JPH10289864A - 投影露光装置 - Google Patents
投影露光装置Info
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- JPH10289864A JPH10289864A JP9110377A JP11037797A JPH10289864A JP H10289864 A JPH10289864 A JP H10289864A JP 9110377 A JP9110377 A JP 9110377A JP 11037797 A JP11037797 A JP 11037797A JP H10289864 A JPH10289864 A JP H10289864A
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- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/70—Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
- G03F7/708—Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
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- General Physics & Mathematics (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 面倒な結像特性の照射変動計算を不要とし、
しかも良好に結像特性を補正する。 【解決手段】 主制御装置26により、投影光学系PL
の結像特性の変化の内、変動要因に比例して変化する成
分を補正すべく、環境センサ90の測定結果に基づいて
結像特性調整手段(44a〜44c、45a〜45c、
48、49等)が制御されるとともに、投影光学系の結
像特性の変化の内、照明光ILの吸収により変化する成
分を補正すべく、光電センサユニット100の測定結果
に基づいて結像特性調整手段が制御される。この結果、
結像特性調整手段により、投影光学系の結像特性の変化
分(変動要因に比例して変化する成分及び照明光(I
L)の吸収により変化する成分)が良好に補正される。
しかも良好に結像特性を補正する。 【解決手段】 主制御装置26により、投影光学系PL
の結像特性の変化の内、変動要因に比例して変化する成
分を補正すべく、環境センサ90の測定結果に基づいて
結像特性調整手段(44a〜44c、45a〜45c、
48、49等)が制御されるとともに、投影光学系の結
像特性の変化の内、照明光ILの吸収により変化する成
分を補正すべく、光電センサユニット100の測定結果
に基づいて結像特性調整手段が制御される。この結果、
結像特性調整手段により、投影光学系の結像特性の変化
分(変動要因に比例して変化する成分及び照明光(I
L)の吸収により変化する成分)が良好に補正される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投影露光装置に係
り、更に詳しくは、半導体素子又は液晶表示素子等をリ
ソグラフィ工程で製造する際に用いられる投影露光装置
に関する。
り、更に詳しくは、半導体素子又は液晶表示素子等をリ
ソグラフィ工程で製造する際に用いられる投影露光装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子又は液晶表示素子
等をリソグラフィ工程で製造する際には、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成された
パターンを投影光学系を介してレジストが塗布されたウ
エハ又はガラスプレート等(以下、「ウエハ」と総称す
る)上に投影露光する投影露光装置が用いられている。
この種の投影露光装置として、ステップ・アンド・リピ
ート方式の縮小投影型露光装置である静止露光型のステ
ッパーや、レチクルとウエハとを投影光学系に対して相
対走査しながらレチクルパターンの投影露光を行なうス
テップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置等が知
られている。
等をリソグラフィ工程で製造する際には、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成された
パターンを投影光学系を介してレジストが塗布されたウ
エハ又はガラスプレート等(以下、「ウエハ」と総称す
る)上に投影露光する投影露光装置が用いられている。
この種の投影露光装置として、ステップ・アンド・リピ
ート方式の縮小投影型露光装置である静止露光型のステ
ッパーや、レチクルとウエハとを投影光学系に対して相
対走査しながらレチクルパターンの投影露光を行なうス
テップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置等が知
られている。
【0003】この種の投影露光装置の投影光学系の結像
特性は、微細なパターンを精度良く露光するため、設
計、製造段階で高度に補正されている。しかし、結像特
性は外部要因により微妙に変化するため、通常は補正機
構により変動分を補正しながら用いられている。補正を
行うためには、結像特性の変化を知る必要があるが、そ
の方法は後述する2つの方法に大別される。
特性は、微細なパターンを精度良く露光するため、設
計、製造段階で高度に補正されている。しかし、結像特
性は外部要因により微妙に変化するため、通常は補正機
構により変動分を補正しながら用いられている。補正を
行うためには、結像特性の変化を知る必要があるが、そ
の方法は後述する2つの方法に大別される。
【0004】図7には、従来の半導体露光用の投影露光
装置の一例が示されている。この図7において、エキシ
マレーザ、水銀ランプ等から成る光源101から発せら
れた所定の波長の照明光ILは、照明光学系(102、
103)、ミラー104を介して回路パターンが描かれ
たレチクルRを均一に照明する。そして、レチクルRを
通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してそ
の表面にレジストが塗布されたウエハW上にレチクルR
上のパターンが投影露光される。ウエハWは、ウエハホ
ルダ105上に吸着されており、ウエハステージWST
により投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内で移動
し、逐次移動しながらウエハW上にレチクルパターンの
露光が繰り返し行われる。
装置の一例が示されている。この図7において、エキシ
マレーザ、水銀ランプ等から成る光源101から発せら
れた所定の波長の照明光ILは、照明光学系(102、
103)、ミラー104を介して回路パターンが描かれ
たレチクルRを均一に照明する。そして、レチクルRを
通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してそ
の表面にレジストが塗布されたウエハW上にレチクルR
上のパターンが投影露光される。ウエハWは、ウエハホ
ルダ105上に吸着されており、ウエハステージWST
により投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内で移動
し、逐次移動しながらウエハW上にレチクルパターンの
露光が繰り返し行われる。
【0005】さて、上述した2つの方法の内の第1の方
法は、変動要因を測定した結果に基づいて結像特性の変
化を予測するものである。これは、例えば圧力センサ1
06で大気圧を測定し、温度センサ(不図示)で周囲空
気温度を測定し、これらの大気圧変化と温度変化とが結
像特性の変化とほぼ比例関係にあるとして、演算装置1
07により結像特性の変化を演算する。さらに、投影光
学系PLの照明光ILの吸収による変化を、次のように
して予測する。すなわち、ウエハステージWST上に設
けられた光電センサ108を用いて投影光学系PLに入
射した照明光のエネルギーを測定すると同時に照明系内
の光源の出口部分に配置された半透鏡111によって一
部取り出された照明光の光量を光電センサ113で測定
し、これらの関係(比率)を予め求めて置く。そして、
露光中は、光電センサ113により照明光ILの光量を
測定するとともに、光学系102、103の間に配置さ
れた半透鏡112を介してウエハWから投影光学系PL
への反射光のエネルギを光電センサ114で測定し、こ
れらの測定結果に基づいて演算装置107により結像特
性の変化を演算する。この場合は、特開昭60−784
54号公報に記載されているように、熱吸収現象である
ため、比例計算ではなく、投影光学系PLの照明光吸収
の動特性の数学モデルを予め作成し、そのモデルに従っ
て演算装置107によって結像特性の変化(照射変動)
が演算される。
法は、変動要因を測定した結果に基づいて結像特性の変
化を予測するものである。これは、例えば圧力センサ1
06で大気圧を測定し、温度センサ(不図示)で周囲空
気温度を測定し、これらの大気圧変化と温度変化とが結
像特性の変化とほぼ比例関係にあるとして、演算装置1
07により結像特性の変化を演算する。さらに、投影光
学系PLの照明光ILの吸収による変化を、次のように
して予測する。すなわち、ウエハステージWST上に設
けられた光電センサ108を用いて投影光学系PLに入
射した照明光のエネルギーを測定すると同時に照明系内
の光源の出口部分に配置された半透鏡111によって一
部取り出された照明光の光量を光電センサ113で測定
し、これらの関係(比率)を予め求めて置く。そして、
露光中は、光電センサ113により照明光ILの光量を
測定するとともに、光学系102、103の間に配置さ
れた半透鏡112を介してウエハWから投影光学系PL
への反射光のエネルギを光電センサ114で測定し、こ
れらの測定結果に基づいて演算装置107により結像特
性の変化を演算する。この場合は、特開昭60−784
54号公報に記載されているように、熱吸収現象である
ため、比例計算ではなく、投影光学系PLの照明光吸収
の動特性の数学モデルを予め作成し、そのモデルに従っ
て演算装置107によって結像特性の変化(照射変動)
が演算される。
【0006】第2の方法は、結像特性の変化を直接測定
する方法である。この方法も種々の方法が知られてお
り、例えばウエハWを載置したウエハステージWST上
に光電センサ(図示省略)を設けてレチクルパターンの
空間像を計測する方法、あるいはレチクル側からウエハ
側のパターンを観察する方法、あるいはウエハステージ
WST上の基準マークFM(図7参照)を逆方向から照
明してレチクル側で受光する方法等がある。
する方法である。この方法も種々の方法が知られてお
り、例えばウエハWを載置したウエハステージWST上
に光電センサ(図示省略)を設けてレチクルパターンの
空間像を計測する方法、あるいはレチクル側からウエハ
側のパターンを観察する方法、あるいはウエハステージ
WST上の基準マークFM(図7参照)を逆方向から照
明してレチクル側で受光する方法等がある。
【0007】なお、図7では、詳細については、図示を
省略したが、レチクルRの光軸方向位置、投影光学系P
Lを構成するレンズエレメントの光軸AX方向位置及び
傾斜、及びウエハWの光軸AX方向の位置を計測する焦
点検出系(115、116)のオフセット量を、結像特
性制御系110が演算装置107の演算結果に基づいて
