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JPH11225307A - 映像データ記録媒体および映像データ再生装置 - Google Patents

映像データ記録媒体および映像データ再生装置

Info

Publication number
JPH11225307A
JPH11225307A JP10024726A JP2472698A JPH11225307A JP H11225307 A JPH11225307 A JP H11225307A JP 10024726 A JP10024726 A JP 10024726A JP 2472698 A JP2472698 A JP 2472698A JP H11225307 A JPH11225307 A JP H11225307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
language
title
reproduction
reproduced
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10024726A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Setogawa
俊明 瀬戸川
Akihito Nakagawa
彰人 中川
Takeshi Oda
剛 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP10024726A priority Critical patent/JPH11225307A/ja
Publication of JPH11225307A publication Critical patent/JPH11225307A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Management Or Editing Of Information On Record Carriers (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 言語に応じて本編の一部のみが異なる複数の
タイトルを格納し、いずれかのタイトルを選択的に再生
可能とする。 【解決手段】 本編映像のうちの共通部分のデータを有
するCELL(ID#1)21と、オリジナルの英語表
記をするための英語用シーンのデータを有するCELL
(ID#2)22と、英語用シーンと差し替えられる日
本語表記をするための日本語用シーンのデータを有する
CELL(ID#3)23と、共通部分のデータを有す
るCELL(ID#4)24とが、一連のデータとして
1つのVOB(ID#1)20を構成している。英語バ
ージョンのタイトルは、CELL21,22,24で構
成され、日本語バージョンのタイトルは、CELL2
1,23,24で構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばディジタル
・ビデオ・ディスクまたはディジタル・ヴァーサタイル
・ディスク(以下、DVDと記す。)等、映像データを
記録するための映像データ記録媒体、およびこの映像デ
ータ記録媒体より映像データを再生するための映像デー
タ再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル化したビデオデータや
オーディオデータを記録可能な光ディスクであるDV
D、およびDVDからのデータの再生とDVDに対する
データの記録のうちの少なくとも再生を行う装置である
DVDプレイヤ(以下、単にプレイヤとも言う。)が実
用化されている。
【0003】DVDでは、その機能の特長としてメニュ
ー機能がある。このメニュー機能では、同一の内容に対
して、その内容を複数言語で表現した複数のメニュー画
面をディスク(DVD)に記録しておき、プレイヤの設
定によって好みの言語に固定してメニュー画面を再生し
利用することができるようになっている。
【0004】また、DVDには、字幕や音声を複数言語
で記録しておき、再生時にそのいずれかを選ぶという機
能が標準で備えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】いま、DVDに記録さ
れている映画等のシーンの中に、例えば、説明文のよう
なものが延々と続くようなシーンがあるものを考える。
このとき、その説明文が英語表記のみであると、英語を
解釈できない視聴者は説明文の内容を理解することがで
きない。そのため、字幕を付けることも考えられるが、
説明文の字幕を付けようとした場合には、文字数が多す
ぎるため、画面の下の部分には入りきらないし、字幕を
画面の全面に広げて重ねたのでは説明文と字幕が重なっ
てしまい、視聴者にとって非常に見づらくなる。このよ
うな場合、説明文のシーンのみを別の言語表記のものに
差し替えることができればよいが、従来、そのようなも
のはなかった。
【0006】また、例えば、音声としてオリジナルの英
語音声と日本語の吹き替え音声が用意されている場合、
説明文のシーンでは、英語音声のときには英語表記のシ
ーンが再生され、日本語の吹き替え音声のときには日本
語に翻訳された表記のシーンが再生されると、視聴者に
とって理解しやすい。しかしながら、従来、このような
DVDも存在しなかった。
【0007】上述のような場合、オリジナルのタイトル
と、説明文のシーンのみを日本語の表記のものに差し替
えたタイトルの2つのタイトルが同一のディスク(DV
D)に記録されて、視聴者が好みによっていずれかのタ
イトルを選択できるようになっていると都合がよい。そ
のために、オリジナルのタイトルと、説明文のシーンの
みを日本語の表記のものに差し替えたタイトルの2つの
タイトルをエンコード(符号化)して同一のディスク
(DVD)に記録することも考えられる。しかしなが
ら、これは、ディスクの記録容量を考えると、現実的で
はないし、タイトルの数が3つ、4つ等に増えた場合に
は、容量的に不可能と言ってよい。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、言語に応じて本編の一部のみが異な
る複数のタイトルを選択的に再生可能とした映像データ
記録媒体および映像データ記録媒体より映像データを再
生するための映像データ再生装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の映像デー
タ記録媒体は、本編映像の内容を表す本編映像データ
と、少なくとも本編映像データの再生を制御するための
再生制御用データとを記録したコンピュータ読み取り可
能な映像データ記録媒体であって、本編映像データは、
本編映像のうちの複数の言語に対して共通の部分を表す
共通部分データと、本編映像のうちの複数の言語毎に異
なる部分を表す複数の言語別部分データとを含み、且つ
これらの共通部分データと言語別部分データとが一連の
データとして形成されたデータ構造を有し、再生制御用
データは、共通部分データと言語別部分データとを組み
合わせて、個別に再生可能な複数の言語別のタイトルを
構成するデータ構造を有するものである。
【0010】請求項4記載の映像データ記録媒体は、本
編映像の内容を表す本編映像データと、複数の言語毎に
用意されたメニュー画面の内容を表すメニュー画面デー
タと、少なくとも本編映像データおよびメニュー画面デ
ータの再生を制御するための再生制御用データとを記録
したコンピュータ読み取り可能な映像データ記録媒体で
あって、本編映像データは、本編映像のうちの複数の言
語に対して共通の部分を表す共通部分データと、本編映
像のうちの複数の言語毎に異なる部分を表す複数の言語
別部分データとを含むデータ構造を有し、再生制御用デ
ータは、共通部分データと言語別部分データとを組み合
わせて、個別に再生可能な複数の言語別のタイトルを構
成すると共に、選択された言語に対応するメニュー画面
データを再生可能とし、且つメニュー画面データにおけ
る言語の選択によって選択された言語と同一の言語に対
応するタイトルを自動的に再生可能とするデータ構造を
有するものである。
【0011】請求項8記載の映像データ再生装置は、本
編映像の内容を表す本編映像データと、複数の言語毎に
用意されたメニュー画面の内容を表すメニュー画面デー
タと、少なくとも本編映像データおよびメニュー画面デ
ータの再生を制御するための再生制御用データとが記録
され、本編映像データは、本編映像のうちの複数の言語
に対して共通の部分を表す共通部分データと、本編映像
のうちの複数の言語毎に異なる部分を表す複数の言語別
部分データとを含むデータ構造を有し、再生制御用デー
タは、共通部分データと言語別部分データとを組み合わ
せて、個別に再生可能な複数の言語別のタイトルを構成
すると共に、選択された言語に対応するメニュー画面デ
ータを再生可能とし、且つメニュー画面データにおける
言語の選択によって選択された言語と同一の言語に対応
するタイトルを自動的に再生可能とするデータ構造を有
する映像データ記録媒体より、本編映像データの再生を
行う映像データ再生装置であって、メニュー画面データ
における言語の選択を行うための選択手段と、メニュー
画面データおよび本編映像データの再生を指示するため
の再生指示手段と、この再生指示手段によってメニュー
画面データの再生が指示されたときに、再生制御用デー
タを用いて、選択手段によって選択された言語と同一の
言語に対応するメニュー画面データを再生するメニュー
画面データ再生手段と、再生指示手段によって本編映像
データの再生が指示されたときに、再生制御用データを
用いて、選択手段によって選択された言語と同一の言語
に対応するタイトルを再生するタイトル再生手段とを備
えたものある。
【0012】請求項1記載の映像データ記録媒体では、
再生制御用データによって、一連のデータとして形成さ
れた共通部分データと言語別部分データとが組み合わさ
れて複数の言語別のタイトルが構成され、複数の言語別
のタイトルが個別に再生可能とされる。
【0013】請求項4記載の映像データ記録媒体では、
再生制御用データによって、一連のデータとして形成さ
れた共通部分データと言語別部分データとが組み合わさ
れて複数の言語別のタイトルが構成されると共に、メニ
ュー画面データにおける言語の選択によって選択された
言語と同一の言語に対応するタイトルが自動的に再生可
能とされる。
【0014】請求項8記載の映像データ再生装置では、
再生指示手段によってメニュー画面データの再生が指示
されると、メニュー画面データ再生手段によって、再生
制御用データを用いて、選択手段によって選択された言
語と同一の言語に対応するメニュー画面データが再生さ
れる。また、再生指示手段によって本編映像データの再
生が指示されると、タイトル再生手段によって、再生制
御用データを用いて、選択手段によって選択された言語
と同一の言語に対応するタイトルが再生される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本実施
の形態に係る映像データ記録媒体および映像データ再生
装置について、DVDおよびDVDプレイヤに適用した
場合の例を挙げて説明する。従って、DVDが、本実施
の形態に係る映像データ記録媒体に対応し、DVDプレ
イヤおよびその周辺機器が、本実施の形態に係る映像デ
ータ再生装置に対応する。
【0016】始めに、図8を参照して、DVDフォーマ
ットのデータ構造について簡単に説明する。DVDで
は、記録されている多重化オーディオ・ビデオデータス
トリームをいくつかの論理空間に分割して管理してい
る。論理空間の種類は、次のように4種類あり、これら
の組み合わせによりDVDフォーマットは構成されてい
る。
【0017】ファースト・プレイ・ドメイン(First Pl
ay Domain;以下、FP DOMと記す。)1 これは、ディスク(DVD)がローディングされたとき
に、最初にアクセスされる空間であり、1つだけ存在が
許されている。
【0018】ビデオ・マネージャ・メニュー・ドメイン
(Video Manager Menu Domain;以下、VMGM DO
Mと記す。)2 これは、主に、タイトルメニューが記述される空間であ
り、複数存在可能である。
【0019】ビデオ・タイトル・セット・メニュー・ド
メイン(Video Title Set Menu Domain;以下、VTS
M DOMと記す。)3 これは、DVDフォーマットで規定されているDVDメ
ニューのうち、上記タイトルメニューを除いたルートメ
ニュー、オーディオメニュー、サブピクチャメニュー、
チャプタメニューおよびアングルメニューの各メニュー
が置かれる空間であり、複数存在可能である。なお、D
VDメニューについては、後述する。
【0020】タイトル・ドメイン(Title Domain;TT
DOM)4 これは、DVDの本編が置かれる空間であり、ビデオデ
ータ、オーディオデータ、サブピクチャ(字幕)データ
等が多重化されたもので、映画やビデオクリップそのも
のであり、複数存在することが可能である。
【0021】DVDフォーマットでは、これらのドメイ
ンをグループ分けして、次のようなスペース(Space )
というまとまりが定義されている。ただし、このスペー
スというのは、フォーマット上で定められた概念であ
り、これがDVDプレイヤでの再生機能に関係するわけ
ではない。
【0022】VMGスペース5 これは、単数または複数のVMGM DOM2と、単数
のFP DOM1から構成される。
【0023】VTSスペース6 これは、単数または複数のVTSM DOM3と単数ま
たは複数のTT DOM4から構成される。タイトルが
複数存在する場合には、TT DOM4が複数存在す
る。なお、VTSスペース6自体も複数存在することが
できるが、本発明には関係がないので説明を省略する。
【0024】メニュースペース7 これは、単数または複数のVMGM DOM2と単数ま
たは複数のVTSMDOM3をまとめたものである。メ
ニュースペース7には、ランゲージ・ユニット(Langua
ge Unit ;以下、LUと記す。)8というグループが存
在しており、これは、同一言語で表現されたVMGM
