JPH11293006A - 白色ポリエステルフィルム - Google Patents
白色ポリエステルフィルムInfo
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- JPH11293006A JPH11293006A JP10104889A JP10488998A JPH11293006A JP H11293006 A JPH11293006 A JP H11293006A JP 10104889 A JP10104889 A JP 10104889A JP 10488998 A JP10488998 A JP 10488998A JP H11293006 A JPH11293006 A JP H11293006A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】白色度、隠蔽性等に優れる白色ポリエステルフ
ィルムを提供すること。 【解決手段】ポリエステル樹脂と白色無機微粒子を主た
る構成成分とした白色ポリエステルフィルムにおいて、
該白色ポリエステルフィルム中に架橋された樹脂が分散
配合されていることを特徴とする白色ポリエステルフィ
ルム。
ィルムを提供すること。 【解決手段】ポリエステル樹脂と白色無機微粒子を主た
る構成成分とした白色ポリエステルフィルムにおいて、
該白色ポリエステルフィルム中に架橋された樹脂が分散
配合されていることを特徴とする白色ポリエステルフィ
ルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白色ポリエステル
フィルムに関するものである。詳しくは、架橋された樹
脂をフィルム内部に有し、白色度、隠蔽性等に優れた白
色ポリエステルフィルムに関する。
フィルムに関するものである。詳しくは、架橋された樹
脂をフィルム内部に有し、白色度、隠蔽性等に優れた白
色ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル樹脂中に炭酸カルシウム、
酸化チタン、硫酸バリュウム等の白色無機微粒子を多量
に含有せしめて白色ポリエステルフィルムを得ることは
よく知られている。このような白色ポリエステルフィル
ムは、従来より種々のものが提案されおり、その保持す
る優れた特性により磁気記録カードや印画紙、受容紙な
どの各種の用途に広く用いられている。
酸化チタン、硫酸バリュウム等の白色無機微粒子を多量
に含有せしめて白色ポリエステルフィルムを得ることは
よく知られている。このような白色ポリエステルフィル
ムは、従来より種々のものが提案されおり、その保持す
る優れた特性により磁気記録カードや印画紙、受容紙な
どの各種の用途に広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
白色ポリエステルフィルムにおいては、白色度や隠蔽性
等の特性をより高めるために、白色無機微粒子の含有量
を増していくと、該粒子の周囲や近傍にボイドが形成さ
れ、ボイド形成性の大きい粒子は、含有量に追随してボ
イド量も増すため、表層部の平滑性や緻密性が悪化し、
耐スクラッチ性が低下しやすい。
白色ポリエステルフィルムにおいては、白色度や隠蔽性
等の特性をより高めるために、白色無機微粒子の含有量
を増していくと、該粒子の周囲や近傍にボイドが形成さ
れ、ボイド形成性の大きい粒子は、含有量に追随してボ
イド量も増すため、表層部の平滑性や緻密性が悪化し、
耐スクラッチ性が低下しやすい。
【0004】さらには、ボイドの増加により、面積当た
りの低比重化が図れる場合もあるとはいえ、白色無機微
粒子の増量は、フィルム自体がより重くなってゴワゴワ
した感じになったり、後加工で削れ粉による汚れが生じ
やすい等の問題があった。
りの低比重化が図れる場合もあるとはいえ、白色無機微
粒子の増量は、フィルム自体がより重くなってゴワゴワ
した感じになったり、後加工で削れ粉による汚れが生じ
やすい等の問題があった。
【0005】本発明は、上述のような問題点を解決し、
高度の遮光性を保持し、しかも優れた白色度、隠蔽性等
を有する白色ポリエステルフィルムを提供することを目
的とする。
高度の遮光性を保持し、しかも優れた白色度、隠蔽性等
を有する白色ポリエステルフィルムを提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の白色ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂と
白色無機微粒子を主たる構成成分とする白色ポリエステ
ルフィルムにおいて、該白色ポリエステルフィルム中に
架橋された樹脂が分散配合されていることを特徴とする
白色ポリエステルフィルムである。
明の白色ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂と
白色無機微粒子を主たる構成成分とする白色ポリエステ
ルフィルムにおいて、該白色ポリエステルフィルム中に
架橋された樹脂が分散配合されていることを特徴とする
白色ポリエステルフィルムである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、さらに詳しく本発明の白色
ポリエステルフィルムについて説明をする。
ポリエステルフィルムについて説明をする。
【0008】本発明のフィルムは、ポリエステル樹脂と
白色無機微粒子を主たる構成成分とした白色ポリエステ
ルフィルムであって、該白色ポリエステルフィルム中に
架橋された樹脂が分散配合されてなることを特徴とす
る。
白色無機微粒子を主たる構成成分とした白色ポリエステ
ルフィルムであって、該白色ポリエステルフィルム中に
架橋された樹脂が分散配合されてなることを特徴とす
る。
【0009】本発明において、「ポリエステル樹脂と白
色無機微粒子を主たる構成成分とする」とは、ポリエス
テル樹脂及び白色無機微粒子がフィルム中50重量%、
好ましくは60重量%以上を占めるものを指し、適宜に
これら以外の他の物質を添加してもよい。
色無機微粒子を主たる構成成分とする」とは、ポリエス
テル樹脂及び白色無機微粒子がフィルム中50重量%、
好ましくは60重量%以上を占めるものを指し、適宜に
これら以外の他の物質を添加してもよい。
【0010】本発明において、架橋された樹脂とは、樹
脂あるいは反応開始剤や反応促進剤等の添加剤を加えた
樹脂を熱、光、電子線等によって架橋反応させたもので
