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JPH11102662A - ショートアーク型放電ランプ - Google Patents

ショートアーク型放電ランプ

Info

Publication number
JPH11102662A
JPH11102662A JP27664597A JP27664597A JPH11102662A JP H11102662 A JPH11102662 A JP H11102662A JP 27664597 A JP27664597 A JP 27664597A JP 27664597 A JP27664597 A JP 27664597A JP H11102662 A JPH11102662 A JP H11102662A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cathode
electrode
discharge lamp
coil
electrodes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27664597A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Kanzaki
義隆 神崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Original Assignee
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ushio Denki KK, Ushio Inc filed Critical Ushio Denki KK
Priority to JP27664597A priority Critical patent/JPH11102662A/ja
Publication of JPH11102662A publication Critical patent/JPH11102662A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Discharge Lamp (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも一方の電極の先端に放電を容易に
開始させる部材を有しており、かつ、このような構造を
容易に製造できるショートアーク型放電ランプを提供す
ることにある。 【解決手段】 発光管内1に一対の電極(11,12)
が設けられ、この一対の電極のうち、少なくとも一方の
電極11には、他方の電極12と対向する先端部分に当
該電極を構成する材料を成形して作った突起部分11b
を有することを特徴とする。さらに、この一対の電極
は、その先端面の一部に切削、研磨等の機械加工を行な
わない破断痕を有していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は発光管内に一対の電極
を具えたショートアーク型放電ランプに関する。特に、
電極の外径が1.5mm以下の小型のショートアーク型放
電ランプに関する。
【0002】
【従来技術】一般照明、工業用内視鏡、オーバーヘッド
プロジェクター、液晶バックライト等の光源としてショ
ートアーク型放電ランプが使われる。そして、特にメタ
ルハライドランプが使われる。
【0003】図1はこのようなメタルハライドランプを
示す。石英製の発光管1のほぼ中央には発光部10が形
成され、その内部の発光空間に一対の電極、すなわち、
陰極11と陽極12が、例えば、2.0mmの間隔をも
って配置される。発光部10の両端には封止部13が形
成され、その中で陰極11、陽極12の各々が、金属箔
14に接続されて外部リード15と電気的につながる。
発光管1の外表面には排気管の残部16(いわゆる、チ
ップ)が形成される。
【0004】陰極11の先端(陽極12に対向している
側)にはコイルLが巻かれている。このコイルLは、例
えば、電極材料であるタングステンと同じ材料よりなる
が、放電の開始はこのコイルLの一部から行われ、放電
開始を容易化するという機能を有する。また、放電を開
始した後は陰極11に蓄積された熱の放熱効果も有す
る。ここで、陰極11にコイルLを保持させるために
は、当然ながら、そのための製造工程が必要になる。具
