JPH1136836A - エンジンの潤滑用油圧の異常検出装置および異常検出方法 - Google Patents
エンジンの潤滑用油圧の異常検出装置および異常検出方法Info
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- JPH1136836A JPH1136836A JP21248497A JP21248497A JPH1136836A JP H1136836 A JPH1136836 A JP H1136836A JP 21248497 A JP21248497 A JP 21248497A JP 21248497 A JP21248497 A JP 21248497A JP H1136836 A JPH1136836 A JP H1136836A
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- oil
- engine
- hydraulic pressure
- oil pressure
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 エンジンのクランクシャフト、カムシャフ
ト、軸受等を潤滑する潤滑回路の油圧を精度良く検出す
るとともに、油圧により異常を検出するエンジンの潤滑
用油圧の異常検出装置および異常検出方法を提供するこ
とを目的としている。 【解決手段】 エンジンの潤滑用油圧あるいは油温を測
定してエンジンの潤滑用の異常を検出するエンジンの潤
滑用油圧の異常検出装置において、エンジン回転速度を
検出するエンジン回転速度センサと、噴射量を測定する
噴射ポンプの噴射量検出センサと、エンジン回転速度お
よび噴射量から定格出力時を判定するとともに、定格出
力時の検出した油圧値を油圧換算補正係数および温度補
正係数により予め設定した所定の油種で、かつ所定の温
度の油圧値に補正するとともに、その補正した油圧値を
前回に求めた定格出力時の補正した油圧値と比較し、そ
の差が閾値より大きいとき、油圧の異常を判定する制御
部からなることを特徴とする。
ト、軸受等を潤滑する潤滑回路の油圧を精度良く検出す
るとともに、油圧により異常を検出するエンジンの潤滑
用油圧の異常検出装置および異常検出方法を提供するこ
とを目的としている。 【解決手段】 エンジンの潤滑用油圧あるいは油温を測
定してエンジンの潤滑用の異常を検出するエンジンの潤
滑用油圧の異常検出装置において、エンジン回転速度を
検出するエンジン回転速度センサと、噴射量を測定する
噴射ポンプの噴射量検出センサと、エンジン回転速度お
よび噴射量から定格出力時を判定するとともに、定格出
力時の検出した油圧値を油圧換算補正係数および温度補
正係数により予め設定した所定の油種で、かつ所定の温
度の油圧値に補正するとともに、その補正した油圧値を
前回に求めた定格出力時の補正した油圧値と比較し、そ
の差が閾値より大きいとき、油圧の異常を判定する制御
部からなることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの潤滑用
油圧の異常検出装置および異常検出方法に係わり、特
に、エンジンのクランクシャフト、カムシャフト、ポン
プ、軸受等を潤滑する潤滑回路の異常を油圧により検出
するエンジンの潤滑用油圧の異常検出装置および異常検
出方法に関する。
油圧の異常検出装置および異常検出方法に係わり、特
に、エンジンのクランクシャフト、カムシャフト、ポン
プ、軸受等を潤滑する潤滑回路の異常を油圧により検出
するエンジンの潤滑用油圧の異常検出装置および異常検
出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、一般的なディーゼルエンジンの
潤滑装置および冷却装置の回路図を示す。同図におい
て、潤滑装置60は、油圧ポンプ61からの潤滑油をオ
イルクーラ62を通して冷却した後、フイルタ63を経
てメインギャラリ64に行き、クランクシャフト65、
ピストン等の軸受66や、カムシャフト67等の各部の
潤滑および冷却をしている。また、図示しない冷却装置
は、図示しないラジエータで冷却された冷却水を、二つ
に分けて、一つは前記の潤滑油を冷却するためオイルク
ーラ62に、また、他方では図示しないクランクケー
ス、あるいはヘッド等を冷却するため、各部に供給され
ている。一般に、図7に示すように、メインギャラリ6
4に油温計69を付設して、エンジンの潤滑油の油温を
測定してエンジンの潤滑油装置の故障を検出する方法が
知られている。また、エンジンからの冷却水の出口、す
なわち、図示しない冷却装置に水温計71を付設して、
エンジンを冷却する水温を測定してエンジンの潤滑油装
置あるいは冷却装置の故障を検出する方法も知られてい
る。また、油圧ポンプ61から吐出された油圧を測定
し、表示することも知られている。
潤滑装置および冷却装置の回路図を示す。同図におい
て、潤滑装置60は、油圧ポンプ61からの潤滑油をオ
イルクーラ62を通して冷却した後、フイルタ63を経
てメインギャラリ64に行き、クランクシャフト65、
ピストン等の軸受66や、カムシャフト67等の各部の
潤滑および冷却をしている。また、図示しない冷却装置
は、図示しないラジエータで冷却された冷却水を、二つ
に分けて、一つは前記の潤滑油を冷却するためオイルク
ーラ62に、また、他方では図示しないクランクケー
ス、あるいはヘッド等を冷却するため、各部に供給され
ている。一般に、図7に示すように、メインギャラリ6
4に油温計69を付設して、エンジンの潤滑油の油温を
測定してエンジンの潤滑油装置の故障を検出する方法が
知られている。また、エンジンからの冷却水の出口、す
なわち、図示しない冷却装置に水温計71を付設して、
エンジンを冷却する水温を測定してエンジンの潤滑油装
置あるいは冷却装置の故障を検出する方法も知られてい
る。また、油圧ポンプ61から吐出された油圧を測定
し、表示することも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オイル
クーラ62の出口で油温を測定する方法では、油温が上
昇しても、油圧ポンプ61が故障して油温が上昇したの
か、軸受が焼き付いて油温が上昇したのか、あるいは、
オイルクーラ62が故障して油温が上昇したのか、いず
れであるか判別することは出来ない。また、油圧ポンプ
61の吐出口で測定して、油温が上昇しても同様に判別
