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JPH10509708A - プロテイン・キナーゼのインヒビターとして有用な医薬ピラゾール組成物 - Google Patents

プロテイン・キナーゼのインヒビターとして有用な医薬ピラゾール組成物

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JPH10509708A
JPH10509708A JP8516253A JP51625396A JPH10509708A JP H10509708 A JPH10509708 A JP H10509708A JP 8516253 A JP8516253 A JP 8516253A JP 51625396 A JP51625396 A JP 51625396A JP H10509708 A JPH10509708 A JP H10509708A
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JP
Japan
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lower alkyl
kinase
hydrocarbyl
substituted
compound
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JP8516253A
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English (en)
Inventor
ジーゼ,ネイル,エル.
ロッカー,ナタリー
エム. レイベルマン,アラン
エム. スカーボロー,ロバート
Original Assignee
コア セラピューティクス,インコーポレイティド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by コア セラピューティクス,インコーポレイティド filed Critical コア セラピューティクス,インコーポレイティド
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Abstract

(57)【要約】 キナーゼを選択的に阻害する方法を開示する。本法は、以下の式(I){式中、R1が、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複素アリール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式芳香族、多芳香族、多芳香族カルボニル、多複素芳香族又は多複素芳香族カルボニルであり;R2が、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複素アリール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式芳香族、低級ヒドロカルボイル、5−若しくは6−員複素環式芳香族カルボニル、多芳香族又は多複素芳香族であり;R3が、H又は低級アルキルであり;R5が、H、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複素アリール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式、ハロゲン、又はシアノであり;そしてR6が、H又は低級ヒドロカルボイルである。}により表される化合物とキナーゼを含む組成物を接触させることを含む。

Description

【発明の詳細な説明】 プロテイン・キナーゼのインヒビターとして有用な医薬ピラゾール組成物 導入 発明の分野 本発明は、ピラゾール、並びにプロテイン・キナーゼ、特にチロシン・キナー ゼのインヒビターとして、キナーゼ及びそれらの基質の分析における試薬として 、そしてキナーゼに依存する過程、例えば、細胞成長の阻害において有用な医薬 組成物としての、ピラゾールの新たに発見された使用に関する。 背景 チロシン−特異的プロテイン・キナーゼ(チロシン・キナーゼ)は、アデノシ ン・トリホスフェートの末端リン酸基の、タンパク質基質中のチロシン残基への 転移を触媒する酵素群である。同定されるべきこのクラスの最初のメンバーは、 細胞形質転換を引き起こすことができる(オンコジーンといわれる)ウイルス遺 伝子(すなわち、pp60v-src 及びpp98v-fps)に関連するチロシン・キナーゼであ った。その後、これらのウイルス遺伝子産物に対する正常な細胞内対立物(すな わち、pp60c-src 及びpp98c-fps)が存在することが示された。同定されるべきチ ロシン・キナーゼの第3のカテゴリーは、25インスリン、上皮成長因子(EGF)、 血小板由来成長因子(PDGF)、線維芽細胞成長因子(FGF)、及びp185HER-2レセ プターを含む、成長因子レセプターといわれるものである。これらのチロシン・ キナーゼの全ては、基質リン酸化により、多くの細胞機能のための シグナル変換において決定的な役割を演じていると信じられている。 シグナル変換の正確なメカニズムは未だ明確ではないけれども、チロシン・キ ナーゼは、細胞増殖、癌腫形成、及び細胞分化において重要な寄与因子であるこ とが示されている。 細胞複製は、1以上の成長因子であって、その例がFGF,EGF、及びPDGFである ものに細胞を晒すことにより引き金が引かれることができる。このような成長因 子は、それらの対応のレセプターと特異的相互作用し、それらレセプターは、細 胞外ドメイン、トランスメンブラン・ドメイン及び細胞質ドメインであって上記 チロシン・キナーゼ酵素活性をもつものを含む。細胞増殖の開始は、成長因子が その細胞表面にあるものレセプターの細胞外ドメインに結合するときに生じると 信じられている。この成長因子−レセプター結合は、レセプター自己リン酸をも たらすレセプター2量化、そのレセプターの酵素活性における増加及び基質リン 酸化を含む。最近、その細胞表面からのその核へのシグナル伝達のための共通経 路が、同定されており、そして上記チロシン・キナーゼ成長因子レセプターによ り利用されることが示されている。この経路は、細胞分裂に関係する遺伝子の発 現を調節する転写因子のリン酸化を導くプロテイン・キナーゼ・カスケドを開始 させる rasタンパク質の上記成長因子仲介活性を含む。 レセプター自己リン酸化及び細胞内基質のリン酸化は、成長因子シグナリング と細胞増殖のために要求される生化学的な事件である。これは、それらのレセプ ターの生物学的活性の完全な損失をもたらす部位特異的突然変異誘発により EGF レセプター(EGFR)、FGFレセプター(FGFR)及びPDGFレセプター(PDGFR)を含む 多数のレセプターのプロテイン・チロシン・キナーゼ活性を取り除くことによ り立証されている。また、プロテイン・キナーゼ・インヒビター、例えば、スタ ウロスポリン(Staurosporin)、K252a及びチルホスチン(Tyrphostins)であって レセプター・チロシン・キナーゼ酵素活性をブロックするものは、細胞内シグナ リングと細胞増殖を妨げる。これらの研究は、上記成長因子レセプターによるシ グナリングにおけるチロシン・リン酸化の本質的な役割を確信させ、そしてチロ シン・キナーゼ活性を阻止する化合物が細胞増殖を調節するために使用されるこ とができることを立証している。 多くの病的症状は、非制御細胞増殖を特徴とする。これらの疾患は、さまざま な細胞型に関連し、そして疾患、例えば、癌、乾癬、肺線維症、糸球体腎炎、プ テローム性硬化症及び血管形成術後の再狭窄を含む。これらの失調の治療のため のチロシン・キナーゼ・インヒビターの使用は、多くのインビボ研究において立 証されている。上記EGFRファミリーについての選択性をもつチロシン・キナーゼ ・インヒビターは、動物において腫瘍形成をブロックすることが示されており、 これ故、ヒト癌、特に胸癌の治療において腫瘍細胞成長を直接的に抑制するため のそれらの潜在的な有用性を示すものである。また、腫瘍転移及びその関連血管 形成は、癌腫形成の間に生じる別個の事件のブロッキングにおけるチロシン・キ ナーゼ・インヒビターのための利用を示す血管内皮成長因子レセプターの活性化 を妨害することにより阻止されることが示されている。糸球体腎炎の実験モデル においては、PDGFR発現の20倍の増加が、メサンギウム細胞増殖と関連している 。そのチロシン・キナーゼ・レセプターの活性化を防止するPDGFの中和は、正常 に生じる腎変性の量を限定する。これらの研究は、PDGFRをブロックするチロシ ン・キナーゼ・インヒビターが、ヒト糸球体腎炎の治療のための効力をもつであ ろうことを立証している。 介在性心臓病学の1つの大きな未解決の課題は、冠状血管形成術後の再狭窄で ある。米国内で最近行われた約400,000 の血管形成術の中で、30〜40%が、再狭 窄のために1年以内に失敗している。再狭窄の過程は、成長因子、例えは、PDGF と FGFにより仲介される平滑筋細胞の増殖に因るものである。再狭窄の動物モデ ルにおいては、PDGF又は FGFレセプター・チロシン・キナーゼ活性の活性化をブ ロックする抗体が、平滑筋細胞増殖及び新内膜の形成を防止する。これらの研究 は、PDGF又は FGFレセプター機能をブロックするチロシン・キナーゼ・インヒビ ターがヒト再狭窄の治療において利用性をもつであろうことを示している。 最近、癌の化学療法は、DNA合成のインヒビター(例えば、アドリアマイシン 、フルオロウラシル)及び細胞骨格(ビンブラスチン)を破壊する化合物を利用 している。これらの化合物は、毒性が高い。なぜなら、それらの阻害活性は、癌 細胞に限定されない。しかしながら、明確に、その腫癌細胞は、上述のインヒビ ターによりより直ちに攻撃される。なぜなら、これらの細胞は、より速く分裂し 、そしてそれらの DNA代謝は、結果としてより活発である。2〜3のタイプの癌 は、特定のホルモン誘導体により処置される。しかしながら、これらのケースは 、例外であり、そしてさまざまなタイプの癌の化学療法処置の多くは、非特異的 である。 1980年代初期において、20〜30パーセントの癌が成長因子レセプター又はそれ らの突然変異同族体である特徴的な癌形成産物を発現し、そしてそれらが、プロ テイン・チロシン・キナーゼ(PTK)活性を示すことが明らかとなった。この PTK 活性は、そのレセプター又はその癌遺伝子同族体に個有であり、そしてその PTK ドメインを介してその細胞増殖に影響を与える。