JPH11116759A - 樹脂組成物の製造法 - Google Patents
樹脂組成物の製造法Info
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- JPH11116759A JPH11116759A JP9293416A JP29341697A JPH11116759A JP H11116759 A JPH11116759 A JP H11116759A JP 9293416 A JP9293416 A JP 9293416A JP 29341697 A JP29341697 A JP 29341697A JP H11116759 A JPH11116759 A JP H11116759A
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Abstract
ングラン成形性に優れたエチレン−酢酸ビニル系共重合
体ケン化物の樹脂組成物の製造法を提供すること。 【解決手段】 リン酸水溶液にリン酸化合物を仕込んで
溶解させた混合液に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物を接触せしめる。
Description
ニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)樹
脂組成物の製造法に関し、更に詳しくは熱安定性、ロン
グラン成形性等に優れたEVOH樹脂組成物の製造法に
関する。
リヤー性、保香性、耐溶剤性、耐油性などに優れてお
り、かかる特性を生かして、食品包装材料、医薬品包装
材料、工業薬品包装材料、農薬包装材料等のフィルムや
シート、或いはボトル等の容器等に成形されて利用され
ている。かかる成形にあたっては、通常溶融成形が行わ
れ、かかる成形により、フィルム状、シート状、ボトル
状、カップ状、チューブ状、パイプ状等の形状に加工さ
れて実用に供されており、その加工性(成形性)は大変
重要であり、かかる成形性を向上させるために、EVO
Hにリン酸化合物を配合することが試みられており、本
出願人も熱安定性や溶融成形性(フィッシュアイやゲル
の抑制等)の改善のためにEVOHをリン酸化合物で処
理する方法を提案した(特開昭62−143954号公
報)。
新たなる成形物への要求性能の高まりに対応すべく、上
記の技術について、詳細に検討を重ねた結果、直径が
0.1mm以上のフィッシュアイやゲル等の改善は認め
られるものの、0.1mm未満の小さなものについて
は、上記の技術では必ずしも解決できるものではなく、
成形条件等により0.1mm未満のフィッシュアイ等が
発生する恐れがあり、新たなる改良が望まれることが判
明した。
かる現況に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、エチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物(A)、リン酸(B)および
リン酸化合物(C)を含有してなる樹脂組成物を製造す
るにあたり、リン酸(B)水溶液にリン酸化合物(C)
を仕込んで溶解させた混合液(I)に、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物(A)を接触せしめることによ
り、溶融成形性に優れ、特に直径が0.1mm未満のフ
ィッシュアイ等の発生を抑制することができ、かつロン
グラン成形時においても良好であるEVOHの樹脂組成
物が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
本発明のEVOH(A)としては、特に限定されない
が、エチレン含有量が20〜60モル%(更には25〜
55モル%)、ケン化度が90モル%以上(更には95
モル%以上)のものが用いられ、該エチレン含有量が2
0モル%未満では高湿時のガスバリヤー性、溶融成形性
が低下し、逆に60モル%を越えると充分なガスバリヤ
ー性が得られず、更にケン化度が90モル%未満ではガ
スバリヤー性、熱安定性、耐湿性等が低下して、好まし
くない。また、EVOH(A)は、メルトインデックス
(MI)(210℃、荷重2160g)が0.1〜10
0g/10分(更には0.5〜50g/10分)のもの
が好ましく、該メルトインデックスが該範囲よりも小さ
い場合には、成形時に押出機内が高トルク状態となって
押出加工が困難となり、また該範囲よりも大きい場合に
は、溶融成形性が低下して好ましくない。
ル共重合体のケン化によって得られ、該エチレン−酢酸
ビニル共重合体は、公知の任意の重合法、例えば懸濁重
合、エマルジョン重合、溶液重合などにより製造され、
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化も公知の方法で
