JPH1062575A - 耐食性および耐水素化物性を有する燃料棒 - Google Patents
耐食性および耐水素化物性を有する燃料棒Info
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- JPH1062575A JPH1062575A JP9151842A JP15184297A JPH1062575A JP H1062575 A JPH1062575 A JP H1062575A JP 9151842 A JP9151842 A JP 9151842A JP 15184297 A JP15184297 A JP 15184297A JP H1062575 A JPH1062575 A JP H1062575A
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- C22C16/00—Alloys based on zirconium
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- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
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- B32B15/01—Layered products comprising a layer of metal all layers being exclusively metallic
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- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B15/00—Layered products comprising a layer of metal
- B32B15/02—Layer formed of wires, e.g. mesh
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- G—PHYSICS
- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
- G21C—NUCLEAR REACTORS
- G21C3/00—Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
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- G21C3/06—Casings; Jackets
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 被覆管の外側の層における、改善された耐食
性および改善された耐水素化物形成性ならびに加速され
た腐食に対する改善された耐性を有しており、しかも被
覆管の強さが維持されているような被覆体を備えた燃料
棒を提供する。 【解決手段】 耐食性および耐水素化物形成性の燃料棒
18が、水素化物の沈殿が抑制される、高い耐食性を備
えた外側部分と、水素化物の沈殿が促進される内側部分
とを有している。
性および改善された耐水素化物形成性ならびに加速され
た腐食に対する改善された耐性を有しており、しかも被
覆管の強さが維持されているような被覆体を備えた燃料
棒を提供する。 【解決手段】 耐食性および耐水素化物形成性の燃料棒
18が、水素化物の沈殿が抑制される、高い耐食性を備
えた外側部分と、水素化物の沈殿が促進される内側部分
とを有している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉のための核
燃料全般に関するものであるが、とりわけ、冷却材にさ
らされた酸化および腐食を受ける被覆体の部分におけ
る、水素化物の形成を低減させる金属性の管状の被覆体
を有する改良された燃料棒に関する。
燃料全般に関するものであるが、とりわけ、冷却材にさ
らされた酸化および腐食を受ける被覆体の部分におけ
る、水素化物の形成を低減させる金属性の管状の被覆体
を有する改良された燃料棒に関する。
【0002】
【従来の技術】冷却材および/または減速材が水である
原子炉の運転中には、核燃料集合体に組み立てられた燃
料棒の被覆管の外側に腐食が生じる。このような腐食は
燃料棒および燃料集合体が原子炉内で使用可能となる可
使時間を制限してしまう。燃料棒は典型的には、焼結酸
化ウラン、酸化プルトニウムまたはこれらの酸化物燃料
の混合物の燃料ペレットから成る積み体を内蔵した被覆
管と、被覆管の上端部および下端部をシールする端部栓
とを有している。被覆管は、部分的に、燃料ペレットと
冷却・減速材との間の接触、すなわち化学反応を回避す
るために働くと同時に、燃料ペレットから放射される放
射性核分裂生成物による冷却・減速材の汚染を回避する
ためにも働く。被覆管の耐漏洩性の損失は、原子炉およ
び関連したシステムを汚染し、かつプラントの運転を妨
害するおそれがある。
原子炉の運転中には、核燃料集合体に組み立てられた燃
料棒の被覆管の外側に腐食が生じる。このような腐食は
燃料棒および燃料集合体が原子炉内で使用可能となる可
使時間を制限してしまう。燃料棒は典型的には、焼結酸
化ウラン、酸化プルトニウムまたはこれらの酸化物燃料
の混合物の燃料ペレットから成る積み体を内蔵した被覆
管と、被覆管の上端部および下端部をシールする端部栓
とを有している。被覆管は、部分的に、燃料ペレットと
冷却・減速材との間の接触、すなわち化学反応を回避す
るために働くと同時に、燃料ペレットから放射される放
射性核分裂生成物による冷却・減速材の汚染を回避する
ためにも働く。被覆管の耐漏洩性の損失は、原子炉およ
び関連したシステムを汚染し、かつプラントの運転を妨
害するおそれがある。
【0003】被覆管は、優れた機械的性質と、環境およ
び原子炉運転中に予期される条件に合わせた高い耐食性
とを有していることが要求される。汎用の被覆材は、ジ
ルコニウム、ジルコニウム合金およびステンレス鋼であ
る。主成分としてジルコニウムを有するジルコニウム合
金が被覆管のために広く使用されている。最も汎用され
ている2つのジルコニウム合金は、ジルカロイ2および
ジルカロイ4である。これらは、アメリカン・ソサエテ
ィ・フォ・テスティング・アンド・マテリアルズ・スタ
ンダードB350−93(American Soci
ety forTesting and Materi
als standard B−350)(1993
年)、スタンダード・スペシフィケーション・フォ・ジ
ルコニウム・アンド・ジルコニウム・アロイ・インゴッ
ツ・フォ・ニュークリア・アプリケーション、組成物R
60892およびR60804(Standard S
pecification For zirconiu
m and zirconium alloy Ing
ots For Nuclear Applicati
on, compositons R60802 an
d R60804)にそれぞれ記載されている。ジルカ
ロイ2(組成物R60802)は、スズ1.20〜1.
70重量%、鉄0.07〜0.20重量%、クロム0.
05〜0.15重量%、ニッケル0.03〜0.08重
量%から成っており、この場合、鉄+クロム+ニッケル
の含量が0.18〜0.38重量%であり、残分がジル
コニウム+不純物である。ジルカロイ4(組成物R60
804)は、スズ1.20〜1.70重量%、鉄0.1
8〜0.24重量%、クロム0.07〜0.13重量%
から成っており、この場合、鉄+クロムの含量が0.2
8〜0.37重量%であり、残分がジルコニウム+不純
物である。ジルカロイ2およびジルカロイ4のための最
大不純物量は、次の表1に示されており、この表1は、
ASTM B350−93規格の表1から抜粋したもの
である。
び原子炉運転中に予期される条件に合わせた高い耐食性
とを有していることが要求される。汎用の被覆材は、ジ
ルコニウム、ジルコニウム合金およびステンレス鋼であ
る。主成分としてジルコニウムを有するジルコニウム合
金が被覆管のために広く使用されている。最も汎用され
ている2つのジルコニウム合金は、ジルカロイ2および
ジルカロイ4である。これらは、アメリカン・ソサエテ
ィ・フォ・テスティング・アンド・マテリアルズ・スタ
ンダードB350−93(American Soci
ety forTesting and Materi
als standard B−350)(1993
年)、スタンダード・スペシフィケーション・フォ・ジ
ルコニウム・アンド・ジルコニウム・アロイ・インゴッ
ツ・フォ・ニュークリア・アプリケーション、組成物R
60892およびR60804(Standard S
pecification For zirconiu
m and zirconium alloy Ing
ots For Nuclear Applicati
on, compositons R60802 an
d R60804)にそれぞれ記載されている。ジルカ
ロイ2(組成物R60802)は、スズ1.20〜1.
70重量%、鉄0.07〜0.20重量%、クロム0.
05〜0.15重量%、ニッケル0.03〜0.08重
量%から成っており、この場合、鉄+クロム+ニッケル
の含量が0.18〜0.38重量%であり、残分がジル
コニウム+不純物である。ジルカロイ4(組成物R60
804)は、スズ1.20〜1.70重量%、鉄0.1
8〜0.24重量%、クロム0.07〜0.13重量%
から成っており、この場合、鉄+クロムの含量が0.2
8〜0.37重量%であり、残分がジルコニウム+不純
物である。ジルカロイ2およびジルカロイ4のための最
大不純物量は、次の表1に示されており、この表1は、
ASTM B350−93規格の表1から抜粋したもの
である。
【0004】 表 I 最大不純物量(重量%) R60802 R60804 アルミニウム 0.0075 0.0075 ホウ素 0.00005 0.00005 カドミウム 0.00005 0.00005 炭素 0.027 0.027 コバルト 0.0020 0.0020 銅 0.0050 0.0050 ハフニウム 0.010 0.010 水素 0.0025 0.0025 酸素 * * マグネシウム 0.0020 0.0020 マンガン 0.0050 0.0050 モリブデン 0.0050 0.0050 ニッケル − 0.0070 ニオビウム 0.010 0.010 窒素 0.0065 0.0065 ケイ素 0.012 0.0120 スズ − − チタン 0.0050 0.0050 タングステン 0.010 0.010 ウラン(合計) 0.00035 0.00035 *販売時に酸素含有量の測定表示義務があり、許容最大値 または許容最小値あるいは両者を表示しなければならない。
