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JPH1058699A - インクカートリッジ - Google Patents

インクカートリッジ

Info

Publication number
JPH1058699A
JPH1058699A JP24119996A JP24119996A JPH1058699A JP H1058699 A JPH1058699 A JP H1058699A JP 24119996 A JP24119996 A JP 24119996A JP 24119996 A JP24119996 A JP 24119996A JP H1058699 A JPH1058699 A JP H1058699A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
chamber
air chamber
air
cartridge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24119996A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Kato
仁 加藤
Takeshi Yamashita
武 山下
Tomoko Yamamoto
智子 山元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP24119996A priority Critical patent/JPH1058699A/ja
Publication of JPH1058699A publication Critical patent/JPH1058699A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度や気圧が変化してインク収容室内におけ
る空気が膨張した場合にも、インクが通気口から外部に
漏れるということがなく、インクが有効に利用されるイ
ンクカートリッジを提供する。 【解決手段】 カートリッジ10に少なくともインク1
を収容させるインク収容室12と、このインク収容室か
ら供給されるインクを保持する保持部材13aが収容さ
れたインク保持室とが設けられると共に、保持部材に保
持されたインクをインク保持室から外部に供給するイン
ク供給口14と、カートリッジ内に空気を導入する通気
口15とが設けられたインクカートリッジにおいて、イ
ンク収容室及びインク保持室と隔壁11,16を介して
空気室17を設け、この空気室とインク保持室とを連通
させる連通穴16aを空気室の下端部に設けると共に、
この空気室の上端部に通気口15を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インクジェット
記録装置において記録ヘッドにインクを供給するのに使
用するインクカートリッジに係り、カートリッジに少な
くともインクを収容させたインク収容室と、このインク
収容室から供給されるインクを保持する保持部材が収容
されたインク保持室とが設けられると共に、保持部材に
保持されたインクをインク保持室から外部に供給するイ
ンク供給口と、空気をカートリッジ内に導入する通気口
とが設けられたインクカートリッジにおいて、温度や気
圧の変化によってインク収容室内における空気が膨張し
ても、インクが外部に漏れるということが少なく、また
インクが有効に利用されるインクカートリッジに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置において、記録
ヘッドからインクを吐出させて記録を行なうにあたって
は、一般に記録ヘッドにインクカートリッジからインク
を供給するようにしていた。
【0003】ここで、このようなインクカートリッジと
しては、従来より様々な種類のインクカートリッジが使
用されており、例えば、図1に示すように、合成樹脂等
で構成された箱体からなるカートリッジ10内に隔壁1
1を配し、この隔壁11によってカートリッジ10内を
インク1を収容させるインク収容室12と、インク1を
保持するスポンジ等の保持部材13aを収容させるイン
ク保持室13とに分離させ、上記の隔壁11にインク収
容室12とインク保持室13とを連通させる連通部11
aを設け、インク収容室12に収容されたインク1をこ
の連通部11aを通してインク保持室13に収容された
保持部材13aに供給すると共に、この保持部材13a
に保持されたインク1を記録ヘッド等に供給するインク
供給口14をインク保持室13の底部に設け、さらにこ
のインク保持室13にカートリッジ10内に空気を導く
通気口15を設けたものが利用されていた。
【0004】そして、上記のようなインクカートリッジ
においては、インク供給口14を通して保持部材13a
に保持されたインク1をインク保持室13から記録ヘッ
ド等に供給し、このように保持されたインク1が放出さ
れた保持部材13aに対して上記のインク収容室12か
ら連通部11aを通してインク1を供給する一方、上記
の通気口15を通して外部の空気をインク保持室13内
に導き、この空気をインク保持室13から上記の連通部
