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JPH11219051A - 定着ベルトおよびその製造方法 - Google Patents

定着ベルトおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH11219051A
JPH11219051A JP10023303A JP2330398A JPH11219051A JP H11219051 A JPH11219051 A JP H11219051A JP 10023303 A JP10023303 A JP 10023303A JP 2330398 A JP2330398 A JP 2330398A JP H11219051 A JPH11219051 A JP H11219051A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
elastic layer
fixing belt
elastic
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10023303A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Okabayashi
英二 岡林
Takashi Isogai
崇 磯貝
Yusuke Morigami
祐介 森上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP10023303A priority Critical patent/JPH11219051A/ja
Priority to US09/243,468 priority patent/US6137983A/en
Publication of JPH11219051A publication Critical patent/JPH11219051A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
    • G03G15/2057Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating relating to the chemical composition of the heat element and layers thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
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    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • G03G2215/2025Heating belt the fixing nip having a rotating belt support member opposing a pressure member
    • G03G2215/2032Heating belt the fixing nip having a rotating belt support member opposing a pressure member the belt further entrained around additional rotating belt support members

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録部材上の未定着トナーに十分に追随して
画像ノイズを防止することができ、また離型剤によるベ
ルトの膨潤を抑えることができる定着ベルトおよびその
製造方法を提供する。 【解決手段】 金属又は樹脂製のベルト基材1と、当該
ベルト基材1上に形成される厚さ200μm以上の弾性
体層2とを有する定着ベルト34であり、弾性体層2
は、ベルト基材1側から順に第1弾性層2a、第2弾性
層2bおよび第3弾性層2cからなり、第2弾性層2b
は離型剤であるシリコンオイルを透過しない離型剤バリ
ア層として機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式のプリ
ンタ、複写機などの画像形成装置に備えられる定着装置
に用いる定着ベルトおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスを利用したプリンタ、
複写機などの画像形成装置には、記録紙やOHPシート
などの記録部材上に保持された未定着のトナー像を定着
する定着装置が備えられている。また、定着方式として
は、従来からいわゆる熱ローラ方式のものが広く使用さ
れている。この熱ローラ方式の定着装置では、熱源を有
する加熱ローラと、この加熱ローラに圧接される加圧ロ
ーラとを有しており、未定着トナー像を保持する記録部
材を、これらのローラの接触領域であるニップ部に通
し、熱と圧力とが加えられて、トナー像が記録部材上に
定着される。
【0003】このような電子写真式の画像形成装置にお
ける定着装置、特にフルカラー画像が得られる画像形成
装置における定着装置にあっては、記録部材上のトナー
付着量も多くなるので、ニップ部の搬送方向長さ(ニッ
プ幅)をできる限り広く確保し、記録部材上に形成され
た未定着トナー像を可能な限り低温で長いスパンで時間
をかけて加熱して、記録部材上に定着することが望まし
い。
【0004】しかしながら、従来からの熱ローラ方式で
は、ニップ幅はローラの外径とローラ表層の耐熱弾性層
