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JPH111408A - 農園芸用殺菌剤組成物 - Google Patents

農園芸用殺菌剤組成物

Info

Publication number
JPH111408A
JPH111408A JP9168154A JP16815497A JPH111408A JP H111408 A JPH111408 A JP H111408A JP 9168154 A JP9168154 A JP 9168154A JP 16815497 A JP16815497 A JP 16815497A JP H111408 A JPH111408 A JP H111408A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
copper
plant
oxyquinoline
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9168154A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsusachi Nomura
光幸 野村
Masaaki Ino
正明 猪野
Ryuichi Maebatake
竜一 前畠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANKEI CHEMICALS
Sankei Chemical Co Ltd
Original Assignee
SANKEI CHEMICALS
Sankei Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANKEI CHEMICALS, Sankei Chemical Co Ltd filed Critical SANKEI CHEMICALS
Priority to JP9168154A priority Critical patent/JPH111408A/ja
Publication of JPH111408A publication Critical patent/JPH111408A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 8−オキシキノリン銅の殺菌剤としての使用
上の制限および物理化学的欠点を解消し、効力が改善さ
れた農園芸用殺菌剤組成物の提供。 【解決手段】 8−オキシキノリン銅10〜90部と植
物系油90〜10部を配合することにより効力の改善が
認められた懸濁状殺菌剤組成物。 【効果】 本発明の組成物は作物に対する薬害は認めら
れず、効力の向上は著しく認められた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物系油と8−オ
キシキノリン銅を配合してあることを特徴とする農園芸
用殺菌剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、果樹、野菜分野に使用する殺菌剤
の進歩は目覚ましく、低薬量で、広い殺菌スペクトルを
有する多数の有機化合物が開発されている。しかし該剤
の過度の連用により耐性菌の発現などによる効力低下が
近年問題になっているのが現状である。
【0003】耐性菌の発現などによる殺菌剤の効力低下
の現状にありながら、長年安定して効果を発揮している
化合物として硫黄、銅化合物がある。しかしこれらは薬
害発生、耐雨性が劣るなど使用上の制限があり、また、
効力面で近年開発された有機化合物に比べ劣るなどの諸
問題がある。
【0004】銅化合物である8−オキシキノリン銅は、
従来、果樹、野菜等の病害に対する保護殺菌剤として利
用されている。しかし植物体への浸透力が乏しく、耐雨
性の面が劣るため、本来の8−オキシキノリン銅の効力
を十分に発揮するには展着剤等の補助剤の添加を行な
い、効力を安定させているのが現状である。
【0005】また、公知の技術としてマシン油と配合す
ることにより、浸透性、耐雨性を向上させた製剤があ
る。しかしマシン油は植物体への薬害により、使用時
間、適用病害、作物が制限される欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】8−オキシキノリン銅
の効力を安定させる方法としては、8−オキシキノリン
銅粒子を細かくする懸濁製剤化が有効である。しかし本
方法ではある程度の効力向上が認められるがまだ不十分
である。またマシン油を配合することにより効果、耐雨
性の向上は認められるが薬害が発生し、使用が制限され
る。そこでかかる問題点を解決すべく鋭意検討した結
果、植物体に薬害の発生の少ない植物系油に8−オキシ
キノリン銅を配合することにより、上記従来8−オキシ
キノリン銅公知技術の使用上の制限を解決し、効力を十
分に発揮させ、物理化学的欠点を解消する方法を見いだ
し本発明を完成した。以上の記述から明らかなように、
本発明の目的は、使用上の時期的、作物的、病害的制限
のないもしくは極めて少ない農園芸用殺菌剤組成物を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は下記(1)〜
