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JPH1126790A - 半導体薄膜及びその製造方法並びに薄膜太陽電池 - Google Patents

半導体薄膜及びその製造方法並びに薄膜太陽電池

Info

Publication number
JPH1126790A
JPH1126790A JP9179534A JP17953497A JPH1126790A JP H1126790 A JPH1126790 A JP H1126790A JP 9179534 A JP9179534 A JP 9179534A JP 17953497 A JP17953497 A JP 17953497A JP H1126790 A JPH1126790 A JP H1126790A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
solar cell
substrate
film
atmosphere
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9179534A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Nakagawa
伸一 中川
Takeshi Iketani
剛 池谷
Takeshi Kamiya
武志 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP9179534A priority Critical patent/JPH1126790A/ja
Publication of JPH1126790A publication Critical patent/JPH1126790A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/541CuInSe2 material PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害なCd廃棄物を排出させないで、光収集
効率を高く維持した半導体薄膜及びその製造方法並びに
それを用いた薄膜太陽電池を提供する。 【解決手段】 (InxGa1-x)(Sey1-yz [式
中、x及びyは、0〜1の値であり、そして、zは、1
〜1.5の値である。]固溶体を主体としてなる半導体
薄膜とする。この半導体薄膜は、基板上にカルコパイラ
イト構造の半導体層、バッファー層及び透明電極層を順
次有する太陽電池における、バッファー層として用いら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体薄膜及びそ
の製造方法並びにそれを太陽電池のバッファー層として
用いた薄膜太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来のカルコパイライト型太陽
電池の断面概略説明図である。図2に示すように、ガラ
ス板基板1に電極としてMo膜2が形成され、その上
に、CuInSe2 膜3よりなるカルコパイライト構造
のp型半導体層が形成されている。そして、このp型半
導体層上に、バッファー層として、CdS膜4よりなる
n型半導体層が形成され、さらに、ZnO膜5よりなる
透明電極層が形成されている。
【0003】このように、カルコパイライト型太陽電池
のバッファー層として、一般的に、CdS(バンドギャ
ップ:2.4eV)の薄膜が使用されている。このCd
Sの薄膜は、応用物理第62巻第2号(1993年2月
発行)、第139〜142頁に記載されているように、
主として、溶液成長法と呼ばれる湿式法により成膜され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のカルコパイライト型太陽電池は、その製造時及び廃
棄時に有害なCd廃棄物を排出するので、環境保全の観
点から問題がある。最近では、Cdの代替物として、I
nのカルコゲン化物が提案されているが、このInのカ
ルコゲン化物は、例えば、In2Se3のバンドギャップ
が1.70eVであるように、そのバンドギャップがC
dSのバンドギャップ(2.4eV)と比べて小さいの
で、光収集効率が低下するという問題がある。
【0005】また、カルコパイライト型太陽電池のバッ
ファー層として、ZnX−MgX固溶体薄膜(X=S、
Se又はTe)が提案されているが、変換効率が安定し
ない等の欠点があることが報告されている。
【0006】本発明は、かかる問題を解決することを目
的としている。即ち、本発明は、有害なCd廃棄物を排
出させないで、光収集効率を高く維持した半導体薄膜及
びその製造方法並びにそれを用いた薄膜太陽電池を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】Inのカルコゲン化物で
