JPH11160210A - 透過型電子顕微鏡用の観察試料とその作製方法 - Google Patents
透過型電子顕微鏡用の観察試料とその作製方法Info
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- JPH11160210A JPH11160210A JP33143097A JP33143097A JPH11160210A JP H11160210 A JPH11160210 A JP H11160210A JP 33143097 A JP33143097 A JP 33143097A JP 33143097 A JP33143097 A JP 33143097A JP H11160210 A JPH11160210 A JP H11160210A
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- electron microscope
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 集束イオンビームを用いて作製した試料での
特定位置の組成分析を容易にする。 【解決手段】 観察時の電子線の入射方向と反対側にあ
るSi基板表面の部分5をレーザビームで除去し、その
後に集束イオンビームで観察位置1の両側部分でSi基
板表面の部分3を除去して、観察位置1を中心とした薄
膜片4を残す。
特定位置の組成分析を容易にする。 【解決手段】 観察時の電子線の入射方向と反対側にあ
るSi基板表面の部分5をレーザビームで除去し、その
後に集束イオンビームで観察位置1の両側部分でSi基
板表面の部分3を除去して、観察位置1を中心とした薄
膜片4を残す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は集束イオンビーム
を用いて作製する透過型電子顕微鏡用の観察試料とその
作製方法に関するものである。
を用いて作製する透過型電子顕微鏡用の観察試料とその
作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加速電圧が100keV〜400keV
である汎用の透過型電子顕微鏡では、微細な形状が観察
できる試料膜厚は約0.2μm以下であり、このような
薄膜試料の作製が透過型電子顕微鏡による観察では非常
に重要である。そこで種々の試料作製方法が用いられて
おり、半導体デバイスの電気的不良部などの特定位置を
断面観察するための試料作製方法としては集束イオンビ
ームを用いた作製方法がある。
である汎用の透過型電子顕微鏡では、微細な形状が観察
できる試料膜厚は約0.2μm以下であり、このような
薄膜試料の作製が透過型電子顕微鏡による観察では非常
に重要である。そこで種々の試料作製方法が用いられて
おり、半導体デバイスの電気的不良部などの特定位置を
断面観察するための試料作製方法としては集束イオンビ
ームを用いた作製方法がある。
【0003】図4、5は従来の集束イオンビームを用い
た特定位置の半導体デバイス断面を透過型電子顕微鏡で
観察するための試料作製方法を説明する図である。
た特定位置の半導体デバイス断面を透過型電子顕微鏡で
観察するための試料作製方法を説明する図である。
【0004】図4、5で、1は透過型電子顕微鏡での断
面の観察位置、2はシリコン(以下、Siと記す)基板
から切り出した観察位置1を有する試料片、3は集束イ
オンビームでSi基板を除去した部分、4は集束イオン
ビームで加工し残した観察位置1を有する薄膜片であ
る。
面の観察位置、2はシリコン(以下、Siと記す)基板
から切り出した観察位置1を有する試料片、3は集束イ
オンビームでSi基板を除去した部分、4は集束イオン
ビームで加工し残した観察位置1を有する薄膜片であ
る。
【0005】まずSi基板より透過型電子顕微鏡で断面
観察する観察位置1を中心とする長さ2.5mm、幅2
00μmの試料片2をダイシングソーにて切り出す。こ
の時、観察位置1を中心とした長さ2.5mm、幅20
μmのSi基板表面を残し、その部分以外のSi基板表
面については深さ約100μmを削り取る(図4)。次
に集束イオンビームを用い観察位置1の両側にある上記
ダイシングソーの加工で除去されていないSi基板表面
の観察位置1を中心とした幅約10μm、深さ約3μm
の部分3を除去し、観察位置1を中心とした幅10μ
m、厚さ約0.1μmの薄膜片4として透過型電子顕微
鏡用の観察試料とする(図5)。
観察する観察位置1を中心とする長さ2.5mm、幅2
00μmの試料片2をダイシングソーにて切り出す。こ
の時、観察位置1を中心とした長さ2.5mm、幅20
μmのSi基板表面を残し、その部分以外のSi基板表
面については深さ約100μmを削り取る(図4)。次
に集束イオンビームを用い観察位置1の両側にある上記
ダイシングソーの加工で除去されていないSi基板表面
の観察位置1を中心とした幅約10μm、深さ約3μm
の部分3を除去し、観察位置1を中心とした幅10μ
m、厚さ約0.1μmの薄膜片4として透過型電子顕微
鏡用の観察試料とする(図5)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の集束イオン
ビームで作製した観察試料を透過型電子顕微鏡付属のX
線分析装置で組成分析すると、薄膜化した部分にある観
察位置に入射した電子の散乱電子などによって、薄片化
した分析部分以外で発生したX線が非常に高い強度で検
出されるために、組成分析データの解析が困難になると
いう問題があった。
ビームで作製した観察試料を透過型電子顕微鏡付属のX
線分析装置で組成分析すると、薄膜化した部分にある観
察位置に入射した電子の散乱電子などによって、薄片化
した分析部分以外で発生したX線が非常に高い強度で検
出されるために、組成分析データの解析が困難になると
いう問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明は、薄膜片を中心として電子線の入射方向と