【0005】 ジルカロイ2およびジルカロイ4のようないくつかのジ
ルコニウム合金は、被覆材として使用するために優れた
特性を有しているが、これらの合金は腐食を受けやす
く、高い燃焼度においてや、長い原子炉内滞留時間の後
に、このような合金から成る、軽水炉のための燃料棒被
覆管は、加速された腐食の状態に達するおそれがある。
加速された腐食は、極めて迅速に酸化物厚さを増大さ
せ、しかもしばしば約80〜100ミクロンの一般に許
容される限界値をはるかに越えて増大させ、またこのよ
うな限界値を超えないとしても、より重要となるのはこ
のような腐食が、被覆材による高い水素吸収を生ぜし
め、このような水素吸収は水素化物の形成による被覆体
の延性の許容し得ない損失を招くおそれがある。
ルコニウム合金は、被覆材として使用するために優れた
特性を有しているが、これらの合金は腐食を受けやす
く、高い燃焼度においてや、長い原子炉内滞留時間の後
に、このような合金から成る、軽水炉のための燃料棒被
覆管は、加速された腐食の状態に達するおそれがある。
加速された腐食は、極めて迅速に酸化物厚さを増大さ
せ、しかもしばしば約80〜100ミクロンの一般に許
容される限界値をはるかに越えて増大させ、またこのよ
うな限界値を超えないとしても、より重要となるのはこ
のような腐食が、被覆材による高い水素吸収を生ぜし
め、このような水素吸収は水素化物の形成による被覆体
の延性の許容し得ない損失を招くおそれがある。
【0006】被覆体の腐食時に原子炉冷却水はジルコニ
ウム金属と低速で反応し、これにより、被覆体の表面に
酸化物層を形成する。この反応では水素が生成され、こ
の水素はジルコニウム金属に進入することができる。こ
の場合、ジルコニウムと水との反応Zr+2H2O→Z
rO2+4Hまたはより厳密には、 Zr+2H2O→ZrO2+2[(p)2H(abs)+(1−p)H2(ga s)] (式1) が成り立つ。式中、H(abs)は、ジルコニウム金属
によって吸収された、腐食によって生じた水素の分量で
あり、H2(gas)は、原子炉冷却水に放出される腐
食によって生じた水素の分量であり、pは、ピックアッ
プフラクション(pick up fractio
n)、またはジルコニウム金属によって吸収された、腐
食反応で生成された水素のフラクションである。このよ
うにして生成された水素の分量は、ジルコニウム金属中
へ拡散し、残分は原子炉冷却水中に放出される。原子炉
運転中の被覆体の温度で、被覆体によって吸収された水
素はジルコニウム金属内に固溶体の形で拡散するが、し
かし水素濃度がジルコニウム金属中での水素のための固
体溶解限界に到達した後では、水素は、ジルコニウムと
水素との化合物である水素化ジルコニウムの形の別個の
相としてジルコニウム金属中に沈殿する。
ウム金属と低速で反応し、これにより、被覆体の表面に
酸化物層を形成する。この反応では水素が生成され、こ
の水素はジルコニウム金属に進入することができる。こ
の場合、ジルコニウムと水との反応Zr+2H2O→Z
rO2+4Hまたはより厳密には、 Zr+2H2O→ZrO2+2[(p)2H(abs)+(1−p)H2(ga s)] (式1) が成り立つ。式中、H(abs)は、ジルコニウム金属
によって吸収された、腐食によって生じた水素の分量で
あり、H2(gas)は、原子炉冷却水に放出される腐
食によって生じた水素の分量であり、pは、ピックアッ
プフラクション(pick up fractio
n)、またはジルコニウム金属によって吸収された、腐
食反応で生成された水素のフラクションである。このよ
うにして生成された水素の分量は、ジルコニウム金属中
へ拡散し、残分は原子炉冷却水中に放出される。原子炉
運転中の被覆体の温度で、被覆体によって吸収された水
素はジルコニウム金属内に固溶体の形で拡散するが、し
かし水素濃度がジルコニウム金属中での水素のための固
体溶解限界に到達した後では、水素は、ジルコニウムと
水素との化合物である水素化ジルコニウムの形の別個の
相としてジルコニウム金属中に沈殿する。
【0007】高い燃焼度においてや、長い原子炉内滞留
時間の後では、、大量の水素化物の沈積物がジルコニウ
ム金属中に沈殿し、被覆体の、加速された腐食が生じ、
腐食反応は式1から、 Zr+4H2O+ZrH2→2ZrO2+5[(p)2H(abs)+(1−p )H2(gas)] (式2) に変化する。この場合、腐食速度は極めて迅速に増大
し、原子炉冷却水は、ジルコニウム金属と水素化ジルコ
ニウムとの両方に反応して、酸化ジルコニウムおよび水
素を生成する。
時間の後では、、大量の水素化物の沈積物がジルコニウ
ム金属中に沈殿し、被覆体の、加速された腐食が生じ、
腐食反応は式1から、 Zr+4H2O+ZrH2→2ZrO2+5[(p)2H(abs)+(1−p )H2(gas)] (式2) に変化する。この場合、腐食速度は極めて迅速に増大
し、原子炉冷却水は、ジルコニウム金属と水素化ジルコ
ニウムとの両方に反応して、酸化ジルコニウムおよび水
素を生成する。
【0008】しかし、水素化ジルコニウム沈殿物はジル
コニウム金属被覆体全体に亘って均一に分配されない。
なぜならば、ジルコニウム金属中で水素の固体溶解限界
は、被覆管の壁の厚さに亘って変化する被覆体温度に対
して直接的に比例するからである。低い温度を有する被
覆体領域では、ジルコニウム中に固溶体として存在する
水素の方が少なく、沈殿して水素化物を形成する水素の
方が多い。それに対して、高い温度を有する被覆体領域
では、ジルコニウム中に固溶体として存在する水素の方
が多く、沈殿して水素化ジルコニウムを形成する水素の
方が少ない。したがって、(原子炉冷却水に接触する)
被覆体の外面および被覆体の外側に近い側の、核燃料ペ
レットから遠い方の被覆体内側部分では、沈殿して水素
化ジルコニウムを形成する水素量の方が多くなり、それ
に対して燃料ペレットに近い側の被覆体の内側部分の近
くでは、水素化ジルコニウム沈殿物を形成する水素の方
が少なくなる。したがって、単層被覆管で単一のジルコ
ニウム合金を使用する燃料被覆体の構成は、燃料棒被覆
体の外側の低温部分における水素化物沈積の傾向を受け
やすい。2つ以上のジルコニウム層および/または被覆
管を形成するために典型的には互いにボンディングされ
るジルコニウム合金層から成る複合体である燃料被覆体
構成では、原子炉運転時に低い温度を有するジルコニウ
ムまたはジルコニウム合金の外側の層が、やはり前記水
素化物形成の傾向を受けやすくなり、それに対して内側
のジルコニウム層またはジルコニウム合金層では、原子
炉運転中に高い温度を有しているので、水素化物形成の
傾向が少ない。つまり、少なくともこれらの理由によ
り、加圧水型原子炉に用いられる燃料棒の複合被覆体の
外側の層は、高い耐食性が得られるように構成されかつ
材料も相応して選択されているのに対して、内側のジル
コニウム合金層は、高い降伏強さおよび低いクリープ速
度のような、被覆体に対する所望の機械的特性が提供さ
れるように選択されている。
コニウム金属被覆体全体に亘って均一に分配されない。
なぜならば、ジルコニウム金属中で水素の固体溶解限界
は、被覆管の壁の厚さに亘って変化する被覆体温度に対
して直接的に比例するからである。低い温度を有する被
覆体領域では、ジルコニウム中に固溶体として存在する
水素の方が少なく、沈殿して水素化物を形成する水素の
方が多い。それに対して、高い温度を有する被覆体領域
では、ジルコニウム中に固溶体として存在する水素の方
が多く、沈殿して水素化ジルコニウムを形成する水素の
方が少ない。したがって、(原子炉冷却水に接触する)
被覆体の外面および被覆体の外側に近い側の、核燃料ペ
レットから遠い方の被覆体内側部分では、沈殿して水素
化ジルコニウムを形成する水素量の方が多くなり、それ
に対して燃料ペレットに近い側の被覆体の内側部分の近
くでは、水素化ジルコニウム沈殿物を形成する水素の方
が少なくなる。したがって、単層被覆管で単一のジルコ
ニウム合金を使用する燃料被覆体の構成は、燃料棒被覆
体の外側の低温部分における水素化物沈積の傾向を受け
やすい。2つ以上のジルコニウム層および/または被覆
管を形成するために典型的には互いにボンディングされ
るジルコニウム合金層から成る複合体である燃料被覆体
構成では、原子炉運転時に低い温度を有するジルコニウ
ムまたはジルコニウム合金の外側の層が、やはり前記水
素化物形成の傾向を受けやすくなり、それに対して内側
のジルコニウム層またはジルコニウム合金層では、原子
炉運転中に高い温度を有しているので、水素化物形成の
傾向が少ない。つまり、少なくともこれらの理由によ
り、加圧水型原子炉に用いられる燃料棒の複合被覆体の
外側の層は、高い耐食性が得られるように構成されかつ
材料も相応して選択されているのに対して、内側のジル
コニウム合金層は、高い降伏強さおよび低いクリープ速
度のような、被覆体に対する所望の機械的特性が提供さ
れるように選択されている。
【0009】同様に、これらの同じ理由から、沸騰水型
原子炉に用いられる燃料棒の複合被覆体の外側の層も、
高い耐食性が得られ、かつ被覆体に対する所望の機械的
特性が提供されるように構成され、かつ材料も相応して
選択されているのに対して、内側のジルコニウム層また
はジルコニウム合金層は、ペレットと被覆体との相互作
用および燃料ペレットからの核分裂生成物の放出によっ
て生じる応力腐食割れに対する耐性を向上させるように
選択されている。
原子炉に用いられる燃料棒の複合被覆体の外側の層も、
高い耐食性が得られ、かつ被覆体に対する所望の機械的
特性が提供されるように構成され、かつ材料も相応して
選択されているのに対して、内側のジルコニウム層また
はジルコニウム合金層は、ペレットと被覆体との相互作
用および燃料ペレットからの核分裂生成物の放出によっ
て生じる応力腐食割れに対する耐性を向上させるように
選択されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、このような公知先行技術による燃料棒の構成を
改良して、前記欠点を回避するかまたは克服し、特に被
覆管の外側の層における、改善された耐食性および改善
された耐水素化物形成性ならびに加速された腐食に対す
る改善された耐性を有しており、しかも被覆管の強さが
維持されているような被覆体を備えた燃料棒を提供する
ことである。
課題は、このような公知先行技術による燃料棒の構成を
改良して、前記欠点を回避するかまたは克服し、特に被
覆管の外側の層における、改善された耐食性および改善
された耐水素化物形成性ならびに加速された腐食に対す
る改善された耐性を有しており、しかも被覆管の強さが