の厚みに依存する。したがって、ニップ幅を広く確保す
るためには、熱ローラの外径を大きくするか表層の厚み
を大きくするかの必要が生じる。このため、フルカラー
用の熱ローラ方式の定着装置においては、広いニップ幅
を確保することによって、装置が大型化するのみなら
ず、熱伝達の低下によるプリント速度の低下等を招くと
いう問題があった。
【0005】これに対し、耐熱表層を有する無端状のベ
ルトを有し、このベルトと加圧ローラとを相互に圧接し
てニップ部を形成するいわゆるベルト方式の定着装置が
提案されている。このベルト方式の定着装置によれば、
広いニップ幅を容易に確保することができるので、熱ロ
ーラ方式のものに比べ、小型でかつ高速プリントが可能
となる利点がある。
【0006】ここで、記録部材上の未溶融トナーを均一
に圧接するために、ベルトはその基材の上にゴムなどの
弾性体からなる層が形成されて構成されている。例え
ば、特開平6−318001号公報には、定着ベルトと
して、厚さ45μmのニッケル電鋳ベルト上に厚さ50
μmのシリコンゴム層を形成したものや、厚さ55μm
のポリイミド樹脂上に厚さ130μmのシリコンゴム層
を形成したものが開示されている。
【0007】また、上記ベルト方式の定着装置のような
圧力加熱定着方式によるものは、記録部材の両面のうち
トナーを保持した面が定着ベルトの表面に直接接触する
構成であるため、記録部材上の未定着トナー像の一部が
回転部材側に転写されやすい。このため、定着ベルトに
融着したトナーが、記録部材後端に再度転写されて当該
記録部材を汚したり、次に搬送されてくる記録部材に再
度転写されて当該記録部材を汚したりする、いわゆるオ
フセット現象が起きやすいという欠点がある。そこで、
オフセット現象の発生を防止するために、定着ベルトと
トナーとの離型性を良好にする離型剤をこの定着ベルト
に塗布する離型剤塗布機構を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6−318001号公報に開示された従来の定着装
置では、特にフルカラー画像が得られる画像形成装置に
おいて光沢の良好な高品質画像を得ることに困難をきた
していた。つまり、定着ベルトの弾性体層のニップ部に
おける変形が、記録部材上に重ねられた複数色の未溶融
トナーに十分に追随して圧接することができないという
問題があった。
【0009】この問題に対し、定着ベルトの弾性体層の
厚さを大きくして変形率をアップさせることが考えられ
たが、この場合には以下のような新たな問題が発生す
る。すなわち、定着ベルトの弾性体層は離型剤がしみ込
んで約30%膨潤するものであるが、特にフルカラー画
像用の定着装置では記録部材上のトナー量も多くなる
分、この定着ベルトに塗布する離型剤の量も多くせざる
を得ない結果、定着ベルトの弾性体層を厚くした場合に
は、この厚い弾性体層に離型剤がしみ込んで厚み方向に
大きく膨潤するという問題が生じるに至った。したがっ
て、例えば、小サイズの記録部材を通紙させた後に大サ
イズの記録部材を通紙させたような場合には、定着ベル
トの弾性体層のうちの小サイズの記録部材が通過した範
囲では離型剤が除去されるために弾性体層の膨潤が元に
戻る一方で、その他の範囲では弾性体層が膨潤したまま
となっているため、一部に段差が生じニップ部の幅や厚
み方向のばらつきが発生して、濃度むら等の不具合を招
く結果となる。
【0010】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであり、本発明の目的は、記録部材上の未
定着トナーに十分に追随して画像ノイズを防止すること
ができ、また離型剤によるベルトの膨潤を抑えることが
できる定着ベルトおよびその製造方法を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の発明は、複数のローラに掛け渡され、
搬送される記録部材上の未定着画像を該記録部材上に定
着させるために加圧部材が外周面に圧接されてニップ部
を形成する無端状の定着ベルトにおいて、金属又は樹脂
製のベルト基材と、当該ベルト基材上に形成される厚さ
200μm以上の弾性体層とを有し、当該弾性体層は少
なくとも3つの層により形成されることを特徴とする。
この発明にあっては、ニップ圧による弾性体層の変形量
が大きく得られ、記録部材の表面粗さに弾性体層の表面
形状を追随させることができ、記録部材上の未定着画像
を形成するトナーが完全にすべて溶融してつぶれた状態
となる。
【0012】また、請求項2記載の発明は、上記請求項
1記載の定着ベルトにおいて、前記弾性体層は、ベルト
基材側から順に第1、第2および第3弾性層からなり、
前記第2弾性層は離型剤を透過しない離型剤バリア層で
あることを特徴とする。この発明にあっては、ニップ圧
による弾性体層の変形量が大きく得られると同時に、定
着ベルトの外表面、すなわち第3弾性層の外表面に塗布
される離型剤は、第2弾性層が障壁となって第1弾性層
2aの方へ浸透していくことが抑止される。
【0013】また、請求項3記載の発明は、上記請求項
2記載の定着ベルトにおいて、前記離型剤バリア層はフ
ッ素ゴムにより形成されることを特徴とする。
【0014】また、請求項4記載の発明は、上記請求項
2記載の定着ベルトにおいて、前記第1弾性層は、前記
第3弾性層よりも厚く、かつ熱伝導率が高いことを特徴
とする。
【0015】また、請求項5記載の発明は、上記請求項
2記載の定着ベルトにおいて、前記弾性体層のうちの少
なくとも前記第1弾性層のベルト幅方向端部を覆うよう
に形成される端面バリア部を有することを特徴とする。
