JPH1053951A - 布張枠より大きい柄の刺繍加工方法 - Google Patents
布張枠より大きい柄の刺繍加工方法Info
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- JPH1053951A JPH1053951A JP22040896A JP22040896A JPH1053951A JP H1053951 A JPH1053951 A JP H1053951A JP 22040896 A JP22040896 A JP 22040896A JP 22040896 A JP22040896 A JP 22040896A JP H1053951 A JPH1053951 A JP H1053951A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 手動操作をうまく利用することで、標準構造
の汎用刺繍ミシンを構造変更することなく使用し、布張
枠より大きい柄の刺繍加工を行う。 【解決手段】 標準構造の刺繍ミシンを使用し、原反R
の一部R1を布張枠4に手動で挟着展張する。運転棒の
手動操作で起動した枠駆動装置及び縫製装置により、R
1に前記柄の刺繍加工を開始させる。前記柄の刺繍縫目
Sが進行したとき、針がR1に刺さった状態で枠駆動装
置及び縫製装置が一旦停止する。布張枠4によるR1の
挟着展張を手動で解く。再び運転棒の手動操作で臨時起
動した枠駆動装置により、布張枠4のみを反布送り方向
に戻す。布張枠4に原反Rの次の一部R2を手動で挟着
展張する。三たび運転棒の手動操作で再起動した枠駆動
装置及び縫製装置によりR2に前記柄の刺繍加工を続行
する。
の汎用刺繍ミシンを構造変更することなく使用し、布張
枠より大きい柄の刺繍加工を行う。 【解決手段】 標準構造の刺繍ミシンを使用し、原反R
の一部R1を布張枠4に手動で挟着展張する。運転棒の
手動操作で起動した枠駆動装置及び縫製装置により、R
1に前記柄の刺繍加工を開始させる。前記柄の刺繍縫目
Sが進行したとき、針がR1に刺さった状態で枠駆動装
置及び縫製装置が一旦停止する。布張枠4によるR1の
挟着展張を手動で解く。再び運転棒の手動操作で臨時起
動した枠駆動装置により、布張枠4のみを反布送り方向
に戻す。布張枠4に原反Rの次の一部R2を手動で挟着
展張する。三たび運転棒の手動操作で再起動した枠駆動
装置及び縫製装置によりR2に前記柄の刺繍加工を続行
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布張枠の内側寸法
より大きい柄を加工布に刺繍加工する方法に関するもの
である。
より大きい柄を加工布に刺繍加工する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
原反に対する刺繍加工は、特開昭57−49851号公
報に示されているような特別構造の原反専用刺繍ミシン
で行っていた。この原反専用刺繍ミシンは、エアシリン
ダで押圧部材を駆動し、該押圧部材と波形部材との間に
原反を次々と部位を変えながら挟着するようになってお
り、エアシリンダの作動は制御装置によって自動制御さ
れる。また、ミシンの起動、停止及び再起動も、制御装
置による自動運転で行なっている。このような複雑な構
成を含む特別構造の専用機を用意するのは、コスト的に
も設置スペース上も負担が大きいという問題があった。
原反に対する刺繍加工は、特開昭57−49851号公
報に示されているような特別構造の原反専用刺繍ミシン
で行っていた。この原反専用刺繍ミシンは、エアシリン
ダで押圧部材を駆動し、該押圧部材と波形部材との間に
原反を次々と部位を変えながら挟着するようになってお
り、エアシリンダの作動は制御装置によって自動制御さ
れる。また、ミシンの起動、停止及び再起動も、制御装
置による自動運転で行なっている。このような複雑な構
成を含む特別構造の専用機を用意するのは、コスト的に
も設置スペース上も負担が大きいという問題があった。
【0003】そこで、標準構造の汎用刺繍ミシンで原反
に対する刺繍加工を行えるようにすることが求められて
いるが、そのためには、汎用刺繍ミシンをある程度構造
変更する必要があった。
に対する刺繍加工を行えるようにすることが求められて
いるが、そのためには、汎用刺繍ミシンをある程度構造
変更する必要があった。
【0004】そこで、本発明の目的は、手動操作をうま
