JPH11311561A - 水位センサ - Google Patents
水位センサInfo
- Publication number
- JPH11311561A JPH11311561A JP10132657A JP13265798A JPH11311561A JP H11311561 A JPH11311561 A JP H11311561A JP 10132657 A JP10132657 A JP 10132657A JP 13265798 A JP13265798 A JP 13265798A JP H11311561 A JPH11311561 A JP H11311561A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water level
- electrodes
- pair
- measurement
- electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 単純な構造で十分な精度をもった水位を測定
する。 【解決手段】 所定間隔dをおいて配置された一対の測
定用電極11,12を水槽内の水位測定範囲に設置す
る。同じく所定間隔dをおいて配置された一対の上部参
照用電極21,22を、常に大気中に位置するよう水槽
上方に設置する。同じく所定間隔dをおいて配置された
一対の下部参照用電極31,32を、常に液中に浸るよ
うに水槽底部に設置する。電極21,22間の静電容量
に基づき大気の誘電率を求め、電極31,32間の静電
容量に基づき液体の誘電率を求める。これらの誘電率
と、電極11,12間の静電容量とに基づいて、水位h
を演算する。
する。 【解決手段】 所定間隔dをおいて配置された一対の測
定用電極11,12を水槽内の水位測定範囲に設置す
る。同じく所定間隔dをおいて配置された一対の上部参
照用電極21,22を、常に大気中に位置するよう水槽
上方に設置する。同じく所定間隔dをおいて配置された
一対の下部参照用電極31,32を、常に液中に浸るよ
うに水槽底部に設置する。電極21,22間の静電容量
に基づき大気の誘電率を求め、電極31,32間の静電
容量に基づき液体の誘電率を求める。これらの誘電率
と、電極11,12間の静電容量とに基づいて、水位h
を演算する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水位センサに関し、
特に、所定の基準位置から液面に至るまでの任意の水位
を検出することができる水位センサに関する。
特に、所定の基準位置から液面に至るまでの任意の水位
を検出することができる水位センサに関する。
【0002】
【従来の技術】水槽やダムなどに蓄積された水量を測定
するために水位センサが利用されている。従来、一般的
に利用されている水位センサとしては、機械式のフロー
トを用いたタイプと、圧力センサを転用したタイプとが
主流である。前者の機械式のフロートを用いたタイプで
は、液面にフロートを浮かした状態にし、このフロート
の上下移動を検出することにより、水位が求められる。
一方、後者の圧力センサを転用したタイプでは、液中に
沈めた圧力センサによって水圧を検出し、この水圧値か
ら間接的に水位が求められる。圧力センサとしては、た
とえば、金属ダイヤフラムが受けた水圧をピエゾ抵抗素
子の抵抗値の変化として検出するセンサなどが利用され
ている。
するために水位センサが利用されている。従来、一般的
に利用されている水位センサとしては、機械式のフロー
トを用いたタイプと、圧力センサを転用したタイプとが
主流である。前者の機械式のフロートを用いたタイプで
は、液面にフロートを浮かした状態にし、このフロート
の上下移動を検出することにより、水位が求められる。
一方、後者の圧力センサを転用したタイプでは、液中に
沈めた圧力センサによって水圧を検出し、この水圧値か
ら間接的に水位が求められる。圧力センサとしては、た
とえば、金属ダイヤフラムが受けた水圧をピエゾ抵抗素
子の抵抗値の変化として検出するセンサなどが利用され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た機械式のフロートを用いたタイプは、機械的な駆動部
を有するために構造が複雑になるという問題がある。ま
た、ゴミなどの浮遊物によってフロートの動作が阻害さ
れるおそれがあり、信頼性にも欠けるという問題があ
る。一方、圧力センサを転用したタイプも、圧力検出部
への水の侵入を防ぐための工夫が必要になるため、構造
は複雑にならざるを得ない。また、水圧値から間接的に
水位が求められるので、温度変動などの要因によって液
体の比重が変化すると、正確な水位を得ることができな
いという問題もある。
た機械式のフロートを用いたタイプは、機械的な駆動部
を有するために構造が複雑になるという問題がある。ま
た、ゴミなどの浮遊物によってフロートの動作が阻害さ
れるおそれがあり、信頼性にも欠けるという問題があ
る。一方、圧力センサを転用したタイプも、圧力検出部
への水の侵入を防ぐための工夫が必要になるため、構造
は複雑にならざるを得ない。また、水圧値から間接的に
水位が求められるので、温度変動などの要因によって液
体の比重が変化すると、正確な水位を得ることができな
いという問題もある。
【0004】このような問題を解決するために、特願平
9−287889号明細書には、一対の測定用電極から
なる容量素子と、一対の参照用電極からなる容量素子と
を用い、液体の比重の変化などに基づく誤差成分を除去
して、正確な水位測定を行うことができる水位センサが
開示されている。しかしながら、この水位センサでは、
大気の状態変化に基づく誤差成分を除去することができ
ないため、必ずしも十分な精度をもった測定値を得るこ
とはできないという問題がある。
9−287889号明細書には、一対の測定用電極から
なる容量素子と、一対の参照用電極からなる容量素子と
を用い、液体の比重の変化などに基づく誤差成分を除去
して、正確な水位測定を行うことができる水位センサが
開示されている。しかしながら、この水位センサでは、
大気の状態変化に基づく誤差成分を除去することができ
ないため、必ずしも十分な精度をもった測定値を得るこ
とはできないという問題がある。
【0005】そこで本発明は、単純な構造で十分な精度
をもった水位測定を行うことができる水位センサを提供
することを目的とする。
をもった水位測定を行うことができる水位センサを提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の第1の態
様は、所定の基準位置から液面に至るまでの水位を測定
する水位センサにおいて、所定間隔をおいて配置された
一対の測定用電極と、所定間隔をおいて配置された一対
の上部参照用電極と、所定間隔をおいて配置された一対
の下部参照用電極と、これら各電極を固定する固定手段
と、これら各電極を利用して水位を測定する測定回路
と、を設け、所定の基準軸方向に関する測定用電極の長
さが、必要な水位測定範囲よりも長くなるように設定
し、上部参照用電極が水位測定範囲よりも上方に位置
し、下部参照用電極が水位測定範囲よりも下方に位置す
るように各電極を固定し、測定回路が、一対の測定用電
極の間の静電容量、一対の上部参照用電極の間の静電容
量、一対の下部参照用電極の間の静電容量の三者に基づ
いて水位を測定するようにしたものである。
様は、所定の基準位置から液面に至るまでの水位を測定
する水位センサにおいて、所定間隔をおいて配置された
一対の測定用電極と、所定間隔をおいて配置された一対
の上部参照用電極と、所定間隔をおいて配置された一対
の下部参照用電極と、これら各電極を固定する固定手段
と、これら各電極を利用して水位を測定する測定回路
と、を設け、所定の基準軸方向に関する測定用電極の長
さが、必要な水位測定範囲よりも長くなるように設定
し、上部参照用電極が水位測定範囲よりも上方に位置
し、下部参照用電極が水位測定範囲よりも下方に位置す
るように各電極を固定し、測定回路が、一対の測定用電
極の間の静電容量、一対の上部参照用電極の間の静電容
量、一対の下部参照用電極の間の静電容量の三者に基づ
いて水位を測定するようにしたものである。
【0007】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る水位センサにおいて、一対の上部参照用電
極の間の静電容量に基づいて、測定環境下の大気の誘電
率εαに関する情報を求め、一対の下部参照用電極の間
の静電容量に基づいて、測定環境下の測定対象物の誘電
率εβに関する情報を求め、これらの情報と一対の測定
用電極の間の静電容量とに基づいて水位を決定するよう
にしたものである。
の態様に係る水位センサにおいて、一対の上部参照用電
極の間の静電容量に基づいて、測定環境下の大気の誘電
率εαに関する情報を求め、一対の下部参照用電極の間
の静電容量に基づいて、測定環境下の測定対象物の誘電
率εβに関する情報を求め、これらの情報と一対の測定
用電極の間の静電容量とに基づいて水位を決定するよう
にしたものである。
【0008】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1
の態様に係る水位センサにおいて、一対の測定用電極
と、一対の上部参照用電極と、一対の下部参照用電極と
が、いずれも同一の幅Wを有する平板電極から構成さ
れ、かつ、いずれの電極対も同一の電極間隔dをもって
互いに平行に配置されているようにしたものである。
の態様に係る水位センサにおいて、一対の測定用電極
と、一対の上部参照用電極と、一対の下部参照用電極と
が、いずれも同一の幅Wを有する平板電極から構成さ
れ、かつ、いずれの電極対も同一の電極間隔dをもって
互いに平行に配置されているようにしたものである。
【0009】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1
の態様に係る水位センサにおいて、測定回路内におい
て、一対の測定用電極の間の静電容量の値を示す出力値
が、水位の上昇に対して線形関係を示すように、測定用
電極間の電極間隔を部分ごとに異ならせるようにしたも
のである。
の態様に係る水位センサにおいて、測定回路内におい
て、一対の測定用電極の間の静電容量の値を示す出力値
が、水位の上昇に対して線形関係を示すように、測定用
電極間の電極間隔を部分ごとに異ならせるようにしたも
のである。
【0010】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1
の態様に係る水位センサにおいて、測定回路内におい
て、一対の測定用電極の間の静電容量の値を示す出力値
が、水位の上昇に対して線形関係を示すように、測定用
電極の幅を部分ごとに異ならせるようにしたものであ
る。
の態様に係る水位センサにおいて、測定回路内におい
て、一対の測定用電極の間の静電容量の値を示す出力値
が、水位の上昇に対して線形関係を示すように、測定用
電極の幅を部分ごとに異ならせるようにしたものであ
る。
【0011】(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1
〜5の態様に係る水位センサにおいて、内部に液体を導
入することができる管状構造体を固定手段として用い、
この管状構造体の管壁内面もしくは外面に各電極を形成
するようにしたものである。
〜5の態様に係る水位センサにおいて、内部に液体を導
入することができる管状構造体を固定手段として用い、
この管状構造体の管壁内面もしくは外面に各電極を形成
するようにしたものである。
【0012】(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1
〜5の態様に係る水位センサにおいて、一対の測定用電
極、一対の上部参照用電極、一対の下部参照用電極をそ
れぞれ一対の導電線で構成し、この一対の導電線が平行
になるように、もしくは、互いに撚り線を構成するよう
に、固定手段によって固定するようにしたものである。
〜5の態様に係る水位センサにおいて、一対の測定用電
極、一対の上部参照用電極、一対の下部参照用電極をそ
れぞれ一対の導電線で構成し、この一対の導電線が平行
になるように、もしくは、互いに撚り線を構成するよう
に、固定手段によって固定するようにしたものである。
【0013】(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1
〜5の態様に係る水位センサにおいて、固定手段を平板
状の支持基板によって構成し、各測定用電極および各参
照用電極をこの支持基板上に形成された導電層によって
構成したものである。
〜5の態様に係る水位センサにおいて、固定手段を平板
状の支持基板によって構成し、各測定用電極および各参
照用電極をこの支持基板上に形成された導電層によって
構成したものである。
【0014】(9) 本発明の第9の態様は、上述の第1
〜5の態様に係る水位センサにおいて、一方の測定用電
極、一方の上部参照用電極、一方の下部参照用電極を、
それぞれ円柱状導電体により構成し、他方の測定用電
極、他方の上部参照用電極、他方の下部参照用電極をそ
れぞれ円柱状導電体の外周よりも大きな内周を有する円
筒状導電体により構成し、円筒状導電体の内側に円柱状
導電体を挿入し、両者間に液体が浸透できるような空隙
を確保した状態で固定手段によって固定するようにした
ものである。
〜5の態様に係る水位センサにおいて、一方の測定用電
極、一方の上部参照用電極、一方の下部参照用電極を、
それぞれ円柱状導電体により構成し、他方の測定用電
極、他方の上部参照用電極、他方の下部参照用電極をそ