さらに、これらのレセプターの それぞれ(正常又は突然変異)は、明確な基質特異性をもつ特徴的 な PTK活性を示す。これらのレセプターの中の1は、EGFR及びその癌形成性同族 体V-ERB-B である。 成長因子レセプターの PTK活性に関する上記の発展の結果として、EGFの PTK 活性を阻止することができるさまざまな化学物質により癌を治療することが提案 されてきた。例えば、日本国特許第62-39523号、同第62-39558号、同62-42923号 及び同第62-42925号参照。例えば、上述の日本国公開特許第62-39558号公報は、 PTKインヒビターとして有効な組成物中の活性化合物としてアルファーシアノ− 2,5−ジヒドロキシシンナミドについて開示している。 腫瘍成長インヒビターとしてのシンナミル・マロノニトリル及びさまざまなベ ンジリデン・マロノニトリルの使用は、Gal et al., Studies on the Biologica l Action of Malononitriles.I.The Effect of Substituted Malononitriles on the Growth og Transplanted Tumors in Mice,Cancer Research,12: 565-7 2,1952中に開示されている。 Yoshida,et al.,日本特許出願第49100080号は、抗炎症及び鎮痛性効果をもつ といわれる3−アミノピラゾール誘導体について記載している。 発明の要約 従って、本発明の目的は、キナーゼ・インヒビターとしてのピラゾールの新規 かつ有効な配合品を提供することである。 本発明のさらなる目的は、古い組成物のための追加の用途を提供すること、及 びプロテイン・キナーゼ・インヒビターとして有用な新規のピラゾールを提供す ることである。 本発明の上記及び他の目的は、プロテイン・キナーゼの阻害方法であって、以 下の式(I): {式中: R1が、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複素ア リール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式芳香族、多芳香族、多芳香族 カルボニル、多複素芳香族又は多複素芳香族カルボニルであり; R2が、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複素ア リール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式芳香族、低級ヒドロカルボイ ル、5−若しくは6−員複素環式芳香族カルボニル、多芳香族又は多複素芳香族 であり; R3が、H又は低級アルキルであり; R5が、H、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複 素アリール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式、ハロゲン、又はシアノ であり;そして R6が、H又は低級ヒドロカルボイルである。} により表される化合物と上記キナーゼを含む組成物を接触させることを含む方法 を提供することにより達成される。 上記化合物のアルキル、ヒドロカルビル、アリール・アルキル、複素アリール ・アルキル、ヒドロカルボイル、複素環式芳香族、多芳香族及び多複素芳香族基 は、以下に討議するように、さまざまな 置換基により置換されることができる。 本発明は、医薬として許容される担体中に式(1)の化合物のキナーゼ阻害量 を含んで成る哺乳類におけるキナーゼ依存性疾患の制御のための医薬組成物、並 びに先に示した式の化合物のキナーゼ依存性疾患制御量をキナーゼ依存性疾患を 患う哺乳類に投与することを含むキナーゼ依存疾患の制御方法にも向けられる。 ここで、“哺乳類”は、通常の意味をもち、そして他の哺乳類に加えてヒトを含 む。医薬用途は、獣医用途、特に、家畜、例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、 イヌ、ネコ、ウサギ、ハムスター、アレチネズミ、ラット、及びマウスを含むこ とを意図する。 他の特徴及び利点は、本明細書及びクレームから明らかになるであろう。 図面の簡単な説明 本発明は、本明細書の一部を形成する図面と共に以下の詳細な説明を参照する ことによってよりよく理解されるであろう: 図1は、HR5−βR細胞におけるリン酸化の阻害に対する化合物1の効果を示 す。 図2は、32D−αR細胞における有糸分裂促進活性に対する効果を示す。 特定の態様の説明 本発明は、置換ピラゾールであって、その中のいくつかが先に知られた化合物 であるもの、そしてその中のいくつかが新規化合物であるものの新規用途に向け られている。これらのピラゾールは、好ましくは、3,5−ジ置換ピラゾール又 は2,4,5−トリ置換ピラゾールである。本発明の方法において有用な1の好 ましい化合物 は、そのピラゾール環の3位において置換されたフェニルカルボキシアミド及び その5位において置換されたフェニルをもつ。このクラスの多くの化合物が知ら れているが、キナーゼ・インヒビターとしての活性をもつことは従来知られてい ない。 一般に、本発明の方法において有用な化合物は、以下の式(I): {式中: R1が、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複素ア リール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式芳香族、多芳香族、多複素芳 香族又は多複素芳香族であり; R2が、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複素ア リール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式芳香族、低級ヒドロカルボイ ル、5−若しくは6−員複素環式芳香族カルボニル、多芳香族、多芳香族カルボ ニル、多複素芳香族又は多複素芳香族カルボニルであり; R3が、H又は低級アルキルであり; R5が、H、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複 素アリール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式芳香族、ハロゲン、又は シアノであり;そして R6が、H又は低級ヒドロカルボイルである。}をもつ。 上記の定義内には、アルキル、ヒドロカルビル、アリール・アルキル、複素ア リール・アルキル、ヒドロカルボイル、複素環式芳香族、多芳香族及び多複素芳 香族基であって、独立して4までのR4基(上記式中の3つのR基の中のいずれ か1上、好ましくは、3以下、より好ましくは、2以下)で置換された(すなわ ち、水素(単数又は複数)がそのR4基により置き替えられた)ものが含まれる 。ここで、各R4は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、低級アルキル(こ れは、単に他のヒドロカルビル基を与える)、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボ ニル、カルボキシル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、又はヒドロ カルボイルアミノを表す。 今般、上記化合物及びそれらを含む医薬組成物がキナーゼ・ドメインと結合さ せるために、そしてキナーゼ活性を阻害するために使用されることができること が発見された。このような使用を、以下、より詳細に説明する。用語の定義 先に、そして本開示を通じて使用されるとき、以下の用語は、特に明示しない 限り、以下の意味をもつと理解されなければならない: “アルキル”は、約1〜約6の炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖のいずれであっ てもよい飽和脂肪族炭化水素を意味する。 “低級アルキル”は、直鎖又は分枝であってもよい1〜約4の炭素原子をもつ アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ チル、sec−ブチル又はtert−ブチルを意味する。ハロゲン化アルキル基、特に フッ素化アルキル基、例えは、CF3,CH2CH3、及びCF2CF3は、アルキル基の定義 内にある。 “アリール低級アルキル”及び“複素低級アルキル”は、それぞ れ、アリール又は複素アリール基に結合した先に記載したような“低級アルキル ”を意味する。用語“アリール”は、1,2,3又は4つの置換基により置換さ れた置換芳香環又は非置換芳香環をいう。好ましいアリール基は、フェニル、ハ ロフェニル、低級アルキルフェニル、ナスチル、ビフェニル、フェナントレニル 、ナフタセニル、及び芳香族複素環式をいう。用語“複素アリール”は本明細書 中に使用するとき、窒素、酸素及び硫黄から成る群から選択された1〜4の複素 原子を含むいずれかのアリール基をいう。 “アルコキシ”は、基中、“アリール”が先に説明したものであるアリール− オキシ基を意味する。例示的な基は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i −プロポキシ及びn−ブトキシを含む。 “ヒドロカルビル”は、その水素原子の中の1の除去により炭化水素分子から 誘導された有機基を意味する。ヒドロカルビル基は、脂肪族と芳香族炭化水素の 両方を含む。脂肪族炭化水素は、飽和又は不飽和、分枝又は直鎖であることがで きる。フェニル、炭素環式芳香族は、好ましい芳香族ヒドロカルビル基である。 “低級ヒドロカルビル”とは、6以下の脂肪族炭素原子又は1のフェニル環をい う。 “ヒドロカルボイル”は、その酸ヒドロキシル基の除去により、有機酸、すな わち、カルボン酸又はスルホン酸から誘導された有機基を意味する。好ましいヒ ドロカルボイル基は、低級アルキル・カルボン酸基、例えば、アセチル及びプロ ピオニルである。ベンゾイルも好ましい。“低級ヒドロカルボイル”とは、6以 下の脂肪族炭素原子又は1のフェニル基をいい、それを通してその分子の残りへ のその基の結合が生じるところのカルボニル炭素は数えない。“φ”記号を、本 明細書中のいくつかの式中でフェニル基を表すために使用する。