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JPH1125710A - 車輌用前照灯 - Google Patents

車輌用前照灯

Info

Publication number
JPH1125710A
JPH1125710A JP9195104A JP19510497A JPH1125710A JP H1125710 A JPH1125710 A JP H1125710A JP 9195104 A JP9195104 A JP 9195104A JP 19510497 A JP19510497 A JP 19510497A JP H1125710 A JPH1125710 A JP H1125710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
vehicle
reflection surface
distribution pattern
auxiliary
Prior art date
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Granted
Application number
JP9195104A
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English (en)
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JP3145958B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Serizawa
啓之 芹澤
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Koito Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Koito Manufacturing Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Koito Manufacturing Co Ltd filed Critical Koito Manufacturing Co Ltd
Priority to JP19510497A priority Critical patent/JP3145958B2/ja
Publication of JPH1125710A publication Critical patent/JPH1125710A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配光制御機能を有するリフレクタを備えた車
輌用前照灯において、車輌直前の路面に対する照射光を
十分に確保する。 【解決手段】 リフレクタ16における反射面16aと
上壁面16bとの境界部(すなわち灯具内における高い
位置)Bに、光源バルブ18からの光を水平面よりも下
方へ向けて上下方向および左右方向に拡散反射させる複
数の補助反射面素子22aを形成し、その反射光を、シ
ェード20等に遮られることなく下向き拡散光(付加配
光パターン)として車輌前方へ照射する。これにより反
射面16aにより形成される副灯配光パターンにおいて
照射光不足となりやすい車輌直前の路面を十分に照射す
る。その際、上記付加配光パターンは、車輌直前の路面
のみならずその前方の路面まで比較的広範囲にわたって
照射するので、照射ムラの発生が効果的に抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、配光制御機能を
有するリフレクタを備えた車輌用前照灯に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年の車輌用前照灯においては、リフレ
クタからの平行反射光をレンズステップで屈折制御する
代わりに、リフレクタにより光源バルブからの光を反射
制御して所定の配光パターンを形成するように構成され
たものが多く採用されている。このようにリフレクタに
配光制御機能を持たせることにより、レンズを素通しあ
るいはこれに近いものにすることができ、これにより灯
具の透明感を高めてその見映え向上を図ることができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにリフレクタに配光制御機能を持たせた車輌用前照灯
