JPH11193732A - アイドル回転数制御装置を備えた車両 - Google Patents
アイドル回転数制御装置を備えた車両Info
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- JPH11193732A JPH11193732A JP9361477A JP36147797A JPH11193732A JP H11193732 A JPH11193732 A JP H11193732A JP 9361477 A JP9361477 A JP 9361477A JP 36147797 A JP36147797 A JP 36147797A JP H11193732 A JPH11193732 A JP H11193732A
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- Japan
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- engine
- throttle
- intake air
- clutch
- range
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- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 クラッチの非エンゲージとエンゲージとの
切り替え時におけるスロットル開度の補正を、エンジン
回転数を変動させることなく行う。 【解決手段】 アクセルペダル開度AP及び車速Vから
算出された目標駆動力にて車両を走行させるべく、駆動
力スロットル開度を算出するスロットル制御部1と、ド
ライブアイドルスロットル開度と非ドライブアイドルス
ロットル開度とが記憶されている記憶部4と、トルクコ
ンバータの滑り率を監視し、前記クラッチのエンゲージ
開始時における第1滑り率値あるいは前記クラッチのエ
ンゲージ解除開始時における第2滑り率値を検知して、
前記スロットル制御部1へ検知信号を出力する滑り率検
知手段6とを設け、滑り率検知手段6による検知時に、
記憶部4から非ドライブアイドルスロットル開度あるい
はドライブアイドルスロットル開度を引き出し、スロッ
トルTHへ出力する。
切り替え時におけるスロットル開度の補正を、エンジン
回転数を変動させることなく行う。 【解決手段】 アクセルペダル開度AP及び車速Vから
算出された目標駆動力にて車両を走行させるべく、駆動
力スロットル開度を算出するスロットル制御部1と、ド
ライブアイドルスロットル開度と非ドライブアイドルス
ロットル開度とが記憶されている記憶部4と、トルクコ
ンバータの滑り率を監視し、前記クラッチのエンゲージ
開始時における第1滑り率値あるいは前記クラッチのエ
ンゲージ解除開始時における第2滑り率値を検知して、
前記スロットル制御部1へ検知信号を出力する滑り率検
知手段6とを設け、滑り率検知手段6による検知時に、
記憶部4から非ドライブアイドルスロットル開度あるい
はドライブアイドルスロットル開度を引き出し、スロッ
トルTHへ出力する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動変速機を備
えた車両におけるスロットルの制御を行うアイドル回転
数制御装置を備えた車両に関するものである。
えた車両におけるスロットルの制御を行うアイドル回転
数制御装置を備えた車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、流体トルクコンバータを有する自
動変速機を備えた車両にあっては、シフトレバーをドラ
イブレンジに入れた状態にて、アクセルペダルの踏み込
み量に応じてスロットルバルブが開かれると、エンジン
の駆動力がトルクコンバータ、クラッチ等を介して車輪
へ伝達されるようになっているのが一般的であり、この
種の自動変速機としては、例えば特開平7−33247
9号公報に開示されたロックアップクラッチ制御装置を
有するものが知られている。そして、この種のオートマ
チックトランスミッションを備えた車両の場合、シフト
レバーをニュートラルレンジからドライブレンジへ切り
替えることにより、クラッチによるエンゲージが行わ
れ、エンジンの駆動力がトルクコンバータ等の駆動系を
介して車輪へ伝達されて発進するようになっている。
動変速機を備えた車両にあっては、シフトレバーをドラ
イブレンジに入れた状態にて、アクセルペダルの踏み込
み量に応じてスロットルバルブが開かれると、エンジン
の駆動力がトルクコンバータ、クラッチ等を介して車輪
へ伝達されるようになっているのが一般的であり、この
種の自動変速機としては、例えば特開平7−33247
9号公報に開示されたロックアップクラッチ制御装置を
有するものが知られている。そして、この種のオートマ
チックトランスミッションを備えた車両の場合、シフト
レバーをニュートラルレンジからドライブレンジへ切り
替えることにより、クラッチによるエンゲージが行わ
れ、エンジンの駆動力がトルクコンバータ等の駆動系を
介して車輪へ伝達されて発進するようになっている。
【0003】一般的には、アクセルペダルの踏み込みに
よってスロットルが機械的に開閉して、エンジンの回転
が制御されるようになっているのが知られているが、近
年では、この機械的なものに代わって、スロットル制御
部が設けられ、このスロットル制御部がアクセルペダル
開度に基づいてスロットルを電気的に制御する電気制御
式スロットル制御装置が開発されている。そして、この
スロットル制御装置では、シフトレバーがニュートラル
等の非ドライブレンジに入れられた状態でのエンジンの
アイドル回転数制御も、スロットル開度によって行うよ
うになっている。
よってスロットルが機械的に開閉して、エンジンの回転
が制御されるようになっているのが知られているが、近
年では、この機械的なものに代わって、スロットル制御
部が設けられ、このスロットル制御部がアクセルペダル
開度に基づいてスロットルを電気的に制御する電気制御
式スロットル制御装置が開発されている。そして、この
スロットル制御装置では、シフトレバーがニュートラル
等の非ドライブレンジに入れられた状態でのエンジンの
アイドル回転数制御も、スロットル開度によって行うよ
うになっている。
【0004】つまり、機械式のスロットル制御装置で
は、アクセルペダルを閉じた状態にてスロットルが全閉
となるので、スロットルの上流側と下流側とに連通する
バイパス通路を設け、スロットル全閉状態にてバイパス
通路での吸気量を調整してエンジンのアイドル回転数を
制御するようになっているが、上記電気式のスロットル
制御装置では、アクセルペダルを閉じた状態にて、スロ
ットル開度を調整して適切なアイドル回転数を得るよう
になっている。そして、この装置では、ニュートラルレ
ンジあるいはパーキングレンジ等の非ドライブレンジか
らドライブレンジへあるいはその逆へシフトレバーを切
り替えた際に、スロットル開度を補正して、アイドル回
転数を一定となるようにしていた。即ち、非ドライブレ
ンジからドライブレンジへの切り替え時には、トルクコ
ンバータの負荷によりアイドル回転数が落ち込み、ま
た、その逆に、ドライブレンジから非ドライブレンジへ
の切り替え時には、トルクコンバータの負荷がなくなる
ことによりアイドル回転数が上昇するため、上記のよう
にスロットル開度を補正していた。
は、アクセルペダルを閉じた状態にてスロットルが全閉
となるので、スロットルの上流側と下流側とに連通する
バイパス通路を設け、スロットル全閉状態にてバイパス
通路での吸気量を調整してエンジンのアイドル回転数を
制御するようになっているが、上記電気式のスロットル
制御装置では、アクセルペダルを閉じた状態にて、スロ
ットル開度を調整して適切なアイドル回転数を得るよう
になっている。そして、この装置では、ニュートラルレ
ンジあるいはパーキングレンジ等の非ドライブレンジか
らドライブレンジへあるいはその逆へシフトレバーを切
り替えた際に、スロットル開度を補正して、アイドル回
転数を一定となるようにしていた。即ち、非ドライブレ
ンジからドライブレンジへの切り替え時には、トルクコ
ンバータの負荷によりアイドル回転数が落ち込み、ま
た、その逆に、ドライブレンジから非ドライブレンジへ
の切り替え時には、トルクコンバータの負荷がなくなる
ことによりアイドル回転数が上昇するため、上記のよう
にスロットル開度を補正していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の装置
では、図4に示すように、レンジ切り替え時におけるス
ロットルTHのスロットル開度の補正のタイミングを、
シフトレバーのポジションを検知するポジションセンサ
からの検知信号(図4中POS)に基づいて行っている
が、このように、ポジションセンサからの検知信号に基
づいて、シフトレバーの非ドライブレンジからドライブ
レンジへの切り替え時(図4中ta)あるいはその逆の