【0016】また、請求項6記載の発明は、複数のロー
ラに掛け渡され、搬送される記録部材上の未定着画像を
該記録部材上に定着させるために加圧部材が外周面に圧
接されてニップ部を形成する無端状の定着ベルトの製造
方法において、金属又は樹脂製のベルト基材上に、当該
ベルト基材側から順に第1、第2および第3弾性層から
なる厚さ200μm以上の弾性体層を形成し、前記ベル
ト基材および前記弾性体層の幅方向端部側を除去した後
に、前記第1弾性層のベルト幅方向端部を覆うように端
面バリア部を形成することを特徴とする。
【0017】また、請求項7記載の発明は、複数のロー
ラに掛け渡され、搬送される記録部材上の未定着画像を
該記録部材上に定着させるために加圧部材が外周面に圧
接されてニップ部を形成する無端状の定着ベルトにおい
て、金属又は樹脂製のベルト基材と、当該ベルト基材上
に形成される弾性体層と、ベルト幅方向端部に形成され
被当接部材に当接してベルトの蛇行を補正する蛇行補正
用ガイドと、を有することを特徴とする。この発明にあ
っては、定着ベルトを介して相互に圧接するローラの軸
方向左右の圧接力のバランスや軸のズレ等により定着ベ
ルトが回転する間に片方の端部方向へと次第に寄ってい
くという寄り動作が防止される。
【0018】また、請求項8記載の発明は、上記請求項
7記載の定着ベルトにおいて、前記蛇行補正用ガイドは
ベルトの内側に形成されることを特徴とする。
【0019】また、請求項9記載の発明は、上記請求項
7記載の定着ベルトにおいて、前記蛇行補正用ガイドは
ベルトの外側に形成されることを特徴とする。
【0020】また、請求項10記載の発明は、上記請求
項7記載の定着ベルトにおいて、前記弾性体層は、ベル
ト基材側から順に第1、第2および第3弾性層からなる
と共に前記第2弾性層は離型剤を透過しない離型剤バリ
ア層であり、前記弾性体層のうちの少なくとも前記第1
弾性層のベルト幅方向端部および前記蛇行補正用ガイド
の表面を覆うように端面バリア部を形成したことを特徴
とする。
【0021】また、請求項11記載の発明は、上記請求
項7記載の定着ベルトにおいて、前記弾性体層は、ベル
ト基材側から順に第1、第2および第3弾性層からなる
と共に前記第2弾性層は離型剤を透過しない離型剤バリ
ア層であり、前記弾性体層のうちの少なくとも前記第1
弾性層のベルト幅方向端部を覆うように端面バリア部が
形成され、前記蛇行補正用ガイドを離型剤との親和性が
小さくかつ耐熱性を有する弾性体により形成したことを
特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態を説明する。 《実施の形態に係るプリンタの全体構成》図1は、本発
明を適用した電子写真式のフルカラープリンタを示す概
略構成図である。
【0023】図1に示されるプリンタ11は、像担持体
としての感光体ドラム12と、レーザ発生器14と、を
備え、矢印方向に回転する感光体ドラム12の周辺に
は、感光体ドラム12の外周面を帯電する帯電装置13
と、第1〜第4の現像器15、16、17、18を備え
た現像装置と、転写ベルト19と、感光体ドラム12上
の残留トナーを除去する図示しないクリーニング装置
と、プリンタ11内の温度を検出する機内温度検出セン
サTSと、が配置されている。レーザ発生器14は、図
示しないコンピュータなどから送られてくる画像信号の
レベルに応じて半導体レーザを駆動変調する。レーザ光
は、図示しないポリゴンミラー、f−θレンズおよび折
り返しミラーなどを経由し、帯電装置13と現像装置と
の間の位置で、感光体ドラム12に照射される。レーザ
光の照射により感光体ドラム12上に形成された静電潜
像は、第1現像器15によりイエローのトナー像として
顕像化される。このイエロートナー像は、矢印方向に回
転移動する転写ベルト19上に保持される。感光体ドラ
ム12上に次に形成された静電潜像は、第2現像器16
によりマゼンタのトナー像として顕像化され、このマゼ
ンタトナー像は、転写ベルト19上のイエロートナー像
の上に重ねられる。同様に、感光体ドラム12上に次に
形成された静電潜像は、第3現像器17によりシアンの
トナー像として顕像化され、このシアントナー像を転写
ベルト19上のトナー像の上に重ねることによって、フ
ルカラートナー像が作成される。なお、第4現像器18
にはブラックのトナーが収容されており、モノクロプリ
ントが指定された場合には、感光体ドラム12上の静電
潜像は、この第4現像器18により顕像化される。
【0024】一方、プリンタ本体に対して着脱自在に取
り付けられる給紙カセット20には、複数枚の記録部材
としてのシート10が積層した状態で収納されている。
シート10は、給紙ローラ21により1枚ずつ捌かれて
給紙され、タイミングローラ22によりトナー像とタイ
ミングをとって転写領域23に向けて搬送される。この
転写領域23において、転写ベルト19上のフルカラー
トナー像がシート10に転写される。これにより、未定
着画像がシート10上に作像される。転写後のシート1
0は、転写ベルト19から分離され、定着装置24に向
けて搬送ベルト25により搬送される。シート10上に
転写された未定着トナーが定着装置24において溶融定
着され、トナーが固定されたシート10は、排紙トレイ
26に排出される。本実施形態の定着装置24はベルト
方式によるものであり、その構成については後述する。
【0025】シート10への転写が終了すると、感光体
ドラム12は、クリーニング装置にて残留トナーが除去
され、イレーサによって残留電荷が除電される。その
後、感光体ドラム12は、帯電装置13によって再度帯
