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JPH11280403A - 振動数調整ハイブリッドブレ―ド - Google Patents

振動数調整ハイブリッドブレ―ド

Info

Publication number
JPH11280403A
JPH11280403A JP10363719A JP36371998A JPH11280403A JP H11280403 A JPH11280403 A JP H11280403A JP 10363719 A JP10363719 A JP 10363719A JP 36371998 A JP36371998 A JP 36371998A JP H11280403 A JPH11280403 A JP H11280403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ribs
airfoil
blade
root
rib
Prior art date
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Granted
Application number
JP10363719A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3832987B2 (ja
Inventor
Jan Christopher Schilling
ジャン・クリストファー・シリング
Jay L Cornell
ジェイ・エル・コーネル
Joseph Timothy Stevenson
ジョセフ・ティモシー・スティーブンソン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
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Application granted granted Critical
Publication of JP3832987B2 publication Critical patent/JP3832987B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D5/00Blades; Blade-carrying members; Heating, heat-insulating, cooling or antivibration means on the blades or the members
    • F01D5/12Blades
    • F01D5/14Form or construction
    • F01D5/147Construction, i.e. structural features, e.g. of weight-saving hollow blades
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D5/00Blades; Blade-carrying members; Heating, heat-insulating, cooling or antivibration means on the blades or the members
    • F01D5/12Blades
    • F01D5/14Form or construction
    • F01D5/16Form or construction for counteracting blade vibration
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2240/00Components
    • F05D2240/80Platforms for stationary or moving blades
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T50/00Aeronautics or air transport
    • Y02T50/60Efficient propulsion technologies, e.g. for aircraft

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ブレードの振動数を調整するとともに異物損傷
に対する耐久性を保持するための特有構成のポケットを
有する改良ハイブリッドファンブレードを提供する。 【解決手段】ファンブレード10は、根元20と先端2
2の間に半径方向に延在しかつ前縁24と後縁26の間