ドライブレンジから非ドライブレンジへの切り替え時
(図4中tb)とした場合、実際にトルクコンバータの
負荷が加わるよりも前あるいはトルクコンバータの負荷
が無くなるよりも前に、スロットル開度が補正されるた
め、エンジンのアイドル回転数が変動してしまい、不快
な車内振動が生じてしまうという問題があった。なお、
図4中符号NEはエンジン回転数、符号NMは、トルク
コンバータからの出力軸回転数である。
では、図4に示すように、レンジ切り替え時におけるス
ロットルTHのスロットル開度の補正のタイミングを、
シフトレバーのポジションを検知するポジションセンサ
からの検知信号(図4中POS)に基づいて行っている
が、このように、ポジションセンサからの検知信号に基
づいて、シフトレバーの非ドライブレンジからドライブ
レンジへの切り替え時(図4中ta)あるいはその逆の
ドライブレンジから非ドライブレンジへの切り替え時
(図4中tb)とした場合、実際にトルクコンバータの
負荷が加わるよりも前あるいはトルクコンバータの負荷
が無くなるよりも前に、スロットル開度が補正されるた
め、エンジンのアイドル回転数が変動してしまい、不快
な車内振動が生じてしまうという問題があった。なお、
図4中符号NEはエンジン回転数、符号NMは、トルク
コンバータからの出力軸回転数である。
【0006】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、シフトレバーの非ドライブレンジとドライブレン
ジとの間での切り替え時におけるアイドル回転数変動を
極力低減させて、不快な車内振動を生じさせることのな
いアイドル回転数制御装置を備えた車両を提供すること
を目的としている。
ので、シフトレバーの非ドライブレンジとドライブレン
ジとの間での切り替え時におけるアイドル回転数変動を
極力低減させて、不快な車内振動を生じさせることのな
いアイドル回転数制御装置を備えた車両を提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のアイドル回転数制御装置を備えた車
両は、トルクコンバータを有する自動変速機であって、
エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が走行レン
ジのときと、非走行レンジのときとで、エンジンへの吸
入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制御
して、走行レンジ時の吸入空気量あるいは非走行レンジ
時の吸入空気量のいずれかに切り換え制御するアイドル
回転数制御装置を備えた車両において、トルクコンバー
タの滑り率を検出する滑り率検出手段を備え、エンジン
のアイドリング状態にて非走行レンジから走行レンジへ
切り換えられたことが検出された後、前記滑り率検出手
段により検出された滑り率が、クラッチのエンゲージ開
始状態に応じた第1の滑り率となったときに、エンジン
への吸入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度
を制御することにより前記走行レンジ時の吸入空気量に
切り換えることを特徴としている。
に、請求項1記載のアイドル回転数制御装置を備えた車
両は、トルクコンバータを有する自動変速機であって、
エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が走行レン
ジのときと、非走行レンジのときとで、エンジンへの吸
入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制御
して、走行レンジ時の吸入空気量あるいは非走行レンジ
時の吸入空気量のいずれかに切り換え制御するアイドル
回転数制御装置を備えた車両において、トルクコンバー
タの滑り率を検出する滑り率検出手段を備え、エンジン
のアイドリング状態にて非走行レンジから走行レンジへ
切り換えられたことが検出された後、前記滑り率検出手
段により検出された滑り率が、クラッチのエンゲージ開
始状態に応じた第1の滑り率となったときに、エンジン
への吸入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度
を制御することにより前記走行レンジ時の吸入空気量に
切り換えることを特徴としている。
【0008】請求項2記載のアイドル回転数制御装置を
備えた車両は、トルクコンバータを有する自動変速機で
あって、エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が
走行レンジのときと、非走行レンジのときとで、エンジ
ンへの吸入空気量をスロットル制御部にてスロットル開
度を制御して、走行レンジ時の吸入空気量あるいは非走
行レンジ時の吸入空気量のいずれかに切り換え制御する
アイドル回転数制御装置を備えた車両において、トルク
コンバータの滑り率を検出する滑り率検出手段を備え、
エンジンのアイドリング状態にて走行レンジから非走行
レンジへ切り換えられたことが検出された後、前記滑り
率検出手段により検出された滑り率が、クラッチのエン
ゲージ解除状態に応じた第2の滑り率となったときに、
エンジンへの吸入空気量をスロットル制御部にてスロッ
トル開度を制御することにより非走行レンジ時の吸入空
気量に切り換えることを特徴としている。
備えた車両は、トルクコンバータを有する自動変速機で
あって、エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が
走行レンジのときと、非走行レンジのときとで、エンジ
ンへの吸入空気量をスロットル制御部にてスロットル開
度を制御して、走行レンジ時の吸入空気量あるいは非走
行レンジ時の吸入空気量のいずれかに切り換え制御する
アイドル回転数制御装置を備えた車両において、トルク
コンバータの滑り率を検出する滑り率検出手段を備え、
エンジンのアイドリング状態にて走行レンジから非走行
レンジへ切り換えられたことが検出された後、前記滑り
率検出手段により検出された滑り率が、クラッチのエン
ゲージ解除状態に応じた第2の滑り率となったときに、
エンジンへの吸入空気量をスロットル制御部にてスロッ
トル開度を制御することにより非走行レンジ時の吸入空
気量に切り換えることを特徴としている。
【0009】そして、請求項1または請求項2記載のア
イドル回転数制御装置を備えた車両によれば、非エンゲ
ージ時からエンゲージ時への移行のタイミングを、クラ
ッチがエンゲージを開始して、エンゲージされだした時
におけるトルクコンバータの第1滑り率を滑り率検知手
段が検知した時点とし、または、エンゲージ時から非エ
ンゲージ時への移行のタイミングを、クラッチがエンゲ
ージ解除を開始して、エンゲージが解除されだした時に
おけるトルクコンバータの第2滑り率を滑り率検知手段
が検知した時点としたので、補正のタイミングをシフト
レバーの切り替え時とした場合のように、補正のタイミ
ングが早すぎてエンジン回転の変動が生じてしまうよう
な不具合が解消され、これにより、エンジン回転数の変
動による不快な振動がなくされる。
イドル回転数制御装置を備えた車両によれば、非エンゲ
ージ時からエンゲージ時への移行のタイミングを、クラ
ッチがエンゲージを開始して、エンゲージされだした時
におけるトルクコンバータの第1滑り率を滑り率検知手
段が検知した時点とし、または、エンゲージ時から非エ
ンゲージ時への移行のタイミングを、クラッチがエンゲ
ージ解除を開始して、エンゲージが解除されだした時に
おけるトルクコンバータの第2滑り率を滑り率検知手段
が検知した時点としたので、補正のタイミングをシフト
レバーの切り替え時とした場合のように、補正のタイミ
ングが早すぎてエンジン回転の変動が生じてしまうよう
な不具合が解消され、これにより、エンジン回転数の変
動による不快な振動がなくされる。
【0010】つまり、機械式のスロットル制御装置に設
けられるバイパス通路の吸気量を調整してアイドル回転
数を制御するものに比べて、電気制御式スロットル制御
装置では、エンジンへの吸入空気量はそれほど変わりな
いが、吸入空気量の変化速度、即ち、スロットル開度の
変更に対してエンジン側の応答、反応が早い。従って、
例えば、ドライブレンジ(走行レンジ)での目標アイド
ル回転数が、750rpmに設定されていたとして、ニ
ュートラルレンジ(非走行レンジ)からドライブレンジ
(走行レンジ)にシフトレバーが切り換えられたとき
に、スロットル開度を目標アイドル回転数となるように
変更すると、そのシフトレバーの切換直後はまだ実際に
トルクコンバータへの負荷の変化がない状態なのに、ス
ロットル開度が変更され、エンジン側はその変更に素早
く応答、反応してしまい、一時的に850rpm程度ま
でエンジン回転数が上昇した後、実際にクラッチがエン
ゲージし始めて、トルクコンバータへ負荷がかかり、回
転変動が大きくなってしまう。これは、バイパス通路を
介して行うものに比べて、電気制御式スロットル制御装
置のスロットル開度の変更は、エンジンへの応答、反応