維持されているような被覆体を備えた燃料棒を提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の構成では、核燃料を収容するための細長い中
空の金属性の管状の被覆体が設けられており、該管状の
被覆体が、外壁と、内壁と、外壁と内壁との間に配置さ
れた内側部分とを有する外側の管状の層を有しており、
前記外側の管状の層が、所定の酸素濃度を全体的に取り
込まれた状態で有するジルコニウムおよびジルコニウム
合金のグループから選択された金属から形成されてお
り、前記所定の酸素濃度が、外壁から内側部分へ向かっ
て減少する酸素濃度勾配を有しているので、腐食を受け
ると、水素化ジルコニウムが専ら内側部分に沈殿し、外
壁における水素化ジルコニウム形成が抑制されるように
なっており、管状被覆体内には核燃料材料体が配置され
ており、さらに前記被覆体の両端部にシール部材が設け
られているようにした。
に本発明の構成では、核燃料を収容するための細長い中
空の金属性の管状の被覆体が設けられており、該管状の
被覆体が、外壁と、内壁と、外壁と内壁との間に配置さ
れた内側部分とを有する外側の管状の層を有しており、
前記外側の管状の層が、所定の酸素濃度を全体的に取り
込まれた状態で有するジルコニウムおよびジルコニウム
合金のグループから選択された金属から形成されてお
り、前記所定の酸素濃度が、外壁から内側部分へ向かっ
て減少する酸素濃度勾配を有しているので、腐食を受け
ると、水素化ジルコニウムが専ら内側部分に沈殿し、外
壁における水素化ジルコニウム形成が抑制されるように
なっており、管状被覆体内には核燃料材料体が配置され
ており、さらに前記被覆体の両端部にシール部材が設け
られているようにした。
【0012】本発明の別の構成によれば、核燃料を収容
するための細長い中空の金属性の管状の被覆体が設けら
れており、該管状の被覆体には、外壁と、内壁と、外壁
と内壁との間に配置された内側部分とを有する外側の管
状の層が設けられており、該外側の管状の層が、ジルコ
ニウムおよびジルコニウム合金のグループから選択され
た金属から形成されており、外側の管状の層が、第1の
所定の酸素濃度を全体的に取り込まれた状態で有してお
り、外側の管状の層の内壁にボンディングされており、
かつジルコニウムおよびジルコニウム合金のグループか
ら選択された金属から形成された内側の管状の層が設け
られており、該内側の管状の層が、一体的に含有された
第2の所定の酸素濃度を有しており、前記第2の所定の
酸素濃度が、前記第1の所定の酸素濃度よりも低いの
で、腐食を受けると、水素化ジルコニウムが専ら内側の
管状の層に沈殿し、外側の層における水素化ジルコニウ
ム形成が抑制されるようになっており、前記被覆体内に
核燃料材料が配置されており、さらに前記被覆体を密に
シールするために、前記被覆体の両端部にシール部材が
設けられているようにした。
するための細長い中空の金属性の管状の被覆体が設けら
れており、該管状の被覆体には、外壁と、内壁と、外壁
と内壁との間に配置された内側部分とを有する外側の管
状の層が設けられており、該外側の管状の層が、ジルコ
ニウムおよびジルコニウム合金のグループから選択され
た金属から形成されており、外側の管状の層が、第1の
所定の酸素濃度を全体的に取り込まれた状態で有してお
り、外側の管状の層の内壁にボンディングされており、
かつジルコニウムおよびジルコニウム合金のグループか
ら選択された金属から形成された内側の管状の層が設け
られており、該内側の管状の層が、一体的に含有された
第2の所定の酸素濃度を有しており、前記第2の所定の
酸素濃度が、前記第1の所定の酸素濃度よりも低いの
で、腐食を受けると、水素化ジルコニウムが専ら内側の
管状の層に沈殿し、外側の層における水素化ジルコニウ
ム形成が抑制されるようになっており、前記被覆体内に
核燃料材料が配置されており、さらに前記被覆体を密に
シールするために、前記被覆体の両端部にシール部材が
設けられているようにした。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、前記課題およびその他
の課題を考慮して、ジルコニウム合金の被覆管を有する
燃料棒であって、水素化ジルコニウムの沈殿が抑制され
る、高い耐食性を有する外側部分と、水素化ジルコニウ
ムの沈殿が促進される内側部分とを有しているような燃
料棒が提供される。また本発明によれば、多層複合被覆
体を有する燃料棒であって、内側のジルコニウム層また
はジルコニウム合金層と、高い耐食性を有する外側のジ
ルコニウム層またはジルコニウム合金層から成ってい
て、しかも外側の層が、水素化物の沈殿が抑制される外
側部分と、水素化ジルコニウムの沈殿が促進される内側
部分とを備えているような燃料棒も提供される。さらに
本発明によれば、多層複合被覆体を有する燃料棒であっ
て、水素化物の沈殿が抑制される、高い耐食性を有する
外側のジルコニウム層またはジルコニウム合金層と、水
素化物の沈殿が促進される内側のジルコニウム層または
ジルコニウム合金層とを有しているような燃料棒も提供
される。
の課題を考慮して、ジルコニウム合金の被覆管を有する
燃料棒であって、水素化ジルコニウムの沈殿が抑制され
る、高い耐食性を有する外側部分と、水素化ジルコニウ
ムの沈殿が促進される内側部分とを有しているような燃
料棒が提供される。また本発明によれば、多層複合被覆
体を有する燃料棒であって、内側のジルコニウム層また
はジルコニウム合金層と、高い耐食性を有する外側のジ
ルコニウム層またはジルコニウム合金層から成ってい
て、しかも外側の層が、水素化物の沈殿が抑制される外
側部分と、水素化ジルコニウムの沈殿が促進される内側
部分とを備えているような燃料棒も提供される。さらに
本発明によれば、多層複合被覆体を有する燃料棒であっ
て、水素化物の沈殿が抑制される、高い耐食性を有する
外側のジルコニウム層またはジルコニウム合金層と、水
素化物の沈殿が促進される内側のジルコニウム層または
ジルコニウム合金層とを有しているような燃料棒も提供
される。
【0014】本願発明者によれば、ジルカロイ4から成
る外側層とジルコニウムから成る内側層とを有する、軽
水炉用の燃料棒に用いられる複合二層被覆体の腐食試験
を含む最近の研究プログラムにおいて、水素化ジルコニ
ウムは、酸素含量の少ないジルコニウムから成る内側層
に沈殿し、酸素含量の多いジルカロイ4から成る外側層
には沈殿しなかったこと、そしてこれに対して複合被覆
体の壁の横断面内で見た温度勾配は、水素化物がジルカ
ロイ4の外側層に沈殿することを予想させるものであっ
たことが判った。本願発明者は次のような事実を発見し
た。すなわち、水素化物の沈殿量は、部分的にジルコニ
ウム合金およびジルコニウム金属中の酸素量の関数であ
り、ジルコニウム金属および/またはジルコニウム合金
から成る燃料棒被覆体の内側部分または内側層において
酸素含量を低いレベルにまで制限し、かつ被覆体の外側
部分または外側層において酸素含量を高いレベルにまで
増加させることによって、慣用の単層被覆体または多層
被覆体、つまり被覆体壁の横断面内に亘って不変または
均一の酸素含量を有するジルコニウムおよび/またはジ
ルコニウム合金から成る慣用の被覆体に比べて、被覆体
の外側部分または外側層において、高められた耐水素化
物形成性および高められた耐食性が得られることであ
る。原子炉内にさらされて被覆体の腐食が進行している
間、被覆体の外面付近で水素化物形成が行われていない
場合には、腐食反応は前記式1によって示された腐食反
応に限定される。それに対して、被覆体の外面付近に水
素化物が大量に沈殿すると、腐食反応はより適切には前
記式2によって示され、この腐食反応は、前に説明した
ように腐食速度の加速を惹起する。本発明によれば、被
覆体の外側部分または外側層における水素化物の沈殿物
の形成を抑制することによって、加速された腐食が抑制
される。
る外側層とジルコニウムから成る内側層とを有する、軽
水炉用の燃料棒に用いられる複合二層被覆体の腐食試験
を含む最近の研究プログラムにおいて、水素化ジルコニ
ウムは、酸素含量の少ないジルコニウムから成る内側層
に沈殿し、酸素含量の多いジルカロイ4から成る外側層
には沈殿しなかったこと、そしてこれに対して複合被覆
体の壁の横断面内で見た温度勾配は、水素化物がジルカ
ロイ4の外側層に沈殿することを予想させるものであっ
たことが判った。本願発明者は次のような事実を発見し
た。すなわち、水素化物の沈殿量は、部分的にジルコニ
ウム合金およびジルコニウム金属中の酸素量の関数であ
り、ジルコニウム金属および/またはジルコニウム合金
から成る燃料棒被覆体の内側部分または内側層において
酸素含量を低いレベルにまで制限し、かつ被覆体の外側
部分または外側層において酸素含量を高いレベルにまで
増加させることによって、慣用の単層被覆体または多層
被覆体、つまり被覆体壁の横断面内に亘って不変または
均一の酸素含量を有するジルコニウムおよび/またはジ
ルコニウム合金から成る慣用の被覆体に比べて、被覆体
の外側部分または外側層において、高められた耐水素化
物形成性および高められた耐食性が得られることであ
る。原子炉内にさらされて被覆体の腐食が進行している
間、被覆体の外面付近で水素化物形成が行われていない
場合には、腐食反応は前記式1によって示された腐食反
応に限定される。それに対して、被覆体の外面付近に水
素化物が大量に沈殿すると、腐食反応はより適切には前
記式2によって示され、この腐食反応は、前に説明した
ように腐食速度の加速を惹起する。本発明によれば、被
覆体の外側部分または外側層における水素化物の沈殿物
の形成を抑制することによって、加速された腐食が抑制
される。
【0015】本発明によれば、水減速式または水冷式原
子炉のための燃料棒であって、ジルコニウム合金から成
る金属性の管状の被覆体を有していて、しかも外壁から
内壁へ向かって減少する酸素濃度勾配を有しており、こ
の場合、原子炉の運転時に被覆体の外壁から内壁に向か
って増大する温度勾配にさらされているにもかかわら
ず、水素化ジルコニウムは、専ら被覆体外壁から離れた
被覆体の内側部分に沈殿し、外壁における水素化ジルコ
ニウムの形成が抑制されるような燃料棒が提供される。
有利な構成では、被覆管内の酸素含量が、被覆体の外壁
における約1600ppmよりも多い量から、被覆体の
内壁における約1200ppmより少ない量にまで減少
している。
子炉のための燃料棒であって、ジルコニウム合金から成
る金属性の管状の被覆体を有していて、しかも外壁から
内壁へ向かって減少する酸素濃度勾配を有しており、こ
の場合、原子炉の運転時に被覆体の外壁から内壁に向か
って増大する温度勾配にさらされているにもかかわら
ず、水素化ジルコニウムは、専ら被覆体外壁から離れた
