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JPH1138244A - 光モジュール - Google Patents

光モジュール

Info

Publication number
JPH1138244A
JPH1138244A JP19836197A JP19836197A JPH1138244A JP H1138244 A JPH1138244 A JP H1138244A JP 19836197 A JP19836197 A JP 19836197A JP 19836197 A JP19836197 A JP 19836197A JP H1138244 A JPH1138244 A JP H1138244A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
submount
flip
optical
optical device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19836197A
Other languages
English (en)
Inventor
Tazuko Tomioka
多寿子 富岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP19836197A priority Critical patent/JPH1138244A/ja
Publication of JPH1138244A publication Critical patent/JPH1138244A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】光素子をフリップチップ実装するにあたり、光
素子の活性領域にストレスをかけず、また、サブマウン
トに実装する時の半田など接合材を形成する材料が活性
領域にマイグレーションしないようにした光モジュール
提供すること。 【解決手段】アクティブ光素子5を、サブマウント6に
フリップチップ実装した光モジュールにおいて、アクテ
ィブ光素子の活性領域2直上の電極4はサブマウントに
固定しないようにした。また、活性領域上の電極に半田
などの接合材が流れないように、接合材阻止領域を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光通信に使用される
光モジュールであって、半導体レーザなどの発光素子
や、フォトダイオードなどの受光素子といった光素子を
含む光デバイスやサブマウントの改良を図った光モジュ
ールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術を説明する。なお、以下の説明
では、単一の機能を持つ要素(発光素子、受光素子、光
変調器など)を「光素子」と呼び、光素子や、複数の光
素子が同一基板上に集積化されている光ICを「光デバ
イス」と呼び、光デバイスや1つ以上の光デバイスをサ
ブマウント上に実装されているものを「光モジュール」
と呼ぶことにする。
【0003】近年、メタル回線に代わって、高品位、高
速、高帯域が確保できる光加入者系の導入計画が進めら
れている。この光加入者系の普及に重要な鍵を握る要素
の一つに、各加入者宅に設置される送受信器の低価格化
があげられる。そして、送受信器内で価格を左右する部
品は、光‐電気間の信号変換を行う光送受信部である。
【0004】すなわち、光通信には微小な発光素子や受
光素子をパッケージした光モジュールを使用し、この光
モジュールに光ファイバを接続する。そして、送信側で
は送信したいデータ対応に発光素子を変調駆動して光信
号に変換し、これを伝送路である光ファイバに送り出
し、受信側では光ファイバにて伝送されてきた光信号を
受光素子で受光して光‐電変換し、データを取り出すと
いったことを行う。
【0005】しかし、光ファイバはμmオーダの極めて
細い線であり、これを微小な発光素子や受光素子に、そ
れぞれ光軸を一致させるように位置合わせして取り付け
るといったことを必要とする。微小なるが故に僅かな位
置ずれでも光信号の授受に大きな影響を及ぼすことにな
り、従って、光通信用の光モジュールは、その実装精度
が厳しくなる。
【0006】このように、光通信用の発光素子や受光素
子をパッケージした光モジュールは、その実装精度が厳
しい。そのために、光通信用の光モジュールは低価格化
が難しいと言われてきた。発光素子、受光素子を駆動状
態にして、光ファィバとの光結合量をモニタしながら軸
合わせ・固定を行なう必要があり、作製に時間がかかっ
ていたためである。
【0007】しかし近年、図18に示すように、例え
ば、支持台となる方形のサブマウント6上に、一端側か
ら中央近傍位置に伸びるV溝11を形成してこのV溝1
1に光ファイバ10を載せ、また、サブマウント6上に
はそのV溝11の閉塞端近傍に位置させて、端面発光
(または受光)型の光素子9をフリップチップ実装する
手法が提案された。
【0008】この手法によれば、V溝11はフォトリソ
グラフィで作製される。そのため、フォトリソグラフィ
で製作されるサブマウント6上のパターン精度で、光素
子9と光ファイバ10の軸合わせが自動的に行われるこ
とになるため、サブミクロンオーダの実装精度が得られ
る。
【0009】この手法においては、光素子9と光ファイ
バ10のサブマウント6に対する実装に当たっては光素
子9を駆動状態にして実測しながら位置決めをする必要
が全くないため、パッシブアライメント技術と呼ばれ
る。
【0010】そして、光結合量のモニタをしないので固
定時間が短くて済み、大量生産に向いているため、パッ
シブアライメント技術を使用することによって光モジュ
ールの低コスト化が可能であると期待されている。
【0011】光モジュールに使用される光デバイスは微
小なチップであり、これは半導体基板上に、半導体集積
回路製造プロセスを用いて形成する。光素子が半導体レ
ーザ素子である場合には、放熱を良くしたり劈開し易く
するために、素子(デバイス)の成長終了後に、半導体
基板を100μm弱の厚さまで研磨する(ラッピン
グ)。しかし、研磨時に基板厚をサブミクロンオーダま
で制御することは難しく、光素子の基板側をマウントす
る方法では、パッシブアライメントで精度よく実装する
ことが出来ない。従って、パッシブアライメントを行う
場合、光デバイスの実装方法は素子(デバイス)の上面
を下にして実装するフリップチップ実装となる。
【0012】そして、図19に示すように、フリップチ
ップ実装にあたり、光デバイス9のチップ表面には、電
極4を形成しておき、この電極4を利用して半田などの
接合材8によりサブマウント6上に接合する。
【0013】このように、光素子9をフリップチップ実
装すると、図19に示すように、素子の活性領域2上の
電極4が半田などの接合材8でサブマウント6に固定さ
れることになる。そして、このことが光素子に機械的な
ストレスを与え、またマイグレーションによる素子の劣
化を招く。
【0014】すなわち、光素子は半導体基板に活性領域
(ストライプ)を形成し、その上方の素子表面に、電極
を形成して光素子の駆動用の電極とすると共に、この電
極を用いてサブマウント上に接合材によりフリップチッ
プボンディングする。これにより光素子は前記電極にて
フリップチップ実装される。
【0015】しかし、このようなかたちで、光素子9を
フリップチップ実装すると、図19に示すように、素子
の活性領域2上の電極4が半田などの接合材8でサブマ
ウント6に固定されることになることから、光素子の半
導体基板側(ベース側)をサブマウント6につける手法
に比べて活性領域2にストレスが加わり易く、また、接
合材8である半田を構成する物質が光素子内にマイグレ
ーションする可能性があり、素子劣化を早める原因とな
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、光素子
9と光ファイバ10のサブマウント6に対する実装に当
たって、パッシブアライメント技術を用いると、光素子
9を駆動状態にして実測しながら位置決めをする必要が
全くないため、厳しい位置決め精度が要求される光通信
用の発光素子や受光素子をパッケージした光モジュール
を、短時間に精度良く作製することができ、コストダウ
ンに寄与する。
【0017】しかし、パッシブアライメントを行うため
には発光素子や受光素子などの光素子9を、サブマウン
ト6上にフリップチップ実装する必要があるが、フリッ