が早いことに起因している。
けられるバイパス通路の吸気量を調整してアイドル回転
数を制御するものに比べて、電気制御式スロットル制御
装置では、エンジンへの吸入空気量はそれほど変わりな
いが、吸入空気量の変化速度、即ち、スロットル開度の
変更に対してエンジン側の応答、反応が早い。従って、
例えば、ドライブレンジ(走行レンジ)での目標アイド
ル回転数が、750rpmに設定されていたとして、ニ
ュートラルレンジ(非走行レンジ)からドライブレンジ
(走行レンジ)にシフトレバーが切り換えられたとき
に、スロットル開度を目標アイドル回転数となるように
変更すると、そのシフトレバーの切換直後はまだ実際に
トルクコンバータへの負荷の変化がない状態なのに、ス
ロットル開度が変更され、エンジン側はその変更に素早
く応答、反応してしまい、一時的に850rpm程度ま
でエンジン回転数が上昇した後、実際にクラッチがエン
ゲージし始めて、トルクコンバータへ負荷がかかり、回
転変動が大きくなってしまう。これは、バイパス通路を
介して行うものに比べて、電気制御式スロットル制御装
置のスロットル開度の変更は、エンジンへの応答、反応
が早いことに起因している。
【0011】従来は、それほど精度の良いタイミング
で、制御を行わなくとも吸入空気量の変化が鈍く、エン
ジン側の応答、反応も遅かったことから、特別必要が無
かったが、上記のようなスロットル制御装置の特性か
ら、精度の良いタイミングで、制御することが必要とな
り、実際にトルクコンバータへの負荷のかかるタイミン
グを、検出されるトルクコンバータの滑り率から判断し
てスロットル開度を変更するようにしたので、回転変動
を起こすことなく、不快な振動が大幅に低減される。
で、制御を行わなくとも吸入空気量の変化が鈍く、エン
ジン側の応答、反応も遅かったことから、特別必要が無
かったが、上記のようなスロットル制御装置の特性か
ら、精度の良いタイミングで、制御することが必要とな
り、実際にトルクコンバータへの負荷のかかるタイミン
グを、検出されるトルクコンバータの滑り率から判断し
てスロットル開度を変更するようにしたので、回転変動
を起こすことなく、不快な振動が大幅に低減される。
【0012】請求項3記載のアイドル回転数制御装置を
備えた車両は、トルクコンバータを有する自動変速機で
あって、エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が
走行レンジに入れられた状態であっても、所定の条件が
成立した場合にクラッチを非エンゲージ状態とし、前記
所定の条件が不成立となった場合に前記クラッチをエン
ゲージ状態とするニュートラル制御機能を有し、エンゲ
ージ状態のときと、非エンゲージ状態のときとで、エン
ジンへの吸入空気量をスロットル制御部にてスロットル
開度を制御して、エンゲージ状態時の吸入空気量あるい
は非エンゲージ状態時の吸入空気量のいずれかに切り換
え制御するアイドル回転数制御装置を備えた車両におい
て、トルクコンバータの滑り率を検出する滑り率検出手
段を備え、前記ニュートラル制御にて、前記所定の条件
の不成立によりクラッチが非エンゲージ状態からエンゲ
ージ状態へ切り換えられた後、前記滑り率検出手段によ
り検出された滑り率が、クラッチのエンゲージ開始状態
に応じた第1の滑り率となったときに、エンジンへの吸
入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制御
することにより前記エンゲージ時の吸入空気量に切り換
えることを特徴としている。
備えた車両は、トルクコンバータを有する自動変速機で
あって、エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が
走行レンジに入れられた状態であっても、所定の条件が
成立した場合にクラッチを非エンゲージ状態とし、前記
所定の条件が不成立となった場合に前記クラッチをエン
ゲージ状態とするニュートラル制御機能を有し、エンゲ
ージ状態のときと、非エンゲージ状態のときとで、エン
ジンへの吸入空気量をスロットル制御部にてスロットル
開度を制御して、エンゲージ状態時の吸入空気量あるい
は非エンゲージ状態時の吸入空気量のいずれかに切り換
え制御するアイドル回転数制御装置を備えた車両におい
て、トルクコンバータの滑り率を検出する滑り率検出手
段を備え、前記ニュートラル制御にて、前記所定の条件
の不成立によりクラッチが非エンゲージ状態からエンゲ
ージ状態へ切り換えられた後、前記滑り率検出手段によ
り検出された滑り率が、クラッチのエンゲージ開始状態
に応じた第1の滑り率となったときに、エンジンへの吸
入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制御
することにより前記エンゲージ時の吸入空気量に切り換
えることを特徴としている。
【0013】請求項4記載のアイドル回転数制御装置を
備えた車両は、トルクコンバータを有する自動変速機で
あって、エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が
走行レンジに入れられた状態であっても、所定の条件が
成立した場合にクラッチを非エンゲージ状態とし、前記
所定の条件が不成立となった場合に前記クラッチをエン
ゲージ状態とするニュートラル制御機能を有し、エンゲ
ージ状態のときと、非エンゲージ状態のときとで、エン
ジンへの吸入空気量をスロットル制御部にてスロットル
開度を制御して、エンゲージ状態時の吸入空気量あるい
は非エンゲージ状態時の吸入空気量のいずれかに切り換
え制御するアイドル回転数制御装置を備えた車両におい
て、トルクコンバータの滑り率を検出する滑り率検出手
段を備え、前記ニュートラル制御にて、前記所定の条件
の成立によりクラッチがエンゲージ状態から非エンゲー
ジ状態へ切り換えられた後、前記滑り率検出手段により
検出された滑り率が、クラッチの非エンゲージ開始状態
に応じた第2の滑り率となったときに、エンジンへの吸
入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制御
することにより前記非エンゲージ時の吸入空気量に切り
換えることを特徴としている。
備えた車両は、トルクコンバータを有する自動変速機で
あって、エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が
走行レンジに入れられた状態であっても、所定の条件が
成立した場合にクラッチを非エンゲージ状態とし、前記
所定の条件が不成立となった場合に前記クラッチをエン
ゲージ状態とするニュートラル制御機能を有し、エンゲ
ージ状態のときと、非エンゲージ状態のときとで、エン
ジンへの吸入空気量をスロットル制御部にてスロットル
開度を制御して、エンゲージ状態時の吸入空気量あるい
は非エンゲージ状態時の吸入空気量のいずれかに切り換
え制御するアイドル回転数制御装置を備えた車両におい
て、トルクコンバータの滑り率を検出する滑り率検出手
段を備え、前記ニュートラル制御にて、前記所定の条件
の成立によりクラッチがエンゲージ状態から非エンゲー
ジ状態へ切り換えられた後、前記滑り率検出手段により
検出された滑り率が、クラッチの非エンゲージ開始状態
に応じた第2の滑り率となったときに、エンジンへの吸
入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制御
することにより前記非エンゲージ時の吸入空気量に切り
換えることを特徴としている。
【0014】そして、請求項3または請求項4記載のア
イドル回転数制御装置を備えた車両によれば、ニュート
ラル制御において、非エンゲージ時からエンゲージ時へ
の移行のタイミングを、クラッチがエンゲージを開始し
て、エンゲージされだした時におけるトルクコンバータ
の第1滑り率を滑り率検知手段が検知した時点とし、ま
たは、エンゲージ時から非エンゲージ時への移行のタイ
ミングを、クラッチがエンゲージ解除を開始して、エン
ゲージが解除されだした時におけるトルクコンバータの
第2滑り率を滑り率検知手段が検知した時点としたの
で、補正のタイミングが早すぎてエンジン回転の変動が
生じてしまうような不具合が解消される。これにより、
エンジン回転数の変動による不快な振動がなくされる。
イドル回転数制御装置を備えた車両によれば、ニュート
ラル制御において、非エンゲージ時からエンゲージ時へ
の移行のタイミングを、クラッチがエンゲージを開始し
て、エンゲージされだした時におけるトルクコンバータ
の第1滑り率を滑り率検知手段が検知した時点とし、ま
たは、エンゲージ時から非エンゲージ時への移行のタイ
ミングを、クラッチがエンゲージ解除を開始して、エン
ゲージが解除されだした時におけるトルクコンバータの
第2滑り率を滑り率検知手段が検知した時点としたの
で、補正のタイミングが早すぎてエンジン回転の変動が
生じてしまうような不具合が解消される。これにより、
