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JPH11118476A - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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Publication number
JPH11118476A
JPH11118476A JP28369197A JP28369197A JPH11118476A JP H11118476 A JPH11118476 A JP H11118476A JP 28369197 A JP28369197 A JP 28369197A JP 28369197 A JP28369197 A JP 28369197A JP H11118476 A JPH11118476 A JP H11118476A
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JP
Japan
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subject
distance
signal
image
luminance
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Application number
JP28369197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3938989B2 (ja
Inventor
Osamu Nonaka
修 野中
Takashi Kindaichi
剛史 金田一
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP28369197A priority Critical patent/JP3938989B2/ja
Publication of JPH11118476A publication Critical patent/JPH11118476A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】逆光時であっても正確な距離検出が行なえる測
距装置を提供する。 【解決手段】被写体の輝度分布を2つのセンサアレイに
よって2つの像信号として出力する測距装置において、
2つの像信号に基づいて逆光状態か否かを判定する判定
手段8と、逆光状態と判定された際に、2つの像信号か
ら主要被写体輝度とその背景部輝度との差が大きい領域
を抽出し、この領域の輝度差を少なくとも一方のセンサ
アレイに対応するエッジ信号として出力するエッジ検出
手段9と、このエッジ信号で指定された領域からの像信
号に基づいて、被写体の距離を演算するCPU10とを
具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は測距装置に関する。
【0002】
【従来の技術】対象物の輝度分布より2つの像信号を求
め、視差に基づくそれらの位置の差に従って対象物まで
の距離を求める、いわゆるパッシブ方式の測距装置があ
る。上記2つの像信号は異なる光路を通った光線に基づ
くもので、三角測距の原理により、対象物までの距離に
従って像位置が変化する。
【0003】このような方式は、背景の状態によって像
信号が変化しやすく、測距の精度を上げるには、対象物
の像を背景から分離して測距することが必要である。ま
た、逆光シーンなどでは、像がアンバランスになったり
して、精度劣化を引き起こす。
【0004】したがって、上記した方式を、オートフォ
ーカスカメラのように、様々なシーンにおける被写体に
対して安定した測距を行わねばならない装置に応用する
場合には、種々の工夫が必要である。例えば特開昭62
−133410号公報は、画面に応じて使用する像信号
を切り替えることを開示している。
【0005】また、像信号はセンサアレイの出力電流を
積分して得られるが、逆光時のように輝度差が大きいシ
ーンでは、この積分レベルを所定のダイナミックレンジ
内に収める技術も重要となる。例えば特開平5−264
887号公報は、逆光時に積分時間を長くすることを開
示している。また、特開平5−264892号公報は、
フレアにより2つのセンサアレイに入射する光線が不均
