JPH1030147A - Al−Zn−Mg系合金押出材とその製造方法 - Google Patents
Al−Zn−Mg系合金押出材とその製造方法Info
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- JPH1030147A JPH1030147A JP18709796A JP18709796A JPH1030147A JP H1030147 A JPH1030147 A JP H1030147A JP 18709796 A JP18709796 A JP 18709796A JP 18709796 A JP18709796 A JP 18709796A JP H1030147 A JPH1030147 A JP H1030147A
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Abstract
のT6処理による再結晶の抑制、及びこのことにより強
度靱性と耐応力腐食割れ性を改善すること。 【解決手段】 Zn4.00〜6.50wt%、Mg
0.5〜1.50wt%、C u0.1〜0.5wt
%、Zr0.10〜0.50wt%を含み、さらにMn
0.05〜0.20wt%、Cr0.05〜0.20w
t%のうちの1種または2種を含み、残部がAlと不可
避的不純物とからなるAl合金であって、T6処理した
材料の伸び/引張強さの比が0.030以上で、かつ断
面組織がすべて繊維状組織か又は再結晶組織を表層部の
深さ300μm以下とすることにより靱性と耐応力腐食
割れ性を改善したことを特徴とするAl−Zn−Mg系
合金押出材。
Description
加工性に優れ、溶体化時効硬化処理材(T6材)で靱性
と耐応力腐食割れ性に優れたAl−Zn−Mg系合金押
出材とその製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は自動車用の成形部材例えばバンパー、二輪用のメイン
フレーム、スイングアーム等、切削及び鍛造等による電
気、機械部品に使用されるAl−Zn−Mg系合金押出
材(押出形材、押出棒材)とその製造方法に関するもの
である。
雑な断面形状で中空を有し、曲げ、スウェ−ジング、拡
管、バルジ加工等の成形加工(塑性加工)を施すのが主
流となっている。押出棒についても切削、冷間鍛造加工
等の2次加工を行って所定の形状とした後、熱処理即ち
溶体化処理後時効硬化処理(このように処理した材料を
以下T6材という)を施す。よって、Al合金素材に要
求される特性は、押出材が種々の加工性に優れることで
あり、このため押出後焼鈍処理をして軟化した材料(以
下0材という)とする必要がある。しかし、熱処理型合
金であるAl−Zn−Mg系の従来合金では、軟化させ
た押出材に塑性加工を施した後にT6処理を行うと、そ
の断面の全面もしくは大部分に再結晶を生じ、押出材表
層部にオレンジピール等の欠陥を生じると共に、応力腐
食割れを生じるため、塑性加工後のT6処理は行わない
のが一般的であり、成形加工後にT6処理して強度と靱
性に優れ、かつ応力腐食割れ性に優れた材料を得ること
ができなかった。
の問題を解決することであり、具体的にはAl−Zn−
Mg系合金押出材の0材での各種の塑性加工(曲げ、ス
ウェ−ジング、バルジ、据込加工等)性を改善し、又こ
のような加工材のT6処理材の強度と靱性、金属組織及
び耐応力腐食割れ性を改善したAl−Zn−Mg系合金
押出材とその製造方法を見出すことである。
鑑み鋭意検討の結果、合金成分と押出後の0材焼鈍処理
条件の検討により加工性を改善し、さらに加工後のT6
処理条件の検討によりT6処理後の押出材の強度と靱
性、組織、耐応力腐食割れ性を改善したものである。即
ち、前記課題を解決するための請求項1の発明は、Zn
