JPH11108101A - 油圧緩衝器用シール - Google Patents
油圧緩衝器用シールInfo
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- JPH11108101A JPH11108101A JP9291773A JP29177397A JPH11108101A JP H11108101 A JPH11108101 A JP H11108101A JP 9291773 A JP9291773 A JP 9291773A JP 29177397 A JP29177397 A JP 29177397A JP H11108101 A JPH11108101 A JP H11108101A
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- JP
- Japan
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- lip
- check
- check lip
- shock absorber
- hydraulic shock
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 油圧緩衝器における内筒側の圧力に対しては
低圧で開弁し、外筒側の圧力に対しては反転圧を低下さ
せることなく安定した油圧緩衝器用シールを得ること。 【解決手段】 油圧緩衝器に適用されるオイルシールの
チェックリップ14を所要の厚さとし該チェックリップの
先端部に内部方向に直角に切込段部16を設け、該切込段
部に連設して薄肉のチェックリップの副リップ17を形成
し、前記チェックリップの前記ロッドガイドの環状段部
に当接する内周面にリップの先端方向に向けて前記切込
段部に達するリブ15を該内周面の全周に所要の間隔で多
数設けたこと。
低圧で開弁し、外筒側の圧力に対しては反転圧を低下さ
せることなく安定した油圧緩衝器用シールを得ること。 【解決手段】 油圧緩衝器に適用されるオイルシールの
チェックリップ14を所要の厚さとし該チェックリップの
先端部に内部方向に直角に切込段部16を設け、該切込段
部に連設して薄肉のチェックリップの副リップ17を形成
し、前記チェックリップの前記ロッドガイドの環状段部
に当接する内周面にリップの先端方向に向けて前記切込
段部に達するリブ15を該内周面の全周に所要の間隔で多
数設けたこと。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧緩衝器に用い
られるシールの改良に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の従来の油圧緩衝用シールは、図
4 に示されるように、油圧緩衝器の外筒シリンダ3 1 の
開口端側にロッドガイド3 2 が取付けられ、このロッド
ガイド3 2 の外側部にオイルシール3 4 が配設され、前
記したロッドガイド3 2 には、ピストンロッド3 3 を取
り囲む環状凹所3 5 を形成し、該環状凹所3 5 の内壁35
a の上端外周側に環状の段部3 6 を設けるとともに、
該段部3 6 の外側にオイルシール3 4 を支持する環状円
筒部3 7 を一体的に形成し、該ロッドガイド3 2には緩
衝用油環流用の小径の連通孔3 8 が穿孔されている。 【0003】前記したオイルシール3 4 は、円板状の金
属製補強環4 0 を中心にして、その内側に主リップ4 1
及びその外側にダストリップ4 2 が一体的に設けられ、
前記の主リップ4 1 は油圧緩衝器のピストンロッド3 3
に摺動自在で、かつ気密に摺接され、ダストリップ4 2
は外部よりのダストの侵入を防止するものであり、前記
した円板状の金属補強環4 0 の下側面の周縁部に外筒シ
リンダ3 1 に当接する外周シール4 3 が設けられてお
り、更に、前記したオイルシール3 4 の金属補強環4 0
の下側面に斜め外周方向にチェックリップ4 4 が備えら
れている。 【0004】上記の油圧緩衝器の作動時にガイドブシュ
3 9 とピストンロッド3 3 間を通過した緩衝用油はロッ
ドガイド3 2 の環状凹所3 5 に流入し、この流入した緩
衝用油は、チェックリップ4 4 、連通孔3 8 を介して外
筒シリンダ3 1 と内筒シリンダ4 8 とで形成されるリザ
ーバ室4 9 へ還流され、前記のリザーバ室4 9 内の気体
等はチェックリップ4 4 の作用にて環状凹所3 5 内に逆