一になることによる精度の劣化を克服する方法を開示し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した特開昭62−
133410号公報や特開平5−264892号公報は
逆光時の問題に対する対策については何も開示していな
い。また、特開平5−264887号公報は逆光時の対
策について開示しているが、積分時間が長くなってタイ
ムラグが生じてしまうという問題がある。
【0007】本発明はこのような課題に着目してなされ
たものであり、その目的とするところは、逆光時であっ
てもタイムラグなしに正確な距離検出が行なえ、これに
加えて、フレアの問題を克服して測距精度をさらに向上
させた測距装置を提供することにある。
【0008】また、本発明の他の目的は、AFカメラに
応用した場合に、ピント合せが出来ないシーンであって
も合焦率を向上させることができる測距装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明は、被写体の輝度分布を2つのセンサ
アレイによって2つの像信号として出力する測距装置に
おいて、上記2つの像信号に基づいて逆光状態か否かを
判定する判定手段と、逆光状態と判定された際に、上記
2つの像信号から主要被写体輝度とその背景部輝度との
差が大きい領域を抽出し、この領域の輝度差を少なくと
も一方のセンサアレイに対応するエッジ信号として出力
するエッジ信号出力手段と、上記エッジ信号で指定され
た領域からの像信号に基づいて、被写体の距離を演算す
る演算手段とを具備する。
【0010】また、第2の発明は、第1の発明におい
て、上記演算手段は、上記2つの像信号のうち、一方の
像信号からフレア信号を除去して補正信号を作成し、こ
の補正信号と、上記2つの像信号のうち、他方の像信号
とに基づいて被写体の距離を演算する。
【0011】また、第3の発明は、被写体の輝度分布を
第1の像信号として出力する第1のセンサアレイと、被
写体の輝度分布を第2の像信号として出力する第2のセ
ンサアレイと、上記第1、第2の像信号に基づいて逆光
状態か否かを判定する判定手段と、逆光状態と判定され
た際に、第1及び第2のセンサアレイの積分領域を非逆
光状態のときよりも大きくなるように切換える領域切換
え手段と、切換えられた領域から出力される第1、第2
の像信号から、主要被写体輝度とその背景部輝度との差
が大きい領域を抽出し、この領域の輝度差を少なくとも
一方のセンサアレイに対応するエッジ信号として出力す
るエッジ信号出力手段と、上記エッジ信号で指定された
領域からの像信号に基づいて、被写体の距離を演算する
演算手段とを具備する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。まず、第1実施形態について
説明する。まず、図1(a)、(b)、(c)を用い
て、外光パッシブ方式の測距装置について説明する。1
a、1bは対象物3aの輝度分布をセンサアレイ2a、
2bに導く受光レンズであり、これらのセンサアレイ2
a、2bは、対象物3aの明暗の変化を電流信号に変換
する。A/D変換手段6は、センサアレイ2a、2bの
各出力信号を受けてディジタル値に変換することによ
り、像信号をディジタル演算制御回路(以下、CPUと
呼ぶ)10に入力する。7はピント合せ手段である。ま
た、5は後述するモニタ・積分制御回路である。
【0013】ここで、受光レンズ間距離を基線長Bと
し、焦点距離をfとすると、対象物3aによる像は、図
1(b)の14a、14bで示すように、2つのセンサ
アレイ2a、2b上に、xの相対位置差をもって形成さ
れる。ここで対象物3aまでのの距離をLとする時、こ
れらの関係は x=(B・f)/L・・・・・・・(1) となる。つまり、距離Lが大きい程、相対位置差xは小
さく、距離Lが小さい程、相対位置差xは大きくなる。
カメラなどに応用する場合、上記CPU10としては、
ワンチップマイコン等を利用すればよく、これが上記像
14a、14bの相対位置差xを求めて、(1)式より
距離Lを求め、ピント合せ手段7で撮影レンズを制御す
れば、AFカメラが設計できる。
【0014】CPU10は、上記の機能の他に、対象物
が逆光状況下にあるか否かを判定する逆光判定手段8
や、得られた像信号のエッジ部を検出するエッジ検出手
段9等を具備している。
【0015】逆光という状況下においては、対象物3a
の背景から、強いノイズ光がセンサアレイ2a、2bに
