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JPH10292434A - 運転室付き作業機 - Google Patents

運転室付き作業機

Info

Publication number
JPH10292434A
JPH10292434A JP11524897A JP11524897A JPH10292434A JP H10292434 A JPH10292434 A JP H10292434A JP 11524897 A JP11524897 A JP 11524897A JP 11524897 A JP11524897 A JP 11524897A JP H10292434 A JPH10292434 A JP H10292434A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cab
casing
hollow
main body
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11524897A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhisa Tamura
和久 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP11524897A priority Critical patent/JPH10292434A/ja
Publication of JPH10292434A publication Critical patent/JPH10292434A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 横荷重等に対する運転室本体の剛性を高めて
全体の強度を大幅にアップできるようにする。 【解決手段】 各ゴムマウント30を運転室本体24の
4隅となる支柱26〜29のほぼ真下の位置に配設し、
各ゴムマウント30を介して運転室本体24を旋回フレ
ームの支承部上で弾性支持させる。また、各固定ボルト
32を中空支柱26〜29内のそれぞれの中央位置で床
板25側に締着すると共に、中空支柱26〜29内には
それぞれ各変位規制板34〜37を上,下方向に間隔を
もって配設する。そして、各変位規制板34〜37に設
けた切欠部34A〜37Aの内側には、各固定ボルト3
2の雄ねじ部から上向きに伸長する各ロッド部を僅かな
隙間を介して配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の運転室付き作業機に関し、特に、作業機のフレー
ムから運転室に伝わる振動を小さく抑えるようにした運
転室付き作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】図6ないし図12に従来技術による運転
室付き作業機として油圧ショベルを例に挙げて示す。
【0003】図において、1は下部走行体、2は下部走
行体1上に旋回可能に設けられた上部旋回体を示し、該
上部旋回体2は、旋回装置3を介して下部走行体1上に
旋回可能に設けられた旋回フレーム4と、該旋回フレー
ム4上に設けられ、エンジン、油圧ポンプ(いずれも図
示せず)等を収容した機械室5と、該機械室5の後側に
位置して旋回フレーム4の後部に設けられたカウンタウ
ェイト6と、旋回フレーム4の左側前部に設けられ、後
述の運転室本体12等からなる運転室7とにより構成さ
れている。そして、旋回フレーム4の前部中央には、土
砂等の掘削作業を行う作業装置8が俯仰動可能に設けら
れている。
【0004】ここで、旋回フレーム4は図9および図1
1に示す如く、旋回装置3との接続部を構成する中央部
分が厚肉の鋼板等からなるセンタフレーム9となり、該
センタフレーム9の前部左側には、運転室本体12を下
側から支承する支承部10が設けられている。また、前
記支承部10は、前,後に離間して左,右方向に伸長し
た略コ字状の断面形状を有する2個の横梁部10A,1
0Bと、該横梁部10A,10Bの左端側を前,後方向
に連結するサイドフレームからなる側枠部10Cと、横
梁部10Aから前側に突出し該側枠部10Cと平行に
前,後方向に伸長する縦梁部10Dと、横梁部10Aよ
りも前側に位置して側枠部10Cと縦梁部10Dとを