被覆体の内側部分に沈殿し、外壁における水素化ジルコ
ニウムの形成が抑制されるような燃料棒が提供される。
有利な構成では、被覆管内の酸素含量が、被覆体の外壁
における約1600ppmよりも多い量から、被覆体の
内壁における約1200ppmより少ない量にまで減少
している。
【0016】本発明の別の構成では、水減速式または水
冷式原子炉のための燃料棒であって、ジルコニウムおよ
び/またはジルコニウム合金金属の2つ以上の層から成
る複合体から成る被覆管を有しており、しかも最も外側
の層が、被覆体の内側の層よりも高い酸素含量を有して
いて、この場合、原子炉の運転時に被覆体壁の横断面に
亘って増大する温度勾配にさらされているにもかかわら
ず、水素化ジルコニウムが専ら被覆体の内側層に沈殿
し、被覆体の最も外側の層では専ら沈殿が抑制されるよ
うな燃料棒が提供される。有利な構成では、最も外側の
層の酸素含量が約1600ppmよりも多く、内側の層
の酸素含量が約1200ppmよりも少ない。
冷式原子炉のための燃料棒であって、ジルコニウムおよ
び/またはジルコニウム合金金属の2つ以上の層から成
る複合体から成る被覆管を有しており、しかも最も外側
の層が、被覆体の内側の層よりも高い酸素含量を有して
いて、この場合、原子炉の運転時に被覆体壁の横断面に
亘って増大する温度勾配にさらされているにもかかわら
ず、水素化ジルコニウムが専ら被覆体の内側層に沈殿
し、被覆体の最も外側の層では専ら沈殿が抑制されるよ
うな燃料棒が提供される。有利な構成では、最も外側の
層の酸素含量が約1600ppmよりも多く、内側の層
の酸素含量が約1200ppmよりも少ない。
【0017】本発明の別の構成では、水減速式または水
冷式原子炉のための燃料棒であって、2つ以上の層の複
合体から成る被覆管を有しており、しかも最も外側の層
が、外壁から、最も外側の層の内側部分へ向かって減少
する酸素濃度勾配を有するジルコニウムまたはジルコニ
ウム合金金属から成っており、この場合、被覆体壁の横
断面に亘って温度勾配が生じるにもかかわらず、水素化
ジルコニウムが、専ら被覆体の最も外側の層の内側部分
に沈殿し、被覆体の最も外側の層の外壁付近では専ら沈
殿が抑制されるような燃料棒が提供される。有利な構成
では、複合被覆体の最も外側の層における酸素含量が、
外壁における約1600ppmよりも多い量から、複合
被覆体の外側の層の内側部分における約1200ppm
よりも少ない量にまで減少している。
冷式原子炉のための燃料棒であって、2つ以上の層の複
合体から成る被覆管を有しており、しかも最も外側の層
が、外壁から、最も外側の層の内側部分へ向かって減少
する酸素濃度勾配を有するジルコニウムまたはジルコニ
ウム合金金属から成っており、この場合、被覆体壁の横
断面に亘って温度勾配が生じるにもかかわらず、水素化
ジルコニウムが、専ら被覆体の最も外側の層の内側部分
に沈殿し、被覆体の最も外側の層の外壁付近では専ら沈
殿が抑制されるような燃料棒が提供される。有利な構成
では、複合被覆体の最も外側の層における酸素含量が、
外壁における約1600ppmよりも多い量から、複合
被覆体の外側の層の内側部分における約1200ppm
よりも少ない量にまで減少している。
【0018】より高い酸素濃度を有する、ジルコニウム
金属またはジルコニウム合金から成る被覆体の外側部分
または外側層では、原子炉冷却水とジルコニウムとの間
の反応の結果として生成され、かつ外側部分または外側
層に吸収された水素が、外側部分または外側層を通過し
て被覆体の内側部分または内側層へ拡散し続ける。この
水素は高い酸素濃度を有する外側部分または外側層には
沈殿せず、ひいては水素化物を形成しない。なぜなら
ば、水素濃度が、高められた溶解限界に到達しないから
である。水素は、酸素濃度の低い内側部分または内側層
へ拡散し、この内側部分または内側層では、低くされた
溶解限界を水素濃度が超過するために水素は専らこの内
側部分または内側層に沈殿する。
金属またはジルコニウム合金から成る被覆体の外側部分
または外側層では、原子炉冷却水とジルコニウムとの間
の反応の結果として生成され、かつ外側部分または外側
層に吸収された水素が、外側部分または外側層を通過し
て被覆体の内側部分または内側層へ拡散し続ける。この
水素は高い酸素濃度を有する外側部分または外側層には
沈殿せず、ひいては水素化物を形成しない。なぜなら
ば、水素濃度が、高められた溶解限界に到達しないから
である。水素は、酸素濃度の低い内側部分または内側層
へ拡散し、この内側部分または内側層では、低くされた
溶解限界を水素濃度が超過するために水素は専らこの内
側部分または内側層に沈殿する。
【0019】被覆管の壁の横断面で見た温度勾配は、酸
素濃度の低い合金から成る内側部分または内側層におけ
る水素の優先的な沈殿に相反するものである。燃料ペレ
ットに近い方の被覆体部分は、原子炉冷却水に近い方の
被覆体部分または原子炉冷却水と接触している被覆体部
分よりも高い温度を有しているので、酸素濃度の低い合
金から成る内側部分または内側層の方が高い温度を有し
ており、この高い温度によって金属合金中の水素の溶解
限界が高められる。したがって、被覆管の壁の横断面で
見た温度勾配は、内側層と外側層との溶解限界に影響を
及ぼし、また酸素濃度の高い金属合金から成る外側層と
の界面付近で、酸素濃度の低い金属合金から成る内側層
における水素化物としての水素の沈殿を促進する傾向が
ある。これにより、汎用の被覆体の最も外側の層に水素
化物の沈殿を促進するような温度勾配が存在していて
も、被覆体の外側層が酸素濃度の高い合金から成ってい
て、被覆体の内側部分が低い酸素含量を有している場合
には、外面付近でのこのような沈殿は回避される。
素濃度の低い合金から成る内側部分または内側層におけ
る水素の優先的な沈殿に相反するものである。燃料ペレ
ットに近い方の被覆体部分は、原子炉冷却水に近い方の
被覆体部分または原子炉冷却水と接触している被覆体部
分よりも高い温度を有しているので、酸素濃度の低い合
金から成る内側部分または内側層の方が高い温度を有し
ており、この高い温度によって金属合金中の水素の溶解
限界が高められる。したがって、被覆管の壁の横断面で
見た温度勾配は、内側層と外側層との溶解限界に影響を
及ぼし、また酸素濃度の高い金属合金から成る外側層と
の界面付近で、酸素濃度の低い金属合金から成る内側層
における水素化物としての水素の沈殿を促進する傾向が
ある。これにより、汎用の被覆体の最も外側の層に水素
化物の沈殿を促進するような温度勾配が存在していて
も、被覆体の外側層が酸素濃度の高い合金から成ってい
て、被覆体の内側部分が低い酸素含量を有している場合
には、外面付近でのこのような沈殿は回避される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
につき詳しく説明する。
につき詳しく説明する。
【0021】図1には、加圧水型原子炉(PWR)のた
めの核燃料集合体10が示されており、この核燃料集合
体10は、下部タイプレート12と、ガイド管14と、
半径方向で間隔を置いて配置され、かつ、ガイド管14
に沿って間隔を置いて配置されたスペーサ格子16によ
って支持された燃料棒18と、計装管28と、ガイド管
14の上端部に装着された上部タイプレート26とを有
している。各燃料棒18は、一般的に金属性の管状の燃
料棒被覆体100を有しており、この燃料棒被覆体10
0内には核分裂性材料および/または親物質から成る核
燃料ペレット80が装入されている。さらに、図2に示
したように金属性の管状の燃料棒被覆体100内の核燃
料ペレット80を密にシールしている上端栓22および
下端栓24が設けられている。コイルばね部材21は、
燃料ペレット80の位置を積層状態で維持するために燃
料棒内に位置決めすることができる。核分裂反応の制御
をアシストするために使用される制御棒は、ガイド管に
配置されている(図示せず)。
めの核燃料集合体10が示されており、この核燃料集合
体10は、下部タイプレート12と、ガイド管14と、
半径方向で間隔を置いて配置され、かつ、ガイド管14
に沿って間隔を置いて配置されたスペーサ格子16によ
って支持された燃料棒18と、計装管28と、ガイド管
14の上端部に装着された上部タイプレート26とを有
している。各燃料棒18は、一般的に金属性の管状の燃
料棒被覆体100を有しており、この燃料棒被覆体10
0内には核分裂性材料および/または親物質から成る核
燃料ペレット80が装入されている。さらに、図2に示
したように金属性の管状の燃料棒被覆体100内の核燃
料ペレット80を密にシールしている上端栓22および
下端栓24が設けられている。コイルばね部材21は、
燃料ペレット80の位置を積層状態で維持するために燃
料棒内に位置決めすることができる。核分裂反応の制御
をアシストするために使用される制御棒は、ガイド管に
配置されている(図示せず)。
【0022】図3には、図2に示した燃料棒の横断面が
概略的に示されている。燃料棒被覆体100は、外壁1
02から内壁103へ向かって減少する酸素濃度勾配
(点密度の減少により表す)を有するジルコニウム合金
から成る単一の金属層101を備えた金属管である。原
子炉運転時には、被覆体内に位置決めされた燃料ペレッ
ト80は熱を発生させ、この熱は、被覆体を介して外壁
102、さらに原子炉冷却材に伝達され、その結果、被
覆体の内壁103から外壁102へ向かって減少する温
度勾配が生ぜしめられる。有利な実施例では、外壁10
2から内壁103への酸素濃度勾配は、少なくとも約1
600ppmから約1200ppm未満にまで減少して
いる。
概略的に示されている。燃料棒被覆体100は、外壁1
02から内壁103へ向かって減少する酸素濃度勾配
(点密度の減少により表す)を有するジルコニウム合金
から成る単一の金属層101を備えた金属管である。原
子炉運転時には、被覆体内に位置決めされた燃料ペレッ
ト80は熱を発生させ、この熱は、被覆体を介して外壁
102、さらに原子炉冷却材に伝達され、その結果、被
覆体の内壁103から外壁102へ向かって減少する温
度勾配が生ぜしめられる。有利な実施例では、外壁10
2から内壁103への酸素濃度勾配は、少なくとも約1
600ppmから約1200ppm未満にまで減少して
いる。
【0023】図4Aには、図1および図2に示したよう
な、PWRのための燃料棒の横断面が概略的に示されて
いるが、この場合燃料棒は、外側層111と内側層11
4とから成る複合被覆体110を有しており、外側層1
11と内側層114とはそれぞれジルコニウムおよび/
またはジルコニウム合金金属から成っている。外側層1
11は、内側層114よりも高い酸素含量を有している
(点密度の差により表す)ので、水素化物は専ら内側層
114に沈殿し、外側層111における沈殿が抑制され
