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JPH11165895A - シート材給送装置及び画像処理装置 - Google Patents

シート材給送装置及び画像処理装置

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Publication number
JPH11165895A
JPH11165895A JP9336847A JP33684797A JPH11165895A JP H11165895 A JPH11165895 A JP H11165895A JP 9336847 A JP9336847 A JP 9336847A JP 33684797 A JP33684797 A JP 33684797A JP H11165895 A JPH11165895 A JP H11165895A
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JP
Japan
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sheet material
roller
retard roller
feeding
feed roller
Prior art date
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Application number
JP9336847A
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English (en)
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JP3625365B2 (ja
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Shigenao Ishibashi
繁尚 石橋
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Canon Inc
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート材搬送時におけるリタードローラの圧
変動を軽減し、実機における適正給送領域の拡大を可能
とすること。 【解決手段】 シート材を一枚ずつ順次分離給送するシ
ート材給送装置において、シート材を搬送するフィード
ローラ1と、前記フィードローラ1の回転方向と逆方向
に回転して一枚のシート材に分離するリタードローラ2
と、前記フィードローラ1を回転駆動するためのフィー
ドローラ駆動モータ3と、前記リタードローラ2を回転
駆動するためのリタードローラ駆動モータ4と、前記各
モータ3,4の駆動を制御する制御手段19とを有し、前
記リタードローラ2の駆動開始タイミングが前記フィー
ドローラ1の駆動開始タイミングよりも遅い制御が行わ
れることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート材を一枚ず
つ順次分離給送するシート材給送装置に関し、詳細に
は、例えばプリンタ、複写機等の画像処理装置に用いら
れるシート材給送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機等の画像処理装置に用いら
れるシート材給送装置としては、例えば、図5に示すよ
うなシート材給送装置201 がある。このシート材給送装
置201は、複写機等の画像処理装置の処理部(例えば、
複写機の画像形成部)に向けてシート材202 を一枚ずつ
順次供給する。図5に示すように、シート材給送装置20
1 は、図示しない積載台上に複数枚のシート材202 が積
み重ねられて収納されたシート材収納装置203 から最上
層のシート材202 を一枚ずつ給送するピックアップロー
ラ205 と、このピックアップローラ205 によりシート材
収納装置203 から給送されたシート材202 を前記処理部
(図示矢印b方向)へ向けて搬送するフィードローラ20
6 と、このフィードローラ206 に対向配置されてシート
材収納装置203 から給送されたシート材202 が複数枚の
場合にはフィードローラ206 の回転方向と逆方向に回転
して一枚のシート材202 に分離するためのリタードロー
ラ207 と、分離された一枚のシート材202 を前記処理部
に搬送するための搬送ローラ対209 とを具備している。
【0003】また、ピックアップローラ205 とフィード
ローラ206 及びリタードローラ207との間のシート材通
過領域210 にはガイド211 が配置され、フィードローラ
206及びリタードローラ207 と搬送ローラ対209 との
間、及び搬送ローラ対209 と前記処理部との間にはガイ
ド212 が配置され、それぞれシート材202 が案内搬送さ