スルホン酸から 形成された化合物は、あまり好ましくな いが、他の場所で定義するように、その化合物が置換ヒドロカルボイルでない場 合、その基の全ての部分がそのフルホニル基以外の炭素又は水素である場合には 、ヒドロカルボイルの意味の内にある。例には、ベンゼンスルホニル基が含まれ る。 “置換”ヒドロカルビル又はヒドロカルボイルは、水素原子又は水素原子群が 、得られた化合物が(典型的には37℃,pH7.4 において計測される)1時間(適 宜、安定性を高めるために10%までのエタノールを含む)水中で0.01Mの濃度に おいて安定であるように、置換基により置換されているヒドロカルビル又はヒド ロカルボイルを意味する。好ましい置換基は、ハロゲン、低級アルキル(単に他 のヒドロカルビル基を与えるもの)、ヒドロキシル、アルコキシル、カルボニル 、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、又はヒドロカルボイルアミドで ある。脂肪族基中よりも芳香族ヒドロカルビル及びヒドロカルボイル基中でより 好ましくは見られる追加の置換基は、ニトロを含む。 “ハロ”は、ハロゲン原子を意味する。好ましいハロゲンは、塩素、臭素及び フッ素を含む。 “複素環式芳香族環”とは、炭素原子及び1以上のN,O、又はS原子を含む 5−若しくは6−員環及び6−電子非局在化共役pi結合系をいう。このような複 素環式芳香環は、本明細書中に記載した構造の中のいずれかにおいてフェニル環 に置き替わることができる。好ましい複素環式芳香環は、フラン、チオフェン、 ピロール、ピラゾール、トリアゾール、イミダゾール、オキサゾール、イソキサ ゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピ ラジン、及びトリアジンであり;特に好ましい基は、フラン、チオフェン、ピロ ール、チアゾール、及びピリジンである。“複素環式芳香族カルボニル”は、カ ルボニルに付着された複素 環式芳香環をいう。この付着は、好ましくは、例えば、2−フリールカルボニル 及び2−チオフェニルカルボニルをもつ芳香族環の炭素を通して生じる。 “多芳香族”及び“多複素芳香族”とは、多環系、好ましくは、2環を含む系 をいう。これらの用語は、縮合環基、例えば、ナフチルとキノールイルと、非縮 合環基、例えば、ビフェニルの両方を包含することを意図される。“多芳香族カ ルボニル”及び“多複素芳香族カルボニル”とは、カルボニルに付着した“多芳 香族”及び“多複素芳香族”基をいう。式(I)の好ましい化合物の構造 式(I)の化合物の1の好ましい基は、以下の置換基をもつ:R1は、低級ア ルキル、低級ヒドロカルビル、又は5−若しくは6−員複素環式芳香族であり; R2は、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、5−若しくは6−員複素環式芳香 族、低級ヒドロカルボイル、又は5−若しくは6−員複素環式芳香カルボニルで あり;R3は、H又は低級アルキルであり;R5は、H、低級アルキル、ハロゲン 、又はシアノであり;そしてR6は、H又は低級ヒドロカルボイルである。 式(I)の化合物の他の好ましい基は、以下の置換基である:R1は、低級ヒ ドロカルビル又は5−若しくは6−員複素環式芳香族であり;R2は、低級ヒド ロカルボイル又は5−若しくは6−員複素環式芳香族カルボニルであり;R3は 、H又は低級アルキルであり;R5は、Hであり;そしてR6は、H又は低級アル キルカルボニルである。 好ましい化合物は、R4が低級ヒドロカルビル又は5−若しくは6−員複素環 式芳香族であり、そして場合により4までのR4基により置換されたものを含む 。さらにより好ましい化合物は、R1が 炭素環式芳香環、例えば:フェニル又は置換フェニル又は5−員複素環式芳香族 、例えば、チエニルであるものを含む。最も好ましいR1基は、フェニル又は置 換フェニルである。 好ましい化合物は、R2が低級ヒドロカルボイル又は5−若しくは6−員複素 芳香族カルボニルであり、そして場合により4までのR4基により置換されたも のを含む。さらにより好ましい化合物は、R2が低級ヒドロカルボイル、例えば 、炭素環式芳香族カルボニル、好ましくは、フェニルカルボニル又は置換フェニ ルカルボニルであるものを含む。好ましい置換基は、ニトロ及びアミノ基を含む 。R2が6−員複素環式芳香族カルボニル、例えば、ニコチノイル又はイソニコ チノイルである化合物も好ましい。最も好ましい化合物は、R2がフェニルカル ボニル(すなわち、ベンゾイル)又は置換フェニルカルボニルであるものである 。特に好ましいR2置換基は、フェニルカルボニル又はフェニルカルボニルであ って(そのフェニル基上のHに対して)電子供与性又は電子中性置換基、特にア ルキル又はアルコキシ置換基により置換されたものを含むものである。 好ましい化合物は、R3がHであるものを含む。 好ましい化合物は、R5がH、低級アルキル、ハロゲン、又はシアノであって 上記の置換限定を受けるものを含む。さらにより好ましい化合物は、R5がHで あるものを含む。 好ましい化合物は、R6がHであるものを含む。 式(I)の化合物の例示的な構造を、以下の表中に示す。化合物1、すなわち 、R1がフェニルであり、R2がベンゾイルであり、そしてR3,R5及びR6がH である好ましい化合物を、本明細書の実施例中に詳細に説明する実験において使 用した。 以下の略号を、表1A中に使用する:Me−メチル;Et−エチル; nPr−n−プ ロピル; iPr−iso −プロピル; nBu−n−ブチル; tBu−tert−ブチル; nPn −neo −ペンチル(2,2−ジメチルプロピル); iBu−iso −ブチル;MeCO− アセチル(残りのアシル誘導体も同様に名付けた);φ−フェニル。 以下の表は、実施例3中に記載したものと類似のやり方で合成した本発明の化 合物を列記する。これらの化合物中のR1−R6置換基は、本発明における使用に 好適である置換基を例示したものであい、これに限定されることを意図されない 。 それらの活性の評価を、実施例1に述べるものと類似のやり方で行った。これ らの化合物は全て、αPDGFR とβPDGFR のプロテイン・キナーゼ活性を阻害した 。芳香族及び複素芳香族アシル・アミノ・ピラゾールであって、R3,R5及びR6 がHであるものは、置換及び非置換共に、最高の活性を示す:化合物37−42,4 5及び46。 以下の略号を、表1B中に使用した:Me−メチル; iPr−iso −プロピル;Me CO−アセチル(残りのアシル誘導体も同じやり方で名付けた);φtBu −φtert −ブチル及びφ−フェニル。化合物の調製及び製造 本発明において有用なアミノピラゾール・クラスの多くの化合物は、よく知ら れており、さまざまな化合物の合成が30年以上にわたり学術文献中に記載されて きた。上記文献中の命名法の記事についていくつかの可能性のある混乱が在るが 、これは、当業者に問題とはならないはずである。これは、ピラゾール環の対称 性を原因として生じる。なぜなら、この2つの窒素のいずれかが、その環の原子 の番号付けのための出発点であるとして考えられることができるからである。上 記の及び本明細書の全体にわたる式において、化合物は、そのアミノ置換基が、 そのピラゾール環の番号付けにおいて“3”と名付けられた炭素上に現れるよう に一貫して命名されている。しかしながら、そのアミノ酸置換基が炭素番号5上 にあり、そして他の置換基が炭素番号3上にあるように、その反対方向において その環を番号付けすることも等しく満足できるものであろう。従って、学術文献 のいくつかは、同一の化合物(単数又は複数)を意味しながら、3−アミノピラ ゾールといい、そしていくつかは5−アミノピラゾールといっている。単一の刊 行物中での命名法の使用は、一貫しているが、一旦、この命名法の気まぐれが理 解されれば、その文献中の全体において混乱はないであろう。 本発明の方法において使用する3−アミノピラゾールは、知られた技術により 調製され、そして修飾されることができる。なぜならこれらの化合物の多くは他 の用途についてよく知られているからである。3−アミノピラゾール自体は、Al drich Chemical Company,Inc.,Milwaukee,Wisconsin,Missouri,USA(カタロ グ番号16,064-4)から商業的に入手可能である。ピラゾールは、ジアゾメタンと アセチレンとの反応により直ちに合成されることができる。ピラゾールへのこの 合成経路は、約 100年前のものであり、そしてよく確 立されている。例えば、Von Pechmann,Ber.Deut.Chem.Ges.,31:2950(1898 )、及びHueckel et al.,Z.Phys.Chem.,A,186:159(1940)を参照のこと。 得られたピラゾールにおけるさまざまな置換パターンは、所望の置換パターンを もつ出発アルキン及びジアゾ化合物を選択することにより直ちに合成されること ができる。 他の合成経路が、3−アミノピラゾールを製造するために存在する。例えば、 置換3−アミノピラゾールの一般的合成は、米国特許第 4,622,330号中に与えら れており、ここでは、式R1−NHNH2のアルキルヒドラジンが式 AlkOcR4=C(CN)2 の化合物との縮合反応を経験して生成物1−R1−3−R4−4−CN−5−アミノピ ラゾールを与える。この反応は、そのアルキルヒドラジンをヒドラジンと置換し 、そして(適宜)、生成物ピラゾールからシアノ基を除去し、それをアルキル基 に変換し、又は1つだけのシアノ基をもつ出発材料を選択するかのいずれかによ り、本発明の化合物を製造するように直ちに改作されることができる。表1A中 の化合物1である化合物3−ベンゾイルアミド−5−フェニルピラゾールの合成 例については、両者引用により本明細書中に取り込むHuenig,Chem.Ber.,95: 937-943(1962)及び Checchi et al.,Gazz.Chim.Ital.,85:1558-1568(1955) 参照のこと。 特に重要ないくつかの化合物、特に、3−〔2′−フルオロベンゾイルアミノ 〕−5−フェニルピラゾール、3−〔2′−クロロベンゾイルアミノ〕−5−フ ェニルピラゾール、3−ベンゾイルアミノ−5−フェニルピラゾール、及び3− 〔4′−クロロベンゾイルアミノ〕−5−フェニルピラゾールが、Maybridge Ch emical Co.Ltd.,Trevillett,Tintagel,Cornwall PL34OHW,United Kingdomか ら商業的に入手可能である。