に軸方向に延在する相対した第一側面16と第二側面1
8とを有する金属翼形部14を含む。当該翼形部は、第
一側面に設けられた複数のポケット36であって対応リ
ブ38で分割された複数のポケット36をさらに含んで
いる。充填材40が上記ポケット内に結合していて、翼
形部第一側面と同一曲面上にある。半径方向及び斜行リ
ブ38a−cが、ねじり剛性と曲げ剛性を選択的に高め
て隣接したねじり共振モードと曲げ共振モード間の振動
数余裕を増大すべく、お互いの間でのみ交差している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は概括的にはガスタービン
エンジンに関するものであり、さらに具体的にはガスタ
ービンエンジンにおけるワイドコード型ファンブレード
に関する。
【0002】
【従来の技術】ターボファンガスタービンエンジンは、
低圧タービン(LPT)で駆動されるファンブレードの
列を含んでいる。空気はまずファンを通ってエンジンに
入り、その内側部分は圧縮機に入る。圧縮機は空気を加
圧して燃焼器内で燃料と混合し、点火して高温燃焼ガス
を発生させ、その燃焼ガスが高圧タービン(HPT)を
通って下流に流れ、HPTで圧縮機を駆動するためのエ
ネルギーが抽出される。燃焼ガスは次いでLPTに流
れ、LPTでファンを駆動するためのエネルギーが燃焼
ガスからさらに抽出される。ファンを流れる空気の残り
の外側部分はエンジンから排出され、飛行中の航空機を
推進するスラストを発生する。
【0003】ファンブレードはその半径方向内端にダブ
テールを含んでおり、ダブテールはロータディスク外周
の相補形ダブテールスロットにはめ込まれる。翼形部は
構造シャンクによってダブテールに取付けられる。プラ
ットホームはブレードと一体としてつながっていてもよ
いし、或いは別個に隣接ブレード間に取付けてもよく、
ファン空気に半径方向内側の流路境界を与え、プラット
ホームは翼形部の半径方向内側根元のシャンクの半径方
向頂部に位置する。
【0004】翼形部は反対側の先端まで半径方向外向き
に延在しているとともに、前縁とその軸方向反対側の後
縁とを有していて、これらが総合的に翼形部の周縁を画
定する。翼形部は概略凹面すなわち正圧第一側面とその
外周方向反対側の凸面すなわち負圧第二側面を有する。
翼形部は、翼形部の取付けられるロータディスクの中心
線から半径方向に延びるスパンすなわち縦軸を有し、ま
た前縁と後縁間に軸方向に延在する種々の翼弦を有す
る。翼形部は空力性能を最大限に引き出すためその根元
から先端までねじれているのが通例である。
【0005】ワイドコード型ファンブレードはアスペク
ト比(すなわちスパン/翼弦比)が比較的低く、中実金
属部品として形成すると比較的重い。含チタン超合金等
の高強度超合金材料を用いることで通例軽量化がなされ
る。しかし、エンジンの寸法が大型化するに伴って対応
ファンブレードも寸法と重量が増し、作動中に発生する
高い遠心荷重下でその妥当な寿命を達成するのが一段と
困難になる。
【0006】別個になされた数々の開発例におけるコン
ポジットファンブレードはすべてガスタービンエンジン
環境で妥当な性能を与えつつ軽量化するために設計され
ている。典型的なコンポジットブレードは、軽量構造体
におけるブレード強度を調整するため、エポキシ等の適
当な母材に埋め込んだグラファイト等の構造繊維の層を
幾つか含んでいる。コンポジットブレードは複雑な製造
プロセスを必要とし、製造コストも高い。
【0007】幾つかのハイブリッドブレードも開発され
ているが、これらは主にチタン等の金属であって、軽量
化のため適当なポケットを有しており、翼形部の所要の
空力翼形を完成するためポケットは適当な充填材料で充
填される。しかし、その他の点では構造翼形部のポケッ
トは翼形部の剛性又は対応慣性モーメントを低下させ、
そのため振動性能や耐異物損傷(FOD)性にさらなる
問題を生じる。
【0008】具体的には、作動中ファンブレードは、エ
ンジンの様々な作動速度域でのファンブレードの回転の
ため、遠心力、空気力学的力、振動刺激を受ける。ファ
ンブレードは、エンジン作動中に発生する様々な励振力
のため様々なモードの共振を有する。ファンブレードは
基本的にロータディスクからの片持支持であり、そのた
め、基本及び高次曲げモードで概略外周方向に撓んだり
曲がったりする。翼形部は、また、翼形部スパン軸周囲
でのねじれによって生じる基本及び高次ねじりモードの
振動も受ける。曲げモードとねじりモードの振動が互い
に結合する可能性もあるが、そうするとブレード設計は
一段と困難さを増す。
