.,141:3270,1988; Ohno,et al.,Intl.Imm
unol.,2:275,1990)またはアレルギー患者の末梢血リンパ球(Thomas,et al.,
J.Immunol.,148:729,1992)からGIFを産生するTs集団を発生させる方法
と、GIFを産生するTsハイブリドーマの構築は当業者に公知である。このG
IFを産生するハイブリドーマ/クローンから、抗原特異的GIFを産生するT
sハイブリドーマまたはTsクローンを選択する。このハイブリドーマ/Tsク
ローンを抗原でパルスした同系マクロファージで刺激するか、またはCD3の架
橋によって刺激し、培養上清を抗原とカップルさせたセファローズその他の適切
なマトリックス上で分画する。カラムに保持されたタンパク質を酸性pHで溶出
し、当業者に公知の方法、たとえばイワタとイシザカが記載した方法(Iwata and
Ishizaka,J.Immunol.,141:3270,1988。参考として本明細書に組み入れる
)によって溶出画分にGIF生物活性が存在するかどうか決定する。刺激される
と抗原特異的GIFを産生するTsハイブリドーマまたはTsクローンを用いて
TCRα鎖またはAgGIFをコードする遺伝子をクローニングする。
cDNAライブラリーまたはゲノムライブラリーは業界でよく知られている技
術を使用して生成したDNA断片から作製できる。AgGIFをコードする断片
は、上記した非特異的GIFおよびTCRα配列の一部と相同なヌクレオチドプ
ローブを用いてそのようなライブラリーをスクリーニングすることによって同定
できる。ここで、ヒトとマウスのTCRα(Cα)に対しては単一の定常領域遺
伝子が存在することに注目すべきである。どちらの種でもCαをコードするヌク
レオチド配列が公知であるので、業界の標準的な方法によって定常領域と相同な
DNAプローブを合成することができ、これを用いて、AgGIFのcDNAを
合成したりT細胞またはゲノムクローンから作製したcDNAライブラリー中で
適当なAgGIF配列を同定したりするのに使用することができるAgGIF遺
伝子またはmRNA転写体をT細胞から単離することができる。あるいは、所望
のTCRα鎖の可変領域に対して特異的なオリゴヌクレオチドを構築することが
できるであろうが、これらは可変領域の配列に応じてケースバイケースで設計し
なければならないであろう。定常領域に基づいて設計されたオリゴヌクレオチド
プローブはこの点で有利である。すなわち、これらはどのようなAgGIF遺伝
子またはコード配列を「捜し出す」のにも使用することができるからである(た
とえば、Maniatis,et al.,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold S
pring Harbor Laboratory,N.Y.,1989に記載されている技術を参照されたい)
。たとえば、特定の態様では、T細胞ハイブリドーマ231F1細胞(OVA特異的
)からTCRα鎖遺伝子に対する完全なヌクレオチドコード配列を単離した(図
2Aおよび2B、配列番号5)。
あるいはまた、非特異的なGIF配列および特異的なTCRα配列に由来する
オリゴヌクレオチドプローブをPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)技術でプライマ
ーとして用いて、直接クローニングすることができるAgGIF配列のcDNA
またはゲノムコピーを生成することができるであろう。そのようなPCR法を概
観するには、たとえば、Gelfand,D.H.,“PCR Technology,Principles and Ap
plications for DNA Amplification,”Ed.,H.A.Erlich,Stockton Press,N.Y
.,1989および“Current-Protocols in Molecular Biology,”Vol.2,Ch.15,
Eds.Ausubel,et al.,John Wiley & Sons,1988を参照されたい。
AgGIFコード配列を同定しクローニングするのに選択した方法には関係な
く、発現クローニング法を利用してスクリーニングの労力をかなり減らすことが
できる。近年、抗体遺伝子をクローニングし発現させる一段階法が報告されてい
る(McCaferty et al.,Nature 348:552-554,1990; Winter and Milstein,Natu
re 349:293-299,1991)。この技術に基づいて、AgGIF遺伝子は同様に、λ
やfdのようなバクテリオファージのコートタンパク質遺伝子に隣接する部位で
ベクター中に直接クローニングすることができる。AgGIF遺伝子を担持する
ファージはその表面に融合タンパク質を発現し、抗原またはAgGIF特異的抗
体(非特異的GIFとTCRα鎖の定常領域に対して二重特異的な抗体、または
2つの異なる抗体)を含有するカラムを使用して結合活性をもつファージ粒子を
選択・単離することができる。一過性の遺伝子発現系も正確なAgGIF遺伝子
を同定するのに利用することができる。たとえば、COS細胞系(たとえば、Ge
rard & Gluzman,Mol.Cell.Biol.6(12):4570-4577,1986)を使用してもよい
。ポジティブなクローンが選択されたら、遺伝子産物(AgGIF)の生物活性
を本明細書に記載する公知の方法によって抗原特異性に関してアッセイすること
ができる。
ヌクレオチドコード配列の縮重のため、公知のAgGIF遺伝子と類似のアミ
ノ酸配列をコードする他のDNA配列を本発明の実施の際にAgGIFのクロー
ニングと発現に使用することができる。そのような変更としていろいろなヌクレ
オチド残基の欠失、付加または置換があり、その結果同一または機能的に等価な
遺伝子産物をコードする配列が得られる。この遺伝子産物は配列中に、サイレン
トな変化(したがって生物活性のある産物をもたらす)となるアミノ酸の欠失、
付加または置換を含んでいてもよい。そのようなアミノ酸の置換は関与する残基
の極性、電荷、溶解度、疎水性、親水性、両親媒性およびSH基に基づいて行な
うことができる。たとえば、負に帯電したアミノ酸としてはアスパラギン酸およ
びグルタミン酸があり、正に帯電したアミノ酸としてはリシンおよびアルギニン
があり、類似の親水性を有する非帯電極性頭部基をもつアミノ酸としてはロイシ
ン、イソロイシン、バリン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、
セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシンがある。また、適当なシステ
イン残基をアラニン/セリンで置換して、タンパク質の立体配座、したがって生
物活性に影響を及ぼし得るスルフヒドリル(SH)基を除去することもできる。
そのようなAgGIFを産生するのに使用した方法が何であっても、その分子
の抗原結合能と免疫調節活性を評価しなければならない。たとえば、AgGIF
が対象抗原と直接結合する能力は、ELISA(酵素免疫吸着アッセイ)、免疫
沈降、ウェスタンブロット、ラジオイムノアッセイを始めとする改変したイムノ
アッセイ技術(これらのアッセイ系で通常使われる抗体の代わりにAgGIFを
使用する)によって評価することができる。これらのアッセイの例を後記実施例
に例示する。
抗原結合性AgGIFの免疫調節能は、免疫応答を抗原特異的に検出できるア
ッセイ系を使用して評価することができる。たとえば、本明細書に記載・例示し
たプラーク形成細胞(PFC)アッセイを利用して、特定の抗原に対する免疫応
答を抑制するAgGIFを同定することができる。ヒツジ赤血球細胞(SRBC
)のような高度に免疫原性の担体の存在下で脾臓細胞を培養すると、免疫応答が
起こり、プラーク形成細胞が生成することになる。培養当たり生成するPFCの
数を評価するには、培養した脾臓細胞をSRBC(または適当な溶解可能な担体
)および補体と混合し、混合物を単層として培養する。透明なプラーク(たとえ
ば溶解した赤血球の)によって囲まれた細胞はPFCとして数えられる。脾臓細
胞培養におけるPFC生成の阻害、すなわちPFC/培養物の数の低下は、免疫
の応答の抑制を示唆している。AgGIFの抑制活性を試験するために、またそ
の抑制が抗原特異的であることを確認するために、以下のようにしてPFCアッ
セイを実施することができる。すなわち、目的とする抗原をSRBC(Ag−S
RBC)とカップルさせて免疫してないマウスに由来する脾臓細胞に加える。抗
原に対して特異的なAgGIFの免疫調節効果を評価するには、試験すべきAg
GIFを以下に述べる補助成分の存在下で培養物に加える(すなわち、補助成
分は試験すべきAgGIFの前にまたは同時に培養物に加えなければならない)
。コントロールの培養物にはAgGIFを加えるか、または関連のない抗原を使
用してもよい。培養後、PFC/培養物の数を各々の条件に対して評価する。コ
ントロールで観察されたPFC生成と比較した試験培養物におけるPFC生成の
阻害は、試験したAgGIFがその培養系で通常生成する免疫応答を抗原特異的
に抑制することを示している。
モノクローナルT細胞集団の抗原特異性は抗原に応答したこれらの細胞の増殖
および/またはリンホカイン産生を測定するin vitroアッセイで評価することが
できる。T細胞の表現型はさまざまなT細胞マーカーに対する抗体で染色するこ
とによって確認することができる。さらに、T細胞の抗原特異性を試験するため
にELISAを使用することができる。
そのような抗原特異的T細胞はAgGIFを構成的に分泌することができるか
、またはAgGIFの放出のための活性化シグナルを必要とすることがある。好
ましくは、この抗原特異的T細胞は、組換えDNA技術および/または化学合成
技術によってAgGIFポリペプチドを産生するのに必要な遺伝子材料の供給源
として使用できる。このアプローチにより、天然のAgGIFを分泌し得ないあ
る種の抗原特異的T細胞を、本発明に従って使用すべきAgGIFの遺伝子材料
源として使用することができる。
別の態様において、本発明は、式R1−R2(ここで、R1は非特異的GIFで
あり、R2はTCRα鎖である)を有する配列をもつ融合ポリペプチドをコード
するポリヌクレオチド配列で形質転換された宿主細胞を、このポリヌクレオチド
配列の発現を可能にする条件下で培養し、実質的に純粋なAgGIFを単離する
ことからなる、実質的に純粋で生物学的に活性なAgGIFを組換え産生する方
法を提供する。このAgGIFはマウスかヒトのものであるのが好ましい。
本明細書で使用する「実質的に純粋」という用語は、天然において付随する他
のタンパク質、脂質、炭水化物、その他の物質を実質的に含まないポリペプチド
を指す。当業者は、すでに本明細書に記載したように非特異的GIFのエピトー
プおよびTCRα定常領域のエピトープと結合するモノクローナル抗体を用いた
アフィニティークロマトグラフィーのようなタンパク質精製の標準的な技術を用
いてこのポリペプチドを精製することができる。この実質的に純粋なポリペプチ
ドは還元性SDS‐ポリアクリルアミドゲル上で約55kDの単一で主要なバン
ドを示す。このポリペプチドの純度はアミノ末端アミノ酸配列解析によって決定
することもできる。このポリペプチドには、ポリペプチドの活性が保たれる限り
においてこのポリペプチドの機能性の断片が包含される。ポリペプチドの生物学
的活性を含有するより小さいペプチドが本発明に包含される。
生物学的に活性なAgGIFを発現するためには、AgGIFをコードするヌ
クレオチド配列を適当な発現ベクター、すなわち挿入されたコード配列の転写と
翻訳に必要な要素を含有するベクターに挿入する。AgGIFコード配列の改変
版を作製して発現産物の安定性、産生、精製または収率を高めることができるで
あろう。たとえば、融合タンパク質、すなわちAgGIFと異種タンパク質から
なる開裂可能な融合タンパク質の発現を遺伝子工学的に作製できる。このような
融合タンパク質はアフィニティークロマトグラフィーにより、たとえば異種タン
パク質に対して特異的なカラムに固定化することにより、容易に単離できる。A
gGIF部分と異種タンパク質との間に開裂部位を挿入すると、この開裂部位を
分裂させる適当な酵素または試薬で処理することによってクロマトグラフィーカ
ラムからAgGIFを遊離させることができる(たとえば、Booth,et al.,Imm
unol Lett.,19:65-70,1988およびGardella,et al.,J.Biol.Chem.,265:15
854-15859,1990を参照されたい)。
生物学的に活性なAgGIFを産生するために、GIFを発現するTs細胞に
、TCRαをコードするcDNAをトランスフェクトすることができる(実施例
4参照)。あるいはまた、GIFポリヌクレオチドとTCRαポリヌクレオチド
の両方を同時にひとつの細胞にトランスフェクトしてAgGIFを産生すること
ができる。さらに、同じ宿主細胞にTCRβ鎖cDNAもトランスフェクトする
ことが望ましいことがある。
当業者にはよく知られている方法を使用して、AgGIFコード配列と適当な
転写/翻訳制御シグナルを含有する発現ベクターを構築することができる。これ
らの方法には、in vitro組換えDNA技術、合成技術およびin vivo組換え/遺
伝子組換えが包含される(たとえば、Maniatis,et al.,Molecular Cloning A
Laboratory Mannual,Cold Spring Harbor Laboratory,N.Y.,1989 に記載され
ている技術を参照されたい)。
組換えDNAによる宿主細胞の形質転換は、当業者にはよく知られている慣用
技術によって行なうことができる。宿主が大腸菌(E.coli)のような原核生物で
ある場合、DNAの取込みが可能なコンピテント細胞は、対数増殖期の後に収穫
し、次いで業界で周知の手順によってCaCl2法で処理した細胞から調製する
ことができる。あるいはMgCl2またはRbClを使用することができる。ま
た形質転換は、宿主細胞のプロトプラストの形成後、またはエレクトロポレーシ
ョンによって、実施することもできる。
宿主が真核生物の場合、リン酸カルシウム共沈、微量注入のような通常の機械
的方法、エレクトロポレーション、リポソームに封入したプラスミドの挿入、ま
たはウイルスベクターといったDNAトランスフェクション法が使用できる。ま
た真核生物細胞は、本発明の融合ポリペプチドをコードするDNA配列と、単純
ヘルペスチミジンキナーゼ遺伝子のような選択可能な表現型をコードする第二の
外来DNA分子とで同時にトランスフェクトすることもできる。別の方法は、シ
ミアンウイルス40(SV40)やウシパピローマウイルスのような真核生物ウ
イルスベクターを使用して真核生物細胞を一過的に感染させるかまたは形質転換
しタンパク質を発現させることである(Eukaryotic Viral Vectors,Cold Spring
Harbor Laboratory,Gluzman ed.,1982)。本明細書に記載するように宿主細胞
として真核生物宿主を利用するのが好ましい。
微生物または真核生物で発現した本発明のポリペプチドを単離・精製する技術
は、たとえば、分取用クロマトグラフィー分離およびモノクローナル抗体やポリ
クローナル抗体または抗原を使用するもののような免疫学的分離といった慣用手
段のいずれでもよい。
AgGIFコード配列を発現させるには、各種の宿主‐発現ベクター系が利用
できる。これらには、AgGIFコード配列を含有する組換えバクテリオファー
ジDNA、プラスミドDNAもしくはコスミドDNA発現ベクターで形質転換し
た細菌のような微生物、AgGIFコード配列を含有する組換え酵母発現ベクタ
ーで形質転換した酵母、AgGIFコード配列を含有する組換えウイルス発現ベ
クター(たとえば、カリフラワーモザイクウイルスCaMV、タバコモザイクウ
イルスTMV)で感染させたかもしくは組換えプラスミド発現ベクター(たとえ
ばTiプラスミド)で形質転換した植物細胞系、AgGIFコード配列を含有す
る組換えウイルス発現ベクター(たとえばバキュロウイルス)で感染させた昆虫
細胞系、またはAgGIFコード配列を含有する組換えウイルス発現ベクター(
たとえばレトロウイルス、アデノウイルス、ワクシニアウイルス)で感染させた
動物細胞系、または安定な発現のために遺伝子工学的に操作した形質転換動物細
胞系があるがこれらに限定されることはない。
発現ベクター中には、利用する宿主/ベクター系に応じて、構成的または誘導
的プロモーター、転写エンハンサー要素、転写ターミネーターなどを始めとする
たくさんの適切な転写・翻訳要素のいずれも使用できる(たとえば、Bitter,et
al.,Methods in Enzymology 153:516-544,1987を参照されたい)。たとえば
、細菌系でクローニングする場合、バクテリオファージλのpL、plac、ptrp、
ptac(ptrp-lacハイブリッドプロモーター)のような誘導性プロモーターを使用
できる。哺乳動物細胞系でクローニングする場合、哺乳動物細胞に由来するプロ
モーター(たとえばメタロチオネインプロモーター)または哺乳動物ウイルスに
由来するプロモーター(たとえば、レトロウイルスの長い末端反復配列、アデノ
ウイルス後期プロモーター、ワクシニアウイルスの7.5Kプロモーター)が使
用できる。挿入されたAgGIFコード配列を転写するには組換えDNAまたは
合成技術で製造したプロモーターも使用できる。
細菌系の場合、発現したAgGIFに対して意図する用途に応じて、たくさん
の発現ベクターを有利に選択することができる。たとえば、AgGIFを大量に
産生したい場合、容易に精製される融合タンパク質産物の高レベルの発現を指令
するベクターが望ましいであろう。AgGIFの回収の際に役立つ開裂部位を含
むように工学的に操作したものが好ましい。そのようなベクターとしては、ハイ
ブリッドAgGIF‐lacZタンパク質が産生するようにAgGIFコード配
列をlacZコード領域と同じ読み枠でベクター中に連結することができるE.c
oli発現ベクターpUR278(Ruther et al.,EMBO J.2:1791,1983)、pINベクター(
Inouye & Inouye,Nucleic acids Res.13:3101-3109,1985; Van Heeke & S
chuster,J.Biol.Chem.264:5503-5509,1989)などがあるがこれらに限られる
わけではない。
酵母の場合、構成的または誘導的プロモーターを含有するいくつかのベクター
を使用できる。概論としては、Current Protocols in Molecular Biology,Vol
.2,Ed.Ausubel,et al.,Greene Publish.Assoc.& Wiley Interscience,C
h.13,1988; Grant,et al.,Expression and Secretion Vectors for Yeast,
in Methods in Enzymology,Eds.Wu & Grossman,31987,Acad.Press,N.Y.,
Vol.153,pp.516-544,1987; Glover,DNA Cloning,Vol.II,IRL Press,Was
h.,D.C.,Ch.3,1986; Bitter,Heterologous Gene Expression in Yeast,M
ethods in Enzymology,Eds.Berger & Kimmel,Acad.Press,N.Y.,Vol.152
,pp.673-684,1987およびThe Molecular Biology of the Yeast Saccharomyce
s,Eds.Strathern et al.,Cold Spring Harbor Press,Vols.I and II,1982
を参照されたい。ADHやLEU2のような構成的酵母プロモーターまたはGALのような
誘導的プロモーターを使用できる(Cloning in Yeast,Ch.3,R.Rothstein In:
DNA Cloning Vol.11,A Practical Approach,Ed.DM Glover,IRL Press,Wa
sh.,D.C.,1986)。あるいはまた、外来DNA配列の酵母染色体への組込みを促
進するベクターを使用することができる。
植物発現ベクターを使用する場合、AgGIFコード配列の発現はたくさんの
プロモーターのいずれによっても行なうことができる。たとえば、CaMVの3
5S RNAプロモーターや19S RNAプロモーターのようなウイルスプロ
モーター(Brisson,et al.,Nature 310:511-514,1984)またはTMVに対する
コートタンパク質プロモーター(Takamatsu,et al.,EMBO J.6:307-311,1987)
を使用できる。あるいは、RUBISCOの小サブユニットのような植物プロモーター(
Coruzzi,et al.,1984,EMBO J.3:1671-1680; Broglie et al.,Science 22 4
:838-843,1984)または熱ショックプロモーター、たとえば大豆のhsp 17.5-Eも
しくはhsp 17.3-B(Gurley,et al.,Mol.Cell.Biol.6:559-565,1986)を使用
できる。これらの構築物はTiプラスミド、Riプラスミド、植物ウイルスベク
ター、直接DNA形質転換、微量注入、エレクトロポレーションなどを用いて植
物細胞に導入することができる。このような技術の概論としては、たとえば、
Weissbach & Weissback,Methods for Plant Molecular Biology,Academic Pre
ss,NY,Section VIII,pp.421-463,1988およびGrierson & Corey,Plant Mole
cular Biology,2d Ed.,Blackie,London,Ch.7-9,1988を参照されたい。
AgGIFを発現するのに使用することができる他の発現系は昆虫系である。
ひとつのそのような系の場合、外来遺伝子を発現させるベクターとしてAutograp
ha californica核多角体病ウイルス(AcNPV)を使用する。このウイルスはSpodopt
era frugiperda細胞で増殖する。AgGIFコード配列はこのウイルスの非必須
領域(たとえばポリヘドリン遺伝子)にクローニングし、AcNPVプロモーター(
たとえばポリヘドリンプロモーター)の制御下に配置できる。AgGIFコード
配列がうまく挿入されると、ポリヘドリン遺伝子が不活化され、封入されてない
組換えウイルス(すなわち、ポリヘドリン遺伝子によってコードされているタン
パク質コートをもたないウイルス)が産生する。次にこれらの組換えウイルスを
使用し、挿入された遺伝子が発現されるSpodoptera frugiperda細胞を感染させ
る。Smith,et al.,J.Viol.46:584,1983; Smith の米国特許第4,215,051号
を参照されたい。
真核生物系、好ましくは哺乳動物発現系を使用すると発現した哺乳動物タンパ
ク質の的確な翻訳後修飾が行なわれる。一次転写体の的確なプロセッシング、グ
リコシル化、リン酸化、および有利には遺伝子産物の分泌のための細胞機構を有
する真核生物細胞をAgGIFの発現用の宿主細胞として使用すべきである。哺
乳動物細胞系が好ましい。そのような宿主細胞系としては、CHO,VERO,BHK,He
La,COS,MDCK,-293ならびにWI38およびTsハイブリドーマ(GIFを発現す
る)が包含され得るがこれらに限定されるものではない。たとえば、ヒトTCR
αポリヌクレオチドをGIFを発現するマウスまたはヒトのTs細胞にトランス
フェクトすることができ、生物活性のヒトAgGIFが発現する(実施例4)。
組換えウイルスまたは発現を指令するウイルス成分を利用して哺乳動物細胞系
を工学的に作製できる。たとえば、アデノウイルス発現ベクターを使用する場合
、AgGIFコード配列はアデノウイルス転写/翻訳制御複合体、たとえば後期
プロモーターおよび3分節系リーダー配列に連結することができる。このキメラ
遺伝子は次いでin vitroまたはin vivoの組換えによってアデノウイルスゲノム
に
挿入することができる。ウイルスゲノムの非必須領域(たとえば領域E1または
E3)に挿入すると、感染した宿主中で生存できAgGIFを発現することがで
きる組換えウイルスが得られる(たとえば、Logan & Shenk,Proc.Natl.Acad
.Sci.USA,81:3655-3659,1984を参照されたい)。あるいはまた、ワクシニア
ウイルスの7.5Kプロモーターを使用できる(たとえば、Mackett,et al.,P
roc.Natl.Acad.Sci.USA,79:7415-7419,1982; Mackett,et al.,J.Virol
.49:857-864,1984; Panicali,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79:4927
-4931,1982を参照されたい)。特に興味があるのは、染色体外要素として複製
する能力を有するウシパピローマウイルスに基づくベクターである(Sarver,et
al.,Mol.Cell.Biol.1:486,1981)。このDNAがマウスの細胞に入ったらす
ぐ後にプラスミドは細胞当たり約100〜200コピーに複製する。挿入された
cDNAの転写にはプラスミドが宿主の染色体に組込まれている必要はないので
高いレベルの発現が得られる。これらのベクターはプラスミド中にneo遺伝子の
ような選択マーカーを含ませることによって安定な発現に使用することができる
。あるいはまた、レトロウイルスゲノムを、AgGIF遺伝子を宿主細胞に導入
