JPH1097124A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電潜像を形成する像担持体における特定領
域に特定の露光を行い、該露光部に適正量の現像剤を供
給し、画像流れ等を防止すること。 【解決手段】 像担持体上にレーザー光により静電潜像
を形成し、該静電潜像を現像剤により、静電的に現像し
て現像像を形成し、該現像像をにより転写材に転写し該
転写材上に画像を形成する画像形成装置において、本来
画像を形成しない白画像部における反射濃度を、レーザ
ー光の主走査方向において、像担持体のある特定の領域
のみ常に大きくする露光手段を有し、例えばＥ１で示さ
れるように両端部での現像剤の付着量が少ない傾向のあ
る像担持体の両端部に、Ｅ０で示されるような量の現像
剤を付着させることにより該部における画像流れ等を防
止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、画像を形成するた
めの電子写真装置等の画像形成装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、電子写真のプロセス等を用いて画
像を形成する電子写真画像形成装置は、図１４に示すよ
うに、像形成のための、電子写真感光ドラム等の像担持
体１、これを均一に帯電するための帯電装置２、像担持
体上で、潜像を描くための露光装置１０、像担持体上の
潜像に現像剤の画像を形成するための現像装置３、この
画像を転写紙８上に転写するための転写装置４、転写紙
８上の画像を定着するための定着装置９、像担持体上に
おいて転写され残された転写残現像剤をクリーニングす
るためのクリーニング装置５などからなっていた。

【０００３】また、特に小型の電子写真装置等において
は、像担持体１、帯電装置２、現像装置３、クリーニン
グ装置５等をプロセスカートリッジとして一体化し、こ
れを転写装置４や定着装置９を含む電子写真装置本体
に、取り替え可能で装着できるようになっていた。

【０００４】ここで、像担持体１上での画像形成におけ
る現像工程においては、像担持体１に対して露光を行っ
た部分について、他の部分と電位差を付けることによ
り、帯電した現像剤７を、選択的に、現像装置３から像
担持体１上へ送ることにより行う。この工程により、露
光した部分は、現像剤７が付着し、露光しない部分に
は、現像剤７は付着しない。

【０００５】しかしながら実際は、現像剤７の帯電する
極性が、すべて同じでないなどの理由により、露光しな
い部分にも、引きつけられる現像剤７が発生し、本来
は、白画像の部分にも、ごく少量の現像剤７が付着し
た、カブリと言われる画像不良を発生し、このカブリに
対しては、少なくなるように様々な検討が行われてき
た。その一方で、カブリを低減させることは、像担持体
上における定常的な現像剤量を低減させることであり、
この現像剤が極端に少ない系に於いて、白画像、もしく
は、それに類するような画像印字率の低い画像をとり続
ける場合には、像担持体と、クリーニングブレードのゴ
ム部との摩擦力が大きくなり、これを原因として像担持
体とクリーニングブレードが互いに振動して発生する、
ブレード音の発生や、クリーニングブレードめくれなど
の問題が起こっていた。

【０００６】また、像担持体１上で現像された像を転写
する転写紙８には、漂白目的などのために、様々な添加
剤が、含まれている。その添加剤の中で、転写紙８が、
像担持体１と接触を繰り返すうちに、像担持体１に付着
し、画像不良を発生させるものがある。これは、この添
加剤が、比較的、吸水性の高い物質であるために、高湿
度下において、像担持体１の表面を水分で覆い、像担持
体１の抵抗を下げ、その結果、潜像によりつくられた、
像担持体１上の電荷の分布を乱し、帯電不良を起こすも
のである。

【０００７】この問題は、画像形成装置の発達に伴い、
世界中のあらゆるところで使用されるようになったた
め、以前は使用されなかったような、高湿度環境での使
用も多くなり、更に、紙の種類についても、帯電不良に
悪いような成分を多く使用した紙が、転写紙８として使
用されるケースも増え、帯電不良に関する問題が大きく
なってきていた。

【０００８】この帯電不良の発生を防止するためには、
像担持体１上に、多くの現像剤７を与えることが効果的
であり、この時、現像剤７は、像担持体１上において、
前述の付着した添加剤に対して、研磨剤の役割をし、添
加剤の付着を押さえる効果をもつものである。