流しないようにされている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記したように緩衝用
油の通過を許し、リザーバ室4 9 内の気体等が環状凹所
3 5 内への逆流を防止する作用を営むチェックリップ4
4 は、上記の作動を円滑に働かすためには、チェックリ
ップ4 4 のリップはシール性は良好でありながら低い圧
力でも開弁し(低開弁圧)、逆流防止の反転圧に対して
は従来通りの圧力を維持したいとする要望があり、これ
に対処するためにチェックリップのリップを薄く形成す
ると開弁圧は低くできるが、反転圧が低下しリップ先端
部分がまくれる等して気体の逆流を誘発することにな
り、また、リップの剛性を強くしたりつぶし代を大きく
すると反転圧は上昇し逆流の防止はできるが、開弁圧は
高くなり緩衝用油の円滑な流通を妨げることになる。 【0006】そこで、本発明は、前記した従来よりの要
望に応え、油圧緩衝器の信頼性を高め、油圧緩衝器をス
ムーズに作動させるためには、内筒側の圧力に対しては
低圧で開弁し、外筒側の圧力に対しては高圧でも有効な
チェックリップを得ること、すなわち、反転圧を低下さ
せることなく安定した低開弁圧を得ることを可能とした
油圧緩衝器用シールの提供をその目的とするものであ
る。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明に係る油圧緩衝器
用シールは、前記の目的を達成するために、ピストンロ
ッドが摺動自在とされるロッドガイドの外側に前記のピ
ストンロッドに摺接するオイルシールを配設し、該オイ
ルシールのチェックリップを前記ロッドガイドの環状段
部に当接せしめるようになし、前記チェックリップの先
端に切込段部を介して薄肉のチェックリップの副リップ
を形成し、前記チェックリップが前記ロッドガイドの環
状段部に当接する内周面に該チェックリップの基部より
前記切込段部に至るリブを所要の間隔で多数形成したこ
とをその特徴とするものである。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1 、図2
及び図3 に基づいて説明すると、本発明の油圧緩衝器用
シールは、油圧緩衝器の外筒シリンダ1 の開口端側にロ
ッドガイド2が取付けられ、このロッドガイド2 の外側
部にオイルシール4 が配設されている。前記したロッド
ガイド2 には、ピストンロッド3 を取り囲む環状凹所5
が設けられ、該環状凹所5 の内壁5 a の上端を外周側に
切り込むように環状段部6 が形成され、該環状段部6 の
外側にオイルシール4 を支持する環状円筒部7 を一体的
に形成し、該ロッドガイド 2には緩衝用油環流用の小径
の連通孔8 が穿孔されている。 【0009】前記したオイルシール 4は、円板状の金属
製補強環1 0 を中心にして、その内側に主リップ1 1 及
びその外側にダストリップ1 2 が一体的に設けられ、前
記の主リップ1 1 は油圧緩衝器のピストンロッド 3に摺
動自在で、かつ気密に摺接され、ダストリップ1 2 は外
部よりのダストの侵入を防止するものであり、前記した
円板状の金属補強環1 0 の下側面の周縁部に外筒シリン
ダ 1に当接する外周シール1 3 が設けられており、更
に、前記したオイルシール 4 の金属補強環1 0の下側面
に斜め外周方向にチェックリップ1 4 が備えられてい
る。 【0010】前記したチェックリップ1 4 はロッドガイ
ド2 の環状凹所5 の上端の外周側に設けられた環状段部
6 の上面にそのリップ部が当接され、環状凹所5 側より
流入する緩衝用油を該ロッドガイド2 に穿孔された緩衝
用油環流用の小径の連通孔8を介してリザーバ室1 9 へ
還流せしめ、前記のリザーバ室1 9 の気体等は環状凹所
5 内に逆流しないようにしている。 【0011】本発明の実施の形態におけるチェックリッ
プ1 4 を更に詳細に図2 、図3 に基づいて説明すると、
該チェックリップ1 4 は、所要の厚さを有しその先端部
に内部方向に略直角に切込段部1 6 を設け、該切込段部
1 6 に連設して薄肉のチェックリップの副リップ1 7 を
形成し、前記チェックリップ1 4 の前記ロッドガイド2
の環状段部6 に当接する内周面に該チェックリップ1 4
の基部より先端方向に向けて前記切込段部1 6 に達する
リブ1 5 ,1 5 ,1 5 ,・・・・・・・・・・・・・を内周面の全周に所
要の間隔で多数設けてある。 【0012】前記したチェックリップ1 4 をロッドガイ
