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JPH11218283A - クイックコネクタ - Google Patents

クイックコネクタ

Info

Publication number
JPH11218283A
JPH11218283A JP10032322A JP3232298A JPH11218283A JP H11218283 A JPH11218283 A JP H11218283A JP 10032322 A JP10032322 A JP 10032322A JP 3232298 A JP3232298 A JP 3232298A JP H11218283 A JPH11218283 A JP H11218283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
socket
plug
ring
peripheral surface
backup ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10032322A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiro Kamiyama
邦弘 神山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Corp filed Critical Nok Corp
Priority to JP10032322A priority Critical patent/JPH11218283A/ja
Priority to US09/236,641 priority patent/US6206432B1/en
Publication of JPH11218283A publication Critical patent/JPH11218283A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Quick-Acting Or Multi-Walled Pipe Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソケット1とプラグ2との間をシールするO
リング7の装着や取り出しを容易にし、パッキンの損傷
やシール性の低下を防止する。 【解決手段】 ソケット1は受入部11とそれより小径
の中間部12及びその間のパッキン止め14を有し、受
入部11に開設された硬球収容孔16に硬球3が径方向
移動可能に収容されている。プラグ2は前記中間部12
の内周に挿入可能な第一挿入部21とそれより大径で受
入部11の内周に挿入可能な第二挿入部22を有し、そ
の間にバックアップリング受け24が形成され、第二挿
入部22側に嵌合凹部25が形成されている。ソケット
1とプラグ2は軸方向移動自在に配置されたスライダ4
で硬球3が嵌合凹部25と嵌合した状態に拘束されるこ
とにより互いに連結される。パッキン止め14とバック
アップリング受け24の間には受入部11の内周面及び
第一挿入部21の外周面にシマリ嵌めされるOリング7
と、受入部11の内周面にシマリ嵌めされると共に第一
挿入部21の外周面にはスキマ嵌めされるバックアップ
リング8が装着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空圧機器、
油圧機器、あるいは水圧機器等の配管又は流路の接続に
用いられるクイックコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のコネクタの典型的な従来例とし
ては、図6に例示するように、一方の配管又は流路の端
部に取り付けられるソケット100と、他方の配管又は
流路の端部に取り付けられて前記ソケット100に挿入
可能なプラグ110と、前記ソケット100の外周に軸
方向移動自在に配置されると共にコイルスプリング13
0で前記ソケット100のプラグ受入部101の先端1
01a側へ付勢されたスライダ120とを備え、前記ソ
ケット100とその内周に挿入されたプラグ110が、
複数の硬球140を介して互いに連結される構造のもの
がある。
【0003】硬球140は、ソケット100に円周方向
所定間隔で開設されたテーパ状の複数の硬球収容孔10
2の各々に配置され、この硬球収容孔102からソケッ
ト100の内周側へ球面の一部が突出して、前記プラグ
110の挿入筒部111の外周面に円周方向へ連続して
形成された嵌合溝112と嵌合可能となっている。スラ
