JPH10208034A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
画像処理装置および画像処理方法Info
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- JPH10208034A JPH10208034A JP9006898A JP689897A JPH10208034A JP H10208034 A JPH10208034 A JP H10208034A JP 9006898 A JP9006898 A JP 9006898A JP 689897 A JP689897 A JP 689897A JP H10208034 A JPH10208034 A JP H10208034A
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Abstract
なコントラスト強調を実行できなかった。 【解決手段】 ステップS102で間引きするなどしな
がら画像データの画素について輝度yの分布を求めた
後、ステップS114にてその輝度分布の広がり量に対
応する標準偏差σを求め、同標準偏差σに基づいてステ
ップS204にてS字カーブの対応関係を形成するため
のγ補正のパラメータ(γ1,γ2)を演算するように
しているため、ステップS208にて画像データ変換し
て変換元の輝度yにおける分布密度の高い領域には多く
の階調数を割り当てるとともに分布密度の少ない領域に
は少ない階調数を割り当てるといった作業を自動化し、
非熟練者でも容易にコントラストの強調を行うことがで
きるようになる。
Description
び画像処理方法に関し、特に、ドットマトリクス状の画
像データのコントラストを強調させる画像処理装置およ
び画像処理方法に関する。
ルスチルカメラで撮影した画像データはドットマトリク
ス状に構成されている。取り込んだ画像データが好まし
い状態であれば良いものの、デジタル画像の特性を活か
して好みに応じた修正を行いたいこともある。特に、コ
ントラストが弱い場合、これまでのカラーフィルムを使
用した写真であれば修正が困難であり、そのような写真
は撮り直さざるを得ないものの、デジタル画像であれば
画像修正ソフトなどを使用してコントラストの強調も可
能である。
像データを修正するために画像修正ソフトが利用されて
おり、コンピュータ上にて起動することにより、オペレ
ータは各種の修正が可能となっている。例えば、上述し
たようなコントラストの強調であれば輝度の拡大操作を
することによって可能である。より具体的には、変換元
の輝度と変換先の輝度との対応関係を正比例状態から適
度にS字状に歪めた状態に変更せしめることにより、変
換元でのある幅をもった輝度が変換先でより広い幅とな
るよう対応づけることができる。
理装置においては、オペレータの操作によってコントラ
ストを強調させる処理が可能ではあるものの、必要なパ
ラメータの値は勘によって与えるしかなく、画像データ
の処理に慣れていない者にとっては思い通りにコントラ
ストを強調できず、薄暮の写真が真昼のようになってし
まったりするなど、操作性の課題があった。
もので、オペレータの勘に頼る操作を不要とすることが
可能な画像処理装置および画像処理方法の提供を目的と
する。
め、請求項1にかかる発明は、ドットマトリクス状の画
像データにおける各画素単位の所定階調の輝度相当値に
ついて、同輝度相当値を入力して所定の変換処理を施し
て出力することにより、入力と出力との関係でコントラ
ストを強調せしめる変換が行われるようにした画像処理
装置であって、上記画像データにおける輝度分布を求め
て同輝度分布の広がり量を算出し、かかる広がり量に基
づいて分布密度の大きい範囲に多くの階調数を与えつつ
分布密度の小さい範囲に少ない階調数を割り当てる構成
としてある。
ットマトリクス状の画像データを対象として、まず、画
像データにおける輝度分布を求め、同輝度分布の広がり
量を算出する。輝度分布の広がり量はコントラストの幅
を間接的に表すといえるので、この広がり量に基づいて
分布密度の大きい範囲に多くの階調数を与えつつ分布密
度の小さい範囲に少ない階調数を割り当てる。例えば、
ある幅に輝度分布が集中していたとするときに、その幅
を広げるように階調数を与えればコントラストが強調さ