プチップ実装にあたり、光素子9のチップ表面には、フ
リップチップボンディング用の電極パッドを形成してお
き、この電極パッドを半田などの接合材8によりサブマ
ウント6上に接合する。
【0018】しかし、このように直付け状態で光素子を
サブマウント6上にフリップチップ実装すると、光素子
のチップにはストレスがかかり、あるいは接合材8によ
るマイグレーションを受け易くなる。そして、これによ
り、素子劣化が早まる可能性があった。
【0019】ところで、フリップチップボンディングの
形態には、図20に示すように、半田バンプ13を使用
する形態がある。そして、これを使用することにより、
フリップチップボンディングの接合部の高さを確保して
ストライプ2が直接、サブマウント6に接着されないよ
うに構成することができる。
【0020】しかしながら、半田バンプはバンプの高さ
(大きさ)の制御が難しく、サブミクロンオーダの軸合
わせ精度が要求される光素子モジュールには使用できな
い。
【0021】従って、光素子をフリップチップ実装する
にあたり、光素子の活性領域上の電極をフリップチップ
ボンディングすることにより、生じている前記活性領域
に対するストレスの問題と、サブマウントに実装する時
の半田など、接合材を形成する材料が活性領域にマイグ
レーションすることによる素子の劣化など、光モジュー
ルの歩留まりや性能、寿命を左右する要因の改善策を早
急に確立させることが急務である。
【0022】そこで、この発明の目的とするところは、
光通信用の発光素子や受光素子を光ファイバとともにパ
ッケージしてなる光モジュールにおいて、このような問
題点を解決し、光素子をフリップチップ実装しても素子
劣化が早まったり、歩留まりが悪くならないようにした
光モジュールを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。
【0024】(1) すなわち、第1に本発明は、光デバ
イスがフリップチップ実装されていて、電気的に駆動さ
れる光モジュールにおいて、この光デバイスはフリップ
チップ実装するための電極パッドを備え、この電極パッ
ドは、当該光デバイスの活性領域近傍部分の外表面位置
より、所定量、突出させた位置に形成したことを特徴と
する。
【0025】本発明の光モジュールでは、フリップチッ
プ実装するための電極パッドが、前記光デバイスの活性
領域近傍外表面の高さより、所定量、突き出した位置に
ある。
【0026】従って、サブマウント上にこの光デバイス
を、その電極パッドを用いて接合材により接合すると、
電極パッドは光デバイスの活性領域近傍外表面の高さよ
り、所定量、突き出しているので、光デバイスの活性領
域近傍外表面がサブマウントに接することがない。
【0027】フリップチップボンディングの形態には、
図20のように半田バンプ13を使用する形態がある
が、このようにしても本発明と同様にフリップチップボ
ンディングの接合部の高さを確保してストライプ(活性
領域)が直接、サブマウントに接着されないようにでき
る。しかし、半田バンプはバンプの高さ(大きさ)の制
御が難しく、サブミクロンオーダの軸合わせ精度が要求
される光モジュールには精度の関係で適用不向きであ
る。従って、本発明のように、光デバイスのフリップチ
ップボンディング用電極パッドがつけられている部分の
デバイス本体の高さを所定量、高くしておくと、ストラ
イプ部分近傍サブマウントに接することがない。しか
も、電極パッド領域の高さ調整は、素子を作成する半導
体プロセスにおいて、精密に処理加工が可能であるか
ら、光ファイバとの光軸軸合わせなど、サブミクロンの
精度が要求される光モジュールにおいて、位置決めが確
実で、高さ調整が不要となる光デバイスを提供できる。
【0028】なお、ここでは、単一の機能を持つ要素
(発光素子、受光素子、光変調器など)を「光素子」と
呼び、光素子や、複数の光素子が同一基板上に集積化さ
れている光ICを「光デバイス」と呼び、光デバイスや
1つ以上の光デバイスをサブマウント上に実装されてい
るものを「光モジュール」と呼ぶことにする。
【0029】(2) さらには、本発明では、前記活性領
域を含む部分の高さと前記電極パッドの高さの差の精度
が1μm以内とする。
【0030】前述のように、光デバイスをパッシブアラ
イメントして光モジュールを製作する場合、光デバイス
のサブマウントに対する実装精度はサブミクロンのオー
ダが要求される。なぜならば、サブマウント上に実装さ
れた光ファイバ(あるいは光導波路)とサブマウント上
に実装された光デバイスを突き合わせて光の結合を行う
ためには、せいぜい1μm以内の最適位置からのずれし
か許容出来ないからである。そのためには、突起部7の
高さΔtがサブミクロンオーダの精度を持っていなけれ
ばならない。
【0031】精度を1μm以内とする本発明によって、
ストライプ(活性領域)2の直上領域がサブマウント6
に固定されることがなくなり、従って、ストライプ(活
性領域)2の直上領域がサブマウント6に固定されるこ
とによるストレスから解放される。
【0032】(3) 第2に本発明は、フリップチップ実
装用であって、半導体基板に形成された活性領域及びこ
の活性領域近傍外表面に形成された電極とを有し、この
電極を用いて電気的に駆動させる光デバイスをサブマウ
ント上に実装してなる光モジュールにおいて、前記光デ
バイスは接合材によりフリップチップ実装するための複
数の電極パッドを備え、これらの電極パッドは、当該光
デバイスの活性領域近傍部分の外表面位置より、所定量
突出させた位置に形成すると共に、特定の電極パッドは
前記電極に至る配線パターンで繋ぎ、かつ、当該配線パ
ターンには中間には、その表層に、前記接合材と馴染ま
ない材料による接合材阻止領域を形成したものであるこ
とを特徴とする。
【0033】フリップチップボンディングでは、(図1
(a)の)電極4を電気的に外部に接続し、光デバイス
を駆動するための電極パッドも電極パッド3の様な形態
で提供されることになる。電極パッド3は半田などの接
合材によってサブマウントにボンディングされる。接合
材としてしばしば用いられる半田は接合時に熱によって
溶解し、電極パターン沿いに流れていく。電極パッド3
と電極パッド4がパターンで結ばれていると、電極パッ
ド3につけられた半田が熱で流れ、電極4上に到達す
る。これでは従来の技術の説明において、問題点として
あげたマイグレーションの問題が解決できない。
【0034】そこで、本発明では、電極パッドは、当該
光デバイスの活性領域近傍部分の外表面位置より、所定
量突出させた位置に形成すると共に、特定の電極パッド
は前記電極に至る配線パターンで繋ぎ、かつ、当該配線
パターンには中間には、その表層に、前記接合材と馴染
まない材料による接合材阻止領域を形成した。
【0035】前記光デバイスの活性領域の上方につけら
れた電極と、前記電極の延長にあり、前記電極をフリッ
プチップ実装によって外部に電気的に接続するための電
極パッドとの間の配線パターン上に、接合材阻止領域を
設けており、これによってフリップチップ実装に用いる
接合材が前記活性領域の上方につけられた電極部に流れ
込むことを防止している。
【0036】ストライプ(活性領域)上の電極と電極パ
ッドを結ぶ電気配線に接合材阻止領域を設けた結果、フ
リップチップボンディング実施時に、電極パッド上から
流れ出した半田などの接合材は接合材阻止領域で止めら
れ、電極の領域に到達しない。そのため、半田が電極を
侵食することを防止できるようになる。接合材阻止領域
の形成材料はフリップチップボンディングに使用する接
合材によって異なる。接合材として頻繁に用いられるの
はAuSnなどの半田である。
【0037】そこで、本発明では、前記接合材阻止領域
は前記配線パターン上に誘電体を積層することによって
構成する。
【0038】接合材阻止領域として図8のように、配線
パターンを形成する金属パターン上に、ポリイミドなど
の誘電体材料17を積層する。このようにすることによ
って半田が電極上に到来することを防止できるようにな
る。その結果、半田などから染みだした不純物がストラ
イプ領域内に拡散し、素子劣化を起こすといったことが
なくなる。
【0039】(4) さらに、本発明では、前記接合材阻
止領域は前記電極パッドよりも引っ込んだ位置にあるこ
とを特徴とする。
【0040】接合材阻止領域上に乗せられた誘電体の山
が、フリップチップボンディング用の電極パッドの高さ
位置のラインより迫り出してしまうと、サブマウント上
に光デバイスをフリップチップボンディングしたときに