4.00〜6.50wt%、Mg0.50〜1.50w
t%、Cu0.10〜0.50wt%、Zr0.10〜
0.50wt%、Mn0.05〜0.20wt%、Cr
0.05〜0.20wt%を含み、残部がAlと不可避
的不純物とからなるAl合金押出材の成形加工材であっ
て、T6処理した材料の伸び/引張強さの比が0.03
0以上で、かつ断面組織がすべて繊維状組織か又は再結
晶組織が表層部深さ300μm以下とした靱性と耐応力
腐食割れ性に優れることを特徴とするAl−Zn−Mg
系合金押出材であり、
6.50wt%、Mg0.50〜1.50wt%、Cu
0.10〜0.50wt%、Zr0.10〜0.50w
t%、Mn0.05〜0.20wt%、Cr0.05〜
0.20wt%を含み、残部がAlと不可避的不純物と
からなるAl合金鋳塊を、420〜520℃の温度で2
〜24時間の均質化熱処理をした後、430〜520℃
の温度で押出加工を行い、次にこれを300〜420℃
の温度で焼鈍処理を行い、これを30℃/hr以下の冷却
速度で室温まで冷却して成形加工性に優れた材料とする
ことを特徴とするAl−Zn−Mg系合金押出材の製造
方法であり、
0wt%、Mg0.50〜1.50wt%、Cu0.1
0〜0.50wt%、Zr0.10〜0.50wt%、
Mn0.05〜0.20wt%、Cr0.05〜0.2
0wt%を含み、残部がAlと不可避的不純物とからな
るAl合金鋳塊を、420〜520℃の温度で2〜24
時間の均質化熱処理をした後、430〜520℃の温度
で押出加工を行い、次にこれを300〜420℃の温度
で焼鈍処理を行い、これを30℃/hr以下の冷却速度で
室温まで冷却した後、これに成形加工を施こす、続いて
これを400〜500℃の温度で溶体化処理を行い、こ
れを50℃/hr以上の冷却速度で室温まで冷却した後、
90〜110℃の温度で2〜12時間の一段目の時効処
理、さらに120〜180℃の温度で5〜24時間二段
目の時効処理を施して、材料の伸び/引張強さの比が
0.030以上で、かつ断面組織がすべて繊維状組織か
又は再結晶組織が表層部深さ300μm以下として靱性
と耐応力腐食割れ性に優れた材料とすることを特徴とす
るAl−Zn−Mg系合金押出材の製造方法である。
まず、請求項1の発明は、Al−Zn−Mg系合金押出
材であるが、詳細は前記のごとく所定のAl−Zn−M
g系合金押出材に成形加工を施し、これにT6処理を施
した状態の材料である。まず、本発明に係わるAl−Z
n−Mg系合金押出材の合金組成の限定理由について説
明する。Znは、機械的性質を向上させる効果がある。
その添加量が4.00wt%未満では効果がなく、一方
6.50wt%を越えて添加すると耐応力腐食割れ性
(以下耐SCC性ともいう)、成形性及び押出加工性が
劣化し、生産性も低下する。従って本発明ではZnの添
加量を4.00〜6.50wt%と限定した。Mgは、
機械的性質を向上させる元素であるが、その添加量が
0.50wt%未満ではその効果が少なく、一方1.5
0wt%を越えて添加すると耐応力腐食割れ性、成形性
及び押出加工性が劣化し、生産性も低下する。従って本
発明ではMgの添加量を0.50〜1.50wt%と限
定した。
に、耐応力腐食割れ性を向上させる効果がある。その添
加量が0.10wt%未満ではその効果がなく、一方
0.50wt%を越えて添加すると耐食性に害を及ぼ
す。従って本発明ではCu添加量を0.10〜0.50
wt%と限定した。Zrは、合金中の再結晶粒の粗大化
を抑制し、結晶粒を繊維状組織として組織の安定化を図
ると共に曲げ加工、スウェ−ジング加工等の成形性を改
善する効果がある。その添加量が0.10wt%未満で
はその効果が少なく、一方0.50wt%を越えて添加
すると粗大なAl−Zr系金属間化合物が生成して靱性
等を劣化させる。従って本発明ではZrの添加量を0.