く利用することで、標準構造の汎用刺繍ミシンを構造変
更することなく使用でき、制御装置のわずかな設定変更
をするだけで、原反や大型の加工布に対する刺繍加工の
ように、布張枠より大きい柄の刺繍加工を行うことがで
きる新規な方法を提供することにある。
く利用することで、標準構造の汎用刺繍ミシンを構造変
更することなく使用でき、制御装置のわずかな設定変更
をするだけで、原反や大型の加工布に対する刺繍加工の
ように、布張枠より大きい柄の刺繍加工を行うことがで
きる新規な方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、加工布を挟着展張する布張枠と、布張枠
を前後左右に駆動する枠駆動装置と、定位置に設けられ
た縫製装置と、布張枠より下方に設けられて枠駆動装置
及び縫製装置を起動させるための運転棒とを備えた標準
構造の刺繍ミシンを使用し、布張枠の内側寸法より大き
い柄を加工布に刺繍加工する方法であって、次の(A)
乃至(G)の工程を含むことを特徴とする。 (A)前記布張枠に加工布の一部を手動で挟着展張し、
(B)前記運転棒を手動操作することで起動した枠駆動
装置により布張枠及び加工布を布送り方向へ移動させな
がら、同じく起動した縫製装置により加工布の一部のう
ちの布張枠の一方縁付近から前記柄の刺繍加工を開始さ
せ、(C)前記柄の刺繍加工が加工布の一部のうちの布
張枠の他方縁付近まで進行したときに、縫製装置の針が
加工布に刺さった状態で枠駆動装置及び縫製装置を一旦
停止させて、前記柄の刺繍加工を中断させ、(D)前記
布張枠による加工布の一部の挟着展張を手動で解き、
(E)前記運転棒を手動操作することで臨時起動した枠
駆動装置により布張枠のみを反布送り方向に所定移動量
だけ戻し、(F)前記布張枠に加工布の次の一部を手動
で挟着展張し、(G)前記運転棒を手動操作することで
再起動した枠駆動装置により布張枠及び加工布を布送り
方向へ移動させながら、同じく再起動した縫製装置によ
り加工布の次の一部に前記柄の刺繍加工を続行する。
に、本発明は、加工布を挟着展張する布張枠と、布張枠
を前後左右に駆動する枠駆動装置と、定位置に設けられ
た縫製装置と、布張枠より下方に設けられて枠駆動装置
及び縫製装置を起動させるための運転棒とを備えた標準
構造の刺繍ミシンを使用し、布張枠の内側寸法より大き
い柄を加工布に刺繍加工する方法であって、次の(A)
乃至(G)の工程を含むことを特徴とする。 (A)前記布張枠に加工布の一部を手動で挟着展張し、
(B)前記運転棒を手動操作することで起動した枠駆動
装置により布張枠及び加工布を布送り方向へ移動させな
がら、同じく起動した縫製装置により加工布の一部のう
ちの布張枠の一方縁付近から前記柄の刺繍加工を開始さ
せ、(C)前記柄の刺繍加工が加工布の一部のうちの布
張枠の他方縁付近まで進行したときに、縫製装置の針が
加工布に刺さった状態で枠駆動装置及び縫製装置を一旦
停止させて、前記柄の刺繍加工を中断させ、(D)前記
布張枠による加工布の一部の挟着展張を手動で解き、
(E)前記運転棒を手動操作することで臨時起動した枠
駆動装置により布張枠のみを反布送り方向に所定移動量
だけ戻し、(F)前記布張枠に加工布の次の一部を手動
で挟着展張し、(G)前記運転棒を手動操作することで
再起動した枠駆動装置により布張枠及び加工布を布送り
方向へ移動させながら、同じく再起動した縫製装置によ
り加工布の次の一部に前記柄の刺繍加工を続行する。
【0006】前記(C)の工程では、縫製装置の針が加
工布に刺さっただけでなく、縫製装置の布押えが加工布
を押え付けた状態で、枠駆動装置及び縫製装置を一旦停
止させることもできる。こうすることにより、後に続く
(D)(E)の工程中に、加工布をずれないようにしっ
かり固定することができ、加工布のうちの針が刺さった
部位の周囲が傷まないようにできる。
工布に刺さっただけでなく、縫製装置の布押えが加工布
を押え付けた状態で、枠駆動装置及び縫製装置を一旦停
止させることもできる。こうすることにより、後に続く
(D)(E)の工程中に、加工布をずれないようにしっ
かり固定することができ、加工布のうちの針が刺さった
部位の周囲が傷まないようにできる。
【0007】前記(C)乃至(G)の工程は、前記柄の
刺繍加工が終了するまで、必要に応じて1回又は2回以
上繰り返して行うことができる。
刺繍加工が終了するまで、必要に応じて1回又は2回以
上繰り返して行うことができる。
【0008】前記枠駆動装置は柄データに基づいて制御
