JPH1070296A - 太陽電池及びその製造方法 - Google Patents
太陽電池及びその製造方法Info
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- JPH1070296A JPH1070296A JP8224727A JP22472796A JPH1070296A JP H1070296 A JPH1070296 A JP H1070296A JP 8224727 A JP8224727 A JP 8224727A JP 22472796 A JP22472796 A JP 22472796A JP H1070296 A JPH1070296 A JP H1070296A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
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- Photovoltaic Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 太陽電池及びその製造方法において、受光面
電極と不純物拡散層との接触抵抗を小さくする。モジュ
ール化に適した反射防止膜を有することにより、大きな
短絡電流が得られるようにする。 【解決手段】 基板1の受光面に不純物を含む酸化チタ
ン膜2、3が形成される。酸化チタン膜2に含まれる不
純物の濃度は酸化チタン膜3に含まれる不純物濃度より
も高濃度となっている。前記受光面で酸化チタン膜2が
設けられた部分に受光面電極8が設けられる。前記受光
面の裏面に裏面電極6が設けられる。これにより、シリ
コンの基板1の受光面に不純物を含む酸化チタン膜2、
3が設けられ、前記受光面の近傍に不純物拡散層4、5
が形成される。
電極と不純物拡散層との接触抵抗を小さくする。モジュ
ール化に適した反射防止膜を有することにより、大きな
短絡電流が得られるようにする。 【解決手段】 基板1の受光面に不純物を含む酸化チタ
ン膜2、3が形成される。酸化チタン膜2に含まれる不
純物の濃度は酸化チタン膜3に含まれる不純物濃度より
も高濃度となっている。前記受光面で酸化チタン膜2が
設けられた部分に受光面電極8が設けられる。前記受光
面の裏面に裏面電極6が設けられる。これにより、シリ
コンの基板1の受光面に不純物を含む酸化チタン膜2、
3が設けられ、前記受光面の近傍に不純物拡散層4、5
が形成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は太陽電池及びその製
造方法に関する。
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の太陽電池及びその製造方法は例え
ば特開平8−085874号公報に記載されている。こ
の従来の太陽電池及びその製造方法を図5を用いて説明
する。図5はこの従来の太陽電池の製造工程での結晶シ
リコン基板の断面図である。
ば特開平8−085874号公報に記載されている。こ
の従来の太陽電池及びその製造方法を図5を用いて説明
する。図5はこの従来の太陽電池の製造工程での結晶シ
リコン基板の断面図である。
【0003】図5(a)に示すように、p型結晶シリコ
ンの基板31の表面に、受光面の表面反射を減らして短
絡電流を向上させるため、数μm〜数十μmの高低差の
微小な凹凸又は溝(以下、単に「凹凸」という)を形成
する。
ンの基板31の表面に、受光面の表面反射を減らして短
絡電流を向上させるため、数μm〜数十μmの高低差の
微小な凹凸又は溝(以下、単に「凹凸」という)を形成
する。
【0004】この凹凸の形成方法には、例えば、基板3
1を数パーセントの水酸化ナトリウム水溶液とアルコー
ルの混合液を使用してエッチングを行うテクスチャエッ
チングの方法がある。また、ダイシング装置或いはレー
ザを使用して溝を多数形成する方法やドライエッチング
等の方法がある。
1を数パーセントの水酸化ナトリウム水溶液とアルコー
ルの混合液を使用してエッチングを行うテクスチャエッ
チングの方法がある。また、ダイシング装置或いはレー
ザを使用して溝を多数形成する方法やドライエッチング
等の方法がある。
【0005】凹凸を形成した後に、図5(b)に示すよ
うにチタンアルコキシド及びリン酸エステルを用いたC
VD(Chemical Vapor Deposition)法により、不純物
としてリンを含む均一な酸化チタン膜32を形成する。
均一な膜厚とすることにより、酸化チタン膜32の干渉
による反射防止の機能が向上する。
うにチタンアルコキシド及びリン酸エステルを用いたC
VD(Chemical Vapor Deposition)法により、不純物
としてリンを含む均一な酸化チタン膜32を形成する。
均一な膜厚とすることにより、酸化チタン膜32の干渉
による反射防止の機能が向上する。
【0006】次に、図5(c)に示すように酸化チタン
膜32が形成された基板31を窒素雰囲気中で約900
℃で熱処理する。これにより、酸化チタン膜32に含ま
れる不純物の拡散が行われ、基板31の凹凸の設けられ
た表面付近に不純物拡散層33が形成される。そして、
pn接合が形成される。
膜32が形成された基板31を窒素雰囲気中で約900
℃で熱処理する。これにより、酸化チタン膜32に含ま
れる不純物の拡散が行われ、基板31の凹凸の設けられ
た表面付近に不純物拡散層33が形成される。そして、
pn接合が形成される。
【0007】次に、図5(d)に示すように基板31の
裏面にアルミペースト34を印刷し、約700〜800
℃で焼成して裏面電極とp+層35を形成する。その
後、図5(e)に示すように受光面に銀ペーストを印刷
して焼成し、受光面電極36を形成する。尚、受光面電