【０００９】このため、前述のカブリは、上述のような
帯電不良による画像流れを防止する効果を持つものであ
り、画像不良にならない程度のごく少量の現像剤７を、
像担持体１に、常に一様に供給することにより、画像流
れを防止していた。

【００１０】また、一方では、前記現像剤による研磨効
果を、カブリによる現像剤７に求めるのではなく、転写
紙８への画像の形成が、像担持体１上で行われているプ
ロセスから次の画像形成プロセスへ移る間において、像
担持体上に、画像を形成し、、現像剤を付着させること
により、画像流れを防止するという方法もとられてい
た。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例において、像担持体上に供給されるごく微量の現像
剤７の分布は、一様ではなく、現像容器内における現像
剤の循環状態などが原因となり、場所により、その量は
異なる。

【００１２】また、画像流れの発生しやすさ自体も、一
様ではなく、給紙ローラ位置など、紙粉の多い場所など
で、特に出やすいなどの特徴がある。

【００１３】上記のカブリ量は、通常、現像器のプロセ
ス設計及び、現像剤に与える電界等により、ある程度コ
ントロールできるが、その機能は、画像全体のカブリ量
を一様にコントロールするものであり、画像上のある特
定部分のみに対して、カブリを発生させることは不可能
であった。

【００１４】そのため、上記のような、ごく微量の現像
剤を定常的に供給することにより、解決できる画像不良
に対して、その特定領域に合わせて、カブリ量を決めた
場合、たとえ、その部分が、認識できない程度のカブリ
画像であったとしても、他の部分が、より多くのカブリ
を発生し、結局不良画像になってしまうという問題があ
った。

【００１５】また、転写紙への画像形成のプロセス間に
おいて、像担持体上に、常に一定量の現像剤を供給する
場合においては、必要以上の現像剤を消費するという問
題があった。

【００１６】本発明の目的は、上記のような問題点を解
決し、本来画像を形成しない白画像部に適正量の現像剤
を供給して、クリーニングブレードの不当な摩擦の防止
等を図りながら、画像流れ等のない良好な画像を形成し
得るようにした画像形成装置を提供することにある。

【００１７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本出願に係る第１の発明は、像担持体上にレーザー光
により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像剤により、
静電的に現像して現像像を形成し、該現像像を転写材に
転写し該転写材上に画像を形成する画像形成装置におい
て、本来画像を形成しない白画像部における反射濃度
を、レーザー光の主走査方向において、像担持体のある
特定の領域のみ常に大きくする露光手段を有することを
特徴とする。

【００１８】本出願に係る第２の発明は、像担持体上に
レーザー光により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像
剤により、静電的に現像して現像像を形成し、該現像像
を転写材に転写し該転写材上に画像を形成する画像形成
装置において、画像作成のための潜像のための露光装置
による露光とは関係なく、レーザー光の主走査方向にお
いて、像担持体のある特定の領域のみ、常に微弱な露光
を行う露光手段を有することを特徴とする。

【００１９】本出願に係る第３の発明は、像担持体上に
レーザー光により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像
剤により、静電的に現像して現像像を形成し、該現像像
を転写材に転写し該転写材上に画像を形成する画像形成
装置において、画像作成のための潜像のための露光装置
による露光とは関係なく、レーザー光の主走査方向にお
いて、像担持体のある特定の領域のみ、常に一定量以上
の間隔をあけた、微小なスポット露光を行う露光手段を
有することを特徴とする。

【００２０】本出願に係る第４の発明は、第３の発明に
おける前記露光手段によるスポット露光が、本来の画像
形成を行うための露光位置と、常に隣接しないことを特
徴とする。

【００２１】本出願に係る第５の発明は、像担持体上に
レーザー光により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像
剤により、静電的に現像して現像像を形成し、該現像像
を転写材に転写し該転写材上に画像を形成する画像形成
装置において、本来の画像形成を行うための露光位置と
常に隣接せず、一定量以上の間隔をあけた、微小なスポ
ット露光を行う露光手段を有することを特徴とする。