され、前記柄データは、前記柄の刺繍加工を開始させる
ためのスタートコードと、前記柄の刺繍加工を終了させ
るためのエンドコードとに加え、布張枠の他方縁付近で
前記柄の刺繍加工を中断させるためのサブエンドコード
を含み、前記サブエンドデータが読み出されたときに、
前記(C)の工程で枠駆動装置及び縫製装置が一旦停止
するように構成できる。
され、前記柄データは、前記柄の刺繍加工を開始させる
ためのスタートコードと、前記柄の刺繍加工を終了させ
るためのエンドコードとに加え、布張枠の他方縁付近で
前記柄の刺繍加工を中断させるためのサブエンドコード
を含み、前記サブエンドデータが読み出されたときに、
前記(C)の工程で枠駆動装置及び縫製装置が一旦停止
するように構成できる。
【0009】なお、本発明において「加工布」とは、繊
維製の布に限定されるものではなく、天然・合成皮革及
び樹脂シートをも含む広い概念である。
維製の布に限定されるものではなく、天然・合成皮革及
び樹脂シートをも含む広い概念である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を原反に対する刺繍
加工方法として具体化した実施形態について、図面を参
照して説明する。
加工方法として具体化した実施形態について、図面を参
照して説明する。
【0011】図1及び図2は、同刺繍加工方法に使用す
る標準構造の汎用刺繍ミシン1を示している。汎用刺繍
ミシン1の機枠2にはテーブル3が水平に取り付けら
れ、テーブル3の直上には平面長方形の布張枠4が配さ
れている。布張枠4は、図3〜図7に示すように、内縁
の受け枠5と、受け枠5に手動で嵌合させる押え枠6と
を備え、受け枠5と押え枠6とで加工布としての原反R
を挟着展張できるようになっている。本例では説明の便
宜上、布張枠4の前縁を一方縁4aと表わし、後縁を他
方縁4bと表わす。なお、布張枠4には加工布を挟着展
張した小型の刺繍枠(図示略)を4つ取り付けることも
できるようになっている。
る標準構造の汎用刺繍ミシン1を示している。汎用刺繍
ミシン1の機枠2にはテーブル3が水平に取り付けら
れ、テーブル3の直上には平面長方形の布張枠4が配さ
れている。布張枠4は、図3〜図7に示すように、内縁
の受け枠5と、受け枠5に手動で嵌合させる押え枠6と
を備え、受け枠5と押え枠6とで加工布としての原反R
を挟着展張できるようになっている。本例では説明の便
宜上、布張枠4の前縁を一方縁4aと表わし、後縁を他
方縁4bと表わす。なお、布張枠4には加工布を挟着展
張した小型の刺繍枠(図示略)を4つ取り付けることも
できるようになっている。
【0012】布張枠4は枠駆動装置により前後左右に駆
動される。枠駆動装置は、テーブル3に貫設されたスリ
ット8と、スリット8を貫通して布張枠4を移動可能に
支持する伝達部材9と、伝達部材9を介して布張枠4を
前後左右に駆動する駆動機構(図示略)とを備えてい
る。
動される。枠駆動装置は、テーブル3に貫設されたスリ
ット8と、スリット8を貫通して布張枠4を移動可能に
支持する伝達部材9と、伝達部材9を介して布張枠4を
前後左右に駆動する駆動機構(図示略)とを備えてい
る。
【0013】テーブル3の上方にはブリッジ10が水平
に架設され、ブリッジ10の前側の定位置には4つの刺
繍ヘッド11が間隔をおいて配設されている。各刺繍ヘ
ッド11は色の異なる上糸(図示略)が通された複数本
の針12を備え、色換機構(図示略)によって一本の針
が選択使用される。また、各刺繍ヘッド11の下方に対
応したテーブル3の定位置には4つのベッド13が間隔
をおいて配設され、各ベッド13には下糸を供給する釜
(図示略)が内蔵されている。そして、刺繍ヘッド11
とベッド13とで縫製装置が構成されている。
に架設され、ブリッジ10の前側の定位置には4つの刺
繍ヘッド11が間隔をおいて配設されている。各刺繍ヘ
ッド11は色の異なる上糸(図示略)が通された複数本
の針12を備え、色換機構(図示略)によって一本の針
が選択使用される。また、各刺繍ヘッド11の下方に対
応したテーブル3の定位置には4つのベッド13が間隔
をおいて配設され、各ベッド13には下糸を供給する釜
(図示略)が内蔵されている。そして、刺繍ヘッド11
とベッド13とで縫製装置が構成されている。
【0014】テーブル3の右端付近の上部には、柄デー
タを入力・修正・保存したり、柄データに基づいて前記
