JPH10326748A - 薄膜トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents
薄膜トランジスタおよびその製造方法Info
- Publication number
- JPH10326748A JPH10326748A JP14991197A JP14991197A JPH10326748A JP H10326748 A JPH10326748 A JP H10326748A JP 14991197 A JP14991197 A JP 14991197A JP 14991197 A JP14991197 A JP 14991197A JP H10326748 A JPH10326748 A JP H10326748A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- source
- polysilicon
- drain
- tft
- thin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Landscapes
- Thin Film Transistor (AREA)
- Recrystallisation Techniques (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 キンク電流の発生を抑えた、ポリシリコンを
半導体層とするTFTを提供する。 【解決手段】 ガラス基板11上にゲート電極12A、
ゲート絶縁膜13が形成され、ゲート絶縁膜13上に半
導体層としてのポリシリコン膜15が形成されている。
このポリシリコン膜15の上に接合するように、ソース
・ドレイン領域17S、17Dがn型水素化アモルファ
スシリコンで形成されている。このように、ソース領域
17Sおよびドレイン領域17Dを、真性のポリシリコ
ン膜15でなるチャネル領域よりもバンドギャップの小
さなn型水素化アモルファスシリコンで形成したことに
より、ソース/ドレイン耐圧を向上させ、TFT19に
キンク電流が発生するのを抑えることができる。
半導体層とするTFTを提供する。 【解決手段】 ガラス基板11上にゲート電極12A、
ゲート絶縁膜13が形成され、ゲート絶縁膜13上に半
導体層としてのポリシリコン膜15が形成されている。
このポリシリコン膜15の上に接合するように、ソース
・ドレイン領域17S、17Dがn型水素化アモルファ
スシリコンで形成されている。このように、ソース領域
17Sおよびドレイン領域17Dを、真性のポリシリコ
ン膜15でなるチャネル領域よりもバンドギャップの小
さなn型水素化アモルファスシリコンで形成したことに
より、ソース/ドレイン耐圧を向上させ、TFT19に
キンク電流が発生するのを抑えることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄膜トランジス
タ(以下、TFTという)およびその製造方法に関し、
さらに詳しくは、ポリシリコンを半導体層として用いた
TFTおよびその製造方法に関する。
タ(以下、TFTという)およびその製造方法に関し、
さらに詳しくは、ポリシリコンを半導体層として用いた
TFTおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリシリコンを半導体層とするT
FTは、例えば図6に示すように、ガラス基板2上に形
成されたものが知られている。このTFT1において
は、ガラス基板2上にゲート電極3が形成されている。
ガラス基板2およびゲート電極3の上には、ゲート絶縁
膜4が形成され、その絶縁膜4上に、n型不純物が拡散
されているソース領域5Sおよびドレイン領域5Dと、
不純物拡散が施されていないチャネル領域5Cとが形成
されたポリシリコン層5が形成されている。そして、ポ
リシリコン層5の上に堆積された層間絶縁膜6上には、
コンタクトホールを介して、ソース領域5S、ドレイン
領域5Dとそれぞれ接続するソース電極7、ドレイン電
極8が形成されている。
FTは、例えば図6に示すように、ガラス基板2上に形
成されたものが知られている。このTFT1において
は、ガラス基板2上にゲート電極3が形成されている。
ガラス基板2およびゲート電極3の上には、ゲート絶縁
膜4が形成され、その絶縁膜4上に、n型不純物が拡散
されているソース領域5Sおよびドレイン領域5Dと、
不純物拡散が施されていないチャネル領域5Cとが形成
されたポリシリコン層5が形成されている。そして、ポ
リシリコン層5の上に堆積された層間絶縁膜6上には、
コンタクトホールを介して、ソース領域5S、ドレイン
領域5Dとそれぞれ接続するソース電極7、ドレイン電
極8が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のTF
T1においては、図7に示すようなリーク電流特性を示
す。すなわち、図8の等価回路で示すようにゲート電極
3およびソース電極5Sを接地した状態でドレイン電極
5Dにドレイン電圧Vdを変えて印加したときのソース
・ドレイン間に流れるリーク電流は、図7に示すような
特性を示す。
T1においては、図7に示すようなリーク電流特性を示