【0009】軽量化ポケットの設けられたハイブリッド
ブレードは、ポケットの基部に残る薄肉金属が別個に振
動する可能性があるため、局部的なパネルモードの振動
も受ける。個々のブレードについてのかかる様々なモー
ドの振動に加えて、ロータディスクのブレード列全体が
集団モードで集合的に振動する可能性もある。開発され
たハイブリッドブレードではブレード重量のかなりの軽
量化が可能となるが、その開口型ポケットは必然的に翼
形部の曲げ剛性及びねじり剛性(すなわち慣性モーメン
ト)を共に低下させ、各種振動モードに悪影響を及ぼ
す。例えばポケットは曲げ剛性を低下させ、それに応じ
て基本曲げモードの共振振動数を下げかねない。そうす
ると基本ブレード振動モードとエンジンの通常の1/r
ev基本励振振動数との間の振動数余裕が減少する。振
動数余裕が小さいほど、励振応答並びにその結果生じる
振動変位及び応力が増大するが、これらは適当な減衰手
段で減少させ得る。ポケットはブレードのねじり剛性も
低下させるが、これは例えばねじりモードとその隣接曲
げモードとの間の振動数余裕の減少をもたらしかねな
い。このことも作動中の空気力学的励振力に起因する不
都合なブレード励振をもたらしかねない。
【0010】ファンブレードは、ガスタービンエンジン
において吸入空気を受け入れる最初の回転構造体である
ので、例えば鳥の衝突等による異物損傷(FOD)も受
ける。典型的なファンブレードはそれゆえ適当なFOD
強度をもつようにも設計され、鳥の衝突にも永久損傷が
全く或いはほとんどない状態で耐えるためブレードの前
縁部に可撓性をもたせてある。ハイブリッドブレード用
に開発されたポケットは必然的に前縁より後方の翼形部
の剛性を低下させるので、翼形部の耐異物損傷能力が低
下する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、ブレードの振
動数を調整(チューニング)するとともにFOD耐久性
を保持するための特有構成のポケットを有する改良ハイ
ブリッドファンブレードを提供することが望まれてい
る。
【0012】
【発明の概要】ファンブレードは、根元と先端の間に半
径方向に延在しかつ前縁と後縁の間に軸方向に延在する
相対した第一側面と第二側面とを有する金属翼形部を含
む。当該翼形部は、第一側面に設けられた複数のポケッ
トであって対応リブで分割された複数のポケットをさら
に含んでいる。充填材が上記ポケット内に結合してい
て、翼形部第一側面と同一曲面上にある。半径方向リブ
及び斜行リブが、ねじり剛性と曲げ剛性を選択的に高め
て隣接したねじり共振モードと曲げ共振モード間の振動
数余裕を増大すべく、お互いの間でのみ交差している。
【0013】
【好ましい実施形態の説明】以下の詳細な説明では、添
付の図面を参照して、本発明を例示的かつ好ましい実施
形態に従ってその目的及び利点と併せてさらに具体的に
説明する。図1に示したのは、ロータディスク12(一
部のみ図示)の外周に装着された複数の例示的ガスター
ビンエンジンファンロータブレード10のうちの一つで
ある。本発明によれば、ブレード10は、概略凹面の第
一側面すなわち正圧面16とその外周方向反対側の概略
凸面の第二側面すなわち負圧面18とを有する金属翼形
部14を含むハイブリッドブレードとして構成される。
第一側面16及び第二側面18は、翼形部14のスパン
(翼高)に沿って、半径方向内側の根元20とその反対
側の半径方向外側の先端22の間に半径方向に延在す
る。
【0014】第一側面16及び第二側面18は、翼形部
の翼弦に沿って、翼形部の前縁24と軸方向反対側の後
縁26の間に軸方向に延在する。周囲空気28は、作動
時に前縁から後縁に向かってこれら2つの翼形面上を流
れ、従来通り翼形部によって加圧され、飛行中の航空機
に動力を供給する推進スラストを作動時に発生する。翼
形部14はブリスクとして知られる一体アセンブリとし
てロータディスク12に一体として或いは直接装着して
もよいが、図1に示す例示的実施形態では、各翼形部1
4が従来通りディスク12に着脱自在に取付けられてい
る。具体的には、ブレード10には、ブレードをロータ
ディスク12に取付けるための、翼形部根元20と一体
としてつながった一体金属シャンク30が含まれてい
る。ブレードのロータディスク12への取付けは、シャ
ンク30と一体としてつながった慣用金属ダブテール3
2を用いて、ロータディスクの相補形ダブテールスロッ
ト12aにブレードを取付けることによって行われる。
翼形部14とシャンク30とダブテール32は最初に一
体(すなわち単一の)金属構造体として鍛造等により形
成し得る。ファンブレード10に好適な金属は例えばチ