調整することにより、結像特性の補正が行われるように
なっていた。
省略したが、レチクルRの光軸方向位置、投影光学系P
Lを構成するレンズエレメントの光軸AX方向位置及び
傾斜、及びウエハWの光軸AX方向の位置を計測する焦
点検出系(115、116)のオフセット量を、結像特
性制御系110が演算装置107の演算結果に基づいて
調整することにより、結像特性の補正が行われるように
なっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の方法は、投
影光学系PLの結像特性を直接測定しないので、本来の
露光動作とはほぼ独立して結像特性の変化を求めること
ができ、露光動作に影響を与えることなく、常に結像特
性の変化を求めることができるという利点がある。しか
しながら、この第1の方法では、照射による影響を計算
で求めるために、前述したようにウエハステージWST
上の光電センサ108及び照明系内の光電センサ11
3、114が必要となることから、以下のような種々の
不都合があった。
影光学系PLの結像特性を直接測定しないので、本来の
露光動作とはほぼ独立して結像特性の変化を求めること
ができ、露光動作に影響を与えることなく、常に結像特
性の変化を求めることができるという利点がある。しか
しながら、この第1の方法では、照射による影響を計算
で求めるために、前述したようにウエハステージWST
上の光電センサ108及び照明系内の光電センサ11
3、114が必要となることから、以下のような種々の
不都合があった。
【0009】 例えばウエハステージWST上に配置
される光電センサ108は、露光領域全面の照明光を一
度にあるいは数回に分けて測定できるだけの大きさが必
要で、ウエハステージWSTを大型化する要因になって
いるが、このステージの大型化はステージの位置制御性
能を悪化させ、特に近年開発され、今や主流となりつつ
ある前述した走査型露光装置にあっては、ステージの大
型化が装置の性能に大きく影響を与える。すなわち、走
査型露光装置では、ステージの大型化によりステージの
最大加速度が制約を受け、これが装置のスループットの
低下を招き、またその位置制御性能が結像状態に影響を
及ぼすからである。
される光電センサ108は、露光領域全面の照明光を一
度にあるいは数回に分けて測定できるだけの大きさが必
要で、ウエハステージWSTを大型化する要因になって
いるが、このステージの大型化はステージの位置制御性
能を悪化させ、特に近年開発され、今や主流となりつつ
ある前述した走査型露光装置にあっては、ステージの大
型化が装置の性能に大きく影響を与える。すなわち、走
査型露光装置では、ステージの大型化によりステージの
最大加速度が制約を受け、これが装置のスループットの
低下を招き、またその位置制御性能が結像状態に影響を
及ぼすからである。
【0010】 また、光電センサ108のアンプから
の発熱も無視できない要因で、ステージWSTに熱歪み
を与えるほか、投影光学系PL、重ね合わせ用マーク検
出光学系(図示省略)に悪影響を与える。
の発熱も無視できない要因で、ステージWSTに熱歪み
を与えるほか、投影光学系PL、重ね合わせ用マーク検
出光学系(図示省略)に悪影響を与える。
【0011】 さらに、照明光学系内の光電センサ1
13、114を用いて照明光、反射光を測定するために
は、照明系内に半透鏡111、112(これらを共用す
ることは可能である)を配置しなければならず、これが
照明光学系の設計に制約を与え、通常装置の上方に設け
られる照明光学系の大型化を招き、装置バランスを悪化
させる原因となっていた。
13、114を用いて照明光、反射光を測定するために
は、照明系内に半透鏡111、112(これらを共用す
ることは可能である)を配置しなければならず、これが
照明光学系の設計に制約を与え、通常装置の上方に設け
られる照明光学系の大型化を招き、装置バランスを悪化
させる原因となっていた。
【0012】 また、予め変動特性を計算式等で記憶
しておく必要があるが、投影光学系を構成する各光学素
子(レンズ)を構成するガラスはその製造ロット毎に微
妙に吸収率が異なる。光学ガラスはもともと透過率が非
常に良いので、その微妙な変化が吸収には大きく効いて
きて、投影光学系個々に変動特性を試験して記憶させる
作業が必要であった。
しておく必要があるが、投影光学系を構成する各光学素
子(レンズ)を構成するガラスはその製造ロット毎に微
妙に吸収率が異なる。光学ガラスはもともと透過率が非
常に良いので、その微妙な変化が吸収には大きく効いて
きて、投影光学系個々に変動特性を試験して記憶させる
作業が必要であった。
【0013】 また、上記センサ113、114、1
08等の調整作業の他に、照射変動特性の試験として、
投影光学系PLの熱吸収が飽和するまで照射を続ける試
験が必要で、時間的に製造工程に大きな負担を与えてい
た。また、単純な比例関係にないので、計算が複雑で間
違いやすい作業であるという不都合もあった。
08等の調整作業の他に、照射変動特性の試験として、
投影光学系PLの熱吸収が飽和するまで照射を続ける試
験が必要で、時間的に製造工程に大きな負担を与えてい
た。また、単純な比例関係にないので、計算が複雑で間
違いやすい作業であるという不都合もあった。
【0014】この一方、上記第2の方法は、直接結像特
性を測定しているため、信頼度は高く、例えば予想外の
要因による変化があったとしても変化を知ることが可能
である。しかしながら、この第2の方法は、投影光学系
PLを使用して結像特性を求めるため、その測定のため
には露光動作を中断しなければならず、頻繁には行えな
いという不都合があり、また、レチクル側に測定用のパ
ターンを設ける必要があるが、これは本来露光すべきパ
ターンのないレチクル周辺部にしか設けられず、結果的
に露光領域全体の変化がわからず、このことは特に静止
露光方式の露光装置にとって本質的な不都合であった。
走査型の露光装置の場合には、レチクルステージを移動
させることにより、投影光学系の中心部の結像特性の測
定も可能であるからである。
性を測定しているため、信頼度は高く、例えば予想外の
要因による変化があったとしても変化を知ることが可能
である。しかしながら、この第2の方法は、投影光学系
PLを使用して結像特性を求めるため、その測定のため
には露光動作を中断しなければならず、頻繁には行えな
いという不都合があり、また、レチクル側に測定用のパ
ターンを設ける必要があるが、これは本来露光すべきパ
ターンのないレチクル周辺部にしか設けられず、結果的
に露光領域全体の変化がわからず、このことは特に静止
露光方式の露光装置にとって本質的な不都合であった。
走査型の露光装置の場合には、レチクルステージを移動
させることにより、投影光学系の中心部の結像特性の測
定も可能であるからである。
【0015】このため、静止露光方式の露光装置等で
は、例えば特開平1−273318号公報に記載される
如く、レチクル周辺部の情報から露光領域内の結像特性
の変化を予測する方法も考えられている。
は、例えば特開平1−273318号公報に記載される
如く、レチクル周辺部の情報から露光領域内の結像特性
の変化を予測する方法も考えられている。
【0016】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、請求項1及び2に記載の発明の目的は、特に、面倒
な結像特性の照射変動計算を不要とし、しかも良好に結
像特性を補正することができる投影露光装置を提供する
ことにある。
で、請求項1及び2に記載の発明の目的は、特に、面倒
な結像特性の照射変動計算を不要とし、しかも良好に結
像特性を補正することができる投影露光装置を提供する
ことにある。
【0017】また、請求項3に記載の発明の目的は、上
記目的に加え、スループットを維持することができる投
影露光装置を提供することにある。
記目的に加え、スループットを維持することができる投
影露光装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、照明光(IL)によりマスク(R)を照明し、前記
マスク(R)に形成されたパターンを投影光学系(P
L)を介して感応基板(W)上に投影露光する投影露光
装置であって、前記投影光学系(PL)の結像特性をそ
の変動量に比例して変化させる変動要因を測定する第1
の測定手段(90)と;前記投影光学系(PL)の結像
特性を測定する第2の測定手段(100)と;前記投影
光学系の結像特性を調整する結像特性調整手段(44a
〜44c、45a〜45c、48、49等)と;前記投
影光学系(PL)の結像特性の変化の内、変動要因に比
例して変化する成分を補正すべく、前記第1の測定手段
(90)の測定結果に基づいて前記結像特性調整手段
(44a〜44c、45a〜45c、48、49等)を
制御するとともに、前記投影光学系の結像特性の変化の
内、前記照明光(IL)の吸収により変化する成分を補
正すべく、前記第2の測定手段(100)の測定結果に
基づいて結像特性調整手段を制御する制御手段(26)
とを有する。
は、照明光(IL)によりマスク(R)を照明し、前記
マスク(R)に形成されたパターンを投影光学系(P
L)を介して感応基板(W)上に投影露光する投影露光
装置であって、前記投影光学系(PL)の結像特性をそ
の変動量に比例して変化させる変動要因を測定する第1
の測定手段(90)と;前記投影光学系(PL)の結像
特性を測定する第2の測定手段(100)と;前記投影
光学系の結像特性を調整する結像特性調整手段(44a
〜44c、45a〜45c、48、49等)と;前記投
影光学系(PL)の結像特性の変化の内、変動要因に比
例して変化する成分を補正すべく、前記第1の測定手段
(90)の測定結果に基づいて前記結像特性調整手段
(44a〜44c、45a〜45c、48、49等)を
制御するとともに、前記投影光学系の結像特性の変化の
内、前記照明光(IL)の吸収により変化する成分を補
正すべく、前記第2の測定手段(100)の測定結果に
基づいて結像特性調整手段を制御する制御手段(26)
とを有する。
【0019】これによれば、制御手段(26)により、
投影光学系(PL)の結像特性の変化の内、変動要因に
比例して変化する成分を補正すべく、第1の測定手段
(90)の測定結果に基づいて結像特性調整手段(44
a〜44c、45a〜45c、48、49等)が制御さ
れるとともに、投影光学系の結像特性の変化の内、照明
光(IL)の吸収により変化する成分を補正すべく、第
2の測定手段(100)の測定結果に基づいて結像特性
調整手段が制御され、この結果、結像特性調整手段によ
り、投影光学系の結像特性の変化分(変動要因に比例し
て変化する成分及び照明光(IL)の吸収により変化す
る成分)が良好に補正される。このように、本発明によ
れば、投影光学系の結像特性の変化の内、単純に原因に
比例する成分は従来と同様その原因を測定して補正し、
残りの照射変動によるものだけを結像特性を実測して補
正するようにしたことから、十分な頻度で第2の測定手
段(100)で投影光学系の結像特性を実測して補正を
行えば、照射変動に関する予測計算が不要となるととも
に、良好に結像特性を補正することが可能になる。ここ
で、第1の測定手段による変動要因の測定及びそれに基
づく結像特性の補正は、露光動作に影響を与えることな
く、いつでも可能である。照射変動に関する予測計算が
不要となる結果、照射変動計算のための基板ステージ上
及び照明光学系内の光電センサ、及びその調整が不要と
なる。
