JPH1060159A - 熱可塑性樹脂組成物及び押出成形体 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物及び押出成形体Info
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- JPH1060159A JPH1060159A JP22268796A JP22268796A JPH1060159A JP H1060159 A JPH1060159 A JP H1060159A JP 22268796 A JP22268796 A JP 22268796A JP 22268796 A JP22268796 A JP 22268796A JP H1060159 A JPH1060159 A JP H1060159A
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- Japan
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- vinyl chloride
- thermoplastic resin
- weight
- resin composition
- molding
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 長期間の連続成形加工を行っても金型への付
着物が少なく成形安定性に優れ、且つ外観や物性に優れ
た成形体の得られる熱可塑性樹脂組成物、及びこの熱可
塑性樹脂組成物を使用した押出成形体を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂(例えば、塩化ビニル系樹
脂又は塩素含有量が56.8重量%を越えて71重量%
未満の塩素化塩化ビニル系樹脂)100重量部及び着色
剤0.01〜2重量部よりなる組成であって、上記着色
剤が、平均粒径0.1〜4μmの珪酸アルミニウム20
〜90重量%と顔料80〜10重量%とからなる熱可塑
性樹脂組成物及びこの組成物が押出成形されてなる押出
成形体。
着物が少なく成形安定性に優れ、且つ外観や物性に優れ
た成形体の得られる熱可塑性樹脂組成物、及びこの熱可
塑性樹脂組成物を使用した押出成形体を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂(例えば、塩化ビニル系樹
脂又は塩素含有量が56.8重量%を越えて71重量%
未満の塩素化塩化ビニル系樹脂)100重量部及び着色
剤0.01〜2重量部よりなる組成であって、上記着色
剤が、平均粒径0.1〜4μmの珪酸アルミニウム20
〜90重量%と顔料80〜10重量%とからなる熱可塑
性樹脂組成物及びこの組成物が押出成形されてなる押出
成形体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂組成
物及び押出成形体に関する。
物及び押出成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、熱可塑性樹脂組成物の成形加工に
は、必要に応じて、滑剤、安定剤、酸化防止剤、着色剤
等が添加される。特に成形加工が困難な塩化ビニル系樹
脂組成物の成形加工の場合には、安定剤、滑剤、加工助
剤等を添加して、長期の成形安定性を維持している。し
かし、上記添加剤の多量添加によって物性が低下すると
いう問題が生じている。このような問題は、耐熱性が要
求される塩素化塩化ビニル系樹脂の場合、より高温で成
形する必要があるため、さらに顕著となり、物性と長期
の成形安定性との両性能をバランスすることが困難であ
ることが多い。また、上記問題が解決されても、長期の
連続成形加工において、顔料や無機物等の塩化ビニル系
樹脂と相溶性が低い成分等が金型表面に沈着する、いわ
ゆるビルドアップ又はプレートアウトと呼ばれる現象
(以下、プレートアウトと記す)が生じ、それに伴っ
て、成形体にすじ等が発生し、外観不良を起こすことが
あった。
は、必要に応じて、滑剤、安定剤、酸化防止剤、着色剤
等が添加される。特に成形加工が困難な塩化ビニル系樹
脂組成物の成形加工の場合には、安定剤、滑剤、加工助
剤等を添加して、長期の成形安定性を維持している。し
かし、上記添加剤の多量添加によって物性が低下すると
いう問題が生じている。このような問題は、耐熱性が要
求される塩素化塩化ビニル系樹脂の場合、より高温で成
形する必要があるため、さらに顕著となり、物性と長期
の成形安定性との両性能をバランスすることが困難であ
ることが多い。また、上記問題が解決されても、長期の
連続成形加工において、顔料や無機物等の塩化ビニル系
樹脂と相溶性が低い成分等が金型表面に沈着する、いわ
