JPH1128584A - 金属製積層接合体 - Google Patents
金属製積層接合体Info
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- JPH1128584A JPH1128584A JP18102097A JP18102097A JPH1128584A JP H1128584 A JPH1128584 A JP H1128584A JP 18102097 A JP18102097 A JP 18102097A JP 18102097 A JP18102097 A JP 18102097A JP H1128584 A JPH1128584 A JP H1128584A
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K20/00—Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating
- B23K20/12—Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding
- B23K20/122—Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding using a non-consumable tool, e.g. friction stir welding
- B23K20/1265—Non-butt welded joints, e.g. overlap-joints, T-joints or spot welds
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 接合される部材の形状や材質に関わりなく十
分な接合強度を有し、接合の際に歪みや金属間化合物が
発生せずに高い信頼性と安定性を有する金属製積層接合
体の提供。 【解決手段】 複数の金属層構成部材20、21、22
が厚さ方向に重ね合わされて接合された金属製積層接合
体1であって、重ね合わされた金属層構成部材20、2
1、22の積層境界面に回転するプローブ31を挿入し
て、各金属層構成部材20、21、22の積層境界面を
摩擦撹拌接合し、金属製積層接合体1を得る。
分な接合強度を有し、接合の際に歪みや金属間化合物が
発生せずに高い信頼性と安定性を有する金属製積層接合
体の提供。 【解決手段】 複数の金属層構成部材20、21、22
が厚さ方向に重ね合わされて接合された金属製積層接合
体1であって、重ね合わされた金属層構成部材20、2
1、22の積層境界面に回転するプローブ31を挿入し
て、各金属層構成部材20、21、22の積層境界面を
摩擦撹拌接合し、金属製積層接合体1を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コレイヤベッセ
ル等の構造材や送電端子等の電気設備用部品として用い
られる金属製積層接合体に関する。
ル等の構造材や送電端子等の電気設備用部品として用い
られる金属製積層接合体に関する。
【0002】
【従来の技術】前記構造材や電気設備用部品として軽量
化や高機能化またコスト低減等を図るために、複数の金
属製の部材が接合された接合体が用いられることがあ
る。
化や高機能化またコスト低減等を図るために、複数の金
属製の部材が接合された接合体が用いられることがあ
る。
【0003】例えば、図3に示すように、肉厚が異なる
同材種の部材(130)(131)(132)を片面が
同一面上に配置されるように幅方向に突き合わせ状態と
し、この突き合わせ部を溶融接合することにより、必要
部分を厚肉として機械的強度を持たせる一方、その他の
部分を薄肉として軽量化を図ったテーラーブランクのよ
うな構造材(101)や、図4に示すように、同一の大
きさのステンレス製板状部材(120)、銅製板状部材
(121)、アルミニウム製板状部材(122)を厚さ
方向に積み重ねるとともに周縁部を溶融接合することに
より、それぞれの層に電気的・機械的機能を分担させた
接合体(101)が用いられている。また、鋳物の寸法
精度や表面平滑度向上のために行っていた切削加工をな
くすために、鋳物の表面に展伸材を接合して、該展伸材
により寸法精度や表面平滑性を確保するものとした接合
体等も用いられている。
同材種の部材(130)(131)(132)を片面が
同一面上に配置されるように幅方向に突き合わせ状態と
し、この突き合わせ部を溶融接合することにより、必要
部分を厚肉として機械的強度を持たせる一方、その他の
部分を薄肉として軽量化を図ったテーラーブランクのよ
うな構造材(101)や、図4に示すように、同一の大
きさのステンレス製板状部材(120)、銅製板状部材
(121)、アルミニウム製板状部材(122)を厚さ
方向に積み重ねるとともに周縁部を溶融接合することに