イダ120は、コイルスプリング130を圧縮する方向
(プラグ受入部101の先端101aと反対側)へ変位
させた時に前記硬球収容孔102の外側に硬球140の
逃げ空間を形成する大径内周面121と、前記コイルス
プリング130による付勢方向へストップリング150
との干渉による移動規制位置まで変位することによって
前記硬球140を前記嵌合溝112との嵌合状態に拘束
する小径内周面122とを有する。また、ソケット10
0のプラグ受入部101の内周面に円周方向へ連続して
形成された溝103にはOリング又は角リング等のパッ
キン160及びバックアップリング170が装着されて
おり、前記プラグ受入部101の内周に挿入されるプラ
グ110の挿入筒部111との間をシールするようにな
っている。
【0004】すなわちこのコネクタは、図6に示す接続
状態とするには、まずスライダ120をコイルスプリン
グ130の圧縮方向に変位させてから、ソケット100
の内周にプラグ110の挿入筒部111を挿入する。こ
のようにすれば、図7に示すように、前記挿入筒部11
1の挿入過程で各硬球収容孔102内の硬球140がス
ライダ120の大径内周面121側へ押しのけられるの
で、これによって前記挿入筒部111の挿入が許容され
る。そして前記挿入筒部111が所定の深さまで挿入さ
れると、嵌合溝112が硬球収容孔102と径方向に対
応する位置に達するので、スライダ120をコイルスプ
リング130の付勢力によってストップリング150と
の干渉位置まで変位させれば、各硬球収容孔102内の
硬球140が前記スライダ120の小径内周面122に
よって内周側へ押し込まれ、その球面の一部が前記嵌合
溝112と嵌合し、ソケット100とプラグ110が互
いに連結状態に保持される。
【0005】また、逆にソケット100とプラグ110
を図6に示す連結状態から互いに分離する場合も、スラ
イダ120をコイルスプリング130の圧縮方向に変位
させて硬球140の拘束状態を解除すれば、ソケット1
00からプラグ110を容易に引き抜くことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、パッキン160及びバックアップリング170の装
着用の溝103は切削加工によって形成されるが、ソケ
ット100とプラグ110の挿脱を何度も繰り返すこと
によるパッキン160及びバックアップリング170の
捻れやかじりによる損傷を起こりにくくするため、前記
溝103を万全な断面形状に、かつ高精度に仕上げる必
要があり、加工が難しかった。しかも、前記溝103の
深さを考慮してソケット100の肉厚を厚くする必要が
あり、それだけ材料費も多くなる問題があった。
【0007】また、パッキン160及びバックアップリ
ング170の外径はソケット100のプラグ受入部10
1の内周面よりも大径であるため、溝103への装着の
際にプラグ受入部101の内周に挿入しにくいといった
問題がある。しかもこの装着過程では、プラグ受入部1
01の内周面との摩擦抵抗によって捻れてしまう可能性
があり、このような場合は所要のシール性が得られず、
当該コネクタの内周を流れる流体が外部へ漏洩する危険
性も指摘される。
【0008】更に、溝103からパッキン160を取り
出して検査するような場合には取り出しが困難で、先端
が尖った鈎状の部材で引っ掛けてえぐるようにして溝1
03から抜き出さざるを得ないため、取り出しの過程で
パッキン160が損傷し、再使用できなくなる虞があっ
た。
【0009】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その主な技術的課題とするところは、ソケ
ットとプラグとの間をシールするパッキンの装着や取り
出しが容易で、しかもパッキンの損傷やシール性の低下
を防止した構造のクイックコネクタを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係るクイックコネクタは、径方向に貫通した複
数の硬球収容孔が円周方向所定間隔で開設されたソケッ
トと、前記硬球収容孔内に前記ソケットの径方向に対し
て移動自在に収容された硬球と、前記ソケットの内周に
その軸方向一側から挿入可能であって所定の挿入深さま
で挿入した時に前記硬球の球面の一部と嵌合可能な嵌合
凹部を有するプラグと、前記ソケットの外周に軸方向移
動自在に配置され前記硬球を嵌合凹部との嵌合状態に拘
束又はこの拘束を解除するスライダと、前記ソケットの
内周面に所定の締め代で密接した状態に嵌着されると共