エンジン回転数の変動による不快な振動がなくされる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のアイドル回転数制
御装置を備えた車両の実施の形態を図によって説明す
る。まず、アイドル回転数制御装置の構成を図1に示す
機能ブロック図に基づいて説明する。図において、符号
1はスロットル制御部である。このスロットル制御部1
には、目標駆動力算出手段2が接続されている。この目
標駆動力算出手段2は、アクセルペダル開度AP及び車
速Vの検出値に基づき、運転者の加速意志に基づく目標
駆動力(エンジンが発生すべきトルク)を算出し、目標
駆動力を表す信号をスロットル制御部1へ出力するよう
になっている。
御装置を備えた車両の実施の形態を図によって説明す
る。まず、アイドル回転数制御装置の構成を図1に示す
機能ブロック図に基づいて説明する。図において、符号
1はスロットル制御部である。このスロットル制御部1
には、目標駆動力算出手段2が接続されている。この目
標駆動力算出手段2は、アクセルペダル開度AP及び車
速Vの検出値に基づき、運転者の加速意志に基づく目標
駆動力(エンジンが発生すべきトルク)を算出し、目標
駆動力を表す信号をスロットル制御部1へ出力するよう
になっている。
【0016】そして、スロットル制御部1では、この目
標駆動力算出手段2からの信号に基づいて、目標駆動力
を生じさせるべく、スロットルTHへスロットル調整用
の命令である目標スロットル開度を出力するようになっ
ている。なお、通常の駆動力制御では、この目標スロッ
トル開度は、アクセルペダル開度APに応じた駆動力を
生じさせる駆動力スロットル開度とされる。
標駆動力算出手段2からの信号に基づいて、目標駆動力
を生じさせるべく、スロットルTHへスロットル調整用
の命令である目標スロットル開度を出力するようになっ
ている。なお、通常の駆動力制御では、この目標スロッ
トル開度は、アクセルペダル開度APに応じた駆動力を
生じさせる駆動力スロットル開度とされる。
【0017】符号4は、記憶部である。この記憶部4に
は、アイドリング状態にて、クラッチがエンゲージされ
ている場合にエンジン回転数NEを所定のアイドル回転
数とすべくスロットル制御部1にて引き出されてスロッ
トルTHへ出力されるドライブアイドルスロットル開度
と、クラッチが非エンゲージである場合にエンジン回転
数NEをアイドル回転数とすべくスロットル制御部1に
て引き出されてスロットルTHへ出力される非ドライブ
アイドルスロットル開度とが記憶されている。
は、アイドリング状態にて、クラッチがエンゲージされ
ている場合にエンジン回転数NEを所定のアイドル回転
数とすべくスロットル制御部1にて引き出されてスロッ
トルTHへ出力されるドライブアイドルスロットル開度
と、クラッチが非エンゲージである場合にエンジン回転
数NEをアイドル回転数とすべくスロットル制御部1に
て引き出されてスロットルTHへ出力される非ドライブ
アイドルスロットル開度とが記憶されている。
【0018】ここで、非ドライブアイドルスロットル開
度及びドライブアイドルスロットル開度について説明す
る。アクセルペダルが踏み込まれていない、いわゆるエ
ンジンのアイドル状態時に、エンジンストールを防止す
ると共に、燃費の向上、さらには、アイドル回転振動を
低減する目的のために、エンジンの吸入空気量を、スロ
ットル制御部1によってスロットルTHを介して調整す
る。そして、上記非ドライブアイドルスロットル開度及
びドライブアイドルスロットル開度は、上記の目的のた
めに、予め定められるもので、エンジンの暖機状態(例
えば、エンジン水温が低いときには、吸入空気量を増加
する)や、電気負荷の状態(例えばエアコンのON/O
FFによって、吸入空気量をかえて、エアコンON時に
は、吸入空気量を増加する)等に応じて、必要十分な量
に設定される。また、それらの状態に応じた目標エンジ
ン回転数を予め設定し、その目標エンジン回転数となる
ように、吸入空気量、即ち、スロットル開度APをフィ
ードバック制御することもできる。さらには、ドライブ
レンジ(走行レンジ)の場合には、トルクコンバータへ
の負荷が大きく、即ち、エンジンへの負荷が大きいの
で、非ドライブレンジ(非走行レンジ)の場合に比べ
て、目標エンジン回転数を少し高めに、もしくは吸入空
気量を予め多く設定する等、上記目的のために予め、必
要十分な量に設定されている。
度及びドライブアイドルスロットル開度について説明す
る。アクセルペダルが踏み込まれていない、いわゆるエ
ンジンのアイドル状態時に、エンジンストールを防止す
ると共に、燃費の向上、さらには、アイドル回転振動を
低減する目的のために、エンジンの吸入空気量を、スロ
ットル制御部1によってスロットルTHを介して調整す
る。そして、上記非ドライブアイドルスロットル開度及
びドライブアイドルスロットル開度は、上記の目的のた
めに、予め定められるもので、エンジンの暖機状態(例
えば、エンジン水温が低いときには、吸入空気量を増加
する)や、電気負荷の状態(例えばエアコンのON/O
FFによって、吸入空気量をかえて、エアコンON時に
は、吸入空気量を増加する)等に応じて、必要十分な量
に設定される。また、それらの状態に応じた目標エンジ
ン回転数を予め設定し、その目標エンジン回転数となる
ように、吸入空気量、即ち、スロットル開度APをフィ
ードバック制御することもできる。さらには、ドライブ
レンジ(走行レンジ)の場合には、トルクコンバータへ
の負荷が大きく、即ち、エンジンへの負荷が大きいの
で、非ドライブレンジ(非走行レンジ)の場合に比べ
て、目標エンジン回転数を少し高めに、もしくは吸入空
気量を予め多く設定する等、上記目的のために予め、必
要十分な量に設定されている。
【0019】また、スロットル制御部1には、滑り率検
知手段6が設けられている。この滑り率検知手段6は、
トルクコンバータの滑り率ETR、つまり、エンジン回
転数NEに対するトルクコンバータ出力軸の回転数もし
くは変速機入力軸の回転数NMの比(ETR=NM/N
E)を監視し、この滑り率ETRが第1滑り率ETR1
あるいは第2滑り率ETR2となった際に、スロットル
制御部1へ信号を送信するようになっている。そして、
スロットル制御部1は、この滑り率検知手段6からの信
号に基づいて、スロットル制御を行うようになってい
る。ここで、この滑り率検知手段6によって検知する第
1滑り率ETR1、第2滑り率ETR2としては、トラ
ンスミッション内のクラッチがエンゲージしだした時点
における滑り率と、このクラッチがエンゲージ解除をし
だした時点における滑り率とされている。
知手段6が設けられている。この滑り率検知手段6は、
トルクコンバータの滑り率ETR、つまり、エンジン回
転数NEに対するトルクコンバータ出力軸の回転数もし
くは変速機入力軸の回転数NMの比(ETR=NM/N
E)を監視し、この滑り率ETRが第1滑り率ETR1
あるいは第2滑り率ETR2となった際に、スロットル
制御部1へ信号を送信するようになっている。そして、
スロットル制御部1は、この滑り率検知手段6からの信
号に基づいて、スロットル制御を行うようになってい
る。ここで、この滑り率検知手段6によって検知する第
1滑り率ETR1、第2滑り率ETR2としては、トラ
ンスミッション内のクラッチがエンゲージしだした時点
における滑り率と、このクラッチがエンゲージ解除をし
だした時点における滑り率とされている。
【0020】ここで、駆動伝達系の構造を説明すると、
図2に示すように、エンジンの駆動力がトルクコンバー
タTC及びロックアップクラッチLを介して変速機入力
軸Xへ伝達され、この変速機入力軸XからクラッチCを
介して変速機出力軸Yへ伝達されるようになっている。
なお、図2中符号Ttはタービントルク、符号Tout
は出力トルク、符号Noutは出力軸回転数、符号iは
ギア比を表している。つまり、第1滑り率ETR1は、
クラッチCを介して回転駆動力(トルク)が伝達され始
めた時点の滑り率であり、第2滑り率ETR2は、クラ
ッチCを介して回転駆動力(トルク)が伝達されなくな
った時点の滑り率である。そして、これらの滑り率は、
例えば第1速段(ロー)や、第2速段(セカンド)を達
成するギア列のクラッチCに対して、実験的に予め求め
ることができる。
図2に示すように、エンジンの駆動力がトルクコンバー
タTC及びロックアップクラッチLを介して変速機入力
軸Xへ伝達され、この変速機入力軸XからクラッチCを
介して変速機出力軸Yへ伝達されるようになっている。
なお、図2中符号Ttはタービントルク、符号Tout
は出力トルク、符号Noutは出力軸回転数、符号iは
ギア比を表している。つまり、第1滑り率ETR1は、
クラッチCを介して回転駆動力(トルク)が伝達され始
めた時点の滑り率であり、第2滑り率ETR2は、クラ
ッチCを介して回転駆動力(トルク)が伝達されなくな
った時点の滑り率である。そして、これらの滑り率は、
例えば第1速段(ロー)や、第2速段(セカンド)を達
成するギア列のクラッチCに対して、実験的に予め求め
ることができる。
