[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JPH10296975A - インク噴射装置 - Google Patents

インク噴射装置

Info

Publication number
JPH10296975A
JPH10296975A JP11274597A JP11274597A JPH10296975A JP H10296975 A JPH10296975 A JP H10296975A JP 11274597 A JP11274597 A JP 11274597A JP 11274597 A JP11274597 A JP 11274597A JP H10296975 A JPH10296975 A JP H10296975A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
ink chamber
pressure wave
volume
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11274597A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Takahashi
高橋  義和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP11274597A priority Critical patent/JPH10296975A/ja
Priority to US09/069,777 priority patent/US6709091B1/en
Publication of JPH10296975A publication Critical patent/JPH10296975A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク室内に残留する圧力波振動を安定して
相殺し、正確な画像を形成すると共に印字速度を良好に
向上させることのできるインク噴射装置の提供。 【解決手段】 タイミングASで噴射パルス信号Aが立
ち上がると、インク室の容積が増加して内部の圧力が減
少する。その後、インク室内の圧力が増加して正の圧力
に転じ、ピークに達する時点近傍のタイミングAEで噴
射パルス信号Aが立ち下がる。すると、インク室の容積
が減少し、インク室内に高い圧力が生じてインクが噴射
される。d1経過後に噴射パルス信号Bを発生して同様
にインクを噴射し、全ての噴射動作終了後の圧力波振動
が振動の中心を3回目に通過する時点が中心HCとなる
ように、非噴射パルス信号Cを発生する。このタイミン
グで非噴射パルス信号Cを発生することにより、インク
室内の圧力波振動を安定して相殺することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字命令に応じて
ノズルからインクを噴射して、被記録媒体に画像を形成
するインク噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、これまでのインパクト方式の印字
装置にとってかわり、その市場を大きく拡大しつつある
ノンインパクト方式の印字装置の中で、原理が最も単純
で、かつ多階調化やカラー化が容易であるものとして、
インクジエツト方式の印字装置が挙げられる。なかで
も、印字に使用するインクのみを噴射するドロップ・オ
ン・デマンド型が、噴射効率の良さ、ランニングコスト
の安さなどから急速に普及している。
【0003】ドロップ・オン・デマンド型の印字装置に
用いられるインク噴射装置として、例えば、特開昭63
−247051号公報に記載の圧電材料を利用したせん
断モード型がある。この種のインク噴射装置の一例を図
6に示す。なお、図6(a)は図6(b)のA−A線断
面に、図6(b)は図6(a)のB−B線断面に、それ
ぞれ対応している。
【0004】図6に示すように、インク噴射装置600
は、底壁601,天壁602,およびその間のせん断モ
ード型のアクチュエータ壁603からなる。そのアクチ
ュエータ壁603は天壁602に接着され、かつ矢印6
09方向に分極された圧電材料製の上部壁605と、底
壁601に接着され、かつ矢印611方向に分極された
圧電材料製の下部壁607とからなっている。アクチュ
エータ壁603は一対となって、その間にインク室61
3を形成し、かつその隣の一対のアクチュエータ壁60
3との間には、インク室613よりも狭い空間615を
形成している。
【0005】各インク室613の一端には、ノズル61
8を有するノズルプレート617が固着され、他端に
は、マニホールド626を介して図示しないインク供給
源が接続されている。なお、マニホールド626は、各
インク室613に連通する開口部を有する前部壁627
と、底壁601,天壁602の間を密閉する後部壁62
8とを備え、上記インク供給源から前部壁627,後部
壁628の間に供給されたインクを、各インク室613
に分配するものである。
【0006】各アクチュエータ壁603の両側面には電
極619,621が金属化層として設けられている。具
体的にはインク室613側のアクチュエータ壁603に
は電極619が設けられ、空間615側およびインク噴
射装置600外周側のアクチュエータ壁603には電極
621が設けられている。なお、電極619の表面はイ
ンクと絶縁するための絶縁層で覆われている。そして、
電極621はアース623に接続され、インク室613
内に設けられた電極619は制御装置625に接続さ
れ、後述のような電圧(駆動信号)を印加される。
【0007】そして、各インク室613の電極619に