してその発現を指令することができるベクターとして使用するように改変するこ
とができる(Cone & Mulligan,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81:6349-6353,19
84)。また高レベルの発現は、限定されることはないがメタロチオネインIIAプ
ロモーターや熱ショックプロモーターを始めとする誘導性プロモーターを使用し
て達成することもできる。
組換えタンパク質の長期にわたる高収率産生には安定な発現が好ましい。ウイ
ルス性の複製起点を含有する発現ベクターを使うのではなく、適当な発現制御要
素(たとえば、プロモーター配列、エンハンサー配列、転写ターミネーター、ポ
リアデニル化部位など)によってコントロールされるAgGIFのcDNAおよ
び選択マーカーで宿主細胞を形質転換することができる。この組換えプラスミド
中の選択マーカーは選択に対する耐性を付与し、そのため細胞はそのプラスミド
を自身の染色体中に安定に組込み、増殖してフォーカスを形成することができる
。その後このフォーカスをクローニングし、増殖させて細胞系とすることができ
る。たとえば、外来DNAの導入後、遺伝子操作した細胞を富化培地で1〜2日
増殖
させた後選択培地にスイッチするとよい。たくさんの選択系が使用でき、たとえ
ば、限定するわけではないが、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ遺伝子(W
igler,et al.,Cell,11:223,1977)、ヒポキサンチン‐グアニンホスホリボシ
ルトランスフェラーゼ遺伝子(Szybalska & Szybalski,Proc.Natl.Acad.Sci
.USA,48:2026,1962)、およびアデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ遺
伝子(Lowy,et al.,Cell,22:817,1980)はそれぞれtk-、hgprtまたはaprt細
胞で使用することができる。また、抗代謝物耐性を以下のものに対する選択のベ
ースとして使用することができる。dhfrはメトトレキセートに対する耐性を付与
し(Wigler,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,77:3567,1980; O´Hare,e
t al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,8:1527,1981)、gptはミコフェノール酸
に対する耐性を付与し(Mulligan & Berg,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,78:207
2,1981)、neoはアミノグリコシドG-418に対する耐性を付与し(Colberre-Grapin
,et al.,J.Mol.Biol.,150:1,1981)、hygroはハイグロマイシンに対する耐
性を付与する(Santerre,et al.,Gene,30:147,1984)。最近になって、別の選
択可能な遺伝子が記載されている。すなわち、trpBは細胞がトリプトファンの代
わりにインドールを利用することを可能にし、hisDは細胞がヒスチジンの代わり
にヒスチノールを利用することを可能にし(Hartman & Mulligan,Proc.Natl.A
cad.Sci.USA,85:8047,1988)、ODC(オルニチンデカルボキシラーゼ)はオル
ニチンデカルボキシラーゼ阻害剤である2-(ジフルオロメチル)-DL-オルニチン
DFMOに対する耐性を付与する(McConlogue L.,In: Current Communications
in Molecular Biology,Cold Spring Harbor Laboratory,ed.,1987)。
遺伝子工学的に作製した細胞によるAgGIFタンパク質産物の発現は、たと
えばウェスタンブロット法、放射免疫沈降(radioimmuno-precipitation)、酵素
結合免疫検定などのような免疫検定法によって免疫学的に評価することができる
。しかし、発現系の成功の最終的な試験には、生物学的に活性なAgGIF遺伝
子産物の産生が含まれる。宿主細胞が遺伝子産物を分泌する場合、培養したトラ
ンスフェクタント宿主細胞から得た無細胞培地をAgGIFまたはその免疫調節
活性について検定すればよい。遺伝子産物が分泌されない場合には細胞溶解物に
つ
いてそのような活性を検定するとよい。いずれの場合も、限定されることはない
が、発現したAgGIFが抗原と結合する能力、またはT細胞ハイブリドーマを
グリコシル化IgE結合因子の形成から非グリコシル化IgE結合因子の形成に
スイッチする能力を測定するアッセイ(実施例1)、およびその免疫学的機能を
評価するアッセイ(たとえばPFCアッセイ)を始めとするいくつかのアッセイ
を使用してAgGIF活性を評価することができる。
あるいはまた、抗原特異的GIF(GIF活性を有する55kDaのペプチド
)は、生物活性のGIFとTCRα鎖の融合タンパク質として製造することがで
きる。13kDaのGIFポリペプチド配列はさまざまな細胞系の細胞で産生さ
れるが、Ts細胞によって産生されたポリペプチドのみが生物学的に活性である
(Liu,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,91:11227,1994)。ヒトGIFの
cDNAをマウスTs細胞に入れた安定なトランスフェクタントは、上掲のLiu
,et al.に記載されているように生物活性なヒトGIFを産生する。プロカルシ
トニン前駆体のN末端領域とヒトGIFとから成る融合タンパク質をコードする
キメラcDNAをBMT10細胞またはCOS細胞にトランスフェクトすると、
13kDaの生物活性なGIFが分泌される。このヒトGIFポリペプチドは、
たとえばAffigelに結合した抗GIFを使用してアフィニティー精製することが
できる。
可溶性形態のTCRα鎖の産生のための融合相手としてカルモジュリンその他
の担体を用いた細菌の融合発現系も利用することができる。この系によると、カ
ルモジュリン‐TCRα融合タンパク質が細胞溶解物の可溶性画分中に高レベル
で発現し、このタンパク質のカルモジュリン部分のフェニルセファロースに対す
る高い親和性に基づいて融合タンパク質の迅速な精製が容易になる。カルモジュ
リン部分とTCRα鎖との間のリンカー配列を認識するトロンビンで融合タンパ
ク質を消化することによって、組換えTCRα鎖を回収することができる。この
方法により、Vα、Jα、Cα細胞外領域から成るTCRα鎖が得られる。同じ
方法が、可溶性形態のTCRβ鎖を産生するのにも有用である。生物活性なGI
F分子内のSH基はブロックされているが、組換えGIFペプチドとTCRα鎖
の混合物を穏やかに還元した後タンパク質ジスルフィドイソメラーゼで混合物を
処理すると、TCRα鎖とGIFの間で鎖間ジスルフィド結合が生成する。たと
えばトランスグルタミナーゼの存在下で2つの独立したペプチドと結合すること
ができる5サイクルのVKGLDPを含有する、セメントイン(cementoin)を用
いてGIFペプチドをTCRα鎖と結合することができる。融合相手を産生する
のに有用な開裂部位を有する他の担体と融合相手は当業者には公知である。
さらに別の態様において、本発明は、サプレッサーT細胞を活性化し(活性化
によりT細胞における遺伝子の発現が誘発される)、サプレッサーT細胞発現産
物を非特異的GIFポリペプチドに結合する抗体およびTCRαポリペプチドに
結合する抗体と独立に接触させ、GIF抗体とTCRα抗体の両者に結合するポ
リペプチドを単離することからなる、実質的に純粋なAgGIFポリペプチドを
単離する方法を提供する。
本発明で使用する「抗体」という用語は、完全な分子と、その断片であってエ
ピトープ決定基と結合することができるFab、F(ab′)2およびFvのよ
うなものを包含する。これらの抗体断片はその抗原または受容体と選択的に結合
する能力をいくらか保持しており、以下のように定義される。
(1)抗体分子の一価の抗原結合性断片を含有するFab断片は、無傷の軽鎖と
1つの重鎖の一部とが生成するように酵素パパインで完全な抗体を消化すること
によって生成することができる。
(2)抗体分子のFab′断片は、抗体全体をペプシンで処理した後還元して無
傷の軽鎖と重鎖の一部とを生成させることによって得ることができる。抗体1分
子当たり2つのFab′断片が得られる。
(3)(Fab′)2は、完全な抗体を酵素のペプシンで処理した後還元処理を
しないで得ることができる抗体断片であり、F(ab′)2は2つのジスルフィ
ド結合で互いに保持された2つのFab′断片のダイマーである。
(4)Fvは、2つの鎖として発現される、軽鎖の可変領域と重鎖の可変領域と
を含有する遺伝子工学的に作製された断片と定義される。
(5)単一鎖抗体(「SCA」)は、適切なポリペプチドリンカーによって遺伝
子的に融合された単一鎖分子として連結された軽鎖の可変領域と重鎖の可変領域
を含有する遺伝子工学的に作製された分子と定義される。
これらの断片の作製法は業界で公知である(たとえば、Harlow and Lane,Ant
ibodies: A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,New York(19
88)を参照されたい。これを参考として本明細書に組み入れる)。
本発明で使用する「エピトープ」という用語は、抗体のパラトープが結合する
、抗原上の抗原決定基を意味する。エピトープ決定基は通常アミノ酸や糖側鎖の
ような分子の化学的に活性な表面原子団で構成されており、通常は特定の三次元
構造特性と特定の電荷特性をもっている。
本発明で記載するAgGIFポリペプチドまたはTCRα定常領域に結合する
抗体は、完全なポリペプチド(GIF)または目的とする小さいペプチドを含有
する断片を免疫用の抗原として用いて調製することができる。動物を免疫するの
に使用する、配列番号2のようなポリペプチドまたは配列番号2に由来するエピ
トープを含有するペプチドまたはTCRαに由来する定常領域は、翻訳されたc
DNAからまたは化学合成によって誘導することができ、所望であれば担体タン
パク質と結合することができる。ペプチドと化学結合させるのに通常用いられる
そのような担体としては、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、チロ
グロブリン、ウシ血清アルブミン(BSA)および破傷風トキソイドがある。次
いで、結合したペプチドを用いて動物(たとえばマウス、ラット、ヤギ、ウサギ
)を免疫する。
生物学的に活性なAgGIFを高レベルに産生するクローンが同定されたら、
そのクローンを増殖させ、大量のタンパク質を産生するのに使用することができ
る。そのタンパク質は、たとえば、限定するわけではないが、免疫アフィニティ
ー精製、高速液体クロマトグラフィーを始めとするクロマトグラフィー法、など
、業界でよく知られている技術を用いて精製することができる。このタンパク質
が培養した細胞から分泌される場合AgGIFはその培地から容易に回収するこ
とができる。
T細胞の粗製培地からAgGIFを精製する方法はクローニングし発現した産
物の精製に適応し得る。たとえば、後記実施例で使用する231F1細胞から得たA
gGIFは、T細胞の粗製培地から、硫酸アンモニウム沈殿後のアフィニティー
クロマトグラフィーによって精製することができる(Zheng,et al.,J.Immunol
.
,140:1351-1358,1988; Bissonnette,et al.,J.Immunol.,146:2898-2907,
1991)。全てのAgGIF(たとえば、GIFおよびTCRα定常領域)に共通
に存在する決定基または抗原またはその特定の抗原性エピトープを含有する断片
に対して特異的な精製されたモノクローナル抗体は、臭化シアン活性化Sepharos
e4B(Pharmacia)またはAffigel 10(BioRad)に結合させてアフィニティークロ
マトグラフィーに使用することができる。あるいは、問題とするα鎖タンパク質
をコードしているのがどの特定Vα遺伝子セグメントであるかが知られていれば
、いろいろなVα遺伝子ファミリーの産物に対して作成した抗体も使用できる。
加えて、抗体は特定のAgGIFの可変領域に対して作成し、関連のない他のA
gGIFの混合物からα鎖を精製するのに使用することができる。この場合特定
のAgGIFは、充分な量のタンパク質が存在していれば、バルク培養T細胞の
粗製培地からでも単離することができる。
AgGIFコード配列を遺伝子工学的に処理して開裂可能な融合タンパク質を
コードするようにした場合、AgGIFの精製はアフィニティー精製技術を用い
て容易に行なうことができる。たとえば、プロテアーゼ因子Xa開裂認識配列を
AgGIFのカルボキシ末端とマルトース結合性タンパク質との間に工学的に作
成することができる。得られる融合タンパク質は、マルトース結合性タンパク質
が結合するアミロースを結合したカラムを用いて容易に精製することができる。
次に、AgGIF融合タンパク質をマルトース含有バッファーでカラムから溶出
した後因子Xaで処理する。この開裂したAgGIFは、第二のアミロースカラ
ムに通してマルトース結合性タンパク質を除去することによってさらに精製され
る(New England Biolabs,Beverly,MA)。本発明のこの態様を使用して、AgG
IF配列と、精製に使用することができる結合相手を有する第二のペプチドまた
はタンパク質(たとえば免疫アフィニティーカラムを調製することができるよう
な任意の抗原)との間に、任意の開裂部位または酵素開裂基質を遺伝子工学的に
作成することができる。
特定のAgGIF遺伝子が分子クローニングされそのDNA配列が決定された
ら、上記方法およびその他たくさんの方法によってそのタンパク質産物を生産す
ることができる。たとえば、DNA配列から推定されたアミノ酸配列に基づいて
、
固相化学合成技術を使用して、AgGIFの全体または一部を製造することがで
きる(Creighton,Proteins Structures and Molecular Principles,W.H.Freem
an and Co.,N.Y.pp.50-60,1983)。このアプローチは、分子の活性部位に相
当するタンパク質の小さい部分を生成するのに特に有用である。抗原と結合する
AgGIFの場合、V遺伝子セグメントとJ遺伝子セグメントによってコードさ
れているタンパク質のアミノ末端の可変領域が抗原結合性には重要である可能性
が極めて高い。したがって、α鎖の可変領域に相当する合成ペプチドを製造する
ことができる。さらに、たとえばα鎖の定常領域が充分な免疫調節応答を達成す
る際に補助因子との相互作用にとって重大であることが知られていれば、前記し
たα鎖定常領域の特定の部分を含有するより大きいペプチドも合成することがで
きる。
AgGIFのクローン化されたDNA配列に基づいてAgGIFを製造する別
の方法は、in vitroの無細胞系でその遺伝子を転写・翻訳するものである。本明
細書で例示する特定の具体例においては、231F1のAgGIF遺伝子をin vitro
で転写・翻訳するが、その産物は還元性SDS−PAGEによって約55,00
0ダルトンの分子量のタンパク質であることが示される。このタンパク質はグリ
コシル化されてないAgGIFポリペプチド鎖に相当する。そのような無細胞in
vitro系は大規模なタンパク質生産のために設計されたものではないが、このア
プローチの利点は他のタンパク質の合成のない状態で特定の免疫学的反応におけ
る特定のAgGIFの寄与を決定的に立証する方法を提供することである。Ag
GIFの抗原特異的免疫調節活性により、ヒトまたは動物の対象においてin viv
oとin vivoの広範囲の用途が提供される。抗原に結合することができ、かつin v
itroで検定して免疫調節活性を示すAgGIFまたはその断片もしくは誘導体は
いずれも本発明方法の実施に使用できる。抗原に結合することができ、かつ通常
はその抗原に対して引き出される免疫応答を抑制するAgGIFは、過敏反応、
移植拒絶および自己免疫疾患のような抗原特異的免疫応答のダウンレギュレーシ
ョン(down-regulation)に有用であろう。
したがって、本発明は、ヒトに免疫抑制量の抗原特異的GIF(AgGIF)
を投与し、免疫応答を抑制することからなる、抗原に対するヒトの免疫応答を抑
制する方法も提供する。「抑制する」または「抑制性」という用語は、ヒトの受
容療法において望ましくない免疫応答の有害な影響を低減することを意味する。
「免疫抑制量」という用語は、ヒトAgGIFの使用量が望ましくない免疫応答
に起因する疾病または症状の原因を抑制するのに充分な量であることを意味する
。さらに本方法は、55kDaのペプチドとTCRβ鎖の複合体の投与を含むこ
とがある。TCRβは、当業者には公知の方法、たとえば化学結合またはジスル
フィド結合の形成による複合体化によってAgGIFと複合体化することができ
る。
本発明のAgGIFを投与する投与量範囲は、免疫応答の症状がある程度抑制
されるという所望の効果を生ずるのに充分大きなものである。投与量は、所望で
ない交差反応、アナフィラキシー(過敏性)反応などのような有害な副作用を起
こす程大きくしてはならない。一般に、この投与量は患者の年齢、容態、性別お
よび病気の程度に応じて変化し得、当業者が決定することができる。投与量は、
なんらかの反対の指標(counterindication)があった場合には個々の医者が調節
することができる。投与量は1回につき約0.001mg/kg〜約2mg/kg、好ま
しくは約0.001mg/kg〜約0.2mg/kgの範囲で変えことができ、1日に1
回または複数回、1日または数日間である。
本発明のAgGIFは注射によってまたは時間をかけて少しずつ注入すること
によって非経口投与することができる。本発明のAgGIFは静脈内に、腹膜組
織内に、筋肉内に、皮下に、洞内に、または経皮的に投与することができる。
非経口投与用の製剤としては無菌の水性または非水性溶液、懸濁液および乳濁
液がある。非水性溶剤の例はプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
植物油(たとえば、オリーブ油)、および注射可能な有機のエステル(たとえば
、オレイン酸エチル)である。水性の担体としては、水、アルコール性/水性溶
液、乳濁液または懸濁液、たとえば生理食塩水および緩衝化媒質がある。非経口
用ビヒクルとしては、塩化ナトリウム溶液、リンゲルぶどう糖液、デキストロー
スおよび塩化ナトリウム、乳酸添加リンゲル液または脂肪油がある。静脈内用の
ビヒクルとしては流体および栄養補充物、電解質補充物(たとえば、リンゲルぶ
どう糖液を主材とするもの)などがある。保存剤その他の添加物、たとえば抗菌
剤、酸化防止剤、キレート化剤および不活性ガスなどが存在していてもよい。
さらに本発明は、本発明のAgGIFが結合することができる抗原に対する望
ましくない免疫応答の治療に使用する、本発明のAgGIFを含む医薬または薬
剤組成物を調製する方法にも係る。AgGIFはヒトAgGIFが好ましい。
抗原特異的免疫抑制を示す抗原結合性AgGIFは、免疫反応が有害でありそ
のような応答を抗原特異的に抑制するのが望ましいような状態を処置するのに使
用しうる。本発明に従って処置できるこれらの疾患としては、過敏症(I〜VI型
)、自己免疫疾患および臓器または組織の移植後の移植片拒絶反応があるが、こ
れらに限られることはない。
過敏症反応は一般に4つのグループに分類される。I型の反応は、抗原特異的
IgEによって生起するマスト細胞顆粒消失の結果起こる即時型過敏症である。
I型の疾病の例としては、植物の花粉、かびの胞子、昆虫の部分、動物の鱗屑、
ハチやヘビの毒、産業塵埃、家庭の塵埃、食品、薬品および薬物のような物質に
よって生じる最も普通のアレルギーがある。II型の反応は特定の抗体、通常はI
gGやIgMの標的細胞に対する作用によって引き起こされ、細胞の破壊に至る
。II型の疾病の例としては、輸血反応、胎児赤芽球症、自己免疫溶血性貧血、重
症筋無力症およびグレイヴス病がある。III型の反応は抗原‐抗体複合体の形成
およびその後の抗体エフェクターメカニズムの活性化によって引き起こされる。
III型の疾病の例としては、免疫複合体糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群お
よびある種の形態の関節炎がある。IV型の反応はT細胞、マクロファージ、線維
芽細胞その他の細胞型の関与する細胞媒介反応である。これらは遅延型過敏症と
もいわれる。アレルギー性接触皮膚炎はこのカテゴリーの典型的な例である。
自己免疫疾患とは、自己抗原に対する免疫系の反応によって引き起こされて組
織の破壊に至る一群の疾患をいう。これらの応答は抗体、自己反応性T細胞また
は両者によって媒介され得る。これらの症状の多くは過敏症に関して上記したも
のと重複している。いくつかの重要な自己免疫疾患には糖尿病、自己免疫性甲状
腺炎、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデスおよび重症筋
無力症が包含される。
MHCの根本的な理解により組織の類別の技術が進歩し、その結果臓器または
組織移植における成功率が大きく向上した。今日一般に行なわれる移植手術のい
くつかには腎臓、心臓、肝臓、皮膚、膵臓ランゲルハンス島および骨髄のような
臓器や組織がある。しかし、ドナーとレシピエントが遺伝的に同一でない場合に
はやはり移植片拒絶が起こり得る。
限定するわけではないが上述した特定の疾病を始めとする上記症状の全てで有
害な免疫応答のダウンレギュレーションは宿主にとって有益である。この点、T
細胞、抗体または両者によって媒介される免疫応答を特異的に抑制しつつ他の通
常の免疫機能は全て維持するのにAgGIFを使用できる。たとえば、実験的ア
レルギー脳脊髄炎(EAE)は、精製したミエリン塩基性タンパク質の投与によ
ってマウスで誘発され得るヒトの多発性硬化症の動物モデルである。THはこの
疾病の発病に重大な役割を果たすことが示されている(Wraith,et al.,Cell,5
7:709-715,1989)。所与のマウス株で自己反応性T細胞によって認識される抗原
決定基の数は限られている。さらに、自己免疫性TCRの構築に使用するVαお
よびVβ遺伝子セグメントは、少数の脳炎発生エピトープに対するT細胞応答の
大部分が同じTCRをもつように等しく制限されている。TCR決定基に対する
抗体はin vivoでAgT細胞を枯渇させて病気から保護するのに有効に用いられ
た(Owhashi and Heber-Katz,J.Exp.Med.168:2153-2164,1988)。本発明の実
施の際は、AgGIF遺伝子をそのような自己反応性T細胞から単離し、適当な
宿主細胞で発現させ、in vitroとin vivoで抗原特異的免疫応答を抑制する能力
を試験すればよい。この目的でAgGIFを使用するのは、多発性硬化症や重症
筋無力症のようなある種のヒトの疾病において自己免疫性T細胞が検出され、あ
る種のVαおよびVβ対立遺伝子の制限された有用性を同様に有しているように
みえるという最近の知見に鑑みて特に重要である(Oksenberg,et al.,Proc.Na
tl.,Acad.Sci.USA,86:988-992,1989)。
本発明によると、以上の症状は、前記抗原に対して生じる免疫応答を抑制する
関連の抗原に対して特異的なAgGIFを有効量患者に投与することによって処
置できる。使用するのに選択するAgGIFは、本明細書に記載したPFCアッ
セイのようなin vitroの免疫調節検定によって評価できる。AgGIFは、限定
するわけではないが注射、注入、非経口および経口といった各種方法で投与でき
る。AgGIFおよび関連する誘導体、類似体、たとえば可変領域から誘導され
たペプチドは、唯一の活性剤として、または他の成分と共に、使用することがで
きる。そのような組成物はリン酸緩衝生理食塩水、生理食塩水および滅菌水を始
めとする生理学的に許容できる担体と共に投与することができる。あるいは、A
gGIFを送出するのにリポソームを使用することができる。これに関連して、
細胞特異的抗原を認識して細胞特異的抗原に結合する抗体とリポソームとを複合
体化させることによって、AgGIF組成物を「ターゲッティング」するための
手段を提供することができる。
有効投与量は、関係する抗原に対してin vivoで生じるであろう免疫応答を抑
制するのに必要な量である。AgGIFの使用量は投与法、他の活性化合物の使
用、などによって変わる。通常、0.1μg〜100μg/mlの程度の循環血清
レベルを生じる投与量を使用できる。抗原特異的応答を抑制するのに最も効果的
な濃度は、本明細書に記載し当業者には公知であるPFCアッセイのようなin v
itroアッセイにさまざまな濃度のAgGIFを添加して、達成された阻害のレベ
ルをモニターすることによってin vitroで決定できる。
以下の実施例は本発明を例示するものであり、限定するものではない。これら
は使用できるものの代表例ではあるが、当業者には公知の他の方法もこれに代え
て使用できる。
実施例1
材料と方法 細胞系
:OVA特異的サプレッサーT細胞(Ts)ハイブリドーマ231F1細胞(Ja
rdieu,et al.,J.Immunol.,138:1494,1987)、ハチ毒ホスホリパーゼA2(P
LA2)に特異的なTsハイブリドーマ3B3細胞(Mori,et al.,Int.Immunol.,
5:833,1993)、TCRβ鎖のmRNAとCD3−mRNAを含有するがTCRα
鎖のcDNAを含有しないT細胞系175.2(Glaichenhans,et al.,J.Immunol.
