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JPH1149702A - 外用剤組成物 - Google Patents

外用剤組成物

Info

Publication number
JPH1149702A
JPH1149702A JP9208750A JP20875097A JPH1149702A JP H1149702 A JPH1149702 A JP H1149702A JP 9208750 A JP9208750 A JP 9208750A JP 20875097 A JP20875097 A JP 20875097A JP H1149702 A JPH1149702 A JP H1149702A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fat
drug
soluble
external preparation
lauric acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9208750A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutoshi Morimoto
雍憲 森本
Kenji Sugibayashi
堅次 杉林
Eiichiro Manabe
栄一郎 真鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisho Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP9208750A priority Critical patent/JPH1149702A/ja
Publication of JPH1149702A publication Critical patent/JPH1149702A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】脂溶性薬物の経皮吸収性のみが高められた外用
剤組成物を提供する。 【解決手段】オクタノール/水分配係数が1.0以上と
して定義される脂溶性薬物に対して、ラウリン酸、ラウ
リルアルコールおよびラウリン酸ヘキシルからなる群の
1種または2種以上を配合することにより、脂溶性薬物
の経皮吸収性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂溶性薬物のみの
皮膚透過性を促進し、高い薬理効果を実現することので
きる、外用製剤を提供する。
【0002】
【従来の技術】経皮治療システム(Transdermal Therap
eutic System;TTS)は、ドラッグデリバリーシステ
ムの思想と製剤技術の進歩とを背景に、経皮投与による
全身治療を可能にする技術として提案されたものであ
る。その利点として、投薬や投薬中止の簡便さ、効力の
持続性、副作用発現の軽減、肝臓内初回通過による不活
化の回避などが挙げられている。
【0003】このTTSの製剤設計においては、経皮吸
収の律速段階である角質層透過過程の薬物の透過速度を
高めることが、的確な投与コントロール下で所望の薬効
を発現させる上で重要であるとされている。
【0004】TTS技術を用いて経皮的に投与される薬
物として、抗炎症剤、狭心症薬、鎮暈薬等があるが、こ
れら薬物は脂溶性であることが多い。一般に、薬物は皮
膚バリアーである角質を透過しにくい性質を有してお
り、そのため、いわゆる経皮吸収促進剤として脂肪酸エ
ステル、アルコール類、テルペン類など(特開平2−1
42727号公報、特開平2−196718号公報、特
開昭64−40420号公報)を用いて、薬物の経皮吸
収を一定レベル以上に高める方法がとられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来から使用
されてきた経皮吸収促進剤は、脂溶性薬物のみならず、
水溶性薬物や基剤成分等に対しても同時にその吸収を促
進し、目的とする脂溶性薬物の選択的な吸収促進という
点で十分なものではなかった。このため、目的とする脂
溶性薬物の経皮吸収のみを選択的に促進させる技術の開
発が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、脂溶性薬
物のみの経皮吸収を、他の成分の経皮吸収性に影響を与
えることなく促進させることを目的として研究を重ねた
ところ、ラウリン酸、ラウリルアルコール及びラウリン
酸ヘキシルが、所望外の成分、特に水溶性成分の経皮吸
収をほとんど促進せずに、脂溶性薬物のみの経皮吸収を
促進することを見い出し、本研究を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、脂溶性薬物と、ラウリ
ン酸、ラウリルアルコールおよびラウリン酸ヘキシルか
らなる群の1種または2種以上とを配合したことを特徴
とする外用剤組成物である。
【0008】本発明における脂溶性薬物とは、オクタノ
ール/水分配係数が1.0以上、好ましくはオクタノー
ル/水分配係数が10以上の性質を有する薬物として定
義される。オクタノール/水分配係数は、薬物の皮膚透
過性を予測するために用いられる薬物の極性、非極性の
度合いを表現する方法であり、脂溶性薬物の多くは該係
数が1〜10,000程度の範囲内に含まれる(Hatana
kaら、Chem.Pharm.Bull., Vol.38(12), 1990)。本発明
における、該係数が1.0以上の脂溶性薬物としては、
エストラジオール、イブプロフェン、フルルビプロフェ
ン、インドメタシン、ケトプロフェン、リドカイン、シ
クロバルビタール、アミノピリン等が挙げられ、係数が
10以上である薬物としては硝酸イソソルビドが挙げら
れる。
【0009】本発明によれば、外用剤組成物において、
上記のごとき脂溶性薬物と、ラウリン酸、ラウリルアル
コール、ラウリン酸ヘキシルからなる群(以下ラウリン
酸等とする)のいずれか1種以上、特にラウリン酸ヘキ
シルとを併用することにより、脂溶性薬物のみの経皮吸
収を高めることができる。
【0010】従来用いられてきた経皮吸収促進剤として
は、脂肪酸エステルであるミリスチン酸イソプロピル
や、アルコール類であるオレイルアルコールなどがその
代表例である。このミリスチン酸イソプロピルは、脂溶
性薬物のみならず水溶性薬物または基剤成分に対しても