に前記プラグの外周面に所定の隙間を介してスキマ嵌め
されるバックアップリングと、前記ソケットの内周面に
段付き形成されたパッキン止めと前記バックアップリン
グとの間に配置され前記ソケットの内周面及び前記プラ
グの外周面に所定の潰し代で密接されるパッキンとを備
える。このクイックコネクタは、ソケットとプラグの連
結に際しては、スライダを硬球に対する非拘束位置に変
位させた状態でソケットの内周に所定の深さまでプラグ
を挿入し、スライダを硬球に対する拘束位置へ軸方向移
動させて、硬球を、その球面の一部がプラグの嵌合凹部
と嵌合した状態に拘束することによってソケットとプラ
グが硬球を介して互いに連結状態となるものである。
【0011】本発明によれば、パッキンがソケットの内
周面に嵌着されたバックアップリングによってソケット
のパッキン止めとの間で抜け止めされた状態で、ソケッ
トの内周面に保持されるため、ソケットの内周面にはパ
ッキン装着用の溝加工を施す必要がない。また、バック
アップリングは、ソケットの内周面には所定の締め代を
もって嵌着されるが、プラグの外周面に対しては所定の
隙間を介してスキマ嵌め状態となるものであるため、ソ
ケットからのプラグの引き抜き過程において、バックア
ップリングがプラグの外周面に取り付いて前記ソケット
の内周面から抜けてしまうことはなく、プラグの外周面
に密接されたパッキンがこのプラグと共にソケットの内
周から引き抜かれるのを防止する。
【0012】パッキン及びバックアップリングがソケッ
トの内周面に形成した溝内に装着される従来構造の場合
には、これらパッキン及びバックアップリングの外径は
前記溝深さに合わせて前記内周面よりも大径に形成され
るために、その装着過程ではソケットの内周面との大き
な摩擦抵抗が発生するが、本発明の構成によれば、ソケ
ットの内周面に対するバックアップリングの嵌着力は、
このバックアップリングが容易に滑落しない程度であれ
ば良いため、装着過程で大きな摩擦抵抗が発生せず、し
たがって装着作業が容易であると共に捻れの発生も有効
に防止される。また、ソケットの内周からパッキンを取
り出す場合は、バックアップリングを適当な治具によっ
て引き抜けば、容易に取り出すことができ、しかも、パ
ッキンを引っ掛けて溝から抜き出す場合のように、取り
出しの過程でパッキンが損傷してしまうこともない。
【0013】本発明において付加される一層好ましい構
成としては、プラグの外周面にはソケットとの連結状態
にある時にこのソケットの軸方向一側へのバックアップ
リングの移動を規制するバックアップリング受けが形成
される。この構成によれば、配管接続状態において当該
コネクタの内周を流通する流体の圧力は、パッキンをソ
ケットの軸方向一側(プラグ挿入口側)へ押し出すよう
に作用するが、この圧力によるパッキンの移動は、硬球
によりソケットと連結状態にあるプラグの前記バックア
ップリング受けによって、バックアップリングを介して
規制される。また、バックアップリングは、前記パッキ
ンに作用する圧力で前記バックアップリング受けに押し
付けられることにより、外部からの異物の侵入を防止す
るダストシールとしての機能も奏する。
【0014】本発明において付加される一層好ましい他
の構成としては、ソケット、プラグ及びスライダが金属
材の塑性加工により成形される。このため、上述のよう
に、ソケットの受入部の内周面にパッキン装着用の溝加
工が不要になったことと相俟って形状が簡素化され、低
い加工コストで容易に製作することができる。なお、こ
こでいう「塑性加工」としては、典型的にはロール鍛造
による絞り加工や板材の深絞り加工等が採用される。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るクイックコ
ネクタの好ましい一実施形態を示す分解斜視図、図2乃
至図4はこの実施形態における連結又は分離過程の動作
を示す断面図、図5は連結状態における要部拡大断面図
である。このクイックコネクタにおいて、参照符号1は
一方の配管又は流路の端部(図示省略)に取り付けられ
るソケット、2は前記ソケット1に挿入可能であって他
方の配管又は流路の接続端部(図示省略)に取り付けら
れるプラグ、3は前記ソケットとその内周に挿入された
前記プラグ2とを互いに連結する複数の硬球、4は前記
ソケット1の外周に軸方向移動自在に配置されたスライ
ダ、5は前記スライダ4を前記硬球3に対する拘束位置
に保持するスプリングリング、6は前記スライダ4を抜
け止めするためのストップリング、7は前記ソケット1
とプラグ2との間をシールするパッキンとしてのOリン