することは出来ない。エンジンからの冷却水の出口で水
温を測定する方法では、水温が上昇しても、フアンの回
転の低下などでラジエータの冷却効率が低下し水温が上
昇したのか、あるいは、オイルクーラ62への冷却水の
流れが少なくなり、水温が上昇したのか、いずれである
か判別することは出来ないという問題がある。油圧ポン
プ61から吐出された油圧を測定して、その値より異常
を判断した場合、油種(エンジンオイル15W、エンジ
ンオイル10W等)あるいは油温により粘度係数が変化
するために、流れの抵抗値あるいは隙間を通る潤滑量が
変化し、測定した油圧が実際に潤滑部に作用している油
圧値でなく、潤滑部が焼きつくという問題がある。その
ため、必要以上の潤滑油量および油圧を潤滑部に供給す
る必要が生じ、必要以上の潤滑用の馬力が必要になりエ
ネルギーを損失するという問題がある。
クーラ62の出口で油温を測定する方法では、油温が上
昇しても、油圧ポンプ61が故障して油温が上昇したの
か、軸受が焼き付いて油温が上昇したのか、あるいは、
オイルクーラ62が故障して油温が上昇したのか、いず
れであるか判別することは出来ない。また、油圧ポンプ
61の吐出口で測定して、油温が上昇しても同様に判別
することは出来ない。エンジンからの冷却水の出口で水
温を測定する方法では、水温が上昇しても、フアンの回
転の低下などでラジエータの冷却効率が低下し水温が上
昇したのか、あるいは、オイルクーラ62への冷却水の
流れが少なくなり、水温が上昇したのか、いずれである
か判別することは出来ないという問題がある。油圧ポン
プ61から吐出された油圧を測定して、その値より異常
を判断した場合、油種(エンジンオイル15W、エンジ
ンオイル10W等)あるいは油温により粘度係数が変化
するために、流れの抵抗値あるいは隙間を通る潤滑量が
変化し、測定した油圧が実際に潤滑部に作用している油
圧値でなく、潤滑部が焼きつくという問題がある。その
ため、必要以上の潤滑油量および油圧を潤滑部に供給す
る必要が生じ、必要以上の潤滑用の馬力が必要になりエ
ネルギーを損失するという問題がある。
【0004】本発明は上記の問題点に着目してなされた
もので、エンジンの潤滑用油圧の異常検出装置および異
常検出方法に係わり、特に、エンジンのクランクシャフ
ト、カムシャフト、軸受等を潤滑する潤滑回路の油圧を
精度良く検出するとともに、油圧により異常を検出する
エンジンの潤滑用油圧の異常検出装置および異常検出方
法を提供することを目的としている。
もので、エンジンの潤滑用油圧の異常検出装置および異
常検出方法に係わり、特に、エンジンのクランクシャフ
ト、カムシャフト、軸受等を潤滑する潤滑回路の油圧を
精度良く検出するとともに、油圧により異常を検出する
エンジンの潤滑用油圧の異常検出装置および異常検出方
法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用効果】上記の目
的達成のため、本発明に係るエンジンの潤滑用油圧の異
常検出方法の第1の発明では、エンジンの潤滑用油圧の
異常検出方法において、エンジンに注油した潤滑油の油
種を選択するとともに、エンジンの潤滑用の油圧および
油温を測定し、その測定した油圧値および油温値より予
め油種別に設定記憶した油圧換算補正係数および温度補
正係数より実際の油圧値に補正し、その補正した実際の
油圧値を閾値と比較して、油圧の異常を判定することを
特徴とする。上記構成により、エンジンの稼働中に油圧
および油温を測定し、その油圧を測定した油温に応じて
所定の油温に相当する実際の油圧値に換算する。この換
算した油圧値はそのときくエンジンに注入した油種の所
定の油温に再度換算し、所定の油種で、所定の油温の実
際の油圧値に換算する。この再度換算した実際の油圧値
を閾値と比較して、その値が小さいときに、油圧が不足
しているとして異常を表示する。したがって、注入され
た油種に関係なく何時も所定の油種で、所定の油温時の
実際の油圧値を演算して閾値と比較しているため、精度
良く比較することができる。これにより、油種あるいは
油温により粘度係数が変化して流れの抵抗値あるいは隙
間を通る潤滑量が変化しても、測定した油圧が実際に潤
滑部に作用している油圧値となるため、潤滑部が焼きつ
くことがなくなる。そのため、必要以上の潤滑油量およ
び油圧を潤滑部に供給する必要がなくなり、必要以上の
潤滑用の馬力が不要になりエネルギーを損失がなくな
る。
的達成のため、本発明に係るエンジンの潤滑用油圧の異
常検出方法の第1の発明では、エンジンの潤滑用油圧の
異常検出方法において、エンジンに注油した潤滑油の油
種を選択するとともに、エンジンの潤滑用の油圧および
油温を測定し、その測定した油圧値および油温値より予
め油種別に設定記憶した油圧換算補正係数および温度補
正係数より実際の油圧値に補正し、その補正した実際の
油圧値を閾値と比較して、油圧の異常を判定することを
特徴とする。上記構成により、エンジンの稼働中に油圧
および油温を測定し、その油圧を測定した油温に応じて
所定の油温に相当する実際の油圧値に換算する。この換
算した油圧値はそのときくエンジンに注入した油種の所
定の油温に再度換算し、所定の油種で、所定の油温の実
際の油圧値に換算する。この再度換算した実際の油圧値
を閾値と比較して、その値が小さいときに、油圧が不足
しているとして異常を表示する。したがって、注入され
た油種に関係なく何時も所定の油種で、所定の油温時の
実際の油圧値を演算して閾値と比較しているため、精度
良く比較することができる。これにより、油種あるいは
油温により粘度係数が変化して流れの抵抗値あるいは隙
間を通る潤滑量が変化しても、測定した油圧が実際に潤
滑部に作用している油圧値となるため、潤滑部が焼きつ
くことがなくなる。そのため、必要以上の潤滑油量およ
び油圧を潤滑部に供給する必要がなくなり、必要以上の
潤滑用の馬力が不要になりエネルギーを損失がなくな
る。
【0006】また、エンジン回転速度、噴射ポンプのラ
ック位置、メインギャラリの油圧および油温を検出し、
エンジン回転速度およびラック位置からローアイドルを
判定するとともに、ローアイドル時の検出した油圧値を
油圧換算補正係数および温度補正係数により予め設定し
た所定の油種で、かつ所定の温度の油圧値に補正し、ロ
ーアイドル時の下限油圧の閾値と比較して、油圧の異常
を判定することを特徴とする。上記構成により、エンジ
ン回転速度、噴射ポンプの燃料噴射量より、エンジンの