あり、最終的には三次元網状構造を有するものである。
このような樹脂は、ポリエステル樹脂に対して溶解する
ことなく、溶融混合したときポリエステル樹脂中に微粒
子状に分散するとともに、延伸により該粒子の界面に微
細なボイドを形成する場合もある。さらには、白色無機
微粒子に比較し比重が小さいことから、白色無機微粒子
と同程度に微分散された場合、同量添加のもとではフィ
ルム中の微粒子は白色無機微粒子に比較しはるかに多い
ものとなる。
脂あるいは反応開始剤や反応促進剤等の添加剤を加えた
樹脂を熱、光、電子線等によって架橋反応させたもので
あり、最終的には三次元網状構造を有するものである。
このような樹脂は、ポリエステル樹脂に対して溶解する
ことなく、溶融混合したときポリエステル樹脂中に微粒
子状に分散するとともに、延伸により該粒子の界面に微
細なボイドを形成する場合もある。さらには、白色無機
微粒子に比較し比重が小さいことから、白色無機微粒子
と同程度に微分散された場合、同量添加のもとではフィ
ルム中の微粒子は白色無機微粒子に比較しはるかに多い
ものとなる。
【0011】本発明における前述架橋された樹脂として
は、架橋反応が可能な熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹
脂等を用いることができ、例えばポリエステル系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂
等から選ばれた少なくとも1種以上を用いることができ
るが、本発明においては、架橋方法やその反応性、架橋
された樹脂の諸特性等の点から架橋剤の併用で熱架橋化
の図れるものをより好ましく用いることができる。
は、架橋反応が可能な熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹
脂等を用いることができ、例えばポリエステル系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂
等から選ばれた少なくとも1種以上を用いることができ
るが、本発明においては、架橋方法やその反応性、架橋
された樹脂の諸特性等の点から架橋剤の併用で熱架橋化
の図れるものをより好ましく用いることができる。
【0012】さらに本発明では、架橋された樹脂の耐熱
性や分散性、本発明フィルムの耐摩耗性や機械的特性、
白色度等から前述樹脂の中でもポリエステル系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂を用いるのが好まし
い。
性や分散性、本発明フィルムの耐摩耗性や機械的特性、
白色度等から前述樹脂の中でもポリエステル系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂を用いるのが好まし
い。
【0013】また、架橋された樹脂は、加熱減量曲線に
おいて10重量%減量時の温度(窒素雰囲気下、(株)
島津製作所製熱重量分析装置TG−30Mを用いて測定
し、昇温速度20℃/分)が300℃以上、好ましくは
350℃以上になるまで架橋度を上げると、特に耐熱性
や耐摩耗性がより良好となるので好ましい。
おいて10重量%減量時の温度(窒素雰囲気下、(株)
島津製作所製熱重量分析装置TG−30Mを用いて測定
し、昇温速度20℃/分)が300℃以上、好ましくは
350℃以上になるまで架橋度を上げると、特に耐熱性
や耐摩耗性がより良好となるので好ましい。
【0014】本発明における架橋剤とは、前述樹脂に存
在する官能基、例えばヒドロキシル基、カルボキシル
基、グリシジル基、アミド基等と架橋反応する樹脂や化
合物であり、代表例としてはメチロール化或いはアルキ
ロール化した尿素系、メラミン系、アクリルアミド系、
ポリアミド系樹脂及びエポキシ化合物、イソシアネート
化合物、カップリング剤、アジリジン化合物、オキサゾ
リン化合物等を用いることができる。本発明では、これ
らの中でも、特に架橋反応性等からメラミン系、オキサ
ゾリン系、イソシアネート化合物を用いることが好まし
い。
在する官能基、例えばヒドロキシル基、カルボキシル
基、グリシジル基、アミド基等と架橋反応する樹脂や化
合物であり、代表例としてはメチロール化或いはアルキ
ロール化した尿素系、メラミン系、アクリルアミド系、
ポリアミド系樹脂及びエポキシ化合物、イソシアネート
化合物、カップリング剤、アジリジン化合物、オキサゾ
リン化合物等を用いることができる。本発明では、これ
らの中でも、特に架橋反応性等からメラミン系、オキサ
ゾリン系、イソシアネート化合物を用いることが好まし
い。
【0015】架橋剤は単独、場合によっては2種以上を
併用してもよい。架橋剤量は架橋剤の種類によって適宜
選択されればよいが、通常は樹脂固形分100重量部に
対し、0.01〜50重量部が好ましく、0.2〜30
重量部の範囲がより好ましい。架橋剤には、架橋触媒を
併用するとより架橋反応が進むためにさらに好ましい。
架橋剤を加えた樹脂の架橋反応は、通常は加熱による方
法が一般的である。
併用してもよい。架橋剤量は架橋剤の種類によって適宜
選択されればよいが、通常は樹脂固形分100重量部に
対し、0.01〜50重量部が好ましく、0.2〜30
重量部の範囲がより好ましい。架橋剤には、架橋触媒を
併用するとより架橋反応が進むためにさらに好ましい。
架橋剤を加えた樹脂の架橋反応は、通常は加熱による方
法が一般的である。
【0016】また、フィルム中における架橋された樹脂
の分散配合量は、特に限定されないが、0.01〜20
重量%が好ましく、0.1〜15重量%の範囲にあるも
のがより好ましい。分散配合量が上述範囲外では、白色
度や隠蔽性等の特性を向上させることが難しくなった
り、フィルム表面の平滑性や緻密性が悪化する場合があ
るので好ましくない。
の分散配合量は、特に限定されないが、0.01〜20
重量%が好ましく、0.1〜15重量%の範囲にあるも
のがより好ましい。分散配合量が上述範囲外では、白色
度や隠蔽性等の特性を向上させることが難しくなった
り、フィルム表面の平滑性や緻密性が悪化する場合があ
るので好ましくない。
【0017】また、フィルム中における架橋された樹脂
の平均分散径は、0.05〜5μmが好ましく、0.1
〜3μmの範囲にあるものがより好ましい。平均分散径
が上述範囲外では均一分散化が難しくなったり、フィル
ム表面の平滑性が悪化する場合があるので好ましくな
い。
の平均分散径は、0.05〜5μmが好ましく、0.1