れぞれ円柱状導電体の外周よりも大きな内周を有する円
筒状導電体により構成し、円筒状導電体の内側に円柱状
導電体を挿入し、両者間に液体が浸透できるような空隙
を確保した状態で固定手段によって固定するようにした
ものである。
【0015】(10) 本発明の第10の態様は、上述の第
1〜5の態様に係る水位センサにおいて、一方の測定用
電極、一方の上部参照用電極、一方の下部参照用電極
を、単一の導電体で構成し、この単一の導電体を各電極
に共用するようにしたものである。
1〜5の態様に係る水位センサにおいて、一方の測定用
電極、一方の上部参照用電極、一方の下部参照用電極
を、単一の導電体で構成し、この単一の導電体を各電極
に共用するようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施形態
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0017】§1. 本発明の基本原理 はじめに、本発明に係る水位センサの基本原理を説明す
る。いま、図1に示すように、平板状の測定用電極11
および12を用意する。ここでは、測定用電極11,1
2は、いずれも幅W,高さLの長方形状の平板電極(導
電性材料から構成されている)であり、所定間隔dをお
いて互いに対向するように、平行に配置されているもの
とする。このように一対の電極を対向して配置した場
合、両電極によって容量素子が形成され、その静電容量
値Cは、電極間の誘電率をε、電極の面積をS、電極間
隔をdとすれば、 C=εS/d (1) で与えられる。測定用電極11,12が長方形状の平板
であるとすれば、面積Sは、S=W・Lであるから、上
式は、 C=ε・W・L/d (2) となる。
る。いま、図1に示すように、平板状の測定用電極11
および12を用意する。ここでは、測定用電極11,1
2は、いずれも幅W,高さLの長方形状の平板電極(導
電性材料から構成されている)であり、所定間隔dをお
いて互いに対向するように、平行に配置されているもの
とする。このように一対の電極を対向して配置した場
合、両電極によって容量素子が形成され、その静電容量
値Cは、電極間の誘電率をε、電極の面積をS、電極間
隔をdとすれば、 C=εS/d (1) で与えられる。測定用電極11,12が長方形状の平板
であるとすれば、面積Sは、S=W・Lであるから、上
式は、 C=ε・W・L/d (2) となる。
【0018】本発明に係る水位センサの基本原理は、図
1に示すように、所定間隔dをおいて配置された一対の
測定用電極11,12と、この一対の測定用電極を固定
する固定手段(図1には示されていない)と、この一対
の測定用電極11,12の間の静電容量に基づいて水位
を測定する測定回路15と、によってセンサを構成する
点にある。いま、この水位センサを、測定用電極11,
12の平板面が鉛直方向になるようにして、水槽内に設
置した場合を考える。図2は、このように設置した状態
を示す正面図である。ここでは、図示のように、測定用
電極11,12の下端位置をθ0、水槽の液面位置をθ
1、測定用電極11,12の上端位置をθ2とし、この
水位センサによって、位置θ0を基準位置としたときの
液面までの水位hを測定する原理を説明する。
1に示すように、所定間隔dをおいて配置された一対の
測定用電極11,12と、この一対の測定用電極を固定
する固定手段(図1には示されていない)と、この一対
の測定用電極11,12の間の静電容量に基づいて水位
を測定する測定回路15と、によってセンサを構成する
点にある。いま、この水位センサを、測定用電極11,
12の平板面が鉛直方向になるようにして、水槽内に設
置した場合を考える。図2は、このように設置した状態
を示す正面図である。ここでは、図示のように、測定用
電極11,12の下端位置をθ0、水槽の液面位置をθ
1、測定用電極11,12の上端位置をθ2とし、この
水位センサによって、位置θ0を基準位置としたときの
液面までの水位hを測定する原理を説明する。
【0019】水位センサがこのような状態にあるとき、
測定用電極11,12で構成される容量素子の静電容量
Cは、液面より上の部分(位置θ1〜θ2までの高さk
に相当する部分)の静電容量Ckと、液面より下の部分
(位置θ0〜θ1までの高さhに相当する部分)の静電
容量Chとの和として求められる。ここで、液面より上
の部分の静電容量Ckは、大気の誘電率をεαとすれば
(特殊なガスが満たされたチャンバ内などで本センサを
使用する場合は、当該ガスの誘電率になるが、本明細書
ではこのような雰囲気内のガスなども含めて、測定対象
となる水位レベルより上の雰囲気を大気と呼ぶことにす
る)、 Ck=εα・W・k/d (3) で表され、液面より下の部分の静電容量Chは、液体の
誘電率をεβとすれば(本発明に係る水位センサの用途
は、必ずしも液体のレベル測定に限定されるものではな
く、粘性体や粉体などある程度の流動性をもった材料で
あれば、どのようなものでもよい。よって、粉体などを
用いた場合には、空隙部分を含めた平均的な誘電率をε
βとして用いればよい)、 Ch=εβ・W・h/d (4) で表される。よって、全容量Cは、 C=(εα・k+εβ・h)・W/d (5) で表されることになる。測定回路15内に、一対の測定
用電極11,12についての全静電容量Cを検出する回
路を設けておけば、k=L−hであり、L,W,dは既
知の寸法値であり、εα,εβは既知の値(実際には、
温度などの環境条件により変動するが、この変動に対す
る対策は後述する)であるから、検出されたCの値を式
(5) に適用すれば、水位hを求めることができる。
測定用電極11,12で構成される容量素子の静電容量
Cは、液面より上の部分(位置θ1〜θ2までの高さk
に相当する部分)の静電容量Ckと、液面より下の部分
(位置θ0〜θ1までの高さhに相当する部分)の静電
容量Chとの和として求められる。ここで、液面より上
の部分の静電容量Ckは、大気の誘電率をεαとすれば
(特殊なガスが満たされたチャンバ内などで本センサを
使用する場合は、当該ガスの誘電率になるが、本明細書
ではこのような雰囲気内のガスなども含めて、測定対象
となる水位レベルより上の雰囲気を大気と呼ぶことにす
る)、 Ck=εα・W・k/d (3) で表され、液面より下の部分の静電容量Chは、液体の
誘電率をεβとすれば(本発明に係る水位センサの用途
は、必ずしも液体のレベル測定に限定されるものではな
く、粘性体や粉体などある程度の流動性をもった材料で
あれば、どのようなものでもよい。よって、粉体などを
用いた場合には、空隙部分を含めた平均的な誘電率をε
βとして用いればよい)、 Ch=εβ・W・h/d (4) で表される。よって、全容量Cは、 C=(εα・k+εβ・h)・W/d (5) で表されることになる。測定回路15内に、一対の測定
用電極11,12についての全静電容量Cを検出する回
路を設けておけば、k=L−hであり、L,W,dは既
知の寸法値であり、εα,εβは既知の値(実際には、
温度などの環境条件により変動するが、この変動に対す
る対策は後述する)であるから、検出されたCの値を式
(5) に適用すれば、水位hを求めることができる。
【0020】このように、図1に示す水位センサを用い
れば、測定用電極11,12の長手方向の長さLの範囲
内(図2の位置θ0〜θ2の範囲内)での水位測定が可
能になる。別言すれば、測定用電極11,12の長手方
向を基準軸とした場合、この基準軸方向に関する測定用
電極の長さを、必要な水位測定範囲よりも長く設定して
おき、この基準軸方向が鉛直方向を向くようにセンサを
設置すればよい。なお、実用上は、水位の上昇とともに
測定用電極11,12の液中部分の表面積が単調増加す
るような構成にしておくのが好ましい。このような構成
にしておけば、水位の上昇とともに、測定回路15で検
出される静電容量の値が単調増加することになり、静電
容量値の増加をそのまま水位の増加を示す測定値として
提示することが可能になる。特に、図1に示す長方形状
の平板のように、基準軸(長さLの方向)に対して垂直
な平面で切断することにより得られる切断面(図示の例
では、上端面と同じ)が、この基準軸上の切断位置にか
かわらず同一となるような形状にしておけば、静電容量
値と水位とがほぼ線形関係を示し(実際には、完全な線
形出力は得られないが、その補正については§5で述べ
る)、測定値の取扱いが便利になる。
れば、測定用電極11,12の長手方向の長さLの範囲
内(図2の位置θ0〜θ2の範囲内)での水位測定が可
能になる。別言すれば、測定用電極11,12の長手方
向を基準軸とした場合、この基準軸方向に関する測定用
電極の長さを、必要な水位測定範囲よりも長く設定して
おき、この基準軸方向が鉛直方向を向くようにセンサを
設置すればよい。なお、実用上は、水位の上昇とともに
測定用電極11,12の液中部分の表面積が単調増加す
るような構成にしておくのが好ましい。このような構成
にしておけば、水位の上昇とともに、測定回路15で検
出される静電容量の値が単調増加することになり、静電
容量値の増加をそのまま水位の増加を示す測定値として
提示することが可能になる。特に、図1に示す長方形状
の平板のように、基準軸(長さLの方向)に対して垂直
な平面で切断することにより得られる切断面(図示の例
では、上端面と同じ)が、この基準軸上の切断位置にか
かわらず同一となるような形状にしておけば、静電容量
値と水位とがほぼ線形関係を示し(実際には、完全な線
形出力は得られないが、その補正については§5で述べ
る)、測定値の取扱いが便利になる。
【0021】§2. 参照用電極の利用 上述した水位センサにおいて、式(5) に基づいて水位h
を求めるためには、大気の誘電率εαおよび液体の誘電
率εβの値が必要である。このため、実用上は、大気の
標準的な誘電率εαおよび水位の測定対象となる液体の
標準的な誘電率εβの値を、予め設定しておき、この設
定値を用いて式(5) の演算を行うことになる。ところ
が、これらの誘電率は、必ずしも一定ではない。たとえ
ば、液体の誘電率εβは、測定対象となる液体が異なれ
ば当然異なることになり、また、同一の液体であっても
温度条件などによって異なってくる。すなわち、測定対
象となる液体自体が、水、ベンゼン、重油、アルコー
ル、…というように異なってくれば、当然、誘電率εβ
はそれぞれ異なってくることになる。また、液体自体が
同一であったとしても、たとえば、浴槽の水位を測定す
る場合、浴槽に入れる水の温度によって誘電率εβは異
なってくる。あるいは、洗濯機の水槽の水位を測定する
場合であれば、洗濯の前後で水の汚濁状態が異なるた
め、やはり誘電率εβは異なってくる。一方、大気の誘
電率εαも、温度や湿度によって変化する。また、この
水位センサを、特殊なチャンバ内で用いる場合、このチ
ャンバ内の雰囲気ガスが変われば、その誘電率εαも変
わってくることになる。
を求めるためには、大気の誘電率εαおよび液体の誘電
率εβの値が必要である。このため、実用上は、大気の
標準的な誘電率εαおよび水位の測定対象となる液体の
標準的な誘電率εβの値を、予め設定しておき、この設
定値を用いて式(5) の演算を行うことになる。ところ
が、これらの誘電率は、必ずしも一定ではない。たとえ
ば、液体の誘電率εβは、測定対象となる液体が異なれ
ば当然異なることになり、また、同一の液体であっても
温度条件などによって異なってくる。すなわち、測定対
象となる液体自体が、水、ベンゼン、重油、アルコー
ル、…というように異なってくれば、当然、誘電率εβ
はそれぞれ異なってくることになる。また、液体自体が
同一であったとしても、たとえば、浴槽の水位を測定す
る場合、浴槽に入れる水の温度によって誘電率εβは異
なってくる。あるいは、洗濯機の水槽の水位を測定する
場合であれば、洗濯の前後で水の汚濁状態が異なるた
め、やはり誘電率εβは異なってくる。一方、大気の誘
電率εαも、温度や湿度によって変化する。また、この
水位センサを、特殊なチャンバ内で用いる場合、このチ
ャンバ内の雰囲気ガスが変われば、その誘電率εαも変
わってくることになる。
【0022】本発明に係る水位センサでは、このような
誘電率の変動に対処した正確な測定が可能になる。図3
は、本発明に係る水位センサの基本構成を示す斜視図で
ある。この水位センサは、図1に示す水位センサに、更
に、一対の上部参照用電極21,22および一対の下部
参照用電極31,32を設けたものである。一対の上部
参照用電極21,22および下部参照用電極31,32
は、一対の測定用電極11,12と同様に、互いに所定
間隔(この例では、所定間隔はd)をおいて配置された
板状の平板電極対(この例では幅W、長さM)であり、
図示されていない固定手段によって固定されることによ
り容量素子を形成している。この水位センサの測定回路
40は、一対の測定用電極11,12の間の静電容量
と、一対の上部参照用電極21,22の間の静電容量
と、一対の下部参照用電極31,32の間の静電容量
と、の三者に基づいて水位を測定する機能を有する。
誘電率の変動に対処した正確な測定が可能になる。図3
は、本発明に係る水位センサの基本構成を示す斜視図で
ある。この水位センサは、図1に示す水位センサに、更
に、一対の上部参照用電極21,22および一対の下部
参照用電極31,32を設けたものである。一対の上部
参照用電極21,22および下部参照用電極31,32
は、一対の測定用電極11,12と同様に、互いに所定
間隔(この例では、所定間隔はd)をおいて配置された
板状の平板電極対(この例では幅W、長さM)であり、
図示されていない固定手段によって固定されることによ
り容量素子を形成している。この水位センサの測定回路