枠駆動装置及び縫製装置を制御したりするための制御装
置15が設けられている。ここで、布張枠4の内側寸法
より大きい柄として、図7に示すような略W字状の柄の
刺繍縫目Sを例示できる。同柄の柄データについては、
該柄の刺繍加工を開始させるためのスタートコードと、
柄の刺繍加工を終了させるためのエンドコードとに加
え、布張枠4の他方縁4b付近で該柄の刺繍加工を中断
させるためのサブエンドコードを含んでいる。
タを入力・修正・保存したり、柄データに基づいて前記
枠駆動装置及び縫製装置を制御したりするための制御装
置15が設けられている。ここで、布張枠4の内側寸法
より大きい柄として、図7に示すような略W字状の柄の
刺繍縫目Sを例示できる。同柄の柄データについては、
該柄の刺繍加工を開始させるためのスタートコードと、
柄の刺繍加工を終了させるためのエンドコードとに加
え、布張枠4の他方縁4b付近で該柄の刺繍加工を中断
させるためのサブエンドコードを含んでいる。
【0015】テーブル3の直下には、制御装置15に指
示して前記枠駆動装置及び縫製装置11,13を起動さ
せるための運転棒16が左右方向にスライド可能に設け
られている。本例では左方へのスライドが”起動”の指
示となり、右方へのスライドが”停止”の指示となる。
運転棒16の長さはテーブル3の略全長にわたるため、
作業者はテーブル3の左右方向のどの位置にいても手動
操作できる。
示して前記枠駆動装置及び縫製装置11,13を起動さ
せるための運転棒16が左右方向にスライド可能に設け
られている。本例では左方へのスライドが”起動”の指
示となり、右方へのスライドが”停止”の指示となる。
運転棒16の長さはテーブル3の略全長にわたるため、
作業者はテーブル3の左右方向のどの位置にいても手動
操作できる。
【0016】以上のように構成された標準構造の汎用刺
繍ミシン1を使用して、布張枠4の内側寸法より大きい
柄(ここでは図7に示す略W字状の柄)を原反Rに刺繍
加工するには、次の(A)乃至(G)の工程による。
繍ミシン1を使用して、布張枠4の内側寸法より大きい
柄(ここでは図7に示す略W字状の柄)を原反Rに刺繍
加工するには、次の(A)乃至(G)の工程による。
【0017】(A)図3(a)及び図4に示すように、
汎用刺繍ミシン1の後方に回転可能に支持したロール状
の原反Rを、テーブル3の上方へ引き出して布張枠4の
受け枠5の上に被せ、押え枠6を手動で押し下げ、原反
Rを介して受け枠5に嵌合させ、受け枠5と押え枠6と
で原反Rの一部R1を挟着し布張枠4内に展張する。
汎用刺繍ミシン1の後方に回転可能に支持したロール状
の原反Rを、テーブル3の上方へ引き出して布張枠4の
受け枠5の上に被せ、押え枠6を手動で押し下げ、原反
Rを介して受け枠5に嵌合させ、受け枠5と押え枠6と
で原反Rの一部R1を挟着し布張枠4内に展張する。
【0018】(B)運転棒16を手動操作することで起
動した枠駆動装置により、布張枠4及び原反Rを細かく
前後左右に駆動するとともに布送り方向(本例では前向
き方向)へ徐々に移動させながら、同じく起動した定位
置の縫製装置11,13により、原反Rの一部R1のう
ちの布張枠4の一方縁4a付近から、前記略W字状の柄
の刺繍加工を開始させる。図3(a)の◎印は、針12
の位置を示すとともに、前記柄データのスタートコード
に基づく刺繍加工の開始位置を示している。
動した枠駆動装置により、布張枠4及び原反Rを細かく
前後左右に駆動するとともに布送り方向(本例では前向
き方向)へ徐々に移動させながら、同じく起動した定位
置の縫製装置11,13により、原反Rの一部R1のう
ちの布張枠4の一方縁4a付近から、前記略W字状の柄
の刺繍加工を開始させる。図3(a)の◎印は、針12
の位置を示すとともに、前記柄データのスタートコード
に基づく刺繍加工の開始位置を示している。
【0019】(C)図3(b)及び図5に示すように、
前記柄の刺繍縫目Sの刺繍加工が、原反Rの一部R1の
うちの布張枠4の他方縁4b付近まで進行して、制御装
置15において前記柄データのサブエンドデータが読み
出されたときには、針12が下降して原反Rの一部R1
に刺さり、さらに刺繍ヘッド11の布押え14が下降し
て針12の周囲の一部R1を押え付けた状態で、枠駆動
装置及び縫製装置が一旦停止し、前記柄の刺繍加工が中
断する。
前記柄の刺繍縫目Sの刺繍加工が、原反Rの一部R1の
うちの布張枠4の他方縁4b付近まで進行して、制御装
置15において前記柄データのサブエンドデータが読み