〜3μmの範囲にあるものがより好ましい。平均分散径
が上述範囲外では均一分散化が難しくなったり、フィル
ム表面の平滑性が悪化する場合があるので好ましくな
い。
【0018】さらに架橋された樹脂は、分散性や耐摩耗
性等を良化せしめるための表面処理等が施されたものを
用いてもよい。
性等を良化せしめるための表面処理等が施されたものを
用いてもよい。
【0019】本発明では、本発明の白色ポリエステルフ
ィルムに、より鮮明な白色性や青味を呈した高級なイメ
ージの色目を与えるために蛍光増白剤を含有せしめるこ
とが望ましい。
ィルムに、より鮮明な白色性や青味を呈した高級なイメ
ージの色目を与えるために蛍光増白剤を含有せしめるこ
とが望ましい。
【0020】本発明において、ポリエステル樹脂とは、
ジオールとジカルボン酸とから縮重合によって得られる
ポリマーであり、ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸等で代表されるものであ
り、またジオールとは、エチレングリコール、トリメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘ
キサンジメタノール等で代表されものである。具体的に
は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘ
キシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレート等を使用するこ
とができる。本発明の場合、特にポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。
ジオールとジカルボン酸とから縮重合によって得られる
ポリマーであり、ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸等で代表されるものであ
り、またジオールとは、エチレングリコール、トリメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘ
キサンジメタノール等で代表されものである。具体的に
は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘ
キシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレート等を使用するこ
とができる。本発明の場合、特にポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。
【0021】もちろん、これらのポリエステル樹脂は、
ホモポリエステルであっても、コポリエステルであって
もよく、共重合成分としては、例えば、ジエチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリ
コール等のジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フ
タル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等のジカルボン
酸成分を用いることができる。
ホモポリエステルであっても、コポリエステルであって
もよく、共重合成分としては、例えば、ジエチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリ
コール等のジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フ
タル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等のジカルボン
酸成分を用いることができる。
【0022】また、このポリエステル樹脂の中には、必
要に応じて、本発明の効果が損なわれない範囲内で、適
宜な添加剤、例えば、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、耐侯
安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、染料、分散剤、カ
ップリング剤等を配合してもよい。
要に応じて、本発明の効果が損なわれない範囲内で、適
宜な添加剤、例えば、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、耐侯
安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、染料、分散剤、カ
ップリング剤等を配合してもよい。
【0023】本発明に用いられるポリエステル樹脂とし
ては、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエ
チレンテレフタレートフィルムは耐水性、耐久性、耐薬
品性等に優れているからである。
ては、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエ
チレンテレフタレートフィルムは耐水性、耐久性、耐薬
品性等に優れているからである。
【0024】本発明における白色無機微粒子としては、
例えば、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、シリ
カ、タルク、カオリン、フッ化リチウム、フッ化カルシ
ウム、硫酸バリュウム、硫化亜鉛、アルミナ、リン酸カ
ルシウム、マイカ等を用いることができる。これらの中
から選ばれた少なくとも1種以上が用いられればよい
が、本発明においては、特に白色度やその反射率の点か
ら炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリュウム等の無
機粒子を使用することがより好ましい。また、白色無機
微粒子は多孔質や中空多孔質等の形態であってもよく、
さらには、樹脂に対する分散性を良化せしめるための表
面処理が施されたものを用いてもよい。
例えば、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、シリ
カ、タルク、カオリン、フッ化リチウム、フッ化カルシ
ウム、硫酸バリュウム、硫化亜鉛、アルミナ、リン酸カ
ルシウム、マイカ等を用いることができる。これらの中
から選ばれた少なくとも1種以上が用いられればよい
が、本発明においては、特に白色度やその反射率の点か