れて明暗がはっきりする一方、輝度分布が集中していな
いような部分に割り当てられていた階調数を減らしても
支障はない。
広がっているような場合には階調数の割り当てをあえて
変化させる必要はない。
業は、従来の操作でオペレータが行っていた勘に頼って
検知していたものであり、この広がり量に応じて階調数
をどの範囲に多く割り当てるかという操作は、オペレー
タが与えていたパラメータを設定することに対応する。
を求めるにあたっては各種の手法が可能である。既知の
広がり量に対応する値を求めるものであっても良いし、
計算量を軽減するための処置を施して広がり量を求める
ものであっても良い。既知の広がり量を利用するものと
して、請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載の
画像処理装置において、上記輝度分布の広がり量は標準
偏差に対応する値を利用し、輝度分布の標準偏差が大き
いときに入出力比を小さくするとともに、標準偏差が小
さいときに入出力比を大きくする構成としてある。
準偏差は平均値に対して個々の要素のバラツキ量を表す
ものであるから、バラツキが多ければ輝度の変換は必要
なく、入出力比を大きくして階調数の割り当て変化を拡
大化するような変換は必要ない。すなわち、輝度分布が
集中していることもないので階調数の割り当てを大きく
したり小さくしたりする必要はない。しかしながら、標
準偏差が小さいということはバラツキが少ないことを意
味し、その場合には輝度分布が集中していることになる
ので、分布密度の大きい範囲に多くの階調数を与えてコ
ントラストを強調させる。
して使用するので、分散と同義であるし、その計算課程
においては必ずしもサンプル数による除算などを必要と
するわけでもない。
というのは、概ね入出力比に対応するものであり、階調
数を多く与えるのであれば、入力側で与えられていた階
調数よりもたくさんの階調数を与えてその範囲内で階調
を広げることになり、コントラストの強調にあたる。一
方、階調数の総数を増減させることはできないので、あ
る範囲に階調数を多く与えればその反動として残りの範
囲には階調数を多く与えることができなくなり、入力側
で与えられていた階調数よりも少ない階調数が与えられ
てその範囲内でコントラストが狭められることになる。
にどのように変換するかを定めることも可能であるが、
より簡便な例とし、請求項3にかかる発明は、上記請求
項2に記載の画像処理装置において、輝度分布にγ補正
を行うとともに標準偏差が大きいときにγ補正による変
化量が小さくなるようにγの値を設定し、標準偏差が小
さいときにγ補正の変化量が大きくなるようにγの値を
設定する構成としてある。
補正の手法によって上に凸となったり下に凸となったり
する対応関係を与えるものであり、上に凸となる場合に
は前半部分に階調数を多く割り当てることになるととも
に後半部分に少ない階調数を割り当てることになり、ま
た、下に凸となる場合には前半部分に少ない階調数を割
り当てることになるとともに後半部分に階調数を多く割
り当てることになる。そして、かかる割り当て量の大小
はγ補正による変化量で適宜調整でき、与えるγの値に
て対応している。
かる発明は、上記請求項3に記載の画像処理装置におい
て、輝度分布の概略中心位置を求めるとともに、この概
略中心位置を基準として高輝度側と低輝度側とで輝度変
換の極性を反転させることにより入力と出力との関係で
概略S字カーブの輝度変換を行う構成としてある。
補正による輝度変換の極性を反転させるべく、高輝度側
でγ<1のγ補正をするとともに低輝度側でγ>1のγ
補正をすることにより、下に凸のカーブと上に凸のカー
ブとが連続することになり、いわゆるS字カーブの入出
力関係が成立する。ここにおいてその中央部分には階調
数を多く割り当てることになるから、輝度分布の概略中
心に二つのカーブの連続点を持ってくるようにすれば輝
度分布を拡大したい範囲に多くの階調数を割り当てるこ
とが可能となる。
求項5にかかる発明は、上記請求項1〜請求項4に記載
の画像処理装置において、変換元の輝度の取りうる範囲
内で変換先の輝度を演算して記憶しておき、変換時には
この対応関係を呼び起こして変換することを構成として
ある。
も不可能ではないが、輝度分布のとりうる値の範囲は決
まっている。このため、あらかじめ変換元の輝度に基づ
いて変換先の輝度を演算して記憶しておけば、変換時に