あるIn2Se3のバンドギャップが1.70eVである
は、前述のとおりであるが、本発明者は、かかるInの
カルコゲン化物にS又はGa或いはそれらの両方をドー
プしていくにつれて、次第にその膜のバンドギャップが
大きくなることを見出して、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】本第1発明は、半導体薄膜が(InxGa
1-x)(Sey1-yz [式中、x及びyは、0〜1の
値であり、そして、zは、1〜1.5の値である。]固
溶体を主体としてなることを特徴としている。
【0009】本第2発明は、本第1発明の半導体薄膜の
製造において、基板上にIn、Ga、Se及びSのうち
少なくとも2つ以上の元素をそれぞれ別々の蒸着源とし
て同時に蒸着することを特徴としている。
【0010】本第3発明は、本第1発明の半導体薄膜の
製造において、基板上にIn、Ga、Se及びSを、そ
れらの元素の2つ以上を含む化合物並びにそれら個々の
元素の単体をそれぞれ別々の蒸着源として、同時に蒸着
することを特徴としている。
【0011】本第4発明は、本第3発明において、I
n、Ga、Se及びSを、Inx1-x(式中、xは、0
〜1の値である。)、Ga、Se及びSをそれぞれ別々
の蒸着源として、同時に蒸着することを特徴としてい
る。
【0012】本第5発明は、本第1発明において、基板
上にIn、Ga、Se及びSを、それらの2つ以上を含
む化合物をそれぞれ別々の蒸着源として、同時に蒸着す
ることを特徴としている。
【0013】本第6発明は、本第5発明において、I
n、Ga、Se及びSを、In2Se3及びGa2Se3
別々の蒸着源として、同時に蒸着することを特徴として
いる。
【0014】本第7発明は、本第1発明において、基板
上にIn、Ga、Se及びSの固溶体の蒸着源より蒸着
することを特徴としている。
【0015】本第8発明は、本第1発明において、基板
上にIn、Ga、Se及びSの内の少なくとも3つの薄
膜を積層し、これを、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気、
Se雰囲気及びS雰囲気の内の少なくとも1つの雰囲気
中で、熱処理することを特徴としている。
【0016】本第9発明は、本第1発明において、基板
上にIn又はGaの薄膜、或いは、それらの両方の薄膜
を積層し、これを、S雰囲気又はSe雰囲気、或いは、
それら2つを組み合わせた雰囲気中で、熱処理すること
を特徴としている。
【0017】本第10発明は、基板上にカルコパイライ
ト構造の半導体層、バッファー層及び透明電極層を順次
有する太陽電池において、バッファー層として、(In
x Ga1-x)(Sey1-yz[式中、x及びyは、0〜
1の値であり、そして、zは、1〜1.5の値であ
る。]固溶体を主体としてなる半導体薄膜を有すること
を特徴としている。
【0018】本第11発明は、本第10発明において、
カルコパイライト構造の半導体層がCuInSe2、C
u(In,Ga)Se2、CuIn(S,Se)2 、C
u(In,Ga)(S,Se)2又はCuInS2よりな
ることを特徴としている。
【0019】本第12発明は、本第10又は11発明に
おいて、透明電極層がZnO又はZnOにIIIb族元
素をドープした半導体薄膜よりなることを特徴としてい
る。
【0020】本第13発明は、本第12発明において、
IIIb族元素がB又はAlであることを特徴としてい
る。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の太陽電池におけるカルコ
パイライト構造の半導体層を構成する化合物は、例え
ば、CuInSe2 、CuInS2、Cu(In,G
a)Se2、CuIn(S,Se)2、Cu(In,G
a)(S,Se)2又はCu(In,Ga)S 2 が挙げ
られるが、これらの化合物に限定されるものではなく、
本発明の目的に合致する限り、それら以外のカルコパイ
ライト構造の半導体層を構成する化合物をも含む。
【0022】本発明のIn2(Se1-xx3による固溶
体膜の吸収端波長(nm)及びバンドギャップ(eV)
は、次の表1に示され、そして、それらの分光透過率を
測定した結果は、図1に示される。それぞれの膜厚は、
4000Åである。
【0023】
【表1】
【0024】表1及び図1から、吸収端波長は、xが大
きくなると、端波長側に移動し、バンドギャップが広く
なることがわかる。太陽電池においては、膜のバンドギ
ャップが大きくなると、p−n接合界面に入射する光子
の数が増えるので、電流値が大きくなり、変換効率が向
上する。ただし、Tr=0.5となる波長を吸収端波
長、これに相当するエネルギーをバンドギャップとし
