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JPH11213201A - シート判別装置 - Google Patents

シート判別装置

Info

Publication number
JPH11213201A
JPH11213201A JP10307991A JP30799198A JPH11213201A JP H11213201 A JPH11213201 A JP H11213201A JP 10307991 A JP10307991 A JP 10307991A JP 30799198 A JP30799198 A JP 30799198A JP H11213201 A JPH11213201 A JP H11213201A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
bill
detection data
coordinates
chromaticity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10307991A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Nagase
光洋 永瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Laurel Bank Machine Co Ltd
Original Assignee
Laurel Bank Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Laurel Bank Machine Co Ltd filed Critical Laurel Bank Machine Co Ltd
Priority to JP10307991A priority Critical patent/JPH11213201A/ja
Priority to US09/184,360 priority patent/US6125986A/en
Priority to EP98121009A priority patent/EP0917112B1/en
Priority to TW087118444A priority patent/TW364109B/zh
Priority to DE69821445T priority patent/DE69821445T2/de
Priority to KR1019980047810A priority patent/KR100303345B1/ko
Priority to CN98124148A priority patent/CN1104705C/zh
Publication of JPH11213201A publication Critical patent/JPH11213201A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D7/00Testing specially adapted to determine the identity or genuineness of valuable papers or for segregating those which are unacceptable, e.g. banknotes that are alien to a currency
    • G07D7/06Testing specially adapted to determine the identity or genuineness of valuable papers or for segregating those which are unacceptable, e.g. banknotes that are alien to a currency using wave or particle radiation
    • G07D7/12Visible light, infrared or ultraviolet radiation

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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Inspection Of Paper Currency And Valuable Securities (AREA)
  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート、とくに、紙幣または有価証券の真偽
を、精度良く判別することのできるシート判別装置を提
