JPH11335162A - セラミック基板用組成物およびセラミック回路部品 - Google Patents
セラミック基板用組成物およびセラミック回路部品Info
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- JPH11335162A JPH11335162A JP10143115A JP14311598A JPH11335162A JP H11335162 A JPH11335162 A JP H11335162A JP 10143115 A JP10143115 A JP 10143115A JP 14311598 A JP14311598 A JP 14311598A JP H11335162 A JPH11335162 A JP H11335162A
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- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/16—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on silicates other than clay
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C14/00—Glass compositions containing a non-glass component, e.g. compositions containing fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like, dispersed in a glass matrix
- C03C14/004—Glass compositions containing a non-glass component, e.g. compositions containing fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like, dispersed in a glass matrix the non-glass component being in the form of particles or flakes
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- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/46—Manufacturing multilayer circuits
- H05K3/4611—Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards
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Abstract
(57)【要約】
【課題】低誘電率・低損失・高強度を同時に満足し、か
つ、Ag系電極のセラミック基板中への拡散を抑えて同
時焼成できるセラミック基板用組成物、それを用いたセ
ラミック回路部品を提供する。 【解決手段】CaO−Al2O3−B2O3−SiO2系ガ
ラスを26〜48wt%と、アルミナ、ムライト、コー
ジェライトおよびフォルステライトの群から選ばれる少
なくとも1種のセラミックを35〜68wt%と、石英
を3〜24wt%含み、800〜1000℃の焼成によ
りガラスの一部がウォラストナイトに結晶化するセラミ
ック基板用組成物。この組成物を焼成して得られたセラ
ミック基板に回路が形成されている、セラミック回路部
品。
つ、Ag系電極のセラミック基板中への拡散を抑えて同
時焼成できるセラミック基板用組成物、それを用いたセ
ラミック回路部品を提供する。 【解決手段】CaO−Al2O3−B2O3−SiO2系ガ
ラスを26〜48wt%と、アルミナ、ムライト、コー
ジェライトおよびフォルステライトの群から選ばれる少
なくとも1種のセラミックを35〜68wt%と、石英
を3〜24wt%含み、800〜1000℃の焼成によ
りガラスの一部がウォラストナイトに結晶化するセラミ
ック基板用組成物。この組成物を焼成して得られたセラ
ミック基板に回路が形成されている、セラミック回路部
品。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1000℃以下で
焼成されるセラミック基板用組成物、およびそれを用い
た多層集積回路、厚膜ハイブリッド回路などのセラミッ
ク回路部品に関する。
焼成されるセラミック基板用組成物、およびそれを用い
た多層集積回路、厚膜ハイブリッド回路などのセラミッ
ク回路部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミック回路部品に用いるセラ
ミック基板の主流はアルミナ基板であった。ところが、
このアルミナ基板は、約1600℃という高温で焼成し
なければならず、多層基板とするには、内部の導電体に
はWやMoのような高融点の金属を使用する必要があっ