た。これらの膜は、いずれも、n型の伝導性を示し、抵
抗率も10〜104 Ω・cmとバッファー層に適した特
性を示している。
【0025】
【実施例】
(実施例1)ソーダライムガラス基板にMo薄膜を介し
て成膜されたCuInSe2 薄膜上に、基板温度100
〜300℃及び真空度10-5torr以下に設定して、I
n、Se及びSを3元同時蒸着させた。その際、これら
の蒸着源の蒸発レートをIn;5Å/s、Se;10Å
/s、及び、S;5Å/sとし、約2分間蒸着を行った
ところ、膜厚約500Å、In:Se:S=40:5
0:10の膜が成膜された。
【0026】(実施例2)ソーダライムガラス基板にM
o薄膜を介して成膜されたCuInSe2 薄膜上に、基
板温度100〜300℃、及び、真空度10-5torr以下
に設定して、In 2Se3及びSを2元同時蒸着させた。
その際、これらの蒸着源の蒸発レートをIn2Se3;5
Å/s、及び、S;5Å/sとし、約3分間蒸着を行っ
たところ、膜厚約500Å、In:Se:S=40:5
5:5の膜が成膜された。
【0027】(実施例3)ソーダライムガラス基板にM
o薄膜を介して成膜されたCuInSe2 薄膜上に、基
板温度100〜300℃及び真空度10-5 torr以下に
設定して、In2Se3 及びGa23を2元同時蒸着さ
せた。その際、これらの蒸着源の蒸発レートをIn2
3;5Å/s、及び、Ga23;5Å/sとし、約4
分間蒸着を行ったところ、膜厚約500Å、In:G
a:Se:S=30:10:50:10の膜が成膜され
た。
【0028】(実施例4)In、Ga、Se及びSの単
体を石英管に挿入して1200℃に加熱することによ
り、(In、Ga)2(Se、S)3バルクを作成した。
バルクの組成比は、In:Ga:Se:S=30:1
0:50:10であった。そして、ソーダライムガラス
基板にMo薄膜を介して成膜されたCuInSe2 薄膜
上に、基板温度100〜300℃及び真空度10-5torr
以下に設定して、前記バルクを蒸着源として用いて蒸着
させた。その際、蒸着源の蒸発レートを10Å/sと
し、約2分間蒸着を行ったところ、膜厚約500Å、I
n:Ga:Se:S=30:10:50:10の膜が成
膜された。
【0029】(実施例5)ソーダライムガラス基板にM
o薄膜を介して成膜されたCuInSe2 薄膜上に、基
板温度100〜300℃及び真空度10-5torr以下に設
定して、In、Se及びSの順でIn;200Å、S
e;500Å、及び、S;200Åの膜厚に連続して積
層した。これを300℃で熱処理したところ、膜厚約5
00Å、In:Se:S=40:50:10の膜が成膜
された。
【0030】(実施例6)ソーダライムガラス基板にM
o薄膜を介して成膜されたCuInSe2 薄膜上に、基
板温度100〜300℃及び真空度10-5torr以下に設
定して、Inを200Åの膜厚に蒸着し、次に、Se及
びSを2元同時蒸着させた。その際、Se及びSの蒸着
源の蒸発レートをSe;5Å/s、及び、S;5Å/s
とし、約3分間蒸着を行ったところ、膜厚約500Å、
In:Se:S=40:50:10の膜が成膜された。
【0031】(実施例7)約1mm厚のガラス基板上
に、電極として、Moをスパッタ法で1.0μm厚に成
膜し、このMo薄膜上に、Cu、In及びSeを3元同
時蒸着させて、CuInSe2薄膜を約2μm厚に成膜
した。さらに、このCuInSe2薄膜上に、In及び
Seの2元同時蒸着により、In Se 薄膜を約0.2
μm厚に成膜し、続いて、このIn Se 薄膜上に、ス
パッタ法でZnO:Al[ZnOにAlを2〜3重量%
(以下、「wt%」という。)ドープしたもの]を約
1.0μm厚に成膜した。得られた太陽電池のソーラー
シュミレータによる0.1W/cm 2 の光照射下でのエ
ネルギー変換効率を測定したところ、そのエネルギー変
換効率は、9.3%であった。
【0032】(実施例8)約1mm厚のガラス基板上
に、裏面電極として、Moをスパッタ法で1.0μm厚
に成膜し、このMo薄膜上に、Cu、In、Ga及びS
eを4元同時蒸着させて、CuIn0.75Ga0.25Se2
薄膜を約2μm厚に成膜した。さらに、このCuIn
0.75Ga0.25Se2薄膜上に、In23薄膜を真空蒸着
することにより、InS薄膜を約0.2μm厚に成膜
し、続いて、このInS薄膜上に、スパッタ法でZn
O:Al(ZnOにAlを2〜3wt%ドープしたも
の)を約1.0μm厚に成膜した。得られた太陽電池の
ソーラーシュミレータによる0.1W/cm2 の光照射
下でのエネルギー変換効率を測定したところ、そのエネ
ルギー変換効率は、9.6%であった。
【0033】(実施例9)約1mm厚のガラス基板上
に、電極として、Moをスパッタ法で1.0μm厚に成
膜し、このMo薄膜上に、真空蒸着法によりCu薄膜及