供すること。 【解決手段】 紙幣1に向けて、光を発する光源4と、
光源から発せられ、紙幣の印刷が施されていない表面で
反射された光を受光して、分光スペクトルデータを生成
する分光光度計6と、基準データを記憶するRAM9
と、分光光度計により生成された分光スペクトルデータ
とRAMが記憶している基準データとに基づき、紙幣の
真偽を判別する判別器7を備えたシート判別装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシートの判別装置に
関するものであり、さらに詳細には、シート、とくに、
紙幣または有価証券の真偽を精度良く判別することので
きるシート判別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーコピー機やカラープリンタの性能
の向上にともない、カラーコピー機やカラープリンタを
利用して、偽造された紙幣、有価証券などのシートの真
偽を精度良く判別することのできる種々のシート判別装
置が提案されており、紙幣などのシートに光を照射し
て、シートからの反射光を検出し、光学的に、シートの
真偽を判別するシート判別装置が知られている。たとえ
ば、特開平2−71394号公報は、緑色光検出素子と
赤色光検出素子を有するカラーセンサを備え、紙幣から
の反射光中の緑色光成分のみを緑色光検出素子が光電的
に検出して得られた出力電流および紙幣からの反射光中
の赤色光成分のみを赤色光検出素子が光電的に検出して
得られた出力電流を受け、これらを電圧に変換して、差
を求め、得られた電圧差を、基準データと比較して、紙
幣の真偽および金種を判別する判別手段を備えた紙幣判
別装置を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この紙
幣判別装置にあっては、紙幣からの反射光中の緑色光成
分と赤色光成分の差に基づき、紙幣の真偽、金種を判別
するものであるため、カラーコピー機やカラープリンタ
を利用して、偽造された紙幣からの反射光中の緑色光成
分と赤色光成分の差が、真正な紙幣と大差がない場合に
は、偽造紙幣を誤って、真正な紙幣と判別してしまうこ
とがあり、高精度に、紙幣の真偽を判別することができ
ないという問題があった。したがって、本発明は、シー
ト、とくに、紙幣または有価証券の真偽を、精度良く判
別することのできるシート判別装置を提供することを目
的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
紙幣に向けて、光を発する光源と、前記光源から発せら
れ、紙幣の印刷が施されていない表面で反射された光を
受光して、分光スペクトルデータを生成する受光手段
と、基準データを記憶するメモリ手段と、前記受光手段
により生成された分光スペクトルデータと前記メモリ手
段が記憶している基準データとに基づき、紙幣の真偽を
判別する判別手段を備えたシート判別装置によって達成
される。本発明によれば、紙幣から反射された光の特定
の波長の反射光量に基づくのではなく、反射光の分光ス
ペクトルに基づいて、紙幣の真偽を判別しているので、
精度良く、偽造紙幣を真正な紙幣から判別することが可
能になる。本発明の好ましい実施態様においては、前記
受光手段が、真正な紙幣の分光スペクトルデータを基準
分光スペクトルデータとして、あらかじめ記憶し、前記
紙幣の分光スペクトルデータの各波長毎の強度データを
前記基準分光スペクトルデータの各波長毎の強度データ
で除して、検出データを求めて、前記判別手段に出力
し、前記判別手段が、前記検出データと前記メモリ手段
に記憶された基準データとを比較することにより、紙幣
の真偽を判別するように構成されている。本発明の好ま
しい実施態様によれば、色度座標にしたがって、紙幣の
真偽を判別しているので、精度良く、偽造紙幣を真正な
紙幣から判別することが可能になる。本発明のさらに好
ましい実施態様においては、前記判別手段が、前記検出
データを色度座標に変換する色度座標変換手段と、前記
色度座標変換手段により変換された前記検出データの前
記色度座標により表わされた点と前記色度座標系の原点
との距離を算出する距離算出手段を備え、前記距離算出
手段により算出された前記検出データの前記色度座標に
より表わされた点と前記色度座標系の原点との距離に基
づいて、紙幣の真偽を判別するように構成されている。
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、真正な紙幣
の検出データの色度座標は色度座標系の原点に位置して
いるので、検出データの色度座標と色度座標系の原点と
の距離に基づき、高精度で、かつ、簡易に、紙幣の真偽