DOM2とVTSM DOM3を結び付けている。図8
では、4種類のLU、すなわち、LU#1,LU#2,
LU#3,LU#4がある場合を示しており、これは、
4ヶ国語で表現されたメニューがあることを意味してい
る。
【0025】このように、LU8は、メニュースペース
7に存在する。なお、メニュースペース7を包括するス
ペースとして、システムスペース9があるが、本発明に
は関係がないので説明を省略する。
【0026】上述のように、ドメインとは、「一つの概
念であり、再生の単位」という性格を持っている。DV
Dフォーマットでは、再生の単位は、プログラム・チェ
イン(Program chain ;以下、PGCと記す。)と呼ば
れる再生制御データによって表されるが、そういった意
味では、図9に示したように、ドメイン10は、PGC
11の集まりであると考えることができる。つまり、P
GCが置かれたドメインにより、例えば、TT DOM
に置かれたPGCは「タイトルのPGC」と呼ばれ、V
TSM DOMに置かれたPGCは「メニューのPG
C」と呼ばれる。なお、具体的には、ディスクのある領
域があるドメインであると区切られているわけである
が、それに関するPGCが物理的にそこに固まって存在
しているわけではない。
【0027】また、DVDの再生の仕組みというもの
は、PGCのデータ構造により制御されている。逆に言
えば、PGCが存在していれば、プレイヤはある一連の
意味のある再生をすることができるのである。これによ
り、DVDフォーマットでは、単数または複数のPGC
を「タイトル」として定義している。後述するが、DV
Dのメニューを構成するのもPGCであるが、PGCは
固有のものを示す名称ではなく、データ構造を示す名称
であり、それに含まれる表示内容を示すものではない。
【0028】ところで、DVDにおいては、実際に多重
化されたビデオやオーディオ等のデータは、ビデオ・オ
ブジェクト(Video Object;以下、VOBと記す。)と
呼ばれている。VOBは、意味のある一連の多重化され
たビデオやオーディオのデータで構成され、例えば、映
画のタイトル1本分や、オーディオメニューや、チャプ
タメニュー等、一度そこにアクセスして連続的に再生す
ることに大きな意味を持っている多重化データとして定
義されている。
【0029】従って、一枚のディスクにはVOBという
固まりは複数存在しているのが通常であり、図10に示
したように、それぞれのVOB12には、VOB 識別
番号(以下、VOB ID番号と記す。)(図10で
は、ID#1)という通し番号が与えられている。ま
た、VOB12の中は、更に、セル(以下、CELLと
記す。)13という単位に分かれており、各CELL1
3には、1から昇順に、CELL 識別番号(以下、C
ELL ID番号と記す。)(図10では、ID#1〜
ID#6)が与えられている。CELL13は、機械的
に分けられているのではなく、VOBの考えと同様に、
意味のある固まりとして定義される。例えば、映画タイ
トルであれば各チャプタの区切りに相当し、あるメニュ
ーが複数ページで構成される場合であれば各表示ページ
に相当している。
【0030】ここで、PGC11の説明に戻る。PGC
11は、図11に示したように、PGC11は、プリコ
マンド(以下、PRE CMDと記す。)14、VOB
識別部(以下、VOB IDと記す。)15およびポス
トコマンド(以下、POSTCMDと記す。)16から
構成されている。このうち、VOB ID15は、上述
のVOB ID番号と該当するVOBが記録されている
ディスク上の先頭番地の組みで構成されている。VOB
ID15は、複数個連ねることも可能である。
【0031】VOB ID15は、CELL情報部(図
11では、CELLと記す。)17の連なりから構成さ
れている。CELL情報部17は、VOB ID15と
同様に、VOB中のCELL ID番号(図11では、
CELL番号CN#1〜CN#6分)とそのCELLが
記録されているディスク上の先頭番地の組み合わせで構
成されているCELL識別部(以下、CELL IDと
記す。)18と、そのCELLの再生の終了時点で実行
されるセルコマンド(以下、CELL CMDと記
す。)19との組み合わせで構成されている。なお、C
ELL CMD19は、省略することも可能であり、特
殊な用途でのみ使用され、通常の映画や静止画のメニュ
ーでは存在しない場合が多い。
【0032】DVDプレイヤは、このVOB ID15
とCELL ID18の情報を前から順番にたどってい
くことで、再生すべき多重化データの実体が記録されて
いるアドレスを知り、実際に再生していくのである。な
お、便宜上、この動作を、PGCの再生と呼ぶことにす
る。なお、PRE CMD14は、PGCの再生の前に
実行されるナビゲーションコマンド(Navigation Comma
nd)のことであり、POST CMD16は、PGCの
再生の後に実行されるナビゲーションコマンドである。
ナビゲーションコマンドについては、後で説明する。
【0033】このように見ていくと、ドメイン10にお
けるDVDの再生の仕組みというものは、あるPGC1
1と、それに対応する実際の多重化データ(VOB1
2)と、それに付けられたVOB ID番号およびCE
LL ID番号との組みからなるデータ構造で構成さ
れ、PRE CMD14、POST CMD16および
CELL CMD19というナビゲーションコマンドで
再生が制御されていると考えることができる。実際に
は、ドメイン10にはもっと多くのデータが入っている
が、本発明とは関係ないので説明を省略する。
【0034】上述のように、DVDの再生の仕組みとい
うものは、PGCのデータ構造により制御されている。
逆に言えば、PGCが存在していれば、プレイヤはある
一連の意味のある再生をすることができるのである。こ
れにより、DVDフォーマットでは、単数または複数の
PGCを「タイトル」として定義している。後述する
が、DVDのメニューを構成するのもPGCであるが、
PGCは固有のものを示す名称ではなく、データ構造を
示す名称であり、それに含まれる表示内容を示すもので
はない。
【0035】次に、DVDにおけるメニュー画面を表示
させるために必要となるサブピクチャについて説明す
る。DVDのフォーマットでは、MPEG2規格で符号
化された通常の動画部分とは別に、動画に重ねて表示す
ることができるサブピクチャと呼ばれる静止画のフォー
マットが定義されている。ここで、DVDのフォーマッ
トにおけるサブピクチャのフォーマットのうち、本実施
の形態に関係のある部分を抜き出して簡単に説明する。
【0036】DVDにおけるサブピクチャは、図12に
示したように、1枚の画面を縦478×横720(NT
SCビデオ方式の場合)に分割した画素(ピクセル(p
ixel))201のそれぞれに割り当てられた固有の
2ビットの画素データ202の集合体として定義され
る。2ビットの画素データの各値には、それぞれ固有の
色が割り当てられており、画素データによって合計4色
の色が表現できるようになっている。なお、実際には、
16色のカラーパレットの中から任意の4色の組み合わ
せが選択され、サブピクチャの各画素に付される4種類
の色として用いられる。
【0037】また、サブピクチャでは、背景となる動画
部分と重ねる際の比率も設定可能となっている。例え
ば、サブピクチャ0%、動画を100%の比率にすると
サブピクチャは透明となり見えず、また50%:50%
とすれば半透明のサブピクチャとなり、100%:0%
とすれば背景の動画部分は完全に隠れる。
【0038】選ばれた4色が2ビットの画素データの値
のどれに対応するか、またサブピクチャと背景となる動
画部分とをどのような比率で重ねるのかは、それを指定
するために各画素データ毎に別途用意されたテーブルに
よって決定される。
【0039】ここで、一例として、図13を参照して、
「縁取りのついた十文字」を、DVDにおけるサブピク
チャで表わす場合について考える。まず、この「縁取り
のついた十文字」を表わすのに必要な色の数は、図13
(a)に示したように、バックグラウンド211の色、
十文字212の色、縁取り213の色の合計3色であ
る。次に、「縁取りのついた十文字」の大きさを、ここ
では、9×9画素であると仮定する。いま、バックグラ
ウンド211の色には画素データ”00”を割り当て、
十文字212の色には画素データ”11”を割り当て、
縁取り213の色には画素データ”10”を割り当てる
とすれば、図13(b)に示したような9×9の画素デ
ータの集合体が決定される。このような作業を720×
478の全ての画素について行うことにより、1枚分の
DVDにおけるサブピクチャを得ることができる。
【0040】このようなサブピクチャを用いて、例え
ば、720×478画素の全ての領域のうち、下辺に近
いところだけに文字の画素データを置き、それより上の
部分は、全てバックグラウンド211と定義し、且つバ
ックグラウンド211の画素の動画に対する混合比率を
0%とすれば、下辺の部分だけ文字が見え、その他は透
明なサブピクチャができ上がる。DVDでは、このよう
な仕掛けを使って、映画用の字幕等を表現している。
【0041】次に、ナビゲーションコマンドについて説
明する。DVDフォーマットにおいては、既に説明した
ように、DVDプレイヤでの再生方法を制御するため
に、ナビゲーションコマンドと呼ばれる独特のプログラ
ミング言語が用意されている。このナビゲーションコマ
ンドで記述されたプログラムは、ビデオデータやオーデ
ィオデータと共にDVDに記録され、DVDプレイヤ
は、そのナビゲーションコマンドで記述されたプログラ
ムに従ってビデオデータやオーディオデータを再生す
る。
【0042】DVDでは、音声チャンネルは複数本多重
化することができるが、例えば、ナビゲーションコマン
ドによるプログラムは、複数ある音声のうち、どれを選
ぶかを指定したり、また、チャプタ(Chapter)
と呼ばれる特定の頭出し点(映画であれば、見どころの
シーンの始まりや、ストーリの切れ目の点。CD(コン
パクト・ディスク)で言うところのトラックのように曲
の切れ目を表すなどの点。)へ直接ジャンプして再生を
開始する際に使用される。この例は、ナビゲーションコ
マンドによるプログラムの最も単純なものであるが、も
っと複雑な動作も考えられる。
【0043】例えば、あるチャプタの再生の終了点で、
視聴者に質問をするような静止画(サブピクチャ)が現
れ、その質問に対する視聴者の回答に応じて、次にジャ
ンプして再生を開始するチャプタを決定するようなイン
タラクティブな(対話形式による)作品(ソフト)も、
ナビゲーションコマンドによるプログラムにより可能と
なる。この例は、マルチストーリ/マルチエンディング
と呼ばれる作品(シーンの切れ目毎に、A、B等の選択
肢があり、その選択の結果によって次のシーンが決まる
ような、ゲーム的要素の高い作品)で使われる手法であ
る。また、ナビゲーションコマンドを用いることによ
り、あるCELLを繰り返し再生したり、DVDメニュ
ーを用いた視聴者自身の選択に従って、再生されるCE
LLを切り換えるといった高度なインタラクティブ性の
実現も可能である。
【0044】上述したように、マルチストーリ/マルチ
エンディングのようなインタラクティブな作品の場合、
視聴者自身が操作可能なインタラクティブな質問と応答
を行う画面が必要となる。そこで、DVDにおけるメニ
ュー画面について説明する。DVDプレイヤでは、通
常、視聴者は、DVDプレイヤ自身の操作ボタンやリモ
ートコントロール装置の操作ボタンで、直接にインタラ
クティブな操作をすることはなく、画面に現れたメニュ
ーボタンを、リモートコントロール装置に必ず付随され
るカーソルキー等で間接的に選択することにより、イン
タラクティブな操作を実現することになる。これによ
り、プレイヤのハードの固有のボタン機能に制約されず
に、様々なインタラクティブな作品を提供することが可
能となっているのである。
【0045】DVDにおけるメニュー画面に表示された
メニューボタンは、その性質から考えて静止画で構成さ
れる。そのときに用いられるのが、上述したサブピクチ
ャの画面である。メニュー画面は、このサブピクチャの
画面と背景の動画が、DVDプレイヤにおける再生時に
1枚の画像に合成されて作成される。
【0046】さて、DVDのフォーマットでは、このよ
うなインタラクティブな操作をするためのメニューのう
ち、DVDに共通な要素で、且つ基本的なものがDVD
システムメニューとして定義されている。このDVDシ
ステムメニューは、DVDプレイヤでDVDを再生する
際に、DVDプレイヤのリモートコントロール装置に必
ず付随していなければならないとフォーマットで規定さ
れているメニューボタンを視聴者自身が操作することで
呼び出される画面であり、視聴者が、画面に表わされる
メニューボタンを、DVDプレイヤのリモートコントロ
ール装置に必ず付随されるカーソルキーで選択すること
で、種々の再生パターンを指定することを可能とするも
のである。DVDのフォーマットでは、DVDシステム
メニューとして、以下のものが規定されている。
【0047】1.タイトルメニュー(Title Me
nu) タイトルメニューは、DVDに、複数のタイトル(映画
やアニメーションの一話分)のオーディオ・ビデオデー
タが記録されている場合に、視聴者がいずれのタイトル
のオーディオ・ビデオデータを再生するかを指定するた
めに用いられるメニュー画面である。
【0048】2.チャプタメニュー(Chapter
Menu) 1本のタイトル(映画なら映画1本分、ミュージックビ
デオ(ビデオクリップ)なら1アルバム分等、通常、作
品と呼ばれるもの)のオーディオ・ビデオデータには、
内部に固有の区切り(映画ならシーンの変わり目、ビデ
オクリップなら曲の切れ目等、レコード会社の制作者が
作品上、頭出しをすることを希望するような区切り)が
設けられており、この区切りはチャプタと呼ばれる。チ
ャプタメニューは、各チャプタから直接、再生を開始す
るためのメニューボタンを画面に配置したメニュー画面
である。
【0049】3.オーディオメニュー(Audio M
enu) オーディオメニューは、DVDに記録されている各タイ
トルのビデオデータに、複数の音声チャンネルが付され
ている場合(例えば、映画のビデオデータに、元の言語