対応関係を呼び起こすだけで変換することが可能とな
る。
輝度のデータとして含んでいる場合もあるし、間接的で
しか輝度のデータを含んでいない場合もある。むろん、
直接の輝度のデータを含んでいればそれを変換すればよ
いし、間接的な輝度のデータである場合でも輝度のデー
タに変換してから所定の輝度変換を行えばよい。しかし
ながら、輝度の変換は極めて正確でなければならないわ
けではなく、大まかに分かれば良いともいえる。
けではないので、請求項6にかかる発明は、上記請求項
1〜請求項5に記載の画像処理装置において、画像デー
タが輝度に対応した複数の成分値で表される場合におい
て、輝度の演算を同成分値の線形加算で求めることを構
成としてある。
階調データで表されている場合、赤緑青についての各成
分値はそれぞれが輝度に対応しているといえる。このた
め、同成分値の線形加算は十分に輝度を表すものとい
え、極めて容易な変換手法となりうる。
して、画像としての輝度分布は必ずしも画像データの全
画素について求める必要がなく、例えば、請求項7にか
かる発明は、上記請求項1〜請求項6に記載の画像処理
装置において、画像データについて所定の抽出率に対応
した間引きを行って輝度分布を求めることを構成として
ある。
に対して輝度を求めることなく、所定の抽出率で間引き
を行なったとしても抽出率に応じた程度の確かさの輝度
分布を得ることができる。
のの、請求項8にかかる発明は、上記請求項7に記載の
画像処理装置において、縦方向と横方向の範囲での短い
側において所定の抽出数が確保されるようにすることを
構成としてある。
像データも縦方向と横方向とに分布するが、ある抽出率
を決定するにあたっては、少なくとも短い側においてあ
る抽出数を確保することにより、抽出率に応じた確かさ
を保持することになる。
求項1〜請求項8に記載の画像処理装置において、コン
トラストの強調程度に制限を設定することを構成として
ある。
る。例えば、夕方の風景であれば輝度分布の幅が狭いの
は自然であり、これを必要以上に拡大してしまうと昼の
風景となってしまう。同様の例は他の場合においてもあ
り得ることで、輝度分布の拡大範囲に制限を設定するこ
とにより、かかる現象を回避する。
請求項1〜請求項9に記載の画像処理装置において、輝
度分布に基づいて二値画像データを判定するとともに、
二値画像データであればコントラストの強調を行わない
ことを構成としてある。
分布はないといえるので、輝度分布から二値画像データ
を判定したらコントラストの強調は行わないようにして
いる。
あり得るため、その色の有りと無しに対応する二つの輝
度となりうる。その色の輝度か否かを判定することも可
能であるが、それを示唆する情報がない場合に対応し、
請求項11にかかる発明は、上記請求項10に記載の画
像処理装置において、再現可能な範囲内の両端に輝度分
布が集中しているときに白黒の二値画像データであると
判断することを構成としてある。
範囲内の両端に輝度分布が集中しているといえ、判断可
能となる。
請求項1〜請求項11に記載の画像処理装置において、
突出する輝度分布に基づいて画像データの枠部を判定す
るとともに、枠部があれば枠部のデータについてコント
ラストの強調に利用しない構成としてある。
は枠を持っていることであり、単色の枠として存在すれ
ば当然にその色に対応する輝度分布だけが突出する。従
って、かかる突出した輝度分布をもってして強調の判断
の基準とすれば有効な判断ができなくなり得るから、枠
部と判断してコントラストの強調に利用しない。
かる発明は、上記請求項12に記載の画像処理装置にお
いて、再現可能な範囲内での端部に集中している輝度分
布が枠部であると判定することを構成としてある。
し、トリミングの結果によっても生じ得るものであり、
再現可能な範囲内での端部に該当する。従って、この端
部に集中している輝度分布を枠部と判定する。
記請求項1〜請求項13に記載の画像処理装置におい
て、画像データが自然画でない場合にコントラストの強
調を行わない構成としてある。
いのは写真のような自然画であり、ビジネスグラフのよ
うなものでは殆ど必要が無いと言える。逆に、ビジネス
グラフのようなものについて手を加えることが作り手の
イメージと異ならせる結果になりかねない。従って、こ
のような自然画の場合にだけ輝度分布を拡大するように
している。