を判別することが可能となる。本発明の別の好ましい実
施態様においては、前記受光手段が、基準分光スペクト
ルデータをあらかじめ記憶し、前記紙幣の分光スペクト
ルデータの各波長毎の強度データを前記基準分光スペク
トルデータの各波長毎の強度データで除して、検出デー
タを求めて、前記判別手段に出力するように構成され、
前記判別手段が、前記検出データを色度座標に変換する
色度座標変換手段を備え、前記色度座標変換手段により
変換された前記検出データの前記色度座標と真正な紙幣
の分光スペクトルデータの各波長毎の強度データを前記
基準分光スペクトルデータの各波長毎の強度データで除
して求められた基準検出データの色度座標とに基づい
て、紙幣の真偽を判別するように構成されている。本発
明の別の好ましい実施態様によれば、真正な紙幣以外の
どのような対象物に基づき、基準分光スペクトルデータ
を生成しても、高精度で、かつ、簡易に、紙幣の真偽を
判別することが可能となる。本発明のさらに好ましい実
施態様においては、さらに、前記判別手段が、前記色度
座標変換手段により変換された前記検出データの前記色
度座標により表わされた点と前記基準検出データの色度
座標により表わされた点との距離を算出する距離算出手
段を備え、前記距離算出手段により算出された前記検出
データの前記色度座標により表わされた点と前記基準検
出データの色度座標により表わされた点との距離に基づ
いて、紙幣の真偽を判別するように構成されている。本
発明のさらに好ましい実施態様においては、さらに、前
記判別手段が、前記基準検出データの色度座標を極座標
変換する基準極座標変換手段と、前記色度座標変換手段
により変換された前記検出データの前記色度座標を極座
標変換する極座標変換手段と、前記基準極座標変換手段
によって極座標変換された前記基準検出データの極座標
と前記極座標変換手段によって極座標変換された前記検
出データの極座標とを比較して、紙幣の真偽を判別する
比較手段を備えている。本発明のさらに好ましい実施態
様においては、前記受光手段が分光光度計によって構成
されている。本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記シートが、紙幣および有価証券よりなる群から
選ばれるシートである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
の実施態様につき、詳細に説明を加える。図1は、本発
明の実施態様にかかる紙幣処理機の紙幣判別装置の略側
面図である。図1に示されるように、紙幣1は搬送ベル
ト手段2により、紙幣判別装置20に供給され、搬送ベ
ルト手段3により、さらに、紙幣処理機の下流側へ送ら
れるように構成されている。紙幣判別装置20は、紙幣
1の表面に対し、約45度の角度で光を紙幣1に照射す
る光源4と、光源4から紙幣1に照射され、紙幣1から
反射された光を一端部で受光する光ファイバ5とを備
え、光ファイバ5の他端部は分光光度計6に接続されて
いる。分光光度計6は、光ファイバ5を介して、受光し
た光の分光スペクトルデータを生成可能に構成されてお
り、分光光度計6の出力は判別器7に接続されている。
紙幣判別装置20は、さらに、紙幣判別装置20の全体
の動作を制御する制御プログラムを格納したROM8お
よび基準データ、しきい値などを記憶するRAM9を備
えている。紙幣判別装置20の動作は、コントロールユ
ニット10によって制御される。本実施態様において
は、未使用の真正な紙幣1の印刷が施されていない表面
部分に、光源4から光が照射され、反射された光を、光
ファイバ5を介して、分光光度計6が受光して、生成さ
れた分光スペクトルデータが基準分光スペクトルデータ
として、分光光度計6に記憶されており、分光光度計6
は、判別すべき紙幣1の印刷が施されていない表面部分
に、光源4から光が照射され、紙幣1から反射された光
を、光ファイバ5を介して、分光光度計6が受光して、
分光スペクトルデータを生成し、紙幣1の分光スペクト
ルデータの各波長毎の強度データを基準分光スペクトル
データの各波長毎の強度データで除して、強度比を求
め、これらに100を乗じて、検出データを生成し、判
別器7に出力するように構成され、RAM9には、各波
長における強度比が100%である基準データが記憶さ
れている。一般に、未使用の真正な紙幣1の印刷が施さ
れていない表面部分の色は、金種にかかわらず、一定で
あるから、複数の金種の紙幣を判別する場合であって
も、単一の基準分光スペクトルデータを分光光度計6に
記憶させておけば十分である。以上のように構成された
本実施態様にかかる紙幣判別装置20は、以下のように
して、紙幣1の真偽を判別する。コントロールユニット