【００２２】本出願に係る第６の発明は、像担持体上に
レーザー光により静電潜像を形成し、該静電潜像を現像
剤により、静電的に現像して現像像を形成し、該現像像
を転写材に転写し該転写材上に画像を形成する画像形成
装置において、像形成のための露光装置の主走査方向で
の各位置における露光の積算時間を記憶する記憶装置
と、該記憶手段に記憶された記憶に応じて、転写材上へ
の画像の形成を行わない紙間において、像担持体上に像
形成を行う露光手段を有することを特徴とする。

【００２３】

【発明の実施の形態】

［第１の実施形態］図１〜図５に本発明における第１の
実施形態を示す。図１は、画像形成装置としての電子写
真装置の略式断面図であり、矢印ａ方向に回転駆動され
る電子写真感光体等の像担持体１、帯電装置である帯電
ローラー２−１、現像装置３、転写ローラー４−１、ク
リーニング装置５を、ハウジング６内にコンパクトにま
とめたプロセスカートリッジに適用した場合について示
したものである。ここで、現像装置３は、現像剤７を搬
送する現像スリーブ３−１と現像マグネット３−３、前
記現像スリーブ３−１上の現像剤７のコート圧を規制す
る為の弾性ブレード３−２及び現像容器３−４から成
る。また、クリーニング装置５は、ゴムブレード５−１
−１及び支持部材５−１−２が一体と成ったクリーニン
グ部材５−１、スクイシート５−２及びクリーニング容
器５−３から成る。

【００２４】帯電ローラー２は、像担持体１に当接して
おり、像担持体１のａ方向への回転に従動し、矢印ｂ方
向に回転する。前記帯電ローラー２−１により帯電した
像担持体１上に矢印ｄで示されたレーザー光により露光
を行い潜像を形成する。

【００２５】また、現像装置３は、像担持体１に対し
て、現像コロ３−５を介して、ある特定の微少間ギャッ
プを持って、接近して置かれ、現像スリーブ３−１が矢
印ｃ方向に回転するにより、現像剤７を搬送し、現像剤
７が、このギャップ間を飛翔することにより現像を行
う。前記像担持体１上の潜像は、前記現像装置３により
現像され、これを転写ローラー４−１により、転写紙等
の転写材８に転写する。しかしながら、この時、転写紙
８に完全に転写されず、像担持体１上に残った現像剤７
は、クリーニング容器５−３及びクリーニング部材５−
１からなるクリーニング装置５により、像担持体１上か
ら除去される。

【００２６】ここで像担持体１に対して、レーザー光ｄ
が露光する様子を図２に示す。レーザー光ｄは像担持体
１表面にほぼ垂直に当たるように設置されており、この
レーザー光ｄは、露光装置１０内に置かれた回転するミ
ラーによって、主走査方向ｅにスキャンしながら、情報
に応じて、点灯をし、露光する事により、帯電された像
担持体１上で、電位の潜像を形成する。この時の、像担
持体１上における潜像電位の様子を、図３に示す。一様
に帯電された領域において、白地部を形成するため、レ
ーザー光ｄによる露光の行われていない斜線で示された
領域Ａが、帯電電位Ｖｄ＝−６５０Ｖであるのに対し
て、文字などが形成されるために、レーザー光ｄにより
露光された、網点で示された領域Ｂの電位Ｖ１は、−１
３０Ｖで、アース電位である０Ｖに近くなっている。

【００２７】ここで、本発明により、本実施形態におい
ては、本来、白地部を形成するため、露光をしない領域
においても、露光を行っており、この時のレーザー光の
強さは、文字などを形成する本来の露光量よりも、弱い
ものである。更に、この白地部で行われるバックグラン
ド露光は、白地部全域に於いて、常に一様に行われるも
のではなく、主走査方向に於いて、ある特定の領域のみ
で、行われるものである。