の音声(オリジナル音声)と、複数の言語の吹き替え音
声が付されている場合)に、いずれの音声を聞くかを選
択するために用いられるメニュー画面である。このオー
ディオメニューでは、選択可能な音声の名称等が付され
たメニューボタンが、音声チャンネル毎に独立して画面
上に配置される。
【0050】4.サブタイトルメニュー(Sub Ti
tle Menu;字幕メニュー) サブタイトルは、映画やテレビ放送の用語であって、い
わゆる「字幕スーパー」を意味する。サブタイトルメニ
ューは、DVDに記録されているタイトルに、単数もし
くは複数種類の字幕スーパーが付されている場合に、複
数種類の字幕スーパーのいずれを表示するのか、また
は、字幕スーパーを表示するか否かを選択するために用
いられるメニュー画面である。このサブタイトルメニュ
ーでは、選択可能な字幕スーパーを示す名称が付された
メニューボタンが、字幕スーパーの種類毎に独立して画
面上に配置される。
【0051】5.アングルメニュー(Angle Me
nu) アングルとは、DVDのフォーマット固有の機能であ
る。例えば、サッカーの試合を収録する場合には、通
常、複数のカメラが用いられ、これらのカメラによっ
て、試合を同時に、それぞれ異なったカメラアングルか
ら並行して撮影する。つまり、例えば、サッカーの試合
のビデオデータには、試合全体をロングで引いて映して
いるカメラから得られたもの、攻撃側の選手をアップで
追っているカメラから得られたもの、あるいは、守備側
の選手をアップにしているカメラから得られたもの等が
含まれる。このように、対象物を複数のカメラアングル
で同時に並行して撮影して得られた複数のビデオデータ
を多重化してDVDに記録し、DVDプレイヤで再生す
る際に、視聴者がいずれのカメラアングルで撮影して得
られたビデオデータを再生するかを選択できるようにし
たのが、DVDにおいてアングルと呼ばれる機能であ
る。アングルメニューには、選択可能なアングルの名称
等が記されたメニューボタンが、アングル毎に独立して
画面上に配置される。
【0052】6.ルートメニュー(Root Men
u) ここまでは、DVDのフォーマットで規定された合計5
種類のメニューについて説明したが、DVDプレイヤの
リモートコントロール装置には、5種類のメニューそれ
ぞれを表示させるための5個のボタンが設けられるとは
限らない。DVDのフォーマットでは、リモートコント
ロール装置に、タイトルメニューを呼び出すボタンとそ
の他のメニューを呼び出すボタンの2個のボタンを義務
づけているだけである。従って、再生するタイトルが、
チャプタメニュー、オーディオメニュー、サブタイトル
メニューおよびアングルメニューのうちのいずれか一つ
以上を要する場合には、それらのメニューを呼び出すた
めに用いられる特別なメニュー画面が必要になる。ルー
トメニューは、チャプタメニュー、オーディオメニュ
ー、サブタイトルメニューおよびアングルメニューのう
ちのいずれか一つ以上、または、これら全てのメニュー
が存在する場合に、これらのメニューの名称が付された
メニューボタンが個別に配置されたメニュー画面であ
る。
【0053】DVDのフォーマットでは、種々のDVD
システムメニューが規定されているが、ここで、図14
に、そのうちの1つであるチャプタメニューの画面の一
例を示す。チャプタメニューとは、各チャプタに直接飛
ぶことを可能とするメニューボタンが画面に配置された
メニューである。
【0054】図14に示したチャプタメニュー画面に
は、6個のチャプタ指定用ボタン301、2個のメニュ
ー切り換え用ボタン302および2個のメニューページ
切り換え用ボタン303の3種類のメニューボタンが配
置されている。6個のチャプタ指定用ボタン301は、
画面中の左側の位置に縦に3個、画面中の右側の位置に
縦に3個並べられている。2個のメニュー切り換え用ボ
タン302は、チャプタ指定用ボタン301の下側の位
置に、横に並べられている。
【0055】なお、このようなメニューを作成(オーサ
リング)する場合には、各メニューボタンに対応したD
VDにおけるサブピクチャのフォーマットに従った画素
データを作ることはもちろん、それぞれのメニューボタ
ンに付随すべきナビゲーションコマンドによるプログラ
ミングを各メニューボタン毎に行う必要がある。
【0056】次に、図15を参照して、例えば図14に
示したようなメニュー画面を用いた操作について説明す
る。図15は、DVDプレイヤとその周辺機器を示す説
明図である。図15には、DVDプレイヤ31と、この
DVDプレイヤ31によって再生される画像を表示する
ためのモニタ32と、DVDプレイヤ31を操作するた
めのリモートコントロール装置33とが示されている。
リモートコントロール装置33には、メニュー制御用キ
ーとして、選択するメニューボタンを上下左右に移動さ
せるための上カーソルキー35、下カーソルキー36、
右カーソルキー38および左カーソルキー37と、選択
したメニューボタンの動作を実行させるためのメニュー
決定キー39がある。
【0057】このリモートコントロール装置33によっ
て、例えば図14に示したようなメニュー画面を用いて
DVDを再生する場合、視聴者は、モニタ32に表示さ
れたメニュー画面上の各種のメニューボタンを、例えば
上カーソルキー35、下カーソルキー36、右カーソル
キー38および左カーソルキー37を押して、選択する
メニューボタンを上下左右に移動させて暫定的に選択
し、更にメニュー決定キー39を押して、選択したメニ
ューボタンの動作を実行させる。
【0058】このとき、どのボタンが選択されているか
を画面上で示す手段として、DVDフォーマットでは、
選択されたボタンの色を変えたり、縁取りをしたりして
表現することになっているが、このような表現を、以
下、ハイライトと呼ぶ。図16は、あるメニューボタン
がハイライトされた状態のメニュー画面の一例を示す。
この図では、6個のチャプタ指定用ボタン301のうち
の左上のボタン301aがハイライトされた状態となっ
ている。
【0059】ハイライトには、メニュー画面上のメニュ
ーボタンが暫定的に選択されていることだけを表す選択
ハイライト状態と、実際に、メニュー決定キー39が押
されて動作を実行する直前までの1秒間ほど、メニュー
決定キー39が有効に押されたことを表すためのアクシ
ョンハイライト状態との2種類がある。図16に示した
例では、左上のボタン301aが選択ハイライト状態の
ときに、メニュー決定キー39を押すと、約1秒間ほど
ハイライト色がアクションハイライト状態となり、その
後、「シーン1:はじまりへ」のチャプタに直接飛び、
そこから再生が開始される。
【0060】次に、LUについて、更に説明する。ま
ず、LUのメニューにおける基本的な場合について説明
する。図17は、VTSM DOM3におけるLUとP
GCの構造とVOBの関係を示したものである。この例
では、言語の種類は、日本語、英語、仏語、独語の全部
で4ヶ国語であるとする。図17は、VTSM DOM
3に置かれるメニューとして、ルートメニュー、オーデ
ィオメニュー、サブピクチャメニュー、チャプタメニュ
ーの4つのメニューがあり、且つ、それぞれのメニュー
が、日、英、仏、独の4ヶ国語で表現される場合につい
て示している。
【0061】まず、当然ながら、表示されるメニューの
実体であるVOBは、メニューの種類×言語の数、すな
わち、16だけ存在している。一方、メニューの数分だ
けPGCが存在するので、合計4種類あればよいが、こ
れを4ヶ国語分用意しなければならないので、やはり1
6種類存在することになる。それぞれのPGCには、そ
れぞれどのVOBが対応するかが記述されている。
【0062】図17に示した例では、各メニューのPG
Cは、各言語毎に、PGC#1〜#4にグループ化され
て、LU番号LU#1〜#4が与えられており、LU#
1〜#4がまとまって、VTSM PGC インフォメ
ーションという名称で、エントリサーチデータ(Entry
Search Data )と呼ばれるエリアの一部としてディスク
に記録されている。ここで、各LUが、各言語毎のメニ
ューのVTSM DOMに対応している。
【0063】なお、図17の例では、LU#1〜#4
は、それぞれ、日本語VTSM DOM、英語VTSM
DOM、仏語VTSM DOM、独語VTSM DO
Mに対応している。日本語VTSM DOM(LU#
1)のPGC#1〜#4は、それぞれ、VOB#1〜#
4に対応し、VOB#1〜#4は、それぞれ日本語のル
ートメニュー、オーディオメニュー、サブピクチャメニ
ュー、チャプタメニューの実体である。英語VTSM
DOM(LU#2)のPGC#1〜#4は、それぞれ、
VOB#5〜#8に対応し、VOB#5〜#8は、それ
ぞれ英語のルートメニュー、オーディオメニュー、サブ
ピクチャメニュー、チャプタメニューの実体である。仏
語VTSM DOM(LU#3)のPGC#1〜#4
は、それぞれ、VOB#9〜#12に対応し、VOB#
9〜#12は、それぞれ仏語のルートメニュー、オーデ
ィオメニュー、サブピクチャメニュー、チャプタメニュ
ーの実体である。独語VTSM DOM(LU#4)の
PGC#1〜#4は、それぞれ、VOB#13〜#16
に対応し、VOB#13〜#16は、それぞれ独語のル
ートメニュー、オーディオメニュー、サブピクチャメニ
ュー、チャプタメニューの実体である。
【0064】DVDプレイヤは、まず、全部で何ヶ国語
あるかを、上述のエントリサーチデータを見て知る。視
聴者は、リモートコントロール装置やDVDプレイヤの
スイッチ等を用いて、そのうち一つの言語をプリセット
状態として設定しておくことができる。この段階で、図
17に示した例では、16個のPGCのうち、ある言語
に対応する4個だけが特定される。後は、それぞれのメ
ニュー呼び出し命令がDVDプレイヤのリモートコント
ロール装置によって出される(例えば、ルートメニュー
は1番、オーディオメニューは2番、サブピクチャメニ
ューは3番等と選択される)と、それに対応したPGC
番号をエントリサーチデータより読み出せば、自動的
に、指定の言語のメニューの再生アドレスをそのPGC
の記述から得ることができる。なお、メニューを呼び出
す命令は、言語の数とは無関係に、メニューの種類で固
定されているので、例えLUが異なっても同一の番号が
付けられる。
【0065】次に、本実施の形態に係るDVDのデータ
構造の特徴の概要について説明する。DVDでは、1枚
のディスクに、複数のタイトルを記録することができ
る。この性質を利用して、同一の内容について複数の言
語バージョンを用意し、各言語バージョンをそれぞれ別
個のタイトルとする場合、言語に応じて一部のみの内容
が異なる各タイトルを、本実施の形態においてランゲー
ジクレジットと呼ぶ。本実施の形態は、このランゲージ
クレジットの再生制御データの構造に関するものであ
る。
【0066】本実施の形態に係るDVDでは、例えば次
のような仕様を想定する。 1.作品は、映画のようなものとする。 2.英語と日本語の音声が記録されており、再生中には
これらの音声を任意に選択できるものとする。 3.本編の一部に、英語バージョンのシーンと日本語バ
ージョンのシーンとを差し替える部分があるとする。差
し替えシーンは、例えば、説明文のシーンである。 4.タイトルは、英語バージョンの差し替えシーンを含
む英語バージョンタイトルと、日本語バージョンの差し
替えシーンを含む日本語バージョンタイトルの2つのタ
イトルがあるとする。 5.英語バージョンタイトルが選択された際には、再生
音声は自動的に英語となり、日本語バージョンタイトル
が選択された際には、再生音声は自動的に日本語となる
ようにする。
【0067】従来のDVDにおける映画では、再生音声
を切り替えることや字幕を切り替えることにより、多言
語に対応しているのが普通であった。これに対し、本実
施の形態に係るDVDは、多言語に対応した複数のタイ
トルを有し、DVDの再生の際には、「どの言語バージ
ョンのタイトルを再生するのか」という選択を可能に
し、音声や字幕の切り替えという概念よりもわかりやす
い選択方法を実現できるものである。従って、本実施の
形態では、従来よりも、視聴者にとって親しみやすいD
VDを作成することも可能となる。
【0068】ところで、上記のような仕様を想定した場
合、映画等の本編の大部分は共通のシーンであり、本編
の一部だけが差し替えられればよい。従って、符号化す
るデータについても、共通部分は一つだけ符号化し、差
し替えのシーンだけ別々に符号化したものを記録し、各
タイトルの再生時に、データを編集して再生を行うこと
ができるようになっていれば、ディスクの記録容量の問
題をほとんど考慮する必要なく、複数の言語バージョン
を実現することができる。
【0069】DVDフォーマットでは、このような用途
のための仕掛けが用意されている。すなわち、DVDの
タイトルは、PGCで表現され、PGCの中には再生す
べきCELL ID番号の連なりが記述されている。こ
のCELL ID番号は連続していなくてもよい。従っ
て、英語バージョンのタイトルのPGCでは、英語バー
ジョンの差し替えシーン(例えば、英語の説明文のシー
ン)のCELLに対応するCELL ID番号を含むよ
うに構成し、日本語バージョンのタイトルのPGCで
は、英語バージョンの差し替えシーンのCELLに対応
するCELL ID番号の代わりに、日本語バージョン
の差し替えシーンのCELLに対応するCELL ID
番号を含むように、各PGCを構成すればよい。
【0070】図1は、本実施の形態に係るDVDにおけ
るVOBの構成の一例を示す説明図である。この例の特
徴は、最終的に再生されるタイトルの数に関係なく、全
てのデータを1つのVOBとして、符号化し且つ多重化
するということである。この例では、共通部分のデータ
を有するCELL(ID#1)21と、オリジナルの英
語表記をするための英語用シーンのデータを有するCE
LL(ID#2)22と、英語用シーンと差し替えられ
る日本語表記をするための日本語用シーンのデータを有
するCELL(ID#3)23と、共通部分のデータを
有するCELL(ID#4)24とが、一連のデータと
して1つのVOB(ID#1)20を構成している。
【0071】このように、複数言語に対応した複数のタ