においては、車輌直前の路面に対する照射光が不足しや
すい、という問題がある。
【0004】すなわち、レンズが多数のレンズステップ
に分割形成されている場合には、その一部のレンズステ
ップを用いてリフレクタからの平行反射光を下方へ屈折
させることにより車輌直前の路面を照射することが比較
的容易であるが、リフレクタの反射面はレンズのように
灯具前面ではなく灯具内部に設けられているので、光源
バルブからの光を下方へ反射させるようにしても、該反
射光は上記光源バルブの前方近傍に設けられるシェード
や灯具下方近傍から前方へ突出する車体バンパ等に遮ら
れやすく、車輌直前の路面に対する照射が阻害されてし
まう場合が多い。
【0005】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、配光制御機能を有するリフレクタを
備えた車輌用前照灯において、車輌直前の路面に対する
照射光を十分に確保することができる車輌用前照灯を提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、リフレクタ
の反射面とその上端縁から前方へ向けて延びる上壁面と
の境界部に所定の補助反射面素子を形成することによ
り、上記目的達成を図るようにしたものである。
【0007】すなわち、本願発明は、請求項1に記載し
たように、光源バルブと、この光源バルブからの光を反
射制御して所要の配光パターンを形成するように構成さ
れたリフレクタと、を備えてなる車輌用前照灯におい
て、上記リフレクタが、上記配光パターン形成用の反射
面と、この反射面の上端縁から前方へ向けて延びる上壁
面とを備えており、上記反射面と上記上壁面との境界部
に、上記光源バルブからの光を水平面よりも下方へ向け
て上下方向および左右方向に拡散反射させる補助反射面
素子が形成されている、ことを特徴とするものである。
【0008】上記「所要の配光パターン」は、上記車輌
用前照灯の果たすべき配光機能を満足させる配光パター
ンを意味するものであって、主灯用の配光パターンであ
ってもよいし、副灯用の配光パターンであってもよい
し、主副両用の配光パターンであってもよい。
【0009】上記「反射面」は、上記所要の配光パター
ンを形成するよう上記光源バルブからの光を反射制御可
能なものであれば、その具体的構成は特に限定されるも
のではなく、例えば、単一の自由曲面(すなわち2次曲
面以外の曲面)で構成されたものであってもよいし、複
数の反射面素子で構成されたものであってもよいし、あ
るいは自由曲面と複数の反射面素子との組合せで構成さ
れたものであってもよい。
【0010】上記「補助反射面素子」は、上記光源バル
ブからの光を水平面よりも下方へ向けて上下方向および
左右方向に拡散反射させるものであれば、その具体的形
状、個数等は特に限定されるものではない。
【0011】
【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に
おいては、リフレクタの反射面とその上端縁から前方へ
向けて延びる上壁面との境界部(すなわち灯具内におけ
る高い位置)に、光源バルブからの光を水平面よりも下
方へ向けて上下方向および左右方向に拡散反射させる補
助反射面素子が形成されているので、該補助反射面素子
からの反射光を、上記光源バルブの前方近傍に設けられ
るシェードや灯具下方近傍から前方へ突出する車体バン
パ等に遮られることなく下向き拡散光として車輌前方へ
照射することができる。
【0012】したがって、上記反射面により形成される
配光パターンにおいて照射光不足となりやすい車輌直前
の路面を上記補助反射面素子からの反射光により十分に
照射することができる。
【0013】その際、仮に上記補助反射面素子からの反
射光を車輌直前の路面にのみ照射した場合には、該反射
光により形成される照射パターンと上記配光パターンと
が離れて両パターン間が暗くなったり、あるいは両パタ
ーンが部分的に重複してその重複部分が周辺部分より極
端に明るくなったりして、両パターンの継ぎ目が照射ム
ラとなりやすいが、上記構成においては、上記補助反射
面素子は上記光源バルブからの光を上下方向および左右
方向に拡散反射させるように構成されているので、車輌
直前の路面のみならずその前方の路面(車輌前方近距離
の路面)まで比較的広範囲にわたって照射することがで