【0021】次に、上記アイドル回転数制御装置による
スロットル制御の仕方を図3を参照しながら説明する。
上記アイドル回転数制御装置を備えた車両にて、シフト
レバーが非ドライブレンジからドライブレンジへ切り替
えられると(図3中ta)、クラッチCによるエンゲー
ジが開始される。このようにクラッチCによるエンゲー
ジが開始され、クラッチCがエンゲージし出すと、トル
クコンバータTCへ負荷が加わり出すことにより、エン
ジンの回転軸とトルクコンバータTCからの出力軸(変
速機入力軸X)との回転数の比が変動する。つまり、ト
ルクコンバータTCの滑り率ETRが変化し、この滑り
率ETRが所定量となった時点にて、滑り率検知手段6
が、この滑り率ETRが所定量、つまりクラッチCがエ
ンゲージしだした時点の第1滑り率ETR1になったこ
とを検知し、その検知信号をスロットル制御部1へ出力
する(図3中tx)。
スロットル制御の仕方を図3を参照しながら説明する。
上記アイドル回転数制御装置を備えた車両にて、シフト
レバーが非ドライブレンジからドライブレンジへ切り替
えられると(図3中ta)、クラッチCによるエンゲー
ジが開始される。このようにクラッチCによるエンゲー
ジが開始され、クラッチCがエンゲージし出すと、トル
クコンバータTCへ負荷が加わり出すことにより、エン
ジンの回転軸とトルクコンバータTCからの出力軸(変
速機入力軸X)との回転数の比が変動する。つまり、ト
ルクコンバータTCの滑り率ETRが変化し、この滑り
率ETRが所定量となった時点にて、滑り率検知手段6
が、この滑り率ETRが所定量、つまりクラッチCがエ
ンゲージしだした時点の第1滑り率ETR1になったこ
とを検知し、その検知信号をスロットル制御部1へ出力
する(図3中tx)。
【0022】ここで、トルクコンバータTCへの負荷に
ついて説明すると、例えば、ドライブレンジ(Dレンジ
「D4、D3」、2速ホールドレンジ「2」などの走行
レンジ)にて、アクセルペダルが開放され、ブレーキが
踏まれて車輪が停止し、変速機入力軸Xまでは回転を停
止している状態で、エンジンが回転している状態では、
トルクコンバータTCのポンプとタービン間で差回転が
生じている状態である。これに対して、非ドライブレン
ジ(ニュートラル「N」、パーキングレンジ「P」)で
上記と同じ状態では、変速機のクラッチCが係合(エン
ゲージ)しておらず、差回転は、トルクコンバータTC
のポンプとタービン間にも多少あるが、変速機のクラッ
チCにおいて生じている。この場合、エンジンの回転
は、変速機入力軸Xまで伝達されている。したがって、
差回転が大きいドライブレンジの場合には、トルクコン
バータTCへの負荷は大きく、差回転の小さい非ドライ
ブレンジの場合には、トルクコンバータTCへの負荷は
小さくなる。
ついて説明すると、例えば、ドライブレンジ(Dレンジ
「D4、D3」、2速ホールドレンジ「2」などの走行
レンジ)にて、アクセルペダルが開放され、ブレーキが
踏まれて車輪が停止し、変速機入力軸Xまでは回転を停
止している状態で、エンジンが回転している状態では、
トルクコンバータTCのポンプとタービン間で差回転が
生じている状態である。これに対して、非ドライブレン
ジ(ニュートラル「N」、パーキングレンジ「P」)で
上記と同じ状態では、変速機のクラッチCが係合(エン
ゲージ)しておらず、差回転は、トルクコンバータTC
のポンプとタービン間にも多少あるが、変速機のクラッ
チCにおいて生じている。この場合、エンジンの回転
は、変速機入力軸Xまで伝達されている。したがって、
差回転が大きいドライブレンジの場合には、トルクコン
バータTCへの負荷は大きく、差回転の小さい非ドライ
ブレンジの場合には、トルクコンバータTCへの負荷は
小さくなる。
【0023】そして、このように滑り率検知手段6から
検知信号が出力されると、スロットル制御部1は、記憶
部4から非ドライブアイドルスロットル開度を引き出
し、この非ドライブアイドルスロットル開度にてスロッ
トルTHを制御する。これにより、クラッチCのエンゲ
ージ後におけるエンジンのアイドル回転数が非エンゲー
ジ時におけるアイドル回転数と略一致するように補正さ
れる。
検知信号が出力されると、スロットル制御部1は、記憶
部4から非ドライブアイドルスロットル開度を引き出
し、この非ドライブアイドルスロットル開度にてスロッ
トルTHを制御する。これにより、クラッチCのエンゲ
ージ後におけるエンジンのアイドル回転数が非エンゲー
ジ時におけるアイドル回転数と略一致するように補正さ
れる。
【0024】次いで、シフトレバーがドライブレンジか
ら非ドライブレンジへ切り替えられた場合について説明
する。シフトレバーがドライブレンジから非ドライブレ
ンジへ切り替えられると(図3中tb)、クラッチCに
よるエンゲージ解除が開始される。このように、クラッ
チCによるエンゲージ解除が開始されて、エンゲージが
解除されだすと、前述とは逆に、トルクコンバータTC
への負荷が減少し出すことにより、トルクコンバータT
Cの滑り率ETRが変化し、この滑り率ETRが所定量
となった時点にて、滑り率検知手段6が、この滑り率E
TRが所定量、つまりクラッチCがエンゲージ解除しだ
した時点の第2滑り率ETR2になったことを検知し、
その検知信号をスロットル制御部1へ出力する(図3中
ty)。
ら非ドライブレンジへ切り替えられた場合について説明
する。シフトレバーがドライブレンジから非ドライブレ
ンジへ切り替えられると(図3中tb)、クラッチCに
よるエンゲージ解除が開始される。このように、クラッ
チCによるエンゲージ解除が開始されて、エンゲージが
解除されだすと、前述とは逆に、トルクコンバータTC
への負荷が減少し出すことにより、トルクコンバータT
Cの滑り率ETRが変化し、この滑り率ETRが所定量
となった時点にて、滑り率検知手段6が、この滑り率E
TRが所定量、つまりクラッチCがエンゲージ解除しだ
した時点の第2滑り率ETR2になったことを検知し、
その検知信号をスロットル制御部1へ出力する(図3中
ty)。
【0025】そして、このように滑り率検知手段6から
検知信号が出力されると、スロットル制御部1は、記憶
部4からドライブアイドルスロットル開度を引き出し、
このドライブアイドルスロットル開度にてスロットルT
Hを制御する。これにより、クラッチCの非エンゲージ
後におけるエンジンのアイドル回転数がエンゲージ時に
おけるアイドル回転数と略一致するように補正される。
検知信号が出力されると、スロットル制御部1は、記憶
部4からドライブアイドルスロットル開度を引き出し、
このドライブアイドルスロットル開度にてスロットルT
Hを制御する。これにより、クラッチCの非エンゲージ
後におけるエンジンのアイドル回転数がエンゲージ時に
おけるアイドル回転数と略一致するように補正される。
【0026】このように、上記のアイドル回転数制御装
置を備えた車両によれば、シフトレバーを非ドライブ位
置からドライブ位置へ切り替えた際、あるいはドライブ
位置から非ドライブ位置へ切り替えた際に、トルクコン
バータTCの負荷の有無に関わらずエンジンのアイドル
回転数を一定に近づけるべく、スロットル開度を補正す
るアイドル回転数制御装置において、非ドライブ位置か
らドライブ位置への切り替え時におけるスロットル補正
のタイミングを、クラッチCがエンゲージを開始してエ
ンゲージされだした時点とし、また、ドライブ位置から
非ドライブ位置への切り替え時におけるスロットル補正
のタイミングを、クラッチCがエンゲージ解除を開始し
てエンゲージ解除されだした時点としたので、例えば、
補正のタイミングをシフトレバーの切り替え時とした場
合のように、補正のタイミングが早すぎてエンジン回転
の変動が生じてしまうような不具合を解消させることが
できる。これにより、エンジン回転数の変動による不快
な振動をなくすことができる。
置を備えた車両によれば、シフトレバーを非ドライブ位
置からドライブ位置へ切り替えた際、あるいはドライブ
位置から非ドライブ位置へ切り替えた際に、トルクコン
バータTCの負荷の有無に関わらずエンジンのアイドル
回転数を一定に近づけるべく、スロットル開度を補正す
るアイドル回転数制御装置において、非ドライブ位置か
らドライブ位置への切り替え時におけるスロットル補正
のタイミングを、クラッチCがエンゲージを開始してエ
ンゲージされだした時点とし、また、ドライブ位置から
非ドライブ位置への切り替え時におけるスロットル補正
のタイミングを、クラッチCがエンゲージ解除を開始し
てエンゲージ解除されだした時点としたので、例えば、
補正のタイミングをシフトレバーの切り替え時とした場
合のように、補正のタイミングが早すぎてエンジン回転
の変動が生じてしまうような不具合を解消させることが
できる。これにより、エンジン回転数の変動による不快
な振動をなくすことができる。
【0027】つまり、機械式のスロットル制御装置に設
けられるバイパス通路の吸気量を調整してアイドル回転
数を制御するものに比べて、電気制御式スロットル制御
装置では、エンジンへの吸入空気量はそれほど変わりな