ゆるビルドアップ又はプレートアウトと呼ばれる現象
(以下、プレートアウトと記す)が生じ、それに伴っ
て、成形体にすじ等が発生し、外観不良を起こすことが
あった。
【0003】上記顔料系のプレートアウトを防止するた
めに、例えば、特開平4−366152号公報には、ア
クリル−スチレン共重合体系やポリエステル樹脂系のよ
うな分散剤を添加して、滑性が良好でかつ発色安定性が
良好な塩化ビニル系樹脂用着色剤組成物が提案されてい
るが、成形加工が困難な樹脂組成物や高温成形が必要な
樹脂組成物について、長期の連続成形加工において成形
安定性を満足するには至っていない。
めに、例えば、特開平4−366152号公報には、ア
クリル−スチレン共重合体系やポリエステル樹脂系のよ
うな分散剤を添加して、滑性が良好でかつ発色安定性が
良好な塩化ビニル系樹脂用着色剤組成物が提案されてい
るが、成形加工が困難な樹脂組成物や高温成形が必要な
樹脂組成物について、長期の連続成形加工において成形
安定性を満足するには至っていない。
【0004】また、例えば、特開昭60−139742
号公報には、滑剤とアクリル系樹脂からなる分散剤を用
いて着色剤の分散性を向上させた塩化ビニル樹脂用着色
剤組成物が提案されているいるが、高温での成形を必要
とする樹脂組成物について、長期の連続成形において成
形安定性を満足するには至っていない。
号公報には、滑剤とアクリル系樹脂からなる分散剤を用
いて着色剤の分散性を向上させた塩化ビニル樹脂用着色
剤組成物が提案されているいるが、高温での成形を必要
とする樹脂組成物について、長期の連続成形において成
形安定性を満足するには至っていない。
【0005】従って、従来技術では、塩素化塩化ビニル
系樹脂等の成形性の難しい樹脂組成物について、長期の
連続成形加工においてプレートアウトが発生しない良好
な着色剤が見い出されていないのが現状である。
系樹脂等の成形性の難しい樹脂組成物について、長期の
連続成形加工においてプレートアウトが発生しない良好
な着色剤が見い出されていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
鑑みてなされたものであり、その目的は、長期間の連続
成形加工を行っても金型への付着物が少なく成形安定性
に優れ、且つ外観や物性に優れた成形体の得られる熱可
塑性樹脂組成物、及びこの熱可塑性樹脂組成物を使用し
た押出成形体を提供することにある。
鑑みてなされたものであり、その目的は、長期間の連続
成形加工を行っても金型への付着物が少なく成形安定性
に優れ、且つ外観や物性に優れた成形体の得られる熱可
塑性樹脂組成物、及びこの熱可塑性樹脂組成物を使用し
た押出成形体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、着色剤の
中の分散剤として、平均粒径0.1〜4μmの珪酸アル
ミニウムを用いることにより、上記目的を達成できるこ
とを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明の
熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂100重量部及び
着色剤0.01〜2重量部よりなる熱可塑性樹脂組成物
であって、上記着色剤が、平均粒径0.1〜4μmの珪
酸アルミニウム20〜90重量%と顔料80〜10重量
%とからなることを特徴とする。
中の分散剤として、平均粒径0.1〜4μmの珪酸アル
ミニウムを用いることにより、上記目的を達成できるこ
とを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明の
熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂100重量部及び
着色剤0.01〜2重量部よりなる熱可塑性樹脂組成物
であって、上記着色剤が、平均粒径0.1〜4μmの珪
酸アルミニウム20〜90重量%と顔料80〜10重量
%とからなることを特徴とする。
【0008】また、好ましい本発明の1態様としては、
上記熱可塑性樹脂が、塩化ビニル系樹脂又は塩素含有量
が56.8重量%を越えて71重量%未満の塩素化塩化
ビニル系樹脂であることである。
上記熱可塑性樹脂が、塩化ビニル系樹脂又は塩素含有量
が56.8重量%を越えて71重量%未満の塩素化塩化
ビニル系樹脂であることである。
【0009】さらに、本発明の押出成形体は、上記熱可
塑性樹脂組成物が押出成形されてなることを特徴とす
る。
塑性樹脂組成物が押出成形されてなることを特徴とす
る。
【0010】本発明で用いられる熱可塑性樹脂として
は、例えば、塩化ビニル系樹脂又は塩素化塩化ビニル系
樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン系樹脂;ポリスチレン、ポリαメチルスチレン、ポリ
エステル等の芳香族系樹脂;ポリ(アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン)(ABS樹脂)、ポリ(アクリ
ロニトリル−スチレン)(AS樹脂)等の共重合樹脂な
どが挙げられる。
は、例えば、塩化ビニル系樹脂又は塩素化塩化ビニル系
樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン系樹脂;ポリスチレン、ポリαメチルスチレン、ポリ
エステル等の芳香族系樹脂;ポリ(アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン)(ABS樹脂)、ポリ(アクリ
ロニトリル−スチレン)(AS樹脂)等の共重合樹脂な
どが挙げられる。
【0011】中でも、とりわけ効果があるのは、塩化ビ
ニル系樹脂又は塩素化塩化ビニル系樹脂等の成形が困難
な樹脂である。
ニル系樹脂又は塩素化塩化ビニル系樹脂等の成形が困難
な樹脂である。
【0012】上記塩化ビニル系樹脂としては、例えば、
塩化ビニルの単独重合体;塩化ビニルと塩化ビニル以外
の重合性単量体との共重合体;塩化ビニル以外の重合体
に塩化ビニルをグラフトさせたグラフト共重合体;前記
(共)重合体の混合物等が挙げられる。
塩化ビニルの単独重合体;塩化ビニルと塩化ビニル以外
の重合性単量体との共重合体;塩化ビニル以外の重合体
に塩化ビニルをグラフトさせたグラフト共重合体;前記
(共)重合体の混合物等が挙げられる。
【0013】上記塩化ビニル以外の重合性単量体として
は、ラジカル反応性二重結合を有し、ラジカル重合開始
剤により塩化ビニルと共重合可能なものであれば、特に
限定されず、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン
等のα−オレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル等のビニルエステル類;ブチルビニルエーテル、セチ
ルビニルエーテル等のビニルエーテル類;メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ルアクリレート、フェニルメタクリレート等の(メタ)
アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン
等の芳香族ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニル等
のハロゲン化ビニル類;N−フェニルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド類な
どが挙げら、これらは単独で用いられてもよく、二種以
上が併用されてもよい。
は、ラジカル反応性二重結合を有し、ラジカル重合開始
剤により塩化ビニルと共重合可能なものであれば、特に
限定されず、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン
等のα−オレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル等のビニルエステル類;ブチルビニルエーテル、セチ
ルビニルエーテル等のビニルエーテル類;メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ルアクリレート、フェニルメタクリレート等の(メタ)
アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン
等の芳香族ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニル等
のハロゲン化ビニル類;N−フェニルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド類な
どが挙げら、これらは単独で用いられてもよく、二種以
上が併用されてもよい。
【0014】上記グラフト共重合体に使用される塩化ビ
ニル以外の重合体としては、特に限定されず、例えば、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル
−一酸化炭素共重合体、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、エチレン−ブチルアクリレート−一酸化炭素
共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、
