JPH11309850A - インクジェットヘッドとその駆動装置およびインクジェット式記録装置 - Google Patents
インクジェットヘッドとその駆動装置およびインクジェット式記録装置Info
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- JPH11309850A JPH11309850A JP11943698A JP11943698A JPH11309850A JP H11309850 A JPH11309850 A JP H11309850A JP 11943698 A JP11943698 A JP 11943698A JP 11943698 A JP11943698 A JP 11943698A JP H11309850 A JPH11309850 A JP H11309850A
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- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2/14314—Structure of ink jet print heads with electrostatically actuated membrane
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
クジェットヘッドの駆動周波数の向上を図る。 【解決手段】 第1電極56に対し第2電極72側と反
対側の対向する位置に、間隙を有して第3電極61を設
け、第1および第2電極56,72間に駆動電圧を印加
することによって第2電極72側に引き付けられていた
振動板55が、この駆動電圧の遮断により振動板55自
身の回復力によって戻る際に、第1および第3電極5
6,61間に補助電圧を印加する。これにより、静電気
力により振動板55を第2電極72側と反対側に強制的
に引張ることができ、振動板55の復元力が増大する。
Description
を変形させてインクを飛翔させる方式のインクジェット
ヘッドとその駆動装置およびインクジェット式記録装置
に関する。
用いられるインクジェットヘッドの形態の一つに、静電
アクチュエータを利用したものが知られている。
動作原理によりインクを吐出して記録媒体上に画像形成
を行うようにしている。
れた一対の電極間に電圧を印加すると電極間に静電気力
が発生し、この静電気力によって振動板を、ノズルに連
通した加圧室と反対方向に引き付ける。これにより、イ
ンクは共通インク室から加圧室内に引き込まれて充満す
る。そして、対向電極間に印加した電圧を除去すること
により、振動板が自身の剛性による復元力によって元の
位置に戻り、加圧室の容積を急峻に収縮させる。このと
き発生する圧力により、加圧室内に充填されたインク
は、ノズルから液滴として吐出、飛翔し、記録媒体上に
このインク液滴が着弾して画像形成が行われる。
静電アクチュエータを利用したインクジェットヘッドに
あっては、連続印字させる場合における一対の電極間に
所定の電圧を印加する周波数、すなわちインクジェット
ヘッドの駆動周波数を高めてヘッドの応答性を向上させ
ようとしても、おのずと一定の限界があるという問題が
生じていた。
では、振動板を変形させることにより加圧室内のインク
を吐出、飛翔させる構成を採っているので、インクジェ
ットヘッドの駆動周波数を高めようとしても、前記機械
的構成の方が追随できないことが起こり得る。このため
結果的に、インクジェットヘッドの駆動周波数は、加圧
室内のインクの固有振動数および振動板の固有振動数に
より、制限を受けることとなっていた。
みてなされたものであり、その目的は、振動板の復元力
を増加させることによりインクジェットヘッドの駆動周
波数の向上を図ることにある。
に、請求項1に記載の発明は、ノズルと、該ノズルに連
通した加圧室と、該加圧室内の圧力を変えるための振動
板と、該振動板に設けられた第1電極と、該第1電極に
対し前記加圧室側と反対側の対向する位置に間隙を有し
