JPH11506602A - IL−6レセプターmRNAに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドの細胞性増殖を抑制するための使用 - Google Patents
IL−6レセプターmRNAに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドの細胞性増殖を抑制するための使用Info
- Publication number
- JPH11506602A JPH11506602A JP9500605A JP50060597A JPH11506602A JP H11506602 A JPH11506602 A JP H11506602A JP 9500605 A JP9500605 A JP 9500605A JP 50060597 A JP50060597 A JP 50060597A JP H11506602 A JPH11506602 A JP H11506602A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oligonucleotide
- oligonucleotides
- nucleic acid
- sequence
- acid sequence
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/70—Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/11—DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
- C12N15/113—Non-coding nucleic acids modulating the expression of genes, e.g. antisense oligonucleotides; Antisense DNA or RNA; Triplex- forming oligonucleotides; Catalytic nucleic acids, e.g. ribozymes; Nucleic acids used in co-suppression or gene silencing
- C12N15/1138—Non-coding nucleic acids modulating the expression of genes, e.g. antisense oligonucleotides; Antisense DNA or RNA; Triplex- forming oligonucleotides; Catalytic nucleic acids, e.g. ribozymes; Nucleic acids used in co-suppression or gene silencing against receptors or cell surface proteins
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/12—Antivirals
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P37/00—Drugs for immunological or allergic disorders
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/11—DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
- C12N15/117—Nucleic acids having immunomodulatory properties, e.g. containing CpG-motifs
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2310/00—Structure or type of the nucleic acid
- C12N2310/30—Chemical structure
- C12N2310/31—Chemical structure of the backbone
- C12N2310/315—Phosphorothioates
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Immunology (AREA)
- Virology (AREA)
- Communicable Diseases (AREA)
- Oncology (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
本発明は疾患に関連した細胞増殖の効果的な阻害剤であるオリゴヌクレオチドに関するものである。本発明は疾患に関連した細胞増殖をオリゴヌクレオチドで治療する方法に関するものである。特に、インターロイキン−6レセプターmRNA配列と実質的に相補的なオリゴヌクレオチドの使用に関するものである。薬剤組成物の形態では、これらのオリゴヌクレオチドは癌、自己免疫疾患およびウイルス感染などの疾患による異常な細胞増殖の治療のために患者に投与するのに適している。
Description
【発明の詳細な説明】
IL−6レセプターmRNAに対するアンチセンス
オリゴヌクレオチドの細胞性増殖を抑制するための使用発明の分野
本発明は、細胞増殖の有効な阻害剤(inhibitor)であるオリゴヌク
レオチド、及びそれらのオリゴヌクレオチドを使用することによる病気の治療法
に関連する。特に、本発明は、実質上インターロイキン−6レセプターのmRN
A配列と相補的であるオリゴヌクレオチド、並びに細胞増殖に関連する疾患を阻
害するためのそれらの使用方法に関連する。発明の背景
細胞の成長、機能、分化、および発生はいろいろな異なった機構により、制御
されている。細胞の最も重要な制御因子の中に、”サイトカイン”と呼ばれるレ
セプター特異的なタンパク質がある。これらのタンパク質は特異的な膜結合受容
体に結合し、そして次に細胞内にシグナルを伝達し、そして最後には重大な遺伝
子の発現を制御し、及びそれにより、細胞の多くの機能を調節する。
インターロイキン−6(”IL−6”)は、最もよく特性づけられた、及び研
究されたサイトカインの一つである。それは、標的細胞の表面にある少なくとも
二つの膜貫通グリプロテインレセプター分子;インターロイキン−6レセプター
(”IL−6R”)、及び信号伝達物質、gp130(Yamasaki,et
al.,Science 241:825−828(1988);and H
ibi,et al.,Cell 63:1149−1157(1990))と
の相互作用を介して機能している。(Taga,et al.,J.Exp.M
ed.166:967−981(1987)。IL−6によるシグナル伝達は、
IL−6R、及びgp130の両方の協調された作用を必要とする。初めに、I
L−6は低い親和性でIL−6Rと結合する(Taga,et al.,Cel
l 58:573−581(1989))。この最初の結合は2つのIL−6/
IL−6Rリガンド−レセプター混合体とともに2量体化しているgp130の
2分子からなる3成分複合体の形成を誘発する。この3成分複合体において、I
L−6は、gp130分子による細胞内シグナル伝達の結果となるような高親和
性で結合される(Ward et al.,J.Biol.Chem.269:
23286−23289(1994))。
正常な細胞機能を調節する重要な役割を行うことに加えて、、IL−6の過剰
発現は、多くの異なった病状に関係している。最近、異なった病状に関連がある
細胞増殖を阻害する潜在的に有効な手段として、多くの研究者がIL−6産生、
機能、及び/またはシグナル伝達の抑制に焦点を合わせている。Vinkら(J
.Exp.Med.172:997−1000(1990))は、IL−6、ま
たはそのレセプター構成要素、IL−6Rに対する直接的な抗体を使用すること
により、生体内(in vivo)で形質細胞腫(plasmacytoma)
の増殖の阻害を記載している。より最近では、アンチセンスオリゴヌクレオチド
が細胞増殖の阻害に有効であると研究されている。Levyら(J Clin.