より、それぞれの層に電気的・機械的機能を分担させた
接合体(101)が用いられている。また、鋳物の寸法
精度や表面平滑度向上のために行っていた切削加工をな
くすために、鋳物の表面に展伸材を接合して、該展伸材
により寸法精度や表面平滑性を確保するものとした接合
体等も用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した接
合体は、いずれもMIG、TIG等の溶融溶接により製
造されるが、これらの溶融溶接法では、図3に示すよう
に、突き合わせ部の接触面積以上に接合面積を確保する
ことができないとか、図4に斜線で示すように、重ね合
わされた板状の部材の周縁部しか接合できないといった
問題があり、得られた接合体の接合強度は必ずしも十分
なものではなかった。また、溶融溶接時の高温によっ
て、接合体に歪みや変形が生じたり、接合する金属の組
み合わせによっては接合部分に機械的・電気的に悪影響
を及ぼす金属間化合物が生じたりするため、得られた接
合体は、機械的強度や電気的特性に関し、信頼性・安定
性に欠けるものであった。さらに、接合する金属の組み
合わせによっては溶融溶接では接合できない場合もあっ
た。
合体は、いずれもMIG、TIG等の溶融溶接により製
造されるが、これらの溶融溶接法では、図3に示すよう
に、突き合わせ部の接触面積以上に接合面積を確保する
ことができないとか、図4に斜線で示すように、重ね合
わされた板状の部材の周縁部しか接合できないといった
問題があり、得られた接合体の接合強度は必ずしも十分
なものではなかった。また、溶融溶接時の高温によっ
て、接合体に歪みや変形が生じたり、接合する金属の組
み合わせによっては接合部分に機械的・電気的に悪影響
を及ぼす金属間化合物が生じたりするため、得られた接
合体は、機械的強度や電気的特性に関し、信頼性・安定
性に欠けるものであった。さらに、接合する金属の組み
合わせによっては溶融溶接では接合できない場合もあっ
た。
【0005】この発明は、上記問題に鑑みてなされたも
のであり、接合される部材の形状や材質に関わりなく十
分な接合強度を有し、かつ、歪みや金属間化合物の発生
のない高い信頼性と安定性を有する金属製積層接合体の
提供を目的とする。
のであり、接合される部材の形状や材質に関わりなく十
分な接合強度を有し、かつ、歪みや金属間化合物の発生
のない高い信頼性と安定性を有する金属製積層接合体の
提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の請求項1にかかる金属製積層接合体は、
複数の金属層構成部材が厚さ方向に重ね合わされて接合
された金属製積層接合体であって、重ね合わされた金属
層構成部材の積層境界面に回転するプローブを挿入する
ことにより、積層境界面が摩擦撹拌接合されてなること
を特徴とするものである。
に、この発明の請求項1にかかる金属製積層接合体は、
複数の金属層構成部材が厚さ方向に重ね合わされて接合
された金属製積層接合体であって、重ね合わされた金属
層構成部材の積層境界面に回転するプローブを挿入する
ことにより、積層境界面が摩擦撹拌接合されてなること
を特徴とするものである。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の金属製積層接合体であって、金属層構成部材のうち少
なくとも2個は平面形状が異なる構成を採用したもので
ある。
の金属製積層接合体であって、金属層構成部材のうち少
なくとも2個は平面形状が異なる構成を採用したもので
ある。
【0008】さらに、請求項3の発明は、請求項1また
は2に記載の金属製積層接合体であって、前記金属層構
成部材のうち少なくとも2個は材種が異なる構成を採用
したものである。
は2に記載の金属製積層接合体であって、前記金属層構
成部材のうち少なくとも2個は材種が異なる構成を採用
したものである。
【0009】請求項1にかかる金属製積層接合体は、固
相接合の範疇に属する摩擦撹拌接合によって各金属層構
成部材を溶融することなく固相状態で接合して得られた
ものであり、接合時の温度も溶融溶接に比べて低いため
熱的影響による歪みの発生や、機械的・電気的に悪影響
を及ぼす金属間化合物の発生もない。さらに、回転する
プローブを金属層構成部材に挿入し積層境界面を接合す
るため、表面に露出していない境界面を接合することが
できる。また、プローブの挿入位置や挿入範囲を変える
ことで任意の接合面積を得ることができ、ひいては得ら
れた金属製積層接合体は十分な接合強度を有することが
できる。
相接合の範疇に属する摩擦撹拌接合によって各金属層構
成部材を溶融することなく固相状態で接合して得られた
ものであり、接合時の温度も溶融溶接に比べて低いため
熱的影響による歪みの発生や、機械的・電気的に悪影響
を及ぼす金属間化合物の発生もない。さらに、回転する
プローブを金属層構成部材に挿入し積層境界面を接合す