【００２８】本実施形態においては、図４に示すよう
に、現像ブレード３−２の現像スリーブ３−１への加圧
力を原因とする、現像スリーブ３−１のたわみにより、
現像スリーブ３−１と像担持体１とのギャップが、長手
方向の両端部より、中央部に於いて、狭くなっているた
め、前記のカブリ画像となる、現像剤７の像担持体１に
付着する量は、図５の点線部Ｅ０で示されたように、長
手方向の両端部より、中央部に於いて多くなっている。

【００２９】そこで、本実施形態においては、前記のバ
ックグランド露光を、主走査方向における画像両端部付
近で行うことにより、主走査方向における像担持体１上
の白画像部の潜像電位は、バックグランド露光が行われ
ていない領域での帯電電位Ｖｄが−６５０Ｖであるのに
対して、バックグランド露光が行われた両端部での白画
像部の電位は、−６００Ｖに設定され、僅かに現像剤７
が現像されるように設定されている。

【００３０】これにより、図５の実線Ｅ１に示すよう
に、前記のカブリ画像となる現像剤７の像担持体１への
量は、点線Ｅ０で示された本発明を実施しない場合に発
生する量に対して、場所による差が少なくなった。

【００３１】これにより、本発明を実施しない場合にお
いては、画像両端部のみで発生した前記の画像流れとい
う現象は、発生しなくなり、画像不良の発生を抑えるこ
とが可能となった。

【００３２】なお、このときの前記カブリ量は、画像上
では、非常に微量なものであり、画像上問題ないもので
あり、また、本実施形態を実施することにより、使用環
境や、紙種を選ぶことなく、長期にわたって安定した良
好な画像を得ることが可能となった。

【００３３】以上のように本実施形態によれば、本来、
露光を行わない白画像部においても、主走査方向のある
特定の領域に於いて、常に、弱露光を行うことにより、
その部分での本来発生するカブリよりも、僅かに多いカ
ブリを発生させることにより、画像劣化させることな
く、帯電不良や画像流れが発生することを防止し、ま
た、クリーニングブレード音の発生や、クリーニングブ
レードめくれなどの発生を抑える効果がある。

【００３４】［第２の実施形態］図６〜図８に本発明に
おける第２の実施形態を示す。本実施形態における電子
写真装置の構成は、第１の実施形態と同様である。

【００３５】ここで、本発明により、本実施形態におい
ては、本来、白地部を形成するため、露光をしない領域
においても、露光を行っている部分を持ち、この時の像
担持体１上に、白画像を形成するための潜像部の様子
は、図６に示すように、微小のスポット露光Ｄが、間隔
をあけて行われている。

【００３６】ここでの１スポットの径は、約７０μｍで
あり、これが、平均約４４０μｍ四方の領域で１スポッ
トづつ露光されており、この領域における露光された部
分の平均面積率は、約２％であり、この露光は例えばレ
ーザー光の制御により行われる。この潜像に対して、現
像され、転写紙８上に転写される現像剤７の量は、２％
よりやや低くなり、この程度で有れば、画像に悪影響を
与えることなく、像担持体１上に現像剤８を付着させる
ことができる。なお、スポット露光Ｄの間隔は、平均４
４０μｍ四方の領域で１スポットであるが、その位置
は、主走査方向においては、ランダムに配置されてお
り、露光を繰り返していったときの主走査方向での平均
露光量は均一に行われている。

【００３７】本実施形態においては、図１では不図示
の、転写紙８を給紙、搬送するための給紙ローラ１１
と、像担持体１との位置関係は、図７に示すようになっ
ており、本発明を実施しない場合は、画像形成領域全体
に於いて、従来例で述べた、画像不良である画像流れ現
象は、前記給紙ローラ１１のある領域Ｆで、他の領域よ
り悪化している。これは、前記給紙ローラ１１が、転写
紙８を搬送するときに生ずる、転写紙８との摩擦によ
り、他の領域より多くの紙粉が発生するためである。一
方、本実施形態における現像装置３の持つ特性から生ま
れる像担持体１上で発生するカブリの現像剤７量の、主
走査方向における分布の様子は、図８（Ａ）に示すよう
に、画像中央部では、反射濃度の測定においては、１％
以下なのに対して、画像の両端部付近では、２．３％で
あった。

