JPH11178368A - アクチュエータ、モータおよび露光装置 - Google Patents
アクチュエータ、モータおよび露光装置Info
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- JPH11178368A JPH11178368A JP9337524A JP33752497A JPH11178368A JP H11178368 A JPH11178368 A JP H11178368A JP 9337524 A JP9337524 A JP 9337524A JP 33752497 A JP33752497 A JP 33752497A JP H11178368 A JPH11178368 A JP H11178368A
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Landscapes
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Control Of Position Or Direction (AREA)
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高力密度が得られるアクチュエータ等を提供
する。 【解決手段】 巻回されたコイル69により生じる磁界
で一方向に変位する磁歪素子67を有する一方向可動部
58Bと、巻回されたコイル78により生じる磁界で前
記一方向に対し所定角度方向に変位する磁歪素子76を
有する他方向可動部59Bとを連結させてなることによ
り、例えば、コイル69および磁歪素子67を有する一
方向可動部58Bの端部を固定する場合、コイル78お
よび磁歪素子76を有する他方向可動部59Bの変位方
向は、一方向可動部58Bの変位に応じてシフトするこ
とになる。従って、他方向可動部59Bの端部に移動対
象55’を接続すると、一方向可動部58Bおよび他方
向可動部59Bの変位に応じて、この移動対象55’を
所定平面内の希望座標に迅速かつ確実に移動できる。
する。 【解決手段】 巻回されたコイル69により生じる磁界
で一方向に変位する磁歪素子67を有する一方向可動部
58Bと、巻回されたコイル78により生じる磁界で前
記一方向に対し所定角度方向に変位する磁歪素子76を
有する他方向可動部59Bとを連結させてなることによ
り、例えば、コイル69および磁歪素子67を有する一
方向可動部58Bの端部を固定する場合、コイル78お
よび磁歪素子76を有する他方向可動部59Bの変位方
向は、一方向可動部58Bの変位に応じてシフトするこ
とになる。従って、他方向可動部59Bの端部に移動対
象55’を接続すると、一方向可動部58Bおよび他方
向可動部59Bの変位に応じて、この移動対象55’を
所定平面内の希望座標に迅速かつ確実に移動できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御対象を直線上
もしくは平面上で移動させるアクチュエータおよびモー
タと、該モータを用いた露光装置に関する。
もしくは平面上で移動させるアクチュエータおよびモー
タと、該モータを用いた露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】制御対象を直線上もしくは平面上で移動
させたり、目標位置に位置決めさせる装置として、従来
は回転型モータと回転運動を直線運動に変換する変換機
構とを有するものが用いられている。これに対し、運動
の変換機構がなく構成部品が少ないことから信頼性や精
度の面で優れるリニアモータもしくはこれを2軸平面に
展開した平面型モータが将来的に有望であると考えられ
ている。リニアモータを2軸平面に展開した平面型モー
タとしては、いわゆるリニアパルスモータを2軸分結合
させた構造のものが主流となっている。ここで、1軸の
リニアパルスモータを例にとり説明する。リニアパルス
モータは、電機子コイルに供給されるパルス電流により
可動子を固定子に対してステップ状に歩進動作させるも
のであり、その磁気回路構成を図16に示す。図16に
おいて、板状の磁性体によって固定子21が構成されて
いる。固定子21の上面には、凹凸状の歯部21aが長
手方向(図中左右方向)に沿って等間隔に形成されてい
る。この固定子21の上面に所定の空隙を介して、可動
子21’が図示せぬ支持機構によって固定子21の長手
方向へ移動自在に支持された状態で載置されている。可
動子21’は、コ字状のA相鉄心22及びB相鉄心24
と、A相鉄心22の+A相磁極22a及び−A相磁極2
2bに各々巻かれた電機子コイル25と、B相鉄心24
の+B相磁極24a及び−B相磁極24bに各々巻かれ
た電機子コイル26と、A相鉄心22とB相鉄心24と
の間に取り付けられた永久磁石23とから構成されてい
る。
させたり、目標位置に位置決めさせる装置として、従来
は回転型モータと回転運動を直線運動に変換する変換機
構とを有するものが用いられている。これに対し、運動
の変換機構がなく構成部品が少ないことから信頼性や精
度の面で優れるリニアモータもしくはこれを2軸平面に
展開した平面型モータが将来的に有望であると考えられ
ている。リニアモータを2軸平面に展開した平面型モー
タとしては、いわゆるリニアパルスモータを2軸分結合
させた構造のものが主流となっている。ここで、1軸の
リニアパルスモータを例にとり説明する。リニアパルス
モータは、電機子コイルに供給されるパルス電流により
可動子を固定子に対してステップ状に歩進動作させるも
のであり、その磁気回路構成を図16に示す。図16に
おいて、板状の磁性体によって固定子21が構成されて
いる。固定子21の上面には、凹凸状の歯部21aが長
手方向(図中左右方向)に沿って等間隔に形成されてい
る。この固定子21の上面に所定の空隙を介して、可動
子21’が図示せぬ支持機構によって固定子21の長手
方向へ移動自在に支持された状態で載置されている。可
動子21’は、コ字状のA相鉄心22及びB相鉄心24
と、A相鉄心22の+A相磁極22a及び−A相磁極2
2bに各々巻かれた電機子コイル25と、B相鉄心24
の+B相磁極24a及び−B相磁極24bに各々巻かれ
た電機子コイル26と、A相鉄心22とB相鉄心24と
の間に取り付けられた永久磁石23とから構成されてい
る。
【0003】そして、磁極22aの下面には、固定子2
1の歯部21aのピッチPと同一ピッチの極歯32aが
2個形成されており、磁極22b、24a、24bの各
下面にも同様に極歯32b、34a、34bが各々形成
されている。また、これら極歯32b、34a、34b
は極歯32aに対して極歯34a、32b、34bの順
にP/4ずつずらされて配置されており、極歯32a、
32b、34a、34bの各下面と歯部21aの上面と
の間には、所定の空隙Gが各々形成されている。そし
て、電機子コイル25、26に所定のパルス電流を順次
供給することにより、電機子コイル25、26が発生す
る磁束と永久磁石23が発生する磁束とが、各磁極22
a、22b、24a、24bにおいて順次加減され、固
定子21に対する可動子21’の磁気的安定位置を順次
移動させることにより、可動子21’が固定子21上を
長手方向に移動する。
1の歯部21aのピッチPと同一ピッチの極歯32aが
2個形成されており、磁極22b、24a、24bの各
下面にも同様に極歯32b、34a、34bが各々形成
されている。また、これら極歯32b、34a、34b
は極歯32aに対して極歯34a、32b、34bの順
にP/4ずつずらされて配置されており、極歯32a、
32b、34a、34bの各下面と歯部21aの上面と
の間には、所定の空隙Gが各々形成されている。そし
て、電機子コイル25、26に所定のパルス電流を順次
供給することにより、電機子コイル25、26が発生す
る磁束と永久磁石23が発生する磁束とが、各磁極22
a、22b、24a、24bにおいて順次加減され、固
定子21に対する可動子21’の磁気的安定位置を順次
移動させることにより、可動子21’が固定子21上を
長手方向に移動する。
【0004】ここで、電機子コイル25、26に常時電
流を供給する2相励磁バイポーラ駆動方式によって可動
子22が固定子21上を移動する動作を図17を用いて
説明する。図17(a)〜(d)は、図16に示したリ
ニアパルスモータと同一の構造であり、電機子コイル2
5、26に流す電流を制御することにより可動子21’
が図中右方向に移動する様子を示している。
流を供給する2相励磁バイポーラ駆動方式によって可動
子22が固定子21上を移動する動作を図17を用いて
説明する。図17(a)〜(d)は、図16に示したリ
ニアパルスモータと同一の構造であり、電機子コイル2
5、26に流す電流を制御することにより可動子21’
が図中右方向に移動する様子を示している。
【0005】図17(a)は、可動子21’が固定子2
1に対して図16に示した状態で電機子コイル25の端
子25aから端子25bに向かって所定の電流を流すと
共に、電機子コイル26の端子26bから端子26aに
向かって所定の電流を流した場合の可動子21’の動き
を示している。前述のように電機子コイル25に電流を
流すことにより、電機子コイル25が発生する磁束と永
久磁石23が発生する磁束とが+A相磁極22aでは互
いに打ち消し合い、−A相磁極22bでは互いに重ね合
わされる。一方、電機子コイル26に前述のように電流
を流すことにより、電機子コイル26が発生する磁束と
永久磁石23が発生する磁束とが+B相磁極24aでは
互いに打ち消し合い、−B相磁極24bでは互いに重ね
合わされる。その結果、図17(a)中の実線φ11で
示すような主磁束が発生し、−A相磁極22bの極歯3
2bと固定子21の歯部21aの間、および−B相磁極
24bの極歯34bと固定子21の歯部21aの間に磁
気的吸引力が発生し、−B相磁極24bの極歯34bと
固定子21の歯部21aとが等しく対向する位置、つま
り図16の状態から図中右方向にP/4だけ可動子2
1’が移動して磁気的安定位置となる。
1に対して図16に示した状態で電機子コイル25の端
子25aから端子25bに向かって所定の電流を流すと
共に、電機子コイル26の端子26bから端子26aに
向かって所定の電流を流した場合の可動子21’の動き
を示している。前述のように電機子コイル25に電流を
流すことにより、電機子コイル25が発生する磁束と永
久磁石23が発生する磁束とが+A相磁極22aでは互
いに打ち消し合い、−A相磁極22bでは互いに重ね合
わされる。一方、電機子コイル26に前述のように電流
を流すことにより、電機子コイル26が発生する磁束と
永久磁石23が発生する磁束とが+B相磁極24aでは
互いに打ち消し合い、−B相磁極24bでは互いに重ね
合わされる。その結果、図17(a)中の実線φ11で
示すような主磁束が発生し、−A相磁極22bの極歯3
2bと固定子21の歯部21aの間、および−B相磁極
24bの極歯34bと固定子21の歯部21aの間に磁
気的吸引力が発生し、−B相磁極24bの極歯34bと
固定子21の歯部21aとが等しく対向する位置、つま
り図16の状態から図中右方向にP/4だけ可動子2
1’が移動して磁気的安定位置となる。
【0006】次に、図17(a)の状態から電機子コイ
ル25の端子25aから端子25bに向かって所定の電
流を流すと共に、電機子コイル26の端子26aから端
子26bに向かって所定の電流を流すことにより、電機
子コイル25が発生する磁束と永久磁石23が発生する
磁束とが+A相磁極22aでは互いに打ち消し合い、−
A相磁極22bでは互いに重ね合わされる。一方、電機
子コイル26が発生する磁束と永久磁石23が発生する
磁束とが+B相磁極24aでは互いに重なり合い、−B
相磁極24bでは互いに打ち消し合う。その結果、図1
7(b)中の実線φ21で示すような主磁束が発生し、
−A相磁極22bの極歯32bと固定子21の歯部21
aの間、および+B相磁極24aの極歯34aと固定子
21の歯部21aの間に磁気的吸引力が発生し、−A相
磁極22bの極歯32bと固定子21の歯部21aとが
等しく対向する位置、つまり図17(a)の状態から図
中右方向にP/4だけ可動子21’が移動して図17
(b)のような磁気的安定位置となる。
ル25の端子25aから端子25bに向かって所定の電
流を流すと共に、電機子コイル26の端子26aから端
子26bに向かって所定の電流を流すことにより、電機
子コイル25が発生する磁束と永久磁石23が発生する
磁束とが+A相磁極22aでは互いに打ち消し合い、−
A相磁極22bでは互いに重ね合わされる。一方、電機
子コイル26が発生する磁束と永久磁石23が発生する
磁束とが+B相磁極24aでは互いに重なり合い、−B
相磁極24bでは互いに打ち消し合う。その結果、図1
7(b)中の実線φ21で示すような主磁束が発生し、
−A相磁極22bの極歯32bと固定子21の歯部21
aの間、および+B相磁極24aの極歯34aと固定子
21の歯部21aの間に磁気的吸引力が発生し、−A相
磁極22bの極歯32bと固定子21の歯部21aとが
等しく対向する位置、つまり図17(a)の状態から図
中右方向にP/4だけ可動子21’が移動して図17
(b)のような磁気的安定位置となる。
【0007】次に、図17(b)の状態から電機子コイ
ル25の端子25bから端子25aに向かって所定の電
流を流すと共に、電機子コイル26の端子26aから端