て設けられた第2電極と、を備え、前記第1および第2
電極間に電圧を印加することにより前記振動板を変形さ
せることで、前記加圧室内のインクを前記ノズルから液
滴として吐出させるインクジェットヘッドにおいて、前
記第1電極に対し前記第2電極側と反対側の対向する位
置に間隙を有して第3電極を設けたことを特徴とする。
と、該ノズルに連通した加圧室と、該加圧室内の圧力を
変えるための振動板と、該振動板に設けられた第1電極
と、該第1電極に対し前記加圧室側と反対側の対向する
位置に間隙を有して設けられた第2電極と、前記第1電
極に対し前記第2電極側と反対側の対向する位置に間隙
を有して設けられた第3電極と、を備え、前記各電極間
に電圧を印加することにより前記振動板を変形させるこ
とで、前記加圧室内のインクを前記ノズルから液滴とし
て吐出させるインクジェットヘッドを駆動するための駆
動装置であって、前記第1および第2電極間に電圧を印
加した状態を保持してから電圧の印加を停止した後、所
定時間内に前記第1および第3電極間に電圧を印加する
振動板駆動手段を備えたことを特徴とする。
項2に記載のインクジェットヘッドの駆動装置におい
て、前記所定時間は、0.1〜10μsecであること
を特徴とする。
と、該ノズルに連通した加圧室と、該加圧室内の圧力を
変えるための振動板と、該振動板に設けられた第1電極
と、該第1電極に対し前記加圧室側と反対側の対向する
位置に間隙を有して設けられた第2電極と、前記第1電
極に対し前記第2電極側と反対側の対向する位置に間隙
を有して設けられた第3電極と、前記第1および第2電
極間に電圧を印加した状態を保持してから電圧の印加を
停止した後、所定時間内に前記第1および第3電極間に
電圧を印加する振動板駆動手段と、を備え、前記振動板
駆動手段によって印加された電圧により前記振動板を変
形させることで、前記加圧室内のインクを前記ノズルか
ら液滴として吐出させて記録媒体上に画像形成すること
を特徴とするインクジェット式記録装置である。
項4に記載のインクジェット式記録装置において、前記
所定時間は、0.1〜10μsecであることを特徴と
する。
の一実施形態であるインクジェットプリンタについて説
明する。図1は、インクジェットプリンタ1の概略構成
を説明するための斜視図である。
Pシートなどの記録媒体である記録シート2に印字する
ものであって、インクジェットヘッド走査系と記録シー
ト送り系とから構成される。
ェット方式のプリントヘッドを単色あるいは複数色(例
えば3色、4色または7色等)分含むヘッドユニット3
と、ヘッドユニット3を保持するキャリッジ4と、キャ
リッジ4を記録シート2の記録面に平行に往復移動させ
るためのスキャンシャフト5及びガイド軸6と、キャリ
ッジ4をガイド軸6に沿って往復駆動するパルスモータ
7と、パルスモータ7の回転をキャリッジ4の往復運動
に変えるためのアイドルプーリ8、タイミングベルト9
とから構成される。
を搬送経路に沿って案内するガイド板を兼ねるプラテン
10と、プラテン10との間の記録シート2を押さえて
浮きを防止する紙押さえ板11と、記録シート2を排出
するための排出ローラ12、排紙押さえローラ13と、
ヘッドユニット3のインクを吐出するノズル面を洗浄し
インク吐出不良を良好な状態に回復させるメンテナンス
装置14と、記録シート2を手動で搬送するための紙送
りノブ15とから構成される。
はカットシートフィーダ等の給紙装置によって、ヘッド
ユニット3とプラテン10とが対向する記録部へ送り込
まれる。この際、図示しない紙送りローラの回転量が制
御され、記録部への搬送が制御される。紙送りローラは
図示しない紙送りモータにより駆動されている。
後に詳細に説明するインクジェットヘッド31を用いて
おり、このインクジェットヘッド31から吐出したイン
ク液滴が記録シート2に着弾して画像形成が行われるよ
うになっている。
ルプーリ8、タイミングベルト9により、記録シート2
を横方向に走査(主走査)し、キャリッジ4に取り付け
られたヘッドユニット3は1ライン分の画像を記録す
る。1ライン分の記録が終わるごとに、記録シート2は