極36は銀ペーストに含まれるガラスフリット等の効果
により、不純物拡散層33に接触する。
裏面にアルミペースト34を印刷し、約700〜800
℃で焼成して裏面電極とp+層35を形成する。その
後、図5(e)に示すように受光面に銀ペーストを印刷
して焼成し、受光面電極36を形成する。尚、受光面電
極36は銀ペーストに含まれるガラスフリット等の効果
により、不純物拡散層33に接触する。
【0008】結晶シリコン系の太陽電池をモジュールと
して使用するときは、一般にスーパーストレート型が多
く使用される。このモジュールはガラス、充填材、太陽
電池、裏面材料、周辺シール材及び枠材から成り、充填
材にはエチレンビニルアセテート(以下、「EVA」と
いう)が多く使用される。
して使用するときは、一般にスーパーストレート型が多
く使用される。このモジュールはガラス、充填材、太陽
電池、裏面材料、周辺シール材及び枠材から成り、充填
材にはエチレンビニルアセテート(以下、「EVA」と
いう)が多く使用される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、太陽電池の
表面反射率を小さくして短絡電流を大きくするため、反
射防止膜となる材料は最良の屈折率となるものを選択す
る必要がある。一般に、反射防止膜の屈折率をn、シリ
コンの屈折率をns、反射防止膜の上にある透過性の物
質の屈折率をnOとすると、反射防止膜の最適屈折率n
は、n2=nO・nsなる条件で与えられる。
表面反射率を小さくして短絡電流を大きくするため、反
射防止膜となる材料は最良の屈折率となるものを選択す
る必要がある。一般に、反射防止膜の屈折率をn、シリ
コンの屈折率をns、反射防止膜の上にある透過性の物
質の屈折率をnOとすると、反射防止膜の最適屈折率n
は、n2=nO・nsなる条件で与えられる。
【0010】シリコンの屈折率nsは感度の高い600
〜1100nmの波長領域では3.5〜4程度であり、
太陽電池のみの場合、nOは空気の屈折率で1であるの
で反射防止膜の最適屈折率nは1.8〜2.0となる。
また、太陽電池を上記モジュールとした場合、ガラスや
EVAの屈折率nOは1.4〜1.5であるので、最適
屈折率nは2.2〜2.5となる。このように、上記モ
ジュールとした場合、太陽電池のみの場合と異なった屈
折率nの反射防止膜が必要となる。
〜1100nmの波長領域では3.5〜4程度であり、
太陽電池のみの場合、nOは空気の屈折率で1であるの
で反射防止膜の最適屈折率nは1.8〜2.0となる。
また、太陽電池を上記モジュールとした場合、ガラスや
EVAの屈折率nOは1.4〜1.5であるので、最適
屈折率nは2.2〜2.5となる。このように、上記モ
ジュールとした場合、太陽電池のみの場合と異なった屈
折率nの反射防止膜が必要となる。
【0011】また、低コスト結晶系のシリコン太陽電池
の製造プロセスにおいて、受光面電極は銀ペーストを使
用して設けられる。銀ペーストと不純物拡散層との接触
部分には接触抵抗が生じる。この接触抵抗は不純物拡散
層の不純物濃度が低くなるほど増加する。
の製造プロセスにおいて、受光面電極は銀ペーストを使
用して設けられる。銀ペーストと不純物拡散層との接触
部分には接触抵抗が生じる。この接触抵抗は不純物拡散
層の不純物濃度が低くなるほど増加する。
【0012】そこで、銀ペーストを使用して受光面電極
を形成する場合、接触抵抗の増加により直列抵抗損失が
大きくなって曲線因子の低下を招かないように、約数十
Ω/□のシート抵抗値の不純物拡散層を形成する。上記
特開平8−085874号公報に記載の従来の太陽電池
では約数十Ω/□のシート抵抗値の不純物拡散層を得る
場合、反射防止膜の屈折率は約1.7〜1.8となる。
この屈折率では、太陽電池のみの場合、反射防止膜とし
ては問題ないが、モジュール化する場合、やや屈折率が
低いという欠点がある。
を形成する場合、接触抵抗の増加により直列抵抗損失が
大きくなって曲線因子の低下を招かないように、約数十
Ω/□のシート抵抗値の不純物拡散層を形成する。上記
特開平8−085874号公報に記載の従来の太陽電池
では約数十Ω/□のシート抵抗値の不純物拡散層を得る
場合、反射防止膜の屈折率は約1.7〜1.8となる。
この屈折率では、太陽電池のみの場合、反射防止膜とし
ては問題ないが、モジュール化する場合、やや屈折率が
低いという欠点がある。
【0013】本発明は上記課題を解決し、太陽電池及び
その製造方法において、受光面電極と不純物拡散層との
接触抵抗が小さく、しかもモジュール化に適した反射防
止膜を有することにより、大きな短絡電流が得られる太
陽電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
その製造方法において、受光面電極と不純物拡散層との
接触抵抗が小さく、しかもモジュール化に適した反射防
止膜を有することにより、大きな短絡電流が得られる太
陽電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の構成では、シリコンの基板の受光面
に不純物を含む酸化チタン膜を設けることにより前記受
光面の近傍に不純物拡散層が形成される太陽電池におい
て、前記受光面に不純物を含む第1及び第2の酸化チタ
ン膜が設けられ、前記第1の酸化チタン膜に含まれる不
純物の濃度は前記第2の酸化チタン膜に含まれる不純物
の濃度よりも高濃度となっており、前記受光面で前記第
1の酸化チタン膜が設けられた部分に受光面電極が設け
られ、前記受光面の裏面に裏面電極が設けられる。
め、本発明の第1の構成では、シリコンの基板の受光面
に不純物を含む酸化チタン膜を設けることにより前記受
光面の近傍に不純物拡散層が形成される太陽電池におい