グ、8はこのOリング7に隣接して前記ソケット1の内
周面に装着されたバックアップリングである。
【0016】ソケット1は、受入部11と、この受入部
11よりも適宜小径の中間部12と、更にこの中間部1
2よりも適宜小径の接続部13が軸方向一側から順に形
成されている。また、前記受入部11と中間部12の間
にはパッキン止め14が円周方向へ連続した段差状に形
成され、前記中間部12と接続部13の間にはプラグ止
め15が円周方向へ連続した段差状に形成されている。
前記受入部11の先端のプラグ挿入口11a側に偏在し
た位置には、径方向に貫通した複数の硬球収容孔16が
円周方向等間隔で開設されており、硬球3は、各硬球収
容孔16内にソケット1の径方向に対して移動可能に収
容されている。また、前記受入部11の外周面には、環
状段差部14寄りの位置にあって円周方向に連続した嵌
着溝17と、この嵌着溝17と前記硬球収容孔16との
間の位置にあって円周方向に連続した係止溝18が形成
されており、ストップリング6は前記嵌着溝17に嵌着
されている。
【0017】すなわちソケット1は、例えば金属管のロ
ール鍛造による絞り加工や金属板の深絞り加工等を施す
ことによって、受入部11、パッキン止め14、中間部
12、プラグ止め15及び接続部13を段付き形成し、
外周側から硬球収容孔16の穴加工と嵌着溝17及び係
止溝18の溝加工を行うことによって、容易に製作する
ことができる。また、内周面にパッキン装着用の精密な
溝加工を必要としないため、肉厚も従来より薄くなり、
簡素な形状とすることができる。
【0018】硬球収容孔16は、図2に示すように、ソ
ケット1の受入部11の内周側に開口した内端16aの
口径が、外周側に開口した外端16bの口径よりも小さ
くなるテーパ状に形成されており、硬球3は、その直径
が硬球収容孔16の外端16bの口径よりも小さく、内
端16aの口径及び前記受入部11の径方向肉厚よりも
大きい。このため、前記硬球3は、硬球収容孔16を受
入部11の内周へ通り抜けることはできないが、その球
面の一部が受入部11の内周へ突出した状態となる位置
まで内周側へ移動することができる。
【0019】プラグ2も例えば金属管のロール鍛造によ
る絞り加工や金属板の深絞り加工等を施すことにより成
形したものであって、ソケット1の中間部12の内周に
僅かな隙間をもって挿入可能な第一挿入部21と、この
第一挿入部21よりも適宜大径に形成されソケット1の
受入部11の内周に僅かな隙間をもって挿入可能な第二
挿入部22と、この第二挿入部22と同径の接続部23
が軸方向一側へ向けて順次形成されている。また、前記
第一挿入部21と第二挿入部22との間にはバックアッ
プリング受け24が円周方向へ連続した段差状に形成さ
れ、前記第二挿入部22と接続部23との間には内周側
へ湾曲形状に絞られた嵌合凹部25が円周方向へ連続し
て形成されている。
【0020】図4に示すように、プラグ2の嵌合凹部2
5は、このプラグ2を第一挿入部21の先端21aがプ
ラグ止め15の内面とほぼ干渉する深さまでソケット1
に挿入した時に、このソケット1の硬球収容孔16と径
方向に対応する位置に形成されている。したがって、前
記硬球収容孔16内に収容された各硬球3は、プラグ2
を前記深さまでソケット1に挿入した時に、前記各硬球
収容孔16の内端16aから球面の一部が突出して前記
嵌合凹部25と嵌合することができる。また、プラグ2
の第一挿入部21の軸方向長さは、このプラグ2を前記
深さまで挿入した状態において、バックアップリング受
け24がソケット1のパッキン止め14と所定の空間S
を介して軸方向に対向されるように設定されている。
【0021】スライダ4は、ソケット1の受入部11よ
りも軸方向長さが短く、プラグ挿入口11a側を向いた
大径部41と、内周面が前記受入部11の外周面に僅か
な隙間をもって対向される小径部42と、これら大径部
41と小径部42の間に形成されたテーパ状段差部43
と、前記大径部41と反対側の端部に形成されたスプリ
ングリング収容部44とを有する。前記大径部41の内
周面は、硬球収容孔16の外側にほぼソケット1の径方
向に対する硬球収容孔16の長さと硬球3の直径との差
より僅かに大きな硬球逃げ空間を形成することができる
ように、前記受入部11の外周面よりも適宜大径に形成
されている。
【0022】スライダ4のスプリングリング収容部44
の内周には、スプリングリング5を弾性的に拡径変形可
能な状態に収容保持する円周方向に連続した保持溝44
aが形成されており、また、この保持溝44aからは前