40は、一対の測定用電極11,12の間の静電容量
と、一対の上部参照用電極21,22の間の静電容量
と、一対の下部参照用電極31,32の間の静電容量
と、の三者に基づいて水位を測定する機能を有する。
【0023】いま、この水位センサの測定用電極11,
12を、その平板面が鉛直方向になるようにして水槽内
に設置するとともに、上部参照用電極21,22および
下部参照用電極31,32も、その平板面が鉛直方向に
なるようにして水槽内に設置した場合を考える。なお、
一対の測定用電極11,12は、測定感度を向上させる
ために、できるだけ長手方向が鉛直方向を向くように設
置するのが好ましいが、各参照用電極21,22,3
1,32の設置向きは任意でよく、後述する実施形態の
ように、水平方向に設定してもかまわない。ただし、上
部参照用電極21,22は、測定中は常に大気中に置か
れ、その一部たりとも液体に浸ることがないような位置
に設置されるようにし、下部参照用電極31,32は、
測定中は常に液体中に完全に浸り、その一部たりとも大
気中に露出することがないような位置に設置されるよう
にする。図4は、このように設置した状態を示す正面図
である。この図4では、図2と同様に、測定用電極1
1,12の下端位置をθ0、水槽の液面位置をθ1、測
定用電極11,12の上端位置をθ2とし、更に、水槽
の底面位置をθ3として、この水位センサによって、位
置θ0を基準位置としたときの液面までの水位hを測定
する原理を説明する。
12を、その平板面が鉛直方向になるようにして水槽内
に設置するとともに、上部参照用電極21,22および
下部参照用電極31,32も、その平板面が鉛直方向に
なるようにして水槽内に設置した場合を考える。なお、
一対の測定用電極11,12は、測定感度を向上させる
ために、できるだけ長手方向が鉛直方向を向くように設
置するのが好ましいが、各参照用電極21,22,3
1,32の設置向きは任意でよく、後述する実施形態の
ように、水平方向に設定してもかまわない。ただし、上
部参照用電極21,22は、測定中は常に大気中に置か
れ、その一部たりとも液体に浸ることがないような位置
に設置されるようにし、下部参照用電極31,32は、
測定中は常に液体中に完全に浸り、その一部たりとも大
気中に露出することがないような位置に設置されるよう
にする。図4は、このように設置した状態を示す正面図
である。この図4では、図2と同様に、測定用電極1
1,12の下端位置をθ0、水槽の液面位置をθ1、測
定用電極11,12の上端位置をθ2とし、更に、水槽
の底面位置をθ3として、この水位センサによって、位
置θ0を基準位置としたときの液面までの水位hを測定
する原理を説明する。
【0024】上述したように、容量素子の静電容量値C
は、電極間の誘電率をε、電極の面積をS、電極間隔を
dとすれば、次のような式(1) によって求まる。
は、電極間の誘電率をε、電極の面積をS、電極間隔を
dとすれば、次のような式(1) によって求まる。
【0025】C=εS/d (1) 図4に示す水位センサにおける上部参照用電極21,2
2および下部参照用電極31,32については、電極面
積Sおよび電極間隔dが既知であるから、各電極によっ
て構成される容量素子の静電容量値を測定することがで
きれば、電極間の誘電率εが求まることになる。しか
も、上部参照用電極21,22は常に大気中に置かれて
いるため、電極間の誘電率εは、大気の誘電率εαに相
当するものになり、下部参照用電極31,32は常に液
体中に置かれているため、電極間の誘電率εは、液体の
誘電率εβに相当するものになる。
2および下部参照用電極31,32については、電極面
積Sおよび電極間隔dが既知であるから、各電極によっ
て構成される容量素子の静電容量値を測定することがで
きれば、電極間の誘電率εが求まることになる。しか
も、上部参照用電極21,22は常に大気中に置かれて
いるため、電極間の誘電率εは、大気の誘電率εαに相
当するものになり、下部参照用電極31,32は常に液
体中に置かれているため、電極間の誘電率εは、液体の
誘電率εβに相当するものになる。
【0026】一方、一対の測定用電極11,12から構
成される容量素子の静電容量Cは、上述したように、次
のような式(5) によって求まる。
成される容量素子の静電容量Cは、上述したように、次
のような式(5) によって求まる。
【0027】 C=(εα・k+εβ・h)・W/d (5) ここで、電極の幅W、電極の長さL(=h+k)、電極
間隔dは既知であるから、静電容量Cを測定することが
できれば、各参照用電極を用いて求めた誘電率εα,ε
βを利用して、水位hを求めることができる。ここで用
いた誘電率εα,εβは、測定環境下における実測値に
相当するものであるため、液体の種類、大気の種類、温
度や湿度などがどのような環境のものであったとして
も、その環境に即した正確な値になる。かくして、この
水位センサによれば、単純な構造でありながら、十分な
精度をもった水位測定を行うことができる。
間隔dは既知であるから、静電容量Cを測定することが
できれば、各参照用電極を用いて求めた誘電率εα,ε
βを利用して、水位hを求めることができる。ここで用
いた誘電率εα,εβは、測定環境下における実測値に
相当するものであるため、液体の種類、大気の種類、温
度や湿度などがどのような環境のものであったとして
も、その環境に即した正確な値になる。かくして、この
水位センサによれば、単純な構造でありながら、十分な
精度をもった水位測定を行うことができる。
【0028】要するに、本発明に係る水位センサによる
水位測定の基本原理は、一対の上部参照用電極の間の静
電容量に基づいて、測定環境下の大気の誘電率εαに関
する情報を求め、一対の下部参照用電極の間の静電容量
に基づいて、測定環境下の測定対象物の誘電率εβに関
する情報を求め、これらの情報と一対の測定用電極の間
の静電容量とに基づいて水位を決定するという点にあ
る。このような原理に基づく測定を行うためには、ま
ず、測定用電極の所定の基準軸方向(図示の例では上下
方向)に関する長さLが、必要な水位測定範囲よりも長
く設定されている必要がある。逆に言えば、図示の例の
場合、水位測定が可能な最大範囲は、測定用電極の長さ
Lということになる。一方、上部参照用電極について
は、この水位測定範囲よりも上方に位置し、下部参照用
電極については、この水位測定範囲よりも下方に位置す
るように固定されている必要がある。別言すれば、既に
述べたように、上部参照用電極21,22は、測定中は
常に大気中に置かれ、その一部たりとも液体に浸ること
がないような位置に設置されるようにし、下部参照用電
極31,32は、測定中は常に液体中に完全に浸り、そ
の一部たりとも大気中に露出することがないような位置
に設置されるようにする必要がある。
水位測定の基本原理は、一対の上部参照用電極の間の静
電容量に基づいて、測定環境下の大気の誘電率εαに関
する情報を求め、一対の下部参照用電極の間の静電容量
に基づいて、測定環境下の測定対象物の誘電率εβに関
する情報を求め、これらの情報と一対の測定用電極の間
の静電容量とに基づいて水位を決定するという点にあ
る。このような原理に基づく測定を行うためには、ま
ず、測定用電極の所定の基準軸方向(図示の例では上下
方向)に関する長さLが、必要な水位測定範囲よりも長
く設定されている必要がある。逆に言えば、図示の例の
場合、水位測定が可能な最大範囲は、測定用電極の長さ
Lということになる。一方、上部参照用電極について
は、この水位測定範囲よりも上方に位置し、下部参照用
電極については、この水位測定範囲よりも下方に位置す
るように固定されている必要がある。別言すれば、既に
述べたように、上部参照用電極21,22は、測定中は
常に大気中に置かれ、その一部たりとも液体に浸ること
がないような位置に設置されるようにし、下部参照用電
極31,32は、測定中は常に液体中に完全に浸り、そ
の一部たりとも大気中に露出することがないような位置
に設置されるようにする必要がある。
【0029】なお、基本原理としては、上述したよう
に、参照用電極を利用して大気の誘電率εαおよび液体
の誘電率εβを求め、これらの値を式(5) に代入して水
位を求めるわけであるが、水位を求める演算を単純化す
るため、本実施形態に係るセンサでは、一対の測定用電
極と、一対の上部参照用電極と、一対の下部参照用電極
とを、いずれも同一の幅Wを有する平板電極によって構
成し、かつ、いずれの電極対も同一の電極間隔dをもっ
て互いに平行に配置するような形態を採っている。すな
わち、図3に示されているように、測定用電極11,1
2の寸法を、幅W,高さLとし、両者の間隔をdとし、
同様に、各参照用電極21,22,31,32の寸法
を、幅W,高さMとし、両者の間隔をdとしている。図
5は、図4に示すような測定環境下において、各電極の
みを抽出して示した正面図である。
に、参照用電極を利用して大気の誘電率εαおよび液体
の誘電率εβを求め、これらの値を式(5) に代入して水
位を求めるわけであるが、水位を求める演算を単純化す
るため、本実施形態に係るセンサでは、一対の測定用電
極と、一対の上部参照用電極と、一対の下部参照用電極
とを、いずれも同一の幅Wを有する平板電極によって構
成し、かつ、いずれの電極対も同一の電極間隔dをもっ
て互いに平行に配置するような形態を採っている。すな
わち、図3に示されているように、測定用電極11,1
2の寸法を、幅W,高さLとし、両者の間隔をdとし、
同様に、各参照用電極21,22,31,32の寸法
を、幅W,高さMとし、両者の間隔をdとしている。図
5は、図4に示すような測定環境下において、各電極の
みを抽出して示した正面図である。
【0030】ここでは、図5に示すように、一対の測定
用電極11,12からなる容量素子のうち、液面より上
の部分(長さkの部分)の静電容量値をC1αとし、液
面より下の部分(長さhの部分)の静電容量値をC1β
とし、両者の合計容量値をC1とする。別言すれば、静
電容量値C1αは、大気の誘電率εαに依存して定まる
容量値であり、静電容量値C1βは、液体の誘電率εβ
に依存して定まる容量値である。すると、 C1 =C1α+C1β (6) C1α=εα・W・k/d (7) C1β=εβ・W・h/d (8) なる式が定義できる。
用電極11,12からなる容量素子のうち、液面より上
の部分(長さkの部分)の静電容量値をC1αとし、液
面より下の部分(長さhの部分)の静電容量値をC1β
とし、両者の合計容量値をC1とする。別言すれば、静
電容量値C1αは、大気の誘電率εαに依存して定まる
容量値であり、静電容量値C1βは、液体の誘電率εβ
に依存して定まる容量値である。すると、 C1 =C1α+C1β (6) C1α=εα・W・k/d (7) C1β=εβ・W・h/d (8) なる式が定義できる。
【0031】一方、一対の上部参照用電極21,22か
らなる容量素子の静電容量値をC2とし、一対の下部参
照用電極31,32からなる容量素子の静電容量値をC
3とする。ここで、前者は、大気の誘電率εαに依存し
て定まる容量値であり、後者は、液体の誘電率εβに依
存して定まる容量値であるから、 C2=εα・W・M/d (9) C3=εβ・W・M/d (10) なる式が定義できる。これらの式を変形すると、 C2/M=εα・W/d (11) C3/M=εβ・W/d (12) なる式が得られるので、これらの式 (11) , (12) の右
辺をそれぞれ式(7) ,(8) の右辺に代入すれば、 C1α=C2/M・k=C2/M(L−h) (13) C1β=C3/M・h (14) が得られる。これらの式 (13) , (14) の左辺を式(6)
の右辺に代入すれば、 C1=C2/M(L−h)+C3/M・h =(C2・L−(C2−C3)・h)/M (15) なる式が得られる。この式(15)をhについて解けば、 h=(C2・L−C1・M)/(C2−C3) (16) なる式が得られる。ここで、LおよびMは、各電極の寸
法値として既知の値であるから、3つの容量素子の静電
容量値C1,C2,C3を測定すれば、図4において、
位置θ0を基準位置としたときの液面までの水位hを求
めることができる。水槽の底面の位置θ3からの水位が
必要な場合は、h+mとして求めることができる。
らなる容量素子の静電容量値をC2とし、一対の下部参
照用電極31,32からなる容量素子の静電容量値をC
3とする。ここで、前者は、大気の誘電率εαに依存し
て定まる容量値であり、後者は、液体の誘電率εβに依
存して定まる容量値であるから、 C2=εα・W・M/d (9) C3=εβ・W・M/d (10) なる式が定義できる。これらの式を変形すると、 C2/M=εα・W/d (11) C3/M=εβ・W/d (12) なる式が得られるので、これらの式 (11) , (12) の右
辺をそれぞれ式(7) ,(8) の右辺に代入すれば、 C1α=C2/M・k=C2/M(L−h) (13) C1β=C3/M・h (14) が得られる。これらの式 (13) , (14) の左辺を式(6)
の右辺に代入すれば、 C1=C2/M(L−h)+C3/M・h =(C2・L−(C2−C3)・h)/M (15) なる式が得られる。この式(15)をhについて解けば、 h=(C2・L−C1・M)/(C2−C3) (16) なる式が得られる。ここで、LおよびMは、各電極の寸
法値として既知の値であるから、3つの容量素子の静電
容量値C1,C2,C3を測定すれば、図4において、
位置θ0を基準位置としたときの液面までの水位hを求
めることができる。水槽の底面の位置θ3からの水位が
必要な場合は、h+mとして求めることができる。
【0032】図6は、測定回路40の具体的な構成例を