て、前記受光面に不純物を含む第1及び第2の酸化チタ
ン膜が設けられ、前記第1の酸化チタン膜に含まれる不
純物の濃度は前記第2の酸化チタン膜に含まれる不純物
の濃度よりも高濃度となっており、前記受光面で前記第
1の酸化チタン膜が設けられた部分に受光面電極が設け
られ、前記受光面の裏面に裏面電極が設けられる。
【0015】このような構成では、第1の酸化チタン膜
の不純物の濃度を高くすることにより、基板では第1の
酸化チタン膜が設けられた近傍に不純物濃度の高い不純
物拡散層が形成される。第1の酸化チタン膜が設けられ
た基板上に受光面電極が設けられるので、受光面電極と
不純物拡散層との接触抵抗が増加せず、曲線因子が低下
しない。また、受光面となる部分には第2の酸化チタン
膜が設けられる。この酸化チタン膜には反射防止膜とし
ての作用がある。
の不純物の濃度を高くすることにより、基板では第1の
酸化チタン膜が設けられた近傍に不純物濃度の高い不純
物拡散層が形成される。第1の酸化チタン膜が設けられ
た基板上に受光面電極が設けられるので、受光面電極と
不純物拡散層との接触抵抗が増加せず、曲線因子が低下
しない。また、受光面となる部分には第2の酸化チタン
膜が設けられる。この酸化チタン膜には反射防止膜とし
ての作用がある。
【0016】第2の酸化チタン膜に含まれる不純物の濃
度が低濃度であるので、太陽電池をモジュール化した場
合、反射防止膜として適当な屈折率となる。また、受光
面において受光面電極が形成された部分以外では不純物
拡散層の不純物濃度が低減する。そのため、不純物拡散
層中でのキャリアの再結合が低減し、接合の深さの低減
により短波長感度が向上する。
度が低濃度であるので、太陽電池をモジュール化した場
合、反射防止膜として適当な屈折率となる。また、受光
面において受光面電極が形成された部分以外では不純物
拡散層の不純物濃度が低減する。そのため、不純物拡散
層中でのキャリアの再結合が低減し、接合の深さの低減
により短波長感度が向上する。
【0017】また、本発明の第2の構成では、上記第1
の構成において、前記受光面に所定の高低差の凹凸又は
溝が設けられ、前記凹凸又は溝が設けられた受光面に前
記第1及び第2の酸化チタン膜が設けられている。
の構成において、前記受光面に所定の高低差の凹凸又は
溝が設けられ、前記凹凸又は溝が設けられた受光面に前
記第1及び第2の酸化チタン膜が設けられている。
【0018】このような構成では、基板の表面に所定の
高低差の凹凸又は溝が設けられる。この凹凸又は溝が設
けられた表面に前記第1及び第2の酸化チタン膜が形成
される。これにより、太陽電池の受光面では凹凸又は溝
が設けられることにより、表面反射が減少して短絡電流
が向上する。
高低差の凹凸又は溝が設けられる。この凹凸又は溝が設
けられた表面に前記第1及び第2の酸化チタン膜が形成
される。これにより、太陽電池の受光面では凹凸又は溝
が設けられることにより、表面反射が減少して短絡電流
が向上する。
【0019】また、本発明の第3の構成では、p型の結
晶シリコンの基板の表面の一部にリンを含む前記第1の
酸化チタン膜を設け、更に前記表面にリンを含む前記第
2の酸化チタン膜を設け、前記基板を所定の温度で熱処
理して前記第1及び第2の酸化チタン膜に含まれるリン
を拡散してpn接合を形成し、前記第1の酸化チタン膜
が設けられた部分に受光面電極を設けるようにしてい
る。
晶シリコンの基板の表面の一部にリンを含む前記第1の
酸化チタン膜を設け、更に前記表面にリンを含む前記第
2の酸化チタン膜を設け、前記基板を所定の温度で熱処
理して前記第1及び第2の酸化チタン膜に含まれるリン
を拡散してpn接合を形成し、前記第1の酸化チタン膜
が設けられた部分に受光面電極を設けるようにしてい
る。
【0020】このような構成では、メタルマスク等を使
用してp型の結晶シリコン基板の表面の一部にリンを含
む第1の酸化チタン膜が設けられる。更に、基板の表面
に第2の酸化チタン膜が設けられる。第1及び第2の酸
化チタン膜が設けられた基板を所定の温度で熱処理をす
ることにより酸化チタン膜に含まれるリンが拡散して、
不純物拡散層が形成される。
用してp型の結晶シリコン基板の表面の一部にリンを含
む第1の酸化チタン膜が設けられる。更に、基板の表面
に第2の酸化チタン膜が設けられる。第1及び第2の酸
化チタン膜が設けられた基板を所定の温度で熱処理をす
ることにより酸化チタン膜に含まれるリンが拡散して、
不純物拡散層が形成される。
【0021】これにより、pn接合が形成される。第1
の酸化チタン膜に含まれるリンの濃度が高くなってお
り、熱処理により生じる不純物拡散層の不純物濃度が高
濃度となっている。また、第2の酸化チタン膜に含まれ
るリンの濃度が低くなっており、熱処理により生じる不
純物拡散層の不純物濃度は低濃度となる。そして、第1
の酸化チタン膜の設けられた部分に受光面電極を設ける
ことにより、太陽電池が製造される。
の酸化チタン膜に含まれるリンの濃度が高くなってお
り、熱処理により生じる不純物拡散層の不純物濃度が高
濃度となっている。また、第2の酸化チタン膜に含まれ
るリンの濃度が低くなっており、熱処理により生じる不
純物拡散層の不純物濃度は低濃度となる。そして、第1
の酸化チタン膜の設けられた部分に受光面電極を設ける
ことにより、太陽電池が製造される。
【0022】また、本発明の第4の構成では、上記第3
の構成において、チタン化合物を格納した容器及びリン
化合物を格納した容器にキャリアガスを送ることによっ
て前記キャリアガスに前記チタン化合物及び前記リン化
合物を含ませ、前記チタン化合物及び前記リン化合物を
含んだキャリアガスを第1の所定温度に加熱した前記基
板の表面に供給することにより、前記基板にリンを含む
前記第1の酸化チタン膜を設け、更に前記チタン化合物