ここで、先の文章中で与えられた名称が IUPAC命名 法に厳密に従わないが、本明細書中に一貫してピラ ゾールとしての上記化合物の命名法を保持するように名付けられていることに留 意すべきである。3−ベンゾイルアミノ−5−フェニルピラゾール(化合物1) の他の名称は、N−〔5−フェニル−1(2)H−ピラゾール−3−イル)−ベ ンズアミドである。後者は、Beilstein(Beilstein登録第22573号; CAS登録第9 7620-17-2号)中で使用された名称である。 3−アミノ基又はピラゾール環上のさまざまな置換基が、その出発化合物中に 存在し、又は1の基から他の基への置換又は変換のために本分野において知られ た方法によりその縮合生成物の形成後に付加されることができる。それらの置換 基それ自体が反応性である場合、それら置換基それ自体が、本分野において知ら れた技術に従って保護されることができる。本分野において知られたさまざまな 保護を使用することができる。これらの可能性のある基の多くの例は、“Protec tive Groups in Organic Synthesis”by T.W.Green, John Wiley and Sons,19 81中に見られる。 第1アルコールが本分野において知られた酸化剤により酸化されてカルボン酸 又はアルデヒドが形成されることができ、そして第2アルコールが酸化されてケ トンを形成されることができる。従って、置換又は代替反応は、出発材料、中間 体又は最終生成物の分子の全体にわたりさまざまな置換体を提供するために使用 されることができる。特に重要なのは、現在カルボキシアミド基の加水分解及び 単純アミド化反応を通しての他のものによる置換により得ることができる合成経 路である。 本発明の化合物の調製のための合成技術の詳細を与える科学刊行物、及び先に 知られた使用の討議の他の例は、これらの全てを引用により本明細書中に取り込 む以下のもの:Sanz et al.,J.Chem.Soc.Perkin Trans.I,1990,pp.809-81 0;Hammouda et al.,J. Heterocycl.Chem.,21:945-947(1984);及びSawali et al.,J.Metorocycl. Chem.,17:877-880(1980)を含む。キナーゼのインヒビターとしての使用 本発明の化合物は全て、哺乳類におけるキナーゼ依存性疾患の制御のためのキ ナーゼ阻害剤、特にチロシン・キナーゼに関連するものとしての治療用途に、直 ちに改作される。特に好適なのは、10nM〜1μMの範囲内のIC50値をもつような 化合物である。他のクラスに優先して3つのタイプのプロテイン・キナーゼの中 の1(3つの知られたクラスを以下で討議する。)を特異的に阻害するピラゾー ル酸誘導体の能力は、特定の化合物が使用されるであろうやり方を決定する要因 の中の1つである。チロシン・キナーゼ依存性疾患は、異常なチロシン・キナー ゼ酵素活性により開始/仲介される過増殖性失調を含む。例えば、癌、アテロー ム性硬化症、及び抗血管形成(例えば、腫瘍成長、糖尿病性網膜症)を含む。特 定の疾患に対する他のクラスのキナーゼの関係についての入手できる情報は少な いけれども、治療的に有用な PTK阻害性化合物は、好ましくは、選択的であり、 そして他のクラスのキナーゼについても同じであることは、本分野において理解 されている。PTKインヒビター、クエルセチン(quercetin)、ゲニステイン(genis tein)、及びスタウロスポリン(staurosporin)は、チロシン・キナーゼに加え て多くの他のプロテイン・キナーゼを阻害し、そしてそれらの特異性欠如の結果 として細胞毒性が高い。それ故、細胞毒性を計測する日常的なアッセイは、選択 性の欠如により不所望の副作用を作り出すようである PTKインヒビター(又は他 のクラスのキナーゼのインヒビター)を同定するために使用されることができる 。 プロテイン・キナーゼの3つの一般的なクラスは、それらの基質として役立つ アミノ酸(単数又は複数)に基づいて同定されている :チロシンをリン酸化するキナーゼ、チロシン及びトレオニンをリン酸化するキ ナーゼ並びにセリン及びトレオニンをリン酸化するキナーゼ。 選択性のより詳細なテストとして、化合物は、一連のこれらのプロテイン・キ ナーゼの酵素活性を阻害するそれらの能力についてテストされなければならない 。チロシン特異的プロテイン・キナーゼは、上記背景の章中に記載した。セリン 及びトレオニンをリン酸化するキナーゼ(最も一般的なクラス)の例は、RAF、 プロテイン・キナーゼA、プロテイン・キナーゼC、及びトランスフォーミング 成長因子ベータ・レセプターを含む。キナーゼMEK は、チロシンとトレオニンを リン酸化するキナーゼの例である。 キナーゼ・インヒビターの使用についての以下の討議において、その討議はチ ロシン・キナーゼに集中している。なぜなら、それらは、医薬管理に最も接近し ているからである。しかしながら、チロシン・キナーゼ・インヒビターとしての 化合物の使用についての本明細書中でのいずれの討議も、一旦、その作用の特異 性が知られれば、他のキナーゼ・クラスの中の1について特異的である化合物の 使用に等しく利用されることができることを理解すべきである。ピラゾール化合 物が特定のクラスのキナーゼについて特異的であるかどうかは、実施例中に述べ るキナーゼ活性アッセイ(又は実施例中に討議するキナーゼを異なるキナーゼで 置換する他の同一なアッセイ)の使用により直ちに測定される。不当な繰り返し を避けるために、以下の討議は、他のクラスのキナーゼを用いて行われることが できるものの例としてチロシン・キナーゼについて討議する。従って、特別の用 途のための又は特別の状況における、“チロシン・キナーゼ”又は“PTK”につ いての言及は、特にことわらない限り又はその文脈から明らかでない場合、上記 キナーゼ・クラスのいずれ かについて特異的な化合物の使用の例として受けとられるべきである。 化合物が PTK又は治療的に有用であるべき他のキナーゼ・クラスの中の1を阻 害するためには、それらは、無傷の細胞に対して活性でなければならない。単離 された酵素調製物を阻害するそれらの能力に基づいて同定された PTKインヒビタ ーが生来のPTKsの阻害においてしばしば弱く又は無効であることが知られている 。この活性の欠如は、その PTKインヒビターがその細胞膜を横切ってそれらの作 用部位に到達する能力がないこと、又はアデノシン3リン酸(ATP)濃度が高くそ して他の因子が関係するかもしれない場合にそれらた細胞内でPTKsを阻害するこ とができないことのいずれかに因る。無傷の細胞について成長因子レセプター・ チロシン・キナーゼに対する PTKインヒビターの活性を測定するためにいくつか の方法が直ちに利用可能である。細胞の成長因子処理は、対応レセプターの速い 自己リン酸化及びそのレセプター基質のリン酸化をもたらし、そしてこれらの事 件は、抗ホスホチロシン抗体を使用して計測されることができる。また、追加の 細胞内シグナリング事件であって、カルシウム流(calcium flux)、イノシトー ル・リン酸代謝、及び細胞 DNA合成を含むものが計測されることができる。最後 に、治療的に有用な PTKインヒビターは、成長因子作用の望ましくない結果であ り、そして監視するのが易しい細胞増殖をブロックすることができなければなら ない。 水及び中程度に疎水性の溶媒の両方の中での本発明の化合物の溶解度が、それ らがその細胞膜を通過する確率を高めるであろうということが理論付けられてい る。しかしながら、さまざまな不溶性化合物が、インビトロ・テストにおいてか なりのキナーゼ阻害を示している。 本発明の化合物は、遊離酸又は塩基(カルボキシル、フェノール性水酸基、又 はアミノ基が存在する場合)の形態で、塩の形態で、又は水和物として有用であ ることができる。全ての形態が、本発明の範囲内にある。塩基性塩が、作られる ことができ、そして使用のために単により便利な形態であり;実際には、その塩 形態の使用は、その酸形態の使用に等しい。塩を調製するために使用されること ができる酸又は塩基は、好ましくは、その遊離酸又は塩基と併合されるとき、医 薬として許容される塩、すなわち、その遊離酸又は塩基において固有の有益な特 性がそれらのカチオンに帰される副作用により低下されないように、そのカチオ ン又はアニオンがそれらの塩の医薬投与量における動物生物に対して非毒性であ るような塩を作り出すものを含む。酸又は塩基性化合物の医薬として許容される 塩が好ましいけれども、例えば、その塩が精製及び同定の目的のためにだけ形成 されるとき、又はそれがイオン交換手順により医薬として許容される塩の調製に おける中間体として使用されるとき、たとえばその特定の塩それ自体が中間体生 成物としてのみ望ましい場合であっても、すべての塩が、その遊離酸形態の源と して有用である。 プロテイン・チロシン・キナーゼ・インヒビターとしての特定のインヒビター としての活性をもつ本発明の範囲内の化合物は、例えば、乾癬及び再狭窄を含む 特定の条件の治療のための細胞抗増殖性剤としての治療的価値を有する。本発明 は、アテローム性硬化症の治療に特に利用されることができるであろうことが期 待される。いくつかの症状、例えば、アテローム性硬化症の治療に関して、特定 の人々が、例えば、遺伝的、環境的又は歴史的要因に因り、高リスクにあるとし て同定されることができる。本発明の範囲内にある化合物は、上記症状の発生又 は再発を防止又は遅らせ又はその症状を 治療するために使用されることができる。 本発明の化合物は、さまざまな形態で哺乳類宿主に投与されることができる。 すなわち、それらは、選ばれた投与経路、例えば、経口又は非経口に依存して、 錠剤、カプセル、トローチ剤(lozerges)、トローチ、及びハード・キャンディ ー、粉末、スプレー、エリキシル、シロップ、注射可能な又は眼滴溶液、その他 の形態でさまざま医薬として許容される不活性担体と併合されることができる。 この点での非経口投与は、以下の経路:静脈内、筋中、皮下、眼内、経鼻、(経 皮、眼、舌下及びバッカルを含む)経表皮、(眼、皮膚、眼内、直腸、吸入及び エアロゾルを介して経鼻を含む)表在局所、並びに直腸全身的、による投与を含 む。 従って、本発明の他の側面は、医薬として許容される担体中にキナーゼ阻害量 の式(I)の化合物を含む哺乳類中のキナーゼ依存性疾患のコントロールのため の医薬組成物である。上述のように、キナーゼ依存性疾患は、キナーゼ活性を阻 害することによりコントロールされることができる。