左,右方向で連結する前枠部10E等とから大略構成さ
れている。
【0005】さらに、前記支承部10には、横梁部10
Aと側枠部10Cとの間、および該横梁部10Aと縦梁
部10Dとの間にそれぞれ位置して左,右の前側ブラケ
ット11A,11Bが設けられると共に、横梁部10B
と側枠部10Cとの間、および該横梁部10Bとセンタ
フレーム9との間にそれぞれ位置して左,右の後側ブラ
ケット11C,11Dが設けられる。
【0006】12は旋回フレーム4の支承部10上に搭
載された運転室本体で、該運転室本体12は図8および
図10に示す如く、金属パネル等をプレス成形して溶接
することにより箱形状のキャブボックスとして形成さ
れ、その前,後,左,右の4隅の位置には上,下方向に
細長く延びる中空構造をなす中空支柱13,14,1
5,16がそれぞれ一体形成されている。
【0007】そして、前記運転室本体12は、中空支柱
13,14の上端と中空支柱15,16の上端との間を
前,後方向に延びる矩形の上面部12Aと、中空支柱1
3,14間を上,下方向に湾曲して延びた前面部12B
と、中空支柱15,16間を上,下方向に延び、該前面
部12Bに対面する後面部12Cと、該後面部12Cお
よび前面部12Bに連なる左,右の側面部12D,12
E等とから構成されている。
【0008】また、前記前面部12B,後面部12Cお
よび側面部12D,12Eの内側面には、前記中空支柱
12の下端側に位置して床板ブラケット12Fが一体に
設けられ、この床板ブラケット12Fには該運転室本体
12の一部をなす床板17が固定されている。
【0009】18,18,…は旋回フレーム4の支承部
10と運転室本体12との間で前,後,左,右に離間し
て設けられた緩衝支持体で、該緩衝支持体18は図7お
よび図12に示す如く床板17の下側に各固定ボルト1
8A等を介して一体に取付けられ、運転室本体12を旋
回フレーム4上で弾性的に支持している。そして、該緩
衝支持体18は運転室本体12に作用する上,下方向で
の振動に対して一定の減衰力を発生させる構成になって
いる。
【0010】ここで、前記各緩衝支持体18のうち、前
枠部10E側の各緩衝支持体18および後側ブラケット
11C,11D側の各緩衝支持体18は、図8および図
12に示すように中空支柱13〜16の中央位置から一
定寸法δ(以下、離間寸法δという)だけ内側寄りに離
れた位置で運転室本体12の4隅に配設されている。
【0011】このように構成される従来技術による油圧
ショベルでは、下部走行体1によって路上走行等を行
い、作業装置8によって土砂等の掘削作業を行う。ま
た、走行時の振動や作業時の掘削反力等によって上,下
方向の振動が旋回フレーム4側から運転室本体12に伝
わると、この振動に対して一定の減衰力を発生させ、こ
れによって、運転室7内での乗り心地が悪化するのを防
止している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、各緩衝支持体18のうち合計4個の緩衝支
持体18を図8に示す如く、中空支柱13,14,1
5,16内の中央位置よりも離間寸法δだけ内側寄りに
位置させて運転室本体12の4隅に配設する構成として
いる。
【0013】このため、従来技術では、例えば運転室本
体12に前,後方向または左,右方向からの横荷重が作
用した場合に、運転室本体12全体が各緩衝支持体18
を支点とした大きな曲げモーメントを受け易く、このよ
うな曲げモーメントを運転室本体12が受けると、例え
ば床板ブラケット12Fの溶接部分等、比較的強度の低
い箇所に応力が集中し易くなり、これによって、運転室
本体12全体の剛性が低下してしまうという問題があ
る。
【0014】また、例えば実開平4−50460号公報
等(以下、他の従来技術という)には、各中空支柱内に
設けた各サスペンションを介して運転室本体を旋回フレ
ーム上で弾性支持する構成としたものが開示されてい
る。
【0015】しかし、この場合には旋回フレーム側から
運転室本体に作用する横荷重をトーションバー等で受承
する構成としており、他の従来技術のように単にサスペ
ンションを用いるだけでは、運転室本体に作用する曲げ
モーメントに起因して運転室本体の剛性が低下するのを
防止することはできない。
【0016】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、運転室本体に横荷重等の衝撃