及び前記リン化合物を含んだキャリアガスを第2の所定
温度に加熱した前記基板の表面に供給することにより、
リンを含む前記第2の酸化チタン膜を設けるようにして
いる。
の構成において、チタン化合物を格納した容器及びリン
化合物を格納した容器にキャリアガスを送ることによっ
て前記キャリアガスに前記チタン化合物及び前記リン化
合物を含ませ、前記チタン化合物及び前記リン化合物を
含んだキャリアガスを第1の所定温度に加熱した前記基
板の表面に供給することにより、前記基板にリンを含む
前記第1の酸化チタン膜を設け、更に前記チタン化合物
及び前記リン化合物を含んだキャリアガスを第2の所定
温度に加熱した前記基板の表面に供給することにより、
リンを含む前記第2の酸化チタン膜を設けるようにして
いる。
【0023】このような構成では、チタン化合物を格納
した容器とリン化合物を格納した容器にキャリアガスが
送られる。これにより、キャリアガスにチタン化合物と
リン化合物が含まれるようになる。そして、そのキャリ
アガスを第1の所定温度に加熱した前記基板に供給する
ことにより、前記基板にリンを含む第1の酸化チタン膜
が設けられる。更にその基板を第2の所定温度に加熱
し、その基板にチタン化合物とリン化合物を含むキャリ
アガスを供給することにより、第2の酸化チタン膜が設
けられるようになる。
した容器とリン化合物を格納した容器にキャリアガスが
送られる。これにより、キャリアガスにチタン化合物と
リン化合物が含まれるようになる。そして、そのキャリ
アガスを第1の所定温度に加熱した前記基板に供給する
ことにより、前記基板にリンを含む第1の酸化チタン膜
が設けられる。更にその基板を第2の所定温度に加熱
し、その基板にチタン化合物とリン化合物を含むキャリ
アガスを供給することにより、第2の酸化チタン膜が設
けられるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1〜図4
を用いて説明する。図2は本実施形態の太陽電池の製造
の工程図であり、図1はその工程での結晶シリコンの基
板の断面図である。
を用いて説明する。図2は本実施形態の太陽電池の製造
の工程図であり、図1はその工程での結晶シリコンの基
板の断面図である。
【0025】図2において、まずステップS10でp型
の結晶シリコンの基板1の表面に、前述したように、受
光面の表面反射を減らして短絡電流を向上させるため、
数μm〜数十μmの高低差の凹凸が形成される。これに
より、図1(a)に示すように、シリコン基板1の受光
面となる表面に微小な凹凸が形成される。
の結晶シリコンの基板1の表面に、前述したように、受
光面の表面反射を減らして短絡電流を向上させるため、
数μm〜数十μmの高低差の凹凸が形成される。これに
より、図1(a)に示すように、シリコン基板1の受光
面となる表面に微小な凹凸が形成される。
【0026】本実施形態では、水酸化ナトリウム(Na
OH)水溶液とイソプロピルアルコールの混合液を使用
して、液温が約90℃でテクスチャエッチングを行うこ
とにより凹凸を形成する。尚、凹凸の形成方法には、前
述したように、ダイシング装置或いはレーザを使用して
溝を多数形成する方法やドライエッチング等の方法もあ
る。
OH)水溶液とイソプロピルアルコールの混合液を使用
して、液温が約90℃でテクスチャエッチングを行うこ
とにより凹凸を形成する。尚、凹凸の形成方法には、前
述したように、ダイシング装置或いはレーザを使用して
溝を多数形成する方法やドライエッチング等の方法もあ
る。
【0027】凹凸を形成した後に、ステップS11でリ
ンを含む第1の酸化チタン膜の形成を行う。リンを含む
酸化チタン膜の製膜に使用する常圧CVD装置を図3に
示す。シリコン基板1がヒータ13により製膜温度(後
述する)まで加熱されながらベルト11によって製膜部
18まで搬送される。製膜部18ではチタン化合物とリ
ン化合物がインジェクタ14より基板1の表面に供給さ
れ、供給されたチタン化合物とリン化合物が基板1の表
面で熱分解して、リンを含む酸化チタン膜が形成され
る。
ンを含む第1の酸化チタン膜の形成を行う。リンを含む
酸化チタン膜の製膜に使用する常圧CVD装置を図3に
示す。シリコン基板1がヒータ13により製膜温度(後
述する)まで加熱されながらベルト11によって製膜部
18まで搬送される。製膜部18ではチタン化合物とリ
ン化合物がインジェクタ14より基板1の表面に供給さ
れ、供給されたチタン化合物とリン化合物が基板1の表
面で熱分解して、リンを含む酸化チタン膜が形成され
る。
【0028】原料となるチタン化合物とリン化合物はそ
れぞれバブラー容器16、17に格納されている。本実
施形態では、バブラー容器16にチタン化合物としてテ
トラ−i−プロポキシチタンが格納されている。一方、
バブラー容器17にリン化合物としてトリエトキシリン
が格納されている。バブラー容器16、17に窒素(N
2)等のキャリアガスを導入することにより、各原料が
蒸気圧に応じた分圧までキャリアガスに含まれて希釈ガ
スと共に基板1に供給される。
れぞれバブラー容器16、17に格納されている。本実
施形態では、バブラー容器16にチタン化合物としてテ
トラ−i−プロポキシチタンが格納されている。一方、
バブラー容器17にリン化合物としてトリエトキシリン
が格納されている。バブラー容器16、17に窒素(N
2)等のキャリアガスを導入することにより、各原料が
蒸気圧に応じた分圧までキャリアガスに含まれて希釈ガ
スと共に基板1に供給される。
【0029】製膜部18において、キャリアガス、希釈
ガス、未分解の原料及び分解生成物より成る排気ガス1
5はインジェクタ14の両側から排気される。尚、1
9、20はベルト11の移動を行うローラーである。