10は、紙幣1の真偽を判別する際は、光源4をオンに
保持し、紙幣判別装置20の上流に設けられたセンサ
(図示せず)の紙幣検出信号に基づき、搬送ベルト手段
2によって、紙幣1が紙幣判別装置20に供給された紙
幣1の印刷が施されていない表面部分から反射された光
を、分光光度計6が受光する時点で、分光光度計6にデ
ータ生成信号を出力して、分光光度計6に、受光した光
の分光スペクトルデータを生成させる。さらに、分光光
度計6は、あらかじめ記憶している基準分光スペクトル
データの各波長毎の強度データで、検出光の分光スペク
トルデータの各波長毎の強度データを除して、強度比を
求め、これに100を乗じて、紙幣1の検出データを生
成し、判別器7に出力する。判別器7は、分光光度計6
から紙幣1の検出データを受けると、RAM9に記憶さ
れている基準データとしきい値とを読み出し、検出デー
タと基準データを比較し、しきい値に基づいて、紙幣1
の真偽を判別する。図2は、分光光度計6から出力され
る検出データの例を示すグラフであり、横軸は波長、縦
軸は強度比を示している。図2において、曲線A1は、
紙幣1が真正な紙幣である場合の検出データ、曲線A2
は、カラープリンタを利用して、偽造された紙幣1の検
出データ、曲線A3は、白紙の検出データを、それぞ
れ、示している。紙幣1が真正な紙幣で、かつ、未使用
であれば、その紙幣1の分光スペクトルデータは、分光
光度計6に記憶されている基準分光スペクトルデータと
等しくなるので、その紙幣1の検出データは、すべての
波長において、100%となる。ただ、流通しているう
ちに、紙幣1には、汚れや皺などが生じ、光源4からの
光の一部が汚れや皺などによって、乱反射されるため、
未使用の真正な紙幣1の場合に比し、流通紙幣の反射光
の強度は弱くなる。しかし、乱反射に起因する反射光の
強度低下の割合は、すべての波長に対し、ほぼ一定であ
るので、図2の曲線A1に示されるように、真正な紙幣
1の検出データは横軸にほぼ平行な直線となる。これに
対して、カラープリンタを利用して、偽造された紙幣1
にあっては、全体的に背景色が印刷されているため、印
刷が施されていない表面部分に、光源4から光が照射さ
れ、偽造紙幣1から反射された光を、光ファイバ5を介
して、分光光度計6が受光して、生成された分光スペク
トルデータは、真正な紙幣1と異なるから、その検出デ
ータは、図2の曲線A2に示されるように、特定の波長
での強度比が高く、特定の波長での強度比が低いものと
なる。さらに、白紙の場合には、図2の曲線A3に示さ
れるように、検出データは、波長が短くなるほど、強度
比が高くなる。したがって、判別器7は、分光光度計6
から入力された検出データをRAM9から読み出した基
準データと比較することによって、紙幣1の真偽を判別
することができる。本実施態様においては、判別器7
は、各波長において、紙幣1の検出データが次式を満足
した場合に、その紙幣1が真正な紙幣である判別するよ
うに構成されている。
【0006】
【式1】│1−検出データ/基準データ│≦T1 ここに、T1はしきい値であって、たとえば、0.2に
設定される。本実施態様によれば、特定の波長の反射光
量に基づくのではなく、反射光の分光スペクトルデータ
に基づいて、紙幣1の真偽を判別しているので、精度良
く、偽造紙幣を真正な紙幣から判別することが可能にな
る。また、しきい値T1を選択することによって、判別
精度を任意に調整することができる。図3は、本発明の
別の実施態様に使用される判別器7のブロックダイアグ
ラムである。図3に示されるように、本発明の別の実施
態様にかかる判別器7は、分光光度計6から入力された
検出データを、RGB色空間内の色度座標に変換するR
GB色度座標変換部30と、RGB色空間内の色度座標
をCIELAB色空間内の色度座標L*、a*、b*に変
換するCIELAB色度座標変換部31と、CIELA
B色空間内の色度座標に基づいて、検出データのa*
*座標を算出するa*−b*座標算出部32と、a*−b
*座標系の原点と検出データのa*−b*座標により表わ
された点との距離Dを算出する距離算出部33と、距離
算出部33によって算出された距離DとRAM9に記憶
されている所定距離DTとを比較する比較部34を備え
ている。ある色は、RGB色空間内の色度座標r、g、
bを用いて、以下のように表わすことができる。
【0007】
【式2】r=R/(R+G+B) g=G/(R+G+B) b=B/(R+G+B) 本実施態様においては、RGB色度座標変換部30によ
って、検出データの色が、まず、RGB色空間内の色度
座標に変換される。しかしながら、RGB色空間では、
マクアダム楕円の面積が色によって異なるため、本実施