行い得る。該EVOHは、少量であればα−オレフィ
ン、不飽和カルボン酸系化合物、不飽和スルホン酸系化
合物、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルア
ミド、ビニルエーテル、ビニルシラン化合物、塩化ビニ
ル、スチレンなどの他のコモノマーで「共重合変性」さ
れても差し支えない。又、本発明の趣旨を損なわない範
囲で、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化など
「後変性」されても差し支えない。
のは、リン酸(B)およびリン酸化合物(C)で、かか
るリン酸化合物(C)としては、リン酸二水素ナトリウ
ム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム、
リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸一水
素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸三カル
シウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウ
ム、リン酸二水素マグネシウム、リン酸水素亜鉛、リン
酸水素バリウム、リン酸水素マンガン等を挙げることが
でき、好適にはリン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素
カリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素マグ
ネシウムが用いられる。本発明においては、上記の
(A)〜(C)を配合するにあたり、予めリン酸(B)
水溶液にリン酸化合物(C)を仕込んで溶解させた混合
液(I)を調製しておき、かかる混合液(I)にEVOH
(A)を接触せしめて樹脂組成物を得ることを最大の特
徴とするものであり、その方法について詳細に説明す
る。
1重量%程度のメタノール、エタノール、プロパノー
ル、酢酸メチル、酢酸エチル等を含有していても差し支
えない。リン酸(C)水溶液中のリン酸濃度は、0.0
02〜0.5重量%が好ましく、更には0.005〜
0.3重量%が好ましく、かかる濃度が0.002重量
%未満では、リン酸の効力が発揮されなくなり、逆に
0.5重量%を越えると混合するリン酸化合物の効力が
発揮されなくなって好ましくない。次いで、得られたリ
ン酸(C)水溶液にリン酸化合物(B)を溶解させて混
合液(I)を得るのであるが、このときのリン酸化合物
(B)の溶解量(含有量)は混合液(I)中に0.00
01〜0.5重量%含有することが好ましく、更には
0.001〜0.3重量%が好ましく、かかる濃度が
0.0001重量%未満では、リン酸化合物の効力が発
揮されなくなり、逆になるので好ましくない。かかるリ
ン酸化合物(B)の溶解は、20〜40℃程度で行うこ
とが好ましい。また、上記の混合液(I)を調製するに
あたっては、あらかじめリン酸(C)濃度0.1〜10
重量%(更には1〜5重量%)の水溶液を作っておき、
該水溶液にリン酸化合物(B)を溶解させた後、水希釈
して上記のリン酸化合物(B)の含有量となるように調
製することも好ましい。
(A)を接触せしめて、樹脂組成物を得るのであるが、
最終的には混合液(I)にEVOH(A)を接触させ
て、EVOH(A)に上記の(B)を含有させればよ
く、かかる方法としては、特に限定されず、混合液
(I)中に直接EVOH(A)のペレットや粉体等を浸
漬させて含有させる方法、EVOH(A)の水/アル
コール混合溶液の多孔性析出物を混合液(I)中に浸漬
させて含有させる方法、EVOH(A)の水/アルコ
ール混合溶液に混合液(I)を添加後、(凝固槽等で)
析出させて含有させる方法、溶融状態のEVOH
(A)に混合液(I)を添加して含有させる方法等が挙
げられるが、(B)をより均一に効率良く含有させると
いう点では、やの方法が好適に用いられる。
得られるのであるが、EVOH(A)に含有されるリン
酸(B)の量としては、リン酸根換算で(A)100重
量部に対して0.0005〜0.1重量部が好ましく、
更に好ましくは0.001〜0.08重量部、特に好ま
しくは0.002〜0.06重量部で、かかる(B)の
含有量がリン酸根換算で0.0005重量部未満ではフ
ィッシュアイ発生の抑制効果が劣り、逆に0.1重量部
を越えるとロングラン成形性が低下して好ましくない。
また、リン酸化合物(C)の量としては、リン酸根換算
で(A)100重量部に対して0.0005〜0.05
重量部が好ましく、更に好ましくは0.001〜0.0
4重量部、特に好ましくは0.002〜0.03重量部
で、かかる(B)の含有量がリン酸根換算で0.000
5重量部未満ではロングラン成形性が低下し、逆に0.