尚、キャリアガス、希釈ガスには窒素(N2)だけでな
く、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)等の不活性ガ
スを使用することができる。
ガス、未分解の原料及び分解生成物より成る排気ガス1
5はインジェクタ14の両側から排気される。尚、1
9、20はベルト11の移動を行うローラーである。
尚、キャリアガス、希釈ガスには窒素(N2)だけでな
く、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)等の不活性ガ
スを使用することができる。
【0030】図2においてステップS11での第1の酸
化チタン膜の形成には、基板1の受光面電極形成部(後
述する)以外をメタルマスクで覆い、図3に示す常圧C
VD装置を使用して、図1(b)に示すように高濃度の
リンを含む酸化チタン膜2を受光面電極形成部に形成す
る。このとき、ヒータ13の加熱により基板1の温度は
450℃とする。テトラ−i−プロポキシチタンを格納
したバブラー容器16の温度は85℃で、バブラー容器
16へのキャリアガスの窒素(N2)の流量が1リット
ル/minである。
化チタン膜の形成には、基板1の受光面電極形成部(後
述する)以外をメタルマスクで覆い、図3に示す常圧C
VD装置を使用して、図1(b)に示すように高濃度の
リンを含む酸化チタン膜2を受光面電極形成部に形成す
る。このとき、ヒータ13の加熱により基板1の温度は
450℃とする。テトラ−i−プロポキシチタンを格納
したバブラー容器16の温度は85℃で、バブラー容器
16へのキャリアガスの窒素(N2)の流量が1リット
ル/minである。
【0031】トリエトキシリンを格納したバブラー容器
17の温度は45℃でキャリアガスの流量が0.5リッ
トル/minである。また、希釈ガスである窒素(N2)の
流量が5リットル/min、酸素(O2)の流量が7リット
ル/minである。この条件で、約50nmの膜厚となる
ように、図1(b)に示すように酸化チタン膜2を形成
する。
17の温度は45℃でキャリアガスの流量が0.5リッ
トル/minである。また、希釈ガスである窒素(N2)の
流量が5リットル/min、酸素(O2)の流量が7リット
ル/minである。この条件で、約50nmの膜厚となる
ように、図1(b)に示すように酸化チタン膜2を形成
する。
【0032】第1の酸化チタン膜形成後、ステップS1
2で第2の酸化チタン膜の形成を行う。基板1からメタ
ルマスクを取り除き、再度図3に示す常圧CVD装置を
使用して、基板1の温度を350℃に加熱して上記条件
と同じにして酸化チタン膜3を膜厚が約100nmとな
るように形成する。このとき、図1(c)に示すよう
に、低濃度のリンを含む酸化チタン膜3が受光面の全面
に形成される。尚、基板1の加熱温度と酸化チタン膜
2、3に含まれるリンの濃度の関係については後述す
る。
2で第2の酸化チタン膜の形成を行う。基板1からメタ
ルマスクを取り除き、再度図3に示す常圧CVD装置を
使用して、基板1の温度を350℃に加熱して上記条件
と同じにして酸化チタン膜3を膜厚が約100nmとな
るように形成する。このとき、図1(c)に示すよう
に、低濃度のリンを含む酸化チタン膜3が受光面の全面
に形成される。尚、基板1の加熱温度と酸化チタン膜
2、3に含まれるリンの濃度の関係については後述す
る。
【0033】次に、ステップS13で、酸化チタン膜
2、3の形成された基板1を石英チューブ炉(図示せ
ず)に移し、窒素雰囲気中で約900℃で30分間熱処
理を行う。酸化チタン膜2、3に含まれるリンの拡散に
より、図1(d)に示すように、酸化チタン膜2の近傍
では高濃度の不純物拡散層5が形成され、受光面のほぼ
全面に覆われている酸化チタン膜3に接している部分で
は低濃度の不純物拡散層4が形成される。
2、3の形成された基板1を石英チューブ炉(図示せ
ず)に移し、窒素雰囲気中で約900℃で30分間熱処
理を行う。酸化チタン膜2、3に含まれるリンの拡散に
より、図1(d)に示すように、酸化チタン膜2の近傍
では高濃度の不純物拡散層5が形成され、受光面のほぼ
全面に覆われている酸化チタン膜3に接している部分で
は低濃度の不純物拡散層4が形成される。
【0034】図3に示す常圧CVD装置を使用して、基
板1の温度を300〜450℃に変化させてリンを含む
酸化チタン膜を膜製し、その後熱処理を行うことにより
形成された不純物拡散層の屈折率とシート抵抗値の関係
を図4に示す。ただし、屈折率はエリプソメータで測定
し、不純物拡散層のシート抵抗値は、リンを含む酸化チ
タン膜を熱濃硫酸で溶解した後、四探針法で測定してい
る。
板1の温度を300〜450℃に変化させてリンを含む
酸化チタン膜を膜製し、その後熱処理を行うことにより
形成された不純物拡散層の屈折率とシート抵抗値の関係
を図4に示す。ただし、屈折率はエリプソメータで測定
し、不純物拡散層のシート抵抗値は、リンを含む酸化チ
タン膜を熱濃硫酸で溶解した後、四探針法で測定してい
る。
【0035】図4に示すように、製膜時に基板1の温度
が高温となるにつれて熱処理後の不純物拡散層のシート
抵抗値は低下し、リンを含む酸化チタン膜の屈折率も低
下する。つまり、図2においてステップS11で基板1
を高温で酸化チタン膜を形成したときは、シート抵抗が
小さくなり高濃度のリンを含むことを意味し、次にステ
ップS12で基板1を低温で酸化チタン膜を形成したと
きは、シート抵抗が大きくなり低濃度のリンを含むこと
を意味する。
が高温となるにつれて熱処理後の不純物拡散層のシート
抵抗値は低下し、リンを含む酸化チタン膜の屈折率も低
下する。つまり、図2においてステップS11で基板1
を高温で酸化チタン膜を形成したときは、シート抵抗が