エチレン−プロピレン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、ポリウレタン、塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリプロピレン等が挙げられ、これらは単独
で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
ニル以外の重合体としては、特に限定されず、例えば、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル
−一酸化炭素共重合体、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、エチレン−ブチルアクリレート−一酸化炭素
共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、
エチレン−プロピレン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、ポリウレタン、塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリプロピレン等が挙げられ、これらは単独
で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
【0015】上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、小
さくなると得られる成形体の機械的物性特に耐衝撃性が
低下し、大きくなると成形時の溶融粘度が高くなって成
形が困難となるので、500〜1,400が好ましく、
より好ましくは700〜1,100である。
さくなると得られる成形体の機械的物性特に耐衝撃性が
低下し、大きくなると成形時の溶融粘度が高くなって成
形が困難となるので、500〜1,400が好ましく、
より好ましくは700〜1,100である。
【0016】前記塩素化塩化ビニル系樹脂は、上記塩化
ビニル系樹脂を後塩素化したものであり、その塩素化方
法は、従来公知の水懸濁方法、溶液塩素化方法等種々の
方法が用いられるが、工業的には水懸濁方法が好まし
い。
ビニル系樹脂を後塩素化したものであり、その塩素化方
法は、従来公知の水懸濁方法、溶液塩素化方法等種々の
方法が用いられるが、工業的には水懸濁方法が好まし
い。
【0017】上記塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素化度
は、要求される耐熱性に応じて決定されるが、反応段階
で調整してもよく、高塩素化度の塩素化塩化ビニル系樹
脂と、低塩素化度の塩素化塩化ビニル系樹脂又は通常の
塩化ビニル系樹脂とをブレンドして調整してもよい。
は、要求される耐熱性に応じて決定されるが、反応段階
で調整してもよく、高塩素化度の塩素化塩化ビニル系樹
脂と、低塩素化度の塩素化塩化ビニル系樹脂又は通常の
塩化ビニル系樹脂とをブレンドして調整してもよい。
【0018】上記塩素化塩化ビニル系樹脂において、塩
素含有量が71重量%以上になると、塩素化速度が急激
に低下して塩素化に長時間を要するようになり、工業的
に不利となるため、塩素含有量は71重量%未満に限定
される。
素含有量が71重量%以上になると、塩素化速度が急激
に低下して塩素化に長時間を要するようになり、工業的
に不利となるため、塩素含有量は71重量%未満に限定
される。
【0019】本発明で用いられる着色剤における珪酸ア
ルミニウムは分散剤として作用しているが、この珪酸ア
ルミニウムの粒径は、0.1μmより小さくなると微粉
になり過ぎて取扱作業性が悪くなり、また4μmを越え
ると、得られる成形品の耐衝撃値が悪化するので、0.
1〜4μmに限定され、好ましくは0.2〜1.0μm
である。
ルミニウムは分散剤として作用しているが、この珪酸ア
ルミニウムの粒径は、0.1μmより小さくなると微粉
になり過ぎて取扱作業性が悪くなり、また4μmを越え
ると、得られる成形品の耐衝撃値が悪化するので、0.
1〜4μmに限定され、好ましくは0.2〜1.0μm
である。
【0020】本発明で用いられる顔料は、要求される着
色に応じて選択されるが、従来から塩化ビニル系樹脂に
使用されている公知の顔料が使用でき、例えば、酸化チ
タン、カーボンブラックの他、アゾ系、ベンズイミダゾ
ロン系、ジアリライド系、キナクリドン系、イソインド
リノン系、バット系、フタロシアニン系、ジオキサン系
等の有機顔料;群青、コバルトブルー、弁柄、チタンイ
エロー、黄鉛等の無機顔料が挙げられる。
色に応じて選択されるが、従来から塩化ビニル系樹脂に
使用されている公知の顔料が使用でき、例えば、酸化チ
タン、カーボンブラックの他、アゾ系、ベンズイミダゾ