本発明において有用である アミノピラゾール・クラスの多くの化合物がよく知られているけれども、いずれ も、キナーゼ活性を阻害することが知られておらず、そしてほんどのものがいず れかの知られた治療用途をもっていない。好ましい医薬組成物は、R1がフェニ ル又はフェニルであって低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換 されたものであり;R3及びR5がHであり;そしてR5が低級アルキル、アリー ル又はアリールであって低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンにより置換 されたものであるとき、R2が低級アルキルであることができないという条件下 の式(I)の化合物を含む。 活性な化合物は、例えば、不活性希釈剤又は同化できる食用担体と共に経口投 与されることができ、又はそれは、ハード又はソフト ・シェル・ゼラチン・カプセル内に封入されることができ、又はそれは、錠剤内 に圧縮されることができ、又はそれは、食事と共に直接的に取り込まれることが できる。経口治療投与のために、活性な化合物は、賦形剤と共に取り込まれるこ とができ、そして摂取可能な錠剤、バッカル錠剤、トローチ、カプセル、エリキ シル、懸濁液、シロップ、ウェーハーその他の形態で使用されることができる。 このような組成物及び調製物は、少なくとも 0.1%の活性な化合物を含むべきで ある。組成物及び調製物の上記パーセンテージは、もちろん、変化されることが でき、そして便利には、その単位重量の約2%〜約6%の間にあることができる 。このような治療的に有用な組成物中の活性な化合物の量は、好適な投与量が得 られるであろうようなものである。本発明に係る好ましい組成物又は調製物は、 1つの経口投与単位形態が約1〜1000mgの活性化合物を含むように調製される。 上記錠剤、トローチ、ピル、カプセルその他は、以下のもの:バインダー、例 えば、ポリビニル−ピロリドン、ガム・トラガント、アカシア、スクロース、コ ーン・スターチ又はゼラチン;賦形剤、例えば、リン酸カルシウム、クエン酸ナ トリウム及び炭酸カルシウム;崩壊剤、例えば、コーン・デンプン、ポテト・デ ンプン、タピオカ・デンプン、特定のシリケート錯体、アルギン酸その他;滑剤 、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、タルフ及びステアリン酸マグネシウム;甘 味料、例えば、スクロース、ラクトース又はサッカリン;又は芳香剤、例えば、 ペパーミント、冬緑油又はチェリー香を含むこともできる。類似のタイプの固体 組成物も、ソフト及びハード充填ゼラチン・カプセル内の増量剤として使用され る;この点で好ましい材料は、ラクトース又は乳糖及び高分子量ポリエチレン・ グリコールをも含む。その投与単位形態がカプセルであるとき、そ れは、上記タイプの材料に加えて、液体担体を含むことができる。さまざまな他 の材料が、コーティングとして又は他の方法でその投与単位の物理的形態を修飾 するために存在することができる。例えば、錠剤、ピル、又はカプセルが、シェ ラック、糖又はその両方でコートされることができる。シロップ又はエリキシル は、上記活性化合物、甘味料としての糖、保存料としてのメチル及びプロピルパ ラベン、染料、芳香料、例えば、チェリー又はオレンジ・フレーバー、乳化剤及 び/又は懸濁剤、並びに水、エタノール、プロピレン・グリコール、グリセリン 及びさまざまな類似のそれらの組合せのような希釈剤を含むことができる。もち ろん、いずれかの投与単位形態の調製において使用されるいずれかの材料は、医 薬として純粋であり、そして使用される量において実質的に非毒性でなければな らない。さらに、活性化合物は、緩効性調製物及び配合物中に取り込まれること ができる。 活性化合物は、非経口的又は腹膜内に投与されることもできる。非経口投与を 目的として、ゴマ又はピーナッツ油又は水性プロピレン・グリコール中の溶液、 並びに先に計量された対応の水溶性アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩の滅菌 水溶液を使用することができる。このような水溶液は、適宜、好適に懸濁液化さ れ、そしてその液体希釈剤が、まず、十分な生理食塩水又はグルコースにより等 張性を付与しなければならない。遊離の塩基又は薬理学的に許容される塩として の活性な化合物の溶液は、界面活性剤、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース と好適に混合された水中で調製されることができる。分散体は、グリセロール、 液体ポリエチレン・グリコール及びそれらの混合物並びに油中で調製されること もできる。保存及び使用の通常の条件下、これらの調製物は、微生物の成長を防 ぐために保存料を含む。これらの特定の水溶液は、静脈内、筋中、 皮下及び腹膜内注射目的に特に好適である。この点で、使用される滅菌水性媒質 は、当業者によく知られた標準的な技術により全て直ちに得られることができる 。 注射可能な用途に好適な医薬形態は、滅菌水溶液又は分散体並びに滅菌された 注射可能な水溶液又は分散体の即席の調製のための滅菌粉末を含む。全ての場合 に、この形態は滅菌されなければならず、そして容易な注射可能性が存在する程 度までの液体でなければならない。それは、製造及び保存条件下で安定でなけれ ばならず、そして微生物、例えば、バクテリア及び真菌の汚染作用に対して保存 されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば 、グリセロール、プロピレン・グリコール、液体ポリエチン・グリコールその他 )、好適なそれらの混合物、及び植物油を含む溶媒又は分散体であることができ る。適当な流動性は、例えば、コーティング、例えばレシチンの使用により、分 散体の場合に要求される粒子サイズの維持により、そして界面活性剤の使用によ り維持されることができる。微生物の作用の防止は、さまざまな抗バクテリア及 び抗菌剤、例えば、パラテン(paratens)、クロロブタノール、フェノール、ソ ルビン酸、チメロザール(thimerosal)その他により行われることができる。多 くの場合、等張剤、例えば、糖又は塩化ナトリウムを含むことが好ましいであろ う。注射可能な組成物の延長された吸収は、吸収を遅らせる剤、例えば、モノス テアリン酸アルミニウム及びゼラチンの使用により行われることができる。 滅菌された注射可能な溶液は、先に列挙したさまざまな他の成分と共に適切な 溶媒中要求される量において活性化合物を適宜取り込み、その後濾過滅菌するこ とにより調製される。一般的には、分散体は、先に列挙したものからの塩基性分 散媒体及び要求される他の 成分を含む滅菌媒体中に滅菌された活性成分を取り込むことにより調製される。 滅菌された注射可能な溶液の調製のための滅菌された粉末の場合においては、好 ましい調製方法は、先に滅菌濾過されたその溶液から活性成分プラスいずれかの 追加の望ましい成分の粉末を得る真空乾燥及び凍結乾燥技術である。 表在局所的投与の目的のためには、上記非経口溶液に類似する(通常約 0.1% 〜5%濃度の)希釈滅菌水溶液その他が、眼への滴眼に好適な容器内に調製され る。 本発明の治療的化合物は、単独又は医薬として許容される担体と共に哺乳類に 投与されることができる。上述のように、活性成分及び担体の相対比は、その化 合物の溶解性及び化学的性質、選択された投与経路、及び標準的な医薬プラクテ ィスにより決定される。 予防又は治療に最も好適であろう本治療剤の投与量は、投与の形態、選ばれた 特定の化合物及び治療下の特定の患者の生理学的な特徴と共に変化するであろう 。一般的に、最初は小さな投与量が使用されるであろうし、そして適宜、その環 境下での最適効果が達成されるまで少しずつ増加させることにより高められるで あろう。ラットを使用した生理学的研究に基づく治療的ヒト投与量は、1日当り 約0.01mg〜約 100mg/kg体重又は約 0.4mg〜約10g以上であろう。但し、1日に 1回〜数回のいくつかの異なる投与量においてそれは投与されることもできる。 経口投与は、より高い投与量を要求する。 上記化合物は、単一又は分割された投与量において1日当り約0.1〜10mg/kg 体重の範囲の投与量において、経口又は非経口、又は眼滴として表在局所的に投 与される。もちろん、特定の状況においては、担当内科医の指示により、上記範 囲外の投与量が使用されるであろう。 式(I)の化合物又はその医薬として許容される塩を含む医薬組成物中、担体 対活性成分の重量比は、通常、1:4〜4:1、そして好ましくは、1:2〜2 :1の範囲内にあるであろう。しかしながら、いずれの場合においても、この比 は、活性成分の溶解度、企図された投与量及び正確な投与量のような要因に依存 するであろう。 本発明の化合物は、体液、例えば、血液又は血液画分中のチロシン・キナーゼ 又はチロシン・キナーゼ基質の存在を検出するためにも有用である。組成物中の チロシン・キナーゼ活性は、本発明の化合物の非存在中、及びそのような化合物 の存在中で計測された活性と比較して計測される。これらの計測されたキナーゼ 活性における相違は次に、その組成物中のチロシン・キナーゼ又はチロシン・キ ナーゼ基質の濃度に関係付けられる。 これまで本発明を一般的に説明してきたが、以下の詳細な実施例を参照すれば 本発明をよりよく理解できるであろう。これら実施例は、説明だけの目的をもっ て提供されるものであり、特にことわらない限り本発明を限定するものと考えて はならない。 実施例1ピラゾール化合物によるプロテイン・キナーゼ酵素活性の阻害 本実施例及び以下の実施例中に使用するピラゾール化合物を、Maybridge Chem ical Co.Ltd.,Trevillett,Tintagel,Cornwall PL34 OHW,United Kingdomか ら得た。 成長因子、例えは、PDGF,FGF及び EGFによる細胞増殖の刺激は、それらの対 応のレセプターのチロシン・キナーゼの各々の自己リン酸化のそれらの誘導に依 存する。それ故、これらの成長因子により誘導される細胞増殖をブロックするた めの PTKインヒビターの能 力は、レセプター自己リン酸化をブロックするその能力と正比例する。アルファ PDGFR自己リン酸化を計測するために、ヒト・アルファPDGFR を過剰発現するよ うに遺伝子操作された、先に記載されたマウス造血セル・ライン、32D−αRを 使用した。