るため、表面に露出していない境界面を接合することが
できる。また、プローブの挿入位置や挿入範囲を変える
ことで任意の接合面積を得ることができ、ひいては得ら
れた金属製積層接合体は十分な接合強度を有することが
できる。
【0010】請求項2にかかる金属製積層接合体は、平
面形状の異なる金属層構成部材が積層接合されること
で、例えば、機械的強度が必要とされる部分にのみ前記
部材が積層接合された積層接合体となされる。このた
め、当該金属製積層接合体は、請求項1にかかる発明の
効果に加えて、十分な機械的強度と軽量化を同時に実現
し、コスト低減を図り得るという効果を有する。
面形状の異なる金属層構成部材が積層接合されること
で、例えば、機械的強度が必要とされる部分にのみ前記
部材が積層接合された積層接合体となされる。このた
め、当該金属製積層接合体は、請求項1にかかる発明の
効果に加えて、十分な機械的強度と軽量化を同時に実現
し、コスト低減を図り得るという効果を有する。
【0011】請求項3にかかる金属製積層接合体は、任
意の層に異なる材種が積層された金属製積層接合体とな
される。このため、当該金属製積層接合体は、請求項1
または2にかかる発明の効果に加えて、各層に電気的・
機械的機能やその他の機能を分担させ高機能化を図り得
るという効果を有する。
意の層に異なる材種が積層された金属製積層接合体とな
される。このため、当該金属製積層接合体は、請求項1
または2にかかる発明の効果に加えて、各層に電気的・
機械的機能やその他の機能を分担させ高機能化を図り得
るという効果を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態にかか
る金属製積層接合体を、図面を参照しつつ説明する。
る金属製積層接合体を、図面を参照しつつ説明する。
【0013】図1は、平面形状の異なる3枚の金属層構
成部材(20)(21)(22)を積層状態に配置して
接合装置(3)により接合し、金属製積層接合体(1)
を製造している状態を示している。
成部材(20)(21)(22)を積層状態に配置して
接合装置(3)により接合し、金属製積層接合体(1)
を製造している状態を示している。
【0014】前記金属層構成部材(20)(21)(2
2)は、それぞれの幅が異なり、長さ及び厚さは同一の
板状の部材である。これら構成部材の材種は、鋼、ステ
ンレス、銅、アルミニウム、またはこれらの合金など特
に限定されるものではなく、その製造方法も鋳造や展伸
加工など特に限定されるものではない。またその組み合
わせも任意であるが、この実施形態の場合、前記3枚の
構成部材の材種は同じアルミニウム製の展伸材である。
2)は、それぞれの幅が異なり、長さ及び厚さは同一の
板状の部材である。これら構成部材の材種は、鋼、ステ
ンレス、銅、アルミニウム、またはこれらの合金など特
に限定されるものではなく、その製造方法も鋳造や展伸
加工など特に限定されるものではない。またその組み合
わせも任意であるが、この実施形態の場合、前記3枚の
構成部材の材種は同じアルミニウム製の展伸材である。
【0015】金属製積層接合体(1)は、前記金属層構
成部材(20)(21)(22)の幅方向の一端面及び
長さ方向の両端面を揃えた状態で幅の狭い順に重ね合わ
され、径大の円柱状回転子(30)の端面回転軸線上に
ピン状プローブ(31)が突出して設けられた接合装置
(3)の前記プローブ(31)を、金属層構成部材(2
0)(21)(22)に挿入することにより、積層境界
面が摩擦撹拌接合された接合体である。このように、幅
方向の一端部が接合により厚肉となされることで必要部
分には高い機械的強度が付与される一方、他端部は階段
状に薄肉となされることで軽量化が図られている。
成部材(20)(21)(22)の幅方向の一端面及び
長さ方向の両端面を揃えた状態で幅の狭い順に重ね合わ
され、径大の円柱状回転子(30)の端面回転軸線上に
ピン状プローブ(31)が突出して設けられた接合装置
(3)の前記プローブ(31)を、金属層構成部材(2
0)(21)(22)に挿入することにより、積層境界
面が摩擦撹拌接合された接合体である。このように、幅
方向の一端部が接合により厚肉となされることで必要部
分には高い機械的強度が付与される一方、他端部は階段
状に薄肉となされることで軽量化が図られている。
【0016】前記金属製積層接合体(1)の製造方法を
さらに詳しく説明する。
さらに詳しく説明する。
【0017】図1中の(3)は、金属層構成部材を接合
する接合装置であり、径大の円柱状回転子(30)の端
部軸線上に、径小のピン状プローブ(31)が突出して
一体に設けられたものである。前記回転子(30)、プ
ローブ(31)ともに、金属層構成部材(20)(2
1)(22)を構成するアルミニウムよりも硬質の材料
によつて製作されている。なお、図示は省略したが、プ
ローブ(31)の周面には撹拌用の凹凸が形成されてい
る。