ら炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリュウム等の無
機粒子を使用することがより好ましい。また、白色無機
微粒子は多孔質や中空多孔質等の形態であってもよく、
さらには、樹脂に対する分散性を良化せしめるための表
面処理が施されたものを用いてもよい。
【0025】白色無機微粒子の平均粒子径は、0.05
〜5μmが好ましく、0.1〜3μmの範囲にあるもの
がより好ましい。平均粒子径が上述範囲外では均一分散
化が難しくなったり、フィルム表面の平滑性が悪化する
場合があるので好ましくない。 また、白色無機微粒子
の添加量は、特に限定されないが、5〜35重量%が好
ましく、10〜25重量%の範囲にあるものがより好ま
しい。添加量が上述範囲未満では、フィルムの白色度や
隠蔽性等の特性を向上させることが難しい。逆に上述範
囲以上では、延伸時にフィルム破れや、後加工の際に粉
発生等の不都合を生じる場合がある。
〜5μmが好ましく、0.1〜3μmの範囲にあるもの
がより好ましい。平均粒子径が上述範囲外では均一分散
化が難しくなったり、フィルム表面の平滑性が悪化する
場合があるので好ましくない。 また、白色無機微粒子
の添加量は、特に限定されないが、5〜35重量%が好
ましく、10〜25重量%の範囲にあるものがより好ま
しい。添加量が上述範囲未満では、フィルムの白色度や
隠蔽性等の特性を向上させることが難しい。逆に上述範
囲以上では、延伸時にフィルム破れや、後加工の際に粉
発生等の不都合を生じる場合がある。
【0026】本発明では、前述白色無機微粒子以外にも
ポリエステル樹脂の重縮合反応系で触媒残渣とリン化合
物との反応により析出した微粒子を併用することもでき
る。析出微粒子としては、例えばカルシウム、リチウム
及びリン化合物からなるもの、またはカルシウム、マグ
ネシウム及びリン化合物から成るもの等を用いることが
できる。これらの粒子の樹脂中での含有量はポリエステ
ル樹脂100重量部に対して0.05〜1重量部の範囲
にあることが好ましい。
ポリエステル樹脂の重縮合反応系で触媒残渣とリン化合
物との反応により析出した微粒子を併用することもでき
る。析出微粒子としては、例えばカルシウム、リチウム
及びリン化合物からなるもの、またはカルシウム、マグ
ネシウム及びリン化合物から成るもの等を用いることが
できる。これらの粒子の樹脂中での含有量はポリエステ
ル樹脂100重量部に対して0.05〜1重量部の範囲
にあることが好ましい。
【0027】本発明において、蛍光増白剤とは、太陽光
中や人工光中の紫外線を吸収し、これを紫〜青色の可視
光線に変え輻射する機能を保持し、その蛍光作用により
高分子物質の明度を低下させることなく白度を助長させ
る化合物である。蛍光増白剤としては、商品名“ユビテ
ック”(チバガイギー社)、“OB−1”(イーストマ
ン社)、“TBO”(住友精化(株))、“ケイコー
ル”(日本曹達(株))、“カヤライト”(日本化薬
(株))、“リューコプア”EGM(クライアントジャ
パン(株))等を用いることができる。蛍光増白剤は、
特に限定されるものではなく、単独、場合によっては2
種以上の併用であってもよい。本発明では、特に耐熱性
に優れ、前述ポリエステル樹脂との相溶性がよく均一分
散できるとともに、着色が少なく、樹脂に悪影響を及ぼ
さないものを選択することが望ましい。
中や人工光中の紫外線を吸収し、これを紫〜青色の可視
光線に変え輻射する機能を保持し、その蛍光作用により
高分子物質の明度を低下させることなく白度を助長させ
る化合物である。蛍光増白剤としては、商品名“ユビテ
ック”(チバガイギー社)、“OB−1”(イーストマ
ン社)、“TBO”(住友精化(株))、“ケイコー
ル”(日本曹達(株))、“カヤライト”(日本化薬
(株))、“リューコプア”EGM(クライアントジャ
パン(株))等を用いることができる。蛍光増白剤は、
特に限定されるものではなく、単独、場合によっては2
種以上の併用であってもよい。本発明では、特に耐熱性
に優れ、前述ポリエステル樹脂との相溶性がよく均一分
散できるとともに、着色が少なく、樹脂に悪影響を及ぼ
さないものを選択することが望ましい。
【0028】蛍光増白剤の含有量は、0.005〜1重
量%が好ましく、0.05〜0.5重量%の範囲にある
ものがより好ましい。含有量が上述範囲より低いと充分
な増白効果が得られにくく、上述範囲を越えるものは均
一分散性や白色度が低下しやすい。
量%が好ましく、0.05〜0.5重量%の範囲にある
ものがより好ましい。含有量が上述範囲より低いと充分
な増白効果が得られにくく、上述範囲を越えるものは均
一分散性や白色度が低下しやすい。
【0029】本発明において、白色ポリエステルフィル
ムの厚みは、特に限定されないが、通常10〜500μ
m、好ましくは20〜300μm程度の範囲にあるもの
が基材フィルムとしての実用面での取扱性に優れるので
好ましい。
ムの厚みは、特に限定されないが、通常10〜500μ
m、好ましくは20〜300μm程度の範囲にあるもの
が基材フィルムとしての実用面での取扱性に優れるので
好ましい。
【0030】また、本発明の白色ポリエステルフィルム
の光学濃度は、0.5以上、2以下であることが好まし
い。さらに好ましくは、0.8以上、1.5以下であ
る。光学濃度が0.6未満であると、フィルムの隠蔽性
が小さいため裏側が透けて見え、一般に好ましくない。
また、光学濃度が2を越えるためには、多量の粒子を含
ませる必要があり、そのためフィルムの強度が弱くなる
場合があり好ましくない。
の光学濃度は、0.5以上、2以下であることが好まし
い。さらに好ましくは、0.8以上、1.5以下であ
る。光学濃度が0.6未満であると、フィルムの隠蔽性
が小さいため裏側が透けて見え、一般に好ましくない。
また、光学濃度が2を越えるためには、多量の粒子を含
ませる必要があり、そのためフィルムの強度が弱くなる
場合があり好ましくない。
【0031】また、本発明の白色ポリエステルフィルム
において、白色度は70%以上、120%以下が好まし
い。さらに好ましくは80%以上、110%以下であ
る。白色度が70%未満では、白さが不足し、110%
を越える白色度を出す場合には粒子の多量添加やボイド
を多量に形成させる必要があり、表面の平滑性が損なわ
れたり、フィルム強度の低下が起こる場合がある。
において、白色度は70%以上、120%以下が好まし
い。さらに好ましくは80%以上、110%以下であ