これらの細胞を、先に記載されたような10%胎児ウシ血清及び5%WE HIならし培地(ATCCから入手可能なWEHI細胞によりならされた組織培養基)を含 むRPMI(Gibco BRL)培地中の106細胞/mlまで懸濁液中で増殖させた。これらの細 胞は、96ウェル円錐底マイクロタイター・プレート(Falcon)内で500,000細胞 /ウェルにおける分布に先立って、低速遠心分離によりペレット化され、そして 無血清RPMI中に再懸濁された。化合物(0.01〜30μM)を、PDGF AA(15ng/ml) の添加前15分間室温において上記ウェルに添加し、そしてそのインキュベーショ ンを、100μlの最終インキュベーション容量において90分間氷上で続けた。次 に、これらの細胞を、4℃において10分間 2000rpmにおいてペレット化し、そし て50μlの新たに調製した溶解バッファー(pH7.3における 20mM Tris,150mM Na Cl,1% Triton X-100,1mMフェニルメチル−フルホニル・フルオリド(PMSF) 、1mMナトリウム・オルトバナデート、10mg/mlアプロチニン及び10mg/mlロイ ペプチン)を各ウェルに直接的に添加し、インキュベーションを、氷上で10分間 続け、そして細胞溶解を、プレート振とう機上で激しく撹乱することにより容易 にした。これらの細胞溶解物を、分析前10分間2,000rpmにおける遠心分離により 清澄化した。 ベータPDGFR 自己リン酸化の分析のために、チャイニーズ・ハムスター卵巣(C HO)セルライン、HR5−βRであって、先に記載したようなヒト・ベータPDGFR を安定的に過剰発現するように遺伝子操作されたものを使用した。これらの細胞 を、マイクロタイター・プレート(Falcon 96ウェル・プレート)内で10,000細 胞/ウェルにお いて接種し、そして3日間、10%胎児血清を含むRPMI中で37℃においてインキュ ベートした。この時、コンフルエンシーに達した。その倍地を、それらウェルか ら除去し、100μlの無血清RPMIにより入れ替え、そしてインキュベーションを3 7℃において18時間続けた。化合物(0.01〜30μM)をPDGF BB(100ng/ml)の 添加15分前にそれらのウェルに添加し、そしてインキュベーションを、37℃にお いて10分間続けた。培地を捨て、そして50μlの新たに調製した溶解バッファー を各ウェルに添加し、そしてそのプレートを激しく振とうしてその細胞溶解物を 調製した。次にこれら溶解物を、それらの分析前10分間 2600rpmにおいて遠心分 離により清澄化した。 別々のマイクロタイター・プレート内で、アルファPDGFR(MAb αR10)又はベ ータPDGFR(MAb 1B5B11)の細胞外ドメインに対して向けられた(COR Therapeutic s,Inc.で調製された)モノクローナル抗体を、pH8.0における23mM Tris,68mM NaCl,14mM重炭酸アンモニウム及び0.01%のアジ化ナトリウム中で18時間4℃に おいて1ウェル当り 0.5μgの抗体をインキュベートすることにより固定化した 。非結合抗体を除去し、そしてそれらのウェルを、結合バッファー(0.3%ゼラチ ンを含むブロッキング・バッファー)中で1:2に希釈された細胞溶解物の添加 の直前に、25mM N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N′−(2−エタ ンスルホン酸)(HEPES) pH7.6,100mM NaCl、及び 0.2% Tween20によりブロ ックした。32D−αR又はHR5−βR細胞溶解物を、室温において2時間、それ ぞれ、固定化されたMAb αR10又はMAb 1B5B11と共にインキュベートし、そして ウェルを、200μlの洗浄バッファー(リン酸塩バッファー生理食塩水“PBS”, 0.01% Tween20)で3回洗浄した。PDGFRリン酸化のレベルを検出するために、 ウサギ抗−ホスホチロシン抗体(Upstate Biotechnology,Inc.,“UBI”)を1. 25μg/mlにお いて添加し、そして37℃において1時間インキュベートした。非結合抗−ホスホ チロシン抗体の除去後、これらのプレートを、ペルオキシダーゼ基質(ABTSTM) の添加に先立って1:1000希釈においてヤギ西洋クサビ結合抗−ウサギIgG(Boe hringer Mannheim)と先にインキュベートした。生成物形成を、マイクロタイタ ー・プレート・リーダー(Molecular Devices)を使用して 650nmにおいてモニタ ーした。 EGFR自己リン酸化を、MDA MB 468細胞(ATCC# HTB 132)、すなわち、EGFRを過 剰発現するヒト哺乳類腫瘍セルラインにおいて計測した。これらの細胞を、6− ウェル・プレート内でコンフルエンシーまで増殖させ、そして無血清ダルベッコ 修飾イーグル培地(DMEM)中で18時間インキュベートした。これらの細胞を、15 分間、さまざまな濃度(0.01−30μM)の化合物に、そして次に37℃において10 分間EGF(100ng/ml)に晒した。これらの細胞をスクレープし、そして溶解物を 、慣用のSDS PAGEによる分画、その後のウェスタン・ブロット分析に先立って32 D−αRについて記載したような同一バッファー中で調製した。このために、タ ンパク質を、ニトロセルロース上に移し、そしてその膜をTrisバッファー生理食 塩水(TBS)、pH7.0,0.1% Tween20、5%乾燥乳中でブロックした。この膜を、 室温において2時間結合バッファー(TBS,0.1% Tween20;1%乾燥乳)中、抗 −ホスホチロシン抗体(UBI,1μg/ml)でブロットした。検出をヤギ抗−ウサ ギ−西洋ワサビペルオキシダーゼ結合IgG(Boehringer Mannhein)を使用して行 った。このブロットを、化学発光系(Amersham)を使用して発色させた。 FGFR−1自己リン酸化を計測するために、ヒトFGFR−1cDNAを、標準的な技術 を使用して CHO細胞において安定的に過剰発現させた。これらの細胞を、10%胎 児ウシ血清を含むRPMI中でコンフルエン シーまで増殖させ、その培地を、無血清RPMIで置き替え、そして 0.1〜30μMの 濃度範囲内の PTKインヒビターの存在又は非存在中37℃において10分間βFGF(75 ng/ml)での刺激に先立って18時間、インキュベーションを続けた。細胞溶解物 を、EGFRアッセイについて先に記載したものと同一の条件下で調製した。溶解物 を、FGFR−1細胞外ドメインに対して向けられたモノクローナル抗体(CORにおい て調製されたMAb 1H9D3)と共にインキュベートし、そしてその免疫沈澱レセプタ ーを、SDS-PAGE及び4GIO西洋ワサビ・ペルオキシダーゼ結合抗ホスホチロシン抗 体(UBI)を用いたウェスタン・ブロット分析に供し、そして検出を、化学発光(A mersham)により行った。 図1中に示すように、化合物1(構造については表1A参照)は、IC50=220n Mをもって、HR5−βR細胞におけるベータPDGFR 自己リン酸化を効率よくブロ ックし、そして阻害は、5μMにおいて最大であった。他の有効な PTKインヒビ ターに比較したとき、化合物1は K252aと等しく有効であり、そしてスタウロス ポリンよりもいくぶん(3倍)近い効力をもつ(以下、表2参照)ことが発見さ れた。また、化合物1は、ベータ・レセプターについて観察されたものと同じ濃 度範囲にわたりアルファPDGFR 自己リン酸化を阻害することが発見された。これ らの結果は、化合物1が無傷の細胞において PDGFR自己リン酸化の有効なインヒ ビターであることを立証し、これは、この化合物が、インビボにおいて活性であ ろうこと、そして治療濃度が達成されるはずであることを示している。 化合物1が選択的に PDGFRチロシン・キナーゼを阻害するかどうかを決定する ために、関係の深いEGFR及びFGFR−1チロシン・キナーゼに対するその効果を評 価した。驚ろくべきことに、これらのレセプターの自己リン酸のいずれかの検出 可能な阻害は、30μM程の高さの化合物1の濃度において全く観察されなかった 。EGFR自己リ ン酸化は、 K252a(IC50=1μM)により阻害されたが、30μMまでの濃度にお いてスタウロスポリンによっては阻害されなかった(表2)。 srcPTKファミリーは、それらの酵素チロシン・キナーゼ・ドメインにおける60 〜80%のアミノ酸配列同一性により立証されるようにレセプターPTKsに構造的に 関連する。また、これらのキナーゼは、それらが、細胞増殖をもたらすことがで きる細胞内シグナリングをそれらの両方が仲介する点で、機能的に類似している 。レセプターPTKsとは異なり、srcタンパク質は、細胞外又はトランスメンブラ ン・ドメインを含まず、そしてそれ故、細胞外刺激のためのレセプターとして直 接的に機能しない。化合物1の特異性をさらにテストするために、組換えc-src( UBIカタログ#14−117)の活性を阻害する能力を、評価した。このアッセイを96 −ウェル・マイクロタイター・プレート形式に適合されるために、0.5μgの sr c基質ペプチド−2(UBIカタログ#12−140)を、pH8.0における 23mM Tris、68mM NaCl,14mM重炭酸アンモニウム及び0.01%のアジ化ナトリウム中各ウェルに添加 した。ペプチド固定化の後、これらのウェルを洗浄し、そして次に 25mM HEPES pH7.6,100mM NaCl,0.2% Tween20でブロックした。キナーゼ反応を、その反応 混合物 100mlが、50mM Tris;pH7,25mM MnCl2;5mM MnCl2;0.05mM Na3VO4 ;100mM HEPES pH7;5%グリセロール及び0.05%ノニルフェノキシ・ポリフェ ノキシ・エタノール(NP−40)中、0.03〜30μMにおけるテスト化合物、50μM ATP及び10ユニットの c-srcを含む各ウェルに添加することにより開始した。37 ℃において20分間のインキュベーションの後、これらの反応を、10μlの50%酢 酸の添加により停止させ、それらのウェルを、洗浄し、そして抗−ホスホチロシ ン抗体を、リン酸化 PDGFRの検出の間に光に記載したものと同一の条件下で チロシン・リン酸化基質を検出するために使用した。表2中に示すように、化合 物1は、IC50=8.0 μMをもって srcキナーゼを阻害し、それは PDGFR自己リン 酸化を阻害するために必要とされるよりも約40倍高い濃度であった。