子26bに向かって所定の電流を流すことにより、電機
子コイル25が発生する磁束と永久磁石23が発生する
磁束とが−A相磁極22bを通過して+A相磁極22a
で重なり合い、電機子コイル26が発生する磁束と永久
磁石23が発生する磁束とが+B相磁極24aでは互い
に重なり合い、−B相磁極24bでは互いに打ち消し合
う。その結果、図17(c)中の実線φ31で示すよう
な主磁束が発生し、+A相磁極22aの極歯32aと固
定子21の歯部21aの間、および−B相磁極24aの
極歯34aと固定子21の歯部21aの間に磁気的吸引
力が発生し、−A相磁極22bの極歯32bと固定子2
1の歯部21aとが等しく対向する位置、つまり図17
(b)の状態から図中右方向にP/4だけ可動子21’
が移動して図17(c)のような磁気的安定位置とな
る。
ル25の端子25bから端子25aに向かって所定の電
流を流すと共に、電機子コイル26の端子26aから端
子26bに向かって所定の電流を流すことにより、電機
子コイル25が発生する磁束と永久磁石23が発生する
磁束とが−A相磁極22bを通過して+A相磁極22a
で重なり合い、電機子コイル26が発生する磁束と永久
磁石23が発生する磁束とが+B相磁極24aでは互い
に重なり合い、−B相磁極24bでは互いに打ち消し合
う。その結果、図17(c)中の実線φ31で示すよう
な主磁束が発生し、+A相磁極22aの極歯32aと固
定子21の歯部21aの間、および−B相磁極24aの
極歯34aと固定子21の歯部21aの間に磁気的吸引
力が発生し、−A相磁極22bの極歯32bと固定子2
1の歯部21aとが等しく対向する位置、つまり図17
(b)の状態から図中右方向にP/4だけ可動子21’
が移動して図17(c)のような磁気的安定位置とな
る。
【0008】次に、図17(c)の状態から電機子コイ
ル25の端子25bから端子25aに向かって所定の電
流を流すと共に、電機子コイル26の端子26bから端
子26aに向かって所定の電流を流すことにより、電機
子コイル25が発生する磁束と永久磁石23が発生する
磁束とが−A相磁極22bを通過して+A相磁極22a
で重なり合い、電機子コイル26が発生する磁束と永久
磁石23が発生する磁束とが+B相磁極24aでは互い
に打ち消し合い、−B相磁極24bでは互いに重ね合
う。その結果、図17(d)中の実線φ41で示すよう
な主磁束が発生し、+A相磁極22aの極歯32aと固
定子21の歯部21aの間、および−B相磁極24bの
極歯34bと固定子21の歯部21aの間に磁気的吸引
力が発生し、+A相磁極22aの極歯32aと固定子2
1の歯部21aとが等しく対向する位置、つまり図17
(c)の状態から図中右方向にP/4だけ可動子21’
が移動して図17(d)のような磁気的安定位置とな
る。以上説明したような、図17(a)〜図17(d)
に示す各励磁モードの順にパルス励磁を繰り返すことに
よって、可動子21’は図面右方向に移動し、逆に図1
7(d)〜図17(a)の各励磁モードの順にパルス励
磁を繰り返すことによって、可動子21’は図面左方向
に移動する。このようなリニアパルスモータを2軸平面
に展開することにより、2次元的に移動可能な平面型モ
ータとなる。
ル25の端子25bから端子25aに向かって所定の電
流を流すと共に、電機子コイル26の端子26bから端
子26aに向かって所定の電流を流すことにより、電機
子コイル25が発生する磁束と永久磁石23が発生する
磁束とが−A相磁極22bを通過して+A相磁極22a
で重なり合い、電機子コイル26が発生する磁束と永久
磁石23が発生する磁束とが+B相磁極24aでは互い
に打ち消し合い、−B相磁極24bでは互いに重ね合
う。その結果、図17(d)中の実線φ41で示すよう
な主磁束が発生し、+A相磁極22aの極歯32aと固
定子21の歯部21aの間、および−B相磁極24bの
極歯34bと固定子21の歯部21aの間に磁気的吸引
力が発生し、+A相磁極22aの極歯32aと固定子2
1の歯部21aとが等しく対向する位置、つまり図17
(c)の状態から図中右方向にP/4だけ可動子21’
が移動して図17(d)のような磁気的安定位置とな
る。以上説明したような、図17(a)〜図17(d)
に示す各励磁モードの順にパルス励磁を繰り返すことに
よって、可動子21’は図面右方向に移動し、逆に図1
7(d)〜図17(a)の各励磁モードの順にパルス励
磁を繰り返すことによって、可動子21’は図面左方向
に移動する。このようなリニアパルスモータを2軸平面
に展開することにより、2次元的に移動可能な平面型モ
ータとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のリニ
アパルスモータ等、従来のモータ原理として適用されて
いるローレンツ電磁力駆動や可変磁気抵抗駆動の電磁式
に対して、さらに高力密度が得られるアクチュエータお
よびモータの開発が望まれてきている。したがって、本
発明の目的は、さらに高力密度が得られるアクチュエー
タおよびモータと、該モータを用いた露光装置を提供す
ることである。
アパルスモータ等、従来のモータ原理として適用されて
いるローレンツ電磁力駆動や可変磁気抵抗駆動の電磁式
に対して、さらに高力密度が得られるアクチュエータお
よびモータの開発が望まれてきている。したがって、本
発明の目的は、さらに高力密度が得られるアクチュエー
タおよびモータと、該モータを用いた露光装置を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載のアクチュエータは、巻回さ
れたコイルにより生じる磁界で一方向に変位する磁歪素
子を有する一方向可動部と、巻回されたコイルにより生
じる磁界で前記一方向に対し所定角度方向に変位する磁
歪素子を有する他方向可動部とを連結させてなることを
特徴としている。
め、本発明の請求項1記載のアクチュエータは、巻回さ
れたコイルにより生じる磁界で一方向に変位する磁歪素
子を有する一方向可動部と、巻回されたコイルにより生
じる磁界で前記一方向に対し所定角度方向に変位する磁
歪素子を有する他方向可動部とを連結させてなることを
特徴としている。
【0011】このように、一方向可動部と他方向可動部
とはそれぞれ異なる方向に変位するため、例えば、図1
に示すように、コイル69および磁歪素子67を有する
一方向可動部58Bの端部を固定する場合、コイル78
および磁歪素子76を有する他方向可動部59Bの変位
方向は、一方向可動部58Bの変位に応じてシフトする
ことになる。また、他方向可動部59Bもコイル78及
び磁歪素子76によって変位する。鉄などの磁性体で構
成される移動対象55’は、他方向可動部59Bの端部
と磁気的に接続する。この場合移動対象55’は、一方
向可動部58Bの変位及び他方向可動部59Bの変位を
合算した分移動している。この状態からコイル69,コ
イル78の電流を切れば他方向可動部59Bの端部が元
の位置に戻る。移動対象55’は磁気が切断され、その
位置に残る。従って、一方向可動部58Bおよび他方向
可動部59Bの変位に応じて、この移動対象55’を所
定平面内の希望座標に迅速かつ確実に移動できる。しか
も、磁歪素子の変位を利用するため、従来のものに比し
て高力密度が得られ、全体を小型軽量化できる。
とはそれぞれ異なる方向に変位するため、例えば、図1
に示すように、コイル69および磁歪素子67を有する
一方向可動部58Bの端部を固定する場合、コイル78
および磁歪素子76を有する他方向可動部59Bの変位
方向は、一方向可動部58Bの変位に応じてシフトする
ことになる。また、他方向可動部59Bもコイル78及
び磁歪素子76によって変位する。鉄などの磁性体で構
成される移動対象55’は、他方向可動部59Bの端部
と磁気的に接続する。この場合移動対象55’は、一方
向可動部58Bの変位及び他方向可動部59Bの変位を
合算した分移動している。この状態からコイル69,コ
イル78の電流を切れば他方向可動部59Bの端部が元
の位置に戻る。移動対象55’は磁気が切断され、その
位置に残る。従って、一方向可動部58Bおよび他方向
可動部59Bの変位に応じて、この移動対象55’を所
定平面内の希望座標に迅速かつ確実に移動できる。しか
も、磁歪素子の変位を利用するため、従来のものに比し
て高力密度が得られ、全体を小型軽量化できる。
【0012】本発明の請求項2記載のアクチュエータ
は、請求項1記載のものに関し、前記磁歪素子は、素子
本体と非磁歪材料からなる連結部材とを交互に多層状に
配置しかつ直列に連結させてなることを特徴としてい
る。
は、請求項1記載のものに関し、前記磁歪素子は、素子
本体と非磁歪材料からなる連結部材とを交互に多層状に
配置しかつ直列に連結させてなることを特徴としてい
る。
【0013】このように素子本体は、非磁歪材料からな
る連結部材と交互に多層状かつ直列に連結されているた
め、コイルにより生じる磁界で、素子本体がそれぞれ変
位すると、この素子本体の個々の変位を加算したものが
磁歪素子全体の変位となる。したがって、磁歪素子全体
の変位を拡大することができる。
る連結部材と交互に多層状かつ直列に連結されているた
め、コイルにより生じる磁界で、素子本体がそれぞれ変
位すると、この素子本体の個々の変位を加算したものが
磁歪素子全体の変位となる。したがって、磁歪素子全体
の変位を拡大することができる。
【0014】本発明の請求項3記載のアクチュエータ
は、請求項1または2記載のものに関し、前記磁歪素子
および前記コイルを冷却する冷却手段を具備することを
特徴としている。
は、請求項1または2記載のものに関し、前記磁歪素子
および前記コイルを冷却する冷却手段を具備することを
特徴としている。
【0015】これにより、発熱する磁歪素子およびコイ
ルを冷却することができるため、温度上昇による影響を
排除することができる。
ルを冷却することができるため、温度上昇による影響を
排除することができる。
【0016】本発明の請求項4記載のモータは、巻回さ
れたコイルにより生じる磁界で一方向に変位する磁歪素
子を有する一方向可動部と、該一方向可動部に連結され
るとともに、巻回されたコイルにより生じる磁界で前記
一方向に対し所定角度方向に変位する磁歪素子を有する
他方向可動部と、前記一方向可動部の前記他方向可動部
に対し反対側に連結される支持手段とを有する駆動手段
と、前記他方向可動部と前記支持手段とで支持される可
動子と、を具備することを特徴としている。
れたコイルにより生じる磁界で一方向に変位する磁歪素
子を有する一方向可動部と、該一方向可動部に連結され
るとともに、巻回されたコイルにより生じる磁界で前記
一方向に対し所定角度方向に変位する磁歪素子を有する
他方向可動部と、前記一方向可動部の前記他方向可動部
に対し反対側に連結される支持手段とを有する駆動手段
と、前記他方向可動部と前記支持手段とで支持される可
動子と、を具備することを特徴としている。
【0017】このような構成のモータの基本原理を図2
(A)〜(D)を参照して説明する。 (A)まず、初期状態として、一方向可動部58Bおよ
び他方向可動部59Bのそれぞれのコイル69,78を
消磁状態とする。そして、支持手段57で磁性体の可動
子55を支持させる。 (B)次に、他方向可動部59Bの磁歪素子76をコイ
ル78の励磁で変位させることにより該他方向可動部5
9Bを伸長させ可動子55に当接させ及び磁気的に接続
して、該可動子55を支持手段57から離間させる。一
点鎖線は磁気回路を表わす。 (C)一方向可動部58Bの磁歪素子67をコイル69
の励磁で変位させ該一方向可動部58Bを伸長させて、
他方向可動部59Bを移動させることにより可動子55
を移動させる。 (D)他方向可動部59Bの磁歪素子76の変位をコイ
ル78の消磁で戻して該他方向可動部59Bを縮長さ
せ、支持手段57で可動子55を支持させつつ他方向可
動部59Bを可動子55から離間させる。この際、可動
子55と他方向可動部59Bとの磁気的接続も切断され
ている。そして、一方向可動部58Bの磁歪素子67の
変位をコイル69の消磁で戻し該一方向可動部58Bを
縮長させて他方向可動部59Bを逆側に移動させて
(A)の状態に戻す。このような(A)〜(D)の作動
の繰り返しにより、可動子55を直線上で移動させる。
しかも磁歪素子の変位を利用するため、従来の電磁式モ
ータ等に比して高力密度が得られ、また全体を小型軽量
化できる。
(A)〜(D)を参照して説明する。 (A)まず、初期状態として、一方向可動部58Bおよ
び他方向可動部59Bのそれぞれのコイル69,78を
消磁状態とする。そして、支持手段57で磁性体の可動
子55を支持させる。 (B)次に、他方向可動部59Bの磁歪素子76をコイ
ル78の励磁で変位させることにより該他方向可動部5
9Bを伸長させ可動子55に当接させ及び磁気的に接続
して、該可動子55を支持手段57から離間させる。一
点鎖線は磁気回路を表わす。 (C)一方向可動部58Bの磁歪素子67をコイル69
の励磁で変位させ該一方向可動部58Bを伸長させて、
他方向可動部59Bを移動させることにより可動子55
を移動させる。 (D)他方向可動部59Bの磁歪素子76の変位をコイ
ル78の消磁で戻して該他方向可動部59Bを縮長さ
せ、支持手段57で可動子55を支持させつつ他方向可
動部59Bを可動子55から離間させる。この際、可動
子55と他方向可動部59Bとの磁気的接続も切断され
ている。そして、一方向可動部58Bの磁歪素子67の
変位をコイル69の消磁で戻し該一方向可動部58Bを