投影光学系(PL)の結像特性の変化の内、変動要因に
比例して変化する成分を補正すべく、第1の測定手段
(90)の測定結果に基づいて結像特性調整手段(44
a〜44c、45a〜45c、48、49等)が制御さ
れるとともに、投影光学系の結像特性の変化の内、照明
光(IL)の吸収により変化する成分を補正すべく、第
2の測定手段(100)の測定結果に基づいて結像特性
調整手段が制御され、この結果、結像特性調整手段によ
り、投影光学系の結像特性の変化分(変動要因に比例し
て変化する成分及び照明光(IL)の吸収により変化す
る成分)が良好に補正される。このように、本発明によ
れば、投影光学系の結像特性の変化の内、単純に原因に
比例する成分は従来と同様その原因を測定して補正し、
残りの照射変動によるものだけを結像特性を実測して補
正するようにしたことから、十分な頻度で第2の測定手
段(100)で投影光学系の結像特性を実測して補正を
行えば、照射変動に関する予測計算が不要となるととも
に、良好に結像特性を補正することが可能になる。ここ
で、第1の測定手段による変動要因の測定及びそれに基
づく結像特性の補正は、露光動作に影響を与えることな
く、いつでも可能である。照射変動に関する予測計算が
不要となる結果、照射変動計算のための基板ステージ上
及び照明光学系内の光電センサ、及びその調整が不要と
なる。
【0020】この場合において、投影光学系の結像特性
の全てが第2測定手段によって測定可能と限らないの
で、かかる場合を考慮して、請求項2に記載の発明の如
く、前記制御手段(26)は、前記第2の測定手段(1
00)による前記投影光学系の結像特性の測定結果に基
づいて前記第2の測定手段(100)で測定不能な前記
投影光学系の他の結像特性の変化を演算により求め、そ
の演算結果と前記第2の測定手段の測定結果とに基づい
て前記結像特性調整手段を制御するようにすることが望
ましい。この場合、具体的には、第2の測定手段により
測定する結像特性が倍率、露光領域周辺部の焦点位置の
いずれかを含み、制御手段が演算により求める結像特性
が、ディストーション、像面湾曲のいずれかを含むこと
がより望ましい。かかる場合には、制御手段では、他の
成分と分離して照射変動分のみ結像特性の変化分を求め
ることができるので、予め関係を求めておけば、第2の
測定手段で測定可能な結像特性(例えば、マスク周辺で
の測定で得られる倍率、露光領域周辺部の焦点位置)か
ら他の結像特性、例えば正確に投影領域中心部の情報が
必要な結像特性であるディストーション、像面湾曲等を
求めることが可能になる。
の全てが第2測定手段によって測定可能と限らないの
で、かかる場合を考慮して、請求項2に記載の発明の如
く、前記制御手段(26)は、前記第2の測定手段(1
00)による前記投影光学系の結像特性の測定結果に基
づいて前記第2の測定手段(100)で測定不能な前記
投影光学系の他の結像特性の変化を演算により求め、そ
の演算結果と前記第2の測定手段の測定結果とに基づい
て前記結像特性調整手段を制御するようにすることが望
ましい。この場合、具体的には、第2の測定手段により
測定する結像特性が倍率、露光領域周辺部の焦点位置の
いずれかを含み、制御手段が演算により求める結像特性
が、ディストーション、像面湾曲のいずれかを含むこと
がより望ましい。かかる場合には、制御手段では、他の
成分と分離して照射変動分のみ結像特性の変化分を求め
ることができるので、予め関係を求めておけば、第2の
測定手段で測定可能な結像特性(例えば、マスク周辺で
の測定で得られる倍率、露光領域周辺部の焦点位置)か
ら他の結像特性、例えば正確に投影領域中心部の情報が
必要な結像特性であるディストーション、像面湾曲等を
求めることが可能になる。
【0021】これらの場合において、請求項3に記載の
発明の如く、前記第2の測定手段(100)による前記
投影光学系(PL)の結像特性の測定は、前記感応基板
(W)の交換の度毎、若しくは前記投影光学系の結像特
性の変化量に応じて所定枚数の前記感応基板の交換の度
毎に行なうようにすることが望ましい。このようにする
場合には、感応基板交換中に測定が可能で、各感応基板
毎にあるいは所定枚数の感応基板の露光終了の度毎に、
露光に先立ち、スループットを低下させることなく測定
が可能となる。かかる場合を考慮して、第2の測定手段
が、基板の交換位置で結像特性を測定できるようにする
ことが望ましい。
発明の如く、前記第2の測定手段(100)による前記
投影光学系(PL)の結像特性の測定は、前記感応基板
(W)の交換の度毎、若しくは前記投影光学系の結像特
性の変化量に応じて所定枚数の前記感応基板の交換の度
毎に行なうようにすることが望ましい。このようにする
場合には、感応基板交換中に測定が可能で、各感応基板
毎にあるいは所定枚数の感応基板の露光終了の度毎に、
露光に先立ち、スループットを低下させることなく測定
が可能となる。かかる場合を考慮して、第2の測定手段
が、基板の交換位置で結像特性を測定できるようにする
ことが望ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
ないし図6に基づいて説明する。
ないし図6に基づいて説明する。
【0023】図1には、一実施形態に係る投影露光装置
10の構成が概略的に示されている。この投影露光装置
10は、マスクとしてのレチクルR上に形成されたパタ
ーンをステップ・アンド・リピート方式により投影光学
系PLを介して感応基板としてのウエハWのショット領
域に露光する縮小投影型の露光装置(いわゆるウエハス
テッパ)である。
10の構成が概略的に示されている。この投影露光装置
10は、マスクとしてのレチクルR上に形成されたパタ
ーンをステップ・アンド・リピート方式により投影光学
系PLを介して感応基板としてのウエハWのショット領
域に露光する縮小投影型の露光装置(いわゆるウエハス
テッパ)である。
【0024】この投影露光装置10は、光源12を含む
照明系11、レチクルRを保持するレチクルステージR
S、レチクルRに形成されたパターンの像をウエハW上
に投影する投影光学系PL、ウエハWが搭載されたウエ
ハステージ50、投影光学系PLの倍率・ディストーシ
ョン等の結像特性を補正する結像特性補正手段、フォー
カス補正手段(これも結像特性補正手段の一種であ
る)、及び制御系等を備えている。
照明系11、レチクルRを保持するレチクルステージR
S、レチクルRに形成されたパターンの像をウエハW上
に投影する投影光学系PL、ウエハWが搭載されたウエ
ハステージ50、投影光学系PLの倍率・ディストーシ
ョン等の結像特性を補正する結像特性補正手段、フォー
カス補正手段(これも結像特性補正手段の一種であ
る)、及び制御系等を備えている。
【0025】照明系11は、高圧水銀ランプあるいはエ
キシマレーザ等から成る光源12、シャッタ、オプチカ
ルインテグレータ(フライアイレンズ)等を含む照度均
一化光学系、レチクルブラインド、リレーレンズ系等
(いずれも図示せず)を含む照明光学系16、ミラー3
7、コンデンサレンズ38等を備えている。この照明系
11によれば、光源12を発した照明光ILは、不図示
の照度均一化光学系により光束の一様化、スペックルの
低減化等が行われる。そして、この照明光ILは、照明
光学系16を通過する間にレチクルRのパターン面(図
1における下面)と共役な面に配置された不図示のレチ
クルブラインドによってその断面形状が規定された後、
ミラー37によってレチクルRに向けて反射され、コン
デンサレンズ38を介してレチクルR上に照射される。
このようにして、レチクルRのパターン面上の所定の照
明領域(レチクルブラインドによって規定された領域)
が、均一な照度で照明される。
キシマレーザ等から成る光源12、シャッタ、オプチカ
ルインテグレータ(フライアイレンズ)等を含む照度均
一化光学系、レチクルブラインド、リレーレンズ系等
(いずれも図示せず)を含む照明光学系16、ミラー3
7、コンデンサレンズ38等を備えている。この照明系
11によれば、光源12を発した照明光ILは、不図示
の照度均一化光学系により光束の一様化、スペックルの
低減化等が行われる。そして、この照明光ILは、照明
光学系16を通過する間にレチクルRのパターン面(図
1における下面)と共役な面に配置された不図示のレチ
クルブラインドによってその断面形状が規定された後、
ミラー37によってレチクルRに向けて反射され、コン
デンサレンズ38を介してレチクルR上に照射される。
このようにして、レチクルRのパターン面上の所定の照
明領域(レチクルブラインドによって規定された領域)
が、均一な照度で照明される。
【0026】レチクルRは、レチクルステージRS上に
載置され、図示しないレチクルホルダにより保持されて
いる。レチクルステージRSは、水平面(XY平面)内
で微小駆動可能に構成されており、レチクルRがレチク
ルステージRSに載置された後、レチクルRのパターン
領域PAの中心点が光軸AXと一致するように位置決め
が行なわれる。レチクルRの初期設定は、図示しないレ
チクルアライメント系によりレチクル周辺のアライメン
トマーク(図示省略)を光電検出し、このマーク検出信
号に基づいて、レチクルステージRSを微動することに
より行われる。レチクルRは図示しないレチクル交換器
により適宜交換されて使用される。なお、図1では図示
を省略したが、本実施形態では、レチクルRを保持する
不図示のレチクルホルダは、不図示の駆動系によりレチ
クルステージRSに対して後述する投影光学系PLの光
軸AX方向(Z軸方向)に微小駆動可能に構成されてい
る。
載置され、図示しないレチクルホルダにより保持されて
いる。レチクルステージRSは、水平面(XY平面)内
で微小駆動可能に構成されており、レチクルRがレチク
ルステージRSに載置された後、レチクルRのパターン
領域PAの中心点が光軸AXと一致するように位置決め
が行なわれる。レチクルRの初期設定は、図示しないレ
チクルアライメント系によりレチクル周辺のアライメン
トマーク(図示省略)を光電検出し、このマーク検出信
号に基づいて、レチクルステージRSを微動することに
より行われる。レチクルRは図示しないレチクル交換器
により適宜交換されて使用される。なお、図1では図示
を省略したが、本実施形態では、レチクルRを保持する
不図示のレチクルホルダは、不図示の駆動系によりレチ
クルステージRSに対して後述する投影光学系PLの光
軸AX方向(Z軸方向)に微小駆動可能に構成されてい
る。
【0027】前記投影光学系PLは、両側テレセントリ
ックな光学配置になるように、共通の光軸を有する複数
枚のレンズエレメント40a、40b、……から構成さ
れている。レンズエレメントのうち、レチクルステージ
RSに最も近い一番上のレンズエレメント40aは、リ
ング状の支持部材42により保持され、この支持部材4
2は、伸縮可能な駆動素子、例えばピエゾ素子44a,
44b,44c(紙面奥側の駆動素子44cは図示せ
ず)によって、3点支持されるとともに鏡筒部46と連
結されている。同様に、上から2番目のレンズエレメン
ト40bは、リング状の支持部材43により保持され、
この支持部材43は、伸縮可能な駆動素子、例えばピエ
ゾ素子45a,45b,45c(紙面奥側の駆動素子4
5cは図示せず)によって、3点支持されるとともに鏡
筒部46と連結されている。
ックな光学配置になるように、共通の光軸を有する複数
枚のレンズエレメント40a、40b、……から構成さ
れている。レンズエレメントのうち、レチクルステージ
RSに最も近い一番上のレンズエレメント40aは、リ