力が作用した場合でも、この横荷重を緩衝支持体と中空
支柱との間で受承させることにより、各中空支柱を含め
た運転室本体の剛性を高めることができ、強度を十分に
確保できると共に、全体構成を簡素化できるようにした
運転室付き作業機を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、作業機のフレームと、該フレーム上
に配設され、上,下方向に延びる中空支柱を有する運転
室本体と、該運転室本体とフレームとの間に設けられ、
前記フレームからの振動が運転室本体に伝わるのを緩衝
する緩衝支持体とからなる運転室付き作業機に適用され
る。
【0018】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記緩衝支持体には前記運転室本体の中空支柱
内を延びるロッド部材を一体に設け、前記運転室本体の
中空支柱内には、該ロッド部材に対して前記中空支柱が
前,後方向または左,右方向に相対変位するのを規制す
る変位規制部材を設ける構成としたことにある。
【0019】上記構成により、運転室本体に横荷重等の
衝撃力が作用した場合でも、これに伴って運転室本体の
中空支柱に設けた変位規制部材が緩衝支持体に一体に設
けたロッド部材に当接することにより、該ロッド部材に
対して中空支柱が前,後方向または左,右方向に相対変
位するのが規制される。これによって、中空支柱を含め
て運転室本体が前記横荷重の影響を受けてロッド部材に
対し相対的に大きく振動するのを抑えることができる。
【0020】また、請求項2の発明では、前記運転室本
体は、箱形状に形成され前記中空支柱が前,後,左,右
の4隅の位置にそれそれ配設されたキャブフレームから
なり、前記緩衝支持体は該各中空支柱の下側で前記運転
室本体の4隅と対応する位置にそれぞれ配設している。
【0021】これにより、運転室本体の4隅となる各中
空支柱をその下側から各緩衝支持体により直接支持でき
るから、運転室本体に横荷重等が作用したときに該運転
室本体に大きな曲げモーメントが発生するのを小さく抑
えることができる。
【0022】さらに、請求項3の発明では、前記緩衝支
持体は、一端側が底部となって閉塞され他端側が開口端
となって内部に粘性流体が封入された有底筒状のケーシ
ングと、弾性材料によって形成され、該ケーシングの開
口端側を閉塞するように該ケーシングの開口端側に固着
された弾性体と、下端側が前記ケーシング内に挿入され
上端側が該弾性体を貫通して前記ケーシングから上向き
に延び前記運転室本体の床板側に締着される固定ボルト
と、前記ケーシング内に位置して該固定ボルトの下端側
に設けられ、該固定ボルトとケーシングとが相対変位す
るときに該ケーシング内の粘性流体に抵抗力を発生させ
る抵抗力発生手段とからなり、前記固定ボルトの上端側
には前記ロッド部材を一体形成している。
【0023】これにより、運転室本体が上,下に振動す
るときには、これに伴って運転室本体とフレームとの間
で緩衝支持体のケーシングと固定ボルトとが弾性体を介
して相対変位することにより、該ケーシング内で粘性流
体が流動するようになる。そして、このときに抵抗力発
生手段により抵抗力が与えられ、前記振動に対する減衰
力を発生させることができる。また、固定ボルトの上端
側にロッド部材を一体形成することにより該固定ボルト
とロッド部材とを一体物として容易に形成できる。
【0024】さらにまた、請求項4の発明では、前記変
位規制部材を、中空支柱内に固着され前記ロッド部材が
挿入されるロッド挿入穴を有した一枚または複数枚の変
位規制板により構成している。
【0025】これにより、変位規制板を中空支柱に対す
る補強用の梁部材として用いることができる。また、ロ
ッド部材に対して中空支柱が前,後方向または左,右方
向に相対変位するときには、変位規制板のロッド挿入穴
をロッド部材の外周側に容易に当接させることができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づき説明する。
【0027】ここで、図1ないし図5は本発明の実施例
を示している。なお、本実施例では前述した従来技術と
同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。
【0028】図中、21は本実施例で用いる旋回フレー
ムを示し、該旋回フレーム21は従来技術で述べた旋回