す。すなわち、図8の等価回路で示すようにゲート電極
3およびソース電極5Sを接地した状態でドレイン電極
5Dにドレイン電圧Vdを変えて印加したときのソース
・ドレイン間に流れるリーク電流は、図7に示すような
特性を示す。
【0004】図7から判るように、従来のポリシリコン
を半導体層とするTFT1は、ドレイン印加電圧を大き
くすると過大なリーク電流が急激に流れてしまう現象が
起こる。換言すれば、ソース/ドレイン耐圧が小さい。
このような現象に伴い急激に増加する電流は、キンク電
流と称されている。すなわち、このようなTFT1を用
いて例えば駆動回路を構成した場合では消費電力が大き
くなり、アクティブマトリクス型液晶表示装置の画素ス
イッチング素子としてTFT1を用いた場合では過大な
リーク電流に起因して画質の低下を招くという問題があ
った。
を半導体層とするTFT1は、ドレイン印加電圧を大き
くすると過大なリーク電流が急激に流れてしまう現象が
起こる。換言すれば、ソース/ドレイン耐圧が小さい。
このような現象に伴い急激に増加する電流は、キンク電
流と称されている。すなわち、このようなTFT1を用
いて例えば駆動回路を構成した場合では消費電力が大き
くなり、アクティブマトリクス型液晶表示装置の画素ス
イッチング素子としてTFT1を用いた場合では過大な
リーク電流に起因して画質の低下を招くという問題があ
った。
【0005】因に、この過大なリーク電流が発生する原
因は、以下に説明するようなメカニズムによるものであ
る。 (1)ドレイン近傍で電子正孔対が発生する。 (2)所定の確率でソース領域とチャネル領域間のポテ
ンシャルバリアを乗り越えた電子はドレイン側からの正
の電界に引っ張られてチャネル領域に滞留することな
く、すべてドレインに流れ込むのに対し、図9のバンド
構造の説明図に示すように正孔は一部(所定の確率)を
除いてソース領域5Sとチャネル領域5Cとの境界のポ
テンシャルバリアを乗り越えられずチャネル底(ゲート
電極と反対側)に溜まり、しきい値電圧を低下させ、ソ
ース・ドレイン間の電流を増加させる。 (3)チャネル底に溜まった正孔が増加すると、チャネ
ル領域5Cとドレイン領域5Dとの間の接合が降伏し、
ソース・ドレイン間の電流が一層増加する。
因は、以下に説明するようなメカニズムによるものであ
る。 (1)ドレイン近傍で電子正孔対が発生する。 (2)所定の確率でソース領域とチャネル領域間のポテ
ンシャルバリアを乗り越えた電子はドレイン側からの正
の電界に引っ張られてチャネル領域に滞留することな
く、すべてドレインに流れ込むのに対し、図9のバンド
構造の説明図に示すように正孔は一部(所定の確率)を
除いてソース領域5Sとチャネル領域5Cとの境界のポ
テンシャルバリアを乗り越えられずチャネル底(ゲート
電極と反対側)に溜まり、しきい値電圧を低下させ、ソ
ース・ドレイン間の電流を増加させる。 (3)チャネル底に溜まった正孔が増加すると、チャネ
ル領域5Cとドレイン領域5Dとの間の接合が降伏し、
ソース・ドレイン間の電流が一層増加する。
【0006】そこで、この発明は、ソース/ドレイン耐
圧の大きな、すなわちドレイン印加電圧を大きくしても
過大なリーク電流が流れない、ポリシリコンを半導体層
とするTFTおよびその製造方法を提供することを課題
としている。
圧の大きな、すなわちドレイン印加電圧を大きくしても
過大なリーク電流が流れない、ポリシリコンを半導体層
とするTFTおよびその製造方法を提供することを課題
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
チャネル領域がポリシリコンで形成され、ソース・ドレ
イン領域がポリシリコンよりもバンドギャップが小さい
半導体材料で形成されていることを特徴としている。
チャネル領域がポリシリコンで形成され、ソース・ドレ
イン領域がポリシリコンよりもバンドギャップが小さい
半導体材料で形成されていることを特徴としている。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の薄
膜トランジスタであって、前記ポリシリコンが真性のポ
リシリコンであることを特徴としている。
膜トランジスタであって、前記ポリシリコンが真性のポ
リシリコンであることを特徴としている。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項2記載の薄
膜トランジスタであって、前記半導体材料がn型アモル
ファスシリコンであることを特徴としている。
膜トランジスタであって、前記半導体材料がn型アモル
ファスシリコンであることを特徴としている。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項
3のいずれかに記載の薄膜トランジスタであって、前記
ソース・ドレイン領域が、ゲート電極と反対側に位置す
る、前記チャネル領域の表面に接合していることを特徴
としている。
3のいずれかに記載の薄膜トランジスタであって、前記
ソース・ドレイン領域が、ゲート電極と反対側に位置す
る、前記チャネル領域の表面に接合していることを特徴
としている。
【0011】請求項1〜請求項4記載の発明では、半導