制御装置625が電圧を印加することによって、各アク
チュエータ壁603がインク室613の容積を増加する
方向に圧電厚みすべり変形する。この動作の一例を図7
に示す。なお、図7では、各部603〜619の符号に
図の左側からa,b,c,…の添え字を付して、それぞ
れを区別している。図7に例示するように、インク室6
13cの電極619cに所定の電圧E(V)が印加され
ると、アクチュエータ壁603e,603fにそれぞれ
失印631,632の方向の電界が発生し、アクチュエ
ータ壁603e,603fがインク室613cの容積を
増加する方向に圧電厚みすべり変形する。このとき、ノ
ズル618c付近を含むインク室613c内の圧力が減
少する。
【0008】この電圧E(V)の印加をインク室613
内の圧力波の片道伝播時間Tだけ維持する。すると、そ
の間に前述のインク供給源からインクが供給される。な
お、上記片道伝播時間Tはインク室613内のインクの
圧力波が、インク室613の長手方向に片道伝播する時
間であり、インク室613の長さLとこのインク室61
3内部のインク中での音速aとによりT=L/aなる式
で算出される。
【0009】圧力波の伝播理論によると、上記電圧の印
加から片道伝播時間Tが経過するとインク室613内の
圧力が逆転し、正の圧力に転じるが、制御装置625
は、このタイミングに合わせてインク室613cの電極
619cに印加されている電圧を0(V)に戻す。する
と、アクチュエータ壁603e,603fが変形前の状
態(図6)に戻り、インクに圧力が加えられる。そのと
き、上記正に転じた圧力と、アクチュエータ壁603
e,603fが変形前の状態に戻ることにより発生した
圧力とが加え合わされ、比較的高い圧力がインク室61
3cのノズル618c付近の部分に生じて、インクがノ
ズル618cから噴射される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本願出願人は、前述の
ようにインク室613内に圧力波振動を発生させてノズ
ル618からインクを噴射する噴射動作の終了後、イン
ク室内の圧力波振動をほぼ相殺する相殺動作を実行する
ことを考えた。この相殺動作は、電極619cに印加さ
れる電圧を一旦電圧E(V)にしてインク室613の容
積を増加させ、続いて0(V)に戻して上記容積を減少
させることによってなされる。この相殺動作によって圧
力波振動が早期に収束し、残留した圧力波振動によりイ
ンクが非所望に噴射されるのを防止すると共に、次の印
字命令に対する処理に早期に移行することができる。従
って、一層正確な画像を形成すると共に、印字速度を良
好に向上させることができる。
【0011】ところが、従来より、上記相殺動作を実行
するタイミングは試行錯誤により適切な値を設定してい
た。このため、上記圧力波振動を安定して相殺すること
ができなかった。そして、場合によっては、圧力波振動
が収束しない内に次の印字命令に対する噴射動作が実行
され、噴射されたインクが飛沫となって飛び散ったり、
インクの噴射がなされなかったりする可能性もあった。
特に、インク噴射装置600を高速で駆動して高速印字
に対応させたり、インクの温度が上昇してその粘度が低
下したときなど、上記相殺動作が安定しない場合があっ
た。
【0012】そこで、本発明は、インクの噴射後、イン
ク室内に残留する圧力波振動を安定して相殺し、正確な
画像を形成すると共に、印字速度を良好に向上させるこ
とのできるインク噴射装置を提供することを目的として
なされた。
【0013】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記目
的を達するためになされた請求項1記載の発明は、イン
クが噴射されるノズルと、該ノズルの背後に設けられ、
インクが充填されるインク室と、該インク室の容積を変
化させるアクチュエータと、上記アクチュエータを駆動
して上記インク室に圧力波振動を発生させて上記ノズル
からインクを噴射する噴射動作を行う駆動手段と、を備
えたインク噴射装置であって、上記駆動手段が、上記噴
射動作の終了後、上記アクチュエータを駆動して上記イ
ンク室の容積を一旦増加させた後上記容積を減少させて
上記インク室内の圧力波振動をほぼ相殺する相殺動作を
実行し、しかも、該相殺動作時の上記容積の増減を、上
記噴射動作終了後の上記圧力波振動が振動の中心を奇数
回目に通過する時点を中心にして行うことを特徴として
いる。
【0014】このように構成された本発明では、駆動手
段はアクチュエータを駆動して次のような噴射動作を実
行する。すなわち、ノズルの背後に設けられたインク室
の容積をアクチュエータによって変化させ、そのインク
室に圧力波振動を発生させてノズルからインクを噴射す
る。
【0015】また、駆動手段は、上記噴射動作の終了
後、上記インク室内の圧力波振動をほぼ相殺する相殺動
作を実行する。この相殺動作は、上記アクチュエータを
駆動してインク室の容積を一旦増加させた後、その容積
を減少させることによって行われる。このため、インク
室内の圧力波振動を早期に収束させ、残留した圧力波振
動によりインクが非所望に噴射されるのを防止すると共
に、次の印字命令に対する処理に早期に移行することが
できる。しかも、駆動手段は、相殺動作における上記容
積の増減を、噴射動作終了後の圧力波振動が振動の中心
を奇数回目に通過する時点を中心にして行う。
【0016】ここで、本願出願人は、インク室内の圧力
波振動の波形と、その圧力波振動を最も有効に相殺する
ことのできる上記相殺動作の実行タイミングとの対応関
係を鋭意検討した。その結果、噴射動作終了後の圧力波
振動が振動の中心を奇数回目、特に3回目に通過する時