縮長させて他方向可動部59Bを逆側に移動させて
(A)の状態に戻す。このような(A)〜(D)の作動
の繰り返しにより、可動子55を直線上で移動させる。
しかも磁歪素子の変位を利用するため、従来の電磁式モ
ータ等に比して高力密度が得られ、また全体を小型軽量
化できる。
【0018】本発明の請求項5記載のモータは、巻回さ
れたコイルにより生じる磁界で一方向に変位する磁歪素
子を有する一対の一方向可動部を、変位方向を合わせて
直列に連結させるとともに、これら一対の一方向可動部
の変位方向における両外側に、巻回されたコイルにより
生じる磁界で前記一方向に対し垂直方向に変位する磁歪
素子を有する一対の他方向可動部を連結させてなる駆動
手段と、前記他方向可動部で支持される可動子と、を具
備することを特徴としている。
れたコイルにより生じる磁界で一方向に変位する磁歪素
子を有する一対の一方向可動部を、変位方向を合わせて
直列に連結させるとともに、これら一対の一方向可動部
の変位方向における両外側に、巻回されたコイルにより
生じる磁界で前記一方向に対し垂直方向に変位する磁歪
素子を有する一対の他方向可動部を連結させてなる駆動
手段と、前記他方向可動部で支持される可動子と、を具
備することを特徴としている。
【0019】このような構成のモータの基本原理を図3
(B)〜(E)および図4(F)〜(I)を参照して説
明する。 (B)一の他方向可動部59Bの磁歪素子76Bをコイ
ル78Bの励磁により変位させ、該一の他方向可動部5
9Bを伸長させ磁性体の可動子55に当接させ、磁気的
に接続する。 (C)他の一方向可動部58Aの磁歪素子67Aをコイ
ル69Aの励磁で変位させ該他の一方向可動部58Aを
伸長させておく。 (D)一の一方向可動部58Bの磁歪素子67Bをコイ
ル69Bの励磁で変位させ、該一の一方向側可動部58
Bを伸長させて一の他方向可動部59Bを移動させるこ
とにより、可動子55を移動させる。 (E)他の他方向可動部59Aの磁歪素子76Aをコイ
ル78Aの励磁で変位させ該他の他方向可動部59Aを
伸長させて可動子55に当接させ、磁気的に接続する。 (F)一の他方向可動部59Bの磁歪素子76Bの変位
をコイル78Bの消磁で戻し該一の他方向可動部59B
を縮長させて可動子55から離間させる。この際、可動
子55と他方向可動部59Bとの磁気的接続も切断され
ている。 (G)他の一方向可動部58Aの磁歪素子67Aの変位
をコイル69Aの消磁により戻し該他の一方向可動部5
8Aを縮長させることにより、可動子55を移動させ
る。 (H)一の一方向可動部58Bの磁歪素子67Bの変位
をコイル69Bの消磁で戻し該一の一方向可動部58B
を縮長させる。 (I)一の他方向可動部59Bの磁歪素子76Bをコイ
ル78Bの励磁で変位させ該一の他方向可動部59Bを
伸長させ可動子55に当接させ、磁気的に接続する。 そして、他の他方向可動部59Aの磁歪素子76Aの変
位をコイル78Aの消磁で戻して該他の他方向可動部5
9Aを縮長させて(B)の状態に戻す。以後、(B)〜
(I)の作動を繰り返すことにより、可動子55を直線
上で移動させる。しかも磁歪素子の変位を利用するた
め、従来の電磁式モータ等に比して高力密度が得られ、
全体を小型軽量化できる。
(B)〜(E)および図4(F)〜(I)を参照して説
明する。 (B)一の他方向可動部59Bの磁歪素子76Bをコイ
ル78Bの励磁により変位させ、該一の他方向可動部5
9Bを伸長させ磁性体の可動子55に当接させ、磁気的
に接続する。 (C)他の一方向可動部58Aの磁歪素子67Aをコイ
ル69Aの励磁で変位させ該他の一方向可動部58Aを
伸長させておく。 (D)一の一方向可動部58Bの磁歪素子67Bをコイ
ル69Bの励磁で変位させ、該一の一方向側可動部58
Bを伸長させて一の他方向可動部59Bを移動させるこ
とにより、可動子55を移動させる。 (E)他の他方向可動部59Aの磁歪素子76Aをコイ
ル78Aの励磁で変位させ該他の他方向可動部59Aを
伸長させて可動子55に当接させ、磁気的に接続する。 (F)一の他方向可動部59Bの磁歪素子76Bの変位
をコイル78Bの消磁で戻し該一の他方向可動部59B
を縮長させて可動子55から離間させる。この際、可動
子55と他方向可動部59Bとの磁気的接続も切断され
ている。 (G)他の一方向可動部58Aの磁歪素子67Aの変位
をコイル69Aの消磁により戻し該他の一方向可動部5
8Aを縮長させることにより、可動子55を移動させ
る。 (H)一の一方向可動部58Bの磁歪素子67Bの変位
をコイル69Bの消磁で戻し該一の一方向可動部58B
を縮長させる。 (I)一の他方向可動部59Bの磁歪素子76Bをコイ
ル78Bの励磁で変位させ該一の他方向可動部59Bを
伸長させ可動子55に当接させ、磁気的に接続する。 そして、他の他方向可動部59Aの磁歪素子76Aの変
位をコイル78Aの消磁で戻して該他の他方向可動部5
9Aを縮長させて(B)の状態に戻す。以後、(B)〜
(I)の作動を繰り返すことにより、可動子55を直線
上で移動させる。しかも磁歪素子の変位を利用するた
め、従来の電磁式モータ等に比して高力密度が得られ、
全体を小型軽量化できる。
【0020】本発明の請求項6記載のモータは、巻回さ
れたコイルにより生じる磁界で一方向に変位する磁歪素
子を有する複数対の一方向可動部を、各対毎に磁歪素子
の変位方向を合わせて直列に連結させ、かつ各一対の一
方向可動部を同一平面内で放射状に連結させるととも
に、これら一方向可動部のそれぞれの外側に、巻回され
たコイルにより生じる磁界で前記平面に対し垂直方向に
変位する磁歪素子を有する複数対の他方向可動部を連結
させてなる駆動手段と、前記他方向可動部で支持される
可動子と、を具備することを特徴としている。
れたコイルにより生じる磁界で一方向に変位する磁歪素
子を有する複数対の一方向可動部を、各対毎に磁歪素子
の変位方向を合わせて直列に連結させ、かつ各一対の一
方向可動部を同一平面内で放射状に連結させるととも
に、これら一方向可動部のそれぞれの外側に、巻回され
たコイルにより生じる磁界で前記平面に対し垂直方向に
変位する磁歪素子を有する複数対の他方向可動部を連結
させてなる駆動手段と、前記他方向可動部で支持される
可動子と、を具備することを特徴としている。
【0021】このような構成のモータの基本原理は、一
対の一方向可動部とこれら一対の一方向可動部の外側に
連結される一対の他方向可動部について見てみると、請
求項5記載のモータと同様の(B)〜(I)の作動を繰
り返して可動子を直線上で移動させる。そして、このよ
うな一対の一方向可動部とこれら一対の一方向可動部の
外側に連結される一対の他方向可動部とで構成されるも
のが、各一対の一方向可動部を同一平面内で放射状に連
結させて複数設けられているため、各方向について
(B)〜(I)の作動を繰り返せば、可動子を平面上で
移動させることができる。しかも磁歪素子の変位を利用
するため、従来の電磁式モータ等に比して高力密度が得
られ、全体を小型軽量化できる。
対の一方向可動部とこれら一対の一方向可動部の外側に
連結される一対の他方向可動部について見てみると、請
求項5記載のモータと同様の(B)〜(I)の作動を繰
り返して可動子を直線上で移動させる。そして、このよ
うな一対の一方向可動部とこれら一対の一方向可動部の
外側に連結される一対の他方向可動部とで構成されるも
のが、各一対の一方向可動部を同一平面内で放射状に連
結させて複数設けられているため、各方向について
(B)〜(I)の作動を繰り返せば、可動子を平面上で
移動させることができる。しかも磁歪素子の変位を利用
するため、従来の電磁式モータ等に比して高力密度が得
られ、全体を小型軽量化できる。
【0022】本発明の請求項7記載のモータは、請求項
4乃至6のいずれか一項記載のものに関して、前記他方
向可動部は前記コイルにより生じる磁界で磁気的吸引力
を発生させるものとされ、前記可動子を磁性体で形成し
てなることを特徴としている。
4乃至6のいずれか一項記載のものに関して、前記他方
向可動部は前記コイルにより生じる磁界で磁気的吸引力
を発生させるものとされ、前記可動子を磁性体で形成し
てなることを特徴としている。
【0023】このように、磁歪素子を変位させるコイル
により生じる磁界で可動子を他方向可動部に磁気的に吸
着させることになるため、可動子を正確に移動させるこ
とができる上、可動子を壁面や天井面に沿って移動させ
ることができる。
により生じる磁界で可動子を他方向可動部に磁気的に吸
着させることになるため、可動子を正確に移動させるこ
とができる上、可動子を壁面や天井面に沿って移動させ
ることができる。
【0024】本発明の請求項8記載のモータは、請求項
4乃至7のいずれか一項記載のものに関して、前記駆動
手段を複数配置してなり、これら複数の駆動手段の各コ
イルの励磁位相をずらすことにより前記可動子を連続し
た一定速度で移動させることを特徴としている。
4乃至7のいずれか一項記載のものに関して、前記駆動
手段を複数配置してなり、これら複数の駆動手段の各コ
イルの励磁位相をずらすことにより前記可動子を連続し
た一定速度で移動させることを特徴としている。
【0025】このように、複数の駆動手段の各コイルの
励磁位相をずらすことにより前記可動子を連続した一定
速度で移動させるため、可動子を円滑に移動させること
ができる。
励磁位相をずらすことにより前記可動子を連続した一定
速度で移動させるため、可動子を円滑に移動させること
ができる。
【0026】本発明の露光装置は、投影レンズを介して
マスクパターンの像を基板に露光するものであって、防
振台上に配置され、前記投影レンズを支持するコラム
と、前記コラムとは別体に配置され、前記基板を支持す
る平面モータとを備え、前記平面モータが磁歪素子を利
用してなることを特徴としている。
マスクパターンの像を基板に露光するものであって、防
振台上に配置され、前記投影レンズを支持するコラム
と、前記コラムとは別体に配置され、前記基板を支持す
る平面モータとを備え、前記平面モータが磁歪素子を利
用してなることを特徴としている。
【0027】このように平面モータが磁歪素子を利用し
てなるため、従来の電磁式モータ等を利用する場合に比
して高力密度が得られ、平面モータを小型軽量化でき、
全体を小型軽量化できる。
てなるため、従来の電磁式モータ等を利用する場合に比
して高力密度が得られ、平面モータを小型軽量化でき、
全体を小型軽量化できる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の一の実施の形態につい
て、図3〜図15を参照して以下に説明する。この実施
の形態は平面モータ(モータ)51であり、図5,図6
に示すように、略平板状の鉄等の磁性体からなる支持板
体52と、該支持板体52上に取り付けられた駆動ユニ
ット(駆動手段)53と、該駆動ユニット53の上側を
一部を除き覆う蓋体54(図6では図示略)と、駆動ユ
ニット53上に載置される板状の鉄等の磁性体からなる
可動子55とを有している。
て、図3〜図15を参照して以下に説明する。この実施
の形態は平面モータ(モータ)51であり、図5,図6
に示すように、略平板状の鉄等の磁性体からなる支持板
体52と、該支持板体52上に取り付けられた駆動ユニ
ット(駆動手段)53と、該駆動ユニット53の上側を
一部を除き覆う蓋体54(図6では図示略)と、駆動ユ
ニット53上に載置される板状の鉄等の磁性体からなる
可動子55とを有している。
【0029】まず、駆動ユニット53について説明す
る。駆動ユニット53は、支持体(支持手段)57と、
駆動用可動部(一方向可動部)58A〜58Dと、吸着
用可動部(他方向可動部)59A〜59Dとを有してい
る。
る。駆動ユニット53は、支持体(支持手段)57と、
駆動用可動部(一方向可動部)58A〜58Dと、吸着
用可動部(他方向可動部)59A〜59Dとを有してい
る。
【0030】支持体57は、鉄等の磁性体からなるもの
で、駆動ユニット53の中央に設けられている。支持体
57は、基部61と該基部61より小さい頭部62とを
有しており、これらはともに略四角柱状をなしている。
この支持体57は、頭部62を支持板体52に対し反対
側に配置した状態で、ネジ部材63によって支持板体5
2に固定されている。支持体57には、角筒体64が頭
部62を内側に挿通させた状態で設けられており、また
頭部62の角筒体64から支持板体52に対し反対側に
突出する部分に、シールリング65が取り付けられてい
る。
で、駆動ユニット53の中央に設けられている。支持体
57は、基部61と該基部61より小さい頭部62とを
有しており、これらはともに略四角柱状をなしている。
この支持体57は、頭部62を支持板体52に対し反対
側に配置した状態で、ネジ部材63によって支持板体5
2に固定されている。支持体57には、角筒体64が頭
部62を内側に挿通させた状態で設けられており、また
頭部62の角筒体64から支持板体52に対し反対側に
突出する部分に、シールリング65が取り付けられてい
る。
【0031】駆動用可動部58A〜58Dは、すべて同
一構成のもので、支持体57を中心に、支持板体52と
平行な同一平面内において放射状をなすよう設けられて
いる。駆動用可動部58A〜58Dは、それぞれ、磁歪
素子部(磁歪素子)67と、ボビン68と、コイル69
と、駆動用移動体(一方向移動体)70と、ネジ部材7
1と、バネ部材72とを有している。