き、このため、上記照射パターンと上記配光パターンと
が離れてしまうことはなく、また両パターンの重複部分
がその周辺部分より極端に明るくなってしまうこともな
い。したがって、車輌前方近距離の路面に照射ムラが発
生してしまうのを効果的に抑制することができる。以上
のことは、車輌前方近距離の路面での照射ムラは遠方路
面での照射ムラに比して、僅かな照射ムラでも非常に目
立ってしまうことに鑑みれば、特に重要である。
【0014】このように、本願発明によれば、配光制御
機能を有するリフレクタを備えた車輌用前照灯におい
て、車輌直前の路面に対する照射光を十分に確保するこ
とができる。しかも、これを車輌前方近距離の路面にお
ける照射ムラの発生を効果的に抑制した上で実現するこ
とができる。
【0015】また、本願発明によれば、上記補助反射面
素子を上記反射面と上記上壁面との境界部に設けること
により、上記光源バルブからの光に対するリフレクタ利
用立体角を増大させることができるので、前照灯をより
明るいものにすることができる。
【0016】上記構成において、上記光源バルブからの
光を上下方向に拡散反射させるためには、上記補助反射
面素子の上下方向の断面形状を、凸状曲線、凹状曲線、
波状曲線等の曲線あるいは直線で構成すればよいのであ
るが、その際、請求項2に記載したように、上記断面形
状を凸状曲線で構成すれば、上記補助反射面素子からの
反射光を車輌前方近距離の路面よりも車輌直前の路面へ
多く配分することができるので、車輌直前の路面から車
輌前方近距離の路面へかけて徐々に明るさが減少する照
射パターンを得ることができ、これにより該照射パター
ンと上記配光パターンとの重畳による照射ムラの発生を
より効果的に抑制することができる。
【0017】また、請求項3に記載したように、上記補
助反射面素子を、上記境界部に沿って上記光源バルブの
上方位置を左右に跨ぐようにして左右方向に複数個並設
するようにすれば、次のような作用効果を得ることがで
きる。
【0018】すなわち、上記補助反射面素子を複数個並
設することにより車輌直前の路面に対する照射光をより
多く確保することができ、しかも、上記境界部のうち上
記光源バルブの真上に近い位置で反射した光ほど大きな
照射パターンとして路面に形成されることから、上記複
数の補助反射面素子を上記光源バルブの上方位置を左右
に跨ぐようにして並設することにより照射ムラを発生し
にくくすることができる。
【0019】その際、上記各補助反射面素子相互間で拡
散角度を適宜変化させるようにすれば、該補助反射面素
子により形成される照射パターン自体に起因する照射ム
ラの発生を効果的に抑制することができる。
【0020】上記反射面の具体的構成が特に限定される
ものでないことは上述したとおりであるが、請求項4に
記載したように、上記反射面における少なくとも上端縁
近傍領域が所定の左右ピッチで複数の反射面素子に分割
形成されている場合には、上記各補助反射面素子を上記
各反射面素子の左右ピッチよりも狭い左右ピッチで並設
するようにすれば、これら補助反射面素子によって木目
の細かい配光制御が可能となるので、車輌直前および車
輌前方近距離の路面における照射ムラの発生をより一層
効果的に抑制することができる。
【0021】ところで、上記リフレクタの前方には通常
レンズが設けられるが、このレンズが、請求項5に記載
したように、下方へ向けて後方側に変位するように傾斜
した、いわゆる逆スラント形状を有している場合には、
上記補助反射面素子からの大角度の下向き反射光を、レ
ンズの下側フランジ部等に遮られることなく灯具前方へ
照射することが可能となるので、車輌の極直前の路面ま
で照射することができる。トラックやバス等のようにド
ライバの視点位置の地上高が高い場合には、車輌の極直
前の路面までドライバの視界に入るので、このような構
成とすることが特に効果的である。
【0022】また、上記構成において、上記「光源バル
ブ」の種類は特に限定されるものではないが、請求項6
に記載したように、該光源バルブとして高輝度でパワー
のある放電バルブを用いた場合には、上記反射面からの
反射光により形成される配光パターンは非常に明るいも
のとなり車輌直前の路面が相対的に暗くなりやすいの
で、上記補助反射面素子を形成することが特に効果的で
ある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の