点を中心にして相殺動作を実行するとよいことを発見し
た。この場合、インク室内の圧力波振動がきわめて早期
に収束し、インクが非所望に噴射されるのをきわめて良
好に防止すると共に、次の印字命令に対する処理にきわ
めて早期に移行することができた。しかも、この相殺動
作の効果は、各種条件によらずきわめて安定して発揮さ
れた。
【0017】また、圧力波振動が振動の中心を3以外の
奇数回目に通過する時点でも、圧力波振動が上記時点と
ほぼ同様に変化するので、その時点を中心にして相殺動
作を実行することにより、ほぼ同様の効果が得られるこ
とが充分推測される。すなわち、噴射動作の終了直後に
はインク室内の圧力はピーク近傍まで上昇しているが、
その後、上記圧力は周期的に振動し、奇数回目に振動の
中心を通過する時点では、ほぼ同様の傾きで上記中心を
減少方向に通過するからである。
【0018】本発明では、噴射動作終了後の圧力波振動
が振動の中心を奇数回目に通過する時点を中心にして上
記相殺動作を行っているので、インク室内の圧力波振動
をきわめて早期に収束させ、インクが非所望に噴射され
るのをきわめて良好に防止すると共に、次の印字命令に
対する処理にきわめて早期に移行することができる。し
かも、この効果は安定して発揮される。従って、本発明
では、インク室内に残留する圧力波振動を安定して相殺
し、正確な画像を形成すると共に、印字速度を良好に向
上させることができる。
【0019】なお、上記相殺とは、圧力波振動を完全に
解消するものではなくてもよく、例えば、インクが噴射
されない程度に上記圧力波振動を抑制するものであって
もよい。請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成に
加え、上記奇数回が3回であることを特徴としている。
【0020】本発明では、上記奇数回を3回としてい
る。この場合、前述のように、圧力波振動を安定して相
殺できることが実証されており、しかも、上記奇数回を
5回,7回とした場合に比べて圧力波振動を早期に収束
させることができる。従って、本発明では、請求項1記
載の発明の効果に加えて、上記圧力波振動を一層早期に
かつ安定して相殺し、一層正確な画像を形成すると共
に、印字速度を一層良好に向上させることができるとい
った効果が生じる。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の構成に加え、上記駆動手段が、1ドットの印字命
令に対して上記噴射動作を複数回繰り返して行うもので
あり、その1ドットの印字命令に対する全ての上記噴射
動作の終了後に、上記相殺動作を行うことを特徴として
いる。
【0022】本発明では、1ドットの印字命令に対して
噴射動作を複数回繰り返して行うので、1ドットの印字
命令に対して複数滴のインクを噴射して濃厚な画像を形
成することができる。また、このように噴射動作を複数
回繰り返して行う場合、インク室内の圧力波振動が複雑
化し、相殺動作の実行タイミングの設定が困難であっ
た。これに対して本発明では、前述のように、圧力波振
動が振動の中心を奇数回目に通過する時点を中心にして
相殺動作を行っている。このため、相殺動作の実行タイ
ミングが容易に設定でき、しかも、前述のように安定し
て圧力波振動を相殺することができる。従って、本発明
では、請求項1または2記載の発明の効果に加えて、一
層濃厚な画像を形成することができると共に、装置の設
定を容易にしてその開発コストを一層良好に低減するこ
とができるといった効果が生じる。
【0023】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の構成に加え、上記相殺動作時に上記容積
を増加させてから上記容積を減少させるまでの時間を、
上記インク室内をインクの圧力波が片道伝播する片道伝
播時間の約0.3〜0.7倍または約1.3〜1.7倍
としたことを特徴としている。
【0024】本願出願人は、殺動作時にインク室の容積
を増加させてからその容積を減少させるまでの時間(以
下、この時間をWcとする)を種々に変更して実験を行
い、インク室内の圧力波振動を最も有効に相殺すること
のできるWcの値を鋭意検討した。その結果、インク室
内をインクの圧力波が片道伝播する片道伝播時間(以
下、この時間をTとする)の0.3〜0.7倍または
1.3〜1.7倍に、Wcを設定するとよいことを発見
した。これは、次の理由によるものと推定される。
【0025】Wc=1.0Tであると、上記容積の増加
によって発生した圧力波振動のピークと上記容積の減少
による圧力の増加とが重畳してインクが噴射されてしま
う。また、Wc=2.0Tであると、上記容積の増加に
よる圧力波振動と上記容積の減少による圧力波振動が相
殺し合って相殺動作を実行しなかった場合と同様の結果
を招く。このため、それらの値の中間である0.3T〜
0.7Tまたは1.3T〜1.7TにWcを設定する
と、良好な相殺動作が実行できるものと考えられる。
【0026】本発明ではWcを約0.3T〜0.7Tま
たは約1.3T〜1.7Tとしているので、きわめて良
好な相殺動作が実行できる。従って、本発明では、請求
項1〜3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、上記
圧力波振動を一層良好に相殺して、一層正確な画像を形
成すると共に、印字速度を一層良好に向上させることが
できるといった効果が生じる。
【0027】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかに記載の構成に加え、上記駆動手段が、上記アク
チュエータに電圧を印加することにより上記インク室の