体的には、陰極11の先端の所定位置にコイルLを挿入
させて、溶接機によって圧電カシメさせることになる。
【0005】ところで、このような製造工程は、陰極
(陰極棒)がある程度大きい、すなわち太いものであれ
ば、それほど困難なものではない。しかしながら、陰極
(陰極棒)の外径が小さい場合にはこの作業は極めて困
難になる。また、上記用途に使用されるメタルハライド
ランプは、近年、小型化が進められ、これに伴い陰極
(陰極棒)もかなり小径化しつつある。具体的には、陰
極(陰極棒)の外径は1.5mm以下になり、この場合
の製造工程は極めて困難である。
【0006】また、最近はこのようなメタルハライドラ
ンプの小型化に対応して、一対の電極が連結した状態で
発光管と封止を行ない、その後、発光管外表面の排気管
残部より棒などを挿入して、当該連結した電極部材の一
部を破断させ、所望の電極間距離を作り出す製造方法も
存在する。この製造方法は、例えば、特開平6−310
030号に開示される。この製造方法によれば、電極間
距離が小さくなっても正確に作ることができ、また、電
極間距離の誤差を補うために水銀の封入量を微妙にコン
トロールしなければならないという煩雑な作業が不必要
になる点で大きな利点を有する。
【0007】しかしながら、この製造方法では、連結し
た1本の電極部材を棒などを挿入して破断させるに際し
て、陰極の先端に巻かれたコイルを陰極(陰極棒)から
スッポ抜けさせたり、あるいは、スッポ抜けしないまで
もコイルの位置を不所望な位置に変形させたり、さらに
は、電極の形状を不所望に変形させてしまうことになり
かねない。つまり、上記製造方法(特開平6−3100
30号)によれば、メタルハライドランプの小型化に対
して、電極間距離を正確にさせるという点では有利では
あるが、陰極の先端に巻きつけたコイルがスッポ抜けす
るなどの問題は残ってしまう。このようなランプをその
まま使用すると、点灯初期時に立ち消えを起こす問題も
ある。さらに加えて、コイルを陰極に巻きつけるという
製造上の問題はやはり解消されない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、少なくとも一方の電極の先端に放電を容
易に開始させる構造を有しており、かつ、このような構
造を何ら不都合を生じることなく容易に製造できるショ
ートアーク型放電ランプを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のショートアーク
型放電ランプは、以下のようにして上記課題を解決す
る。 (1).発光管内に一対の電極が設けられ、この一対の電
極のうち、少なくとも一方の電極には、他方の電極と対
向する先端部分に当該電極を構成する材料を成形加工し
て作った突起部を有することを特徴とする。すなわち、
放電開始を容易にさせるために、電極を構成する材料、
例えばタングステンそのものを成形加工させて突起を形
成させることとした。これにより、従来のコイルを陰極
に巻いていた場合に比べて、陰極(陰極棒)の外径が小
径になっても極めて簡単に、かつ正確に製造することが
できる。
【0010】(2).そして、前記突起部は、前記一方の
電極の先端面の直径値以上、当該先端から離れた位置で
あって、当該一方の電極の外表面に形成されていること
を特徴とする。すなわち、当該突起部が電極先端にあま
りに近い場合には、定常点灯時にも突起部分と陽極の間
で放電が発生してしまい、アーク輝点の位置が不安定に
なりかねないからである。
【0011】(3).さらに、前記一対の電極は、その先
端面の一部に切削、研磨等の機械加工を行なわない破断
痕を有していることを特徴とする。 (4).また、前記電極は、連結した1本の電極部材を発
光管で封止した後に、当該電極部材の一部を破断させて
形成したものであることを特徴とする。すなわち、本発
明の電極構造は、小型のメタルハライドランプ等におい
て電極間距離が極めて短くなった場合に、連結した1本
の電極部材を先に発光管と封止させて、その後、排気管
の残部から棒などを挿入して、一対の電極を形成する製
造方法においても有効である。つまり、この棒などを挿
入して電極部材を破断させる際に、従来のようにコイル
がスッポ抜けたり、コイルの巻く位置が変形したりする
という問題は全く生じないからである。ここで、このよ
うな製造方法によるショートアーク型放電ランプは、電
極の先端は切削、研磨等の機械加工を行なっていないの