態様においては、精度の良い判別を行なうために、CI
ELAB色度座標変換部31によって、RGB色空間内
の色度座標r、g、bが、次式にしたがって、マクアダ
ム楕円の面積の差が小さいCIELAB色空間内の色度
座標L*、a*、b*に変換される。
【0008】
【数1】
【式3】L*=116(Y/Yn)1/3−16 a*=500{(X/Xn)1/3−(Y/Yn)1/3} b*=200{(X/Xn)1/3−(Z/Zn)1/3} ここに、Xn、Yn、Znは環境の照明を用いたときの
三刺激値である。次いで、a*−b*座標算出部32によ
り、検出データのa*−b*座標が算出される。ここに、
検出データが、すべての波長において、100%の場
合、すなわち、紙幣1からの反射光の分光スペクトルが
基準分光スペクトルに等しい未使用の真正紙幣1の場合
には、その検出データのa*−b*座標はa*−b*座標系
の原点に一致し、紙幣1からの反射光の分光スペクトル
と基準分光スペクトルとの差が大きいほど、すなわち、
各波長における反射光の強度比と100%との差の絶対
値が大きいほど、その検出データのa*−b*座標により
表わされた点とa*−b*座標系の原点との距離は大きく
なる。図4は、a*−b*座標系で示された色度図を示す
ものであり、B1は紙幣1が真正な紙幣である場合の検
出データの座標により表わされた点、曲線A2は、カラ
ープリンタを利用して、偽造された紙幣1の検出データ
の座標により表わされた点、曲線A3は、白紙の検出デ
ータの座標によって表わされた点を、それぞれ、示して
いる。図4に示されるように、紙幣1が真正な紙幣であ
る場合の検出データの座標B1により表わされた点は原
点とほぼ一致している。そこで、距離算出部33によ
り、a*−b*座標系の原点と検出データの座標(a*
*)により表わされた点との距離Dが算出され、比較
部34に出力される。比較部34は、距離算出部33か
ら入力されたa*−b*座標系の原点と検出データの座標
(a*、b*)により表わされた点との距離Dと、RAM
9から読み出したしきい値である所定距離DTとを比較
し、次式が満足された場合に、その紙幣1が真正な紙幣
である判別する。
【0009】
【式4】D≦DT したがって、真正な紙幣1の検出データの座標(a*
*)により表わされた点の原点からの距離Dのみが、
しきい値DT以下になるように、実験的にしきい値DT
を求め、RAM9に記憶させておけば、紙幣1の真偽を
判別することができる。本実施態様によれば、色度座標
にしたがって、紙幣1の真偽を判別しているので、精度
良く、偽造紙幣を真正な紙幣から判別することが可能に
なる。また、しきい値DTを選択することによって、判
別精度を任意に調整することができる。図5は、本発明
の他の実施態様に使用される判別器7のブロックダイア
グラムである。図5に示されるように、本実施態様にか
かる判別器7は、図3に示された判別器7に加えて、基
準となる検出データの基準座標(a*0、b*0)を算出
する基準座標算出部40を備えており、図3に示された
判別器7の距離算出部33および比較部34に代えて、
基準座標算出部40により算出された基準座標(a
*0、b*0)により表わされた点と検出データの座標
(a*、b*)により表わされた点との距離Dを算出する
距離算出部41と、距離算出部41によって算出された
距離Dと所定距離DTとを比較する比較部42とを備え
ている。本実施態様においては、分光光度計6は、基準
分光スペクトルデータとして、未使用の真正な紙幣1の
印刷が施されていない表面部分に、光源4から光を照射
して、反射された光を、光ファイバ5を介して、受光し
て、生成した分光スペクトルデータではなく、白紙に、
光源4から光を照射し、反射された光を、光ファイバ5
を介して、受光して、生成した分光スペクトルデータを
記憶している。したがって、真正な紙幣1の印刷が施さ
れていない表面部分に、光源4から光を照射して、反射
された光を、光ファイバ5を介して、分光光度計6が受
光して、分光スペクトルデータを生成し、分光スペクト
ルデータの各波長毎の強度データを、基準分光スペクト
ルデータの各波長毎の強度データで除して、強度比を求
め、これに100を乗じて、検出データを生成した場合
に、検出データは、図2において、横軸にほぼ平行な直
線とはならず、その結果、検出データの座標(a*
*)により表わされた点はa*−b*座標系の原点近傍
にはなく、原点から離れた位置に存することになる。し
たがって、検出データの座標(a*、b*)により表わさ
れた点とa*−b*座標系の原点との距離Dがしきい値D
T以下か否かによって、紙幣1の真偽を判別することは
できない。そこで、本実施態様においては、まず、未使