いが、吸入空気量の変化速度、即ち、スロットル開度の
変更に対してエンジン側の応答、反応が早い。従って、
例えば、ドライブレンジ(走行レンジ)での目標アイド
ル回転数が、750rpmに設定されていたとして、ニ
ュートラルレンジ(非走行レンジ)からドライブレンジ
(走行レンジ)にシフトレバーが切り換えられたとき
に、スロットル開度を目標アイドル回転数となるように
変更すると、そのシフトレバーの切換直後はまだ実際に
トルクコンバータへの負荷の変化がない状態なのに、ス
ロットル開度が変更され、エンジン側はその変更に素早
く応答、反応してしまい、一時的に850rpm程度ま
でエンジン回転数が上昇した後、実際にクラッチがエン
ゲージし始めて、トルクコンバータへ負荷がかかり、回
転変動が大きくなってしまう。これは、バイパス通路を
介して行うものに比べて、電気制御式スロットル制御装
置のスロットル開度の変更は、エンジンへの応答、反応
が早いことに起因している。
けられるバイパス通路の吸気量を調整してアイドル回転
数を制御するものに比べて、電気制御式スロットル制御
装置では、エンジンへの吸入空気量はそれほど変わりな
いが、吸入空気量の変化速度、即ち、スロットル開度の
変更に対してエンジン側の応答、反応が早い。従って、
例えば、ドライブレンジ(走行レンジ)での目標アイド
ル回転数が、750rpmに設定されていたとして、ニ
ュートラルレンジ(非走行レンジ)からドライブレンジ
(走行レンジ)にシフトレバーが切り換えられたとき
に、スロットル開度を目標アイドル回転数となるように
変更すると、そのシフトレバーの切換直後はまだ実際に
トルクコンバータへの負荷の変化がない状態なのに、ス
ロットル開度が変更され、エンジン側はその変更に素早
く応答、反応してしまい、一時的に850rpm程度ま
でエンジン回転数が上昇した後、実際にクラッチがエン
ゲージし始めて、トルクコンバータへ負荷がかかり、回
転変動が大きくなってしまう。これは、バイパス通路を
介して行うものに比べて、電気制御式スロットル制御装
置のスロットル開度の変更は、エンジンへの応答、反応
が早いことに起因している。
【0028】従来は、それほど精度の良いタイミング
で、制御を行わなくとも吸入空気量の変化が鈍く、エン
ジン側の応答、反応も遅かったことから、特別必要が無
かったが、上記のようなスロットル制御装置の特性か
ら、精度の良いタイミングで、制御することが必要とな
り、実際にトルクコンバータへの負荷のかかるタイミン
グを、検出されるトルクコンバータの滑り率から判断し
てスロットル開度を変更するようにしたので、回転変動
を起こすことなく、不快な振動を大幅に低減することが
できる。
で、制御を行わなくとも吸入空気量の変化が鈍く、エン
ジン側の応答、反応も遅かったことから、特別必要が無
かったが、上記のようなスロットル制御装置の特性か
ら、精度の良いタイミングで、制御することが必要とな
り、実際にトルクコンバータへの負荷のかかるタイミン
グを、検出されるトルクコンバータの滑り率から判断し
てスロットル開度を変更するようにしたので、回転変動
を起こすことなく、不快な振動を大幅に低減することが
できる。
【0029】なお、上記の例では、シフトレバーの非ド
ライブレンジとドライブレンジとの切り替え時にて制御
を行う場合を例にとって説明したが、シフトレバーがド
ライブレンジに入れられた状態にて、所定の条件が成立
したときに、クラッチCによるエンゲージを解除してニ
ュートラルとするいわゆるニュートラル制御機能を有す
る車両にも適応させることができるのは勿論である。
ライブレンジとドライブレンジとの切り替え時にて制御
を行う場合を例にとって説明したが、シフトレバーがド
ライブレンジに入れられた状態にて、所定の条件が成立
したときに、クラッチCによるエンゲージを解除してニ
ュートラルとするいわゆるニュートラル制御機能を有す
る車両にも適応させることができるのは勿論である。
【0030】ここで、このニュートラル制御機能につい
て説明する。ニュートラル制御装置は、自動変速機をニ
ュートラル状態にするための指令を発するニュートラル
制御手段を有するもので、このニュートラル制御手段に
は、レンジ検出手段からの信号、アクセル開度検出手段
からの信号、ブレーキ操作検出手段からの信号、シフト
ダウン検出手段からの信号、車速検出手段からの信号、
エンジンの冷却水温検出手段からの信号、変速機油温検
出手段からの信号が入力されるようになっている。
て説明する。ニュートラル制御装置は、自動変速機をニ
ュートラル状態にするための指令を発するニュートラル
制御手段を有するもので、このニュートラル制御手段に
は、レンジ検出手段からの信号、アクセル開度検出手段
からの信号、ブレーキ操作検出手段からの信号、シフト
ダウン検出手段からの信号、車速検出手段からの信号、
エンジンの冷却水温検出手段からの信号、変速機油温検
出手段からの信号が入力されるようになっている。
【0031】ニュートラル制御手段では、これらの信号
に基づいて、シフトレンジが走行レンジの場合で、 (a)アクセル開度が所定値以下である (b)ブレーキが踏み込まれている (c)シフトダウンが行われるタイミングである (d)車速が所定値以下である ことを所定の条件として、自動変速機をニュートラル状
態に設定すべきであると判断し、条件成立のときに自動
変速機にニュートラル状態への移行を指令するようにな
っている。なお、所定の条件として、さらに、エンジン
の冷却水の温度が所定値以下のとき及び自動変速機の油
温が所定値以下のとき、ニュートラル状態への移行を禁
止する判断をするようにすることも可能である。
に基づいて、シフトレンジが走行レンジの場合で、 (a)アクセル開度が所定値以下である (b)ブレーキが踏み込まれている (c)シフトダウンが行われるタイミングである (d)車速が所定値以下である ことを所定の条件として、自動変速機をニュートラル状
態に設定すべきであると判断し、条件成立のときに自動
変速機にニュートラル状態への移行を指令するようにな
っている。なお、所定の条件として、さらに、エンジン
の冷却水の温度が所定値以下のとき及び自動変速機の油
温が所定値以下のとき、ニュートラル状態への移行を禁
止する判断をするようにすることも可能である。
【0032】つまり、ニュートラル制御において、ブレ
ーキを解除させる等によって条件が不成立となってクラ
ッチCによるエンゲージが開始されてエンゲージ状態に
移行される際、あるいはその状態から条件が成立してク
ラッチCによるエンゲージが解除されて非エンゲージ状
態へ移行される際にも、前述したスロットル制御が行わ
れるようにすれば、クラッチCのエンゲージ時あるいは
エンゲージ解除時におけるスロットル補正を最適なタイ
ミングにて行わせることができ、これにより、エンジン
回転数の変動による不快な振動を大幅に低減することが
できる。
ーキを解除させる等によって条件が不成立となってクラ
ッチCによるエンゲージが開始されてエンゲージ状態に
移行される際、あるいはその状態から条件が成立してク
ラッチCによるエンゲージが解除されて非エンゲージ状
態へ移行される際にも、前述したスロットル制御が行わ
れるようにすれば、クラッチCのエンゲージ時あるいは
エンゲージ解除時におけるスロットル補正を最適なタイ
ミングにて行わせることができ、これにより、エンジン
回転数の変動による不快な振動を大幅に低減することが
できる。
【0033】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のアイド
ル回転数制御装置を備えた車両によれば、下記の効果を
得ることができる。請求項1または請求項2記載のアイ
ドル回転数制御装置を備えた車両によれば、アイドリン
グ状態にて、クラッチのエンゲージ時あるいは非エンゲ
ージ時に、トルクコンバータの負荷の有無に関わらずエ
ンジン回転数を一定に近づけるべく、エンジンへの吸入
空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制御し
て走行レンジ時の吸入空気量あるいは非走行レンジ時の
吸入空気量に切り換えるアイドル回転数制御装置におい
て、非エンゲージ時からエンゲージ時への移行のタイミ
ングを、クラッチがエンゲージを開始して、エンゲージ
されだした時におけるトルクコンバータの第1滑り率を
滑り率検知手段が検知した時点とし、または、エンゲー
ジ時から非エンゲージ時への移行のタイミングを、クラ
ッチがエンゲージ解除を開始して、エンゲージが解除さ
れだした時におけるトルクコンバータの第2滑り率を滑
り率検知手段が検知した時点としたので、補正のタイミ
ングをシフトレバーの切り替え時とした場合のように、
補正のタイミングが早すぎてエンジン回転の変動が生じ
てしまうような不具合を解消させることができる。これ
により、エンジン回転数の変動による不快な振動をなく
すことができる。
ル回転数制御装置を備えた車両によれば、下記の効果を
得ることができる。請求項1または請求項2記載のアイ