,146:2095,1991)を使用した。231F1細胞と3B3細胞はいずれもその細胞表面に
TCRを発現した(モノクローナル抗TCRβ鎖と抗CD3を用いた免疫螢光法
により決定)が、175.2細胞はいずれの抗体でも染色されなかった。抗原と抗体
:結晶性オボアルブミンはNutritional Biochemから購入し、ハチ毒
ホスホリパーゼA2はSigma Chemical Co.(St.Louis,MO)から購入した。抗原は
、
ゲル1ml当たりタンパク質1〜3mgでCL Sepharose 4Bにカップルさせた。PL
A2はすでに記載されている(Mori,et al.,上掲)ようにしてCNBrで処理した
。抗マウスCD3(145-2C11)(Lee,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,8
4:1374,1987)、抗TCRα鎖(H28-710)(Beker,et al.,Cell,87:911,1989)
および抗TCRβ鎖(H57-597)(Kubo,et al.,J.Immunol.,142:2736,1989)m
ABおよびポリクローナルウサギ抗GIF抗体(Mikayama,et al.,Proc.Natl
.Acad.Sci.USA,90:10056,1993)はすでに記載されている。モノクローナル
抗体(mAb)は全て培養上清または抗血清をプロテインA Sepharoseに吸着さ
せて精製した。カラムに保持されたIgGは0.1MグリシンHClバッファー(
pH3.0)で溶出して回収した。mAbのH28-710、H57-597またはウサギ抗GI
F抗血清のIgG画分をAffigel 10にカップルさせた。2〜4mgのmAbまたは
5mgの抗GIFは1mlのゲルにカップルさせた。正常なウサギIgG(RGG)
はゲル1ml当たりタンパク質5mgとしてAffigel 10にカップルさせた。PCRおよびDNA配列決定
:Fast Trackm RNA単離キット(Invitrogen)を用
いて231F1細胞からポリ(A)+RNAを単離し、cDNAに逆転写した。cDN
A合成システム(Gibco BRL)を用いて二本鎖cDNAを生成させ、T4リガーゼ(
Inaba,et al.,Internat.Immunol.,3:1053,1991)で環化させた。TCRαの
cDNAクローニング用PCRプライマーを合成した。これらのプライマーのヌ
クレオチド配列は、それぞれ、5′−CGAGGATCTTTTAACTGGT
ACACA−3′(Cαのヌクレオチド47〜24)(配列番号7)、5′−G
TAGCGGGATTTAACCTGCTCATG−3′(Cαの366〜38
9)(配列番号8)、5′−CGACAACTGTGCAGTGGTTCCTA
C−3′(図2Aの146〜169)(配列番号9)、5′−AGGAACAA
AGGAGAATGGGAGG−3′(図2Aの213〜234)(配列番号1
0)、5′−TCAACTGGACCACAGGCCTCAGC−3′(図2A
の804〜784)(配列番号11)であった。PCR反応は変性には95℃で1
分、アニーリングには55℃で2分、伸長には72℃で2分行なった。増幅したDN
Aを単離し、TAクローニングベクターPCRII(Invitrogen)に挿入した。D
NA配列決定はシーケンスキット(United States Biochemical)を用いて標準
的なジデオキシ法によって行なった。発現ベクターの構築と安定なトランスフェクション
:哺乳動物の発現ベクターpE
Fneoはすでに記載されている(Liu,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,91:
11227,1994)。XbaI部位を有するTCRαのcDNAの5′端とNotI部位を有す
る同cDNAの3′端に相当する2つのプライマーを用いたPCRでTCRα鎖
をコードする全長cDNAを増幅し、cDNAをpEFneoに挿入した。上記5′プ
ライマーとTCRαの3′端をコードする3′プライマー、エンテロキナーゼの
リンカー配列、6つのヒスチジン残基のタグドメインおよびNotI部位を用いてP
CRによりTCRα−タグ遺伝子を作製し、同じベクターに挿入した。200V、9
60μFのエレクトロポレーション(Bio-Rad)によってトランスフェクションした
。安定なトランスフェクタントはG418(0.5mg/ml)耐性によって選択した
。TCRαのmRNAの発現は[32P]で標識したVα11.3特異的プローブを用
いたノーザンブロットハイブリダイゼーションによって評価した。ハイブリドーマ細胞と安定なトランスフェクタントのの刺激
:231F1細胞と3B3細
胞の抗原刺激のために、10%Nu血清を含むDMEMに懸濁したT細胞ハイブ
リドーマ(1×106細胞/ml)を、100μg/mlのOVA(Jardieu,et al.,上掲
)または30μg/mlのCNBrで処理したPLA2(Mori,et al.,上掲)でパル
ス処理したA20.3細胞(2×105細胞/ml)と共に培養した。24時間の培養後上清
を回収した。CD3の架橋によってハイブリドーマ細胞または安定なトランスフ
ェクタントを刺激するために、細胞を氷上で30分5μg/mlの抗CD3で処理し
た。細胞を洗浄し、無血清DMEMに再懸濁し、106/mlの細胞を含有する細胞
懸濁液を、プロテインAでコートした組織培養フラスコで培養した(Iwata,et a
l.,J.Immunol.,143:3909,1989)。24時間のインキュベーション後培養上清を
回収した。培養上清の分画
:細胞系の細胞の培養上清または細胞質画分を適当な免疫吸着剤
上で分画した。特に記載しない限り培養上清は限外ろ過により10〜50倍に濃縮し
、サンプルを1/3〜1/5倍容量のRGGとカップルさせたAffigel 10と共に一晩混
合した。懸濁液をカラムに装填し、洗浄液と共に通り抜け画分を2〜3mlの免疫
吸着剤カラムにかけた。この調製物を一晩カラムに循環させた後、カラムの40〜
50倍容量のPBSで洗浄した。免疫吸着カラムに残ったタンパク質をカラムの3
倍容量の0.1MグリシンHClバッファー(pH3.0)で溶出させて回収した。H
isタグを有する組換えペプチドは、Ni−NTAアガロース(Qiagen)を用いて
精製した。濃縮した培養上清を4℃で50mMのリン酸ナトリウムバッファー(p
H8)に対して透析し、NaClを最終濃度300mMで加えた。サンプルを4℃で3
0分間1/10容量のNi−NTAアガロースと穏やかに混合し、懸濁液をカラムに
詰めた。カラムの40倍容量の1mMのイミダゾールを含有するリン酸バッファーで
洗浄した後カラムに保持されたタンパク質を、100mMのイミダゾールを含有する
リン酸バッファーで溶出した。SDS−PAGEおよび免疫ブロット
:アフィニティーで精製した調製物を還元
性条件下15%のポリアクリルアミドゲルでSDS−PAGEにより分析した。い
くつかの実験ではサンプルをE.coliから誘導された組換えヒトGIF(T.Mika
yamaから供給された)と共に分析した(Kirin Brewery Co.,Maebashi,Japan)。
ゲル中のタンパク質をPVDF膜に移し、高化学発光ウェスタンブロット検出系
(Amersham)で免疫ブロットを実施した。ポリクローナルウサギ抗GIFのIgG
画分とmAbのH28-710をそれぞれGIFエピトープを有するペプチドとTCR
α鎖決定基を有するペプチドの検出に用いた。GIF生物活性の検出
:マウスT細胞ハイブリドーマ12H5細胞が、グリコシル化
されたIgE結合性因子(IgE−BF)の生成から、グリコシル化されてない
IgE−BFの生成にスイッチする能力によって活性を検出した。アッセイ手順
の詳細についてはすでに記載されている(Iwata,M.and Ishizaka,K.,J.Immu
nol.,141:3270,1988)。簡単にいうと、連続2倍希釈の試験すべきサンプルの
存在下で12H5細胞をマウスIgEと共に培養し、培養ろ液中のIgE−BFをレ
ンチルレクチンSepharoseで分画した。12H5細胞をIgEのみと共に培養した場
合細胞が形成したほとんど全てのIgE−BFがレンチルレクチンSepharoseに
結合し、αメチルマンノシドによる溶出によって回収された。しかし、12H5培養
物に十分量のGIFを加えると、IgE−BFのほとんどはレンチルレクチンSe
pharoseに保持されず、通り抜け画分中に回収された。サンプルのGIF力価は1
2H5細胞により形成されるIgE−BFの性質であるサンプルの最大希釈を示し
ている。
実施例2
抗原特異的GIF中の55kDペプチドの同定
以下の実験では抗原特異的GIFの同定を記載する。OVAに特異的なTsハ
イブリドーマ231F1細胞をOVAでパルスしたA20.3細胞と共に24時間培養した。
限外ろ過により培養上清を濃縮した後濃縮培養上清をOVAとカップルさせたSe
pharoseで分画した。通り抜け画分と酸で溶出した画分とのGIF生物活性の分
布により、最初の培養上清のGIF生物活性の80〜90%が免疫吸着カラムに保持
され、酸溶出物に回収されたことが示された。すなわち、この酸溶出物をSDS
−PAGEで分析した後ポリクローナル抗GIFで免疫ブロットした。抗GIF
に結合する主要なバンドは55kDaペプチドであった。抗原で刺激したPLA2
特異的Tsハイブリドーマ3B3細胞の培養上清で同様な実験を行なった。
図1はTsハイブリドーマからの抗原特異的GIFの分析結果を示す。図1A
は、抗原でパルスしたAPCで3B3細胞を刺激して得られPLA2とカップルした
Sepharoseを用いてアフィニティー精製したPLA2特異的GIFの結果を示す(
レーン2)。E.coli由来の組換えヒトGIFはレーン1にアプライした。これ
らは還元性条件下でSDS−PAGEにかけた後抗GIFで免疫ブロットした。
図1Bでは、H28-710とカップルさせたAffigelを用いて、抗CD3で刺激した23
1F1細胞からOVAに特異的なGIFをアフィニティー精製した。GIF力価が
1:80の溶出画分(レーン1)をOVA‐Sepharoseでさらに分画した。酸溶出
物(レーン2)と通り抜け物(Eff、レーン3)をSDS−PAGEおよび抗
GIFによる免疫ブロットによって分析した。図1CはH28-710による免疫ブロ
ットで分析した同じ画分を示す。
図1Aに示されているように、抗原とカップルしたSepharoseからの溶出物を
還元性条件下のSDS−PAGEおよび抗GIFを用いたウェスタンブロットで
分析したところ、55kDaの単一のバンドが得られた。OVA特異的Tsハイ
ブリドーマ231F1細胞をOVAでパルスしたAPCで刺激し、OVA−Sepharose
を用いてOVA特異的GIFを精製したとき同様な結果が得られた。OVA特異
的GIF調製物およびPLA2特異的GIF調製物の両方で55kDaのペプ
チドが同定されたことにより、GIF活性がこのペプチドに関連していることが
示された。
抗原特異的GIF調製物のペプチドの特性を決定するために、231F1細胞を抗
CD3で処理し、無血清培地に懸濁させ、プロテインAでコートした組織培養皿
で24時間培養した。抗原特異的GIFはAffigelにカップルさせたモノクローナ
ル抗TCRα鎖H28-710に結合する(Iwata,et al.,J.Immunol.,143:3917,19
89)ので、培養上清をRGGとカップルさせたAffigelに予め吸着させ、通り抜け
画分をH28にカップルさせたAffigelで分画した。予期した通り、培養上清中のG
IF生物活性の大部分(80〜90%)が免疫吸着剤に結合し、酸溶出で回収された
。この吸着に使用したRGGAffigelの酸溶出物ではGIF生物活性が検出され
なかった。H28とカップルさせたAffigelからの溶出画分をSDS−PAGEで分
析したところ、抗GIFに結合する55kDaペプチドと13kDaペプチドが
再び立証された(図1B、レーン1)。そこで、GIF力価が1:80の溶出画分
をOVAとカップルさせたSepharoseでさらに分画した。SDS−PAGEによ
る免疫吸着および免疫ブロットで得た画分の分析により、55kDaのペプチド
とGIF生物活性が酸溶出物中に回収されるが、通り抜け画分中には検出されな
いことが示された。重要な知見は、この55kDaペプチドがウェスタンブロッ
トにおいて抗GIFおよび抗TCRα鎖の両方に結合したということである(図
1B、1C)。
コントロールとして刺激してない231F1細胞の培養上清を用いて同様な実験を
行なった。処理してない231F1細胞を無血清培地に懸濁させ、プロテインAでコ
ートした組織培養フラスコで培養した。その上清をRGGAffigelに予め吸着さ
せ、H28とカップルさせたAffigelで分画した。刺激してない細胞の最初の培養上
清の生物活性は抗CD3で刺激した細胞の培養上清と同等であった。しかし、R
GGAffigelでもH28-710-Affigelでもその酸溶出画分中には生物活性は検出され
なかった。後者の画分はウェスタンブロットでH28-710 に結合する55kDaの
ペプチドを含んでいなかった。すなわち、H28-710Affigelからの通り抜け画分は
抗GIFAffigelに吸着され、カラムに保持されたタンパク質は酸溶出により回
収された。抗GIF‐Affigelからの溶出物はGIF生物活性をもっており、
ウェスタンブロットで抗GIFに結合する13kDaペプチドを含有していた。
以前の観察(Jardieu,et al.上掲)から予期されたように、刺激してない231F1
細胞の培養上清のGIF生物活性はOVA‐Sepharoseに結合せず、OVA‐Sep
haroseから得た酸溶出画分はウェスタンブロットで抗GIFに結合する55kD
aペプチドを含有していなかった。これらの結果が示していることは、231F1細
胞がOVAでパルスされたAPCによって刺激されたかまたは細胞表面のCD3
の架橋により刺激されたときにのみ231F1細胞から55kDaペプチドが放出さ
れるということである。
実施例3
Ts細胞由来のTCRα鎖の分子クローニング
231F1細胞に由来するTCRα鎖をコードする遺伝子をInaba,et al.が記載し
た方法によってクローニングした(Inaba,et al.,上掲)。231F1細胞のmRNA
から二本鎖cDNAを合成し、T4リガーゼを用いて連結することによって環化
した。Cα領域遺伝子中のヌクレオチド47〜24に相当するアンチセンスオリ
ゴヌクレオチドとこの領域中のヌクレオチド366〜389に相当するセンスオ
リゴヌクレオチドとを使用してPCRを実行した(実施例1参照)。PCRで増
幅したDNAをサブクローニングし、Cα遺伝子プローブを用いてスクリーニン
グした。陽性クローン中のDNA挿入物のヌクレオチド配列により、融合相手BW
5147に由来するものとは異なるユニークなVαJα遺伝子の存在が明らかになっ
た。分析した5個のDNA挿入物のうち2つのクローンが同じ配列をもっていた
。Vα領域の推定されたアミノ酸配列は3個のアミノ酸を除いてVα11.3のもの
と同一であった(Jameson,et al.,J.Immunol.,147:3185,1991)(図2)。23
1F1細胞由来のVαJα遺伝子中のJα領域はユニークであったが、KapplerとPa
lomerが記載したJα−3DT(Yague,et al.,Nucl.Acids Res.,16:11355,1
988)と86%相同であった。図2Aに、231F1細胞由来の全長TCRα鎖cDN
Aのヌクレオチド配列と推定されたアミノ酸配列を示す。L、V、J、Cはリー
ダー配列、Vα領域、Jα領域、Cα領域を示す。図2Bはタグ−TCRαのc
DNAの3′端のヌクレオチド配列を示す。
231F1細胞中のユニークなTCRα鎖が完全なCα領域をもっているかどうか
決定するために、TCRα鎖のCα遺伝子をクローニングした。231F1のmRN
Aから一本鎖cDNAを合成し、Vα11.3に特異的なプライマー(図2のヌクレ
オチド146〜169)とオリゴdTを用いてPCRを実行した。反応混合物を
100倍に希釈し、Cα遺伝子を含有するDNA断片を、Vα11.3中のヌクレオチ
ド213〜234とCα3′端特異的プライマーを用いてPCRで増幅した。二
回目のPCRで増幅したDNA断片をサブクローニングし、挿入物のヌクレオチ
ド配列を決定した。その結果によって、この実験で得られた9つのクローンのう
ち8つがCα遺伝子の完全なヌクレオチド配列をもっており、231F1細胞がユニ
ークなTCRα鎖(完全な配列を図2Aに示す)をもっていることが示された。
プライマーを含まないPCR反応バッファー中でヌクレオチド1〜437およ
び213〜804に相当するTCRαのcDNAをクローニングし末端を切断し
た2つの断片を等量混合することによって、全長TCRα−cDNAのクローニ
ングを完成させた。こうして得られた全長のcDNAをPCRで増幅し、pEFneo
に挿入したcDNAを、TCRβとCD3を発現するが機能性のTCRα遺伝子
を欠くT細胞系175.2(Glaichenhans,et al.,上掲)にトランスフェクトした。m
RNAのノーザンブロットによってVα11.3cDNAをもつ各クローンから安定
なトランスフェクタントを選別し、最高量のα鎖mRNAを発現するT細胞クロ
ーンを樹立した。免疫蛍光法で測定したところ代表的なクローンであるE106はそ
の細胞表面にTCRαβとCD3を発現したが、元の175.2細胞系の細胞は抗C
D3でも抗TCRβ鎖でも染色できなかった。E106細胞がTCRα鎖を合成する
ことを確認するために、安定なトランスフェクタントをDMEMで培養し、約1
09個の細胞から得た細胞溶解物をH28-710とカップルしたAffigelに吸着させた
。免疫吸着剤からの酸溶出物画分をSDS−PAGEによって分析しその後mA
bのH28-710で免疫ブロットしたところ、このmAbに結合した35kDaのペ
プチドの存在が明らかになった。
予期した通り、175.2クローンの細胞溶解物を同じ手法で分画し、H28-710-Aff
igelからの酸溶出物を免疫ブロットにより分析したところ、ペプチドは検出され
なかった。図3に、安定なトランスフェクタントE106から得たTCRα鎖の免疫
ブロット分析結果を示す。E106細胞とトランスフェクトしてない175.2細胞系
細胞の細胞溶解物をH28-710とカップルしたAffigelに吸着させ、カラムに保持さ
れたタンパク質を酸溶出によって回収した(溶解物)。E106細胞を抗CD3で刺
激し、培養上清を同じ免疫吸着剤で分画した(上清)。溶出画分はH28-710によ
る免疫ブロットで分析した。
E106クローンが可溶性のTCRα鎖またはその誘導体を放出する可能性を試験
するために、細胞を抗CD3で刺激した。培養上清(300ml)を濃縮し、RGG
とカップルしたAffigelに吸着させ、通り抜け画分をH28-710とカップルしたAffi
gelで分画した。酸溶出画分をSDS−PAGEと免疫ブロットで分析したとこ
ろモノクローナル抗TCRα鎖に結合するペプチドは検出できなかった(図3)
。E106細胞はTCRα鎖またはその誘導体を分泌できなかったようである。
実施例4
Ts細胞によるTCRα鎖遺伝子産物の生成
Tsハイブリドーマ231F1は抗原刺激により抗原特異的GIFを生成し、この
因子はH28-710とカップルしたAffigelに結合するので、Tsハイブリドーマにお
けるTCRα鎖の過剰発現(over-expression)がこの抗原特異的因子の産生を高
めるかどうか決定する試験を行なった。すなわち、TCRα鎖cDNAをTsハ
イブリドーマにトランスフェクトして安定なトランスフェクタントを樹立した。
トランスフェクトした細胞クローンを、Vα11.3cDNA断片をプローブとして
用いたmRNAのノーザンブロット分析によって選択した。最高量のVα11.3+
mRNAを発現する代表的なクローン211αの試料を抗CD3で刺激するかまた
は刺激しないで培養した。無血清培地で24時間培養後、培養上清を20倍に濃縮し
、mAbH28-710を用いた免疫ブロットによって分析した。
図4に、231F1細胞にTCRα鎖cDNAを入れた安定なトランスフェクタン
トによる55kDaペプチドの生成を示す。図4Aは、トランスフェクトしてな
い231F1細胞と抗CD3で刺激した安定なトランスフェクタント211α細胞を示す
。刺激してない細胞(−)またはCD3で刺激した細胞(+)の培養上清を濃縮
し、H28-710を用いた免疫ブロットによって分析した。図4Bは、抗CD3で刺
激しH28-710 Affigel で分画した211α細胞の培養上清とH28-710またはポリクロ
ーナル抗GIFを用いた免疫ブロットによって分析した酸溶出画分を示す。
図4Aに示されているように、抗CD3で刺激した211α細胞の培養上清はm
AbのH28に結合する55kDaペプチドを含有していたが、刺激してない細胞
の培養上清ではこのペプチドは検出されなかった。免疫ブロットの特異性を確認
するために、抗CD3で刺激した細胞の培養上清をH28-710とカップルしたAffig
elに吸着させ、酸溶出画分を免疫ブロットで分析した。図3Bに示されているよ
うに、55kDaのペプチドは酸溶出物中に回収された。抗CD3で刺激した23
1F1細胞の培養上清における前記の観察結果(図1)から予期されたように、免
疫ブロットで測定したとき、アフィニティー精製した調製物中の55kDaペプ
チドはH-28ばかりでなく抗GIFとも結合した(図4B)。この知見と一致して
、GIF生物活性は酸溶出画分の1:40希釈物中に検出されたが、この活性はH-
28 Affigelからの通り抜け画分の1:2希釈物中には検出できなかった。元の培
養上清中のGIF生物活性の滴定の結果、この培養上清中の50%より多くの活性
がH-28 Affigelの酸溶出画分中に回収されたことが示された。55kDaのペプ
チドは調製物中でGIF決定基を有する唯一のペプチドである(図4B)から、
このGIF生物活性はこのペプチドに関連しているものと思われる。
TCRα鎖cDNAの安定なトランスフェクタントはトランスフェクトしてな
い231F1細胞より多くの55kDaペプチドを産生した。この観察結果を確認す
るために、231F1細胞を同じ手法で抗CD3で刺激し、その培養上清をH28-710-A
ffigelで分画した。元の培養上清のGIF生物活性の大部分は免疫吸着剤からの
酸溶出画分中に回収されたが、この画分は免疫ブロットでmAbのH28-710と抗
GIFの両者に結合する55kDaペプチドを含有していた。211α細胞と231F1
細胞から得られたアフィニティー精製した物質の連続2倍希釈物をウェスタンブ
ロットで分析したところ、211α細胞で形成された55kDaペプチドは同数の2
31F1細胞が産生したものより約10倍多いことが示された。TCRα鎖cDNA
のトランスフェクションがこのペプチドの生成を著しく高めたことは明らかであ
る。
この55kDaペプチドがTCRαcDNAの産物であることを確認するため
に、6つのヒスチジン残基のペプチドをコードするヌクレオチド配列をTCRα
鎖cDNAの3′端に結合し(図2B参照。タグ−TCRαcDNAの3′端の
nt配列)、このTCRα−タグ遺伝子を231F1細胞にトランスフェクトした。
代表的な安定なトランスフェクタントとトランスフェクトしてない231F1細胞の
試料を抗CD3で刺激し、または刺激しないで培養した。濃縮した培養上清の一
部をNi-NTA Agaroseに吸着させ、カラムに保持されたタンパク質を100mMのイミ
ダゾールで溶出して回収した。
図5に、231F1細胞中のTCRα−タグ遺伝子の安定なトランスフェクタント
によるHis−タグを有する55kDaペプチドの産生の結果を示す。図5Aに
示されているように、安定なトランスフェクタントF5、F12およびF15な
らびにトランスフェクトしてない231F1細胞の試料を刺激なしに(−)または抗
CD3mAbで処理した後に(+)培養した。培養上清を濃縮し、SDS−PA
GEおよびH28-710による免疫ブロットによって分析した。抗CD3で刺激した
細胞の培養上清はTCRα決定基を有する55kDaペプチドを含有していた。
図5Bでは、Hisを含有するペプチドをNi-NTA agaroseを用いてアフィニティ
ー精製し、溶出物をH28-710による免疫ブロットで分析した。安定なトランスフ
ェクタント由来の55kDaをアフィニティー精製したが、231F1 細胞由来のペ
プチドはNi-NTA agaroseに結合しなかった。
図5Aに示されているように、抗CD3で刺激した細胞の培養上清はいずれも
H28-710に結合する55kDaペプチドを含有していたが、刺激してない細胞の
培養上清にはこのペプチドは検出されなかった。この結果もまた、安定なトラン
スフェクタント由来の55kDaペプチドがNi-NTA Agaroseに結合するが231F1
細胞由来の同じペプチドは結合しない(図5B)ことを立証していた。
Ni-NTA Agaroseの溶出物中の55kDaペプチドがH-28 Affigelから得られた
ものと同じであることを確認するために、代表的な安定なトランスフェクタント
F12を抗CD3で刺激し、培養上清をNi-NTA AgaroseまたはH28-710とカップ
ルしたAffigelで分画した。吸着剤に保持されたタンパク質をイミダゾールまた
はグリシンHClバッファー(pH3.0)で溶出して回収し、免疫ブロットで分
析した。
図6は、231F1細胞中にTCRα−タグ遺伝子を含む安定なトランスフェクタ
ントがHisタグを有する55kDaペプチドを産生することを示す。F12ク
ローンを抗CD3で刺激し、培養上清をNi-NTA agaroseまたはH28-710 Affigel
で分画した。カラムからの溶出物をモノクローナルH28-710またはポリクローナ
ル抗GIFで免疫ブロットすることによって分析した。Cα決定基およびGIF
決定基を有する55kDaペプチドはNi-NTA agaroseとH28-710 Affigelの両者
の溶出画分で検出された。
図6に示されているように、どちらの調製物もH28-710およびポリクローナル
抗GIFに結合する55kDaペプチドを含有していた。予期された通り、培養
上清中のGIF生物活性の大部分がH-28 Affigelに結合し、酸溶出によって回収
された。また、Ni-NTA Agaroseからの溶出画分は元の培養上清中に存在していた
GIF生物活性の約1/2を含有していることも見出された。元の培養上清中に存
在していたGIF生物活性の残りの1/2はNi-NTA Agaroseに保持されず、通り抜
け画分に回収されるが、その溶出画分中の活性は夾雑物のためとは思われない。
というのは、100mMのイミダゾールで溶出する前に1mMのイミダゾールを含有す
るPBSでカラムをよく洗浄したからである。さらに、刺激してないF12細胞
の培養上清中のGIF生物活性はNi-NTA Agarose中に保持されなかった。これら
の結果は総じて、55kDaペプチドがTCRα鎖cDNAの産物であること、
およびGIF生物活性がこのペプチドに関連していることを示している。
実施例5
55kDaペプチドは抗原特異的GIFのサブユニットである
55kDaペプチドが実際に抗原特異的GIFであるか否かを決定するために
実験を行なった。安定なトランスフェクタント211α細胞を抗CD3で刺激し、
培養上清をH28-710とカップルしたAffigelカラムで分画した。予期した通り、T
CRα決定基を保有する55kDaのペプチドは免疫吸着剤に結合し、酸性pH
の溶出によって回収された。次にこの酸溶出物をOVAとカップルしたSepharos
eで分画した。H-28 Affigelから溶出した画分中のGIF生物活性の約2/3〜3/4
がOVA-Sepharoseに結合し、酸溶出によって回収された。OVA-Sepharoseか
らの酸溶出物と通り抜け画分の免疫ブロット分析によって、55kDaペプチド
が溶出画分中で検出可能であるが、通り抜け画分は酸溶出画分より実質的に多く
の55kDaペプチドを含有していた。この結果が示しているのは、55k
Daペプチドは抗原特異的GIFのサブユニットであるが、安定なトランスフェ
クタントから放出されたペプチドの一部はOVA-Sepharoseと結合できなかった
ということである。
231F1細胞に由来する抗原特異的GIFは抗TCRα鎖ばかりでなくAffigelと
カップルしたmAb抗TCRβ鎖、すなわちH-57-597(Iwata,et al.,J.Immun
ol.,143:3917,1989)とも結合するので、抗CD3で刺激した211α細胞の培養
上清をH57-597とカップルしたAffigelカラムで分画した。免疫吸着剤に保持され
たタンパク質を酸溶出によって回収した。通り抜け画分をH28-710-Affiに吸着さ
せ、抗TCRα免疫吸着剤に結合したタンパク質を回収した。抗TCRβ(レー
ン1)および抗TCRα(レーン2)の溶出画分をH28-710を用いた免疫ブロッ
トによって分析した。予期した通り、元の培養上清中のGIF生物活性の大部分
(70〜80%)がH-57-597カラムからの酸溶出画分中に回収され、この画分はウェ
スタンブロット分析においてmAbのH-28に結合する55kDaバンドを含んで
いた(図7)。しかし、mAbのH-57-597はこの画分の免疫ブロット分析におい
ていかなるペプチドも検出できなかった。そこで、H57-597-Affigelからの通り
抜け画分をH28-Affigelに吸着させ、カラムに保持されたタンパク質をGIF生
物活性および免疫ブロットに関して評価した。結果は、明らかに、かなりの量の
H-28+55kDaペプチドがH-57-597に結合するがH28-710とカップルしたAffige
lには結合しなかったことを示している。しかし、この画分のGIF生物活性はH
-57-597-Affigelからの溶出物に存在するもののほぼ1/4〜1/3であった。この結
果が示唆しているのは、55kDaペプチドのマイナーな部分がH57-597と反応
する別のペプチドと複合体を形成しているが、211α細胞から分泌された55k
Daペプチドのかなりの部分はこのペプチドと関連していないということである
。特定の理論に縛られるつもりはないが、抗TCRβ抗体と結合するこのペプチ
ドは55kDaのGIFが抗原に結合するのに必要であるらしいと推定される。
以上、本発明を現時点で好ましい具体例に関して記載して来たが、本発明の範
囲を逸脱することなくさまざまな修正をすることが可能であるものと理解された
い。したがって、本発明は以下の請求の範囲によってのみ限定されるものである
。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Preparation of antigen-specific glycosylation inhibitor
This invention is a government of Approval No. AI11202 awarded by the National Institutes of Health.
With assistance, the U.S. Government has certain rights in the invention.
You.Background of the Invention
1. Field of application of the invention
The present invention relates to the immune response in a broad sense, and particularly the suppression of the immune response to a specific antigen.
The present invention relates to an antigen-specific glycosylation inhibitor (AgGIF) which is useful for the present invention.
2. Description of related technology
For some time, immunologists have been trying to find mechanisms that regulate the immune response.
The immune system is being studied. Because of this, the immune response is reduced or increased non-specifically.
Various drugs and protocols are used. But this kind of adjustment is satisfactory
It doesn't work. Because this kind of regulation affects the whole immune system