ング状の支持部材42により保持され、この支持部材4
2は、伸縮可能な駆動素子、例えばピエゾ素子44a,
44b,44c(紙面奥側の駆動素子44cは図示せ
ず)によって、3点支持されるとともに鏡筒部46と連
結されている。同様に、上から2番目のレンズエレメン
ト40bは、リング状の支持部材43により保持され、
この支持部材43は、伸縮可能な駆動素子、例えばピエ
ゾ素子45a,45b,45c(紙面奥側の駆動素子4
5cは図示せず)によって、3点支持されるとともに鏡
筒部46と連結されている。
【0028】上記の駆動素子44a,44b,44cに
よって、レンズエレメント40aの周辺3点を独立に、
投影光学系PLの光軸AX方向に移動させることができ
るとともに、駆動素子45a,45b,45cによっ
て、レンズエレメント40bの周辺3点を独立に、投影
光学系PLの光軸AX方向に移動させることができるよ
うになっている。すなわち、レンズエレメント40aを
駆動素子44a,44b,44cの変位量に応じて光軸
AXに沿って平行移動させることができるとともに、光
軸AXと垂直な平面に対して任意に傾斜させることもで
き、これと同様にレンズエレメント40bを駆動素子4
5a,45b,45cの変位量に応じて光軸AXに沿っ
て平行移動させることができるとともに、光軸AXと垂
直な平面に対して任意に傾斜させることもできる。そし
て、これらの駆動素子44a,44b,44c及び45
a,45b,45cに与えられる電圧が、主制御装置2
6からの指令に基づいて結像特性補正コントローラ48
によって制御され、これによって駆動素子44a,44
b,44c及び45a,45b,45cの変位量が制御
されるようになっている。なお、図1中、投影光学系P
Lの光軸AXとは鏡筒部46に固定されているレンズエ
レメント(40a、40b以外のレンズエレメント(図
示省略))の光軸を指す。
よって、レンズエレメント40aの周辺3点を独立に、
投影光学系PLの光軸AX方向に移動させることができ
るとともに、駆動素子45a,45b,45cによっ
て、レンズエレメント40bの周辺3点を独立に、投影
光学系PLの光軸AX方向に移動させることができるよ
うになっている。すなわち、レンズエレメント40aを
駆動素子44a,44b,44cの変位量に応じて光軸
AXに沿って平行移動させることができるとともに、光
軸AXと垂直な平面に対して任意に傾斜させることもで
き、これと同様にレンズエレメント40bを駆動素子4
5a,45b,45cの変位量に応じて光軸AXに沿っ
て平行移動させることができるとともに、光軸AXと垂
直な平面に対して任意に傾斜させることもできる。そし
て、これらの駆動素子44a,44b,44c及び45
a,45b,45cに与えられる電圧が、主制御装置2
6からの指令に基づいて結像特性補正コントローラ48
によって制御され、これによって駆動素子44a,44
b,44c及び45a,45b,45cの変位量が制御
されるようになっている。なお、図1中、投影光学系P
Lの光軸AXとは鏡筒部46に固定されているレンズエ
レメント(40a、40b以外のレンズエレメント(図
示省略))の光軸を指す。
【0029】また、本実施形態においては、投影光学系
PLの光軸方向中央部近傍の特定のレンズエレメント相
互間には密封室49が形成されており、この密封室49
の内圧が圧力調整機構(例えばべローズポンプ等から成
る)80によって調整されるようになっている。この圧
力調整機構80も主制御装置26からの指令に基づいて
結像特性補正コントローラ48によって制御され、これ
によって密封室49の内圧が調整される。
PLの光軸方向中央部近傍の特定のレンズエレメント相
互間には密封室49が形成されており、この密封室49
の内圧が圧力調整機構(例えばべローズポンプ等から成
る)80によって調整されるようになっている。この圧
力調整機構80も主制御装置26からの指令に基づいて
結像特性補正コントローラ48によって制御され、これ
によって密封室49の内圧が調整される。
【0030】本実施形態では、レンズエレメント40a
及び40bを光軸AX方向に移動させたり傾斜させたり
する駆動素子44a,44b,44c及び45a,45
b,45c、密封室49の内圧を調整する圧力調整機構
80、及び駆動素子の変位量及び密封室49の内圧を制
御する結像特性補正コントローラ48によって投影光学
系の結像特性を調整する結像特性調整手段が構成されて
いる。具体的には、例えばレンズエレメント40a、4
0bの光軸AX方向又は傾斜方向の駆動により、例えば
投影倍率、像面湾曲、対称ディストーション成分の補正
が行われ、密封室49の内圧の調整により、例えば倍
率、コマ収差、像面湾曲の補正が行われる。
及び40bを光軸AX方向に移動させたり傾斜させたり
する駆動素子44a,44b,44c及び45a,45
b,45c、密封室49の内圧を調整する圧力調整機構
80、及び駆動素子の変位量及び密封室49の内圧を制
御する結像特性補正コントローラ48によって投影光学
系の結像特性を調整する結像特性調整手段が構成されて
いる。具体的には、例えばレンズエレメント40a、4
0bの光軸AX方向又は傾斜方向の駆動により、例えば
投影倍率、像面湾曲、対称ディストーション成分の補正
が行われ、密封室49の内圧の調整により、例えば倍
率、コマ収差、像面湾曲の補正が行われる。
【0031】また、本実施形態では、予め実験によりレ
ンズエレメント40a、40bの上下量と倍率等の変化
量との関係を求めておき、これを主制御装置26内部の
メモリに記憶しておき、補正時に主制御装置26が補正
する倍率等からレンズエレメント40a、40bの上下
量を計算し、結像特性補正コントローラ48に指示を与
えて駆動素子44a,44b,44c及び45a,45
b,45cを駆動することにより倍率等の補正を行うよ
うになっている。なお、前記レンズエレメント40a、
40bの上下量と倍率等の変化量との関係は光学的な計
算値を用いてもよく、この場合は前記レンズエレメント
40a、40bの上下量と倍率変化量との関係を求める
実験の工程が省けることになる。
ンズエレメント40a、40bの上下量と倍率等の変化
量との関係を求めておき、これを主制御装置26内部の
メモリに記憶しておき、補正時に主制御装置26が補正
する倍率等からレンズエレメント40a、40bの上下
量を計算し、結像特性補正コントローラ48に指示を与
えて駆動素子44a,44b,44c及び45a,45
b,45cを駆動することにより倍率等の補正を行うよ
うになっている。なお、前記レンズエレメント40a、
40bの上下量と倍率等の変化量との関係は光学的な計
算値を用いてもよく、この場合は前記レンズエレメント
40a、40bの上下量と倍率変化量との関係を求める
実験の工程が省けることになる。
【0032】同様に、本実施形態では、密封室49の内
部圧力の変化と倍率等の変化の関係を予め実験により求
めておき、これを主制御装置26内部のメモリに記憶し
ておき、補正時に主制御装置26が補正する倍率等から
密封室49の内圧の可変量を計算し、結像特性補正コン
トローラ48に指示を与えて密封室49の内圧を増減さ
せることにより補正を行うこともできる。基本的には密
封室49の内部圧力に比例して倍率は変化する。この場
合も、内部圧力変化による屈折率変化と、内部圧力変化
による密封室の隔壁を構成するレンズエレメントの変形
や移動をシミュレーションにより計算して求めることも
できる。
部圧力の変化と倍率等の変化の関係を予め実験により求
めておき、これを主制御装置26内部のメモリに記憶し
ておき、補正時に主制御装置26が補正する倍率等から
密封室49の内圧の可変量を計算し、結像特性補正コン
トローラ48に指示を与えて密封室49の内圧を増減さ
せることにより補正を行うこともできる。基本的には密
封室49の内部圧力に比例して倍率は変化する。この場
合も、内部圧力変化による屈折率変化と、内部圧力変化
による密封室の隔壁を構成するレンズエレメントの変形
や移動をシミュレーションにより計算して求めることも
できる。
【0033】更に、本実施形態では、前述の如く、レチ
クルRを保持する不図示のレチクルホルダが光軸AX方
向に微小駆動可能となっており、このレチクルホルダの
移動も主制御装置26からの指令に応じて結像特性補正
コントローラ48によって制御される。この場合、投影
光学系PLとしてレチクル側もテレセントリックなもの
が用いられているので、レチクルRの光軸AX方向への
駆動により、対称的ディストーション成分が補正され
る。なお、投影光学系PLのレチクル側が非テレセント
リックである場合は、レチクルRの光軸AX方向への駆
動により投影倍率を補正することができる。
クルRを保持する不図示のレチクルホルダが光軸AX方
向に微小駆動可能となっており、このレチクルホルダの
移動も主制御装置26からの指令に応じて結像特性補正
コントローラ48によって制御される。この場合、投影
光学系PLとしてレチクル側もテレセントリックなもの
が用いられているので、レチクルRの光軸AX方向への
駆動により、対称的ディストーション成分が補正され
る。なお、投影光学系PLのレチクル側が非テレセント
リックである場合は、レチクルRの光軸AX方向への駆
動により投影倍率を補正することができる。
【0034】前記ウエハステージ50は、投影光学系P
Lの下方に配置されている。このウエハステージ50
は、実際には水平面(XY面)内を2次元移動可能なX
Yステージと、このXYステージ上に搭載され光軸方向
(Z方向)に微動可能なZステージ等から構成される
が、図1ではこれらが代表的にウエハステージ50とし
て示されている。以下の説明中では、このウエハステー
ジ50は、駆動系54によってXY2次元方向に駆動さ
れるとともに微小範囲(例えば100μm程度)内で光
軸AX方向にも駆動されるようになっているものとす
る。
Lの下方に配置されている。このウエハステージ50
は、実際には水平面(XY面)内を2次元移動可能なX
Yステージと、このXYステージ上に搭載され光軸方向
(Z方向)に微動可能なZステージ等から構成される
が、図1ではこれらが代表的にウエハステージ50とし
て示されている。以下の説明中では、このウエハステー
ジ50は、駆動系54によってXY2次元方向に駆動さ
れるとともに微小範囲(例えば100μm程度)内で光
軸AX方向にも駆動されるようになっているものとす
る。
【0035】このウエハステージ50上にウエハホルダ
52を介してウエハWが真空吸着等によって固定されて
いる。ウエハステージ50の2次元的な位置は、該ウエ
ハステージ50上に固定された移動鏡53を介してレー
ザ干渉計56によって、例えば0.01μm程度の分解
能で常時検出され、このレーザ干渉計56の出力が主制
御装置26に与えられている。そして、主制御装置26
からの指令がステージコントローラ58に与えられ、ス
テージコントローラ58によって駆動系54が制御され
る。このような閉ループの制御系により、例えば、ウエ
ハステージ50はウエハW上の1つのショット領域に対
するレチクルRのパターンの転写露光が終了すると、次
のショット位置までステッピングされる。
52を介してウエハWが真空吸着等によって固定されて
いる。ウエハステージ50の2次元的な位置は、該ウエ
ハステージ50上に固定された移動鏡53を介してレー
ザ干渉計56によって、例えば0.01μm程度の分解
能で常時検出され、このレーザ干渉計56の出力が主制
御装置26に与えられている。そして、主制御装置26