イトルのデータを1つのVOBとすることにより、DV
Dに記録するためのデータを保持するマスタテープには
最終的な再生順序や内容に関わらず、一連の連続したデ
ータを記録すればよく、マスタテープの制作が容易とな
る。
【0072】また、DVDに記録される内容を一度に符
号化することができるので、MPEG規格による符号化
方式を用いたオーサリングで代表的な、いわゆる2パス
エンコードを行う際に、全ての画像の複雑さを一度に全
体に渡って考慮することができ、全体的に均質な画質を
与えるためのビット量の割り当てのための計算をきわめ
て容易に行うことができる。なお、2パスエンコードと
は、1回目(1パス目)の符号化(エンコード)によっ
て画像の複雑さを調べ、その画像の複雑さに応じてビッ
ト量の割り当てを行って2回目(2パス目)の符号化を
行う方法である。
【0073】図2は、VOBを図1に示したように構成
した場合におけるPGCの構成を示す説明図である。図
2(a)に示した英語バージョンのタイトルのPGC#
1は、PRE CMD54、VOB ID#1のCEL
L ID#1,#2,#4の各情報およびPOST C
MD55で構成されている。CELL ID#2の情報
56は、英語用シーンのデータを有するCELL(ID
#2)22に対応する。図2(b)に示した日本語バー
ジョンのタイトルのPGC#2は、PRE CMD5
7、VOB ID#1のCELL ID#1,#3,#
4の各情報およびPOST CMD58で構成されてい
る。CELL ID#3の情報59は、日本語用シーン
のデータを有するCELL(ID#3)23に対応す
る。なお、CELLID#1,#4の各情報は、それぞ
れ、共通部分のデータを有するCELL(ID#1)2
1,CELL(ID#4)24に対応する。
【0074】PGC#1は、ジェネラルコントロールデ
ータと呼ばれる再生制御テーブルに含まれるタイトル再
生制御テーブルに、タイトル1として記述される。な
お、タイトル再生制御テーブルは、各タイトルの再生制
御の内容を表すテーブルであり、ビデオのアスペクト比
やオーディオのコーディングの種類や本数等が記述され
ている。また、PGC#2は、タイトル再生制御テーブ
ルに、タイトル2として記述される。これにより、視聴
者が例えばタイトル1を選択すると、PGC#1が再生
の対象となり、PGC#1の記述に基づいて、英語バー
ジョンのタイトルが再生されるようになっている。一
方、視聴者が例えばタイトル2を選択すると、PGC#
2が再生の対象となり、PGC#2の記述に基づいて、
日本語バージョンのタイトルが再生されるようになって
いる。
【0075】図3は、本実施の形態に係るDVDにおけ
るVOBの構成の他の例を示す説明図である。この例で
は、図3(a)に示したように、共通部分のデータを有
するCELL(ID#1)121と、オリジナルの英語
表記をするための英語用シーンのデータを有するCEL
L(ID#2)122と、共通部分のデータを有するC
ELL(ID#3)123とが、一連のデータとして1
つのVOB(ID#1)120を構成している。また、
図3(b)に示したように、英語用シーンと差し替えら
れる日本語表記をするための日本語用シーンのデータを
有するCELL(ID#1)126だけで、別個のVO
B(ID#2)125を構成している。しかし、この方
法では、VOB120とVOB125は、別々に符号化
されるため、全体を通してのビット量の割り当ての計算
が極めて難しく、2パスエンコードでは、各VOB12
0,125それぞれのビット発生量だけしか制御できな
いので、各VOB120,125のビット量の調整のた
めに、必ず3パス目が必要となり、符号化の効率が悪く
なる。
【0076】図4は、VOBを図3に示したように構成
した場合におけるPGCの構成を示す説明図である。図
4(a)に示した英語バージョンのタイトルのPGC#
1は、PRE CMD131、VOB ID#1のCE
LL ID#1,#2,#3の各情報132およびPO
ST CMD133で構成されている。図4(b)に示
した日本語バージョンのタイトルのPGC#2は、PR
E CMD135、VOB ID#1のCELL ID
#1の情報136、VOB ID#2のCELL ID
#1の情報137、VOB ID#1のCELL ID
#3の情報138およびPOST CMD139で構成
されている。
【0077】なお、以下、VOBを図1に示したように
構成し、PGCを図2に示したように構成した場合につ
いて説明する。
【0078】次に、本実施の形態に係るDVDにおける
ナビゲーションコマンドについて説明する。ここでは、
図1に示したVOB20には、全体を通して、英語音声
と日本語音声の2種類の音声が多重化されて記録されて
いるものとする。そして、視聴者がタイトル1を選択し
た場合には、英語バージョンのタイトルを選択したわけ
であるから、再生される言語が自動的に英語となり、視
聴者がタイトル2を選択した場合には、日本語バージョ
ンのタイトルを選択したわけであるから、再生される言
語が自動的に日本語となるように、例えばナビゲーショ
ンコマンドによって制御するものとする。このような制
御をするためには、例えば、PGC#1のPRE CM
D54には、英語音声に相当するオーディオストリーム
番号を選択するナビゲーションコマンドを記述し、PG
C#2のPRE CMD57には、日本語音声に相当す
るオーディオストリーム番号を選択するナビゲーション
コマンドを記述するようにすればよい。このようにする
ことにより、視聴者がリモートコントロール装置で直接
に再生するタイトルを選択する場合にも、また、メニュ
ーからタイトルを選択する場合にも、タイトルの内容に
同調した音声が、自動的に選択され再生されることにな
る。なお、タイトルの再生が始まると、他の音声への切
り替えは可能であるため、DVDの特徴である複数音声
機能はそのまま維持される。
【0079】ところで、DVDに映画等を記録する場合
には、本編映像に付随させて、映画の予告編や著作権に
関する表示や複製禁止の警告等の付随画像(以下、トレ
ーラとも言う。)のデータをディスクに記録し、本編映
像の前や後でトレーラが再生されるようにする場合があ
る。
【0080】トレーラには、複製禁止の警告等、その性
質上、言語別に表示しなければ意味がないようなものが
ある。そこで、本実施の形態に係るDVDでは、トレー
ラを複数の言語毎に再生可能で、且つ自動的に適した言
語のトレーラを再生できるようにしている。具体的に
は、本実施の形態では、メニュー表示言語と同一の言語
のトレーラを自動的に再生できるようにしている。これ
に加え、本実施の形態では、メニュー表示言語と同一の
言語バージョンのタイトルを自動的に再生できるように
している。
【0081】図5は、本実施の形態で実現できる簡単な
再生動作の例を示す。この例では、まず、LUの設定に
関係なく、トレーラ#1(共通)76を再生し、続い
て、LUの設定に従って、英語表示の「コピー禁止の警
告」を示す案内トレーラ#2(E)77、または日本語
表示の「コピー禁止の警告」を示す案内トレーラ#2
(J)78を再生した後、そのまま、英語表示の案内ト
レーラ#2(E)77の後では英語バージョンタイトル
79を再生し、日本語表示の案内トレーラ#2(J)7
8の後では日本語バージョンタイトル80を再生するよ
うな場合を想定している。この例を使用して、本実施の
形態におけるDVDに記録されるデータの構造について
説明する。
【0082】図8に示したように、LUは、VTSM
DOMだけでなく、VMGM DOMにも、共通の言語
に対応して存在している。ただし、通常、DVDフォー
マットで記述されている標準的な用途では、VMGM
DOMにはタイトルメニューだけが置かれ、1種類のP
GCだけが定義される。しかし、VMGM DOMにお
けるPGCが1種類でなければならないという制約は存
在しない。
【0083】本実施の形態では、上述のように、メニュ
ー表示言語と同一の言語のトレーラを自動的に再生でき
るようにするために、VMGM DOMに、トレーラの
PGCとVOBを配置している。
【0084】図6は、本実施の形態に係るDVDにおけ
るドメインの構造を示したものである。この例では、実
際に再生される内容は5種類(トレーラが3種類と、タ
イトルが2種類)あるが、2種類のタイトルは1つのV
OBに含まれるので、VOBは4種類となる。ここで
は、トレーラ#1のVOBをVOB#2、トレーラ#2
(E)のVOBをVOB#3、トレーラ#2(J)のV
OBをVOB#4、タイトル用のVOBを図1に示した
VOB#1とする。
【0085】ここで、トレーラ#1、トレーラ#2
(E)およびトレーラ#2(J)は、VMGM DOM
に属し、英語バージョンタイトル79あるいは日本語バ
ージョンタイトル80はTT DOMに属する。
【0086】図6は、ドメインの構造を示したものであ
る。図6(a)に示したように、VMGM DOMに
は、言語数×内容の種類分、すなわち4つのPGCが必
要であり、更に、図6(b)に示したように、本編用の
TT DOMには2つのPGCが必要であり、合計6つ
のPGCが必要である。この例では、言語の種類に関係
なく、共通して、トレーラ#1を再生しなければならな
いので、LU#1のPGC#1とLU#2のPGC#1
の双方に、同一のVOB#2を当てはめる。次に、英語
表示の「コピー禁止の警告」のために、LU#1のPG
C#2には、VOB#3を当てはめ、日本語表示の「コ
ピー禁止の警告」のために、LU#2のPGC#2に
は、VOB#4を当てはめる。また、TT DOMのP
GC#1(英語バージョンタイトル)、PGC#2(日
本語バージョンタイトル)には、タイトル用のVOB#
1を当てはめる。
【0087】図7は、上述のように設定されたトレーラ
のPGCの構造を示したものである。トレーラのPGC
の種類は、以下のように3種類となる。図7(a)に示
したように、トレーラ#1(共通)のPGCは、PRE
CMDと、VOB#2の情報と、POST CMDか
らなる。図7(b)に示したように、トレーラ#2
(E)のPGCは、PRE CMDと、VOB#3の情
報と、POST CMDからなる。図7(c)に示した
ように、トレーラ#2(J)のPGCは、PRECMD
と、VOB#4の情報と、POST CMDからなる。
トレーラ#1のPGCは、2つのLUに共通して使われ
る。
【0088】なお、TT DOMにおける英語バージョ
ンのPGC#1と日本語バージョンのPGC#2の構造
は、図2に示した通りである。
【0089】ここで、本実施の形態に係るDVDにおけ
るデータ構造について詳しく説明する前に、DVDより
データを再生するDVDプレイヤの構成について説明す
る。図18は、本実施の形態に係る映像データ再生装置
としてのDVDプレイヤの構成の一例を示すブロック図
である。この図に示したDVDプレイヤは、DVD40
を回転させるためのモータ41と、このモータ41によ
って回転されるDVD40に対向するように配置され、
DVD40に記録された情報を検出するピックアップ4
2と、このピックアップ42の出力信号を復調して出力
する復調器43と、2つの固定接点44a,44bと可
動接点44cとを有し、可動接点44cが復調器43の
出力端に接続されたスイッチ44とを備えている。な
お、ピックアップ42は、DVD40に対して光を照射
すると共に戻り光を検出して、DVD40に記録された
情報を光学的に読み出すものである。また、ピックアッ
プ42は、DVD40に対する光の照射位置をDVD4
0の半径方向に移動させて、DVD40における情報の
読み出し位置を制御するための駆動装置を含んでいる。
【0090】DVDプレイヤは、更に、入力端がスイッ
チ44の固定接点44aに接続され、スイッチ44を介
して入力される復調器43の出力信号を、DVDプレイ
ヤでの再生方法を制御するためナビゲーションパック
(Navigation Pack)(図では、NAV
Iと記す。)61と視聴者に提供する情報であるプレゼ
ンテーションデータ(Presentation Da
ta)62とに分離するデマルチプレクサ(1)45
と、スイッチ44の固定接点44bからの信号およびデ
マルチプレクサ(1)45からのナビゲーションパック
61を入力すると共に、モータ41、ピックアップ42
およびスイッチ44を制御する本発明におけるコンピュ
ータとしてのCPU(中央処理装置)46とを備えてい
る。なお、CPU46は、プログラムを格納したROM
(リード・オンリ・メモリ)および作業領域となるRA
M(ランダム・アクセス・メモリ)を含み、RAMを作
業領域として、ROMに格納されたプログラムを実行す
ることにより、後述する動作を行うようになっている。
【0091】DVDプレイヤは、更に、デマルチプレク
サ(1)45からのプレゼンテーションデータ62を、
符号化されたサブピクチャ信号(図では、SPと記
す。)63と符号化されたビデオ信号(図では、Vと記
す。)64と符号化されたオーディオ信号(図では、A
と記す。)65に分離するデマルチプレクサ(2)47
と、デマルチプレクサ(2)47からのサブピクチャ信
号63をデコード(復号化)するサブピクチャデコーダ
48と、デマルチプレクサ(2)47からのビデオ信号
64をデコードするビデオデコーダ49と、デマルチプ
レクサ(2)47からのオーディオ信号65をデコード
して、オーディオ出力信号66として出力するオーディ
オデコーダ50と、サブピクチャデコーダ48からのデ
コード後のサブピクチャ信号を一旦記憶してサブピクチ
ャを形成するディスプレイメモリ51と、ビデオデコー
ダ49からのデコード後のビデオ信号を一旦記憶して動
画部分を形成するディスプレイメモリ52と、ディスプ
レイメモリ51,52の各出力信号を加算して、ビデオ
出力信号67として出力する加算器53とを備えてい
る。
【0092】CPU46は、RAM内に、インフォメー
ションデータ(Information Data)を
記憶するためのインフォメーションデータ記憶領域71
と、ナビゲーションパック61に含まれるナビゲーショ
ンコントロールデータ(Navigation Con
trol Data)を記憶するナビゲーションコント
ロールデータ記憶領域72と、選択されたLUの番号を
保持するLUレジスタ73とを有している。インフォメ