Invest.88:696−699(1991))はIL−6タンパク質をコ
ードするmRNAに相補的なアンチセンスオリゴヌクレオチドの使用を記載して
いる。Fujita(PCT 出願 No.WO 94/25036)はIL−
6RをコードするmRNAの開始コドンに相補的なアンチセンスオリゴヌクレオ
チドの使用を記載している。
”アンチセンス療法論”の分野は、標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチド(
最も一般的にはmRNA)の核酸機能の制御因子としての使用に関連している。
アンチセンスオリゴヌクレオチド、即ち標的とされている”センス”核酸の配列
に相補的な核酸配列を有するオリゴヌクレオチドは、核酸の機能を調節するため
に多くの異なった方法で機能することができる。標的核酸がmRNAである場合
、mRNAからタンパク質への翻訳を妨害、またはリボソームの結合もしくは転
位を阻害することによって機能してもよい。標的核酸がDNAである場合、mR
NAへの転写を妨害してもよい。
”配列特異的”アンチセンス機構によるmRNAの産生、及び/または機能を
阻害することに加えて、あるオリゴヌクレオチド、特にホスホロチオエートオリ
ゴヌクレオチドの影響は、部分的に非配列特異的機構に帰することがありうる。
そのような機構は、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの抗ウイルス作用と
しての影響のいくつかを説明するものとして、報告されている(Stein,e
t al.,Pharmac.Ther.52:365−384(1991);
Majumdar,et al.,Biochemistry 28:1340
(1989))。
本発明の目的は、細胞増殖及び/または細胞の成長に関連がある疾患を阻害す
るのに効果的なオリゴヌクレオチドを提供することある。そのようなオリゴヌク
レオチドはIL−6RをコードするmRNAに相補的であり、配列特異的、及び
/または非配列特異的機構により機能する。本発明のさらなる目的は、被験者へ
の投与に適した、これらのオリゴヌクレオチドを含む薬組成物を提供することで
ある。発明の概要
本発明はオリゴヌクレオチド、及び細胞増殖に関連する病気を阻害する方法を
特徴とする。好ましい標的部位は、インターロイキン−6レセプターのmRNA
配列に実質的に相補的であるオリゴヌクレオチドを含む治療剤を使用するために
、インターロイキン−6レセプタータンパク質をコードするmRNAの初期の部
位である。本明細書中に記載されているオリゴヌクレオチドの好ましい使用及び
方法は、腎臓細胞癌腫等のガン、自己免疫疾患、またはウイルス感染を病んでい
る患者の治療である。本発明の他の使用法は試験管内(in vitro)で検
出用プローブとしてオリゴヌクレオチドを使用することにより、インターロイキ
ン−6レセプターのmRNAの存在を検出することを含む。これらの検出用プロ
ーブは、インターロイキン−6レセプターのmRNAの水準を減少させる他の治
療剤の効果を、評価することにおいて特に有効であろう。
本発明のオリゴヌクレオチドは、以下の提出された配列に基礎をおく:
好ましい核酸配列と実質的に対応する核酸配列を有するオリゴヌクレオチド、
並びに本質的に好ましい核酸配列から成る(即ち実質的に同じ核酸配列を有する
)オリゴヌクレオチドもまた、本発明に含まれる。特に、上記に記載されている
SEQ.ID.NO.5、14、及び16と実質的に一致する核酸配列、及び以
下に与えられているSEQ.ID.NO.17、18、及び19は、それぞれ、
本発明により明確に含まれる:
本発明のほかの側面は、疾患と関連する細胞増殖を阻害する方法であって、長
さが12から100のヌクレオチドの精製されたオリゴヌクレオチドであって、
IL−6RをコードするmRNAの核酸配列と実質的に相補的であり、そして実
質的に以下の配列からなるグループから選択された核酸配列からなるオリゴヌク
レオチドと、当該細胞を接触させる工程を含む、前記方法である。
また、本発明のほかの側面は、疾患と関連する細胞増殖を阻害する方法であっ
て、長さが12から100のヌクレオチドの精製されたオリゴヌクレオチドであ
って、Uの代わりにTを有するが、IL−6RをコードするmRNAにおいて存
在する、以下の配列からなる50ヌクレオチドの核酸配列領域と実質的に相補的
なオリゴヌクレオチドと当該細胞を接触させる工程を含む、前記方法である。
当該オリゴヌクレオチドは細胞内(in vivo)、または試験管内(in
vitro)で細胞増殖を阻害する。
本発明の他の特徴及び利点は以下に示した詳細な記載、及び請求の範囲で明白
である。発明の詳細な説明
本発明は、オリゴヌクレオチド、及び細胞増殖を阻害するオリゴヌクレオチド
の利用法に関する。本発明の対象課題をより明確に記載するために、本明細書中
で使用されている用語は、他に示されていなければ、以下に定義されている通り
である。
アンチセンスオリゴヌクレオチド:
”アンチセンスオリゴヌクレオチド”は標的”センス”核酸に相補的なオリゴ
ヌクレオチドを意味し、そして標的核酸の機能を制御するために配列特異的機構
により少なくとも部分的に機能する。
相補的:
核酸に関連して使用されるとき”相補的”は、反対の極性のほかの核酸のヌク
レオチド塩基に対して、ワトソン−クリック水素結合による対を作る塩基を有す
るヌクレオチドの配列を含む1つの極性の核酸を意味する。即ち、アデニン(”
A”)はチミン(”T”)またはウラシル(”U”)と対になり、及びグアニン
(”G”)はシトシン(”C”)と対になる。例えば、5’から3’方向のGC
AU配列を有する核酸は、3’から5’方向のCGTA配列を有する核酸に”相
補的”である。本明細書中で相補的という用語の使用は、鎖間の時折の不適当な
組合せ(ミスマッチ)にもかかわらず、それでも、安定した2本鎖が形成される
ような実質的に相補的である核酸を含まれている。相補的な核酸の対の独立な鎖
は、プラス(”(+)”)または”センス”鎖として、及びマイナス(”(−)
”)または”アンチセンス”鎖として引用されうる。
細胞増殖に関連する病気:
”細胞増殖に関連する病気”は、ガン、またはウイルス感染のような特定の病