で、破断痕を有することを特徴としている。
【0012】(5).さらに、上記(2)の発明であって、
かつ、この発光管の外表面に排気管の残部を有さないこ
とを特徴とする。 (6).さらに、前記発光管は、少なくとも一方の電極の
根元部分を封止工程の終了後に引っ張ることで形成され
た不所望な小径部を有していることを特徴とする。すな
わち、上記製造方法では発光管の排気管残部から棒など
を挿入して電極部材を破断させていたが、発光管を構成
する石英ガラスと、電極を構成するタングステンの膨張
係数の違いを利用した製造方法による放電ランプにも適
用することができる。(本出願人の先の出願、特願平9
−207427号参照)つまり、本発明のショートアー
ク型放電ランプは、陰極(陰極棒)の外径が小さい場合
において、製造上等の理由からきわめて有効であり、そ
して、放電ランプが小型化して、電極間距離も小さくな
りつつある昨今では特に適している。ここで、上記製造
方法による放電ランプは、熱膨張係数の違いにより、連
結しら電極部材を破断させた後に、少なくとも一方の電
極を石英ガラスごと再加熱とともに引っ張るので、封止
部には不所望な小径部を有していることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】図2は、本発明にかかるショート
アーク型放電ランプに使われる一対の電極の拡大図を示
す。陰極11と陽極12は、例えば、2.0mmの間隔
をもって対向配置される。そして、両電極とも、例え
ば、純タンスグテンよりなる。陰極11は先端面11a
から、例えば、1.0mm後退した位置に複数の突起部
11bが形成される。この突起部11bは前記従来技術
において説明したコイルに相当するもので、当該コイル
と同様に放電開始を容易化させ、また、放電開始後は陰
極(陰極棒)に生じる熱に対する放熱効果を有する点に
おいて共通する。そして、従来技術において説明したコ
イルは、陰極と本来別体のものとして使用していたた
め、先工程で当該コイルを陰極に取り付けなければなら
ないのに対して、図2に示す本発明にかかる突起構造
は、陰極そのものを成形加工しているのでこのような取
り付けが不要になる点で大きく異なる。なお、本発明に
おいては、突起が設けられている部分までも含めて便宜
上「陰極」とも称している。
【0014】このような陰極11に設けられた突起部1
1bの構造は、自動工作機械(数値制御されたNC旋
盤)を使うことで、1本の棒状部材からきわめて容易に
製造することができる。ここで、突起部11bの大きさ
について一例をあげれば、幅11cは0.5mm、最大
外径11dは1.5mm、最小外径は1.0mmであ
る。また、先端面11aの外径は0.6mmである。し
かし、このような数値は一例であり、本発明の突起構造
は、このような数値に限定されるものではない。特に、
陰極11に形成された突起部11bは、複数設けるので
はなく1つでも可能であり、また、製造上の理由から円
周方向に均一な形をしていることが有利ではあるが、こ
のような構造に限定されるものではなく、部分的に突起
が設けられていてもかまわない。一方、陽極12につい
ても一例をあげると、胴体部12aの外径は3.0m
m、胴体部12aの長さは7.0mmである。
【0015】ここで、突起部11bは陰極11の先端面
11aの直径値(外径値)以上、当該先端から後方に離
れていることが好ましい。具体的には、先端面11aの
直径値が0.6mmの場合には、突起部11bは先端面
11aからアーク軸方向に0.6mm以上離れているこ
とが好ましい。これは、定常点灯時において、この突起
部11bと陽極の間で放電を発生させないようにするた
めである。
【0016】また、陰極11に設けられた突起部11b
の形状も図2に示す構造に限定されるものではなく、図
3(a)〜(c)に示すような種々の構造を採用するこ
とができる。また、図3(b)(c)においては、先端
面は平面形状ではなく、曲面形状をしているが、(b)
図において30で示す長さだけ、先端面から後方に離れ
た位置に突起部があることが好ましい。
【0017】このように陰極11に突起部11bを設け
ることで以下の効果を有する。陰極にコイルを巻きつけ
るという製造工程、すなわち、陰極へのコイルの挿入作
業、圧電カシメ等の作業が不要となる。また、このよう
な製造工程を手作業で行なっていては、コイルの挿入位
置にバラツキを生じたり、圧電カシメ時においてコイル