11aを通してインク収容室12内に導き、このインク
収容室12内における空気の圧力を一定化させて、イン
ク供給口14からインク1が安定して供給されるように
していた。
【0005】しかし、上記のインクカートリッジの場
合、本体にセットされた状態あるいはインク供給口14
が閉じられた状態で、温度が上昇したり、気圧が下降し
たりしてインク収容室12の上部に収容された空気が膨
張すると、この空気によってインク収容室12内に収容
されたインク1が押され、このインク1が連通部11a
を通してインク保持室13の保持部材13aに過剰に供
給され、このように過剰に供給されたインク1が上記の
通気口15を通して外部に漏れるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、カートリ
ッジに少なくともインクを収容させたインク収容室と、
このインク収容室から供給されるインクを保持する保持
部材が収容されたインク保持室とが設けられると共に、
保持部材に保持されたインクをインク保持室から外部に
供給するインク供給口と、空気をカートリッジ内に導入
する通気口とが設けられたインクカートリッジにおける
上記のような問題を解決することを課題とするものであ
る。
【0007】すなわち、この発明は、上記のようなイン
クカートリッジにおいて、温度や気圧が変化してインク
収容室内における空気が膨張した場合であっても、イン
クが通気口から外部に漏れたりするということがなく、
インクが有効に利用されるようにすることを課題とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明におけるインク
カートリッジにおいては、上記のような課題を解決する
ため、カートリッジに少なくともインクを収容させるイ
ンク収容室と、このインク収容室から供給されるインク
を保持する保持部材が収容されたインク保持室とが設け
られると共に、保持部材に保持されたインクをインク保
持室から外部に供給するインク供給口と、カートリッジ
内に空気を導入する通気口とが設けられたインクカート
リッジにおいて、上記のインク収容室及びインク保持室
と隔壁を介して空気室を設け、この空気室とインク保持
室とを連通させる連通穴を空気室の下端部に設けると共
に、この空気室の上端部に上記の通気口を設けるように
したのである。
【0009】そして、この発明におけるインクカートリ
ッジのように、隔壁によってインク収容室やインク保持
室と分離させるようにして空気室を設け、この空気室と
インク保持室とを連通させる連通穴を空気室の下端部に
設けると共に、通気口を空気室の上端部に設けると、温
度や気圧の変化等によりインク収容室内における空気が
膨張し、この空気によりインク収容室内に収容されたイ
ンクが押されて、インクがインク保持室に収容された保
持部材に過剰に供給されたとしても、この過剰に供給さ
れたインクがインク保持室と空気室とを連通する連通穴
の部分から空気室内に流れ込んで、過剰のインクがこの
空気室内に収容されるようになり、従来のように通気口
を通してインクが外部に漏れるということが抑制され
る。
【0010】また、このインクカートリッジにおいて
は、空気室とインク保持室とを連通させる連通穴を空気
室の下端部に設けているため、温度や気圧等が元に戻っ
た場合には、この空気室内に収容されたインクが上記の
連通穴を通してインク保持室に戻されるようになり、イ
ンクが有効に利用されるようになる。
【0011】また、この発明におけるインクカートリッ
ジにおいて、上記のように空気室を設けるにあたり、こ
の空気室の容積が小さすぎると、インク収容室内におけ
る空気の膨張によってこの空気室にインクが流れ込んだ
場合に、この空気室がインクで一杯になってインクが通
気口から外部に漏れるおそれがあるため、この空気室の
容積をある程度大きくする必要がある一方、この空気室
の容積を大きくしすぎると、インクカートリッジ内に収
容されるインクの量が少なくなるため、この空気室の大
きさを適度な大きさに設定することが好ましい。例え
ば、温度が0℃から30℃まで変化したような場合、イ
ンク収容室からインク保持室に過剰に供給されるインク
の量が約13%になるため、好ましくは、この空気室の
容積をインク収容室の容積の15%以上、より好ましく
は20%以上になるようにする。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例に係るインクカート
リッジを添付図面に基づいて説明すると共に、比較例を
挙げ、この実施例に係るインクカートリッジを使用した
場合にインクの漏れ等が抑制されると共に、インクが有
効に利用されることを明らかにする。
【0013】(実施例1)この実施例におけるインクカ
ートリッジにおいては、半透明のABS樹脂を用いて、
図2に示すように、縦20mm,横35mm,高さ20
mmの箱状になったカートリッジ10を成形し、このカ
ートリッジ10内に複数の連通部11aが設けられた隔
壁11を配して、カートリッジ10内を上下に半分に分
離させ、その上部側にインク1を収容するインク収容室
12を設けた。
【0014】一方、上記の隔壁11の下部側においては
隔壁16を垂直方向に設け、この隔壁16によってイン