気により引き起こされる、または関連がある、正常でない水準の細胞増殖及び/
または成長を意味する。
ハイブリッド形成(hybridize):
”ハイブリッド形成”は塩基対の相互作用による相補的な核酸の間の2本鎖の
形成を意味する。
リポソーム:
”リポソーム”は球面2重層、または複数の2重層において調整された両親媒
性の脂質から構成されている小胞を意味する。
修飾された:
核酸に関連して使用されるとき”修飾された”は天然の構造が変化された核酸
を意味する。これらは、ホスホジエステル結合、糖(RNAの場合はリボース、
またはDNAの場合はデオキシリボース)、及び/またはプリンまたはピリミジ
ン塩基の修飾を含む。修飾されたホスホジエステル結合は、ホスホロチオエート
、ホスホトリエステル、メチルホスホロネート及びホスホロジチオエートを含む
。”修飾されたdNTPs”は、核酸に取り込まれた、修飾された核酸の形成の
結果となる、ヌクレオシドトリホスフェートを意味する。
核酸配列:
”核酸配列”または”配列”はヌクレオチドの特定の配列を有する核酸、及び
個々の核酸に存在するヌクレオチドの配列または順序の両方を意味する。これら
2つの意味のどちらを適用するかは、この用語が使用されている文脈により明白
であろう。
オリゴヌクレオチド:
”オリゴヌクレオチド”はある定義された核酸配列を有するオリゴデオキシヌ
クレオチドを意味する。
薬理学上適合する担体(pharmacological acceptab le carrier)
”薬理学上適合する担体”はいかなる許容できない毒性、または薬理学上不利
な効果を示すことなしに患者、及び/または効験への投与を促進するために、オ
リゴヌクレオチドが加えられる処方を意味する。
ホスホロチオエイトオリゴヌクレオチド:
”ホスホロチオエイトオリゴヌクレオチド”は、自然に生じるホスホジエステ
ル結合の代わりにすべてのホスホロチオエイト結合を有するオリゴヌクレオチド
を意味する。
ホスホロチオエイトを含むオリゴヌクレオチド
”ホスホロチオエイトを含むオリゴヌクレオチド”は、少なくとも1つのホス
ホロチオエイト結合、及びすべてのホスホロチオエイト結合を有するオリゴヌク
レオチドを意味する。この用語は、ホスホロチオエイトオリゴヌクレオチドを含
んでいる。
極性:
”極性”は、あるデオキシリボース(またはリボース)部分のC3の位置がリ
ン酸結合を介して、近隣のデオキシリボース(またはリボース)部分のC5と結
合されるとき生じた核酸重合体の方向を意味する。核酸の極性は5’から3’、
または3’から5’として指示される。
ポリメラーゼ:
”ポリメラーゼ”はヌクレオチドから核酸への引き続いて起こる付加を触媒す
ることのできる酵素を意味する。
プライマー:
”プライマー”は逆転写酵素等のポリメラーゼによる合成を開始するために鋳
型鎖とハイブリッド形成する、鋳型鎖と相補的なオリゴヌクレオチドであって、
鋳型鎖に相補的な、3’末端に結合した共有結合したヌクレオチドの連続的な付
加により延長される、前記オリゴヌクレオチドを意味する。
実質的に相補的:
核酸に関連して使用されるとき、”実質的に相補的”はヌクレオチドのすべて
が他の核酸のヌクレオチドと塩基対を示すわけではないが、それでもなお、2つ
の核酸は適当な状態のもとで安定なハイブリッド形成が可能であるような配列を
有することを意味する。
鋳型鎖:
”鋳型鎖”は、型を提供し、及び要求するオリゴヌクレオチドを生産するため
の基質として供給するであろうヌクレオチドの配列を有する核酸を意味する。そ
のような提供をするために、鋳型鎖は、プライマーとハイブリッド形成できる配
列、または自己プライミングする鋳型の場合、自己プライミング領域の形成が可
能な配列もまた含まなければならない。
治療有効量:
「治療有効量」は、IL−6の過剰生産に関連する疾病に罹患した患者におけ
る疾病に関連する細胞の増殖および/または成長の阻害に有効な量を意味する。
治療有効量は、疾病に関連する1またはそれ以上の症候をある程度まで緩和する
ことが好ましい。
オリゴヌクレオチドを用いた治療方法の開発は現在広く行われている。治療薬
としてのオリゴヌレオチドの正確な作用機構の決定はしばしば困難であるが、多
数の機構が提案されておりこれらの異なる機構のいずれかまたはすべてが協調し
て作用し所望の結果を生じる可能性がある。作用機構の一つはアンチセンスに基
づいている。一般的に、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、DNA、mRNA
またはmRNA前駆体等の標的核酸に見いだされる特異的な配列に対し相補的な
配列を有するように設計されている。標的核酸の特異的な配列とのハイブリッド
形成により、アンチセンスオリゴヌクレオチドはDNAのタンパク質コード化機
能を中断する。
特定のオリゴヌクレオチドのアンチセンス機能を説明する可能性のある提案さ
れている機構のいくつかは以下のものを含むであろう:リボヌクレアーゼH活性
を有する酵素によるRNA :DNAハイブリッドにおけるRNAの切断;mR
NA転写の未成熟終結タンパク質翻訳のための位置へのmRNA輸送の妨害;m
RNAのイントロン/エキソンへのハイブリッド形成によるmRNAプロセシン
グへの干渉;非タンパク質コード(非翻訳)領域へのハイブリッド形成のよるm
RNA機能への干渉;および/またはmRNA開始コドンへのハイブリッド形成
によるリボソームの結合への干渉。要約すると、これらの配列特異的アンチセン
ス機構の各々は、特定の遺伝子の発現を阻害する何等かの方法で作用する。
配列特異的アンチセンス機構に加え、ある修飾されたオリゴヌクレオチドは非
配列特異的機構を介して核酸の機能を阻害することが可能である。いくつかの場
合、アンチセンスオリゴヌクレオチドの効果と同じ塩基をランダム化された順序
で含む「対照」オリゴヌクレオチドのそれとの比較の結果、対照オリゴヌクレオ
チドもまたタンパク質生産の阻害を示す。このような非配列特異的機構の正確な
機構は未知であるが、これらの効果は対照オリゴヌクレオチドによる他の必須遺
伝子の偶然阻害に起因すると考えられている。(Milligan,et al.,Antisense
Therapeutics; Development of Aatisense Therapeutics,Annals of the New Y