10〜0.50wt%と限定した。
ニウム素地中に微細に分散した繊維状組織の再結晶化を
防止して組織を安定化し、曲げ加工、スウェ−ジング加
工等の成形加工後の押出材の表面にオレンジピール状の
肌荒れが発生することを防ぐ効果がある。その添加量が
それぞれ0.05wt%未満ではその効果が少なく、逆
にそれぞれ0.20wt%を越えて添加するとその効果
が飽和する一方で粗大な金属間化合物を生成したり、焼
き入れ感受性が増大したりするほかに、強度及び押出加
工性にも悪影響を及ぼす。従って本発明ではMnおよび
Crの添加量をそれぞれ0.05〜0.20wt%と限
定した。また、Ti、Ni、B等の不純物についてはそ
れぞれが0.05wt%以下、であれば本発明の効果に
悪影響を及ぼさないので含有しても差し支えない。
げ、スウェ−ジング等の成形加工を施し、更にT6処理
を施した材料であるが、材料の伸び/引張強さの比が
0.030以上と限定したのは、本材料は自動車用の成
形部材例えばバンパー、二輪用のメインフレーム、スイ
ングアーム等の構造部材を目的とするものであり、製品
の性質上材料にねばり強さ、即ち靱性が必要であるから
である。本発明においては、材料の伸び/引張強さの比
をこの靱性特性の目安とした。また、本発明において、
材料の断面組織がすべて繊維状組織か又は再結晶組織が
表層部深さ300μm以下と限定したのは、前記の靱性
特性と耐応力腐食割れ性を改善するためである。なお、
再結晶組織が表層部の深さ300μ以下の場合は、後の
表面加工(バフによる加工、ショットによる加工等)に
より除去できるので、最終製品では問題ない。
l−Zn−Mg系合金押出材の製造方法に関するもので
ある。前述のごとく、押出材は曲げ、スウェ−ジング等
の成形加工が施されるが、本発明においては、特に熱間
押出材の焼鈍後の冷却において、その冷却速度を非常に
遅くすることにより、成形加工性を改善したものであ
る。また、請求項3の発明は、前記の成形加工後に、T
6処理を施すもので、請求項1の発明に係わるAl−Z
n−Mg系合金押出材の製造方法に関するものである。
は一般に、均質化熱処理した鋳塊を熱間押出加工でプレ
ス焼入れ又は別途溶体化処理をし、その後、人工時効処
理する方法と熱間押出加工後に焼鈍処理をし、塑性加工
を行った後、T6処理を施す方法で製造される。本発明
の製造方法は、本発明に係わるAl合金を用いて、後者
の製造の各段階での温度条件や処理時間条件を限定する
ことにより、目的を達成するものである。
おける各段階の製造条件について、詳細に説明する。ま
ず、本発明に係わるAl合金鋳塊に均質化熱処理を施
す。均質化熱処理はZr、Mn、Cr等の化合物を微細
均一に分散させるために比較的高温で行う。ただし52
0℃を越える温度や24時間を越えて処理すると、押出
後の断面表層の再結晶を促進し、又は析出物が粗大化し
て押出性、焼入感受性等の特性が悪化する。一方、42
0℃未満や2時間未満の処理では均質化が不充分であ
る。従って本発明において、均質化熱処理は420〜5
20℃×2〜24時間の条件で行う。
出加工を行う。押出温度については、押出加工が困難な
押出比の大きい薄肉の中空形材も加工できるように43
0〜520℃の高温で行う。従来の合金をこのような高
温で押出加工すると、再結晶が進行し、粗大な再結晶粒
が生成するため耐応力腐食割れ性が著しく低下し、また
粗大な金属間化合物が生成するため、押出加工性、成形
性、耐食性等が悪化する。しかしながら本発明に係わる
組成の合金においては、Zr添加で再結晶粒のない繊維
状組織とすること、MnとCrを微細に分散させること
により再結晶の進行を抑制し、さらにCu添加で耐SC
C性を大幅に向上させることにより、高温での押出加工
を可能としている。なお、押出温度が430℃未満では
中空形材の押出が困難であり、520℃を越えると押出
後の断面表層の再結晶を促進し、又は析出物が粗大化し
て押出性、焼入感受性等の特性が悪化する。従って押出
温度は430〜520℃とする。
は、固溶中の溶質元素を粗大に析出させると共に粗大な
金属間化合物の生成による機械的性質及び硬度の低下に
より、焼鈍処理後の曲げ、スウェ−ジング、バルジ、据
込み加工等の塑性加工が可能となる。ただし420℃を
越える温度で焼鈍処理すると、再結晶を誘発すると共に
焼入感受性が鈍感なために強度アップを促す。一方、3
00℃未満では焼鈍処理が不充分となる。なお、焼鈍処
理後の室温までの冷却は、冷却速度を30℃/hr以下に
抑える必要がある。なぜなら、冷却速度が30℃/hrを
越えると焼入感受性が鈍感なために充分な0材硬度を得
るのが難しい。よって焼鈍処理条件は、300〜420
℃の温度で焼鈍し、30℃/hr以下の冷却速度で冷却す
る必要がある。