れるようになっている。
【0004】上記フィードローラ206 及びリタードロー
ラ207 は図6に示す駆動伝達装置213 によって駆動され
る。図6に示すように、駆動伝達装置213 には、フィー
ドローラ206 を軸支するフィードローラ軸215 と、リタ
ードローラ207 を軸支するリタードローラ軸216 及びこ
のリタードローラ軸216 に連結されたリタードローラ駆
動軸217 が略平行に設けられている。リタードローラ軸
216 は図示しない揺動自在な支持部材に支持されてフィ
ードローラ軸215 に対して平行に接離可能となってい
る。また、リタードローラ軸216 とリタードローラ駆動
軸217 との間にはカップリング219 及びトルクリミッタ
220 が配置されている。更に、フィードローラ軸215 の
端部には、図示しないメイン駆動手段から駆動入力ベル
ト221 を介して伝達された駆動力をフィードローラ軸21
5 に伝達する電磁クラッチ222 が設けられている。ま
た、フィードローラ軸215 とリタードローラ軸217 との
間には、フィードローラ軸215 に伝達された回転駆動力
をリタードローラ駆動軸217 に伝達するリタード駆動ベ
ルト223 が巻き掛けられている。尚、カップリング219
はリタードローラ207 が変位しても、駆動をリタードロ
ーラ駆動軸217 からリタードローラ軸216 に伝達するた
めのものである。
【0005】上記駆動伝達装置213 によるフィードロー
ラ206 及びリタードローラ207 の駆動について説明す
る。図示しないメイン駆動手段から与えられた回転駆動
力は駆動入力ベルト221 に伝達され、給紙タイミングに
応じてON−OFF制御される電磁クラッチ222 のアマ
チュア部に設けられたプーリ225 に入力される。ここ
で、電磁クラッチ222 のロータ部と一体に回転するフィ
ードローラ軸215 とリタードローラ駆動軸217 及びリタ
ードローラ軸216 はリタード駆動ベルト223 によって連
結されているので、フィードローラ軸215 とリタードロ
ーラ軸216 及びリタードローラ駆動軸217 は同方向に回
転し、フィードローラ206 とリタードローラ207 は給紙
タイミングON時に同期して回転駆動される。
【0006】上記駆動伝達装置213 によりシート材202
が給送方向(図5及び図6に示す矢印b方向)に一枚ず
つ送られる際、リタードローラ207 は、フィードローラ
206とシート材202 との間の摩擦力によりトルクリミッ
タ220 が空転して、リタードローラ217 の駆動回転方向
と逆方向(給送方向)に回転する。また、複数枚のシー
ト材202 が給送された際は、リタードローラ207 とシー
ト材202 との間の摩擦力に対して複数枚のシート材202
間の摩擦力が小さいことからトルクリミッタ220 は空転
せずに、リタードローラ207 はリタードローラ駆動軸21
7 の回転駆動方向と同方向(給送方向と逆方向)に回転
する。これにより、複数枚送られたシート材202 の中の
フィードローラ206 側、即ち最上部のシート材202 とそ
れ以外のシート材202 とを分離し、前記処理部へのシー
ト材202 の重送を防止するようになっている。
【0007】次に、上記構成のシート材給送装置201 に
よるシート材202 の給送、分離条件を満足する理論式に
ついて説明する。下式において、μAPはピックアップロ
ーラ205 とシート材202 間の摩擦係数、μBPはフィード
ローラ206 とシート材202 間の摩擦係数、μCPはリター
ドローラ207 とシート材202 間の摩擦係数、μAPP はピ
ックアップローラ205 加圧部下のシート材202 間の摩擦
係数、μBPP はフィードローラ206 とリタードローラ20
7 とのニップ部のシート材202 間の摩擦係数、Nはリタ
ードローラ207 の加圧力、Tはトルクリミッタ220 の空
転トルク、rはリタードローラ207 の半径、Wはピック
アップローラ205 の加圧力である。
【0008】 N>T/rμBP+(μAPP −μAP)W/μBP…(1) N<T/rμBPP −2μAPP W/μBPP …(2) N<T/rμCP…(3)
【0009】上式(1)は給送条件、(2)は分離条
件、(3)はリタードローラ207 のつれまわり条件をそ
れぞれ満足する式である。尚、上式中で同一のシート材
を用いれば各ローラ加圧部の摩擦係数はさほど大きくば
らつくことはないため、前記摩擦係数をμAPP ≒μBPP
=μPPと置き換えると、上式(1)、(2)はそれぞれ
下式(4)、(5)となる。
【0010】 N>T/rμBP+(μPP−μAP)W/μBP…(4) N<T/rμPP−2W…(5)
【0011】ここで、上式(3)、(4)、(5)の関
係をリタードローラ207 の加圧力Nとトルクリミッタ22
0 の空転トルクTをパラメータとしてグラフ化したもの
を図7に示す。同図において、斜線部は前述の如きシー