縦方向に送られ(副走査)、次のラインへの記録がされ
る。
され、記録部を通過した記録シート2は、その搬送方向
下流側に配置された排出ローラ12とこれに一定の圧力
で接する排紙押さえローラ13とによって排出されるよ
うに構成されている。
1色分のインクジェットヘッド31を含むキャリッジ4
周辺の構成を説明するための斜視図である。
気口404を有するインクカートリッジ403と、イン
クカートリッジ403を収納するケーシング401、ケ
ーシング蓋405と、インクカートリッジ403を着脱
可能にしつつインクをインクジェットヘッド31に供給
するインク供給管402と、ケーシング蓋405を閉じ
た際ケーシング401にケーシング蓋405を固定する
ためのフック406、蓋止め407と、インクカートリ
ッジ403を収納する向き(矢印D3の向き)とは反対
の向きにインクカートリッジ403を付勢しつつインク
カートリッジ403をケーシング蓋405との間でケー
シング401内に保持する押さえバネ408とが設けら
れる。
方向(矢印D1の向き)に移動することによって記録シ
ート2は主走査されることになる。また、記録シート2
が送られることによって副走査方向(矢印D2の向き)
に印字されることになる。
す分解斜視図、図4は、インクジェットヘッドの平面図
であって、図3に示されるチャンネルプレートを透視し
て示す図、図5は、図4におけるA−A線に沿う断面
図、図6は、図4におけるB−B線に沿う断面図であ
る。
は、3つの要素の積層構成となっており、加圧室51、
インク供給室52、インレット53、ノズル54、共通
電極とされる第1電極56が設けられる振動板55、お
よび空間57が形成されたチャンネルプレート50と、
このチャンネルプレート50の図示上側を覆う天板60
と、チャンネルプレート50に設けられている振動板5
5に設けられた第1電極56と対向する位置に空間57
により隔てられた個別電極とされる第2電極72を配置
するためのガラス基板70とを有している。
4は、図示側面側に設けられている。振動板55は、ノ
ズル54からインクを吐出させるために、その変形によ
り加圧室51の内圧を可変する機能を果たす。また、イ
ンク供給室52は、加圧室51へインクを供給するため
にインクを蓄えておき、インレット53を通ってインク
供給室52内のインクを加圧室51へ導くようになって
いる。
57により形成される電極間ギャップ寸法D1は、ここ
では0.3μmとしている。また、振動板55に設けら
れている第1電極56は、後述するようにホウ素を拡散
することによって形成した不純物導電層である。
配線81,82によって振動板駆動手段としてのヘッド
吐出駆動部105に接続されている。本実施形態では、
第1電極56からの配線81はアースされており、ま
た、第2電極72には配線82によってヘッド吐出駆動
部105からの電圧が印加されるようになっている。そ
して、この第1および第2電極56、72間に所定の電
圧を印加することにより、振動板55を変形させる構成
とされている。
うに、第1電極56に対し第2電極72側と反対側の対
向する位置に、間隙を有して第3電極61が設けられて
いる。具体的には、第3電極61は、天板60の第1電
極56と対向する位置に、加圧室51により隔てられて
個別電極として設けられる。したがって、第1電極56
と第3電極61との間の電極間ギャップ寸法は、加圧室
51の深さによって決まるが、ここでは加圧室51の深
さは30μmとされている。また、第3電極61もま
た、配線83によってヘッド吐出駆動部105に接続さ
れており、第3電極61には、配線83によってヘッド
吐出駆動部105からの所定の電圧が印加されるように
なっている。
ついて簡単に説明する。
ヘッド31は、いわゆる半導体装置製造プロセスやマイ
クロマシーン製造プロセスなどを利用して製造させるも
のであり、その方法は様々であるが、ここでは、その一
例について説明する。なお、ここで説明した製造方法以
外の方法により製造されたインクジェットヘッドであっ