混入するので、対象物3aの像が正しい形状とならず、
測距が不正確になりがちである。そこで、本実施形態で
は、逆光状況下であるか否かを判定し、逆光であるとき
には、得られた像信号の中からエッジ部を抽出して抽出
された領域に対応する像信号に基づいて測距を行なうこ
とによって正確な測距を行なうようにしている。これに
加えて、上記混入したノイズ光に基づく信号成分を除去
して測距精度をさらに向上させる。
【0016】また、図1(c)に示すように、カメラの
画面13内の複数ポイント15を測距して、測距対象物
としての人物12が画面中央に存在しなくとも、人物1
2に正しくピントが合うように工夫するマルチAFと呼
ばれる技術がある。この技術を用いて例えば図1(a)
の対象物3aを測距するときには、センサアレイ2aの
光軸上のセンサを基準にし、このセンサ位置から少し左
側にずらした位置のセンサを基準にして測距を行うこと
で、対象物3aまでの距離を求めることができる。基準
となるセンサ位置を変える以外には基本的には1点AF
と同様の考え方で測距ができる。この基準となるセンサ
位置の切り換えはセンサ切換手段4によって行う。上記
した、像信号の中からエッジ部を抜き出して測距を行う
場合もこれと同じ原理を利用することができる。
【0017】図2は、逆光条件下における人物12と、
受光レンズ1a及びセンサ2aとの関係を示す。理想的
には、人物12の顔の陰影に基づく光線のみがセンサア
レイ2aに入射することを想定している。しかし、太陽
の位置によっては、人物の一部から反射した強い光16
がセンサアレイ2aに到達し、2つのセンサアレイ2
a、2bのうち片方のセンサアレイにのみ強い光が入射
して、2つの像信号がアンバランスになったり、太陽の
光17が受光レンズ1aとセンサアレイ2aを保持する
保持部11の壁面に直接入射したりして、本来の像信号
の上にこれらのノイズ光が混入することによりコントラ
ストが低下し、想定とは異なる像信号が得られることが
ある。
【0018】図2に示すようなシーンにおいて、順光時
と逆光時に得られる像信号の差異を図3(a)、(b)
に示す。入射する光が強い程、センサアレイ2aの出力
が小さく、入射する光が弱い程、センサアレイ2aの出
力が大きい回路構成を想定しており、順光時には図3
(a)に示すように、人物12の顔で△I1の幅で得られ
るコントラストも、逆光時には図3(b)に示すよう
に、△I2の幅に縮小してしまう。順光、逆光による背景
の変化は像信号の両端部の変化(エリアの変化)として
現われている。コントラストの変化は、前述のように本
来の像信号の上にノイズ光が重なったり、背景との輝度
差が大きくなりすぎる事に起因する。
【0019】図4は、上記した像信号を得るためのセン
サアレイの処理回路の構成を示す図である。以下に、こ
の処理回路の動作を説明する。20a、20bはセンサ
アレイを構成するセンサのうち2つを取り出したもの
で、各々フォトダイオードからなり、その出力は積分ア
ンプ21a、21bに接続されている。積分コンデンサ
23a、23bにはスイッチ22a、22b、24a、
24bが接続されている。このうち、スイッチ22a、
22bは積分制御回路28によって制御されるものであ
り、この制御により積分開始と終了が決められる。ま
た、スイッチ24a、24bは積分リセット回路25に
よって制御されて再度積分を開始するのに先立つリセッ
ト動作が行われる。CPU10は上記した制御をシーケ
ンシャルに行なわせる。
【0020】また、積分出力VINTa、VINTb
は、積分コンデンサ23a、23bの容量と、入射光の
強さ及び積分時間から決定されるが、このとき積分制御
回路28が適当な積分時間を設定しないと、回路のダイ
ナミックレンジ内にVINTa、bを収めることが出来
ない。そこで、積分出力VINTa、VINTbを出力
回路26を介してモニタし、積分制御を行うモニタ・積
分制御回路5が必要となる。ここでは、センサアレイを
構成するセンサの中でどのセンサの出力をモニタするか
が選択できるようになっているが、この選択を行うのが
センサ切換手段4である。したがって、CPU10によ
り状況に応じて制御を行えば、センサアレイを構成する
センサの中でどのセンサに重点においた積分制御を行な
うかが切り換えられる。
【0021】例えば、図3に示す像信号は、順光状態と
逆光状態で、積分モニタ用のセンサを切り換えて得られ