する接合装置であり、径大の円柱状回転子(30)の端
部軸線上に、径小のピン状プローブ(31)が突出して
一体に設けられたものである。前記回転子(30)、プ
ローブ(31)ともに、金属層構成部材(20)(2
1)(22)を構成するアルミニウムよりも硬質の材料
によつて製作されている。なお、図示は省略したが、プ
ローブ(31)の周面には撹拌用の凹凸が形成されてい
る。
【0018】前記幅の異なる3枚の板状金属層構成部材
(20)(21)(22)を幅方向の一端部と長さ方向
の両端を揃え、幅の狭い順で重ね合わせて行く。要すれ
ば、接合時にがたつかないように、逆階段状となされて
いる他端部の下部に図示しない支承用の治具を配置して
も良い。
(20)(21)(22)を幅方向の一端部と長さ方向
の両端を揃え、幅の狭い順で重ね合わせて行く。要すれ
ば、接合時にがたつかないように、逆階段状となされて
いる他端部の下部に図示しない支承用の治具を配置して
も良い。
【0019】次に、前記接合装置(3)の回転子(3
0)及びプローブ(31)を一体回転させつつ、金属層
構成部材(20)(21)(22)の最外表面から重ね
合せ方向にプローブ(31)を挿入する。挿入は、3枚
が重ね合わされている部分では、プローブ(31)が最
上層の金属層構成部材(20)及び中間層の金属層構成
部材(21)を貫通し、最下層の金属層構成部材(2
2)に達するまで行い、2枚が重ね合わされている部分
では、最上層の金属層構成部材(20)を貫通し、中間
層の金属層構成部材(21)に達するまで行う。また、
プローブ(31)を挿入した状態で回転子(30)にお
けるプローブ(31)側の平坦面(32)は最上層の金
属層構成部材(20)の表面を押圧することが望まし
い。そして、この状態を維持しつつ、回転子(30)及
びプローブ(31)を、移動方向の後方にわずかに傾け
た状態で金属層構成部材(20)(21)(22)の長
さ方向全体にわたって幅方向に相対的に移動させる。
0)及びプローブ(31)を一体回転させつつ、金属層
構成部材(20)(21)(22)の最外表面から重ね
合せ方向にプローブ(31)を挿入する。挿入は、3枚
が重ね合わされている部分では、プローブ(31)が最
上層の金属層構成部材(20)及び中間層の金属層構成
部材(21)を貫通し、最下層の金属層構成部材(2
2)に達するまで行い、2枚が重ね合わされている部分
では、最上層の金属層構成部材(20)を貫通し、中間
層の金属層構成部材(21)に達するまで行う。また、
プローブ(31)を挿入した状態で回転子(30)にお
けるプローブ(31)側の平坦面(32)は最上層の金
属層構成部材(20)の表面を押圧することが望まし
い。そして、この状態を維持しつつ、回転子(30)及
びプローブ(31)を、移動方向の後方にわずかに傾け
た状態で金属層構成部材(20)(21)(22)の長
さ方向全体にわたって幅方向に相対的に移動させる。
【0020】前記プローブ(30)の回転と各金属層構
成部材(20)(21)(22)との摺擦により発生す
る摩擦熱、あるいはさらに回転子(30)の端面(3
2)と最上層の金属層構成部材(20)との摺擦に伴い
発生する摩擦熱により、プローブ(31)との接触部分
近傍において金属層構成部材(20)(21)(22)
が可塑化軟化しかつプローブ(31)により撹拌される
とともに、プローブ(31)の移動に伴って、軟化撹拌
部分がプローブ(31)の進行圧力を受けてプローブ
(31)の通過溝を埋めるようにプローブ(31)の進
行方向後方へと回り込む態様で塑性流動したのち摩擦熱
を急速に失って冷却固化される。この現象がプローブ
(31)の移動に伴って順次繰り返されていき、最終的
に各金属層構成部材(20)(21)(22)の積層境
界面が摩擦撹拌接合され、金属製積層接合体(1)が得
られる。なお、積層枚数が異なる部分では、例えば、積
層枚数に対応したプローブ長を有する接合装置(3)に
取り替えて対応しても良く、また、回転子(30)の端
面(32)からのプローブ(31)の突出長さを変更す
ることにより対応するものとしても良い。
成部材(20)(21)(22)との摺擦により発生す
る摩擦熱、あるいはさらに回転子(30)の端面(3
2)と最上層の金属層構成部材(20)との摺擦に伴い
発生する摩擦熱により、プローブ(31)との接触部分
近傍において金属層構成部材(20)(21)(22)
が可塑化軟化しかつプローブ(31)により撹拌される
とともに、プローブ(31)の移動に伴って、軟化撹拌
部分がプローブ(31)の進行圧力を受けてプローブ
(31)の通過溝を埋めるようにプローブ(31)の進
行方向後方へと回り込む態様で塑性流動したのち摩擦熱
を急速に失って冷却固化される。この現象がプローブ
(31)の移動に伴って順次繰り返されていき、最終的
に各金属層構成部材(20)(21)(22)の積層境
界面が摩擦撹拌接合され、金属製積層接合体(1)が得