電され、レーザ光による潜像形成を受け、現像器15〜
18によって現像される。
【0026】シート搬送経路にはシート10を検出する
複数のセンサS1、S2、S3が配置され、各センサS
1、S2、S3でシート10の先端および/または後端
を検出した信号に基づいて、プリンタ内に設けられた各
部の制御タイミングがとられる。
【0027】搬送ベルト25やタイミングローラ22な
どの搬送経路中の部材、転写ベルト19や感光体ドラム
12などの作像系中の部材、および後述する定着装置の
駆動ローラなどの可動部は、すべて一つのモータ(不図
示)を駆動源として、ギヤや、プーリとベルトなどによ
て構成される(いずれも不図示)動力伝達機構により駆
動されており、各部においてシートの搬送速度と、各部
材の回転または移動速度との同期がとられるようになっ
ている。
【0028】《定着装置の全体構成》図2は、図1に示
されるベルト方式の定着装置を示す断面図である。定着
装置24は、矢印a方向に回転駆動可能に設けられた駆
動ローラ31と、熱源であるハロゲンヒータランプ32
が内蔵された加熱ローラ33と、駆動ローラ31と加熱
ローラ33との間に掛け渡された定着ベルト34と、定
着ベルト34を介して駆動ローラ31に圧接する加圧部
材としての加圧ローラ35と、オフセット防止のための
離型剤を定着ベルト34の外周面に塗布するオイル塗布
ユニット36とを有する。ここで離型剤としては、シリ
コンオイルが用いられる。
【0029】前記定着ベルト34は、搬送されるシート
上の未定着トナー画像を該シート上に定着させるために
加圧ローラ35が外周面に圧接されてニップ部を形成す
る無端状のベルトであり、ベルト基材と当該ベルト基材
上に形成される弾性体層とを有しているが、詳細な構成
については後述する。
【0030】前記駆動ローラ31は、その片端に図示し
ない駆動ギアが固定され、この駆動ギアに接続されたモ
ータなどの駆動源によって矢印a方向に回転駆動され
る。駆動ローラ31は、定着ベルト34の裏面に接触し
て当該定着ベルト34を矢印b方向に移動させる。定着
ベルト34を確実に移動させるために、駆動ローラ31
の外周面は摩擦係数の大きな材料(例えば、シリコンゴ
ム等)で被覆され、定着ベルト34との間でスリップが
発生しないようにしてある。なお、所定量のニップ幅を
確保するため、駆動ローラ31の外周面を被覆する材料
は硬度が比較的低い材料(例えは、シリコンスポンジ)
であることがさらに好ましい。なお、ここで駆動ローラ
31を駆動しているモータは、前述したようにプリンタ
装置内におけるその他の回転部材や搬送部材などの駆動
源となっており、これらの部材と同期されて、モータ速
度の変更に伴い駆動ローラ31の速度も変化する。
【0031】前記加熱ローラ33は、中空の金属ローラ
からなり、中心軸上には、ハロゲンヒータランプ32が
備えられている。熱源としては、抵抗発熱体や電磁誘導
加熱装置などを使用してもよい。また、定着ベルト34
に熱を効率的に供給する観点から、加熱ローラ33は例
えばアルミニウムや銅などのように熱伝導性の高い材料
から形成するのが好ましい。
【0032】前記加圧ローラ35は、金属製パイプの外
周をシリコンゴム被覆またはテフロン被覆したローラか
らなり、スプリング37のばね力が付勢されて定着ベル
ト34を介して駆動ローラ31に圧接している。駆動ロ
ーラ31の回転に伴って定着ベルト34が矢印b方向に
移動すると、加圧ローラ35は、定着ベルト34との間
の摩擦により、矢印c方向に従動回転する。駆動ローラ
31および加圧ローラ35相互の表面硬度の関係は、
「加圧ローラ35の表面硬度≧駆動ローラ31の表面硬
度」に設定されている。このような関係としたのは次の
理由による。つまり、加圧ローラ35と定着ベルト34
とのニップ部38からトナー定着後のシート10を円滑
に排出するためには、当該シート10を駆動ローラ31
周面から離れる方向あるいは平坦に送り出せばよく、こ
のためには、加圧ローラ35が定着ベルト34を介して
駆動ローラ31に若干食い込むような状態で圧接すれば
よいからである。
【0033】未定着トナーを保持したシート10を定着
ベルト34に触れることなくニップ部38まで案内する
ため、定着ベルト34の下方位置にガイド板39が設け
られている。また、ニップ部38の下流には排紙ガイド
40が設けられている。
【0034】加熱ローラ33の温度を検出する第1の温
度センサTH1が定着ベルト34の内方位置に配置さ
れ、また、加圧ローラ35の温度を検出する第2の温度
センサTH2が加圧ローラ35と接触して配置されてい
る。第1と第2の温度センサTH1,TH2は、例えば
サーミスタから構成され、各ローラ33、35の表面に
当接してローラ表面温度を検出している。第1温度セン
サTH1は、加熱ローラ33の回転軸に対して位置決め
されたサポート41に保持され、加熱ローラ33との相
対的な位置関係すなわち接触状態が一定に保たれてい
る。
【0035】前記オイル塗布ユニット36は、定着ベル
ト34の上方位置に配置され、定着ベルト34に塗布さ
れるオイルを内部に保持したオイル塗布ローラ50と、
オイル塗布ローラ50の表面に当接し当該オイル塗布ロ
ーラ50から供給されたオイルを定着ベルト34の外周
面に塗布するオイル転写ローラ51と、オイル転写ロー
ラ51の表面に当接し当該オイル転写ローラ51に付着
した紙粉やトナーを除去するクリーニングローラ52
と、これらのローラ50、51、52を回転自在に支持
するホルダ53と、を有する。オイル転写ローラ51
は、定着ベルト34が駆動ローラ31から加熱ローラ3
3に向かって移動する領域において当該定着ベルト34
