JPH10231187A - 抗菌性釉薬、この釉薬を用いた陶磁器製品及び抗菌性釉薬の調製方法 - Google Patents
抗菌性釉薬、この釉薬を用いた陶磁器製品及び抗菌性釉薬の調製方法Info
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- JPH10231187A JPH10231187A JP3726497A JP3726497A JPH10231187A JP H10231187 A JPH10231187 A JP H10231187A JP 3726497 A JP3726497 A JP 3726497A JP 3726497 A JP3726497 A JP 3726497A JP H10231187 A JPH10231187 A JP H10231187A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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- C03C8/14—Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions
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- C03C2204/02—Antibacterial glass, glaze or enamel
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- General Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 抗菌材の添加量の総量を抑制しつつ必要な抗
菌性能を確保する。 【解決手段】 無機抗菌材は焼結しやすいので釉薬中に
均一に分散しにくいという欠点があり、また銀化合物
は、軟化温度が低く且つ真比重も大きいため焼成過程で
釉薬層の表面から内部に沈降し、表面に露出しなくな
り、結果として抗菌性を発揮できなくなるという欠点が
ある。しかしながら、両者を併用すると、焼結しやすい
無機抗菌材の粒子間を銀化合物が架橋するため、無機抗
菌材が焼結しにくくなり、釉薬中に均一に分散し、一
方、銀化合物も沈降しにくくなるため良好な抗菌性を呈
することになる。
菌性能を確保する。 【解決手段】 無機抗菌材は焼結しやすいので釉薬中に
均一に分散しにくいという欠点があり、また銀化合物
は、軟化温度が低く且つ真比重も大きいため焼成過程で
釉薬層の表面から内部に沈降し、表面に露出しなくな
り、結果として抗菌性を発揮できなくなるという欠点が
ある。しかしながら、両者を併用すると、焼結しやすい
無機抗菌材の粒子間を銀化合物が架橋するため、無機抗
菌材が焼結しにくくなり、釉薬中に均一に分散し、一
方、銀化合物も沈降しにくくなるため良好な抗菌性を呈
することになる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌性釉薬、この釉
薬を用いた陶磁器製品及び抗菌性釉薬の調製方法に関す
る。
薬を用いた陶磁器製品及び抗菌性釉薬の調製方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】便器や洗面器等の衛生陶器表面に形成さ
れる釉薬層に抗菌性を付与することが従来から行なわれ
ている。例えば、特開平6−340513号公報には、
銀含有物質を金属銀に換算して0.01〜10重量%釉
薬中に混合する提案がなされている。また、特開平7−
196384号公報には、金属銀、酸化銀、または水に
不溶性若しくは難溶性の銀化合物を釉薬に混合して、こ
れを素地に塗布することが開示されている。
れる釉薬層に抗菌性を付与することが従来から行なわれ
ている。例えば、特開平6−340513号公報には、
銀含有物質を金属銀に換算して0.01〜10重量%釉
薬中に混合する提案がなされている。また、特開平7−
196384号公報には、金属銀、酸化銀、または水に
不溶性若しくは難溶性の銀化合物を釉薬に混合して、こ
れを素地に塗布することが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
から釉薬層に抗菌性を付与することは知られているが、
十分な抗菌性を付与するには、抗菌材の添加量を多くす
る必要がある。一方、抗菌材の添加量を多くすると、コ