その経皮吸収を促進させ、薬物の選択性は認められない
ものである。
【0011】本発明における経皮吸収促進剤であるラウ
リン酸ヘキシルは脂肪酸エステルの一種であり、またラ
ウリルアルコールは高級脂肪アルコールの一種である。
しかし予期せぬことに、薬物の経皮吸収促進における選
択性は、従来の経皮吸収促進剤とは全く異なるものであ
った。すなわち、ラウリン酸等は、水溶性成分の経皮吸
収には影響を与えずに、所望の脂溶性薬物の経皮吸収の
みを選択的に促進する作用を有していたのであった。
【0012】実施例および比較例において示すように、
ラウリン酸等は、水溶性薬物であるアンチピリンの吸収
性には殆ど影響を与えることなく、硝酸イソソルビドの
吸収性を選択的に著しく向上させる効果を有しているこ
とが明らかである。
【0013】
【発明の実施の形態】外用剤組成物を調製するにあた
り、脂溶性薬物、ラウリン酸等のいずれの配合量も、外
用剤について一般的な量であれば足りる。例えば、脂溶
性薬物は組成物中(エアゾールのときは原液中、貼付剤
のときは膏体中、以下同じ)で0.1〜5重量%程度、
ラウリン酸等は0.1〜10重量%とすればよい。ま
た、上記範囲において、両者の比を脂溶性薬物1に対し
てラウリン酸等10〜50とすることが好ましい。
【0014】本発明の外用剤組成物の調製には、何ら特
別な製造用機器や方法を必要としない。その剤型も、液
剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、貼付剤、エアゾール
剤など、外用剤として一般的な何れの剤型でも選択する
ことができる。さらに、各剤型に適した賦形剤や基剤を
適宜使用し、日本薬局方などに記載される通常の方法に
従って製造することができる。
【0015】
【発明の効果】本発明により、脂溶性薬物のみの皮膚透
過性を選択的に促進し、水溶性成分の皮膚透過性にほと
んど影響を与えない外用剤組成物を提供することが可能
である
【0016】。
【実施例】以下、実施例および試験例を示し、本発明を
さらに具体的に説明する。
【0017】<実施例1> 外用液剤 (成分) 配合量 アンチピリン 0.1g 硝酸イソソルビド 0.1g ラウリン酸 3.0g 精製水 全100mL 上記成分を撹拌し、均一に溶解させ外用液剤を得た。
【0018】<実施例2> 外用液剤 (成分) 配合量 アンチピリン 0.1g 硝酸イソソルビド 0.1g ラウリルアルコール 3.0g 精製水 全100mL 上記成分を撹拌し、均一に溶解させ外用液剤を得た。
【0019】<実施例3> 外用液剤 (成分) 配合量 アンチピリン 0.1g 硝酸イソソルビド 0.1g ラウリン酸ヘキシル 3.0g 精製水 全100mL 上記成分を撹拌し、均一に溶解させ外用液剤を得た。
【0020】比較例1(外用液剤) (成分) 配合量 硝酸イソソルビド 0.1g アンチピリン 0.1g 精製水 全100mL 上記成分を撹拌し、均一に溶解させ外用液剤を得た。
【0021】比較例2(外用液剤) (成分) 配合量 アンチピリン 0.1g 硝酸イソソルビド 0.1g ミリスチン酸イソプロピル 3.0g 精製水 全100mL 上記成分を撹拌し、均一に溶解させ外用液剤を得た。
【0022】<試験例>(薬物の皮膚透過試験) 雄性ヘアレスラット(7週齢)の腹部の皮膚を、ペント
バルビタールナトリウム麻酔下(50mg/kg i.
p.)で摘出した。摘出した皮膚を、あらかじめ37℃
に保った有効拡散面積0.95cm2の2チャンバー横
型拡散セルにはさんだ。ドナー(角質層)側セルに被験
試料2.5mLを加えた。被験試料は、実施例1〜実施
例3、比較例1〜2をそれぞれ用い、比較例1をコント
ロール試料とした。レシーバー(真皮層)側セルには1
/15M等張リン酸緩衝液2.5mlを加え、経時的に
レシーバー側から一定量のサンプル溶液を採取し、その
都度同量の緩衝液を加えて容量を一定に保った。採取し
たサンプル中の硝酸イソソルビドまたはアンチピリンの
量を測定して、各薬物の皮膚透過速度を計算した。その
結果を図1を示す。
【0023】図1から明らかなように、実施例1〜実施
例3においては、ラウリン酸等は硝酸イソソルビドの皮
膚透過量を選択的に増加させており、アンチピリンの皮
膚透過性には影響を与えないものであった。一方、ミリ
スチン酸イソプロピルは硝酸イソソルビドのみならずア
ンチピリンの透過量も増加させていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ラウリン酸等を経皮吸収促進剤として
使用したときの、脂溶性薬物に対する吸収促進効果の選
択性を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂溶性薬物と、ラウリン酸、ラウリルア
    ルコールおよびラウリン酸ヘキシルからなる群の1種ま
    たは2種以上とを配合したことを特徴とする外用剤組成
    物。
  2. 【請求項2】 脂溶性薬物が硝酸イソソルビドである、
    請求項1に記載の外用剤組成物。
JP9208750A 1997-08-04 1997-08-04 外用剤組成物 Pending JPH1149702A (ja)

Priority Applications (1)

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JP9208750A JPH1149702A (ja) 1997-08-04 1997-08-04 外用剤組成物

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JP9208750A JPH1149702A (ja) 1997-08-04 1997-08-04 外用剤組成物

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JPH1149702A true JPH1149702A (ja) 1999-02-23

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JP9208750A Pending JPH1149702A (ja) 1997-08-04 1997-08-04 外用剤組成物

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