【００３８】ここで、本実施形態によりＦ領域において
微少スポット露光を実施した場合の、白画像形成時にお
ける、像担持体１上で発生するカブリの現像剤７量の、
主走査方向における分布の様子は、図８（Ｂ）に示すよ
うになり、給紙ローラのある領域の現像剤を増加せしめ
るとともに、全領域に於いて、反射濃度は３％を越える
ことはなく、画像不良として認識されることはない。そ
れに対して、前記の、給紙ローラ１１部での画像流れ現
象の発生は、抑えることが可能となった。また、使用環
境や、紙種を選ぶことなく、長期にわたって安定した良
好な画像を得ることができる。

【００３９】以上のように本実施形態によれば、本来、
露光を行わない白画像部においても、主走査方向のある
特定の領域に於いて、常に、微小のスポット露光を行う
ことにより、その部分での本来発生するカブリよりも、
僅かに多いカブリを発生させることにより、画像劣化さ
せることなく、帯電不良や画像流れが発生することを防
止し、また、クリーニングブレード音の発生や、クリー
ニングブレードめくれなどの発生を抑えることができ
る。

【００４０】［第３の実施形態］図９〜図１１に本発明
における第３の実施形態を示す。本実施形態は、第２の
実施形態を更に改良したものであり、電子写真装置の略
式断面図の構成は、第１の実施形態と同様である。

【００４１】本実施形態においても、第２の実施形態同
様、白地部においても、微小のスポット露光Ｄを、間隔
をあけて行っている。

【００４２】ここで、本発明においては、前記微小スポ
ット露光Ｄは、画像上における本来の黒画像部とは、決
して隣り合わない位置で行われているものである。

【００４３】これは、微小のスポットが、白画像部に点
在する場合は、遠目には、白部の色味が僅かに灰色がか
るだけであるため、人間の目には、ほとんど認識できな
いが、例えば、図９に示すように、直線上の黒部に隣接
していた場合、この直線形状を崩すものであるため、非
常に認識されやすくなるためである。また、大きな黒部
に近接した微小スポット露光部Ｄ１では、白画像部で、
通常の微小スポット露光部Ｄ０が点在するのに比べる
と、図１０に像担持体１上での現像剤７ののり方を示す
ように、現像スリーブ３−１からの本来の現像とは別
に、近接部の大きな現像剤７の山Ｇからも、矢印ｆに示
されるように、現像剤７が移動してくるため、他の部分
のスポット露光よりも、大きなスポットの点が形成され
るためである。

【００４４】本実施形態においては、画像を形成するた
めの、レーザー光ｄの露光のマッピングを行う際に、図
１１に示すように、本来の露光部から、常に、半径ｒ＝
約２００μｍの円を隣接して連続的に描き、この円の中
心に、本来の画像形成の露光とは別の、スポット径７０
μｍの１スポットを行う様な、画像処理行程を持たせる
ことにより、本来の黒画像部とは近接させることなく、
白画像部に、微小スポット露光Ｄを行う。

【００４５】本実施形態を行うことにより、本来の画像
に影響を与えることなく、画像の白部に、常に平均的
に、微小のトナーを供給することが可能となり、使用環
境や、紙種を選ぶことなく、長期にわたって安定した良
好な画像を得ることができる。以上のように本実施形態
によれば、本来、露光を行わない白画像部において、主
走査方向のある特定の領域に於いて、常に行う、微小の
スポット露光を、本来の画像形成のための露光部と、隣
接させないことにより、本来の画像劣化させることな
く、帯電不良や画像流れが発生することを防止し、ま
た、クリーニングブレード音の発生や、クリーニングブ
レードめくれなどの発生を抑えながら、乱れのない輪郭
の画像を形成することができる。

【００４６】［第４の実施形態］図１２に本発明に係る
第４の実施形態を示す。本実施形態における電子写真装
置の構成は、第１の実施形態と同様である。

【００４７】ここで、本発明により、像担持体１上で形
成された画像が転写紙８上に転写されないような、いわ
ゆる、紙間において、画像が形成されており、この画像
は、主走査方向におけるレーザー光ｄの点灯量の履歴に
応じて、形成されるものである。