ork Academy of Sciences,p.229-241参照)
腎臓がん腫細胞(renal carcinoma cells)の増殖に関
するオリゴヌクレオチドの非配列特異的効果に対する可能性のある説明の一つは
、トポイソメラーゼの阻害である。腎臓細胞がん腫に対する活性を有する多数の
抗がん剤がトポイソメラーゼを阻害することが実証されている(Shuin,et al.
,Anticancer Research 14: 2621-2626(1994))。ホスホロチオエートオリゴヌ
クレオチドによるトポイソメラーゼ阻害が、ホスホロチオエートオリゴヌクレオ
チドに起因すると考えられるところの、観察された増殖抑制効果の一部を説明す
る可能性がある、と仮定される。
いずれにせよ、配列特異的機構も非配列特異的機構も共に本発明のオリゴヌク
レオチドの効果を説明する可能性がある。作用機構の完全な理解は細胞機能阻害
オリゴヌクレオチドの設計に必要ではない。
本発明のオリゴヌクレオチドはIL−6Rタンパク質をコードするmRNAに
対し相補的であり、アンチセンス機構および/または他の機構を通じインターロ
イキン6Rの生産を阻害する可能性がある。インターロイキン6(IL−6)の
生産を制御する薬剤等インターロイキン6の機能を阻害する治療剤はインターロ
イキン6の過剰生産の影響を中和するために使用することができる。インターロ
イキン6の通常の機能は、線維芽細胞、マクロファージ、内皮細胞および角質細
胞等の多数の異なる細胞型による、傷害または感染に対する応答としてのインタ
ーロイキン6生産の誘導を必要とする。傷害または感染の不在において、これら
の細胞は通常インターロイキン6を生産しない。インターロイキン6の産生はT
細胞およびマクロファージの活性化のみならず、B細胞およびT細胞の増殖また
は分化を含む様々な機構を通じ免疫応答の促進に帰結する。
しかしながら、インターロイキン6の過剰生産は多数の異なる病状に関係する
。例えば、エプスタイン-バーウイルスに感染したBリンパ球におけるインター
ロイ
キン6の高発現が腫瘍発生能の部分的原因であることが示されている。(Scala
et al.,J.Exp.Med.172: 61-68(1990))角質細胞によるインターロイキン6の
過剰生産が、乾せんに関連する表皮過形成において原因的役割を果たすことが示
されている。(Grossman et al.,Proc.Nat.Acad.Sci.86: 6367-6371(1989))
.腎臓がん腫細胞によるインターロイキン6の過剰生産が、増加した転移に関連
していることが示されている。(Takenawa,et al.,Journal of the National C
ancer Institute 83(22): 1668-1672(1991)).また、インターロイキン6は破骨
細胞発生の促進による更年期における骨吸収の増加において次論文に報告されて
いる役割を果たすことが示されている。(Jilka et al.,Science 257: 88-91(19
92);and Girasole et al.,Journal of Clinical Investigation 89: 883-891(
1992)).さらに、インターロイキン6が多発性骨髄腫細胞に対する腫瘍成長因子
であることが示されている。(Klein,et al.,Eur.Cytokine Net.,1(4): 193-
201(1990)).インターロイキン6の過剰生産に関連している他の病状には形質細
胞白血病、悪液質、糸球体間質細胞増殖性糸球体腎炎、カポジ肉腫、慢性関節リ
ウマチ、高ガンマグロブリン血症、キャッスルマン病、IgMガンモパシー、心
臓粘液腫および自己免疫性インスリン依存性糖尿病が含まれる。
このように、インターロイキン6の機能を阻害するように設計された治療剤は
広範囲に及ぶ適用性を有している。それらは前記の病状のいずれの治療のおいて
も治療剤として用いることが可能である。本発明のアンチセンスオリゴヌクレオ
チドは、好ましくは腎臓細胞がん腫の治療に用いられる。
本発明のオリゴヌクレオチドはDNAかまたはRNAが可能であるが、DNA
であることが好ましい。オリゴヌクレオチドは、既知のいずれの化学的たは酵素
的法を用いて調製することが可能である。化学合成は、ホスホルアミダイト法お
よび380-Bモデル(Applied Biosystems,Inc.,Foster City,California)等の
自動合成装置を用いる、Stec et al.により記載されている方法(J.Am.Chem.S
oc.106: 6077-6079(1984))に従い便利に行うことができる。
本発明に含まれるオリゴヌクレオチドは、非修飾物または修飾物であることが
可能である。修飾オリゴヌクレオチドは核酸の任意の自然構造を変えることによ
り調製することができる。これらの構造にはホスホジエステル結合、糖(RNA
の場合のリボース、またはDNAの場合のデオキシリボース)および/またはプ
リンまたはピリミジン塩基が含まれる。それによりオリゴヌクレオチドが標的核
酸に対するハイブリッド形成において無効力になるかまたは生体内において(i
n vivo)用いる際に有毒となることがない限りにおいて、いかなる修飾も
オリゴヌクレオチドに施すことができる。安定な二重らせん形成を完全には阻害
することなくハイブリッド形成能を減ずる可能性のある修飾は、これに含まれる
。
好ましい修飾は、ホスホジエステル結合をヌクレアーゼ存在下でより安定化す
るホスホジエステル結合の修飾である。ホスホジエステル結合修飾は細胞への取
込みも促進する可能性がある。被修飾ホスホジエステル結合には、ホスホロチオ
エート、メチルホスホネート、ホスホロジチオエート、またはホスホセレネート
結合を含む。オリゴヌクレオチドにおいて、全結合の修飾、異なる修飾結合の混
在、修飾結合および非修飾結合の混在、または、選択的に位置するかまたはキメ
ラオリゴヌクレオチドのようにオリゴヌクレオチドの異なる領域に存在する、こ
れらの修飾の任意の組み合せも含むことができる。修飾ヌクレオチド間結合を有
するオリゴヌクレオチドの合成は、上記で論じられた多数の方法を含む、既知の
非修飾オリゴヌクレオチド合成法と同様に行うことが可能である。