た。しかしながら、これらの高融点金属は比較的高抵抗
であるため、高周波化、高速化の進む電子部品用の多層
基板としてはふさわしくない。そこで、低抵抗の内層導
電体として、Au、Ag、Ag−Pd、Ag−Pt、C
uなどの金属と同時焼成できるような、焼成温度が10
00℃以下であり、基板の誘電率が低い低温焼成用のセ
ラミック基板が注目を集め開発されてきている。
ミック基板の主流はアルミナ基板であった。ところが、
このアルミナ基板は、約1600℃という高温で焼成し
なければならず、多層基板とするには、内部の導電体に
はWやMoのような高融点の金属を使用する必要があっ
た。しかしながら、これらの高融点金属は比較的高抵抗
であるため、高周波化、高速化の進む電子部品用の多層
基板としてはふさわしくない。そこで、低抵抗の内層導
電体として、Au、Ag、Ag−Pd、Ag−Pt、C
uなどの金属と同時焼成できるような、焼成温度が10
00℃以下であり、基板の誘電率が低い低温焼成用のセ
ラミック基板が注目を集め開発されてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
低温焼成用のセラミック基板では、低誘電率・低損失・
高強度を同時に満足させることが困難であった。また、
Ag系の電極を低温焼成基板と同時焼成した場合、焼成
中にAgが基板に拡散するという問題点があった。
低温焼成用のセラミック基板では、低誘電率・低損失・
高強度を同時に満足させることが困難であった。また、
Ag系の電極を低温焼成基板と同時焼成した場合、焼成
中にAgが基板に拡散するという問題点があった。
【0004】そこで、本発明の目的は、低誘電率・低損
失・高強度を同時に満足し、かつ、Ag系電極がセラミ
ック基板中への拡散を抑えて同時焼成できるセラミック
基板用組成物を提供することにある。また、このセラミ
ック基板用組成物を用いたセラミック回路部品を提供す
ることにある。
失・高強度を同時に満足し、かつ、Ag系電極がセラミ
ック基板中への拡散を抑えて同時焼成できるセラミック
基板用組成物を提供することにある。また、このセラミ
ック基板用組成物を用いたセラミック回路部品を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のセラミック基板用組成物は、CaO−Al
2O3−B2O3−SiO2系ガラスを26〜48wt%
と、アルミナ、ムライト、コージェライトおよびフォル
ステライトの群から選ばれる少なくとも1種のセラミッ
クを35〜68wt%と、石英を3〜24wt%含み、
800〜1000℃の焼成によりガラスの一部がウォラ
ストナイトに結晶化することを特徴とする。
め、本発明のセラミック基板用組成物は、CaO−Al
2O3−B2O3−SiO2系ガラスを26〜48wt%
と、アルミナ、ムライト、コージェライトおよびフォル
ステライトの群から選ばれる少なくとも1種のセラミッ
クを35〜68wt%と、石英を3〜24wt%含み、
800〜1000℃の焼成によりガラスの一部がウォラ
ストナイトに結晶化することを特徴とする。
【0006】そして、前記ガラス中に、Li2O、K2O
およびNa2Oの群から選ばれる少なくとも1種のアル
カリ金属酸化物を5wt%以下含むことを特徴とする。
およびNa2Oの群から選ばれる少なくとも1種のアル
カリ金属酸化物を5wt%以下含むことを特徴とする。
【0007】また、前記ガラス中に、TiO2、Zr
O2、CrO2、CuOの群から選ばれる少なくとも1種
の酸化物を5wt%以下含むことを特徴とする。
O2、CrO2、CuOの群から選ばれる少なくとも1種
の酸化物を5wt%以下含むことを特徴とする。
【0008】また、本発明のセラミック回路部品は、前
記セラミック基板用組成物を成形し焼成して得られたセ
ラミック基板に導電体回路が形成されていることを特徴
とする。
記セラミック基板用組成物を成形し焼成して得られたセ
ラミック基板に導電体回路が形成されていることを特徴
とする。
【0009】そして、前記導電体回路は、Ag、Auお
よびCuから選ばれた少なくとも1種を主成分として含
有していることを特徴とする。
よびCuから選ばれた少なくとも1種を主成分として含
有していることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のセラミック基板用組成物
は、特定割合の、CaO−Al2O3−B2O3−SiO2
系ガラスと、アルミナ、ムライト、コージェライトおよ
びフォルステライトから選ばれる少なくとも1種のセラ
ミックと、石英とを含む。そして、ガラスは、800〜
1000℃の焼成により、その一部がウォラストナイト
に結晶化する。
は、特定割合の、CaO−Al2O3−B2O3−SiO2
系ガラスと、アルミナ、ムライト、コージェライトおよ
びフォルステライトから選ばれる少なくとも1種のセラ
ミックと、石英とを含む。そして、ガラスは、800〜
1000℃の焼成により、その一部がウォラストナイト
に結晶化する。
【0011】このガラスは、焼成時に軟化・粘性流動し
て、セラミック基板用組成物が1000℃以下で焼結す
るための焼結助材として働くとともに、焼結中から焼結