タンである。
【0015】ダブテール32は典型的には軸方向差し込
み型ダブテールで、ロータディスク12外周の相補形の
軸方向ダブテールスロット12aにはめ込まれる。シャ
ンク30はダブテール32から空力翼形部14への構造
移行部であり、通例それ自体は空力部材でない。シャン
ク30は通例、翼形部根元20に該根元と一体として或
いは従来通り別個に隣接ブレード10間に取付けられた
プラットホームとして配置された適当な流れ境界プラッ
トホーム34によって空気流28から隠されている。
【0016】本発明によれば、翼形部14は符号36で
示す複数の窪みすなわちポケットをさらに含んでいて、
該ポケットは好ましくは翼形部第一側面すなわち正圧面
16だけに設けられ、符号38で示す対応金属桁すなわ
ちリブで分割される。リブ38翼形部14内に一体形成
され、その単一金属構造体の一部である。本発明の翼形
部14には、その構造的一体性を維持しつつその重量を
実質的に軽減するための適当な数のポケット36が設け
られる。
【0017】ポケット36は例えば機械加工や鋳造等で
適切に形成することができ、その底端は残りの翼形部第
二側面18の比較的薄肉部で閉ざされていて、翼形部第
一側面16側で開いている。ポケット36を翼形部の凹
面16に設けることにより、凸面18は慣性モーメント
剛性を最大にする中実金属として残る。個々のポケット
36は、ポケット36内に結合し得る適切な軽量充填材
40で充填される。充填材40は各ポケット36を完全
に充填し、その外面は第一側面16についての所要空力
翼形を満足する空力的に滑らかで連続した表面を与える
ように翼形部第一側面16と同一曲面をなす。充填材4
0は、ポケット内に結合したエラストマー状ゴムなど好
適な任意の形態を取り得る。充填材は翼形部14の金属
よりも重量又は密度が軽く、ブレード10の好適な空力
翼形を保ちつつその総重量を減少させる。充填材40
は、好ましくは作動時の翼形部14の振動応答を軽減す
るための内部減衰をも提供する。
【0018】本発明の好ましい実施形態では、リブ38
は、ねじり剛性と曲げ剛性を選択的に高めて隣接したね
じり共振モードと曲げ共振モード間の振動数余裕を増大
すべく、お互いの間でのみ交差した半径方向リブ及び斜
行リブだけを含む。リブ38は、翼形部14の振動応答
を特異的にチューニングしてその不都合な応答を軽減す
べく、翼形部14内で所定の配向をもつ。
【0019】上記の通り、図1に示したようなファンブ
レードは、特定共振振動数の固有の曲げ及びねじり振動
モードを有する。図示した例示的実施形態では、第一振
動モードは、簡単な片持翼のようにダブテール32を中
心として翼形部14が概略外周方向に曲がるという第一
曲げモードである。第二振動モードは、翼形部14が振
動変位のないノード(節)を有し、そのノードの上下で
逆の曲げ変位が起こる第二曲げモードである。
【0020】第三振動モードは、翼形部14がそのスパ
ン軸を中心としてダブテール32に対し振動もしくはね
じれるという第一ねじりモードである。そして第四振動
モードは、変位ゼロの2つのノード線と、これらのノー
ド線を横切るように変位の変動する第三曲げモードであ
る。これら最初の4モードについての付随共振振動数は
第一モードから第四モードにかけて増大し、各モードは
別個の共振振動数で起こる。無論、さらに高次の振動モ
ードも知られており、一段と高い共振振動数で発生する
が、もっと高い励振エネルギーを必要とする。この例示
的実施形態での最初の4つのモードは、ガスタービンエ
ンジンファンブレードにおいて空気力学的励振力すなわ
ち1/rev励振力による励振を受ける。
【0021】全くの中実ファンブレードは最大の曲げ剛
性及びねじり剛性(すなわち慣性モーメント)を享有す
る。すべて金属製外周で覆われた比較的簡単な中空ファ
ンブレードはそれに応じて曲げ剛性及びねじり剛性が低
減する。ファンブレードの片側にのみポケットを設ける
ことで曲げ剛性及びねじり剛性はさらに低下する。曲げ
剛性とねじり剛性の変化は各種共振振動数並びに対応モ
ードの形状(そのモードが曲げ、ねじり、その組合せの
いずれであろうと)に直接影響する。
【0022】主に半径方向リブ、軸方向リブ又はその双
方で画定される対称的ポケットを有するハイブリッドブ
レードでは、曲げ剛性とねじり剛性の大きな低下がみら
れ、そのため例えば第一振動モードの不都合な励振が起
きる。第一曲げ振動モードは1/rev励振力について
比較的小さな振動数余裕しか有さないことがある。さら
に高次の曲げ及びねじりモードは振動数が互いに比較的
接近していることがあり、また作動中過度の振動応答を