フレーム4とほぼ同様に構成され、センタフレーム9お
よび支承部22等を有している。また、該支承部22
は、横梁部22A,22B、側枠部22C、縦梁部22
D、前枠部22Eおよび前側ブラケット11A,11B
等から従来技術で述べた支承部10とほぼ同様に構成さ
れている。
【0029】しかし、前記支承部22には図2に示す如
く、従来技術で述べた後側ブラケット11C,11Dの
代わりに該後側ブラケット11C,11Dよりも外形の
大きな後側ブラケット23A,23Bが設けられる点で
従来技術のものとは異なっている。
【0030】24は本実施例で用いる運転室本体を示
し、該運転室本体24は従来技術による運転室本体12
とほぼ同様に構成され、上面部24A、前面部24B、
後面部24C、側面部24D,24E、床板ブラケット
24Fおよび床板25等を有している。そして、該運転
室本体24には、その前,後,左,右の4隅に中空支柱
26,27,28,29が設けられている。
【0031】ここで、前記中空支柱26〜29は、従来
技術による中空支柱13〜16と同様に形成され、中空
構造をなしているものの、該中空支柱26〜29にはそ
の内部に後述の各変位規制板34〜37がそれぞれ設け
られている点で従来技術のものとは異なっている。
【0032】30,30,…は本実施例による緩衝支持
体としての合計4個の液体封入式ゴムマウントを示し、
該各ゴムマウント30は図4および図5に示す如く、ケ
ーシング30A、弾性体30B、可動板30Cおよび後
述の固定ボルト32等から従来技術による緩衝支持体1
8とほぼ同様に構成されている。そして、該ゴムマウン
ト30は後述の別の各ゴムマウント38と共に運転室本
体24を旋回フレーム21上で弾性的に支持している。
【0033】さらに、各ゴムマウント30は、それぞれ
運転室本体24の4隅と対応する位置で前,後,左,右
に離間して中空支柱26〜29のほぼ真下に配設されて
いる点で従来技術のものとは異なっている。
【0034】ここで、前記ケーシング30Aは、一端側
が底部30A1 となって閉塞された有底筒状体として形
成され、その内部には例えばシリコン油等の粘性流体か
らなる作動油が封入されている。そして、各ケーシング
30Aは、その他端側となる開口端30A2 が側枠部2
2Cと前枠部22Eとの両方に亘って穿設された取付穴
31等を介して支承部22にそれぞれ一体に取付けられ
ている。
【0035】また、弾性体30Bはゴム等から段付筒状
に形成され、その外周側が底部30A1 側と開口端30
A2 側との間でケーシング30Aの内周側に沿って固着
されることにより、開口端30A2 を液密に閉塞してい
る。そして、弾性体30Bはケーシング30A内に減衰
力発生室30Dを画成している。
【0036】さらに、可動板30Cは段付筒状に形成さ
れ、弾性体30Bの下側に位置して固定ボルト32の下
端側に固定されている。そして、可動板30Cは、運転
室本体24の振動に応じて弾性体30Bの弾性変形と共
に上,下方向に変位し、このときに、減衰力発生室30
D内の作動油が可動板30Cの外周側等を介して粘性流
動することにより、該作動油に対して粘性抵抗、流れ抵
抗等の流れ抵抗を発生させる抵抗力発生手段を構成して
いる。
【0037】なお、弾性体30Bと床板ブラケット24
Fとの間にはストッパ30Eが設けられ、該ストッパ3
0Eは、運転室本体24の振動によって弾性体30Bが
大きく変形したときにケーシング30Aの上面に当接す
ることにより、該弾性体30Bがこれ以上弾性変形する
のを防止するものである。
【0038】32は本実施例による固定ボルトを示し、
該固定ボルト32は図4および図5に示す如く、その全
長が従来技術による固定ボルト18Aに比較して長尺に
形成されている。そして、該固定ボルト32は、その下
端側が減衰力発生室30D側に位置してケーシング30
A内に挿入され、可動板30C等を挟んで弾性体30B
の下側で固定されている。また、固定ボルト32の上端
側は、ケーシング30Aから弾性体30B内および床板
25等を貫通して中空支柱26〜29内の中央位置を上
向きに延びる雄ねじ部32Aとなり、ナット33を介し
て床板ブラケット24Fに締着されている。
【0039】ここで、固定ボルト32の雄ねじ部32A
上端には、図4および図5に示す如くロッド部材として
のロッド部32Bが一体形成されている。そして、該各