【００４８】本実施形態においては、主走査方向を座標
軸としたときの、それぞれの位置における、ある特定の
使用期間に於いて、レーザー光ｄが点灯した時間をメモ
リーする機構を有しており、この点灯時間に、逆比例す
るような量の露光を、前記の紙間で行うものである。

【００４９】前記の特定期間にメモリーされた、レーザ
ー光ｄの主走査方向における点灯時間の積算量を図１２
に、そのとき本実施形態により、像担持体１上に描かれ
る露光の様子及び転写紙８と、時間Ｔとの関係を図１３
に示す。

【００５０】本実施形態により、長期間の使用に於い
て、像担持体１に供給される現像剤７のレーザー光ｄの
主走査方向における量は常に一定となり、ある特定の場
所のみが、画像流れ現象が起こりやすくなるということ
がなくなった。また、転写紙への画像形成のプロセス間
において、像担持体上に、常に一定量の現像剤を供給す
る場合に起こっていた、必要以上の現像剤を消費すると
いうこともなくなった。さらに、使用環境や、紙種を選
ぶことなく、画像印字領域内と同等の実力を持って、印
字領域外部の部分でも帯電不良を防止することが可能と
なった。

【００５１】以上のように本実施形態によれば、レーザ
ー光の主走査方向の各位置におけるレーザーの点灯時間
を記憶、積算するメモリー機構を持たせることにより、
転写紙への画像形成のプロセス間において、像担持体上
の主走査方向の各位置で、前記点灯時間に応じた露光を
行うことにより、本来の画像に影響を与えることなく、
帯電不良が発生することを防止し、また、クリーニング
ブレード音の発生や、クリーニングブレードめくれなど
の発生を抑える効果がある。

【００５２】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、本
来、露光を行わない白画像部においても、主走査方向の
ある特定の領域に於いて、常に、弱露光又は微小のスポ
ット露光を行うことにより、その部分での本来発生する
カブリよりも、僅かに多いカブリを発生させることによ
り、画像劣化させることなく、帯電不良や画像流れが発
生することを防止し、また、クリーニングブレード音の
発生や、クリーニングブレードめくれなどの発生を抑え
ることができる。また、前記微小のスポット露光を、本
来の画像形成のための露光部と隣接させないことによ
り、本来の画像を劣化させることがない。

【００５３】また、レーザー光の主走査方向の各位置に
おけるレーザーの点灯時間を記憶、積算するメモリー機
構を持たせることにより、転写紙への画像形成のプロセ
ス間において、像担持体上の主走査方向の各位置で、前
記点灯時間に応じた露光を行うことにより、本来の画像
に影響を与えることなく、帯電不良画像流れが発生する
ことを防止し、また、クリーニングブレード音の発生
や、クリーニングブレードめくれなどの発生を抑える効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る画像形成装置の第１の実施形態に
おける略式断面図である。