05重量部を越えると成形物の外観性が低下して好まし
くない。
するには、混合液(I)のそれぞれの含有量やEVOH
(A)との接触時間、温度、撹拌速度、接触後の乾燥条
件等をコントロールすればよく、特に限定はされない。
尚、上記の(B)および(C)の含有量の測定(特定)
にあたっては、樹脂組成物に含有される全リン酸根およ
び(C)に由来する(金属)塩を測定し、該塩の量より
(C)に由来するリン酸根を算出し、残りのリン酸根を
(B)に由来するリン酸根として、それぞれの含有量を
算出する。全リン酸根および(金属)塩は以下の方法に
よって測定することができる。 全リン酸根:樹脂組成物を温希硫酸抽出して、吸光光度
法(モリブデン青)により、全リン酸根を定量(JIS
K 0102に準拠) (金属)塩:樹脂組成物を温希硫酸抽出して、イオンク
ロマトグラフィーにより金属量を定量
やロングラン成形性等に優れた樹脂組成物が得られるわ
けであるが、かかる樹脂組成物には、更に、必要に応じ
て、可塑剤、熱安定化剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
着色剤、抗菌剤、フィラー、他樹脂などの添加剤を使用
することも可能である。特にゲル発生防止剤として、ハ
イドロタルサイト系化合物、ヒンダードフェノール系、
ヒンダードアミン系熱安定剤、高級脂肪族カルボン酸の
金属塩を添加することもできる。また、EVOH(A)
として、異なる2種以上のEVOHを用いることも可能
で、このときは、エチレン含有量が5モル%以上異な
り、及び/又はケン化度が1モル%以上異なるEVOH
のブレンド物を用いることにより、ガスバリヤー性を保
持したまま、更に高延伸時の延伸性、真空圧空成形や深
絞り成形などの2次加工性が向上するので有用である。
物は、成形物の用途に多用され、溶融成形等によりペレ
ット、フィルム、シート、容器、繊維、棒、管、各種成
形品等に成形され、又、これらの粉砕品(回収品を再使
用する時など)やペレットを用いて再び溶融成形に供す
ることも多い。溶融成形方法としては、押出成形法(T
−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成形、溶融
紡糸、異型押出等)、射出成形法が主として採用され
る。溶融成形温度は、150〜250℃の範囲から選ぶ
ことが多い。
述の如き成形物に用いることができるが、特に該樹脂組
成物からなる層の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を積
層してなる積層体として用いることが好ましく、実用に
適した積層体が得られる。
の方法で得られた樹脂組成物の層の片面又は両面に他の
基材を積層するのであるが、積層方法としては、例えば
該組成物のフィルム、シートに熱可塑性樹脂を溶融押出
する方法、逆に熱可塑性樹脂等の基材に該組成物を溶融
押出する方法、該樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂とを共
押出する方法、更には本発明で得られたEVOH組成物
のフィルム、シートと他の基材のフィルム、シートとを
有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステ
ル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を用
いてラミネートする方法等が挙げられる。
低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロ
ピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20
のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテ
ン等のオレフィンの単独又は共重合体、或いはこれらの
オレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン酸又は
そのエステルでグラフト変性したものなどの広義のポリ
オレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、共重合
ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ア
クリル系樹脂、ポリスチレン、ビニルエステル系樹脂、
ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマ
ー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等が挙
げられる。エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物も共
押出可能である。上記のなかでも、共押出製膜の容易
さ、フィルム物性(特に強度)の実用性の点から、ポリ
プロピレン、ポリアミド、ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリスチレン、PETが好ましく用
いられる。
から一旦フィルム、シート等の成形物を得、これに他の
基材を押出コートしたり、他の基材のフィルム、シート
等を接着剤を用いてラミネートする場合、前記の熱可塑
性樹脂以外に任意の基材(紙、金属箔、一軸又は二軸延
伸プラスチックフィルム又はシート、織布、不織布、金
属綿状、木質等)が使用可能である。積層体の層構成
は、本発明の方法で得られた樹脂組成物の層をa
(a1、a2、・・・)、他の基材、例えば熱可塑性樹脂
層をb(b1、b2、・・・)とするとき、フィルム、シ
ート、ボトル状であれば、a/bの二層構造のみなら
ず、b/a/b、a/b/a、a1/a2/b、a/b1
/b2、b2/b1/a/b1/b2等任意の組み合わせが