る。有利な実施例では、外側層111が約1600pp
mよりも多い酸素含量を有しており、内側層114が約
1200ppmよりも少ない酸素含量を有している。
な、PWRのための燃料棒の横断面が概略的に示されて
いるが、この場合燃料棒は、外側層111と内側層11
4とから成る複合被覆体110を有しており、外側層1
11と内側層114とはそれぞれジルコニウムおよび/
またはジルコニウム合金金属から成っている。外側層1
11は、内側層114よりも高い酸素含量を有している
(点密度の差により表す)ので、水素化物は専ら内側層
114に沈殿し、外側層111における沈殿が抑制され
る。有利な実施例では、外側層111が約1600pp
mよりも多い酸素含量を有しており、内側層114が約
1200ppmよりも少ない酸素含量を有している。
【0024】図4Bには、図1および図2に示したよう
な、PWRのための別の燃料棒の横断面が概略的に示さ
れているが、この場合燃料棒は、外側層121と、内側
層124と、最も内側の層127とから成る複合被覆体
120を有している。外側層121と内側層124とは
ジルコニウムおよび/またはジルコニウム合金金属から
成っている。外側層121は、内側層124よりも高い
酸素含量を有している(点密度の差により表す)ので、
水素化物は専ら内側層124に沈殿し、外側層121に
おける沈殿が抑制される。最も内側の層127は、ジル
コニウムまたはジルコニウム合金であるか、あるいは別
の金属であってもよい。有利な実施例では、外側層12
1が、約1600ppmよりも多い酸素含量を有してお
り、内側層124が、約1200ppmよりも少ない酸
素含量を有している。
な、PWRのための別の燃料棒の横断面が概略的に示さ
れているが、この場合燃料棒は、外側層121と、内側
層124と、最も内側の層127とから成る複合被覆体
120を有している。外側層121と内側層124とは
ジルコニウムおよび/またはジルコニウム合金金属から
成っている。外側層121は、内側層124よりも高い
酸素含量を有している(点密度の差により表す)ので、
水素化物は専ら内側層124に沈殿し、外側層121に
おける沈殿が抑制される。最も内側の層127は、ジル
コニウムまたはジルコニウム合金であるか、あるいは別
の金属であってもよい。有利な実施例では、外側層12
1が、約1600ppmよりも多い酸素含量を有してお
り、内側層124が、約1200ppmよりも少ない酸
素含量を有している。
【0025】図4Cには、図1および図2に示したよう
な、PWRのためのさらに別の燃料棒の横断面が概略的
に示されているが、この場合燃料棒は、外側層131
と、内側層134と、最も内側の層137とから成る複
合被覆体130を有しており、これらの層は、それぞれ
ジルコニウムおよび/またはジルコニウム合金金属から
成っている。外側層131は、内側層134よりも多い
酸素含量を有している(点密度の差により表す)ので、
水素化物は専ら内側層134に沈殿し、外側層131に
おける沈殿が抑制される。有利な実施例では、外側層1
31が、約1600ppmよりも多い酸素含量を有して
おり、内側層134が、1200ppmよりも少ない酸
素含量を有している。別の有利な実施例では、最も内側
の層137が、少なくとも内側層134の酸素濃度に等
しく、ただし外側層131の酸素濃度よりも少ないか、
または等しい酸素濃度を有している。
な、PWRのためのさらに別の燃料棒の横断面が概略的
に示されているが、この場合燃料棒は、外側層131
と、内側層134と、最も内側の層137とから成る複
合被覆体130を有しており、これらの層は、それぞれ
ジルコニウムおよび/またはジルコニウム合金金属から
成っている。外側層131は、内側層134よりも多い
酸素含量を有している(点密度の差により表す)ので、
水素化物は専ら内側層134に沈殿し、外側層131に
おける沈殿が抑制される。有利な実施例では、外側層1
31が、約1600ppmよりも多い酸素含量を有して
おり、内側層134が、1200ppmよりも少ない酸
素含量を有している。別の有利な実施例では、最も内側
の層137が、少なくとも内側層134の酸素濃度に等
しく、ただし外側層131の酸素濃度よりも少ないか、
または等しい酸素濃度を有している。
【0026】図5には、図1および図2に示したよう
な、PWRのためのさらに別の燃料棒の横断面が概略的
に示されているが、この場合燃料棒は、最も外側の層1
41と内側層144とを有する、ジルコニウムおよび/
またはジルコニウム合金金属の少なくとも2つの層を備
えた複合被覆体140を有している。最も外側の層14
1は、外壁142から内側部分141aに向かって減少
する酸素濃度勾配(点密度の減少により表す)を有して
おり、この場合、被覆体壁の横断面で見て温度勾配が存
在するにもかかわらず、水素化ジルコニウムは、専ら燃
料棒被覆体140の最も外側の層141の内側部分14
1aに沈殿し、燃料棒被覆体140の最も外側の層14
1の外壁142付近では沈殿が抑制される。択一的な実
施例では、複合被覆体が、ジルコニウムまたはジルコニ
ウム合金あるいは別の金属またはその合金から形成され
た最も内側の層を有していてよい。有利な実施例では、
最も内側の層がジルコニウム金属またはジルコニウム合
金から成っており、燃料棒被覆体140の最も外側の層
141における酸素含量は、外壁142における約16
00ppmよりも多い量から、外側層141の内側部分
141aにおける約1200ppmよりも少ない量にま
で減少している。
な、PWRのためのさらに別の燃料棒の横断面が概略的
に示されているが、この場合燃料棒は、最も外側の層1
41と内側層144とを有する、ジルコニウムおよび/
またはジルコニウム合金金属の少なくとも2つの層を備
えた複合被覆体140を有している。最も外側の層14
1は、外壁142から内側部分141aに向かって減少
する酸素濃度勾配(点密度の減少により表す)を有して
おり、この場合、被覆体壁の横断面で見て温度勾配が存
在するにもかかわらず、水素化ジルコニウムは、専ら燃
料棒被覆体140の最も外側の層141の内側部分14
1aに沈殿し、燃料棒被覆体140の最も外側の層14
1の外壁142付近では沈殿が抑制される。択一的な実
施例では、複合被覆体が、ジルコニウムまたはジルコニ
ウム合金あるいは別の金属またはその合金から形成され
た最も内側の層を有していてよい。有利な実施例では、
最も内側の層がジルコニウム金属またはジルコニウム合
金から成っており、燃料棒被覆体140の最も外側の層
141における酸素含量は、外壁142における約16
00ppmよりも多い量から、外側層141の内側部分
141aにおける約1200ppmよりも少ない量にま
で減少している。
【0027】図6には、米国で使用されている沸騰水型
原子炉(BWR)のための核燃料集合体が全体的に符号
30で概略的に示されており、この燃料集合体30は、
下部タイプレート34Aと上部タイプレート36との間
で支持された燃料棒32を有している。それぞれの燃料
棒32は、金属性の管状の燃料棒被覆体150を有して
おり、この燃料棒被覆体150内に核燃料ペレット80
が装入されており、この核燃料ペレット80は、端栓の
ような端部シール部材によって管状の被覆体の内部に密
にシールされている。下部タイプレート34Aと上部タ
イプレート36とは、燃料棒アレイ内に位置決めされた
タイロッド40によって、または内部水流路のような別
の部材によって構造的に結合されている。スペーサ格子
38は、核燃料集合体30の全長に亘って燃料棒32の
中間支持部を成しており、これらの燃料棒32を互いに
間隔を置いた状態に維持していると同時に燃料棒32の
横方向の振動を防止している。外側チャネル42は、燃
料集合体を取り囲んでいて、下部タイプレート34Aか
ら上部タイプレート36にまで延びている。米国以外、
典型的には欧州における沸騰水型原子炉で使用するため
の核燃料集合体の実施例が図7に符号30で全体的に示
されている。この核燃料集合体30は同じく、タイロッ
ド40と、スペーサ格子38と、外側チャネル42と、
それぞれが金属性の管状の燃料棒被覆体150を有する
燃料棒32とを有しており、前記燃料棒被覆体150に
は核燃料ペレット80が装入されている。燃料棒32
は、下部タイプレート34Bと上部タイプレート36と
の間で支持されている。
原子炉(BWR)のための核燃料集合体が全体的に符号
30で概略的に示されており、この燃料集合体30は、
下部タイプレート34Aと上部タイプレート36との間
で支持された燃料棒32を有している。それぞれの燃料
棒32は、金属性の管状の燃料棒被覆体150を有して
おり、この燃料棒被覆体150内に核燃料ペレット80
が装入されており、この核燃料ペレット80は、端栓の
ような端部シール部材によって管状の被覆体の内部に密
にシールされている。下部タイプレート34Aと上部タ
イプレート36とは、燃料棒アレイ内に位置決めされた
タイロッド40によって、または内部水流路のような別
の部材によって構造的に結合されている。スペーサ格子
38は、核燃料集合体30の全長に亘って燃料棒32の
中間支持部を成しており、これらの燃料棒32を互いに
間隔を置いた状態に維持していると同時に燃料棒32の
横方向の振動を防止している。外側チャネル42は、燃
料集合体を取り囲んでいて、下部タイプレート34Aか
ら上部タイプレート36にまで延びている。米国以外、
典型的には欧州における沸騰水型原子炉で使用するため
の核燃料集合体の実施例が図7に符号30で全体的に示
されている。この核燃料集合体30は同じく、タイロッ
ド40と、スペーサ格子38と、外側チャネル42と、
それぞれが金属性の管状の燃料棒被覆体150を有する
燃料棒32とを有しており、前記燃料棒被覆体150に
は核燃料ペレット80が装入されている。燃料棒32
は、下部タイプレート34Bと上部タイプレート36と
の間で支持されている。
【0028】図8に示したように、図6および図7に示
した燃料棒32は、金属性の管状の燃料棒被覆体150
内部に位置決めされた核分裂性材料および/または親物
質から成る複数の燃料ペレット80として示された核燃
料を有している。金属性の管状の燃料棒被覆体150の
端部は端栓54によってシールされており、この端栓5
4は、集合体への燃料棒32の組付けを容易にするため
に整合ピン33を有していてもよい。燃料棒32の一方
の端部には空所またはプレナム56が設けられており、
これにより、核燃料の長手方向の膨張と、核燃料から放
出されるガスの蓄積とが可能になる。空所またはプレナ
ム56内にはコイルばね部材58が位置決めされてお
り、このコイルばね部材58により、燃料棒32の取扱
い時および搬送時に燃料ペレットの位置を維持すること