グ、バルジ、据込み加工等の塑性加工を行う。塑性加工
後は、通常の熱処理型合金のようにT6処理(溶体化処
理と人工時効処理)を行い、機械的性質をアップする必
要がある。溶体化処理は、溶質元素をアルミニウム素地
に充分に固溶させた過飽和固溶体を形成する必要があ
る。ただし、溶体化処理温度が500℃を越えると共晶
溶融(バーニング)を生じて、金属組織に欠陥を生じる
と共に機械的性質が低下する。一方、400℃未満では
溶体化が不充分である。なお、溶体化処理後の冷却速度
は50℃/hr以上で行う必要がある。なぜなら、50℃
/hr未満で冷却すると強度を付与するための充分な過飽
和固溶体が得られず、さらに、押出材の全断面が再結晶
するか又は表層部に粗大な再結晶を生じる。よって溶体
化処理条件は400〜500℃の温度で行い、溶体化処
理の冷却は50℃/hr以上の冷却速度で行う必要があ
る。
行う。この人工時効処理は、溶体化処理で得られた過飽
和固溶体を低温で加熱処理することにより析出物を微細
に析出させるものである。具体的には二段時効とし、一
段目の時効でMgZn2 の微細析出物を均一に分散さ
せ、二段目の高温時効で粗大なGPゾーンあるいは中間
相へと成長させる。一段目の人工時効は、析出物の粗大
化を防ぎつつ、微細な析出物を十分に均一に分散析出さ
せるために、90〜110℃で2〜12時間の条件で行
う。二段目の時効処理は、一段目より高温で行うが、1
80℃を越える温度で処理を行うとMgZn2 が粗大に
析出し、成形性、耐食性が劣化する。一方、120℃未
満の温度で処理を行うとGPゾーンあるいは中間相への
成長が不充分となり、強度が不足する。さらに生産性を
考慮して、本発明においては二段目の時効処理は120
〜180℃で5〜24時間の条件で行う。
よるAl−Zn−Mg系合金押出材は、焼鈍処理後に塑
性加工(曲げ、スウェ−ジング、バルジ、据込み加工
等)を行い、続いてT6処理を施しても、材料の断面組
織がすべて繊維状組織か又は再結晶組織を表層部の深さ
300μ以下とすることができる。なお、再結晶組織が
表層部の深さ300μ以下の場合は、後の表面加工(バ
フによる加工、ショットによる加工等)により除去でき
るので、最終製品では問題ない。また、このような材料
は、強度、靱性に優れ、耐応力腐食割れ性にも優れてい
る。
例、従来例と比較しながら、更に詳細に説明する。表1
に示す組成の本発明例(No.1〜4)、比較例(N
o.5〜7)、従来例(No.8〜10)の合金をDC
鋳造によりφ219mmの押出用鋳塊に鋳造し、均質化
熱処理をそれぞれ表1に示す条件で行った。その後、表
1に示す押出温度までそれぞれ再加熱し、中空形材(断
面:巾60mm×高さ60mm×肉厚3.0mm)及び
φ20mmの押出棒に押出加工した。押出後、表1に示
す焼鈍処理条件で焼鈍し、その後表1に示す冷却速度で
室温まで冷却して焼鈍材(0材)を作製した。焼鈍処理
後の0材形材のみ、角管スウェ−ジングにより断面が巾
40mm×高さ40mm×肉厚2.5mmの角管に塑性
加工した後、表1に示す溶体化処理条件(処理後の冷却
速度を考慮)で、溶体化処理を行った。溶体化処理後
は、表1に示す2段の人工時効処理を施して供試材を作
製した。
機械的性質、スウェ−ジング加工性、据込加工性を評価
し、T6材については機械的性質、金属組織、耐応力腐
食割れ試験(塩水噴霧試験及びクロム酸促進試験)を評
価した。0材及びT6材の機械的性質は、JIS5号引
張試験片を押出長手方向から採取し、引張試験を行い、
引張強さ、耐力、伸びにより評価した。更にT6材につ
いては、伸び/引張強さの比を求めた。この値の高いも
のは材料にねばり強さがあり、靱性の有無の目安とし
た。スウェ−ジング加工は、前述の通りに中空形材(断
面が巾60mm×高さ60mm×肉厚3.0mmの角
管)から断面が巾40mm×高さ40mm×肉厚2.5
mmの角管に塑性加工を施し、加工後の表面状態を目視
観察して評価した。据込加工は、0材押出棒を使用し、
φ20mm×高さ50mmのブランクについて、冷間で
据込加工して、割れ限界までの高さ方向の減少率を示し
た。T6後の金属組織は、前記の角管のスウェ−ジング
加工後にT6処理を施した材料について、表層部の断面
ミクロ組織を観察した。耐応力腐食割れ試験は、塩水噴
霧試験及びクロム酸促進試験の2種類の試験で評価し
た。 塩水噴霧試験は、3.5%NaCl溶液中に3点
曲げ(耐力の95%)で応力を負荷して1か月放置後に
割れの有無を観察した。クロム酸促進試験は、クロム酸
沸騰溶液中に3点曲げ(耐力の95%)で応力を負荷し
て12hr保持後に割れの有無を観察した。これらの各
特性の試験結果を表2に示す。
1〜4は、比較例No.5〜7や従来例No.8〜10
に比べ、0材については、伸びが高いことに伴いスウェ