小さくなり高濃度のリンを含むことを意味し、次にステ
ップS12で基板1を低温で酸化チタン膜を形成したと
きは、シート抵抗が大きくなり低濃度のリンを含むこと
を意味する。
【0036】ダミーの基板1を使用して、上記高濃度の
リンを含む第1の酸化チタン膜を基板1の全面に形成
し、その後熱処理をして不純物拡散層のシート抵抗値を
測定すると、約50〜70Ω/□であった。同様に、低
濃度のリンを含む第2の酸化チタン膜を形成し、熱処理
した後の不純物拡散層のシート抵抗値は約100〜15
0Ω/□で、膜の屈折率は約2.0であった。従来の太
陽電池では、前述したように膜の屈折率が1.7〜1.
8であるので、それよりも第2の酸化チタン膜は太陽電
池をモジュール化したときに適した屈折率となる。
リンを含む第1の酸化チタン膜を基板1の全面に形成
し、その後熱処理をして不純物拡散層のシート抵抗値を
測定すると、約50〜70Ω/□であった。同様に、低
濃度のリンを含む第2の酸化チタン膜を形成し、熱処理
した後の不純物拡散層のシート抵抗値は約100〜15
0Ω/□で、膜の屈折率は約2.0であった。従来の太
陽電池では、前述したように膜の屈折率が1.7〜1.
8であるので、それよりも第2の酸化チタン膜は太陽電
池をモジュール化したときに適した屈折率となる。
【0037】図2において、ステップS13で熱処理を
行った後に、ステップS14で基板1の裏面にアルミペ
ーストをスクリーン印刷法により印刷し、約700℃で
焼成して裏面電極を形成する。これにより、図1(e)
に示すように、裏面電極6とp+層7が形成される。
行った後に、ステップS14で基板1の裏面にアルミペ
ーストをスクリーン印刷法により印刷し、約700℃で
焼成して裏面電極を形成する。これにより、図1(e)
に示すように、裏面電極6とp+層7が形成される。
【0038】次に、ステップS15で受光面電極形成部
にマスクの位置合わせを行った後に、銀ペーストをスク
リーン印刷法により印刷し、約700℃で焼成して受光
面電極を形成する。これにより、図1(f)に示すよう
に受光面電極8が設けられる。このとき、銀ペースト中
のガラスフリット等の作用により、リンを含む酸化チタ
ン膜2、3を貫通して不純物拡散層5に接触する。ま
た、スクリーン印刷のマスクの位置合わせは、本実施形
態では基板1で高濃度のリンを含む酸化チタン膜2があ
るため膜厚が厚くなっており、また色が異なっているの
で、目視で容易に行うことができる。
にマスクの位置合わせを行った後に、銀ペーストをスク
リーン印刷法により印刷し、約700℃で焼成して受光
面電極を形成する。これにより、図1(f)に示すよう
に受光面電極8が設けられる。このとき、銀ペースト中
のガラスフリット等の作用により、リンを含む酸化チタ
ン膜2、3を貫通して不純物拡散層5に接触する。ま
た、スクリーン印刷のマスクの位置合わせは、本実施形
態では基板1で高濃度のリンを含む酸化チタン膜2があ
るため膜厚が厚くなっており、また色が異なっているの
で、目視で容易に行うことができる。
【0039】最後に、図2においてステップS16で、
ハンダコートを行い、太陽電池をリード線(図示せず)
でストリングする。そして、この太陽電池を保護樹脂の
EVAで挟み、上下よりガラスと裏面保護シートで熱圧
着してモジュールを作製する。
ハンダコートを行い、太陽電池をリード線(図示せず)
でストリングする。そして、この太陽電池を保護樹脂の
EVAで挟み、上下よりガラスと裏面保護シートで熱圧
着してモジュールを作製する。
【0040】モジュール化した本実施形態の太陽電池
と、従来の技術による太陽電池との光電変換効率の比較
を表1に示す。尚、従来の技術による太陽電池の製造方
法は図3に示す常圧CVD装置を使用して受光面の全面
に高濃度のリンを含む第1の酸化チタン膜を形成し、そ
の後熱処理して受光面全体に一様に不純物拡散層を形成
したものである。その拡散層のシート抵抗値は約50〜
70Ω/□、屈折率は約1.8である。
と、従来の技術による太陽電池との光電変換効率の比較
を表1に示す。尚、従来の技術による太陽電池の製造方
法は図3に示す常圧CVD装置を使用して受光面の全面
に高濃度のリンを含む第1の酸化チタン膜を形成し、そ
の後熱処理して受光面全体に一様に不純物拡散層を形成
したものである。その拡散層のシート抵抗値は約50〜
70Ω/□、屈折率は約1.8である。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示すように、本実施形態の太陽電池
モジュールは従来の技術による太陽電池と比較しても、
接触抵抗が増加せず、曲線因子を低下させない。受光面
では不純物濃度が低くなっているため、屈折率が大きく
なって表面反射率が低減され、かつ短波長感度が向上す
る。その結果変換効率が向上し、短絡電流密度も向上し
ている。このように、均一な膜厚で形成される反射防止
膜を最適な屈折率に近づけることができる。また、電極
を形成する位置に反射防止膜の色が異なって見えるた
め、電極と高濃度不純物拡散層との位置合わせを容易に
行うことができる。
モジュールは従来の技術による太陽電池と比較しても、
接触抵抗が増加せず、曲線因子を低下させない。受光面
では不純物濃度が低くなっているため、屈折率が大きく
なって表面反射率が低減され、かつ短波長感度が向上す
る。その結果変換効率が向上し、短絡電流密度も向上し
ている。このように、均一な膜厚で形成される反射防止
膜を最適な屈折率に近づけることができる。また、電極
を形成する位置に反射防止膜の色が異なって見えるた
め、電極と高濃度不純物拡散層との位置合わせを容易に
行うことができる。
【0043】また、ステップS13(図2参照)で熱処
理を行うとき、不純物の拡散と反射防止膜形成が同時に
行うようになっている。更に図3に示す常圧CVD装置