ドル回転数制御装置を備えた車両によれば、アイドリン
グ状態にて、クラッチのエンゲージ時あるいは非エンゲ
ージ時に、トルクコンバータの負荷の有無に関わらずエ
ンジン回転数を一定に近づけるべく、エンジンへの吸入
空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制御し
て走行レンジ時の吸入空気量あるいは非走行レンジ時の
吸入空気量に切り換えるアイドル回転数制御装置におい
て、非エンゲージ時からエンゲージ時への移行のタイミ
ングを、クラッチがエンゲージを開始して、エンゲージ
されだした時におけるトルクコンバータの第1滑り率を
滑り率検知手段が検知した時点とし、または、エンゲー
ジ時から非エンゲージ時への移行のタイミングを、クラ
ッチがエンゲージ解除を開始して、エンゲージが解除さ
れだした時におけるトルクコンバータの第2滑り率を滑
り率検知手段が検知した時点としたので、補正のタイミ
ングをシフトレバーの切り替え時とした場合のように、
補正のタイミングが早すぎてエンジン回転の変動が生じ
てしまうような不具合を解消させることができる。これ
により、エンジン回転数の変動による不快な振動をなく
すことができる。
【0034】つまり、機械式のスロットル制御装置に設
けられるバイパス通路の吸気量を調整してアイドル回転
数を制御するものに比べて、電気制御式スロットル制御
装置では、エンジンへの吸入空気量はそれほど変わりな
いが、吸入空気量の変化速度、即ち、スロットル開度の
変更に対してエンジン側の応答、反応が早い。従って、
例えば、ドライブレンジ(走行レンジ)での目標アイド
ル回転数が、750rpmに設定されていたとして、ニ
ュートラルレンジ(非走行レンジ)からドライブレンジ
(走行レンジ)にシフトレバーが切り換えられたとき
に、スロットル開度を目標アイドル回転数となるように
変更すると、そのシフトレバーの切換直後はまだ実際に
トルクコンバータへの負荷の変化がない状態なのに、ス
ロットル開度が変更され、エンジン側はその変更に素早
く応答、反応してしまい、一時的に850rpm程度ま
でエンジン回転数が上昇した後、実際にクラッチがエン
ゲージし始めて、トルクコンバータへ負荷がかかり、回
転変動が大きくなってしまう。これは、バイパス通路を
介して行うものに比べて、電気制御式スロットル制御装
置のスロットル開度の変更は、エンジンへの応答、反応
が早いことに起因している。
けられるバイパス通路の吸気量を調整してアイドル回転
数を制御するものに比べて、電気制御式スロットル制御
装置では、エンジンへの吸入空気量はそれほど変わりな
いが、吸入空気量の変化速度、即ち、スロットル開度の
変更に対してエンジン側の応答、反応が早い。従って、
例えば、ドライブレンジ(走行レンジ)での目標アイド
ル回転数が、750rpmに設定されていたとして、ニ
ュートラルレンジ(非走行レンジ)からドライブレンジ
(走行レンジ)にシフトレバーが切り換えられたとき
に、スロットル開度を目標アイドル回転数となるように
変更すると、そのシフトレバーの切換直後はまだ実際に
トルクコンバータへの負荷の変化がない状態なのに、ス
ロットル開度が変更され、エンジン側はその変更に素早
く応答、反応してしまい、一時的に850rpm程度ま
でエンジン回転数が上昇した後、実際にクラッチがエン
ゲージし始めて、トルクコンバータへ負荷がかかり、回
転変動が大きくなってしまう。これは、バイパス通路を
介して行うものに比べて、電気制御式スロットル制御装
置のスロットル開度の変更は、エンジンへの応答、反応
が早いことに起因している。
【0035】従来は、それほど精度の良いタイミング
で、制御を行わなくとも吸入空気量の変化が鈍く、エン
ジン側の応答、反応も遅かったことから、特別必要が無
かったが、上記のようなスロットル制御装置の特性か
ら、精度の良いタイミングで、制御することが必要とな
り、実際にトルクコンバータへの負荷のかかるタイミン
グを、検出されるトルクコンバータの滑り率から判断し
てスロットル開度を変更するようにしたので、回転変動
を起こすことなく、不快な振動を大幅に低減することが
できる。
で、制御を行わなくとも吸入空気量の変化が鈍く、エン
ジン側の応答、反応も遅かったことから、特別必要が無
かったが、上記のようなスロットル制御装置の特性か
ら、精度の良いタイミングで、制御することが必要とな
り、実際にトルクコンバータへの負荷のかかるタイミン
グを、検出されるトルクコンバータの滑り率から判断し
てスロットル開度を変更するようにしたので、回転変動
を起こすことなく、不快な振動を大幅に低減することが
できる。
【0036】請求項3または請求項4記載のアイドル回
転数制御装置を備えた車両によれば、ニュートラル制御
において、ブレーキを解除させる等によって条件が不成
立となってクラッチによるエンゲージが開始されてエン
ゲージ状態に移行される際、あるいはその状態から条件
が成立してクラッチによるエンゲージが解除されて非エ
ンゲージ状態へ移行される際に、トルクコンバータの負
荷の有無に関わらずエンジン回転数を一定に近づけるべ
く、エンジンへの吸入空気量をスロットル制御部にてス
ロットル開度を制御してクラッチによるエンゲージ時の
吸入空気量あるいは非エンゲージ時の吸入空気量に切り
換えを行うアイドル回転数制御装置において、非エンゲ
ージ時からエンゲージ時への移行のタイミングを、クラ
ッチがエンゲージを開始して、エンゲージされだした時
におけるトルクコンバータの第1滑り率を滑り率検知手
段が検知した時点とし、または、エンゲージ時から非エ
ンゲージ時への移行のタイミングを、クラッチがエンゲ
ージ解除を開始して、エンゲージが解除されだした時に
おけるトルクコンバータの第2滑り率を滑り率検知手段
が検知した時点としたので、補正のタイミングが早すぎ
てエンジン回転の変動が生じてしまうような不具合を解
消させることができる。これにより、エンジン回転数の
変動による不快な振動をなくすことができる。
転数制御装置を備えた車両によれば、ニュートラル制御
において、ブレーキを解除させる等によって条件が不成
立となってクラッチによるエンゲージが開始されてエン
ゲージ状態に移行される際、あるいはその状態から条件
が成立してクラッチによるエンゲージが解除されて非エ
ンゲージ状態へ移行される際に、トルクコンバータの負
荷の有無に関わらずエンジン回転数を一定に近づけるべ
く、エンジンへの吸入空気量をスロットル制御部にてス
ロットル開度を制御してクラッチによるエンゲージ時の
吸入空気量あるいは非エンゲージ時の吸入空気量に切り
換えを行うアイドル回転数制御装置において、非エンゲ
ージ時からエンゲージ時への移行のタイミングを、クラ
ッチがエンゲージを開始して、エンゲージされだした時
におけるトルクコンバータの第1滑り率を滑り率検知手
段が検知した時点とし、または、エンゲージ時から非エ
ンゲージ時への移行のタイミングを、クラッチがエンゲ
ージ解除を開始して、エンゲージが解除されだした時に
おけるトルクコンバータの第2滑り率を滑り率検知手段
が検知した時点としたので、補正のタイミングが早すぎ
てエンジン回転の変動が生じてしまうような不具合を解
消させることができる。これにより、エンジン回転数の
変動による不快な振動をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のアイドル回転数制御装
置の構成及び機能を説明するアイドル回転数制御装置の
概略機能ブロック図である。
置の構成及び機能を説明するアイドル回転数制御装置の
概略機能ブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態のアイドル回転数制御装
置によるスロットル制御時のタイミングチャート図であ
る。
置によるスロットル制御時のタイミングチャート図であ
る。
【図3】 駆動力伝達系の構成を説明する駆動力伝達系
の概略模式図である。
の概略模式図である。
【図4】 スロットル制御によるスロットル開度の補正
のタイミングをシフトレバーの切り替え時とした際のタ
イミングチャート図である。
のタイミングをシフトレバーの切り替え時とした際のタ
イミングチャート図である。
1 スロットル制御部 6 滑り率検知手段 C クラッチ TC トルクコンバータ TH スロットル TX 第1滑り率ETR1のタイミング TY 第2滑り率ETR2のタイミング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 59/46 F16H 59/46 (72)発明者 澤村 和同 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 トルクコンバータを有する自動変速機で
あって、 エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が走行レン
ジのときと、非走行レンジのときとで、エンジンへの吸
入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制御