に圧接し、定着ベルト34に適度のテンションを加えて
いる。これにより、定着ベルト34の走行が安定すると
共に、オイル転写ローラ51から定着ベルト34へのオ
イル塗布も安定する。
【0036】オイル塗布ローラ50は、芯金55の表面
に設けられオイルを保持するオイル保持層56と、当該
オイル保持層56の表面側に設けられた表層57とを含
む多層構造を有している。オイル転写ローラ51は、芯
金55上にシリコンオイルとの親和性が良いシリコンゴ
ムを被覆して形成されている。クリーニングローラ52
は、芯金上にフェルトなどのシリコンゴムに対し、トナ
ーへの親和性の高い材料で形成されている。オイル転写
ローラ51の表面は、定着ベルト34から汚れを付着さ
せるために当該定着ベルト34の表面よりも表面粗さが
粗くされる一方、クリーニングローラ52の表面は、オ
イル転写ローラ51から汚れを付着させるために当該オ
イル転写ローラ51の表面よりも表面粗さが粗くされて
いる。
【0037】オイル塗布ユニット36は定着装置24の
フレーム42に対して着脱自在に構成され、オイル塗布
ローラ50の内部に保持されたオイルを使い切ったとき
には、使用済みのオイル塗布ユニット36を前記フレー
ム42から取り外し、新たなオイル塗布ユニット36を
前記フレーム42に取り付ける。なお、クリーニングロ
ーラ52に代えてクリーニングパッドをオイル転写ロー
ラ51の表面に接触させてもよい。また、オイル塗布ロ
ーラ50を定着ベルト34に直接圧接させてもよい。
【0038】定着装置24の動作を概説する。モータを
駆動すると、駆動ローラ31が矢印a方向に回転し、定
着ベルト34が矢印b方向に走行する。定着ベルト34
の走行に伴い、加熱ローラ33が矢印d方向に従動回転
すると共に、加圧ローラ35が矢印c方向に従動回転す
る。走行する定着ベルト34は、加熱ローラ33の上流
側位置においてオイルが塗布された後、加熱ローラ33
との接触領域(加熱領域43)においてハロゲンヒータ
ランプ32からの熱によって所定の温度に加熱され、ガ
イド板39の上方をさらに走行して、加圧ローラ35と
の間のニップ部38に進む。
【0039】一方、定着ベルト34と接触する面側に未
定着トナー44を保持したシート10は、矢印e方向に
沿ってガイド板39に案内されつつニップ部38に向け
て搬送される。このとき、シート10および未定着トナ
ー44は、所定の隙間を隔てて向かい合う定着ベルト3
4の熱により加熱(予熱)される。この予熱により、シ
ート10上の未定着トナー44が予め程良く軟化され
る。
【0040】シート10がさらに搬送されてニップ部3
8に突入すると、当該シート10は、接触する定着ベル
ト34の熱により十分に加熱され、さらに加圧ローラ3
5と駆動ローラ31との間の圧接力が加えられながら、
当該ニップ部38で挟持されつつ搬送される。これによ
り、シート10上の未定着トナー44は、十分に加熱さ
れて溶融し、さらに加圧されてシート10に定着され
る。定着ベルト34へのトナーの移転すなわちオフセッ
トは定着ベルト34表面に塗布されたオイルにより抑制
される。
【0041】ニップ部38を通過したシート10は、定
着ベルト34から自然に分離し、排紙トレイ26(図1
参照)に向けて搬送される。また、シート10との接触
により熱が奪われた定着ベルト34には、所定の温度制
御の下、ハロゲンヒータランプ32から熱が補充され
る。
【0042】この定着装置24では、定着ベルト34の
加熱をオイル塗布の後に行っているため、定着ベルト3
4の温度が安定し、トナーの定着が良好に行われる。ま
た、オイル転写ローラ51が定着ベルト34にテンショ
ンを付与するため、定着ベルト34の走行ムラ(ベルト
のあばれ)が抑制され、その結果、定着ベルト34は円
滑に安定して走行し、ベルト寿命も延びる。
【0043】また、定着ベルト34上の紙粉、トナー等
による汚れは、定着ベルト34に当接するオイル転写ロ
ーラ51からクリーニングローラ52に付着するため、
オイル塗布ローラ50に付着することが少なくなる。こ
れにより、オイル塗布ローラ50からオイル転写ローラ
51に均一かつ安定的にオイルが供給され、その結果、
オイル転写ローラ51から定着ベルト34に均一かつ安
定的にオイルを塗布することができる。したがって、オ
フセットを確実に防止しつつ、定着ベルト34の清掃も
でき、もって、高品位の定着画像が得られる。
【0044】《定着ベルトの構成》図3は、本実施の形
態に係る定着ベルトの断面図である。定着ベルト34
は、好ましくはシームレスベルトであり、炭素鋼、ステ
ンレス鋼、ニッケル等の金属あるいは耐熱性の樹脂など
からなるベルト基材1を有し、当該ベルト基材1の表面
に弾性体層2を形成したエンドレスベルトである。
【0045】ベルト基材1の厚さは例えば約40μmで
あり、一方、弾性体層2の厚さは200μm以上となる
ように構成されている。これは、シート10が紙の場合
に表面粗さは約10μm程度あること、およびニップ部
での圧接力やゴム硬度にもよるが弾性体層の変形率が約
5%程度であることを考慮すれば、シートの表面粗さに
弾性体層の表面形状を追随させるには、弾性体層2の厚
さは約200μm以上必要となるからである。
【0046】すなわち、弾性体層2の厚さが例えば10
0μmと薄くて変形量が不足している場合には、図4
(A)に示すように、溶融してつぶれたトナー44aと
粒状のままの未溶融トナー44bとがシート10上に存
在し、画像が不均一となり見栄えの劣るものとなる。特
にハーフトーン部(トナーがシート10上に薄くのって
いる状態)において不均一さが目立つ結果となる。これ