容積を増加または減少させるものであって、しかも、上
記噴射動作時にも上記相殺動作時にも同じ電圧を印加す
ることを特徴としている。
【0028】このように、本発明では、上記アクチュエ
ータとして電圧を印加することによりインク室の容積を
増加または減少させるものを使用し、しかも、上記噴射
動作時にも上記相殺動作時にも同じ電圧を印加するよう
にしたので、アクチュエータおよびその駆動回路や制御
回路の構成を簡略化することができる。また、アクチュ
エータの制御も、電圧を印加するかしないかの切り換え
によって行われ、制御のための処理も簡単になる。従っ
て、本発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の発明
の効果に加えて、装置の構成および制御を一層簡略化す
ることができるといった効果が生じる。
【0029】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の構成に加え、上記アクチュエータが、上
記インク室の側壁の少なくとも一部をなす圧電材料を用
いて構成されていることを特徴としている。本発明で
は、インク室の側壁の少なくとも一部をなす圧電材料を
用いて上記アクチュエータが構成されているので、その
圧電材料に電圧を印加して変形させることによってイン
ク室の容積を変化させることができる。このようなアク
チュエータは、構成が簡単で耐久性にも優れ、更に安価
である。従って、本発明では、請求項1〜5のいずれか
に記載の発明の効果に加えて、装置の構成を一層簡略化
し、耐久性を向上させると共に、製造コストを一層低減
することができるといった効果が生じる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。本実施の形態のインク噴射装置60
0における機械的部分の構成は、図6に示す従来のもの
と同様であるので説明を省略する。このインク噴射装置
600の具体的な寸法を述べる。インク室613の長さ
Lが7.5mmである。ノズル618の寸法は、ノズル
面617a側の径が40μm、インク室613側の径が
72μm、長さが100μmである。また、後述の実験
に供したインクの25℃における粘度は約2mPa・
s、表面張力は30mN/mである。このインク室61
3内のインク中における音速aと上記Lとの比L/a
(=T)は8μsecである。更に、インク噴射装置6
00は図示しないプラテンに沿って移動するキャリッジ
に搭載され、ノズル面617aとプラテン上の記録用紙
(図示せず)との間隔は1〜2mmである。
【0031】図1は、本実施の形態のインク噴射装置6
00に用いられた制御装置625の構成を表す回路図で
ある。図1に示すように、制御装置625は、充電回路
182,放電回路184,およびパルスコントロール回
路186から構成されている。また、図1では、アクチ
ュエータ壁603の圧電材料および電極619,621
をコンデンサ191で表しており、そのコンデンサ19
1の端子191A,191Bはそれぞれ電極619,6
21に対応する。すなわち、端子191Aが制御装置6
25に、端子191Bがアース623に、それぞれ接続
されている。
【0032】充電回路182に設けられた入力端子18
7と放電回路184に設けられた入力端子188とは、
それぞれインク室613内の電極619(端子191
A)にE(V)の電圧(例えば20V)または0(V)
の電圧を印加するためのパルス信号を、後述のパルスコ
ントロール回路186から入力するための端子である。
【0033】充電回路182は、抵抗R101,R10
2,R103,R104,R105、および、トランジ
スタTR101,TR102から構成されている。トラ
ンジスタTR101のベースは、抵抗R101を介して
入力端子187に接続されると共に、抵抗R102を介
して接地されている。トランジスタTR101のエミッ
タは直接接地され、コレクタは、E(V)の正の電源1
89に抵抗R103を介して接続されている。また、ト
ランジスタTR102のベースは、抵抗R104を介し
て正の電源189に接続されると共に、抵抗R105を
介してトランジスタTR101のコレクタに接続されて
いる。トランジスタTR102のエミッタは正の電源1
89に直接接続され、コレクタは抵抗R120を介して
端子191Aに接続されている。
【0034】このため、入力端子187にオン信号(+
5V)が入力されると、トランジスタTR101が導通
し、正の電源189からの電流がトランジスタTR10
1のコレクタからエミッタ方向に流れる。従って、正の
電源189に接続されている抵抗R104およびR10
5にかかる電圧の分圧が上昇し、トランジスタTR10
2のべースに流れる電流が増加し、トランジスタTR1
02のエミッタとコレクタ間が導通する。そして、正の
電源189からのE(V)の電圧がトランジスタTR1
02のコレクタおよびエミッタ、抵抗R120を介して
コンデンサ191の端子191Aに印加される。
【0035】次に、放電回路184について説明する。
放電回路184は抵抗R106,R107,トランジス
タTR103から構成されている。トランジスタTR1
03のベースは、抵抗R106を介して入力端子188
に接続されると共に、抵抗R107を介して接地されて
いる。トランジスタTR103のエミッタは直接接地さ
れ、コレクタは、前述の抵抗R120を介して端子19
1Aに接続されている。このため、入力端子188にオ
ン信号(+5V)が入力されるとトランジスタTR10
3が導通し、抵抗R120を介してコンデンサ191の
端子191Aを接地する。
【0036】次に、この充電回路182,放電回路18
4によってアクチュエータ壁603(コンデンサ19