ーションデータ記憶領域71は、ジェネラルコントロー
ルデータ(General Control Dat
a)を記憶するジェネラルコントロールデータ記憶領域
71aと、エントリサーチデータ(Entry Ser
ch Data)を記憶するエントリサーチデータ記憶
領域71bとを含んでいる。インフォメーションデータ
は、スイッチ44を介して入力されるようになってい
る。また、CPU46は、サブピクチャにおけるハイラ
イトを制御するためのハイライトディスプレイコントロ
ール(Highlight Display Cont
rol)信号68をディスプレイメモリ51に送るよう
になっている。
【0093】DVDプレイヤは、更に、リモートコント
ロール装置33からの信号を受信し、信号処理して、リ
モートコントロール装置33のキー操作に応じた信号に
変換してCPU46に与える受信装置75を有してい
る。LUの選択は、例えばリモートコントロール装置3
3によって行われ、選択されたLUの内容がLUレジス
タ73に保持される。
【0094】次に、図18に示したDVDプレイヤの動
作について説明する。始めに、DVDプレイヤによるイ
ンフォーメーションデータの読み込みの動作について説
明する。この場合、CPU46は、スイッチ44を固定
接点44b側に切り換えておき、サーボ制御によって、
ピックアップ42とモータ41とを動かして、DVD4
0より、ジェネラルコントロールデータとエントリサー
チデータとを読み込み、それぞれ、ジェネラルコントロ
ールデータ記憶領域71aとエントリサーチデータ記憶
領域71bに記憶させる。ジェネラルコントロールデー
タには、ビデオのアスペクト比やオーディオのコーディ
ングの種類や本数等、再生に必要な静的な情報が書かれ
ている。また、エントリサーチデータは、メニューの各
ページの多重化データや各タイトルの多重化データがD
VD40上の何番地に書いてあるのかというアドレス情
報をテーブルにまとめたものである。DVDプレイヤ
は、このエントリサーチデータを使って、任意のメニュ
ーやタイトルの指示されたアドレスまでピックアップ4
2を移動して再生を開始することができる。
【0095】次に、DVDプレイヤによるメニューの再
生の動作について説明する。この場合、CPU46は、
スイッチ44を固定接点44a側に切り換えておき、エ
ントリサーチデータからメニューの先頭番地を知り、そ
のメニューの情報を読み込めるように、ピックアップ4
2とモータ41とを動かして、ピックアップ42より再
生信号を得る。再生信号は、復調器43により、通常の
ディジタル信号に戻り、再生ストリーム60となる。こ
の、再生ストリーム60を模式的に拡大すると、ナビゲ
ーションパック(NAVI)、ビデオ信号(V)、オー
ディオ信号(A)およびサブピクチャ信号(SP)が順
番に多重化されて並んでいるように見える。
【0096】次に、復調器43より出力される再生スト
リーム60は、デマルチプレクサ(1)45によって、
ナビゲーションパック61とプレゼンテーションデータ
62とに分離される。分離された一方のデータであるナ
ビゲーションパック61は、CPU46のナビゲーショ
ンコントロールデータ記憶領域72に記憶される。
【0097】デマルチプレクサ(1)45によって分離
された他方のデータであるプレゼンテーションデータ6
2は、デマルチプレクサ(2)47によって、更にサブ
ピクチャ信号63、ビデオ信号64およびオーディオ信
号65に分離され、それぞれに対応したデコーダ48〜
50によって、復号化されたサブピクチャ信号、ビデオ
信号およびオーディオ信号に戻される。なお、サブピク
チャデコーダ48より出力されるサブピクチャ信号とビ
デオデコーダ49より出力されるビデオ信号は、それぞ
れディスプレイメモリ51,52に一旦記憶され、その
後、加算器53で加算されて、ビデオ出力信号67とし
て出力される。ディスプレイメモリ51には、CPU4
6からのハイライトディスプレイコントロール信号68
が与えられている。例えば、メニュー画面において、リ
モートコントロール装置のカーソルキーの操作に応じて
ハイライトを移動させるとき等には、CPU46は、こ
のハイライトディスプレイコントロール信号68を使っ
て、直接、ディスプレイメモリ51におけるハイライト
に対応する場所のデータを書き換えることで、ハイライ
ト色の移動という視覚的効果を得る。
【0098】前述のように、各メニューのPGCは、各
言語毎にグループ化されて、LU番号が与えられ、VT
SM PGC インフォメーションという名称で、エン
トリサーチデータと呼ばれるエリアの一部としてディス
クに記録されている。ディスク上のエントリサーチデー
タは、CPU46に取り込まれ、エントリサーチデータ
記憶領域71bに格納される。なお、より詳細に説明す
ると、ジェネラルコントロールデータ記憶領域71a
に、PGCとVOB番号とCELL番号の対応関係を示
すPGCテーブル群が格納され、エントリサーチデータ
記憶領域71bには、PGCテーブル群における各PG
C、VOB番号、CELL番号に対応するディスク上の
物理的なアドレスを示すVOBテーブル群が格納されて
いる。従って、CPU46は、VMGM DOMかVT
SM DOMを再生するときには、ジェネラルコントロ
ールデータ記憶領域71aより、LUレジスタ73によ
って保持されたLU番号のLUに対応するPGCテーブ
ル群を読み、その結果、PGCのVOBテーブル群の中
から、VOB番号およびCELL番号に対応するディス
ク上の物理的なアドレスを知ることになる。
【0099】次に、図5に示したような再生動作を制御
するためのデータ構造について説明する。図5に示した
ように再生動作を制御するためには、それを実現するた
めに、本編とトレーラの再生の順序を規定する情報とし
てのナビゲーションコマンド(PRE CMDとPOS
T CMD)が必要である。以下に、この例の場合にお
けるPRE CMDとPOST CMDの内容を記す。
ここでのポイントは、英語表示の案内トレーラ#2
(E)77のPOST CMDには、英語バージョンタ
イトル79へジャンプ(移行)するように記述し、日本
語表示の案内トレーラ#2(J)78のPOST CM
Dには、日本語バージョンタイトル80へジャンプ(移
行)するように記述することにある。
【0100】トレーラ#1のPGCのPRE CMD
は、実行すべき内容がない。従って、そのままVOB#
2を再生させる。トレーラ#1のPGCのPOST C
MDは、「VMGM DOMのPGC#2へ行く。」と
いう内容である。この場合、VMGM DOMのPGC
#2には、トレーラ#2(E)に対応するLU#1のP
GC#2と、トレーラ#2(J)に対応するLU#2の
PGC#2とがあるが、LUの設定に従っていずれかが
選択される。
【0101】トレーラ#2(E)のPGCのPRE C
MDは、実行すべき内容がない。従って、そのままVO
B#3を再生させる。トレーラ#2(E)のPGCのP
OST CMDは、「TT DOMのPGC#1へ行
く。」という内容である。
【0102】トレーラ#2(J)のPGCのPRE C
MDは、実行すべき内容がない。従って、そのままVO
B#4を再生させる。トレーラ#2(J)のPGCのP
OST CMDは、「TT DOMのPGC#2へ行
く。」という内容である。
【0103】英語バージョンタイトルのPGC#1、日
本語バージョンタイトルのPGC#2の各PRE CM
Dの内容は、後で、流れ図を参照して説明する。英語バ
ージョンタイトルのPGC#1、日本語バージョンタイ
トルのPGC#2の各POST CMDは、再生を停止
する「ストップ状態とする。」という内容である。
【0104】ここで、各タイトル用PGCのPRE C
MDの内容を説明する前に、本実施の形態において利用
するDVDフォーマット上の性質について説明する。D
VDプレイヤには、電源オンのとき、あるいはストップ
状態になったときに必ずゼロクリアされるジェネラル・
パラメータ(GENERAL PARAMETER)と呼ばれるレジスタ
がいくつか存在している。ナビゲーションコマンドのプ
ログラミングでは、このレジスタを自由に使い、制御に
応用することができる。本実施の形態では、ジェネラル
・パラメータは「ストップ状態になったときに必ずゼロ
クリアされる。」という性質を使って、制御プログラミ
ングをしている。
【0105】なお、本実施の形態では、視聴者が英語バ
ージョンタイトルを選択したときには、再生される言語
が自動的に英語となり、視聴者が日本語バージョンタイ
トルを選択したときには、再生される言語が自動的に日
本語となるように制御するが、そのような制御を実現す
る方法には、プリコマンドを利用する方法と、再生許可
フラグ(Availability Flag;以下、図ではAFと記
す。)を利用する方法とがある。再生許可フラグとは、
1つのタイトルに対して複数のオーディオストリームや
字幕ストリームが記録されている場合に、各ストリーム
の再生を許可するか否かを表すフラグである。この再生
許可フラグは、ジェネラルコントロールデータ内のタイ
トル再生制御テーブルに記述されている。以下、再生を
許可する場合には再生許可フラグがオンであると言い、
再生を許可しない場合には再生許可フラグがオフである
と言う。また、DVDによっては、トレーラのないもの
もある。そこで、以下、次の4つの場合に分けて、各タ
イトル用PGCのPRE CMDの内容について説明す
る。
【0106】(1)トレーラがあり、プリコマンドを利
用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合。 (2)トレーラがなく、プリコマンドを利用して音声の
選択を行うようにしたDVDの場合。 (3)トレーラがなく、再生許可フラグを利用して音声
の選択を行うようにしたDVDの場合。 (4)トレーラがあり、再生許可フラグを利用して音声
の選択を行うようにしたDVDの場合。
【0107】始めに、トレーラがあり、プリコマンドを
利用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合につ
いて説明する。なお、この場合、全てのオーディオスト
リームの再生許可フラグはオンに設定されている。
【0108】図19は、トレーラがあり、プリコマンド
を利用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合に
おける英語バージョンタイトルのPGC#1のPRE
CMDの内容を示す説明図である。この英語バージョン
タイトルのPGC#1のPRE CMDは、まず、ジェ
ネラル・パラメータRegが0か否かを判断する(ステ
ップS110)。ジェネラル・パラメータRegが0の
場合(Y)、すなわち電源がオンにされて、あるいはス
トップ状態からプレイキーが押されて再生が始まるとき
は、ジェネラル・パラメータRegを1にして(ステッ
プS111)、VMGM DOMのPGC#1、すなわ
ちトレーラ#1を再生して(ステップS112)、制御
を終了する。また、英語バージョンタイトルのPGC#
1のPRE CMDは、ジェネラル・パラメータReg
が0ではない場合(ステップS110;N)、すなわ
ち、処理がVMGC DOMから戻ってきたときは、ジ
ェネラル・パラメータRegを0にし(ステップS11
3)、再生する音声を英語のストリームに指定し(ステ
ップS114)、TT DOMのPGC#1、すなわち
英語バージョンタイトルの再生を開始して(ステップS
115)、制御を終了する。
【0109】図19に示した英語バージョンタイトルの
PGC#1のPRE CMDは、電源がオンにされてか
ら、あるいはストップ状態から再生が始まるとき、すな
わちジェネラル・パラメータRegが0のときは、ジェ
ネラル・パラメータRegを1にしてから、VMGM
DOMのPGC#1を再生させる。これにより、トレー
ラ#1のPGCのPRE CMDにより、VOB#1、
すなわちトレーラ#1が再生され、トレーラ#1のPG
CのPOST CMDにより、次に、VMGMDOMの
PGC#2が再生される。その結果、トレーラ#2
(E)が再生され、次に、TT DOMのPGC#1、
すなわち英語バージョンタイトルのPGC#1が再生さ
れる。このとき、ジェネラル・パラメータRegは1に
なっているので、図19に示したPGC#1のPRE
CMDは、ステップS110からステップS113へ進
み、再生する音声を英語のストリームに指定した後、自
らのVOB、すなわち英語バージョンタイトルを再生す
る。このようにして、図5に示した再生動作が制御可能
となる。
【0110】図20は、トレーラがあり、プリコマンド
を利用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合に
おける日本語バージョンタイトルのPGC#2のPRE
CMDの内容を示す説明図である。この日本語バージ
ョンタイトルのPGC#2のPRE CMDは、まず、
ジェネラル・パラメータRegが0か否かを判断する
(ステップS120)。ジェネラル・パラメータReg
が0の場合(Y)、すなわち電源がオンにされて、ある
いはストップ状態からプレイキーが押されて再生が始ま
るときは、ジェネラル・パラメータRegを1にして
(ステップS121)、VMGM DOMのPGC#
1、すなわちトレーラ#1を再生して(ステップS12
2)、制御を終了する。また、日本語バージョンタイト
ルのPGC#2のPRE CMDは、ジェネラル・パラ
メータRegが0ではない場合(ステップS120;
N)、すなわち、処理がVMGC DOMから戻ってき
たときは、ジェネラル・パラメータRegを0にし(ス
テップS123)、再生する音声を日本語のストリーム
に指定し(ステップS124)、TT DOMのPGC
#2、すなわち日本語バージョンタイトルの再生を開始
して(ステップS125)、制御を終了する。
【0111】図20に示した日本語バージョンタイトル
のPGC#2のPRE CMDは、電源がオンにされて
から、あるいはストップ状態から再生が始まるとき、す
なわちジェネラル・パラメータRegが0のときは、ジ
ェネラル・パラメータRegを1にしてから、VMGM
DOMのPGC#1を再生させる。これにより、トレ
ーラ#1のPGCのPRE CMDにより、VOB#