示すブロック図である。ここで、図の左端に示されたC
1,C2,C3は、それぞれ一対の測定用電極11,1
2、一対の上部参照用電極21,22、一対の下部参照
用電極31,32によって構成される容量素子を示して
いる。容量検出部41,42,43は、各容量素子の静
電容量値C1,C2,C3を信号として出力する回路で
あり、C/V変換部44,45,46は、これらの信号
を電圧値V1,V2,V3に変換する回路である。ま
た、演算部47は、各電圧値V1,V2,V3(各静電
容量値C1,C2,C3に対応した値)を用いて、上述
した式(16)の演算を行って値hを求め、更に水槽底面ま
での深さmを加算して、h+mなる値を最終的な水位レ
ベル値として出力する回路である。
示すブロック図である。ここで、図の左端に示されたC
1,C2,C3は、それぞれ一対の測定用電極11,1
2、一対の上部参照用電極21,22、一対の下部参照
用電極31,32によって構成される容量素子を示して
いる。容量検出部41,42,43は、各容量素子の静
電容量値C1,C2,C3を信号として出力する回路で
あり、C/V変換部44,45,46は、これらの信号
を電圧値V1,V2,V3に変換する回路である。ま
た、演算部47は、各電圧値V1,V2,V3(各静電
容量値C1,C2,C3に対応した値)を用いて、上述
した式(16)の演算を行って値hを求め、更に水槽底面ま
での深さmを加算して、h+mなる値を最終的な水位レ
ベル値として出力する回路である。
【0033】§3. 基本的な実施形態 続いて、本発明に係る水位センサの基本的な実施形態を
いくつか説明する。ここに示す実施形態の特徴は、内部
に液体を導入することができる管状構造体を固定手段と
して用い、この管状構造体の管壁内面もしくは外面に各
電極を形成する点にある。たとえば、図7の斜視図に示
すように、角柱状の管状構造体50を用意する。この管
状構造体50の内部には、角柱状の貫通孔が形成されて
おり、この貫通孔内に液体を導入することができる。こ
のような管状構造体50を、たとえば、図4に示すよう
な水槽に、その長手方向が鉛直方向を向くように設置す
れば、水槽内の水位に基づいて、管状構造体50内に導
入された液体の水位も上下することになり、管状構造体
50内の液体の水位レベルを測定することにより、水槽
内の水位を知ることができる。本発明に係る水位センサ
を実現する場合、この管状構造体50の管壁内面もしく
は外面に、一対の測定用電極、一対の上部参照用電極、
一対の下部参照用電極を形成すればよい。
いくつか説明する。ここに示す実施形態の特徴は、内部
に液体を導入することができる管状構造体を固定手段と
して用い、この管状構造体の管壁内面もしくは外面に各
電極を形成する点にある。たとえば、図7の斜視図に示
すように、角柱状の管状構造体50を用意する。この管
状構造体50の内部には、角柱状の貫通孔が形成されて
おり、この貫通孔内に液体を導入することができる。こ
のような管状構造体50を、たとえば、図4に示すよう
な水槽に、その長手方向が鉛直方向を向くように設置す
れば、水槽内の水位に基づいて、管状構造体50内に導
入された液体の水位も上下することになり、管状構造体
50内の液体の水位レベルを測定することにより、水槽
内の水位を知ることができる。本発明に係る水位センサ
を実現する場合、この管状構造体50の管壁内面もしく
は外面に、一対の測定用電極、一対の上部参照用電極、
一対の下部参照用電極を形成すればよい。
【0034】図8は、管状構造体50の管壁内面に各電
極を形成した実施形態を示す横断面図(図7に示す管状
構造体50を水平面に沿って切断した断面図)である。
管壁内面に一対の測定用電極51,52が対向して配置
されている状態が示されている。この図8に示す管状構
造体50を、図の切断線A−Aに沿って切った側断面図
を図9(a) に、図の切断線B−Bに沿って切った側断面
図を図9(b) に、それぞれ示す。図9(a) の側断面図に
示されているように、管状構造体50の管壁内面には、
長さLを有する一対の測定用電極51,52が容量素子
を形成するように配置されている。また、上部には、一
対の上部参照用電極53,54が容量素子を形成するよ
うに配置され、下部には、一対の下部参照用電極55,
56が容量素子を形成するように配置されている。図9
(b) には、これらの各電極のうちのそれぞれ一方の電極
51,53,55が示されている。
極を形成した実施形態を示す横断面図(図7に示す管状
構造体50を水平面に沿って切断した断面図)である。
管壁内面に一対の測定用電極51,52が対向して配置
されている状態が示されている。この図8に示す管状構
造体50を、図の切断線A−Aに沿って切った側断面図
を図9(a) に、図の切断線B−Bに沿って切った側断面
図を図9(b) に、それぞれ示す。図9(a) の側断面図に
示されているように、管状構造体50の管壁内面には、
長さLを有する一対の測定用電極51,52が容量素子
を形成するように配置されている。また、上部には、一
対の上部参照用電極53,54が容量素子を形成するよ
うに配置され、下部には、一対の下部参照用電極55,
56が容量素子を形成するように配置されている。図9
(b) には、これらの各電極のうちのそれぞれ一方の電極
51,53,55が示されている。
【0035】このような構造をもった水位センサを用い
れば、測定用電極51,52の長さLを水位測定範囲と
する測定が可能になる。すなわち、水位が長さLの範囲
内にある限りは、上部参照用電極53,54は常に大気
中に位置し、下部参照用電極55,56は常に液体中に
位置することになるため、前述した原理に基づく測定が
可能になる。すなわち、各電極から構成される3つの容
量素子の静電容量値を測定することにより、水位を求め
ることが可能になる。なお、この例では、管状構造体5
0を絶縁材料によって構成しているため、各電極を管壁
内面に直接形成しているが、管状構造体50が導電性材
料によって構成されている場合には、絶縁層を介して各
電極を形成するようにすればよい。以下に、この基本的
な実施形態のいくつかの変形例を示す。
れば、測定用電極51,52の長さLを水位測定範囲と
する測定が可能になる。すなわち、水位が長さLの範囲
内にある限りは、上部参照用電極53,54は常に大気
中に位置し、下部参照用電極55,56は常に液体中に
位置することになるため、前述した原理に基づく測定が
可能になる。すなわち、各電極から構成される3つの容
量素子の静電容量値を測定することにより、水位を求め
ることが可能になる。なお、この例では、管状構造体5
0を絶縁材料によって構成しているため、各電極を管壁
内面に直接形成しているが、管状構造体50が導電性材
料によって構成されている場合には、絶縁層を介して各
電極を形成するようにすればよい。以下に、この基本的
な実施形態のいくつかの変形例を示す。
【0036】図10は、上端部および下端部が水平方向
に折れ曲がった断面「コ」の字型の管状構造体60を用
いた変形例の側断面図である。管状構造体60の管壁内
面に、長さLを有する一対の測定用電極61,62が容
量素子を形成するように配置されている点は上述の実施
形態と同じである。また、上部には、一対の上部参照用
電極63,64が容量素子を形成するように配置され、
下部には、一対の下部参照用電極65,66が容量素子
を形成するように配置されている点も同じである。ただ
し、各参照用電極63〜66は、水平方向を向いた状態
になっているため、これら参照用電極のために必要な上
下方向のスペースが節約されており、水位測定範囲Lを
より長くとることが可能になる。
に折れ曲がった断面「コ」の字型の管状構造体60を用
いた変形例の側断面図である。管状構造体60の管壁内
面に、長さLを有する一対の測定用電極61,62が容
量素子を形成するように配置されている点は上述の実施
形態と同じである。また、上部には、一対の上部参照用
電極63,64が容量素子を形成するように配置され、
下部には、一対の下部参照用電極65,66が容量素子
を形成するように配置されている点も同じである。ただ
し、各参照用電極63〜66は、水平方向を向いた状態
になっているため、これら参照用電極のために必要な上
下方向のスペースが節約されており、水位測定範囲Lを
より長くとることが可能になる。
【0037】図11は、管状構造体70の管壁外面に各
電極を形成した実施形態を示す横断面図である。管壁外
面に一対の測定用電極71,72が対向して配置されて
いる状態が示されている。この図11に示す管状構造体
70を、図の切断線A−Aに沿って切った側断面図を図
12(a) に、図の左方からみた側面図を図12(b) に、
それぞれ示す。図12(a) の側断面図に示されているよ
うに、管状構造体70の管壁外面には、長さLを有する
一対の測定用電極71,72が容量素子を形成するよう
に配置されている。また、上部には、一対の上部参照用
電極73,74が容量素子を形成するように配置され、
下部には、一対の下部参照用電極75,76が容量素子
を形成するように配置されている。図12(b) には、こ
れらの各電極のうちのそれぞれ一方の電極71,73,
75が示されている。
電極を形成した実施形態を示す横断面図である。管壁外
面に一対の測定用電極71,72が対向して配置されて
いる状態が示されている。この図11に示す管状構造体
70を、図の切断線A−Aに沿って切った側断面図を図
12(a) に、図の左方からみた側面図を図12(b) に、
それぞれ示す。図12(a) の側断面図に示されているよ
うに、管状構造体70の管壁外面には、長さLを有する
一対の測定用電極71,72が容量素子を形成するよう
に配置されている。また、上部には、一対の上部参照用
電極73,74が容量素子を形成するように配置され、
下部には、一対の下部参照用電極75,76が容量素子
を形成するように配置されている。図12(b) には、こ
れらの各電極のうちのそれぞれ一方の電極71,73,
75が示されている。
【0038】このように、管状構造体70の管壁外面に
各電極を構成した場合であっても、やはり3つの容量素
子が形成されることになり、本発明の基本原理に基づく
測定が可能になる。外面に電極を形成した場合、各容量
素子の間には、測定の対象となる液体だけでなく、管状
構造体70の管壁が介在することになる。したがって、
容量素子を構成する一対の電極間の誘電率には、大気あ
るいは液体の誘電率だけでなく、管壁材料の誘電率も関
与してくることになるが、上部参照用電極73,74か
らなる容量素子の静電容量値に基づいて大気の誘電率ε
αに関する情報を得ることができ、下部参照用電極7
5,76からなる容量素子の静電容量値に基づいて液体
の誘電率εβに関する情報を得ることができるという基
本原理は同じである。ただ、検出感度を高めるために
は、できるだけ管状構造体70の管壁の厚みを小さくす
るのが好ましい。また、管状構造体70の管壁には、導
電材料を用いることはできないという制約があるが、電
極を外面に形成すればよいので、製造コストを低減でき
るというメリットが得られる。
各電極を構成した場合であっても、やはり3つの容量素
子が形成されることになり、本発明の基本原理に基づく
測定が可能になる。外面に電極を形成した場合、各容量
素子の間には、測定の対象となる液体だけでなく、管状
構造体70の管壁が介在することになる。したがって、
容量素子を構成する一対の電極間の誘電率には、大気あ
るいは液体の誘電率だけでなく、管壁材料の誘電率も関
与してくることになるが、上部参照用電極73,74か
らなる容量素子の静電容量値に基づいて大気の誘電率ε
αに関する情報を得ることができ、下部参照用電極7
5,76からなる容量素子の静電容量値に基づいて液体
の誘電率εβに関する情報を得ることができるという基
本原理は同じである。ただ、検出感度を高めるために
は、できるだけ管状構造体70の管壁の厚みを小さくす
るのが好ましい。また、管状構造体70の管壁には、導
電材料を用いることはできないという制約があるが、電
極を外面に形成すればよいので、製造コストを低減でき
るというメリットが得られる。
【0039】図13(a) は、上例の管状構造体70の代
わりに、上端部および下端部が水平方向に折れ曲がった
断面「コ」の字型の管状構造体80を用いた変形例の側
断面図である。長さLを有する一対の測定用電極81,
82、一対の上部参照用電極83,84、一対の下部参
照用電極85,86は、いずれも管状構造体80の管壁
外面に形成されている。図13(b) は、図13(a) に示
す変型例における一方の測定用電極81、一方の上部参
照用電極83、一方の下部参照用電極85を、単一の導
電体からなる共通電極87で構成した変型例を示す側断
面図である。図6に示す測定回路40において、3つの
容量素子C1,C2,C3を構成する一方の電極は共通
の接地レベルに接続することができるため、これらの電
極は単一の導電体から構成しても支障は生じない。そこ
で、図13(b) に示すように、共通電極87によって、
電極81,83,85を共用することが可能である。こ
のような共通電極87を用いることにより、製造コスト
を更に低減させることができる。
わりに、上端部および下端部が水平方向に折れ曲がった
断面「コ」の字型の管状構造体80を用いた変形例の側
断面図である。長さLを有する一対の測定用電極81,
82、一対の上部参照用電極83,84、一対の下部参
照用電極85,86は、いずれも管状構造体80の管壁
外面に形成されている。図13(b) は、図13(a) に示
す変型例における一方の測定用電極81、一方の上部参
照用電極83、一方の下部参照用電極85を、単一の導