And individual elements of the immune system that allow antigen-specific modulation of the immune response
It is not a matter of understanding. For example, in the treatment of allergies
Immune response to specific allergens without compromising the individual's overall immune system
May be advantageously suppressed.
Introduction of a foreign antigen into an individual leads to two major components: the functional function of lymphocytes.
Cells mediated by different populations (referred to as T cells and B cells, respectively)
An immune response is generated consisting of vesicular and humoral immunity. T cells are in the immune system
Produce lymphokines that "help" or activate a variety of other cell types.
And respond to antigenic stimulation. In addition, certain T cells may have cytotoxic effectors.
Can be a human cell. On the other hand, the response of B cells is mainly
Consists of an antibody that is a secreted product that binds.
The salient features of both B-cell and T-cell responses are sensitive to antigens for immunization.
Although specific, the mechanism of antigen recognition is different. Antibodies are also available on solid surfaces
Binds directly to antigens in solution, whereas T cells look like the surface of antigen presenting cells.
Reacts only with antigens present on a solid phase. These antigens also have major histocompatibility
Association with class I or class II molecules encoded by the gene complex (MHC)
Must be presented to the T cells in the process. This MHC is a variety of immunological functions
Refers to a series of genes encoding proteins having Class I gene
The product is found on every cell and is a major transplant rejection target. Class II remains
Most of the gene products are expressed in cells of various hematopoietic lineages,
Involved in cell interactions. Both class I and class II proteins are anti-
It has also been shown to function as a receptor for antigens on the surface of primitive presenting cells
.
In 1970, Gershon and Kondo (Immunology 18: 723, 1970) ruled out T cells.
It was proposed that the course of the epidemic response could also have a negative effect. This immunity
The idea of regulation was initially skeptical, but then became antigen-specific in a wide range of experimental systems
Suppressor T cells (Ts) have been reported (Green, et al., Ann. Rev.
Immunol. 1: 439-463, 1983; Dorf and Benacerraf, Ann. Rev. Immunol. 2: 127-
158, 1984).
Attempts to get an overview of the mechanism of Ts action resulted in T cell culture supernatants.
Several soluble mediators have been discovered. So, the function of Ts
Is a T suppressor factor (TsF) that acts on other T cells and B cells.
It was hypothesized that it would be fulfilled by the release. Based on the experimental data,
An elaborate model that explains the complex interactions of various Ts subsets with their TsF
Dell has been proposed (Asherson, et al., Ann. Rev. Immunol. 4: 37-68, 1986).
Specific cell surface markers for different functional subsets of T cells have been identified
Therefore, a search for Ts and their unique markers for TsF was performed. First
First, studies of the Ts cell phenotype can make them cytotoxic (cytotox
ic potential) expresses CD8 (Lyt-2), a marker common to T cells
It was shown that. 1976, structures specifically expressed by mouse Ts
(Murphy, et al., J. Exp. Med. 144:
699, 1976; Tada, et al., J. Am. Exp. Med., 144: 713, 1976). Code this antigen
Genes that have been identified in the mouse MHC as IEα and IE
It was found to be in the I region during β. This locus is named IJ
Was.
In the early 1980s, the field of cytoimmunology began to shift from phenomenology to molecular characterization
Was. As a result of this transition, T cell receptor (TCR) characterization and various lymphokine
Numerous discoveries have been made, such as identification and the three-dimensional structure of MHC proteins. I
However, the application of molecular cloning techniques to the study of T cell-mediated suppression is also fruitful
Some results were not obtained. For example, biochemically purify TsF until it is homogeneous
Attempts have been made with little success. The mouse MHC I region gene
When isolated and sequenced, enough DNA to carry the IJ gene was found to be IEα
And appeared not to be between I-Eβ. In addition, many T cell clones and T cells
Inspection of TCRβ gene rearrangement in vesicular hybridoma revealed that helper T
Only cells and cytotoxic T cells contain such rearrangements, whereas
All tested Ts are negative and Ts may not express a functional receptor
(Hedrick, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82: 531-535, 1
985).
The specificity of the response of T and B cells to antigens depends on the characteristics expressed by these cells.
This is the function of a receptor. It has been discovered that B cells secrete this receptor in the form of antibodies.
When viewed, B cell receptor research evolved rapidly. Plasmacytoma, monochrome
Tumors naturally occurring in antibody-producing cells with a monoclonal in origin
It is. These tumors were first identified in the isolation of antibody molecules and characterization of their structure.
It became a continuous source of the homogeneous protein used (Potter, Physiol. Res. 52:
631-710, 1972). Now, the cell surface form of an antibody contains a transmembrane anchor domain.
Except that they are identical to their membrane-bound counterparts.
(Tonegawa, Nature 302: 575-581, 1983).
On the other hand, early studies on TCR did not detect the secreted form of TCR.
However, approaches using soluble antibodies have not been available effectively. In addition, T cells
Analysis of TCR becomes more difficult with the discovery of MHC restriction in antigen recognition
(Zinkernagel and Doherty, Nature 248: 701-702, 1974). at the time
Asks whether a single TCR is responsible for binding to both antigen and MHC,
Is 2
There was debate as to whether two separate receptors were involved. But obviously
What was thought was that the TCR was not likely to be the same as the B cell receptor.
It was that.
In the 1980's, monoclonal antibodies, recombinant DNA technology and antigen-specific T cells
The development of long-term vesicle culture methods has greatly facilitated the identification of TCRs. T cell
Monoclonal antibodies raised against the loan population are specific for immune T cells only
(Allison, et al., J. Immunol. 129: 2293, 1982; Ha).
skin, et al., J. Exp. Med. 157: 1149, 1983; Samelson, et al., Proc. Natl
. Acad. Sci. USA 80: 6972, 1983). Using these clone-specific antibodies, T
When the cell membrane was immunoprecipitated, the molecular weight was 46,000 daltons by SDS-PAGE.
Band was discovered. 90,000 dalton band under non-reducing conditions
Was detected, suggesting a dimeric structure of the TCR. Subsequent experiments show that the functionality
TCR consists of two disulfide-linked glycoproteins called α and β
(Marrack and Kappler, Science
238: 1073-1079, 1987). At about the same time, the complementary DNA encoding the α and β chains
(CDNA) clones have been isolated in humans and mice (Hedrick, et al., Natu
re 308: 149-153, 1984; Hedrick, et al., Nature 308: 153-158, 1984; Yanagi
, Et al., Nature 308: 145-149, 1984). By analyzing the sequence of this cDNA,
Coding sequence is formed by rearranged gene segments similar to antibody genes
It was proved that. When these α and β genes are transferred to recipient cells,
It has been shown to be necessary and sufficient to confer specificity and MHC restriction (Dembic
, Et al., Nature 320: 232-238, 1986). That is, the TCR of the heterodimer is
It appears to be involved in recognizing the combination of antigen and MHC. α variable area
And β variable regions suggest that they are prone to recognize antigen and MHC, respectively
(Kappler, et al., Cell 49: 263-271, 1987; Winoto, et al., Nat.
ure 324: 679-682, 1986; Tan, et al., Cell 54: 247-261, 1988), but recognition is acceptable
Other studies have suggested that it is a property that emerges from the whole body (Kuo and Hood, Proc. Natl.
. Acad. Sci. USA 84: 7614-7618, 1987; Danska, et al., J. Am. Exp. Med. 172: 27
-33, 1990). CD3 is non-covalently bound to the TCR and is occupied by the TCR (o
ccup
ancy) induced transmembrane signaling events leading to T cell activation
Complex of the resulting polypeptide (Clevers, et al., Ann. Rev. Immunol. 6: 629).
, 1988). Direct stimulation of CD3 by antibodies mimics the normal pathway of T cell activation
(Meuer, et al., J. Exp. Med. 158: 988, 1983). CD3
For transport to the surface of T cells, this is combined with the complete heterodimeric TCR complex intracellularly.
An association is required. In addition, α and β chains of TCR and C
Complexes with D3 polypeptides have also been demonstrated to be assembled in the endoplasmic reticulum (M
inami, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84: 2688-2692, 1987; Alarcon, e
t al., J.S. Biol. Chem. 236: 2953-2961, 1988). Precisely formed complete receptor
TCR / CD3 is then transported to the cell surface as a functional unit. Imperfectly
The assembled receptor complex is degraded in the endoplasmic reticulum or released via the Golgi apparatus.
It is transported to the sosome, where it is degraded. Therefore, not combined
The α and β chains usually do not appear to be accessible outside the T cell. Complete TC
Even α and β receptors for R cannot be easily detected in extracellular secreted form
. Conventionally, these functions in antigen recognition are located on the surface of T cells and of heterodimers.
It was thought to be limited to form.
It is now clear that the αβ TCR is expressed by most functional T cells
It is. A second type of TCR consisting of a γδ heterodimer has been identified,
, These receptors are expressed on a small number of peripheral T cells and have a role in their antigen-specific recognition.
Involvement has not yet been proven. Structurally, T cells αβ and γδ receptors are primary
High homology with antibody molecules in sequence, gene organization and DNA rearrangement mode (D
avis and Bjorkman, Nature 334: 395-402, 1988). However, T cell antigen receptors
Antibodies differ from antibodies in two important respects. That is, the TCR is found only on the cell surface,
Recognizes antigen only in the context of MHC encoded molecules.
Recent studies show that TCRs may be excreted or released from cells
(Guy, et al., Science 244: 1477-1480, 1989; Fai
rchild, et al., J. Immunol. 145: 2001-2009, 1990). But secreted that way
The resulting molecule is a complete TCR, a partial fragment, or
Other molecules with differentially reactive epitopes have not been proven. In this specification
Prior to the findings demonstrated in the described examples, a functionally active TCRa chain was
The view that it can be released from T cells independently of the TCR component is controversial and suspicious.
Was leaning. Klausner et al. Reported that TCRα was small unless complexed with CD3δ.
Is retained in the endoplasmic reticulum and decomposed there (Bonifacino, et al., Science 2
47: 79-82, 1990) and transported to the cell surface as part of the CD3-TCR complex.
Untransferred TCRa was shown to be degraded in the lysosome (Minami, et al.
, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84: 2688-2692, 1987). These observations indicate that T
It is against the pathway by which CRα can be released from cells. Also retained in the ER
Research on the TCRβ that is degraded there,
It has been suggested to be more complex (Wileman, et al., Cell Regulation 1:
907-919, 1990). For example, SCID mice expressing the TCRβ transgene
In the immature thymus in the absence of the TCRα and CD3 components
It is expressed on the surface of cells (Kishi, et al., EMBO J. 10: 93-100, 1991). Also, V
A truncated TCRβ chain gene containing only the DJ and Cβ1 domains was constructed.
, Such molecules were secreted despite the expectation that they would be degraded (Gascoigne
, J. et al. Biol. Chem. 265: 9266-9301, 1990). That is, some cells have a TCR
Truncation, possibly as a complex with other unidentified molecules and / or after translation
It was possible that a small amount could be released in a given form.
In some experiments, unidentified soluble regulators that react with antibodies to TCRa
The presence of one or more has been reported. For example, a synthetic polypeptide antigen,
Li 18, Plus IAdCD4 specific for+Helper T cell hybridoma
Cell-free immunomodulatory activity was detected in the in vitro assay of A1.1. This cause
Good antigen specificity of the offspring corresponded to that of the T cell hybridoma (Zheng,
et al., J. Amer. Immunol. 140: 1351-1358 1988). Corresponding to Vα and Vβ of TCR
Antisense oligonucleotides specifically inhibit cell surface TCR-CD3 expression
Although it was found to be harmful, it was V that inhibited the production of the soluble regulatory activity of A1.1.
Vβ (or control oligonucleotide)
) Did not inhibit (Zheng, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 3758-376).
2, 1989). In a very recent study, the antigen-specific regulatory activity of A1.1
It is bound and eluted to a monoclonal antibody column specific for α, and metabolically labeled.
The supernatant was separated as a protein having a molecular weight of 46,000 daltons. this
The activity is not linked to anti-TCRβ antibody, anti-TCR Vβ antibody or anti-CD3ε antibody.
(Bissonnette, et al., J. Immunol. 146: 2898-2907, 1991). TC
Ts activity sharing the Rα chain determinant but not derived from the surface TCR has been reported.
But not characterized (Collins, et al., J. Immunol. 145: 2809-2812, 199).
0). Takeda et al. (J. Immunol. 145: 2846-2853, 1990) also share the TCR α chain determinant.
But report THC activity restricted to MHC. In contrast to these results
Fairchild (J. Immunol. 145: 2001-2009, 1990) reacts with anti-TCR Cα
DNP-specific Ts factor that reacts with anti-Vβ antibody and anti-TCR-β antibody
Report a child. Prior to the findings described herein, the observed antigen-specific
Identify the role of TCRa as a soluble immunomodulatory mediator involved in nodal activity
There is nothing fixed or elucidated.
3 to replace or delete the TCR transmembrane region for the production of a soluble TCR molecule
Tried three major strategies. The most direct approach is to add a translation stop codon to the TCR
introduced upstream of the α or TCRa / β dimer. Transfected with cDNA
In COS-1 cells, COS-7 cells or Hela cells, TCRa is Golgi.