びIn薄膜をそれぞれ0.2μm厚及び0.5μm厚に
連続積層成膜し、そして、この積層体を硫黄雰囲気中に
おいて550℃で1時間加熱処理してCuInS2 薄膜
を約2μm厚に成膜した。さらに、このCuInS2
膜上に、In、S及びSeの3元蒸着により、In
2(S,Se)3薄膜を約0.2μm厚に成膜し、続い
て、このIn 2 (S,Se)薄膜上に、スパッタ法でZ
nO:Al(ZnOにAlを2〜3wt%ドープしたも
の)を約1.0μm厚に成膜した。得られた太陽電池の
ソーラーシュミレータによる0.1W/cm2 の光照射
下でのエネルギー変換効率を測定したところ、そのエネ
ルギー変換効率は、6.1%であった。
【0034】(実施例10)約1mm厚のガラス基板上
に、裏面電極として、Moをスパッタ法で1.0μm厚
に成膜し、このMo薄膜上に、Cu、In及びSeを3
元同時蒸着させて、CuInSe2 薄膜を約2μm厚に
成膜した。さらに、このCuInSe2 薄膜上に、Ga
2Se3を真空蒸着することにより、GaSe薄膜を約
0.2μm厚に成膜し、続いて、このGaSe薄膜上に
スパッタ法でZnO:Al(ZnOにAlを2〜3wt
%ドープしたもの)を約1.0μm厚に成膜した。得ら
れた太陽電池のソーラーシュミレータによる0.1W/
cm2 の光照射下でのエネルギー変換効率を測定したと
ころ、そのエネルギー変換効率は、9.1%であった。
【0035】(従来例1)約1mm厚のガラス基板上
に、裏面電極として、Moをスパッタ法で1.0μm厚
に成膜し、このMo薄膜上に、Cu、In及びSeを3
元同時蒸着させて、CuInSe2 薄膜を約2μm厚に
成膜した。さらに、このCuInSe2 薄膜上に真空蒸
着法でCdS薄膜を約0.4μm厚に成膜し、続いて、
このCdS薄膜上にスパッタ法でZnO:Al(ZnO
にAlを2〜3wt%ドープしたもの)を約1.0μm
厚に成膜した。得られた太陽電池のソーラーシュミレー
タによる0.1W/cm2 の光照射下でのエネルギー変
換効率を測定したところ、そのエネルギー変換効率は、
9.0%であった。
【0036】(従来例2)約1mm厚のガラス基板上
に、裏面電極として、Moをスパッタ法で1.0μm厚
に成膜し、このMo薄膜上に、Cu、In、Ga及びS
eを4元同時蒸着させて、CuIn0.75Ga0.25Se2
薄膜を約2μm厚に成膜した。さらに、このCuIn
0.75Ga0.25Se2 薄膜上に真空蒸着法でCdS薄膜を
約0.4μm厚に成膜し、続いて、このCdS薄膜上
に、スパッタ法でZnO:Al(ZnOにAlを2〜3
wt%ドープしたもの)を約1.0μm厚に成膜した。
得られた太陽電池のソーラーシュミレータによる0.1
W/cm2 の光照射下でのエネルギー変換効率を測定し
たところ、そのエネルギー変換効率は、9.5%であっ
た。
【0037】(従来例3)約1mm厚のガラス基板上
に、電極として、Moをスパッタ法で1.0μm厚に成
膜し、このMo薄膜上に、真空蒸着法によりCu薄膜及
びIn薄膜をそれそれ0.2μm厚及び0.5μm厚に
連続積層成膜し、そして、この積層体を硫黄雰囲気中に
おいて550℃で1時間加熱処理してCuInS2 薄膜
を約2μm厚に成膜した。さらに、このCuInS2
膜上に真空蒸着法でCdS薄膜を約0.4μm厚に成膜
し、続いて、このCdS薄膜上に、スパッタ法でZn
O:Al(ZnOにAlを2〜3wt%ドープしたも
の)を約1.0μm厚に成膜した。得られた太陽電池の
ソーラーシュミレータによる0.1W/cm2 の光照射
下でのエネルギー変換効率を測定したところ、そのエネ
ルギー変換効率は、6.0%であった。
【0038】以上説明したように、本発明の構成によれ
ば、カルコパイライト型の結晶構造をもつp型半導体薄
膜、例えば、CuInSe2 、Cu(In,Ga)Se
2 、CuInS2 等の薄膜に、バッファー層として、従
来のCdS薄膜に代えて、Cdを含まない、(Inx
1-x)(Sey1-yz [式中、x及びyは、0〜1
の値であり、そして、zは、1〜1.5の値である。]
固溶体を主体としてなる半導体薄膜を接触させ、さら
に、この薄膜に、例えば、ZnO:Al薄膜を接触させ
ることにより、無公害でしかも従来のCdS薄膜使用時
と同等のエネルギー変換効率を発揮する太陽電池が得ら
れる。
【0039】
【発明の効果】有害なCd廃棄物を排出させないで、光
収集効率を高く維持した半導体薄膜及びその製造方法並
びにそれを用いた薄膜太陽電池を提供することができ
る。そして、同一真空装置内で各薄膜を成膜することが
できるので、工業的メリットも大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のIn2(Se1-xx3 固溶体薄膜の
分光透過率を示す図である。