ロン系、ジアリライド系、キナクリドン系、イソインド
リノン系、バット系、フタロシアニン系、ジオキサン系
等の有機顔料;群青、コバルトブルー、弁柄、チタンイ
エロー、黄鉛等の無機顔料が挙げられる。
【0021】上記着色剤中の珪酸アルミニウムと顔料の
混合比率は、珪酸アルミニウムの比率が90重量%を越
えると、着色剤自身の隠蔽力及び発色性が低下し、淡黄
色の塩化ビニル系樹脂独特の色が出やすくなり、20重
量%未満では長期成形加工における安定性の改良効果と
顔料分散効果とが共に低下するので、20〜90重量
%:80〜10重量%に限定される。好ましくは、30
〜70重量%:70〜30重量%である。
混合比率は、珪酸アルミニウムの比率が90重量%を越
えると、着色剤自身の隠蔽力及び発色性が低下し、淡黄
色の塩化ビニル系樹脂独特の色が出やすくなり、20重
量%未満では長期成形加工における安定性の改良効果と
顔料分散効果とが共に低下するので、20〜90重量
%:80〜10重量%に限定される。好ましくは、30
〜70重量%:70〜30重量%である。
【0022】上記着色剤の製造方法は、従来公知の方法
が採用され、例えば、マスターバッチタイプ、ドライブ
レンドタイプ、ペーストタイプ、潤性カラータイプ等の
製造方法が挙げられる。これらの中で、特に、着色剤の
分散性等の点からドライブレンドタイプの製造方法が好
ましい。この製造方法は、珪酸アルミニウム、顔料等を
ヘンシェルミキサー等で混合後、フレーク状又は粉末状
にする方法である。
が採用され、例えば、マスターバッチタイプ、ドライブ
レンドタイプ、ペーストタイプ、潤性カラータイプ等の
製造方法が挙げられる。これらの中で、特に、着色剤の
分散性等の点からドライブレンドタイプの製造方法が好
ましい。この製造方法は、珪酸アルミニウム、顔料等を
ヘンシェルミキサー等で混合後、フレーク状又は粉末状
にする方法である。
【0023】上記着色剤の添加量は、熱可塑性樹脂10
0重量部に対して、0.01重量部未満では所望の色が
発現しにくく、また、2重量部を越えると顔料が金型へ
付着したり、成形体の外観不良を引き起こしやすくなる
ので、0.01〜2重量部に限定される。価格、外観、
金型への付着性等の点から、好ましい範囲は0.1〜
0.6重量部である。
0重量部に対して、0.01重量部未満では所望の色が
発現しにくく、また、2重量部を越えると顔料が金型へ
付着したり、成形体の外観不良を引き起こしやすくなる
ので、0.01〜2重量部に限定される。価格、外観、
金型への付着性等の点から、好ましい範囲は0.1〜
0.6重量部である。
【0024】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に
応じて、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)、
アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(DOA)等の可塑
剤;熱安定剤;ポリエチレン系ワックス、エステル系ワ
ックス、ステアリン酸、モノグリセライド、モンタン酸
系ワックス、炭酸カルシウム等の滑剤;ガラス繊維、カ
ーボンファイバー等の充填剤の他、帯電防止剤、難燃
剤、加工助剤、紫外線吸収剤などが添加されてもよい。
応じて、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)、
アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(DOA)等の可塑
剤;熱安定剤;ポリエチレン系ワックス、エステル系ワ
ックス、ステアリン酸、モノグリセライド、モンタン酸
系ワックス、炭酸カルシウム等の滑剤;ガラス繊維、カ
ーボンファイバー等の充填剤の他、帯電防止剤、難燃
剤、加工助剤、紫外線吸収剤などが添加されてもよい。
【0025】上記熱可塑性樹脂組成物は、上記熱可塑性
樹脂、着色剤及び安定剤や滑剤等のその他の添加剤を、
通常の混合装置、例えば、ヘンシェルミキサー等で混合
することにより得られる。
樹脂、着色剤及び安定剤や滑剤等のその他の添加剤を、
通常の混合装置、例えば、ヘンシェルミキサー等で混合
することにより得られる。
【0026】本発明の押出成形体は、上記熱可塑性樹脂
組成物を、通常の押出成形機及び金型を用いて押出成形
することにより得られる。熱可塑性樹脂として塩化ビニ
ル系樹脂又は塩素化塩化ビニル系樹脂が用いられる場合
の成形温度は、190℃未満では、成形体の諸物性特に
耐衝撃性が低下し、220℃を超えると、成形体に分解
線が生じたり、長期成形性に劣る等の問題が発生するの
で、190〜220℃が好ましい。