に対し、弾性体層2の厚さが例えば200μmと厚く変
形量がかなり多く得られる場合には、図4(B)に示す
ように、シートの表面粗さに弾性体層の表面形状を追随
させることができ、シート上のトナーのすべてが完全に
溶融トナー44aとなって、定着後には均一で良好な画
像品質が得られることとなる。
【0047】また、弾性体層2は、ベルト基材1側から
順に第1弾性層2a、第2弾性層2bおよび第3弾性層
2cからなり、第2弾性層2bは離型剤であるシリコン
オイルを透過しない離型剤バリア層として機能する(バ
リア機能)。この第2弾性層2bは、例えばフッ素ゴム
により形成されるが、特にこれに限定されるものではな
く、離型剤を透過させない材料であれば任意に選択可能
である。一方、第3弾性層2cは、例えばシリコンオイ
ルに対して親和性が良いシリコンゴムが被覆されて形成
され、トナーに対して良好な離型性と耐熱性とを有する
耐熱離型層をなしている。また、第1弾性層2aも例え
ばシリコンゴムにより形成される。なお、第1弾性層2
aおよび第3弾性層2cのシリコンゴムの代わりに他の
弾性材料を使用することも可能である。
【0048】このようにすれば、オイル塗布ユニット3
6により定着ベルト34の外表面、すなわち第3弾性層
2cの外表面に塗布されるオイルは、第2弾性層2bが
障壁となって第1弾性層2aの方へ浸透していくことが
抑止される。したがって、オイルによって膨潤される範
囲がほぼ第3弾性層2cに限定されることとなって、第
1弾性層2aは殆んど膨潤しなくなる。この結果、弾性
体層2全体としての厚みの増加を小さくすることが可能
となる。
【0049】ここで、第1弾性層2aは、第3弾性層2
cよりも厚く形成されている。このように、第1弾性層
2aの厚みを第1弾性層2aより大きく取ることによっ
て、第1弾性層2aのオイルによる膨潤を第2弾性層2
bのバリア機能により防止しつつ、所定の表面粗さを有
するシート10上の未定着トナーに弾性体層2の外表面
が十分に追随し得るだけの変形率をかせぐことができ
る。
【0050】例えば、図5(A)に示すように、第1弾
性層2aに厚さ170μmのシリコン(Si)ゴム、第
2弾性層2bに厚さ10μmのフッ素ゴム、第3弾性層
2cに厚さ20μmのシリコン(Si)ゴムを用いて弾
性体層2を構成した場合には、ほぼ第3弾性層2cのみ
が約30%膨潤して厚さ26μmになるが、弾性体層2
全体としての厚さの増加は約3%に抑えられる。一方、
図5(B)に示すように、弾性体層2を厚さ200μm
のシリコン(Si)ゴムのみにより構成した場合には、
弾性体層2は約30%膨潤して厚さ260μmとなる。
こうして、オイルによる膨潤を最小限に抑えつつ、弾性
体層2の厚さを増してニップ圧による変形の割合を高め
てシート上のトナーへの追随性を確保することができ
る。
【0051】また、第1弾性層2aは熱伝導率が高い材
料により形成することが望ましい。これは、上記のよう
にベルトの厚みを増したことによる熱伝導の低下を防止
するためであり、例えば、シリコンゴムに酸化アルミニ
ウムや酸化マグネシウムを添加することによって実現す
ることができる。
【0052】このように本実施の形態によれば、金属又
は樹脂製のベルト基材1と、当該ベルト基材上に形成さ
れる厚さ200μm以上の弾性体層2とを有し、弾性体
層2は、ベルト基材側から順に第1、第2および第3弾
性層2a〜2cからなり、第2弾性層2bは離型剤を透
過しないフッ素ゴムにより形成される離型剤バリア層と
したので、シート上の未定着トナーに十分に追随できる
ように弾性体層2を厚くしても、第3弾性層2cの外表
面に塗布されるオイルは第2弾性層2bが障壁となって
第1弾性層2aの方へ浸透していかないため、ベルトの
膨潤を抑制することができ、結果的にベルト厚さの変化
を画像ノイズの発生しない範囲内に収めることが可能と
なる。
【0053】なお、上記実施の形態では、第2弾性層2
bを離型剤を透過しないフッ素ゴムにより形成される離
型剤バリア層としたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、弾性体層2が厚さ200μm以上で少なくと
も3つの層により形成したものであればよく、例えば、
第2弾性層2bとして離型剤が若干透過するが膨潤を所
定範囲内に抑えることができる材料を用いることができ
る。
【0054】図6は他の実施の形態に係る定着ベルトの
断面図である。図6に示す定着ベルト34aは、第1弾
性層2aのベルト幅方向端部を覆うように形成される端
面バリア部3を有している点で上記実施の形態と相違し
ている。このようにすれば、第3弾性層2cの外表面に
塗布されるオイルの第2弾性層2bの幅方向端部からの
第1弾性層2aへのまわり込みをも防止することができ
るので、ベルトの膨潤を一層抑制することが可能とな
る。
【0055】なお、端面バリア部3は、弾性体層2のう
ちの少なくとも第1弾性層2aのベルト幅方向端部を覆
うように形成すればよい。例えば図7に示す定着ベルト
34bのように、ベルト幅方向端部全体を覆うように端
面バリア部3aを形成することも可能である。このよう
にすれば、第3弾性層2cの外表面に塗布されるオイル
の第1弾性層へのまわり込みがより防止され、ベルトの
膨潤をより一層抑制することが可能となる。
【0056】図7に示す定着ベルト34bは、図8に示
すように、金属又は樹脂製のベルト基材1上に、このベ
ルト基材1側から順に第1、第2および第3弾性層2a
〜2cからなる厚さ200μm以上の弾性体層2を形成
し、ベルト基材1および弾性体層2の幅方向端部側を図