一構成のもので、支持体57を中心に、支持板体52と
平行な同一平面内において放射状をなすよう設けられて
いる。駆動用可動部58A〜58Dは、それぞれ、磁歪
素子部(磁歪素子)67と、ボビン68と、コイル69
と、駆動用移動体(一方向移動体)70と、ネジ部材7
1と、バネ部材72とを有している。
【0032】磁歪素子部67は、略四角柱状をなすもの
で、支持板体52に対し垂直をなし且つ隣り合うもの同
士が垂直をなす基部61の四つの側面部61A〜61D
の対応するものに取り付けられている。この取り付け状
態で磁歪素子部67は、四つの側面部61A〜61Dの
対応するものに対し垂直をなして延在する。ボビン68
は、非磁性体からなる略四角筒状のもので、磁歪素子部
67をその内側に挿通させている。
で、支持板体52に対し垂直をなし且つ隣り合うもの同
士が垂直をなす基部61の四つの側面部61A〜61D
の対応するものに取り付けられている。この取り付け状
態で磁歪素子部67は、四つの側面部61A〜61Dの
対応するものに対し垂直をなして延在する。ボビン68
は、非磁性体からなる略四角筒状のもので、磁歪素子部
67をその内側に挿通させている。
【0033】コイル69は、ボビン68に巻回されてお
り、電流が流されることで磁界を発生させる。駆動用移
動体70は、鉄等の磁性体からなるもので、磁歪素子部
67の支持体57に対し反対側に設けられている。
り、電流が流されることで磁界を発生させる。駆動用移
動体70は、鉄等の磁性体からなるもので、磁歪素子部
67の支持体57に対し反対側に設けられている。
【0034】ネジ部材71は、一端側が支持体57に螺
合されており、この状態において、他端側で駆動用移動
体70を磁歪素子部67の延在方向に変位自在となるよ
うに支持している。バネ部材72は、ネジ部材71と駆
動用移動体70との間に介在されており、駆動用移動体
70を支持体57の方向に付勢している。
合されており、この状態において、他端側で駆動用移動
体70を磁歪素子部67の延在方向に変位自在となるよ
うに支持している。バネ部材72は、ネジ部材71と駆
動用移動体70との間に介在されており、駆動用移動体
70を支持体57の方向に付勢している。
【0035】磁歪素子部67は、図7,図8に示すよう
に、略四角筒状の磁歪材料からなる素子本体73a〜7
3fと、略四角筒状の非磁歪材料からなる連結部材74
a〜74eとを有している。そして、素子本体73a〜
73fおよび連結部材74a〜74eは、延在方向に重
なり合った状態で交互に多層状に配置されかつ直列に連
結されている。
に、略四角筒状の磁歪材料からなる素子本体73a〜7
3fと、略四角筒状の非磁歪材料からなる連結部材74
a〜74eとを有している。そして、素子本体73a〜
73fおよび連結部材74a〜74eは、延在方向に重
なり合った状態で交互に多層状に配置されかつ直列に連
結されている。
【0036】具体的には、最も外側に素子本体73a
が、その一端側において支持体57に固定されており、
この素子本体73aの内側に連結部材74aが、その一
端側が該素子本体73aの他端側に固定されて設けられ
ている。そして、この連結部材74aの内側に次の素子
本体73bが、その一端側が該連結部材74aの他端側
に固定されて設けられている。
が、その一端側において支持体57に固定されており、
この素子本体73aの内側に連結部材74aが、その一
端側が該素子本体73aの他端側に固定されて設けられ
ている。そして、この連結部材74aの内側に次の素子
本体73bが、その一端側が該連結部材74aの他端側
に固定されて設けられている。
【0037】同様にして、この素子本体73bの内側に
連結部材74bが、該連結部材74bの内側に素子本体
73cが、該素子本体73cの内側に連結部材74c
が、該連結部材74cの内側に素子本体73dが、それ
ぞれ連結されて設けられており、該素子本体73dの内
側に連結部材74dが、該連結部材74dの内側に素子
本体73eが、該素子本体73eの内側に連結部材74
eが、該連結部材74eの内側に素子本体73fが、そ
れぞれ連結されて設けられている。そして、最も内側の
素子本体73fの支持体57に対し反対の端部に駆動用
移動体70が固定されている。
連結部材74bが、該連結部材74bの内側に素子本体
73cが、該素子本体73cの内側に連結部材74c
が、該連結部材74cの内側に素子本体73dが、それ
ぞれ連結されて設けられており、該素子本体73dの内
側に連結部材74dが、該連結部材74dの内側に素子
本体73eが、該素子本体73eの内側に連結部材74
eが、該連結部材74eの内側に素子本体73fが、そ
れぞれ連結されて設けられている。そして、最も内側の
素子本体73fの支持体57に対し反対の端部に駆動用
移動体70が固定されている。
【0038】ここで、磁歪材料は、図9に示すように、
かけられる磁界の強さが強くなるほど歪み量が大きくな
るように歪むものである。
かけられる磁界の強さが強くなるほど歪み量が大きくな
るように歪むものである。
【0039】コイル69に電流を流してこれを励磁状態
にすると、磁歪素子部67は、素子本体73a〜73f
のすべてがそれぞれ延在方向に伸長することになり、そ
の一方で、連結部材74a〜74eはいずれも伸長しな
い。このため、素子本体73a〜73fのすべての伸び
すなわち変位が加算されることになる。よって、磁歪素
子部67は、このように加算された変位分だけ駆動用移
動体70を支持体57に対し離間する方向に、バネ部材
72の付勢力に抗して移動させる。このとき、駆動用移
動体70は、側面部61A〜61Dのうち、その取り付
けが行われるものに対して垂直に移動する。
にすると、磁歪素子部67は、素子本体73a〜73f
のすべてがそれぞれ延在方向に伸長することになり、そ
の一方で、連結部材74a〜74eはいずれも伸長しな
い。このため、素子本体73a〜73fのすべての伸び
すなわち変位が加算されることになる。よって、磁歪素
子部67は、このように加算された変位分だけ駆動用移
動体70を支持体57に対し離間する方向に、バネ部材
72の付勢力に抗して移動させる。このとき、駆動用移
動体70は、側面部61A〜61Dのうち、その取り付
けが行われるものに対して垂直に移動する。
【0040】他方、コイル69に電流を流すのをやめて
これを消磁状態にすると、磁歪素子部69は、素子本体
73a〜73fのすべてがそれぞれ延在方向に縮長する
ことになり、その一方で、連結部材74a〜74eはい
ずれも縮長しない。このため、素子本体73a〜73f
のすべての縮みすなわち変位が加算されることになる。
よって、このように加算された変位分だけ駆動用移動体
70を支持体57側に、バネ部材72の付勢力と合わせ
て移動させる。このときも、駆動用移動体70は、側面
部61A〜61Dのうち、その取り付けが行われるもの
に対して垂直に移動する。
これを消磁状態にすると、磁歪素子部69は、素子本体
73a〜73fのすべてがそれぞれ延在方向に縮長する
ことになり、その一方で、連結部材74a〜74eはい
ずれも縮長しない。このため、素子本体73a〜73f
のすべての縮みすなわち変位が加算されることになる。
よって、このように加算された変位分だけ駆動用移動体
70を支持体57側に、バネ部材72の付勢力と合わせ
て移動させる。このときも、駆動用移動体70は、側面
部61A〜61Dのうち、その取り付けが行われるもの
に対して垂直に移動する。
【0041】吸着用可動部59A〜59Dは、すべて同
一構成のもので、対応する一の駆動用移動体70の支持
板体52に対し反対側に取り付けられている。吸着用可
動部59A〜59Dは、それぞれ、磁歪素子76と、ボ
ビン77と、コイル78と、吸着用移動体(他方向移動
体)79と、ネジ部材80と、バネ部材81と、シール
リング82とを有している。
一構成のもので、対応する一の駆動用移動体70の支持
板体52に対し反対側に取り付けられている。吸着用可
動部59A〜59Dは、それぞれ、磁歪素子76と、ボ
ビン77と、コイル78と、吸着用移動体(他方向移動
体)79と、ネジ部材80と、バネ部材81と、シール
リング82とを有している。
【0042】磁歪素子76は、略四角柱状をなすもの
で、対応する一の駆動用移動体70の支持板体52に対
し反対側に取り付けられ、この取り付け状態で支持板体
52に垂直をなして延在する。ボビン77は、非磁性体
からなる略四角筒状のもので、磁歪素子76をその内側
に挿通させている。
で、対応する一の駆動用移動体70の支持板体52に対
し反対側に取り付けられ、この取り付け状態で支持板体
52に垂直をなして延在する。ボビン77は、非磁性体
からなる略四角筒状のもので、磁歪素子76をその内側
に挿通させている。
【0043】コイル78は、ボビン77に巻回されてお
り、電流が流されることで磁界を発生させる。吸着用移
動体79は、鉄等の磁性体からなるもので、磁歪素子7
6の駆動用移動体70に対し反対側に設けられている。
り、電流が流されることで磁界を発生させる。吸着用移
動体79は、鉄等の磁性体からなるもので、磁歪素子7
6の駆動用移動体70に対し反対側に設けられている。
【0044】ネジ部材80は、一端側が駆動用移動体7
0に螺合されており、この状態において、他端側で吸着
用移動体79を磁歪素子76の延在方向に変位自在とな
るように支持している。バネ部材81は、ネジ部材80
と吸着用移動体79との間に介在されており、吸着用移
動体79を駆動用移動体70の方向に付勢している。シ
ールリング82は、吸着用移動体79に取り付けられて
いる。
0に螺合されており、この状態において、他端側で吸着
用移動体79を磁歪素子76の延在方向に変位自在とな
るように支持している。バネ部材81は、ネジ部材80
と吸着用移動体79との間に介在されており、吸着用移
動体79を駆動用移動体70の方向に付勢している。シ
ールリング82は、吸着用移動体79に取り付けられて
いる。
【0045】コイル78に電流を流してこれを励磁状態
にすると、磁歪素子76は、延在方向に伸長するよう変
位し、この変位分だけ吸着用移動体79を支持板体52
に対し反対側に、バネ部材81の付勢力に抗して移動さ
せる。このとき吸着用移動体79は支持板体52に対し
垂直に移動する。
にすると、磁歪素子76は、延在方向に伸長するよう変
位し、この変位分だけ吸着用移動体79を支持板体52
に対し反対側に、バネ部材81の付勢力に抗して移動さ
せる。このとき吸着用移動体79は支持板体52に対し
垂直に移動する。
【0046】他方、コイル78に電流を流すのをやめて
これを消磁状態にすると、磁歪素子76は、延在方向に
縮長するよう変位し、この変位分だけ吸着用移動体79
を支持板体52側に、バネ部材81の付勢力と合わせて
移動させる。このときも吸着用移動体79は支持板体5
2に対し垂直に移動する。
これを消磁状態にすると、磁歪素子76は、延在方向に
縮長するよう変位し、この変位分だけ吸着用移動体79
を支持板体52側に、バネ部材81の付勢力と合わせて
移動させる。このときも吸着用移動体79は支持板体5
2に対し垂直に移動する。
【0047】ここで、吸着用可動部59A〜59Dは、
少なくとも伸長状態で、支持体57の頭部62の上端よ
り支持板体52に対し反対側に位置する。
少なくとも伸長状態で、支持体57の頭部62の上端よ
り支持板体52に対し反対側に位置する。
【0048】以上により、駆動ユニット53は、巻回さ
れたコイル69により生じる磁界で一方向に変位する磁
歪素子部67を有する一対の駆動用可動部58A,58
Bおよび一対の駆動用可動部58C,58Dの複数対
を、各対毎に磁歪素子部67の変位方向を合わせて直列
に連結させた構造となる。しかも、各一対の駆動用可動
部58A,58Bおよび駆動用可動部58C,58Dを
同一平面内で放射状に連結させるとともに、これら駆動
用可動部58A〜58Dのそれぞれの外側に、巻回され
たコイル78により生じる磁界で前記平面に対し垂直方
向に変位する磁歪素子76を有する吸着用可動部59
A,59Bおよび吸着用可動部59C,59Dの複数対
を連結させた構造となる。
れたコイル69により生じる磁界で一方向に変位する磁
歪素子部67を有する一対の駆動用可動部58A,58
Bおよび一対の駆動用可動部58C,58Dの複数対
を、各対毎に磁歪素子部67の変位方向を合わせて直列
に連結させた構造となる。しかも、各一対の駆動用可動
部58A,58Bおよび駆動用可動部58C,58Dを
同一平面内で放射状に連結させるとともに、これら駆動
用可動部58A〜58Dのそれぞれの外側に、巻回され
たコイル78により生じる磁界で前記平面に対し垂直方
向に変位する磁歪素子76を有する吸着用可動部59
A,59Bおよび吸着用可動部59C,59Dの複数対
を連結させた構造となる。
【0049】そして、図10に示すように、以上のよう
な構成の駆動ユニット53が多数、支持板体52上に取
り付けられている。ここで、各駆動ユニット53は、そ
れぞれの支持体57が、互いに直交しかつ均等間隔をな
す格子の一つおきの交点位置に配置されている。また、
各駆動ユニット53は、それぞれの磁歪素子部67が延
在方向を前記格子の線分に一致させるように向きが決め
られている。これら複数の駆動ユニット53は基本的に
は制御装置88で同様の制御が行われる。
な構成の駆動ユニット53が多数、支持板体52上に取
り付けられている。ここで、各駆動ユニット53は、そ
れぞれの支持体57が、互いに直交しかつ均等間隔をな