ク1を保持する保持部材13aが収容されるインク保持
室13と、この保持部材13aが収容されていない空気
室17とに分離させ、この空気室17の容積が上記のイ
ンク収容室12の容積の20%になるようにすると共
に、この空気室17とインク保持室13とを分離させる
隔壁16の下端部にインク保持室13と空気室17とを
連通させる連通穴16aを設けた。なお、上記のインク
収容室12と空気室17との間における隔壁11の部分
には、連通部11aを設けないようにし、インク収容室
12に収容されたインク1が空気室17に流れ込まない
ようにした。
【0015】また、上記のインク保持室13の底部に保
持部材13aに保持されたインク1を記録ヘッド等に供
給するインク供給口14を設ける一方、空気室17の上
端部に空気をカートリッジ10内に導く通気口15を設
けるようにした。
【0016】そして、この実施例においては、上記の保
持部材13aに比重が0.052g/cc、空孔の平均
径が0.2mmのポリウレタンスポンジで構成され、上
記のインク保持室13の容積の1.5倍の体積になった
ものを用い、この保持部材13aをインク保持室13内
に圧縮させて充填させると共に、インク1に粘度が2c
p、表面張力が30dyn/cmの水性インクを用い、
このインク1を上記のインク収容室12に収容させると
共に、インク保持室13内に収容された保持部材13a
に含浸させた。
【0017】(実施例2)この実施例におけるインクカ
ートリッジにおいては、半透明のABS樹脂を用いて、
図3に示すように、縦20mm,横20mm,高さ35
mmの箱状になったカートリッジ10を成形し、このカ
ートリッジ10内において隔壁11を上下方向に設け、
この隔壁11によりカートリッジ10内を左右に半分に
分離させると共に、上記の隔壁11の下端部にインク収
容室12とインク保持室13とを連通させる連通部11
aを設けた。
【0018】そして、この隔壁11によって分離された
一方の部分(図では右側の部分)をインク1を収容させ
るインク収容室12にする一方、他方の部分(図では左
側の部分)においては、隔壁16を水平方向に設け、こ
の隔壁16の下部側の部分にインク1を保持する保持部
材13aを収容させてインク保持室13として用いる一
方、この隔壁16の上部側の部分を保持部材13aが収
容されていない空気室17として用いるようにし、この
空気室17の容積が上記のインク収容室12の容積の2
0%になるようにすると共に、この空気室17とインク
保持室13とを分離させる隔壁16にインク保持室13
と空気室17を連通させる連通穴16aを設けた。
【0019】また、上記のインク保持室13の底部に保
持部材13aに保持されたインク1を記録ヘッド等に供
給するインク供給口14を設ける一方、空気室17の上
面部に空気をカートリッジ10内に導く通気口15を設
けるようにした。
【0020】そして、この実施例においても、上記の実
施例1と同様に、保持部材13aに比重が0.052g
/cc、空孔の平均径が0.2mmのポリウレタンスポ
ンジで構成され、上記のインク保持室13の容積の1.
5倍の体積になったものを用い、この保持部材13aを
インク保持室13内に圧縮させて充填させると共に、イ
ンク1に粘度が2cp、表面張力が30dyn/cmの
水性インクを用い、このインク1を上記のインク収容室
12に収容させると共に、インク保持室13内に収容さ
れた保持部材13aに含浸させた。
【0021】(実施例3)この実施例においては、半透
明のABS樹脂を用いて、図4に示すように、実施例1
と同じ大きさになったカートリッジ10を成形し、この
カートリッジ10内にインク収容室12やインク保持室
13と空気室17とを分離させる隔壁16を上下方向に
設けると共に、この隔壁16の下端部に空気室17とイ
ンク保持室13とを連通させる連通穴16aを設け、ま
たこの隔壁16によって分離された空気室17の上端部
に通気口15を設けるようにした。
【0022】また、上記の隔壁16によって空気室17
と分離された部分においては、複数の連通部11aが設
けられた隔壁11を水平方向に設け、この隔壁11の上
部側にインク1を収容させるインク収容室12を設ける
一方、この隔壁11の下部側にインク保持部材13aを
収容させるインク保持室13を設け、このインク収容室
12とインク保持室13とを同容積にすると共に、上記
の空気室17の容積をインク収容室12の容積の20%
になるようにした。
【0023】そして、この実施例においても、上記の実
施例1と同様に、保持部材13aに比重が0.052g
/cc、空孔の平均径が0.2mmのポリウレタンスポ
ンジで構成され、上記のインク保持室13の容積の1.
5倍の体積になったものを用い、この保持部材13aを
インク保持室13内に圧縮させて充填させると共に、イ
ンク1に粘度が2cp、表面張力が30dyn/cmの
水性インクを用い、このインク1を上記のインク収容室
12に収容させると共に、インク保持室13内に収容さ
れた保持部材13aに含浸させた。
【0024】(実施例4)この実施例におけるインクカ
ートリッジにおいては、図5に示すように、空気室17
の容積を上記実施例1の場合より小さくし、この空気室
17の容積をインク収容室12の容積の10%にし、そ