中2点鎖線Aに沿って除去した後に、ベルト幅方向端部
を覆うように端面バリア部3aを形成することにより製
造することができる。ベルト基材1側から順に第1、第
2および第3弾性層2a〜2cを重ねていくと、どうし
てもベルト幅方向端部においてダレが生じ前述した第2
弾性層2bによるオイルのバリア機能が十分に発揮でき
ない虞れがあるが、この製造方法によれば、第3弾性層
2cの外表面に塗布されるオイルのまわり込みを防止す
ることができる離型剤バリア層を容易かつ確実に形成す
ることができる。
【0057】図9および図10はさらに他の実施の形態
に係る定着ベルトの断面図である。図示する定着ベルト
34c〜34fは、金属又は樹脂製のベルト基材1と、
このベルト基材1上に形成される弾性体層2と、ベルト
幅方向端部に形成され被当接部材に当接してベルトの蛇
行を補正する蛇行補正用ガイド4と、を有している。図
9(A)(B)に示すように、蛇行補正用ガイド4をベ
ルトの内側に形成した場合には、ベルトの内部に被当接
部材としての回転可能なローラを配置する必要がある。
但し、例えば加熱ローラ33を被当接部材に使用するこ
とも可能である。また、図9(B)に示すように、蛇行
補正用ガイド4を断面が先細のテーパとなるように形成
すればベルトの掛け渡し作業が容易となるほか、材料の
節減にもなる。さらに、図10(A)(B)に示すよう
に、蛇行補正用ガイド4をベルトの外側に形成して定着
ベルト34e,34fを構成することもでき、この場合
には、ベルトの外部に被当接部材としての回転可能なロ
ーラを配置する必要がある。
【0058】定着ベルト34c〜34fを介して相互に
圧接する駆動ローラ31および加圧ローラ35の軸方向
左右の圧接力のバランスや軸のズレ等により、定着ベル
トは回転する間に片方の端部方向へと次第に寄っていく
が、上記実施の形態によれば、蛇行補正用ガイド4によ
りその寄り動作を防止することができる。したがって、
定着ベルトの走行時におけるベルトの斜行ないし蛇行を
防止することができ、定着ベルトの走行の安定化が図ら
れる。
【0059】図11および図12はさらに他の実施の形
態に係る定着ベルトの断面図である。図示する定着ベル
ト34g〜34hは、弾性体層2がベルト基材1側から
順に第1、第2および第3弾性層2a〜2cから構成さ
れると共に、第2弾性層2bは離型剤を透過しない例え
ばフッ素樹脂により形成される離型剤バリア層であり、
ベルト幅方向端部全域および蛇行補正用ガイド4の表面
を覆うように端面バリア部3b,3cを形成している。
但し、端面バリア部3b,3cによりベルト幅方向端部
全域を覆うことは必ずしも必要ではなく、弾性体層2の
うちの少なくとも第1弾性層2aのベルト幅方向端部と
蛇行補正用ガイド4の表面とを覆うように形成されてい
ればよい。
【0060】上記実施の形態によれば、定着ベルトの走
行時におけるベルトの斜行ないし蛇行を防止することが
できると同時に、弾性体層2を厚くしてもベルトの膨潤
を抑制することにより、ベルト厚さの変化を画像ノイズ
の発生しない範囲内に収めることが可能となる。
【0061】なお、本発明は、上述した実施の形態のみ
に限定されるものでなく、本発明の技術的思想内におい
て当業者により種々の変形が可能である。例えば図11
および図12に示す定着ベルトにおいて、蛇行補正用ガ
イド4を離型剤との親和性が小さくかつ耐熱性を有する
弾性体により形成することも可能であり、このようにす
れば、端面バリア部3b,3cは蛇行補正用ガイド4の
表面を覆う必要がなくなり、構成が簡易となって低コス
ト化も図られる。
【0062】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、請求項ご
とに以下のような効果を奏する。
【0063】請求項1記載の本発明によれば、記録部材
の表面粗さに弾性体層の表面形状を追随させることがで
き、記録部材上の未定着画像を形成するトナーのすべて
が完全に溶融されてつぶされ、定着後には、均一で良好
な画像品質を得ることができる。
【0064】請求項2又は3記載の発明によれば、記録
部材上の未定着画像を形成するトナーに十分に追随でき
るように弾性体層を厚くしても、第3弾性層の外表面に
塗布される離型剤は第2弾性層が障壁となって第1弾性
層の方へ浸透していかないため、ベルトの膨潤を抑制す
ることができ結果的にベルト厚さの変化を画像ノイズの
発生しない範囲内に収めることが可能となる。
【0065】請求項4記載の本発明によれば、ベルトの
厚みを効率良く増すことができると共に、それによる熱
伝導の低下を防止することができる。
【0066】請求項5記載の発明によれば、第3弾性層
の外表面に塗布される離型剤の第2弾性層の幅方向端部
からの第1弾性層へのまわり込みをも防止することがで
きるので、ベルトの膨潤を一層抑制することが可能とな
る。
【0067】請求項6記載の発明によれば、第3弾性層
の外表面に塗布される離型剤の第1弾性層へのまわり込
みを防止する離型剤バリア層を容易かつ確実に形成する
ことができる。
【0068】請求項7乃至9のいずれかに記載の発明に
よれば、定着ベルトの走行時におけるベルトの斜行ない
し蛇行を防止することができ、定着ベルトの走行の安定
化を図ることができる。
【0069】請求項10記載の発明によれば、定着ベル
トの走行時におけるベルトの斜行ないし蛇行を防止する
ことができると同時に、記録部材上の未定着画像を形成
するトナーに十分に追随できるように弾性体層を厚くし
ても、ベルトの膨潤を抑制することによりベルト厚さの
変化を画像ノイズの発生しない範囲内に収めることが可
能となる。
【0070】請求項11記載の発明によれば、構成が簡