体材料、例えばn型アモルファスシリコンでなるソース
・ドレイン領域が、チャネル領域を形成するポリシリコ
ンよりもバンドギャップが小さいため、図3に示すよう
に、ドレイン領域とチャネル領域との境界で発生した電
子・正孔対のうち正孔がチャネル底に溜まらずにソース
領域側へ流れ込むため、キンク電流の発生を抑制するこ
とができる。このため、ソース/ドレイン耐圧が大き
く、リーク電流の小さなTFTを実現することができ
る。
体材料、例えばn型アモルファスシリコンでなるソース
・ドレイン領域が、チャネル領域を形成するポリシリコ
ンよりもバンドギャップが小さいため、図3に示すよう
に、ドレイン領域とチャネル領域との境界で発生した電
子・正孔対のうち正孔がチャネル底に溜まらずにソース
領域側へ流れ込むため、キンク電流の発生を抑制するこ
とができる。このため、ソース/ドレイン耐圧が大き
く、リーク電流の小さなTFTを実現することができ
る。
【0011】請求項5記載の発明は、薄膜トランジスタ
の製造方法であって、絶縁性基板の上にゲート電極を形
成する工程と、前記絶縁性基板および前記ゲート電極の
上にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜
上にポリシリコン層を形成する工程と、前記ポリシリコ
ン層上に、互いに分離されたソース・ドレイン領域をポ
リシリコンよりもバンドギャップが小さい半導体層で形
成する工程と、前記ソース・ドレイン領域に、それぞれ
ソース・ドレイン電極を接続するように形成する工程と
を備えることを特徴としている。
の製造方法であって、絶縁性基板の上にゲート電極を形
成する工程と、前記絶縁性基板および前記ゲート電極の
上にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜
上にポリシリコン層を形成する工程と、前記ポリシリコ
ン層上に、互いに分離されたソース・ドレイン領域をポ
リシリコンよりもバンドギャップが小さい半導体層で形
成する工程と、前記ソース・ドレイン領域に、それぞれ
ソース・ドレイン電極を接続するように形成する工程と
を備えることを特徴としている。
【0012】請求項5記載の発明では、ポリシリコン層
でチャネル領域を形成し、ポリシリコンよりバンドギャ
ップが小さい半導体層でソース・ドレイン領域を形成す
ることができ、ソース/ドレイン耐圧が大きく、リーク
電流の小さなTFTを実現することができる。
でチャネル領域を形成し、ポリシリコンよりバンドギャ
ップが小さい半導体層でソース・ドレイン領域を形成す
ることができ、ソース/ドレイン耐圧が大きく、リーク
電流の小さなTFTを実現することができる。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項5記載の薄
膜トランジスタの製造方法であって、前記ポリシリコン
層が、真性のアモルファスシリコン層をアニールしてな
るポリシリコン層であることを特徴としている。
膜トランジスタの製造方法であって、前記ポリシリコン
層が、真性のアモルファスシリコン層をアニールしてな
るポリシリコン層であることを特徴としている。
【0014】請求項7記載の発明は、請求項6記載の薄
膜トランジスタの製造方法であって、前記半導体層が、
n型アモルファスシリコン層であることを特徴としてい
る。
膜トランジスタの製造方法であって、前記半導体層が、
n型アモルファスシリコン層であることを特徴としてい
る。
【0015】請求項6および請求項7記載の発明では、
ポリシリコンを半導体層とするTFTと、アモルファス
シリコンを半導体層とするTFTと、の製造プロセスの
共通化を図ることが容易となる。
ポリシリコンを半導体層とするTFTと、アモルファス
シリコンを半導体層とするTFTと、の製造プロセスの
共通化を図ることが容易となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るTFTおよ
びその製造方法の詳細を図面に示す実施形態に基づいて
説明する。図1(a)〜図2(c)は、この発明に係る
TFTおよびその製造方法を示している。まず、本実施
形態のTFTの製造方法を説明する。絶縁性基板として
のガラス基板11上に、スパッタリング装置を用いて金
属薄膜12を成膜する。次に、リソグラフィー技術およ
びエッチング技術を用いて、図1(a)に示すように、
この金属薄膜12をパターニングしてゲート電極12A
を形成する。
びその製造方法の詳細を図面に示す実施形態に基づいて
説明する。図1(a)〜図2(c)は、この発明に係る
TFTおよびその製造方法を示している。まず、本実施
形態のTFTの製造方法を説明する。絶縁性基板として
のガラス基板11上に、スパッタリング装置を用いて金
属薄膜12を成膜する。次に、リソグラフィー技術およ
びエッチング技術を用いて、図1(a)に示すように、
この金属薄膜12をパターニングしてゲート電極12A
を形成する。
【0017】次に、図1(b)に示すように、ガラス基
板11およびゲート電極11Aの上に、順次、窒化シリ
コンでなるゲート絶縁膜13、真性のアモルファスシリ
コン膜14を、プラズマCVD装置を用いて連続成膜す