を使用することにより、凹凸が設けられた基板1の表面
上に均一に酸化チタン膜が設けられる。受光面において
受光面電極が形成された部分以外では不純物拡散層の不
純物濃度が低減する。そのため、不純物拡散層中でのキ
ャリアの再結合が低減し、接合の深さの低減により短波
長感度が向上する。
理を行うとき、不純物の拡散と反射防止膜形成が同時に
行うようになっている。更に図3に示す常圧CVD装置
を使用することにより、凹凸が設けられた基板1の表面
上に均一に酸化チタン膜が設けられる。受光面において
受光面電極が形成された部分以外では不純物拡散層の不
純物濃度が低減する。そのため、不純物拡散層中でのキ
ャリアの再結合が低減し、接合の深さの低減により短波
長感度が向上する。
【0044】
<請求項1の効果>第1の酸化チタン膜に含まれる不純
物濃度が高濃度となっているため、受光面電極とそれに
接する不純物拡散層との接触抵抗が小さくなっている。
そのため、曲線因子が低下しない。一方、第2の酸化チ
タン膜が受光面の反射防止膜となる。その不純物の濃度
が低濃度となっているため、太陽電池をモジュール化し
たときに最適な酸化チタン膜の屈折率となる。また、受
光面において受光面電極が形成された部分以外では不純
物拡散層の不純物濃度が低減する。そのため、不純物拡
散層中でのキャリアの再結合が低減し、接合の深さの低
減により短波長感度が向上する。
物濃度が高濃度となっているため、受光面電極とそれに
接する不純物拡散層との接触抵抗が小さくなっている。
そのため、曲線因子が低下しない。一方、第2の酸化チ
タン膜が受光面の反射防止膜となる。その不純物の濃度
が低濃度となっているため、太陽電池をモジュール化し
たときに最適な酸化チタン膜の屈折率となる。また、受
光面において受光面電極が形成された部分以外では不純
物拡散層の不純物濃度が低減する。そのため、不純物拡
散層中でのキャリアの再結合が低減し、接合の深さの低
減により短波長感度が向上する。
【0045】<請求項2の効果>受光面に所定の高低差
の凹凸又は溝が設けられることにより、受光面の表面反
射が減少して、短絡電流が向上する。
の凹凸又は溝が設けられることにより、受光面の表面反
射が減少して、短絡電流が向上する。
【0046】<請求項3の効果>本請求項の太陽電池の
製造方法により、リンを含む第1及び第2の酸化チタン
膜が設けられた太陽電池が製造される。
製造方法により、リンを含む第1及び第2の酸化チタン
膜が設けられた太陽電池が製造される。
【0047】<請求項4の効果>チタン化合物とリン化
合物を含むキャリアガスを第1の所定温度に加熱された
基板の表面に供給することにより、リンを含む第1の酸
化チタン膜が設けられる。また、第2の所定温度に基板
を加熱して、前記キャリアガスを供給することにより、
リンを含む第2の酸化チタン膜が設けられる。前述した
ように、基板の加熱温度によって酸化チタン膜に含まれ
るリンの濃度が異なる。
合物を含むキャリアガスを第1の所定温度に加熱された
基板の表面に供給することにより、リンを含む第1の酸
化チタン膜が設けられる。また、第2の所定温度に基板
を加熱して、前記キャリアガスを供給することにより、
リンを含む第2の酸化チタン膜が設けられる。前述した
ように、基板の加熱温度によって酸化チタン膜に含まれ
るリンの濃度が異なる。
【図1】 本発明の一実施形態の太陽電池の製造工程で
の基板の断面図。
の基板の断面図。
【図2】 その工程図。
【図3】 その常圧CVD装置の断面図。
【図4】 その太陽電池の屈折率とシート抵抗値の関係
図。
図。
【図5】 従来の太陽電池の製造工程の基板の断面図。
1 p型の結晶シリコンの基板 2 高濃度のリンを含む酸化チタン膜 3 低濃度のリンを含む酸化チタン膜 4 低濃度の不純物拡散層 5 高濃度の不純物拡散層 6 裏面電極 7 p+層 8 受光面電極 11 ベルト 13 ヒータ 14 インジェクタ 15 排気ガス 16 バブラー容器 17 バブラー容器
Claims (4)
- 【請求項1】 シリコンの基板の受光面に不純物を含む
酸化チタン膜を設けることにより前記受光面の近傍に不
純物拡散層が形成される太陽電池において、 前記受光面に不純物を含む第1及び第2の酸化チタン膜
が設けられ、前記第1の酸化チタン膜に含まれる不純物
の濃度は前記第2の酸化チタン膜に含まれる不純物の濃
度よりも高濃度となっており、前記受光面で前記第1の
酸化チタン膜が設けられた部分に受光面電極が設けら
れ、前記受光面の裏面に裏面電極が設けられることを特
徴とする太陽電池。 - 【請求項2】 前記受光面に所定の高低差の凹凸又は溝
が設けられ、前記凹凸又は溝が設けられた受光面に前記
第1及び第2の酸化チタン膜が設けられていることを特
徴とする請求項1に記載の太陽電池。 - 【請求項3】 p型の結晶シリコンの基板の表面の一部
にリンを含む前記第1の酸化チタン膜を設け、更に前記
表面にリンを含む前記第2の酸化チタン膜を設け、前記
基板を所定の温度で熱処理して前記第1及び第2の酸化
チタン膜に含まれるリンを拡散してpn接合を形成し、
前記第1の酸化チタン膜が設けられた部分に受光面電極
を設けることを特徴とする太陽電池の製造方法。 - 【請求項4】 チタン化合物を格納した容器及びリン化
合物を格納した容器にキャリアガスを送ることによって
前記キャリアガスに前記チタン化合物及び前記リン化合
物を含ませ、前記チタン化合物及び前記リン化合物を含
んだキャリアガスを第1の所定温度に加熱した前記基板
の表面に供給することにより、前記基板にリンを含む前
記第1の酸化チタン膜を設け、更に前記チタン化合物及
び前記リン化合物を含んだキャリアガスを第2の所定温
度に加熱した前記基板の表面に供給することにより、リ
ンを含む前記第2の酸化チタン膜を設けることを特徴と