ても本発明による駆動装置によって駆動できることは言
うまでもない。
いて説明する。図7は、チャンネルプレートの製造方法
について説明するための図5に対応する断面を工程順に
示した図である。
40μm程度にラッピングしたシリコン基板を使用し
て、図7Aに示すように、シリコン基板100の全面
に、熱酸化法により酸化膜101を形成する。そして、
シリコン基板100の図示上側表面の酸化膜101に、
公知のフォトリソグラフィーおよびドライエッチングに
よって、加圧室51、インク供給室52、インレット5
3およびノズル54の形状を規定するための開口を設
け、図7Bに示すように、エッチングマスク101aと
する。
より形成されたエッチングマスク101aを有するシリ
コン基板100をKOH溶液により異方性エッチングす
る。ここで使用したシリコン基板100は、基板表面が
(110)面(面方位を示す。以下同様。)または(1
00)面を有するものである。このKOH溶液による異
方性エッチングは、シリコン基板の(111)面が露出
することにより自動的にエッチングが停止するため、前
記エッチングマスク101aの形成時において、ノズル
54やインレット53のとなる部分の開口の大きさを調
整することにより、これらの部分におけるエッチング深
さを所望の深さとすることができる。また、加圧室51
およびインク供給室52の深さは、これらの部分の開口
の大きさと共に、エッチング時間を調整することで、振
動板55となる部分の厚さが6.5μm程度取れるよう
に設定する。このKOH溶液によるエッチングによっ
て、加圧室51、インク供給室52の側壁部分は(11
1)面が露出することにより、適度なテーパが形成され
る。その後、エッチングマスクとして使用した酸化膜は
除去する。
圧室51、インク供給室52、インレット53、および
ノズル54がシリコン基板100に形成される。ここで
形成したチャンネルプレート50には図4に示されてい
るように、複数の加圧室と複数のノズルが形成されてい
て、1つのヘッドから複数のインク液滴を吐出させるこ
とができるようになっている。
に、前述した電極間ギャップ寸法D1が0.3μmとな
るように、空間57を上記と同様の方法により形成す
る。これにより、図5等に示すような振動板55がシリ
コン基板100に形成されることになる。
分に形成される第1電極56と電気的なコンタクトをと
るための部分とが開口したレジストパターンをフォトリ
ソグラフィーにより形成し、振動板55とコンタクト部
分にホウ素をイオン注入して、図5に示したように、第
1電極56およびコンタクトラインとなる不純物拡散層
を形成する。その後、熱酸化工程により、シリコン基板
100の全面に酸化膜を形成することで、振動板55の
表面(シリコン基板の裏面側)に絶縁膜を形成する。こ
の絶縁膜は、第2電極72との短絡を防止するためであ
る。
0の形成について説明する。このガラス基板70には、
ホウケイ酸ガラス基板を使用している。そして、図5に
示した状態に接合されたときに、チャンネルプレート5
0の振動板55が対向する位置およびこれに隣接する所
定位置に、ITO(スズを含む酸化インジウム)膜を成
膜する。こうして、ガラス基板70表面に、第2電極7
2と、この第2電極72に接続されるコンタクトライン
とを形成する。このとき、複数の加圧室とノズルを有す
るヘッドの場合には、各加圧室ごとに第2電極とそれぞ
れのコンタクトラインとを形成する。
FH膜やSiO2 膜等の保護膜を約1μm成膜する。こ
の保護膜は、パターン化せず、基板全面に設けて保護膜
とするもので、これにより、周囲の湿度の影響による駆
動電極の劣化を防止する。
電極72を形成したときに、空間57における第1電極
56(絶縁膜表面)から対向する第2電極72(SiF
H膜表面)までの間隔が0.1〜1μm、好ましくはよ
り低い駆動電圧で駆動することができるように、0.1
〜0.5μmとなるようにする。本実施形態では、空間
57は、上述した通り、上記第1および第2電極の間隔
が0.3μmとなるように形成されている。
基板100の振動板55部分をシリコン基板100の裏