実施の形態について説明する。
【0024】図1は、本願発明の一実施形態に係る車輌
用前照灯を示す正面図であり、図2は、その側断面図で
ある。
【0025】これらの図に示すように、本実施形態に係
る前照灯10は、キャブオーバ型のトラックに装着され
る前照灯であって、レンズ12とボディ14とで形成さ
れる空間内に、光源バルブ18およびシェード20が取
り付けられたリフレクタ16が上下方向および左右方向
に傾動可能に設けられてなり、図3および4に示すよう
な左配光の副灯配光パターンPを形成するように構成さ
れている。なお、これら図3および4は、上記前照灯1
0のスクリーン配光パターンおよび路面配光パターンを
示す図である。
【0026】上記レンズ12は、素通しレンズであっ
て、下方へ向けて後方側に変位するように傾斜した逆ス
ラント形状に形成されている。そして、上記副灯配光パ
ターンPはリフレクタ16により形成されるようになっ
ている。すなわち、上記リフレクタ16の反射面16a
は、前後方向に延びる軸線(光軸)Axを中心軸とする
回転放物面を基準面として複数の反射面素子16sに分
割形成されており、これら各反射面素子16sの曲率を
適当な値に設定することにより、上記副灯配光パターン
Pを得るようになっている。
【0027】上記リフレクタ16の反射面16aの上端
縁および下端縁には、該端縁から前方へ向けて延びる上
壁面16bおよび下壁面16cが延長形成されている。
さらに、上記反射面16aと上記上壁面16bとの境界
部Bには、上記光源バルブ18からの光を水平面よりも
下方へ向けて上下方向および左右方向に拡散反射させる
複数の補助反射面素子22sが該境界部Bに沿って左右
方向に並設されている。これら補助反射面素子22aの
並設領域は、上記光源バル18の上方位置を左右に跨ぐ
ように設定されており、また、これら各補助反射面素子
22aは、上記反射面16aの上端縁近傍領域を構成す
る反射面素子16sの左右ピッチよりも狭い左右ピッチ
で並設されている。そして、これら補助反射面素子22
sからの反射光により、上記副灯配光パターンPの手前
側路面に付加配光パターンPAを形成するようになって
いる。
【0028】上記光源バルブ18は、メタルハライド放
電バルブであって、その光軸(基準軸)を上記リフレク
タ16の光軸Axと一致させるとともに、その発光部
(アーク)18aを上記リフレクタ16の基準面たる回
転放物面の焦点位置Fよりもやや前方に位置させるよう
にして、上記リフレクタ16に取り付けられている。上
記光源バルブ18は、その点灯に高電圧を必要とするた
め、バルブソケット24および高圧コード26を介して
点灯回路(図示せず)に接続されている。
【0029】上記シェード20は、上記光源バルブ18
の前方を覆うカップ状の先端部20aと、この先端部2
0aから上記光源バルブ18の下側を略半円筒状に覆う
ようにして後方へ延び、後端部において上記リフレクタ
16に固定された半円筒部20bとからなり、上記先端
部20aによって上記光源バルブ18から灯具前方へ向
かう直射光を遮蔽するとともに、上記半円筒部20bに
よって上記光源バルブ18から上記反射面22の下部領
域へ向かう光を遮蔽し、上記反射面16aの上部領域
(図1に示す2点鎖線L1、L2よりも上方の領域)へ
の光入射のみを許容するようになっている。
【0030】上記各補助反射面素子22sは、上述した
ような上下方向および左右方向の拡散反射を行わせるた
め、その断面形状が、上下・左右いずれの方向に関して
も円弧状の凸状曲線で構成されている。その際、上記各
補助反射面素子22sの上下方向の凸状曲線に関して
は、図2に示すように、上端での反射光が水平面からα
1(α1=約2°)下方、下端での反射光が水平面から
α2(α2=約40°)下方を向くように、その曲率半
径および傾斜角が設定されている。一方、上記各補助反
射面素子22sの左右方向の凸状曲線に関しては、補助
反射面素子22s毎に少しずつ異なった曲率半径に設定
されている。
【0031】図5は、上記各補助反射面素子22sにお
ける上下方向の各位置での反射光の向きを示す図であ
る。図示のように、上記各補助反射面素子22sは、上
下方向の断面形状が凸状曲線で構成されているので、車
輌直前の路面へ向かう反射光束は密となり、それよりも
前方の路面へ向かう反射光束は遠方になるほど疎にな
る。
【0032】図6は、上記光軸Axを含む鉛直面が灯具