ド2 の環状凹所5 の上端の外周側に設けられた環状段部
6 の上面にチェックリップの副リップ1 7 とともに当接
させると、前記のチェックリップ1 4 の内周面にはその
基部より切込段部1 6 に達するリブ1 5 ,1 5 ,1 5 ,・・・
・・・・・・・ が多数形成されているので、前記した環状凹所
5 側より流入する緩衝用油は、前記のチェックリップ1
4 の多数のリブ1 5 ,15 ,1 5 ,・・・・・・・・・・・・ のそれぞ
れの相隣れるリブ1 5 とリブ1 5 との間に形成される溝
状部1 8 ,1 8 ,・・・・・・・ に流入し切込段部1 6 より薄肉
のチェックリップの副リップ1 7 に達し、該薄肉に形成
されたチェックリップの副リップ1 7 に作用して該チェ
ックリップの副リップ1 7 を開弁し緩衝用油を前記した
ロッドガイド2 に穿孔される緩衝用油還流用の小径の連
通孔8 を介してリザーバ室1 9 へ還流せしめるが、前記
のチェックリップの副リップ1 7 は薄肉で形成されてい
るのでその開弁圧を低くすることができる。 【0013】また、前記したリザーバ室1 9 からの気体
等は、チェックリップ1 4 及びチェックリップの副リッ
プ1 7 の全体で受けることになり、チェックリップの副
リップ1 7 が薄く形成されていてもリザーバ室1 9 から
の気体等の圧力に対しては前記したチェックリップ1 4
がバックアップとなるので、反転圧は前記のチェックリ
ップの副リップ1 7 を含むチェックリップ1 4 全体の剛
性に依存することとなり、前記した開弁圧を低くするこ
とができたにもかかわらず、反転圧を従来同様に維持す
ることができ環状凹所5 内に気体等が逆流しないように
することができるものである。 【0014】上記した本発明の実施形態のチェックリッ
プの開弁性について実験したところ、従来のチェックリ
ップはチェックリップのつぶし代が大きくなるに従って
それに比例して開弁圧が高くなる傾向にあったが、本実
施形態のチェックリップは、つぶし代の大小に関係なく
略一定の開弁圧を得ることができた。 【0015】本実施形態のチェックリップと従来のチェ
ックリップとを比較したところ、チェックリップのつぶ
し代を同一とした場合、本実施形態のチェックリップの
開弁圧は従来の 1/2〜1/3 であり、特に、つぶし代が大
きい場合程従来品と比較した開弁圧の差は大きくなり、
このように、本実施形態によるチェックリップにおいて
はチェックリップの開弁圧につぶし代の依存度が少なく
なり、組み付け時等のつぶし代の変動に対しても安定し
た開弁圧を得ることができた。また、反転圧に関しては
チェックリップの同一のつぶし代に対する反転圧は従来
と何ら変わることがないことが確認された。 【0016】 【発明の効果】本発明に係る油圧緩衝器用シールは、ロ
ッドガイドの環状段部に当接せしめるオイルシールのチ
ェックリップを、チェックリップの先端に切込段部を介
して薄肉のチェックリップの副リップを形成し、前記チ
ェックリップの前記ロッドガイドの環状段部に当接する
内周面に該チェックリップの基部より前記切込段部に至
るリブを所要の間隔で多数形成したので、ロッドガイド
の環状段部の上面にチェックリップ及びチェックリップ
の副リップを当接させると、油圧緩衝器の作動時に環状
凹所側より流入する緩衝用油は、前記のチェックリップ
に形成したリブとリブとの間に流入し切込段部より薄肉
のチェックリップの副リップに作用して該チェックリッ
プの副リップを開弁し緩衝用油をロッドガイドに形成の
小径の連通孔を介してリザーバ室へ還流せしめるが、前
記のチェックリップの副リップは薄肉で形成されている
のでその開弁圧を低くすることができるものである。 【0017】また、前記したリザーバ室からの気体等の
圧力に対しては前記したチェックリップがバックアップ
となるので、反転圧は前記のチェックリップの副リップ
を含むチェックリップ全体の剛性に依存することとな
り、前記した開弁圧を低くすることができたにもかかわ
らず、反転圧を従来同様に維持することができ環状凹所
内に気体等が逆流しないようにすることができたもので
ある。
られるシールの改良に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の従来の油圧緩衝用シールは、図
4 に示されるように、油圧緩衝器の外筒シリンダ3 1 の
開口端側にロッドガイド3 2 が取付けられ、このロッド
ガイド3 2 の外側部にオイルシール3 4 が配設され、前
記したロッドガイド3 2 には、ピストンロッド3 3 を取