面(図示下側)からエッチングにより掘り込んで形成す
る代わりに、図5に示した状態に接合されたときに、ガ
ラス基板70のチャンネルプレート50の振動板55が
対向する位置に、所定の深さの凹部を形成するようにし
てもよい。
ス基板を使用したものであり、加圧室52上部にインク
カセットからのインクを導入させるためのインク供給口
62を形成したものである。
部にも、チャンネルプレート50の振動板55が対向す
る位置およびこれに隣接する所定位置に、ITO膜を成
膜する。こうして、天板60の下面に、第3電極61
と、この第3電極61に接続されるコンタクトラインと
が形成されている。また、ここでは、図3に示すよう
に、複数の加圧室とノズルを有するヘッドの場合には、
各加圧室ごとに第3電極とそれぞれのコンタクトライン
とを形成している。
プレート50、ガラス基板70および天板60を図3に
示したようなサンドイッチ構造となるように、陽極接合
し、振動板55に形成した不純物拡散層によるコンタク
トラインと、天板60、ガラス基板70に形成したコン
タクトラインとにそれぞれ配線81〜83を接続して、
インクジェットヘッドが完成する。
について説明する。本実施形態で使用したインクの組成
は、下記表1に示すようなもので、黒(K)、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)の4色の
インクを使用しており、表に示す通り、染料により各色
調整したものであるが、染料に代わり顔料を用いたもの
であっても良い。
について説明する。図8は、インクジェットプリンタ1
の制御部の構成を説明するためのブロック図である。
PU101、RAM102、ROM103、データ受信
郭104、ヘッド吐出駆動部105、ヘッド移動駆動部
106、紙送りモータ駆動部107、回復系モータ駆動
部108、および各種センサ部109を含んでいる。
じてRAM102を用い、ROM103に記憶されてい
るプログラムを実行する。このプログラムには、ホスト
となるコンピュータ等に接続され記録すべき画像データ
を受信する、データ受信部104から読み込まれる画像
データに基づいて、ヘッド吐出駆動部105、ヘッド移
動駆動部106、紙送りモータ駆動部107、各種セン
サ部109を制御し記録シート2上に画像を記録するた
めの部分と、必要な際に、各種センサ部109からの情
報を処理し、回復系モータ駆動部108を制御して、ヘ
ッドユニット3のノズル面を良好な状態に回復させるた
めの部分とが含まれる。
出駆動部105は、画像データに対応するパルス電圧を
印加することによりヘッドユニット3内のインクジェッ
トヘッド31を駆動する。具体的には、ヘッド吐出駆動
部105から画像データに対応するパルス電圧が第2お
よび第3電極に所定のタイミングで印加される。なお、
ヘッド吐出駆動部105には、図示しない遅延回路、充
放電回路、反転回路、反転増幅回路が含まれる。
ッド移動駆動部106はヘッドユニット3を保持するキ
ャリッジ4を移動させる駆動モータ7を駆動し、紙送り
モータ駆動部107は紙送りローラを駆動する。さら
に、CPU101の制御に基づいて、回復系モータ駆動
部108は、ヘッドユニット3のノズル面を良好な状態
に回復させるために必要なモータ等を駆動する。
次に、インクジェットヘッドの動作について説明する。
板55の動きを説明するための図である。インク液滴の
吐出を行う場合には、まず、第1電極56と第2電極7
2との間に駆動電圧を印加し、図9Aに示すように、こ
の駆動電圧を印加したことによって生じる静電気力によ
って振動板55を第2電極72側に引き付ける。これに
より、図示2点鎖線で示すように振動板55が第2電極
72側に撓み変形する。このときインク供給室52内の
インクがインレット53を通り加圧室51内に流入す
る。なお、本実施形態では、振動板55に形成した第1
電極56をアースとしているので、駆動電圧は、駆動電
極72に+の電位(例えば30V)を印加している。こ
の駆動電圧により振動板55には図示する力F1が作用
する。