前方の路面と交差する線(図4に示す1点鎖線)上にお
ける路面照度分布を示すグラフであって、実線で示す曲
線I(P)が上記副灯配光パターンPの路面照度分布であ
り、2点鎖線で示す曲線I(PA)が上記付加配光パター
ンPAの路面照度分布であり、破線で示す曲線I(P+
PA)が上記両パターンPおよびPAを合成した路面照
度分布である。
【0033】以上詳述したように、本実施形態において
は、リフレクタ16の反射面16aとその上端縁から前
方へ向けて延びる上壁面16bとの境界部(すなわち灯
具内における高い位置)Bに、光源バルブ18からの光
を水平面よりも下方へ向けて上下方向および左右方向に
拡散反射させる複数の補助反射面素子22aが形成され
ているので、これら各補助反射面素子22aからの反射
光を、上記光源バルブ18の前方近傍に設けられるシェ
ード20や灯具下方近傍から前方へ突出する車体バンパ
等に遮られることなく下向き拡散光(付加配光パターン
PA)として車輌前方へ照射することができる。
【0034】したがって、上記反射面16aにより形成
される副灯配光パターンPにおいて照射光不足となりや
すい車輌直前の路面を上記補助反射面素子22aからの
反射光により十分に照射することができる。
【0035】その際、上記付加配光パターンPAは、車
輌直前の路面のみならずその前方の路面(車輌前方近距
離の路面)まで比較的広範囲にわたって照射するものと
なるため、該付加配光パターンPAと上記副灯配光パタ
ーンPとが離れてしまうことはなく、また両パターンP
およびPAの重複部分がその周辺部分より極端に明るく
なってしまうこともない。したがって、僅かな照射ムラ
でも非常に目立ってしまう車輌前方近距離の路面におけ
る照射ムラ発生を効果的に抑制することができる。
【0036】また、上記各補助反射面素子22aは、上
記光源バル18の上方位置を左右に跨ぐようにして並設
されているので、これら補助反射面素子22aからの拡
散反射光により照射ムラの少ない比較的大きな照射パタ
ーンを比較的容易に路面に形成することができる。さら
に、上記各補助反射面素子22aは、上記反射面16a
の上端縁近傍領域を構成する上記各反射面素子16sの
左右ピッチよりも狭い左右ピッチで形成されているの
で、これら補助反射面素子22aによって木目の細かい
配光制御が可能となり、これにより車輌直前および車輌
前方近距離の路面における照射ムラの発生をより一層効
果的に抑制することができる。すなわち、上記各補助反
射面素子22aは、その左右方向の断面形状が少しずつ
異なった曲率半径の凸状曲線に設定されており、これら
各補助反射面素子22aからの反射光の左右拡散角度は
互いに異なったものとなるので、これら補助反射面素子
22aにより形成される照射パターン自体に起因する照
射ムラ(特に上記付加配光パターンPAの左右両端部に
形成される光溜り)の発生を効果的に抑制することがで
きる。
【0037】さらに、本実施形態においては、上記各補
助反射面素子22aの上下方向の断面形状が凸状曲線で
構成されているので、図5に示すように、上記各補助反
射面素子22aからの反射光を車輌前方近距離の路面よ
りも車輌直前の路面へ多く配分することができ、これに
より、図6において曲線I(PA)で示すように、上記付
加配光パターンPAを車輌直前の路面から車輌前方近距
離の路面へかけて徐々に明るさが減少する照射パターン
とすることができる。したがって、図6において曲線I
(P+PA)で示すように、上記付加配光パターンPAと
上記副灯配光パターンPとを重畳したときの照射ムラの
発生をより効果的に抑制することができる。
【0038】また、本実施形態においては、上記各補助
反射面素子22aが上記反射面16aと上記上壁面16
bとの境界部Bに設けられているので、上記光源バルブ
からの光に対するリフレクタ利用立体角を増大させるこ
とができ、これにより上記前照灯10をより明るいもの
にすることができる。
【0039】本実施形態におけるレンズ12は、下方へ
向けて後方側に変位するように傾斜した、いわゆる逆ス
ラント形状を有しているので、上記各補助反射面素子2
2sからの大角度の下向き反射光を、上記レンズの下側
フランジ部等に遮られることなく灯具前方へ照射するこ
とが可能となり、これにより車輌の極直前の路面まで照
射することができる。本実施形態に係る前照灯10は、
ドライバの視点位置の地上高が高く車輌の極直前の路面