可能であり、フィラメント状ではa、bがバイメタル
型、芯(a)−鞘(b)型、芯(b)−鞘(a)型、或
いは偏心芯鞘型等任意の組み合わせが可能である。
ンドしたり、aやbの少なくとも一方に両層面の密着性
を向上させる樹脂を配合することもある。該積層体は、
そのまま各種形状のものに使用されるが、更に該積層体
の物性を改善するためには延伸処理を施すことも好まし
く、かかる延伸については、一軸延伸、二軸延伸のいず
れであってもよく、できるだけ高倍率の延伸を行ったほ
うが物性的に良好で、延伸時にピンホールやクラック、
延伸ムラ、デラミ等の生じない延伸フィルムや延伸シー
ト等が得られる。
ー延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法等の他、
深絞成形、真空成形等の延伸倍率の高いものも採用でき
る。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸
方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は80〜1
70℃、好ましくは100〜160℃程度の範囲から選
ばれる。
を行う。熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延
伸フィルムを緊張状態を保ちながら80〜170℃、好
ましくは100〜160℃で2〜600秒間程度熱処理
を行う。又、得られた延伸フィルムは必要に応じ、冷却
処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶
液又は溶融コート処理、製袋加工、深しぼり加工、箱加
工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができ
る。
意のものであってよく、フィルム、シート、テープ、ボ
トル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等が例示
される。又、得られた積層体は必要に応じ、熱処理、冷
却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、
溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加
工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができ
る。上記の如く得られたフィルム、シート或いは容器等
は食品、医薬品、工業薬品、農薬等各種の包装材料とし
て有用である。
する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断り
のない限り重量基準を示す。 実施例1 [混合液(I)の調製]2%のリン酸(B)水溶液に、
リン酸二水素カルシウム(C)を0.35%となる様に
仕込んで溶解させ、更にこれを50倍の水で希釈して、
最終的に0.04%のリン酸(B)及び0.007%の
リン酸二水素カルシウム(C)を含有する混合液(I)
を得た。エチレン含有量35モル%、ケン化度99.5
モル%、MI20g/10分(210℃、荷重2160
g)のEVOH(A)のケン化後の水/メタノール溶液
の多孔性析出物(EVOH(A)100部に対して水1
00部含有)を水で洗浄後、上記の混合液(I)に投入
し、30℃で5時間撹拌した後、110℃で8時間乾燥
を行って、EVOH(A)100重量部に対して、リン
酸(B)およびリン酸二水素カルシウム(C)をそれぞ
れ0.035重量部(リン酸根換算)および0.005
重量部(リン酸根換算)含有する樹脂組成物を得た。次
いで、得られた樹脂組成物をTダイを備えた単軸押出機
に供給し、下記の条件で、厚さ120μmのEVOHフ
ィルムの成形を行って、下記の要領で直径が0.1mm
未満の微細なフィッシュアイの発生およびロングラン成
形性の評価を行った。
m×10cm)について、直径が0.01mm以上0.
1mm未満のフィッシュアイの発生状況を目視観察し
て、以下のとおり評価とした。 ◎ −−− 0〜 3個 ○ −−− 4〜10個 △ −−− 11〜50個 × −−− 51個以上 (ロングラン成形性)また、上記の成形を10日間連続
に行って、その時の成形フィルムについて、同様にフィ
ッシュアイの増加状況を目視観察して、以下のとおり評
価した。 ○ −−− 増加は認められなかった △ −−− 若干の増加が認められた × −−− 著しい増加が認められた
液に、リン酸二水素カリウム(C)を混合液(I)中に
0.057%となる様に溶解させて混合液(I)を得
た。次いで、上記の混合液(I)に、エチレン含有量4
0モル%、ケン化度99モル%、MI6g/10分(2
10℃、荷重2160g)のEVOH(A)を投入し
て、30℃で4時間撹拌した後、110℃で9時間乾燥
を行って、EVOH(A)100重量部に対して、リン
酸(B)およびリン酸二水素カリウム(C)をそれぞれ
0.05重量部(リン酸根換算)および0.02重量部
(リン酸根換算)含有するEVOH組成物を得て、実施
例1と同様に評価を行った。
2%のリン酸二水素マグネシウム(C)を仕込んで溶解
させた後、水で50倍に希釈して混合液(I)を調整し
た以外は同様に行って、EVOH(A)100重量部に
対して、リン酸(B)およびリン酸二水素マグネシウム
(C)をそれぞれ0.018重量部(リン酸根換算)お
よび0.018重量部(リン酸根換算)含有するEVO
H組成物を得て、同様に評価を行った。
5%のリン酸二水素ナトリウム(C)を仕込んで溶解さ
せた後、水で50倍に希釈して混合液(I)を調整した
以外は同様に行って、EVOH(A)100重量部に対
して、リン酸(B)およびリン酸二水素ナトリウム
(C)をそれぞれ0.05重量部(リン酸根換算)およ