部105内の各回路に基づく制御により、一定時間(数
μsec〜数十μsec)駆動電圧を印加した状態で保
持してから、駆動電圧を遮断停止した後、所定時間内
に、第1電極56と第3電極61の間に、補助電圧を印
加する。補助電圧は、本実施形態では振動板55に形成
した第1電極56をアースとしているので、+の電位
(例えば300V)を第3電極61に印加する。
ecとするのが、エネルギーのロスをなくして効果的な
電圧の印加を行う観点から好ましい。すなわち、0.1
μsec未満である場合には、駆動電圧による変形量に
も依るが、振動板55が復元位置(元の位置)に戻るの
に必要な時間より短いため、振動板55の復元中に引張
力を与えることになり、エネルギーのロスが生じる(復
元後に引張力を与えるを与える方がロスが少ない)。一
方、10μsecより長い場合には、これも駆動電圧に
よる変形量にも依るが、振動板55が復元位置(元の位
置)を越え、更に1回振幅してしまう時間より長く、1
振幅後に元の位置に戻るタイミングで引張力を与えるこ
とになり、この場合も上記と同様にエネルギーのロスが
生じ、好ましくない。
って第2電極72側に引き付けられていた振動板55
が、駆動電圧の遮断により振動板55自体の回復力によ
って戻るとほぼ同時に、図9Bに示すように、前記補助
電圧の印加により、振動板55には図示する力F2が作
用する。つまり、振動板55は、第2電極72側と反対
側に早く引き戻される。
とき発生する圧力により、加圧室51内に充填されたイ
ンクは、ノズル54から液滴として飛翔し、記録シート
2上に着弾して所定の画像が形成される。
極56に対し第2電極72側と反対側の対向する位置
に、間隙を有して第3電極61を設け、第1および第2
電極56,72間に駆動電圧を印加することによって第
2電極72側に引き付けられていた振動板55が、この
駆動電圧の遮断により振動板55自身の回復力によって
戻る際に、第1および第3電極56,61間に補助電圧
を印加するようにしたので、静電気力により振動板55
を第2電極72側と反対側に強制的に引張ることがで
き、振動板55の復元力が増大する。
復元力だけで戻るのに比べて、振動板55を早く元の位
置に戻すことができ、振動板等の機械的構成の追随性が
増すことになるので、インクジェットヘッドの駆動周波
数を高めることが可能となる。したがって、次の印字の
準備が早くできるので、ヘッドの応答性が向上し、高速
印字が可能になる。
ノズル54より吐出するインク液滴の吐出速度は、第3
電極61を設けない場合に8m/secであったのに比
べ、10m/secと速くすることができた。これによ
り、インク液滴の吐出から記録媒体上に着弾するまでの
時間差により記録媒体上の着弾位置がずれることが防止
される。すなわちインク液滴の飛翔のばらつきが小さく
なるため、画像むらが防止され、良好な画像の記録を行
うことができる。
限定するために記載されたものではなく、本発明の技術
的思想内において当業者により種々変更が可能である。
たように、各加圧室51ごとに第3電極61とそれぞれ
のコンタクトラインとを、個別に形成するように構成し
た場合について説明したが、本発明はこのような構成に
限定されるものではなく、第3電極61のコンタクトラ
インを接続して共通電極とし、前述した補助電圧を全て
の第3電極61に印加するような構成とすることも可能
である。このようにすれば、ヘッド吐出駆動部105内
の各回路の構成が簡易となり、低コスト化を図ることが
できる。
動板自身の復元力だけで戻るのに比べて振動板を早く元
の位置に戻すことができ、振動板等の機械的構成の追随
性が増すことになるので、インクジェットヘッドの駆動
周波数を高めることが可能となる。したがって、次の印
字の準備が早くできるので、ヘッドの応答性が向上し、
高速印字が可能になる。また、インク液滴の吐出速度
を、第3電極を設けない場合に比べて速くすることがで
き、これにより、インク液滴の飛翔のばらつきが小さく
なり、良好な画像の記録を行うことができる。
した状態を保持してから電圧の印加を停止した後、0.