からの指令がステージコントローラ58に与えられ、ス
テージコントローラ58によって駆動系54が制御され
る。このような閉ループの制御系により、例えば、ウエ
ハステージ50はウエハW上の1つのショット領域に対
するレチクルRのパターンの転写露光が終了すると、次
のショット位置までステッピングされる。
【0036】前記フォーカス補正手段は、投影光学系P
Lの結像面に向けてピンホールまたはスリットの像を形
成するための結像光束もしくは平行光束を、光軸AXに
対して斜め方向より照射する照射光学系60aと、その
結像光束もしくは平行光束のウエハW表面での反射光束
を受光する受光光学系60bとからなる斜入射光式の焦
点検出系と、受光光学系60b内の図示しない平行平板
の反射光束の光軸に対する傾きを主制御装置26からの
指令に応じて制御することにより、焦点検出系にオフセ
ットを与えて投影光学系PLのフォーカスの変動を補正
するフォーカス補正コントローラ62とを備えている。
受光光学系60bからの焦点ずれ信号(デフォーカス信
号)は前述したステージコントローラ58に与えられ、
ステージコントローラ58では焦点ずれ信号、例えばS
カーブ信号に基づいて焦点ずれが零となるようにウエハ
ステージ50のZ位置を駆動系54を介して制御するこ
とにより、オートフォーカス(自動焦点合わせ)が実行
される。
Lの結像面に向けてピンホールまたはスリットの像を形
成するための結像光束もしくは平行光束を、光軸AXに
対して斜め方向より照射する照射光学系60aと、その
結像光束もしくは平行光束のウエハW表面での反射光束
を受光する受光光学系60bとからなる斜入射光式の焦
点検出系と、受光光学系60b内の図示しない平行平板
の反射光束の光軸に対する傾きを主制御装置26からの
指令に応じて制御することにより、焦点検出系にオフセ
ットを与えて投影光学系PLのフォーカスの変動を補正
するフォーカス補正コントローラ62とを備えている。
受光光学系60bからの焦点ずれ信号(デフォーカス信
号)は前述したステージコントローラ58に与えられ、
ステージコントローラ58では焦点ずれ信号、例えばS
カーブ信号に基づいて焦点ずれが零となるようにウエハ
ステージ50のZ位置を駆動系54を介して制御するこ
とにより、オートフォーカス(自動焦点合わせ)が実行
される。
【0037】なお、受光光学系60b内に平行平板を設
けて焦点検出系(60a,60b)にオフセットを与え
るようにしたのは、例えば、倍率補正のためにレンズエ
レメント40a、40bを上下することによりフォーカ
スも変化し、また、投影光学系PLが露光光を吸収する
ことにより結像特性が変化し結像面の位置が変動するの
で、かかる場合に焦点検出系にオフセットを与え、焦点
検出系の合焦位置を投影光学系PLの結像面の位置に一
致させる必要があるためである。このため、本実施形態
では、レンズエレメント40a、40bの上下量とフォ
ーカス変化量の関係も予め実験により求め、主制御装置
26内部のメモリに記憶している。なお、レンズエレメ
ント40a、40bの上下量とフォーカス変化量の関係
は計算値を用いてもよい。
けて焦点検出系(60a,60b)にオフセットを与え
るようにしたのは、例えば、倍率補正のためにレンズエ
レメント40a、40bを上下することによりフォーカ
スも変化し、また、投影光学系PLが露光光を吸収する
ことにより結像特性が変化し結像面の位置が変動するの
で、かかる場合に焦点検出系にオフセットを与え、焦点
検出系の合焦位置を投影光学系PLの結像面の位置に一
致させる必要があるためである。このため、本実施形態
では、レンズエレメント40a、40bの上下量とフォ
ーカス変化量の関係も予め実験により求め、主制御装置
26内部のメモリに記憶している。なお、レンズエレメ
ント40a、40bの上下量とフォーカス変化量の関係
は計算値を用いてもよい。
【0038】制御系は、図1中、制御手段としての主制
御装置26によって主に構成される。主制御装置26
は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オ
ンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモ
リ)等から成るいわゆるマイクロコンピュータ(又はミ
ニコンピュータ)によって構成され、露光動作が的確に
行われるように、レチクルRとウエハWの位置合わせ、
ウエハWのステッピング、不図示のシャッタによる露光
タイミング等を統括して制御する。また、主制御装置2
6は、結像状態を補正するために、後述するようにし
て、投影光学系PLの結像特性の変動量を算出するとと
もに、結像特性補正コントローラ48を始めとして装置
全体を統括制御する。
御装置26によって主に構成される。主制御装置26
は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オ
ンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモ
リ)等から成るいわゆるマイクロコンピュータ(又はミ
ニコンピュータ)によって構成され、露光動作が的確に
行われるように、レチクルRとウエハWの位置合わせ、
ウエハWのステッピング、不図示のシャッタによる露光
タイミング等を統括して制御する。また、主制御装置2
6は、結像状態を補正するために、後述するようにし
て、投影光学系PLの結像特性の変動量を算出するとと
もに、結像特性補正コントローラ48を始めとして装置
全体を統括制御する。
【0039】更に、本実施形態では、投影光学系PLの
結像特性をその変動量に比例して変化させる変動要因で
ある大気圧、気温、湿度等を測定する第1の測定手段と
しての環境センサ(これは、実際には圧力計、温度計、
湿度計等の各種センサによって構成される)90が設け
られており、この環境センサ90の計測値は主制御装置
26に供給されるようになっている。
結像特性をその変動量に比例して変化させる変動要因で
ある大気圧、気温、湿度等を測定する第1の測定手段と
しての環境センサ(これは、実際には圧力計、温度計、
湿度計等の各種センサによって構成される)90が設け
られており、この環境センサ90の計測値は主制御装置
26に供給されるようになっている。
【0040】また、本実施形態では、投影光学系PLの
結像特性を直接測定するために、レチクルRに形成され
た計測マークの投影光学系PLを介しての投影像を光電
検出する第2の測定手段としての光電センサユニット1
00が設けられている。
結像特性を直接測定するために、レチクルRに形成され
た計測マークの投影光学系PLを介しての投影像を光電
検出する第2の測定手段としての光電センサユニット1
00が設けられている。
【0041】図2には、この光電センサユニット100
を含む図1のウエハステージ50近傍部分が拡大して示
されている。図2において、ウエハステージ50の一端
部上面には、上部が開口した突設部50aが設けられて
おり、この突設部の開口を塞ぐ状態で受光ガラス62が
嵌め込まれている。この受光ガラス62の上面には、図
3の拡大平面図に示されるように、中央部にほぼ正方形
の開口パターン64が形成されている。図3において、
斜線部(影線部)はクロム層により形成された遮光帯6
4a(図2参照)を示す。
を含む図1のウエハステージ50近傍部分が拡大して示
されている。図2において、ウエハステージ50の一端
部上面には、上部が開口した突設部50aが設けられて
おり、この突設部の開口を塞ぐ状態で受光ガラス62が
嵌め込まれている。この受光ガラス62の上面には、図
3の拡大平面図に示されるように、中央部にほぼ正方形
の開口パターン64が形成されている。図3において、
斜線部(影線部)はクロム層により形成された遮光帯6
4a(図2参照)を示す。
【0042】図2に戻り、開口パターン64の下方のウ
エハステージ50内部には、レンズ66、68から成る
リレー光学系と、このリレー光学系(66、68)によ
って所定光路長分だけリレーされる照明光束(像光束)
の光路を折り曲げる折り曲げミラー69とから成る受光
光学系と、シリコンフォトダイオード又はフォトマルチ
プライヤ等の光電変換素子から成る光電センサ70が配
置されている。
エハステージ50内部には、レンズ66、68から成る
リレー光学系と、このリレー光学系(66、68)によ
って所定光路長分だけリレーされる照明光束(像光束)
の光路を折り曲げる折り曲げミラー69とから成る受光
光学系と、シリコンフォトダイオード又はフォトマルチ
プライヤ等の光電変換素子から成る光電センサ70が配
置されている。
【0043】本実施形態では、上記ウエハステージ50
の一端部上面の突設部50a、受光ガラス62、受光ガ
ラス62上の遮光帯64aによって形成された開口パタ
ーン64、リレー光学系(66、68)、折り曲げミラ
ー69及び光電センサ70によって光電センサユニット
100が構成されている。
の一端部上面の突設部50a、受光ガラス62、受光ガ
ラス62上の遮光帯64aによって形成された開口パタ
ーン64、リレー光学系(66、68)、折り曲げミラ
ー69及び光電センサ70によって光電センサユニット
100が構成されている。
【0044】この光電センサユニット100によれば、
後述するレチクルRに形成された計測マークの投影光学
系PLを介しての投影像の検出の際には、投影光学系P
Lを透過してきた照明光ILが受光ガラス62を照明
し、受光ガラス62上の開口パターン64を透過した照
明光ILが上記受光光学系を通って光電センサ70に到
達し、光電センサ70では光電変換を行い受光量に応じ
た光量信号Pを主制御装置26に出力する。
後述するレチクルRに形成された計測マークの投影光学
系PLを介しての投影像の検出の際には、投影光学系P
Lを透過してきた照明光ILが受光ガラス62を照明
し、受光ガラス62上の開口パターン64を透過した照
明光ILが上記受光光学系を通って光電センサ70に到
達し、光電センサ70では光電変換を行い受光量に応じ
た光量信号Pを主制御装置26に出力する。
【0045】次に、上記の光電センサユニット100を
用いたレチクルR上の計測マークの投影像の検出方法
(及びこれを用いた結像特性計測)について説明する。
用いたレチクルR上の計測マークの投影像の検出方法
(及びこれを用いた結像特性計測)について説明する。
【0046】図4(A)には、通常の半導体製造に使用
されるレチクルRのパターン面側から見た平面図(レチ
クルRの図1における底面図に相当)が示されている。
レチクルRの中心部はパターン領域PAで占められてお
り、結像特性計測用のマークを入れることはできないた
め、パターン領域PAの周辺部に6個の計測マークMn
(n=1〜6)が配置されている。ここで、実際には各
計測マークMn は、図4(B)に拡大して示されるよう
に、X軸方向を周期方向とする5本のバーマークから成
るラインアンドスペース(L/S)マークであるXマー
クMx と、同様にY軸方向を周期方向とする5本のバー
マークから成るL/SマークであるYマークMy とから
構成されている。図4(B)において斜線部(影線部)
は遮光帯を表している。
されるレチクルRのパターン面側から見た平面図(レチ
クルRの図1における底面図に相当)が示されている。
レチクルRの中心部はパターン領域PAで占められてお
り、結像特性計測用のマークを入れることはできないた
め、パターン領域PAの周辺部に6個の計測マークMn
(n=1〜6)が配置されている。ここで、実際には各
計測マークMn は、図4(B)に拡大して示されるよう