ストアップを招くだけでなく、釉薬層表面の平滑性が低
下し、また釉薬呈色が変動し、更にはピンホールの発生
や釉薬の欠落等の問題が生じる。
から釉薬層に抗菌性を付与することは知られているが、
十分な抗菌性を付与するには、抗菌材の添加量を多くす
る必要がある。一方、抗菌材の添加量を多くすると、コ
ストアップを招くだけでなく、釉薬層表面の平滑性が低
下し、また釉薬呈色が変動し、更にはピンホールの発生
や釉薬の欠落等の問題が生じる。
【0004】また、抗菌材の添加量を多くすると、釉薬
が凝集しやすくなる傾向があり、その結果、攪拌槽内部
で釉薬が沈降したり、釉薬を塗布するノズル内で釉薬が
固着する不具合が発生する。
が凝集しやすくなる傾向があり、その結果、攪拌槽内部
で釉薬が沈降したり、釉薬を塗布するノズル内で釉薬が
固着する不具合が発生する。
【0005】
【課題を解決するための手段】釉薬層に抗菌性を付与す
るのはAgイオン(金属イオン)であるが、総てAg量が
等しい場合でも、銀化合物と無機抗菌材を併用する場合
と、これらを単独で使用する場合とでは抗菌性能が異な
ることを本発明者らは知見した。即ち、特定のコンビネ
ーションで複数の抗菌材を併用することで、抗菌材の使
用量を少なくして必要な抗菌性能を発揮し得ることに基
づいて本発明をなしたものである。
るのはAgイオン(金属イオン)であるが、総てAg量が
等しい場合でも、銀化合物と無機抗菌材を併用する場合
と、これらを単独で使用する場合とでは抗菌性能が異な
ることを本発明者らは知見した。即ち、特定のコンビネ
ーションで複数の抗菌材を併用することで、抗菌材の使
用量を少なくして必要な抗菌性能を発揮し得ることに基
づいて本発明をなしたものである。
【0006】即ち、本発明に係る抗菌性釉薬は第1の抗
菌材、第2の抗菌材及び釉薬原料から抗菌性釉薬を構成
し、前記第1の抗菌材は無機材料に銀、銅及び亜鉛のう
ちの少なくとも1種を担持したものとし、前記第2の抗
菌材は金属銀または銀化合物とした。
菌材、第2の抗菌材及び釉薬原料から抗菌性釉薬を構成
し、前記第1の抗菌材は無機材料に銀、銅及び亜鉛のう
ちの少なくとも1種を担持したものとし、前記第2の抗
菌材は金属銀または銀化合物とした。
【0007】銀等を担持する無機材料としては、リン酸
カルシウム、ゼオライト、リン酸カルシウムと長石の複
合セラミックス等が挙げられる。このように無機材料に
担持させることで、焼成時の耐火度を上げ、銀が軟化
し、分離して釉薬表面から沈降するのを防ぐことができ
る。
カルシウム、ゼオライト、リン酸カルシウムと長石の複
合セラミックス等が挙げられる。このように無機材料に
担持させることで、焼成時の耐火度を上げ、銀が軟化
し、分離して釉薬表面から沈降するのを防ぐことができ
る。
【0008】第1の抗菌材としての無機抗菌材は単独で
使用すると焼結しやすいので釉薬中に均一に分散しにく
いという欠点がある。また第2の抗菌材としての銀化合
物は、軟化温度が低く且つ真比重も大きいため焼成過程
で釉薬層の表面から内部に沈降し、表面に露出しなくな
り、結果として抗菌性を発揮できなくなるという欠点が
ある。しかしながら、両者を併用すると、焼結しやすい
無機抗菌材の粒子間を銀化合物が架橋するため、無機抗
菌材が焼結しにくくなり、釉薬中に均一に分散し、一
方、銀化合物も沈降しにくくなるため良好な抗菌性を呈
することになる。
使用すると焼結しやすいので釉薬中に均一に分散しにく
いという欠点がある。また第2の抗菌材としての銀化合
物は、軟化温度が低く且つ真比重も大きいため焼成過程
で釉薬層の表面から内部に沈降し、表面に露出しなくな
り、結果として抗菌性を発揮できなくなるという欠点が
ある。しかしながら、両者を併用すると、焼結しやすい
無機抗菌材の粒子間を銀化合物が架橋するため、無機抗
菌材が焼結しにくくなり、釉薬中に均一に分散し、一
方、銀化合物も沈降しにくくなるため良好な抗菌性を呈
することになる。
【0009】前記第1及び第2の抗菌材の添加割合とし
ては、釉薬原料100重量部に対して、第1の抗菌材を
0.1〜5.0重量部、第2の抗菌材を0.1〜3.0
重量部とするのが好ましい。第1及び第2の抗菌材とも
0.1重量部未満では、十分な抗菌性を発揮できず、ま
た第1の抗菌材(無機抗菌材)が5.0重量部を超える
と釉薬呈色の変動が生じやすくなるとともに釉薬スラリ
ーの流動性が悪化し、第2の抗菌材(銀化合物)が3.