回転速度がローアイドルであることを判定し、このとき
のローアイドル時の油圧および油温を測定し、その油圧
を測定した油温に応じて所定の油温に相当する実際の油
圧値に換算する。この換算した油圧値はそのときくエン
ジンに注入した油種の所定の油温に再度換算し、所定の
油種で、所定の油温の実際の油圧値に換算する。この再
度換算した実際の油圧値を閾値と比較して、その値が小
さいときに、油圧が不足しているとして異常を表示す
る。したがって、エンジンの回転速度がローアイドルの
ときの油圧ポンプの吐出量により潤滑油量が設定される
が、その設定値を必要以上の潤滑油量および油圧を潤滑
部に供給する必要がなくなり、必要以上の潤滑用の馬力
が不要になりエネルギーを損失がなくなる。また、エン
ジンの回転速度がローアイドルのとき、すなわち、軸受
等の回転速度が低いときに、潤滑油不足になったときに
も、エンジンの異常を早急に判定できるとともに、エン
ジンの停止等の処置を早急にとることができ被害を最小
にできる。
ック位置、メインギャラリの油圧および油温を検出し、
エンジン回転速度およびラック位置からローアイドルを
判定するとともに、ローアイドル時の検出した油圧値を
油圧換算補正係数および温度補正係数により予め設定し
た所定の油種で、かつ所定の温度の油圧値に補正し、ロ
ーアイドル時の下限油圧の閾値と比較して、油圧の異常
を判定することを特徴とする。上記構成により、エンジ
ン回転速度、噴射ポンプの燃料噴射量より、エンジンの
回転速度がローアイドルであることを判定し、このとき
のローアイドル時の油圧および油温を測定し、その油圧
を測定した油温に応じて所定の油温に相当する実際の油
圧値に換算する。この換算した油圧値はそのときくエン
ジンに注入した油種の所定の油温に再度換算し、所定の
油種で、所定の油温の実際の油圧値に換算する。この再
度換算した実際の油圧値を閾値と比較して、その値が小
さいときに、油圧が不足しているとして異常を表示す
る。したがって、エンジンの回転速度がローアイドルの
ときの油圧ポンプの吐出量により潤滑油量が設定される
が、その設定値を必要以上の潤滑油量および油圧を潤滑
部に供給する必要がなくなり、必要以上の潤滑用の馬力
が不要になりエネルギーを損失がなくなる。また、エン
ジンの回転速度がローアイドルのとき、すなわち、軸受
等の回転速度が低いときに、潤滑油不足になったときに
も、エンジンの異常を早急に判定できるとともに、エン
ジンの停止等の処置を早急にとることができ被害を最小
にできる。
【0007】また、エンジン回転速度、噴射ポンプのラ
ック位置、メインギャラリの油圧および油温を検出し、
エンジン回転速度およびラック位置からハイアイドルを
判定するとともに、ハイアイドル時の検出した油圧値を
油圧換算補正係数および温度補正係数により予め設定し
た所定の油種で、かつ所定の温度の油圧値に補正し、ハ
イアイドル時の油圧の閾値と比較して、油圧の異常を判
定することを特徴とする。上記構成により、エンジン回
転速度、噴射ポンプの燃料噴射量より、エンジンの回転
速度がハイアイドルであることを判定し、このときのハ
イアイドル時の油圧および油温を測定し、その油圧を測
定した油温に応じて所定の油温に相当する実際の油圧値
に換算する。この換算した油圧値はそのときくエンジン
に注入した油種の所定の油温に再度換算し、所定の油種
で、所定の油温の実際の油圧値に換算する。この再度換
算した実際の油圧値を閾値と比較して、その値が小さい
ときに、油圧が不足しているとして異常を表示する。し
たがって、エンジンの回転速度がハイアイドルのとき、
すなわち、軸受等の回転速度が高く焼きつく恐れがある
ときに、潤滑油不足になったときでもエンジンの異常を
早急に判定できるとともに、エンジンの停止等の処置を
早急にとることができ被害を最小にできる。
ック位置、メインギャラリの油圧および油温を検出し、
エンジン回転速度およびラック位置からハイアイドルを
判定するとともに、ハイアイドル時の検出した油圧値を
油圧換算補正係数および温度補正係数により予め設定し
た所定の油種で、かつ所定の温度の油圧値に補正し、ハ
イアイドル時の油圧の閾値と比較して、油圧の異常を判
定することを特徴とする。上記構成により、エンジン回
転速度、噴射ポンプの燃料噴射量より、エンジンの回転
速度がハイアイドルであることを判定し、このときのハ
イアイドル時の油圧および油温を測定し、その油圧を測
定した油温に応じて所定の油温に相当する実際の油圧値
に換算する。この換算した油圧値はそのときくエンジン
に注入した油種の所定の油温に再度換算し、所定の油種
で、所定の油温の実際の油圧値に換算する。この再度換
算した実際の油圧値を閾値と比較して、その値が小さい
ときに、油圧が不足しているとして異常を表示する。し
たがって、エンジンの回転速度がハイアイドルのとき、
すなわち、軸受等の回転速度が高く焼きつく恐れがある
ときに、潤滑油不足になったときでもエンジンの異常を
早急に判定できるとともに、エンジンの停止等の処置を
早急にとることができ被害を最小にできる。
【0008】また、エンジン回転速度、噴射ポンプのラ
ック位置、メインギャラリの油圧および油温を検出し、
エンジン回転速度およびラック位置から定格出力時を判
定するとともに、定格出力時の検出した油圧値を油圧換
算補正係数および温度補正係数により予め設定した所定
の油種で、かつ所定の温度の油圧値に補正するととも
に、その補正した油圧値を前回に求めた定格出力時の補
正した油圧値と比較し、その差が閾値より大きいとき、
油圧の異常を判定することを特徴とする。上記構成によ
り、エンジン回転速度、噴射ポンプの燃料噴射量より、
エンジンの回転速度が定格出力時であることを判定し、
このときの定格出力時の油圧および油温を測定し、その
油圧を測定した油温に応じて所定の油温に相当する実際
の油圧値に換算する。この換算した油圧値はそのときく
エンジンに注入した油種の所定の油温に再度換算し、所
定の油種で、所定の油温の実際の油圧値に換算する。こ
の再度換算した今回の実際の油圧値を前回の換算した実
際の油圧値と比較して、その差が閾値より大きいとき
に、油圧が不足しているとして異常を表示する。したが
って、エンジンに負荷が掛かり、かつ、軸受等の回転速
度が高いとき、すなわち、軸受の面圧と速度が一番大き
くて焼き付きの恐れが最も高いときの経過を把握し、か
つ、その値を比較し判定しているため、正確に潤滑系統
の異常を判定でき、エンジンの異常を検出精度が向上す
る。