までドライバの視界に入るキャブオーバ型のトラックに
装着されるので、このように車輌の極直前の路面まで照
射可能に構成することが特に効果的である。
【0040】また、本実施形態のように、上記光源バル
ブ18として高輝度でパワーのある放電バルブを用いた
場合には、上記反射面16aからの反射光により形成さ
れる副灯配光パターンPは非常に明るいものとなり車輌
直前の路面が相対的に暗くなりやすいので、上記複数の
補助反射面素子22aにより上記付加配光パターンPA
を形成するようにすることが特に効果的である。
【0041】なお、上記実施形態においては、上記各補
助反射面素子22sの上下方向の断面形状が円弧状の凸
状曲線で構成されている場合について説明したが、これ
を複数の凸状曲線の組合せ(あるいは凸状曲線と凹状曲
線との組合せ等)で構成するようにしてもよい。そし
て、このようにした場合には、上記付加配光パターンP
Aを、上記副灯配光パターンPの路面照度分布に対応し
た木目の細かい路面照度分布で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る車輌用前照灯を示
す正面図
【図2】上記前照灯の側断面図
【図3】上記実施形態の作用を示すスクリーン配光パタ
ーン図
【図4】上記実施形態の作用を示す路面配光パターン図
【図5】上記実施形態の各補助反射面素子における上下
方向の各位置での反射光の向きを示す図
【図6】図4に示す1点鎖線上における路面照度分布を
示すグラフ
【符号の説明】
10 前照灯 12 レンズ 14 ボディ 16 リフレクタ 16a 反射面 16b 上壁面 16c 下壁面 16s 反射面素子 18 光源バルブ(放電バルブ) 18a 発光部(アーク) 20 シェード 22s 補助反射面素子 Ax 光軸 B 境界部 F 焦点位置 I(P) 副灯配光パターンの路面照度分布 I(PA) 付加配光パターンの路面照度分布 I(P+PA) 副灯配光パターンおよび付加配光パター
ンの合成路面照度分布 P 副灯配光パターン PA 付加配光パターン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源バルブと、この光源バルブからの光
    を反射制御して所要の配光パターンを形成するように構
    成されたリフレクタと、を備えてなる車輌用前照灯にお
    いて、 上記リフレクタが、上記配光パターン形成用の反射面
    と、この反射面の上端縁から前方へ向けて延びる上壁面
    とを備えており、 上記反射面と上記上壁面との境界部に、上記光源バルブ
    からの光を水平面よりも下方へ向けて上下方向および左
    右方向に拡散反射させる補助反射面素子が形成されてい
    る、ことを特徴とする車輌用前照灯。
  2. 【請求項2】 上記補助反射面素子の上下方向の断面形
    状が、凸状曲線で構成されている、ことを特徴とする請
    求項1記載の車輌用前照灯。
  3. 【請求項3】 上記補助反射面素子が、上記境界部に沿
    って上記光源バルブの上方位置を左右に跨ぐようにして
    複数個並設されている、ことを特徴とする請求項1また
    は2記載の車輌用前照灯。
  4. 【請求項4】 上記反射面における少なくとも上端縁近
    傍領域が、所定の左右ピッチで複数の反射面素子に分割
    形成されており、 上記各補助反射面素子が、上記各反射面素子の左右ピッ
    チよりも狭い左右ピッチで並設されている、ことを特徴
    とする請求項3記載の車輌用前照灯。
  5. 【請求項5】 上記リフレクタの前方に、下方へ向けて
    後方側に変位するように傾斜したレンズが設けられてい
    る、ことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の車輌
    用前照灯。
  6. 【請求項6】 上記光源バルブが放電バルブからなる、
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の車輌用前
    照灯。
JP19510497A 1997-07-04 1997-07-04 車輌用前照灯 Expired - Fee Related JP3145958B2 (ja)

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