る。白色度が70%未満では、白さが不足し、110%
を越える白色度を出す場合には粒子の多量添加やボイド
を多量に形成させる必要があり、表面の平滑性が損なわ
れたり、フィルム強度の低下が起こる場合がある。
【0032】好ましく作られた本発明の白色ポリエステ
ルフィルムは、白色度は、概して90%以上、さらには
95%以上と、くすみ感のない、非常に美しい白さを示
すものである。
ルフィルムは、白色度は、概して90%以上、さらには
95%以上と、くすみ感のない、非常に美しい白さを示
すものである。
【0033】また、本発明の白色ポリエステルフィルム
は、色差計によって求めた色調b値が2〜−5、好まし
くは0〜−3の範囲にあるのがより白さが鮮明となるの
で好ましい。色調b値が上述範囲外の場合には見かけの
白さが不足し、受像基材としたとき色調の鮮明性が低下
しやすい。
は、色差計によって求めた色調b値が2〜−5、好まし
くは0〜−3の範囲にあるのがより白さが鮮明となるの
で好ましい。色調b値が上述範囲外の場合には見かけの
白さが不足し、受像基材としたとき色調の鮮明性が低下
しやすい。
【0034】また、本発明の白色ポリエステルフィルム
は、表面の光沢度が40%以上、好ましくは50%以上
である。光沢度が40%以下では、受像基材としたとき
高精細な画像の形成が難しいものとなる。
は、表面の光沢度が40%以上、好ましくは50%以上
である。光沢度が40%以下では、受像基材としたとき
高精細な画像の形成が難しいものとなる。
【0035】本発明の白色ポリエステルフィルムは、そ
れ単独で用いられてもよいが、所望に応じて、適宜に紙
などと張り合わされて用いられてもよい。
れ単独で用いられてもよいが、所望に応じて、適宜に紙
などと張り合わされて用いられてもよい。
【0036】次に、本発明の白色ポリエステルフィルム
の製造方法について、いくつかの例を説明するが、本発
明は、かかる例のみに限定されるものではない。
の製造方法について、いくつかの例を説明するが、本発
明は、かかる例のみに限定されるものではない。
【0037】ポリエステル樹脂のチップと、白色無機微
粒子のマスターチップ及び架橋された樹脂とを混合し十
分に真空乾燥した後に、270〜300℃に加熱された
押出機に供給する。このとき、架橋された樹脂の形態は
微粒子であってもマスターチップであってもよく、さら
にはポリエステルフィルムの表面に塗設されたものの微
粉砕品であってもよい。特に、フィルム表面に塗設され
たものの微粉砕品は、分散性に優れるので好ましい。
粒子のマスターチップ及び架橋された樹脂とを混合し十
分に真空乾燥した後に、270〜300℃に加熱された
押出機に供給する。このとき、架橋された樹脂の形態は
微粒子であってもマスターチップであってもよく、さら
にはポリエステルフィルムの表面に塗設されたものの微
粉砕品であってもよい。特に、フィルム表面に塗設され
たものの微粉砕品は、分散性に優れるので好ましい。
【0038】この溶融されたシートを、表面温度10〜
60℃に冷却されたドラム上で静電気で密着冷却固化
し、未延伸フィルムを作製する。該未延伸フィルムを8
0〜120℃に加熱したロール群に導き、長手方向に2
〜5倍延伸し、20〜30℃のロール群で冷却する。
60℃に冷却されたドラム上で静電気で密着冷却固化
し、未延伸フィルムを作製する。該未延伸フィルムを8
0〜120℃に加熱したロール群に導き、長手方向に2
〜5倍延伸し、20〜30℃のロール群で冷却する。
【0039】続いて長手方向に延伸したフィルムの両端
をクリップで把持しながらテンターに導き、90〜14
0℃に加熱した雰囲気中で長手方向に垂直な方向に横延
伸をする。
をクリップで把持しながらテンターに導き、90〜14
0℃に加熱した雰囲気中で長手方向に垂直な方向に横延
伸をする。
【0040】延伸倍率は、縦、横それぞれ2〜5倍に延
伸するが、その面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は
6〜20倍であることが好ましい。面積倍率が6倍未満
であると得られるフィルムの白さが不十分となり、逆に
20倍を越えると延伸時に破れを生じやすくなる傾向が
ある。
伸するが、その面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は
6〜20倍であることが好ましい。面積倍率が6倍未満
であると得られるフィルムの白さが不十分となり、逆に
20倍を越えると延伸時に破れを生じやすくなる傾向が
ある。
【0041】こうして得られた二軸延伸フィルムの平面
性、寸法安定性を付与するために、テンター内で150
〜230℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷
やして巻き取り、本発明のフィルムを得ることができ
る。
性、寸法安定性を付与するために、テンター内で150
〜230℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷
やして巻き取り、本発明のフィルムを得ることができ
る。
【0042】
【特性の測定方法および評価方法】本発明の特性値は、
次の評価方法、評価基準による。
次の評価方法、評価基準による。
【0043】(1)粒子の平均粒子径 粒子をエタノール中に分散させ、遠心沈降式粒度分布測
定装置((株)堀場製作所製CAPA4500)を用い
て測定し、体積平均径を算出し平均粒子径とした。
定装置((株)堀場製作所製CAPA4500)を用い
て測定し、体積平均径を算出し平均粒子径とした。
【0044】(2)色調 フィルムの表面色を日本電色工業(株)製色差計ND−
6Bを用いて測定し、得られたb値で判定する。
6Bを用いて測定し、得られたb値で判定する。
【0045】(3)白色度 JIS−L−1015に準じて、島津製作所(株)製U
V−2600用いて波長450nm及び550nmにお
ける反射率をそれぞれB%、G%としたとき、白色度
(%)=4B−3Gで表わす。
V−2600用いて波長450nm及び550nmにお
ける反射率をそれぞれB%、G%としたとき、白色度
(%)=4B−3Gで表わす。
【0046】(4)隠蔽性 光学濃度で求め、光学濃度計(マクベス社製 TR92
7)を用いて測定した。測定値が大きいほど、隠蔽性が
高い。
7)を用いて測定した。測定値が大きいほど、隠蔽性が
高い。
【0047】(5)光沢度 デジタル変角光沢度計UGV−5D(スガ試験機(株)