る。その後、図1(c)に示すように、エキシマレーザ
光を照射するレーザアニールを行ってアモルファスシリ
コン膜14を多結晶化させて、ポリシリコン膜15に変
化させる。
板11およびゲート電極11Aの上に、順次、窒化シリ
コンでなるゲート絶縁膜13、真性のアモルファスシリ
コン膜14を、プラズマCVD装置を用いて連続成膜す
る。その後、図1(c)に示すように、エキシマレーザ
光を照射するレーザアニールを行ってアモルファスシリ
コン膜14を多結晶化させて、ポリシリコン膜15に変
化させる。
【0018】続いて、図2(a)に示すように、スパッ
タリング装置を用いて、ポリシリコン膜15上に酸化シ
リコン膜16を成膜し、この酸化シリコン膜16がゲー
ト電極12Aの上方に残るようにリソグラフィー技術お
よびエッチング技術を用いてパターニングしてチャネル
保護膜16Aを形成する。
タリング装置を用いて、ポリシリコン膜15上に酸化シ
リコン膜16を成膜し、この酸化シリコン膜16がゲー
ト電極12Aの上方に残るようにリソグラフィー技術お
よびエッチング技術を用いてパターニングしてチャネル
保護膜16Aを形成する。
【0019】その後、プラズマCVD装置を用いて、第
2の半導体層としての、n型の水素化アモルファスシリ
コン膜17を成膜し、リソグラフィー技術およびエッチ
ング技術を用いて、図2(b)に示すように、水素化ア
モルファスシリコン膜17およびポリシリコン膜15を
パターニングしてデバイスエリアを形成する。なお、こ
のとき、水素化アモルファスシリコン膜17は、チャネ
ル保護膜16A上で分離されて、ソース領域17Sとド
レイン領域17Dとなる。また、上記したポリシリコン
膜15は、チャネル領域を構成する。
2の半導体層としての、n型の水素化アモルファスシリ
コン膜17を成膜し、リソグラフィー技術およびエッチ
ング技術を用いて、図2(b)に示すように、水素化ア
モルファスシリコン膜17およびポリシリコン膜15を
パターニングしてデバイスエリアを形成する。なお、こ
のとき、水素化アモルファスシリコン膜17は、チャネ
ル保護膜16A上で分離されて、ソース領域17Sとド
レイン領域17Dとなる。また、上記したポリシリコン
膜15は、チャネル領域を構成する。
【0020】次に、スパッタリング装置を用いて金属薄
膜を形成し、この金属薄膜がソース領域17Sとドレイ
ン領域17Dの上に残るようにパターニングを行って、
図2(c)に示すようなソース電極18S、ドレイン電
極18Dを形成する。このようにして、本実施形態のT
FT19が完成する。
膜を形成し、この金属薄膜がソース領域17Sとドレイ
ン領域17Dの上に残るようにパターニングを行って、
図2(c)に示すようなソース電極18S、ドレイン電
極18Dを形成する。このようにして、本実施形態のT
FT19が完成する。
【0021】上記した方法で作製されたTFT19で
は、ソース領域17Sおよびドレイン領域17Dを、真
性のポリシリコン膜15でなるチャネル領域よりもバン
ドギャップ(禁制帯幅)の小さなn型水素化アモルファ
スシリコンで形成したことにより、図3に示すようにド
レイン領域とチャネル領域との境界で発生した電子・正
孔対のうち正孔がチャネル底に溜まらずにソース側に流
れ込むため、キンク電流の発生を抑制することができ
る。また、この実施形態のTFT19では、図4に示す
ような電流特性を示す。なお、図4は、図5の等価回路
で示すようにゲート電極12Aおよびソース電極18S
を接地した状態でドレイン電極18Dに可変のドレイン
電圧Vdを印加したときのソース・ドレイン間に流れる
電流の実測値を示している。この実施形態のTFT19
においては、図4に示すように、ドレイン印加電圧を大
きくしても過大なリーク電流が急激に流れることがな
く、ソース/ドレイン耐圧を高くすることができる。す
なわち、本実施形態では、リーク電流の小さなTFT1
9を得ることが可能になり、そのTFT19を用いて駆
動回路を構成した場合は消費電力が小さくなり、アクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置の画素スイッチング素子
としてTFT19を用いた場合はリーク電流が小さいた
め画質を向上させることが可能となる。このため、液晶
表示装置の駆動回路と画素スイッチング素子を、TFT
19を用いて作製することが可能となり、駆動回路側の
TFTと画素側のTFTとを共通のプロセスで作製する
ことが可能となる。また、本実施形態のような構成のポ
リシリコンを半導体層とするポリシリコンTFTを液晶
表示装置の駆動回路に用い、アモルファスシリコンを半
導体層とするアモルファスシリコンTFT(逆スタガ型
のTFT)を画素スイッチング素子として用いる場合
は、両TFTの製造プロセスが、ポリシリコンTFT側
の半導体層のレーザアニール工程以外の工程を共通にで
きるという利点がある。
は、ソース領域17Sおよびドレイン領域17Dを、真
性のポリシリコン膜15でなるチャネル領域よりもバン
ドギャップ(禁制帯幅)の小さなn型水素化アモルファ
スシリコンで形成したことにより、図3に示すようにド
レイン領域とチャネル領域との境界で発生した電子・正
孔対のうち正孔がチャネル底に溜まらずにソース側に流