修飾の他の例は、α-アノマー等の被修飾糖基の取込みまたは2’-O-メチル
オリゴヌクレオチドに取り込まれた糖などを含む。ヌクレオチドのプリンまたは
ピリミジン塩基への修飾も同様に意図される。
本発明のオリゴヌクレオチドには、安定性を増し、細胞による取込みを容易に
し、そして配列特異的機構及び配列非依存生機構による細胞機能の阻害を可能に
し得るホスホロチオエート結合が含まれることが好ましい。
本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドの長さについて、好ましくは、約12
から100ヌクレオチドである。より好ましくは、これらのオリゴヌクレオチドは
約14から50ヌクレオチドであり、最も好ましくは、約18から35ヌクレオチドであ
る。オリゴヌクレオチドの長さは、疾病関連細胞の増殖および/または成長の阻
害におけるオリゴヌクレオチドの効果を最適化するよう選択されるべきである。
オリゴヌクレオチドにおけるいずれの修飾の存在も、オリゴヌクレオチドの効果
全般に関する長さの効果に影響を与えるであろう。
最適なオリゴヌクレオチドのサイズを決定するために、いくつかの因子が考慮
されるべきである。短オリゴヌクレオチドは細胞内により容易に取り込まれると
いう利点を有する。しかし、例えば10塩基未満のように十分には長くない場合、
オリゴヌクレオチドが標的配列と選択的且つ安定にハイブリッドを形成しない可
能性がある。他方において、より長いオリゴヌクレオチドは標的とのハイブリッ
ド形成に安定性を増し、それによりリボソームによるオリゴヌクレオチドの置換
を阻害し翻訳停止が促進される可能性がある。しかし、例えば150塩基以上のよ
うに過度に長い場合、オリゴヌクレオチドが細胞により効率的に取り込まれない
、および/または潜在的に細胞障害性を有する可能性がある。
生理的条件を模倣するように設計されたオリゴヌクレオチドスクリーニングア
ッセイは生細胞におけるオリゴヌクレオチドのハイブリッド形成能の予測に用い
ることが可能である。このようなスクリーニングアッセイはWO 95/03427におい
てNelson et al.により記載されている。
本発明のオリゴヌクレオチドは特定の標的配列に特異的である。具体的にこの
標的配列はインターロイキン6RをコードするmRNAであり、Yamasaki et al
.,Science 241: 825-828(1988)に記載されている。「特異的」であることは
、オリゴヌクレオチドが標的配列に相補的であることを意味する。標的配列は以
下のSEQ.ID.NO.1 より与えられるインターロイキン6RのmRNAの初期タン
パク質コード領域であることが好ましい:
本発明の好適なオリゴヌクレオチドは以下の配列で与えられる:
特に好適な配列はSEQ.ID.NO.15および16である。
全オリゴヌクレオチドの配列が標的であるインターロイキン6RmRNAの配
列に完全に相補的である必要はない。オリゴヌクレオチドが「実質的に相補的で
ある」、即ち標的と安定なハイブリッド形成が可能であることのみが必要である
。アンチセンスオリゴヌクレオチドの、例えば3’末端または5’末端またはそ
の間の任意の他の位置、等の任意の位置に、付加的な非相補的ヌクレオチドが存
在し得る。このような付加的な非相補的ヌクレオチドは生体内分解の阻害および
/または遺伝子発現の干渉におけるオリゴヌクレオチドの効果の増進に有効であ
る可能性がある。標的配列との安定なハイブリッド形成に必要な相補性量は存在
する修飾の種類と量、水素結合に関与する塩基の種類(例えば、G:C間水素結
合はA:Tのそれよりも強力である)およびオリゴヌクレオチドの長さに依存す
るであろう。
本明細書中に記載されているオリゴヌクレオチドは、治療剤としての有用性に
加え、診断プローブ並びに増幅プライマー等の研究用ツールとしても有用である
。インターロイキン6RmRNAに特異的な標識オリゴヌクレオチドを用いて、
インターロイキン6RmRNAの存在または量の決定が可能である。標識オリゴ
ヌクレオチドプローブの設計および生産、並びにハイブリッド形成法におけるそ
の使用は、当該技術分野における知識を有する者により容易に遂行される。
治療上の使用について考慮すべき点には、オリゴヌクレオチドの薬理およびそ
の運搬に関するものがある。治療剤として用いるには、オリゴヌクレオチドが薬
学的に適している、即ち毒性が最小であり好ましい分配および代謝を示す必要が
ある。他の薬学的に考慮すべき事項は、当該技術分野において既知である技術を
用いて評価できる。
薬理学的に受容できる担体にオリゴヌクレオチドを含む薬剤組成物は、当業者
に周知であるところの多種多様の機構により投与され得る。このような機構には
、経口投与(吸入または腸管外)、注射(静脈内、筋肉内、皮下、腹腔内)、お
よび局部投与(鼻腔、皮膚)が含まれる。これらの異なる機構の各々に適してい
る組成物は日常的に調製され利用される。
薬学的に受容できる担体の例には、水、塩類溶液、緩衝液または炭水化物溶液
等の水性溶液;リポソーム、ミクロスフェアまたはエマルション等の運搬用ビヒ
クル(vehicle)が含まれる。運搬用ビヒクルは、生体内での(in v
ivo)安定性を増進するために利用できる。リポソームは細胞内運搬の増進能
力、長い循環半減期、レセプター標的分子の取込みの容易さ、最小の毒性および
良好な生分解性という理由により好ましい。リポソームは当該技術分野における
既知の様々な技術により作製できる。(例えばBangham et al.,J.Mol.Biol.
,13: 238-252(1965)参照)これらの方法では、一般的に、まず有機溶媒に脂質
を溶解し混合の後、溶媒を蒸発させる。次に適量の水相を脂質相と混合し、リポ
ソーム形成に十分な時間インキュベーションする。水相は一般的に緩衝剤および
糖等の他の溶質と共に懸濁された生体高分子より成るであろう。
本明細書中に記載されている薬剤組成物の正確な投与量および投与回数は、症
状、投与経路、その運搬用ビヒクルおよびそのヌクレオチド組成物、等のいくつ
かの因子に依存する。治療継続期間は症状に対する治療の効果に依存し、長期に
わたる一日多数回の投与となることもあろう。実施例I オリゴヌクレオチドの合成
ホスホジエステル結合およびホスホロチオエート等の修飾された結合を含むオ