前記山がサブマウントに当たってしまうことになる。す
ると電極パッドをサブマウントに密着させられなくな
り、光デバイスの実装精度が出ない。そのため、図8の
ような、接合材阻止領域として誘電体を金属電極上に塗
布するような構成の場合には、誘電体の山は電極パッド
より低くなっているのがよい。
【0041】(5) 以上は、光デバイスの形状を工夫す
ることによって、光デバイスのストライプ領域にかかる
ストレスやマイグレーションを回避するようにした技術
であった。しかし、ストレスなどの回避はサブマウント
側の形状を工夫することによっても可能である。
【0042】第5に、そのような工夫をした光モジュー
ルとして、本発明では、電気的に駆動されるアクティブ
光デバイスをサブマウント上にフリップチップ実装して
なる光モジュールにおいて、前記サブマウントは、実装
される前記光デバイスの活性領域上に付けられた電極に
対向する領域を、前記光デバイスのフリップチップボン
ディング用電極パッドに対向する領域よりも窪ませた構
造とすることを特徴とする。
【0043】上記(1) に示した本発明では、光デバイス
はそのストライプ(活性領域)を含む部分を凹ませた。
第5の発明では図13のように、光デバイスは一般的な
形態である上面平坦な形状のままとし、この平坦な形状
の光デバイスを支障なくサブマウント19にフリップチ
ップボンディング実装するために、サブマウントの方に
窪み20を設けるようにし、これによって、ストライプ
2の直上の電極4部分がサブマウント19に接触固定さ
れることを防ぐようにした。その結果、ストライプにス
トレスがかからなくなり、信頼性が向上する。
【0044】(6) さらに、第6には、本発明は、電気
的に駆動される光デバイスであって、接合材を用いてサ
ブマウント上にフリップチップ実装される光デバイスを
含む光モジュールにおいて、前記光デバイスにはその活
性領域上のデバイス表面にデバイス駆動用の電極を備え
ると共に、当該光デバイスにはさらに前記デバイス表面
にフリップチップボンディング用電極パッドを形成し、
かつ、前記電極及びこれらのフリップチップボンディン
グ用電極のうちの特定の電極との間を配線パターンで繋
ぎ、この配線パターン上には接合材の進出を妨げる材料
を配してなる接合材阻止領域を形成して構成し、また、
前記サブマウントには、フリップチップ実装される前記
光素子の少なくとも前記接合材阻止領域に対向する領域
および前記活性領域部分の前記電極対向領域のサブマウ
ント表面領域は前記フリップチップボンディング用電極
パッドに対向する領域の前記サブマウント領域よりも窪
ませた構造としたことを特徴とする。
【0045】第1の本発明の場合と同様に、第6の本発
明の場合でも、電極パッドについた接合材がストライプ
領域(活性領域)に流れ込むことを防ぐための接合材阻
止領域が必要である。これを(4) の発明と同様に電極配
線21上に誘電体17を積層して製作すると(図16参
照)、その部分が山状に盛り上がる。これがサブマウン
ト表面に当って光デバイスの電極パッドとサブマウント
間に隙間ができないように、サブマウントの窪みを形成
し、この窪みは少なくとも前記活性領域部分における電
極配置領域及び接合材阻止領域に対向する部分まで広が
っているようにした。これにより、正常に光デバイスを
サブマウント上にフリップチップボンディングすること
ができ、サブマウント上に取り付けられる光ファイバ等
の光軸と精度良く位置合わせできるようになる。
【0046】(7) さらに、第7には、本発明は、電気
的に駆動される光デバイスであって、接合材を用いてサ
ブマウント上にフリップチップ実装される光デバイスを
含む光モジュールにおいて、前記光デバイスにはその活
性領域上のデバイス表面にデバイス駆動用の電極を備え
ると共に、当該光デバイスにはさらに前記デバイス表面
にフリップチップボンディング用電極パッドを形成し、
かつ、前記電極及びこれらのフリップチップボンディン
グ用電極のうちの特定の電極との間を配線パターンで繋
ぎ、この配線パターン上には接合材の進出を妨げる材料
を配してなる接合材阻止領域を形成して構成し、また、
前記サブマウントには、フリップチップ実装される前記
光デバイスの前記接合材阻止領域に対向する領域のサブ
マウント表面領域を前記フリップチップボンディング用
電極パッドに対向する領域の前記サブマウント領域より
も窪ませた構造としたことを特徴とする。
【0047】サブマウントにフリップチップ実装される
前記光素子には、この光素子における活性領域上に付け
られた電極とその延長にあるフリップチップボンディン
グ用電極パッド間に、フリップチップ実装に用いる接合
材が前記活性領域上に付けられた電極部に流れることを
防止するための接合材阻止領域が設けられており、前記
接合材阻止領域に対向する前記サブマウントの領域は前
記フリップチップボンディング用電極パッドに対向する
前記サブマウントの領域よりも低くなっている。
【0048】この第7の発明の第6の発明との違いを説
明する。第6の発明は図16のようにストライプを含む
領域と接合材阻止領域に対向するサブマウントの部分が
低くなっている。
【0049】一方、第7の発明では図17のようにスト
ライプ(活性領域)を含む部分に対向する部分はそのま
まで、接合材阻止領域に対向するサブマウントの部分の
み低くなっている。ストライプ上の電極4はサブマウン
ト19には固定されず、サブマウントに接触しているだ
けか、少々の間隙を空けてサブマウントに対向してい
る。ストライプ上の電極はサブマウントに固定されてい
ないのでストレスの問題はない。第8の発明では、スト
ライプ上の電極がサブマウントにほぼ接触するほど近く
配置されているため、素子の放熱が良くなる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施例に
ついて、図面を参照して説明する。
【0051】(第1の実施の形態)この第1の実施の形
態において説明する発明は、発光素子あるいは受光素子
などのアクティブな光デバイスをサブマウント上にフリ
ップチップボンディングする場合に、ストライプを含む
領域にストレスがかからないようにするものであり、電
気的に駆動されるアクティブ光デバイスをその構成中に
含む光モジュールであって、フリップチップ実装するた
めの前記光デバイスの電極パッドが、前記光デバイスの
活性領域を含む部分の高さより、高い位置に設ける構成
とするものである。さらには、前記活性領域を含む部分
の高さと前記電極パッドの高さの差の精度を1μm以内
とすることを特徴とする。
【0052】発光素子を例にとり、図1を参照して説明
する。ここに示す例は、ストライプ型の発光素子の例で
ある。図1(a)は発光素子5の断面図、図1(b)は
この(a)の発光素子5をサブマウント6上にマウント
した状態を示す図である。
【0053】図において、5は発光素子であり、1はこ
の発光素子5の素子形成基板で、この基板1は中央部分
が窪みとなっている。2はこの基板1内に形成された活
性領域(発光素子の場合には発光領域)としてのストラ
イプであり、前記窪み領域に位置する。4はストライプ
2上に形成された電極であり、発光素子駆動用の電極で
あって、ストライプ2の配置位置に対応させて配置して
ある。3‐1,3‐2はフリップチップボンディング用
電極パッドであり、これらのフリップチップボンディン
グ用電極パッド3‐1,3‐2は基板1の端部に形成さ
れた突起部7上に形成されていて、発光素子5はこの電
極パッド3‐1,3‐2を用いて接合材8によりサブマ
ウント6上に接着される。
【0054】すなわち、図1(a)に示した如く、発光
素子5の発光領域であるストライプ2の両脇近傍にフリ
ップチップボンディング用電極パッド3‐1,3‐2が
あるが、これら電極パッド3‐1,3‐2はストライプ
2領域を含む部分の高さhより(窪みの表面の位置よ
り)、Δtだけ高い位置(Δtだけ突出した位置)にあ
る。
【0055】このような構造にすると、図1(b)のよ
うに、発光素子5のチップをサブマウント6上にフリッ
プチップボンディングしても、ストライプ2を含む領域
が少なくともΔt以上、サブマント6の表面より離れ
る。そのため、発光素子5は、ストライプ2を含む領域
が、直接、サブマウント6に接着されることがないの
で、ストライプ2にストレスがかかる心配がない。
【0056】このように、図1の構成による光モジュー
ルは、そのアクティブ光素子である発光素子5は、当該
発光素子5におけるストライプ2を含む部分の高さよ