ができる。燃料棒被覆体150は、周方向の溶接部62
によって端部栓54に対して位置固定されている。
した燃料棒32は、金属性の管状の燃料棒被覆体150
内部に位置決めされた核分裂性材料および/または親物
質から成る複数の燃料ペレット80として示された核燃
料を有している。金属性の管状の燃料棒被覆体150の
端部は端栓54によってシールされており、この端栓5
4は、集合体への燃料棒32の組付けを容易にするため
に整合ピン33を有していてもよい。燃料棒32の一方
の端部には空所またはプレナム56が設けられており、
これにより、核燃料の長手方向の膨張と、核燃料から放
出されるガスの蓄積とが可能になる。空所またはプレナ
ム56内にはコイルばね部材58が位置決めされてお
り、このコイルばね部材58により、燃料棒32の取扱
い時および搬送時に燃料ペレットの位置を維持すること
ができる。燃料棒被覆体150は、周方向の溶接部62
によって端部栓54に対して位置固定されている。
【0029】図9には、図8に示した燃料棒の横断面が
概略的に示されており、燃料棒被覆体150は、外壁1
52から内壁153へ向かって減少する酸素濃度勾配
(点密度の減少により表す)を有する、ジルコニウム合
金から成る単一の金属層151を有する金属管である。
有利な実施例では、外壁152から内壁153への酸素
濃度勾配が、少なくとも約1600ppmから約120
0ppm未満にまで減少している。
概略的に示されており、燃料棒被覆体150は、外壁1
52から内壁153へ向かって減少する酸素濃度勾配
(点密度の減少により表す)を有する、ジルコニウム合
金から成る単一の金属層151を有する金属管である。
有利な実施例では、外壁152から内壁153への酸素
濃度勾配が、少なくとも約1600ppmから約120
0ppm未満にまで減少している。
【0030】図10Aには、図6〜図8に示したよう
な、BWRのための燃料棒の横断面が概略的に示されて
いるが、この場合燃料棒は、外側層161と内側層16
4とから成る複合被覆体160を有しており、それぞれ
の層はジルコニウムおよび/またはジルコニウム合金金
属から形成されている。外側層161は、内側層164
よりも高い酸素濃度を有している(点密度の差により表
す)ので、水素化物は専ら内側層164に沈殿し、外側
層161における沈殿が抑制される。有利な実施例で
は、外側層161は約1600ppmより多い含量を有
し、内側層164は約1200ppmより少ない含量を
有している。
な、BWRのための燃料棒の横断面が概略的に示されて
いるが、この場合燃料棒は、外側層161と内側層16
4とから成る複合被覆体160を有しており、それぞれ
の層はジルコニウムおよび/またはジルコニウム合金金
属から形成されている。外側層161は、内側層164
よりも高い酸素濃度を有している(点密度の差により表
す)ので、水素化物は専ら内側層164に沈殿し、外側
層161における沈殿が抑制される。有利な実施例で
は、外側層161は約1600ppmより多い含量を有
し、内側層164は約1200ppmより少ない含量を
有している。
【0031】図10Bには、図6〜図8に示したよう
な、BWRのための別の燃料棒の横断面が概略的に示さ
れているが、この場合燃料棒は、外側層171と、内側
層174と、最も内側の層177とから成る複合被覆体
170を有している。外側層171と内側層174と
は、ジルコニウムおよび/またはジルコニウム合金金属
から成っている。外側層171は、内側層174よりも
高い酸素濃度を有しているので(点密度の差により表
す)、専ら水素化物は内側層174に沈殿し、外側層1
71における沈殿が抑制される。最も内側の層177
は、ジルコニウムまたはジルコニウム合金、または別の
金属であることができる。有利な実施例では、外側層1
71は約1600ppmより多い酸素含量を有し、内側
層174は約1200ppmより少ない含量を有してい
る。
な、BWRのための別の燃料棒の横断面が概略的に示さ
れているが、この場合燃料棒は、外側層171と、内側
層174と、最も内側の層177とから成る複合被覆体
170を有している。外側層171と内側層174と
は、ジルコニウムおよび/またはジルコニウム合金金属
から成っている。外側層171は、内側層174よりも
高い酸素濃度を有しているので(点密度の差により表
す)、専ら水素化物は内側層174に沈殿し、外側層1
71における沈殿が抑制される。最も内側の層177
は、ジルコニウムまたはジルコニウム合金、または別の
金属であることができる。有利な実施例では、外側層1
71は約1600ppmより多い酸素含量を有し、内側
層174は約1200ppmより少ない含量を有してい
る。
【0032】図10Cには、図6〜図8に示したよう
な、BWRのための別の燃料棒の横断面が概略的に示さ
れている。しかし、この燃料棒は、外側層181と、内
側層184と、最も内側の層187とから成る複合被覆
体180を有しており、それぞれの層は、ジルコニウム
および/またはジルコニウム合金金属から成っている。
外側層181は、内側層184よりも多い酸素含量を有
しているので(点密度の差により表す)、水素化物は専
ら内側層184に沈殿し、外側層181における沈殿が
抑制される。有利な構成では、外側層181は約160
0ppmよりも多い酸素含量を有し、内側層184は約
1200ppmよりも少ない酸素含量を有している。別
の有利な構成では、最も内側の層187は、少なくとも
内側層184の酸素濃度に等しく、ただし外側層181
の濃度よりも少ないか、または等しい酸素濃度を有して
いる。
な、BWRのための別の燃料棒の横断面が概略的に示さ
れている。しかし、この燃料棒は、外側層181と、内
側層184と、最も内側の層187とから成る複合被覆
体180を有しており、それぞれの層は、ジルコニウム
および/またはジルコニウム合金金属から成っている。
外側層181は、内側層184よりも多い酸素含量を有
しているので(点密度の差により表す)、水素化物は専
ら内側層184に沈殿し、外側層181における沈殿が
抑制される。有利な構成では、外側層181は約160
0ppmよりも多い酸素含量を有し、内側層184は約
1200ppmよりも少ない酸素含量を有している。別
の有利な構成では、最も内側の層187は、少なくとも
内側層184の酸素濃度に等しく、ただし外側層181
の濃度よりも少ないか、または等しい酸素濃度を有して
いる。
【0033】図11には、図6〜図8に示したような、
BWRのための別の燃料棒の横断面が概略的に示されて
いるが、この場合燃料棒は、最も外側の層191と最も
内側の層197とを含んだ、少なくとも2つのジルコニ
ウムおよび/またはジルコニウム合金金属層から成る複
合被覆体190を有している。最も外側の層191は、
外壁192から内部部分191aへ減少する酸素濃度勾
配を有しており(点密度の減少により表す)、この最も
外側の層191では、被覆体の壁の横断面で見た温度勾
配にもかかわらず、水素化ジルコニウムは、専ら最も外
側の層191の内側部分191aに沈殿し、最も外側の
層191の外壁192付近における沈殿が抑制される。
最も内側の層197はジルコニウム金属または合金、ま
たは別の金属または合金であることができるが、有利な
構成では最も内側の層197はジルコニウム金属または
合金であり、被覆体190の最も外側の層191におけ
る酸素含量は、外壁192における約1600ppmよ
りも多い量から、内側部分191aにおける約1200
ppmより少ない量にまで減少している。
BWRのための別の燃料棒の横断面が概略的に示されて
いるが、この場合燃料棒は、最も外側の層191と最も
内側の層197とを含んだ、少なくとも2つのジルコニ
ウムおよび/またはジルコニウム合金金属層から成る複
合被覆体190を有している。最も外側の層191は、
外壁192から内部部分191aへ減少する酸素濃度勾
配を有しており(点密度の減少により表す)、この最も
外側の層191では、被覆体の壁の横断面で見た温度勾
配にもかかわらず、水素化ジルコニウムは、専ら最も外
側の層191の内側部分191aに沈殿し、最も外側の
層191の外壁192付近における沈殿が抑制される。
最も内側の層197はジルコニウム金属または合金、ま
たは別の金属または合金であることができるが、有利な
構成では最も内側の層197はジルコニウム金属または
合金であり、被覆体190の最も外側の層191におけ
る酸素含量は、外壁192における約1600ppmよ
りも多い量から、内側部分191aにおける約1200
ppmより少ない量にまで減少している。
【図1】加圧水型原子炉のための核燃料集合体の、高さ
を短縮した正面図である。
を短縮した正面図である。
【図2】図1に示した燃料棒の、被覆体の一部を省略し
た部分的な縦断面図である。
た部分的な縦断面図である。
【図3】図2に示した燃料棒の横断面を概略的に示す図
である。
である。
【図4】Aは、2つの層から成る複合手金被覆体を有す
るPWR用燃料棒の横断面を概略的に示す図であり、B
は、3つの層から成る複合的な被覆体を有するPWR用
燃料棒の横断面を概略的に示す図であり、Cは3つの層
から成る複合的な被覆体を有する別のPWR用燃料棒の
横断面を概略的に示す図である。
るPWR用燃料棒の横断面を概略的に示す図であり、B
は、3つの層から成る複合的な被覆体を有するPWR用
燃料棒の横断面を概略的に示す図であり、Cは3つの層
から成る複合的な被覆体を有する別のPWR用燃料棒の
横断面を概略的に示す図である。
【図5】少なくとも2つの層から成る複合的な被覆体を
有するPWRで使用するための別の燃料棒の横断面を概
略的に示す図である。
有するPWRで使用するための別の燃料棒の横断面を概
略的に示す図である。
【図6】沸騰水型原子炉のための核燃料集合体の、高さ
を短縮した正面図である。
を短縮した正面図である。
【図7】沸騰水型原子炉のための別の核燃料集合体の、
高さを短縮した正面図である。
高さを短縮した正面図である。
【図8】図6および図7に示した燃料棒の、被覆体の一
部を省略した部分的な縦断面図である。
部を省略した部分的な縦断面図である。
【図9】図8に示した燃料棒の横断面を概略的に示す図
である。
である。
【図10】Aは、2つの層から成る複合的な被覆体を有
する、BWR用燃料棒の横断面を概略的に示す図であ
り、Bは、3つの層から成る複合的な被覆体を有する、
BWR用燃料棒の横断面を概略的に示す図であり、C
は、3つの層から成る複合的な被覆体を有する、別のB
WR用燃料棒の横断面を概略的に示す図である。
する、BWR用燃料棒の横断面を概略的に示す図であ
り、Bは、3つの層から成る複合的な被覆体を有する、
BWR用燃料棒の横断面を概略的に示す図であり、C