出されたときには、針12が下降して原反Rの一部R1
に刺さり、さらに刺繍ヘッド11の布押え14が下降し
て針12の周囲の一部R1を押え付けた状態で、枠駆動
装置及び縫製装置が一旦停止し、前記柄の刺繍加工が中
断する。
【0020】(D)図5に矢印で示すように、押え枠6
を受け枠5から手動で外して、布張枠4による原反Rの
一部R1の挟着展張を解く。
を受け枠5から手動で外して、布張枠4による原反Rの
一部R1の挟着展張を解く。
【0021】(E)図3(c)及び図6に示すように、
再び運転棒16を手動操作することで制御装置15を介
して臨時起動した枠駆動装置により、布張枠4のみを反
布送り方向(本例では後向き方向)に所定移動量だけ戻
す。この所定移動量は必要に応じて適宜決定でき、本例
では布張枠4のみを図3(a)及び図4の開始位置と同
じ位置にまで戻しているが、制御装置15に任意に設定
できる移動量だけ戻すこともできる。例えば、柄が布張
枠4の内側寸法より100mm程度大きい場合に、布張
枠4の移動量を200mm前後とする等である。
再び運転棒16を手動操作することで制御装置15を介
して臨時起動した枠駆動装置により、布張枠4のみを反
布送り方向(本例では後向き方向)に所定移動量だけ戻
す。この所定移動量は必要に応じて適宜決定でき、本例
では布張枠4のみを図3(a)及び図4の開始位置と同
じ位置にまで戻しているが、制御装置15に任意に設定
できる移動量だけ戻すこともできる。例えば、柄が布張
枠4の内側寸法より100mm程度大きい場合に、布張
枠4の移動量を200mm前後とする等である。
【0022】(F)図6に矢印で示すように、押え枠6
を受け枠5に手動で嵌合させて、布張枠4に原反Rの次
の一部R2を挟着展張する。
を受け枠5に手動で嵌合させて、布張枠4に原反Rの次
の一部R2を挟着展張する。
【0023】(G)図3(d)及び図7に示すように、
三たび運転棒16を手動操作することで制御装置15を
介して再起動した枠駆動装置により、布張枠4及び原反
Rを布送り方向へ移動させながら、同じく再起動した縫
製装置11,13により原反Rの次の一部R2に前記柄
の刺繍縫目Sの刺繍加工を続行する。本例では、この工
程で、前記柄データのエンドコードに基づいて、略W字
状の柄の刺繍縫目Sの刺繍加工が終了する。
三たび運転棒16を手動操作することで制御装置15を
介して再起動した枠駆動装置により、布張枠4及び原反
Rを布送り方向へ移動させながら、同じく再起動した縫
製装置11,13により原反Rの次の一部R2に前記柄
の刺繍縫目Sの刺繍加工を続行する。本例では、この工
程で、前記柄データのエンドコードに基づいて、略W字
状の柄の刺繍縫目Sの刺繍加工が終了する。
【0024】なお、前記柄が布張枠4の内側寸法より2
倍以上に大きい場合には、前記(C)乃至(G)の工程
を、その柄の刺繍加工が終了するまで2回以上繰り返し
て行う。
倍以上に大きい場合には、前記(C)乃至(G)の工程
を、その柄の刺繍加工が終了するまで2回以上繰り返し
て行う。
【0025】また、原反刺繍は通常、多数の刺繍縫目S
を次々と連続的に又は断続的に刺繍加工するから、前記
(C)から(G)までの工程は、原反Rの終端に至るま
で繰り返して行うことになる。
を次々と連続的に又は断続的に刺繍加工するから、前記
(C)から(G)までの工程は、原反Rの終端に至るま
で繰り返して行うことになる。
【0026】以上の通り、本実施形態の刺繍方法では、
(A)(D)(F)の工程における布張枠4への原反R
の挟着展張及びその解除をすべて手動で行う。また、
(B)の工程における枠駆動装置及び縫製装置11,1
3の起動のみならず、(E)の工程における枠駆動装置
の臨時起動も、(G)の工程における枠駆動装置及び縫
製装置11,13の再起動も、標準構造の汎用刺繍ミシ
ン1の多くに設けられている運転棒16を手動操作する
ことで行う。このため、標準構造の汎用刺繍ミシン1を
構造変更することなく使用できる。
(A)(D)(F)の工程における布張枠4への原反R
の挟着展張及びその解除をすべて手動で行う。また、
(B)の工程における枠駆動装置及び縫製装置11,1
3の起動のみならず、(E)の工程における枠駆動装置
の臨時起動も、(G)の工程における枠駆動装置及び縫
製装置11,13の再起動も、標準構造の汎用刺繍ミシ
ン1の多くに設けられている運転棒16を手動操作する
ことで行う。このため、標準構造の汎用刺繍ミシン1を