0重量部を超えると、焼成後の釉薬層表面の平滑性が低
下するので上記範囲とするのが好ましい。
ては、釉薬原料100重量部に対して、第1の抗菌材を
0.1〜5.0重量部、第2の抗菌材を0.1〜3.0
重量部とするのが好ましい。第1及び第2の抗菌材とも
0.1重量部未満では、十分な抗菌性を発揮できず、ま
た第1の抗菌材(無機抗菌材)が5.0重量部を超える
と釉薬呈色の変動が生じやすくなるとともに釉薬スラリ
ーの流動性が悪化し、第2の抗菌材(銀化合物)が3.
0重量部を超えると、焼成後の釉薬層表面の平滑性が低
下するので上記範囲とするのが好ましい。
【0010】また、第2の抗菌材として、イオン性の銀
化合物を用いると釉薬スラリーのpH、電気伝導度が変
化してスラリーの凝集、過解膠を引き起こすため、銀化
合物は水に不溶性若しくは難溶性の銀化合物とすること
が好ましい。
化合物を用いると釉薬スラリーのpH、電気伝導度が変
化してスラリーの凝集、過解膠を引き起こすため、銀化
合物は水に不溶性若しくは難溶性の銀化合物とすること
が好ましい。
【0011】また、第1の抗菌材及び第2の抗菌材の平
均粒径は、いずれも1μm〜15μmとすることが好ま
しい。これは、1μm未満だと釉薬中に混合した際に抗
菌材が凝集しやすく、逆に15μmを超えると釉薬の調
製時に沈降を引き起こしやすいことによる。
均粒径は、いずれも1μm〜15μmとすることが好ま
しい。これは、1μm未満だと釉薬中に混合した際に抗
菌材が凝集しやすく、逆に15μmを超えると釉薬の調
製時に沈降を引き起こしやすいことによる。
【0012】特に、上記の粒径の範囲内で、第1の抗菌
材及び第2の抗菌材の一方の平均粒径を大径(例えば8
〜15μm)とし他方の粒径を小径(1〜8μm)とす
ることで、第1の抗菌材及び第2の抗菌材の充填率が高
まり抗菌性が向上する。
材及び第2の抗菌材の一方の平均粒径を大径(例えば8
〜15μm)とし他方の粒径を小径(1〜8μm)とす
ることで、第1の抗菌材及び第2の抗菌材の充填率が高
まり抗菌性が向上する。
【0013】また、本発明に係る陶磁器製品にあって
は、前記した抗菌性釉薬を塗布し、焼成することで得る
ようにした。
は、前記した抗菌性釉薬を塗布し、焼成することで得る
ようにした。
【0014】また、本発明の抗菌性釉薬の調製方法とし
ては、第1の抗菌材、第2の抗菌材及び釉薬原料を同時
に混合してもよいが、第1の抗菌材と、第2の抗菌材と
を水等の溶媒に分散せしめて抗菌材溶液を作成し、この
抗菌材溶液を予め攪拌された釉薬中に添加し、再度攪拌
することでも調製できる。このように予め攪拌された釉
薬中に抗菌材溶液を添加(後添加)することで、抗菌材
が粉砕されるのを防ぐことができ、銀の遊離が起きにく
く、耐火度の高い状態で釉薬中に存在させることがで
き、銀が沈殿してしまうことがない。そして、この後添
加の場合には、抗菌材溶液を第1及び第2の抗菌材を1
とした場合に、2〜2.5倍の溶媒を添加するのが好ま
しい。
ては、第1の抗菌材、第2の抗菌材及び釉薬原料を同時
に混合してもよいが、第1の抗菌材と、第2の抗菌材と
を水等の溶媒に分散せしめて抗菌材溶液を作成し、この
抗菌材溶液を予め攪拌された釉薬中に添加し、再度攪拌
することでも調製できる。このように予め攪拌された釉
薬中に抗菌材溶液を添加(後添加)することで、抗菌材
が粉砕されるのを防ぐことができ、銀の遊離が起きにく
く、耐火度の高い状態で釉薬中に存在させることがで
き、銀が沈殿してしまうことがない。そして、この後添
加の場合には、抗菌材溶液を第1及び第2の抗菌材を1
とした場合に、2〜2.5倍の溶媒を添加するのが好ま
しい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。以下の(表1)は無機抗菌材、酸化銀及び金属銀
を単独で釉薬中に混合した比較例と、無機抗菌材、酸化