受ける。
【0023】従って、最初の幾つかの振動モード間の振
動数余裕を高めるとともに1/rev励振力に対する基
本モードの振動数余裕を増大させるべく、ポケット36
及びリブ38を特異的に構成することが望まれる。この
目的は、実質的な軽量化を達成しつつブレードの安定性
を高めるべく共振振動数及びそれらの間の振動数余裕を
調製するのに好ましい断面剛性を得るための、本発明に
よる翼形部14内の選択的リブ配置によって達成され
る。図1に示す例示的実施形態では、半径方向リブ38
aは、翼形部の根元20と先端22の間の数個のポケッ
ト36を軸方向に離隔すべく、翼形部の前縁と後縁の中
間のほぼ翼弦中央に配置される。一対の斜行リブ38
b、38cは、ポケット36を半径方向に離隔すべく前
縁24から後縁26まで一体的に延在していて、かつ前
縁と後縁の中間で半径方向リブ38aと一体的につなが
っている。翼形部14の前縁、後縁、根元及び先端に沿
った翼形部の周縁は連続した金属であり、その間に総合
的剛性を提供する様々な金属リブが延在している。
【0024】図2に示す通り、翼形部14は、好ましく
は、従来通りの空力的理由によりその根元20から先端
22までねじれており、例えば約60度のねじれ角を有
する。斜行リブ38b、38cは、共に前縁と後縁間で
軸方向及び半径方向に延在するので、翼形部14のねじ
れに従い、それに対応したねじれもしくはらせん形の構
成である。斜行リブ38b、38cは前縁と後縁間の3
次元剛性連結をもたらし、主にねじり剛性(すなわち慣
性極モーメント)を高める。
【0025】図1及び図3に示す通り、第一斜行リブ3
8bは翼形部14のほぼスパン中央下方に配置された最
も低い位置にある斜行リブであり、半径方向リブ38a
と交差して少なくとも一対の根元ポケット36aを画定
する。根元ポケット36aは、本発明の好ましい実施形
態によれば、翼形部根元20の極近傍での翼形部14の
曲げ剛性とねじり剛性を選択的に高めて基本曲げ振動モ
ードと基本ねじり振動モードの共振振動数を高めるた
め、好ましくは翼形部根元20から半径方向外方に離隔
している。
【0026】これと相応して、前縁と後縁間並びに第一
側面と第二側面間の翼形部根元20の半径方向断面は、
根元20の空力翼形内部の曲げ剛性及びねじり剛性を最
大限にすべく、好ましくは図4に示すような閉じた輪郭
を有し、この部分のねじり強さを損なうポケットは設け
ない。翼形部14は、曲げ剛性とねじり剛性を選択的に
高めるべく、好ましくは根元ポケット36aの底部と根
元20自体の間の所定スパン方向範囲にわたって閉じた
断面を有する。ダブテール32との接合部におけるブレ
ードの剛性を保つため、一体シャンク30も同様に閉断
面を有する。
【0027】このようにして、翼形部14の閉断面根部
は比較的高い基本曲げモード振動数を保ち、1/rev
に対する適当な振動数余裕をもたらす。さらに、基本ね
じりモードも比較的高い振動数である。第一斜行リブ3
8bは概略せん形であってしかも翼形部14の底部にお
ける対応翼高部に延在するので、異なる振動モードの振
動を結合してしまうことなく翼形部のねじり剛性を高め
るように特別に設計されている。このようにして、第一
ねじりモードとその次の低曲げモードとの間の振動数余
裕を増大し得る。これにより、これらの隣接振動モード
がさらに分離されて作動時のブレードの振動応答が改善
される。
【0028】ブレード10の重量をさらに軽減するた
め、翼形部14の根元ポケット36a下方の根元部の閉
断面は、シャンク30及び翼形部根元断面を半径方向に
貫通して根元ポケット36a下方まで延在する複数の内
腔42を含んでいてもよい。内腔42は、シャンク及び
根元領域におけるブレードの曲げ及びねじり剛性を実質
的に低減することなく、重量を効果的に軽減する。
【0029】図1に示す通り、第二斜行リブ38cは第
一斜行リブ38bの半径方向上方に離隔していて、前縁
24と後縁26のいずれかの近傍で翼形部先端22と交
差する。図示した好ましい実施形態では、第一斜行リブ
38bと第二斜行リブ38cは非平行で、前縁24から
後縁26に向かって収束する。別の実施形態(図示せ
ず)では、2つのリブ38b、38cは互いに平行とす
ることもできるが、ブレードの振動応答にかなりの影響
を与える。
【0030】第二斜行リブ38cは、第一斜行リブ38
bと同様に、共通の半径方向リブ38aとだけその半径
方向外端にて交差している。図1に示す例示的実施形態
における第二斜行リブ38cは、翼形部先端及び後縁と
共に単一の対応先端ポケット36bを画定しており、振
動数調整にはそこにそれ以上のリブを設ける必要はな