り、Δtだけ、突出させてフリップチップボンディング
用の電極パッド3が形成され、この電極パッド3を利用
してサブマウント6にフリップチップボンディング出来
る形態で製作されている。
【0057】このようにすると、サブマウント6にフリ
ップチップ実装した場合、ボンディングされるのは電極
パッド3部分であり、図1(b)の様に、ストライプ2
上の電極4がサブマウント6に固定されない。その結
果、従来の技術で述べたようなストライプ2にストレス
がかかる問題が起こらない。
【0058】尚、図1(b)では、サブマウント上の電
極パターンが図示されていないが、適宜あるものとす
る。これ以降の実施の形態についても同様である。
【0059】光モジュールの形態として、光ファイバと
光素子をパッシブアライメントでバット結合する場合、
両者ともミクロンオーダという微小なサイズのものであ
るために、光ファイバのコアの中心に対向するストライ
プ2の中心の位置ずれは、サブミクロンオーダでなけれ
ばならない。
【0060】従って、電極パッドがつけられる突起部7
の高さΔtの精度はサブミクロンのオーダ、少なくとも
1μm以内が要求される。そのような精度を得るために
は、突起部7の部分は、結晶成長などによって十分な制
御を受けながら製作される必要がある。
【0061】たとえば、半導体基板1上にストライプ部
2を形成してその上面を含め全体に半導体層を堆積させ
ることにより、図2(a)のa‐1の様に、半導体基板
1にストライプ部2を半導体により厚めに埋め込んだ状
態にし、ついでストライプ2上の部分をエッチング等に
よって除去する(図2(a)のa‐2)。あるいは、図
2(b)のb‐1の様に、ストライプ部2を成長させ、
これを普通に埋め込んだ後、突起にする部分以外はマス
ク23をかける。そして、この状態で半導体材料を堆積
させることで、半導体基板1の上面に、そのマスク23
形成部分以外の領域に半導体層を成長させて突起部24
を形成し(図2(b)のb‐2)、その後、図2(b)
のb‐3のようにマスク24を除去する。このようにし
て作製しても良い。
【0062】また一方、近年において開発された技術に
“選択MOCVD成長法”があるが、これを用いると結
晶成長時のマスクの幅を変えるだけで、一度の成長で異
なる高さの部分が成長できる。
【0063】これを用いて、図2(c)のように、半導
体基板25上にストライプ26と同時に突起部27を成
長させるようにしても良い。このようにすると、突起部
の層構成がストライプの層構成と同様になる。突起部部
分は電極パッドの台として用いるだけなので、もし、駆
動電圧がかかることで問題が起こるようであれば、突起
部上に絶縁膜をつけてからフリップチップボンディング
用電極をつければ良い。
【0064】本発明を通じて、電極4以外の、電極パッ
ド3‐1,3‐2やその他の(接合材阻止領域などの)
配線部分の金属が、光デバイスの半導体部分と電気的な
コンタクトがあると問題が起こる場合には、絶縁体層な
どを挟んで光デバイスに接着するとよい。
【0065】本発明では、光デバイスをサブマウント上
にフリップチップボンディングするが、光デバイスに
は、フリップチップボンディング用電極パッド3‐1,
3‐2を設けると共に、このフリップチップボンディン
グ用電極パッド3‐1,3‐2は、ストライプ2を含む
領域の両脇に近傍に配置すると共に、ストライプ2を含
む領域より少し(Δt以上)、高くしたものであり、フ
リップチップ実装した際に、ストライプ2を含む領域が
少なくともΔt以上、サブマント6の表面より離れるよ
うにしている。そして、このように、フリップチップボ
ンディング用電極パッド3‐1,3‐2を少し高くする
と、他の利点がある。例えば、図18に示すように、光
モジュールを形成するにあたり、Siサブマウント6上
に、片端中央から中央部にかけて伸びるV溝11を、異
方性エッチングで形成し、この形成されたV溝11の終
端位置近傍に位置させてSiサブマウント6上に光素子
9を取り付け、また、V溝11には、終端にコア先端を
位置させて光ファイバ10をはめ込み、実装し、光ファ
イバ10と光素子9とをパット結合させる実装方法をと
った場合を想定する。
【0066】この場合、ストライプ2部分がサブマウン
ト6の表面から突起部7の高さhの分だけ高くなるの
で、ファイバ10を実装するためのV溝11が浅くて済
む(図3)。この効果は、非常に大きい。
【0067】すなわち、Siサブマウント6上に形成す
るV溝11は、通常、異方性エッチングで作製される
が、設計通りの正確な深さにエッチングするためにはS
i基板の結晶方位に正確に沿った方向にマスクをしなけ
ればならない。マスクの方向がSiの結晶方位の正確な
方向からずれた場合、要求されるV溝11の深さが深け
れば深いほど、設計値からのずれの程度は、深い方向に
大きくなる。
【0068】従って、本発明のように、必要とするV溝
11が浅くて済めば、V溝11の深さの誤差が小さくな
り、光素子‐光ファイバ間の光結合率を向上させること
ができる。
【0069】<ブレードによるサブマウント上へのV溝
形成方法>サブマウント6上にV溝11を製作する方法
には、いくつかある。例えば、前述の異方性エッチング
の他に、機械加工、具体的にはブレードで切り目を入れ
る方法である。ブレードでV溝11を作る手法の利点
は、第1には、Siの結晶方位を気にしなくて良くなる
点、であり、また、第2には、V溝11の谷の広がり角
度を自由に変えることができる点、などである。
【0070】一方、ブレードでV溝11を作る手法の欠
点としては、溝を基板の途中で止めることが出来ないた
め、図4(a)の様な、途中で溝が終わる形状のV溝1
1を製作することは難しく、図4(b)の様な基板の端
から端まで溝11が切り通された形状になるという点で
ある。
【0071】このため、従来の、ストライプ2上の電極
4を直接、サブマウント6にボンディングするタイプの
フリップチップ実装には対応できない。しかし、本発明
では、フリップチップボンディング用電極パッド3‐
1,3‐2がストライプ2上の電極4とは別で、ストラ
イプ2上の電極4の両脇近傍にあるような形態が可能で
ある。
【0072】そのため、図5に示す如く、サブマウント
6にそのV溝11を跨いで光デバイス16を実装するこ
とが可能となり、この実装形態を採用すれば、V溝11
は切り通しであっても何ら差し支えがなくなるから、サ
ブマウント6に形成するV溝11を、ブレードにより製
作することについて問題がなくなる。
【0073】但し、ブレードで製作したV溝11は、異
方性エッチングで製作した場合と異なり、マウント時に
において、光デバイスチップと光ファイバ10間の(フ
ァイバ光軸方向の)距離を一定にすることが容易ではな
い。つまり、位置決めが大変である。
【0074】そこで、これを改善する手法を次に述べ
る。
【0075】図4(a)の形状のように、基板(サブマ
ウント6)の途中でV溝11が終わっているならば、A
の部分がファイバ10のストッパとなって、ファイバ1
0の光軸方向の位置が自動的に決まる。しかし、図4
(b)の様な形状では、そのようなストッパになる部分
がない。光ファイバ10を光デバイス端面に突き当てる
ように実装すれば、位置決めが可能であるが、そのよう
な方法は光デバイスの端面を損傷するため使用できな
い。
【0076】そこで、図6のようにサブマウント6の横
断方向にもブレードで溝28を掘り、そこにファイバ1
0のストッパ29を置く。V溝11とこれを横断する溝
28の交点領域にストッパ29を取り付けたことで、V
溝11にファイバ10を置き、先端をストッパ29に押
し当てれば、その先端の位置は自動的に決まる。このよ
うにすると、ブレードで掘ったV溝11でもファイバ1
0の光軸方向の位置を一意に決めることが出来る構造と
なる。
【0077】以上、説明したように、第1の実施の態様
で説明した発明は、電気的に駆動されるアクティブ光素
子をその構成中に含む光デバイスであって、フリップチ
ップ実装するための前記光素子の電極パッドが、前記光
素子の活性領域を含む部分の高さより、高い位置にある
ことを特徴とするものであり、さらには、前記活性領域
を含む部分の高さと前記電極パッドの高さの差の精度
を、1μm以内とすることを特徴とするものである。
【0078】そして、これにより、ストライプ2の直上
領域がサブマウント6に固定されることがないようにし
たので、ストライプ2の直上領域がサブマウント6に固
定されることによるストレスから解放されることにな
る。