ト材の分離給送が適正に行われる給送領域である。この
給送領域(斜線部)を拡大するためには、各ローラとシ
ート材間の摩擦係数を大きくするかピックアップローラ
205 の加圧力を小さくすることが必要となり、またリタ
ードローラ207 の加圧力Nとトルクリミッタ220 の空転
トルクTを共に大きくする方向(図中右上の方向)の条
件下に給送条件を設定した方が給送領域(斜線部)は広
くなることが理解できる。但し、トルクリミッタ220 の
空転トルクをむやみに大きくすると、ローラ駆動におけ
る負荷トルクが増大するため、適正給送領域(斜線部)
の上限(図中右上の限界)もある程度の制約を受けるこ
とになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におけ
る画像処理装置の高速化、シート材の多様化に伴い、オ
ールマイティな給送領域を設定することが困難になりつ
つある。即ち、各種シート材に対して重送を未然に防止
すること、及びフィードローラとリタードローラの耐久
性を十分確保することの両立が達成しにくくなってきて
いる。具体的には、重送を防止するにはトルクリミッタ
の空転トルクを大きくしたり、リタードローラの加圧力
を小さくすればよいのであるが、裏を返せば、この構成
はフィードローラとリタードローラの耐久性を短くする
方向に移行するわけである。
【0013】また、上述した適正給送領域の理論式にお
いて、トルクリミッタの空転トルク及びリタードローラ
の加圧力はあくまで静的な値を前提にしているが、実際
の給送装置(以下、「実機」ともいう)においてはトル
クリミッタに付随するトルク発生源のリップル、リター
ドローラに付随するシート材搬送時の圧変動が必ず生じ
るため、実機から得られた適正給送領域は、理論式から
得られた適正給送領域よりも狭くなるのが通常である。
【0014】そこで、これらの対策として、近年の給送
装置においては、トルクリミッタのトルク発生源をマグ
ネットを用いた非接触タイプにして摺動部のリップルを
軽減したり、リタードローラの材質を合成ゴムからスポ
ンジ等の弾性体にしてシート材搬送時の振動に起因する
圧変動を軽減する等の改良手法が用いられている。
【0015】しかしながら、リタードローラの圧変動に
関しては、リタードローラの支持機構、加圧機構等が異
なる複数の給送装置に対する明確な対策手法が確立でき
ていないのが現状である。
【0016】ここで、実機におけるリタードローラの圧
変動の一例を図8に示す。図中、横軸はシート材搬送に
おける時間(Ts はフィードローラ及びリタードローラ
の駆動開始時)であり、縦軸はリタードローラの加圧力
(リタード圧)を示す。図から明らかなように、ローラ
駆動開始時のリタード圧の圧変動が支配的なことが理解
される。これは、シート材搬送方向に駆動されるフィー
ドローラとシート材戻し方向に駆動されるリタードロー
ラが異なる方向に回転することから生ずるショックが、
双方のローラ駆動が同時に連結した際のONショックに
増長された結果に起因する。
【0017】仮に、リタードローラにシート材戻し方向
の駆動を入力しない構成のもの(トルクリミッタの空転
トルクから発生するリタードローラ外周面の拘束力で複
数枚搬送されたシート材をせき止めるだけの構成のも
の)においては、前述した駆動開始時のショックはかな
り軽減されることが実験的に証明されている。しかしな
がら、この構成においてはフィードローラとリタードロ
ーラのニップ部に挟持された複数枚のシート材を搬送方
向と逆方向に戻すことができないため、前述した適正給
送領域を拡大する手段としては採用できない構成のもの
になってしまっている。
【0018】そこで、本発明の目的は、シート材搬送時
におけるリタードローラの圧変動を軽減し、実機におけ
る適正給送領域の拡大を可能とすることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の代表的な構成は、シート材を一枚ずつ順次分
離給送するシート材給送装置において、シート材を搬送
するフィードローラと、前記フィードローラの回転方向
と逆方向に回転して一枚のシート材に分離するリタード
ローラと、前記フィードローラを回転駆動するためのフ
ィードローラ駆動手段と、前記リタードローラを回転駆
動するためのリタードローラ駆動手段と、前記各駆動手
段の駆動を制御する制御手段とを有し、前記リタードロ
ーラの駆動開始タイミングが前記フィードローラの駆動
開始タイミングと異なる制御が行われることを特徴とす
る。
【0020】具体的には、例えば、前記リタードローラ
の駆動開始タイミングが前記フィードローラの駆動開始
タイミングよりも遅い制御が行われることを特徴とす
る。
【0021】また、前記リタードローラの周速V1 と前
記フィードローラの周速V2 との関係がV1 ≦V2 とな
るように構成したことを特徴とする。
【0022】また、前記駆動手段の駆動開始制御は、駆
動OFF状態から所定のスピードに達するまでを緩やか