電体からなる共通電極87で構成した変型例を示す側断
面図である。図6に示す測定回路40において、3つの
容量素子C1,C2,C3を構成する一方の電極は共通
の接地レベルに接続することができるため、これらの電
極は単一の導電体から構成しても支障は生じない。そこ
で、図13(b) に示すように、共通電極87によって、
電極81,83,85を共用することが可能である。こ
のような共通電極87を用いることにより、製造コスト
を更に低減させることができる。
【0040】図14(a) 〜(f) は、いずれも管状構造体
の外面に各電極を形成した更なる変型例を示す横断面図
である。図14(a) に示す変型例では、容量素子を形成
する一対の電極91,92が直交するような位置(直交
隣接する二面)に配置されており、図14(b) に示す変
型例では、容量素子を形成する一対の電極93,94が
同一面上に隣接配置されている。このように、容量素子
を形成する一対の電極は、必ずしも対向する位置に配置
する必要はなく、水位に基づく誘電率変化を検出できる
素子が形成できれば、どのような位置関係に配置しても
かまわない。すなわち、原理的には、一対の電極間に形
成される電気力線の経路上に、液体が侵入できるような
構成になっていれば足りる。図14(a) のような配置や
図14(b) のような配置を採っても、一対の電極間の電
気力線が管状構造体90の内部へと入るため、測定が可
能になる。
の外面に各電極を形成した更なる変型例を示す横断面図
である。図14(a) に示す変型例では、容量素子を形成
する一対の電極91,92が直交するような位置(直交
隣接する二面)に配置されており、図14(b) に示す変
型例では、容量素子を形成する一対の電極93,94が
同一面上に隣接配置されている。このように、容量素子
を形成する一対の電極は、必ずしも対向する位置に配置
する必要はなく、水位に基づく誘電率変化を検出できる
素子が形成できれば、どのような位置関係に配置しても
かまわない。すなわち、原理的には、一対の電極間に形
成される電気力線の経路上に、液体が侵入できるような
構成になっていれば足りる。図14(a) のような配置や
図14(b) のような配置を採っても、一対の電極間の電
気力線が管状構造体90の内部へと入るため、測定が可
能になる。
【0041】図14(c) は、円筒状の管状構造体100
の対向面に一対の電極101,102を配置した例を示
す。このように、電極形状は必ずしも平板状である必要
はなく、管壁に沿った形状にしてかまわない。図14
(d) は、円筒状の管状構造体100の外面に、一対の電
極103,104を隣接配置した例を示す。
の対向面に一対の電極101,102を配置した例を示
す。このように、電極形状は必ずしも平板状である必要
はなく、管壁に沿った形状にしてかまわない。図14
(d) は、円筒状の管状構造体100の外面に、一対の電
極103,104を隣接配置した例を示す。
【0042】図14(e) は、角柱状の管状構造体110
の一側面に長手方向に沿って溝部115を形成し、この
溝部115を形成する管壁外面に一対の電極111,1
12を形成した例を示す。また、図14(f) は、円筒状
の管状構造体120の一側面に長手方向に沿って溝部1
25を形成し、この溝部125を形成する管壁外面に一
対の電極121,122を形成した例を示す。一般に、
静電容量値は電極間隔dが小さくなればなるほど大きく
なる。したがって、図14(e) あるいは図14(f) に示
すように、溝部115,125を形成して、この部分の
静電容量値を求めるようにすると、より大きな静電容量
値が測定されるようになり、測定感度を向上させること
ができる。
の一側面に長手方向に沿って溝部115を形成し、この
溝部115を形成する管壁外面に一対の電極111,1
12を形成した例を示す。また、図14(f) は、円筒状
の管状構造体120の一側面に長手方向に沿って溝部1
25を形成し、この溝部125を形成する管壁外面に一
対の電極121,122を形成した例を示す。一般に、
静電容量値は電極間隔dが小さくなればなるほど大きく
なる。したがって、図14(e) あるいは図14(f) に示
すように、溝部115,125を形成して、この部分の
静電容量値を求めるようにすると、より大きな静電容量
値が測定されるようになり、測定感度を向上させること
ができる。
【0043】以上、図14(a) 〜図14(f) に示す例
は、いずれも管壁外面に電極を形成した例であるが、も
ちろん、管壁内面に電極を形成してもかまわない。
は、いずれも管壁外面に電極を形成した例であるが、も
ちろん、管壁内面に電極を形成してもかまわない。
【0044】また、これまで述べた例では、各電極を所
定位置に固定するための固定手段として、管状構造体を
用いているが、固定手段としては、必ずしも管状構造体
を用いる必要はなく、所定位置に固定することができれ
ば、どのような構造のものを用いてもかまわない。たと
えば、図15は、水槽130の壁面に直接、4枚の電極
板131,132,133,134を固定した例の縦断
面図である。各電極板はいずれも水槽130の背面壁に
直接接着されている。電極板131は一方の測定用電
極、電極板132は一方の上部参照用電極、電極板13
3は一方の下部参照用電極としてそれぞれ機能し、電極
板134はこれらに対向する共通電極として機能する。
この例では、測定用電極131の長さLが測定可能範囲
となる。
定位置に固定するための固定手段として、管状構造体を
用いているが、固定手段としては、必ずしも管状構造体
を用いる必要はなく、所定位置に固定することができれ
ば、どのような構造のものを用いてもかまわない。たと
えば、図15は、水槽130の壁面に直接、4枚の電極
板131,132,133,134を固定した例の縦断
面図である。各電極板はいずれも水槽130の背面壁に
直接接着されている。電極板131は一方の測定用電
極、電極板132は一方の上部参照用電極、電極板13
3は一方の下部参照用電極としてそれぞれ機能し、電極
板134はこれらに対向する共通電極として機能する。
この例では、測定用電極131の長さLが測定可能範囲
となる。
【0045】§4. 更に別な実施形態 続いて、本発明の更に別な実施形態をいくつか述べる。
図16(a) に示す水位センサは、容量素子を形成する一
対の電極を一対の導電線で構成し、この一対の導電線が
平行になるように、固定手段によって固定したものであ
る。すなわち、絶縁性の支持基板140上には、測定用
電極を構成する一対の導電線141,142が所定間隔
をおいて平行に取り付けられている。その上には、上部
参照用電極を構成する一対の導電線143,144が同
様に所定間隔をおいて平行に取り付けられており、下方
には、下部参照用電極を構成する一対の導電線145,
146が同様に所定間隔をおいて平行に取り付けられて
いる。各導電線141〜146と、端子T141〜T1
46との間を配線で接続しておくようにすれば、端子T
141,T142間の静電容量をC1、端子T143,
T144間の静電容量をC2、端子T145,T146
間の静電容量をC3として、図6に示す測定回路40を
適用することにより、水位の測定を行うことができる。
各電極は、細い円柱状の電極を構成することになるが、
上述したように、両電極間の電気力線は両電極の周囲の
領域を通るため、この周囲の領域に液体が侵入すること
により誘電率の変化が生じ、測定が可能になる。
図16(a) に示す水位センサは、容量素子を形成する一
対の電極を一対の導電線で構成し、この一対の導電線が
平行になるように、固定手段によって固定したものであ
る。すなわち、絶縁性の支持基板140上には、測定用
電極を構成する一対の導電線141,142が所定間隔
をおいて平行に取り付けられている。その上には、上部
参照用電極を構成する一対の導電線143,144が同
様に所定間隔をおいて平行に取り付けられており、下方
には、下部参照用電極を構成する一対の導電線145,
146が同様に所定間隔をおいて平行に取り付けられて
いる。各導電線141〜146と、端子T141〜T1
46との間を配線で接続しておくようにすれば、端子T
141,T142間の静電容量をC1、端子T143,
T144間の静電容量をC2、端子T145,T146
間の静電容量をC3として、図6に示す測定回路40を
適用することにより、水位の測定を行うことができる。
各電極は、細い円柱状の電極を構成することになるが、
上述したように、両電極間の電気力線は両電極の周囲の
領域を通るため、この周囲の領域に液体が侵入すること
により誘電率の変化が生じ、測定が可能になる。
【0046】一方、図16(b) に示す水位センサは、容
量素子を形成する一対の電極を一対の導電線で構成し、
この一対の導電線によって撚り線が構成されるように、
固定手段によって固定したものである。すなわち、絶縁
性の支持基板150上には、測定用電極を構成する一対
の導電線151,152が撚り線を構成した状態で取り
付けられており、その脇には、上部参照用電極を構成す
る一対の導電線153,154が同様に撚り線を構成し
た状態で取り付けられており、更にその脇には、下部参
照用電極を構成する一対の導電線155,156が同様
に撚り線を構成した状態で取り付けられている。ただ
し、導電線151,152の撚り線部分は、水位測定範
囲となるべき中央付近に形成されているのに対し、導電
線153,154の撚り線部分は、その上方部分だけで
あり、導電線155,156の撚り線部分は、その下方
部分だけである。
量素子を形成する一対の電極を一対の導電線で構成し、
この一対の導電線によって撚り線が構成されるように、
固定手段によって固定したものである。すなわち、絶縁
性の支持基板150上には、測定用電極を構成する一対
の導電線151,152が撚り線を構成した状態で取り
付けられており、その脇には、上部参照用電極を構成す
る一対の導電線153,154が同様に撚り線を構成し
た状態で取り付けられており、更にその脇には、下部参
照用電極を構成する一対の導電線155,156が同様
に撚り線を構成した状態で取り付けられている。ただ
し、導電線151,152の撚り線部分は、水位測定範
囲となるべき中央付近に形成されているのに対し、導電
線153,154の撚り線部分は、その上方部分だけで
あり、導電線155,156の撚り線部分は、その下方
部分だけである。
【0047】各導電線は絶縁層で被覆されており、実質
的な容量素子を構成する部分は、撚り線部分である。そ
れ以外の部分は単なる配線として機能する。したがっ
て、実質的には、測定用電極対からなる容量素子(導電
線151,152の撚り線部分)よりも上の位置に、上
部参照用電極対からなる容量素子(導電線153,15
4の撚り線部分)が配置され、測定用電極対からなる容
量素子よりも下の位置に、下部参照用電極対からなる容
量素子(導電線155,156の撚り線部分)が配置さ
れていることになる。液面が測定可能範囲にある限り
は、上部参照用電極対からなる容量素子は完全に大気中
に位置し、下部参照用電極対からなる容量素子は完全に
液中に漬積している状態になっている。
的な容量素子を構成する部分は、撚り線部分である。そ
れ以外の部分は単なる配線として機能する。したがっ
て、実質的には、測定用電極対からなる容量素子(導電
線151,152の撚り線部分)よりも上の位置に、上
部参照用電極対からなる容量素子(導電線153,15
4の撚り線部分)が配置され、測定用電極対からなる容
量素子よりも下の位置に、下部参照用電極対からなる容
量素子(導電線155,156の撚り線部分)が配置さ
れていることになる。液面が測定可能範囲にある限り
は、上部参照用電極対からなる容量素子は完全に大気中
に位置し、下部参照用電極対からなる容量素子は完全に
液中に漬積している状態になっている。
【0048】各導電線151〜156と、端子T151
〜T156とを接続しておくようにすれば、端子T15
1,T152間の静電容量をC1、端子T153,T1
54間の静電容量をC2、端子T155,T156間の
静電容量をC3として、図6に示す測定回路40を適用
することにより、水位の測定を行うことができる。この
ように撚り線を電極として用いると、液中に浸っている
長さが増すため、感度を向上させるメリットが得られ
る。
〜T156とを接続しておくようにすれば、端子T15
1,T152間の静電容量をC1、端子T153,T1
54間の静電容量をC2、端子T155,T156間の
静電容量をC3として、図6に示す測定回路40を適用
することにより、水位の測定を行うことができる。この
ように撚り線を電極として用いると、液中に浸っている
長さが増すため、感度を向上させるメリットが得られ
る。
【0049】図17(a) に示す水位センサは、固定手段
を平板状の支持基板によって構成し、各電極をこの支持
基板上に形成された導電層によって構成したものであ
る。すなわち、絶縁性の支持基板160上には、測定用
電極を構成する一対の導電層161,162が同一平面
上に並置されており、その上方には、上部参照用電極を
構成する一対の導電層163,164が同一平面上に並
置されており、その下方には、下部参照用電極を構成す
る一対の導電層165,166が同一平面上に並置され
ている。各導電層161〜166と、端子T161〜T
166との間を配線で接続しておくようにすれば、端子
T161,T162間の静電容量をC1、端子T16
3,T164間の静電容量をC2、端子T165,T1
66間の静電容量をC3として、図6に示す測定回路4
0を適用することにより、水位の測定を行うことができ
る。なお、図示の例では、各導電層と各端子との間に配
線が形成されているが、配線間の距離が離れているた