一方、スタ ウロスポリンと K252aは、それぞれ、70nMと20nMのIC50値をもって、 srcキナー ゼ活性をブロックした。これらの結果は、化合物1が PDGFRキナーゼ活性につい て選択的でありながら、スタウロスポリンと K252aが、それらがPDGFRキナーゼ 活性であるのと等しく又はより高く、 srcキナーゼ活性の阻害において有効であ ることを立証している。 スタウロスポリンは、レセプター・チロシン・キナーゼ、 srcファミリー・チ ロシン・キナーゼ及びより関係の薄いセリン/トレオニン・キナーゼの有効なイ ンヒビターであることが知られている。スタウロスポリン及び他の知られた PTK インヒビターに関連するこの特異性の欠如は、治療剤としてのそれらの効力をか なり限定する。化合物1がセリン/トレオニン・プロテイン・キナーゼを阻害す ることができる可能性を調べるために、プロテイン・キナーゼA(PKA)とプロテ イン・キナーゼC(PKC)アッセイを、製造者により記載された条件(UBIカタログ #17−112)下、UBI's非放射性プロテイン・キナーゼ検定を使用して行った。化 合物1を、0.025〜40μMの濃度レンジにわたりこれらの化合物の各々について テストすることによりスタウロスポリンと K252aと比較した。表2中に示すよう に、化合物1は、40μMの濃度において PKC又は RKA活性のいずれにおいても50 %減少を達成しなかった。これは、 PDGFRキナーゼ・活性を阻害するのに要求さ れる濃度よりも約 200倍高い。K252aは、RKAについて70nMの、そして PKCについ て 100nMのIC50をもってこれらのセリン/トレオニン・キナーゼの有効な阻害剤 であることが発見された。一方、スタウロスポリンは、IC50=70〜80nMをもっ て両方のキナーゼを阻害した。これらの結果は、いくつかのキナーゼ阻害剤、例 えば、スタウロスポリン及び K252aが選択性を欠きながら、化合物1は、他のレ セプター・チロシン・キナーゼ、srcキナーゼ及びセリン/トレオニン・キナー ゼについてよりもPDGFレセプターについて40〜200 倍より選択性であることを立 証している。このような選択性は、PDGFがある役割を演じる疾患、例えば、アテ ローム性硬化症、特定の癌、糸球体腎炎及び血管形成術後の再狭窄の治療のため の化合物1の治療効果をひじょうに高める。 実施例2ピラゾール化合物による細胞増殖の阻害 PTK阻害剤の潜在的な治療用途を決定するためには、増殖性失調を仲介するこ とに関係する成長因子に応答する細胞増殖をブロックするそのインヒビターの能 力を立証することが重要である。疾患、例えば、糸球体腎炎、癌、アテローム性 硬化症、及び再狭窄におけるPDGFを含意する文献中に多くの報告があるけれども 、我々は、PDGF誘導細胞増殖をブロックするその能力について化合物1をテスト した。この目的のために、32D−αR細胞を使用し、そしてPDGF誘導増殖を計測 するために先に開発された標準的な技術に従った。簡 単に言えば、32D−αR細胞を、10%胎児ウシ血清を含むインターロイキン3( IL−3)−ならしRPMI培地中で増殖させ、そして10%胎児ウシ血清を含むRPMIで 2回洗浄し、同一培地中で5×105細胞/mlで再懸濁させ、そして次に24ウェル ・プレート(Falcon)内で 250μl/ウェルにおいて小分けした。PDGFAAを、0. 5mlの最終インキュベーション容量において化合物1の存在(0.04〜40μM)の 存在又は非存在中30ng/mlにおいて添加する。これらの細胞を、43時間、その後 〔3H〕チミジン(10μCi/ウェル)と共にさらに3時間インキュベートした。次 にこれらの細胞を、自動細胞収獲装置を用いて収獲し、フィルターを、液体シン チレーション・カウンター内に入れ、そしてβカウンター内でカウントした。図 2中に示すように、化合物1は、700nMにおいて50%程PDGF誘導チミジン取り込 みをブロックし、そして>1μMの濃度において有糸分裂誘発を完全い阻害した 。 化合物1が非特異的抗増殖効果を発揮するか又は細胞毒性があるかどうかを決 定するために、ヒト・セル・ライン(例えば、ATCCから得た HS68,HS27,CCD18 、及びWSI)の増殖に対するその効果を、標準的な組織培養条件下で測定した。細 胞を0.01〜30μMの濃度範囲内での化合物1、スタウロスポリン又は K252aの存 在又は非存在中96ウェル・マイクロタイター・プレート(Falcon)及び 3.5×103 細胞/ウェルにおいて10%胎児ウシ血清を含む標準的な組織培養基中でまばら に接種した。次にこれらの細胞を、96時間標準的な組織培養条件下で成長に供し た。この時、それらを、3.3%グルタルアルデヒドで固定し、H2Oで洗浄し、そし て0.05%メチレン・ブルー(Sigma)で染色した。染色後、これらの細胞を洗浄し 、その染料を3% HClで溶出し、そして吸光度を、プレート・リーダー(Molecul ar Devices)を使用して 665nMにおいてモニターした。細胞増殖 の阻害のパーセンテージを、インヒビターの非存在中で得られた吸光度と、イン ヒビターの存在中で観察された吸光度とを比較することにより測定した。表3中 に示すように、テストされたヒト・セル・ラインのいずれかの細胞成長における 減少は、10μMまでの濃度における化合物1による処理後に全く観察されず、そ してほんの僅かな減少(10〜20%)が30μMにおいて生じた。これに反し、スタ ウロスポリンは、0.01μMにおいてヒト・セル・ラインの全ての成長を完全にブ ロックし、そして K252aは、最も感受性である(IC50=1μM)CCD18細胞により 1〜12μMの濃度範囲内で50%程細胞成長を阻害した。正常な細胞成長に対する これらの化合物の効果を、ベータPDGFR 自己リン酸化を計測するために先に使用 されたHR5−βR細胞によっても評価した。高濃度(28μM)の化合物1は、50 %程HR5−βr細胞成長を阻害するために必要であった。これに反し、スタウロ スポリン(IC50<10nM)とK252a(IC50=130nM)は、PDGFRリン酸化を阻害するの に必要とされるものよりも低い濃度においてHR5−βR細胞成長を有効に阻害し た。これらの結果は、非特異的プロテイン・キナーゼ・インヒビターであるスタ ウロスポリンも、キナーゼ活性を阻害するために必要とされるよりも低い濃度に おいて、非特異的抗増殖又は細胞毒性効果を発揮する。一方、標準的な組織培養 条件下で細胞成長を阻害するために必要とされる化合物1の濃度は、PDGFR自己 リン酸化をブロックするために必要とされるものよりも>100倍高いものであった 。これらの結果は、PDGFRキナーゼ活性の阻害からの治療効果が、細胞毒性効果 を引き起こすものよりもはるかに低い化合物1の濃度において生じることを示し ている。 実施例3一般 : NMRスペクトルを、Variau Unityプラス400MHz装置上に記録した。IRスペ クトルを、Perkin Elmer Model 1600 FT-IR 上に記録した。逆相HPLCを、そのデ ータを処理するためのMillenium 2020ソフトウェアを使用して Model 965 Photo Diode Array検出器を備えた Waters Model 600 Controller並びに Vydac 4.5mm ×25cm C18分析用カラム又は Vydac 2.5cm×25cm C18調製用カラムのいずれかの 上で行った。正相HPLCを、そのデータを処理するためのMillenium 2020ソフトウ ェアを使用した Model 965 Photo Diode Array検出器を備えたWaters Delta Pre p Model 4000コントローラー並びにAlltech Econosil 4.5mm×25cmシリカ・ゲル 分析用カラム又は Alltech Econosil 22mm×25cmシリカ・ゲル半調製用カラムの いずれかの上で行った。フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーを、E Merch Silica Gel GFを使用して行った。質量分析を、Electron Impact又はDirect Che mical Ionizationサンプル導入技術のいずれかを使用して行った。 (A)3−ベンゾイルアミノ−5−フェニル−2−ベンゾイルピラゾール(化合 物35)の調製 アルゴン雰囲気下氷水浴内で撹拌されている5.0mlピリジン中に 溶解された(Maybridge又はAldrichにより供給された)0.31g(2.0mモル)の5− アミノ−3−フェニルピラゾールの溶液に、1.4 ml(12.1mモル)の塩化ベンゾ イルを導入した。この溶液を1時間氷浴内で撹拌し、室温まで温め、そしてさら に3と1/2時間撹拌した。反応の間塩酸ピリジンが溶液から分離した。 この反応は、10mlの10%(v/v)水性塩化水素酸の導入によりクエンチされ 、分液漏斗に移され、そして25mlジクロロメタンで2回抽出された。併合有機抽 出物を、10ml部の10%塩化水素酸で、飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄し、硫 酸マグネシウム上で乾燥させ、そして真空中で濃縮した。白色固体を得た。 この固体を、Waters Delta Prep 装置を使用してシリカ・ゲル半調製用カラム 上でクロマトグラフィーにかけた。この溶出グラジエントを、1分当り10mlの流 速において80分間にわたり9:1のヘキサン:ジクロメタンから1:1のヘキサ ン:ジクロロメタンまで行った。白色固体として0.37g(1.0mモル、50%)の標 題の化合物を得た。 TLC(ジクロロメタン):Rf=0.86 IR(nujol):NH at 3317cm-1,CO at 1689cm-1 NMR(CDCl3):11.67(s,NH);8.21/8.23(dd,2 ArH);8.00 /8.02(dd,2 ArH);7.88/7.90(dd,2 ArH) ;7.58-7.66(m,2 ArH);7.51-7.56(m,5 Ar H);7.38-7.48(m,3 ArH) MS(EI):M+=367 (B)3−ベンゾイルアミノ−5−フェニルピラゾール(化合物1)の調製 4mlの10%(w/v)水性水酸化カリウム中の100mg(0.27mモル)の5−ベ ンゾイルアミノ−3−フェニル−1−ベンゾイルピラ ゾールの懸濁液を、5分間 100℃において維持した水浴内で加熱した。この間に 、その反応混合物を懸濁液のままとした。