れ以外については、上記実施例1の場合と同様にした。
【0025】(比較例1)この比較例におけるインクカ
ートリッジにおいては、上記実施例1のインクカートリ
ッジと同じ大きさになったカートリッジ10を成形し、
前記の図1に示したように、カートリッジ10に空気室
17を設けないようにし、それ以外については、実施例
1の場合と同様にした。
【0026】(比較例2)この比較例におけるインクカ
ートリッジにおいては、図6に示すように、実施例1に
おけるインクカートリッジにおいて、空気室17に通気
口15を設けるにあたり、この通気口15を空気室17
の高さの中央部分に設けるようにし、それ以外について
は、実施例1の場合と同様にした。
【0027】(比較例3)この比較例のインクカートリ
ッジにおいては、図7に示すように、実施例1のインク
カートリッジにおいて、空気室17とインク保持室13
とを分離させる隔壁16に上記の連通穴16aを設ける
にあたり、この連通穴16aを空気室17の高さの中央
部分に設けるようにし、それ以外については、実施例1
の場合と同様にした。
【0028】(比較例4)この比較例におけるインクカ
ートリッジにおいては、図8に示すように、実施例1に
おけるインクカートリッジにおいて、空気室17とイン
ク保持室13とを分離させる隔壁16に上記の連通穴1
6aを設けるにあたり、この連通穴16aを空気室17
の上端部の位置に設け、また通気口15を空気室17の
下端部の位置に設けるようにし、それ以外については、
実施例1の場合と同様にした。
【0029】(比較例5)この比較例におけるインクカ
ートリッジにおいては、図9に示すように、実施例1の
インクカートリッジにおいて、空気室17とインク保持
室13とを分離させる隔壁16を設けるかわりに、空気
室17内にインク保持室13に向かうリブ20を設け、
このリブ20により保持部材13aを保持させて、イン
ク保持室13と空気室17とを分離させ、上記のリブ2
0を除いた部分における空気室17の容積がインク収容
室12の容積の20%になるようにし、それ以外につい
ては、実施例1の場合と同様にした。なお、この比較例
のインクカートリッジにおいては、上記のようにリブ2
0を除いた部分における空気室17の容積がインク収容
室12の容積の20%になるようにしたため、インク保
持室13の容積が実施例1の場合に比べて小さくなっ
た。
【0030】(比較例6)この比較例におけるインクカ
ートリッジにおいては、図10に示すように、実施例2
のインクカートリッジにおいて、空気室17に設ける通
気口15の位置を変更させ、通気口15を空気室17の
下端部に設けるようにし、それ以外については、実施例
2の場合と同様にした。
【0031】次に、上記のようにして作製した実施例1
〜4及び比較例1〜6の各インクカートリッジにおい
て、各カートリッジ10の体積に対して充填されるイン
クの割合(インク充填率)を求めると共に、インク供給
口14を閉じた状態で温度が0℃から10℃に上昇した
場合、また温度が0℃から30℃に上昇した場合におい
て、前記の通気口15からインク1が漏れる状態を調
べ、さらに温度が30℃から0℃に下降した場合におい
て、空気室17に流出したインク1がインク保持室13
に戻る状態を調べ、これらの結果を下記の表1に合わせ
て示した。
【0032】ここで、通気口15からのインク1の漏れ
については、外部に全く漏れなかった場合を○、3滴以
下の漏れの場合を△、3〜10滴程度の漏れの場合を
×、10滴以上の漏れの場合を××で示した。また、空
気室17からインク保持室13へのインク1の戻りにつ
いては、空気室17内におけるインク1がほぼ100%
戻った場合を○、80%程度戻った場合を△、50%程
度戻った場合を×、10%程度戻った場合を××で示し
た。
【0033】
【表1】
【0034】この結果から明らかなように、隔壁16に
よりインク収容室12やインク保持室13と分離するよ
うに空気室17を設け、この空気室17とインク保持室
13とを連通させる連通穴16aを空気室17の下端部
に設けると共に、この空気室17の上端部に通気口15
を設けるようにした各実施例のインクカートリッジにお
いては、十分なインクの量が充填されると共に、温度の
変化によるインク1の漏れが抑制されると共に、温度が
元に戻った場合におけるインクの戻りも良くなってい
た。
【0035】ここで、空気室17の容積をインク収容室
12の容積の10%の大きさにした実施例4のインクカ
ートリッジにおいては、インク充填率が多くなったが、
温度の変化が大きい場合にはこの空気室17の容積が少
ないため、若干インク1が外部に漏れた。このため、空
気室17の容積をインク収容室12の容積の20%程度
にすることが好ましかった。
【0036】一方、比較例1のインクカートリッジのよ
うに空気室17を設けなかった場合には、温度の変化に
よるインク1の漏れが非常に多くなり、また比較例2,
4,6のインクカートリッジのように空気室17に通気
口15を設けるにあたり、通気口15を空気室17の上
端部以外の部分に設けた場合には、インク1の漏れが発
生しやすくなり、また比較例3,4のインクカートリッ
ジのように空気室17とインク保持室13とを連通させ