たものである。図3(a)は順光時なので、人物12の
顔の陰影でコントラストが得られ正常に測距できるの
で、背景の影響をなるべく受けないように狭いエリアで
積分制御を行う。しかし、逆光シーンでは、顔のコント
ラストは低いので、図3(b)のように背景との輝度差
を強調してコントラストを得るようにする。すなわち、
この場合は積分制御エリアを顔の幅より広くして、背景
を加味した積分制御を行う。
【0022】図5(a)は、逆光シーンで積分制御エリ
ア(モニタ範囲)を狭くしたままの時の像信号例を示し
ている。横軸はセンサアレイの各センサの並びの順番
(センサNo.)、縦軸にはセンサデータをA/D変換
手段6によってディジタル値にした結果をとっている。
この例では、モニタ範囲で最も明るい部分の積分結果を
用いて積分を停止するため、明るい背景はダイナミック
レンジの範囲を越えてしまってデータが出力されない。
ここで積分制御エリア(モニタ範囲)を広くすると、図
5(b)のように背景からの光を受光するセンサデータ
の出力を加味して積分制御を行うため、最も明るい部分
を有する背景部分に従って像信号が形成される。従っ
て、顔の中央部のデータはダイナミックレンジが劣化す
るが、背景と人物との輝度差でコントラストの高い像信
号が得られる。
【0023】このように本実施形態では、顔の部分だけ
による像信号の方が背景の影響を受けにくいが、コント
ラストが低すぎて信頼性の低い結果しか得られないとい
う欠点をなくすために、積分制御エリアを広くして十分
大きなコントラストの像信号を得、この像信号から逆光
状況下における被写体を正しく測距するものである。
【0024】図6は上記した本実施形態の方法をカメラ
に応用した時の作用を示すフローチャートである。ステ
ップS1は、まず画面内中央部を積分制御エリアとした
積分制御を行うステップである。次に、この積分制御エ
リアのセンサデータを読み出し(ステップS2)、積分
制御エリアの周辺部と中央部を比較して逆光状態か否か
を判定する(ステップS3)。逆光ではない時にはステ
ップS11に分岐し、公知のマルチAF動作を行い、セ
ンサ切り換えを繰り返して画面内の複数ポイントを測距
し、その中から主要被写体距離Lp を判定し、ステップ
S10にてこのピント合せを行う。
【0025】一方、ステップS3にて逆光状態であると
判定されると、ステップS4に移行して、積分領域を非
逆光状態のときよりも大きくなるように切換える。すな
わち、積分判定用のセンサ数を増加させて判定エリアを
拡大する。次にステップS5にて再度積分制御を行な
い、得られた像データを読み出してA/D変換後CPU
10に入力し(ステップS6)、先に説明したように、
ステップS7において主要被写体輝度とその背景部輝度
とのコントラストの高い部分の検出を行う(図5(b)
参照)。この検出をエッジ部の検出と呼ぶが、像データ
の変化の大きい部分を図7に示すフローに基づいて図1
(a)のセンサアレイ2a、2bにより求めてエッジ信
号として出力し、このエッジ信号が表す相対位置差xよ
り距離Lを求める。
【0026】図7において、ステップS40からS43
では、センサアレイ2aを構成するセンサの順番を示す
番号nや、エッジ部に位置するセンサの順番を示す番号
n1、及び隣接するセンサデータ差を示す変数△SSと
その最大値を示す変数△Sを初期化する。次にステップ
S44にてn番目のセンサのデータとn+1番目のセン
サのデータの差△SSをとり、次にステップS45に
て、その最大値△Sと比較する。ステップS44の判定
結果がyesの場合はステップS46に分岐して、その
時のセンサ番号n1を記憶し、ステップS47にて△S
Sを最大値として記憶する。
【0027】次に、ステップS48にて比較するセンサ
番号をインクリメントし、ステップS49の判断がye
s、すなわち、nが所定の数noになるまでステップS
44のステップを繰り返し、指定されたセンサの領域に
渡って最も大きな変化を示すセンサの位置n1を求め
る。このようなフローによって、像信号のエッジ部の位
置がセンサの並びの順番を示す数として求められる。
【0028】ところで、エッジ部の像データは背景のノ
イズ光の影響で2つのセンサアレイの出力がアンバラン
スになりやすい。そこで、図6のフローでは、エッジ検
出(ステップS7)の後、フレア補正のステップS8を
追加して、このノイズ光の影響を除去している。フレア
補正とは、図8に示すように、AF用の1対のセンサア