銀及び金属銀の2種を釉薬中に混合した実施例の、24
時間後の大腸菌減菌率を示したものである。
する。以下の(表1)は無機抗菌材、酸化銀及び金属銀
を単独で釉薬中に混合した比較例と、無機抗菌材、酸化
銀及び金属銀の2種を釉薬中に混合した実施例の、24
時間後の大腸菌減菌率を示したものである。
【0016】
【表1】
【0017】衛生陶器としては24時間後の大腸菌減菌
率が99.9%以上の抗菌性が要求される。この観点か
ら(表1)を考察すると、銀化合物単独では0.5%以
上、無機抗菌材単独では1.0%以上の添加量が必要で
あるのに対し、2種を併用することにより、例えば、銀
化合物0.1%+無機抗菌材0.3%で必要な抗菌性を
確保できる。これは総添加量0.4%であり、銀化合物
単独の0.5%よりも少ない。従って、釉薬層表面への
悪影響等を極力低下せしめることができる。
率が99.9%以上の抗菌性が要求される。この観点か
ら(表1)を考察すると、銀化合物単独では0.5%以
上、無機抗菌材単独では1.0%以上の添加量が必要で
あるのに対し、2種を併用することにより、例えば、銀
化合物0.1%+無機抗菌材0.3%で必要な抗菌性を
確保できる。これは総添加量0.4%であり、銀化合物
単独の0.5%よりも少ない。従って、釉薬層表面への
悪影響等を極力低下せしめることができる。
【0018】また、24時間後の大腸菌減菌率を検証し
た結果からは、比較例も実施例も殆んどが、99.9%
以上となっているため、抗菌性能の差を判断しにくい。
そこで、評価時間を24時間から2時間に短縮した試験
を行った。その結果を以下の(表2)に示す。
た結果からは、比較例も実施例も殆んどが、99.9%
以上となっているため、抗菌性能の差を判断しにくい。
そこで、評価時間を24時間から2時間に短縮した試験
を行った。その結果を以下の(表2)に示す。
【0019】
【表2】
【0020】実施例1(無機抗菌材+Ag2O)及び実施
例2(無機抗菌材+Ag)のどれをとっても比較例より
も抗菌性能が向上していることが分る。例えば、比較例
のAg:0.5%と実施例2の無機抗菌材:0.1%+
Ag:0.3%とを比較してみると、比較例の減菌率は
1回目が32.5%、2回目が38.2%であるのに対
し、実施例の減菌率は1回目が43.2%、2回目が4
4.22%となっている。
例2(無機抗菌材+Ag)のどれをとっても比較例より
も抗菌性能が向上していることが分る。例えば、比較例
のAg:0.5%と実施例2の無機抗菌材:0.1%+
Ag:0.3%とを比較してみると、比較例の減菌率は
1回目が32.5%、2回目が38.2%であるのに対
し、実施例の減菌率は1回目が43.2%、2回目が4
4.22%となっている。
【0021】また、以下の(表3)は釉薬100重量部
に対する総Ag量(%)で減菌率を比較した結果を示す
ものである。この(表3)から、総Ag量が同じであれ
ば、2種の抗菌材を併用した本発明の方が減菌率におい
て優れていることが分る。
に対する総Ag量(%)で減菌率を比較した結果を示す
ものである。この(表3)から、総Ag量が同じであれ
ば、2種の抗菌材を併用した本発明の方が減菌率におい
て優れていることが分る。
【0022】
【表3】
【0023】また、以下の(表4)は2種の抗菌材を併
用し、更に総Ag量を0.2%に固定した場合の、それ
ぞれの粒径が減菌率に及ぼす影響を調べた結果をまとめ
たものである。尚、粒径については、無機抗菌材、Ag2
O及びAgのいずれも平均粒径が13μmと2.5μm
のものを用意した。
用し、更に総Ag量を0.2%に固定した場合の、それ
ぞれの粒径が減菌率に及ぼす影響を調べた結果をまとめ
たものである。尚、粒径については、無機抗菌材、Ag2
O及びAgのいずれも平均粒径が13μmと2.5μm
のものを用意した。
【表4】