記スプリングリング収容部44の周壁を径方向に貫通し
た掛止孔44b及び操作孔44cが開設されている。ス
プリングリング5は、図1に示すように円周方向へ略C
字状に延在されてソケット1の受入部11の外周面に対
する適当な締め代が設定された本体部分51と、その互
いに近接対向する両端部から外周側へ延在された掛止端
部52及び操作端部53とからなるものであって、通常
は図2及び図3に示すように前記本体部分51はその外
周部が前記保持溝44aに係合した状態にある。また、
前記掛止端部52は前記掛止孔44bに挿通されること
により掛止され、前記操作端部53は前記操作孔44c
内に前記スプリングリング収容部44の円周方向へ移動
可能に挿通され、通常はこの操作孔44cにおける前記
掛止孔44b側へ偏在している。
【0023】なお、スライダ4は、例えば金属管のロー
ル鍛造による絞り加工や金属板の深絞り加工等を施すこ
とによって、大径部41、テーパ状段差部43、小径部
42及びスプリングリング収容部44を形成し、スプリ
ングリング収容部44の外周側から掛止孔44b及び操
作孔44cの穴加工を行うことによって製作したもので
ある。保持溝44aはスプリングリング収容部44を外
周側へ凸の略U字形に曲げ成形する際に同時に形成され
るため、内周からの溝加工を必要とせず、このため容易
に製作することができる。
【0024】図2及び図3に示すように、スライダ4
を、そのスプリングリング収容部44の外端内周縁がス
トップリング6と干渉することによって抜け止めされる
位置まで移動させた状態では、前記スプリングリング収
容部44の保持溝44aに保持されたスプリングリング
5は、ソケット1の受入部11の外周面における前記ス
トップリング6と係止溝18との間の位置に弾性的に嵌
着された状態にあり、このスライダ4の大径部41は前
記受入部11における硬球収容孔16を外側から包囲す
るように位置している。そしてこの状態では、各硬球収
容孔16内の硬球3は、硬球収容孔16の内端16aか
ら突出しない位置までスライダ4の外周側へ向けて移動
することができる。
【0025】スライダ4を、図2及び図3に示す位置か
らソケット1のプラグ挿入口11a側へ向けて移動させ
ると、スプリングリング収容部44の保持溝44aに保
持されたスプリングリング5は前記受入部11の外周面
を軸方向に摺動し、係止溝18の外周に達した時点で自
らの弾性により縮径して、前記係止溝18内へ弾けるよ
うに嵌まり込んで係合し、これによってスライダ4は硬
球3に対する拘束位置に係止される。この状態では、硬
球3はスライダ4の小径部42によって硬球収容孔16
の外側から押さえられ、その球面の一部が硬球収容孔1
6の内端16aから突出した状態に拘束される。
【0026】係止溝18に対するスプリングリング5の
係合を解除する場合は、スライダ4のスプリングリング
収容部44の操作孔44cから突出したスプリングリン
グ5の操作端部53を、手指で掛止孔44b内に掛止さ
れた掛止端部52から引き離す方向(図1の矢印A方
向)に変位操作することによって、このスプリングリン
グ5の本体部分51を係止溝18から浮き上がるように
弾性的に拡径変形させながら、スライダ4をストップリ
ング6側へ向けて軸方向移動させる。これによって前記
スプリングリング5の本体部分51が、ソケット1の受
入部11の外周面に乗り上がり、あとは前記操作端部5
3から手指を外してもスライダ4を前記ストップリング
6側へ向けて移動することができる。
【0027】Oリング7及びバックアップリング8は、
図4に示すように、プラグ2をその第一挿入部21の先
端21aがソケット1におけるプラグ止め15の内面と
ほぼ干渉する深さまでソケット1に挿入した状態におい
て、このソケット1のパッキン止め14とプラグ2のバ
ックアップリング受け24との間に位置するように、ソ
ケット1の受入部11の内周面に配置される。そして、
Oリング7は前記パッキン止め14側に、またバックア
ップリング8は前記バックアップリング受け24側に配
置される。
【0028】Oリング7は、その内周にプラグ2の第一
挿入部21が挿入されることによって、この第一挿入部
21の外周面とソケット1の受入部11の内周面に、径
方向に適宜圧縮された状態で密接するものであり、すな
わち前記第一挿入部21の外周面及び受入部11の内周
面に対して適当な潰し代が設定されている。これに対
し、バックアップリング8は、外周面は前記受入部11
の内周面に適当な締め代をもってシマリ嵌めされるが、
図5に示すように、内周面は前記第一挿入部21の外周