反対側のSi基板を大きく除去した透過型電子顕微鏡用
の観察試料とその作製方法である。本発明により、薄膜
片中で散乱された電子線などがSi基板に当たることに
よるX線の発生が大きく軽減される。
めに本発明は、薄膜片を中心として電子線の入射方向と
反対側のSi基板を大きく除去した透過型電子顕微鏡用
の観察試料とその作製方法である。本発明により、薄膜
片中で散乱された電子線などがSi基板に当たることに
よるX線の発生が大きく軽減される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の透過型電子顕微鏡用の観
察試料の一実施の形態を図3に、またその作製方法を図
1〜3に示す。図1〜3で、1は透過型電子顕微鏡での
観察位置、2はSi基板から切り出した観察位置1を有
する試料片、3は集束イオンビームでSi基板を除去し
た部分、4は集束イオンビームで加工し残した観察位置
1を有する薄膜片でこれらの構成は従来例と同様であ
る。5はレーザビームでSi基板を除去した部分であ
る。
察試料の一実施の形態を図3に、またその作製方法を図
1〜3に示す。図1〜3で、1は透過型電子顕微鏡での
観察位置、2はSi基板から切り出した観察位置1を有
する試料片、3は集束イオンビームでSi基板を除去し
た部分、4は集束イオンビームで加工し残した観察位置
1を有する薄膜片でこれらの構成は従来例と同様であ
る。5はレーザビームでSi基板を除去した部分であ
る。
【0009】まず従来の試料作製方法と同様にダイシン
グソーを用いた機械加工でSiウエハから観察位置1を
中心とした長さ2.5mm、幅200μmの試料片2を
切り出す。この時、同時にダイシングソーを用いて観察
位置1を中心とした長さ2.5mm、幅約20μmを残
し、Si基板表面を深さ約100μm削り取っている
(図1)。次に、観察時の電子線の入射方向と反対側に
ある上記ダイシングソーによる加工で残っているSi基
板表面部の幅約50μm、深さ約50μmの部分5をレ
ーザビームで除去する(図2)。観察位置1にできる限
り近い部分までをレーザで除去すれば良いが、レーザビ
ームでの加工精度から観察位置1の約2μmのところま
で除去している。なお、この実施の形態ではKrFエキ
シマレーザを用い加工している。
グソーを用いた機械加工でSiウエハから観察位置1を
中心とした長さ2.5mm、幅200μmの試料片2を
切り出す。この時、同時にダイシングソーを用いて観察
位置1を中心とした長さ2.5mm、幅約20μmを残
し、Si基板表面を深さ約100μm削り取っている
(図1)。次に、観察時の電子線の入射方向と反対側に
ある上記ダイシングソーによる加工で残っているSi基
板表面部の幅約50μm、深さ約50μmの部分5をレ
ーザビームで除去する(図2)。観察位置1にできる限
り近い部分までをレーザで除去すれば良いが、レーザビ
ームでの加工精度から観察位置1の約2μmのところま
で除去している。なお、この実施の形態ではKrFエキ
シマレーザを用い加工している。
【0010】最後に従来例と同様に集束イオンビームで
観察位置1の両側部分で上記のダイシングソーおよびレ
ーザビーム加工で残っているSi基板表面を幅10μ
m、電子線の入射側は深さ3μm、その反対側は深さ6
μmの部分3を除去して、観察位置1を中心とした幅1
0μm、厚さ0.1μmの薄膜片4を残す(図3)。
観察位置1の両側部分で上記のダイシングソーおよびレ
ーザビーム加工で残っているSi基板表面を幅10μ
m、電子線の入射側は深さ3μm、その反対側は深さ6
μmの部分3を除去して、観察位置1を中心とした幅1
0μm、厚さ0.1μmの薄膜片4を残す(図3)。
【0011】本発明による透過型電子顕微鏡用の観察試
料は、集束イオンビームで最終加工した薄膜片を中心と
して電子線の入射方向と反対側のSi基板表面とが大き
く除去されているので、薄膜片中で散乱された電子線な
どがSi基板に当たることによるX線の発生が大きく軽
減される。
料は、集束イオンビームで最終加工した薄膜片を中心と
して電子線の入射方向と反対側のSi基板表面とが大き
く除去されているので、薄膜片中で散乱された電子線な
どがSi基板に当たることによるX線の発生が大きく軽
減される。
【0012】
【発明の効果】本発明の透過型電子顕微鏡用の観察試料
とその作製方法により、集束イオンビームを用いて作製
した試料での特定位置の組成分析を容易にすることがで
きる。
とその作製方法により、集束イオンビームを用いて作製
した試料での特定位置の組成分析を容易にすることがで
きる。
【図1】本発明の透過型電子顕微鏡用の観察試料の作製
方法の一実施の形態を説明する図
方法の一実施の形態を説明する図
【図2】本発明の透過型電子顕微鏡用の観察試料の作製
方法の一実施の形態を説明する図
方法の一実施の形態を説明する図
【図3】本発明の透過型電子顕微鏡用の観察試料とその
作製方法の一実施の形態を説明する図
作製方法の一実施の形態を説明する図
【図4】従来の透過型電子顕微鏡用の観察試料の作製方
法を説明する図
法を説明する図
【図5】従来の透過型電子顕微鏡用の観察試料の作製方
法を説明する図
法を説明する図
1 観察位置 2 試料片 3 集束イオンビームでSi基板を除去した部分 4 薄膜片 5 レーザビームでSi基板を除去した部分
Claims (2)
- 【請求項1】 シリコン基板から透過型電子顕微鏡での
断面の観察位置となるところを中心とした試料片を切り
出すと同時に、前記観察位置を中心とした前記シリコン
基板表面を残して、前記試料片を削り取り、次に透過型
電子顕微鏡観察における電子線の入射方向と反対側で、
削り取られていない前記シリコン基板表面で前記観察位
置から離れた部分をレーザビームで除去し、次に前記観
察位置の両側で、除去されていない前記シリコン基板表
面を前記観察位置周辺を残して集束イオンビームで除去
し、薄膜片を残した透過型電子顕微鏡用の観察試料。 - 【請求項2】 シリコン基板から透過型電子顕微鏡での
断面の観察位置となるところを中心とした試料片を切り