製)を用い、変光角60゜、入光角60゜での値を求め
た。
製)を用い、変光角60゜、入光角60゜での値を求め
た。
【0048】(6)架橋された樹脂の含有量 一定量のフィルムを、オルトクロロフェノール中で溶解
あるいはアルカリ分解し、未溶解物を遠心分離法で分離
する。次に、未溶解物を比重差によって白色無機微粒子
と分離し、各々の重量差より含有量(%)を求めた。
あるいはアルカリ分解し、未溶解物を遠心分離法で分離
する。次に、未溶解物を比重差によって白色無機微粒子
と分離し、各々の重量差より含有量(%)を求めた。
【0049】(7)耐スクラッチ性 フィルムを幅1/2インチのテープ状にスリットしたも
のをフープ走行試験機を用いてステンレス製ガイドピン
(表面粗度:Raで40nm)上を、走行速度30m/
分、巻き付け角90゜、出側張力50g、走行回数15
往復で走行させる。走行後、ガイドピン表面に付着した
付着粉を目視で観察し、次の基準で判定を行った。
のをフープ走行試験機を用いてステンレス製ガイドピン
(表面粗度:Raで40nm)上を、走行速度30m/
分、巻き付け角90゜、出側張力50g、走行回数15
往復で走行させる。走行後、ガイドピン表面に付着した
付着粉を目視で観察し、次の基準で判定を行った。
【0050】 全く粉が付着していない 5点 やや粉が付着している 3点 多量に粉が付着している 1点 各点の間を4点、2点とし、4点より点数の高いものを
耐スクラッチ性良好とした。
耐スクラッチ性良好とした。
【0051】
【実施例】本発明を以下の実施例、比較例を用いて説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0052】実施例1 ポリエチレンテレフタレートのチップに、白色無機微粒
子として平均粒子径0.23μmのアナターゼ型酸化チ
タンを14重量%及び架橋された樹脂として平均粒子径
0.21μmのスチレン−ジビニルベンゼン架橋共重合
体を2.5%、蛍光増白剤“OB−1”(イーストマン
社製)を0.04重量%添加した原料を混合し180℃
で3時間真空乾燥した後に、押出機に供給し、常法によ
り285℃で溶融してTダイ口金からシート状に押出し
た。
子として平均粒子径0.23μmのアナターゼ型酸化チ
タンを14重量%及び架橋された樹脂として平均粒子径
0.21μmのスチレン−ジビニルベンゼン架橋共重合
体を2.5%、蛍光増白剤“OB−1”(イーストマン
社製)を0.04重量%添加した原料を混合し180℃
で3時間真空乾燥した後に、押出機に供給し、常法によ
り285℃で溶融してTダイ口金からシート状に押出し
た。
【0053】次に、該溶融体シートを表面温度25℃に
保たれた冷却ドラム上に静電荷法で密着冷却固化させ
た。続いて、該未延伸フィルムを常法に従い長手方向に
は97℃に加熱されたロール群を用いて3.3倍延伸
し、25℃のロール群で冷却した。さらに該延伸フィル
ムをテンターに導き120℃に加熱された雰囲気中で長
手に垂直な方向に3.5倍延伸した。その後テンター内
で220℃の熱固定を行い均一に徐冷後に巻き取り、厚
さ50μmの白色ポリエステルフィルムを得た。
保たれた冷却ドラム上に静電荷法で密着冷却固化させ
た。続いて、該未延伸フィルムを常法に従い長手方向に
は97℃に加熱されたロール群を用いて3.3倍延伸
し、25℃のロール群で冷却した。さらに該延伸フィル
ムをテンターに導き120℃に加熱された雰囲気中で長
手に垂直な方向に3.5倍延伸した。その後テンター内
で220℃の熱固定を行い均一に徐冷後に巻き取り、厚
さ50μmの白色ポリエステルフィルムを得た。
【0054】かくして得られた白色ポリエステルフィル
ムの特性は、表1の通りであり、白色度、隠蔽性、耐ス
クラッチ性に優れたものであった。
ムの特性は、表1の通りであり、白色度、隠蔽性、耐ス
クラッチ性に優れたものであった。
【0055】実施例2 実施例1に基づき、実施例1の押出機に供給する原料の
白色無機微粒子として、平均粒子径0.6μmの硫酸バ
リュウムを18重量%添加したものを用いた他は、実施
例1と同一手法でフィルムを得た。白色ポリエステルフ
ィルムの特性は、表1に示した如く、各特性に優れたも
のであった。
白色無機微粒子として、平均粒子径0.6μmの硫酸バ
リュウムを18重量%添加したものを用いた他は、実施
例1と同一手法でフィルムを得た。白色ポリエステルフ
ィルムの特性は、表1に示した如く、各特性に優れたも
のであった。
【0056】実施例3 実施例1に基づき、実施例1の押出機に供給する原料の
架橋された樹脂として、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの製膜工程内で、配向完了前に以下の組成の塗料
が両面に塗布された、最終的に塗布厚み0.4μmを有
する厚さ50μmのポリエステルフィルム“ルミラー”
(東レ(株)製)を用い、該フィルムを裁断機にかけて
破片を10mm角以下に微粉砕処理し、さらにペレット
化したものを45重量%添加して、架橋された樹脂の実
質含有量が0.36重量%としたものを用いた他は、実
施例1と同一手法でフィルムを得た。白色ポリエステル
フィルムの特性は、表1に示した如く、各特性に優れた
ものであった。尚、製膜工程内での塗工は、まず、常法
によって冷却ドラム上に押出成形された未延伸フィルム
を縦方向に95℃で3.2倍延伸した後、表面にコロナ
放電処理を施こし、塗料をグラビアコート法で塗布し
た。その後、該塗料を乾燥しつつ、横方法に125℃で
3.4倍延伸し、さらに220℃雰囲気下で3%弛緩さ
せつつ熱処理を施した。
架橋された樹脂として、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの製膜工程内で、配向完了前に以下の組成の塗料
が両面に塗布された、最終的に塗布厚み0.4μmを有
する厚さ50μmのポリエステルフィルム“ルミラー”
(東レ(株)製)を用い、該フィルムを裁断機にかけて
破片を10mm角以下に微粉砕処理し、さらにペレット
化したものを45重量%添加して、架橋された樹脂の実
質含有量が0.36重量%としたものを用いた他は、実
施例1と同一手法でフィルムを得た。白色ポリエステル
フィルムの特性は、表1に示した如く、各特性に優れた
ものであった。尚、製膜工程内での塗工は、まず、常法
によって冷却ドラム上に押出成形された未延伸フィルム
を縦方向に95℃で3.2倍延伸した後、表面にコロナ