【0079】ところで、フリップチップボンディングで
は、発光素子の駆動用の電極4(図1(a)の電極4参
照)から電気的に外部に導いて接続するための電極パッ
ドも、フリップチップボンディング用の電極パッド3‐
1,3‐2の様な形態で提供されることになる。そし
て、フリップチップボンディング用の電極パッド3‐
1,3‐2は半田などの接合材によってサブマウント6
にボンディングされ、素子は固定される。この接合材と
しての半田が問題を引き起こす原因をつくる。
【0080】すなわち、接合材としてよく利用される半
田は、接合時に熱によって溶解し、電極パターン沿いに
流れていく。そして、電極パッド3‐1,3‐2と電極
パッド4がパターンで結ばれていると、電極パッド3‐
1,3‐2につけられた半田が熱で流れ、電極4上に到
達する。従って、このようなことが起こると、従来の技
術の説明において、問題点としてあげたマイグレーショ
ンのことが解決できない。そこで、次にこの問題点に対
する解決策について説明する。
【0081】(第2の実施の形態)第2の実施の形態
は、マイグレーションの問題点を解決するための技術で
あって、電気的に駆動されるアクティブ光素子をその構
成中に含む光デバイスにおいて、前記光素子の活性領域
の上方につけられた電極と、この電極の延長にあり、前
記電極をフリップチップ実装によって外部に電気的に接
続するための電極パッドとの間の配線上に、接合材阻止
領域を設けるようにするものである。そして、この接合
材阻止領域により、フリップチップ実装に用いる接合材
が前記活性領域の上方につけられた電極部に流れること
を防止するようにする。
【0082】詳細を説明する。図7に構成を示す。図7
において、2はストライプ、3‐1,3‐2はボンディ
ング用電極パッド、4は電極、6はサブマウント、8は
接合材、14は電気配線、15は接合材阻止領域、16
は光素子である。
【0083】図において、光素子16は例えば、発光素
子であり、この光素子16は素子形成基板1に形成され
る。基板1は中央部分が窪みとなっており、この窪みを
形成したことにより、窪みの両脇は突起部7となってい
る。そして、基板1内に形成された発光領域としてのス
トライプ2は、前記窪み領域に位置する。電極4は光素
子16の駆動用電極であり、基板1に表面におけるスト
ライプ2の配置位置に形成されている。
【0084】フリップチップボンディング用電極パッド
3‐1,3‐2はストライプ領域2の両脇に形成された
突起部7上に形成されていて、光素子16はこの電極パ
ッド3‐1,3‐2を用いて接合材8によりサブマウン
ト6上に接着される。
【0085】すなわち、図1(a)で説明したと同様
に、光素子16の発光領域であるストライプ2の両脇近
傍にフリップチップボンディング用電極パッド3‐1,
3‐2があるが、これら電極パッド3‐1,3‐2はス
トライプ2領域を含む部分の高さhより(窪みの表面の
位置より)、Δtだけ高い位置(Δtだけ突出した位
置)にあり、光素子16はこの電極パッド3‐1,3‐
2を用いて接合材8によりサブマウント6上に接着され
ることにより、ストライプ2位置の電極4がサブマウン
ト6の表面より少なくともΔt程度は離れる構造であ
る。
【0086】また、本発明では、図7に示すように、光
素子16のストライプ2上の電極4と電極パッド3‐1
間には、両者を結ぶ電気配線である配線パターン14
が、基板1の窪み表面上に形成してあり、この配線パタ
ーン14には途中の表層面に、接合材8と馴染まない物
質による接合材阻止領域15を形成して、配線パターン
14上を接合材8が電極4方向に進出するのを阻止する
ようにしている。
【0087】第2の実施の形態においては、図7に示す
ように、光素子16における窪み内の電極4と電極パッ
ド3‐1を結ぶ配線パターン14の途中に、その表層面
に、接合材8と馴染まない物質の層を形成して接合材阻
止領域15としてあり、配線パターン14上を接合材8
が電極4方向に進出しないようにしている。
【0088】その結果、電極パッド3‐1上から流れ出
した半田などの接合材8は接合材阻止領域15で止めら
れ、電極4に至ることがない。そのため、電極4を侵食
しない。
【0089】なお、接合材阻止領域15の形成材料は、
接合材8の材質により異なる。光素子16をサブマウン
ト6に接着させるための接合材8として、よく用いられ
るのはAuSnなどの半田であるから、これを前提にす
る場合は、接合材阻止領域15はこのような半田を、は
じくような材質でできていることが望ましい。
【0090】半田をはじくように形成する最も簡単な方
法としては、図8のように、電極4から電極3‐1まで
一様に電極をつけた後、接合材阻止領域になる部分にポ
リイミドなどの誘電体をつけるようにするものである。
【0091】半田は誘電体にはじかれるので、誘電体を
つけた部分を越えて半田が流れるようなことはない。
【0092】他の方法としては、使用する半田をはじく
金属を接合材阻止領域15に用いてもよい(図9)。こ
の場合は、電極4と電極3‐1を接続する途中を、半田
をはじく金属による配線30にする。
【0093】もし、電極4自体を、接合材阻止領域15
に用いた半田をはじく金属で作って差し支えないなら
ば、電極4も接合材阻止領域15と同材質の金属にして
もよい。あるいは電極4のみを接合材阻止領域15とし
てもよい。すなわち、図10のように、電極4上にポリ
イミドなどの誘電体をつけるか、電極4を半田をはじく
金属で作ってもよい。
【0094】接合材にエポキシ系の導電ペーストを用い
る場合は、接合材阻止領域15として配線パターン14
上にテフロン(デュポン社商品名)などをつけるように
すると、このテフロンによりエポキシをはじくようにで
きる。
【0095】接合材阻止領域15の他の形態として、図
11のように、電極3−1と電極4を電極パターン14
ではつながずに、離れている電極4をボンディングワイ
ヤで接続する構成としてもよい。この場合、ボンディン
グワイヤは、接合材8をはじく材料のものが望ましい
が、接合材8をはじかないタイプのものでも、ワイヤの
接続部の不連続性などに妨げられて、接合材が流れにく
くなる。そのため、フリップチップボンデイング時の条
件次第では接合材阻止領域として使用できる。
【0096】接合材阻止領域15として誘電体を電極配
線用の配線パターン14上につけた場合、図8のよう
に、その部分がやや盛り上がる。光素子16をフリップ
チップボンディングする時に、この盛り上がった部分が
邪魔にならないように、接合材阻止領域15となる部分
は、フリップチップ用電極パッド3‐1をつける突起部
7の部分より低い位置にあるようにするとよい。
【0097】また、図12のように、光素子16を構成
する基板1の表面に窪み32を形成し、接合材阻止領域
15を形成するためにこの窪み32に誘電体を充填する
構成としても良い。つまり、誘電体をつける部分だけを
下げるようにする。
【0098】この下がった部分である窪み32(または
溝)は図12(a)のようにエッチングで掘っても良い
し、図12(b)のように、選択MOVPEなどを用い
て、その他の部分を山(26,27)にすることによ
り、形成するようにしてもよい。なお、図12に示した
構成の場合は、ストライプ2上の電極4はサブマウント
6に接触するようにはなるが、これは単に接触する(あ
るいは、接触するくらいに近づく)だけで、サブマウン
ト6に固定されるわけではないので、電極4が固定され
ることによるストレスの心配はない。
【0099】以上、第2の実施の態様は、ストライプ2
領域上の電極4と、それの延長上にあり、電極4と電気
的に接続されているフリップチップ用電極3−1との間
に、接合材阻止領域15が設けた構成とした。そして、
光素子16をサブマウント6上にフリップチップ実装す
るときに、実装用電極3−1とサブマウント6の間を半
田などの接合材8によって接着するが、このとき、熱な
どによって接合材8が配線パターン14上を電極4方向
に流れ出しても、接合材阻止領域15で止められてスト
ライプ2上の電極4に到達しないようにしたものであ
る。
【0100】接合材が半田のときは、接合材阻止領域1
5はポリイミドなどの誘電体とし、接合材が導電性物質
を混入したエポキシ樹脂の場合は、接合材阻止領域の形
成材料はテフロンとした。
【0101】このようにすると、半田などの接合材が、
配線パターンを形成する金属パターン上に流れ出して電
極4上に達するということがなくなり、接合材が電極を
侵食することを防止できる。その結果、接合材である半