に、X軸方向を周期方向とする5本のバーマークから成
るラインアンドスペース(L/S)マークであるXマー
クMx と、同様にY軸方向を周期方向とする5本のバー
マークから成るL/SマークであるYマークMy とから
構成されている。図4(B)において斜線部(影線部)
は遮光帯を表している。
【0047】例えば、XマークMx の投影像(空間像)
の検出は、投影光学系PLの光軸AXの直下に受光ガラ
ス62上の開口パターン64のウエハホルダ52側の遮
光部64a(図2参照)が位置するように、ウエハステ
ージ50を移動した状態で開始される。
の検出は、投影光学系PLの光軸AXの直下に受光ガラ
ス62上の開口パターン64のウエハホルダ52側の遮
光部64a(図2参照)が位置するように、ウエハステ
ージ50を移動した状態で開始される。
【0048】この開始位置では、照明系11からの照明
光ILにより計測マークMx が照明されると、このマー
クMx 部分(5本のバーマーク)を透過した照明光IL
によってウエハステージ50上の受光ガラス62上の開
口パターン64のウエハホルダ52側の遮光部64aに
XマークMx の投影像Mx'が結像される。このときの状
態が、図5に示されている。
光ILにより計測マークMx が照明されると、このマー
クMx 部分(5本のバーマーク)を透過した照明光IL
によってウエハステージ50上の受光ガラス62上の開
口パターン64のウエハホルダ52側の遮光部64aに
XマークMx の投影像Mx'が結像される。このときの状
態が、図5に示されている。
【0049】そして、主制御装置26からの指示に応じ
て、ステージコントローラ58では駆動系54を介して
ウエハステージ50を−X方向に所定速度で移動させ
る。これによりマークMx の投影像Mx'の右側から徐々
に開口パターン64に重なるようになる。マークMx の
投影像Mx'と開口パターン64の重なりが増すにつれ
て、光電センサ70に入射する光量が増加していき、マ
ークMx の投影像Mx'と開口パターン64とがちょうど
重なった時が最大光量となる。その後、更にウエハステ
ージ50が−X方向に移動すると、今度は光電センサ7
0に入射する光量が徐々に減っていき、マークMx の投
影像Mx'と開口パターン64の重なりがなくなった時に
光電センサ70に入射する光量は0となる。
て、ステージコントローラ58では駆動系54を介して
ウエハステージ50を−X方向に所定速度で移動させ
る。これによりマークMx の投影像Mx'の右側から徐々
に開口パターン64に重なるようになる。マークMx の
投影像Mx'と開口パターン64の重なりが増すにつれ
て、光電センサ70に入射する光量が増加していき、マ
ークMx の投影像Mx'と開口パターン64とがちょうど
重なった時が最大光量となる。その後、更にウエハステ
ージ50が−X方向に移動すると、今度は光電センサ7
0に入射する光量が徐々に減っていき、マークMx の投
影像Mx'と開口パターン64の重なりがなくなった時に
光電センサ70に入射する光量は0となる。
【0050】この場合、光電センサで検出される光量信
号としては、実際の投影像(空間像)の積分波形が得ら
れるので、主制御装置26では、光量信号の波形(実際
には、所定のサンプリング間隔で取り込まれたディジタ
ルデータである)を走査方向に対して微分することで微
分波形を計算する。そして、主制御装置26では微分波
形に基づいてフーリエ変換法などの公知の信号処理を施
し、マークMx が投影された光学像(空間像)を検出す
る。これと同様にして、YマークMy の投影像をも検出
することができ、以上説明したような検出方法を用い
て、レチクルR上に配置された複数(ここでは6個)の
計測マークMn の投影像(空間像)をX、Y両方向につ
いて検出することにより、投影光学系PLの倍率やディ
ストーション等の結像特性を求めることができる。ま
た、上記検出方法では、計測マークMn の投影像をダイ
レクトに検出しているので、倍率やディストーションを
含めた投影光学系PLの光学性能も見ることが可能であ
る。
号としては、実際の投影像(空間像)の積分波形が得ら
れるので、主制御装置26では、光量信号の波形(実際
には、所定のサンプリング間隔で取り込まれたディジタ
ルデータである)を走査方向に対して微分することで微
分波形を計算する。そして、主制御装置26では微分波
形に基づいてフーリエ変換法などの公知の信号処理を施
し、マークMx が投影された光学像(空間像)を検出す
る。これと同様にして、YマークMy の投影像をも検出
することができ、以上説明したような検出方法を用い
て、レチクルR上に配置された複数(ここでは6個)の
計測マークMn の投影像(空間像)をX、Y両方向につ
いて検出することにより、投影光学系PLの倍率やディ
ストーション等の結像特性を求めることができる。ま
た、上記検出方法では、計測マークMn の投影像をダイ
レクトに検出しているので、倍率やディストーションを
含めた投影光学系PLの光学性能も見ることが可能であ
る。
【0051】また、上記と同様の投影像の検出を、ウエ
ハステージ50をZ軸方向に微小距離移動させながら、
行なうことにより、得られた信号のコントラストに基づ
いてマーク位置での焦点位置を求めることも可能であ
る。
ハステージ50をZ軸方向に微小距離移動させながら、
行なうことにより、得られた信号のコントラストに基づ
いてマーク位置での焦点位置を求めることも可能であ
る。
【0052】以上のようにして、投影光学系PLの露光
領域周辺の結像特性、例えば、周辺部の焦点位置、ある
いは倍率、ディストーション成分などを測定することが
できる。
領域周辺の結像特性、例えば、周辺部の焦点位置、ある
いは倍率、ディストーション成分などを測定することが
できる。
【0053】本実施形態では、光電センサユニット10
0による上記の計測マークの投影像の検出を、ほぼウエ
ハ交換位置で行なうことができるように、ウエハのロー
ディングポジションが定められている。
0による上記の計測マークの投影像の検出を、ほぼウエ
ハ交換位置で行なうことができるように、ウエハのロー
ディングポジションが定められている。
【0054】次に、本実施形態の投影露光装置10の主
制御装置26による結像特性の補正方法について具体的
に説明する。
制御装置26による結像特性の補正方法について具体的
に説明する。
【0055】最初に、結像特性補正の前提となる投影光
学系PLの結像特性変化について、図6(A)〜(C)
を参照して簡単に説明する。
学系PLの結像特性変化について、図6(A)〜(C)
を参照して簡単に説明する。
【0056】結像特性の変化要因には、前述の如くその
変化要因の変動に比例して結像特性が変化すると考えら
れるものがあり、それは大気圧変化、気温変化、湿度変
化等である。これらは、その変化要因(原因)を直接測
定して比例計算により変化量が予想できる。図6(B)
には、このような変化要因に比例する結像特性の変化の
一例として焦点位置の大気圧変化が示されている。大気
圧は通常、図示のような緩やかな変化を示す。
変化要因の変動に比例して結像特性が変化すると考えら
れるものがあり、それは大気圧変化、気温変化、湿度変
化等である。これらは、その変化要因(原因)を直接測
定して比例計算により変化量が予想できる。図6(B)
には、このような変化要因に比例する結像特性の変化の
一例として焦点位置の大気圧変化が示されている。大気
圧は通常、図示のような緩やかな変化を示す。
【0057】結像特性の変化要因のもう一つのものが、
投影光学系PLによる照明光ILの吸収である。この照
明光ILの吸収による結像特性の変化(照射変動)は、
変化要因(原因)である照明光ILのエネルギーに直接
比例せず、次第に吸収していくため、時間遅れが生ず
る。図6(A)には、このような照射変動の一例として
焦点位置の照射変動が示されている。この図6(A)に
おいて、時刻t0 で露光動作が開始されると、その後焦
点位置は指数関数的に飽和値に向かって変動していく。
そして、時刻t1 で露光動作が終了すると初期値に向か
って減衰していく。現実の露光動作中は、ウエハW交
換、ショット間ステッピング等露光以外の時間も入り、
微視的に見ればさらに変動、減衰が繰り返されている。
この照射変動特性は、投影光学系PLを構成するレンズ
エレメントの素材であるガラスの透過率、投影光学系P
Lの熱容量等により決まる特性である。通常、一次遅れ
の微分方程式で表され、従来は、前述した光電センサ1
13、114の情報に基づいて複雑な数値計算で変動量
を逐次計算することにより求めていた。
投影光学系PLによる照明光ILの吸収である。この照
明光ILの吸収による結像特性の変化(照射変動)は、
変化要因(原因)である照明光ILのエネルギーに直接
比例せず、次第に吸収していくため、時間遅れが生ず
る。図6(A)には、このような照射変動の一例として
焦点位置の照射変動が示されている。この図6(A)に
おいて、時刻t0 で露光動作が開始されると、その後焦
点位置は指数関数的に飽和値に向かって変動していく。
そして、時刻t1 で露光動作が終了すると初期値に向か
って減衰していく。現実の露光動作中は、ウエハW交
換、ショット間ステッピング等露光以外の時間も入り、
微視的に見ればさらに変動、減衰が繰り返されている。
この照射変動特性は、投影光学系PLを構成するレンズ
エレメントの素材であるガラスの透過率、投影光学系P
Lの熱容量等により決まる特性である。通常、一次遅れ
の微分方程式で表され、従来は、前述した光電センサ1
13、114の情報に基づいて複雑な数値計算で変動量
を逐次計算することにより求めていた。
【0058】最終的な焦点位置(結像特性)の変化は、
図6(C)に示されるように、図6(A)と図6(B)
とを加算した変化となる。
図6(C)に示されるように、図6(A)と図6(B)
とを加算した変化となる。
【0059】本実施形態では、この図6(C)に示され
るような変化の内、計算が複雑でしかもその計算のため
に照明光ILの光路中にセンサを配置する必要がある照
明光吸収による変化分(照射変動分)を、計算によらず
計測で補正する方法を実現する。すなわち、本実施形態
では、上記図6(B)の成分に関しては、従来通り、変
動要因を測定して補正するとともに、上記図6(A)の
照射変動分のみ直接計測により検出し、その検出結果に
基づいて補正するようにしている。
るような変化の内、計算が複雑でしかもその計算のため
に照明光ILの光路中にセンサを配置する必要がある照
明光吸収による変化分(照射変動分)を、計算によらず
計測で補正する方法を実現する。すなわち、本実施形態
では、上記図6(B)の成分に関しては、従来通り、変
動要因を測定して補正するとともに、上記図6(A)の
照射変動分のみ直接計測により検出し、その検出結果に
基づいて補正するようにしている。
【0060】このため、主制御装置26では、常時環境
センサ90の計測値をモニタし、この計測値に基づいて
比例変化分を演算し、この変化分を補正すべく、結像特
性補正コントローラ48に指令を与える。この比例変化
分の演算は、単なる比例計算であるため、負荷にはなら
ない。
センサ90の計測値をモニタし、この計測値に基づいて
比例変化分を演算し、この変化分を補正すべく、結像特
性補正コントローラ48に指令を与える。この比例変化
分の演算は、単なる比例計算であるため、負荷にはなら
ない。
【0061】また、主制御装置26では、前述した光電
センサユニット100を用いて定期的に、例えばウエハ