放電処理を施こし、塗料をグラビアコート法で塗布し
た。その後、該塗料を乾燥しつつ、横方法に125℃で
3.4倍延伸し、さらに220℃雰囲気下で3%弛緩さ
せつつ熱処理を施した。
【0057】[塗料組成] ・樹脂:メタクリル酸とグリシジルアクリレートを各2
0モル%グラフト結合させた水分散性ポリエステル共重
合体(商品名:高松油脂(株)製“ペスレジン”604
G)100重量部 ・架橋剤:メラミン系架橋剤(商品名:三和ケミカル
(株)製“ニカラック”MW12LF)10重量部 ・添加剤:シリカゾル(平均粒径0.14μm)2重量
部 実施例4 実施例3に基づき、実施例3の押出機に供給する原料の
架橋された樹脂として、以下の組成の塗料が両面に塗布
されたものを用いた他は、実施例3と同一手法でフィル
ムを得た。白色ポリエステルフィルムの特性は、表1に
示した如く、各特性に優れたものであった。
0モル%グラフト結合させた水分散性ポリエステル共重
合体(商品名:高松油脂(株)製“ペスレジン”604
G)100重量部 ・架橋剤:メラミン系架橋剤(商品名:三和ケミカル
(株)製“ニカラック”MW12LF)10重量部 ・添加剤:シリカゾル(平均粒径0.14μm)2重量
部 実施例4 実施例3に基づき、実施例3の押出機に供給する原料の
架橋された樹脂として、以下の組成の塗料が両面に塗布
されたものを用いた他は、実施例3と同一手法でフィル
ムを得た。白色ポリエステルフィルムの特性は、表1に
示した如く、各特性に優れたものであった。
【0058】[塗料組成] ・樹脂:メチルメタクリレート/エチルアクリレート
(50/50)モル%に官能基としてカルボキシル基、
メチロール基を各々2.5重量部導入した水分散性アク
リル共重合体樹脂100重量部 ・架橋剤:メラミン系架橋剤(商品名:三和ケミカル
(株)製“ニカラック”MW12LF)10重量部 ・添加剤:シリカゾル(平均粒径0.14μm)2重量
部 実施例5 実施例3に基づき、実施例3の押出機に供給する原料の
架橋された樹脂として、以下の組成の塗料が両面に塗布
されたものを用いた他は、実施例3と同一手法でフィル
ムを得た。白色ポリエステルフィルムの特性は、表1に
示した如く、各特性に優れたものであった。
(50/50)モル%に官能基としてカルボキシル基、
メチロール基を各々2.5重量部導入した水分散性アク
リル共重合体樹脂100重量部 ・架橋剤:メラミン系架橋剤(商品名:三和ケミカル
(株)製“ニカラック”MW12LF)10重量部 ・添加剤:シリカゾル(平均粒径0.14μm)2重量
部 実施例5 実施例3に基づき、実施例3の押出機に供給する原料の
架橋された樹脂として、以下の組成の塗料が両面に塗布
されたものを用いた他は、実施例3と同一手法でフィル
ムを得た。白色ポリエステルフィルムの特性は、表1に
示した如く、各特性に優れたものであった。
【0059】[塗料組成] ・樹脂:水系自己乳化型反応性ウレタン(商品名:第一
工業製薬(株)製“エラストロン”E−37)100重
量部 ・添加剤:シリカゾル(平均粒径0.14μm)2重量
部 比較例1 実施例1に基づき、実施例1の押出機に供給する原料
を、架橋された樹脂を除いた系とし、白色無機微粒子と
して平均粒子径1.2μmの炭酸カルシウムを16重量
%添加したもの用いた他は、実施例1と同一手法でフィ
ルムを得た。白色ポリエステルフィルムの特性は、表1
に示した如く、光沢度が低く、耐スクラッチ性に劣るも
のであった。
工業製薬(株)製“エラストロン”E−37)100重
量部 ・添加剤:シリカゾル(平均粒径0.14μm)2重量
部 比較例1 実施例1に基づき、実施例1の押出機に供給する原料
を、架橋された樹脂を除いた系とし、白色無機微粒子と
して平均粒子径1.2μmの炭酸カルシウムを16重量
%添加したもの用いた他は、実施例1と同一手法でフィ
ルムを得た。白色ポリエステルフィルムの特性は、表1
に示した如く、光沢度が低く、耐スクラッチ性に劣るも
のであった。
【0060】比較例2 実施例1に基づき、実施例1の押出機に供給する原料
を、架橋された樹脂を除いた系とし、白色無機微粒子と
して平均粒子径1.2μmの硫酸バリュウムを14重量
%添加したものを用いた他は、実施例1と同一手法でフ
ィルムを得た。白色ポリエステルフィルムの特性を表1
に示した。該フィルムは、隠蔽性光が低く、耐スクラッ
チ性に劣るものであった。
を、架橋された樹脂を除いた系とし、白色無機微粒子と
して平均粒子径1.2μmの硫酸バリュウムを14重量
%添加したものを用いた他は、実施例1と同一手法でフ
ィルムを得た。白色ポリエステルフィルムの特性を表1
に示した。該フィルムは、隠蔽性光が低く、耐スクラッ
チ性に劣るものであった。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明の白色ポリエステルフィルムは、
ポリエステル樹脂と白色無機微粒子とを主たる構成成分
としたものに、さらに架橋された樹脂を分散配合せしめ
たので、光の散乱が有効に作用して高白色のものが得ら
れ、白さを基調とする印画紙や感熱転写受容紙などに用
いられたとき、従来品とはまた違った高級なイメージを
与えることができる。
ポリエステル樹脂と白色無機微粒子とを主たる構成成分
としたものに、さらに架橋された樹脂を分散配合せしめ
たので、光の散乱が有効に作用して高白色のものが得ら
れ、白さを基調とする印画紙や感熱転写受容紙などに用
いられたとき、従来品とはまた違った高級なイメージを
与えることができる。
【0063】さらに、同様の理由で、本発明の白色ポリ
エステルフィルムは、優れた遮光性も兼備しているので
透過光が少なくきれいな白色性を発現させることができ
るので、画像形成において、上記特性と合わせて特に鮮
明な画像を提供できるものである。
エステルフィルムは、優れた遮光性も兼備しているので
透過光が少なくきれいな白色性を発現させることができ
るので、画像形成において、上記特性と合わせて特に鮮
明な画像を提供できるものである。
【0064】本発明の白色ポリエステルフィルムは、上
記のような優れた特性を有するので、カード、シール、
宅配便伝票、ビデオプリンター用受像紙、バーコードプ
リンター用受像紙、インクジェット用受像紙、ポスタ
ー、地図、無塵紙、表示板、印画紙、複写紙などの幅広
い用途に好適に使用できるが、特に表面に印字または印
刷されるための基材、特にカラー印刷基材に最適に用い
られる。
記のような優れた特性を有するので、カード、シール、