リゴヌクレオチドは当該技術分野においてよく知られた手法によって合成するこ
とができる。例えば、Methods in Enzymology 154:287(1987)でカルサースらは
標準的なホスホールアミダイト固相化学によってホスホジエステル結合を含むオ
リゴヌクレオチドを合成する方法について記載している。バットらは米国特許第
5,253,723号でホスホロチオエート結合を含むオリゴヌクレオチドの方法を記載
している。クレムらはPCT WO92/07864号でメチルホスホネート結合を含む異なる
結合を有するオリゴヌクレオチドの合成について記載している。実施例II ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドによる腎臓細胞癌腫細胞増殖の抑制
IL-6RのmRNAに相補的な数種の異なるホスホロチオエートオリゴヌクレオチド
のガン細胞増殖抑制因子としての効果を試験するために、二種類の異なる細胞系
を検定した。腎臓細胞癌腫由来細胞系であり異常に高レベルのIL-6を産生するこ
とが知られているCaki-1細胞(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション
、米国メリーランド州ロックビル)を用い、それとともにEBVでトランスフォー
ムされた正常腎臓細胞系である293細胞(アメリカン・タイプ・カルチャー・コ
レクション、米国メリーランド州ロックビル)を対照として使用した。
実験継続期間中に細胞が集密的とならないような条件下でCaki-1あるいは293
細胞を48ウェルプレート中で培養した。細胞がプレートに吸着した後(4〜6時
間)、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを含む細胞培地を培養液に添加し
、対照細胞には培地のみを添加した。細胞を標準的な条件下(37℃、5% CO2)
で保温し、4日目に培地を交換した。7日目に培地を除去し、トリプシンを用い
て細胞を培養から剥離させた。ウェルあたりの細胞数をヘモサイトメーターを用
いて細胞密度を計測することにより決定した。表2に示すように、1uMのアンチ
センスオリゴヌクレオチドはCaki-1細胞の細胞増殖を70〜90%阻害したが、対照
細胞の増殖にはほとんど効果を示さなかった。
実施例III ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドによる多発性骨髄腫細胞増殖の阻害
配列番号15に示されたホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの存在下にお
ける細胞増殖は、二種類の異なる多発性骨髄腫細胞系、U266(アメリカン・タイ
プ・カルチャー・コレクション、米国メリーランド州ロックビル)およびRPMI(
アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、米国メリーランド州ロックビ
ル)を用いて実施例IIに記載された方法に従って行った。オリゴヌクレオチドを
含まない対照と比較して、U266およびRPMI細胞ではそれぞれ34%、20%の細胞殖の
低下がみられた。
本発明は特殊な態様について記載するものであるが、本発明の多様な修飾およ
び改変が原理的に可能である。したがって、請求の範囲の範囲内において、本発
明は特定の場合について記載されたもの以外にも、実施できると理解されるべき
である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ナイドゥ,ヤティ・エム
アメリカ合衆国イリノイ州60068,パー
ク・リッジ,ノース・ディー・ロード
705
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 疾患と関連した細胞増殖を抑制するための、12から100塩基長の精 製されたオリゴヌクレオチドを当該細胞と接触させる工程を含む方法であって、 該オリゴヌクレオチドは実質的に以下の からなる群から選択された核酸配列と実質的に相補的である、前記方法。 2. 該オリゴヌクレオチドが完全にホスホロチオエート化されたオリゴヌク レオチドである、請求項1記載の方法。 3. 該オリゴヌクレオチドが実質的に核酸配列: 4. 該オリゴヌクレオチドが実質的に核酸配列: からなる請求項2記載の方法。 5. 疾患と関連した細胞増殖を抑制するための、12から100塩基長の精 製されたオリゴヌクレオチドを当該細胞と接触させる工程を含む方法であって、 該オリゴヌクレオチドは実質的にインターロイキン−6レセプターmRNA核酸配列 : と実質的に相補的である、前記方法。 6. 核酸配列が、 からなる群から実質的に選択されたものからなるオリゴヌクレオチド。 7. 該オリゴヌクレオチドが完全にホスホロチオエート化されたオリゴヌク レオチドである、請求項1のオリゴヌクレオチド。 からなる、請求項2のオリゴヌクレオチド。 からなる、請求項2のオリゴヌクレオチド。 10. からなる群から選択された核酸配列を実質的に含む、治療上有効量のオリゴヌク レオチドを薬理的に許容されるキャリア中に含む、患者の疾患と関連した細胞増 殖を抑制するための治療用組成物。 11. 該キャリアがリポソームである請求項6記載の治療用組成物。 12. 該オリゴヌクレオチドが完全にホスホロチオエート化されたオリゴヌク レオチドである請求項5記載の治療用組成物。 13. 該オリゴヌクレオチドが からなる請求項6記載の治療用組成物。 14. 該オリゴヌクレオチドが からなる請求項6記載の治療用組成物。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US48466695A | 1995-06-07 | 1995-06-07 | |
US08/486,408 | 1995-06-07 | ||
US08/486,408 US5716846A (en) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | Method for inhibiting cellular proliferation using antisense oligonucleotides to interleukin-6 receptor mRNA |