1、すなわちトレーラ#1が再生され、トレーラ#1の
PGCのPOST CMDにより、次に、VMGM D
OMのPGC#2が再生される。その結果、トレーラ#
2(J)が再生され、次に、TT DOMのPGC#
2、すなわち日本語バージョンタイトルのPGC#2が
再生される。このとき、ジェネラル・パラメータReg
は1になっているので、図20に示したPGC#2のP
RE CMDは、ステップS120からステップS12
3へ進み、再生する音声を日本語のストリームに指定し
た後、自らのVOB、すなわち日本語バージョンタイト
ルを再生する。このようにして、図5に示した再生動作
が制御可能となる。
【0112】なお、ナビゲーションコマンドで、なぜL
Uを指定していないかというと、DVDフォーマットで
は、ナビゲーションコマンドでLUを指定することは許
されていないからである。ナビゲーションコマンドで許
されるのは、飛び先のドメインとPGC番号だけであ
る。LUは、DVDプレイヤでのみ設定が切り替えられ
る。
【0113】また、ストップ状態から、視聴者がプレイ
キーではなく、直接にタイトル1の再生を指定した場合
には、図19に示した英語バージョンタイトルのPGC
#1のPRE CMDが実行され、直接にタイトル2の
再生を指定した場合には、図20に示した日本語バージ
ョンタイトルのPGC#2のPRE CMDが実行され
る。
【0114】次に、トレーラがなく、プリコマンドを利
用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合につい
て説明する。なお、この場合、全てのオーディオストリ
ームの再生許可フラグはオンに設定されている。
【0115】この場合には、例えば図21に示したよう
なタイトルメニューを用意しておく。このタイトルメニ
ューでは、タイトルメニュー画面305に、英語バーシ
ョンタイトルの再生を指定するためのメニューボタン3
06aと、日本語バーションタイトルの再生を指定する
ためのメニューボタン306bとが配置されている。そ
して、視聴者が、図21に示したタイトルメニューにお
いて、メニューボタン306aによって英語バーション
タイトルの再生を指定した場合には、英語バージョンタ
イトルのPGC#1のPRE CMDが実行され、メニ
ューボタン306bによって日本語バーションタイトル
の再生を指定した場合には、日本語バージョンタイトル
のPGC#2のPRE CMDが実行される。
【0116】図22は、トレーラがなく、プリコマンド
を利用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合に
おける英語バージョンタイトルのPGC#1のPRE
CMDの内容を示す説明図である。この英語バージョン
タイトルのPGC#1のPRE CMDは、再生する音
声を英語のストリームに指定し(ステップS130)、
TT DOMのPGC#1、すなわち英語バージョンタ
イトルの再生を開始して(ステップS131)、制御を
終了する。
【0117】図23は、トレーラがなく、プリコマンド
を利用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合に
おける日本語バージョンタイトルのPGC#2のPRE
CMDの内容を示す説明図である。この日本語バージ
ョンタイトルのPGC#2のPRE CMDは、再生す
る音声を日本語のストリームに指定し(ステップS14
0)、TT DOMのPGC#2、すなわち日本語バー
ジョンタイトルの再生を開始して(ステップS14
1)、制御を終了する。
【0118】次に、トレーラがなく、再生許可フラグを
利用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合につ
いて説明する。なお、この場合、複数のオーディオスト
リームのうち、その言語がタイトルにおける言語と一致
している唯一のオーディオストリームの再生許可フラグ
のみがオンに設定されている。図24は、再生許可フラ
グの設定状況の一例を示したものである。この例では、
図24(a)に示したように、英語バージョンのタイト
ル1では、英語版のビデオデータV(英語版)に対し
て、英語のオーディオストリームA(英語)と日本語の
オーディオストリームA(日本語)とが多重化されて記
録されているが、英語のオーディオストリームA(英
語)の再生許可フラグはオンに設定され、日本語のオー
ディオストリームA(日本語)の再生許可フラグはオフ
に設定されている。また、図24(b)に示したよう
に、日本語バージョンのタイトル2では、日本語版のビ
デオデータV(日本語版)に対して、英語のオーディオ
ストリームA(英語)と日本語のオーディオストリーム
A(日本語)とが多重化されて記録されているが、英語
のオーディオストリームA(英語)の再生許可フラグは
オフに設定され、日本語のオーディオストリームA(日
本語)の再生許可フラグはオンに設定されている。
【0119】トレーラがなく、再生許可フラグを利用し
て音声の選択を行うようにしたDVDの場合における英
語バージョンタイトルのPGC#1のPRE CMDに
は、図25(a)に示したように、実行すべき内容がな
い。また、図25(b)に示したように、日本語バージ
ョンタイトルのPGC#2のPRE CMDにも実行す
べき内容はない。トレーラがなく、再生許可フラグを利
用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合には、
再生許可フラグの設定に従って、自動的に、英語バージ
ョンタイトルが再生されるときには英語のオーディオス
トリームが再生され、日本語バージョンタイトルが再生
されるときには日本語のオーディオストリームが再生さ
れる。
【0120】次に、トレーラがあり、再生許可フラグを
利用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合につ
いて説明する。なお、この場合、複数のオーディオスト
リームのうち、その言語がタイトルにおける言語と一致
している唯一のオーディオストリームの再生許可フラグ
のみがオンに設定されている。
【0121】図26は、トレーラがあり、再生許可フラ
グを利用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合
における英語バージョンタイトルのPGC#1のPRE
CMDの内容を示す説明図である。この英語バージョ
ンタイトルのPGC#1のPRE CMDは、まず、ジ
ェネラル・パラメータRegが0か否かを判断する(ス
テップS150)。ジェネラル・パラメータRegが0
の場合(Y)、すなわち電源がオンにされて、あるいは
ストップ状態からプレイキーが押されて再生が始まると
きは、ジェネラル・パラメータRegを1にして(ステ
ップS151)、VMGM DOMのPGC#1、すな
わちトレーラ#1を再生して(ステップS152)、制
御を終了する。また、英語バージョンタイトルのPGC
#1のPRE CMDは、ジェネラル・パラメータRe
gが0ではない場合(ステップS150;N)、すなわ
ち、処理がVMGC DOMから戻ってきたときは、ジ
ェネラル・パラメータRegを0にし(ステップS15
3)、TT DOMのPGC#1、すなわち英語バージ
ョンタイトルの再生を開始して(ステップS154)、
制御を終了する。
【0122】図27は、トレーラがあり、再生許可フラ
グを利用して音声の選択を行うようにしたDVDの場合
における日本語バージョンタイトルのPGC#2のPR
ECMDの内容を示す説明図である。この日本語バージ
ョンタイトルのPGC#2のPRE CMDは、まず、
ジェネラル・パラメータRegが0か否かを判断する
(ステップS160)。ジェネラル・パラメータReg
が0の場合(Y)、すなわち電源がオンにされて、ある
いはストップ状態からプレイキーが押されて再生が始ま
るときは、ジェネラル・パラメータRegを1にして
(ステップS161)、VMGM DOMのPGC#
1、すなわちトレーラ#1を再生して(ステップS16
2)、制御を終了する。また、日本語バージョンタイト
ルのPGC#2のPRE CMDは、ジェネラル・パラ
メータRegが0ではない場合(ステップS160;
N)、すなわち、処理がVMGC DOMから戻ってき
たときは、ジェネラル・パラメータRegを0にし(ス
テップS163)、TT DOMのPGC#2、すなわ
ち日本語バージョンタイトルの再生を開始して(ステッ
プS164)、制御を終了する。
【0123】トレーラがあり、再生許可フラグを利用し
て音声の選択を行うようにしたDVDの場合には、再生
許可フラグの設定に従って、自動的に、英語バージョン
タイトルが再生されるときには英語のオーディオストリ
ームが再生され、日本語バージョンタイトルが再生され
るときには日本語のオーディオストリームが再生され
る。
【0124】なお、ここまでは、視聴者が選択したタイ
トルの言語と同じ言語の音声が自動的に選択されるよう
にする場合について説明したが、字幕についても同様
に、プリコマンドまたは再生許可フラグを利用して、視
聴者が選択したタイトルの言語と同じ言語の字幕が自動
的に選択されるようにすることができる。
【0125】次に、上述の4つの場合におけるDVDプ
レイヤでのPGC再生時の動作について、図28ないし
図33を参照して説明する。なお、以下の動作は、主に
CPU46の動作となる。また、以下で説明する動作で
は、DVDフォーマットにおいて、ストップ状態におい
て、DVDプレイヤのプレイキーを押して再生を開始す
る場合、必ず、TT DOMのPGC#1が参照される
ことがルールになっていることを利用している。
【0126】始めに、図28を参照して、DVDプレイ
ヤにおける音声または字幕の選択動作を説明する。この
動作は、上述の4つの場合に共通した動作であり、音声
または字幕のストリームを決定する際に必ず実行され
る。この動作では、CPU46は、まず、音声または字
幕の選択用のシステムパラメータより、再生するストリ
ーム番号を読み(ステップS170)、その読み込んだ
ストリームの再生が許可されているか否かを再生許可フ
ラグのオン/オフの設定により判断する(ステップS1
71)。再生許可フラグ(図では、AFと記す。)がオ
ン、すなわちそのストリームの再生が許可されている場
合(Y)は、読み込んだストリーム番号を再生するよう
にして(ステップS172)、音声または字幕の選択動
作を終了する。再生許可フラグがオフ、すなわちそのス
トリームの再生が許可されていない場合(ステップS1
71;N)は、再生が許可されているストリームのう
ち、一番若いストリーム番号のストリームを選択して、
そのストリームを再生するようにして(ステップS17
3)、音声または字幕の選択動作を終了する。
【0127】次に、図29および図30を参照して、ト
レーラがあり、プリコマンドを利用して音声の選択を行
うようにしたDVDの場合におけるDVDプレイヤの動
作について説明する。なお、この場合、全てのオーディ
オストリームの再生許可フラグはオンに設定されてい
る。
【0128】この動作では、DVDプレイヤの電源がオ
ンにされると、ジェネラル・パラメータRegをゼロク
リアし(ステップS180)、プレイキーが押されたか
否かを判断する(ステップS181)。プレイキーが押
されていなければ(N)、プレイキーが押されるまで待
機する。プレイキーが押されると(ステップS181;
Y)、TT DOMのPGC#1のPRE CMDを実
行する(ステップS182)。ここで、ジェネラル・パ
ラメータReg=0であるから、ジェネラル・パラメー
タRegに1を代入して、VMGM DOMのPGC#
1へ行く(ステップS183)。このとき、LUレジス
タ73によって保持されたLU番号を確認し(ステップ
S184)、日本語に対応するLU番号か英語に対応す
るLU番号かで、以降の動作が異なる。
【0129】すなわち、英語に対応するLU番号の場合
は、LU#1のPGC#1を実行し、VOB#2すなわ
ちトレーラ#1を再生し(ステップS185)、LU#
1のPGC#1のPOST CMDを実行し(ステップ
S186)、LU#1のPGC#2を実行し、VOB#
3すなわちトレーラ#2(E)を再生し(ステップS1
87)、LU#1のPGC#2のPOST CMDを実
行して(ステップS188)、TT DOMのPGC#
1のPRE CMDを実行する(ステップS189)。
このとき、ジェネラル・パラメータReg=1であるか
ら、ジェネラル・パラメータRegに0を代入して(ス
テップS190)、PRE CMDに従って、音声選択
用のシステムパラメータに英語のオーディオストリーム
番号を設定する(ステップS191)。英語のオーディ
オストリーム番号は、再生許可(再生許可フラグがオ
ン)なので、そのまま英語を選択し(ステップS19
2)、TT DOMのPGC#1を実行し(ステップS
193)、VOB#1のCELL ID#1、すなわち
共通部分を再生する(ステップS194)。その後、V
OB#1のCELL ID#2、すなわち英語用シーン
を再生し(ステップS195)、更にVOB#1のCE
LL ID#4、すなわち共通部分を再生し(ステップ
S196)、再生が終了したら、終了またはストップ状
態に移行し、ステップS180に戻る。
【0130】一方、日本語に対応するLU番号の場合
は、LU#2のPGC#1を実行し、VOB#2、すな
わちトレーラ#1を再生し(ステップS197)、LU
#2のPGC#1のPOST CMDを実行し(ステッ
プS198)、LU#2のPGC#2を実行し、VOB
#4、すなわちトレーラ#2(J)を再生し(ステップ
S199)、LU#2のPGC#2のPOST CMD
を実行して(ステップS200)、TT DOMのPG
C#2のPRE CMDを実行する(ステップS20
1)。このとき、ジェネラル・パラメータReg=1で
あるから、ジェネラル・パラメータRegに0を代入し
て(ステップS202)、PRE CMDに従って、音
声選択用のシステムパラメータに日本語のオーディオス
トリーム番号を設定する(ステップS203)。日本語
のオーディオストリーム番号は、再生許可(再生許可フ
ラグがオン)なので、そのまま日本語を選択し(ステッ
プS204)、TT DOMのPGC#2を実行し(ス