ック位置、メインギャラリの油圧および油温を検出し、
エンジン回転速度およびラック位置から定格出力時を判
定するとともに、定格出力時の検出した油圧値を油圧換
算補正係数および温度補正係数により予め設定した所定
の油種で、かつ所定の温度の油圧値に補正するととも
に、その補正した油圧値を前回に求めた定格出力時の補
正した油圧値と比較し、その差が閾値より大きいとき、
油圧の異常を判定することを特徴とする。上記構成によ
り、エンジン回転速度、噴射ポンプの燃料噴射量より、
エンジンの回転速度が定格出力時であることを判定し、
このときの定格出力時の油圧および油温を測定し、その
油圧を測定した油温に応じて所定の油温に相当する実際
の油圧値に換算する。この換算した油圧値はそのときく
エンジンに注入した油種の所定の油温に再度換算し、所
定の油種で、所定の油温の実際の油圧値に換算する。こ
の再度換算した今回の実際の油圧値を前回の換算した実
際の油圧値と比較して、その差が閾値より大きいとき
に、油圧が不足しているとして異常を表示する。したが
って、エンジンに負荷が掛かり、かつ、軸受等の回転速
度が高いとき、すなわち、軸受の面圧と速度が一番大き
くて焼き付きの恐れが最も高いときの経過を把握し、か
つ、その値を比較し判定しているため、正確に潤滑系統
の異常を判定でき、エンジンの異常を検出精度が向上す
る。
【0009】本発明に係るエンジンの潤滑用油圧の異常
検出装置の第1の発明は、エンジンの潤滑用油圧あるい
は油温を測定してエンジンの潤滑用の異常を検出するエ
ンジンの潤滑用油圧の異常検出装置において、エンジン
回転速度を検出するエンジン回転速度センサと、噴射量
を測定する噴射ポンプの噴射量検出センサと、エンジン
回転速度および噴射量から定格出力時を判定するととも
に、定格出力時の検出した油圧値を油圧換算補正係数お
よび温度補正係数により予め設定した所定の油種で、か
つ所定の温度の油圧値に補正するとともに、その補正し
た油圧値を前回に求めた定格出力時の補正した油圧値と
比較し、その差が閾値より大きいとき、油圧の異常を判
定する制御部からなることを特徴とする。上記構成によ
り、現在用いられている構成に制御部を追加するだけ
で、油種あるいは油温に応じて実際に潤滑している油圧
を測定できるとともに、精度良く比較することができ
る。
検出装置の第1の発明は、エンジンの潤滑用油圧あるい
は油温を測定してエンジンの潤滑用の異常を検出するエ
ンジンの潤滑用油圧の異常検出装置において、エンジン
回転速度を検出するエンジン回転速度センサと、噴射量
を測定する噴射ポンプの噴射量検出センサと、エンジン
回転速度および噴射量から定格出力時を判定するととも
に、定格出力時の検出した油圧値を油圧換算補正係数お
よび温度補正係数により予め設定した所定の油種で、か
つ所定の温度の油圧値に補正するとともに、その補正し
た油圧値を前回に求めた定格出力時の補正した油圧値と
比較し、その差が閾値より大きいとき、油圧の異常を判
定する制御部からなることを特徴とする。上記構成によ
り、現在用いられている構成に制御部を追加するだけ
で、油種あるいは油温に応じて実際に潤滑している油圧
を測定できるとともに、精度良く比較することができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態および実施例】以下に、本発明に係
るディーゼルエンジンの潤滑用油圧の異常検出装置およ
び異常検出方法の実施例について、図面を参照して詳述
する。図1は本発明のディーゼルエンジンの潤滑装置1
0の全体構成図である。同図において、潤滑油は油圧ポ
ンプ11によりオイルストレーナ12を経て吸い込ま
れ、オイルクーラ13に送られ冷却される。オイルクー
ラ13で冷却された潤滑油は、オイルフィルタ14によ
り送られて濾過された後、メインギャラリ15に送られ
分配されて、クランクシャフト16、カムシャフト1
7、ロッカアーム18、あるいはタイミングギヤ19等
の各部を潤滑している。また、ディーゼルエンジンに
は、燃料噴射ポンプ20が付設され、その燃料噴射ポン
プ20のラック21には燃料噴射ポンプ20からの噴射
量を測定するラック位置センサ22が付設されている。
ラック位置センサ22は制御部30に接続され、燃料噴
射ポンプ20からエンジンのシリンダに噴射する噴射量
を制御部30に送っている。燃料噴射ポンプ20からの
噴射量はラック位置センサ22で検出したが、ガバナで
は位置センサで、あるいは電子制御燃料噴射装置では電
圧あるいは電流で検出しても良い。
るディーゼルエンジンの潤滑用油圧の異常検出装置およ
び異常検出方法の実施例について、図面を参照して詳述
する。図1は本発明のディーゼルエンジンの潤滑装置1
0の全体構成図である。同図において、潤滑油は油圧ポ
ンプ11によりオイルストレーナ12を経て吸い込ま
れ、オイルクーラ13に送られ冷却される。オイルクー
ラ13で冷却された潤滑油は、オイルフィルタ14によ
り送られて濾過された後、メインギャラリ15に送られ
分配されて、クランクシャフト16、カムシャフト1
7、ロッカアーム18、あるいはタイミングギヤ19等
の各部を潤滑している。また、ディーゼルエンジンに
は、燃料噴射ポンプ20が付設され、その燃料噴射ポン
プ20のラック21には燃料噴射ポンプ20からの噴射
量を測定するラック位置センサ22が付設されている。
ラック位置センサ22は制御部30に接続され、燃料噴
射ポンプ20からエンジンのシリンダに噴射する噴射量
を制御部30に送っている。燃料噴射ポンプ20からの
噴射量はラック位置センサ22で検出したが、ガバナで
は位置センサで、あるいは電子制御燃料噴射装置では電
圧あるいは電流で検出しても良い。
【0011】制御部30には、エンジンの回転速度を検
出するエンジン回転速度センサ31、エンジンのメイン
ギャラリ15の潤滑油の油圧を測定する油圧センサ3
2、エンジンのメインギャラリ15の潤滑油の温度を測
定する油温センサ33、および、エンジンに注油された
油種を選択する選択スイッチ34が接続されている。制
御部30は、測定した油温より一定の所定油温における
潤滑油の粘度係数に換算する温度補正係数が、使用され
る潤滑油の油種毎に記憶されている。本実施例では、一
定の所定油温は100℃に設定されている。また、制御
部30は、使用している油種より所定の油種に換算し、
測定した油圧を実際の油圧に換算する油圧換算補正係数
が使用される潤滑油の油種毎に記憶されている。この換