【0024】この(表4)から、2種の抗菌材を併用し
た場合には、一方を大径(13μm)とし他方を小径
(2.5μm)とした方が、双方とも大径または小径と
した場合よりも減菌率において優れていることが分る。
た場合には、一方を大径(13μm)とし他方を小径
(2.5μm)とした方が、双方とも大径または小径と
した場合よりも減菌率において優れていることが分る。
【0025】更に、図1は、抗菌材の添加量総重量と2
時間後の大腸菌の減菌率との関係を本発明と従来例とで
比較したグラフであり、このグラフから、抗菌材を単独
で使用するよりは、同じ添加量であれば2種の抗菌材を
併用した方が減菌率において優れ、2種の抗菌材を併用
するよりも3種の抗菌材を併用した方が更に優れること
が分る。
時間後の大腸菌の減菌率との関係を本発明と従来例とで
比較したグラフであり、このグラフから、抗菌材を単独
で使用するよりは、同じ添加量であれば2種の抗菌材を
併用した方が減菌率において優れ、2種の抗菌材を併用
するよりも3種の抗菌材を併用した方が更に優れること
が分る。
【0026】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明に係る抗菌性
釉薬は、釉薬原料に混合する抗菌材を1種ではなく第1
及び第2の抗菌材を添加するものとし、第1の抗菌材を
無機材料に銀、銅及び亜鉛のうちの少なくとも1種を担
持したものとし、前記第2の抗菌材は金属銀または銀化
合物としたので、互いの欠点を補い、少ない使用量で十
分な抗菌性を発揮できる。
釉薬は、釉薬原料に混合する抗菌材を1種ではなく第1
及び第2の抗菌材を添加するものとし、第1の抗菌材を
無機材料に銀、銅及び亜鉛のうちの少なくとも1種を担
持したものとし、前記第2の抗菌材は金属銀または銀化
合物としたので、互いの欠点を補い、少ない使用量で十
分な抗菌性を発揮できる。
【0027】抗菌材の混合量を少なくできるので、焼成
後の釉薬層表面の平滑性が向上し、また釉薬の呈色に変
動を来たさず、更に釉薬スラリーに凝集、過解膠を引き
起こすことがない。
後の釉薬層表面の平滑性が向上し、また釉薬の呈色に変
動を来たさず、更に釉薬スラリーに凝集、過解膠を引き
起こすことがない。
【0028】特に、第1及び第2の抗菌材の粒径を異な
らせることで、充填効率を高めることができ、上記の効
果が更に向上する。
らせることで、充填効率を高めることができ、上記の効
果が更に向上する。
【0029】更に、抗菌材の添加量を高めれば従来品の
数倍の抗菌性が得られるので、病院や食品工場等の強い
抗菌性が要求される場所で好適に使用できる。
数倍の抗菌性が得られるので、病院や食品工場等の強い
抗菌性が要求される場所で好適に使用できる。
【図1】抗菌材の添加量総重量と2時間後の大腸菌の減
菌率との関係を本発明と従来例とで比較したグラフ。
菌率との関係を本発明と従来例とで比較したグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 信夫 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 堀内 智 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 川上 克博 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】 第1の抗菌材と、この第1の抗菌材と特
性の異なる第2の抗菌材と、釉薬原料とからなる抗菌性
釉薬であって、前記第1の抗菌材は無機材料に銀、銅及
び亜鉛のうちの少なくとも1種を担持したものとし、前
記第2の抗菌材は金属銀または銀化合物としたことを特
徴とする抗菌性釉薬。 - 【請求項2】 請求項1に記載の抗菌性釉薬において、
釉薬原料100重量部に対して、前記第1の抗菌材が