面よりも僅かに大径であって、Oリング7がはみ出して
咬み込まれるようなことのない大きさの隙間G1 を介し
てスキマ嵌め状態となるものである。
【0029】Oリング7の装着に際しては、まずこのO
リング7をソケット1のプラグ挿入口11aの内周に挿
入し、次にバックアップリング8を同様に挿入してか
ら、プラグ2を、その第一挿入部21の先端21aがソ
ケット1のプラグ止め15に当接するまで挿入する。こ
のようにすることによって、Oリング7がバックアップ
リング8と共にプラグ2におけるバックアップリング受
け24に押圧されて、図4に示す装着位置まで押し込ま
れる。ソケット1の受入部11の内周面に対するバック
アップリング8の嵌着力は、プラグ挿入口11aを下に
向けても容易に滑落しない程度であれば良いため、上記
装着過程では大きな摩擦抵抗が発生せず、したがって装
着作業が容易であり、Oリング7に捻れが発生すること
もない。また、受入部11の内周からOリング7を取り
出す場合は、バックアップリング8を適当な治具によっ
て引き抜けば良い。
【0030】以下、上述の構成を有するクイックコネク
タの連結動作及び連結解除動作について説明する。
【0031】ソケット1とプラグ2が互いに分離した状
態から、両者1,2を互いに連結する場合は、まず図2
に示すように、スライダ4をストップリング6との干渉
位置すなわち硬球3に対する非拘束位置まで移動させ、
各硬球収容孔16内の硬球3を移動可能としてから、プ
ラグ2をソケット1の内周へそのプラグ挿入口11a側
から挿入する。プラグ2の挿入過程においては、図3に
示すように、まずプラグ2の第一挿入部21がバックア
ップリング8の内周を通過してOリング7の内周に圧入
されることによって、このOリング7は外周側へ押し広
げられると共に前記第一挿入部21の外周面及び受入部
11の内周面に、適当な潰し代で密接する。また、前記
第一挿入部21の挿入に伴うOリング7の追随移動は、
ソケット1のパッキン止め14によって規制される。
【0032】また、ソケット1の受入部11の内周にプ
ラグ2の第二挿入部22が挿入されて行くと、その過程
で、球面の一部が受入部11の内周に突出していた硬球
3はプラグ2の外周段差面であるバックアップリング受
け24と干渉するが、スライダ4が硬球3に対する非拘
束位置にあって、硬球3は硬球収容孔16内を移動可能
となっているため外径側へ押しのけられ、前記第二挿入
部22の挿入を妨げない。なお、このときスライダ4
は、ソケット1の受入部11の外周面に対するスプリン
グリング6の緊締力によって前記非拘束位置に保持され
るので、図6及び図7に示す従来例のようにスライダ4
を片方の手でコイルスプリングの付勢力に抗して非拘束
位置に保持しながらプラグ2を挿入する場合に比較し
て、作業を容易に行うことができる。
【0033】図4に示すように、プラグ2を、その第一
挿入部21の先端21aがソケット1のプラグ止め15
と当接することによって挿入が規制される深さまで挿入
すると、このプラグ2の嵌合凹部25は硬球収容孔16
と径方向に対応する位置に達する。そこでスライダ4
を、ソケット1のプラグ挿入口11a側へ向けて移動さ
せると、その過程で、各硬球収容孔16内の硬球3はス
ライダ4のテーパ状段差部43及び小径部42の進出に
よって内径側へ押し込まれ、その球面の一部が硬球収容
孔16の内端16aから突出して前記嵌合凹部25と嵌
合する。
【0034】また、スライダ4を上述のようにソケット
1のプラグ挿入口11a側へ向けて移動させるのに伴っ
て、そのスプリングリング収容部44に保持されたスプ
リングリング5が受入部11の外周面を摺動して係止溝
18内へ嵌り込む。そしてこれによって、スライダ4は
硬球3に対する拘束位置に係止され、すなわち小径部4
2が硬球収容孔16の外側に位置するように係止される
ので、各硬球収容孔16内の硬球3は、その球面の一部
がプラグ2の第一挿入部21の嵌合凹部25と嵌合した
状態に拘束される。したがって、プラグ2は、硬球3を
介してソケット1と連結状態となる。
【0035】図5に示すように、上述の連結状態におい
て当該クイックコネクタの内周を流通する流体の圧力P
は、ソケット1の中間部12とプラグ2の第一挿入部2
1との間の隙間G2 を介してソケット1のパッキン止め
14とOリング7との間の空間に作用する。このため、
ソケット1とプラグ2には圧力Pによって互いに軸方向
へ抜け出す方向への力が作用するが、係止溝18との係
合によってスライダ4を硬球3に対する拘束位置に係止
しているスプリングリング5は、外力によって拡径操作