ロッド部32Bの上端側は、後述する各変位規制板34
〜37の切欠部34A〜37Aを介して中空支柱26〜
29内を上向きに細長く延びている。
【0040】34,34,…は中空支柱26内に設けら
れた変位規制部材としての変位規制板を示し、該変位規
制板34は例えば高い剛性を有する略長方形状の鋼板材
を用いることにより、図3および図4に示すように形成
されている。そして、各変位規制板34は上,下方向に
間隔をもって例えば合計3枚配設され、中空支柱26の
内壁面に沿って溶接等で強固に固着されている。また、
変位規制板34には図3に示すように略コ字形状をなす
ロッド挿入穴としての切欠部34Aが形成され、該切欠
部34Aはロッド部32Bを僅かな隙間をもって周囲か
ら取囲むように配設されている。
【0041】また、35,36,37は中空支柱27,
28,29内にそれぞれ設けられた変位規制部材として
の他の変位規制板(いずれも1個のみ図示)を示し、該
変位規制板35,36,37についても、図1に示す如
く変位規制板34とほぼ同様に形成され、各ロッド部3
2Bと対応した部位がそれぞれ切欠部35A,36A,
37Aとなっている。そして、変位規制板35〜37
は、中空支柱27〜29内でそれぞれ上,下方向に間隔
をもって例えば合計3枚ずつ配設されている。
【0042】そして、運転室本体24が床板25に対し
て図4中に一点鎖線で示す如く角度θをもって相対的に
振動した(撓んだ)ときには、各変位規制板34〜37
の各切欠部34A〜37Aが各ロッド部32Bの外周面
に当接し、これによって、各規制板34〜37は各ロッ
ド部32Bに対する中空支柱26〜29の相対変位を規
制する構成になっている。
【0043】さらに、38,38は旋回フレーム21の
前側ブラケット11A,11Bに設けた緩衝支持体とし
ての他の液体封入式ゴムマウントを示し、該ゴムマウン
ト38は前記各ゴムマウント30とほぼ同様に構成され
るものである。そして、各ゴムマウント38は、各固定
ボルト38A等を介して床板25の下側に取付けられて
いる。
【0044】本実施例による油圧ショベルは上述の如き
構成を有するもので、その基本的作動については従来技
術によるものと格別差異はない。
【0045】然るに本実施例では、各液体封入式ゴムマ
ウント30を運転室本体24の4隅で中空支柱26〜2
9のほぼ真下に配設することにより、各固定ボルト32
を中空支柱26〜29内のそれぞれの中央位置に一致さ
せて床板ブラケット24Fに締着させる構成としたか
ら、運転室本体24の4隅となる中空支柱26〜29を
その下側から各ゴムマウント30により直接支持するこ
とができる。これによって、図4中に示すように横荷重
Fが運転室本体24に作用した場合でも、従来技術で述
べたように離間寸法δに起因した大きな曲げモーメント
が運転室本体24に発生するのを抑えることができる。
【0046】また、中空支柱26〜29内にはそれぞれ
各変位規制板34〜37を上,下方向に間隔をもって配
設し、各変位規制板34〜37に設けた切欠部34A〜
37Aの内側には、各固定ボルト32に一体形成した各
ロッド部32Bを僅かな隙間を介して挿入する構成とし
たから、図4中に一点鎖線で示すように横荷重Fによっ
て運転室本体24が床板25に対し角度θをもって前,
後方向または左,右方向に相対的に振動する(撓む)よ
うな場合には、中空支柱26(27〜29)と一体化し
た各変位規制板34(35〜37)が、床板ブラケット
24F側に固定されたロッド部32Bに当接するように
なる。
【0047】この結果、前記横荷重Fを各変位規制板3
4(35〜37)とロッド部32Bとの間で受承させる
ことができ、各ロッド部32Bに対する中空支柱26〜
29の相対変位を規制できる。そして、運転室本体24
全体が横荷重Fの影響を受けて必要以上に大きく振動し
たりするのを防止できると共に、運転室本体24の中空
支柱26〜29等が床板25に対して大きく傾くように
振動するのを抑えることができ、例えば床板ブラケット
24Fの溶接部分等の比較的強度の小さい箇所に応力が
集中するのを確実に防止できる。
【0048】しかも、高い剛性を有する各変位規制板3
4〜37を中空支柱26〜29内に固着して設けること
により、該各変位規制板34〜37を中空支柱26〜2
9の補強用の梁部材として兼用でき、上,下方向での荷
重ばかりでなく前記横荷重F等に対しても剛性の高い中