算はエンジンに注油された油種を選択する選択スイッチ
34からの信号を制御部30が受けて、測定した油圧を
実際の油圧に換算する。本実施例では、一定の所定油種
はエンジンオイル15W−40に設定されている。ま
た、制御部30には、油圧が閾値と比較して異常である
ときに、異常を表示する表示装置35が接続されてい
る。
出するエンジン回転速度センサ31、エンジンのメイン
ギャラリ15の潤滑油の油圧を測定する油圧センサ3
2、エンジンのメインギャラリ15の潤滑油の温度を測
定する油温センサ33、および、エンジンに注油された
油種を選択する選択スイッチ34が接続されている。制
御部30は、測定した油温より一定の所定油温における
潤滑油の粘度係数に換算する温度補正係数が、使用され
る潤滑油の油種毎に記憶されている。本実施例では、一
定の所定油温は100℃に設定されている。また、制御
部30は、使用している油種より所定の油種に換算し、
測定した油圧を実際の油圧に換算する油圧換算補正係数
が使用される潤滑油の油種毎に記憶されている。この換
算はエンジンに注油された油種を選択する選択スイッチ
34からの信号を制御部30が受けて、測定した油圧を
実際の油圧に換算する。本実施例では、一定の所定油種
はエンジンオイル15W−40に設定されている。ま
た、制御部30には、油圧が閾値と比較して異常である
ときに、異常を表示する表示装置35が接続されてい
る。
【0012】次に、上記構成において作動について、デ
ィーゼルエンジンの潤滑用油圧の異常検出方法を図2お
よび図3のフローチャート図を用いて説明する。ステッ
プ1では、エンジンに現在注油されている潤滑油の種別
(例えば、主に、夏期に用いるエンジンオイル15W−
40、冬期に用いるエンジンオイル10W−40等)の
内から選択スイッチ34により選択する。ステップ2で
は、制御部30は選択された潤滑油がエンジンオイル1
5W−40であるか、否かを判断している。このとき、
標準の潤滑油はエンジンオイル15W−40にしたが、
エンジンオイル10W−40にしても良い。ステップ2
で否(NO)の場合には、ステップ3に行く。
ィーゼルエンジンの潤滑用油圧の異常検出方法を図2お
よび図3のフローチャート図を用いて説明する。ステッ
プ1では、エンジンに現在注油されている潤滑油の種別
(例えば、主に、夏期に用いるエンジンオイル15W−
40、冬期に用いるエンジンオイル10W−40等)の
内から選択スイッチ34により選択する。ステップ2で
は、制御部30は選択された潤滑油がエンジンオイル1
5W−40であるか、否かを判断している。このとき、
標準の潤滑油はエンジンオイル15W−40にしたが、
エンジンオイル10W−40にしても良い。ステップ2
で否(NO)の場合には、ステップ3に行く。
【0013】ステップ3では、制御部30は、図4に示
すように、エンジンオイル10W−40の測定した油温
taの時の測定油圧値ptaより一定の所定油温100
℃の時の油圧値ptc(以下、換算油圧値ptcとい
う)に換算する温度補正係数mtαを記憶部より読み出
す。具体的には、エンジンオイル10W−40の測定し
た油温taのときの粘度係数μtaが一定の所定油温1
00℃の時に粘度係数μtcに変化するのを用いて、測
定油圧値ptaより一定の所定油温100℃の時の換算
油圧値ptcに換算する温度補正係数mtαを記憶部よ
り読み出す。例えば、図5に示すように、制御部30に
記憶されているエンジンオイル10W−40の油温tと
粘度係数μtとの関係を用いて、測定した粘度係数μt
aから所定油温100℃の時の粘度係数μtcになった
時の抵抗の変化より油圧の変化を求める。温度補正係数
mtαを用いて次式より換算油圧値ptcを求める。
すように、エンジンオイル10W−40の測定した油温
taの時の測定油圧値ptaより一定の所定油温100
℃の時の油圧値ptc(以下、換算油圧値ptcとい
う)に換算する温度補正係数mtαを記憶部より読み出
す。具体的には、エンジンオイル10W−40の測定し
た油温taのときの粘度係数μtaが一定の所定油温1
00℃の時に粘度係数μtcに変化するのを用いて、測
定油圧値ptaより一定の所定油温100℃の時の換算
油圧値ptcに換算する温度補正係数mtαを記憶部よ
り読み出す。例えば、図5に示すように、制御部30に
記憶されているエンジンオイル10W−40の油温tと
粘度係数μtとの関係を用いて、測定した粘度係数μt
aから所定油温100℃の時の粘度係数μtcになった
時の抵抗の変化より油圧の変化を求める。温度補正係数
mtαを用いて次式より換算油圧値ptcを求める。
【数1】換算油圧値ptc=温度補正係数mtα×測定
油圧値pta
油圧値pta
【0014】ステップ4では、制御部30は、図6に示
すように、エンジンオイル10W−40の一定の所定油
温100℃の時の油圧ptcからエンジンオイル15W
−40の一定の所定油温100℃の時の油圧値PTCを
求める油圧換算補正係数qtβを記憶部より読み出す。
図6は、横軸にエンジンオイル10W−40の一定の所
定油温100℃の時の油圧ptcを、縦軸にエンジンオ
イル15W−40の100℃に換算する油圧換算補正係
数qtβをとっている。具体的には、エンジンオイル1
0W−40の一定の所定油温100℃の時の粘度係数μ
tcからエンジンオイル15W−40の一定の所定油温
100℃の時の粘度係数μTcに変化するのを用いて、
油圧値ptcからエンジンオイル15W−40の一定の
所定油温100℃の時の油圧値PTCに換算する油圧換
算補正係数qtβを記憶部より読み出す。この油圧換算
補正係数qtβを用いて次式より求める。図中の15W
−40は基準にした油種の線であり、この線は、横軸に
用いられているように、注入された油種毎に記憶されて
いる。
すように、エンジンオイル10W−40の一定の所定油
温100℃の時の油圧ptcからエンジンオイル15W
−40の一定の所定油温100℃の時の油圧値PTCを
求める油圧換算補正係数qtβを記憶部より読み出す。
図6は、横軸にエンジンオイル10W−40の一定の所
定油温100℃の時の油圧ptcを、縦軸にエンジンオ
イル15W−40の100℃に換算する油圧換算補正係
数qtβをとっている。具体的には、エンジンオイル1
0W−40の一定の所定油温100℃の時の粘度係数μ
tcからエンジンオイル15W−40の一定の所定油温
100℃の時の粘度係数μTcに変化するのを用いて、
油圧値ptcからエンジンオイル15W−40の一定の