1)に印加される電圧の変化を説明する。充電回路18
2の入力端子187に入力される入力信号は、図2
(A)のタイミングチャートに示すように、通常オフの
状態にあり、インクの噴射時には後述の所定のタイミン
グT1にてオンされ、タイミングT2にてオフされる。
その後、タイミングT3にてオンされ、タイミングT4
にてオフされ、更にタイミングT5にてオンされ、タイ
ミングT6にてオフされる。放電回路184の入力端子
188に入力される入力信号は、図2(B)のタイミン
グチャートに示すように、入力端子187の入力信号が
オンされるとき(T1,T3,T5)オフされ、入力端
子187の入力信号がオフされるとき(T2,T4,T
6)オンされる。
【0037】この場合、コンデンサ191の端子191
Aに印加される電圧は、図2(C)に示すように、通常
は0(V)に維持されているが、タイミングT1にて、
コンデンサ191すなわちアクチュエータ壁603へ電
荷が充電され、トランジスタTR102と、抵抗R12
0と、せん断モード型圧電素子からなるアクチュエータ
壁603の静電容量とにて決まる充電時間Ta後に電圧
E(V)になる。またタイミングT2にて、トランジス
タTR103と、抵抗R120と、アクチュエータ壁6
03の静電容量とにて決まる放電時間Tb後に0(V)
になる。
【0038】このように電極619(端子191A)に
実際に印加される電圧(以下、駆動信号という)の波形
は、立ち上がりと立ち下がりでそれぞれTa、Tbの遅
れが生じるため、電圧が1/2E(V)(例えば10
V)となる時点を、駆動信号の立ち上がりタイミング
(AS,BS,HS)および立ち下がりタイミング(A
E,BE,HE)として近似する。パルスコントロール
回路186は、この駆動信号の立ち上がりおよび立ち下
がりが後述のタイミングとなるように、入力端子18
7,188への入力信号の上記タイミングT1〜T6等
を制御する回路である。次に、図1に戻ってパルスコン
トロール回路186の構成について説明する。
【0039】パルスコントロール回路186には、各種
の演算処理を行うCPU210が設けられ、そのCPU
210には、印字データや各種のデータを記憶するRA
M212と、パルスコントロール回路186の制御プロ
グラムおよび前述のタイミングT1〜T6でオン,オフ
信号を発生するシーケンスデータを記憶するROM21
4とが接続されている。ここで、ROM214には、図
3に示すように、インク噴射装置制御プログラム記憶エ
リア214Aと、駆動波形データ記憶エリア214Bと
が設けられている。従って、前述の駆動信号の波形に関
するシーケンスデータは、駆動波形データ記憶エリア2
14Bに記憶されている。
【0040】更に、CPU210は各種のデータのやり
とりをするI/Oバス216に接続され、当該I/Oバ
ス216には、印字データ受信回路218およびパルス
ジェネレータ220,222が接続されている。パルス
ジェネレータ220の出力は充電回路182の入力端子
187に入力され、パルスジェネレータ222の出力は
放電回路184の入力端子188に入力されている。
【0041】CPU210はROM214の駆動波形デ
ータ記憶エリア214Bに記憶されているシーケンスデ
ータに従って、パルスジェネレータ220および222
を制御する。従って、上記タイミングT1〜T6の各種
パターンを予めROM214内の駆動波形データ記憶エ
リア214Bに記憶させておくことによって、1ドット
の印字命令に対して、所望の波形の駆動信号をアクチュ
エータ壁603に与えることができる。なお、パルスジ
ェネレータ220,222、充電回路182、および放
電回路184は、インク噴射装置600のノズル618
と同じ数だけ設けられている。CPU210は、印字デ
ータに応じたアクチュエータ壁603に駆動信号を出力
し、対応するノズル618からインクを噴射する。
【0042】次に、本実施の形態のインク噴射装置60
0における、上記駆動信号の波形(以下、駆動波形とい
う)の一例を図4(A)に例示する。また、図4(B)
はその駆動波形に応じたインク室613内の圧力波振動
を表している。図4に例示するように、本例の駆動波形
は、インクを噴射するための二つの噴射パルス信号A、
Bと上記インク室613内に残留した圧力波振動を相殺
するための非噴射パルス信号Cとからなり、噴射パルス
信号A、Bと非噴射パルス信号Cのどちらも波高値(電
圧値)はE(V)である。また、本例では以下に説明す
るように、パルス信号A,B,Cのパルス幅Wa,W
b,Wcを、それぞれ片道伝播時間T(8μsec)の
1.0倍,0.75倍,0.5倍とし、噴射パルス信号
A,Bのパルス間隔d1をTの0.85倍(すなわち
0.85T)とした。
【0043】タイミングASで噴射パルス信号Aが立ち
上がると、図7にてインク室613cを例に説明したよ
うに、アクチュエータ壁603に電界が発生し、インク
室613の容積が増加してノズル618付近を含むイン
ク室613内の圧力が減少する。その後、インク室61
3にはインクが流入する一方、容積の増大によって生じ
た圧力波振動による圧力が増加して正の(振動の中心よ
り大の)圧力に転じ、片道伝播時間Tを経過する時点の
近傍でピークに達する。噴射パルス信号Aは、タイミン
グASから1.0T経過後のタイミングAEで立ち下が
る。すると、インク室613の容積が減少し、それによ
り発生した圧力と、上記正に転じた圧力とが加え合わさ
れて、インク室613のノズル618付近に高い圧力が
生じ、インクがノズル618から噴射される。
【0044】続いて、タイミングAEから0.85T経
過したタイミングBSにて噴射パルス信号Bが立ち上が