構造変更することなく使用できる。
【0027】そして本実施形態の刺繍方法によれば、前
記運転棒16の手動操作やサブエンドコードに基づく枠
駆動装置及び縫製装置11,13の制御アルゴリズムを
制御装置15においてわずかに設定変更するだけで、布
張枠4より大きい柄の刺繍加工を行うことができる。
記運転棒16の手動操作やサブエンドコードに基づく枠
駆動装置及び縫製装置11,13の制御アルゴリズムを
制御装置15においてわずかに設定変更するだけで、布
張枠4より大きい柄の刺繍加工を行うことができる。
【0028】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸
脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)加工布は、原反に限定されず、布張枠4より大型
のどのような加工布にも適用できる。 (2)前記(C)の工程で枠駆動装置及び縫製装置が一
旦停止したときや、前記(E)の工程で布張枠が反布送
り方向に戻ったとき等に、その旨を制御装置15の表示
部に表示したり、ブザー等で警告音を鳴らしたりするこ
と。 (3)前記(C)乃至(G)の工程を行なっているとき
は、同工程とは無関係の手動操作は禁止すること(ただ
し、運転解除は可能とする)。
ものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸
脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)加工布は、原反に限定されず、布張枠4より大型
のどのような加工布にも適用できる。 (2)前記(C)の工程で枠駆動装置及び縫製装置が一
旦停止したときや、前記(E)の工程で布張枠が反布送
り方向に戻ったとき等に、その旨を制御装置15の表示
部に表示したり、ブザー等で警告音を鳴らしたりするこ
と。 (3)前記(C)乃至(G)の工程を行なっているとき
は、同工程とは無関係の手動操作は禁止すること(ただ
し、運転解除は可能とする)。
【0029】
【発明の効果】本発明の布張枠より大きい柄の刺繍加工
方法は、上記の通り手動操作をうまく利用するように構
成されているので、標準構造の汎用刺繍ミシンを構造変
更することなく使用でき、制御装置のわずかな設定変更
をするだけで、原反や大型の加工布に対する刺繍加工の
ように、布張枠より大きい柄の刺繍加工を行うことがで
きる、という優れた効果を奏する。
方法は、上記の通り手動操作をうまく利用するように構
成されているので、標準構造の汎用刺繍ミシンを構造変
更することなく使用でき、制御装置のわずかな設定変更
をするだけで、原反や大型の加工布に対する刺繍加工の
ように、布張枠より大きい柄の刺繍加工を行うことがで
きる、という優れた効果を奏する。
【図1】本発明の実施形態の刺繍加工方法に使用する刺
繍ミシンの正面図である。
繍ミシンの正面図である。
【図2】同刺繍ミシンの平面図である。
【図3】同刺繍ミシンで布張枠より大きい柄の刺繍加工
を行うときの工程を示す平面図である。
を行うときの工程を示す平面図である。
【図4】図3(a)の断面図である。
【図5】図3(b)の断面図である。
【図6】図3(c)の断面図である。
【図7】図3(d)の断面図である。
1 汎用刺繍ミシン 4 布張枠 4a 一方縁 4b 他方縁 5 受け枠 6 押え枠 11 刺繍ヘッド 12 針 13 ベッド 14 布押え 15 制御装置 16 運転棒 R 原反 R1 原反の一部 R2 原反の次の一部
Claims (4)
- 【請求項1】 加工布を挟着展張する布張枠と、布張枠
を前後左右に駆動する枠駆動装置と、定位置に設けられ
た縫製装置と、布張枠より下方に設けられて枠駆動装置
及び縫製装置を起動させるための運転棒とを備えた標準
構造の刺繍ミシンを使用し、布張枠の内側寸法より大き
い柄を加工布に刺繍加工する方法であって、次の(A)
乃至(G)の工程を含むことを特徴とする布張枠より大
きい柄の刺繍加工方法。 (A)前記布張枠に加工布の一部を手動で挟着展張し、
(B)前記運転棒を手動操作することで起動した枠駆動
装置により布張枠及び加工布を布送り方向へ移動させな
がら、同じく起動した縫製装置により加工布の一部のう
ちの布張枠の一方縁付近から前記柄の刺繍加工を開始さ
せ、(C)前記柄の刺繍加工が加工布の一部のうちの布
張枠の他方縁付近まで進行したときに、縫製装置の針が