る連通穴16aを空気室17の下端部以外の部分に設け
た場合には、温度が元に戻った場合におけるインク1の
戻りが悪くなった。
【0037】また、インク保持室13と空気室17とを
分離させるにあたって、比較例5のインクカートリッジ
のように隔壁16を設けずに、空気室17内にリブ20
を設け、このリブ20によって保持部材13aを保持さ
せるようにした場合、空気室17における容積がこのリ
ブ20の分だけ減少し、空気室17の容積を実施例1と
同様にインク収容室12の容積の20%にした場合に
は、インク保持室13の容積が減少して、インク充填率
が悪くなった。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
インクカートリッジにおいては、隔壁によりインク収容
室やインク保持室と分離するように空気室を設け、この
空気室とインク保持室とを連通させる連通穴を空気室の
下端部に設けると共に、通気口を空気室の上端部に設け
るようにしたため、温度や気圧の変化等によりインク収
容室内における空気が膨張し、この空気によってインク
収容室内に収容されたインクが押され、インクが保持部
材に過剰に供給されたとしても、この過剰に供給された
インクがインク保持室と空気室とを連通する連通穴の部
分から空気室内に流れて、過剰のインクが空気室内に収
容されるようになり、従来のようにインクが通気口を通
して外部に漏れるということが少なくなった。
【0039】また、このインクカートリッジにおいて
は、空気室とインク保持室とを連通させる連通穴を空気
室の下端部に設けているため、圧力や温度が元に戻った
場合には、この空気室内に収容されたインクが上記の連
通穴を通してインク保持室に戻されるようになり、イン
クが有効に利用されるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例1のインクカートリッジの状態を示した
概略説明図である。
【図2】この発明の実施例1におけるインクカートリッ
ジの状態を示した概略説明図である。
【図3】この発明の実施例2におけるインクカートリッ
ジの状態を示した概略説明図である。
【図4】この発明の実施例3におけるインクカートリッ
ジの状態を示した概略説明図である。
【図5】この発明の実施例4におけるインクカートリッ
ジの状態を示した概略説明図である。
【図6】比較例2のインクカートリッジの状態を示した
概略説明図である。
【図7】比較例3のインクカートリッジの状態を示した
概略説明図である。
【図8】比較例4のインクカートリッジの状態を示した
概略説明図である。
【図9】比較例5のインクカートリッジの状態を示した
概略説明図である。
【図10】比較例6のインクカートリッジの状態を示し
た概略説明図である。
【符号の説明】
1 インク 10 カートリッジ 11 隔壁 12 インク収容室 13 インク保持室 13a 保持部材 14 インク供給口 15 通気口 16 隔壁 16a連通穴 17 空気室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カートリッジに少なくともインクを収容
    させるインク収容室と、このインク収容室から供給され
    るインクを保持する保持部材が収容されたインク保持室
    とが設けられると共に、保持部材に保持されたインクを
    インク保持室から外部に供給するインク供給口と、カー
    トリッジ内に空気を導入する通気口とが設けられたイン
    クカートリッジにおいて、上記のインク収容室及びイン
    ク保持室と隔壁を介して空気室を設け、この空気室とイ
    ンク保持室とを連通させる連通穴を空気室の下端部に設
    けると共に、この空気室の上端部に上記の通気口を設け
    たことを特徴とするインクカートリッジ。
JP24119996A 1996-08-23 1996-08-23 インクカートリッジ Pending JPH1058699A (ja)

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JP24119996A JPH1058699A (ja) 1996-08-23 1996-08-23 インクカートリッジ

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JP24119996A JPH1058699A (ja) 1996-08-23 1996-08-23 インクカートリッジ

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ID=17070688

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JP24119996A Pending JPH1058699A (ja) 1996-08-23 1996-08-23 インクカートリッジ

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Cited By (5)

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