り囲む環状凹所3 5 を形成し、該環状凹所3 5 の内壁35
a の上端外周側に環状の段部3 6 を設けるとともに、
該段部3 6 の外側にオイルシール3 4 を支持する環状円
筒部3 7 を一体的に形成し、該ロッドガイド3 2には緩
衝用油環流用の小径の連通孔3 8 が穿孔されている。 【0003】前記したオイルシール3 4 は、円板状の金
属製補強環4 0 を中心にして、その内側に主リップ4 1
及びその外側にダストリップ4 2 が一体的に設けられ、
前記の主リップ4 1 は油圧緩衝器のピストンロッド3 3
に摺動自在で、かつ気密に摺接され、ダストリップ4 2
は外部よりのダストの侵入を防止するものであり、前記
した円板状の金属補強環4 0 の下側面の周縁部に外筒シ
リンダ3 1 に当接する外周シール4 3 が設けられてお
り、更に、前記したオイルシール3 4 の金属補強環4 0
の下側面に斜め外周方向にチェックリップ4 4 が備えら
れている。 【0004】上記の油圧緩衝器の作動時にガイドブシュ
3 9 とピストンロッド3 3 間を通過した緩衝用油はロッ
ドガイド3 2 の環状凹所3 5 に流入し、この流入した緩
衝用油は、チェックリップ4 4 、連通孔3 8 を介して外
筒シリンダ3 1 と内筒シリンダ4 8 とで形成されるリザ
ーバ室4 9 へ還流され、前記のリザーバ室4 9 内の気体
等はチェックリップ4 4 の作用にて環状凹所3 5 内に逆
流しないようにされている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記したように緩衝用
油の通過を許し、リザーバ室4 9 内の気体等が環状凹所
3 5 内への逆流を防止する作用を営むチェックリップ4
4 は、上記の作動を円滑に働かすためには、チェックリ
ップ4 4 のリップはシール性は良好でありながら低い圧
力でも開弁し(低開弁圧)、逆流防止の反転圧に対して
は従来通りの圧力を維持したいとする要望があり、これ
に対処するためにチェックリップのリップを薄く形成す
ると開弁圧は低くできるが、反転圧が低下しリップ先端
部分がまくれる等して気体の逆流を誘発することにな
り、また、リップの剛性を強くしたりつぶし代を大きく
すると反転圧は上昇し逆流の防止はできるが、開弁圧は
高くなり緩衝用油の円滑な流通を妨げることになる。 【0006】そこで、本発明は、前記した従来よりの要
望に応え、油圧緩衝器の信頼性を高め、油圧緩衝器をス
ムーズに作動させるためには、内筒側の圧力に対しては
低圧で開弁し、外筒側の圧力に対しては高圧でも有効な
チェックリップを得ること、すなわち、反転圧を低下さ
せることなく安定した低開弁圧を得ることを可能とした
油圧緩衝器用シールの提供をその目的とするものであ
る。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明に係る油圧緩衝器
用シールは、前記の目的を達成するために、ピストンロ
ッドが摺動自在とされるロッドガイドの外側に前記のピ
ストンロッドに摺接するオイルシールを配設し、該オイ
ルシールのチェックリップを前記ロッドガイドの環状段
部に当接せしめるようになし、前記チェックリップの先
端に切込段部を介して薄肉のチェックリップの副リップ
を形成し、前記チェックリップが前記ロッドガイドの環
状段部に当接する内周面に該チェックリップの基部より
前記切込段部に至るリブを所要の間隔で多数形成したこ
とをその特徴とするものである。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1 、図2
及び図3 に基づいて説明すると、本発明の油圧緩衝器用
シールは、油圧緩衝器の外筒シリンダ1 の開口端側にロ
ッドガイド2が取付けられ、このロッドガイド2 の外側
部にオイルシール4 が配設されている。前記したロッド
ガイド2 には、ピストンロッド3 を取り囲む環状凹所5
が設けられ、該環状凹所5 の内壁5 a の上端を外周側に
切り込むように環状段部6 が形成され、該環状段部6 の
外側にオイルシール4 を支持する環状円筒部7 を一体的
に形成し、該ロッドガイド 2には緩衝用油環流用の小径
の連通孔8 が穿孔されている。 【0009】前記したオイルシール 4は、円板状の金属
製補強環1 0 を中心にして、その内側に主リップ1 1 及
びその外側にダストリップ1 2 が一体的に設けられ、前
記の主リップ1 1 は油圧緩衝器のピストンロッド 3に摺
動自在で、かつ気密に摺接され、ダストリップ1 2 は外