が変形、あるいは電極が曲がるなどの問題も生じてしま
う。ところが、本発明にかかる陰極構造であれば、自動
工作機械によって正確に突起部を作ることができる。特
に、陰極の外径が小さくなるほど上記利点は効果的に発
揮される。具体的には、陰極の外径が1.5mm以下に
おいて有効である。
【0018】本発明のショートアーク型放電ランプは、
図2、図3に示す陰極構造を除いては、図1に示す構造
と同じものを適用できる。また、放電ランプについて、
一例をあげれば、定格電力250W、定格電圧60Vの
メタルハライドランプであり、電極間距離は2.0mm
である。発光空間には、水銀、希ガスと、発光金属とし
てジスプロシウム、インジウム、セシウム、亜鉛、ネオ
ジウム、タリウム等が沃素、臭素などのハロゲン化物と
して封入される。電極は、純タングステンに限定され
ず、酸化トリウムを含んだトリタンなどを適用すること
もできる。この場合は陰極に設けられた突起部材もトリ
タンということになる。
【0019】次に、本発明にかかるショートアーク型放
電ランプの製造方法の一つについて説明する。図5に製
造工程を示す。
【0020】図5(a)は純タングステンの棒材を示
す。その外径は陽極の外径と同じか、少なくともそれ以
上の大きさを必要とする。例えば、前述の実施例では陽
極の外径は3.0mmであったので、当該棒材に外径も
3.0mmであることが好ましい。このような棒材は、
1m程度の長尺の素材を自動工作機械(NC旋盤)によ
って、一対の電極が連結した電極部材を複数個に製作す
る。棒材の材料としては、純タングステンであってもか
まわないが、酸化トリウムを含むタングステン(いわゆ
る、トリタン)であってもかまわない。
【0021】図5(b)は電極部材50を示す。これは
(a)図に示した棒材を旋盤加工することで容易に製造
することができる。この電極部材50は、陰極となるべ
き部分51、陽極となるべき部分52、アーク放電が起
こるべき部分53、陰極が金属箔と接続される部分5
4、陽極が金属箔と接続される部分55よりなり、これ
らが一体的に連結されている。陰極となるべき部分51
には突起部56が形成されている。このような電極部材
は、人間の手作業を必要とすることなく、自動工作機械
(NC旋盤)のみで製作できるので、精密な構造であっ
ても極めて正確に、かつ、スピーディにすることができ
る。ここで、陰極となるべき部分51とアーク放電が起
こるべき部分53の間、および、陽極となるべき部分5
2とアーク放電が起こるべき部分53の間には、後述す
るが、棒などを突つくことで当該アーク放電が起こるべ
き部分53を容易に破断除去できるように、切り込みを
入れておくことが好ましい。ここで、本明細書におい
て、「電極部材」とは便宜上、一対の電極が連結された
状態をいう。
【0022】図5(c)は、(b)図で説明した電極部
材50に金属箔57、および外部リード58を接合させ
たマウントを示す。接合はスポット溶接などで行われ
る。ここで、金属箔にはモリブデン箔が適用され、外部
リードにはタングステンが適用される。
【0023】図5(d)は、発光管となるべき石英ガラ
ス管60を示す。このようなガラス管60は、肉厚測定
を行ないながら外観形状は割型成形で形成する。そし
て、ガラス管60は、発光空間膨出部となるべき部分6
1、封止部となるべき部分62、排気管となるべき部分
63より構成される。ここで、排気管となるべき部分6
3は、後述するがここより棒などを挿入して、前記電極
部材のアーク放電が起こるべき部分53を破断除去する
ので、このアーク放電が起こるべき部分53に対応した
位置に設けておくことが好ましい。このようなガラス管
60を製作する工程は、前記(a)(b)(c)の後に
行なう必要はなく、これらとは別に行なうことができる
ことは言うまでもない。
【0024】図5(e)は、(c)図で示したマウント
を(d)図に示したガラス管の中に挿入する工程を表
す。
【0025】図5(f)は封止工程を示す。発光管60
のいずれか開口より不活性ガス(窒素等)を封入しなが
ら、封止部となるべき部分62をガスバーナであぶり、
そして、金属箔57と封止部となるべき部分62を機械
的にピンチしする。このようにして気密な封止部13が
できあがる。
【0026】図5(g)は破断工程を示す。すなわち、
排気管63から棒状部材64を挿入して、電極部材のア
ーク放電が起こるべき部分53を突つくことで、当該部