1〜10μsecの時間内に第1および第3電極間に電
圧を印加するようにすれば、エネルギーのロスをなくし
て効果的な電圧の印加を行う観点から好ましい。
るための斜視図である。
クジェットヘッドを含むキャリッジ周辺の構成を説明す
るための斜視図である。
図である。
3に示されるチャンネルプレートを透視して示す図であ
る。
するための図5に対応する断面を工程順に示した図であ
る。
明するためのブロック図である。
説明するための図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ノズルと、該ノズルに連通した加圧室
と、該加圧室内の圧力を変えるための振動板と、該振動
板に設けられた第1電極と、該第1電極に対し前記加圧
室側と反対側の対向する位置に間隙を有して設けられた
第2電極と、を備え、前記第1および第2電極間に電圧
を印加することにより前記振動板を変形させることで、
前記加圧室内のインクを前記ノズルから液滴として吐出
させるインクジェットヘッドにおいて、 前記第1電極に対し前記第2電極側と反対側の対向する
位置に間隙を有して第3電極を設けたことを特徴とする
インクジェットヘッド。 - 【請求項2】 ノズルと、該ノズルに連通した加圧室
と、該加圧室内の圧力を変えるための振動板と、該振動
板に設けられた第1電極と、該第1電極に対し前記加圧
室側と反対側の対向する位置に間隙を有して設けられた
第2電極と、前記第1電極に対し前記第2電極側と反対
側の対向する位置に間隙を有して設けられた第3電極
と、を備え、前記各電極間に電圧を印加することにより
前記振動板を変形させることで、前記加圧室内のインク
を前記ノズルから液滴として吐出させるインクジェット
ヘッドを駆動するための駆動装置であって、 前記第1および第2電極間に電圧を印加した状態を保持
してから電圧の印加を停止した後、所定時間内に前記第
1および第3電極間に電圧を印加する振動板駆動手段を
備えたことを特徴とするインクジェットヘッドの駆動装
置。 - 【請求項3】 前記所定時間は、0.1〜10μsec
であることを特徴とする請求項2記載のインクジェット
ヘッドの駆動装置。 - 【請求項4】 ノズルと、該ノズルに連通した加圧室
と、該加圧室内の圧力を変えるための振動板と、該振動
板に設けられた第1電極と、該第1電極に対し前記加圧
室側と反対側の対向する位置に間隙を有して設けられた
第2電極と、前記第1電極に対し前記第2電極側と反対
側の対向する位置に間隙を有して設けられた第3電極
と、前記第1および第2電極間に電圧を印加した状態を
保持してから電圧の印加を停止した後、所定時間内に前
記第1および第3電極間に電圧を印加する振動板駆動手
段と、を備え、 前記振動板駆動手段によって印加された電圧により前記
振動板を変形させることで、前記加圧室内のインクを前
記ノズルから液滴として吐出させて記録媒体上に画像形
成することを特徴とするインクジェット式記録装置。 - 【請求項5】 前記所定時間は、0.1〜10μsec
であることを特徴とする請求項4記載のインクジェット
式記録装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11943698A JPH11309850A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | インクジェットヘッドとその駆動装置およびインクジェット式記録装置 |
US09/298,510 US6309056B1 (en) | 1998-04-28 | 1999-04-22 | Ink jet head, drive method of ink jet head, and ink jet recording apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11943698A JPH11309850A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | インクジェットヘッドとその駆動装置およびインクジェット式記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11309850A true JPH11309850A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14761384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11943698A Pending JPH11309850A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | インクジェットヘッドとその駆動装置およびインクジェット式記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11309850A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6595622B2 (en) | 2001-03-29 | 2003-07-22 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Ink jet printhead with thick substrate providing reduced warpage |
EP1375152A1 (en) * | 2002-05-23 | 2004-01-02 | Eastman Kodak Company | Drop-on-demand liquid emission using asymmetrical electrostatic device |
EP1403055A1 (en) * | 2002-09-25 | 2004-03-31 | Eastman Kodak Company | Method of fabrication of electrostatic liquid emission device |
US6755512B2 (en) | 2001-07-30 | 2004-06-29 | Fuji Photo Film Co. Ltd | Liquid droplet ejection apparatus and inkjet recording head |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP11943698A patent/JPH11309850A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6595622B2 (en) | 2001-03-29 | 2003-07-22 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Ink jet printhead with thick substrate providing reduced warpage |
US6755512B2 (en) | 2001-07-30 | 2004-06-29 | Fuji Photo Film Co. Ltd | Liquid droplet ejection apparatus and inkjet recording head |
EP1375152A1 (en) * | 2002-05-23 | 2004-01-02 | Eastman Kodak Company | Drop-on-demand liquid emission using asymmetrical electrostatic device |
EP1403055A1 (en) * | 2002-09-25 | 2004-03-31 | Eastman Kodak Company | Method of fabrication of electrostatic liquid emission device |
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