田などから染みだした不純物がストライプ領域内に拡散
し、素子の劣化を起こすことがなくなる。
【0102】故に、接合材が、AuSn半田の場合など
においても、ストライプ2領域に半田を構成する材料の
マイグレーションが起こる心配がなくなり、光素子の信
頼性と寿命が向上する。
【0103】次に、第3の実施の形態について説明す
る。これまで述べてきた方法は、光デバイス(光モジュ
ール)をフリップチップボンディングする際のストレス
やマイグレーションを、光素子の形状に工夫を加えるこ
とで避ける方法であった。しかし、これらはサブマウン
トの方に工夫を加えることによっても可能である。その
例を次に説明する。
【0104】(第3の実施の形態)図13は、光デバイ
スをフリップチップボンディングする際のストレスやマ
イグレーションを、サブマウントの形状、構造に工夫を
加えることで避けるようにした実施の形態を示す図であ
る。
【0105】図13において、18は例えば、発光素子
などの光素子であり、この光素子18は素子形成基板1
に形成される。第1及び第2の実施の形態の例と異な
り、第3の実施の形態では基板1は窪みを持たない平坦
な構造となっており、基板1内に発光領域としてのスト
ライプ2が形成されている。
【0106】基板1の表面には、このストライプ2の形
成位置に、電極4が形成してある。この電極4は光素子
18の駆動用電極である。
【0107】基板1の表面には、電極4の両脇近傍にフ
リップチップボンディング用電極3‐1,3‐2が形成
されており、これらのうち、フリップチップボンディン
グ用電極パッド3‐1は電極4まで基板1上を伸延させ
て電極4から外部へと繋がる電気配線としてある。
【0108】この光素子16はストライプ2形成側面を
サブマウント19上に対向させ、そのフリップチップボ
ンディング用電極パッド3‐1,3‐2を利用して接合
材8によりサブマウント19上に接着される。
【0109】そのため、サブマウント19は、光素子1
6の発光領域であるストライプ2がサブマウント19の
表面に接しないように、サブマント19には当該ストラ
イプ2の配置位置に近接する近傍を領域を、窪み20に
加工してある。
【0110】すなわち、ここで用いている光素子18
は、通常の、表面に凹凸のほとんど無い平坦なタイプの
ものである。そして、サブマウント19はその光素子1
8のストライプ2上電極4に対向する部分の領域が、当
該光素子18におけるフリップチップボンディング用電
極パッド3‐1,3‐2に対向する領域部分よりも一段
低くなっている。
【0111】このようにすることによって、光素子18
のストライプ2上の電極4が直接サブマウント19に固
定されないので、ストライプ2にストレスがかからな
い。
【0112】この変形として、ストライプ2に対向する
サブマウント19の部分が下がっているのではなく、図
14に示すように、サブマウント19におけるフリップ
チップボンディング用電極3‐1,3‐2の対向部分領
域だけを膨出させて支持台部33を形成し、この盛り上
げた支持台部33にてフリップチップボンディング用電
極3‐1,3‐2部分を接合材により接合し、支持する
ようにしてもよい。
【0113】また、光素子18のストライプ2が、選択
MOVPEなどで作成されたために、メサ型になってい
る場合でも、図15のように、メサ26の高さよりサブ
マウント19の窪み20の深さが、深くなるようにサブ
マウント19を形成すれ対応できる。
【0114】なお、第3の実施の態様の構造において
も、フリップチップボンディング用電極3‐1,3‐2
を接合材によりサブマウント19上に接合する際に、前
述同様、フリップチップボンディング用の接合材がスト
ライプ2上の電極4に流れ、マイグレーションの原因に
なる可能性がある。
【0115】そこで、図16に示すように、光素子18
にはそのフリップチップボンディング用の電極パッド3
‐1とストライプ2上の電極4との間の配線パターン2
1に接合材阻止領域15を設ける。
【0116】接合材阻止領域15にどのような形態があ
るかについては、第2の実施の形態で述べたものと同様
である。
【0117】接合材阻止領域15として誘電体17を配
線上につけるような形態を取った場合、その部分がやや
小高くなって、光素子18とサブマウント19を密着さ
せるときに邪魔になる可能性がある。そこで、サブマウ
ント19には、図16のように、光素子18の配線パタ
ーン21における接合材阻止領域15に対向する部分ま
で広げて、窪み20を形成し、ストライプ2に対向する
部分と同様にこの窪み20により接触しないようにさせ
ると良い。
【0118】また、図17のように、ストライプ2上の
電極4に対向するサブマウント19の高さは、フリップ
チップボンディング用の電極パッド3‐1,3‐2が対
向する部分と同じ高さにして、接合材阻止領域15に対
向する部分のみ、窪ませるようにしてもよい。
【0119】この場合、ストライプ2上の電極4は、サ
ブマウント19に接触しているか、接触するほど近づい
ているが、サブマウント19に固定されてはいない。そ
のため、ストライプ2へのストレスはかからない。接合
材8は基本的には、接合材阻止領域15にはばまれて、
ストライプ2上の電極4までは到達しない。しかし、接
合材8がつけられる部分から、ストライプ2上の電極4
に至る幅の狭い道筋があると、そこを毛細管現象で接合
材8が進んでいき、ストライプ2上の電極4に到達する
可能性がある。
【0120】このような事態を避けるため、接合材8が
付けられるところから、ストライプ2上の電極4までの
間には、毛細管現象が起こらない程度に幅の広がった部
分を設けておく必要がある。
【0121】これには、接合材阻止領域15に対向する
サブマウント19の窪み22をやや大き目にするという
程度で良い。
【0122】以上、本発明は、 (1) 第1には、光デバイスがフリップチップ実装され
ていて、電気的に駆動される光モジュールにおいて、こ
の光デバイスはフリップチップ実装するための電極パッ
ドを備え、この電極パッドは、当該光デバイスの活性領
域近傍部分の外表面位置より、所定量、突出させた位置
に形成したことを特徴とするものである。
【0123】そして、このような第1の本発明の光モジ
ュールは、フリップチップ実装するための電極パッド
が、前記光デバイスの活性領域近傍外表面の高さより、
所定量、突き出した位置にあり、従って、サブマウント
上にこの光デバイスを、その電極パッドを用いて接合材
により接合すると、電極パッドは光デバイスの活性領域
近傍外表面の高さより、所定量、突き出しているので、
光デバイスの活性領域近傍外表面がサブマウントに接す
ることがない。
【0124】フリップチップボンディングの形態には、
半田バンプを使用する形態もあり、これによっても本発
明と同様にフリップチップボンディングの接合部の高さ
を確保してストライプ(活性領域)が直接、サブマウン
トに接着されないようにできる。しかし、半田バンプは
バンプの高さ(大きさ)の制御が難しく、サブミクロン
オーダの軸合わせ精度が要求される光モジュールには精
度の関係で適用不向きであり、従って、本発明のよう
に、光デバイスのフリップチップボンディング用電極パ
ッドがつけられている部分の素子本体の高さを所定量、
高くしておくことで、ストライプ部分近傍サブマウント
に接することがない、しかも、電極パッド領域の高さ調
整は、デバイスを作成する半導体プロセスにおいて、精
密に処理加工が可能であるから、光ファイバとの光軸軸
合わせなど、サブミクロンの精度が要求される光モジュ
ールにおいて、位置決めが確実で、高さ調整が不要とな
る光デバイスを提供できるものである。
【0125】(2) また、第2には本発明では、前記活
性領域を含む部分の高さと前記電極パッドの高さの差の
精度が1μm以内とした。
【0126】前述のように、光デバイスをパッシブアラ
イメントして光モジュールを製作する場合、光デバイス
のサブマウントに対する実装精度はサブミクロンのオー
ダが要求される。なぜならば、サブマウント上に実装さ
れた光ファイバ(あるいは光導波路)とサブマウント上
に実装された光デバイスを突き合わせて光の結合を行う
ためには、せいぜい1μm以内の最適位置からのずれし
か許容出来ないからである。そのためには、突起部7の
高さΔtがサブミクロンオーダの精度を持っていなけれ
ばならない。
【0127】精度を1μm以内とする本発明によって、
ストライプ(活性領域)2の直上領域がサブマウント6
に固定されることがなくなり、従って、ストライプ(活