It is reported to be rapidly degraded in non-lysosomal compartments before entering the device (Wil
eman, et al. Cell. Biol., 110: 973-986, 1990; Lippincott-Schwartz, et.
al., Cell, 54: 209-220, 1988; Baniyash, et al., J. Am. Biol. Chem., 263: 9874
-9878, 1988; Bonifacino, et al., Science, 247: 79-82, 1990; Bonifacino, e
t al., Cell, 63: 503-513, 1990; Manolios, et al., Science, 249: 274-277, 1
990; Shin, et al., Science, 259: 1901-1904, 1993). In the second strategy, TC
Placental alkaline phosphatase for extracellular V and C domains of R α and β chains
Glycosyl-phosphatidylinositol membrane anchor of ze or Thy-1 molecule
(Shuffle) (Lin, et al., Science, 249: 677-679, 1990; Slanetz, et.
al., Eur. J. Immunol., 21: 179-183, 1991). Corresponding lipid-bound TCR polypeptide
Peptides treat cells with phosphatidylinositol-specific phospholipase C
Is released from the membrane in a soluble form and the solubilized TCRαβ heterologous
Dimers react specifically with anti-clonal clonotypic monoclonal antibodies
Was shown. However, the yield of released TCR polypeptide is too low
However, this molecule could not be applied for clinical use. The third approach is TC
R and the constant region of immunoglobulin (Gregoire, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. US
A, 88: 8077-8081, 1991; Weber, et al., Nature, 356: 793-796, 1992) or C
Hybridization with D3 zeta chain (Engel, et al., Science, 256: 1318-1321, 1992)
To produce the protein by genetic engineering. These fusion proteins
Is secreted into the medium by transfection of myeloma or leukemia cells.
All of these soluble TCRs are serologically equivalent to the corresponding cell surface-bound TCRs.
It was shown to carry the epitope to be detected. However, these fusion tags
The proteins show low affinity antigen recognition and may be immunogenic. But
Despite all the work that has been done on the role of TCRa,
Prior to the invention, TCRα was a member of other TCR subunits, such as part of the membrane-bound TCR.
And was known to exist.
One example where the immune response is suppressed is in the treatment of allergies. Allerge
IgE antibodies to arginine cause hay fever and other allergies such as exogenous asthma.
-Has been established to be involved in sexually transmitted diseases. Ig in allergic diseases
Due to the critical role of E antibodies, regulation and suppression of IgE antibody production against allergens
The possibility has emerged that control is one of the fundamental treatments for allergic diseases. Was
For example, the serum of hay fever patients who are sensitive to ragweed allergens
IgE antibodies to allergens are detected. This IgE antibody titer is in the pollen season
After rising after the knot, it drops slightly during the rest of the year. IgE in serum
Has a half-life of only a few days, so a sustained IgE antibody titer
If these antibodies are not exposed to the allergen,
Indicates that they are continuously synthesized.
Control IgE antibody response in laboratory animals over the past 20 years
Several different attempts were made to do so. One approach is allergy
Classical immunotherapy, or desensitization treatment, in which a small amount of allergen is repeatedly injected into the elderly
It is an improvement. This desensitization procedure may improve clinical symptoms in some patients.
IgG antibody titers in serum of hay fever patients decreased after this treatment.
Did not. The main immunological effect of this treatment is to increase the formation of IgE antibodies.
To suppress the rise in IgE antibody titers after the pollen season.
You.
The limitation in desensitization or immunosuppressive treatment is that patients have large
Rugen cannot be tolerated. To overcome this difficulty, therapeutic urea
Chemical modification of denatured antigens or antigens such as polyethylene glycol (PEG) conjugates
Attempts have been made to use allergens. This modified antigen is
Relatively large amounts of modified antibodies without allergic symptoms
The original can be injected. However, modified antigens can stimulate antigen-specific T cells.
Can be. Injection of modified antigen into mice intravenously resulted in primary I against natural antigen
There is evidence that antigen-specific suppressor T cells have been generated that suppress the gE antibody response.
Obtained. However, when he started this treatment after the antibody titer reached its maximum,
Treatment had minimal effect on ongoing IgE antibody formation (Takatsu and I
shizaka, J.S. Immunol., 117: 1211, 1976). Consistent with observations in mice, flowers
Clinical trial of allergen conjugated to polyethylene glycol in hay fever patients
Thus, it was shown that this treatment did not reduce IgE antibody titers. Modified anti
Probably, the failure to suppress ongoing IgE antibody formation by repeated injections of the original
This may be due to the relatively large amount of antigen-specific helper T cells present in allergic patients.
U. Modified antigens not only trigger the generation of antigen-specific suppressor T cells
And expand the population of helper T cells, so the latter effect of this treatment is suboptimal.
It may have exceeded the effect of Lesser T cells. This interpretation is antigen-specific
Ongoing IgE antibody formation upon introduction of suppressor T cells into immunized mice
(Takatsu and Ishizaka, J. Im
munol., 117: 1211, 1976). The collective suggestion of these results is that helpers
Generating antigen-specific suppressor T cells without expanding the T cell population
If possible, suppress persistent IgE antibody formation in hay fever patients
That is possible.
Two types of T that have affinity for IgE and selectively regulate IgE synthesis
Cellular factors have already been discovered. One IgE binding factor (IgE-BF)
While selectively increasing the IgE response, other types of IgE-BF select that response.
Selectively suppress. The main difference between this IgE enhancer and the IgE suppressor is that
It appears to be the carbohydrate portion of the molecule. IgE enhancer is lentil lectin
And IgE inhibitors bind to these lectins
No (Yodoi, et al., J. Immunol., 128: 289, 1982). IgE enhancer or
Analysis of cellular mechanisms for the selective production of IgE repressors
Cloning of IgE enhances IgE enhancer and IgE repressor
Carrying the gene and the carbohydrate portion and biological activity of these factors
Sex properties have been shown to be established during the post-translational glycosylation process (Martens,
et al., Proc. Nat'l Acad. Sci., U.S.A., 84: 809, 1987). Under physiological conditions
This glycosylation process is triggered by two T cell factors that enhance or inhibit this process.
Controlled. These factors include glycosylation inhibitor (GIF) and
It is called glycosylation enhancing factor (GEF).
A unique property of GIF is its biochemical activity. This lymphokine is a lipomode
Monochrome against lipomodulin (phospholipase inhibitory protein)
Binds to a null antibody (Uede, et al., J. Immunol., 130: 878, 1983). Also, GI
The major source of F is antigen-specific suppressor T cells (Ts)
(Jadieu, et al., J. Immunol., 133: 3266, 1984). Oval
Subsequent Fruit for Bumin (OVA) -Specific Suppressor T Cell Hybridoma
Experiments showed that these hybridoma cells were pulsed with antigen (OVA) to obtain syngeneic macro cells.
When stimulated by phage, GIF (antigen binding
Sex GIF). However, OVA with the same hybridoma
GIF with no affinity for it (non-specific GIF) was constitutively secreted. Non-special
Studies of the association of the heterologous GIF with the OVA binding GIF indicate that this antigen binding GIF
Is shown to be composed of an antigen-binding polypeptide chain and a non-specific GIF.
(Jardieu and Ishizaka, in Immune Regulation By Characterized Polypepti
des, Goldstein, et al., eds., Alan R. Liss, Inc., NY, p595, 1987). Ma
In addition, this antigen-binding GIF has been described as an antigen-specific sub-supplement by other researchers.
It has an antigenic determinant common to Lesser T cell factor (TsF), and
It has also been found that it specifically suppresses the antibody response. In addition, antigen binding GIF
In addition, antigen-specific TsF described by other researchers was also
-Binds to immunosorbents coupled with lipomodulin (141-B9) and
Was recovered by elution from an immunosorbent (Steele, et al., J. Immu).
nol., 142: 2213, 1989).
Despite the serious limitations of desensitization in the treatment of allergies, this technique remains
This is the method that is often selected. Therefore, it is antigen-specific but extant
There is a particular need for techniques that do not have the side effects seen with desensitization therapy.
Preventing host versus graft rejection (HVG) and graft versus host rejection (GVH)
It is essential to suppress the immune response. Unfortunately, even in autoimmune diseases, HVG
And GVH also have limited efficacy in suppressing the immune response, and
Use highly toxic drugs that work systemically, not unusually. Such treatment
Due to the strict restrictions of the law, immunosuppressants with lower toxicity but higher specificity
is necessary. The present invention provides a means for accomplishing this.Summary of the Invention
The discovery underlying the present invention is that the binding directly to an antigen and the
TCRa in the formation of antigen-specific GIF (AgGIF)
AgGIF is an expression product of the TCRa chain gene.
That is. Previously, certain TCRas were identified as a single polypeptide.
It is not known to confer specificity to non-specific GIF after expression
Was. Accordingly, the present invention relates to polynucleic acids encoding antigen-specific GIF polypeptides.
Methods for isolating leotide and substantially pure antigen-specific GIF polypeptides
A method for isolation is provided for the first time.BRIEF DESCRIPTION OF THE FIGURES
1A, 1B and 1C show antigen-specific GIFs derived from Ts hybridomas.
2 shows an immunoblot analysis of.
2A and 2B show the nucleotide sequence of the TCRa chain cDNA and the deduced
FIG. 2C shows the nucleotide sequence of the mouse GIF cDNA.
FIG. 2D shows the nucleotide sequence of human GIF cDNA.
1 shows the reotide sequence and the deduced amino acid sequence.
FIG. 3 shows the results from stable TCRa chain cDNA transfectants.
Figure 5 shows an immunoblot analysis of the incoming TCRa chain.
4A and 4B show culture supernatants from TCRa chain transfectants.
3 shows an immunoblot analysis.
5A and 5B show His-t derived from TCRa chain transfectants.
Figure 5 shows immunoblot analysis of 55kD antigen-specific GIF using ag.
FIG. 6 shows an immunoblot of TCRa-tag gene transfectants.
.
FIG. 7 shows an immunoblot of 211α cells stimulated with anti-CD3. Lane 1
Indicates the eluted fraction after anti-TCRβ, and lane 2 indicates the eluted anti-TCRa.Detailed description of the invention
The present invention provides for the production, isolation and production of antigen-specific GIF for the modulation of antigen-specific immune responses.
And use. For example, specific for the corresponding antigen and antigen-specific suppression
Hypersensitivity reaction, autoimmune reaction and graft rejection using antigen-specific GIF that induces
Abnormal reaction can be suppressed.
The present invention has non-specific GIF and both antigen-binding and immunomodulatory activities
TCR α chain (not a complete T cell surface antigen receptor consisting of α and β)
Pertains to polypeptides. Antigen-specific GIF (AgGIF)
Antigen-binding GIF-TCRa protein with regulatory activity is produced by various methods
can do. For example, based on a known amino acid sequence,
And / or expression of AgGIF protein by chemical synthesis.
Wear. Alternatively, A from the culture supernatant of a continuous T cell line releasing this active agent
gGIF can be purified directly. While not intending to be bound by any particular theory,
The GIF and TCRa chains can be transcribed from a single polynucleotide or simultaneously.
It appears to be transcribed and translated from two or more polynucleotides to be translated. the latter
In this case, the two polypeptides can be combined to form AgGIF.
In one embodiment, the present invention provides for the activation of suppressor T cells (this activity
Induces expression of the AgGIF gene in T cells), a suppressor
Hybridizing a T cell polynucleotide with a non-specific GIF polynucleotide
Hybridizes with the oligonucleotides and TCRα polynucleotides
Contacting the oligonucleotide with a non-specific GIF oligonucleotide and TC
Isolate a polynucleotide that hybridizes to both Rα oligonucleotides
A polynucleotide encoding an AgGIF polypeptide (one
Or more than one).
The term "activation" refers to stimulating T cells to induce the production of AgGIF
Point to. Activation of suppressor T cells crosslinks CD3 or T cell surface receptors
Preferably, or the cells are exposed to syngeneic macrophages pulsed with antigen.
The antigen in this case is an antigen to which AgGIF binds.
The method of isolating a polynucleotide encoding an AgGIF polypeptide comprises:
DNA or RNA of T suppressor cells is specifically hybridized with non-specific GIF.
Hybridizes with oligonucleotide probe and TCRa chain to be hybridized
Contacting with an oligonucleotide probe. In particular, AgGIF
The polynucleotide to be loaded is an oligonucleotide derived from the constant region of the TCRa chain.
Hybridizes with the probe. Encodes the AgGIF described herein
By isolating the polynucleotide (where "contacting" means nucleic acid hybridization)
If a suitable probe is available, any probe derived from any organism can be used.
AgGIF gene sequence can be isolated. For example, GIF or
Oligonucleotide sequences corresponding to part of the sequence encoding the constant region of the TCRa chain
Lobes can be chemically synthesized. This requires a short amino acid sequence.
The rigopeptide linkage must be known. Of such screening
If the hybridization is mRNA, single-stranded DNA or denatured double-stranded
It is preferred to work with DNA. Hybridization is performed using the desired polypep
CDNA cDNA derived from a source in which mRNA sequences related to
This is particularly useful for loan detection. In other words, to avoid non-specific binding
The use of stringent hybridization conditions for
Hybridize a single probe, the perfect complement in a mixture, with target DNA
Autoradiography of specific cDNA clones
(Wallace, et al., Nucl. Acid Res., 9: 879, 19).
81).
The GIF probe has the sequence shown as SEQ ID NO: 1 or 3 (FIG. 2C or
Mouse or human GIF polynucleotide shown in 2D. These are each
Mouse or human GIF nucleotide sequence).
New One of skill in the art will be able to hybridize to the putative AgGIF polynucleotide.
To determine suitable oligonucleotides that can be used as probes for
And will be able to. For hybridization to the constant region of TCRa chain
The oligonucleotide probe used is SEQ ID NO: 5 (corresponding to the constant region of the TCRa chain).
Preferably). Probe length is about 15-25 nuclei
Otides are preferred, but are specific under stringent conditions.
Design longer or shorter probes if possible
Can be.
The polynucleotide encoding AgGIF isolated by the method of the invention is D
NA or RNA may be used. For example, this polynucleotide may be genomic DNA
It may be cDNA or messenger RNA. Messenger for cDNA preparation
Both the RNA (mRNA) and AgGIF genomic sequences produce the desired AgGIF.
It can be obtained from living cell sources. As part of the discovery of the present invention, AgGIF
That the genomic sequence cannot be obtained from unactivated cell sources
Is now clear. Without intending to be bound by any particular theory, antigen stimulation
The rearrangement or translocation of the GIF gene or the TCRa chain gene
Are placed in close proximity and transcribed as a single molecule, resulting in TCRa
Seem to confer antigen specificity on the AgGIF polypeptide.
Any polynucleotide encoding all or part of the fusion polypeptide
, The cleavage product of which encodes a polypeptide having the biological activity of AgGIF
Insofar, it should be understood that they are encompassed by the present invention. With such a polynucleotide
These include naturally, synthetically or intentionally manipulated polynucleotides. For example
, AgGIF polynucleotides can be subjected to site-directed mutagenesis.
This polynucleotide sequence also contains the antisense sequence and the resulting consequent genetic code.
Heavy
Are included. There are 20 natural amino acids, most of which are 2
Defined by one or more codons. Therefore, no degenerate nucleotide sequence
Again, the amino acid of the fusion polypeptide encoded by the nucleotide sequence.
As long as the amino acid sequence does not change functionally, it is included in the present invention.
The present invention also provides a polynucleotide complementary to the nucleotide sequence of the present invention.
I do. A "complementary" nucleotide sequence is one in which the complementary sequence is hybridized.
Hybridizes under specific conditions with a particular nucleotide sequence. These conditions include
Temperature, pH, buffer and nucleotide composition are included. For example, double-stranded D
The plus and minus strands of the NA molecule are complementary nucleotide sequences. Of the present invention
The polynucleotide includes a genome encoding the desired AgGIF polypeptide.
At least 15 bases in length that selectively hybridizes to DNA, typically 1
Fragments longer than 8 bases are included. Selective hybridization is
Conditions that avoid non-specific binding of the nucleotide sequence to its complement, the target DNA
(Eg, pH, temperature, buffer).
The hybridization method uses a labeled mixed synthetic oligonucleotide probe.
This is useful for screening of recombinant clones using the same. In this case, each
The probe is a hybridization probe containing a heterogeneous mixture of denatured double-stranded DNA.
It may be a perfect complement of a specific DNA sequence in the solution sample. like this
In the case of screening, hybridization may be single-stranded DNA or denatured.
It is preferably performed on double-stranded DNA. Hybridization is the purpose
MRNA sequence related to the target polypeptide is derived from a very small amount of raw material
This method is particularly useful in the detection of cDNA clones. In other words, non-specific conclusions
Use stringent hybridization conditions to avoid hybridization
And, for example, a single probe whose target DNA is its perfect complement in a mixture
Specific cDNA clones by hybridization with
It can be visualized by triradiography (Wallace, et al., Nucleic
Acid Research, 9: 879, 1981).
For DNA sequence synthesis, the entire sequence of amino acid residues of the desired polypeptide product is known.
Is often the method of choice. Amino acids of the desired polypeptide product
If the entire sequence of residues is not known, direct synthesis of the DNA sequence is not possible and
The method performed is the synthesis of a cDNA sequence. A target for isolating the cDNA sequence of interest
Some of the standard methods are abundant in donor cells with high levels of gene expression
Plasmid or phage carried, induced by reverse transcription of mRNA
There is the formation of a library of cDNAs. Used in combination with polymerase chain reaction technology
In use, even rare expression products can be cloned. Polype
If a significant portion of the amino acid sequence of the peptide is known,
DNA / DNA hybridization performed on cloned copies of existing cDNAs
In the hybridization method, a sequence presumed to be present in the target cDNA is
Preparation of labeled single- or double-stranded DNA or RNA probe sequences to replicate
Can be used (Jay et al., Nucl. Acid Res. 11: 2325, 1983).
A cDNA expression library such as lambda gt11 is
Expression of the polypeptide using an antibody specific for that polypeptide.
And can be screened indirectly. Such antibodies are polyclonal
Or monoclonally derived, and its c
Detecting expression products indicative of the presence of the protein encoded by the DNA
Can be used for
The DNA sequence encoding the AgGIF polypeptide of the present invention can be transferred to a suitable host cell.
It can be expressed in vitro by transferring DNA. "Host cells
"Is a cell in which the vector can grow and express its DNA. Ma
The term also includes the progeny of the host cell. Mutations occur during replication
Therefore, not all progeny may be the same as the parent cells.
However, the use of the term "host cell" also includes such progeny
Is done. The method of stable transfer, ie, the continuous maintenance of foreign DNA in the host, is
Known in the art.
As a source of sequences encoding antigen-specific GIF and / or cDNA
Using T cells to prepare libraries or genomic libraries
Can be. In addition, some lymphoid organs (eg, spleen, lymph nodes, thymus,
And peripheral blood lymphocytes) for grinding and extracting DNA or RNA
Can be used as Alternatively, with a convenient source of DNA or RNA
Alternatively, a T cell line can be used. Gene containing AgGIF coding sequence
Use of engineered microorganisms and cell lines as a convenient source of DNA for this purpose
Can be.
As a source of AgGIF for use in the method of the invention and / or
Antigen specific that can be used as a source of genetic material used to produce F
T cells are generated and selected by several in vitro techniques well known in the art.
be able to. Sources of T cells are peripheral blood, lymph nodes, spleen, and other lymphoid organs
Organs, or tissue sites where T cells infiltrate, such as tumor nodules. T
The cell fraction is subjected to density gradient centrifugation or a method such as CD2, CD3, CD4,
Cell types using antibodies to T cell surface markers such as
Can be separated from These methods include panning, affinity
There are chromatography, flow cytometry, magnetic bead separation, etc.
It is not limited to them. Use antibodies against markers not expressed by T cells
Or utilizing non-T cell membrane properties such as adhesion to various substrates.
A negative selection method that enriches T cells by removing cell populations can also be used.
You. In addition to the above techniques, we select helper T cells and cytotoxic / suppressor T cells.
More specific markers such as anti-CD4 and anti-CD8 respectively
Antibodies to markers expressed on T cell subsets (subgroups) such as memory cells
Can be used to further select T cell subsets of interest.
To generate antigen-specific T cell lines in vitro, appropriate irradiated antigen-presenting cells must be used.
Repeated stimulation with optimal concentrations of specific antigens in the presence of cells and cytokines
Good. Antigen presenting cells should be obtained from autologous or MHC compatible sources.
B, transformed with macrophages, dendritic cells, Langerhans cells, EBV
It can be a cell or unseparated peripheral blood mononuclear cell. Natural cytokines
Or various interrogations such as recombinant interleukins 1, 2, 4 and 6
Ichin can be included. One such technology, for example, Takata, et
al., J. et al. Immunol. 145: 2846-2853, 1990.
A clonal population of antigen-specific cells consists of irradiated feeder cells, antigens and cytokines.
By T cell cloning using the limiting dilution cloning method in the presence of
Can be guided. Alternatively, the T cell hybridoma is an antigen-specific T cell
HAT selection and re-fusion after fusion with a fusion partner tumor line such as BW5147 or BW1100
It can be produced by cloning. Antigen-specific T cells
Cloned and propagated using a monoclonal antibody against CD3
Came. T cell clones and T cell hybridomas are obtained directly from in vivo sources
Cells, and then confirm them prior to the cloning and fusion procedures.
Testing and selection against the retained antigen-specific T cell line can be performed. T
Cell clones were obtained by repeated stimulation with antigen or anti-CD3 every 7-14 days.
Can be maintained for a long time, and then can be increased by cytokines.
Can be. On the other hand, T cell hybridomas undergo periodic antigen stimulation in a suitable medium.
It can be grown without litter. Antigen-specific reactivity of T cell clones (A
gGIF) was screened by methods known in the art, including ELISA.
To
AgGIF-producing Ts hybridomas are based on the cDNA encoding this factor.
Preferably, it is a source. Antigen-specific T cell factor has a certain epitope specificity
It is known that it is derived from a T cell clone having the same (Iwata, et al., J. Imm.
unol., 143: 3909, 1989; Yamaguchi, et al., Intl. Immunol., 1: 337, 1992; M
ori, et al., Intl. Immunol., 5: 833, 1993). Mouse spleen cells stimulated with antigen (
Iwata and Ishizaka, J.M. Immunol., 141: 3270, 1988; Ohno, et al., Intl. Imm
unol., 2: 275, 1990) or peripheral blood lymphocytes of allergic patients (Thomas, et al.,
J. Immunol., 148: 729, 1992) for generating a GIF-producing Ts population
The construction of Ts hybridomas producing GIF is known to those skilled in the art. This G
From hybridomas / clones producing IF, antigen-specific GIF producing T
Select s hybridoma or Ts clone. This hybridoma / Ts
Stimulate the loan with syngeneic macrophages pulsed with antigen or mount CD3
Sepharoses or other suitable, stimulated by pons and coupled culture supernatant with antigen
Fractionation on a simple matrix. Elute proteins retained on the column at acidic pH
However, methods known to those skilled in the art, such as those described by Iwata and Ishizaka (Iwata and
Ishizaka, J .; Immunol., 141: 3270, 1988. Incorporated herein by reference
) To determine if GIF bioactivity is present in the eluted fraction. Stimulated
And Ts hybridoma or Ts clone producing antigen-specific GIF
The gene encoding the TCRa chain or AgGIF is cloned.
cDNA or genomic libraries are well-known in the art.