は、3つの層から成る複合的な被覆体を有する、別のB
WR用燃料棒の横断面を概略的に示す図である。
【図11】BWRにおいて使用するための、少なくとも
2つの層からなる複合被覆体を有する別の燃料棒を概略
的に示す横断面図である。
2つの層からなる複合被覆体を有する別の燃料棒を概略
的に示す横断面図である。
10 核燃料集合体、 12 下部タイプレート、 1
4 ガイド管、 16スペーサ格子、 18 燃料棒、
21 コイルばね、 22 上端栓、 24 下端
栓、 26 上部タイプレート、 28 計装管、 3
0 核燃料集合体、 32 燃料棒、 33 整合ピ
ン、 34A,34B 下部タイプレート、 36 上
部タイプレート、 38 スペーサ格子、 40 タイ
ロッド、42 外側チャネル、 54 端栓、 56
空所またはプレナム、 58 ヘリカルコイル部材、
62 溶接部、 80 燃料ペレット、 100,11
0,120,130,140, 160,170,18
0,190 複合被覆体、150 燃料棒被覆体、 1
11,121,131,141,161,171,18
1,191 外側層、 102,142,152,19
2 外壁、 103,153 内壁、 114,12
4,134,144,164,174,184 内側
層、 127,137,177,187,197 最も
内側の層、 141a,191a 内側部分、 15
1 金属層
4 ガイド管、 16スペーサ格子、 18 燃料棒、
21 コイルばね、 22 上端栓、 24 下端
栓、 26 上部タイプレート、 28 計装管、 3
0 核燃料集合体、 32 燃料棒、 33 整合ピ
ン、 34A,34B 下部タイプレート、 36 上
部タイプレート、 38 スペーサ格子、 40 タイ
ロッド、42 外側チャネル、 54 端栓、 56
空所またはプレナム、 58 ヘリカルコイル部材、
62 溶接部、 80 燃料ペレット、 100,11
0,120,130,140, 160,170,18
0,190 複合被覆体、150 燃料棒被覆体、 1
11,121,131,141,161,171,18
1,191 外側層、 102,142,152,19
2 外壁、 103,153 内壁、 114,12
4,134,144,164,174,184 内側
層、 127,137,177,187,197 最も
内側の層、 141a,191a 内側部分、 15
1 金属層
Claims (49)
- 【請求項1】 水冷式および/または水減速式の原子炉
のための耐食性の核燃料エレメントにおいて、該核燃料
エレメントが、核燃料を収容するための細長い中空の金
属性の管状の被覆体を有しており、該管状の被覆体が、
外壁と、内壁と、外壁と内壁との間に配置された内側部
分とを有する外側の管状の層を有しており、この外側の
管状の層が、ジルコニウムおよびジルコニウム合金から
成るグループから選択された金属から形成されていて、
しかも所定の酸素濃度を全体に取り込まれた状態で有し
ており、この酸素濃度が、外壁から内側部分へ向かって
減少する酸素濃度勾配を有していて、腐食を受けると、
水素化ジルコニウムが、専ら内側部分に沈殿し、外壁に
おける水素化ジルコニウム形成が抑制されるようになっ
ており、 前記被覆体内に核燃料材料体が配置されており、 さらに前記被覆体の両端部にシール部材が設けられてい
ることを特徴とする、耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項2】 外壁から内側部分に向かって減少する酸
素濃度勾配が、少なくとも約1600ppmから120
0ppmよりも少ない量にまで減少している、請求項1
記載の耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項3】 管状の被覆体がさらに、外側の管状の層
の内壁にボンディングされた内側層を有している、請求
項1記載の耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項4】 内側層が、ジルコニウム、ジルコニウム
合金およびステンレス鋼のグループから選択された金属
から形成されている、請求項3記載の耐食性の核燃料エ
レメント。 - 【請求項5】 当該核燃料エレメントが沸騰水型原子炉
において使用されている、請求項1記載の耐食性の核燃
料エレメント。 - 【請求項6】 当該核燃料エレメントが沸騰水型原子炉
において使用されている、請求項3記載の耐食性の核燃
料エレメント。 - 【請求項7】 当該燃料エレメントが加圧水型原子炉に
おいて使用されている、請求項1記載の耐食性の核燃料
エレメント。 - 【請求項8】 当該核燃料エレメントが加圧水型原子炉
において使用されている、請求項3記載の耐食性の核燃
料エレメント。 - 【請求項9】 当該核燃料エレメントが水減速式原子炉
において使用されている、請求項1記載の耐食性の核燃
料エレメント。 - 【請求項10】 当該核燃料エレメントが水減速式原子
炉において使用されている、請求項3記載の耐食性の核
燃料エレメント。 - 【請求項11】 外側の管状の層がジルカロイ2から形
成されている、請求項1記載の耐食性の核燃料エレメン
ト。 - 【請求項12】 外側の管状の層がジルカロイ2から形
成されている、請求項2記載の耐食性の核燃料エレメン
ト。 - 【請求項13】 外側の管状の層がジルカロイ4から形
成されている、請求項1記載の耐食性の核燃料エレメン
ト。 - 【請求項14】 外側の管状の層がジルカロイ4から形
成されている、請求項2記載の耐食性の核燃料エレメン
ト。 - 【請求項15】 水冷式または水減速式の原子炉のため
の耐食性の核燃料エレメントにおいて、 核燃料を収容するための細長い中空の金属性の管状の被
覆体が設けられており、該管状の被覆体に、 外壁と、内壁と、外壁と内壁との間に配置された内側部
分とを有する外側の管状の層が設けられており、該外側
の管状の層が、ジルコニウムおよびジルコニウム合金か
ら成るグループから選択された金属から形成されてお
り、外側の管状の層が、第1の所定の酸素濃度を全体的
に取り込まれた状態で有しており、 外側の管状の層の内壁にボンディングされ、かつジルコ
ニウムおよびジルコニウム合金から成るグループ中から
選択された金属から形成された内側の管状の層が設けら
れており、該内側の管状の層が、第2の所定の酸素濃度
を全体的に取り込まれた状態で有しており、第2の所定
の酸素濃度が、前記第1の所定の酸素濃度よりも低く設
定されていて、腐食を受けると、水素化ジルコニウムが
専ら内側の管状の層に沈殿し、外側の層における水素化
ジルコニウム形成が抑制されるようになっており、 前記被覆体内に核燃料材料が配置されており、 さらに前記被覆体を密にシールするために、管状の被覆
体の両端部にシール部材が設けられていることを特徴と
する、耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項16】 第1の所定の酸素濃度が、少なくとも
約1600ppmであり、前記第2の所定の酸素濃度
が、約1200ppmよりも低い、請求項15記載の耐
食性の核燃料エレメント。 - 【請求項17】 管状の被覆体がさらに、内側の層の内
壁にボンディングされた最も内側の層を有している、請
求項15記載の耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項18】 最も内側の層が、ジルコニウムおよび
ジルコニウム合金のグループから選択された金属から形
成されており、最も内側の層が、第3の所定の酸素濃度
を全体的に取り込まれた状態で有している、請求項17
記載の耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項19】 前記第3の所定の酸素濃度が、少なく
とも前記第2の所定の酸素濃度と同じである、請求項1
8記載の耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項20】 前記第3の所定の酸素濃度が、少なく
とも前記第2の所定の酸素濃度と同じであり、かつ前記
第1の所定の酸素濃度に等しいか、またはこれよりも少
ない、請求項18記載の耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項21】 前記第3の所定の酸素濃度が、前記第
2の所定の酸素濃度より少ないか、またはこれに等し
い、請求項18記載の耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項22】 前記第1の所定の酸素濃度が、少なく
とも約1600ppmであり、前記第2の所定の酸素濃
度が、約1200ppmよりも少ない、請求項18記載
の耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項23】 前記第1の所定の酸素濃度が、少なく
とも約1600ppmであり、前記第3の所定の酸素濃
度が、少なくとも約1600ppmである、請求項18
記載の耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項24】 前記第2の所定の酸素濃度が、約12
00ppmよりも少ない、請求項23記載の耐食性の核
燃料エレメント。 - 【請求項25】 当該核燃料エレメントが沸騰水型原子
炉で使用されている、請求項15記載の耐食性の核燃料
エレメント。 - 【請求項26】 当該核燃料エレメントが加圧水型原子
炉で使用されている、請求項15記載の耐食性の核燃料
エレメント。 - 【請求項27】 当該核燃料エレメントが水減速式原子
炉で使用されている、請求項15記載の耐食性の核燃料
エレメント。 - 【請求項28】 内側の管状の層が、ジルカロイ2から
成っている、請求項15記載の耐食性の核燃料エレメン
ト。 - 【請求項29】 内側の管状の層が、ジルカロイ4から
成っている、請求項15記載の耐食性の核燃料エレメン
ト。 - 【請求項30】 外側の管状の層が、ジルカロイ2から
形成されている、請求項15記載の耐食性の核燃料エレ
メント。 - 【請求項31】 内側の層が、ジルコニウムから形成さ
れている、請求項30記載の耐食性の核燃料エレメン
ト。 - 【請求項32】 内側の層が、ジルカロイ4から形成さ
れている、請求項30記載の耐食性の核燃料エレメン
ト。 - 【請求項33】 内側の層が、ジルカロイ2から形成さ
れている、請求項30記載の耐食性の核燃料エレメン
ト。 - 【請求項34】 外側の管状の層が、ジルカロイ4から
形成されている、請求項15記載の耐食性の核燃料エレ
メント。 - 【請求項35】 内側の管状の層が、ジルコニウムから
形成されている、請求項34記載の耐食性の核燃料エレ