い。
【0031】様々な共振モード間の不都合な振動の結合
を防止するため翼形部14に設けるリブの数を制限し、
その代わり望ましい振動数余裕が得られるように翼形部
14を特別に調整するのが望ましい。図1及び図2に示
したような翼形部14の外側部分は翼形部の半径方向内
側部分に比べて比較的薄肉であるので、外側部分は比較
的撓みやすく高次モードの振動を受ける。翼形部の前縁
と先端との連絡部の角から後縁26における低スパン連
絡部まで翼形部14のスパン外側部を横切って延在する
第二斜行リブ38cを選択的に設けることで、翼形部の
外側部分の曲げ剛性とねじり剛性が増大する。第二斜行
リブ38cは、翼形部下部の振動性能を損なうことな
く、翼形部の外側部分における対応曲げ振動モードとね
じり振動モード間の振動数余裕を効果的に増大させる。
【0032】半径方向リブ38aと第一斜行リブ38b
と第二斜行リブ38cはそれらの間に複数のスパン中央
ポケット36cを画定する。図1に示す例示的実施形態
では、前縁24を特異的に補強すべく、第四斜行リブす
なわち架橋リブ38dが半径方向にみて第一斜行リブ3
8bと第二斜行リブ38cの中間に隔設され、かつ軸方
向にみて前縁24(スパン中央付近)と翼弦中央の半径
方向リブ38aの間に延在する。2つの斜行リブ38
b、38cは後縁から前縁に向かって末広形に広がるの
で、架橋リブ38dがなければ前縁24の背後に比較的
丈の高いポケットが画定されるはずである。
【0033】前縁24は作動時にかなりの空力荷重を受
けるだけでなく、鳥の衝突のようなFODによる衝撃荷
重も受ける。架橋リブ38dは前縁24と半径方向リブ
38aの構造的リンクを提供するが、このリンクが前縁
24の剛性を局所的に高めてそこから荷重を後方の半径
方向リブ38aへと伝える。架橋リブ38dは、ブレー
ド10の振動応答をさらに調整すべく、好ましくは前縁
24から後縁26に向かって半径方向外側に斜めに傾い
ている。
【0034】従って、図1に示したように翼形部14に
斜行リブと半径方向リブを選択的に設けることによっ
て、共振振動数及び振動数余裕に対して振動応答を低減
するようにブレード10を特異的に調節し得る。それ以
上のリブを加えるのは、それらが別々の振動モードに対
して特異的に調整されていてかつ異なる振動モードを結
合しないものでない限り、好ましくない。縦に3列のポ
ケット(図示せず)が画定されるように半径方向リブを
追加してもよく、2つの斜行リブ38b、38cがそれ
と交差する。また、長い翼形部では、ねじり剛性を追加
するためのもう一つの調整用斜行リブが必要とされるこ
ともあろう。
【0035】ポケットの好ましい数及びリブの好ましい
配置は、作動時のブレードの安定性を向上させるために
必要とされる共振振動数及び振動数余裕の条件に関する
具体的設計ごとに変動し得る。これはシステマティック
な試行錯誤で、或いはそのために特別に設計された適切
な計算アルゴリズムを用いた解析によって為し得る。各
々のポケット及びリブの構成が全体としての振動応答に
影響するので、数度の反復法が必要となることもあろ
う。
【0036】本発明によるポケット及びリブの好ましい
構成は、ポケットの軽量化効果を保つ一方で、空力励振
振動数及び1/rev励振振動数に付されるガスタービ
ンエンジン環境下での作動中の不都合な共振モードがな
くなるように振動応答を調整する。ポケット36内の充
填材40は翼形部の空力翼形及び空力効率を保つ一方
で、ブレードを軽量化するとともにその補修性を改善す
る。作動時に翼形部が損傷を受けた場合には、充填材4
0をポケットから適切に除去し、ブレードを補修し、新
たな充填材40をポケット36に再度充填すれば、ブレ
ードを使用に供することができる。
【0037】以上本発明の例示的で好ましいと考えられ
る実施形態について記載してきたが、本発明についての
その他様々な修正は本明細書の教示内容から当業者には
自明であり、従って、添付の特許請求の範囲においてか
かる修正のすべてが本発明の真の技術的思想及び技術的
範囲に属するものとして保護されることを望むものであ
る。
【0038】よって、特許による保護を求めるのは特許
請求の範囲に記載されかつ特徴付けられた発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の例示的実施形態に従う特有構成のポ
ケットを有するガスタービンエンジンハイブリッドファ
ンブレードの一具体例の立面図である。
【図2】 図1に示すファンブレードのロータディスク
に装着した状態でのほぼ線2−2に沿っての上面図であ
る。