It can be made from DNA fragments generated using techniques. Fragment encoding AgGIF
Is a nucleotide sequence homologous to a portion of the non-specific GIF and TCRa sequences described above.
Identification by screening such libraries with lobes
it can. Here, a single constant region remains for human and mouse TCRa (Cα).
It should be noted that there is a gene. Nuq that encodes Cα in both species
Because the leotide sequence is known, homology to the constant region can be determined by standard methods in the art.
A DNA probe can be synthesized, and using this, cDNA of AgGIF can be synthesized.
In cDNA libraries synthesized or made from T cells or genomic clones
AgGIF fragments that can be used to identify suitable AgGIF sequences
Genes or mRNA transcripts can be isolated from T cells. Or desired
Can construct oligonucleotides specific to the variable region of the TCRa chain of
These may be designed, but on a case-by-case basis depending on the sequence of the variable region.
Would have to. Oligonucleotides designed based on constant regions
Probes are advantageous in this regard. That is, what are the AgGIF genes
Because it can also be used to "find" children or code sequences.
For example, Maniatis, et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold S
(See the technology described in Spring Harbor Laboratory, N.Y., 1989)
. For example, in certain embodiments, T cell hybridoma 231F1 cells (OVA-specific
) Was isolated from the complete nucleotide coding sequence for the TCRa chain gene (Figure
2A and 2B, SEQ ID NO: 5).
Alternatively, it is derived from a non-specific GIF sequence and a specific TCRa sequence
Oligonucleotide probes are primed using PCR (polymerase chain reaction) technology.
AgGIF sequence cDNA that can be used for direct cloning
Or a genome copy could be generated. An overview of such PCR methods
See, for example, Gelfand, D.H., “PCR Technology, Principles and Ap.
replications for DNA Amplification, "Ed., H.A. Erlich, Stockton Press, N.Y.
., 1989 and "Current-Protocols in Molecular Biology," Vol. 2, Ch. 15,
Eds. See Ausubel, et al., John Wiley & Sons, 1988.
The method chosen to identify and clone the AgGIF coding sequence is not relevant.
The use of expression cloning techniques can significantly reduce screening effort.
it can. Recently, one-step methods for cloning and expressing antibody genes have been reported.
(McCaferty et al., Nature 348: 552-554, 1990; Winter and Milstein, Natu
re 349: 293-299, 1991). Based on this technology, the AgGIF gene also has a λ
At the site adjacent to the bacteriophage coat protein gene, such as or fd
It can be cloned directly into a vector. Carrying AgGIF gene
The phage expresses the fusion protein on its surface and expresses the antigen or AgGIF-specific antibody.
Body (a bispecific antibody to the non-specific GIF and the constant region of the TCRa chain, or
Phage particles with binding activity using a column containing two different antibodies)
It can be selected and isolated. AgGIF gene is also accurate in transient gene expression system
Can be used to identify For example, a COS cell line (eg, Ge
rard & Gluzman, Mol. Cell. Biol. 6 (12): 4570-4577, 1986)
. Once a positive clone is selected, the biological activity of the gene product (AgGIF)
Is assayed for antigen specificity by known methods described herein.
Can be.
Due to the degeneracy of the nucleotide coding sequence, amino acids similar to the known AgGIF gene are used.
Other DNA sequences encoding the amino acid sequence may be used in the practice of the present invention.
For expression and expression. Various changes such as changes
Otide residue deletions, additions or substitutions, resulting in identical or functionally equivalent
A sequence encoding the gene product is obtained. This gene product is contained in the sequence
Deletion of amino acids resulting in an unusual change (thus resulting in a biologically active product),
It may include additions or substitutions. Such amino acid substitutions may involve residues
Based on polarity, charge, solubility, hydrophobicity, hydrophilicity, amphipathicity and SH groups
I can. For example, negatively charged amino acids include aspartic acid and
And glutamic acid, and the positively charged amino acids are lysine and arginine
And an amino acid with an uncharged polar head group of similar hydrophilicity
, Isoleucine, valine, glycine, alanine, asparagine, glutamine,
There are serine, threonine, phenylalanine and tyrosine. Also, an appropriate system
The in residue is replaced with alanine / serine to give the protein conformation,
It is also possible to remove sulfhydryl (SH) groups which may affect the activity of the substance.
Regardless of the method used to produce such AgGIF, the molecule
Must be evaluated for its antigen-binding ability and immunomodulatory activity. For example, AgGIF
Is capable of binding directly to the target antigen by ELISA (enzyme-linked immunosorbent assay),
Modified immunology, including sedimentation, western blot, radioimmunoassay
Assay technology (AgGIF is used instead of the antibody commonly used in these assay systems)
Use). Examples of these assays are described in the Examples below.
An example is shown below.
The immunomodulating ability of antigen-binding AgGIF is an antigen-specific detection of immune response.
It can be evaluated using the seysey system. For example, as described and illustrated in this specification
Plaque forming cell (PFC) assay to assess the immune response to specific antigens
AgGIF that suppresses the answer can be identified. Sheep red blood cells (SRBC
Culture of spleen cells in the presence of highly immunogenic carriers such as
This will result in the production of plaque forming cells. Of PFC generated per culture
To assess the number, cultured spleen cells were cultured with SRBC (or a suitable lysable carrier).
) And complement and incubating the mixture as a monolayer. Transparent plaque (even if
Cells surrounded by (of lysed erythrocytes) are counted as PFCs. Spleen
Inhibition of PFC production in cell culture, ie, a reduction in the number of PFCs / culture,
Suggests suppression of the response. To test the inhibitory activity of AgGIF,
To confirm that suppression of antigens is antigen-specific,
Say can be implemented. That is, the target antigen is converted to SRBC (Ag-S
RBC) and spleen cells from non-immunized mice. Anti
To evaluate the immunomodulatory effect of AgGIF specific to the progenitor,
GIF is added to the culture in the presence of the auxiliary components described below (ie,
The minute must be added to the culture before or simultaneously with the AgGIF to be tested)
. Control cultures can be supplemented with AgGIF or use unrelated antigens.
May be used. After incubation, the number of PFC / cultures is evaluated for each condition. Ko
Control of PFC production in the test culture compared to the PFC production observed with
Inhibition is an antigen-specific response to the immune response that the tested AgGIF normally produces in its culture system.
It shows that it suppresses.
The antigen specificity of the monoclonal T cell population is indicative of the proliferation of these cells in response to the antigen
And / or in vitro assays to measure lymphokine production
it can. T cell phenotype can be stained with antibodies to various T cell markers.
And can be confirmed by: Furthermore, to test the antigen specificity of T cells
ELISA can be used.
Can such antigen-specific T cells constitutively secrete AgGIF
Or an activation signal for AgGIF release may be required. Good
Preferably, the antigen-specific T cells are obtained by recombinant DNA technology and / or chemical synthesis.
Sources of genetic material required to produce AgGIF polypeptides by technology
Can be used as With this approach, natural AgGIF cannot be secreted.
Genetic material of AgGIF to use certain antigen-specific T cells according to the invention
Can be used as a source.
In another embodiment, the present invention provides a compound of formula R1-RTwo(Where R1Is a non-specific GIF
Yes, RTwoIs a TCRa chain).
A host cell transformed with the polynucleotide sequence
Culture under conditions that allow expression of the sequence and isolate substantially pure AgGIF
Recombining substantially pure and biologically active AgGIF comprising:
Provide the law. The AgGIF is preferably mouse or human.
As used herein, the term "substantially pure" refers to other, naturally associated, terms.
Polypeptides substantially free of proteins, lipids, carbohydrates and other substances
Point to. One of skill in the art will recognize the epitope of a non-specific GIF as described herein.
And monoclonal antibodies that bind epitopes of the TCRa constant region
Uses standard techniques for protein purification, such as affinity chromatography
This polypeptide can then be purified. This substantially pure polypeptide
A single major band of approximately 55 kD on a reducing SDS-polyacrylamide gel.
Indicates Purity of this polypeptide is determined by amino-terminal amino acid sequence analysis
You can also. As long as the activity of the polypeptide is maintained,
And functional fragments of this polypeptide. Polypeptide biology
Smaller peptides containing specific activity are encompassed by the present invention.
In order to express biologically active AgGIF, a nucleic acid encoding AgGIF is required.
The nucleotide sequence is transferred to a suitable expression vector, i.e., the transcription of the inserted coding sequence.
Insert into a vector containing elements required for translation. Modification of AgGIF coding sequence
Plates can be made to increase the stability, production, purification or yield of the expression product.
There will be. For example, from a fusion protein, AgGIF and a heterologous protein
The expression of the cleavable fusion protein can be engineered. like this
The fusion protein can be purified by affinity chromatography,
It can be easily isolated by immobilizing it on a column specific for protein. A
When a cleavage site is inserted between the gGIF portion and the heterologous protein, this cleavage site is
Chromatographic chromatography by treatment with the appropriate enzymes or reagents to disrupt
AgGIF can be released from the ram (see, eg, Booth, et al., Imm
unol Lett., 19: 65-70, 1988 and Gardella, et al. Biol. Chem., 265: 15
854-15859, 1990).
In order to produce biologically active AgGIF, GIF expressing Ts cells
And cDNA encoding TCRa can be transfected (see Examples
4). Alternatively, a GIF polynucleotide and a TCRa polynucleotide
Transfecting both into one cell at the same time to produce AgGIF
Can be. Furthermore, the same host cell is also transfected with TCR β chain cDNA.
It may be desirable.
Using methods well known to those skilled in the art, the AgGIF coding sequence
Expression vectors containing transcription / translation control signals can be constructed. this
These methods include in vitro recombinant DNA technology, synthetic technology and in vivo recombination /
Gene recombination is included (eg, Maniatis, et al., Molecular Cloning A).
Laboratory Mannual, Cold Spring Harbor Laboratory, N.Y., 1989.
Please refer to the technologies that are available).
Transformation of host cells with recombinant DNA is accomplished by conventional techniques well known to those skilled in the art.
It can be done by technology. The host is a prokaryote such as E. coli
In some cases, competent cells capable of uptake of DNA are harvested after the logarithmic growth phase
Followed by CaCl 2 by procedures well known in the art.TwoFrom cells treated by the method
be able to. Or MgClTwoOr RbCl can be used. Ma
Transformation can be performed after protoplast formation in the host cells or by electroporation.
Depending on the option, it can be implemented.
If the host is a eukaryote, ordinary machines such as calcium phosphate coprecipitation and microinjection
Methods, electroporation, insertion of plasmids encapsulated in liposomes, or
Alternatively, a DNA transfection method such as a viral vector can be used. Ma
Eukaryotic cells contain a DNA sequence encoding the fusion polypeptide of the invention and a simple
A second encoding a selectable phenotype such as the herpes thymidine kinase gene
It can be co-transfected with a foreign DNA molecule. Another method is
Eukaryotic organisms such as mian virus 40 (SV40) and bovine papilloma virus
Transiently infecting or transforming eukaryotic cells using an ils vector
(Eukaryotic Viral Vectors, Cold Spring
Harbor Laboratory, Gluzman ed., 1982). Host cell as described herein
Preferably, a eukaryotic host is used.
Technology for isolating and purifying the polypeptide of the present invention expressed in a microorganism or eukaryote
For example, preparative chromatographic separations and monoclonal antibodies or poly
Conventional techniques such as immunological separation, such as those using clonal antibodies or antigens
Any of the steps may be used.
Various host-expression vector systems are used to express the AgGIF coding sequence
it can. These include recombinant bacteriophages containing the AgGIF coding sequence.
Transform with diDNA, plasmid DNA or cosmid DNA expression vector
Microorganisms such as bacteria, recombinant yeast expression vectors containing the AgGIF coding sequence
Yeast, transformed with a recombinant viral expression vector containing the AgGIF coding sequence.
(For example, cauliflower mosaic virus CaMV, tobacco mosaic virus)
Infected with a recombinant plasmid expression vector (e.g.
Plant cell line transformed with AgGIF coding sequence
Insects infected with a recombinant viral expression vector (eg, baculovirus)
Cell lines or recombinant viral expression vectors containing the AgGIF coding sequence (
(For example, retrovirus, adenovirus, vaccinia virus)
Animal cell lines or transgenic animal cells engineered for stable expression
Vesicle system, but is not limited to these.
Expression vectors may be constitutive or inducible, depending on the host / vector system utilized.
Such as a functional promoter, transcription enhancer element, transcription terminator, etc.
Any of a number of suitable transcription and translation elements can be used (eg, Bitter, et
al., Methods in Enzymology 153: 516-544, 1987). For example
When cloning in a bacterial system, the pL, plac, ptrp,
Uses an inducible promoter such as ptac (ptrp-lac hybrid promoter)
it can. When cloning in a mammalian cell line, the
Motor (eg metallothionein promoter) or mammalian virus
Derived promoters (eg, retroviral long terminal repeats, adeno
Virus late promoter, vaccinia virus 7.5K promoter)
Can be used. To transcribe the inserted AgGIF coding sequence, recombinant DNA or
Promoters produced by synthetic techniques can also be used.
For bacterial systems, depending on the intended use for the expressed AgGIF,
Can be advantageously selected. For example, a large amount of AgGIF
Direct high-level expression of easily purified fusion protein products if you want to produce
A vector that does this would be desirable. Includes cleavage site useful for AgGIF recovery
Those that have been engineered as described above are preferred. Such vectors include high
AgGIF coding sequence such that brid AgGIF-lacZ protein is produced.
The sequence can be ligated into the vector in the same reading frame as the lacZ coding region. c
oli expression vector pUR278 (Ruther et al., EMBO J. 2: 1791, 1983), pIN vector (
Inouye & Inouye, Nucleic acids Res. 13: 3101-3109, 1985; Van Heeke & S
chuster, J .; Biol. Chem. 264: 5503-5509, 1989)
Do not mean.
In yeast, some vectors containing constitutive or inducible promoters
Can be used. For an overview, see Current Protocols in Molecular Biology, Vol.
. 2, Ed. Ausubel, et al., Greene Publish. Assoc. & Wiley Interscience, C
h. 13, 1988; Grant, et al., Expression and Secretion Vectors for Yeast,
in Methods in Enzymology, Eds. Wu & Grossman, 31987, Acad. Press, N.Y.,
Vol. 153, pp. 516-544, 1987; Glover, DNA Cloning, Vol. II, IRL Press, Was
h., D. C., Ch. 3, 1986; Bitter, Heterologous Gene Expression in Yeast, M
ethods in Enzymology, Eds. Berger & Kimmel, Acad. Press, N.Y., Vol. 152
, Pp. 673-684, 1987 and The Molecular Biology of the Yeast Saccharomyce
s, Eds. Strathern et al., Cold Spring Harbor Press, Vols. I and II, 1982
Please refer to. Constitutive yeast promoters such as ADH or LEU2 or GAL
Inducible promoters can be used (Cloning in Yeast, Ch. 3, R. Rothstein In:
DNA Cloning Vol. 11, A Practical Approach, Ed. DM Glover, IRL Press, Wa
sh., D.C., 1986). Alternatively, it facilitates the integration of the foreign DNA sequence into the yeast chromosome.
Vectors that proceed can be used.
When using plant expression vectors, the expression of the AgGIF coding sequence can be
This can be done with any of the promoters. For example, CaMV 3
Viral pros such as 5S RNA promoter and 19S RNA promoter
Motor (Brisson, et al., Nature 310: 511-514, 1984) or TMV
Coat protein promoter (Takamatsu, et al., EMBO J. 6: 307-311, 1987)
Can be used. Alternatively, plant promoters such as the small subunit of RUBISCO (
Coruzzi, et al., 1984, EMBO J. 3: 1671-1680; Broglie et al., Science 22 4
Or 838-843, 1984) or heat shock promoters, such as soy hsp 17.5-E
Or hsp 17.3-B (Gurley, et al., Mol. Cell. Biol. 6: 559-565, 1986).
it can. These constructs include Ti plasmid, Ri plasmid, plant virus vector
Plant using direct DNA transformation, microinjection, electroporation, etc.
Can be introduced into cells. For an overview of such technologies, for example,
Weissbach & Weissback, Methods for Plant Molecular Biology, Academic Pre
ss, NY, Section VIII, pp. 421-463, 1988 and Grierson & Corey, Plant Mole
cular Biology, 2d Ed., Blackie, London, Ch. See 7-9, 1988.
Another expression system that can be used to express AgGIF is an insect system.
In one such system, Autograp is used as a vector to express foreign genes.
ha californica nuclear polyhedrosis virus (AcNPV) is used. This virus is Spodopt
Proliferate in era frugiperda cells. AgGIF coding sequence is non-essential for this virus
Region (eg, the polyhedrin gene) and cloned into the AcNPV promoter (
(For example, a polyhedrin promoter). AgGIF code
Successful insertion of sequence inactivates polyhedrin gene and is not encapsulated
The recombinant virus (ie, the protein encoded by the polyhedrin gene)
Virus without a proteinaceous coat). Next, these recombinant viruses
Use to infect Spodoptera frugiperda cells in which the inserted gene is expressed
You. Smith, et al., J.M. Viol. 46: 584,1983; U.S. Patent No. 4,215,051 to Smith.
Please refer to.
Mammalian tamper expressed using a eukaryotic system, preferably a mammalian expression system
Precise post-translational modifications of the protein are made. Precise processing of primary transfer
Has a cellular mechanism for lycosylation, phosphorylation and, advantageously, secretion of gene products
Eukaryotic cells should be used as host cells for the expression of AgGIF. Nursing
Milk cell lines are preferred. Such host cell systems include CHO, VERO, BHK, He
La, COS, MDCK, -293 and WI38 and Ts hybridomas (expressing GIF
) Can be included, but is not limited thereto. For example, human TCR
transfecting α-polynucleotide into mouse or human Ts cells expressing GIF
And the bioactive human AgGIF is expressed (Example 4).
Mammalian cell lines utilizing recombinant viruses or viral components that direct expression
Can be engineered. For example, when using an adenovirus expression vector
, The AgGIF coding sequence is an adenovirus transcription / translation control complex, e.g.
It can be linked to a promoter and a tripartite leader sequence. This chimera
The gene is then transformed into the adenovirus genome by in vitro or in vivo recombination.
To
Can be inserted. Non-essential regions of the viral genome (eg, region E1 or
When inserted into E3), it can survive in the infected host and express AgGIF.
A recombinant virus is obtained (for example, Logan & Shenk, Proc. Natl. Acad.
. Sci. USA, 81: 3655-3659, 1984). Or vaccinia
The viral 7.5K promoter can be used (see, eg, Mackett, et al.,
roc. Natl. Acad. Sci. USA, 79: 7415-7419, 1982; Mackett, et al., J. Am. Virol
. 49: 857-864, 1984; Panicali, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 79: 4927
-4931, 1982). Of particular interest are replicating as extrachromosomal elements
Is a vector based on bovine papillomavirus that has the ability to
al., Mol. Cell. Biol. 1: 486, 1981). This DNA enters mouse cells
After replication, the plasmid replicates to about 100-200 copies per cell. Inserted
The plasmid does not need to be integrated into the host chromosome for transcription of the cDNA,
High levels of expression are obtained. These vectors contain the neo gene in a plasmid.
By including such a selectable marker, it can be used for stable expression
. Alternatively, the retroviral genome is introduced into the host cell with the AgGIF gene.
To be used as a vector that can direct its expression.
(Cone & Mulligan, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81: 6349-6353, 19
84). Also, high levels of expression can be, but are not limited to, metallothionein IIA
Use inducible promoters, such as
Can also be achieved.
For long-term, high-yield production of recombinant proteins, stable expression is preferred. Wooly
Rather than using an expression vector containing a lupus origin of replication, appropriate expression control
Element (eg, promoter sequence, enhancer sequence, transcription terminator,
AgGIF cDNAs controlled by the
And a selectable marker to transform the host cell. This recombinant plasmid
The selectable marker in it confers resistance to selection, so that cells
Can be stably integrated into its own chromosome and proliferate to form a focus
. This focus can then be cloned and expanded into a cell line.
You. For example, after the introduction of foreign DNA, the genetically engineered cells may be
Proliferation
It is advisable to switch to a selection medium after the reaction. Many selections are available, even if
For example, but not limited to, herpes simplex virus thymidine kinase gene (W
igler, et al., Cell, 11: 223, 1977), hypoxanthine-guanine phosphoribosi
Transferase gene (Szybalska & Szybalski, Proc. Natl. Acad. Sci.
. USA, 48: 2026, 1962), and adenine phosphoribosyltransferase
The genes (Lowy, et al., Cell, 22: 817, 1980) are each tk-, Hgprt or aprt fine
Can be used on vesicles. In addition, anti-metabolite resistance should be a base for selection for:
Can be used as a source. dhfr confers resistance to methotrexate
(Wigler, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77: 3567, 1980; O'Hare, e.
t al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 8: 1527, 1981), gpt is mycophenolic acid
(Mulligan & Berg, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 78: 207).
Neo confers resistance to the aminoglycoside G-418 (Colberre-Grapin
, Et al. Mol. Biol., 150: 1, 1981), hygro is resistant to hygromycin.
(Santerre, et al., Gene, 30: 147, 1984). Recently, another election
Selectable genes are described. That is, trpB replaces tryptophan with cells.
HisD allows cells to replace histidine instead of using indole
(Hartman & Mulligan, Proc. Natl. A.)
cad. Sci. USA, 85: 8047, 1988), ODC (ornithine decarboxylase)
2- (difluoromethyl) -DL-ornithine, a nitin decarboxylase inhibitor
Provides resistance to DFMO (McConlogue L., In: Current Communications
in Molecular Biology, Cold Spring Harbor Laboratory, ed., 1987).
Expression of AgGIF protein products by genetically engineered cells
For example, Western blot, radioimmuno-precipitation, enzyme
Can be assessed immunologically by immunoassays such as binding immunoassays
. However, the final test of the success of the expression system involves the biologically active AgGIF gene.
Includes production of offspring products. If the host cell secretes the gene product, the cultured tiger
AgGIF or immunomodulation thereof using a cell-free medium obtained from a non-effectant host cell
The activity may be assayed. If the gene product is not secreted,
One
And assay for such activity. In any case, there is no limit
Determine the ability of the expressed AgGIF to bind to the antigen, or the T cell hybridoma
From formation of glycosylated IgE binding factor to formation of non-glycosylated IgE binding factor
Assay to Measure Switching Ability (Example 1) and Its Immunological Function
Several assays, including assays to evaluate (eg, PFC assays)
Can be used to assess AgGIF activity.
Alternatively, an antigen-specific GIF (a 55 kDa peptide having GIF activity)
) Can be produced as a fusion protein of biologically active GIF and TCRa chain.