メント。 - 【請求項36】 内側の管状の層が、ジルカロイ2から
形成されている、請求項34記載の耐食性の核燃料エレ
メント。 - 【請求項37】 内側の管状の層が、ジルカロイ4から
形成されている、請求項34記載の耐食性の核燃料エレ
メント。 - 【請求項38】 水冷式または水減速式原子炉用核燃料
のための耐食性の被覆管において、 該被覆管が、核燃料を収容するための細長い中空の金属
性の管状の被覆体を有しており、該被覆体が、外壁と、
内壁と、外壁と内壁との間に配置された内側部分とを有
する外側の管状の層から成っており、外側の管状の層
が、ジルコニウムおよびジルコニウム合金のグループか
ら選択された金属から形成されていて、しかも、所定の
酸素濃度を全体的に取り込まれた状態で有しており、前
記所定の酸素濃度が、外壁から内側部分に向かって減少
する酸素濃度勾配を有していて、腐食を受けると、水素
化ジルコニウムが専ら内側部分に沈殿し、外壁における
水素化ジルコニウム形成が抑制されるようになっている
ことを特徴とする、耐食性の被覆管。 - 【請求項39】 外壁から内壁に向かって減少する酸素
濃度勾配が、少なくとも約1600ppmから約120
0ppm未満へ減少している、請求項38記載の耐食性
被覆管。 - 【請求項40】 管状の被覆体がさらに、外側の層の内
壁にボンディングされた内側の層を有している、請求項
38記載の耐食性の被覆管。 - 【請求項41】 内側の層が、ジルコニウム、ジルコニ
ウム合金およびステンレス鋼のグループから選択された
金属から成っている、請求項40記載の耐食性の被覆
管。 - 【請求項42】 水冷式および/または水減速式原子炉
のための核燃料のための耐食性の被覆管において、 該被覆管が、核燃料を収容するための細長い中空の金属
性の管状の被覆体を有しており、該管状の被覆体には、 外壁と、内壁と、外壁と内壁との間に配置された内側部
分とを有する外側の管状の層が設けられており、該外側
の管状の層が、ジルコニウムおよびジルコニウム合金の
グループから選択された金属から形成されており、外側
の管状の層が、第1の所定の酸素濃度を全体的に取り込
まれた状態で有しており、 外側の管状の層の内壁にボンディングされ、かつジルコ
ニウムおよびジルコニウム合金のグループから選択され
た金属から形成された内側の管状の層が設けられてお
り、該内側の管状の層が、第2の所定の酸素濃度を全体
的に取り込まれた状態で有しており、該第2の所定の酸
素濃度が、前記第1の所定の酸素濃度より低いので、腐
食を受けると、水素化ジルコニウムが専ら内側の管状の
層に沈殿し、外側の層における水素化ジルコニウム形成
が抑制されるようになっていることを特徴とする、耐食
性の被覆管。 - 【請求項43】 第1の所定の酸素濃度が、少なくとも
約1600ppmであり、前記第2の所定の酸素濃度
が、約1200ppmより少ない、請求項42記載の耐
食性の被覆管。 - 【請求項44】 管状の被覆体がさらに、内側の層の内
壁にボンディングされた最も内側の層を有している、請
求項42記載の耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項45】 前記最も内側の層が、ジルコニウムお
よびジルコニウム合金のグループから選択された金属か
ら形成されており、前記最も内側の層が、第3の所定の
酸素濃度を全体的に取り込まれた状態で有している、請
求項44記載の耐食性の核燃料エレメント。 - 【請求項46】 加圧水型原子炉のための耐食性の核燃
料集合体において、 a)下部タイプレートと、 b)上端部と下端部とを有するガイド管とが設けられて
おり、前記下端部が前記下部タイプレートに結合されて
おり、 c)ガイド管に沿って間隔を置いて配置されたスペーサ
格子と、 d)ガイド管の上端部に装着された上部タイプレート
と、 e)半径方向に間隔を置いて配置され、かつスペーサ格
子によってガイド管に沿って支持された複数の燃料棒と
が設けられており、該複数の燃料棒のうちの少なくとも
1つの燃料棒が、核燃料ペレットを内蔵した金属性の管
状の燃料棒被覆体を有しており、さらに前記燃料棒が、
金属性の管状の燃料棒被覆体内の核燃料ペレットを密に
シールするために端部シール部材を有しており、少なく
とも1つの燃料棒が、 核燃料を収容するための細長い中空の金属性の管状の被
覆体を有しており、該管状の被覆体が、外壁と、内壁
と、外壁と内壁との間に配置された内側部分とを有する
外側の管状の層を有しており、該外側の管状の層が、ジ
ルコニウムおよびジルコニウム合金のグループから選択
された金属から形成されていて、しかも、所定の酸素濃
度を全体的に取り込まれた状態で有しており、前記所定
の酸素濃度が、外壁から内側部分に向かって減少する酸
素濃度勾配を有しているので、腐食を受けると、水素化
ジルコニウムが専ら内側部分に沈殿し、外壁における水
素化ジルコニウム形成が抑制されるようになっており、 前記被覆体内に核燃料材料体が配置されており、 さらに前記被覆体の両端部にシール部材が設けられてい
ることを特徴とする、耐食性の核燃料集合体。 - 【請求項47】 加圧水型原子炉のための耐食性の核燃
料集合体において、 a)下部タイプレートと、 b)上端部と下端部とを有するガイド管とが設けられて
おり、前記下端部が前記下部タイプレートに結合されて
おり、 c)ガイド管に沿って間隔を置いて配置されたスペーサ
格子と、 d)ガイド管の上端部に装着された上部タイプレート
と、 e)半径方向に間隔を置いて配置され、かつスペーサ格
子によってガイド管に沿って支持された複数の燃料棒と
が設けられており、該複数の燃料棒のうちの少なくとも
1つの燃料棒が、核燃料ペレットを内蔵した金属性の管
状の燃料棒被覆体を有しており、さらに前記燃料棒が、
金属性の管状の燃料棒被覆体内の核燃料ペレットを密に
シールするために端部シール部材を有しており、少なく
とも1つの燃料棒が、 核燃料を収容するための細長い中空の金属性の管状の被
覆体を有しており、該管状の被覆体に、 外壁と、内壁と、外壁と内壁との間に配置された内側部
分とを有する外側の管状の層が設けられており、該外側
の管状の層が、ジルコニウムおよびジルコニウム合金の
グループから選択された金属から形成されており、外側
の管状の層が、第1の所定の酸素濃度を全体的に取り込
まれた状態で有しており、 外側の管状の層の内壁にボンディングされ、かつジルコ
ニウムおよびジルコニウム合金のグループから選択され
た金属から形成された内側の管状の層が設けられてお
り、該内側の管状の層が、第2の所定の酸素濃度を全体
的に取り込まれた状態で有しており、該第2の所定の酸
素濃度が、前記第1の所定の酸素濃度よりも低いので、
腐食を受けると、水素化ジルコニウムが専ら内側の管状
の層に沈殿し、外側の層における水素化ジルコニウム形
成が抑制されるようになっており、 前記被覆体には核燃料材料体が配置されており、 さらに前記被覆体を密にシールするために管状の被覆体
の両端部にシール部材が設けられていることを特徴とす
る、耐食性の核燃料集合体。 - 【請求項48】 沸騰水型原子炉のための耐食性の核燃
料集合体において、 該集合体が、集合体の底部に向かって位置決めされた下
部タイプレートと、集合体の頂部に向かって位置決めさ
れた上部タイプレートとの間で維持された複数の燃料棒
を有しており、さらに、燃料棒に対して集合体の底部か
ら集合体の頂部に向かって冷却・減速材を案内するため
に複数の燃料棒を取り囲んだ外側チャネルと、燃料棒を
間隔が置かれた状態に位置決めおよび保持するためのス
ペーサ格子とを有しており、複数の燃料棒のうちの少な
くとも1つの燃料棒が、核燃料ペレットを収容した金属
性の管状の燃料棒被覆体を有しており、かつ金属性の管
状の燃料棒被覆体内で核燃料ペレットを密にシールする
ために端部シール部材を有しており、この場合、燃料棒
の少なくとも1つが、 核燃料を収容するための細長い中空の金属性の管状の被
覆体を有しており、該被覆体が、外壁と、内壁と、外壁
と内壁との間に配置された内側部分とを有する外側の管
状の層を有しており、該外側の管状の層が、ジルコニウ
ムおよびジルコニウム合金のグループから選択された金
属から形成されており、しかも、所定の酸素濃度を全体
的に取り込まれた状態で有しており、前記所定の酸素濃
度が、外壁から内壁へ延びた減少酸素濃度勾配を有して
いるので、腐食を受けると、水素化ジルコニウムが専ら
内側部分に沈殿し、外壁における水素化ジルコニウム形
成が抑制されるようになっており、 前記被覆体には核燃料材料体が配置されており、 さらに前記被覆体の両端部にはシール部材が設けられて
いることを特徴とする、耐食性の核燃料集合体。 - 【請求項49】 沸騰水型原子炉のための耐食性の核燃
料集合体において、該集合体が、集合体の底部に向かっ
て位置決めされた下部タイプレートと、集合体の頂部に
向かって位置決めされた上部タイプレートとの間で支持
された複数の燃料棒を有しており、さらに、該燃料棒に
対して集合体の底部から集合体の頂部に向かって冷却剤
および/または減速材を案内するために複数の燃料棒を
取り囲んだ外側チャネルと、燃料棒を間隔が置かれた状
態に位置決めおよび維持するためのスペーサ格子とを有
しており、複数の燃料棒のうちの少なくとも1つの燃料
棒が、核燃料ペレットを収容した金属性の管状の燃料棒
被覆体を有しており、かつ金属性の管状の燃料棒被覆体
内で核燃料ペレットを密にシールするために端部シール
部材を有しており、燃料棒の少なくとも1つが、 核燃料を収容するための細長い中空の金属性の管状の被
覆体を有しており、該管状の被覆体が、外壁と、内壁
と、外壁と内壁との間に配置された内側部分とを有する
外側の管状の層を有しており、該外側の管状の層が、 ジルコニウムおよびジルコニウム合金のグループから選
択された金属から形成されており、外側の管状の層が、
第1の所定の酸素濃度を全体的に取り込まれた状態で有
しており、 外側の管状の層の内壁にボンディングされ、かつジルコ
ニウムおよびジルコニウム合金のグループから選択され
た金属から形成された内側の管状の層が設けられてお
り、該内側の管状の層が、第2の所定の酸素濃度を全体
的に取り込まれた状態で有しており、前記第2の所定の
酸素濃度が、前記第1の所定の酸素濃度よりも低いの
で、腐食を受けると、水素化ジルコニウムが専ら内側の
管状の層に沈殿し、外側の層における水素化ジルコニウ
ム形成が抑制されるようになっており、 前記被覆体内に核燃料材料体が配置されており、 さらに前記被覆体を密にシールするために、管状の被覆
体の両端部にシール部材が設けられていることを特徴と
する、耐食性の核燃料集合体。
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