め、測定値に大きな影響はない。この実施形態では、各
電極は、いずれも同一平面上に形成された導電層となる
が、上述したように、電極間の電気力線はこの平面内に
限られず、その表裏の近傍領域を通るため、支持基板1
60の表裏が液体に浸されることにより誘電率の変化が
生じ、測定が可能になる。
を平板状の支持基板によって構成し、各電極をこの支持
基板上に形成された導電層によって構成したものであ
る。すなわち、絶縁性の支持基板160上には、測定用
電極を構成する一対の導電層161,162が同一平面
上に並置されており、その上方には、上部参照用電極を
構成する一対の導電層163,164が同一平面上に並
置されており、その下方には、下部参照用電極を構成す
る一対の導電層165,166が同一平面上に並置され
ている。各導電層161〜166と、端子T161〜T
166との間を配線で接続しておくようにすれば、端子
T161,T162間の静電容量をC1、端子T16
3,T164間の静電容量をC2、端子T165,T1
66間の静電容量をC3として、図6に示す測定回路4
0を適用することにより、水位の測定を行うことができ
る。なお、図示の例では、各導電層と各端子との間に配
線が形成されているが、配線間の距離が離れているた
め、測定値に大きな影響はない。この実施形態では、各
電極は、いずれも同一平面上に形成された導電層となる
が、上述したように、電極間の電気力線はこの平面内に
限られず、その表裏の近傍領域を通るため、支持基板1
60の表裏が液体に浸されることにより誘電率の変化が
生じ、測定が可能になる。
【0050】図17(b) に示す水位センサは、図17
(a) に示す水位センサの支持基板160を中央から折り
曲げ、上面から見たときにL字状をなす支持基板170
が得られるような加工を施したものである。容量素子を
形成すべき一対の電極が、互いに交錯する2つの平面に
それぞれ別れて形成されるようになるため、図17(a)
に示す水位センサに比べてより感度の高い測定が可能に
なる。
(a) に示す水位センサの支持基板160を中央から折り
曲げ、上面から見たときにL字状をなす支持基板170
が得られるような加工を施したものである。容量素子を
形成すべき一対の電極が、互いに交錯する2つの平面に
それぞれ別れて形成されるようになるため、図17(a)
に示す水位センサに比べてより感度の高い測定が可能に
なる。
【0051】この図17(a) ,(b) に示す実施形態で
は、支持基板160,170としてポリイミドなどの絶
縁フィルムを用い、電極や配線として、この絶縁フィル
ム上にパターニングにより形成した銅などの金属箔で構
成することができる。このような構成による水位センサ
は、大量生産に適し、製造コストも低く抑えることがで
きる。
は、支持基板160,170としてポリイミドなどの絶
縁フィルムを用い、電極や配線として、この絶縁フィル
ム上にパターニングにより形成した銅などの金属箔で構
成することができる。このような構成による水位センサ
は、大量生産に適し、製造コストも低く抑えることがで
きる。
【0052】図18(a) に示す水位センサは、測定用電
極および各参照用電極の一方を共通の円柱状導電体18
0により構成し、他方の測定用電極および各参照用電極
をこの円柱状導電体180の外周よりも大きな内周を有
する円筒状導電体181,182,183により構成し
たものである。図示のとおり、円筒状導電体181,1
82,183の内側に円柱状導電体180を挿入し、両
者間に液体が浸透できるような空隙を確保した状態で、
固定手段による固定がなされている。この様子は、図1
8(b) の横断面図に明瞭に示されている。円柱状導電体
180と円筒状導電体181との間には、絶縁体からな
る充填固定部181Aが形成されており、両者が固定さ
れている。この充填固定部181Aは、断面半円状の形
態をなし、図18(b) においては、円筒状導電体181
の内部の上半分の部分のみに充填されている。円筒状導
電体181の内部の下半分の部分には、空隙部181B
が形成され、ここに液体が浸透できる構造となってい
る。同様に、円柱状導電体180と円筒状導電体182
との間には、絶縁体からなる充填固定部182Aが形成
されており、両者が固定されている。やはりこの充填固
定部182Aは、断面半円状の形態をなし、もう一方に
液体が浸透できる半円状の空隙部182Bが形成されて
いる。また、円柱状導電体180と円筒状導電体183
との間にも、絶縁体からなる充填固定部183Aが形成
されており、両者が固定されている。やはりこの充填固
定部183Aは、断面半円状の形態をなし、もう一方に
液体が浸透できる半円状の空隙部183Bが形成されて
いる。
極および各参照用電極の一方を共通の円柱状導電体18
0により構成し、他方の測定用電極および各参照用電極
をこの円柱状導電体180の外周よりも大きな内周を有
する円筒状導電体181,182,183により構成し
たものである。図示のとおり、円筒状導電体181,1
82,183の内側に円柱状導電体180を挿入し、両
者間に液体が浸透できるような空隙を確保した状態で、
固定手段による固定がなされている。この様子は、図1
8(b) の横断面図に明瞭に示されている。円柱状導電体
180と円筒状導電体181との間には、絶縁体からな
る充填固定部181Aが形成されており、両者が固定さ
れている。この充填固定部181Aは、断面半円状の形
態をなし、図18(b) においては、円筒状導電体181
の内部の上半分の部分のみに充填されている。円筒状導
電体181の内部の下半分の部分には、空隙部181B
が形成され、ここに液体が浸透できる構造となってい
る。同様に、円柱状導電体180と円筒状導電体182
との間には、絶縁体からなる充填固定部182Aが形成
されており、両者が固定されている。やはりこの充填固
定部182Aは、断面半円状の形態をなし、もう一方に
液体が浸透できる半円状の空隙部182Bが形成されて
いる。また、円柱状導電体180と円筒状導電体183
との間にも、絶縁体からなる充填固定部183Aが形成
されており、両者が固定されている。やはりこの充填固
定部183Aは、断面半円状の形態をなし、もう一方に
液体が浸透できる半円状の空隙部183Bが形成されて
いる。
【0053】結局、図18(a) において、円柱状導電体
180の中央付近の1/2ほどの部分は測定用電極の一
方として機能し、上側の1/4ほどの部分は上部参照用
電極の一方として機能し、下側の1/4ほどの部分は下
部参照用電極の一方として機能することになる。各導電
体180〜183と端子T180〜T183との間を配
線で接続しておくようにすれば、端子T180,T18
1間の静電容量をC1、端子T180,T182間の静
電容量をC2、端子T180,T183間の静電容量を
C3として、図6に示す測定回路40を適用することに
より、水位の測定を行うことができる。この例のよう
に、一方の測定用電極および一方の各参照用電極を、単
一の導電体で構成すれば、この単一の導電体を共用する
ことができ、構造をより単純化させることができる。も
ちろん、図16(a) ,(b) あるいは図17(a) ,(b) に
示す水位センサにおいても、一方の測定用電極および一
方の各参照用電極を、単一の導電体で構成し、この単一
の導電体を共用することが可能である。
180の中央付近の1/2ほどの部分は測定用電極の一
方として機能し、上側の1/4ほどの部分は上部参照用
電極の一方として機能し、下側の1/4ほどの部分は下
部参照用電極の一方として機能することになる。各導電
体180〜183と端子T180〜T183との間を配
線で接続しておくようにすれば、端子T180,T18
1間の静電容量をC1、端子T180,T182間の静
電容量をC2、端子T180,T183間の静電容量を
C3として、図6に示す測定回路40を適用することに
より、水位の測定を行うことができる。この例のよう
に、一方の測定用電極および一方の各参照用電極を、単
一の導電体で構成すれば、この単一の導電体を共用する
ことができ、構造をより単純化させることができる。も
ちろん、図16(a) ,(b) あるいは図17(a) ,(b) に
示す水位センサにおいても、一方の測定用電極および一
方の各参照用電極を、単一の導電体で構成し、この単一
の導電体を共用することが可能である。
【0054】§5. 線形出力を得るための工夫 既に§1において述べたように、図1に示すような一対
の測定用電極11,12を用意し、これを図2に示すよ
うに液体に浸した場合、水位の上昇に伴って両電極間の
静電容量値は徐々に増加することになる。ここで、水位
の変化と静電容量値の変化との間には、原理的には線形
関係が成り立つはずである。すなわち、図6に示す測定
回路40において、容量検出部41の出力値C1は水位
の上昇とともに線形増加し、もしC/V変換部44が線
形変換を行っているものとすれば、このC/V変換部3
3の出力値V1も水位の上昇とともに線形増加するはず
である。
の測定用電極11,12を用意し、これを図2に示すよ
うに液体に浸した場合、水位の上昇に伴って両電極間の
静電容量値は徐々に増加することになる。ここで、水位
の変化と静電容量値の変化との間には、原理的には線形
関係が成り立つはずである。すなわち、図6に示す測定
回路40において、容量検出部41の出力値C1は水位
の上昇とともに線形増加し、もしC/V変換部44が線
形変換を行っているものとすれば、このC/V変換部3
3の出力値V1も水位の上昇とともに線形増加するはず
である。
【0055】ところが、本発明に係る水位センサを用い
た実験によると、水位と静電容量値との関係は、完全な
線形関係にはならないことが判明した。すなわち、静電
容量値に比例した電圧を出力する変換回路をC/V変換
部44に用いたとしても、このC/V変換部44の出力
値V1は、水位の変化に対して線形にはならないのであ
る。具体的には、たとえば、図19の実線のグラフG1
で示すような関係が得られる。原理的には、破線のグラ
フG0で示すような線形関係が得られるべきであるが、
実際には、水位が所定の値LLに達するまでは線形関係
が得られるものの、それを過ぎると、出力値が線形グラ
フG0から徐々に外れてくる傾向がある。このような現
象が生じる詳しい理由は現段階では不明であり、今後の
研究に委ねられる課題である。
た実験によると、水位と静電容量値との関係は、完全な
線形関係にはならないことが判明した。すなわち、静電
容量値に比例した電圧を出力する変換回路をC/V変換
部44に用いたとしても、このC/V変換部44の出力
値V1は、水位の変化に対して線形にはならないのであ
る。具体的には、たとえば、図19の実線のグラフG1
で示すような関係が得られる。原理的には、破線のグラ
フG0で示すような線形関係が得られるべきであるが、
実際には、水位が所定の値LLに達するまでは線形関係
が得られるものの、それを過ぎると、出力値が線形グラ
フG0から徐々に外れてくる傾向がある。このような現
象が生じる詳しい理由は現段階では不明であり、今後の
研究に委ねられる課題である。
【0056】しかしながら、このように出力値が線形特
性を示さないと、最終的な水位を測定値として提示する
上で、何らかの補正が必要になるため、実用上、好まし
くない。一般に、線形信号系を取り扱う場合は、測定回
路40として、比較的単純なアナログ回路を用いること
ができるので、製造コストを低減させることができる。
ところが、非線形信号を線形信号に変換するためには、
マイクロプロセッサなどの複雑な演算回路が必要にな
り、製造コストが高騰せざるを得なくなる。
性を示さないと、最終的な水位を測定値として提示する
上で、何らかの補正が必要になるため、実用上、好まし
くない。一般に、線形信号系を取り扱う場合は、測定回
路40として、比較的単純なアナログ回路を用いること
ができるので、製造コストを低減させることができる。
ところが、非線形信号を線形信号に変換するためには、
マイクロプロセッサなどの複雑な演算回路が必要にな
り、製造コストが高騰せざるを得なくなる。
【0057】ここでは、このような問題を解決するため
の一手法を示しておく。いま、たとえば、図9(a) ,
(b) に示すような構造をもった水位センサを試作し、水
位の上昇とともに測定用電極51,52間の静電容量値
C1(実際には、それを電圧に線形変換した電圧値V
1)を測定したときに、水位と出力値との間に図19の
グラフG1に示すような非線形関係が得られたとしよ
う。このような非線形関係に再現性が認められる場合に
は、このような非線形性を、測定用電極51,52の物
理的構造を変えることにより補正することが可能であ
る。以下に、2つの具体的な方法を示す。
の一手法を示しておく。いま、たとえば、図9(a) ,
(b) に示すような構造をもった水位センサを試作し、水
位の上昇とともに測定用電極51,52間の静電容量値
C1(実際には、それを電圧に線形変換した電圧値V
1)を測定したときに、水位と出力値との間に図19の
グラフG1に示すような非線形関係が得られたとしよ
う。このような非線形関係に再現性が認められる場合に
は、このような非線形性を、測定用電極51,52の物
理的構造を変えることにより補正することが可能であ
る。以下に、2つの具体的な方法を示す。
【0058】第1の方法は、測定用電極51,52間の
電極間隔を部分ごとに異ならせるようにすればよい。た
とえば、図9(a) に示す例では、測定用電極51,52
は、一様な厚みをもった導電層として構成されている
が、これを図20(a) に示す測定用電極51A,52A
のように変更するのである。測定用電極51A,52A
の厚みは、水位LLの位置までは一様であるが、水位L