して、走行レンジ時の吸入空気量あるいは非走行レンジ
時の吸入空気量のいずれかに切り換え制御するアイドル
回転数制御装置を備えた車両において、 トルクコンバータの滑り率を検出する滑り率検出手段を
備え、 エンジンのアイドリング状態にて非走行レンジから走行
レンジへ切り換えられたことが検出された後、前記滑り
率検出手段により検出された滑り率が、クラッチのエン
ゲージ開始状態に応じた第1の滑り率となったときに、
エンジンへの吸入空気量をスロットル制御部にてスロッ
トル開度を制御することにより前記走行レンジ時の吸入
空気量に切り換えることを特徴とするアイドル回転数制
御装置を備えた車両。 - 【請求項2】 トルクコンバータを有する自動変速機で
あって、 エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が走行レン
ジのときと、非走行レンジのときとで、エンジンへの吸
入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制御
して、走行レンジ時の吸入空気量あるいは非走行レンジ
時の吸入空気量のいずれかに切り換え制御するアイドル
回転数制御装置を備えた車両において、 トルクコンバータの滑り率を検出する滑り率検出手段を
備え、 エンジンのアイドリング状態にて走行レンジから非走行
レンジへ切り換えられたことが検出された後、前記滑り
率検出手段により検出された滑り率が、クラッチのエン
ゲージ解除状態に応じた第2の滑り率となったときに、
エンジンへの吸入空気量をスロットル制御部にてスロッ
トル開度を制御することにより非走行レンジ時の吸入空
気量に切り換えることを特徴とするアイドル回転数制御
装置を備えた車両。 - 【請求項3】 トルクコンバータを有する自動変速機で
あって、 エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が走行レン
ジに入れられた状態であっても、所定の条件が成立した
場合にクラッチを非エンゲージ状態とし、前記所定の条
件が不成立となった場合に前記クラッチをエンゲージ状
態とするニュートラル制御機能を有し、エンゲージ状態
のときと、非エンゲージ状態のときとで、エンジンへの
吸入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制
御して、エンゲージ状態時の吸入空気量あるいは非エン
ゲージ状態時の吸入空気量のいずれかに切り換え制御す
るアイドル回転数制御装置を備えた車両において、 トルクコンバータの滑り率を検出する滑り率検出手段を
備え、 前記ニュートラル制御にて、前記所定の条件の不成立に
よりクラッチが非エンゲージ状態からエンゲージ状態へ
切り換えられた後、前記滑り率検出手段により検出され
た滑り率が、クラッチのエンゲージ開始状態に応じた第
1の滑り率となったときに、エンジンへの吸入空気量を
スロットル制御部にてスロットル開度を制御することに
より前記エンゲージ時の吸入空気量に切り換えることを
特徴とするアイドル回転数制御装置を備えた車両。 - 【請求項4】 トルクコンバータを有する自動変速機で
あって、 エンジンのアイドリング状態にて自動変速機が走行レン
ジに入れられた状態であっても、所定の条件が成立した
場合にクラッチを非エンゲージ状態とし、前記所定の条
件が不成立となった場合に前記クラッチをエンゲージ状
態とするニュートラル制御機能を有し、エンゲージ状態
のときと、非エンゲージ状態のときとで、エンジンへの
吸入空気量をスロットル制御部にてスロットル開度を制
御して、エンゲージ状態時の吸入空気量あるいは非エン
ゲージ状態時の吸入空気量のいずれかに切り換え制御す
るアイドル回転数制御装置を備えた車両において、 トルクコンバータの滑り率を検出する滑り率検出手段を
備え、 前記ニュートラル制御にて、前記所定の条件の成立によ
りクラッチがエンゲージ状態から非エンゲージ状態へ切
り換えられた後、前記滑り率検出手段により検出された
滑り率が、クラッチの非エンゲージ開始状態に応じた第
2の滑り率となったときに、エンジンへの吸入空気量を
スロットル制御部にてスロットル開度を制御することに
より前記非エンゲージ時の吸入空気量に切り換えること
を特徴とするアイドル回転数制御装置を備えた車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9361477A JPH11193732A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | アイドル回転数制御装置を備えた車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9361477A JPH11193732A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | アイドル回転数制御装置を備えた車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11193732A true JPH11193732A (ja) | 1999-07-21 |
Family
ID=18473750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9361477A Pending JPH11193732A (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | アイドル回転数制御装置を備えた車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11193732A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004052643A (ja) * | 2002-07-18 | 2004-02-19 | Toyota Motor Corp | 車両のニュートラル制御装置 |
US7146262B2 (en) | 2003-07-15 | 2006-12-05 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control apparatus and method for vehicle |
US7509200B2 (en) | 2005-02-15 | 2009-03-24 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control device of internal combustion engine |
CN105257820A (zh) * | 2014-07-08 | 2016-01-20 | 本田技研工业株式会社 | 车辆用无级变速器 |
TWI776621B (zh) * | 2021-08-03 | 2022-09-01 | 三陽工業股份有限公司 | 可助力調控怠速之方法 |
-
1997
- 1997-12-26 JP JP9361477A patent/JPH11193732A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004052643A (ja) * | 2002-07-18 | 2004-02-19 | Toyota Motor Corp | 車両のニュートラル制御装置 |
US7146262B2 (en) | 2003-07-15 | 2006-12-05 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control apparatus and method for vehicle |
US7149616B2 (en) | 2003-07-15 | 2006-12-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control apparatus and method for vehicle |
US7509200B2 (en) | 2005-02-15 | 2009-03-24 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control device of internal combustion engine |
CN105257820A (zh) * | 2014-07-08 | 2016-01-20 | 本田技研工业株式会社 | 车辆用无级变速器 |
CN105257820B (zh) * | 2014-07-08 | 2017-07-04 | 本田技研工业株式会社 | 车辆用无级变速器 |
TWI776621B (zh) * | 2021-08-03 | 2022-09-01 | 三陽工業股份有限公司 | 可助力調控怠速之方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020402 |