W交換の度毎に、投影光学系PLの結像特性の計測、す
なわちレチクルR上の計測マークMn の空間像の検出を
前述した如くして行い、この検出結果に基づいて、倍
率、及び露光領域周辺部のフォーカスの変動を補正すべ
く、結像特性補正コントローラ48に指令を与える。こ
の場合において、光電センサユニット100を用いて計
測された倍率等の変化には、前述した比例変動分も含ま
れるので、この計測中も環境センサ90の計測値をモニ
タして、計測結果から比例変動分を差し引いた照射変動
分(照明光ILの吸収による結像特性の変化分)のみを
求めて、これを補正すべく、結像特性補正コントローラ
48に指令を与える。この場合において、既に補正して
いる照明光吸収分は考慮して、照明光吸収分の冷却状態
からの変化を計算する必要がある。
センサユニット100を用いて定期的に、例えばウエハ
W交換の度毎に、投影光学系PLの結像特性の計測、す
なわちレチクルR上の計測マークMn の空間像の検出を
前述した如くして行い、この検出結果に基づいて、倍
率、及び露光領域周辺部のフォーカスの変動を補正すべ
く、結像特性補正コントローラ48に指令を与える。こ
の場合において、光電センサユニット100を用いて計
測された倍率等の変化には、前述した比例変動分も含ま
れるので、この計測中も環境センサ90の計測値をモニ
タして、計測結果から比例変動分を差し引いた照射変動
分(照明光ILの吸収による結像特性の変化分)のみを
求めて、これを補正すべく、結像特性補正コントローラ
48に指令を与える。この場合において、既に補正して
いる照明光吸収分は考慮して、照明光吸収分の冷却状態
からの変化を計算する必要がある。
【0062】また、結像特性補正手段は、例えばディス
トーションの号機間マッチング、ウエハWのプロセスに
よる収縮補正等で正規の結像特性(ディストーション)
から故意にずらして使用することがあるが、その分は計
測値から差し引くか、予めキャンセルしてから測定する
かして、最終的に照明光吸収分のみ反映されるようにし
なければならない。
トーションの号機間マッチング、ウエハWのプロセスに
よる収縮補正等で正規の結像特性(ディストーション)
から故意にずらして使用することがあるが、その分は計
測値から差し引くか、予めキャンセルしてから測定する
かして、最終的に照明光吸収分のみ反映されるようにし
なければならない。
【0063】以上のようにして、露光領域周辺部の結像
特性の照射変動分が求められ、露光領域周辺部の焦点位
置や、倍率等の結像特性についてはその補正が可能にな
るが、照明光吸収で発生する結像特性の変動の内、ディ
ストーション、コマ収差、像面湾曲等の露光領域内部の
データを必要とする結像特性については、これを補正す
ることができず、これだけでは不十分である。そこで、
本実施形態では、露光領域内部の結像特性を計算により
予測して補正を行う。この場合、上で説明したように、
予測すべき変化量の要因は照射変動分のみであるから、
予め照射変動時の結像特性の変化を露光領域全域で測定
可能なテスト用レチクルで測定して求めておけば良い。
すなわち、周辺での結像特性の変化量に対応する露光領
域内部の変化量を予め求め、その結果を主制御装置26
内のメモリに記憶しておき、そのデータに基づいて補正
を行えば良い。
特性の照射変動分が求められ、露光領域周辺部の焦点位
置や、倍率等の結像特性についてはその補正が可能にな
るが、照明光吸収で発生する結像特性の変動の内、ディ
ストーション、コマ収差、像面湾曲等の露光領域内部の
データを必要とする結像特性については、これを補正す
ることができず、これだけでは不十分である。そこで、
本実施形態では、露光領域内部の結像特性を計算により
予測して補正を行う。この場合、上で説明したように、
予測すべき変化量の要因は照射変動分のみであるから、
予め照射変動時の結像特性の変化を露光領域全域で測定
可能なテスト用レチクルで測定して求めておけば良い。
すなわち、周辺での結像特性の変化量に対応する露光領
域内部の変化量を予め求め、その結果を主制御装置26
内のメモリに記憶しておき、そのデータに基づいて補正
を行えば良い。
【0064】以上のように、本実施形態の投影露光装置
10を構成する主制御装置26では、投影光学系PLの
結像特性の変化の内、大気圧変化、温度変化等の比例成
分については、露光中も環境センサ90の計測値に基づ
いて常時その変動分を算出してこれを補正すべく、結像
特性補正コントローラ48に指令を与える。この結果、
結像特性補正コントローラ48により、駆動素子44a
〜44c、45a〜45c、圧力調整機構80、レチク
ルRの光軸方向駆動手段(不図示)等が制御され、上記
比例成分の補正が行われる。この際、主制御装置26で
は、倍率等の変動に応じて生ずる焦点ずれを補正すべ
く、フォーカス補正コントローラ62を介して焦点検出
系(60a、60b)のオフセット調整をも行なうこと
が望ましい。
10を構成する主制御装置26では、投影光学系PLの
結像特性の変化の内、大気圧変化、温度変化等の比例成
分については、露光中も環境センサ90の計測値に基づ
いて常時その変動分を算出してこれを補正すべく、結像
特性補正コントローラ48に指令を与える。この結果、
結像特性補正コントローラ48により、駆動素子44a
〜44c、45a〜45c、圧力調整機構80、レチク
ルRの光軸方向駆動手段(不図示)等が制御され、上記
比例成分の補正が行われる。この際、主制御装置26で
は、倍率等の変動に応じて生ずる焦点ずれを補正すべ
く、フォーカス補正コントローラ62を介して焦点検出
系(60a、60b)のオフセット調整をも行なうこと
が望ましい。
【0065】また、例えば、ウエハW交換の度毎に、主
制御装置26では、上述の如くして、光電センサユニッ
ト100を用いたレチクルR上の計測マークの空間像の
検出(レチクル計測マークの位置検出)を行い、これに
基づいて投影光学系PLの倍率等、露光領域周辺の焦点
位置の照射変動分を算出し、更に、これらの周辺部の結
像特性の照射変動分に基づいて、その他の結像特性、例
えば、対称ディストーション、像面湾曲、コマ収差等を
メモリの記憶内容に基づいて求める。そして、これらの
算出結果に基づいて、投影光学系PLの倍率、対称ディ
ストーション、コマ収差、像面湾曲等を補正するための
指令値を結像特性補正コントローラ48に与える。これ
により、結像特性補正コントローラ48によりそれぞれ
の駆動手段を介してレンズエレメントのZ軸方向位置及
びXY方向の傾斜、密封室49の内圧、レチクルRのZ
軸方向位置が調整される。
制御装置26では、上述の如くして、光電センサユニッ
ト100を用いたレチクルR上の計測マークの空間像の
検出(レチクル計測マークの位置検出)を行い、これに
基づいて投影光学系PLの倍率等、露光領域周辺の焦点
位置の照射変動分を算出し、更に、これらの周辺部の結
像特性の照射変動分に基づいて、その他の結像特性、例
えば、対称ディストーション、像面湾曲、コマ収差等を
メモリの記憶内容に基づいて求める。そして、これらの
算出結果に基づいて、投影光学系PLの倍率、対称ディ
ストーション、コマ収差、像面湾曲等を補正するための
指令値を結像特性補正コントローラ48に与える。これ
により、結像特性補正コントローラ48によりそれぞれ
の駆動手段を介してレンズエレメントのZ軸方向位置及
びXY方向の傾斜、密封室49の内圧、レチクルRのZ
軸方向位置が調整される。
【0066】ここで、実際には、倍率、ディストーショ
ン、コマ収差、像面湾曲等の各結像特性を独立性良く補
正できない場合もあるので、補正すべき結像特性の種類
に応じた数だけ結像特性補正機構を設けることが望まし
く、主制御装置26では、各補正機構の変化組み合わせ
で所望の補正が行なえるように、各補正機構による収差
変化の補正量を、例えば連立方程式(本実施形態の場合
は、4元一次連立方程式)を解くことにより求めるよう
にしても良い。
ン、コマ収差、像面湾曲等の各結像特性を独立性良く補
正できない場合もあるので、補正すべき結像特性の種類
に応じた数だけ結像特性補正機構を設けることが望まし
く、主制御装置26では、各補正機構の変化組み合わせ
で所望の補正が行なえるように、各補正機構による収差
変化の補正量を、例えば連立方程式(本実施形態の場合
は、4元一次連立方程式)を解くことにより求めるよう
にしても良い。
【0067】以上説明したように、本実施形態による
と、結像特性を頻繁に測定することと、さらにその測定
結果から照明光吸収による変化分を抽出し、測定できな
い成分を予測することにより、従来必要であった投影光
学系PLに入射する光量と照明光吸収による変化特性モ
デルを使用した複雑な計算が不要になり、高速なCPU
等を用いずとも照射変動分を算出することが可能とな
り、これによりコストの低減が可能になる。また、上記
の照射変動分を算出するための複雑な計算が不要になる
結果、従来必要であった、ウエハステージ上の照明光量
測定用のセンサ(図9のセンサ108)が不要となり、
ウエハステージの小型化、発熱防止が可能である。ま
た、照明光学系内に光電センサ及びこれに光を導く半透
鏡を設ける必要がなくなり、照明系小型化により装置バ
ランスの改善を図ることが可能となる。さらには、変化
特性モデルの係数を調整時にチューニングするという工
程も省略でき、工期短縮、作業ミスによる不具合を無く
すこともできる。
と、結像特性を頻繁に測定することと、さらにその測定
結果から照明光吸収による変化分を抽出し、測定できな
い成分を予測することにより、従来必要であった投影光
学系PLに入射する光量と照明光吸収による変化特性モ
デルを使用した複雑な計算が不要になり、高速なCPU
等を用いずとも照射変動分を算出することが可能とな
り、これによりコストの低減が可能になる。また、上記
の照射変動分を算出するための複雑な計算が不要になる
結果、従来必要であった、ウエハステージ上の照明光量
測定用のセンサ(図9のセンサ108)が不要となり、
ウエハステージの小型化、発熱防止が可能である。ま
た、照明光学系内に光電センサ及びこれに光を導く半透
鏡を設ける必要がなくなり、照明系小型化により装置バ
ランスの改善を図ることが可能となる。さらには、変化
特性モデルの係数を調整時にチューニングするという工
程も省略でき、工期短縮、作業ミスによる不具合を無く
すこともできる。
【0068】更には、ウエハW交換の度毎に、その交換
作業中に光電センサユニット100による結像特性の測
定を行うので、測定時間がスループット低下の要因とな
ることがない。
作業中に光電センサユニット100による結像特性の測
定を行うので、測定時間がスループット低下の要因とな
ることがない。
【0069】なお、上記実施形態では、投影光学系PL
の結像特性の直接計測のために、ウエハステージ50上
の光電センサユニット100を用いる場合について説明
したが、本発明がこれに限定されることはなく、例えば
顕微鏡で拡大したあと画像処理方式の結像式センサによ
り計測マークMn の像を画像として取り込み処理しても
良く、あるいは、レチクルRの上方から顕微鏡を用いて
ウエハステージ50上に設けられた基準マークを観察
し、計測マークMn と基準マークとを一度に観察してそ
の相対位置より結像位置(ディストーション等)を測定
するようにしても良い。また、2つのマーク像によるコ
ントラストをウエハステージ50を光軸方向に移動しな
がら測定し、像面位置を求めることも可能である。レチ
クル顕微鏡を使う場合、同時にベースラインの計測を行
なうことも可能である。
の結像特性の直接計測のために、ウエハステージ50上