出すと同時に、前記観察位置を中心とした前記シリコン
基板表面を残して、前記試料片を削り取る第1工程と、
透過型電子顕微鏡観察における電子線の入射方向と反対
側で、前記第1工程で削り取られていない前記シリコン
基板表面で前記観察位置から離れた部分をレーザビーム
で除去する第2工程と、前記観察位置の両側で、前記第
1工程及び第2工程で除去されていない前記シリコン基
板表面を前記観察位置周辺を残して集束イオンビームで
除去して、薄膜片を残す第3工程とを有する透過型電子
顕微鏡用の観察試料の作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33143097A JPH11160210A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 透過型電子顕微鏡用の観察試料とその作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33143097A JPH11160210A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 透過型電子顕微鏡用の観察試料とその作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11160210A true JPH11160210A (ja) | 1999-06-18 |
Family
ID=18243585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33143097A Pending JPH11160210A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 透過型電子顕微鏡用の観察試料とその作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11160210A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6841788B1 (en) * | 2000-08-03 | 2005-01-11 | Ascend Instruments, Inc. | Transmission electron microscope sample preparation |
DE102004001173A1 (de) * | 2004-01-05 | 2005-08-04 | 3D-Micromac Ag | Verfahren zur Herstellung von zur Untersuchung mittels Transmissionselektronenmikroskopie geeigneten Proben |
JP2014524580A (ja) * | 2011-08-25 | 2014-09-22 | フラウンホーファー−ゲゼルシャフト ツール フエルデルング デア アンゲヴァンテン フォルシュング エー.ファオ. | マイクロ構造診断用試料の調製方法及び装置 |
CN104101510A (zh) * | 2013-04-04 | 2014-10-15 | 弗劳恩霍弗应用技术研究院 | 制造样品的方法和装置以及样品 |
-
1997
- 1997-12-02 JP JP33143097A patent/JPH11160210A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6841788B1 (en) * | 2000-08-03 | 2005-01-11 | Ascend Instruments, Inc. | Transmission electron microscope sample preparation |
US6982429B2 (en) * | 2000-08-03 | 2006-01-03 | Joseph Robinson | Transmission electron microscope sample preparation |
DE102004001173A1 (de) * | 2004-01-05 | 2005-08-04 | 3D-Micromac Ag | Verfahren zur Herstellung von zur Untersuchung mittels Transmissionselektronenmikroskopie geeigneten Proben |
DE102004001173B4 (de) * | 2004-01-05 | 2005-09-15 | 3D-Micromac Ag | Verfahren zur Herstellung von zur Untersuchung mittels Transmissionselektronenmikroskopie geeigneten Proben |
JP2014524580A (ja) * | 2011-08-25 | 2014-09-22 | フラウンホーファー−ゲゼルシャフト ツール フエルデルング デア アンゲヴァンテン フォルシュング エー.ファオ. | マイクロ構造診断用試料の調製方法及び装置 |
CN104101510A (zh) * | 2013-04-04 | 2014-10-15 | 弗劳恩霍弗应用技术研究院 | 制造样品的方法和装置以及样品 |
JP2014202756A (ja) * | 2013-04-04 | 2014-10-27 | フラウンホーファー−ゲゼルシャフト ツール フエルデルング デア アンゲヴァンテン フォルシュング エー.ファオ. | 微小構造材診断用サンプルの製造方法および製造用構造体とそのサンプル |
TWI565938B (zh) * | 2013-04-04 | 2017-01-11 | 弗勞恩霍夫應用研究促進協會 | 微結構材料診斷樣品之製造方法及布置以及相關之樣品 |
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