部よりのダストの侵入を防止するものであり、前記した
円板状の金属補強環1 0 の下側面の周縁部に外筒シリン
ダ 1に当接する外周シール1 3 が設けられており、更
に、前記したオイルシール 4 の金属補強環1 0の下側面
に斜め外周方向にチェックリップ1 4 が備えられてい
る。 【0010】前記したチェックリップ1 4 はロッドガイ
ド2 の環状凹所5 の上端の外周側に設けられた環状段部
6 の上面にそのリップ部が当接され、環状凹所5 側より
流入する緩衝用油を該ロッドガイド2 に穿孔された緩衝
用油環流用の小径の連通孔8を介してリザーバ室1 9 へ
還流せしめ、前記のリザーバ室1 9 の気体等は環状凹所
5 内に逆流しないようにしている。 【0011】本発明の実施の形態におけるチェックリッ
プ1 4 を更に詳細に図2 、図3 に基づいて説明すると、
該チェックリップ1 4 は、所要の厚さを有しその先端部
に内部方向に略直角に切込段部1 6 を設け、該切込段部
1 6 に連設して薄肉のチェックリップの副リップ1 7 を
形成し、前記チェックリップ1 4 の前記ロッドガイド2
の環状段部6 に当接する内周面に該チェックリップ1 4
の基部より先端方向に向けて前記切込段部1 6 に達する
リブ1 5 ,1 5 ,1 5 ,・・・・・・・・・・・・・を内周面の全周に所
要の間隔で多数設けてある。 【0012】前記したチェックリップ1 4 をロッドガイ
ド2 の環状凹所5 の上端の外周側に設けられた環状段部
6 の上面にチェックリップの副リップ1 7 とともに当接
させると、前記のチェックリップ1 4 の内周面にはその
基部より切込段部1 6 に達するリブ1 5 ,1 5 ,1 5 ,・・・
・・・・・・・ が多数形成されているので、前記した環状凹所
5 側より流入する緩衝用油は、前記のチェックリップ1
4 の多数のリブ1 5 ,15 ,1 5 ,・・・・・・・・・・・・ のそれぞ
れの相隣れるリブ1 5 とリブ1 5 との間に形成される溝
状部1 8 ,1 8 ,・・・・・・・ に流入し切込段部1 6 より薄肉
のチェックリップの副リップ1 7 に達し、該薄肉に形成
されたチェックリップの副リップ1 7 に作用して該チェ
ックリップの副リップ1 7 を開弁し緩衝用油を前記した
ロッドガイド2 に穿孔される緩衝用油還流用の小径の連
通孔8 を介してリザーバ室1 9 へ還流せしめるが、前記
のチェックリップの副リップ1 7 は薄肉で形成されてい
るのでその開弁圧を低くすることができる。 【0013】また、前記したリザーバ室1 9 からの気体
等は、チェックリップ1 4 及びチェックリップの副リッ
プ1 7 の全体で受けることになり、チェックリップの副
リップ1 7 が薄く形成されていてもリザーバ室1 9 から
の気体等の圧力に対しては前記したチェックリップ1 4
がバックアップとなるので、反転圧は前記のチェックリ
ップの副リップ1 7 を含むチェックリップ1 4 全体の剛
性に依存することとなり、前記した開弁圧を低くするこ
とができたにもかかわらず、反転圧を従来同様に維持す
ることができ環状凹所5 内に気体等が逆流しないように
することができるものである。 【0014】上記した本発明の実施形態のチェックリッ
プの開弁性について実験したところ、従来のチェックリ
ップはチェックリップのつぶし代が大きくなるに従って
それに比例して開弁圧が高くなる傾向にあったが、本実
施形態のチェックリップは、つぶし代の大小に関係なく
略一定の開弁圧を得ることができた。 【0015】本実施形態のチェックリップと従来のチェ
ックリップとを比較したところ、チェックリップのつぶ
し代を同一とした場合、本実施形態のチェックリップの
開弁圧は従来の 1/2〜1/3 であり、特に、つぶし代が大
きい場合程従来品と比較した開弁圧の差は大きくなり、
このように、本実施形態によるチェックリップにおいて
はチェックリップの開弁圧につぶし代の依存度が少なく
なり、組み付け時等のつぶし代の変動に対しても安定し
た開弁圧を得ることができた。また、反転圧に関しては
チェックリップの同一のつぶし代に対する反転圧は従来
と何ら変わることがないことが確認された。 【0016】 【発明の効果】本発明に係る油圧緩衝器用シールは、ロ
ッドガイドの環状段部に当接せしめるオイルシールのチ
ェックリップを、チェックリップの先端に切込段部を介
して薄肉のチェックリップの副リップを形成し、前記チ
ェックリップの前記ロッドガイドの環状段部に当接する
内周面に該チェックリップの基部より前記切込段部に至