組成物を、通常の押出成形機及び金型を用いて押出成形
することにより得られる。熱可塑性樹脂として塩化ビニ
ル系樹脂又は塩素化塩化ビニル系樹脂が用いられる場合
の成形温度は、190℃未満では、成形体の諸物性特に
耐衝撃性が低下し、220℃を超えると、成形体に分解
線が生じたり、長期成形性に劣る等の問題が発生するの
で、190〜220℃が好ましい。
【0027】また、成形に使用する金型は、棒状体、管
状体、雨樋のような異形断面体、板状体、シート、フイ
ルム等を成形できるものが、いずれも使用可能である。
状体、雨樋のような異形断面体、板状体、シート、フイ
ルム等を成形できるものが、いずれも使用可能である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。 〔着色剤の調製〕表1に示す配合量の各分散剤と顔料
(カーボンブラック10重量%と縮合アゾレッド90重
量%より成る)とをヘンシェルミキサーで、60℃にて
ドライブレンドし、粉末状着色剤A〜Hを得た。
る。 〔着色剤の調製〕表1に示す配合量の各分散剤と顔料
(カーボンブラック10重量%と縮合アゾレッド90重
量%より成る)とをヘンシェルミキサーで、60℃にて
ドライブレンドし、粉末状着色剤A〜Hを得た。
【0029】
【表1】
【0030】(実施例1〜6、比較例1〜5)表2に示
す平均重合度及び塩素含有量の塩素化塩化ビニル樹脂1
00重量部、有機錫メルカプト(三共有機合成社製「J
F−10B」)2重量部、ステアリン酸0.5重量部、
エステル系滑剤(理研ビタミン社製「SG−22」)1
重量部、酸化ポリエチレン系滑剤(三井石油化学社製
「Hiwax220MP」)1.5重量部、MBS改質
剤(呉羽化学社製「BTA−751」)8重量部ならび
に表2に示した配合量の着色剤を、ヘンシェルミキサー
で120℃にて混合した後、40℃まで冷却し塩素化塩
化ビニル樹脂組成物を得た。
す平均重合度及び塩素含有量の塩素化塩化ビニル樹脂1
00重量部、有機錫メルカプト(三共有機合成社製「J
F−10B」)2重量部、ステアリン酸0.5重量部、
エステル系滑剤(理研ビタミン社製「SG−22」)1
重量部、酸化ポリエチレン系滑剤(三井石油化学社製
「Hiwax220MP」)1.5重量部、MBS改質
剤(呉羽化学社製「BTA−751」)8重量部ならび
に表2に示した配合量の着色剤を、ヘンシェルミキサー
で120℃にて混合した後、40℃まで冷却し塩素化塩
化ビニル樹脂組成物を得た。
【0031】上記塩素化塩化ビニル樹脂組成物を、50
mm異方向二軸押出機を用いて押出成形し板状成形体を
得た。金型は、長期成形加工の安定性(プレートアウト
性)を促進評価できるように圧縮部と圧力開放部とを有
するスリットダイ(スリット間隔2mm、幅20mm)
を用いた。また、樹脂温度を210〜215℃に設定し
た。
mm異方向二軸押出機を用いて押出成形し板状成形体を
得た。金型は、長期成形加工の安定性(プレートアウト
性)を促進評価できるように圧縮部と圧力開放部とを有
するスリットダイ(スリット間隔2mm、幅20mm)
を用いた。また、樹脂温度を210〜215℃に設定し
た。
【0032】次いで、金型を口径20mm、厚さ3.0
mmの管状体を成形できるものに替え、上記と同条件で
管状体を成形した。
mmの管状体を成形できるものに替え、上記と同条件で
管状体を成形した。
【0033】上記実施例及び比較例において得られた板
状及び管状成形体につき、下記の評価を行い、その結果
を表2に示した。 (1)長期成形性(板状成形体による評価) 5時間連続押出成形加工後、すぐに金型を解体して、金
型表面の付着物を目視観察し、(イ)金型付着物が全く
ないものを○、(ロ)コーナー部等の付着し易い部分に
若干付着物が認められるものを△、(ハ)付着物量が多
いものを×、とそれぞれ判定した。
状及び管状成形体につき、下記の評価を行い、その結果
を表2に示した。 (1)長期成形性(板状成形体による評価) 5時間連続押出成形加工後、すぐに金型を解体して、金
型表面の付着物を目視観察し、(イ)金型付着物が全く
ないものを○、(ロ)コーナー部等の付着し易い部分に
若干付着物が認められるものを△、(ハ)付着物量が多
いものを×、とそれぞれ判定した。
【0034】(2)成形性(管状成形体による評価) 管状成形体の外面及び内面の外観を目視観察により、
(イ)内外面に光沢があり、かつ凹凸のないものを○、
(ロ)若干凹凸がある、光沢の低いもの又は若干淡黄色
の着色のあるものを△、(ハ)光沢が悪い、凹凸がある
もの又は黄色着色が大きいものを×、とそれぞれ判定し
た。
(イ)内外面に光沢があり、かつ凹凸のないものを○、
(ロ)若干凹凸がある、光沢の低いもの又は若干淡黄色
の着色のあるものを△、(ハ)光沢が悪い、凹凸がある