れ込むため、キンク電流の発生を抑制することができ
る。また、この実施形態のTFT19では、図4に示す
ような電流特性を示す。なお、図4は、図5の等価回路
で示すようにゲート電極12Aおよびソース電極18S
を接地した状態でドレイン電極18Dに可変のドレイン
電圧Vdを印加したときのソース・ドレイン間に流れる
電流の実測値を示している。この実施形態のTFT19
においては、図4に示すように、ドレイン印加電圧を大
きくしても過大なリーク電流が急激に流れることがな
く、ソース/ドレイン耐圧を高くすることができる。す
なわち、本実施形態では、リーク電流の小さなTFT1
9を得ることが可能になり、そのTFT19を用いて駆
動回路を構成した場合は消費電力が小さくなり、アクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置の画素スイッチング素子
としてTFT19を用いた場合はリーク電流が小さいた
め画質を向上させることが可能となる。このため、液晶
表示装置の駆動回路と画素スイッチング素子を、TFT
19を用いて作製することが可能となり、駆動回路側の
TFTと画素側のTFTとを共通のプロセスで作製する
ことが可能となる。また、本実施形態のような構成のポ
リシリコンを半導体層とするポリシリコンTFTを液晶
表示装置の駆動回路に用い、アモルファスシリコンを半
導体層とするアモルファスシリコンTFT(逆スタガ型
のTFT)を画素スイッチング素子として用いる場合
は、両TFTの製造プロセスが、ポリシリコンTFT側
の半導体層のレーザアニール工程以外の工程を共通にで
きるという利点がある。
【0022】以上、実施形態について説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、構成の要旨に付随
する各種の変更が可能である。例えば、上記した実施形
態では、ゲート電極12Aをパターニングした後にゲー
ト絶縁膜13を堆積させているが、ゲート電極12Aを
陽極酸化させた後にゲート絶縁膜13を堆積させるよう
にしても勿論よい。また、上記した実施形態において
は、ポリシリコンよりバンドギャップが小さい半導体材
料としてn型水素化アモルファスシリコンを用いたが、
水素化されていないn型アモルファスシリコンや、微結
晶シリコンを用いることも可能である。
明はこれに限定されるものではなく、構成の要旨に付随
する各種の変更が可能である。例えば、上記した実施形
態では、ゲート電極12Aをパターニングした後にゲー
ト絶縁膜13を堆積させているが、ゲート電極12Aを
陽極酸化させた後にゲート絶縁膜13を堆積させるよう
にしても勿論よい。また、上記した実施形態において
は、ポリシリコンよりバンドギャップが小さい半導体材
料としてn型水素化アモルファスシリコンを用いたが、
水素化されていないn型アモルファスシリコンや、微結
晶シリコンを用いることも可能である。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、ソース/ドレイン耐圧が大きく、ドレイン
印加電圧の増大に伴い過大なリーク電流が生じることの
ない、ポリシリコンを半導体層とするTFTを実現する
という効果がある。
明によれば、ソース/ドレイン耐圧が大きく、ドレイン
印加電圧の増大に伴い過大なリーク電流が生じることの
ない、ポリシリコンを半導体層とするTFTを実現する
という効果がある。
【図1】(a)〜(c)は本発明に係る薄膜トランジス
タの製造方法を示す実施形態の工程断面図。
タの製造方法を示す実施形態の工程断面図。
【図2】(a)〜(c)は本発明に係る薄膜トランジス
タの製造方法を示す実施形態の工程断面図。
タの製造方法を示す実施形態の工程断面図。
【図3】本実施形態のTFTにおけるバンド構造を示す
説明図。
説明図。
【図4】本実施形態のTFTのドレイン電圧(Vd)−
ドレイン電流(Id)特性を示すグラフ。
ドレイン電流(Id)特性を示すグラフ。
【図5】本実施形態のTFTの特性測定時の等価回路
図。
図。
【図6】従来のTFTの構造を示す断面図。
【図7】従来のTFTのドレイン電圧(Vd)−ドレイ
ン電流(Id)特性を示すグラフ。
ン電流(Id)特性を示すグラフ。
【図8】従来のTFTの特性測定時の等価回路図。
【図9】従来のTFTのバンド構造を示す説明図。
12A ゲート電極 15 ポリシリコン膜 17 水素化アモルファスシリコン膜 17S ソース領域 17D ドレイン領域 18S ソース電極 18D ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/78 627G 627E
Claims (7)
- 【請求項1】 少なくともチャネル領域がポリシリコン
層で形成され、ソース・ドレイン領域がポリシリコン層
よりもバンドギャップが小さい半導体層で形成された活
性層を備えたことを特徴とする薄膜トランジスタ。 - 【請求項2】 前記ポリシリコン層は、実質的に真性で
あることを特徴とする請求項1記載の薄膜トランジス
タ。 - 【請求項3】 前記半導体層は、n型アモルファスシリ
コンからなることを特徴とする請求項1記載の薄膜トラ