−ジング加工や据込加工等の加工性が優れている。ま
た、本発明例No.1〜4は、T6材についても、伸び
/引張強さの比が高く材料の靱性に優れ、金属組織、耐
応力腐食割れ性も著しく改善されているのが明瞭であ
る。
−Mg系合金押出材は、塑性加工を施した後にT6処理
を行うとその断面の全面もしくは大部分に再結晶を生
じ、押出材表層部にオレンジピール等の欠陥を生じると
共に、応力腐食割れを生じるため、塑性加工後のT6処
理は行わないのが一般的で、T6処理した高強度材を得
ることができなかったが、本発明により塑性加工後のT
6処理が可能となった。即ち本発明は、Al−Zn−M
g系合金押出材の0材での各種の塑性加工(曲げ、スウ
ェ−ジング、バルジ、据込加工等)性に優れ、又このよ
うな加工材のT6処理材は高強度で靱性に優れ、金属組
織及び耐応力腐食割れ性についても問題ないAl−Zn
−Mg系合金材が得られるもので工業上顕著な効果を奏
するものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 Zn4.00〜6.50wt%、Mg
0.50〜1.50wt%、Cu0.10〜0.50w
t%、Zr0.10〜0.50wt%、Mn0.05〜
0.20wt%、Cr0.05〜0.20wt%を含
み、残部がAlと不可避的不純物とからなるAl合金押
出材の成形加工材であって、T6処理した材料の伸び/
引張強さの比が0.030以上で、かつ断面組織がすべ
て繊維状組織か又は再結晶組織が表層部深さ300μm
以下とした靱性と耐応力腐食割れ性に優れることを特徴
とするAl−Zn−Mg系合金押出材。 - 【請求項2】 Zn4.00〜6.50wt%、Mg
0.50〜1.50wt%、Cu0.10〜0.50w
t%、Zr0.10〜0.50wt%、Mn0.05〜
0.20wt%、Cr0.05〜0.20wt%を含
み、残部がAlと不可避的不純物とからなるAl合金鋳
塊を、420〜520℃の温度で2〜24時間の均質化
熱処理をした後、430〜520℃の温度で押出加工を
行い、次にこれを300〜420℃の温度で焼鈍処理を
行い、これを30℃/hr以下の冷却速度で室温まで冷却
して成形加工性に優れた材料とすることを特徴とするA
l−Zn−Mg系合金押出材の製造方法。 - 【請求項3】 Zn4.00〜6.50wt%、Mg
0.50〜1.50wt%、Cu0.10〜0.50w
t%、Zr0.10〜0.50wt%、Mn0.05〜
0.20wt%、Cr0.05〜0.20wt%を含
み、残部がAlと不可避的不純物とからなるAl合金鋳
塊を、420〜520℃の温度で2〜24時間の均質化
熱処理をした後、430〜520℃の温度で押出加工を
行い、次にこれを300〜420℃の温度で焼鈍処理を
行い、これを30℃/hr以下の冷却速度で室温まで冷却
した後、これに成形加工を施こす、続いてこれを400
〜500℃の温度で溶体化処理を行い、これを50℃/
hr以上の冷却速度で室温まで冷却した後、90〜110
℃の温度で2〜12時間の一段目の時効処理、さらに1
20〜180℃の温度で5〜24時間二段目の時効処理
を施して、材料の伸び/引張強さの比が0.030以上
で、かつ断面組織がすべて繊維状組織か又は再結晶組織
が表層部深さ300μm以下として靱性と耐応力腐食割
れ性に優れた材料とすることを特徴とするAl−Zn−
Mg系合金押出材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18709796A JP3681822B2 (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | Al−Zn−Mg系合金押出材とその製造方法 |
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---|---|---|---|
JP18709796A JP3681822B2 (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | Al−Zn−Mg系合金押出材とその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH1030147A true JPH1030147A (ja) | 1998-02-03 |
JP3681822B2 JP3681822B2 (ja) | 2005-08-10 |
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JP (1) | JP3681822B2 (ja) |
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