易となって低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したプリンタの概略構成図であ
る。
【図2】 上記プリンタに使用されている定着装置の断
面図である。
【図3】 本実施の形態に係る定着ベルトの断面図であ
る。
【図4】 シート上のトナーに定着ベルトの弾性層が変
形して圧接する様子を示す図であり、(A)はその変形
量が不足している場合、(B)はその変形量が十分であ
る場合を示す。
【図5】 弾性体層がオイルにより膨潤する様子を示す
図であり、(A)は本実施の形態の場合、(B)は弾性
体層をシリコンゴムのみにより構成した場合を示す。
【図6】 他の実施の形態に係る定着ベルトの断面図で
ある。
【図7】 図6に示される定着ベルトの変形例を示す断
面図である。
【図8】 図7に示される定着ベルトの製造方法を説明
するための図である。
【図9】 (A)(B)はさらに他の実施の形態に係る
定着ベルトの断面図である。
【図10】 (A)(B)はさらに他の実施の形態に係
る定着ベルトの断面図である。
【図11】 さらに他の実施の形態に係る定着ベルトの
断面図である。
【図12】 さらに他の実施の形態に係る定着ベルトの
断面図である。
【符号の説明】
1…ベルト基材、 2…弾性体層、 2a…第1弾性層、 2b…第2弾性層、離型剤バリア層、 2c…第3弾性層、 3,3a〜3c…端面バリア部、 4…蛇行補正用ガイド、 10…シート(記録部材)、 31…駆動ローラ、 32…ハロゲンヒータランプ、 33…加熱ローラ、 34、34a〜34h…定着ベルト、 35…加圧ローラ(加圧部材)、 38…ニップ部。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のローラに掛け渡され、搬送される
    記録部材上の未定着画像を該記録部材上に定着させるた
    めに加圧部材が外周面に圧接されてニップ部を形成する
    無端状の定着ベルトにおいて、 金属又は樹脂製のベルト基材と、 当該ベルト基材上に形成される厚さ200μm以上の弾
    性体層とを有し、 当該弾性体層は少なくとも3つの層により形成されるこ
    とを特徴とする定着ベルト。
  2. 【請求項2】 前記弾性体層は、ベルト基材側から順に
    第1、第2および第3弾性層からなり、前記第2弾性層
    は離型剤を透過しない離型剤バリア層であることを特徴
    とする請求項1記載の定着ベルト。
  3. 【請求項3】 前記離型剤バリア層はフッ素ゴムにより
    形成されることを特徴とする請求項2記載の定着ベル
    ト。
  4. 【請求項4】 前記第1弾性層は、前記第3弾性層より
    も厚く、かつ熱伝導率が高いことを特徴とする請求項2
    記載の定着ベルト。
  5. 【請求項5】 前記弾性体層のうちの少なくとも前記第
    1弾性層のベルト幅方向端部を覆うように形成される端
    面バリア部を有することを特徴とする請求項2記載の定
    着ベルト。
  6. 【請求項6】 複数のローラに掛け渡され、搬送される
    記録部材上の未定着画像を該記録部材上に定着させるた
    めに加圧部材が外周面に圧接されてニップ部を形成する
    無端状の定着ベルトの製造方法において、 金属又は樹脂製のベルト基材上に、当該ベルト基材側か
    ら順に第1、第2および第3弾性層からなる厚さ200
    μm以上の弾性体層を形成し、前記ベルト基材および前
    記弾性体層の幅方向端部側を除去した後に、前記第1弾
    性層のベルト幅方向端部を覆うように端面バリア部を形
    成することを特徴とする定着ベルトの製造方法。
  7. 【請求項7】 複数のローラに掛け渡され、搬送される
    記録部材上の未定着画像を該記録部材上に定着させるた
    めに加圧部材が外周面に圧接されてニップ部を形成する
    無端状の定着ベルトにおいて、 金属又は樹脂製のベルト基材と、 当該ベルト基材上に形成される弾性体層と、 ベルト幅方向端部に形成され被当接部材に当接してベル
    トの蛇行を補正する蛇行補正用ガイドと、を有すること
    を特徴とする定着ベルト。
  8. 【請求項8】 前記蛇行補正用ガイドはベルトの内側に
    形成されることを特徴とする請求項7記載の定着ベル
    ト。
  9. 【請求項9】 前記蛇行補正用ガイドはベルトの外側に
    形成されることを特徴とする請求項7記載の定着ベル
    ト。
  10. 【請求項10】 前記弾性体層は、ベルト基材側から順
    に第1、第2および第3弾性層からなると共に前記第2
    弾性層は離型剤を透過しない離型剤バリア層であり、前
    記弾性体層のうちの少なくとも前記第1弾性層のベルト
    幅方向端部および前記蛇行補正用ガイドの表面を覆うよ
    うに端面バリア部を形成したことを特徴とする請求項7
    記載の定着ベルト。
  11. 【請求項11】 前記弾性体層は、ベルト基材側から順
    に第1、第2および第3弾性層からなると共に前記第2
    弾性層は離型剤を透過しない離型剤バリア層であり、前
    記弾性体層のうちの少なくとも前記第1弾性層のベルト
    幅方向端部を覆うように端面バリア部が形成され、前記
    蛇行補正用ガイドを離型剤との親和性が小さくかつ耐熱
    性を有する弾性体により形成したことを特徴とする請求
    項7記載の定着ベルト。
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