に立ち上げるスローアップ制御であることを特徴とす
る。
【0023】上記構成により、シート材搬送時における
リタードローラの圧変動が軽減されるため、実機におけ
る適正給送領域を拡大することが可能になる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を
適用したシート材給送装置の実施の形態について具体的
に説明する。尚、以下の説明では、画像処理装置に用い
られるシート材給送装置を例示している。
【0025】〔第1実施形態〕第1実施形態に係るシー
ト材給送装置について図面を用いて詳しく説明する。
尚、本実施形態では、画像処理装置としての複写機に用
いられるシート材給送装置を例示している。
【0026】以下の説明の順序としては、画像処理装置
としての複写機について説明し、次にシート材給送装置
について説明する。
【0027】まず、図4を用いて画像処理装置の概略構
成について説明する。本画像処理装置は、画像処理装置
本体11の一側部に多量のシート材Sを積載収納した給送
デッキ12を備えるほか、画像処理装置本体11内の下部に
所定量のシート材Sを積載収納した複数の給送カセット
13,14を備えている。
【0028】そして、シート材Sを給送するための給送
部としての給送デッキ12、及び各給送カセット13,14の
設置部位にはそれぞれリタード分離方式の給送装置15,
16,17が備えられている。この給送装置については後で
詳しく説明する。
【0029】給送デッキ12、及び給送カセット13,14内
のシート材Sはそれぞれの給送装置15,16,17によって
給送されると、まず回転停止しているレジストローラ対
18に送られて、ここで斜行状態の矯正が行われる。
【0030】次いで、処理手段である画像形成部を構成
する感光体ドラム21上に形成される潜像とのタイミング
をとって回転するレジストローラ対18により、感光体ド
ラム21と転写帯電器22との間に送られて、ここで感光体
ドラム21上のトナー像が転写される。
【0031】この後、シート材Sは搬送ベルト23により
定着器24に送られて、ここで転写されたトナー像をシー
ト面に定着させるための定着処理がなされる。
【0032】本画像処理装置はシート材Sへの両面複写
を行う両面複写モードと多重複写を行う多重複写モード
を備えているが、通常複写モード(片面複写モード)の
場合、定着処理後のシート材Sは内排出ローラ対26によ
り機外の排出トレイ27上に排出される。
【0033】また、両面複写モード及び多重複写モード
の場合には、内排出ローラ対25又はスイッチバックロー
ラ対29により再給送パス28及び両面搬送パス30を介して
中間トレイ31上に一時的に積載収納される。
【0034】そして、中間トレイ31上に収納されたシー
ト材Sは再給送装置32により再び画像形成のためにレジ
ストローラ対18に搬送され、以後片面複写と同一のプロ
セスを経て機外に排出される。
【0035】次に、本発明を適用したシート材給送装置
としての給送装置15,16,17、及び再給送装置32につい
て説明する。尚、ここでは、給送装置15の構成を例示し
て説明するが、その他の給送装置16,17,32も適宜必要
に応じて同様の構成としてもよいことは言うまでもな
い。
【0036】本シート材給送装置15は、前述した画像形
成部に向けてシート材を一枚ずつ順次分離給送するもの
であり、複数枚のシート材Sが積み重ねられて収納され
た給送デッキ12から最上層のシート材Sを一枚ずつ給送
するピックアップローラ10と、このピックアップローラ
10により給送デッキ12から給送されたシート材Sを画像
処理装置本体内へ搬送するフィードローラ1と、このフ
ィードローラ1に対向配置されて給送デッキ12から給送
されたシート材Sが複数枚の場合にはフィードローラ1
の回転方向と逆方向に回転して一枚のシート材Sに分離
するためのリタードローラ2とを具備している。
【0037】更に図1に示すように、フィードローラ1
を軸支するフィードローラ軸5と、リタードローラ2を
軸支するリタードローラ軸6及びこのリタードローラ軸
6に連結されたリタードローラ駆動軸7が略平行に設け
られている。リタードローラ軸6は図示しない揺動自在
な支持部材に支持されてフィードローラ軸5に対して平
行に接離可能となっている。また、リタードローラ軸6
とリタードローラ駆動軸7との間にはカップリング8及
びトルクリミッタ9が配置されている。
【0038】尚、カップリング8はリタードローラ2が
変位しても、駆動をリタードローラ駆動軸7からリター
ドローラ軸6に伝達するためのものである。
【0039】また、前記フィードローラ軸5の端部及び
前記リタードローラ軸6に連結されたリタードローラ駆
動軸7の端部には、それぞれ制御手段19によって駆動が
独立して制御される駆動手段としてのモータ3,4が設
けられている。
【0040】前記フィードローラ206 及びリタードロー