加工布に刺さった状態で枠駆動装置及び縫製装置を一旦
停止させて、前記柄の刺繍加工を中断させ、(D)前記
布張枠による加工布の一部の挟着展張を手動で解き、
(E)前記運転棒を手動操作することで臨時起動した枠
駆動装置により布張枠のみを反布送り方向に所定移動量
だけ戻し、(F)前記布張枠に加工布の次の一部を手動
で挟着展張し、(G)前記運転棒を手動操作することで
再起動した枠駆動装置により布張枠及び加工布を布送り
方向へ移動させながら、同じく再起動した縫製装置によ
り加工布の次の一部に前記柄の刺繍加工を続行する。 - 【請求項2】 前記(C)の工程では、縫製装置の針が
加工布に刺さっただけでなく、縫製装置の布押えが加工
布を押え付けた状態で、枠駆動装置及び縫製装置を一旦
停止させることを特徴とする請求項1記載の布張枠より
大きい柄の刺繍加工方法。 - 【請求項3】 前記(C)乃至(G)の工程は、前記柄
の刺繍加工が終了するまで、必要に応じて1回又は2回
以上繰り返して行うことを特徴とする請求項1又は2記
載の布張枠より大きい柄の刺繍加工方法。 - 【請求項4】 前記枠駆動装置は柄データに基づいて制
御され、 前記柄データは、前記柄の刺繍加工を開始させるための
スタートコードと、前記柄の刺繍加工を終了させるため
のエンドコードとに加え、布張枠の他方縁付近で前記柄
の刺繍加工を中断させるためのサブエンドコードを含
み、 前記サブエンドデータが読み出されたときに、前記
(C)の工程で枠駆動装置及び縫製装置が一旦停止する
ようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の
布張枠より大きい柄の刺繍加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22040896A JPH1053951A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 布張枠より大きい柄の刺繍加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22040896A JPH1053951A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 布張枠より大きい柄の刺繍加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1053951A true JPH1053951A (ja) | 1998-02-24 |
Family
ID=16750658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22040896A Pending JPH1053951A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 布張枠より大きい柄の刺繍加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1053951A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002102567A (ja) * | 2000-09-29 | 2002-04-09 | Barudan Co Ltd | ミシンの縫製枠駆動装置 |
WO2005064062A1 (ja) * | 2003-12-26 | 2005-07-14 | Tokai Kogyo Mishin Kabushiki Kaisha | 多頭ミシン |
TWI582288B (zh) * | 2011-09-21 | 2017-05-11 | 拉瑟股份公司 | 具有織物拉緊裝置的刺繡機以及操作該刺繡機的方法 |
CN108796871A (zh) * | 2017-05-02 | 2018-11-13 | 天津宝盈电脑机械有限公司 | 纵向进料布线机送收料机构 |
-
1996
- 1996-08-02 JP JP22040896A patent/JPH1053951A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4629844B2 (ja) * | 2000-09-29 | 2011-02-09 | 株式会社バルダン | ミシンの縫製枠駆動装置 |
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