する請求項3に記載の太陽電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8224727A JPH1070296A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 太陽電池及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8224727A JPH1070296A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 太陽電池及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1070296A true JPH1070296A (ja) | 1998-03-10 |
Family
ID=16818305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8224727A Pending JPH1070296A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 太陽電池及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1070296A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006310373A (ja) * | 2005-04-26 | 2006-11-09 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 太陽電池の製造方法及び太陽電池並びに半導体装置の製造方法 |
WO2009118861A1 (ja) | 2008-03-27 | 2009-10-01 | 三菱電機株式会社 | 光起電力装置およびその製造方法 |
WO2009133607A1 (ja) | 2008-04-30 | 2009-11-05 | 三菱電機株式会社 | 光起電力装置およびその製造方法 |
WO2011132340A1 (ja) * | 2010-04-21 | 2011-10-27 | 三菱電機株式会社 | 低反射基板の製造方法、光起電力装置の製造方法、および光起電力装置 |
WO2012077597A1 (ja) * | 2010-12-06 | 2012-06-14 | シャープ株式会社 | 裏面電極型太陽電池の製造方法および裏面電極型太陽電池 |
JP2012514851A (ja) * | 2008-12-10 | 2012-06-28 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド | スクリーン印刷パターンの位置合せのための強化された視覚システム |
-
1996
- 1996-08-27 JP JP8224727A patent/JPH1070296A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006310373A (ja) * | 2005-04-26 | 2006-11-09 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 太陽電池の製造方法及び太陽電池並びに半導体装置の製造方法 |
WO2006117980A1 (ja) * | 2005-04-26 | 2006-11-09 | Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. | 太陽電池の製造方法及び太陽電池並びに半導体装置の製造方法 |
WO2009118861A1 (ja) | 2008-03-27 | 2009-10-01 | 三菱電機株式会社 | 光起電力装置およびその製造方法 |
WO2009133607A1 (ja) | 2008-04-30 | 2009-11-05 | 三菱電機株式会社 | 光起電力装置およびその製造方法 |
US8012787B2 (en) | 2008-04-30 | 2011-09-06 | Mitsubishi Electric Corporation | Photovoltaic device and manufacturing method thereof |
JP2012514851A (ja) * | 2008-12-10 | 2012-06-28 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド | スクリーン印刷パターンの位置合せのための強化された視覚システム |
US8673679B2 (en) | 2008-12-10 | 2014-03-18 | Applied Materials Italia S.R.L. | Enhanced vision system for screen printing pattern alignment |
WO2011132340A1 (ja) * | 2010-04-21 | 2011-10-27 | 三菱電機株式会社 | 低反射基板の製造方法、光起電力装置の製造方法、および光起電力装置 |
JP5430751B2 (ja) * | 2010-04-21 | 2014-03-05 | 三菱電機株式会社 | 低反射基板の製造方法、および光起電力装置の製造方法 |
WO2012077597A1 (ja) * | 2010-12-06 | 2012-06-14 | シャープ株式会社 | 裏面電極型太陽電池の製造方法および裏面電極型太陽電池 |
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