ンジスタ。 - 【請求項4】 前記ソース・ドレイン領域は、前記ポリ
シリコン層上に前記半導体層が接合された構造を有する
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載
の薄膜トランジスタ。 - 【請求項5】 絶縁性基板の上にゲート電極を形成する
工程と、 前記絶縁性基板および前記ゲート電極の上にゲート絶縁
膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にポリシリコ
ン層を形成する工程と、 前記ポリシリコン層上に、互いに分離されたソース・ド
レイン領域を前記ポリシリコン層よりもバンドギャップ
が小さい半導体層で形成する工程と、 前記ソース・ドレイン領域に、それぞれソース・ドレイ
ン電極を接続するように形成する工程と、 を備えることを特徴とする薄膜トランジスタの製造方
法。 - 【請求項6】 前記ポリシリコン層は、真性のアモルフ
ァスシリコン層をアニールしてなることを特徴とする請
求項5記載の薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項7】 前記半導体層は、n型アモルファスシリ
コン層であることを特徴とする請求項6記載の薄膜トラ
ンジスタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14991197A JPH10326748A (ja) | 1997-05-26 | 1997-05-26 | 薄膜トランジスタおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14991197A JPH10326748A (ja) | 1997-05-26 | 1997-05-26 | 薄膜トランジスタおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10326748A true JPH10326748A (ja) | 1998-12-08 |
Family
ID=15485296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14991197A Abandoned JPH10326748A (ja) | 1997-05-26 | 1997-05-26 | 薄膜トランジスタおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10326748A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6531748B2 (en) | 2000-05-11 | 2003-03-11 | Infineon Technologies Ag | Semiconductor power component with a reduced parasitic bipolar transistor |
US7652285B2 (en) | 2004-07-21 | 2010-01-26 | Au Optronics Corp. | Thin film transistor structure and method of fabricating the same |
US8283671B2 (en) * | 2008-05-26 | 2012-10-09 | Samsung Mobile Display Co., Ltd. | Thin film transistor, method of fabricating the same, and organic light emitting diode display device including the same |
US8841678B2 (en) | 2011-06-30 | 2014-09-23 | Panasonic Corporation | Thin-film transistor device and method for manufacturing thin-film transistor device |
-
1997
- 1997-05-26 JP JP14991197A patent/JPH10326748A/ja not_active Abandoned
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6531748B2 (en) | 2000-05-11 | 2003-03-11 | Infineon Technologies Ag | Semiconductor power component with a reduced parasitic bipolar transistor |
US7652285B2 (en) | 2004-07-21 | 2010-01-26 | Au Optronics Corp. | Thin film transistor structure and method of fabricating the same |
US7960729B2 (en) | 2004-07-21 | 2011-06-14 | Au Optronics Corp. | Thin film transistor structure and method of fabricating the same |