す格子の一つおきの交点位置に配置されている。また、
各駆動ユニット53は、それぞれの磁歪素子部67が延
在方向を前記格子の線分に一致させるように向きが決め
られている。これら複数の駆動ユニット53は基本的に
は制御装置88で同様の制御が行われる。
【0050】蓋体54は、上記のように配置された駆動
ユニット53の上部に配置されるもので、穴部84が多
数形成されている。これら穴部84は、すべての駆動ユ
ニット53の支持体57の頭部62および吸着用移動体
79を挿通させるものである。このように頭部62およ
び吸着用移動体79を穴部84に挿通させた状態で、蓋
体54から、頭部62の支持板部52に平行な端面62
aと、吸着用移動体79の支持板部52に平行な端面7
9aとが突出する。
ユニット53の上部に配置されるもので、穴部84が多
数形成されている。これら穴部84は、すべての駆動ユ
ニット53の支持体57の頭部62および吸着用移動体
79を挿通させるものである。このように頭部62およ
び吸着用移動体79を穴部84に挿通させた状態で、蓋
体54から、頭部62の支持板部52に平行な端面62
aと、吸着用移動体79の支持板部52に平行な端面7
9aとが突出する。
【0051】穴部84と頭部62との隙間はシールリン
グ65で、穴部84と吸着用移動体79との隙間はシー
ルリング82で、それぞれシールされている。これによ
り、支持板体52と蓋体54との間に、支持板体52の
方向および蓋体54の方向に閉塞された空間部86が形
成されている。
グ65で、穴部84と吸着用移動体79との隙間はシー
ルリング82で、それぞれシールされている。これによ
り、支持板体52と蓋体54との間に、支持板体52の
方向および蓋体54の方向に閉塞された空間部86が形
成されている。
【0052】平面モータ51の側部には、冷却媒体導入
手段(冷却手段)87が設けられている。この冷却媒体
導入手段87は、空間部86に側方から冷却媒体を流し
て、磁歪素子部67、磁歪素子76およびコイル69,
78を冷却する。この冷却媒体導入手段87は、平面モ
ータ51の作動中に、例えば常時冷却媒体を空間部86
に流す。
手段(冷却手段)87が設けられている。この冷却媒体
導入手段87は、空間部86に側方から冷却媒体を流し
て、磁歪素子部67、磁歪素子76およびコイル69,
78を冷却する。この冷却媒体導入手段87は、平面モ
ータ51の作動中に、例えば常時冷却媒体を空間部86
に流す。
【0053】ここで、駆動用可動部58A〜58Dの変
位による吸着用可動部59A〜59Dの、支持板部52
に沿う方向の蓋体54に対する変位は、シールリング8
2が変形することにより許容されるようになっている。
位による吸着用可動部59A〜59Dの、支持板部52
に沿う方向の蓋体54に対する変位は、シールリング8
2が変形することにより許容されるようになっている。
【0054】すべての駆動用可動部58A〜58Dのコ
イル69およびすべての吸着用可動部59A〜59Dの
コイル78は、制御装置88に電気的に接続されてい
る。これにより、すべてのコイル69およびコイル78
は、制御装置88でそれぞれの励磁・消磁および電流値
等が制御される。
イル69およびすべての吸着用可動部59A〜59Dの
コイル78は、制御装置88に電気的に接続されてい
る。これにより、すべてのコイル69およびコイル78
は、制御装置88でそれぞれの励磁・消磁および電流値
等が制御される。
【0055】可動子55は、少なくとも駆動ユニット5
3側に配置される面部55aが平坦面とされており、上
記した多数の駆動ユニット53上を、常に複数の駆動ユ
ニット53に跨がるようにして支持板体52に平行に移
動することになる。
3側に配置される面部55aが平坦面とされており、上
記した多数の駆動ユニット53上を、常に複数の駆動ユ
ニット53に跨がるようにして支持板体52に平行に移
動することになる。
【0056】なお、図10においては、可動子55に移
動対象物としてウエハ(基板)Wが図示せぬ静電吸着等
の吸着機構等を介して固定されており、よって、この平
面モータ51は、可動子55を移動させることでウエハ
Wを移動させるようになっている。
動対象物としてウエハ(基板)Wが図示せぬ静電吸着等
の吸着機構等を介して固定されており、よって、この平
面モータ51は、可動子55を移動させることでウエハ
Wを移動させるようになっている。
【0057】次に、以上のような構成の平面モータ51
の制御装置88による作動制御について図3および図4
を参照して説明する。まず、一つの駆動ユニット53
の、互いに変位方向が同じ一対の駆動用可動部58A,
58Bと、これら一対の駆動用可動部58A,58Bの
外側に連結される一対の吸着用可動部59A,59Bと
について説明する。ここでは、可動子55を吸着用可動
部59Aの方向から吸着用可動部59Bの方向に移動さ
せるものとする。
の制御装置88による作動制御について図3および図4
を参照して説明する。まず、一つの駆動ユニット53
の、互いに変位方向が同じ一対の駆動用可動部58A,
58Bと、これら一対の駆動用可動部58A,58Bの
外側に連結される一対の吸着用可動部59A,59Bと
について説明する。ここでは、可動子55を吸着用可動
部59Aの方向から吸着用可動部59Bの方向に移動さ
せるものとする。
【0058】なお、この説明と図3および図4とにおい
ては、説明の便宜上、駆動用可動部58Aを構成するも
のには符号に「A」を、吸着用可動部59Aを構成する
ものにも符号に「A」をそれぞれ付す。同様に、駆動用
可動部58Bを構成するものには符号に「B」を、吸着
用可動部59Bを構成するものにも符号に「B」をそれ
ぞれ付す。また一点鎖線は、磁気回路を示す。
ては、説明の便宜上、駆動用可動部58Aを構成するも
のには符号に「A」を、吸着用可動部59Aを構成する
ものにも符号に「A」をそれぞれ付す。同様に、駆動用
可動部58Bを構成するものには符号に「B」を、吸着
用可動部59Bを構成するものにも符号に「B」をそれ
ぞれ付す。また一点鎖線は、磁気回路を示す。
【0059】図3(A)は、すべてのコイル69A,6
9B,78A,78Bが消磁された初期状態である。
9B,78A,78Bが消磁された初期状態である。
【0060】この初期状態から、まず、図3(B)に示
すように、可動子55の進行方向(以下、単に進行方向
と称す)における前側の吸着用可動部59Bのコイル7
8Bを励磁状態とする(ステップ1)。これにより、該
吸着用可動部59Bの磁歪素子76Bが伸長して該吸着
用移動体79Bが可動子55に当接する。それとともに
吸着用移動体79Bが可動子55を磁気的吸引力で吸着
させる。このとき、支持板体52、駆動用移動体70
B、磁歪素子76B、吸着用移動体79B、可動子55
および支持体57を流れる主磁束φ90が生じる。
すように、可動子55の進行方向(以下、単に進行方向
と称す)における前側の吸着用可動部59Bのコイル7
8Bを励磁状態とする(ステップ1)。これにより、該
吸着用可動部59Bの磁歪素子76Bが伸長して該吸着
用移動体79Bが可動子55に当接する。それとともに
吸着用移動体79Bが可動子55を磁気的吸引力で吸着
させる。このとき、支持板体52、駆動用移動体70
B、磁歪素子76B、吸着用移動体79B、可動子55
および支持体57を流れる主磁束φ90が生じる。
【0061】なお、このとき、この駆動ユニット53の
吸着用移動体79Bおよびこれと同じ制御が実行される
他の駆動ユニット53の進行方向前側の吸着用移動体7
9Bの複数で可動子55を支持することができる。
吸着用移動体79Bおよびこれと同じ制御が実行される
他の駆動ユニット53の進行方向前側の吸着用移動体7
9Bの複数で可動子55を支持することができる。
【0062】次に、図3(C)に示すように、進行方向
後側の駆動用可動部58Aのコイル69Aを励磁状態と
する(ステップ2)。すると、駆動用可動部58Aの磁
歪素子部67Aが伸長して進行方向後側の吸着用可動部
59Aを進行方向後側に移動させる。このとき、支持板
体52、支持体57、磁歪素子部67Aおよび駆動用移
動体70Aを流れる主磁束φ91が生じる。
後側の駆動用可動部58Aのコイル69Aを励磁状態と
する(ステップ2)。すると、駆動用可動部58Aの磁
歪素子部67Aが伸長して進行方向後側の吸着用可動部
59Aを進行方向後側に移動させる。このとき、支持板
体52、支持体57、磁歪素子部67Aおよび駆動用移
動体70Aを流れる主磁束φ91が生じる。
【0063】続いて、図3(D)に示すように、進行方
向前側の駆動用可動部58Bのコイル69Bを励磁状態
とする(ステップ3)。すると、駆動用可動部58Bの
磁歪素子部67Bが伸長して、進行方向前側の吸着用可
動部59Bを進行方向前側に移動させる。これにより、
この吸着用可動部59Bに吸着されていた可動子55が
前に進む。このとき、支持板体52、駆動用移動体70
B、磁歪素子部67Bおよび支持体57を流れる主磁束
φ92が生じる。
向前側の駆動用可動部58Bのコイル69Bを励磁状態
とする(ステップ3)。すると、駆動用可動部58Bの
磁歪素子部67Bが伸長して、進行方向前側の吸着用可
動部59Bを進行方向前側に移動させる。これにより、
この吸着用可動部59Bに吸着されていた可動子55が
前に進む。このとき、支持板体52、駆動用移動体70
B、磁歪素子部67Bおよび支持体57を流れる主磁束
φ92が生じる。
【0064】次に、図3(E)に示すように、進行方向
後側の吸着用可動部59Aのコイル78Aを励磁状態と
する(ステップ4)。これにより、該吸着用可動部59
Aの磁歪素子76Aが伸長して吸着用移動体79Aが可
動子55に当接する。それとともに吸着用移動体79A
が可動子55を磁気的吸引力で吸着させる。このとき、
支持板体52、支持体57、可動子55、吸着用移動体
79A、磁歪素子76Aおよび駆動用移動体70Aを流
れる主磁束φ93が生じる。なお、このとき、この駆動
ユニット53の吸着用移動体79Aおよびこれと同じ制
御が実行される他の駆動ユニット53の進行方向後側の
吸着用移動体79Aの複数で可動子55を支持すること
ができる。
後側の吸着用可動部59Aのコイル78Aを励磁状態と
する(ステップ4)。これにより、該吸着用可動部59
Aの磁歪素子76Aが伸長して吸着用移動体79Aが可
動子55に当接する。それとともに吸着用移動体79A
が可動子55を磁気的吸引力で吸着させる。このとき、
支持板体52、支持体57、可動子55、吸着用移動体
79A、磁歪素子76Aおよび駆動用移動体70Aを流
れる主磁束φ93が生じる。なお、このとき、この駆動
ユニット53の吸着用移動体79Aおよびこれと同じ制
御が実行される他の駆動ユニット53の進行方向後側の
吸着用移動体79Aの複数で可動子55を支持すること
ができる。
【0065】続いて、図4(F)に示すように、進行方
向前側の吸着用可動部59Bのコイル78Bを消磁状態
とする(ステップ5)。これにより、該吸着用可動部5
9Bの磁歪素子76Bが縮長して、該吸着用移動体79
Bが可動子55との吸着を解除するとともに該可動子5
5から離間する。
向前側の吸着用可動部59Bのコイル78Bを消磁状態
とする(ステップ5)。これにより、該吸着用可動部5
9Bの磁歪素子76Bが縮長して、該吸着用移動体79
Bが可動子55との吸着を解除するとともに該可動子5
5から離間する。
【0066】次に、図4(G)に示すように、進行方向
後側の駆動用可動部58Aのコイル69Aを消磁状態と
する(ステップ6)。すると、駆動用可動部58Aの磁
歪素子67Aが縮長して進行方向後側の吸着用可動部5
9Aを進行方向前側に移動させる。これにより、この進
行方向後側の吸着用可動部59Aに吸着されていた可動
子55が前に進む。
後側の駆動用可動部58Aのコイル69Aを消磁状態と
する(ステップ6)。すると、駆動用可動部58Aの磁
歪素子67Aが縮長して進行方向後側の吸着用可動部5
9Aを進行方向前側に移動させる。これにより、この進
行方向後側の吸着用可動部59Aに吸着されていた可動
子55が前に進む。
【0067】続いて、図4(H)に示すように、進行方
向前側の駆動用可動部58Bのコイル69Bを消磁状態
とする(ステップ7)。すると、駆動用可動部58Bの
磁歪素子部67Bが縮長して進行方向前側の吸着用可動
部59Bを進行方向後側に移動させる。
向前側の駆動用可動部58Bのコイル69Bを消磁状態
とする(ステップ7)。すると、駆動用可動部58Bの
磁歪素子部67Bが縮長して進行方向前側の吸着用可動
部59Bを進行方向後側に移動させる。
【0068】次に、図4(I)に示すように、進行方向
前側の吸着用可動部59Bのコイル78Bを励磁状態と
する(ステップ8)。これにより、該進行方向前側の吸
着用可動部59Bの磁歪素子76Bが伸長して、吸着用
移動体79Bが可動子55に当接しこれを吸着させる。
前側の吸着用可動部59Bのコイル78Bを励磁状態と
する(ステップ8)。これにより、該進行方向前側の吸
着用可動部59Bの磁歪素子76Bが伸長して、吸着用
移動体79Bが可動子55に当接しこれを吸着させる。
【0069】続いて、進行方向後側の吸着用可動部59
Aのコイル78Aを消磁状態とし、吸着用可動部59A
の磁歪素子76Aを縮長させて吸着用移動体79Aを可
動子55から離間させて、ステップ1の状態となる。以
上のようなステップ1〜ステップ8の繰り返しにより可
動子55を直線上で移動させることになる。