もの又は黄色着色が大きいものを×、とそれぞれ判定し
た。
【0035】(3)落錘衝撃性評価(管状成形体による
評価) JIS−7211に準拠し、試料を0℃で2時間状態調
節した後、錘の重量3Kgで試験した。
評価) JIS−7211に準拠し、試料を0℃で2時間状態調
節した後、錘の重量3Kgで試験した。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上述の
構成であり、通常の成形機による成形が可能であって、
長時間連続成形しても金型への付着物が少なく、長期の
成形加工において優れた安定性を示す。
構成であり、通常の成形機による成形が可能であって、
長時間連続成形しても金型への付着物が少なく、長期の
成形加工において優れた安定性を示す。
【0038】上記の熱可塑性樹脂が塩化ビニル系樹脂又
は塩素化塩化ビニル系樹脂の場合には、上記効果がより
一層発揮される。
は塩素化塩化ビニル系樹脂の場合には、上記効果がより
一層発揮される。
【0039】また、本発明の組成物が押出成形されてな
る押出成形体は、外観が良好で優れた物性を有する。
る押出成形体は、外観が良好で優れた物性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/00 C08L 101/00
Claims (3)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂100重量部及び着色剤0.
01〜2重量部よりなる熱可塑性樹脂組成物であって、
上記着色剤が、平均粒径0.1〜4μmの珪酸アルミニ
ウム20〜90重量%と顔料80〜10重量%とからな
ることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】熱可塑性樹脂が、塩化ビニル系樹脂又は塩
素含有量が56.8重量%を越えて71重量%未満の塩
素化塩化ビニル系樹脂である請求項1記載の熱可塑性樹
脂組成物。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂組成物
が押出成形されてなることを特徴とする押出成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22268796A JPH1060159A (ja) | 1996-08-23 | 1996-08-23 | 熱可塑性樹脂組成物及び押出成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22268796A JPH1060159A (ja) | 1996-08-23 | 1996-08-23 | 熱可塑性樹脂組成物及び押出成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1060159A true JPH1060159A (ja) | 1998-03-03 |
Family
ID=16786346
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22268796A Pending JPH1060159A (ja) | 1996-08-23 | 1996-08-23 | 熱可塑性樹脂組成物及び押出成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1060159A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021065946A1 (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | 積水化学工業株式会社 | 成形用樹脂組成物及び成形体 |
-
1996
- 1996-08-23 JP JP22268796A patent/JPH1060159A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021065946A1 (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | 積水化学工業株式会社 | 成形用樹脂組成物及び成形体 |
JPWO2021065946A1 (ja) * | 2019-09-30 | 2021-11-25 | 積水化学工業株式会社 | 成形用樹脂組成物及び成形体 |
JP2022125111A (ja) * | 2019-09-30 | 2022-08-26 | 積水化学工業株式会社 | 成形用樹脂組成物及び成形体 |
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