所定油温100℃の時の油圧値PTCに換算する油圧換
算補正係数qtβを記憶部より読み出す。この油圧換算
補正係数qtβを用いて次式より求める。図中の15W
−40は基準にした油種の線であり、この線は、横軸に
用いられているように、注入された油種毎に記憶されて
いる。
【数2】油圧値PTC=油圧換算補正係数qtβ×換算
油圧値ptc
油圧値ptc
【0015】ステップ2でYESの場合には、ステップ
5に行く。ステップ5では、制御部30は、図4に示す
ように、エンジンオイル15W−40の測定した油温t
aの時の測定油圧値pTaより一定の所定油温100℃
の時の油圧値PTC(以下、換算油圧値PTCという)
に換算する温度補正係数MTαを記憶部より読み出す。
具体的には、エンジンオイル15W−40の測定した油
温taのときの粘度係数μTaが一定の所定油温100
℃の時に粘度係数μTcに変化するのを用いて、測定油
圧値pTaより一定の所定油温100℃の時の換算油圧
値PTcに換算する温度補正係数MTαを記憶部より読
み出す。例えば、図3に示すように、制御部30に記憶
されているエンジンオイル15W−40の油温Tと粘度
係数μTとの関係を用いて、測定した粘度係数μTaか
ら所定油温100℃の時の粘度係数μTcになった時の
抵抗の変化より油圧の変化を求める。
5に行く。ステップ5では、制御部30は、図4に示す
ように、エンジンオイル15W−40の測定した油温t
aの時の測定油圧値pTaより一定の所定油温100℃
の時の油圧値PTC(以下、換算油圧値PTCという)
に換算する温度補正係数MTαを記憶部より読み出す。
具体的には、エンジンオイル15W−40の測定した油
温taのときの粘度係数μTaが一定の所定油温100
℃の時に粘度係数μTcに変化するのを用いて、測定油
圧値pTaより一定の所定油温100℃の時の換算油圧
値PTcに換算する温度補正係数MTαを記憶部より読
み出す。例えば、図3に示すように、制御部30に記憶
されているエンジンオイル15W−40の油温Tと粘度
係数μTとの関係を用いて、測定した粘度係数μTaか
ら所定油温100℃の時の粘度係数μTcになった時の
抵抗の変化より油圧の変化を求める。
【数3】換算油圧値PTC=温度補正係数MTα×測定
油圧値pTa
油圧値pTa
【0016】ステップ6では、エンジンの回転速度n
e、油温ta、油圧paを測定する。ステップ7では、
測定した油温taの高さがエンジンの許容範囲内にある
か、否かを、また、測定した油圧paの低さがエンジン
の許容範囲内にあるか、否かを判定している。ステップ
7では、許容範囲外にあるときは、ステップ8に行く。
ステップ8では、油温taが高くて異常であるか、ある
いは、油圧paが低くて異常であるか、のいずれかの異
常を表示装置に表示する。ステップ7では、許容範囲内
にあるときは、ステップ9に行く。ステップ9では、エ
ンジンの回転速度neが使用範囲か、否かを判断してい
る。ステップ9で、エンジンの回転速度neが使用範囲
外にある時は、ステップ6に戻る。ステップ9で、エン
ジンの回転速度neが使用範囲内にある時は、ステップ
10に行く。ステップ10で、エンジンの回転速度ne
が使用範囲内にある時は、ステップ10に行く。
e、油温ta、油圧paを測定する。ステップ7では、
測定した油温taの高さがエンジンの許容範囲内にある
か、否かを、また、測定した油圧paの低さがエンジン
の許容範囲内にあるか、否かを判定している。ステップ
7では、許容範囲外にあるときは、ステップ8に行く。
ステップ8では、油温taが高くて異常であるか、ある
いは、油圧paが低くて異常であるか、のいずれかの異
常を表示装置に表示する。ステップ7では、許容範囲内
にあるときは、ステップ9に行く。ステップ9では、エ
ンジンの回転速度neが使用範囲か、否かを判断してい
る。ステップ9で、エンジンの回転速度neが使用範囲
外にある時は、ステップ6に戻る。ステップ9で、エン
ジンの回転速度neが使用範囲内にある時は、ステップ
10に行く。ステップ10で、エンジンの回転速度ne
が使用範囲内にある時は、ステップ10に行く。
【0017】ステップ10では、制御部30は、エンジ
ンオイル15W−40で、かつ、所定の温度100℃の
ときの油圧値PTCを演算する。例えば、エンジンオイ
ル10W−40の場合には、先ず、制御部30は測定し
た油温taの時の油圧測定油圧値ptaを温度補正係数
mtαを用いて、エンジンオイル10W−40の一定の
所定油温100℃の時の換算油圧値ptcに換算する。
次に、エンジンオイル10W−40の換算油圧値ptc
は油圧換算補正係数qtβにより、エンジンオイル15
W−40の一定の所定油温100℃の時の油圧値PTC
に換算する。エンジンオイル10W−40の場合には、
制御部30は、測定した油温taの時の測定油圧値pT
aを温度補正係数MTαを用いて、一定の所定油温10
0℃の時の油圧値PTCに換算する。
ンオイル15W−40で、かつ、所定の温度100℃の
ときの油圧値PTCを演算する。例えば、エンジンオイ
ル10W−40の場合には、先ず、制御部30は測定し
た油温taの時の油圧測定油圧値ptaを温度補正係数
mtαを用いて、エンジンオイル10W−40の一定の
所定油温100℃の時の換算油圧値ptcに換算する。
次に、エンジンオイル10W−40の換算油圧値ptc
は油圧換算補正係数qtβにより、エンジンオイル15
W−40の一定の所定油温100℃の時の油圧値PTC
に換算する。エンジンオイル10W−40の場合には、
制御部30は、測定した油温taの時の測定油圧値pT
aを温度補正係数MTαを用いて、一定の所定油温10
0℃の時の油圧値PTCに換算する。
【0018】ステップ11では、制御部30は、ラック
位置センサ22およびエンジン回転速度センサ31よ
り、エンジンの回転速度neがローアイドル回転速度n
lか、否かを判断している。ステップ11でエンジンの
回転速度neがローアイドル回転速度nlと判断した場
合には、ステップ12に行く。ステップ12では、ロー
アイドル回転速度nl時で、エンジンオイル15W−4
0の一定の所定油温100℃の時に換算した油圧値PT
Cが閾値PTLより大きいか、否かを判断している。大
きいと判断した場合には、ステップ6にもどる。小さい
と判断した場合には、ステップ13に行く。ステップ1
3では、ディーゼルエンジンの潤滑装置10の油圧が低
下し異常であることを表示する。ステップ11でエンジ