(3)の構成を有する。
【0008】(1)植物系油と8−オキシキノリン銅を
有効成分とする農園芸用殺菌剤組成物。
【0009】(2)植物系油として、植物体からの抽出
油、および植物体からの脂肪酸より合成された中鎖脂肪
酸グリセライドを使用することを特徴とする前記(1)
記載のの農園芸用殺菌剤組成物。
【0010】(3)8−オキシキノリン銅1〜40部を
50〜85部の植物系油に分散させて懸濁状としてなる
前記(1)記載の農園芸用殺菌剤組成物。
【0011】上述(1)、(2)および(3)に示され
る農園芸用殺菌剤は散布時水に希釈して使用するため各
種の界面活性剤を加用し、水和剤、乳剤、油系フロアブ
ル、サスポエマルジョン剤にすることが望ましい。
【0012】本発明で使用する植物系油は各種植物体よ
り抽出された油および植物油由来の脂肪酸より合成され
た中鎖脂肪酸モノ、ジおよびトリグリセリドで、乳剤、
油剤、水和剤の剤型で8−オキシキノリン銅と混合する
か、製剤中に8−オキシキノリン銅の分散溶剤として用
いることが望ましい。植物体からの抽出油の具体例とし
ては、ナタネ種、ゴマ油、ヤシ油、綿実油等であり、植
物体からの脂肪族より合成された中鎖脂肪族グリセライ
ド用の中鎖脂肪族酸としては、カプロン酸もしくはカプ
リル酸またはこれらの混合物をあげることができる。
【0013】本発明で使用する界面活性剤の種類は、限
定されない。すなわち、アニオン系、カチオン系、ノニ
オン系及び両性のいづれの界面活性剤も使用でき、それ
らは単独または2種類以上混合して使用できる。8−オ
キシキノリン銅ならびに植物系油との混合方法ならびに
混合順序も限定されないが、界面活性剤の使用量は、通
常、前二者に比べて比較的少量であることならびに、界
面活性剤の共存が前二者の混合を容易にすることから、
三者をほぼ同時期に混合器中に投入し機械的に混合する
ことが望ましい。
【0014】本発明の組成物の製造方法は限定されな
い。本発明の組成物は、最も狭義には、所要比率の植物
系油10〜90重量部と所要比率の8−オキシキノリン
銅90〜10重量部からなる。植物系油ならびに8−オ
キシキノリン銅の重要比率が、上記範囲外にある場合、
特に界面活性剤の未配合の場合には、両成分の均一な機
械的混合が困難になりやすい。
【0015】
【実施例】次に、実施例、比較例および試験例によって
本発明を説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0016】実施例−1 8−オキシキノリン銅 32部、カプリル酸トリグリセ
ライド〔商品名:ココナードRK 花王(株)製〕 5
7部、界面活性剤〔商品名:エキセル300花王(株)
製〕 1部、界面活性剤〔商品名:エマルゲン905
花王(株)製〕9部、界面活性剤〔商品名:フローレン
G−700 共栄社化学(株)製〕1部を混合し、ガラ
スビーズ(直径1mm)を製剤量と等量入れ、サンドグ
ラインダーで1時間粉砕し、100部の油系フロアブル
を得た。
【0017】実施例−2 8−オキシキノリン銅 32部、ナタネ油〔日清製油
(株)製〕 57部、界面活性剤〔商品名:エキセル3
00 花王(株)製〕 1部、界面活性剤〔商品名:エ
マルゲン905 花王(株)製〕9部、界面活性剤〔商
品名:フローレンG−700 共栄社化学(株)製〕
1部を混合し、ガラスビーズ(直径1mm)を製剤量と
等量入れ、サンドグラインダーで1時間粉砕し、100
部の油系フロアブルを得た。
【0018】実施例−3 8−オキシキノリン銅 32部、カプリル酸トリグリセ
リド75%+カプリン酸トリグリセリド25%混合品
〔商品名:O.D.O 日清製油(株)製〕 57部、
界面活性剤〔商品名:エキセル300 花王(株)製〕
1部、界面活性剤〔商品名:エマルゲン 905 花
王(株)製〕 9部、界面活性剤〔商品名:フローレン
G−700 共栄社化学(株)製〕1部を混合し、ガラ
スビーズ(直径1mm)を製剤量と等量入れ、サンドグ
ラインダーで1時間粉砕し、100部の油系フロアブル
を得た。
【0019】比較例−1 キノリド−水和剤〔8−オキシキノリン銅 40% ア
グロカネショウ(株)製〕 比較例−2 キノリド−フロアブル〔8−オキシキノリン銅 35%
アグロカネショウ(株)製〕 比較例−3 アルタベールフロアブル〔8−オキシキノリン銅 12
% マシン油 70%トモノアグリカ(株)製〕
【0020】本発明の効果を試験例にて説明する。但
し、試験例に用いた製剤は実施例1〜3に従って製剤化
したものである。
【0021】試験例−1 実施例−3,比較例−1〜−2を所定濃度に希釈し、ブ
ドウ(品種 紅伊豆)に20日間隔で2回散布し、最終
散布10日後における黒痘病に対する効果を調査した。
その結果を表1に示した。尚、試験は反復なしで行なっ
た。
【0022】
【表1】
【0023】黒痘病に対する効果の調査基準 0:発病なし 1:病斑面積12.5%以下 2:病斑面積12.5%〜25.0% 3:病斑面積25.0%〜50.0% 4:病斑面積50.0% 以上のブドウ黒痘病に対する効果について検討をおこな
った結果、公知技術で比較例−1の水和剤型と比較例−
2のフロアブル剤型を比較した場合、8−オキシキノリ