US08/484,666 | 1995-06-07 | ||
PCT/US1996/007183 WO1996040157A1 (en) | 1995-06-07 | 1996-05-17 | USE OF ANTISENSE OLIGONUCLEOTIDES TO IL-6 RECEPTOR mRNA TO INHIBIT CELLULAR PROLIFERATION |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11506602A true JPH11506602A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=27048091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9500605A Pending JPH11506602A (ja) | 1995-06-07 | 1996-05-17 | IL−6レセプターmRNAに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドの細胞性増殖を抑制するための使用 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0747386A3 (ja) |
JP (1) | JPH11506602A (ja) |
KR (1) | KR19990022358A (ja) |
AU (1) | AU696393B2 (ja) |
CA (1) | CA2223109A1 (ja) |
WO (1) | WO1996040157A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018020991A (ja) * | 2016-08-05 | 2018-02-08 | 学校法人中部大学 | 細胞増殖抑制剤 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2402435A3 (en) * | 2005-10-14 | 2012-03-28 | MUSC Foundation For Research Development | Targeting PAX2 for the induction of DEFB1-mediated tumor immunity and cancer therapy |
JP2016516804A (ja) | 2013-04-17 | 2016-06-09 | ファイザー・インク | 心血管疾患を治療するためのn−ピペリジン−3−イルベンズアミド誘導体 |
US20180193003A1 (en) | 2016-12-07 | 2018-07-12 | Progenity Inc. | Gastrointestinal tract detection methods, devices and systems |
WO2018112237A1 (en) | 2016-12-14 | 2018-06-21 | Progenity Inc. | Treatment of a disease of the gastrointestinal tract with an il-6r inhibitor |
CN116726362A (zh) | 2018-11-19 | 2023-09-12 | 比奥拉治疗股份有限公司 | 用生物治疗剂治疗疾病的方法和装置 |
WO2020178193A1 (en) | 2019-03-01 | 2020-09-10 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Method of treatment of sarcoidosis |
WO2021119482A1 (en) | 2019-12-13 | 2021-06-17 | Progenity, Inc. | Ingestible device for delivery of therapeutic agent to the gastrointestinal tract |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994025036A1 (en) * | 1993-04-30 | 1994-11-10 | Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha | Expression inhibitor containing antisense oligonucleotide derivative against human interleukin-6 receptor |
ATE196313T1 (de) * | 1993-06-04 | 2000-09-15 | Us Health | Verfahren zur behandlung von kaposi-sarcoma mit antisense-oligonukleotide |
US5417978A (en) * | 1993-07-29 | 1995-05-23 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Liposomal antisense methyl phosphonate oligonucleotides and methods for their preparation and use |
-
1996
- 1996-05-17 AU AU62490/96A patent/AU696393B2/en not_active Ceased
- 1996-05-17 CA CA002223109A patent/CA2223109A1/en not_active Abandoned
- 1996-05-17 KR KR1019970708838A patent/KR19990022358A/ko not_active Application Discontinuation
- 1996-05-17 JP JP9500605A patent/JPH11506602A/ja active Pending