り、更に0.75T経過したタイミングBEにて噴射パ
ルス信号Bが立ち下がると、同様にして2滴目のインク
がノズル618から噴射される。更に、その後、時間d
2が経過した時点を中心にして非噴射パルス信号Cが発
生する。この非噴射パルス信号Cは、インク室613の
圧力が正から負に転じる時点を跨いで発生させるのが望
ましい。この場合、次のようにしてインク室613内の
圧力波振動を相殺することができる。
【0045】すなわち、インク室613の圧力が正から
負に転じる前のタイミングHSにて非噴射パルス信号C
が立ち上がると、未だ正である上記圧力が急減する。ま
た、上記圧力が負に転じた後のタイミングHEで非噴射
パルス信号Cが立ち下がると、負に転じた上記圧力が急
増する。このため、上記圧力の振動が相殺され、その振
動が急速に収束に向かう。このように圧力波振動が相殺
されるとインクが非所望に噴射されることが防止され、
次の印字命令に対する処理に早期に移行することもでき
る。従って、きわめて良好な画像を形成すると共に印字
速度を向上させることができる。なお、非噴射パルス信
号Cは前述のように圧力波振動を相殺するものであり、
しかも、パルス幅Wcは片道伝播時間Tの奇数倍と大き
く異なるので、このパルス信号が発生してもインクは噴
射されない。
【0046】本願出願人は、上記時間d2の設定方法に
ついて鋭意検討した結果、噴射パルス信号A,Bによる
噴射動作終了後の圧力波振動が振動の中心(図4(B)
の横軸)を3回目に通過する時点に、非噴射パルス信号
Cの中心HCを配設するとよいことを発見した。この場
合、インク室613内の圧力波振動がきわめて早期に収
束し、インクが非所望に噴射されるのをきわめて良好に
防止すると共に、次の印字命令に対する処理にきわめて
早期に移行することができる。しかも、この相殺動作の
効果は、各種条件によらずきわめて安定して発揮され
る。
【0047】そこで、本実施の形態のインク噴射装置6
00では、上記噴射パルス信号A,Bのみを出力するこ
とにより、そのとき発生する圧力波振動が振動の中心を
3回目に通過する時点を実測し、その実測値に基づいて
時間d2を設定した。ここで、この圧力波振動の発生状
態を図5を用いて説明する。
【0048】図5(A)に例示するように、タイミング
ASで噴射パルス信号Aが立ち上がると、図5(B)に
例示するようにインク室613内の圧力が急減し、続い
て約2Tの周期を有する正弦波状の圧力波振動が発生す
る。図5(B)は、噴射パルス信号Aの立ち上がりに起
因するインク室613内の圧力波振動成分を表してい
る。
【0049】同様に、図5(C)は噴射パルス信号Aの
立ち下がりに起因する圧力波振動の成分を表しており、
噴射パルス信号Aの立ち下がりタイミングAEで急増
し、続いて約2Tの周期で振動する。図5(D)は噴射
パルス信号Bの立ち上がりに起因する圧力波振動の成分
を表し、タイミングBSで急減し、約2Tの周期で振動
する。図5(E)は噴射パルス信号Bの立ち下がりに起
因する圧力波振動の成分を表し、タイミングBEで急増
し、約2Tの周期で振動する。そして、これら全ての圧
力波振動成分を合成したものが図5(F)であり、ここ
に例示する圧力波振動が、噴射パルス信号A,Bにより
インク室613内に実際に発生する圧力波振動である。
【0050】そこで、本願出願人は、図5(F)に例示
する圧力波振動が、全ての噴射動作が終了したタイミン
グBEの後で、振動の中心を3回目に通過する時点Pを
実測した。本実施の形態の場合、この時点Pの実測値に
基づいて算出した時間d2の値は2.51Tとなった。
本実施の形態では、時間d2をこの値に設定することに
より、前述のように圧力波振動を良好に相殺することが
できた。
【0051】また、本願出願人は、時間d2および非噴
射パルス信号Cのパルス幅Wcを種々に変更して、イン
ク噴射装置600を用いたインクの噴射実験を行い、時
間d2に許容される誤差範囲、およびパルス幅Wcの適
切な値を調べた、実験結果を表1に示す。なお、表1で
は、時間d2の上記実測値(2.51T)に対する偏差
△d2とパルス幅Wcとを、片道伝播時Tに対する比の
値で示している。
【0052】
【表1】
【0053】表1に示すように、△d2が−0.3T〜
0.3Tとなるように時間d2を設定すると共に、パル
ス幅Wcを0.3T〜0.7Tまたは1.3T〜1.7
Tに設定すると、着弾乱れもしぶきも発生することなく
良好な噴射が行えた。そして、d2またはWcの値が適
切な値から少しずれると、次の印字命令に対するインク
の噴射時までインク室613内の圧力信号が残留した。
このため、その噴射時に噴射されたインク滴の飛翔速度
が適切な値からずれ、インク滴が記録用紙の適切な位置
に付着しない着弾乱れが発生した。d2またはWcの値
が更にずれると、噴射されたインクが飛沫となって飛び
散るしぶきが発生したり、その飛沫がノズル面617a
に付着してインクが吐出されなくなったりした。
【0054】以上の実験結果により、時間d2の値には
±0.3程度の誤差が許容されることが判った。また、
パルス幅Wcは0.3T〜0.7Tまたは1.3T〜
1.7Tに設定するのが望ましいことが判ったが、後者
は、次の理由によるものと推定される。Wc=1.0T
であると、インク室613の容積増加(図4のタイミン
グHS)によって発生した圧力波振動のピークとその容
積の減少(図4のタイミングHE)による圧力の増加と
が重畳してインクが噴射されてしまう。また、Wc=
2.0Tであると、上記容積の増加による圧力波振動と
上記容積の減少による圧力波振動が相殺し合って非噴射
パルス信号Cを発生しなかった場合と同様の結果を招
く。このため、それらの値の中間である0.3T〜0.