び0.008重量部(リン酸根換算)含有するEVOH
組成物を得て、同様に評価を行った。
有量30モル%、ケン化度99.5モル%、MI20g
/10分(210℃、荷重2160g)のEVOH(A
1)とエチレン含有量42モル%、ケン化度99.6モ
ル%、MI15g/10分(210℃、荷重2160
g)のEVOH(A2)の混合物(A1/A2の混合重量比が
70/30)を用いた以外は同様に行って、EVOH
(A)100重量部に対して、リン酸(B)およびリン
酸二水素カルシウム(C)をそれぞれ0.035重量部
(リン酸根換算)および0.005重量部(リン酸根換
算)含有するEVOH組成物を得て、同様に評価を行っ
た。
有量30モル%、ケン化度99.5モル%、MI20g
/10分(210℃、荷重2160g)のEVOH(A
1)とエチレン含有量47モル%、ケン化度97モル
%、MI35g/10分(210℃、荷重2160g)
のEVOH(A2)の混合物(A1/A2の混合重量比が80
/20)を用いた以外は同様に行って、EVOH(A)
100重量部に対して、リン酸(B)およびリン酸二水
素カルシウム(C)をそれぞれ0.035重量部(リン
酸根換算)および0.005重量部(リン酸根換算)含
有するEVOH組成物を得て、同様に評価を行った。
ウム(B)を混合液(I)中に0.2%となる様に仕込
んで溶解させて混合液(I)を得た。次いで、上記の混
合液をエチレン含有量40モル%、ケン化度99モル
%、MI6g/10分(210℃、荷重2160g)の
EVOH(A)のケン化後の水/メタノール溶液に練り
込み、多孔性析出物(ペレット)とした後、水で洗浄
し、110℃で9時間乾燥を行って、EVOH(A)1
00重量部に対して、リン酸(B)およびリン酸二水素
カルシウム(C)をそれぞれ0.03重量部(リン酸根
換算)および0.022重量部(リン酸根換算)含有す
るEVOH組成物を得て、同様に評価を行った。
シウム(C)を0.75%となる様に仕込んで溶解さ
せ、更にこれを25倍の水で希釈して、最終的に0.1
%のリン酸(B)及び0.03%のリン酸二水素マグネ
シウム(C)を含有する混合液(I)を得た。次いで、
上記混合液をエチレン含有量35モル%、ケン化度9
9.5モル%、MI20g/10分(210℃、荷重2
160g)のEVOH(A)のケン化後の水/メタノー
ル溶液に練り込み、多孔性析出物(ペレット)とした
後、水で洗浄し、110℃で8時間乾燥を行って、EV
OH(A)100重量部に対して、リン酸(B)および
リン酸二水素マグネシウム(C)をそれぞれ0.015
重量部(リン酸根換算)およびリン酸二水素マグネシウ
ム(C)を0.007重量部(リン酸根換算)含有する
EVOH組成物を得て、同様の評価を行った。
溶液の多孔性析出物(EVOH(A)100部に対して
水100部含有)100部に水500部を混合してスラ
リー化し、更に0.3%リン酸(B)水溶液50部およ
び0.3%リン酸二水素カルシウム(C)水溶液50部
を同時に加えて、30℃で5時間撹拌した後、110℃
で8時間乾燥を行って、EVOH(A)100重量部に
対して、リン酸(B)およびリン酸二水素カルシウム
(C)をそれぞれ0.012重量部(リン酸根換算)お
よびリン酸二水素カルシウム(B)を0.01重量部
(リン酸根換算)含有する樹脂組成物を得て、実施例1
と同様に評価を行った。実施例、比較例のそれぞれの評
価結果を表1にまとめて示す。
直径が0.1mm未満の微細なフィッシュアイの発生が
なく、かつロングラン成形性にも優れ、各種の積層体と
することができ、食品や医薬品、農薬品、工業薬品包装
用のフィルム、シート、チューブ、袋、容器等の用途に
非常に有用で、延伸を伴う二次加工製品等にも好適に用
いることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
(A)、リン酸(B)およびリン酸化合物(C)を含有
してなる樹脂組成物を製造するにあたり、リン酸(B)
水溶液にリン酸化合物(C)を仕込んで溶解させた混合
液(I)に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
(A)を接触せしめることを特徴とする樹脂組成物の製
造法。 - 【請求項2】 混合液(I)中のリン酸(B)濃度が
0.002〜0.5重量%であることを特徴とする請求
項1記載の樹脂組成物の製造法。 - 【請求項3】 混合液(I)中のリン酸化合物(C)濃
度が0.0001〜0.5重量%であることを特徴とす
る請求項1または2記載の樹脂組成物の製造法。 - 【請求項4】 混合液(I)が、あらかじめリン酸
(B)濃度0.1〜10重量%の水溶液にリン酸化合物
(C)を仕込んで溶解させた後、水希釈して調製された
ものであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載
の樹脂組成物の製造法。 - 【請求項5】 リン酸化合物(C)がリン酸二水素ナト
リウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウ
ム、リン酸二水素マグネシウムから選ばれる少なくとも
1種であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載
の樹脂組成物の製造法。 - 【請求項6】 樹脂組成物中の(B)の含有量をリン酸
根換算で(A)100重量部に対して0.0005〜
0.1重量部、(C)の含有量をリン酸根換算で0.0
005〜0.05重量部とすることを特徴とする請求項
1〜5いずれか記載の樹脂組成物の製造法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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