L〜水位Lの区間では、徐々に厚みが増加している。別
言すれば、電極間隔dが上方へゆくほど徐々に狭くなっ
ている。電極間隔dをどの程度の割合で狭くしてゆくか
は、図19に示すグラフにおいて、水位LL〜水位Lの
区間でグラフG1が線形グラフG0からどの程度外れて
いるか、を検討して適宜決定するようにすればよい。別
言すれば、静電容量の値を示す出力値が、水位の上昇に
対して線形関係を示すように調整すればよい。もちろ
ん、一対の測定用電極のうちの一方の厚みのみを変化さ
せて電極間隔の調節を行うようにしてもよいし、管状構
造体50の壁面に傾斜をつけて電極間隔の調節を行うよ
うにしてもよい。
電極間隔を部分ごとに異ならせるようにすればよい。た
とえば、図9(a) に示す例では、測定用電極51,52
は、一様な厚みをもった導電層として構成されている
が、これを図20(a) に示す測定用電極51A,52A
のように変更するのである。測定用電極51A,52A
の厚みは、水位LLの位置までは一様であるが、水位L
L〜水位Lの区間では、徐々に厚みが増加している。別
言すれば、電極間隔dが上方へゆくほど徐々に狭くなっ
ている。電極間隔dをどの程度の割合で狭くしてゆくか
は、図19に示すグラフにおいて、水位LL〜水位Lの
区間でグラフG1が線形グラフG0からどの程度外れて
いるか、を検討して適宜決定するようにすればよい。別
言すれば、静電容量の値を示す出力値が、水位の上昇に
対して線形関係を示すように調整すればよい。もちろ
ん、一対の測定用電極のうちの一方の厚みのみを変化さ
せて電極間隔の調節を行うようにしてもよいし、管状構
造体50の壁面に傾斜をつけて電極間隔の調節を行うよ
うにしてもよい。
【0059】第2の方法は、測定用電極51,52間の
電極の幅を部分ごとに異ならせるようにすればよい。た
とえば、図9(b) に示す例では、測定用電極51は、一
様な幅をもった導電層として構成されているが、これを
図20(b) に示す測定用電極51Bのように変更するの
である。測定用電極51Bの幅は、水位LLの位置まで
は一様であるが、水位LL〜水位Lの区間では、徐々に
幅が増加している。電極の幅をどの程度の割合で広げて
ゆくかは、図19に示すグラフにおいて、水位LL〜水
位Lの区間でグラフG1が線形グラフG0からどの程度
外れているか、を検討して適宜決定するようにすればよ
い。別言すれば、静電容量の値を示す出力値が、水位の
上昇に対して線形関係を示すように調整すればよい。こ
のような電極幅による調節は、一対の測定用電極のうち
の一方のみについて行ってもよいし、両方について行っ
てもよい。もちろん、上述した第1の方法と第2の方法
とを併用した調節も可能である。
電極の幅を部分ごとに異ならせるようにすればよい。た
とえば、図9(b) に示す例では、測定用電極51は、一
様な幅をもった導電層として構成されているが、これを
図20(b) に示す測定用電極51Bのように変更するの
である。測定用電極51Bの幅は、水位LLの位置まで
は一様であるが、水位LL〜水位Lの区間では、徐々に
幅が増加している。電極の幅をどの程度の割合で広げて
ゆくかは、図19に示すグラフにおいて、水位LL〜水
位Lの区間でグラフG1が線形グラフG0からどの程度
外れているか、を検討して適宜決定するようにすればよ
い。別言すれば、静電容量の値を示す出力値が、水位の
上昇に対して線形関係を示すように調整すればよい。こ
のような電極幅による調節は、一対の測定用電極のうち
の一方のみについて行ってもよいし、両方について行っ
てもよい。もちろん、上述した第1の方法と第2の方法
とを併用した調節も可能である。
【0060】このように、本発明に係る水位センサの非
線形特性を、測定用電極の物理的構造を変えることによ
り補正する方法では、補正に最適な測定用電極の物理的
構造を決定する作業がやや煩雑ではあるが、そのような
補正を行わない場合と比べて量産コストはほぼ同じにな
る。したがって、測定回路において線形補正演算を行う
方法を採るよりも、製造コストの低減が期待できる。
線形特性を、測定用電極の物理的構造を変えることによ
り補正する方法では、補正に最適な測定用電極の物理的
構造を決定する作業がやや煩雑ではあるが、そのような
補正を行わない場合と比べて量産コストはほぼ同じにな
る。したがって、測定回路において線形補正演算を行う
方法を採るよりも、製造コストの低減が期待できる。
【0061】以上、本発明を図示するいくつかの実施形
態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形態に
限定されるものではなく、この他にも種々の形態で実施
可能である。特に、上述した個々の実施形態における各
電極の形状や形態は、いずれも一例を示したものであ
り、本発明はこれらの形状や形態に限定されるものでは
ない。特に、上述の実施形態では、水位の測定対象物と
して液体を用いる例を述べてきたが、本発明に係る水位
センサは、液体のレベル測定への利用に限定されるもの
ではなく、粘性体や粉体など、ある程度の流動性をもっ
た対象物の量を測定する分野にも応用可能である。たと
えば、米や麦などの穀物を収納する倉庫で利用すれば、
穀物の量を測定することが可能である。また、集合的に
流体とみなされるような多数の固体についても適用可能
である。たとえば、チップ状の抵抗素子やコンデンサと
いった小さな電子部品の量(収納庫内での収納高さ)を
測定することも可能である。説明の便宜上、本願明細書
では、「水位センサ」なる文言を用いているが、ここで
いう「水位」とは、液体のレベルだけでなく、粘性体、
粉体、集合的に流体とみなされるような多数の固体につ
いてのレベルも広く含むものである。
態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形態に
限定されるものではなく、この他にも種々の形態で実施
可能である。特に、上述した個々の実施形態における各
電極の形状や形態は、いずれも一例を示したものであ
り、本発明はこれらの形状や形態に限定されるものでは
ない。特に、上述の実施形態では、水位の測定対象物と
して液体を用いる例を述べてきたが、本発明に係る水位
センサは、液体のレベル測定への利用に限定されるもの
ではなく、粘性体や粉体など、ある程度の流動性をもっ
た対象物の量を測定する分野にも応用可能である。たと
えば、米や麦などの穀物を収納する倉庫で利用すれば、
穀物の量を測定することが可能である。また、集合的に
流体とみなされるような多数の固体についても適用可能
である。たとえば、チップ状の抵抗素子やコンデンサと
いった小さな電子部品の量(収納庫内での収納高さ)を
測定することも可能である。説明の便宜上、本願明細書
では、「水位センサ」なる文言を用いているが、ここで
いう「水位」とは、液体のレベルだけでなく、粘性体、
粉体、集合的に流体とみなされるような多数の固体につ
いてのレベルも広く含むものである。
【0062】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る水位センサ
によれば、3つの容量素子の容量値を利用して水位を測
定するようにしたため、単純な構造で十分な精度をもっ
た水位測定を行うことができるようになる。
によれば、3つの容量素子の容量値を利用して水位を測
定するようにしたため、単純な構造で十分な精度をもっ
た水位測定を行うことができるようになる。
【図1】本発明に係る水位センサの基本原理を説明する
ための斜視図(一部はブロック図)である。
ための斜視図(一部はブロック図)である。
【図2】図1に示す水位センサを用いて水位測定を行っ
ている状態を示す正面図である。
ている状態を示す正面図である。
【図3】本発明に係る水位センサの基本構成要素を示す
斜視図(一部はブロック図)である。
斜視図(一部はブロック図)である。
【図4】図3に示す水位センサを用いて水位測定を行っ
ている状態を示す正面図である。
ている状態を示す正面図である。
【図5】図4に示す測定環境下において、各電極のみを
抽出して示した正面図である。
抽出して示した正面図である。
【図6】図3に示す水位センサの測定回路の詳細な構成
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る水位センサの基本的な実施形態に
用いられる管状構造体の斜視図である。
用いられる管状構造体の斜視図である。
【図8】管状構造体の管壁内面に各電極を形成した実施
形態の横断面図である。
形態の横断面図である。
【図9】管状構造体の管壁内面に各電極を形成した実施
形態の側断面図である。
形態の側断面図である。
【図10】上端部および下端部が水平方向に折れ曲がっ
た断面「コ」の字型の管状構造体を用いた実施形態の側
断面図である。
た断面「コ」の字型の管状構造体を用いた実施形態の側
断面図である。
【図11】管状構造体の管壁外面に各電極を形成した実
施形態の横断面図である。
施形態の横断面図である。
【図12】管状構造体の管壁外面に各電極を形成した実
施形態の側断面図および側面図である。
施形態の側断面図および側面図である。
【図13】上端部および下端部が水平方向に折れ曲がっ
た断面「コ」の字型の管状構造体を用いた2とおりの実
施形態の側断面図である。
た断面「コ」の字型の管状構造体を用いた2とおりの実
施形態の側断面図である。
【図14】管状構造体の外面に各電極を形成した種々の
実施形態を示す横断面図である。
実施形態を示す横断面図である。
【図15】水槽の壁面に直接、4枚の電極板を固定した
実施形態の縦断面図である。
実施形態の縦断面図である。
【図16】容量素子を形成する電極を導電線で構成した
実施形態の斜視図である。
実施形態の斜視図である。
【図17】容量素子を形成する電極を支持基板上の導電
層によって構成した実施形態の正面図および斜視図であ
る。
層によって構成した実施形態の正面図および斜視図であ
る。
【図18】容量素子を形成する電極を円柱状および円筒
状の導電体で構成した実施形態の斜視図および横断面図
である。
状の導電体で構成した実施形態の斜視図および横断面図
である。
【図19】本発明に係る水位センサにおける水位と静電
容量値との関係を示すグラフである。
容量値との関係を示すグラフである。
【図20】電極の物理的構造により線形補正を行う実施
形態を示す側断面図である。
形態を示す側断面図である。
11,12…測定用電極 15…測定回路 21,22…上部参照用電極 31,32…下部参照用電極 40…測定回路 41〜43…容量検出部 44〜46…C/V変換部 47…演算部 50…管状構造体 51,51A,51B,52,52A…測定用電極 53,54…上部参照用電極 55,56…下部参照用電極 60…管状構造体 61,62…測定用電極 63,64…上部参照用電極 65,66…下部参照用電極 70…管状構造体 71,72…測定用電極 73,74…上部参照用電極 75,76…下部参照用電極 80…管状構造体 81,82…測定用電極 83,84…上部参照用電極 85,86…下部参照用電極 87…共通電極 90…管状構造体 91〜94…容量素子形成用の電極 100…管状構造体 101〜104…容量素子形成用の電極 110…管状構造体 111,112…容量素子形成用の電極 115…溝部 120…管状構造体 121,122…容量素子形成用の電極 125…溝部 130…水槽 131〜134…電極板 140…支持基板 141,142…導電線(測定用電極) 143,144…導電線(上部参照用電極) 145,146…導電線(下部参照用電極) 159…支持基板 151,152…撚り線状の導電線(測定用電極) 153,154…撚り線状の導電線(上部参照用電極) 155,156…撚り線状の導電線(下部参照用電極) 160…支持基板 161,162…導電層(測定用電極) 163,164…導電層(上部参照用電極) 165,166…導電層(下部参照用電極) 170…折り曲げられた支持基板 180…円柱状導電体 181〜183…円筒状導電体 181A〜183A…充填固定部 181B〜183B…空隙部 C1,C1α,C1β,C2,C3…静電容量/容量素
子 d…電極間隔 h,k,m…長さ/水位 L,M…電極の長さ LL…特定の水位 T141〜T183…端子 W…電極の幅 εα,εβ…誘電率 θ0〜θ3…水位の位置
子 d…電極間隔 h,k,m…長さ/水位 L,M…電極の長さ LL…特定の水位 T141〜T183…端子 W…電極の幅 εα,εβ…誘電率 θ0〜θ3…水位の位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 伸光 埼玉県上尾市菅谷4丁目73番地 株式会社 ワコー内 (72)発明者 森本 英夫 奈良県大和郡山市池沢町172 ニッタ株式 会社奈良工場内
Claims (10)
- 【請求項1】 所定の基準位置から液面に至るまでの水
位を測定する水位センサにおいて、 所定間隔をおいて配置された一対の測定用電極と、所定
間隔をおいて配置された一対の上部参照用電極と、所定
間隔をおいて配置された一対の下部参照用電極と、これ
ら各電極を固定する固定手段と、これら各電極を利用し
て水位を測定する測定回路と、 を備え、 所定の基準軸方向に関する前記測定用電極の長さが、必
要な水位測定範囲よりも長く設定されており、前記上部
参照用電極が前記水位測定範囲よりも上方に位置し、前
記下部参照用電極が前記水位測定範囲よりも下方に位置
するように各電極が固定され、 前記測定回路が、前記一対の測定用電極の間の静電容
量、前記一対の上部参照用電極の間の静電容量、前記一
対の下部参照用電極の間の静電容量の三者に基づいて水