7Tまたは1.3T〜1.7TにWcを設定すると、良
好な相殺動作が実行できるものと考えられる。
【0055】本実施の形態では、時間d2を2.51T
に設定し、かつ、パルス幅Wcを0.5Tに設定してい
るので、非噴射パルス信号Cによりきわめて良好に上記
圧力波振動を相殺することができた。また、この相殺動
作の効果はきわめて安定して発揮された。従って、着弾
乱れもしぶきも発生することなく、きわめて正確な画像
を安定して形成すると共に、圧力波振動を早期に収束さ
せて印字速度をきわめて良好に向上させることができ
た。更に、本実施の形態では、時間d2の上記実測値
(2.51T)に対する偏差△d2を0とし、パルス幅
Wcを短い側の適正範囲(0.3T〜0.7T)の中間
に設定している。従って、正確な画像を一層安定して形
成すると共に、印字速度を一層良好に向上させることが
できた。
【0056】なお、上記実施の形態において、アクチュ
エータ壁603および電極619,621がアクチュエ
ータに、制御装置625が駆動手段に、それぞれ相当す
る。また、本発明は上記実施の形態になんら限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々
の形態で実施することができる。例えば、d2,Wcの
値は、表1で「○」が記載された範囲内のどこに設定し
てもよく、効果の安定性が多少低下するものの上記実施
の形態とほぼ同様の作用・効果が生じる。
【0057】また、パルス幅Wa,Wbやパルス間隔d
1は種々に変更してもよい。但し、この場合、時間d2
の適切な値も変化する。更に、インク室613内に圧力
センサ等の圧力検出手段を配設し、全ての噴射動作終了
後の圧力波振動を検出して図5の時点P、延いては時間
d2を算出してもよい。この場合、使用者の要求に応じ
て粘度の異なる他のインクを使用したり、Wa,Wb,
d1の設定値を変更したりしても、上記相殺動作を良好
に実行することができる。
【0058】また更に、上記実施の形態では、1ドット
の印字命令に対して2滴のインクを噴射しているが、1
滴のインクを噴射してもよい。但し、上記実施の形態の
ように1ドットの印字命令に対して複数滴(3滴以上で
もよい)のインクを連続的に噴射する場合、記録用紙に
一層濃厚で見やすい画像を形成することができる。な
お、このように噴射動作を複数回繰り返して行う場合、
インク室613内の圧力波振動が複雑化するが、上記実
施の形態では、圧力波振動が振動の中心を通過する時点
に応じて相殺動作の実行タイミングを設定しているの
で、装置の設定を容易にして開発コストを低減すること
もできる。
【0059】なお、全ての噴射動作終了後の圧力波振動
が振動の中心を3以外の奇数回目に通過する時点でも、
圧力波振動は上記中心を3回目に通過する時点とほぼ同
様に変化する。このため、その時点を中心にして相殺動
作を実行しても、ほぼ同様の効果が得られることが充分
推測される。すなわち、噴射動作の直後にはインク室6
13内の圧力はピーク近傍まで上昇しているが、その
後、上記圧力は周期的に振動し、奇数回目に振動の中心
を通過する時点では、ほぼ同様の傾きで上記中心を減少
方向に通過するからである。圧力波振動が5回目,7回
目等に振動の中心を通過する時点で相殺動作を実行する
と、1ドットの印字命令に対する処理時間が長くなる
が、片道伝播時間Tが充分に短い場合等にはこの方が有
利なこともある。また、この場合、パルス幅Wcを約
2.3T〜2.7T等とすることもできる。
【0060】また、非噴射パルス信号CとしてE(V)
より低い電圧や負の電圧を印加することにより、圧力波
振動の相殺時にインクが噴射されないようにすることも
できる。但し、上記実施の形態では、パルス信号A,
B,Cの電圧を一定値とし、その出力タイミングAS〜
HEを調整することによりインクの噴射および圧力波振
動の相殺を行っているので、装置の構成および制御を一
層簡略化することができる。
【0061】更に、本発明は、インク室613の容積を
いきなり減少させてインクを噴射する装置、圧電材料を
用いて構成されたアクチュエータ以外の手段によりイン
ク室613の容積を変化させる装置、印字装置本体にイ
ンク噴射装置600を固定したいわゆるラインプリンタ
等にも適用することができる。但し、上記実施の形態の
ように圧電材料を用いたアクチュエータを使用する場
合、装置の構成を一層簡略化し、耐久性を向上させると
共に、製造コストを一層低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたインク噴射装置の制御装置
の構成を表す回路図である。
【図2】その制御装置の充電回路,放電回路の動作を表
すタイミングチャートである。
【図3】その制御装置のROMの構成を表す説明図であ
る。
【図4】その制御装置が出力するインク噴射装置の駆動
波形を例示する説明図である。
【図5】その駆動波形によるインク室の圧力波振動を成
分分解して表す説明図である。
【図6】従来技術および本発明に関わるインク噴射装置
の構成を表す断面図である。
【図7】そのインク噴射装置の動作の一例を表す説明図
である。
【符号の説明】
182…充電回路 184…放電回路 186…パ
ルスコントロール回路 187,188…入力端子 600…インク噴射装
置 603…アクチュエータ壁 618…ノズル 619,621…電極 625…制御装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクが噴射されるノズルと、 該ノズルの背後に設けられ、インクが充填されるインク
    室と、 該インク室の容積を変化させるアクチュエータと、 上記アクチュエータを駆動して上記インク室に圧力波振
    動を発生させて上記ノズルからインクを噴射する噴射動
    作を行う駆動手段と、 を備えたインク噴射装置であって、 上記駆動手段が、上記噴射動作の終了後、上記アクチュ
    エータを駆動して上記インク室の容積を一旦増加させた
    後上記容積を減少させて上記インク室内の圧力波振動を
    ほぼ相殺する相殺動作を実行し、しかも、該相殺動作時
    の上記容積の増減を、上記噴射動作終了後の上記圧力波
    振動が振動の中心を奇数回目に通過する時点を中心にし
    て行うことを特徴とするインク噴射装置。
  2. 【請求項2】 上記奇数回が3回であることを特徴とす
    る請求項1記載のインク噴射装置。
  3. 【請求項3】 上記駆動手段が、1ドットの印字命令に
    対して上記噴射動作を複数回繰り返して行うものであ
    り、その1ドットの印字命令に対する全ての上記噴射動
    作の終了後に、上記相殺動作を行うことを特徴とする請
    求項1または2記載のインク噴射装置。
  4. 【請求項4】 上記相殺動作時に上記容積を増加させて
    から上記容積を減少させるまでの時間を、上記インク室
    内をインクの圧力波が片道伝播する片道伝播時間の約
    0.3〜0.7倍または約1.3〜1.7倍としたこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインク噴
    射装置。
  5. 【請求項5】 上記駆動手段が、上記アクチュエータに
    電圧を印加することにより上記インク室の容積を増加ま
    たは減少させるものであって、しかも、上記噴射動作時