冷却された懸濁液を濾過し、そして水 で洗浄し、次に風乾した。白色固体として48mg(0.18mモル、67%)の標題の化 合物を得た。 TLC(ジクロロメタン):Rf=0.20 IR(nujol):NH at 3288cm-1,CO at 1656cm-1 NMR(DMSO-d6):10.80(s,NH);7.97/7.99(dd,2 ArH);7.71 /7.73(d,2 ArH);7.40-7.56(m,5 ArH);7. 29-7.33(t,ArH);7.01(bs,ピラゾールCH) MS(EI):M+=263 (C)3−ベンジルアミノ−5−フェニルピラゾール(化合物53)の調製 ゴム隔壁、ガラス栓及びアルゴン入口を備えた還流コンデンサーを備えた乾燥 3首丸底フラスコに、0.17g(0.66mモル)の5−ベンゾイルアミノ−3−フェ ニルピラゾールを移した。無水テトラヒドロフラン(5ml)をシリンジを介して 液加し、そして室温において撹拌することにより清澄な無色の溶液を作り出した 。商業的に入手可能な(Aldrichの)、テトラヒドロフラン中のボラン−ジメチル スルフィドの2モル濃度溶液、0.93ml(1.86mモル)を、この溶液に導入した。 この溶液を17時間油浴内で還流させた。反応溶液を周囲温度に冷却し、そして2 mlの10%(v/v)水性塩化水素酸でクエンチした。 この粗混合物を、Waters Model 600装置を使用してC18カラム上でクロマトグ ラフィーにかけた。溶出グラジエントを1分当り10mlの流速において(0.1% TFA を含む)100%水において10分間イソクラティック洗浄した後50分間にわたり、10 0%水(0.1%トリフルオロ酢酸“TFA”を含む)から、1:1の水:アセトニトリ ル(0.1% TFA を含む)まで、行った。溶出された画分を、1分当り 1.5mlの流速において30分 間にわたり95:5の水:アセトニトリル(0.1% TFAを含む)から20:80の水:ア セトニトリル(0.1% TFAを含む)までを使用してC13分析カラム上で分析した。 適当な画分(すなわち、38%〜44%の間のアセトニトリルを溶出するもの)を、 プールし、そして凍結乾燥させて、白色粉末として72.3mg(0.29mモル、44%) の標題の化合物を作り出した。 HPLC(C18カラム):Rf=16.9分 NMR(CD3OD):7.65-7.68(m,2 ArH);7.44-7.47(m,3 ArH); 7.31-7.38(m,4 ArH);7.23-7.27(m,ArH);4. 42(s,NCH2) MS(EI):M+=249 個々の刊行物又は出願が特別に、かつ、個々に引用により取り込まれることを あたかも意図されるような程度で、本明細書中に引用する全ての刊行物及び特許 出願を引用により取り込む。 本発明は本明細書中に示した、そして記載した特定の態様に限定されることを 意図せず、さまざまな変更及び修正が、以下の請求の範囲により定められるこの 新規の概念の本質及び範囲から逸脱せずに行われることができることを理解すべ きである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 401/06 231 C07D 401/06 231 405/04 231 405/04 231 409/06 231 409/06 231 (72)発明者 ロッカー,ナタリー アメリカ合衆国,カリフォルニア 94121, サンフランシスコ フォーティース ア ベニュ 741 (72)発明者 レイベルマン,アラン エム. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94025, メンロ パーク,ウェーバリー 427 (72)発明者 スカーボロー,ロバート エム. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94002, ベルモント,ベルモント キャニオン ロ ード 2544

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.プロテイン・キナーゼの阻害方法であって: プロテイン・キナーゼを含んで成る組成物を、以下の式(I): {式中、 R1が、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複素ア リール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式芳香族、多芳香族又は多複素 芳香族であり; R2が、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複素ア リール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式芳香族、低級ヒドロカルボイ ル、5−若しくは6−員複素環式芳香族カルボニル、多芳香族、多芳香族カルボ ニル、多複素芳香族又は多複素芳香族カルボニルであり; R3が、H又は低級アルキルであり; R5が、H、低級アルキル、低級ヒドロカルビル、アリール低級アルキル、複 素アリール低級アルキル、5−若しくは6−員複素環式芳香族、ハロゲン、又は シアノであり;そして R6が、H又は低級ヒドロカルボイルであり; ここで、上記アルキル、ヒドロカルビル、アルキルアリール、ア ルキルアリール、アルキル複素アリール、ヒドロカルボイル、又は複素環式芳香 族基のそれぞれが、場合により、独立して、4つまでのR4基で置換され、ここ で、各R4は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、低級アルキル、ヒドロキ シ、アルコキ、カルボニル、カルボキシル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキ ルアミノ、又はヒドロカルボイルアミドを表す。}により表される化合物と接触 させることを含む方法。 2.請求項1に記載の方法であって、R1が、低級ヒドロカルビル又は5−若 しくは6−員複素環式芳香族であり、そして場合により4つまでのR4基で置換 されることを特徴とする方法。 3.請求項2に記載の方法であって、その低級ヒドロカルビルが、炭素環式芳 香族であり、そして場合により4つまでのR4基で置換されることを特徴とする 方法。 4.請求項3に記載の方法であって、その炭素環式芳香族がフェニル又はフェ ニルであって4つまでのR4基で置換されたものであることを特徴とする方法。 5.請求項1に記載の方法であって、R2が、低級ヒドロカルボイル又は5− 若しくは6−員複素環式芳香族カルボニルであり、そして場合により4つまでの R4基で置換されることを特徴とする方法。 6.請求項5に記載の方法であって、3の低級ヒドロカルボイルが、炭素環式 カルボニルであり、そして場合により、4つまでのR4基で置換されることを特 徴とする方法。 7.請求項6に記載の方法であって、その炭素環式芳香族カルボニルが、フェ ニルカルボニル又はフェニルカルボニルであって4つまでのR4基で置換された ものであることを特徴とする方法。 8.R3がHである、請求項1に記載の方法。 9.R5がH、低級アルキル、ハロゲン又はシアノである、請求項1に記載の 方法。 10.R5がHである、請求項9に記載の方法。 11.R6がHである請求項1に記載の方法。 12.請求項1に記載の方法であって、R1が低級アルキル、低級ヒドロカルビ ル、又は5−若しくは6−員複素環式芳香族であり;R2が、低級アルキル、低 級ヒドロカルビル、5−若しくは6−員複素環式芳香族、低級ヒドロカルボイル 、又は5−若しくは6−員複素環式芳香族カルボニルであり;R3が、H又は低 級アルキルであり;R5がH、低級アルキル、ハロゲン、又はシアノであり;そ してR6がH又は低級ヒドロカルボイルであることを特徴とする方法。 13.請求項12に記載の方法であって、R1がフェニル又は置換されたフェニル であり、R2がフェニルカルボニル又は置換されたフェニルカルボニルであり、 そしてR3,R5とR6がHであることを特徴とする方法。 14.請求項13に記載の方法であって、R1が、フェニルであり、R2がベンゾイ ルであり、そしてR3,R5とR6がHであることを特徴とする方法。 15.請求項1に記載の方法であって、R2が、フェニルカルボニル又はフェニ ルカルボニルであってそのフェニル基上のHに対して電子供与性又は電子中性の 置換基で置換されたものであることを特徴とする方法。 16.組成物が、哺乳類の体液を含む、請求項1に記載の方法。 17.体液が、血液又は血液画分である、請求項16に記載の方法。 18.プロテイン・キナーゼがチロシン・キナーゼである、請求項16に記載の方 法。 19.チロシン・キナーゼが血小板由来成長因子である、請求項16に記載の方法 。 20.請求項16に記載の方法であって、さらに、その化合物の存在又は非存在中 でその体液中のチロシン・キナーゼ活性を計測し、そしてその組成物中のチロシ ン・キナーゼ又はチロシン・キナーゼのための基質の濃度に対してのそのキナー ゼの活性を関係付けることを含む方法。 21.請求項1に記載の方法であって、その接触がインビボにおいて生じるよう な方法。 22.医薬として許容される担体と共に請求項1に記載の化合物のキナーゼ阻害 量を含む、哺乳類におけるキナーゼ依存性疾患のコントロールのための医薬組成 物。 23.請求項22に記載の組成物。但し、R1がフェニル又はフェニルであって低 級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲンで置換されたものであり;R3とR6が Hであり;そしてR5が低級アルキル、アリール又はアリールであって低級アル キル、低級アルコキシ又はハロゲンで置換されたものであるとき、R2は、低級 アルキルであることができない。 24.請求項1に記載の化合物のキナーゼ依存性疾患コントロール量を、そのキ ナーゼ依存性疾患を患う哺乳類に投与することを含む、キナーゼ依存性疾患のコ ントロール方法。 25.請求項24に記載の方法。但し、R1がフェニル又はフェニルであって低級 アルキル、低級アルコキシ又はハロゲン置換されたものであり;R3とR6がHで あり;そしてR5が低級アルキル、アリール又はアリールであって低級アルキル 、低級アルコキシ又はハロゲンで置換されたものであるとき、R2は、低級アル キルであることができない。
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