Aのコイル78Aを消磁状態とし、吸着用可動部59A
の磁歪素子76Aを縮長させて吸着用移動体79Aを可
動子55から離間させて、ステップ1の状態となる。以
上のようなステップ1〜ステップ8の繰り返しにより可
動子55を直線上で移動させることになる。
【0070】なお、以上においては、説明の便宜上各作
動を別々に行う場合を例に上げたが、可能な限り各作動
を同時に行うことにより、可動子55の移動速度を増大
させることができる。例えば、上記したステップ2の作
動を、ステップ1の作動またはステップ3の作動と同時
に行ったり、ステップ7の作動をステップ6の作動と同
時に行うこと等が可能である。
動を別々に行う場合を例に上げたが、可能な限り各作動
を同時に行うことにより、可動子55の移動速度を増大
させることができる。例えば、上記したステップ2の作
動を、ステップ1の作動またはステップ3の作動と同時
に行ったり、ステップ7の作動をステップ6の作動と同
時に行うこと等が可能である。
【0071】他方、駆動ユニット53の、上記とは変位
方向が異なる一対の駆動用可動部58C,58Dとこれ
ら一対の駆動用可動部58C,58Dの外側に連結され
る一対の吸着用可動部59C,59Dとについても、上
記と同様にして可動子55を直線上で移動させる。これ
により、支持板部52と平行な平面上で可動子55を移
動させることになる。
方向が異なる一対の駆動用可動部58C,58Dとこれ
ら一対の駆動用可動部58C,58Dの外側に連結され
る一対の吸着用可動部59C,59Dとについても、上
記と同様にして可動子55を直線上で移動させる。これ
により、支持板部52と平行な平面上で可動子55を移
動させることになる。
【0072】ここで、このような駆動ユニット53が複
数設けられているため、制御装置88が複数の駆動ユニ
ット53で各コイル69,78の励磁位相をずらすこと
により、可動子55を連続した一定速度で移動させるこ
ともできる。
数設けられているため、制御装置88が複数の駆動ユニ
ット53で各コイル69,78の励磁位相をずらすこと
により、可動子55を連続した一定速度で移動させるこ
ともできる。
【0073】例えば、制御装置88が、一の駆動ユニッ
ト53の一の駆動用可動部58Bで可動子55を移動さ
せ終わると同時に、他の駆動ユニット53の一の駆動用
可動部58Bで可動子55の移動を開始させる。そし
て、該他の駆動ユニット53の一の駆動用可動部58B
での可動子55の移動が終わると同時に、前記一の駆動
ユニット53の他の駆動用可動部58Aで可動子55の
移動を開始させる。さらに、該一の駆動ユニット53の
他の駆動用可動部58Aでの可動子55の移動が終わる
と同時に、前記他の駆動ユニット53の他の駆動用可動
部58Aで可動子55の移動を開始させる。そして、該
他の駆動ユニット53の他の駆動用可動部58Aでの可
動子55の移動が終わると同時に、前記一の駆動ユニッ
ト53の一の駆動用可動部58Bで可動子55の移動を
開始させる。以上の作動を実現するように、コイル6
9,78の励磁位相を異ならせるのである。
ト53の一の駆動用可動部58Bで可動子55を移動さ
せ終わると同時に、他の駆動ユニット53の一の駆動用
可動部58Bで可動子55の移動を開始させる。そし
て、該他の駆動ユニット53の一の駆動用可動部58B
での可動子55の移動が終わると同時に、前記一の駆動
ユニット53の他の駆動用可動部58Aで可動子55の
移動を開始させる。さらに、該一の駆動ユニット53の
他の駆動用可動部58Aでの可動子55の移動が終わる
と同時に、前記他の駆動ユニット53の他の駆動用可動
部58Aで可動子55の移動を開始させる。そして、該
他の駆動ユニット53の他の駆動用可動部58Aでの可
動子55の移動が終わると同時に、前記一の駆動ユニッ
ト53の一の駆動用可動部58Bで可動子55の移動を
開始させる。以上の作動を実現するように、コイル6
9,78の励磁位相を異ならせるのである。
【0074】ここで、磁歪素子部67はコイル69によ
り生じる磁界の強さに応じて変位量が変更制御可能であ
るため、例えば、駆動用可動部58A〜58Dのコイル
69への磁界の強さを制御することにより可動子55の
移動量を微量とすれば、移動平面内における位置決めを
精密に行うことができる。
り生じる磁界の強さに応じて変位量が変更制御可能であ
るため、例えば、駆動用可動部58A〜58Dのコイル
69への磁界の強さを制御することにより可動子55の
移動量を微量とすれば、移動平面内における位置決めを
精密に行うことができる。
【0075】また、磁歪素子76もコイル78により生
じる磁界の強さに応じて変位量が変更制御可能であるた
め、吸着用駆動部59A〜59Dのコイル78への磁界
の強さを制御すれば可動子55の支持板体52に対し垂
直な方向の位置を調整することができる。加えて、可動
子55を同時に支持する複数の吸着用可動部59A〜5
9Dについてそれぞれの高さを順次異ならせることによ
り、可動子55に支持板体52に対する傾斜を与えるこ
とができる。
じる磁界の強さに応じて変位量が変更制御可能であるた
め、吸着用駆動部59A〜59Dのコイル78への磁界
の強さを制御すれば可動子55の支持板体52に対し垂
直な方向の位置を調整することができる。加えて、可動
子55を同時に支持する複数の吸着用可動部59A〜5
9Dについてそれぞれの高さを順次異ならせることによ
り、可動子55に支持板体52に対する傾斜を与えるこ
とができる。
【0076】次に、各コイル69,78へ流す制御電流
を交流とする場合について説明する。ここでは、進行方
向前側の駆動用可動部58Bのコイル69および進行方
向前側の吸着用可動部59Bのコイル78に対しての制
御電流を一例として図5、図11〜図14を参照して説
明する。
を交流とする場合について説明する。ここでは、進行方
向前側の駆動用可動部58Bのコイル69および進行方
向前側の吸着用可動部59Bのコイル78に対しての制
御電流を一例として図5、図11〜図14を参照して説
明する。
【0077】駆動用可動部58Bのコイル69に対し図
11(A)に示すような交流電流を与える(図11
(A)においては横軸が時間、縦軸が電流値)。
11(A)に示すような交流電流を与える(図11
(A)においては横軸が時間、縦軸が電流値)。
【0078】すると、駆動用可動部58Bの磁歪素子部
67には図11(B)に示すような、正側の交流電流に
対してはこれと略類似する波形の力が発生し、負側の交
流電流に対してはこれを正側に反転させたものと略類似
する波形の力が発生する(図11(B)においては横軸
が時間、縦軸が発生力)。さらに、磁歪素子部67には
図11(C)に示すような、発生力と略類似する波形の
変位が生じる(図11(C)においては横軸が時間、縦
軸が変位)。但し、この変位は、図11(C)から明ら
かなように、交流の絶対値が最大の位置から0に至る範
囲の中央時点(図11に示す時点c)で略最大となる。
67には図11(B)に示すような、正側の交流電流に
対してはこれと略類似する波形の力が発生し、負側の交
流電流に対してはこれを正側に反転させたものと略類似
する波形の力が発生する(図11(B)においては横軸
が時間、縦軸が発生力)。さらに、磁歪素子部67には
図11(C)に示すような、発生力と略類似する波形の
変位が生じる(図11(C)においては横軸が時間、縦
軸が変位)。但し、この変位は、図11(C)から明ら
かなように、交流の絶対値が最大の位置から0に至る範
囲の中央時点(図11に示す時点c)で略最大となる。
【0079】他方、吸着用可動部59Bのコイル78に
対し図11(D)に示すような交流電流に中間所定範囲
の波形が平坦となる処理をした電流を与える(図11
(D)においては横軸が時間、縦軸が電流値)。
対し図11(D)に示すような交流電流に中間所定範囲
の波形が平坦となる処理をした電流を与える(図11
(D)においては横軸が時間、縦軸が電流値)。
【0080】すると、吸着用可動部59Bの磁歪素子7
6には図11(E)に示すような、正側の電流に対して
はこれと略類似する波形の力が発生し、負側の電流に対
してはこれを正側に反転させたものと略類似する波形の
力が発生する(図11(E)においては横軸が時間、縦
軸が発生力)。さらに、磁歪素子76には図11(F)
に示すような、発生力と略類似する形態の変位が生じる
ことになる(図11(F)においては横軸が時間、縦軸
が変位)。そして、この変位は、図11(F)から明ら
かなように、電流の絶対値が最大の平坦な範囲(図11
に示す時点b〜cの範囲)で最大となる。
6には図11(E)に示すような、正側の電流に対して
はこれと略類似する波形の力が発生し、負側の電流に対
してはこれを正側に反転させたものと略類似する波形の
力が発生する(図11(E)においては横軸が時間、縦
軸が発生力)。さらに、磁歪素子76には図11(F)
に示すような、発生力と略類似する形態の変位が生じる
ことになる(図11(F)においては横軸が時間、縦軸
が変位)。そして、この変位は、図11(F)から明ら
かなように、電流の絶対値が最大の平坦な範囲(図11
に示す時点b〜cの範囲)で最大となる。
【0081】このため、これらの電流を駆動用可動部5
8Bのコイル69および吸着用可動部59Bのコイル7
8に対し同時に与えると、図12に示すように吸着用可
動部59Bが移動する。すなわち、まず、時点aから駆
動用可動部58B(図12においては図示略)および吸
着用可動部59Bが共に伸長を開始する。そして、時点
bにおいて吸着用可動部59Bが可動子55に接触して
これを吸着して伸長を停止させる。続いて、この状態の
まま駆動用可動部58Bがさらに伸長することで吸着用
可動部59Bが移動し可動子55が移動する。
8Bのコイル69および吸着用可動部59Bのコイル7
8に対し同時に与えると、図12に示すように吸着用可
動部59Bが移動する。すなわち、まず、時点aから駆
動用可動部58B(図12においては図示略)および吸
着用可動部59Bが共に伸長を開始する。そして、時点
bにおいて吸着用可動部59Bが可動子55に接触して
これを吸着して伸長を停止させる。続いて、この状態の
まま駆動用可動部58Bがさらに伸長することで吸着用
可動部59Bが移動し可動子55が移動する。
【0082】そして、時点cに至ると駆動用可動部58
Bおよび吸着用可動部59Bが共に縮長を開始し、よっ
て、吸着用可動部59Bが可動子55への吸着を解除す
るとともに該可動子55から離間する。さらに駆動用可
動部58Bが縮長して吸着用可動部59Bは時点dにお
いて時点aと同じ状態に戻ることになる。
Bおよび吸着用可動部59Bが共に縮長を開始し、よっ
て、吸着用可動部59Bが可動子55への吸着を解除す
るとともに該可動子55から離間する。さらに駆動用可
動部58Bが縮長して吸着用可動部59Bは時点dにお
いて時点aと同じ状態に戻ることになる。
【0083】これを図11の特性線図に基づいて説明す
る。まず、吸着用可動部59Bのコイル78への電流の
絶対値が最大の時点b〜cの範囲で、可動子55が吸着
用可動部59Bに吸着されることになる。そして、この
状態においてのみ可動子55に駆動用可動部58Bによ
る推力が発生することになる。
る。まず、吸着用可動部59Bのコイル78への電流の
絶対値が最大の時点b〜cの範囲で、可動子55が吸着
用可動部59Bに吸着されることになる。そして、この
状態においてのみ可動子55に駆動用可動部58Bによ
る推力が発生することになる。
【0084】よって、図11(B)の時点b〜cの範囲
に示される磁歪素子部67の発生力のみが、図13
(A)に示すように可動子55に推力として発生する
(図13(A)においては横軸が時間、縦軸が推力)。
そして、図11(C)の時点b〜cの範囲に示される磁
歪素子部67の変位のみが、図13(B)に示すように
可動子55に変位として与えられることになる(図13
(B)においては横軸が時間、縦軸が変位)。
に示される磁歪素子部67の発生力のみが、図13
(A)に示すように可動子55に推力として発生する
(図13(A)においては横軸が時間、縦軸が推力)。
そして、図11(C)の時点b〜cの範囲に示される磁
歪素子部67の変位のみが、図13(B)に示すように
可動子55に変位として与えられることになる(図13
(B)においては横軸が時間、縦軸が変位)。
【0085】なお、図13に示した一の駆動ユニット5
3の駆動用可動部58Bを変位させる変位作動が途切れ
る状態に対して、近接する他の駆動ユニット53の駆動
用可動部58Bを変位させる変位作動を重ね合わせる。
これは、一の駆動ユニット53に対して、近接する他の
駆動ユニット53のコイル69,78への電流の位相を
異ならせることで可能となる。すると、図14(A)に
示すように可動子55に対し推力を連続的に発生させ、
図14(B)に示すように可動子55を連続的に変位さ
せることができる。
3の駆動用可動部58Bを変位させる変位作動が途切れ
る状態に対して、近接する他の駆動ユニット53の駆動
用可動部58Bを変位させる変位作動を重ね合わせる。
これは、一の駆動ユニット53に対して、近接する他の
駆動ユニット53のコイル69,78への電流の位相を
異ならせることで可能となる。すると、図14(A)に
示すように可動子55に対し推力を連続的に発生させ、
図14(B)に示すように可動子55を連続的に変位さ
せることができる。
【0086】なお、以上においては、便宜上、進行方向
前側の駆動用可動部58Bのコイル69と進行方向前側