分を破断除去することができる。この破断工程によっ
て、きわめて短い電極間距離であっても正確に作ること
が可能となる。また、本発明においては、陰極に設けら
れた突起部分11bが陰極を構成する材料を成形加工す
ることで一体的に形成されているので、この破断工程に
おいて棒状部材64を突つくことによる悪影響は何ら発
生することがない。そして、この排気管から破断された
破片を取り出す。
【0027】図5(h)は仕上げの工程を示す。開口し
ている排気管より発光管内にペレット状の発光物質や水
銀を封入する。ついで、排気管の先端を排気台に接続し
て発光空間の内部を排気する。最後に希ガスを封入して
排気管を封止する。
【0028】このような製造方法で作ったショートアー
ク型放電ランプは、電極間距離が極めて小さいものであ
っても(例えば、2.0mm以下)何ら問題なく良好に
作ることができる。さらに加えて、本発明にかかる陰極
構造を採用することで、前記破断工程において棒状部材
を排気管から突っ込み電極部材の一部を破断除去する際
に、従来のような問題を生じることはない。すなわち、
従来のように陰極にコイルを巻き付けた構造ではないの
で、棒状部材で突っつく時に当該コイルを落としたり、
あるいは、コイルを巻きつけた位置を変形させたり、さ
らにはコイルの形状そのものを変形させたりするような
ことはない。
【0029】そして、この製造方法による放電ランプ
は、図4に示すように、ランプの特徴として、一対の電
極11、12の先端面の一部に切削、研磨等の機械加工
を行なわない破断痕41、42を有することを特徴とす
る。
【0030】次に、本発明のショートアーク型放電ラン
プの他の製造方法を説明する。上記製造方法は、発光管
の外表面に必ず排気管の残部が残ってしまう。そこで、
次に説明する製造方法は、発光管の外表面に排気管の残
部を有しないタイプの放電ランプに関するものである。
【0031】すなわち、以下の手順で製造する。 .ほぼ中間部に切断部を有する1本の電極部材(図5
(c)で説明した電極部材)を、その中央に発光空間と
なるべき膨出部が形成された石英ガラス管の中に配設し
て、いずれか一方の端部を封止する。 .次に、他方の端部から前記発光空間となるべき膨出
部に所定の発光物質を封入する。 .次に、当該他方の端部を加熱により封止することで
気密な発光空間を形成する。 .次に、前記他方の端部を加熱したときに電極部材と
石英ガラスとが異なる係数で各々膨張して、その後の冷
却により、当該電極部材が前記切り込みにおいて亀裂を
生じて切断し、その状態から少なくとも一方の封止部分
を再加熱して、当該封止部分を加熱させながら、この封
止部分の石英ガラスとその内部に埋設する電極を合わせ
て外方に引っ張り、所望の電極間距離を作る。
【0032】この製造方法は、発光管を構成する石英ガ
ラスと電極部材を構成するタングステンの熱膨張係数が
大きく異なることに着目して、加熱封止が終了してか
ら、冷却されるときに電極部材の切り込みに亀裂が生じ
て、この部分より自然的に破断が行われることを利用し
たものである。そして、この状態から少なくとも一方の
封止部を再加熱して電極をその周囲の石英ガラスととも
に引っ張ることで所望の電極間距離を形成することがで
きる。この製造方法については、本出願人の先の出願、
特願平9−207427号が参照される。
【0033】この製造方法により、発光管の外表面にチ
ップを持たない、いわゆるチップレスなランプであっ
て、正確な電極間距離にすることができる。また、この
ようなランプの量産化、自動化も可能となる。ここで、
チップレスのランプは、排気管残部のあるランプに比べ
て、ランプの外表面の有効放射面積の減少を防ぎ、か
つ、チップによって生じる散乱光が不所望な放射となっ
てスクリーン等に照射されることも防止できる利点があ
る。そして、本発明の陰極構造を採用することで、前記
した利点、すなわち、陰極にコイルを巻きつけるという
製造工程が不要となり、また、コイルの挿入位置にバラ
ツキを生じたり、圧電カシメ時においてコイルが変形、
または電極が曲がるなどという問題も良好に解消する。
ここで上記製造方法による放電ランプは、発光管に少な
くとも一方の電極の根元部分を封止工程の終了後に引っ
張るため、図6に示すように封止部13の発光部10と
の境には不所望な小径部60が形成されることを特徴と
する。
【0034】本発明のショートアーク型放電ランプは、