性領域)2の直上領域がサブマウント6に固定されるこ
とによるストレスから解放される。
【0128】(3) 第3に本発明は、フリップチップ実
装用であって、半導体基板に形成された活性領域及びこ
の活性領域近傍外表面に形成された電極とを有し、この
電極を用いて電気的に駆動させる光デバイスをサブマウ
ント上に実装してなる光モジュールにおいて、前記光デ
バイスは接合材によりフリップチップ実装するための複
数の電極パッドを備え、これらの電極パッドは、当該光
デバイスの活性領域近傍部分の外表面位置より、所定量
突出させた位置に形成すると共に、特定の電極パッドは
前記電極に至る配線パターンで繋ぎ、かつ、当該配線パ
ターンには中間には、その表層に、前記接合材と馴染ま
ない材料による接合材阻止領域を形成した。
【0129】本発明においては、光デバイスにフリップ
チップボンディング用の電極パッドを別途設け、駆動用
電極から外部接続用にフリップチップボンディング用電
極パッドと同様の電極パッド形態で提供される(フリッ
プチップボンディング用電極パッドと兼用でも良い)。
電極パッドは半田などの接合材によってサブマウントに
ボンディングされ、一方、接合材としてしばしば用いら
れる半田は接合時に熱によって溶解し、電極パターン沿
いに流れていく。活性領域上の電極と電極パッドとが配
線パターンで結ばれていると、電極パッドにつけられた
半田が熱で流れ、電極上に到達するので、マイグレーシ
ョンの問題が残る。
【0130】そこで、本発明では、電極パッドは、当該
光デバイスの活性領域近傍部分の外表面位置より、所定
量突出させた位置に形成すると共に、特定の電極パッド
は前記電極に至る配線パターンで繋ぎ、かつ、当該配線
パターンには中間には、その表層に、前記接合材と馴染
まない材料による接合材阻止領域を形成した。
【0131】これにより、ストライプ(活性領域)上の
電極と電極パッドを結ぶ電気配線に接合材阻止領域を設
けた結果、フリップチップボンディング実施時に、電極
パッド上から流れ出した半田などの接合材は接合材阻止
領域で止められ、電極の領域に到達しないので、半田が
電極を侵食することを防止できるようになる。
【0132】(4) さらに、本発明では、前記接合材阻
止領域は前記電極パッドよりも引っ込んだ位置に設け
た。
【0133】接合材阻止領域上に乗せられた誘電体の山
が、フリップチップボンディング用の電極パッドの高さ
位置のラインより迫り出してしまうと、サブマウント上
に光デバイスをフリップチップボンディングしたときに
前記山がサブマウントに当たってしまうことになる。す
ると電極パッドをサブマウントに密着させられなくな
り、光デバイスの実装精度が出ない。そのため、接合材
阻止領域として誘電体を金属電極上に塗布するような構
成の場合には、誘電体の山は電極パッドより低くして実
装精度を確保できるようにした。
【0134】(5) 第5に、本発明では、電気的に駆動
されるアクティブ光デバイスをサブマウント上にフリッ
プチップ実装してなる光モジュールにおいて、前記サブ
マウントは、実装される前記光デバイスの活性領域上に
付けられた電極に対向する領域を、前記光デバイスのフ
リップチップボンディング用電極パッドに対向する領域
よりも窪ませた構造とした。
【0135】上記(1) に示した本発明では、光デバイス
はそのストライプ(活性領域)を含む部分を凹ませた。
第5の発明では、光デバイスは一般的な形態である上面
平坦な形状のままとし、この平坦な形状の光デバイスを
支障なくサブマウントにフリップチップボンディング実
装するために、サブマウントの方に窪みを設けるように
し、これによって、ストライプの直上の電極部分がサブ
マウントに接触固定されることを防ぐようにした。その
結果、ストライプにストレスがかからなくなり、信頼性
が向上する。
【0136】(6) さらに、第6には、本発明は、電気
的に駆動される光デバイスであって、接合材を用いてサ
ブマウント上にフリップチップ実装される光デバイスを
含む光モジュールにおいて、前記光デバイスにはその活
性領域上のデバイス表面にデバイス駆動用の電極を備え
ると共に、当該光デバイスにはさらに前記デバイス表面
にフリップチップボンディング用電極パッドを形成し、
かつ、前記電極及びこれらのフリップチップボンディン
グ用電極のうちの特定の電極との間を配線パターンで繋
ぎ、この配線パターン上には接合材の進出を妨げる材料
を配してなる接合材阻止領域を形成して構成し、また、
前記サブマウントには、フリップチップ実装される前記
光デバイスの少なくとも前記接合材阻止領域に対向する
領域および前記活性領域部分の前記電極対向領域のサブ
マウント表面領域は前記フリップチップボンディング用
電極パッドに対向する領域の前記サブマウント領域より
も窪ませた構造としたことを特徴とする。
【0137】第1の本発明の場合と同様に、第6の本発
明の場合でも、電極パッドについた接合材がストライプ
領域(活性領域)に流れ込むことを防ぐための接合材阻
止領域が必要である。これを(4) の発明と同様に電極配
線上に誘電体を積層して製作すると、その部分が山状に
盛り上がる。これがサブマウント表面に当って光デバイ
スの電極パッドとサブマウント間に隙間ができないよう
に、サブマウントの窪みを形成し、この窪みは少なくと
も接合材阻止領域に対向する部分に広がっているように
した。これにより、正常に光デバイスをサブマウント上
にフリップチップボンディングすることができ、サブマ
ウント上に取り付けられる光ファイバ等の光軸と精度良
く位置合わせできるようになる。
【0138】(7) また、低くするのはストライプを含
む領域と接合材阻止領域に対向するサブマウントの部分
とせず、接合材阻止領域に対向するサブマウントの部分
のみ低くし、ストライプを含む領域部分はサブマウント
に近接させるようにした。
【0139】このようにすると、接合材阻止領域はサブ
マウントに接することがなく、ストライプ上の電極はサ
ブマウントには固定されない状態でサブマウントに接触
しているだけか、少々の間隙を空けてサブマウントに対
向している状態になり、これにより、ストライプ上の電
極は機械的ストレスを受けることなく、しかも、マイグ
レーションの問題も生じないばかりか、ストライプ上の
電極がサブマウントにほぼ接触するほど近く配置されて
いるため、素子の放熱が良くなるといった効果が得られ
る。
【0140】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものでなく、要旨を変更しない範囲内で適宜、変形し
て実施し得る。例えば、以上の本発明は、発光素子のよ
うなアクティブ光素子のストライプにかかるストレスや
マイグレーションを防止するためのものであるが、その
ような素子を内部に含む光ICにも適用できる。
【0141】光ICに適用した場合は、光ICの構成要
素の素子のすべてが、発光素子のようにストレスやマイ
グレーションに弱いとは限らない。従って、光ICの場
合、その構成要素のアクティブ素子すべてに本発明を適
用しても良いが、ストレスやマイグレーションに弱い構
成要素の素子については本発明の形態を適用し、強い構
成要素の素子については活性領域上の電極を直接フリッ
プチップボンディングするようにしても良い。
【0142】
【発明の効果】以上述べてきたように本発明では、光デ
バイスをサブマウントにフリップチップ実装して光モジ
ュールを作成する場合に、光モジュール内のアクティブ
素子(光素子)のストライプ上の電極を、サブマウント
に直接固定しないようにした。また、ストライプ上の電
極に半田などの接合材が流れないように、接合材阻止領
域を設けるようにした。その結果、ストライプにかかる
ストレスや、接合材のマイグレーションが起こらなくな
り、光デバイスをフリップチップ実装をしても、デバイ
スの劣化が早まらず、長期間の安定した動作が可能とな
る。従って、高信頼な光モジュールを高精度、大量生産
の可能なパッシブアライメント技術によって製造するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の実施の形態の一例を示す図である。
【図2】本発明を説明するための図であって、本発明に
用いる光デバイスの製作プロセスの例を説明するための
図である。
【図3】本発明を説明するための図であって、本発明の
効果の一つを説明するための図である。
【図4】本発明を説明するための図であって、本発明の
光モジュールに使用するV溝付きのサブマウントの形態
の一例を示す図である。
【図5】本発明を説明するための図であって、本発明に