の吸着用可動部59Bのコイル78に対しての制御電流
を例にとり説明した。このため、進行方向後側の駆動用
可動部58Aおよび吸着用可動部59Aの制御電流につ
いては考慮していないが、これらの制御電流も合わせて
制御することで、より早い速度で可動子55を連続的に
移動させることができる。
前側の駆動用可動部58Bのコイル69と進行方向前側
の吸着用可動部59Bのコイル78に対しての制御電流
を例にとり説明した。このため、進行方向後側の駆動用
可動部58Aおよび吸着用可動部59Aの制御電流につ
いては考慮していないが、これらの制御電流も合わせて
制御することで、より早い速度で可動子55を連続的に
移動させることができる。
【0087】以上に述べた平面モータ51によれば、磁
歪素子の変位を利用するため、従来の電磁式モータ等に
比して高力密度が得られ、全体を小型軽量化できる。加
えて、可動子55は磁性体を薄板形状とするだけであ
り、また全体としても簡素な構成とすることができるた
め、この点からも、従来の電磁式モータ等に比して高力
密度が得られ、全体を小型軽量化できる。
歪素子の変位を利用するため、従来の電磁式モータ等に
比して高力密度が得られ、全体を小型軽量化できる。加
えて、可動子55は磁性体を薄板形状とするだけであ
り、また全体としても簡素な構成とすることができるた
め、この点からも、従来の電磁式モータ等に比して高力
密度が得られ、全体を小型軽量化できる。
【0088】また、可動子55を磁気的吸引力により吸
着用可動部59A〜59Dで吸着して移動させるもので
あるため、可動子55を正確に移動させることができる
上、可動子55を壁面や天井面に沿って移動させること
もできる。
着用可動部59A〜59Dで吸着して移動させるもので
あるため、可動子55を正確に移動させることができる
上、可動子55を壁面や天井面に沿って移動させること
もできる。
【0089】さらに、駆動用可動部58A〜58Dの磁
歪素子部67は、磁歪材料からなる素子本体73a〜7
3fと非磁歪材料からなる連結部材74a〜74eとが
交互に多層状かつ直列に連結されて構成されている。こ
のため、素子本体73a〜73fの個々の変位を加算し
たものが磁歪素子部67の全体の変位となり、よって、
磁歪素子部67の全体の変位を拡大することができる。
歪素子部67は、磁歪材料からなる素子本体73a〜7
3fと非磁歪材料からなる連結部材74a〜74eとが
交互に多層状かつ直列に連結されて構成されている。こ
のため、素子本体73a〜73fの個々の変位を加算し
たものが磁歪素子部67の全体の変位となり、よって、
磁歪素子部67の全体の変位を拡大することができる。
【0090】加えて、冷却媒体導入手段87が支持板体
52と蓋体54との間の空間部86に冷却媒体を流し
て、磁歪素子部67、磁歪素子76およびコイル69,
78を冷却するため、温度上昇による影響を排除するこ
とができる。
52と蓋体54との間の空間部86に冷却媒体を流し
て、磁歪素子部67、磁歪素子76およびコイル69,
78を冷却するため、温度上昇による影響を排除するこ
とができる。
【0091】上記した平面モータ51は、例えば、露光
装置に適用することができる。この露光装置に適用する
例について図15を参照して説明する。まず、露光装置
95は、防振台97と、第1コラム98と、投影レンズ
PLと、第2コラム99と、レチクルステージ100
と、レチクルRと、第3コラム102と、上記した平面
モータ51とを有している。
装置に適用することができる。この露光装置に適用する
例について図15を参照して説明する。まず、露光装置
95は、防振台97と、第1コラム98と、投影レンズ
PLと、第2コラム99と、レチクルステージ100
と、レチクルRと、第3コラム102と、上記した平面
モータ51とを有している。
【0092】防振台97は、防振を行うもので、複数の
ものが設置面としての床上の所定位置に設置されてい
る。第1コラム98は、すべての脚部96がそれぞれ対
応する防振台97の上に載置されている。投影レンズP
Lは、第1コラム98の上板の中央部に固定されてい
る。
ものが設置面としての床上の所定位置に設置されてい
る。第1コラム98は、すべての脚部96がそれぞれ対
応する防振台97の上に載置されている。投影レンズP
Lは、第1コラム98の上板の中央部に固定されてい
る。
【0093】第2コラム99は、第1コラム98の上板
上に投影レンズPLを囲むように植設されている。レチ
クルステージ100は、第2コラム99の上板上に搭載
されている。レチクルRは、このレチクルステージ10
0上にマスクとして載置されている。
上に投影レンズPLを囲むように植設されている。レチ
クルステージ100は、第2コラム99の上板上に搭載
されている。レチクルRは、このレチクルステージ10
0上にマスクとして載置されている。
【0094】第3コラム102は、第1コラム98の内
側に、これとは別体で、床上に設置されて設けられてい
る。これは、可動子55を移動させるときに、駆動ユニ
ット53に生じる反力を床に逃がし、投影レンズに反力
による振動を与えないようにするためである。平面モー
タ51は、この第3コラム102の上面上に載置されて
おり、この平面モータ51の可動子55の上に基板とし
てのウエハWが吸着されている。
側に、これとは別体で、床上に設置されて設けられてい
る。これは、可動子55を移動させるときに、駆動ユニ
ット53に生じる反力を床に逃がし、投影レンズに反力
による振動を与えないようにするためである。平面モー
タ51は、この第3コラム102の上面上に載置されて
おり、この平面モータ51の可動子55の上に基板とし
てのウエハWが吸着されている。
【0095】そして、ウエハWに対して投影露光をする
際に平面モータ51の可動子55を上述したように移動
させることによってウエハWの投影レンズPLに対する
位置を制御しつつ、投影レンズPLを介してレチクルR
のマスクパターンの像をウエハWに露光する。
際に平面モータ51の可動子55を上述したように移動
させることによってウエハWの投影レンズPLに対する
位置を制御しつつ、投影レンズPLを介してレチクルR
のマスクパターンの像をウエハWに露光する。
【0096】ここで、この平面モータ51は、上述した
ように、ウエハWの水平方向における位置の変更制御を
行うことが勿論できる。加えて、この平面モータ51
は、可動子55を支持する複数の駆動ユニット53の吸
着用可動部59A〜59Dの磁歪素子76にかける磁界
の強さをそれぞれ制御することにより、ウエハWの高さ
方向の位置を変更制御して位置決めしたり、水平に対す
る傾斜角度を変更制御して位置決めしたりすることがで
きる。以上のような露光装置95においても、高力密度
が得られ全体が小型軽量化できる平面モータ51を用い
ているため、全体を小型化できるメリットがある。
ように、ウエハWの水平方向における位置の変更制御を
行うことが勿論できる。加えて、この平面モータ51
は、可動子55を支持する複数の駆動ユニット53の吸
着用可動部59A〜59Dの磁歪素子76にかける磁界
の強さをそれぞれ制御することにより、ウエハWの高さ
方向の位置を変更制御して位置決めしたり、水平に対す
る傾斜角度を変更制御して位置決めしたりすることがで
きる。以上のような露光装置95においても、高力密度
が得られ全体が小型軽量化できる平面モータ51を用い
ているため、全体を小型化できるメリットがある。
【0097】なお、駆動ユニットとして、一対の駆動用
可動部58A,58Bをそれぞれの磁歪素子部67の変
位方向を合わせて直列に連結させるとともに、これら一
対の駆動用可動部58A,58Bの変位方向における両
外側に、一対の吸着用可動部59A,59Bを連結させ
た主要構成(すなわち、上述した駆動ユニット53の駆
動用可動部58C,58Dおよび吸着用可動部59C,
59Dを除いた構成)のものとしてもよい。
可動部58A,58Bをそれぞれの磁歪素子部67の変
位方向を合わせて直列に連結させるとともに、これら一
対の駆動用可動部58A,58Bの変位方向における両
外側に、一対の吸着用可動部59A,59Bを連結させ
た主要構成(すなわち、上述した駆動ユニット53の駆
動用可動部58C,58Dおよび吸着用可動部59C,
59Dを除いた構成)のものとしてもよい。
【0098】この場合、駆動用可動部58A,58Bお
よび吸着用可動部59A,59Bの作動については、上
述と同様であり、可動子55を直線上で移動させるリニ
アモータの構成となる。この場合も、磁歪素子の変位を
利用するため、従来の電磁式モータ等に比して高力密度
が得られ、全体を小型軽量化できる。
よび吸着用可動部59A,59Bの作動については、上
述と同様であり、可動子55を直線上で移動させるリニ
アモータの構成となる。この場合も、磁歪素子の変位を
利用するため、従来の電磁式モータ等に比して高力密度
が得られ、全体を小型軽量化できる。
【0099】さらに、駆動ユニットとして、図2に示す
ように、一の駆動用可動部58Bと、該駆動用可動部5
8Bに連結される吸着用可動部59Bと、駆動用可動部
58Bの吸着用可動部59Bに対し反対側に連結される
支持体57とを主要構成(すなわち、上述した駆動ユニ
ット53の駆動用可動部58A,58C,58Dおよび
吸着用可動部59A,59C,59Dを除いた構成)と
してもよい。
ように、一の駆動用可動部58Bと、該駆動用可動部5
8Bに連結される吸着用可動部59Bと、駆動用可動部
58Bの吸着用可動部59Bに対し反対側に連結される
支持体57とを主要構成(すなわち、上述した駆動ユニ
ット53の駆動用可動部58A,58C,58Dおよび
吸着用可動部59A,59C,59Dを除いた構成)と
してもよい。
【0100】この場合の作動を説明する。(A)まず、
初期状態として、一方向可動部58Bおよび他方向可動
部59Bのそれぞれのコイル69,78を消磁状態とす
る。そして、支持手段57で可動子55を支持させる。
(B)次に、他方向可動部59Bの磁歪素子76をコイ
ル69の励磁で変位させることにより該他方向可動部5
9Bを伸長させ可動子55に当接させて、該可動子55
を支持手段57から離間させる。
初期状態として、一方向可動部58Bおよび他方向可動
部59Bのそれぞれのコイル69,78を消磁状態とす
る。そして、支持手段57で可動子55を支持させる。
(B)次に、他方向可動部59Bの磁歪素子76をコイ
ル69の励磁で変位させることにより該他方向可動部5
9Bを伸長させ可動子55に当接させて、該可動子55
を支持手段57から離間させる。
【0101】(C)一方向可動部58Bの磁歪素子67
をコイル69の励磁で変位させ該一方向可動部58Bを
伸長させて、他方向可動部59Bを移動させることによ
り可動子55を移動させる。(D)他方向可動部59B
の磁歪素子76の変位をコイル78の消磁で戻して該他
方向可動部59Bを縮長させ、支持手段57で可動子5
5を支持させつつ他方向可動部59Bを可動子55から
離間させる。
をコイル69の励磁で変位させ該一方向可動部58Bを
伸長させて、他方向可動部59Bを移動させることによ
り可動子55を移動させる。(D)他方向可動部59B
の磁歪素子76の変位をコイル78の消磁で戻して該他
方向可動部59Bを縮長させ、支持手段57で可動子5
5を支持させつつ他方向可動部59Bを可動子55から
離間させる。
【0102】そして、一方向可動部58Bの磁歪素子6
7の変位をコイル69の消磁で戻し該一方向可動部58
Bを縮長させて他方向可動部59Bを逆側に移動させて
(A)の状態に戻す。
7の変位をコイル69の消磁で戻し該一方向可動部58
Bを縮長させて他方向可動部59Bを逆側に移動させて
(A)の状態に戻す。
【0103】このような(A)〜(D)の作動の繰り返
しにより、可動子55を直線上で移動させる。なお、こ
の場合、駆動用可動部58Bと吸着用可動部59Bとの
間の角度は、必ずしも直角でなくてよく、所定の角度で
あればよい。この場合も、磁歪素子の変位を利用するた
め、従来の電磁式モータ等に比して高力密度が得られ、
全体を小型軽量化できる。
しにより、可動子55を直線上で移動させる。なお、こ
の場合、駆動用可動部58Bと吸着用可動部59Bとの
間の角度は、必ずしも直角でなくてよく、所定の角度で
あればよい。この場合も、磁歪素子の変位を利用するた
め、従来の電磁式モータ等に比して高力密度が得られ、
全体を小型軽量化できる。
【0104】なお、以上においては、吸着用可動部が可
動子55を吸着する場合を例にとり説明したが、例えば
吸着用可動部と可動子55との摩擦係数が高く、吸着し
なくても可動子55を正確に移動させることができる場
合は、必ずしも吸着しなくてもよい。
動子55を吸着する場合を例にとり説明したが、例えば
吸着用可動部と可動子55との摩擦係数が高く、吸着し
なくても可動子55を正確に移動させることができる場
合は、必ずしも吸着しなくてもよい。
【0105】また、図1に示すように、例えば一の駆動
用可動部58Bと、該駆動用可動部58Bに連結される
吸着用可動部59Bとを主要構成(すなわち、上述した
駆動ユニット53の支持体57、駆動用可動部58A,
58C,58Dおよび吸着用可動部59A,59C,5
9Dを除いた構成)としてもよい。
用可動部58Bと、該駆動用可動部58Bに連結される
吸着用可動部59Bとを主要構成(すなわち、上述した
駆動ユニット53の支持体57、駆動用可動部58A,
58C,58Dおよび吸着用可動部59A,59C,5