【図3】 図1に示す翼形部の斜行リブ上方のスパン中
央部の線2−2に沿っての半径方向断面図である。
【図4】 図1に示すブレードの翼形部部分の根元付近
での線4−4に沿っての半径方向断面図である。
【符号の説明】
10 ガスタービンエンジンファンブレード 12 ロータディスク 14 翼形部 16 第一側面(正圧面) 18 第二側面(負圧面) 20 根元 22 先端 24 前縁 26 後縁 30 シャンク 32 ダブテール 36 ポケット 38 リブ 40 充填材 42 内腔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョセフ・ティモシー・スティーブンソン アメリカ合衆国、オハイオ州、アメリア、 ゴードン・ドライブ、3866番

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面を流れる空気28を加圧するため
    の、根元20と先端22の間に半径方向に延在しかつ前
    縁24と後縁26の間に軸方向に延在する相対した第一
    側面16と第二側面18とを有する金属翼形部14であ
    って、第一側面16に設けられかつ対応リブ38で分割
    された複数のポケット36をさらに含む金属翼形部14
    を備え、 上記ポケット内に結合しかつ上記翼形部第一側面と同一
    曲面上にある充填材40を備え、かつ上記リブには、ね
    じり剛性と曲げ剛性を選択的に高めて隣接したねじり共
    振モードと曲げ共振モード間の振動数余裕を増大すべく
    お互いの間でのみ交差した半径方向リブ38aと斜行リ
    ブ38b,cとが含まれている、ガスタービンエンジン
    ファンブレード。
  2. 【請求項2】 前記斜行リブ38b,cは前縁24から
    後縁26まで延在しかつ前縁と後縁の間で前記半径方向
    リブ38aとつながっている、請求項1記載のブレー
    ド。
  3. 【請求項3】 前記翼形部14が根元20から先端22
    までねじれており、前記斜行リブ38b,cがそれに対
    応したらせん形である、請求項2記載のブレード。
  4. 【請求項4】 前記半径方向リブ38aと交差しもって
    翼形部根元20から半径方向外方に離隔した一対の根元
    ポケット36aを画定する前記斜行リブのうちの第一リ
    ブ38bを備え、かつ翼形部14が曲げ剛性とねじり剛
    性を選択的に高めるべく根元ポケット36aと根元20
    の間に閉じた根元断面を有する、請求項3記載のブレー
    ド。
  5. 【請求項5】 前記第一斜行リブ38bの半径方向上方
    に離隔しかつ前縁24と後縁26のいずれかの近傍で翼
    形部先端22と交差する前記斜行リブのうちの第二リブ
    38cをさらに備える、請求項4記載のブレード。
  6. 【請求項6】 前記第一斜行リブ38bと第二斜行リブ
    38cが非平行である、請求項5記載のブレード。
  7. 【請求項7】 前記第一斜行リブ38bと第二斜行リブ
    38cが前縁24から後縁26に向かって収束してい
    る、請求項6記載のブレード。
  8. 【請求項8】 前記半径方向リブ38a及び第一斜行リ
    ブ38b及び第二斜行リブ38cがそれらの間に複数の
    スパン中央ポケット36cを画定しており、かつ前縁に
    加わる荷重に対して前縁を補強すべく第一斜行リブと第
    二斜行リブの間で半径方向に離隔しかつ前縁24と半径
    方向リブ38a間に軸方向に延在する架橋リブ38dを
    さらに備える、請求項7記載のブレード。
  9. 【請求項9】 翼形部の振動を減衰するため前記充填材
    40がエラストマーである、請求項5記載のブレード。
  10. 【請求項10】 翼形部根元20と一体につながったシ
    ャンク30、及びブレードをロータディスク12に装着
    するためシャンク30と一体につながったダブテール3
    2をさらに備える、請求項5記載のブレード。
  11. 【請求項11】 前記シャンク30及び翼形部根元断面
    を通って前記根元ポケット36a下方まで延在する複数
    の内腔42をさらに備える、請求項10記載のブレー
    ド。
  12. 【請求項12】 第一側面16が概略凹面である、請求
    項5記載のブレード。
  13. 【請求項13】 前記リブが半径方向リブ38aと斜行
    リブ38b,cだけを含む、請求項5記載のブレード。
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