後に結晶化することによって、セラミック基板の低損失
・高強度化を促進する。また、ガラスが結晶化してガラ
ス粘度が高くなることにより、Ag系電極と同時焼成し
た場合に問題となるセラミック基板中へのAg拡散を抑
制する。
て、セラミック基板用組成物が1000℃以下で焼結す
るための焼結助材として働くとともに、焼結中から焼結
後に結晶化することによって、セラミック基板の低損失
・高強度化を促進する。また、ガラスが結晶化してガラ
ス粘度が高くなることにより、Ag系電極と同時焼成し
た場合に問題となるセラミック基板中へのAg拡散を抑
制する。
【0012】本発明のセラミック基板用組成物中のガラ
スの含有量は、26〜48wt%が好ましい。26wt
%未満では、1000℃以下の低温焼結が不可能であ
り、48wt%を超えると、結晶化せずセラミック基板
中に残存するガラス量の割合が多すぎるために、セラミ
ック基板の高強度、低損失を達成できない。
スの含有量は、26〜48wt%が好ましい。26wt
%未満では、1000℃以下の低温焼結が不可能であ
り、48wt%を超えると、結晶化せずセラミック基板
中に残存するガラス量の割合が多すぎるために、セラミ
ック基板の高強度、低損失を達成できない。
【0013】セラミックの含有量は、ガラスの結晶化だ
けでは達成できない高強度を可能とするため、35wt
%以上必要であるが、セラミック基板の低温焼結と低誘
電率を満足させるためには、68wt%以下に抑える必
要がある。
けでは達成できない高強度を可能とするため、35wt
%以上必要であるが、セラミック基板の低温焼結と低誘
電率を満足させるためには、68wt%以下に抑える必
要がある。
【0014】石英の含有量は、3〜24wt%の範囲が
好ましい。3wt%未満ではセラミック基板の誘電率が
高くなりすぎ、24wt%を超えるとセラミック基板の
高強度を十分に達成できない。
好ましい。3wt%未満ではセラミック基板の誘電率が
高くなりすぎ、24wt%を超えるとセラミック基板の
高強度を十分に達成できない。
【0015】また、ガラス中に、Li2O、K2Oおよび
Na2Oから選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属酸
化物を含有させることにより、ガラスの溶融温度を低下
させることができる。含有量は5wt%以下が好まし
い。5wt%を超えると、セラミック基板の誘電率が高
くなるとともに、損失が大きくなり好ましくない。
Na2Oから選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属酸
化物を含有させることにより、ガラスの溶融温度を低下
させることができる。含有量は5wt%以下が好まし
い。5wt%を超えると、セラミック基板の誘電率が高
くなるとともに、損失が大きくなり好ましくない。
【0016】また、ガラス中に、TiO2、ZrO2、C
rO2およびCuOから選ばれる少なくとも1種の酸化
物を含有させることにより、ガラスの結晶化を促進させ
ることができる。含有量は、5wt%以下が好ましい。
5wt%を超えると、セラミック基板の誘電率が高くな
り好ましくない。
rO2およびCuOから選ばれる少なくとも1種の酸化
物を含有させることにより、ガラスの結晶化を促進させ
ることができる。含有量は、5wt%以下が好ましい。
5wt%を超えると、セラミック基板の誘電率が高くな
り好ましくない。
【0017】さらに、本発明のセラミック回路部品は、
上述のセラミック基板用組成物を成形し焼成して得られ
たセラミック基板に、導電体回路などが形成されている
ものである。そして、このセラミック基板用組成物は1
000℃以下で焼結させることができるため、Ag、A
u、Ag−Pd、Ag−Pt、Cuなどからなる導電体
をセラミックと同時焼成で形成することができる。
上述のセラミック基板用組成物を成形し焼成して得られ
たセラミック基板に、導電体回路などが形成されている
ものである。そして、このセラミック基板用組成物は1
000℃以下で焼結させることができるため、Ag、A
u、Ag−Pd、Ag−Pt、Cuなどからなる導電体
をセラミックと同時焼成で形成することができる。
【0018】
【実施例】まず出発原料として、アルミナ、ムライト、
コージェライト、フォルステライトおよび石英の粉末を
準備した。また、ガラスの粉末を以下のようにして準備
した。即ち、表1に示すガラス組成となるように、Ca
O、Al2O3、B2O3、SiO2、Li2O、K2O、N
a2O、TiO2、ZrO2、CrO2およびCuOをそれ
ぞれ秤量し十分混合した後、1400〜1700℃の温
度で溶融した。次いで、このガラス融液物を急冷した
後、ボールミルで粉砕してガラスの粉末を得た。
コージェライト、フォルステライトおよび石英の粉末を
準備した。また、ガラスの粉末を以下のようにして準備
した。即ち、表1に示すガラス組成となるように、Ca
O、Al2O3、B2O3、SiO2、Li2O、K2O、N
a2O、TiO2、ZrO2、CrO2およびCuOをそれ
ぞれ秤量し十分混合した後、1400〜1700℃の温