ンの回転速度neがローアイドル回転速度nlでないと
判断した場合には、ステップ14に行く。
位置センサ22およびエンジン回転速度センサ31よ
り、エンジンの回転速度neがローアイドル回転速度n
lか、否かを判断している。ステップ11でエンジンの
回転速度neがローアイドル回転速度nlと判断した場
合には、ステップ12に行く。ステップ12では、ロー
アイドル回転速度nl時で、エンジンオイル15W−4
0の一定の所定油温100℃の時に換算した油圧値PT
Cが閾値PTLより大きいか、否かを判断している。大
きいと判断した場合には、ステップ6にもどる。小さい
と判断した場合には、ステップ13に行く。ステップ1
3では、ディーゼルエンジンの潤滑装置10の油圧が低
下し異常であることを表示する。ステップ11でエンジ
ンの回転速度neがローアイドル回転速度nlでないと
判断した場合には、ステップ14に行く。
【0019】ステップ14では、制御部30は、ラック
位置センサ22およびエンジン回転速度センサ31よ
り、エンジンの回転速度neがハイアイドル回転速度n
hか、否かを判断している。ステップ11でエンジンの
回転速度neがハイアイドル回転速度nhと判断した場
合には、ステップ15に行く。ステップ15では、ハイ
アイドル回転速度nh時で、エンジンオイル15W−4
0の一定の所定油温100℃の時に換算した油圧値PT
Cが閾値PTHより大きいか、否かを判断している。大
きいと判断した場合には、ステップ6にもどる。小さい
と判断した場合には、ステップ16に行く。ステップ1
6では、ディーゼルエンジンの潤滑装置10の油圧が低
下し異常であることを表示する。ステップ16でエンジ
ンの回転速度neがハイアイドル回転速度nhでないと
判断した場合には、ステップ17に行く。
位置センサ22およびエンジン回転速度センサ31よ
り、エンジンの回転速度neがハイアイドル回転速度n
hか、否かを判断している。ステップ11でエンジンの
回転速度neがハイアイドル回転速度nhと判断した場
合には、ステップ15に行く。ステップ15では、ハイ
アイドル回転速度nh時で、エンジンオイル15W−4
0の一定の所定油温100℃の時に換算した油圧値PT
Cが閾値PTHより大きいか、否かを判断している。大
きいと判断した場合には、ステップ6にもどる。小さい
と判断した場合には、ステップ16に行く。ステップ1
6では、ディーゼルエンジンの潤滑装置10の油圧が低
下し異常であることを表示する。ステップ16でエンジ
ンの回転速度neがハイアイドル回転速度nhでないと
判断した場合には、ステップ17に行く。
【0020】ステップ17では、制御部30は、ラック
位置センサ22およびエンジン回転速度センサ31よ
り、エンジンの出力が定格出力Fpであるか、否かを判
断している。ステップ11でエンジンの出力が定格出力
Fpでないと判断した場合には、ステップ6に戻る。ス
テップ17で、定格出力Fpと判断した場合には、ステ
ップ18に行く。ステップ18では、定格出力Fpのエ
ンジンオイル15W−40の一定の所定油温100℃の
時に換算した油圧値PTCを記憶する。ステップ19で
は、前回記憶した定格出力Fpの時のエンジンオイル1
5W−40の一定の所定油温100℃の時に換算した油
圧値PTCFが、今回換算したエンジンオイル15W−
40の一定の所定油温100℃の時の油圧値PTCRよ
り、0.5Kg/cm2 以上小さいか、否かを判断して
いる。このとき、定格出力Fpの時の油圧値PTCは、
精度を向上するように一日分の平均データを用いても良
い。ステップ19で否かの場合には、異常なしと判断
し、ステップ6に戻る。ステップ19で0.5Kg/c
m2 以上小さくなっていると判断した場合には、ディー
ゼルエンジンの潤滑装置10の油圧が異常に低下してい
ると判断し、表示装置に異常であることを表示する。
位置センサ22およびエンジン回転速度センサ31よ
り、エンジンの出力が定格出力Fpであるか、否かを判
断している。ステップ11でエンジンの出力が定格出力
Fpでないと判断した場合には、ステップ6に戻る。ス
テップ17で、定格出力Fpと判断した場合には、ステ
ップ18に行く。ステップ18では、定格出力Fpのエ
ンジンオイル15W−40の一定の所定油温100℃の
時に換算した油圧値PTCを記憶する。ステップ19で
は、前回記憶した定格出力Fpの時のエンジンオイル1
5W−40の一定の所定油温100℃の時に換算した油
圧値PTCFが、今回換算したエンジンオイル15W−
40の一定の所定油温100℃の時の油圧値PTCRよ
り、0.5Kg/cm2 以上小さいか、否かを判断して
いる。このとき、定格出力Fpの時の油圧値PTCは、
精度を向上するように一日分の平均データを用いても良
い。ステップ19で否かの場合には、異常なしと判断
し、ステップ6に戻る。ステップ19で0.5Kg/c
m2 以上小さくなっていると判断した場合には、ディー
ゼルエンジンの潤滑装置10の油圧が異常に低下してい
ると判断し、表示装置に異常であることを表示する。
【0021】以下に、実際に測定した油圧を、エンジン
オイル15W−40で、かつ油温100℃に換算したと
きの比較値を表1に示す。表1では、換算油圧値で異常
の有無を判定するようにしている。したがって、例え
ば、閾値を4.0Kg/cm2とすれば、10Wのとき
には異常が表示される。
オイル15W−40で、かつ油温100℃に換算したと
きの比較値を表1に示す。表1では、換算油圧値で異常
の有無を判定するようにしている。したがって、例え
ば、閾値を4.0Kg/cm2とすれば、10Wのとき
には異常が表示される。
【0022】
【表1】
【0023】以上により、一定の油種で、かつ、一定の
油温において、比較するために比較値が安定し、精度が
向上する。また、一定の油温のときの油圧値を記憶して
おくとともに、この油圧値の経過を比較して異常の有無
を判断しているため、ディーゼルエンジンの潤滑装置1
0確実に監視することができる。
油温において、比較するために比較値が安定し、精度が
向上する。また、一定の油温のときの油圧値を記憶して
おくとともに、この油圧値の経過を比較して異常の有無
を判断しているため、ディーゼルエンジンの潤滑装置1
0確実に監視することができる。
【図1】本発明のディーゼルエンジンの潤滑装置の全体
構成図である。
構成図である。
【図2】本発明のディーゼルエンジンの潤滑用油圧の異
常検出方法のフローチャート図である。