    にも上記相殺動作時にも同じ電圧を印加することを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載のインク噴射装
    置。
  6. 【請求項6】 上記アクチュエータが、上記インク室の
    側壁の少なくとも一部をなす圧電材料を用いて構成され
    ていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    のインク噴射装置。
JP11274597A 1996-08-29 1997-04-30 インク噴射装置 Pending JPH10296975A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11274597A JPH10296975A (ja) 1997-04-30 1997-04-30 インク噴射装置
US09/069,777 US6709091B1 (en) 1996-08-29 1998-04-30 Ink ejection device and driving method therefor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11274597A JPH10296975A (ja) 1997-04-30 1997-04-30 インク噴射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10296975A true JPH10296975A (ja) 1998-11-10

Family

ID=14594499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11274597A Pending JPH10296975A (ja) 1996-08-29 1997-04-30 インク噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10296975A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6523923B2 (en) 2000-10-16 2003-02-25 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Wavefrom prevents ink droplets from coalescing
US6709091B1 (en) 1996-08-29 2004-03-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink ejection device and driving method therefor
JP2007055147A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出装置及び液滴吐出方法
JP2014151502A (ja) * 2013-02-06 2014-08-25 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び液体吐出ヘッドの駆動方法
WO2014185142A1 (ja) * 2013-05-13 2014-11-20 コニカミノルタ株式会社 インクジェットヘッドおよびその駆動方法と、インクジェットプリンタ

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6709091B1 (en) 1996-08-29 2004-03-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink ejection device and driving method therefor
US6523923B2 (en) 2000-10-16 2003-02-25 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Wavefrom prevents ink droplets from coalescing
JP2007055147A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出装置及び液滴吐出方法
JP2014151502A (ja) * 2013-02-06 2014-08-25 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び液体吐出ヘッドの駆動方法
WO2014185142A1 (ja) * 2013-05-13 2014-11-20 コニカミノルタ株式会社 インクジェットヘッドおよびその駆動方法と、インクジェットプリンタ
US9457564B2 (en) 2013-05-13 2016-10-04 Konica Minolta, Inc. Inkjet head, method for driving same, and inkjet printer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3857805B2 (ja) インク滴噴射方法及びその装置
JP3557883B2 (ja) インク滴噴射方法及びその装置
US5736994A (en) Ink-jet apparatus and driving method thereof
JP3842886B2 (ja) インク滴噴射方法及びその装置
JP3713958B2 (ja) インク噴射装置
JP2001322272A (ja) インクジェット記録装置
JPH11334068A (ja) インク噴射装置
US6254213B1 (en) Ink droplet ejecting method and apparatus
JP3909940B2 (ja) インク液滴噴射方法及びその装置
JP2001026120A (ja) インク噴射装置
US6141113A (en) Ink droplet ejection drive method and apparatus using ink-nonemission pulse after ink-emission pulse
JP3738548B2 (ja) インク滴噴射方法及びその装置
JP2001277507A (ja) インク噴射装置の駆動方法およびその装置並びにその記憶媒体
JP3294756B2 (ja) インク噴射装置
JP2000052561A (ja) インク噴射装置
JPH10296975A (ja) インク噴射装置
JP3687486B2 (ja) インク滴噴射方法およびその装置並びに記憶媒体
US6260959B1 (en) Ink ejector
JP3654299B2 (ja) インク滴噴射装置
JP3940462B2 (ja) インク噴射装置
JP3551822B2 (ja) インク噴射装置の駆動方法およびその装置
JPH10296969A (ja) インク噴射装置
JP3290084B2 (ja) インク滴噴射方法およびその装置
JP3324949B2 (ja) インク滴噴射方法およびその装置
JP4432201B2 (ja) インク噴射装置の駆動方法および制御装置並びに記憶媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040224