られる。なお、積層枚数が異なる部分では、例えば、積
層枚数に対応したプローブ長を有する接合装置(3)に
取り替えて対応しても良く、また、回転子(30)の端
面(32)からのプローブ(31)の突出長さを変更す
ることにより対応するものとしても良い。
【0021】以上によって得られた金属製積層接合体
(1)は、各金属層構成部材(20)(21)(22)
の境界部が固相接合法である摩擦撹拌接合法により接合
されたものであるため、溶融溶接のように接合部分が溶
融状態になることはなく、接合強度や電気的特性に悪影
響を及ぼす金属間化合物の生成や熱影響による歪み等の
ない接合体となされる。
(1)は、各金属層構成部材(20)(21)(22)
の境界部が固相接合法である摩擦撹拌接合法により接合
されたものであるため、溶融溶接のように接合部分が溶
融状態になることはなく、接合強度や電気的特性に悪影
響を及ぼす金属間化合物の生成や熱影響による歪み等の
ない接合体となされる。
【0022】また、金属製積層接合体(1)を製造する
摩擦撹拌接合法は、接合装置(3)のプローブ(31)
を重ね合わされた金属層構成部材(20)(21)(2
2)を厚さ方向に貫通状態で挿入し各境界面を接合する
ことができるため、プローブ(31)を金属層構成部材
(20)(21)(22)に挿入した状態で、任意(例
えば蛇行状)に移動させたり、複数箇所にプローブ(3
1)を挿入したりすることで広い接合面積を確保するこ
とができる。したがって、得られる金属製積層接合体
(1)は高い接合強度を有する接合体となされる。
摩擦撹拌接合法は、接合装置(3)のプローブ(31)
を重ね合わされた金属層構成部材(20)(21)(2
2)を厚さ方向に貫通状態で挿入し各境界面を接合する
ことができるため、プローブ(31)を金属層構成部材
(20)(21)(22)に挿入した状態で、任意(例
えば蛇行状)に移動させたり、複数箇所にプローブ(3
1)を挿入したりすることで広い接合面積を確保するこ
とができる。したがって、得られる金属製積層接合体
(1)は高い接合強度を有する接合体となされる。
【0023】なお、この実施形態では、平面形状のみが
異なり材質等は同じ金属層構成部材(20)(21)
(22)が接合された金属製積層接合体(1)を示した
が、この発明は上記実施形態に限定される訳ではなく、
金属層構成部材の形状や材質は任意の組み合わせを選択
し得る。例えば、図2に示すように、金属層構成部材
(20)(21)(22)の形状は同じであり、最上層
の金属層構成部材(20)の材種がステンレス、中間層
の部材(21)が銅、最下層の部材(22)がアルミニ
ウムであって、接合装置(3)を直線状に数箇所移動さ
せて前記金属層構成部材(20)(21)(22)を接
合して得られた金属製積層接合体であっても良い。
異なり材質等は同じ金属層構成部材(20)(21)
(22)が接合された金属製積層接合体(1)を示した
が、この発明は上記実施形態に限定される訳ではなく、
金属層構成部材の形状や材質は任意の組み合わせを選択
し得る。例えば、図2に示すように、金属層構成部材
(20)(21)(22)の形状は同じであり、最上層
の金属層構成部材(20)の材種がステンレス、中間層
の部材(21)が銅、最下層の部材(22)がアルミニ
ウムであって、接合装置(3)を直線状に数箇所移動さ
せて前記金属層構成部材(20)(21)(22)を接
合して得られた金属製積層接合体であっても良い。
【0024】また、同種の金属であっても、金属層構成
部材の一方を鋳物、他方を展伸材として、これらを接合
して得られた金属製積層接合体であっても良い。
部材の一方を鋳物、他方を展伸材として、これらを接合
して得られた金属製積層接合体であっても良い。
【0025】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、金属製積層接
合体は、複数の金属層構成部材が厚さ方向に重ね合わさ
れ、接合装置のプローブを金属層構成部材に挿入して、
各金属層構成部材の積層境界面を固相接合である摩擦撹
拌接合して得られるものであるため、溶融溶接により接
合された接合体のように接合部分が溶融状態になること
はなく、固相状態のまま接合されている。したがって、
接合部分に接合強度や電気的特性に悪影響を及ぼす金属
間化合物が生成せず、また熱影響による歪みのない接合
体となし得る。さらに、接合装置のプローブを金属層構
成部材の最外面から重ね合わせ方向に挿入し境界部分を
接合するため、表面に露出していない境界部を接合する
ことができるとともに、プローブの挿入位置や挿入範囲
を変えることで任意の接合面積を得ることができ、ひい
ては得られた金属製積層接合体は十分な接合強度を有す
ることができる。
合体は、複数の金属層構成部材が厚さ方向に重ね合わさ
れ、接合装置のプローブを金属層構成部材に挿入して、
各金属層構成部材の積層境界面を固相接合である摩擦撹