【図２】第１の実施形態を説明するためのレーザー露光
に関する斜視図である。

【図３】第１の実施形態を説明するための潜像電位の図
である。

【図４】第１の実施形態を説明するための略式正面図で
ある。

【図５】本発明を実施した場合の第１の実施形態におけ
る白画像部上の現像剤量を示す図である。

【図６】第２の実施形態における像担持体上における露
光を示す図である。

【図７】第２の実施形態を説明するための略式正面図で
ある。

【図８】第２の実施形態を説明するための白画像部上の
現像剤量を示す図である。

【図９】第３の実施形態を説明するための像担持体上に
おける露光を示す図である。

【図１０】第３の実施形態を説明するための像担持体上
における現像剤を示す図である。

【図１１】本発明を実施した場合の第３の実施形態にお
ける像担持体上における露光を示す図である。

【図１２】第４の実施形態を説明するためのレーザー光
の点灯積算時間を示す図である。

【図１３】本発明を実施した場合の第４の実施形態にお
ける像担持体上における露光を示す図である。

【図１４】従来例に関する略式断面図である。

【符号の説明】

１…像担持体 ２…装置 ２−１…帯電ローラー ２−２…帯電ローラク
リーニング部材 ３…現像装置 ３−１…現像スリーブ ３−２…現像ブレード ３−３…マグネットロ
ーラー ３−４…現像容器 ３−５…現像コロ ４…転写装置 ４−１…転写ローラー ５…クリーニング装置 ５−１…クリーニング
部材 ５−１−１…ゴムブレード ５−１−２…支持部材 ５−２…スクイシート ５−３…クリーニング
容器 ６…ハウジング ７…現像剤 ８…転写紙 ９…定着装置 １０…露光装置 ａ…像担持体の回転方
向 ｂ…帯電ローラーの回転方向 ｃ…現像スリーブの回
転方向 ｄ…レーザー光の露光 ｅ…レーザー光の主走
査方向 ｆ…現像剤の移動方向 ｒ…スポット露光に必
要な領域の半径 Ａ…露光が行われない領域 Ｂ…露光が行われた領
域 Ｃ…バックランド露光を行った領域 Ｄ…スポット露光 Ｄ０…通常のスポット
露光部 Ｄ１…現像の山の近くのスポット露光部 Ｅ０…バックグランド露光を行わない場合の白画像部の
現像剤量 Ｅ１…バックグランド露光を行った場合の白画像部の現
像剤量 Ｆ…給紙ローラに対応する像担持体上の領域 Ｇ…現像剤の山 Ｈ…像担持体上での露
光 Ｔ…電子写真プロセス上での時間

フロントページの続き (72)発明者 斉藤雅信 東京都大田区下丸子３丁目30番２号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 像担持体上にレーザー光により静電潜像
   を形成し、該静電潜像を現像剤により、静電的に現像し
   て現像像を形成し、該現像像を転写材に転写し該転写材
   上に画像を形成する画像形成装置において、本来画像を
   形成しない白画像部における反射濃度を、レーザー光の
   主走査方向において、像担持体のある特定の領域のみ常
   に大きくする露光手段を有することを特徴とする画像形
   成装置。
2. 【請求項２】 像担持体上にレーザー光により静電潜像
   を形成し、該静電潜像を現像剤により、静電的に現像し
   て現像像を形成し、該現像像を転写材に転写し該転写材
   上に画像を形成する画像形成装置において、画像作成の
   ための潜像のための露光装置による露光とは関係なく、
   レーザー光の主走査方向において、像担持体のある特定
   の領域のみ、常に微弱な露光を行う露光手段を有するこ
   とを特徴とする画像形成装置。
3. 【請求項３】 像担持体上にレーザー光により静電潜像
   を形成し、該静電潜像を現像剤により、静電的に現像し
   て現像像を形成し、該現像像を転写材に転写し該転写材
   上に画像を形成する画像形成装置において、画像作成の
   ための潜像のための露光装置による露光とは関係なく、
   レーザー光の主走査方向において、像担持体のある特定
   の領域のみ、常に一定量以上の間隔をあけた、微小なス
   ポット露光を行う露光手段を有することを特徴とする画
   像形成装置。
4. 【請求項４】前記露光手段によるスポット露光が、本来
   の画像形成を行うための露光位置と、常に隣接しないこ
   とを特徴とする請求項３に記載の画像形成装置。
5. 【請求項５】 像担持体上にレーザー光により静電潜像
   を形成し、該静電潜像を現像剤により、静電的に現像し
   て現像像を形成し、該現像像を転写材に転写し該転写材
   上に画像を形成する画像形成装置において、本来の画像
   形成を行うための露光位置と常に隣接せず、一定量以上
   の間隔をあけた、微小なスポット露光を行う露光手段を
   有することを特徴とする画像形成装置。
6. 【請求項６】 像担持体上にレーザー光により静電潜像
   を形成し、該静電潜像を現像剤により、静電的に現像し
   て現像像を形成し、該現像像を転写材に転写し該転写材
   上に画像を形成する画像形成装置において、像形成のた
   めの露光装置の主走査方向での各位置における露光の積
   算時間を記憶する記憶装置と、該記憶手段に記憶された
   記憶に応じて、転写材上への画像の形成を行わない紙間
   において、像担持体上に像形成を行う露光手段を有する
   ことを特徴とする画像形成装置。