テップS205)、VOB#1のCELL ID#1、
すなわち共通部分を再生する(ステップS206)。そ
の後、CELL ID#3、すなわち日本語用シーンを
再生し(ステップS207)、更にVOB#1のCEL
L ID#4、すなわち共通部分を再生し(ステップS
208)、再生が終了したら、終了またはストップ状態
に移行し、ステップS180に戻る。
【0131】次に、図31を参照して、トレーラがな
く、プリコマンドを利用して音声の選択を行うようにし
たDVDの場合におけるDVDプレイヤの動作について
説明する。なお、この場合、全てのオーディオストリー
ムの再生許可フラグはオンに設定されている。
【0132】この動作では、視聴者によってリモートコ
ントロール装置を用いてタイトル1番が指定されるか、
視聴者によってタイトルメニューよりタイトル1番が選
択されると、TT DOMのPGC#1のPRE CM
Dを実行する(ステップS210)。なお、タイトル1
番は、英語バージョンタイトルである。次に、TTDO
MのPGC#1のPRE CMDに従って、音声選択用
のシステムパラメータに英語のオーディオストリーム番
号を設定する(ステップS211)。英語のオーディオ
ストリーム番号は、再生許可(再生許可フラグがオン)
なので、そのまま英語を選択し(ステップS212)、
TT DOMのPGC#1を実行し(ステップS21
3)、VOB#1のCELL ID#1、すなわち共通
部分を再生する(ステップS214)。その後、VOB
#1のCELL ID#2、すなわち英語用シーンを再
生し(ステップS215)、更にVOB#1のCELL
ID#4、すなわち共通部分を再生し(ステップS21
6)、再生が終了したら、終了またはストップ状態に移
行する。
【0133】一方、視聴者によってリモートコントロー
ル装置を用いてタイトル2番が指定されるか、視聴者に
よってタイトルメニューよりタイトル2番が選択される
と、TT DOMのPGC#2のPRE CMDを実行
する(ステップS220)。なお、タイトル2番は、日
本語バージョンタイトルである。次に、TT DOMの
PGC#2のPRE CMDに従って、音声選択用のシ
ステムパラメータに日本語のオーディオストリーム番号
を設定する(ステップS221)。日本語のオーディオ
ストリーム番号は、再生許可(再生許可フラグがオン)
なので、そのまま日本語を選択し(ステップS22
2)、TT DOMのPGC#2を実行し(ステップS
223)、VOB#1のCELL ID#1、すなわち
共通部分を再生する(ステップS224)。その後、C
ELL ID#3、すなわち日本語用シーンを再生し
(ステップS225)、更にVOB#1のCELL I
D#4、すなわち共通部分を再生し(ステップS22
6)、再生が終了したら、終了またはストップ状態に移
行する。
【0134】次に、図32を参照して、トレーラがな
く、再生許可フラグを利用して音声の選択を行うように
したDVDの場合におけるDVDプレイヤの動作につい
て説明する。なお、この場合、複数のオーディオストリ
ームのうち、その言語がタイトルにおける言語と一致し
ている唯一のオーディオストリームの再生許可フラグの
みがオンに設定されている。
【0135】この動作では、視聴者によってリモートコ
ントロール装置を用いてタイトル1番(英語バージョン
タイトル)が指定されるか、視聴者によってタイトルメ
ニューよりタイトル1番が選択されると、TT DOM
のPGC#1のPRE CMDを実行しようとするが、
TT DOMのPGC#1のPRE CMDには実行す
べき内容は無く(ステップS230)、音声選択用のシ
ステムパラメータの値は不定となっている(ステップS
231)。従って、音声選択用のシステムパラメータの
値に関わらず、再生許可(再生許可フラグがオン)とな
っているのは英語のオーディオストリーム番号のみなの
で、そのオーディオストリーム番号を選択する(ステッ
プS232)。その後、TT DOMのPGC#1を実
行し(ステップS233)、VOB#1のCELL I
D#1、すなわち共通部分を再生する(ステップS23
4)。その後、CELL ID#2、すなわち英語用シ
ーンを再生し(ステップS235)、更にVOB#1の
CELL ID#4、すなわち共通部分を再生し(ステ
ップS236)、再生が終了したら、終了またはストッ
プ状態に移行する。
【0136】一方、視聴者によってリモートコントロー
ル装置を用いてタイトル2番(日本語バージョンタイト
ル)が指定されるか、視聴者によってタイトルメニュー
よりタイトル2番が選択されると、TT DOMのPG
C#2のPRE CMDを実行しようとするが、TT
DOMのPGC#2のPRE CMDには実行すべき内
容は無く(ステップS240)、音声選択用のシステム
パラメータの値は不定となっている(ステップS24
1)。従って、音声選択用のシステムパラメータの値に
関わらず、再生許可(再生許可フラグがオン)となって
いるのは日本語のオーディオストリーム番号のみなの
で、そのオーディオストリーム番号を選択する(ステッ
プS242)。その後、TT DOMのPGC#2を実
行し(ステップS243)、VOB#1のCELL I
D#1、すなわち共通部分を再生する(ステップS24
4)。その後、CELL ID#3、すなわち日本語用
シーンを再生し(ステップS245)、更にVOB#1
のCELL ID#4、すなわち共通部分を再生し(ス
テップS246)、再生が終了したら、終了またはスト
ップ状態に移行する。
【0137】次に、図33を参照して、トレーラがあ
り、再生許可フラグを利用して音声の選択を行うように
したDVDの場合におけるDVDプレイヤの動作につい
て説明する。なお、この場合、複数のオーディオストリ
ームのうち、その言語がタイトルにおける言語と一致し
ている唯一のオーディオストリームの再生許可フラグの
みがオンに設定されている。
【0138】この動作では、DVDプレイヤの電源がオ
ンにされてから、LU#1あるいはLU#2のPGC#
2のPOST CMDが実行されるまで(ステップS1
88あるいはS200まで)は、図29と同様である。
従って、図33には、TTDOMのPGC#1あるいは
PGC#2を実行する処理のみを記載し、以下、これに
ついて説明する。
【0139】この動作では、LU番号が英語に対応する
場合には、LU#1のPGC#2のPOST CMDを
実行後、TT DOMのPGC#1のPRE CMDを
実行する(ステップS250)。このとき、ジェネラル
・パラメータReg=1であるから、ジェネラル・パラ
メータRegに0を代入する(ステップS251)。こ
こで、TT DOMのPGC#1のPRE CMDでは
再生するストリーム番号を指定していないので、音声選
択用のシステムパラメータの値は不定となっている(ス
テップS252)。従って、音声選択用のシステムパラ
メータの値に関わらず、再生許可(再生許可フラグがオ
ン)となっているのは英語のオーディオストリーム番号
のみなので、そのオーディオストリーム番号を選択する
(ステップS253)。その後、TT DOMのPGC
#1を実行し(ステップS254)、VOB#1のCE
LL ID#1、すなわち共通部分を再生する(ステッ
プS255)。次に、CELL ID#2、すなわち英
語用シーンを再生し(ステップS256)、更にVOB
#1のCELL ID#4、すなわち共通部分を再生し
(ステップS257)、再生が終了したら、終了または
ストップ状態に移行し、ステップS180に戻る。
【0140】一方、LU番号が日本語に対応する場合に
は、LU#2のPGC#2のPOST CMDを実行
後、TT DOMのPGC#2のPRE CMDを実行
する(ステップS260)。このとき、ジェネラル・パ
ラメータReg=1であるから、ジェネラル・パラメー
タRegに0を代入する(ステップS261)。ここ
で、TT DOMのPGC#2のPRE CMDでは再
生するストリーム番号を指定していないので、音声選択
用のシステムパラメータの値は不定となっている(ステ
ップS262)。従って、音声選択用のシステムパラメ
ータの値に関わらず、再生許可(再生許可フラグがオ
ン)となっているのは日本語のオーディオストリーム番
号のみなので、そのオーディオストリーム番号を選択す
る(ステップS263)。その後、TT DOMのPG
C#2を実行し(ステップS264)、VOB#1のC
ELL ID#1、すなわち共通部分を再生する(ステ
ップS265)。次に、CELL ID#3、すなわち
日本語用シーンを再生し(ステップS266)、更にV
OB#1のCELL ID#4、すなわち共通部分を再
生し(ステップS267)、再生が終了したら、終了ま
たはストップ状態に移行し、ステップS180に戻る。
【0141】なお、図29ないし図33を用いた説明で
は、視聴者が選択したタイトルの言語と同じ言語の音声
が自動的に選択される場合について説明したが、字幕に
ついても同様に、プリコマンドまたは再生許可フラグを
利用して、視聴者が選択したタイトルの言語と同じ言語
の字幕が自動的に選択されるようにすることができる。
【0142】以上説明したように、本実施の形態に係る
映像データ記録媒体(DVD)および映像データ再生装
置(DVDプレイヤおよびその周辺機器)によれば、本
編映像のうちの複数の言語に対して共通の部分を表す共
通部分データと本編映像のうちの複数の言語毎に異なる
部分を表す複数の言語別部分データとを組み合わせて複
数の言語別のタイトルを構成し、この複数の言語別のタ
イトルを個別に再生可能としたので、言語に応じて本編
の一部のみが異なる複数のタイトルを格納し、いずれか
のタイトルを選択的に再生することが可能な映像データ
記録媒体(DVD)を作成でき、また、このように映像
データ記録媒体(DVD)に格納された複数のタイトル
を、選択的に再生することが可能となる。
【0143】そのため、本実施の形態によれば、音声吹
き替えや字幕スーパーのみの場合に比べて、より多彩な
多言語対応のタイトルを作成することが可能となる。ま
た、本実施の形態によれば、再生中の音声の切り換えで
はなく、「どの言語のタイトルを選ぶか」というユーザ
インタフェースを提供でき、その結果、複雑なリモート
コントロール装置の操作を必要とすることなく、多言語
対応のタイトルの視聴が可能となり、ユーザフレンドリ
な映像データ記録媒体(DVD)を提供することができ
る。
【0144】また、本実施の形態において、LUの設定
に応じて自動的にLUの言語と同一の言語のタイトルが
再生されるようにした場合には、複雑なリモートコント
ロール装置の操作を必要とすることなく、自動的に適し
た言語(メニュー画面における言語の選択によって選択
された言語と同一の言語)のタイトルを再生させること
が可能となる。
【0145】また、本実施の形態において、複数言語に
対応した複数のタイトルのデータを1つのVOB、すな
わち一連のデータとする場合には、DVDに記録するた
めのデータを保持するマスタテープには、最終的な再生
順序や内容に関わらず、一連の連続したデータを記録す
ればよく、マスタテープの制作が容易となる。また、こ
れにより、DVDに記録される内容を一度に符号化する
ことが可能となるので、MPEG規格による符号化方式
を用いたオーサリングで代表的な、いわゆる2パスエン
コードを行う際に、全ての画像の複雑さを一度に全体に
渡って考慮することができ、全体的に均質な画質を与え
るためのビット量の割り当てのための計算をきわめて容
易に行うことが可能となる。
【0146】また、本実施の形態では、再生されるタイ
トルの言語と同一の言語の音声のデータまたは字幕デー
タを自動的に再生可能としたので、複雑な操作を必要と
せずに、再生されるタイトルに適した言語の音声データ
または字幕データを再生させることができる。
【0147】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ず、例えば、本発明に係る映像データ記録媒体は、上記
実施の形態で挙げたようなDVDに限らず、他の種類の
記録媒体でもよい。同様に、本発明に係る映像データ再
生装置も、DVDプレイヤに限らず、他の種類の記録媒
体に記録された映像データを再生する装置であってもよ
い。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし3の
いずれかに記載の映像データ記録媒体によれば、本編映
像データが、本編映像のうちの複数の言語に対して共通
の部分を表す共通部分データと、本編映像のうちの複数
の言語毎に異なる部分を表す複数の言語別部分データと
を含み、且つこれらの共通部分データと言語別部分デー
タとが一連のデータとして形成されたデータ構造を有
し、再生制御用データが、共通部分データと言語別部分
データとを組み合わせて、個別に再生可能な複数の言語
別のタイトルを構成するデータ構造を有するようにした
ので、言語に応じて本編の一部のみが異なる複数のタイ
トルを選択的に再生可能な映像データ記録媒体を実現で
きるという効果を奏する。更に、この映像データ記録媒
体に記録するためのデータを保持するマスタテープに
は、最終的な再生順序や内容に関わらず、一連の連続し
たデータを記録すればよく、マスタテープの制作が容易
となると共に、全体的に均質な画質を与えるためのビッ
ト量の割り当てのための計算が容易になるという効果を
奏する。
【0149】また、請求項3記載の映像データ記録媒体
によれば、本編映像データが、複数の言語の音声データ
と複数の言語の字幕データの少なくとも一方を含み、再
生制御用データが、再生されるタイトルの言語と同一の
言語の音声データまたは字幕のデータを自動的に再生可
能とするデータ構造を有するようにしたので、更に、複
雑な操作を必要とせずに、再生されるタイトルに適した
言語の音声データまたは字幕データを再生させることが
できるという効果を奏する。
【0150】また、請求項4ないし7のいずれかに記載
の映像データ記録媒体によれば、本編映像データが、本
編映像のうちの複数の言語に対して共通の部分を表す共
通部分データと、本編映像のうちの複数の言語毎に異な
る部分を表す複数の言語別部分データとを含むデータ構
造を有し、再生制御用データが、共通部分データと言語
別部分データとを組み合わせて、個別に再生可能な複数