しない限り前記係止溝18から外れることはないため、
硬球3による連結状態が維持され、プラグ2がソケット
1から不用意に抜けてしまうのを確実に防止することが
できる。また、この圧力PによるOリング7の移動は、
バックアップリング8を介してプラグ2のバックアップ
リング受け24により規制され、しかもこれによってバ
ックアップリング受け24に密接されたバックアップリ
ング8は、ソケット1における受入部11とプラグ2の
第二挿入部22との間の隙間G3 を介して異物が外部か
ら侵入するのを防止するダストシールとして機能するた
め、Oリング7のシール面に異物が介入するのを防止す
ることができる。
【0036】図4に示す連結状態から、ソケット1とプ
ラグ2を分離するには、まずスライダ4のスプリングリ
ング収容部44の操作孔44cにおけるスプリングリン
グ5の操作端部53を、手指で図1の矢印A方向に変位
させる。これによってスプリングリング5の本体部分5
1が拡径するので、係止溝18との係合を解除してスラ
イダ4をストップリング6側へ向けて移動させることが
できる。
【0037】スライダ4をストップリング6と干渉する
まで移動させたら、前記操作端部53から手指を放せ
ば、前記スプリングリング5の本体部分51がその弾性
によってソケット1の受入部11の外周面に取り付き、
その嵌着力によって、スライダ4が硬球3に対する非拘
束位置に係止され、嵌合凹部25と嵌合した状態に拘束
されていた硬球3がその拘束を解除される。このためプ
ラグ2をソケット1から引き抜くと、図3に示すよう
に、前記嵌合凹部25が硬球収容孔16の内周側の位置
からソケット1の受入部11の内周を引き抜き方向へ移
動するのに伴い、硬球3がプラグ2の第一挿入部21の
外周面上に乗り上がるようにして外周側へ押しのけら
れ、前記プラグ2が円滑に引き抜かれる。
【0038】また、プラグ2の引き抜き過程において
は、プラグ2の第一挿入部21の外周面に密接している
Oリング7は、前記第一挿入部21との摩擦力によって
ソケット1のプラグ挿入口11a側へ追随移動しようと
するが、このような移動は、バックアップリング8によ
って阻止される。
【0039】なお、本発明は図示の一実施形態によって
限定されるものではない。例えばOリング7は、例えば
断面が四角形の角リング等、他のパッキンに変えること
もでき、各部材の細部の形状等も種々の変更が可能であ
る。
【0040】
【発明の効果】本発明に係るクイックコネクタによる
と、ソケットの受入部の内周面にパッキン装着用の溝加
工が不要になり、しかも、ソケット、プラグ及びスライ
ダが金属材の塑性加工により成形することによって、薄
肉かつ簡素な形状となるので、低い加工コストで製作す
ることができる。
【0041】また、パッキン及びバックアップリングの
装着は、まずパッキンをソケットのプラグ挿入口に挿入
し、次にバックアップリングを同様に挿入してから、プ
ラグで所定の装着位置まで押し込めば良いため、迅速に
装着することができる。しかもこのとき、パッキン及び
バックアップリングをソケットの内周に形成した溝内に
装着する場合のように、パッキン及びバックアップリン
グをソケットの内周へ挿入する過程で大きな摩擦抵抗が
発生しないので、装着作業が容易であると共に捻れの発
生も有効に防止され、ひいてはパッキンの捻れによるシ
ール性の低下を有効に防止される。
【0042】また、ソケットの内周からバックアップリ
ングを引き抜けば、パッキンを容易に取り出すことがで
きるので、パッキンを治具に引っ掛けて溝から抜き出す
場合のような損傷の恐れがない。
【0043】また、当該コネクタの内周を流通する流体
の圧力によって、プラグのバックアップリング受けに密
接されるバックアップリングがダストシールとしての機
能するので、外部から侵入した異物がパッキンに咬み込
まれてそのシール性が低下するといった恐れがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクイックコネクタの好ましい一実
施形態を示す分解斜視図である。
【図2】上記実施形態におけるソケットとプラグの分離
状態を示す断面図である。
【図3】上記実施形態におけるソケットへのプラグの挿
入過程又は引き抜き過程を示す断面図である。
【図4】上記実施形態におけるソケットとプラグの連結
状態を示す断面図である。
【図5】上記実施形態におけるソケットとプラグのシー
ル部分を示す要部拡大断面図である。
【図6】従来技術に係るコネクタのソケットとプラグの
連結状態を示す断面図である。