用の真正な紙幣1の印刷が施されていない表面部分に、
光源4から光を照射して、反射された光を、光ファイバ
5を介して、分光光度計6に受光させて、分光スペクト
ルデータを生成し、生成された分光スペクトルデータの
各波長毎の強度データを、基準分光スペクトルデータの
各波長毎の強度データで除して、強度比を求め、これに
100を乗じて、基準となる基準検出データを生成す
る。次いで、RGB色度座標変換部30によって、基準
となる検出データの色を、RGB色空間内の色度座標に
変換し、得られたRGB色空間内の色度座標r、g、b
を、CIELAB色度座標変換部31によって、CIE
LAB色空間内の色度座標L*、a*、b*に変換し、さ
らに、基準検出データの基準座標(a*0、b*0)を基
準座標算出部40によって算出する。こうして得られた
基準座標(a*0、b*0)は、未使用の真正な紙幣1の
印刷が施されていない表面部分に、光源4から光を照射
し、反射された光を、光ファイバ5を介して、分光光度
計6に受光させ、分光スペクトルデータを生成し、生成
された分光スペクトルデータの各波長毎の強度データ
を、基準分光スペクトルデータの各波長毎の強度データ
で除して、強度比を求め、これに100を乗じて、求め
た検出データに対応するものである。したがって、真正
な紙幣1でも、流通しているうちに、汚れや皺などが生
じ、光源4からの光の一部が汚れや皺などによって、乱
反射されるため、未使用の真正な紙幣1の場合に比し、
反射光の強度は弱くなり、真正な紙幣1の検出データに
対応する(a*、b*)座標は、基準座標(a*0、b
*0)とつねには一致しないが、座標(a*、b*)によ
り表わされた点は、基準座標(a*0、b*0)により表
わされる点から所定の距離DT内にある。そこで、距離
算出部41は、基準座標算出部40によって算出された
基準座標(a*0、b*0)により表わされた点と検出デ
ータの座標(a*、b*)により表わされた点との距離D
を算出して、比較部42に出力する。比較部42は、距
離算出部41によって算出された距離DとRAM9から
読み出した所定距離DTとを比較し、次式が満足された
場合に、その紙幣1が真正な紙幣である判別する。
【0010】
【式5】D≦DT よって、真正な紙幣1の検出データの(a*、b*)座標
により表わされた点の基準座標(a*0、b*0)により
表わされた点からの距離Dのみが、しきい値DT以下に
なるように、実験的にしきい値DTを求め、RAM9に
記憶させておけば、紙幣1の真偽を判別することが可能
になる。図6は、(a*、b*)座標系で示された色度図
を示している。本実施態様によれば、色度座標にしたが
って、紙幣1の真偽を判別しているので、精度良く、偽
造紙幣を真正な紙幣から判別することが可能になる。ま
た、しきい値DTを選択することによって、判別精度を
任意に調整することができる。図7は、本発明の他の実
施態様に使用される判別器7のブロックダイアグラムで
ある。図7に示されるように、本実施態様にかかる判別
器7は、図5に示された判別器7に加えて、基準座標
(a*0、b*0)を極座標変換して、基準極座標を算出
する基準極座標算出部50を備えており、距離算出部4
1に代えて、検出データの座標(a*、b*)を極座標変
換する極座標変換部51を備え、さらに、比較手段52
が、基準極座標と検出データの極座標を比較することに
より、紙幣1の真偽を判別するように構成されている。
図5に示された実施態様と同様に、本実施態様において
も、分光光度計6に記憶されている基準分光スペクトル
データは、未使用の真正な紙幣1の印刷が施されていな
い表面部分に、光源4から光が照射され、反射された光
を、光ファイバ5を介して、分光光度計6が受光した際
に生成された分光スペクトルデータではなく、白紙に、
光源4から光が照射され、反射された光を、光ファイバ
5を介して、分光光度計6が受光した際に生成された分
光スペクトルデータが基準分光スペクトルデータとし
て、分光光度計6に記憶されている。したがって、図5
に示された実施態様と同様にして、基準検出データの基
準座標(a*0、b*0)が、基準座標算出部40により
算出される。次いで、基準極座標算出部50により、次
式に基づいて、基準座標(a*0、b*0)が極座標変換
され、基準極座標(r0、θ0)が算出される。
【0011】
【式6】r0=(a*2+b*21/2 θ0=tan-1(b*0/a*0) さらに、前記実施態様と同様にして、検出データの座標
(a*、b*)が算出され、極座標変換部51により、次
式にしたがって、極座標変換される。
【0012】
【式7】r=(a*2+b*21/2 θ=tan-1(b*/a*) 真正な紙幣1でも、流通しているうちに、汚れや皺など