よる光モジュールにおける光素子のサブマウントへの実
装例を説明するための図である。
【図6】本発明を説明するための図であって、本発明の
光モジュールにおける光素子のサブマウントへの実装例
を説明するための図である。
【図7】本発明を説明するための図であって、本発明の
第2の実施の形態の一つを示す図である。
【図8】本発明を説明するための図であって、本発明の
光素子における接合材阻止領域の形成例を説明するため
の図である。
【図9】本発明を説明するための図であって、本発明の
光素子における接合材阻止領域の形成例を説明するため
の図である。
【図10】本発明を説明するための図であって、本発明
の光素子における接合材阻止領域の形成例を説明するた
めの図である。
【図11】本発明を説明するための図であって、本発明
の光素子における接合材阻止領域の形成例を説明するた
めの図である。
【図12】本発明を説明するための図であって、接合材
阻止領域を形成した本発明の光素子の別の構成例を示す
図である。
【図13】本発明を説明するための図であって、本発明
の第3の実施の形態の一つを示す図である。
【図14】本発明を説明するための図であって、サブマ
ウントにおけるフリップチップボンディング用電極の対
向部分領域だけを膨出させて支持台部を形成し、この支
持台部にてフリップチップボンディング用電極部分を接
合材により接合し、支持するようにした本発明の実施の
形態の一つを示す図である。
【図15】本発明を説明するための図であって、メサ型
の光素子を使用してサブマウントにフリップチップ実装
する場合での本発明の実施の形態の一つを示す図であ
る。
【図16】本発明を説明するための図であって、本発明
の第3の実施の形態の一つを示す図である。
【図17】本発明を説明するための図であって、本発明
の第3の実施の形態の一つを示す図である。
【図18】従来技術を説明するための図であって、従来
のパッシブアライメント実装による光モジュールの例を
説明するための図である。
【図19】従来技術を説明するための図であって、従来
の光素子のフリップチップ実装の形態を示す図である。
【図20】従来技術を説明するための図であって、半田
バンプを用いた従来の実装の例を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1…半導体基板 2…ストライプ(活性領域) 3‐1,3‐2…電極パッド 4…電極 5…発光素子 6…サブマウント 8…接合材 9,16,18…光素子 7…突起部 9,16…光デバイス 10…光ファイバ 11…V溝 12…デバイス 13…半田バンプ 14…配線パターン 15…接合材阻止領域 17…誘電体 18…光デバイス 19…サブマウント 20,22,32…窪み 21…配線バターン 23…マスク 24,33…突起部 25…半導体基板 26…ストライプ(メサ) 27…突起部 28…溝 29…ストッパー 30…半田をはじく金属による配線 31…ボンデイングワイヤ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フリップチップ実装用であって、電気的に
    駆動される光デバイスをサブマウント上に実装してなる
    光モジュールにおいて、 前記光デバイスはフリップチップ実装するための電極パ
    ッドを備え、この電極パッドは、当該光デバイスの活性
    領域近傍部分の外表面位置より、所定量、突出させた位
    置に形成したものであることを特徴とする光モジュー
    ル。
  2. 【請求項2】前記光モジュールに用いる光素子は、前記
    活性領域を含む近傍部分の外表面高さと前記電極パッド
    の高さの差の精度を1μm以内とすることを特徴とする
    請求項1記載の光モジュール。
  3. 【請求項3】フリップチップ実装用であって半導体基板
    に形成された活性領域及びこの活性領域近傍外表面に形
    成された電極とを有し、この電極を用いて電気的に駆動
    させる光デバイスをサブマウント上に実装してなる光モ
    ジュールにおいて、 前記光デバイスは接合材によりフリップチップ実装する
    ための複数の電極パッドを備え、これらの電極パッド
    は、当該光デバイスの活性領域近傍部分の外表面位置よ
    り、所定量突出させた位置に形成すると共に、特定の電
    極パッドは前記電極に至る配線パターンで繋ぎ、かつ、
    当該配線パターンには中間には、その表層に、前記接合
    材と馴染まない材料による接合材阻止領域が形成されて
    いることを特徴とする光モジュール。
  4. 【請求項4】前記接合材阻止領域は前記配線パターン上
    に誘電体を積層して構成したことを特徴とする請求項3
    記載の光モジュール。
  5. 【請求項5】前記接合材阻止領域は前記電極パッドより
    も引込んだ位置にあることを特徴とする請求項3または
    請求項4いずれか一項記載の光モジュール。
  6. 【請求項6】電気的に駆動されるアクティブ光デバイス
    をサブマウント上にフリップチップ実装してなる光モジ
    ュールにおいて、 前記サブマウントは、実装される前記光素子の活性領域
    上に付けられた電極に対向する領域を、前記光素子のフ
    リップチップボンディング用電極パッドに対向する領域
    よりも窪ませた構造とすることを特徴とする光モジュー
    ル。
  7. 【請求項7】電気的に駆動される光デバイスであって、
    接合材を用いてサブマウント上にフリップチップ実装さ
    れる光デバイスを含む光モジュールにおいて、 前記光デバイスにはその活性領域上の素子表面にデバイ
    ス駆動用の電極を備えると共に、当該光デバイスにはさ
    らに前記素子表面にフリップチップボンディング用電極
    パッドを形成し、かつ、前記電極及びこれらのフリップ
    チップボンディング用電極のうちの特定の電極との間を
    配線パターンで繋ぎ、この配線パターン上には接合材の
    進出を妨げる材料を配してなる接合材阻止領域を形成し
    て構成し、 また、前記サブマウントには、フリップチップ実装され
    る前記光デバイスの少なくとも前記接合材阻止領域に対
    向する領域および前記活性領域部分の前記電極対向領域
    のサブマウント表面領域を前記フリップチップボンディ
    ング用電極パッドに対向する領域の前記サブマウント領
    域よりも窪ませた構造としたことを特徴とする光モジュ
    ール。
  8. 【請求項8】電気的に駆動される光デバイスであって、
    接合材を用いてサブマウント上にフリップチップ実装さ
    れる光デバイスを含む光モジュールにおいて、 前記光デバイスにはその活性領域上のデバイス表面にデ
    バイス駆動用の電極を備えると共に、当該光デバイスに
    はさらに前記デバイス表面にフリップチップボンディン
    グ用電極パッドを形成し、かつ、前記電極及びこれらの
    フリップチップボンディング用電極のうちの特定の電極
    との間を配線パターンで繋ぎ、この配線パターン上には
    接合材の進出を妨げる材料を配してなる接合材阻止領域
    を形成して構成し、 また、前記サブマウントには、フリップチップ実装され
    る前記光デバイスの前記接合材阻止領域に対向する領域
    のサブマウント表面領域を前記フリップチップボンディ
    ング用電極パッドに対向する領域の前記サブマウント領
    域よりも窪ませた構造としたことを特徴とする光モジュ
    ール。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030019779A (ko) * 2001-08-31 2003-03-07 이진구 근접효과 억제용 플립칩 실장 기판
KR100843884B1 (ko) 2004-11-05 2008-07-03 네오벌브 테크놀러지스 인크 플립 칩 유형의 led 조명 장치 및 그의 제조 방법
US7751656B2 (en) 2007-02-08 2010-07-06 Fujitsu Limited Optical modulator
JP2015197642A (ja) * 2014-04-02 2015-11-09 日本電信電話株式会社 半導体デバイス、および半導体デバイスの製造方法

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