0.1〜5.0重量部、第2の抗菌材が0.1〜3.0
重量部混合されることを特徴とする抗菌性釉薬。 - 【請求項3】 請求項1に記載の抗菌性釉薬において、
前記第2の抗菌材としての銀化合物は、酸化銀、または
水に不溶性若しくは難溶性の銀化合物であることを特徴
とする抗菌性釉薬。 - 【請求項4】 請求項1に記載の抗菌性釉薬において、
前記第1の抗菌材及び第2の抗菌材のいずれも平均粒径
が1μm〜15μmであることを特徴とする抗菌性釉
薬。 - 【請求項5】 請求項4に記載の抗菌性釉薬において、
前記第1の抗菌材及び第2の抗菌材の平均粒径のいずれ
か一方が大径で他方が小径であることを特徴とする抗菌
性釉薬。 - 【請求項6】 請求項1乃至請求項5に記載の抗菌性釉
薬を塗布し、焼成してなる陶磁器製品。 - 【請求項7】 第1の抗菌材と、この第1の抗菌材と特
性の異なる第2の抗菌材とを水等の溶媒に分散せしめて
抗菌材溶液を作成し、この抗菌材溶液を予め攪拌された
釉薬中に添加し、再度攪拌するようにしたことを特徴と
する抗菌性釉薬の調製方法。 - 【請求項8】 請求項7に記載の抗菌性釉薬の調製方法
において、前記抗菌材溶液は第1及び第2の抗菌材を1
とした場合に、2〜2.5倍の溶媒を添加することを特
徴とする抗菌性釉薬の調製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3726497A JPH10231187A (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 抗菌性釉薬、この釉薬を用いた陶磁器製品及び抗菌性釉薬の調製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3726497A JPH10231187A (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 抗菌性釉薬、この釉薬を用いた陶磁器製品及び抗菌性釉薬の調製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10231187A true JPH10231187A (ja) | 1998-09-02 |
Family
ID=12492818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3726497A Pending JPH10231187A (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 抗菌性釉薬、この釉薬を用いた陶磁器製品及び抗菌性釉薬の調製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10231187A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003018495A1 (de) * | 2001-08-22 | 2003-03-06 | Schott Glas | Wasserunlösliches, antimikrobielles silicatglas und dessen verwendung |
US7166549B2 (en) | 2001-08-22 | 2007-01-23 | Schott Ag | Antimicrobial, anti-inflammatory, wound-healing and disinfecting glass and use thereof |
JP2008207987A (ja) * | 2007-02-26 | 2008-09-11 | Inax Corp | 抗菌部材及びその製造方法 |
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