ラ207 の駆動について説明する。前記各モータ3,4に
よってフィードローラ軸5とリタードローラ軸6及びリ
タードローラ駆動軸7は同方向に回転する。ここで、図
2に示すように、フィードローラ1は給紙タイミングO
N時に回転駆動されるが、リタードローラ2は前記フィ
ードローラ1の駆動開始タイミングよりも遅く回転駆動
される。
【0041】そして、シート材Sが搬送方向(図1に示
す矢印b方向)に一枚ずつ送られる際、リタードローラ
2はフィードローラ1とシート材Sとの間の摩擦力によ
りトルクリミッタ9が空転して、リタードローラ2の駆
動回転方向と逆方向(搬送方向)に回転する。また、複
数枚のシート材Sが給送された際は、リタードローラ2
とシート材Sとの間の摩擦力に対して、複数枚のシート
材S間の摩擦力が小さいことからトルクリミッタ9は空
転せずに、リタードローラ2はリタードローラ駆動軸7
の回転駆動方向と同方向(搬送方向と逆方向)に回転す
る。
【0042】これにより、複数枚送られたシート材Sの
中のフィードローラ1側、即ち最上部のシート材Sとそ
れ以外のシート材Sとを分離し、画像処理装置本体内へ
のシート材Sの重送を防止するようになっている。
【0043】ここで、図1からわかるように、フィード
ローラ1とリタードローラ2は各々フィードローラ駆動
モータ3とリタードローラ駆動モータ4により独立して
駆動制御可能な構成になっている。そして、前述したよ
うに、フィードローラ1は給紙タイミングON時に回転
駆動されるが、リタードローラ2は前記フィードローラ
1の駆動開始タイミングよりも遅く回転駆動される構成
となっている(図2参照)。
【0044】前述の如き駆動制御を行った時のリタード
ローラの圧変動の様子を図3に示す。図中、TF はフィ
ードローラ駆動開始時、TR はリタードローラ駆動開始
時を示す。図からわかるように、前述の如き駆動制御を
行うことにより、従来の装置(図8参照)に比べて、駆
動開始時のリタードローラ2の圧変動は軽減される。こ
れは、前述の如く双方のローラ駆動開始タイミングをず
らすことにより、シート材搬送方向に回転駆動されるフ
ィードローラ1とシート材戻し方向(搬送方向と逆方
向)に回転駆動されるリタードローラ2が異なる方向に
回転することから生ずるショック、駆動連結時のショッ
クが緩和されたためである。
【0045】尚、リタードローラ2の駆動モータ4の駆
動開始タイミングの遅れ量は、例えば、シート材の搬送
速度が約500 mm/s程度の給送装置においては約20〜
30ms程度に設定することが、リタード圧変動を最小限
に押さえる最適系であることが確認されている。上記数
値は例示であって本発明を限定するものではない。
【0046】上述したように、リタードローラ2の駆動
開始タイミングがフィードローラ1の駆動開始タイミン
グよりも遅い制御が行われることにより、シート材搬送
時におけるリタードローラ2の圧変動が軽減されるの
で、実機における適正給送領域を拡大することが可能と
なる。
【0047】更に、駆動開始時のショック対策として、
前記リタードローラ2の周速V1 と前記フィードローラ
1の周速V2 との関係がV1 ≦V2 となるように構成す
る、また前記モータ3,4の駆動開始制御を駆動OFF
状態から所定のスピードに達するまでを緩やかに立ち上
げるスローアップ制御とすることも有効な手段である。
【0048】〔他の実施形態〕前述した実施形態では、
リタードローラの駆動開始タイミングがフィードローラ
の駆動開始タイミングよりも遅い制御が行われる構成を
例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
例えばリタードローラの駆動開始タイミングがフィード
ローラの駆動開始タイミングよりも速い制御が行われる
構成であっても良く、同様の効果を得ることができる。
【0049】また前述した実施形態では、画像処理装置
として複写機を例示したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、例えばスキャナ、プリンタ、ファクシミ
リ装置等の他の画像処理装置であっても良く、該画像処
理装置に用いられるシート材給送装置に本発明を適用す
ることにより同様の効果を得ることができる。
【0050】また前述した実施形態では、画像処理装置
本体に対して着脱自在に装着されたシート材給送装置を
例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
例えば画像処理装置が一体的に有するシート材給送装置
であっても良く、該シート材給送装置に本発明を適用す
ることにより同様の効果を得ることができる。
【0051】また前述した実施形態では、記録対象とし
ての記録紙等のシート材を処理手段である画像形成部に
給送するシート材給送装置を例示したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば、読取対象としての