が生じ、光源4からの光の一部が汚れや皺などによって
乱反射されるため、未使用の真正な紙幣1の場合に比
し、反射光の強度は弱くなり、真正な紙幣1の検出デー
タの極座標(r、θ)は、基準極座標(r0、θ0)と
つねには一致しないが、真正な紙幣1の検出データの極
座標(r、θ)により表わされた点は、基準極座標(r
0、θ0)により表わされる点に対し、r、θが一定の
範囲内にある。したがって、比較手段52は、次式が満
足されるか否かにしたがって、紙幣1の真偽を判別する
ことができる。
【0013】
【式8】│r0−r│≦rT │θ0−θ│≦θT ここに、rT、θTはしきい値であり、RAM9に記憶
されている。本実施態様によれば、色度座標にしたがっ
て、紙幣1の真偽を判別しているので、精度良く、偽造
紙幣を真正な紙幣から判別することが可能になる。ま
た、しきい値rTおよびθTを選択することによって、
判別精度を任意に調整することができる。本発明は、以
上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に
記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、
それらも本発明の範囲内に属することはいうまでもな
い。たとえば、前記実施態様においては、紙幣の真偽を
判別する場合につき、説明を加えたが、本発明は、紙幣
に限らず、有価証券の真偽を判別するためにも効果的に
適用することができ、さらに、広く、シートの真偽を判
別するために用いることができる。さらに、前記実施態
様においては、紙幣1の印刷が施されていない表面部分
に、光源4から光を照射して、反射された光を、光ファ
イバ5を介して、分光光度計6に受光させて、分光スペ
クトルデータを生成し、分光スペクトルデータの各波長
毎の強度データを基準分光スペクトルデータの各波長毎
の強度データで除して、強度比を求め、これに100を
乗じて、検出データを生成し、生成した検出データを、
判別器7で、基準データと対比して、紙幣1の真偽を判
別するように構成されているが、基準データとして、未
使用の真正な紙幣1の分光スペクトルデータをRAM9
に記憶させ、基準分光スペクトルデータを用いることな
く、分光光度計6により生成された紙幣1の分光スペク
トルデータをそのまま判別器7に出力して、RAM9に
記憶されている基準データと比較し、紙幣1の真偽を判
別するようにしてもよい。また、前記実施態様において
は、未使用の真正な紙幣1を用いて、基準分光スペクト
ルデータを生成しているが、未使用の真正な紙幣1を用
いて、基準分光スペクトルデータを生成すあることは必
ずしも必要でなく、真正な紙幣1であれば十分である。
さらに、図5および図7に示された実施態様において
は、基準分光スペクトルデータを生成するために、白紙
を用いているが、白紙を用いる必要性はなく、任意のシ
ートを用いて、基準分光スペクトルデータを生成するこ
とができる。また、前記実施態様においては、基準デー
タおよびしきい値をRAM9に記憶させているが、これ
らのすべてあるいは一部をROM8に記憶させることも
できる。さらに、本明細書において、手段とは必ずしも
物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能がソ
フトウエアによって実現されてもよい。また、二以上の
手段の機能が一の物理的手段によって実現されても、一
の手段が二以上の物理的手段によって実現されてもよ
い。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、シート、とくに、紙幣
または有価証券の真偽を精度良く判別することのできる
シート判別装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施態様にかかる紙幣判別装
置の略側面図である。
【図2】図2は、分光光度計から出力される検出データ
の例を示すグラフである。
【図3】図3は、本発明の別の実施態様に使用される判
別手段のブロックダイアグラムである。
【図4】図4は、(a*、b*)座標系で示された色度図
を示す図面である。
【図5】図5は、本発明の他の実施態様に使用される判
別手段のブロックダイアグラムである。
【図6】図6は、(a*、b*)座標系で示された色度図
を示す図面である。
【図7】図7は、本発明の他の実施態様に使用される判
別手段のブロックダイアグラムである。
【符号の簡単な説明】