度で溶融した。次いで、このガラス融液物を急冷した
後、ボールミルで粉砕してガラスの粉末を得た。
【0019】
【表1】
【0020】次に、この得られたガラスの粉末と、フィ
ラーとしてのアルミナ、ムライト、コージェライトおよ
びフォルステライトの粉末と、石英の粉末とを、表1に
示す組成比となるように混合した。その後、これら混合
原料に対して、所定量のバインダ、可塑剤および溶剤を
加え、混練してスラリーを得た後、ドクターブレード法
でセラミックグリーンシートを作製した。
ラーとしてのアルミナ、ムライト、コージェライトおよ
びフォルステライトの粉末と、石英の粉末とを、表1に
示す組成比となるように混合した。その後、これら混合
原料に対して、所定量のバインダ、可塑剤および溶剤を
加え、混練してスラリーを得た後、ドクターブレード法
でセラミックグリーンシートを作製した。
【0021】次に、セラミックグリーンシートを所定枚
数積層し所定寸法にカットした後、表2に示す温度で焼
成して、研磨加工して長さ36mm×幅4mm×厚み3
mmの磁器を得た。このようにして得られた磁器につい
て、JIS規格(JISR1601)に準じて抗折強度
(3点曲げ)を測定した。また、X線回折分析により、
セラミック基板中の結晶相を同定した。こららの結果を
表2に示す。
数積層し所定寸法にカットした後、表2に示す温度で焼
成して、研磨加工して長さ36mm×幅4mm×厚み3
mmの磁器を得た。このようにして得られた磁器につい
て、JIS規格(JISR1601)に準じて抗折強度
(3点曲げ)を測定した。また、X線回折分析により、
セラミック基板中の結晶相を同定した。こららの結果を
表2に示す。
【0022】また、得られたセラミックグリーンシート
を用いて、セラミック回路部品としてのセラミック多層
基板を作製した。すなわち、セラミックグリーンシート
にパンチで穴をあけ、Ag―Pdペーストを充填してバ
イアホールを形成したのち、Ag−Pdペーストをスク
リーン印刷して所定パターンの導電ペースト層を形成し
た。その後、こららセラミックグリーンシートを所定枚
数積層し圧着した。その後、空気中で、表2に示す温度
で焼成して図1に示すセラミック多層基板1を得た。
を用いて、セラミック回路部品としてのセラミック多層
基板を作製した。すなわち、セラミックグリーンシート
にパンチで穴をあけ、Ag―Pdペーストを充填してバ
イアホールを形成したのち、Ag−Pdペーストをスク
リーン印刷して所定パターンの導電ペースト層を形成し
た。その後、こららセラミックグリーンシートを所定枚
数積層し圧着した。その後、空気中で、表2に示す温度
で焼成して図1に示すセラミック多層基板1を得た。
【0023】図1は、得られたセラミック多層基板1の
断面図であり、Aはコンデンサ部、Bはインダクタ部で
ある。そして、2はセラミック層、3はセラミック内部
の導電体層、4,5はセラミック表面の導電体層、6は
バイアホールである。
断面図であり、Aはコンデンサ部、Bはインダクタ部で
ある。そして、2はセラミック層、3はセラミック内部
の導電体層、4,5はセラミック表面の導電体層、6は
バイアホールである。
【0024】このようにして得られたセラミック多層基
板1の導電体層4、5の間に周波数1MHzの電圧を印
加して、コンデンサAの静電容量およびQを測定し、誘
電率(εr)を算出した。結果を表2に示す。
板1の導電体層4、5の間に周波数1MHzの電圧を印
加して、コンデンサAの静電容量およびQを測定し、誘
電率(εr)を算出した。結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表1、2から明らかなように、本発明の実
施例である試料番号1〜20は、抗折強度が240〜3
30MPaと高く、誘電率が6.0〜7.9と小さく、
Qが2100〜4000と高く、セラミック回路部品用
のセラミック基板として優れた特性を示した。また、9
40℃以下と低温で焼結可能であり、X線回折分析によ
りウォラストナイト結晶相が確認された。
施例である試料番号1〜20は、抗折強度が240〜3
30MPaと高く、誘電率が6.0〜7.9と小さく、
Qが2100〜4000と高く、セラミック回路部品用
のセラミック基板として優れた特性を示した。また、9
40℃以下と低温で焼結可能であり、X線回折分析によ
りウォラストナイト結晶相が確認された。
【0027】また、ガラス中にLi2O、K2OまたはN
a2Oを含有させた試料番号14〜16は、ガラスの溶
融温度が低下するため、例えば試料番号13との比較で
分かるように、焼結温度の低下が確認された。
a2Oを含有させた試料番号14〜16は、ガラスの溶
融温度が低下するため、例えば試料番号13との比較で
分かるように、焼結温度の低下が確認された。
【0028】また、ガラス中にTiO2、ZrO2、Cr
O2またはCuOを含有させた試料番号17〜20は、
表2には示していないが、X線回折分析により、試料番
号4と比較してより結晶化が促進されているのが確認さ
れた。
O2またはCuOを含有させた試料番号17〜20は、
表2には示していないが、X線回折分析により、試料番
号4と比較してより結晶化が促進されているのが確認さ