原稿等のシート材を処理手段である読取部に給送するシ
ート材給送装置に適用しても同様の効果を得ることがで
きる。
【0052】また前述した実施形態では、記録方式とし
て電子写真方式を例示したが、これに限定されるもので
はなく、例えばインクジェット方式等の他の記録方式で
あっても良い。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
リタードローラの駆動開始タイミングがフィードローラ
の駆動開始タイミングと異なる制御が行われるようにな
っているので、具体的には、例えば、前記リタードロー
ラの駆動開始タイミングが前記フィードローラの駆動開
始タイミングよりも遅い制御が行われるようになってい
るので、シート材搬送時におけるリタードローラの圧変
動が軽減され、実機における適正給送領域を拡大するこ
とが可能となる。
【0054】更に、駆動開始時のショック対策として、
前記リタードローラの周速V1 と前記フィードローラの
周速V2 との関係がV1 ≦V2 となるように構成する、
また前記駆動手段の駆動開始制御を駆動OFF状態から
所定のスピードに達するまでを緩やかに立ち上げるスロ
ーアップ制御とすることも有効な手段である。
【0055】上述の効果はリタードローラの支持機構、
加圧機構が異なる複数の給送装置において有効であるこ
とから、技術流用の面から非常に汎用性が高いと言え
る。
【0056】また、低速から高速にかけて広範囲にわた
る給送装置の信頼性を向上できた結果、シート材搬送に
おいてポテンシャルの高い画像処理装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給送装置の概略構成を示す斜視図
【図2】本発明に係る給送装置の駆動信号図
【図3】本発明に係る給紙装置のリタードローラの圧変
動図
【図4】画像処理装置の概略構成を示す模式断面図
【図5】従来の給送装置の断面図
【図6】従来の給送装置の斜視図
【図7】従来の給送領域図
【図8】従来の給送装置のリタードローラの圧変動図
【符号の説明】
S …シート材 1 …フィードローラ 2 …リタードローラ 3,4…モータ 5 …フィードローラ軸 6 …リタードローラ軸 7 …リタードローラ駆動軸 8 …カップリング 9 …トルクリミッタ 10 …ピックアップローラ 11 …画像処理装置本体 12 …給送デッキ 13,14…給送カセット 15,16,17…給送装置 18 …レジストローラ対 19 …制御手段 21 …感光体ドラム 22 …転写帯電器 23 …搬送ベルト 24 …定着器 25,26…内排出ローラ対 27 …排出トレイ 28 …再給送パス 29 …スイッチバックローラ対 30 …両面搬送パス 31 …中間トレイ 32 …再給送装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート材を一枚ずつ順次分離給送するシ
    ート材給送装置において、 シート材を搬送するフィードローラと、 前記フィードローラの回転方向と逆方向に回転して一枚
    のシート材に分離するリタードローラと、 前記フィードローラを回転駆動するためのフィードロー
    ラ駆動手段と、 前記リタードローラを回転駆動するためのリタードロー
    ラ駆動手段と、 前記各駆動手段の駆動を制御する制御手段とを有し、 前記リタードローラの駆動開始タイミングが前記フィー
    ドローラの駆動開始タイミングと異なる制御が行われる
    ことを特徴とするシート材給送装置。
  2. 【請求項2】 前記リタードローラの駆動開始タイミン
    グが前記フィードローラの駆動開始タイミングよりも遅
    い制御が行われることを特徴とする請求項1に記載のシ
    ート材給送装置。
  3. 【請求項3】 前記リタードローラの周速V1 と前記フ
    ィードローラの周速V2との関係がV1 ≦V2 となるよ
    うに構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載のシート材給送装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動手段の駆動開始制御は、駆動O
    FF状態から所定のスピードに達するまでを緩やかに立
    ち上げるスローアップ制御であることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の記載のシート材給送装置。
  5. 【請求項5】 シート材を処理する処理手段と、該処理
    手段に対してシート材を給送する給送手段とを有する画
    像処理装置において、 前記給送手段として、請求項1〜請求項4のいずれか1
    項に記載のシート材給送装置を備えていることを特徴と
    する画像処理装置。
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