US8288194B2 (en) | 2004-07-21 | 2012-10-16 | Au Optronics Corp. | Method of fabricating thin film transistor structure |
US8283671B2 (en) * | 2008-05-26 | 2012-10-09 | Samsung Mobile Display Co., Ltd. | Thin film transistor, method of fabricating the same, and organic light emitting diode display device including the same |
US8841678B2 (en) | 2011-06-30 | 2014-09-23 | Panasonic Corporation | Thin-film transistor device and method for manufacturing thin-film transistor device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8330166B2 (en) | Thin-film semiconductor device for display apparatus thereof and manufacturing method thereof | |
US5658808A (en) | Method of fabricating polycrystalline silicon thin-film transistor having symmetrical lateral resistors | |
US10224416B2 (en) | Method for manufacturing low-temperature poly-silicon thin film transistor, low-temperature poly-silicon thin film transistor and display device | |
KR20170085070A (ko) | 이중 게이트 구조를 기반으로 한 저온 폴리 실리콘 박막 트랜지스터 및 그 제조 방법 | |
US8278159B2 (en) | Thin film transistor, method of fabricating the same, and a display device including the thin film transistor | |
JPH10270701A (ja) | 薄膜トランジスタおよびその製法 | |
KR20020050085A (ko) | 박막 트랜지스터 | |
JP2722890B2 (ja) | 薄膜トランジスタおよびその製造方法 | |
JPH10326748A (ja) | 薄膜トランジスタおよびその製造方法 | |
JPH10209462A (ja) | 薄膜トランジスタおよびその製法 | |
JP2776820B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH098314A (ja) | 薄膜トランジスタ | |
JP3934173B2 (ja) | 表示装置 | |
JPH11214696A (ja) | 薄膜トランジスタおよび薄膜トランジスタの製造方法 | |
JP3522440B2 (ja) | 薄膜半導体装置 | |
JPH11154752A (ja) | 薄膜トランジスタおよびこれを用いた液晶表示装置並びにtftアレイ基板の製造方法 | |
US5889290A (en) | Thin film transistor and manufacturing method thereof | |
KR20040050768A (ko) | 구동회로 일체형 액정표시장치용 박막 트랜지스터 제조방법 | |
JP2847745B2 (ja) | 薄膜トランジスタ | |
KR100191786B1 (ko) | 박막트랜지스터의 제조방법 | |
JPH0677486A (ja) | 薄膜トランジスタ素子 | |
JPH11163353A (ja) | ポリシリコン薄膜トランジスタ及びそれを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置 | |
KR20040072826A (ko) | 박막트랜지스터 소자의 제조방법 | |
JPH09246567A (ja) | 半導体装置 | |
JP3190841B2 (ja) | 順スタガ型薄膜トランジスタ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040601 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040608 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20040730 |