- 1996-05-17 WO PCT/US1996/007183 patent/WO1996040157A1/en not_active Application Discontinuation
- 1996-06-07 EP EP96304315A patent/EP0747386A3/en not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018020991A (ja) * | 2016-08-05 | 2018-02-08 | 学校法人中部大学 | 細胞増殖抑制剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0747386A3 (en) | 1997-01-02 |
EP0747386A2 (en) | 1996-12-11 |
AU696393B2 (en) | 1998-09-10 |
WO1996040157A1 (en) | 1996-12-19 |
KR19990022358A (ko) | 1999-03-25 |
CA2223109A1 (en) | 1996-12-19 |
AU6249096A (en) | 1996-12-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5747470A (en) | Method for inhibiting cellular proliferation using antisense oligonucleotides to gp130 mRNA | |
EP0703979B1 (en) | Method for treating kaposi's sarcoma with antisense oligonucleotides | |
US7138383B2 (en) | Treating cancer using an oligonucleotide N3′->N5′ thiophosphoramidate | |
JP2024009262A (ja) | Lpaの遺伝子発現の阻害のための組成物及び方法 | |
US5744460A (en) | Combination for treatment of proliferative diseases | |
EP2340308B1 (en) | Combination of dacarbazine and an inhibitor of the TGF-beta system | |
EP2062586B1 (en) | Use of low doses of oligonucleotides antisense to tgf-beta1 genes in the treatment of tumors | |
US7196184B2 (en) | Double-stranded RNA (DSRNA) and method of use for inhibiting expression of the AML-1/MTG8 fusion gene | |
EP0736093B1 (en) | ANTISENSE NUCLEIC ACIDS FOR THE PREVENTION AND TREATMENT OF DISORDERS IN WHICH EXPRESSION OF c-erbB-2 PLAYS A ROLL | |
KR20020097241A (ko) | 스플라이스-영역 안티센스 조성물 및 방법 | |
IL194419A (en) | Dsrna to inhibit the expression of a 5eg gene in a human cell, a pharmaceutical compound containing it, a vector method | |
JP2003524637A (ja) | Lna修飾オリゴヌクレオチドの治療上の使用 | |
JP4787409B2 (ja) | 治療用ホスホジエステラーゼ阻害剤 | |
CN116801886A (zh) | Lpa抑制剂及其用途 | |
Scaggiante et al. | Effect of unmodified triple helix‐forming oligodeoxyribonucleotide targeted to human multidrug‐resistance gene mdr1 in MDR cancer cells | |
JPH11506602A (ja) | IL−6レセプターmRNAに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドの細胞性増殖を抑制するための使用 | |
US5856099A (en) | Antisense compositions and methods for modulating type I interleukin-1 receptor expression | |
WO2001074136A2 (en) | Telomerase inhibitor polynucleotides | |
US5945336A (en) | Oligonucleotides and methods for inhibiting cellular proliferation | |
EP1811024A1 (en) | Oligo double-stranded rna and medicinal composition | |
US5674995A (en) | Oligonucleotides specific for cytokine signal transducer gp130 mRNA | |
AU705122B2 (en) | Oligonucleotides specific for cytokine signal transducer gp130 mRNA | |
JP2002529083A (ja) | アンチセンスオリゴマー | |
JP3868021B2 (ja) | ヒトインターロイキン−6レセプター発現阻害剤 | |
KR20060002827A (ko) | 질병에 관계되는 유전자의 특이적인 동시 억제를 위한화합물 및 이의 용도 및 관련 약물 |