9Dを除いた構成)としてもよい。
【0106】この場合、駆動用可動部58Bと吸着用可
動部59Bとはそれぞれ異なる方向に変位するため、例
えば、図1に示すように一方向可動部58Bの端部を固
定する場合、他方向可動部59Bの変位方向は、一方向
可動部58Bの変位に応じてシフトすることになる。従
って、他方向可動部59Bの端部に移動対象55’を接
続すると、一方向可動部58Bおよび他方向可動部59
Bの変位に応じて、この移動対象55’を所定平面内の
希望座標に迅速かつ確実に移動できる。
動部59Bとはそれぞれ異なる方向に変位するため、例
えば、図1に示すように一方向可動部58Bの端部を固
定する場合、他方向可動部59Bの変位方向は、一方向
可動部58Bの変位に応じてシフトすることになる。従
って、他方向可動部59Bの端部に移動対象55’を接
続すると、一方向可動部58Bおよび他方向可動部59
Bの変位に応じて、この移動対象55’を所定平面内の
希望座標に迅速かつ確実に移動できる。
【0107】この場合も、磁歪素子の変位を利用するた
め、従来の電磁式等のものに比して高力密度が得られ、
全体を小型軽量化できる。なお、この場合、駆動用可動
部58Aと吸着用可動部59Aとの間の角度は、必ずし
も直角でなくてよく、所定の角度であればよい。
め、従来の電磁式等のものに比して高力密度が得られ、
全体を小型軽量化できる。なお、この場合、駆動用可動
部58Aと吸着用可動部59Aとの間の角度は、必ずし
も直角でなくてよく、所定の角度であればよい。
【0108】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載のアクチュエータによれば、磁歪素子の変位を利用
するため、従来のものに比して高力密度が得られ、全体
を小型軽量化できる。
記載のアクチュエータによれば、磁歪素子の変位を利用
するため、従来のものに比して高力密度が得られ、全体
を小型軽量化できる。
【0109】また、本発明の請求項2記載のアクチュエ
ータによれば、素子本体と非磁歪材料からなる連結部材
とが交互に多層状かつ直列に連結されているため、素子
本体の個々の変位を加算したものが磁歪素子全体の変位
となる。したがって、磁歪素子全体の変位を拡大するこ
とができる。
ータによれば、素子本体と非磁歪材料からなる連結部材
とが交互に多層状かつ直列に連結されているため、素子
本体の個々の変位を加算したものが磁歪素子全体の変位
となる。したがって、磁歪素子全体の変位を拡大するこ
とができる。
【0110】本発明の請求項3記載のアクチュエータに
よれば、発熱する磁歪素子およびコイルを冷却すること
ができるため、温度上昇による影響を排除することがで
きる。
よれば、発熱する磁歪素子およびコイルを冷却すること
ができるため、温度上昇による影響を排除することがで
きる。
【0111】本発明の請求項4乃至6記載のモータによ
れば、磁歪素子の変位を利用するため、従来の電磁式モ
ータ等に比して高力密度が得られ、全体を小型軽量化で
きる。
れば、磁歪素子の変位を利用するため、従来の電磁式モ
ータ等に比して高力密度が得られ、全体を小型軽量化で
きる。
【0112】本発明の請求項7記載のモータによれば、
磁歪素子を変位させるコイルにより生じる磁界で可動子
を他方向可動部に磁気的に吸着させることになるため、
可動子を正確に移動させることができる上、可動子を壁
面や天井面に沿って移動させることができる。
磁歪素子を変位させるコイルにより生じる磁界で可動子
を他方向可動部に磁気的に吸着させることになるため、
可動子を正確に移動させることができる上、可動子を壁
面や天井面に沿って移動させることができる。
【0113】本発明の請求項8記載のモータによれば、
複数の駆動手段の各コイルの励磁位相をずらすことによ
り可動子を連続した一定速度で移動させるため、可動子
を円滑に移動させることができる。
複数の駆動手段の各コイルの励磁位相をずらすことによ
り可動子を連続した一定速度で移動させるため、可動子
を円滑に移動させることができる。
【0114】本発明の露光装置によれば、平面モータが
磁歪素子を利用してなるため、従来の電磁式モータ等を
利用する場合に比して高力密度が得られ、平面モータ全
体を小型軽量化でき、よって露光装置全体を小型軽量化
することができる。
磁歪素子を利用してなるため、従来の電磁式モータ等を
利用する場合に比して高力密度が得られ、平面モータ全
体を小型軽量化でき、よって露光装置全体を小型軽量化
することができる。
【図1】 本発明のアクチュエータを示す側断面図であ
る。
る。
【図2】 本発明のモータの作動原理を各状態別に示す
側断面図である。
側断面図である。
【図3】 本発明の一の実施の形態の平面モータの作動
原理を各状態別に示す側断面図である。
原理を各状態別に示す側断面図である。
【図4】 本発明の一の実施の形態の平面モータの作動
原理を各状態別に示す側断面図である。
原理を各状態別に示す側断面図である。
【図5】 本発明の一の実施の形態の平面モータの一部
の構成を示す側断面図である。
の構成を示す側断面図である。
【図6】 本発明の一の実施の形態の平面モータの駆動
ユニットを示す平面図である。
ユニットを示す平面図である。
【図7】 本発明の一の実施の形態の平面モータの磁歪
素子部の片側部分を示す横断面図である。
素子部の片側部分を示す横断面図である。
【図8】 本発明の一の実施の形態の平面モータの磁歪
素子部の縦断面図である。
素子部の縦断面図である。
【図9】 磁歪素子の特性線図であって、横軸に磁界の
強さを縦軸に歪をとったものである。
強さを縦軸に歪をとったものである。
【図10】 本発明の一の実施の形態の平面モータの全
体構成を示す平面図であって、蓋体を除いたものであ
る。
体構成を示す平面図であって、蓋体を除いたものであ
る。
【図11】 本発明の一の実施の形態の平面モータの駆
動用可動部のコイルに与える電流(A)、これにより生
じる磁歪素子部の発生力(B)および磁歪素子部の変位
(C)と、吸着用可動部のコイルに与える電流(D)、
これにより生じる磁歪素子の発生力(E)および磁歪素
子の変位(F)とを示す特性線図である。
動用可動部のコイルに与える電流(A)、これにより生
じる磁歪素子部の発生力(B)および磁歪素子部の変位
(C)と、吸着用可動部のコイルに与える電流(D)、
これにより生じる磁歪素子の発生力(E)および磁歪素
子の変位(F)とを示す特性線図である。
【図12】 本発明の一の実施の形態の平面モータの吸
着用可動部の移動経路を示す図である。
着用可動部の移動経路を示す図である。
【図13】 本発明の一の実施の形態の平面モータに図
11に示す電流を与えた場合に可動子に働く推力(A)
および可動子の変位(B)の一例を示す特性線図であ
る。
11に示す電流を与えた場合に可動子に働く推力(A)
および可動子の変位(B)の一例を示す特性線図であ
る。
【図14】 本発明の一の実施の形態の平面モータに図
11に示す電流を与えた場合に可動子に働く推力(A)
および可動子の変位(B)の他の例を示す特性線図であ
る。
11に示す電流を与えた場合に可動子に働く推力(A)
および可動子の変位(B)の他の例を示す特性線図であ
る。
【図15】 本発明の一の実施の形態の露光装置を概略
的に示す側面図である。
的に示す側面図である。
【図16】 リニアパルスモータを示す側面図である。
【図17】 リニアパルスモータの作動原理を各状態別
に示す側面図である。
に示す側面図である。
51 平面モータ(モータ) 53 駆動ユニット(駆動手段) 55 可動子 55’ 制御対象 57 支持体(支持手段) 58A〜58D 駆動用可動部(一方向可動部) 59A〜59D 吸着用可動部(他方向可動部) 67 磁歪素子部(磁歪素子) 69 コイル 73a〜73f 素子本体 74a〜74e 連結部材 76 磁歪素子 78 コイル 87 冷却媒体導入手段(冷却手段) 88 制御装置 95 露光装置 97 防振台 98 コラム R レチクル(マスク) W ウエハ(基板)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/30 515G
Claims (9)
- 【請求項1】 巻回されたコイルにより生じる磁界で一
方向に変位する磁歪素子を有する一方向可動部と、巻回
されたコイルにより生じる磁界で前記一方向に対し所定
角度方向に変位する磁歪素子を有する他方向可動部とを
連結させてなることを特徴とするアクチュエータ。 - 【請求項2】 前記磁歪素子は、素子本体と非磁歪材料
からなる連結部材とを交互に多層状に配置しかつ直列に
連結させてなることを特徴とする請求項1記載のアクチ
ュエータ。 - 【請求項3】 前記磁歪素子および前記コイルを冷却す
る冷却手段を具備することを特徴とする請求項1または
2記載のアクチュエータ。 - 【請求項4】 巻回されたコイルにより生じる磁界で一
方向に変位する磁歪素子を有する一方向可動部と、該一
方向可動部に連結されるとともに、巻回されたコイルに
より生じる磁界で前記一方向に対し所定角度方向に変位
する磁歪素子を有する他方向可動部と、前記一方向可動
部の前記他方向可動部に対し反対側に連結される支持手
段とを有する駆動手段と、 前記他方向可動部と前記支持手段とで支持される磁性体
を含む可動子と、を具備することを特徴とするモータ。 - 【請求項5】 巻回されたコイルにより生じる磁界で一
方向に変位する磁歪素子を有する一対の一方向可動部
を、変位方向を合わせて直列に連結させるとともに、こ
れら一対の一方向可動部の変位方向における両外側に、
巻回されたコイルにより生じる磁界で前記一方向に対し
垂直方向に変位する磁歪素子を有する一対の他方向可動
部を連結させてなる駆動手段と、 前記他方向可動部で支持される磁性体を含む可動子と、
を具備することを特徴とするモータ。 - 【請求項6】 巻回されたコイルにより生じる磁界で一
方向に変位する磁歪素子を有する複数対の一方向可動部
を、各対毎に磁歪素子の変位方向を合わせて直列に連結
させ、かつ各一対の一方向可動部を同一平面内で放射状
に連結させるとともに、これら一方向可動部のそれぞれ
の外側に、巻回されたコイルにより生じる磁界で前記平
面に対し垂直方向に変位する磁歪素子を有する複数対の
他方向可動部を連結させてなる駆動手段と、 前記他方向可動部で支持される磁性体を含む可動子と、
を具備することを特徴とするモータ。 - 【請求項7】 前記他方向可動部は前記コイルにより生
じる磁界で磁気的吸引力を発生させるものとされ、前記
可動子を磁性体で形成してなることを特徴とする請求項
4乃至6のいずれか一項記載のモータ。 - 【請求項8】 前記駆動手段を複数配置してなり、これ
ら複数の駆動手段の各コイルの励磁位相をずらすことに
より前記可動子を連続した一定速度で移動させることを
特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項記載のモー
タ。 - 【請求項9】 投影レンズを介してマスクパターンの像
を基板に露光する露光装置において、 防振台上に配置され、前記投影レンズを支持するコラム
と、 前記コラムとは別体に配置され、前記基板を支持する平
面モータとを備え、前記平面モータが磁歪素子を利用し
てなることを特徴とする露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9337524A JPH11178368A (ja) | 1997-12-08 | 1997-12-08 | アクチュエータ、モータおよび露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9337524A JPH11178368A (ja) | 1997-12-08 | 1997-12-08 | アクチュエータ、モータおよび露光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11178368A true JPH11178368A (ja) | 1999-07-02 |
Family
ID=18309469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9337524A Withdrawn JPH11178368A (ja) | 1997-12-08 | 1997-12-08 | アクチュエータ、モータおよび露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11178368A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016513445A (ja) * | 2013-02-06 | 2016-05-12 | グレート プレインズ ディーゼル テクノロジーズ,エル.シー. | 磁歪アクチュエータ |
-
1997
- 1997-12-08 JP JP9337524A patent/JPH11178368A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016513445A (ja) * | 2013-02-06 | 2016-05-12 | グレート プレインズ ディーゼル テクノロジーズ,エル.シー. | 磁歪アクチュエータ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050301 |