レイ2a,2bの一方、例えば2bのセンサアレイにノ
イズ光が重畳した場合にこのノイズ光の大きさを求め、
これを演算により除去して正しい像データを求める技術
である。
【0029】すなわち、図8に示すように、均一にノイ
ズ光が乗っている場合は、各センサアレイから同じ数
(n2 個)のセンサを選び、これらのセンサデータの総
和の差からノイズ光を求めることができる。総和の差を
n2 で割り算して平均化したもの(△h)を、センサア
レイ2aの各センサデータに加算してやれば、2つのセ
ンサアレイ2a,2bに入射した像の形状を揃えること
ができる。△hをセンサアレイ2bのセンサデータから
減算してもよいが、この場合、データがマイナスになっ
て、演算上の不都合を生じることがあるので、ここでは
ノイズ光の乗っていない方にノイズ光相当のものを加え
て像形状を揃えている。演算上の不都合がないならノイ
ズが乗った方から減算してもよい。
【0030】像形状が揃わないままノイズ光を無視して
像ズレ量の相対位置差を求めると、図8中、△xの位置
の検出誤差を生じて誤測距となる。そこで、本実施形態
では、CPU10が図9に示すようなフローの演算を行
うことによって、2つの像信号の形状を揃えてから距離
の算出を行うようにしている。
【0031】まず、ステップS60、S61は各センサ
アレイのうち、同じ像が得られる部分のn2 個のセンサ
データの総和をΣa、Σbとして求めるステップであ
る。ここでは、図8にn2 として示した部分のセンサデ
ータを求めればよい。つまり、エッジの前後n2 /2ず
つのセンサデータを利用すればよい。また、全センサ域
にわたって総和をとるようにしてもよい。ステップS6
2はどちらの総和が大きいかを判定するステップで、こ
の結果によって、ステップS63、S67で差分△Σを
求め、続いて平均値△hを求めて、補正量△hとする
(ステップS64、S68)。これをステップS65、
S69にて、フレアの乗っていない方のセンサアレイの
各センサデータに加算する。
【0032】前述のように全センサ域にわたって総和を
とるようにした場合は全センサ数でこれを除算して△h
を求める。そして、S65、S69と同様に、フレアの
乗っていない方のセンサデータに、この△hを加算す
る。
【0033】このようなプロセスにより、CPU10内
のメモリ内には、補正されたセンサデータが形成され、
CPU10はセンサアレイ出力の生データではなく、こ
の補正データを用いて図1の像位置差xを求め、(1)
式より主要被写体距離Lp を求め、ピント合せを行う
(図6のステップS9、S10)。このように本実施形
態においては、2つのセンサアレイに入射する像信号が
ノイズ光によりローコントラストやアンバランスになっ
た場合でも正確なピント合せができる。従って、逆光シ
ーンにおいても、きれいな写真が撮れる。
【0034】以下に、本発明の第2実施形態を説明す
る。測距用のセンサアレイは、数十個から百数十個の受
光素子(センサ)を並置してなる素子であり、この多数
のセンサの出力データに関して上記エッジ検出、フレア
補正を行うと、演算に時間がかかり、レリーズタイムラ
グが長くなってしまうという問題を生じる。また、図6
のステップS5の再積分を行なう時間もタイムラグとな
る。そこで、図10に示すフローのように最初の積分で
測距を行い、距離による判定も採用し、最初の測距が低
輝度時または遠距離時はエッジ検出やフレア補正を行わ
ないようにして、多くのシーンでは上記レリーズタイム
ラグが長くならないようにすることができる。
【0035】例えば、図11(a)に示すような逆光シ
ーンでも、被写体距離が遠距離の場合、2つの受光レン
ズの視差によるセンサアレイ上の被写体像位置差も小さ
くなるので、人物12の輪郭部からの強い光16が受光
レンズ1aを介して2つのセンサに入射する際のアンバ
ランスも小さくなり、被写体像も小さくなってセンサア
レイ2a上に入射するため、特に積分判定範囲の切り換
えを行わなくとも、図11(b)に示すように背景を加
味してコントラストの高い像信号を得ることができる。
【0036】これらの理由によって、図10のフローで
は、最初の積分で測距を行い(ステップS20)、次の
ステップS21で逆光であると判定された場合には、次
に最初の測距結果が近距離かどうかを判定し(ステップ
S22)、近距離の時のみ、積分判定範囲の切り換えに
よる再積分(S23、S24)、エッジ検出(ステップ