れた。
【0029】さらに、得られたセラミック多層基板につ
いて、導電体層に垂直な面を切断により露出させて確認
したところ、従来の場合と比較して、セラミック中への
Agの拡散が抑制されているのが確認された。
いて、導電体層に垂直な面を切断により露出させて確認
したところ、従来の場合と比較して、セラミック中への
Agの拡散が抑制されているのが確認された。
【0030】これに対して、本発明の範囲外の試料番号
21は、ガラスの添加量が少ないため、1000℃以下
では焼結しなかった。試料番号22は、ガラスの添加量
が多すぎるため、抗折強度が190MPaと低くなっ
た。試料番号23は、石英の添加量が多すぎるため、抗
折強度が200MPaと低く、Qが1800と低くなっ
た。試料番号24は、石英の添加がないため、誘電率が
8以下にならなかった。
21は、ガラスの添加量が少ないため、1000℃以下
では焼結しなかった。試料番号22は、ガラスの添加量
が多すぎるため、抗折強度が190MPaと低くなっ
た。試料番号23は、石英の添加量が多すぎるため、抗
折強度が200MPaと低く、Qが1800と低くなっ
た。試料番号24は、石英の添加がないため、誘電率が
8以下にならなかった。
【0031】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
セラミック基板用組成物は、1000℃以下の低温焼成
で、高強度、低誘電率、高Q(低損失)の特性を有する
セラミック基板を得ることができる。また、1000℃
以下で焼結が可能であるため、Ag系やCu系などの低
抵抗の導電体をセラミックと同時焼成で形成することが
できる。さらに、Ag系電極を用いて同時焼成した場合
の、セラミック基板中へのAgの拡散を抑制することが
できる。
セラミック基板用組成物は、1000℃以下の低温焼成
で、高強度、低誘電率、高Q(低損失)の特性を有する
セラミック基板を得ることができる。また、1000℃
以下で焼結が可能であるため、Ag系やCu系などの低
抵抗の導電体をセラミックと同時焼成で形成することが
できる。さらに、Ag系電極を用いて同時焼成した場合
の、セラミック基板中へのAgの拡散を抑制することが
できる。
【0032】したがって、このセラミック基板を用いる
ことにより、高周波特性、高速性に優れたセラミック回
路部品を得ることができる。
ことにより、高周波特性、高速性に優れたセラミック回
路部品を得ることができる。
【図1】本発明のセラミック多層基板の一例を示す断面
図である。
図である。
【符号の説明】 1 セラミック多層基板 2 セラミック層 3、4、5 導電体層 6 バイアホール A コンデンサ部 B インダクタ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鷹木 洋 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内
Claims (5)
- 【請求項1】 CaO−Al2O3−B2O3−SiO2系
ガラスを26〜48wt%と、アルミナ、ムライト、コ
ージェライトおよびフォルステライトの群から選ばれる
少なくとも1種のセラミックを35〜68wt%と、石
英を3〜24wt%含み、800〜1000℃の焼成に
よりガラスの一部がウォラストナイトに結晶化すること
を特徴とする、セラミック基板用組成物。 - 【請求項2】 前記ガラス中に、Li2O、K2Oおよび
Na2Oの群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金
属酸化物を5wt%以下含むことを特徴とする、請求項
1に記載のセラミック基板用組成物。 - 【請求項3】 前記ガラス中に、TiO2、ZrO2、C
rO2、CuOの群から選ばれる少なくとも1種の酸化
物を5wt%以下含むことを特徴とする、請求項1また
は請求項2に記載のセラミック基板用組成物。 - 【請求項4】 請求項1から3のうちのいずれかに記載
のセラミック基板用組成物を成形し焼成して得られたセ
ラミック基板に導電体回路が形成されていることを特徴
とする、セラミック回路部品。 - 【請求項5】 前記導電体回路は、Ag、AuおよびC
uから選ばれた少なくとも1種を主成分として含有して
いることを特徴とする、請求項4記載のセラミック回路
部品。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10143115A JPH11335162A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | セラミック基板用組成物およびセラミック回路部品 |
DE69901322T DE69901322T2 (de) | 1998-05-25 | 1999-05-21 | Zusammensetzung für keramisches Substrat sowie keramischer Bestandteil eines Schaltkreises |
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