Wear. The 13 kDa GIF polypeptide sequence has been produced in cells of various cell lines.
However, only polypeptides produced by Ts cells are biologically active
(Liu, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 91: 11227, 1994). Human GIF
Stable transfectants containing cDNA in mouse Ts cells are described in Liu, supra.
Produce biologically active human GIF as described in U.S. Pat. Procalci
Encodes a fusion protein consisting of the N-terminal region of the tonin precursor and human GIF
When the chimeric cDNA is transfected into BMT10 cells or COS cells,
A 13 kDa bioactive GIF is secreted. This human GIF polypeptide is
For example, affinity purification using anti-GIF coupled to Affigel
it can.
Calmodulin and others as fusion partners for production of soluble forms of TCRa chains
Bacterial fusion expression systems using the above carriers can also be used. According to this system,
High levels of rumodulin-TCRa fusion protein in the soluble fraction of cell lysates
And expressed in the calmodulin portion of the protein against phenyl sepharose.
The high affinity facilitates rapid purification of the fusion protein. Calmod
Fusion protein with thrombin recognizing a linker sequence between the phosphorus moiety and the TCRa chain
By digesting the protein, the recombinant TCRa chain can be recovered. this
The method yields a TCRa chain consisting of the Vα, Jα, and Cα extracellular regions. the same
The method is also useful for producing a soluble form of the TCR β chain. Bioactive GI
SH group in F molecule is blocked, but recombinant GIF peptide and TCRa chain
After gentle reduction of the mixture, the mixture is digested with protein disulfide isomerase.
Upon processing, an interchain disulfide bond is formed between the TCRa chain and the GIF. And
For example, binding to two independent peptides in the presence of transglutaminase
Using cementoin containing 5 cycles of VKGLDP
The GIF peptide can bind to the TCRa chain. Produce a fusion partner
Other carriers and fusion partners that have cleavage sites useful for such are known to those skilled in the art.
In yet another aspect, the invention relates to the method of activating suppressor T cells (activating
Induces gene expression in T cells), suppressor T cell expression
To antibodies and TCRa polypeptides that bind nonspecific GIF polypeptides
Contact independently with the antibody to bind, and bind to both the GIF and TCRa antibodies.
A substantially pure AgGIF polypeptide comprising isolating the polypeptide.
A method for isolation is provided.
The term "antibody" as used in the present invention refers to an entire molecule and its fragments
Fab, F (ab ') capable of binding to a pitope determinantTwoAnd Fv yo
Stuff. These antibody fragments selectively bind to their antigen or receptor
It has some ability to do so, defined as:
(1) The Fab fragment containing the monovalent antigen-binding fragment of the antibody molecule is intact with the intact light chain.
Digestion of a complete antibody with the enzyme papain so that it forms part of one heavy chain
Can be generated by
(2) The Fab 'fragment of the antibody molecule is reduced by treating the whole antibody with pepsin and reducing it.
It can be obtained by generating the light chain of the wound and part of the heavy chain. Antibody 1 minute
Two Fab 'fragments are obtained per offspring.
(3) (Fab ')TwoTreats the complete antibody with the enzyme pepsin followed by reduction.
F (ab ') is an antibody fragment that can be obtained withoutTwoIs two disulfi
A dimer of two Fab 'fragments held together by a bond.
(4) Fv is expressed as a light chain variable region and a heavy chain variable region expressed as two chains.
Is defined as a genetically engineered fragment containing
(5) Single chain antibodies ("SCAs") are inherited by an appropriate polypeptide linker.
Light chain variable region and heavy chain variable region joined as a covalently fused single-chain molecule
Is defined as a genetically engineered molecule containing
Methods for making these fragments are well known in the art (eg, Harlow and Lane, Ant.
ibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, New York (19
See (88). This is incorporated herein by reference).
As used herein, the term "epitope" refers to the paratope of an antibody to which it binds
, An antigenic determinant on an antigen. Epitopic determinants are usually found on amino acids or sugar side chains.
Are composed of chemically active surface groups of such molecules, usually in a particular three-dimensional
It has structural characteristics and specific charge characteristics.
Binds to the AgGIF polypeptide or TCRa constant region described in the present invention
Antibodies contain whole polypeptide (GIF) or small peptides of interest
Can be prepared using the fragment to be used as an antigen for immunization. Immunize animals
A polypeptide such as SEQ ID NO: 2 or an epitope derived from SEQ ID NO: 2
The constant region derived from the peptide containing the tope or TCRa contains the translated c
It can be derived from DNA or by chemical synthesis and, if desired, a carrier tandem.
Can bind to protein. Usually used for chemical coupling to peptides
Such carriers include keyhole limpet hemocyanin (KLH), tyro
There are globulin, bovine serum albumin (BSA) and tetanus toxoid. Next
In addition, animals (eg, mice, rats, goats, rabbits)
Immunize).
Once a clone producing high levels of biologically active AgGIF has been identified,
The clone can be expanded and used to produce large amounts of protein.
You. The protein may be, for example, but not limited to, immunoaffinity
-Purification, chromatography methods including high-performance liquid chromatography, etc.
Can be purified using techniques well known in the art. This protein
AgGIF can be easily recovered from the culture medium when secreted from cultured cells.
Can be.
Methods for purifying AgGIF from crude T cell cultures are described in
Can be adapted for product purification. For example, A obtained from 231F1 cells used in Examples described later
gGIF was obtained from the crude medium of T cells by affinity after ammonium sulfate precipitation.
It can be purified by chromatography (Zheng, et al., J. Immunol
.
, 140: 1351-1358, 1988; Bissonnette, et al., J. Am. Immunol., 146: 2898-2907,
1991). Common to all AgGIFs (eg, GIF and TCRa constant region)
Or a fragment containing a determinant or antigen present in or a particular antigenic epitope thereof
A purified monoclonal antibody specific for is a cyanogen bromide-activated Sepharos
e4B (Pharmacia) or Affigel 10 (BioRad)
Can be used for matography. Alternatively, the α-chain protein in question
If it is known which specific Vα gene segment encodes
Antibodies raised against products of various Vα gene families can also be used.
In addition, antibodies may be raised against the variable region of a particular AgGIF, and other unrelated A
It can be used to purify the α chain from a mixture of gGIF. In this case specific
AgGIF can be used for bulk culture of T cells if sufficient amounts of protein are present.
It can also be isolated from crude media.
Genetic engineering of the AgGIF coding sequence to produce a cleavable fusion protein
When encoded, AgGIF purification uses affinity purification techniques.
And can be easily performed. For example, the protease factor Xa cleavage recognition sequence is
Engineering between the carboxy terminus of AgGIF and maltose binding protein
Can be achieved. The resulting fusion protein is a maltose binding protein
Can be easily purified using a column to which amylose is bound.
Next, the AgGIF fusion protein was eluted from the column with a maltose-containing buffer.
And then treated with factor Xa. The cleaved AgGIF is converted to a second amylose scalar.
Further purified by removing the maltose binding protein
(New England Biolabs, Beverly, MA). Using this aspect of the invention, the IgG
A second peptide having an IF sequence and a binding partner that can be used for purification, or
Can be used to prepare proteins (eg, immunoaffinity columns)
Between any cleavage site or enzyme cleavage substrate by genetic engineering
Can be created.
A specific AgGIF gene was molecularly cloned and its DNA sequence determined.
Produce the protein product by the methods described above and many others.
Can be For example, based on an amino acid sequence deduced from a DNA sequence,
,
It is possible to produce all or part of AgGIF using solid-phase chemical synthesis techniques.
(Creighton, Proteins Structures and Molecular Principles, W.H. Freem
an and Co., N.Y. pp. 50-60, 1983). This approach adds to the active site of the molecule.
It is particularly useful for producing small portions of the protein of interest. Binds to antigen
In the case of AgGIF, it is encoded by the V gene segment and the J gene segment.
Variable region at the amino terminus of a known protein may be important for antigen binding
Is extremely high. Therefore, a synthetic peptide corresponding to the variable region of the α chain is produced.
be able to. Further, for example, the constant region of the alpha chain achieves a sufficient immunomodulatory response
If known to be important for interaction with cofactors during
Larger peptides containing specific portions of the α-chain constant region can also be synthesized.
Wear.
Another method for producing AgGIF based on the cloned DNA sequence of AgGIF
Is a method in which the gene is transcribed and translated in a cell-free system in vitro. Honcho
In a specific embodiment illustrated in the text, the 231F1 AgGIF gene is transformed in vitro.
The product is transcribed and translated at about 550,000 by reducing SDS-PAGE.
It is shown to be a protein with a molecular weight of 0 Dalton. This protein is
Corresponds to the uncosylated AgGIF polypeptide chain. Such cell-free in
Although in vitro systems were not designed for large-scale protein production,
The advantage of the approach is that it can be used in certain immunological reactions without the synthesis of other proteins.
The purpose of the present invention is to provide a method for definitively demonstrating the contribution of a specific AgGIF. Ag
Due to the antigen-specific immunomodulatory activity of GIF, in vivo or in vivo in human or animal subjects
A wide range of o and in vivo applications are provided. Capable of binding antigen and in v
AgGIF or a fragment or derivative thereof that exhibits immunomodulatory activity when assayed in itro
Either can be used to carry out the method of the present invention. Able to bind antigen and usually
AgGIF suppresses the immune response elicited against its antigen,
Down-regulation of antigen-specific immune responses such as transplant rejection and autoimmune diseases
Useful for down-regulation.
Thus, the present invention provides humans with an immunosuppressive amount of antigen-specific GIF (AgGIF).
A human immune response to an antigen by administering
It also provides a way to control. The terms “suppress” or “suppressive” refer to human
Means reducing the deleterious effects of unwanted immune responses in tolerability.
The term "immunosuppressive amount" refers to an immune response in which the use of human AgGIF is undesirable.
Means sufficient to control the cause of the disease or condition caused by
. In addition, the method may include administration of a complex of a 55 kDa peptide and a TCR β chain.
There is. TCRβ can be prepared by methods known to those skilled in the art, for example, by chemical bonding or disulfation.
Can be complexed with AgGIF by complexation through the formation of
You.
The dosage range in which the AgGIF of the present invention is administered will reduce some of the symptoms of the immune response.
Large enough to produce the desired effect. Dosage is desired
May cause adverse side effects such as no cross-reactivity, anaphylactic reactions, etc.
Do not rub too large. Generally, this dose will depend on the patient's age, condition, gender,
And the degree of the disease, and can be determined by one skilled in the art. The dose is
Individual physician adjusts if there is any counterindication
can do. The dosage is about 0.001 mg / kg to about 2 mg / kg per dose, preferably
Or in the range of about 0.001 mg / kg to about 0.2 mg / kg.
One or more times, one or several days.
AgGIF of the invention may be injected by injection or in small portions over time
Can be administered parenterally. AgGIF of the present invention can be administered intravenously into peritoneal tissue.
It can be administered intrawoven, intramuscularly, subcutaneously, intrasinusally, or transdermally.
Preparations for parenteral administration include sterile aqueous or non-aqueous solutions, suspensions and emulsions
There is liquid. Examples of non-aqueous solvents are propylene glycol, polyethylene glycol,
Vegetable oils (eg, olive oil), and injectable organic esters (eg,
, Ethyl oleate). Aqueous carriers include water, alcoholic / aqueous solvents.
There are solutions, emulsions or suspensions, for example, saline and buffered media. Parenteral
Vehicles include sodium chloride solution, Ringer's dextrose, dextrose
Water and sodium chloride, lactated Ringer's solution or fatty oils. For intravenous use
Vehicles include fluid and nutrient supplements, electrolyte supplements (eg, Ringer's tablets).
Glucose-based liquid). Preservatives and other additives, such as antibacterial
Agents, antioxidants, chelating agents and inert gases and the like may be present.
Further, the present invention relates to a novel antigen to which the AgGIF of the present invention can bind.
Pharmaceutical or medicament comprising the AgGIF of the present invention for use in treating an unwanted immune response
The present invention also relates to a method for preparing an agent composition. AgGIF is preferably human AgGIF.
Antigen-binding AgGIF that exhibits antigen-specific immunosuppression may have a deleterious immune response.
Used to treat conditions where it would be desirable to antigen-specifically suppress a response such as
Can be used. These diseases that can be treated according to the invention include hypersensitivity (types I-VI)
), Autoimmune disease and graft rejection after organ or tissue transplantation.
It is not limited to these.
Hypersensitivity reactions generally fall into four groups. Type I reactions are antigen-specific
Immediate type hypersensitivity resulting from mast cell granule loss caused by IgE.
Examples of type I diseases include plant pollen, mold spores, insect parts, animal dander,
For substances such as bee and snake poisons, industrial dust, household dust, food, medicines and drugs
There are the most common allergies that result. Type II reactions are specific antibodies, usually I
Caused by the action of gG and IgM on target cells, leading to cell destruction
. Examples of type II disease include transfusion reactions, fetal erythroblastosis, autoimmune hemolytic anemia, and severe
There are myasthenia gravis and Graves' disease. Type III reactions form antigen-antibody complexes
And subsequent activation of the antibody effector mechanism.
Examples of type III diseases include immune complex glomerulonephritis, Goodpasture's syndrome and
And there are some forms of arthritis. Type IV reactions include T cells, macrophages, fibers
Cell-mediated reactions involving blasts and other cell types. These are delayed hypersensitivity
It is also said. Allergic contact dermatitis is a typical example of this category.
Autoimmune diseases are caused by the immune system's response to self-antigens.
A group of diseases that lead to the destruction of a tissue. These responses can be antibodies, autoreactive T cells or
Can be mediated by both. Many of these symptoms have been described above for hypersensitivity.
Overlaps with Some important autoimmune diseases include diabetes, autoimmune thyroid
Adenitis, multiple sclerosis, rheumatoid arthritis, systemic lupus erythematosus and myasthenia muscle
Asthenia is included.
A fundamental understanding of MHC has advanced the art of tissue categorization, resulting in
The success rate in tissue transplantation has greatly improved. Transplant surgery commonly performed today
Some include kidney, heart, liver, skin, pancreatic islets of Langerhans and bone marrow
There are organs and tissues. However, if the donor and recipient are not genetically identical,
Again, graft rejection can occur.
All of the above symptoms, including but not limited to the specific diseases mentioned above,
Down regulation of an adverse immune response is beneficial to the host. In this regard, T
While specifically suppressing the immune response mediated by cells, antibodies, or both,
AgGIF can be used to maintain all normal immune functions. For example, experimental
Allergy encephalomyelitis (EAE) is caused by administration of purified myelin basic protein.
Is an animal model of human multiple sclerosis that can be induced in mice. THBox's
It has been shown to play a significant role in the pathogenesis of disease (Wraith, et al., Cell, 5
7: 709-715, 1989). Antigen recognized by autoreactive T cells in a given mouse strain
The number of determinants is limited. In addition, Vα and the like used to construct autoimmune TCRs
And Vβ gene segments are responsible for the T cell response to a small number of encephalitogenic epitopes.
Most are equally restricted to have the same TCR. For the TCR determinant
Antibodies are used effectively in vivo to deplete AgT cells and protect against disease
(Owhashi and Heber-Katz, J. Exp. Med. 168: 2153-2164, 1988). The present invention
In application, the AgGIF gene is isolated from such autoreactive T cells and
Ability to express in host cells and suppress antigen-specific immune responses in vitro and in vivo
Should be tested. The use of AgGIF for this purpose is important for multiple sclerosis and severe
Autoimmune T cells have been detected in certain human diseases, such as myasthenia,
As well as having the limited utility of certain Vα and Vβ alleles
This is particularly important in view of the recent findings that are visible (Oksenberg, et al., Proc.
tl., Acad. Sci. USA, 86: 988-992, 1989).
According to the present invention, the above symptoms suppress the immune response generated against the antigen
By administering to the patient an effective amount of AgGIF specific for the relevant antigen.
Can be placed. The AgGIF selected for use is the PFC update described herein.
It can be assessed by an in vitro immunomodulation assay such as Say. AgGIF is limited
Can be administered by various means, including injection, infusion, parenteral and oral
You. AgGIF and related derivatives, analogs, such as those derived from variable regions
Peptide can be used as the sole active agent or with other ingredients.
Wear. Such compositions include phosphate buffered saline, saline and sterile water.
It can be administered together with other physiologically acceptable carriers. Or A
Liposomes can be used to deliver gGIF. In this connection,
Combination of liposome with antibody that recognizes cell-specific antigen and binds to cell-specific antigen
For "targeting" the AgGIF composition by
Means can be provided.
Effective doses will suppress the immune response that would occur in vivo against the antigen of interest.
It is the amount necessary to control. The amount of AgGIF used depends on the method of administration and the use of other active compounds.
It depends on the use, etc. Circulating serum, usually on the order of 0.1 μg-100 μg / ml
Dose producing levels can be used. Most effective at suppressing antigen-specific responses
Suitable concentrations are determined by in v, such as the PFC assay described herein and known to those skilled in the art.
Various concentrations of AgGIF were added to the itro assay to determine the level of inhibition achieved.
Can be determined in vitro by monitoring the
The following examples illustrate, but do not limit, the invention. these
Are representative of those that can be used, but other methods known to those of ordinary skill
Can be used.
Example 1
Materials and methods Cell line
: OVA-specific suppressor T cells (Ts) hybridoma 231F1 cells (Ja
rdieu, et al. Immunol., 138: 1494, 1987), bee venom phospholipase ATwo(P
LATwo) -Specific Ts hybridoma 3B3 cells (Mori, et al., Int. Immunol.,
5: 833, 1993), containing TCR β chain mRNA and CD3-mRNA but containing TCR α
T cell line 175.2 containing no strand cDNA (Glaichenhans, et al., J. Immunol.
146: 2095, 1991). Both 231F1 and 3B3 cells are on the cell surface
Expression of TCR (immunofluorescence using monoclonal anti-TCR β chain and anti-CD3
175.2 cells were not stained with any of the antibodies.Antigens and antibodies
: Crystalline ovalbumin was purchased from Nutritional Biochem and wasp venom
Phospholipase ATwoWas purchased from Sigma Chemical Co. (St. Louis, MO). Antigen
,
Coupled to CL Sepharose 4B at 1-3 mg protein / ml gel. PL
ATwoWas treated with CNBr as previously described (Mori, et al., Supra).
. Anti-mouse CD3 (145-2C11) (Lee, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 8
4: 1374, 1987), anti-TCRa chain (H28-710) (Beker, et al., Cell, 87: 911, 1989).
And anti-TCR β chain (H57-597) (Kubo, et al., J. Immunol., 142: 2736, 1989) m
AB and polyclonal rabbit anti-GIF antibody (Mikayama, et al., Proc. Natl.
. Acad. Sci. USA, 90: 10056, 1993) has already been described. monoclonal
All antibodies (mAbs) adsorb culture supernatant or antiserum to Protein A Sepharose.
And purified. The IgG retained on the column was 0.1 M glycine HCl buffer (
(pH 3.0). mAb H28-710, H57-597 or rabbit anti-GI
The IgG fraction of the F antiserum was coupled to Affigel 10. 2-4 mg of mAb or
5 mg of anti-GIF was coupled to 1 ml of gel. Normal rabbit IgG (RGG)
Was coupled to Affigel 10 as 5 mg protein per ml gel.PCR and DNA sequencing
: Use Fast Trackm RNA isolation kit (Invitrogen)
Poly (A) from 231F1 cells+RNA was isolated and reverse transcribed into cDNA. cDN
A double-stranded cDNA was generated using an A synthesis system (Gibco BRL), and T4 ligase (
Inaba, et al., Internat. Immunol., 3: 1053, 1991). TCRa
PCR primers for cDNA cloning were synthesized. These primers
The nucleotide sequence was 5'-CGAGGATCTTTTTAACTGGT, respectively.
ACACA-3 '(nucleotides 47-24 of Ca) (SEQ ID NO: 7), 5'-G
TAGCGGGATTTAACCTGCTCATG-3 '(366 to 38 of Cα)
9) (SEQ ID NO: 8), 5'-CGACACTGTGCAGTGGTCTCTA
C-3 ′ (146 to 169 in FIG. 2A) (SEQ ID NO: 9), 5′-AGGAACAA
AGGAGAATGGGAGG-3 '(213 to 234 in FIG. 2A) (SEQ ID NO: 1)
0), 5'-TCAACTGGACCACAGGCCTCAGC-3 '(FIG. 2A
804-784) (SEQ ID NO: 11). The PCR reaction is performed at 95 ° C for 1
And annealing at 55 ° C. for 2 minutes and extension at 72 ° C. for 2 minutes. Amplified DN
A was isolated and inserted into the TA cloning vector PCRII (Invitrogen). D
NA sequencing is standardized using a sequencing kit (United States Biochemical)
Was performed by a typical dideoxy method.Construction of expression vector and stable transfection
: Mammalian expression vector pE
Fneo has already been described (Liu, et al., Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 91:
11227, 1994). Has 5 'end of TCRα cDNA with XbaI site and NotI site
PCR using two primers corresponding to the 3 'end of the same cDNA
Was amplified and the cDNA was inserted into pEFneo. 5 'above
Primer and 3 'primer encoding the 3' end of TCRa, enterokinase
Using a linker sequence, a tag domain of six histidine residues and a NotI site,
A TCRa-tag gene was prepared by CR and inserted into the same vector. 200V, 9
Transfected by 60 μF electroporation (Bio-Rad)
. Stable transfectants were selected for G418 (0.5 mg / ml) resistance
. The expression of TCRα mRNA is [32P] -labeled Vα11.3 specific probe
Were evaluated by Northern blot hybridization.Stimulation of hybridoma cells and stable transfectants
: 231F1 cells and 3B3 cells
T cell hive suspended in DMEM containing 10% Nu serum for antigen stimulation of cells
Lidoma (1 × 106Cells / ml) with 100 μg / ml OVA (Jardieu, et al., Supra).
) Or PLA treated with 30 μg / ml CNBrTwo(Mori, et al., Supra)
A20.3 cells (2 × 10FiveCells / ml). Supernatant after 24 hours of culture
Was recovered. Hybridoma cells or stable transfection by cross-linking of CD3
Cells were treated with 5 μg / ml anti-CD3 for 30 minutes on ice to stimulate
Was. Wash cells, resuspend in serum-free DMEM, add 106/ Ml of cells containing cells
The suspension was cultured in a tissue culture flask coated with protein A (Iwata, et a).
l., J. Immunol., 143: 3909, 1989). After 24 hours incubation, remove the culture supernatant
Collected.Fractionation of culture supernatant
: Appropriate immunoadsorbent for cell line cell culture supernatant or cytoplasmic fraction
Fractionated above. Unless otherwise noted, culture supernatants were concentrated 10- to 50-fold by ultrafiltration.
Mix samples overnight with Affigel 10 coupled with 1/3 to 1/5 volume of RGG
I combined. The suspension was loaded onto the column, and the fraction passed through together with the washing solution was immunized with 2-3 ml of immunity.