S25)、フレア補正(S26)を行うようにして、タ
イムラグを少なくしている。
【0037】つまり、この実施形態では、図2のシーン
のように逆光かつ被写体距離が近い時は、2つのセンサ
アレイ2a、2bの視差の影響によって、ノイズ光16
の入射形態が異なるために起こる2つのセンサアレイ2
a、2bのセンサデータ間のアンバランス、又はノイズ
光が信号に重なる事によって引き起こされるローコント
ラストの問題を克服するものである。
【0038】すなわち、逆光かつ被写体距離が近いと判
定されたときにはステップS23以下のフローを実行し
て、確実に被写体距離を測定するが、それ以外の時はス
テップS29にて測距の基準となるエリアを切り換えな
がらマルチAFを行なうようにする。これによって、図
1(c)に示すように、画面内中央に被写体12が存在
しないシーンにおいても高速で正しいピント合せを行な
うことができる。
【0039】尚、逆光の判定方法として、ここではAF
用のセンサアレイの積分結果をモニタして判定する例を
述べたが、図12(a)、(b)に示すように、写真画
面内中央のスポット測光結果(SPOT)と画面全体の
平均的な測光結果(AVE)を用いて、AFではなく露
出制御時に公知の方法を用いても逆光を判定できること
は言うまでもない。
【0040】なお、上記した具体的実施形態には、以下
の構成(1)〜(5)を有する発明が含まれている。 (1)撮像領域内に複数の輝度分布測定ポイントを有し
ていて、該輝度分布測定ポイントの1つ又は複数の輝度
分布を2つのセンサアレイによって2つの像信号として
出力する測距装置において、所定の輝度分布測定ポイン
トからの像信号に基づいて逆光状態か否かを判定する判
定手段と、逆光状態と判定された時に、上記所定の輝度
分布測定ポイントの2つの像信号から、主要被写体輝度
とその背景部輝度との差が大きい領域を抽出し、この領
域の輝度差を少なくとも一方のセンサアレイに対応する
エッジ信号として出力するエッジ信号出力手段と、非逆
光状態と判定された際には上記複数の輝度分布測定ポイ
ントからの出力に基づいて被写体の距離を演算し、逆光
状態と判定された際には上記エッジ信号で指定された領
域からの像信号に基づいて被写体の距離を演算する演算
手段と、を具備したことを特徴とする測距装置。 (2)撮像領域内に複数の輝度分布測定ポイントを有し
ていて、該輝度分布測定ポイントの1つ又は複数の輝度
分布を2つのセンサアレイによって2つの像信号として
出力する測距装置において、所定の輝度分布測定ポイン
トからの像信号に基づいて逆光状態か否かを判定する判
定手段と、逆光状態と判定された際に、上記所定の輝度
分布測定ポイントにおける上記2つのセンサアレイの積
分領域を非逆光状態のときよりも大きくなるように切換
える領域切換え手段と、切換えられたセンサアレイの積
分領域の2つの像信号から、主要被写体輝度とその背景
部輝度との差が大きい領域を抽出し、この領域の輝度差
を夫々のセンサアレイに対応する第1、第2のエッジ信
号として出力するエッジ信号出力手投と、非逆光状態と
判定された際には、上記複数の輝度分布測定ポイントか
らの出力に基づいて被写体の距離を演算し、逆光状態と
判定された際には上記第1、第2のエッジ信号で指定さ
れた領域からの像信号に基づいて被写体の距離を演算す
る演算手段と、を具備したことを特徴とする測距装置。 (3)被写体の輝度分布を2つのセンサアレイによって
2つの像信号として出力する測距装置において、上記2
つの像信号に基づいて逆光状態か否かを判定する判定手
段と、被写体の距離を演算する演算手段と、逆光状態
で、かつ上記2つの像信号に基づいて演算された第1の
被写体距離が所定値よりも近いか否かを判定する判定手
段と、逆光状態で、かつ被写体距離が所定値よりも近い
と判定された場合に、上記2つの像信号から主要被写体
輝度とその背景部輝度との差が大きい領域を抽出し、こ
の領域の輝度差を夫々のセンサアレイに対応する第1、
第2のエッジ信号として出力するエッジ信号出力手段
と、上記第1、第2のエッジ信号で指定された2つの領
域からの2つの像信号に基づいて、上記演算手段に第2
の被写体距離を演算させる演算制御手段と、を具備した
ことを特徴とする測距装置。 (4)上記演算手段は、上記2つの像信号のうち、一方
の像信号からフレア信号を除去して補正信号を作成し、
この補正信号と、上記2つの像信号のうちの他方の像信
号とに基づいて被写体の距離を演算することを特徴とす