【図2】従来のカルコパイライト型太陽電池の断面概略
説明図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 Mo膜 3 CuInSe2 膜 4 CdS膜 5 ZnO膜

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (InxGa1-x)(Sey1-yz [式
    中、x及びyは、0〜1の値であり、そして、zは、1
    〜1.5の値である。]固溶体を主体としてなることを
    特徴とする半導体薄膜。
  2. 【請求項2】 基板上にIn、Ga、Se及びSのうち
    少なくとも2つ以上の元素をそれぞれ別々の蒸着源とし
    て同時に蒸着することを特徴とする請求項1記載の半導
    体薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 基板上にIn、Ga、Se及びSを、そ
    れらの元素の2つ以上を含む化合物並びにそれら個々の
    元素の単体をそれぞれ別々の蒸着源として、同時に蒸着
    することを特徴とする請求項1記載の半導体薄膜の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 In、Ga、Se及びSを、Inx1-x
    (式中、xは、0〜1の値である。)、Ga、Se及び
    Sをそれぞれ別々の蒸着源として、同時に蒸着すること
    を特徴とする請求項3記載の半導体薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上にIn、Ga、Se及びSを、そ
    れらの2つ以上を含む化合物をそれぞれ別々の蒸着源と
    して、同時に蒸着することを特徴とする請求項1記載の
    半導体薄膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 In、Ga、Se及びSを、In2Se3
    及びGa2Se3を別々の蒸着源として、同時に蒸着する
    ことを特徴とする請求項5記載の半導体薄膜の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 基板上にIn、Ga、Se及びSの固溶
    体の蒸着源より蒸着することを特徴とする請求項1記載
    の半導体薄膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 基板上にIn、Ga、Se及びSの内の
    少なくとも3つの薄膜を積層し、これを、真空雰囲気、
    不活性ガス雰囲気、Se雰囲気及びS雰囲気の内の少な
    くとも1つの雰囲気中で、熱処理することを特徴とする
    請求項1記載の半導体薄膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 基板上にIn又はGaの薄膜、或いは、
    それらの両方の薄膜を積層し、これを、S雰囲気又はS
    e雰囲気、或いは、それら2つを組み合わせた雰囲気中
    で、熱処理することを特徴とする請求項1記載の半導体
    薄膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 基板上にカルコパイライト構造の半導
    体層、バッファー層及び透明電極層を順次有する太陽電
    池において、バッファー層として、(InxGa1-x
    (Sey1-yz[式中、x及びyは、0〜1の値であ
    り、そして、zは、1〜1.5の値である。]固溶体を
    主体としてなる半導体薄膜を有することを特徴とする太
    陽電池。
  11. 【請求項11】 カルコパイライト構造の半導体層がC
    uInSe2 、CuInS2、Cu(In,Ga)S
    2、CuIn(S,Se)2 、Cu(In,Ga)
    (S,Se)2又はCu(In,Ga)S2よりなること
    を特徴とする請求項10記載の太陽電池。
  12. 【請求項12】 透明電極層がZnO又はZnOにII
    Ib族元素をドープした半導体薄膜よりなることを特徴
    とする請求項10又は11記載の太陽電池。
  13. 【請求項13】 IIIb族元素がB又はAlであるこ
    とを特徴とする請求項12記載の太陽電池。
JP9179534A 1997-07-04 1997-07-04 半導体薄膜及びその製造方法並びに薄膜太陽電池 Withdrawn JPH1126790A (ja)

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Cited By (2)

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