るリブを所要の間隔で多数形成したので、ロッドガイド
の環状段部の上面にチェックリップ及びチェックリップ
の副リップを当接させると、油圧緩衝器の作動時に環状
凹所側より流入する緩衝用油は、前記のチェックリップ
に形成したリブとリブとの間に流入し切込段部より薄肉
のチェックリップの副リップに作用して該チェックリッ
プの副リップを開弁し緩衝用油をロッドガイドに形成の
小径の連通孔を介してリザーバ室へ還流せしめるが、前
記のチェックリップの副リップは薄肉で形成されている
のでその開弁圧を低くすることができるものである。 【0017】また、前記したリザーバ室からの気体等の
圧力に対しては前記したチェックリップがバックアップ
となるので、反転圧は前記のチェックリップの副リップ
を含むチェックリップ全体の剛性に依存することとな
り、前記した開弁圧を低くすることができたにもかかわ
らず、反転圧を従来同様に維持することができ環状凹所
内に気体等が逆流しないようにすることができたもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1 】本発明に係るオイルシールを適用した油圧緩衝
器の要部断面図 【図2 】本発明のオイルシールの説明図 【図3 】本発明のオイルシールのチェックリップの拡大
説明図 【図4 】従来の油圧緩衝器の要部断面図 【符号の説明】 1 外筒シリンダ 2 ロッドガイド 3 ピストンロッド 4 オイルシール 6 環状段部 1 0 金属補強環 1 4 チェックリップ 1 5 リブ 1 6 切込段部 1 7 チェックリップの副リップ 1 8 溝状部
器の要部断面図 【図2 】本発明のオイルシールの説明図 【図3 】本発明のオイルシールのチェックリップの拡大
説明図 【図4 】従来の油圧緩衝器の要部断面図 【符号の説明】 1 外筒シリンダ 2 ロッドガイド 3 ピストンロッド 4 オイルシール 6 環状段部 1 0 金属補強環 1 4 チェックリップ 1 5 リブ 1 6 切込段部 1 7 チェックリップの副リップ 1 8 溝状部
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1 】 ピストンロッドが摺動自在とされるロッ
ドガイドの外側に前記のピストンロッドに摺接するオイ
ルシールを配設し、該オイルシールのチェックリップを
前記ロッドガイドの環状段部に当接せしめるようにな
し、前記チェックリップの先端に切込段部を介して薄肉
のチェックリップの副リップを形成し、前記チェックリ
ップが前記ロッドガイドの環状段部に当接する内周面に
該チェックリップの基部より前記切込段部に至るリブを
所要の間隔で多数形成したことを特徴とする油圧緩衝器
用シール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9291773A JPH11108101A (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | 油圧緩衝器用シール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9291773A JPH11108101A (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | 油圧緩衝器用シール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11108101A true JPH11108101A (ja) | 1999-04-20 |
Family
ID=17773244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9291773A Pending JPH11108101A (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | 油圧緩衝器用シール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11108101A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1997
- 1997-10-09 JP JP9291773A patent/JPH11108101A/ja active Pending
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