1 紙幣 2 搬送ベルト手段 3 搬送ベルト手段 4 光源 5 光ファイバ 6 分光光度計 7 判別器 8 ROM 9 RAM 10 コントロールユニット 20 紙幣判別装置 30 RGB色度座標変換部 31 CIELAB色度座標変換部 32 (a*、b*)座標値算出部 33 距離算出部 34 比較部 40 基準座標算出部 41 距離算出部 42 比較部 50 基準極座標算出部 51 極座標変換部 52 比較手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙幣に向けて、光を発する光源と、前記光
    源から発せられ、紙幣の印刷が施されていない表面で反
    射された光を受光して、分光スペクトルデータを生成す
    る受光手段と、基準データを記憶するメモリ手段と、前
    記受光手段により生成された分光スペクトルデータと前
    記メモリ手段が記憶している基準データとに基づき、紙
    幣の真偽を判別する判別手段を備えたことを特徴とする
    シート判別装置。
  2. 【請求項2】前記受光手段が、真正な紙幣の分光スペク
    トルデータを基準分光スペクトルデータとして、あらか
    じめ記憶し、前記紙幣の分光スペクトルデータの各波長
    毎の強度データを前記基準分光スペクトルデータの各波
    長毎の強度データで除して、検出データを求めて、前記
    判別手段に出力し、前記判別手段が、前記検出データと
    前記メモリ手段に記憶された基準データとを比較するこ
    とにより、紙幣の真偽を判別するように構成されたこと
    を特徴とする請求項1に記載のシート判別装置。
  3. 【請求項3】前記判別手段が、前記検出データを色度座
    標に変換する色度座標変換手段と、前記色度座標変換手
    段により変換された前記検出データの前記色度座標によ
    り表わされた点と前記色度座標系の原点との距離を算出
    する距離算出手段を備え、前記距離算出手段により算出
    された前記検出データの前記色度座標により表わされた
    点と前記色度座標系の原点との距離に基づいて、紙幣の
    真偽を判別するように構成されたことを特徴とする請求
    項2に記載のシート判別装置。
  4. 【請求項4】前記受光手段が、基準分光スペクトルデー
    タをあらかじめ記憶し、前記紙幣の分光スペクトルデー
    タの各波長毎の強度データを前記基準分光スペクトルデ
    ータの各波長毎の強度データで除して、検出データを求
    めて、前記判別手段に出力するように構成され、前記判
    別手段が、前記検出データを色度座標に変換する色度座
    標変換手段を備え、前記色度座標変換手段により変換さ
    れた前記検出データの前記色度座標と真正な紙幣の分光
    スペクトルデータの各波長毎の強度データを前記基準分
    光スペクトルデータの各波長毎の強度データで除して求
    められた基準検出データの色度座標とに基づいて、紙幣
    の真偽を判別するように構成されたことを特徴とする請
    求項1に記載のシート判別装置。
  5. 【請求項5】さらに、前記判別手段が、前記色度座標変
    換手段により変換された前記検出データの前記色度座標
    により表わされた点と前記基準検出データの色度座標に
    より表わされた点との距離を算出する距離算出手段を備
    え、前記距離算出手段により算出された前記検出データ
    の前記色度座標により表わされた点と前記基準検出デー
    タの色度座標により表わされた点との距離に基づいて、
    紙幣の真偽を判別するように構成されたことを特徴とす
    る請求項4に記載のシート判別装置。
  6. 【請求項6】さらに、前記判別手段が、前記基準検出デ
    ータの色度座標を極座標変換する基準極座標変換手段
    と、前記色度座標変換手段により変換された前記検出デ
    ータの前記色度座標を極座標変換する極座標変換手段
    と、前記基準極座標変換手段によって極座標変換された
    前記基準検出データの極座標と前記極座標変換手段によ
    って極座標変換された前記検出データの極座標とを比較
    して、紙幣の真偽を判別する比較手段を備えたことを特
    徴とする請求項4に記載のシート判別装置。
  7. 【請求項7】前記受光手段が分光光度計によって構成さ
    れたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項
    に記載のシート判別装置。
  8. 【請求項8】前記シートが、紙幣および有価証券よりな
    る群から選ばれたシートであることを特徴とする請求項
    1ないし7のいずれか1項に記載のシート判別装置。
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