る(1)〜(3)のいずれか1つに記載の測距装置。 (5)上記補正信号の作成は、上記2つの像信号の特定
部分のエッジ信号を重畳させてからフレアに関するノイ
ズ信号を一方のエッジ信号から除去することにより行う
ことを特徴とする(4)に記載の測距装置。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、逆光時であっても正確
な距離検出が行なえ、これに加えて、フレアの問題を克
服して測距精度をさらに向上させることができる。ま
た、AFカメラに応用した場合には、ピント合せが出来
ないシーンであっても合焦率を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】外光パッシブ方式の測距装置について説明する
ための図である。
【図2】逆光条件下における人物と、受光レンズ及びセ
ンサとの関係を示す図である。
【図3】図2のようなシーンにおいて、順光時と逆光時
に得られる像信号の差異を示す図である。
【図4】像信号を得るためのセンサアレイの処理回路の
構成を示す図である。
【図5】(a)は、逆光シーンで積分制御エリアを狭く
したままのときの像信号例を示しており、(b)は積分
制御エリアを広くしたときの像信号例を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態の方法をカメラに応用し
た時の作用を示すフローチャートである。
【図7】エッジ検出のフローを示す図である。
【図8】フレア補正について説明するための図である。
【図9】フレア補正のフローを示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態の方法を示すフローチ
ャートである。
【図11】逆光シーンの例を示す図である。
【図12】逆光判定の他の方法を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1a、1b…受光レンズ、 2a、2b…センサアレイ、 3a、3b…対象物、 4…センサ切換手段、 5…モニタ・積分制御回路、 6…A/D変換手段、 7…ピント合せ手段、 8…逆光判定手段、 9…エッジ検出手段、 10…CPU、 11…保持部、 12…人物、 13…画面。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の輝度分布を2つのセンサアレイ
    によって2つの像信号として出力する測距装置におい
    て、 上記2つの像信号に基づいて逆光状態か否かを判定する
    判定手段と、 逆光状態と判定された際に、上記2つの像信号から主要
    被写体輝度とその背景部輝度との差が大きい領域を抽出
    し、この領域の輝度差を少なくとも一方のセンサアレイ
    に対応するエッジ信号として出力するエッジ信号出力手
    段と、 上記エッジ信号で指定された領域からの像信号に基づい
    て、被写体の距離を演算する演算手段と、 を具備したことを特徴とする測距装置。
  2. 【請求項2】 上記演算手段は、上記2つの像信号のう
    ち、一方の像信号からフレア信号を除去して補正信号を
    作成し、この補正信号と、上記2つの像信号のうちの他
    方の像信号とに基づいて被写体の距離を演算することを
    特徴とする請求項1記載の測距装置。
  3. 【請求項3】 被写体の輝度分布を第1の像信号として
    出力する第1のセンサアレイと、 被写体の輝度分布を第2の像信号として出力する第2の
    センサアレイと、 上記第1、第2の像信号に基づいて逆光状態か否かを判
    定する判定手段と、 逆光状態と判定された際に、第1及び第2のセンサアレ
    イの積分領域を非逆光状態のときよりも大きくなるよう
    に切換える領域切換え手段と、 切換えられた領域から出力される第1、第2の像信号か
    ら、主要被写体輝度とその背景部輝度との差が大きい領
    域を抽出し、この領域の輝度差を少なくとも一方のセン
    サアレイに対応するエッジ信号として出力するエッジ信
    号出力手段と、 上記エッジ信号で指定された領域からの像信号に基づい
    て、被写体の距離を演算する演算手段と、 を具備したことを特徴とする測距装置。
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