位を測定することを特徴とする水位センサ。 - 【請求項2】 請求項1に記載の水位センサにおいて、 一対の上部参照用電極の間の静電容量に基づいて、測定
環境下の大気の誘電率εαに関する情報を求め、一対の
下部参照用電極の間の静電容量に基づいて、測定環境下
の測定対象物の誘電率εβに関する情報を求め、これら
の情報と一対の測定用電極の間の静電容量とに基づいて
水位を決定することを特徴とする水位センサ。 - 【請求項3】 請求項1に記載の水位センサにおいて、 一対の測定用電極と、一対の上部参照用電極と、一対の
下部参照用電極とが、いずれも同一の幅Wを有する平板
電極から構成され、かつ、いずれの電極対も同一の電極
間隔dをもって互いに平行に配置されていることを特徴
とする水位センサ。 - 【請求項4】 請求項1に記載の水位センサにおいて、 測定回路内において、一対の測定用電極の間の静電容量
の値を示す出力値が、水位の上昇に対して線形関係を示
すように、測定用電極間の電極間隔を部分ごとに異なら
せるようにしたことを特徴とする水位センサ。 - 【請求項5】 請求項1に記載の水位センサにおいて、 測定回路内において、一対の測定用電極の間の静電容量
の値を示す出力値が、水位の上昇に対して線形関係を示
すように、測定用電極の幅を部分ごとに異ならせるよう
にしたことを特徴とする水位センサ。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の水位セ
ンサにおいて、 内部に液体を導入することができる管状構造体を固定手
段として用い、この管状構造体の管壁内面もしくは外面
に各電極を形成したことを特徴とする水位センサ。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の水位セ
ンサにおいて、 一対の測定用電極、一対の上部参照用電極、一対の下部
参照用電極をそれぞれ一対の導電線で構成し、前記一対
の導電線が平行になるように、もしくは、互いに撚り線
を構成するように、固定手段によって固定したことを特
徴とする水位センサ。 - 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載の水位セ
ンサにおいて、 固定手段を平板状の支持基板によって構成し、各測定用
電極および各参照用電極をこの支持基板上に形成された
導電層によって構成したことを特徴とする水位センサ。 - 【請求項9】 請求項1〜5のいずれかに記載の水位セ
ンサにおいて、 一方の測定用電極、一方の上部参照用電極、一方の下部
参照用電極を、それぞれ円柱状導電体により構成し、他
方の測定用電極、他方の上部参照用電極、他方の下部参
照用電極をそれぞれ前記円柱状導電体の外周よりも大き
な内周を有する円筒状導電体により構成し、前記円筒状
導電体の内側に前記円柱状導電体を挿入し、両者間に液
体が浸透できるような空隙を確保した状態で固定手段に
よって固定したことを特徴とする水位センサ。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の水位
センサにおいて、 一方の測定用電極、一方の上部参照用電極、一方の下部
参照用電極を、単一の導電体で構成し、この単一の導電
体を前記各電極に共用するようにしたことを特徴とする
水位センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10132657A JPH11311561A (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | 水位センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10132657A JPH11311561A (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | 水位センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11311561A true JPH11311561A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=15086455
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10132657A Pending JPH11311561A (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | 水位センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11311561A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100675543B1 (ko) | 2003-11-13 | 2007-01-29 | 알프스 덴키 가부시키가이샤 | 액면 레벨 센서 |
KR100794945B1 (ko) | 2003-12-22 | 2008-01-15 | 알프스 덴키 가부시키가이샤 | 액면 레벨 센서 |
JP2008518181A (ja) * | 2004-10-26 | 2008-05-29 | レスピロニックス イン−エックス, インコーポレイテッド | 液化ガスおよびガスの貯蔵 |
JP2008524618A (ja) * | 2004-12-22 | 2008-07-10 | イネルジー オートモーティヴ システムズ リサーチ | 容量液体レベルセンサ |
US8078414B2 (en) | 2006-09-26 | 2011-12-13 | Nissan Diesel Motor Co., Ltd. | Water level measuring apparatus and measuring method |
US8165831B2 (en) | 2006-09-26 | 2012-04-24 | Ud Trucks Corporation | Water level measuring apparatus and measuring method |
WO2013061916A1 (ja) | 2011-10-27 | 2013-05-02 | 株式会社生方製作所 | 静電容量式液面センサー |
JP2014072401A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Tokyo Electron Ltd | 薬液吐出量計測用治具、薬液吐出量計測機構及び薬液吐出量計測方法 |
CN111380569A (zh) * | 2018-12-26 | 2020-07-07 | 爱信精机株式会社 | 接触式传感器装置 |
JP2020128897A (ja) * | 2019-02-07 | 2020-08-27 | 国立大学法人 東京大学 | 水位計測装置 |
JP2020197403A (ja) * | 2019-05-31 | 2020-12-10 | 岩崎通信機株式会社 | 対象物検出装置 |
WO2024106778A1 (ko) * | 2022-11-18 | 2024-05-23 | 삼성전자주식회사 | 냉장고 및 냉장고의 제어방법 |
-
1998
- 1998-04-27 JP JP10132657A patent/JPH11311561A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100675543B1 (ko) | 2003-11-13 | 2007-01-29 | 알프스 덴키 가부시키가이샤 | 액면 레벨 센서 |
KR100794945B1 (ko) | 2003-12-22 | 2008-01-15 | 알프스 덴키 가부시키가이샤 | 액면 레벨 센서 |
JP2008518181A (ja) * | 2004-10-26 | 2008-05-29 | レスピロニックス イン−エックス, インコーポレイテッド | 液化ガスおよびガスの貯蔵 |
JP2008524618A (ja) * | 2004-12-22 | 2008-07-10 | イネルジー オートモーティヴ システムズ リサーチ | 容量液体レベルセンサ |
US8078414B2 (en) | 2006-09-26 | 2011-12-13 | Nissan Diesel Motor Co., Ltd. | Water level measuring apparatus and measuring method |
US8165831B2 (en) | 2006-09-26 | 2012-04-24 | Ud Trucks Corporation | Water level measuring apparatus and measuring method |
WO2013061916A1 (ja) | 2011-10-27 | 2013-05-02 | 株式会社生方製作所 | 静電容量式液面センサー |
KR20140060316A (ko) | 2011-10-27 | 2014-05-19 | 가부시키가이샤 우부카타 세이사쿠쇼 | 정전 용량식 액면 센서 |
US9534946B2 (en) | 2011-10-27 | 2017-01-03 | Ubukata Industries Co., Ltd. | Electrostatic capacitance fluid level sensor |
JP2014072401A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Tokyo Electron Ltd | 薬液吐出量計測用治具、薬液吐出量計測機構及び薬液吐出量計測方法 |
CN111380569A (zh) * | 2018-12-26 | 2020-07-07 | 爱信精机株式会社 | 接触式传感器装置 |
CN111380569B (zh) * | 2018-12-26 | 2024-03-29 | 株式会社爱信 | 接触式传感器装置 |
JP2020128897A (ja) * | 2019-02-07 | 2020-08-27 | 国立大学法人 東京大学 | 水位計測装置 |
JP2020197403A (ja) * | 2019-05-31 | 2020-12-10 | 岩崎通信機株式会社 | 対象物検出装置 |
WO2024106778A1 (ko) * | 2022-11-18 | 2024-05-23 | 삼성전자주식회사 | 냉장고 및 냉장고의 제어방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH11311562A (ja) | 水位センサ | |
CA2611321C (en) | Self-calibrating liquid level transmitter | |
US5051921A (en) | Method and apparatus for detecting liquid composition and actual liquid level | |
JPH11311561A (ja) | 水位センサ | |
US4204427A (en) | Device for the capacitive level height measurement of liquids or solids | |
US10746584B2 (en) | Calibration-free continuous bin level sensor | |
US4399699A (en) | Electrostatic type fuel measuring device | |
KR101848226B1 (ko) | 향상된 압력 센서 구조 | |
EP2203738B1 (en) | Improved structure for capacitive balancing of integrated relative humidity sensor and manufacturing method | |
JP2008524618A (ja) | 容量液体レベルセンサ | |
US6988405B2 (en) | Device for measuring levels | |
GB2304418A (en) | Liquid level and angle detector | |
JPH11108735A (ja) | 水位センサ | |
CN102980630A (zh) | 一种智能数字电容液位传感器 | |
US6625896B1 (en) | Electrolytic tilt sensor and method for manufacturing same | |
JP4916240B2 (ja) | 液面レベルセンサ | |
JP3165484B2 (ja) | 液量センサ | |
US5092171A (en) | Acceleration sensor with differential capacitance | |
WO2021193217A1 (ja) | 水分検出センサ | |
US10107669B2 (en) | Liquid level sensor with insulating region over the probe foot | |
CN1005169B (zh) | 电容重力传感器 | |
CN100359296C (zh) | 使用传送线的车辆燃料量测定装置 | |
JPH0515975B2 (ja) | ||
JP4782506B2 (ja) | 静電容量式センサ | |
KR20230016083A (ko) | 정전용량을 이용한 액체의 수위 측정 장치 및 그 방법 |