【図7】上記従来技術におけるソケットとプラグの連結
過程又は分離過程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ソケット 11 受入部 11a プラグ挿入口 12 中間部 13 接続部 14 パッキン止め 15 プラグ止め 16 硬球収容孔 17 嵌着溝 18 係止溝 2 プラグ 21 第一挿入部 22 第二挿入部 23 接続部 24 バックアップリング受け 25 嵌合凹部 3 硬球 4 スライダ 41 大径部 42 小径部 43 テーパ状段差部 44 スプリングリング収容部 44a 保持溝 44b 掛止孔 44c 操作孔 5 スプリングリング 51 本体部分 52 掛止端部 53 操作端部 6 ストップリング 7 Oリング(パッキン) 8 バックアップリング G1 〜G3 隙間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径方向に貫通した複数の硬球収容孔(1
    6)が円周方向所定間隔で開設されたソケット(1)
    と、 前記各硬球収容孔(16)内に前記ソケット(1)の径
    方向移動自在に収容された硬球(3)と、 前記ソケット(1)の内周にその軸方向一側から挿入可
    能であって所定の挿入深さまで挿入した時に前記硬球
    (3)の球面の一部と嵌合可能な嵌合凹部(25)を有
    するプラグ(2)と、 前記ソケット(1)の外周に軸方向移動自在に配置され
    前記硬球(3)を嵌合凹部(25)との嵌合状態に拘束
    又はこの拘束を解除するスライダ(4)と、 前記ソケット(1)の内周面に所定の締め代で密接した
    状態に嵌着されると共に前記プラグ(2)の外周面に所
    定の隙間(G1 )を介してスキマ嵌めされるバックアッ
    プリング(8)と、 前記ソケット(1)の内周面に形成されたパッキン止め
    (14)と前記バックアップリング(8)との間に配置
    され前記ソケット(1)の内周面及び前記プラグ(2)
    の外周面に所定の潰し代で密接されるパッキン(7)
    と、を備えることを特徴とするクイックコネクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 プラグ(2)の外周面にはソケット(1)との連結状態
    にある時にこのソケット(1)の軸方向一側へのバック
    アップリング(8)の移動を規制するバックアップリン
    グ受け(24)が形成されていることを特徴とするクイ
    ックコネクタ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の記載において、 ソケット(1)、プラグ(2)及びスライダ(4)が金
    属材の塑性加工により成形したものであることを特徴と
    するクイックコネクタ。
JP10032322A 1998-01-26 1998-01-30 クイックコネクタ Pending JPH11218283A (ja)

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JP10032322A JPH11218283A (ja) 1998-01-30 1998-01-30 クイックコネクタ
US09/236,641 US6206432B1 (en) 1998-01-26 1999-01-26 Ball-lock-type quick-acting connector

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7434849B2 (en) 2003-07-22 2008-10-14 Denso Corporation Pipe joint for refrigeration cycle
JP2010249150A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Nitto Kohki Co Ltd スリーブ固定部材を備えた雌型管継手

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US7434849B2 (en) 2003-07-22 2008-10-14 Denso Corporation Pipe joint for refrigeration cycle
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Effective date: 20021030