Loaded on an adsorbent column. After circulating this preparation through the column overnight,
Washed with 50 volumes of PBS. Remove the protein remaining on the immunosorbent column
It was eluted with twice the volume of 0.1 M glycine HCl buffer (pH 3.0) and collected. H
Recombinant peptide having an is tag was prepared using Ni-NTA agarose (Qiagen).
Purified. The concentrated culture supernatant was added to a 50 mM sodium phosphate buffer (p
H8) was dialyzed and NaCl was added to a final concentration of 300 mM. Sample at 4 ° C for 3
Mix gently with 1/10 volume of Ni-NTA agarose for 0 minutes, and place the suspension on the column.
Stuffed. 40 times the volume of the column with phosphate buffer containing 1 mM imidazole
The protein retained on the column after washing contains 100 mM imidazole
Elution was carried out with a phosphate buffer.SDS-PAGE and immunoblot
: Reduction of affinity purified preparation
Analyzed by SDS-PAGE on a 15% polyacrylamide gel under neutral conditions. I
In some experiments, samples were recombinant GIF derived from E. coli (T. Mika
(supplied from yama) (Kirin Brewery Co., Maebashi, Japan).
Transfer proteins in gel to PVDF membrane and use high chemiluminescence western blot detection system
Immunoblots were performed on (Amersham). Polyclonal rabbit anti-GIF IgG
The fraction and the mAb H28-710 were compared with a peptide having a GIF epitope and TCR, respectively.
It was used for detection of a peptide having an α-chain determinant.Detection of GIF biological activity
: Mouse T cell hybridoma 12H5 cells are glycosylated
Non-glycosylated from the production of modified IgE binding factor (IgE-BF)
Activity was detected by its ability to switch to the production of IgE-BF. Assay procedure
Has already been described (Iwata, M. and Ishizaka, K., J. Immu
nol., 141: 3270, 1988). Briefly, serial two-fold dilutions of the sample to be tested
12H5 cells were cultured with mouse IgE in the presence of IgE-BF in the culture filtrate.
Fractionation was performed using the lectin lectin Sepharose. When 12H5 cells were cultured with IgE alone
Almost all IgE-BF formed by the combined cells was converted to lentil lectin Sepharose.
Bound and recovered by elution with α-methyl mannoside. However, 12H5 culture
When a sufficient amount of GIF was added to the product, most of the IgE-BF became lentil lectin Se.
It was not retained in the pharose and was recovered in the through fraction. GIF titer of sample is 1
2 shows the maximum dilution of the sample that is characteristic of IgE-BF formed by 2H5 cells.
ing.
Example 2
Identification of 55 kD peptide in antigen-specific GIF
The following experiment describes the identification of antigen-specific GIF. OVA-specific Ts
Hybridoma 231F1 cells were cultured for 24 hours with A20.3 cells pulsed with OVA.
After the culture supernatant was concentrated by ultrafiltration, the concentrated culture supernatant was coupled with OVA.
Fractionated with pharose. The amount of GIF bioactivity between the pass-through fraction and the fraction eluted with acid
Cloth retains 80-90% of GIF bioactivity of initial culture supernatant on immunosorbent column
And it was shown to be recovered in the acid eluate. That is, this acid eluate was subjected to SDS
-Analyzed by PAGE and immunoblotted with polyclonal anti-GIF. Anti-GIF
The major band binding to was the 55 kDa peptide. PLA stimulated with antigenTwo
A similar experiment was performed with the culture supernatant of specific Ts hybridoma 3B3 cells.
FIG. 1 shows the results of analysis of antigen-specific GIF from Ts hybridoma. FIG. 1A
Is PLA obtained by stimulating 3B3 cells with APC pulsed with antigen.TwoCouple with
PLA affinity purified using SepharoseTwoThe results of specific GIF are shown (
Lane 2). E. E. coli-derived recombinant human GIF was applied to lane 1. this
Performed SDS-PAGE under reducing conditions and then immunoblotted with anti-GIF.
In FIG. 1B, anti-CD3 stimulated Affigel coupled with H28-710 was used.
GIF specific to OVA was affinity purified from 1F1 cells. GIF titer
The 1:80 elution fraction (lane 1) was further fractionated on OVA-Sepharose. Acid elution
Product (lane 2) and pass-through (Eff, lane 3) were analyzed by SDS-PAGE and anti-
Analyzed by immunoblotting with GIF. FIG. 1C shows the immunoblotting with H28-710.
Shows the same fractions analyzed in the kit.
As shown in FIG. 1A, eluate from Sepharose coupled with antigen
SDS-PAGE under reducing conditions and Western blot with anti-GIF
Analysis yielded a single band at 55 kDa. OVA-specific Ts high
Bridoma 231F1 cells were stimulated with APC pulsed with OVA and OVA-Sepharose
Similar results were obtained when OVA-specific GIF was purified using. OVA specific
GIF preparation and PLATwo55 kDa pep with both specific GIF preparations
The identification of the tide indicates that GIF activity is related to this peptide.
Indicated.
To characterize the peptides of the antigen-specific GIF preparation, 231F1 cells were
Tissue culture dish treated with CD3, suspended in serum-free medium and coated with protein A
For 24 hours. Antigen-specific GIF monochromator coupled to Affigel
Binds to anti-TCRa α-chain H28-710 (Iwata, et al., J. Immunol., 143: 3917, 19).
89) Therefore, the culture supernatant was pre-adsorbed to Affigel coupled with RGG and passed through.
Fractions were fractionated on Affigel coupled to H28. As expected, G in the culture supernatant
Most of the IF bioactivity (80-90%) bound to the immunosorbent and was recovered by acid elution
. GIF biological activity was detected in the acid eluate of RGG Affigel used for this adsorption.
Did not. The fraction eluted from Affigel coupled with H28 was analyzed by SDS-PAGE.
The analysis revealed that 55 kDa peptide and 13 kDa peptide that bind to anti-GIF were
Again proven (FIG. 1B, lane 1). Therefore, the eluted fraction having a GIF titer of 1:80
Was further fractionated on Sepharose coupled with OVA. By SDS-PAGE
Analysis of the fractions obtained by immunoadsorption and immunoblotting revealed a 55 kDa peptide.
And GIF bioactivity are recovered in the acid eluate, but not detected in the flow-through fraction.
Was shown. An important finding is that this 55 kDa peptide is
In this case, it bound to both the anti-GIF and the anti-TCRa chain (Fig.
1B, 1C).
A similar experiment was performed using the culture supernatant of unstimulated 231F1 cells as a control.
Done. Untreated 231F1 cells are suspended in serum-free medium and coagulated with protein A.
And cultured in a tissue culture flask. The supernatant was previously adsorbed to RGG Affigel.
And fractionated on Affigel coupled with H28. On the first culture of unstimulated cells
The biological activity of Qing was comparable to the culture supernatant of cells stimulated with anti-CD3. But R
No biological activity was detected in the acid-eluted fraction of either GGAffigel or H28-710-Affigel.
Did not. The latter fraction was 55 kDa bound to H28-710 by Western blot.
It did not contain any peptides. That is, the fraction passing through from H28-710Affigel is
The protein adsorbed on the anti-GIF Affigel and retained on the column is recovered by acid elution.
Was taken. The eluate from anti-GIF-Affigel has GIF bioactivity,
Western blot contained a 13 kDa peptide that bound to anti-GIF.
Unexpected 231F1 as expected from previous observations (Jardieu, et al. Supra).
The GIF biological activity of the cell culture supernatant does not bind to OVA-Sepharose,
The acid-eluted fraction from harose is a 55 kD that binds to anti-GIF by Western blot.
It did not contain the a peptide. These results show that the 231F1 cell
Cells were stimulated by OVA-pulsed APC or cell surface CD3
55kDa peptide released from 231F1 cells only when stimulated by cross-linking
That is to say.
Example 3
Molecular cloning of TCR α chain from Ts cells
Inaba, et al. Described a gene encoding a TCRa chain derived from 231F1 cells.
(Inaba, et al., Supra). MRNA of 231F1 cells
And ligated using T4 ligase to cyclize
did. An antisense oligonucleotide corresponding to nucleotides 47 to 24 in the Cα region gene;
And nucleotides corresponding to nucleotides 366 to 389 in this region.
PCR was carried out using lignonucleotides (see Example 1). Increased by PCR
The cloned DNA was subcloned and screened using the Cα gene probe.
I did it. Depending on the nucleotide sequence of the DNA insert in the positive clone, the fusion partner BW
Existence of unique VαJα gene different from that derived from 5147
Was. Two clones of the five DNA inserts analyzed had the same sequence
. The deduced amino acid sequence of the Vα region is that of Vα11.3 except for 3 amino acids.
(Jameson, et al., J. Immunol., 147: 3185, 1991) (FIG. 2). twenty three
Although the Jα region in the VαJα gene from 1F1 cells was unique, Kappler and Pa
Jα-3DT described by Lomer (Yague, et al., Nucl. Acids Res., 16: 11355, 1).
988) and 86% homology. FIG. 2A shows the full-length TCRa chain cDN derived from 231F1 cells.
1 shows the nucleotide sequence of A and the deduced amino acid sequence. L, V, J, C are Lee
, The Vα region, the Jα region and the Cα region. FIG. 2B shows c of tag-TCRa.
Shows the nucleotide sequence of the 3 'end of the DNA.
Whether the unique TCRα chain in 231F1 cells has a complete Cα region
To determine, the Cα gene of the TCRa chain was cloned. MRN of 231F1
A, a single-stranded cDNA was synthesized, and a primer specific to Vα11.3 (nuclease in FIG. 2)
PCR was carried out using otides 146-169) and oligo dT. The reaction mixture
The DNA fragment containing the Cα gene was diluted 100-fold and the nucleotide fragment in Vα11.3 was
PCR was performed using primers 213 to 234 and primers specific to the Cα 3 ′ end. two
The DNA fragment amplified by the second PCR was subcloned, and the nucleotide
Sequence was determined. The results show that the nine clones obtained in this experiment
Eight have the complete nucleotide sequence of the Cα gene and 231F1 cells
It was shown to have a good TCRa chain (the complete sequence is shown in Figure 2A).
Nucleotides 1-437 and PCR reaction buffer without primers
And cDNAs of TCRa corresponding to 213 and 804 were cut and the ends were truncated.
By mixing equal amounts of the two fragments, cloning of the full-length TCRa-cDNA
Was completed. The full-length cDNA thus obtained was amplified by PCR, and pEFneo
The TCRα gene that expresses TCRβ and CD3 but is functional
The transfected T cell line 175.2, which lacks E. coli (Glaichenhans, et al., Supra). m
Stable from each clone with Vα11.3 cDNA by Northern blot of RNA
T cell clones that select the highest transfectants and express the highest amount of α-chain mRNA
Was established. E106, a representative clone, was measured by immunofluorescence.
Expressed TCRαβ and CD3 on the cell surface, but cells of the original 175.2 cell line
Neither D3 nor anti-TCR β chain could be stained. E106 cells synthesize TCRa chains
To confirm this, stable transfectants were cultured in DMEM and
09Cell lysate from individual cells was adsorbed to Affigel coupled with H28-710
. The acid eluate fraction from the immunosorbent was analyzed by SDS-PAGE and then analyzed for mA
Immunoblot with H28-710 in b, the 35 kDa plasmid bound to this mAb
The presence of the peptide was revealed.
As expected, the cell lysate of the 175.2 clone was fractionated in the same manner and H28-710-Aff
Analysis of the acid eluate from the igel by immunoblot revealed that the peptide was detected.
Did not. FIG. 3 shows the immunity of the TCRa chain obtained from the stable transfectant E106.
4 shows the results of blot analysis. 175.2 cell line not transfected with E106 cells
Cell lysate of cells is adsorbed to Affigel coupled with H28-710 and retained on the column.
The recovered protein was recovered by acid elution (lysate). Stab E106 cells with anti-CD3
Vigorously, the culture supernatant was fractionated with the same immunosorbent (supernatant). The eluted fraction is based on H28-710
Were analyzed by immunoblotting.
Testing the possibility that E106 clones release soluble TCRa chains or their derivatives
To do so, cells were stimulated with anti-CD3. The culture supernatant (300 ml) is concentrated, and RGG
Adsorbed to Affigel coupled with Affigel
Fractionated by gel. The acid-eluted fraction was analyzed by SDS-PAGE and immunoblotting.
No peptide binding to the monoclonal anti-TCRa chain was detected (Fig. 3).
. It appears that E106 cells failed to secrete the TCRa chain or a derivative thereof.
Example 4
Production of TCRa chain gene product by Ts cells
Ts hybridoma 231F1 generates antigen-specific GIF upon antigen stimulation,
The factor binds to Affigel coupled to H28-710, so that Ts hybridomas
Over-expression of the TCRα chain increases the production of this antigen-specific factor.
A test was performed to determine whether That is, the TCR α chain cDNA is
Transfected into hybridomas to establish stable transfectants.
Using the transfected cell clone as a probe with the Vα11.3 cDNA fragment
The mRNA used was selected by Northern blot analysis. The highest Vα11.3+
A sample of a representative clone 211α expressing mRNA was stimulated with anti-CD3 or
Was cultured without stimulation. After culturing in serum-free medium for 24 hours, the culture supernatant is concentrated 20 times.
Were analyzed by immunoblot using mAb H28-710.
FIG. 4 shows a stable transfectant obtained by adding TCR α chain cDNA to 231F1 cells.
2 shows the production of a 55 kDa peptide by G. FIG. 4A shows the transfected
Shows stable transfectant 211α cells stimulated with 231F1 cells and anti-CD3
. Concentrate culture supernatant of unstimulated cells (-) or cells stimulated with CD3 (+)
And analyzed by immunoblot using H28-710. FIG. 4B shows an anti-CD3 sting.
Culture supernatant of 211α cells fractionated with H28-710 Affigel and H28-710 or polyclonal
Figure 3 shows the acid-eluted fractions analyzed by immunoblot with internal anti-GIF.
As shown in FIG. 4A, the culture supernatant of 211α cells stimulated with anti-CD3 was m
Non-stimulated cells containing a 55 kDa peptide that binds to Ab H28
This peptide was not detected in the culture supernatant of. Confirm immunoblotting specificity
Cultures of cells stimulated with anti-CD3 were analyzed by Affig coupled with H28-710.
El was adsorbed and the acid-eluted fraction was analyzed by immunoblot. It is shown in FIG. 3B
Thus, the 55 kDa peptide was recovered in the acid eluate. 23 stimulated with anti-CD3
As expected from the above observation results (FIG. 1) in the culture supernatant of 1F1 cells,
55 kDa peptide in the affinity-purified preparation as determined by immunoblot.
Tide bound not only H-28 but also anti-GIF (FIG. 4B). Consistent with this finding
GIF bioactivity was detected in a 1:40 dilution of the acid eluted fraction, but this activity was
No detectable was found in a 1: 2 dilution of the run-through fraction from 28 Affigel. Original culture
Titration of GIF bioactivity in the culture supernatant resulted in more than 50% activity in this culture supernatant
Was recovered in the acid-eluting fraction of H-28 Affigel. 55kDa pep
Since tide is the only peptide with a GIF determinant in the preparation (FIG. 4B),
This GIF biological activity appears to be related to this peptide.
Stable transfectants of TCR α chain cDNA should not be transfected.
Produced more 55 kDa peptide than 231F1 cells. Confirm this observation
For this, 231F1 cells were stimulated with anti-CD3 in the same manner, and the culture supernatant was used for H28-710-A
Fractionated by ffigel. Most of the GIF biological activity of the original culture supernatant was from immunosorbents.
This fraction was collected in the acid-eluted fraction, and this fraction was immunoblotted against mAb H28-710.
It contained a 55 kDa peptide that bound to both GIFs. 211α cells and 231F1
Serial two-fold dilutions of affinity purified material obtained from cells were
When analyzed by lot, the 55 kDa peptide formed in 211α cells
It was shown to be about 10 times more than that produced by 31F1 cells. TCR α chain cDNA
It was clear that transfection of
You.
To confirm that this 55 kDa peptide is a product of TCRa cDNA
The nucleotide sequence encoding a peptide of six histidine residues is
Ligated to the 3 'end of the strand cDNA (see FIG. 2B.
nt sequence) and this TCRa-tag gene was transfected into 231F1 cells.
Representative stable transfectants and untransfected 231F1 cells
Samples were cultured with or without anti-CD3 stimulation. One of the concentrated culture supernatant
Part was adsorbed to Ni-NTA Agarose, and the protein retained on the column was
It was eluted with dazole and collected.
FIG. 5 shows stable transfectants of TCRa-tag gene in 231F1 cells.
1 shows the results of the production of a 55 kDa peptide having a His-tag according to the invention. In FIG. 5A
As shown, stable transfectants F5, F12 and F15
Samples of 231F1 cells that were not transfected with rabies were stimulated (-) or
After treatment with CD3 mAb, (+) culture was performed. The culture supernatant is concentrated, and SDS-PA
Analyzed by immunoblotting with GE and H28-710. Stimulated with anti-CD3
The cell culture supernatant contained the 55 kDa peptide with the TCRa determinant.
In FIG. 5B, the peptide containing His was affinity-purified using Ni-NTA agarose.
-Purified and eluate analyzed by immunoblot with H28-710. Stable transfer
Affinity-purified 55 kDa derived from the 231F1 cells
The peptide did not bind to Ni-NTA agarose.
As shown in FIG. 5A, all culture supernatants of cells stimulated with anti-CD3 were
Of unstimulated cells that contained the 55 kDa peptide that binds to H28-710
This peptide was not detected in the culture supernatant. This result also shows a stable
55 kDa peptide derived from Spectactant binds to Ni-NTA Agarose but 231F1
The same peptide from cells did not bind (FIG. 5B).
55 kDa peptide in the eluate of Ni-NTA Agarose was obtained from H-28 Affigel
A representative stable transfectant to make sure it is the same as the one
Stimulate F12 with anti-CD3 and cup culture supernatant with Ni-NTA Agarose or H28-710
And fractionated on a reduced Affigel. Immobilized proteins immobilized on the adsorbent
Was recovered by elution with glycine HCl buffer (pH 3.0) and analyzed by immunoblotting.
Was analyzed.
FIG. 6 shows a stable transfector containing a TCRa-tag gene in 231F1 cells.
Shows that the H.sup.t produces a 55 kDa peptide with a His tag. F12
Stimulate the lawn with anti-CD3 and wash the culture supernatant with Ni-NTA agarose or H28-710 Affigel
Fractionated. Elute from the column with monoclonal H28-710 or polyclonal
Were analyzed by immunoblot with anti-GIF. Cα determinant and GIF
The 55 kDa peptide having a determinant was obtained from both Ni-NTA agarose and H28-710 Affigel.
Was detected in the eluted fraction.
As shown in FIG. 6, both preparations were H28-710 and polyclonal.
It contained a 55 kDa peptide that binds to anti-GIF. Culture as expected
Most of the GIF biological activity in the supernatant binds to H-28 Affigel and is recovered by acid elution
Was done. The eluted fraction from Ni-NTA Agarose was present in the original culture supernatant
It was also found to contain about 1/2 of GIF biological activity. In the original culture supernatant
The remaining half of the existing GIF bioactivity was not retained by Ni-NTA Agarose and passed
The activity in the eluted fraction does not seem to be due to impurities.
It contains 1 mM imidazole before eluting with 100 mM imidazole.
This is because the column was thoroughly washed with PBS. In addition, unstimulated F12 cells
GIF bioactivity in the culture supernatant was not retained in Ni-NTA Agarose. these
Overall, the results show that the 55 kDa peptide is the product of the TCR α chain cDNA,
And that GIF biological activity is associated with this peptide.
Example 5
55 kDa peptide is a subunit of antigen-specific GIF
To determine whether the 55 kDa peptide is indeed an antigen-specific GIF
An experiment was performed. Stimulate stable transfectant 211α cells with anti-CD3,
The culture supernatant was fractionated on an Affigel column coupled with H28-710. As expected, T
The 55 kDa peptide carrying the CRα determinant binds to the immunosorbent and has an acidic pH
Was recovered by elution. Next, this acid eluate was coupled with OVA by Sepharos
Fractionated by e. About 2/3 to 3/4 of GIF biological activity in fraction eluted from H-28 Affigel
Bound to OVA-Sepharose and recovered by acid elution. OVA-Sepharose?
Immunoblot analysis of the acid eluate and pass-through fractions revealed a 55 kDa peptide.
Is detectable in the eluted fraction, but the through fraction is substantially higher than the acid eluted fraction
55 kDa peptide. This result shows that 55k
Da peptide is a subunit of antigen-specific GIF,
Some of the peptides released from the octant failed to bind to OVA-Sepharose
That's what it means.
Antigen-specific GIF derived from 231F1 cells is not only anti-TCRa chain but also Affigel.
Coupled mAb anti-TCR β-chain, ie, H-57-597 (Iwata, et al., J. Immun
ol., 143: 3917, 1989), and culture of 211α cells stimulated with anti-CD3.
The supernatant was fractionated on an Affigel column coupled with H57-597. Retained by immunosorbent
The recovered protein was recovered by acid elution. Pass-through fraction is adsorbed on H28-710-Affi
Then, the protein bound to the anti-TCRa immunoadsorbent was recovered. Anti-TCRβ (Lae
1) and anti-TCRa (lane 2) eluted fractions were used for immunoblotting using H28-710.
Analyzed by As expected, most of the GIF bioactivity in the original culture supernatant
(70-80%) was recovered in the acid-eluted fraction from the H-57-597 column,
Including 55 kDa band binding to mAb H-28 in stunt blot analysis
(FIG. 7). However, the mAb H-57-597 was found in immunoblot analysis of this fraction.
Did not detect any peptides. So, from H57-597-Affigel
Absorbed fraction was adsorbed to H28-Affigel, and the protein retained on the column was converted to GIF
Product activity and immunoblot. The result is, obviously, a considerable amount
H-28+Affige that 55kDa peptide binds to H-57-597 but couples with H28-710
l indicates that it did not bind. However, the GIF biological activity of this fraction is H
Approximately 1/4 to 1/3 of those present in the eluate from -57-597-Affigel. This result
The results suggest that a minor portion of the 55 kDa peptide reacts with H57-597.
55k secreted from 211α cells
A significant portion of the Da peptide is not associated with this peptide
. Without intending to be bound by any particular theory, this peptidic binding to anti-TCRβ antibody
Is presumed to be necessary for the 55 kDa GIF to bind to the antigen.
While the invention has been described with reference to the presently preferred embodiment, the scope of the invention is not to be construed as limiting the invention.
It was understood that various modifications could be made without departing from the scope
No. Accordingly, the invention is limited only by the following claims.
.
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
// C12P 21/08 A61K 37/02
(C12P 21/00
C12R 1:91) ──────────────────────────────────────────────────続 き Continued on the front page (51) Int.Cl. 6 Identification symbol FI // C12P 21/08 A61K 37/02 (C12P 21/00 C12R 1:91)