空支柱26〜29を形成できる。
【0049】従って、本実施例によれば、各ゴムマウン
ト30と各変位規制板34〜37とによって、前記横荷
重F等の負荷に対して剛性に優れた強度の高い運転室本
体24を提供できる上に、他の従来技術で述べたように
横荷重を緩衝支持体で受承するためのトーションバー等
を特別に設ける必要がなくなり、全体の構成を簡略化す
ることができる。
【0050】また、各固定ボルト32および各ナット3
4をそれぞれ中空支柱26〜29内に隠すことができ、
これによって、従来技術で述べたように固定ボルト18
A(図12参照)等が運転室7内に表れて作業者の邪魔
になることがなくなり、従来技術に比較して運転室7の
足下のスペースを広く取ることができ、見栄え等も向上
できる。
【0051】なお、前記実施例では、各変位規制板34
〜37の切欠部34A〜37Aを各ロッド部32Bに直
接当接させるものとして述べたが、該切欠部34A〜3
7Aおよび各ロッド部32Bのうちの少なくともいずれ
か一方にゴム等の弾性体を設けるようにしてもよい。そ
して、この場合には切欠部34A〜37Aが各ロッド部
32Bに衝突(当接)するときの衝撃等を前記弾性体に
より減衰できる。
【0052】また、前記実施例では、中空支柱26〜2
9内にそれぞれ変位規制板34〜37を3枚ずつ設ける
ものとして述べたが、これに替えて、例えば4枚以上の
変位規制板34〜37を設けてもよいし、2枚以下とし
てもよい。
【0053】さらに、前記実施例では、固定ボルト32
の雄ねじ部32Aにロッド部32Bを一体形成するもの
として述べたが、これに替えて、例えば下端側から上端
側に亘っておねじ部が予め形成された長軸の固定ボルト
を用いてもよい。
【0054】さらにまた、前記実施例では、作業機とし
て油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限らず、例えば運転室を備えたホイールローダや油圧
クレーン等の他の作業機にも適用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、緩衝支持体には運転室本体に設けた中空の中空支
柱内を延びるロッド部材を一体に設け、前記中空支柱に
は、該ロッド部材に当接することにより該ロッド部材に
対して中空支柱が前,後方向または左,右方向に相対変
位するのを規制する変位規制部材を設ける構成としたか
ら、運転室本体に作用する横荷重等をこれらの変位規制
部材およびロッド部材により受承でき、該運転室本体全
体がこの横荷重等の影響を受けて必要以上に大きく振動
したり(撓んだり)するのを抑えることができる。これ
によって、前記横荷重に対する運転室本体の剛性を高め
て全体の強度を大幅にアップさせることができると共
に、全体の構成を簡略化できる。
【0056】また、請求項2の発明では、運転室本体の
前,後,左,右の4隅に設けた各中空支柱の下側にそれ
ぞれ各緩衝支持体を配設する構成としたから、運転室本
体の4隅ををその下側から各緩衝支持体により直接支持
することができ、これによって、従来技術で述べたよう
に運転室本体に横荷重等が作用して該運転室本体が大き
な曲げモーメントを受けるのを防止でき、運転室本体の
横荷重等に対する剛性をさらに高めることができる。
【0057】さらに、請求項3の発明では、内部に粘性
流体が封入された有底筒状のケーシングと、下端側が弾
性体を介して該ケーシング内に挿入され上端側がケーシ
ングから上向きに延びて運転室本体の床板側に締着され
る固定ボルトと、前記ケーシング内に位置して該固定ボ
ルトの下端側に設けられ、該固定ボルトとケーシングと
が相対変位するときに該ケーシング内の粘性流体に抵抗
力を発生させる抵抗力発生手段とから緩衝支持体を構成
したから、運転室本体が上,下に振動するときには、粘
性流体と抵抗力発生手段とにより前記振動に対して減衰
力を発生させることができ、乗り心地等を向上できる。
また、固定ボルトの上端側にロッド部材を一体形成した
から該固定ボルトとロッド部材とを一体物として容易に
形成でき、両者を別々に製作する手間を省いて製作時の
作業性等を向上できる。
【0058】さらにまた、請求項4の発明では、前記変
位規制部材を、中空支柱内に固着され前記ロッド部材が
挿入されるロッド挿入穴を有した一枚または複数枚の変
位規制板により構成したから、該変位規制部板を中空支