の言語別のタイトルを構成すると共に、選択された言語
に対応するメニュー画面データを再生可能とし、且つメ
ニュー画面データにおける言語の選択によって選択され
た言語と同一の言語に対応するタイトルを自動的に再生
可能とするデータ構造を有するようにしたので、言語に
応じて本編の一部のみが異なる複数のタイトルを選択的
に再生可能な映像データ記録媒体を実現できるという効
果を奏する。更に、複雑な操作を必要とせずに、自動的
に適した言語のタイトルを再生させることが可能となる
という効果を奏する。
【0151】また、請求項5記載の映像データ記録媒体
によれば、本編映像データが、共通部分データと言語別
部分データとが一連のデータとして形成されたデータ構
造を有するので、更に、マスタテープには最終的な再生
順序や内容に関わらず、一連の連続したデータを記録す
ればよく、マスタテープの制作が容易となると共に、全
体的に均質な画質を与えるためのビット量の割り当ての
ための計算が容易になるという効果を奏する。
【0152】また、請求項7記載の映像データ記録媒体
によれば、本編映像データが、複数の言語の音声データ
と複数の言語の字幕データの少なくとも一方を含み、再
生制御用データが、再生されるタイトルの言語と同一の
言語の音声データまたは字幕データを自動的に再生可能
とするデータ構造を有するようにしたので、更に、複雑
な操作を必要とせずに、再生されるタイトルに適した言
語の音声データまたは字幕データを再生させることがで
きるという効果を奏する。
【0153】また、請求項8または9記載の映像データ
再生装置によれば、言語に応じて本編の一部のみが異な
る複数のタイトルを格納した映像データ記録媒体を用い
て、メニュー画面データにおける言語の選択を行うため
の選択手段によって選択された言語と同一の言語に対応
するタイトルを再生するようにしたので、映像データ記
録媒体より、メニュー画面データにおける言語の選択に
よって選択された言語と同一の言語に対応するタイトル
を選択的に再生することができるという効果を奏する。
【0154】また、請求項9記載の映像データ再生装置
によれば、本編映像データが、複数の言語の音声データ
と複数の言語の字幕データの少なくとも一方を含み、再
生制御用データが、再生されるタイトルの言語と同一の
言語の音声データまたは字幕データを自動的に再生可能
とするデータ構造を有する映像データ記録媒体を用い
て、タイトル再生手段が、再生制御用データを用いて、
再生されるタイトルの言語と同一の言語の音声データま
たは字幕データを再生するようにしたので、更に、複雑
な操作を必要とせずに、再生されるタイトルに適した言
語の音声データまたは字幕データを再生することができ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るDVDにおけるV
OBの構成の一例を示す説明図である。
【図2】VOBを図1に示したように構成した場合にお
けるPGCの構成を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るDVDにおけるV
OBの構成の他の例を示す説明図である。
【図4】VOBを図3に示したように構成した場合にお
けるPGCの構成を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態によって実現できる簡単
な再生動作の例を示す説明図である。
【図6】図5に示した再生動作を実現するためのドメイ
ンの構造を示す説明図である。
【図7】図5に示した再生動作を実現するためのPGC
の内容を示す説明図である。
【図8】DVDフォーマットのデータ構造を示す説明図
である。
【図9】DVDにおけるドメインのデータ構造を示す説
明図である。
【図10】DVDにおけるVOBのデータ構造を示す説
明図である。
【図11】DVDにおけるPGCのデータ構造を示す説
明図である。
【図12】DVDにおけるサブピクチャについて説明す
るための説明図である。
【図13】DVDにおけるサブピクチャについて説明す
るための説明図である。
【図14】DVDプレイヤにおけるチャプタメニューの
画面の一例を示す説明図である。
【図15】DVDプレイヤとその周辺機器を示す説明図
である。
【図16】メニューボタンがハイライトされた状態のD
VDにおけるメニュー画面の一例を示す説明図である。
【図17】図8におけるVTSM DOMのLUとPG
Cの構造とVOBの関係を示す説明図である。
【図18】本発明の一実施の形態におけるDVDプレイ
ヤの構成の一例を示すブロック図である。
【図19】本発明の一実施の形態に係るDVDの第1の
例における英語バージョンタイトルのPGCのPRE
CMDの内容を示す説明図である。
【図20】本発明の一実施の形態に係るDVDの第1の
例における日本語バージョンタイトルのPGCのPRE
CMDの内容を示す説明図である。
【図21】本発明の一実施の形態に係るDVDの第2の
例におけるタイトルメニュー画面の一例を示す説明図で
ある。
【図22】本発明の一実施の形態に係るDVDの第2の
例における英語バージョンタイトルのPGCのPRE
CMDの内容を示す説明図である。
【図23】本発明の一実施の形態に係るDVDの第2の
例における日本語バージョンタイトルのPGCのPRE
CMDの内容を示す説明図である。
【図24】本発明の一実施の形態に係るDVDの第3の
例における再生許可フラグの設定状況を示す説明図であ
る。
【図25】本発明の一実施の形態に係るDVDの第3の
例における英語バージョンタイトルのPGCおよび日本
語バージョンタイトルのPGCのPRE CMDの内容
を示す説明図である。
【図26】本発明の一実施の形態に係るDVDの第4の
例における英語バージョンタイトルのPGCのPRE
CMDの内容を示す説明図である。
【図27】本発明の一実施の形態に係るDVDの第4の
例における日本語バージョンタイトルのPGCのPRE
CMDの内容を示す説明図である。
【図28】DVDプレイヤにおける音声または字幕の選
択動作を示す流れ図である。
【図29】本発明の一実施の形態に係るDVDの第1の
例におけるDVDプレイヤの動作を示す流れ図である。
【図30】図29に続く動作を示す流れ図である。
【図31】本発明の一実施の形態に係るDVDの第2の
例におけるDVDプレイヤの動作を示す流れ図である。
【図32】本発明の一実施の形態に係るDVDの第3の
例におけるDVDプレイヤの動作を示す流れ図である。
【図33】本発明の一実施の形態に係るDVDの第4の
例におけるDVDプレイヤの動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
2…ビデオ・マネージャ・メニュー・ドメイン(VMG
M DOM)、3…ビデオ・タイトル・セット・メニュ
ー・ドメイン(VTSM DOM)、4…タイトル・ド
メイン(TT DOM)、8…ランゲージ・ユニット
(LU)、20…VOB、21〜24…CELL、31
…DVDプレイヤ、32…モニタ、33…リモートコン
トロール装置、46…CPU、54,57…PRE C
MD、55,58…POST CMD、76……トレー
ラ#1、77…トレーラ#2(E)、78…トレーラ#
2(J)、79…英語バージョンタイトル、80…日本
語バージョンタイトル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 27/00 D

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本編映像の内容を表す本編映像データ
    と、少なくとも前記本編映像データの再生を制御するた
    めの再生制御用データとを記録したコンピュータ読み取
    り可能な映像データ記録媒体であって、 前記本編映像データは、本編映像のうちの複数の言語に
    対して共通の部分を表す共通部分データと、本編映像の
    うちの複数の言語毎に異なる部分を表す複数の言語別部
    分データとを含み、且つこれらの共通部分データと言語
    別部分データとが一連のデータとして形成されたデータ
    構造を有し、 前記再生制御用データは、前記共通部分データと言語別
    部分データとを組み合わせて、個別に再生可能な複数の
    言語別のタイトルを構成するデータ構造を有することを
    特徴とする映像データ記録媒体。
  2. 【請求項2】 更に、複数の言語別のタイトルの中から
    再生するタイトルを選択するために用いられるメニュー
    画面を表示するためのデータが記録されていることを特
    徴とする請求項1記載の映像データ記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記本編映像データは、複数の言語の音
    声データと複数の言語の字幕データの少なくとも一方を
    含み、前記再生制御用データは、再生されるタイトルの
    言語と同一の言語の音声データまたは字幕データを自動
    的に再生可能とするデータ構造を有することを特徴とす
    る請求項1記載の映像データ記録媒体。
  4. 【請求項4】 本編映像の内容を表す本編映像データ
    と、 複数の言語毎に用意されたメニュー画面の内容を表すメ
    ニュー画面データと、 少なくとも前記本編映像データおよびメニュー画面デー
    タの再生を制御するための再生制御用データとを記録し
    たコンピュータ読み取り可能な映像データ記録媒体であ
    って、 前記本編映像データは、本編映像のうちの複数の言語に
    対して共通の部分を表す共通部分データと、本編映像の
    うちの複数の言語毎に異なる部分を表す複数の言語別部
    分データとを含むデータ構造を有し、 前記再生制御用データは、前記共通部分データと言語別
    部分データとを組み合わせて、個別に再生可能な複数の
    言語別のタイトルを構成すると共に、選択された言語に
    対応するメニュー画面データを再生可能とし、且つメニ
    ュー画面データにおける言語の選択によって選択された
    言語と同一の言語に対応するタイトルを自動的に再生可
    能とするデータ構造を有することを特徴とする映像デー
    タ記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記本編映像データは、更に、前記共通
    部分データと言語別部分データとが一連のデータとして
    形成されたデータ構造を有することを特徴とする請求項
    4記載の映像データ記録媒体。
  6. 【請求項6】 更に、複数の言語毎に用意され、本編映
    像に付随して再生される付随画像の内容を表す付随画像
    データが記録され、前記再生制御用データは、メニュー
    画面データにおける言語の選択によって選択された言語
    と同一の言語に対応する付随画像データを自動的に再生
    可能とすると共に、付随画像データの再生に引き続い
    て、メニュー画面データにおける言語の選択によって選
    択された言語と同一の言語に対応するタイトルを自動的
    に再生可能とするデータ構造を有することを特徴とする
    請求項4記載の映像データ記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記本編映像データは、複数の言語の音
    声データと複数の言語の字幕データの少なくとも一方を
    含み、前記再生制御用データは、再生されるタイトルの
    言語と同一の言語の音声データまたは字幕データを自動
    的に再生可能とするデータ構造を有することを特徴とす
    る請求項4記載の映像データ記録媒体。
  8. 【請求項8】 本編映像の内容を表す本編映像データ
    と、複数の言語毎に用意されたメニュー画面の内容を表
    すメニュー画面データと、少なくとも前記本編映像デー
    タおよびメニュー画面データの再生を制御するための再
    生制御用データとが記録され、前記本編映像データは、
    本編映像のうちの複数の言語に対して共通の部分を表す
    共通部分データと、本編映像のうちの複数の言語毎に異
    なる部分を表す複数の言語別部分データとを含むデータ
    構造を有し、前記再生制御用データは、前記共通部分デ
    ータと言語別部分データとを組み合わせて、個別に再生
    可能な複数の言語別のタイトルを構成すると共に、選択
    された言語に対応するメニュー画面データを再生可能と
    し、且つメニュー画面データにおける言語の選択によっ
    て選択された言語と同一の言語に対応するタイトルを自
    動的に再生可能とするデータ構造を有する映像データ記
    録媒体より、本編映像データの再生を行う映像データ再
    生装置であって、 メニュー画面データにおける言語の選択を行うための選
    択手段と、 メニュー画面データおよび本編映像データの再生を指示
    するための再生指示手段と、 この再生指示手段によってメニュー画面データの再生が
    指示されたときに、再生制御用データを用いて、前記選
    択手段によって選択された言語と同一の言語に対応する
    メニュー画面データを再生するメニュー画面データ再生
    手段と、 前記再生指示手段によって本編映像データの再生が指示
    されたときに、再生制御用データを用いて、前記選択手
    段によって選択された言語と同一の言語に対応するタイ
    トルを再生するタイトル再生手段とを備えたことを特徴
    とする映像データ再生装置。
  9. 【請求項9】 前記本編映像データは、複数の言語の音
    声データと複数の言語の字幕データの少なくとも一方を
    含み、前記再生制御用データは、再生されるタイトルの
    言語と同一の言語の音声データまたは字幕データを自動
    的に再生可能とするデータ構造を有し、前記タイトル再
    生手段は、再生制御用データを用いて、再生されるタイ
    トルの言語と同一の言語の音声データまたは字幕データ
    を再生することを特徴とする請求項8記載の映像データ
    再生装置。
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