宅配便伝票、ビデオプリンター用受像紙、バーコードプ
リンター用受像紙、インクジェット用受像紙、ポスタ
ー、地図、無塵紙、表示板、印画紙、複写紙などの幅広
い用途に好適に使用できるが、特に表面に印字または印
刷されるための基材、特にカラー印刷基材に最適に用い
られる。
Claims (9)
- 【請求項1】ポリエステル樹脂と白色無機微粒子を主た
る構成成分とする白色ポリエステルフィルムにおいて、
該白色ポリエステルフィルム中に架橋された樹脂が分散
配合されていることを特徴とする白色ポリエステルフィ
ルム。 - 【請求項2】架橋された樹脂の分散配合量が、0.01
〜20重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に
記載の白色ポリエステルフィルム。 - 【請求項3】架橋された樹脂が、ポリエステル系樹脂、
アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂から選ばれた少なくと
も1種以上からなることを特徴とする請求項1または請
求項2に記載の白色ポリエステルフィルム。 - 【請求項4】架橋が架橋剤の併用のもとに図られたこと
を特徴とする請求項3に記載の白色ポリエステルフィル
ム。 - 【請求項5】白色ポリエステルフィルムが、蛍光増白剤
を含有してなることを特徴とする請求項1〜請求項4の
いずれかに記載の白色ポリエステルフィルム。 - 【請求項6】光学濃度が、0.5以上で2以下、白色度
が70%以上で120%以下であることを特徴とする請
求項1〜請求項5のいずれかに記載の白色ポリエステル
フィルム。 - 【請求項7】色差計によって求めた色調b値が、2〜−
5の範囲にあることを特徴とする請求項1〜請求項6の
いずれかに記載の白色ポリエステルフィルム。 - 【請求項8】光沢度が、40%以上であることを特徴と
する請求項1〜請求項7のいずれかに記載の白色ポリエ
ステルフィルム。 - 【請求項9】架橋された樹脂が、ポリエステルフィルム
の表面上に塗設されたものの粉砕品から供給されること
を特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の白
色ポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10104889A JPH11293006A (ja) | 1998-04-15 | 1998-04-15 | 白色ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10104889A JPH11293006A (ja) | 1998-04-15 | 1998-04-15 | 白色ポリエステルフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11293006A true JPH11293006A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14392749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10104889A Pending JPH11293006A (ja) | 1998-04-15 | 1998-04-15 | 白色ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11293006A (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06198652A (ja) * | 1993-01-06 | 1994-07-19 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | 塗装プラスチック成形体の処理方法及びその再生方法 |
JPH08138230A (ja) * | 1994-11-07 | 1996-05-31 | Diafoil Co Ltd | 磁気カード用ポリエステルフィルム |
JPH0952333A (ja) * | 1995-08-10 | 1997-02-25 | Diafoil Co Ltd | 磁気カード用白色フィルム |
JPH09272793A (ja) * | 1996-04-05 | 1997-10-21 | Toray Ind Inc | ポリエステル組成物およびそれからなる成形品 |
JPH1052861A (ja) * | 1996-08-08 | 1998-02-24 | Toray Ind Inc | ラミネート成形用フイルム |
JPH11286092A (ja) * | 1998-04-02 | 1999-10-19 | Toray Ind Inc | 積層ポリエステルフィルムおよびその製造方法 |
-
1998
- 1998-04-15 JP JP10104889A patent/JPH11293006A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06198652A (ja) * | 1993-01-06 | 1994-07-19 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | 塗装プラスチック成形体の処理方法及びその再生方法 |
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JPH0952333A (ja) * | 1995-08-10 | 1997-02-25 | Diafoil Co Ltd | 磁気カード用白色フィルム |
JPH09272793A (ja) * | 1996-04-05 | 1997-10-21 | Toray Ind Inc | ポリエステル組成物およびそれからなる成形品 |
JPH1052861A (ja) * | 1996-08-08 | 1998-02-24 | Toray Ind Inc | ラミネート成形用フイルム |
JPH11286092A (ja) * | 1998-04-02 | 1999-10-19 | Toray Ind Inc | 積層ポリエステルフィルムおよびその製造方法 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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