の光電センサユニット100を用いる場合について説明
したが、本発明がこれに限定されることはなく、例えば
顕微鏡で拡大したあと画像処理方式の結像式センサによ
り計測マークMn の像を画像として取り込み処理しても
良く、あるいは、レチクルRの上方から顕微鏡を用いて
ウエハステージ50上に設けられた基準マークを観察
し、計測マークMn と基準マークとを一度に観察してそ
の相対位置より結像位置(ディストーション等)を測定
するようにしても良い。また、2つのマーク像によるコ
ントラストをウエハステージ50を光軸方向に移動しな
がら測定し、像面位置を求めることも可能である。レチ
クル顕微鏡を使う場合、同時にベースラインの計測を行
なうことも可能である。
【0070】また、上記実施形態では、ウエハWの交換
の度毎に、光電センサユニット100を用いて結像特性
の測定を行なう場合について説明したが、これに限ら
ず、投影光学系の結像特性の変化量に応じて所定枚数の
ウエハWの交換の度毎、例えばロットの先頭毎に第2の
測定手段を用いて投影光学系の結像特性を測定するよう
にしても良い。
の度毎に、光電センサユニット100を用いて結像特性
の測定を行なう場合について説明したが、これに限ら
ず、投影光学系の結像特性の変化量に応じて所定枚数の
ウエハWの交換の度毎、例えばロットの先頭毎に第2の
測定手段を用いて投影光学系の結像特性を測定するよう
にしても良い。
【0071】さらに、上記実施形態では、結像特性補正
のための全ての演算を主制御装置26(内のCPU)が
行なう場合について説明したが、これに限らず、環境セ
ンサ90による計測が露光中も可能であることを考慮
し、例えば環境センサ90の計測値に基づく結像特性の
比例変動分のみを算出する演算部と、その他の結像特性
の補正に必要な演算を行なう演算部とを別々に設けて、
これらを含めて制御系(制御手段)を構成しても良い。
のための全ての演算を主制御装置26(内のCPU)が
行なう場合について説明したが、これに限らず、環境セ
ンサ90による計測が露光中も可能であることを考慮
し、例えば環境センサ90の計測値に基づく結像特性の
比例変動分のみを算出する演算部と、その他の結像特性
の補正に必要な演算を行なう演算部とを別々に設けて、
これらを含めて制御系(制御手段)を構成しても良い。
【0072】なお、上記実施形態では、本発明がステッ
プ・アンド・リピート方式の投影露光装置に適用された
場合について説明したが、本発明の適用範囲がこれに限
定されることはなく、ステップ・アンド・スキャン方式
の走査型露光装置にも本発明は同様に適用できるもので
ある。
プ・アンド・リピート方式の投影露光装置に適用された
場合について説明したが、本発明の適用範囲がこれに限
定されることはなく、ステップ・アンド・スキャン方式
の走査型露光装置にも本発明は同様に適用できるもので
ある。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1及び2に
記載の発明によれば、面倒な結像特性の照射変動計算を
不要とし、しかも良好に結像特性を補正することがで
き、これにより、従来必要であった、照明光量測定用の
センサを基板ステージ上、あるいは照明光学系から無く
すことにより、装置構成の簡略化、小型軽量化、装置バ
ランスの改善を図ることができ、さらには、変化特性モ
デルの係数を調整時にチューニングするという工程も省
略できるという従来にない優れた効果がある。
記載の発明によれば、面倒な結像特性の照射変動計算を
不要とし、しかも良好に結像特性を補正することがで
き、これにより、従来必要であった、照明光量測定用の
センサを基板ステージ上、あるいは照明光学系から無く
すことにより、装置構成の簡略化、小型軽量化、装置バ
ランスの改善を図ることができ、さらには、変化特性モ
デルの係数を調整時にチューニングするという工程も省
略できるという従来にない優れた効果がある。
【0074】また、請求項3に記載の発明によれば、上
記効果に加え、スループットを維持することができると
いう効果もある。
記効果に加え、スループットを維持することができると
いう効果もある。
【図1】一実施形態に係る投影露光装置の概略構成を示
す図である。
す図である。
【図2】図1のウエハステージ近傍部分を拡大して示す
図である。
図である。
【図3】図2の受光ガラスの平面図である。
【図4】(A)はレチクルのパターン面側から見た平面
図、(B)は計測マーク部分を拡大して示す図である。
図、(B)は計測マーク部分を拡大して示す図である。
【図5】図4(B)の計測マークの投影像の光電検出方
法を説明するための図である。
法を説明するための図である。
【図6】投影光学系の結像特性変化について説明するた
めの図であって、(A)はフォーカスの照射変動分を示
す図、(B)はフォーカスの大気圧変動分を示す図、
(C)は、実際の結像特性の変化を示す図である。
めの図であって、(A)はフォーカスの照射変動分を示
す図、(B)はフォーカスの大気圧変動分を示す図、
(C)は、実際の結像特性の変化を示す図である。
【図7】従来例を示す説明図である。
10 投影露光装置 26 主制御装置(制御手段) 44a、44b、44c 駆動素子(結像特性調整手段
の一部) 45a、45b、45c 駆動素子(結像特性調整手段
の一部) 48 結像特性補正コントローラ(結像特性調整手段の
一部) 49 密封室(結像特性調整手段の一部) 80 圧力調整機構(結像特性調整手段の一部) 90 環境センサ(第1の測定手段) 100 光電センサユニット(第2の測定手段) IL 照明光 R レチクル(マスク) PL 投影光学系 W ウエハ(感応基板)
の一部) 45a、45b、45c 駆動素子(結像特性調整手段
の一部) 48 結像特性補正コントローラ(結像特性調整手段の
一部) 49 密封室(結像特性調整手段の一部) 80 圧力調整機構(結像特性調整手段の一部) 90 環境センサ(第1の測定手段) 100 光電センサユニット(第2の測定手段) IL 照明光 R レチクル(マスク) PL 投影光学系 W ウエハ(感応基板)
Claims (3)
- 【請求項1】 照明光によりマスクを照明し、前記マス
クに形成されたパターンを投影光学系を介して感応基板
上に投影露光する投影露光装置であって、 前記投影光学系の結像特性をその変動量に比例して変化
させる変動要因を測定する第1の測定手段と;前記投影
光学系の結像特性を測定する第2の測定手段と;前記投
影光学系の結像特性を調整する結像特性調整手段と;前
記投影光学系の結像特性の変化の内、変動要因に比例し
て変化する成分を補正すべく、前記第1の測定手段の測
定結果に基づいて前記結像特性調整手段を制御するとと
もに、前記投影光学系の結像特性の変化の内、前記照明
光の吸収により変化する成分を補正すべく、前記第2の
測定手段の測定結果に基づいて結像特性調整手段を制御
する制御手段とを有する投影露光装置。 - 【請求項2】 前記制御手段は、前記第2の測定手段に
よる前記投影光学系の結像特性の測定結果に基づいて前
記第2の測定手段で測定不能な前記投影光学系の他の結
像特性の変化を演算により求め、その演算結果と前記第
2の測定手段の測定結果とに基づいて前記結像特性調整
手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の投影
露光装置。 - 【請求項3】 前記第2の測定手段による前記投影光学
系の結像特性の測定は、前記感応基板の交換の度毎、若
しくは前記投影光学系の結像特性の変化量に応じて所定
枚数の前記感応基板の交換の度毎に行われることを特徴
とする請求項1又は2に記載の投影露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9110377A JPH10289864A (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | 投影露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9110377A JPH10289864A (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | 投影露光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10289864A true JPH10289864A (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=14534273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9110377A Pending JPH10289864A (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | 投影露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10289864A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002025711A1 (fr) * | 2000-09-21 | 2002-03-28 | Nikon Corporation | Procede de mesure des caracteristiques d'une image, et procede d'exposition |
JP2010147469A (ja) * | 2008-12-18 | 2010-07-01 | Asml Netherlands Bv | リソグラフィ装置およびデバイス製造方法 |
JP2021110905A (ja) * | 2020-01-15 | 2021-08-02 | キヤノン株式会社 | 露光装置、および物品の製造方法 |
-
1997
- 1997-04-11 JP JP9110377A patent/JPH10289864A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002025711A1 (fr) * | 2000-09-21 | 2002-03-28 | Nikon Corporation | Procede de mesure des caracteristiques d'une image, et procede d'exposition |
JP2010147469A (ja) * | 2008-12-18 | 2010-07-01 | Asml Netherlands Bv | リソグラフィ装置およびデバイス製造方法 |
US8681309B2 (en) | 2008-12-18 | 2014-03-25 | Asml Netherlands B.V. | Lithographic apparatus and device manufacturing method |
JP2021110905A (ja) * | 2020-01-15 | 2021-08-02 | キヤノン株式会社 | 露光装置、および物品の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040409 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060105 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060427 |