拌接合して得られるものであるため、溶融溶接により接
合された接合体のように接合部分が溶融状態になること
はなく、固相状態のまま接合されている。したがって、
接合部分に接合強度や電気的特性に悪影響を及ぼす金属
間化合物が生成せず、また熱影響による歪みのない接合
体となし得る。さらに、接合装置のプローブを金属層構
成部材の最外面から重ね合わせ方向に挿入し境界部分を
接合するため、表面に露出していない境界部を接合する
ことができるとともに、プローブの挿入位置や挿入範囲
を変えることで任意の接合面積を得ることができ、ひい
ては得られた金属製積層接合体は十分な接合強度を有す
ることができる。
【0026】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
による効果に加えて、金属製積層接合体の十分な機械的
強度を確保しつつ、軽量化及びコスト低減を図ることが
できる。
による効果に加えて、金属製積層接合体の十分な機械的
強度を確保しつつ、軽量化及びコスト低減を図ることが
できる。
【0027】請求項3の発明によれば、請求項1または
2の発明による効果に加えて、各層に電気的・機械的機
能やその他の機能、役割を分担させることができるた
め、各種要請に対応できる商品価値の高い金属製積層接
合体となし得る。
2の発明による効果に加えて、各層に電気的・機械的機
能やその他の機能、役割を分担させることができるた
め、各種要請に対応できる商品価値の高い金属製積層接
合体となし得る。
【図1】この発明の一実施例にかかる金属製積層接合体
の製造状態を示す斜視図である。
の製造状態を示す斜視図である。
【図2】他の実施例を示す斜視図である。
【図3】従来例を示す斜視図である。
【図4】従来例を示す斜視図である。
1…金属製積層接合体 3…接合装置 20、21、22…金属層構成部材 30…回転子 31…プローブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 武典 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の金属層構成部材が厚さ方向に重ね
合わされて接合された金属製積層接合体であって、 重ね合わされた金属層構成部材の積層境界面に回転する
プローブを挿入することにより、積層境界面が摩擦撹拌
接合されてなることを特徴とする金属製積層接合体。 - 【請求項2】 前記金属層構成部材のうち少なくとも2
個は平面形状が異なっている請求項1に記載の金属製積
層接合体。 - 【請求項3】 前記金属層構成部材のうち少なくとも2
個は材種が異なっている請求項1または2に記載の金属
製積層接合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18102097A JPH1128584A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 金属製積層接合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18102097A JPH1128584A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 金属製積層接合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1128584A true JPH1128584A (ja) | 1999-02-02 |
Family
ID=16093363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18102097A Pending JPH1128584A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 金属製積層接合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1128584A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19956963A1 (de) * | 1999-11-18 | 2001-06-07 | Geesthacht Gkss Forschung | Einrichtung zum Verbinden von wenigstens zwei wenigstens im Verbindungsbereich aneinanderliegenden Werkstücken nach der Methode des Reibrührschweißens |
US6352193B1 (en) | 2000-08-01 | 2002-03-05 | General Electric Company | Apparatus for joining electrically conductive materials |