常検出方法のフローチャート図である。
【図3】本発明のディーゼルエンジンの潤滑用油圧の異
常検出方法のフローチャート図である。
常検出方法のフローチャート図である。
【図4】測定した油温の時の測定油圧値より一定の所定
油温100℃の時の油圧値に換算する温度補正係数との
関係を説明する図である。
油温100℃の時の油圧値に換算する温度補正係数との
関係を説明する図である。
【図5】油温tと粘度係数μtとの関係を説明する図で
ある。
ある。
【図6】エンジンオイル10W−40の一定の所定油温
100℃の時の油圧よりエンジンオイル15W−40の
100℃に換算する油圧換算補正係数との関係を説明す
る図である。
100℃の時の油圧よりエンジンオイル15W−40の
100℃に換算する油圧換算補正係数との関係を説明す
る図である。
【図7】本発明のディーゼルエンジンの潤滑装置の全体
構成図である。
構成図である。
10 ディーゼルエンジンの潤滑装置 11 油圧ポンプ 12 オイルストレーナ 13 オイルクーラ 14 オイルフィルタ 15 メインギャラリ 16 クランクシャフト 17 カムシャフト 18 ロッカアーム 20 燃料噴射ポンプ 21 ラック 22 ラック位置センサ 30 制御部 31 エンジン回転速度センサ 32 油圧センサ 33 油温センサ 34 選択スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 45/00 376 F02D 45/00 376C G01L 7/00 G01L 7/00 D
Claims (5)
- 【請求項1】 エンジンの潤滑用油圧の異常検出方法に
おいて、エンジンに注油した潤滑油の油種を選択すると
ともに、エンジンの潤滑用の油圧および油温を測定し、
その測定した油圧値および油温値より予め油種別に設定
記憶した油圧換算補正係数および温度補正係数より実際
の油圧値に補正し、その補正した実際の油圧値を閾値と
比較して、油圧の異常を判定することを特徴とするエン
ジンの油圧の異常検出方法。 - 【請求項2】 エンジン回転速度、噴射ポンプのラック
位置、メインギャラリの油圧および油温を検出し、エン
ジン回転速度およびラック位置からローアイドルを判定
するとともに、ローアイドル時の検出した油圧値を油圧
換算補正係数および温度補正係数により予め設定した所
定の油種で、かつ所定の温度の油圧値に補正し、ローア
イドル時の下限油圧の閾値と比較して、油圧の異常を判
定することを特徴とする請求項1記載のエンジンの油圧
の異常検出方法。 - 【請求項3】 エンジン回転速度、噴射ポンプのラック
位置、メインギャラリの油圧および油温を検出し、エン
ジン回転速度およびラック位置からハイアイドルを判定
するとともに、ハイアイドル時の検出した油圧値を油圧
換算補正係数および温度補正係数により予め設定した所
定の油種で、かつ所定の温度の油圧値に補正し、ハイア
イドル時の油圧の閾値と比較して、油圧の異常を判定す
ることを特徴とする請求項1記載のエンジンの油圧の異
常検出方法。 - 【請求項4】 エンジン回転速度、噴射ポンプのラック
位置、メインギャラリの油圧および油温を検出し、エン
ジン回転速度およびラック位置から定格出力時を判定す
るとともに、定格出力時の検出した油圧値を油圧換算補
正係数および温度補正係数により予め設定した所定の油
種で、かつ所定の温度の油圧値に補正するとともに、そ
の補正した油圧値を前回に求めた定格出力時の補正した
油圧値と比較し、その差が閾値より大きいとき、油圧の
異常を判定することを特徴とする請求項1記載のエンジ
ンの油圧の異常検出方法。 - 【請求項5】 エンジンの潤滑用油圧あるいは油温を測
定してエンジンの潤滑用の異常を検出するエンジンの潤
滑用油圧の異常検出装置において、エンジン回転速度を
検出するエンジン回転速度センサと、噴射量を測定する
噴射ポンプの噴射量検出センサと、エンジン回転速度お
よび噴射量から定格出力時を判定するとともに、定格出
力時の検出した油圧値を油圧換算補正係数および温度補
正係数により予め設定した所定の油種で、かつ所定の温
度の油圧値に補正するとともに、その補正した油圧値を
前回に求めた定格出力時の補正した油圧値と比較し、そ
の差が閾値より大きいとき、油圧の異常を判定する制御
部からなることを特徴とするエンジンの潤滑用油圧の異
常検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21248497A JPH1136836A (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | エンジンの潤滑用油圧の異常検出装置および異常検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21248497A JPH1136836A (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | エンジンの潤滑用油圧の異常検出装置および異常検出方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1136836A true JPH1136836A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=16623421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21248497A Pending JPH1136836A (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | エンジンの潤滑用油圧の異常検出装置および異常検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1136836A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101240725A (zh) * | 2007-02-06 | 2008-08-13 | 通用汽车环球科技运作公司 | 自适应油压故障检测 |
CN102852586A (zh) * | 2012-09-26 | 2013-01-02 | 浙江吉利汽车研究院有限公司杭州分公司 | 汽车发动机机油压力监控方法 |
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