柱に対する補強部材として活用でき、該中空支柱自体の
剛性を容易に高めることができる。また、ロッド部材に
対して中空支柱が前,後方向または左,右方向に相対変
位するときには、変位規制板のロッド挿入穴をロッド部
材の外周側に当接させることができ、これによって、ロ
ッド部材に対する中空支柱の相対変位を確実に規制で
き、運転室本体の剛性をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による油圧ショベルの運転室を
示す一部破断の平面図である。
【図2】図1中の運転室本体を取外した状態で旋回フレ
ームの支承部側を示す平面図である。
【図3】運転室本体の中空支柱等を示す図1中の要部拡
大図である。
【図4】図3中の矢示IV−IV方向からみた断面図であ
る。
【図5】図4中の要部拡大図である。
【図6】従来技術による油圧ショベルを示す全体図であ
る。
【図7】図6中の旋回フレームおよび運転室等を拡大し
て示す一部破断の外観図である。
【図8】図6中の運転室を拡大して示す一部破断の平面
図である。
【図9】運転室を取外した状態で旋回フレームの支承部
側を示す図7中の矢示IX−IX方向からみた平面図であ
る。
【図10】図7中の運転室を示す斜視図である。
【図11】図7中の旋回フレーム、運転室本体および液
体封入式ゴムマウントを示す分解斜視図である。
【図12】図11中の液体封入式ゴムマウントの取付部
分を運転室内からみた斜視図である。
【符号の説明】
21 旋回フレーム 24 運転室本体 25 床板 26,27,28,29 中空支柱 30 液体封入式ゴムマウント(緩衝支持体) 30A ケーシング 30A1 底部 30A2 開口端 30B 弾性体 30C 可動板(抵抗力発生手段) 32 固定ボルト 32B ロッド部(ロッド部材) 34,35,36,37 変位規制板(変位規制部材) 34A,35A,36A,37A 切欠部(ロッド挿入
穴)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業機のフレームと、該フレーム上に配
    設され、上,下方向に延びる中空支柱を有する運転室本
    体と、該運転室本体とフレームとの間に設けられ、前記
    フレームからの振動が運転室本体に伝わるのを緩衝する
    緩衝支持体とからなる運転室付き作業機において、 前記緩衝支持体には前記運転室本体の中空支柱内を延び
    るロッド部材を一体に設け、前記運転室本体の中空支柱
    内には、該ロッド部材に対して前記中空支柱が前,後方
    向または左,右方向に相対変位するのを規制する変位規
    制部材を設ける構成としたことを特徴とする運転室付き
    作業機。
  2. 【請求項2】 前記運転室本体は、箱形状に形成され前
    記中空支柱が前,後,左,右の4隅の位置にそれそれ配
    設されたキャブフレームからなり、前記緩衝支持体は該
    各中空支柱の下側で前記運転室本体の4隅と対応する位
    置にそれぞれ配設してなる請求項1に記載の運転室付き
    作業機。
  3. 【請求項3】 前記緩衝支持体は、一端側が底部となっ
    て閉塞され他端側が開口端となって内部に粘性流体が封
    入された有底筒状のケーシングと、弾性材料によって形
    成され、該ケーシングの開口端側を閉塞するように該ケ
    ーシングの開口端側に固着された弾性体と、下端側が前
    記ケーシング内に挿入され上端側が該弾性体を貫通して
    前記ケーシングから上向きに延び前記運転室本体の床板
    側に締着される固定ボルトと、前記ケーシング内に位置
    して該固定ボルトの下端側に設けられ、該固定ボルトと
    ケーシングとが相対変位するときに該ケーシング内の粘
    性流体に抵抗力を発生させる抵抗力発生手段とからな
    り、前記固定ボルトの上端側には前記ロッド部材を一体
    形成してなる請求項1または2に記載の運転室付き作業
    機。
  4. 【請求項4】 前記変位規制部材は、中空支柱内に固着
    され前記ロッド部材が挿入されるロッド挿入穴を有した
    一枚または複数枚の変位規制板により構成してなる請求
    項1,2または3に記載の運転室付き作業機。
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