WO2004098815A1 (ja) * | 2003-05-06 | 2004-11-18 | Nomura Plating Co., Ltd. | 鋳型とその製造方法 |
JP2005205449A (ja) * | 2004-01-22 | 2005-08-04 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | クラッド材の製造方法 |
US20210346996A1 (en) * | 2015-12-01 | 2021-11-11 | Kienle + Spiess Gmbh | Method for Producing a Clutch Pack Formed by Clutch Plates Arranged on Top of One Another, and Device for Carrying out a Method of This Type |
-
1997
- 1997-07-07 JP JP18102097A patent/JPH1128584A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19956963A1 (de) * | 1999-11-18 | 2001-06-07 | Geesthacht Gkss Forschung | Einrichtung zum Verbinden von wenigstens zwei wenigstens im Verbindungsbereich aneinanderliegenden Werkstücken nach der Methode des Reibrührschweißens |
DE19956963B4 (de) * | 1999-11-18 | 2005-12-29 | Gkss-Forschungszentrum Geesthacht Gmbh | Einrichtung zum Verbinden von wenigstens zwei wenigstens im Verbindungsbereich aneinanderliegenden Werkstücken nach der Methode des Reibrührschweißens |
US6352193B1 (en) | 2000-08-01 | 2002-03-05 | General Electric Company | Apparatus for joining electrically conductive materials |
WO2004098815A1 (ja) * | 2003-05-06 | 2004-11-18 | Nomura Plating Co., Ltd. | 鋳型とその製造方法 |
US7909232B2 (en) | 2003-05-06 | 2011-03-22 | Nomura Plating Co., Ltd. | Mold and method of manufacturing the same |
JP2005205449A (ja) * | 2004-01-22 | 2005-08-04 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | クラッド材の製造方法 |
US20210346996A1 (en) * | 2015-12-01 | 2021-11-11 | Kienle + Spiess Gmbh | Method for Producing a Clutch Pack Formed by Clutch Plates Arranged on Top of One Another, and Device for Carrying out a Method of This Type |
US11738419B2 (en) * | 2015-12-01 | 2023-08-29 | Kienle + Spiess Gmbh | Method for producing a clutch pack formed by clutch plates arranged on top of one another, and device for carrying out a method of this type |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20040706 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20040706 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060620 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061212 |