メタルハライドランプに限定されるものではなく、高圧
水銀ランプ、キセノンランプなどにも適用できる。ここ
で、「ショートアーク」とは、電極によってアークが形
成されるものを意味して、電極間距離は特に限定される
ものではないが、前記した理由によって、例えば、5m
m以下の小型の放電ランプにおいて有効である。
【0035】また、前記説明では直流点灯型のメタルハ
ライドランプを対象として説明したが、直流点灯型に限
定されるものではなく、交流点灯型の放電ランプにも適
用することができる。この場合、本発明にかかる陰極構
造、すなわち、突起を有する構造は両方の電極に必要と
なる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明のショートア
ーク型放電ランプであれば、従来陰極に巻き付けていた
コイルをなくし、陰極を構成する材料を成形加工して当
該コイルに相当する突起部分を構成するので、以下の効
果を有する。 (1).陰極にコイルを巻きつけるという製造工程が不要
となり、また、コイルの挿入位置にバラツキを生じた
り、圧電カシメ時においてコイルが変形、電極が曲がる
などという問題が良好に解決する。特に、陰極径が1.0
mm以下に小さくなる場合において特に有効である。そ
して、当然ながら、このような利点を有しつつも従来の
コイルが有していた機能、すなわち、放電開始の容易化
と点灯中の放熱作用を有している。 (2).さらに、連結した1本の電極部材を発光管で封止
した後に当該電極部材の一部を破断させて一対の電極を
形成する製造方法においては、棒状部材を排気管から突
っついて破断除去するときに、陰極に巻き付けたコイル
が落下したり、巻き付けた位置を変形させたりするよう
なことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ショートアーク型放電ランプを示す。
【図2】この発明の陰極構造の拡大図を示す。
【図3】この発明の陰極構造の他の実施例を示す。
【図4】この発明のショートアーク型放電ランプを示
す。
【図5】この発明のショートアーク型放電ランプの製造
方法を示す。
【図6】この発明のショートアーク型放電ランプを示
す。
【符号の説明】 1 発光管 10 発光部 11 陰極 12 陽極 13 封止部 14 金属箔 15 外部リード L コイル 11b 突起部分 41 破断痕 42 破断痕 43 不所望な小径部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光管内に一対の電極が設けられ、この一
    対の電極のうち、少なくとも一方の電極には、他方の電
    極と対向する先端部分に当該電極を構成する材料を成形
    して作った突起部を有することを特徴とするショートア
    ーク型放電ランプ。
  2. 【請求項2】前記突起部は、前記一方の電極の先端面の
    直径値以上、当該先端から離れた位置であって、当該一
    方の電極の外表面に形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載のショートアーク型放電ランプ。
  3. 【請求項3】前記一対の電極は、その先端面の一部に切
    削、研磨等の機械加工を行なわない破断痕を有している
    ことを特徴とする請求項1に記載のショートアーク型放
    電ランプ。
  4. 【請求項4】前記電極は、連結した1本の電極部材を発
    光管に封止した後に、当該電極部材の一部を破断させて
    形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の
    ショートアーク型放電ランプ。
  5. 【請求項5】前記発光管の外表面には、排気管の残部を
    有さないことを特徴とする請求項2に記載のショートア
    ーク型放電ランプ。
  6. 【請求項6】前記発光管は、少なくとも一方の電極の根
    元部分を封止工程の終了後に引っ張ることで形成された
    不所望な小径部を有していることを特徴とする請求項4
    に記載のショートアーク型放電ランプ。
JP27664597A 1997-09-25 1997-09-25 ショートアーク型放電ランプ Pending JPH11102662A (ja)

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