ン銅の粒子を細かい比較例−2の効力増強は認められな
いが、植物系油と8−オキシキノリン銅を配合した懸濁
製剤の実施例−3は、既存薬剤(比較例−1、−2)の
8−オキシキノリン銅濃度の約1/2〜1/3の濃度で
高い防除率が認められ、効力の飛躍的な増強が認められ
た。
【0024】実施例−1〜3、比較例−1〜3を所定濃
度に希釈し、ブドウ(品種 マスカットに10日間隔で
4回散布し、最終散布14日後における黒痘病に対する
効果を調査した。また葉、果実に対する薬害の調査も行
なった。その結果を表2に示した。尚、試験は2反復で
行なった。
【0025】
【表2】
【0026】黒痘病に対する効果の調査基準 0:発病なし 1:病斑面積12.5%以上 2:病斑面積12.5%〜25.0% 3:病斑面積25.0%〜50.0% 4:病斑面積50.0%以上 以上のブドウ黒痘病に対する効果について検討を行なっ
た結果、実施例−1〜−3の防除率より、8−オキシキ
ノリン銅と配合する植物系油の種類による効力への影響
は認められなかった。また既存薬剤の比較例−1、−2
との効力の差はいうまでもなく、特にマシン油を配合し
た類似の製剤である比較例−3との効力の差は歴然で、
8−オキシキノリン銅濃度の1/8の濃度で高い防除率
が認められ、各種油の中で植物系油の効力増強は特筆す
べきものであった。マシン油を配合した類似の製剤であ
る比較例−3では生育抑制の薬害症状が認められてた
が、実施例−1〜−3では薬害は認められず、植物体に
対する安全性も高いことが認められた。
【0027】試験例−3 実施例−3、比較例−1〜2を所定濃度に希釈し、レモ
ンに10日間隔で6回散布し、最終散布20日後におけ
る黒点病に対する効果を調査した。その結果を表3に示
した。尚、試験は反復なしで行った。
【0028】
【表3】
【0029】黒点病に対する効果の調査基準 0:発病なし 1:病斑面積12.5%以下 2:病斑面積12.5%〜25.0% 3:病斑面積25.0%〜50.0% 4:病斑面積50.0%以上 以上のミカン黒点病に対する効果について検討を行なっ
た結果、公知技術で比較例−1の水和剤型と比較例−2
のフロアブル剤型を比較した場合、8−オキシキノリン
銅の粒子を細かい比較例−2の顕著な効力増強が認めら
れたが、植物系油と8−オキシキノリン銅を配合した懸
濁製剤の実施例−3は比較例−2以上の飛躍的な効力増
強が認められた。
【0030】試験例−4 実施例−3、比較例−1、−2,−3を所定濃度に希釈
し、ナシ(品種 新水)の休眠期〜生育期に14日間隔
で4回散布し、最終散布60日後における黒星病に対す
る効果を調査した。その結果を表4の示した。尚、試験
は反復なしで行なった。
【0031】
【表4】
【0032】黒星病に対する効果の調査基準 0:発病なし 1:病斑が1〜2個 3:病斑が3〜4個又はそれ相当の大きな病斑が1個 5:病斑が5個以上又はそれ相当の大きな病斑が2個以
上 以上のナシ黒星病に対する効果について検討を行なった
結果、既存薬剤の比較例−1〜−3は防除効果が低く、
この原因としては休眠期防除における8−オキシキノリ
ン銅のナシ表皮ヘの浸透力不足がうかがえる。しかし実
施例−3は8−オキシキノリン銅濃度が比較例の約同量
〜1/4の濃度で高い防除率が認められることより、ナ
シ表皮への8−オキシキノリン銅を効果的に浸透させて
いることが認められた。また比較的浸透力が高いと思わ
れていたマシン油を配合した類似の製剤である比較例−
3の防除率と比較すると、植物系油を配合した実施例−
3は高い浸透力を備え、防除時間(植物体の形態)に効
果が左右されないことが実証された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物系油と8−オキシキノリン銅を有効
    成分とする農園芸用殺菌剤組成物。
  2. 【請求項2】 植物系油として、植物体からの抽出油、
    および植物体からの脂肪酸より合成された中鎖脂肪酸グ
    リセライドを使用することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の農園芸用殺菌剤組成物。
  3. 【請求項3】 8−オキシキノリン銅1〜40部を50
    〜85部の植物系油に分散させて懸濁状としてなる特許
    請求の範囲第1項記載の農園芸用殺菌剤組成物。
JP9168154A 1997-06-10 1997-06-10 農園芸用殺菌剤組成物 Pending JPH111408A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004505025A (ja) * 2000-07-28 2004-02-19 バイエル・クロツプサイエンス・エス・アー 優れた乾燥力を有する特に植物由来の油を含有する殺菌剤組成物
WO2011109855A1 (en) * 2010-03-10 2011-09-15 Biofirst Pty Limited Improvements in pesticides and fungicides

Cited By (3)

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