15にかかる発明は、上記請求項14に記載の画像処理
装置において、輝度分布がスペクトル状に存在する場合
に上記画像データが自然画でないと判定する自然画判定
手段を備えることを構成としてある。
を持つことが言える。従って、輝度分布が線スペクトル
状に表れていれば自然画でないと判断して概ね差し支え
ない。上記のように構成した請求項15にかかる発明に
おいては、自然画判定手段が輝度分布の状態を判定し、
線スペクトル状に存在する場合に画像データが自然画で
ないと判定し、これにより輝度分布の拡大が行われなく
なる。
トマトリクス状の画像データにおける各画素単位の輝度
相当値について、同輝度相当値を入力して所定の変換処
理を施して出力することにより、入力と出力との関係で
コントラストを強調せしめる変換を行なうにあたり、上
記画像データにおける輝度分布を求めて同輝度分布の広
がり量を算出し、かかる広がり量に基づいて分布密度の
大きい範囲に多くの階調数を与えつつ分布密度の小さい
範囲に少ない階調数を割り当てる構成としてある。
ず、その方法としても有効であることに相違はない。
で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態
で利用されることもあるなど、発明の思想としては、各
種の態様を含むものである。また、ソフトウェアであっ
たりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能
である。
クス状の画像データに基づいて印刷インクに対応した画
像データに変換し、所定のカラープリンタに印刷せしめ
るプリンタドライバにおいても、画像データにおける各
画素単位の輝度相当値に基づいて輝度分布を求めつつ同
輝度分布の広がり量を算出し、かかる広がり量に基づい
て分布密度の大きい範囲に多くの階調数を与えつつ分布
密度の小さい範囲に少ない階調数を割り当てる対応関係
となるように、入力と出力と間で変換処理を施してコン
トラストを強調せしめる構成とすることができる。
画像データを印刷インクに対応して変換するが、このと
きに画像データにおける各画素単位の輝度相当値に基づ
いて輝度分布を求めつつ同輝度分布の広がり量を算出
し、かかる広がり量に基づいて分布密度の大きい範囲に
多くの階調数を与えつつ分布密度の小さい範囲に少ない
階調数を割り当てる対応関係となるように、入力と出力
と間で変換処理を施してコントラストを強調せしめるよ
うに入力画像を変換し、印刷させる。
のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを
記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用され
るといわざるをえない。むろん、その記録媒体は、磁気
記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよ
いし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く
同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複
製品などの複製段階については全く問う余地無く同等で
ある。その他、供給方法として通信回線を利用して行な
う場合でも本発明が利用されていることにはかわりな
い。
部がハードウェアで実現されている場合においても発明
の思想において全く異なるものはなく、一部を記録媒体
上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるよう
な形態のものとしてあってもよい。さらには、カラーフ
ァクシミリ機やカラーコピー機などの画像処理装置にお
いても適用可能であることはいうまでもない。
の広がり量から自動的にコントラストの強調程度を判断
するため、非熟練者でも容易にコントラストを適正量だ
け強調せしめることが可能な画像処理装置を提供するこ
とができる。
く知られている標準偏差に基づいて入出力比を定めるだ
けであり、構成が容易となる。
γ補正による変換であるので、構成が容易となる。
輝度分布の概略中心位置を基準とした概略S字カーブの
対応関係で輝度変換することによりコントラストを強調
したい場合に効率よく分散した変換が可能となる。
変換を容易にすることができる。
必要十分な程度の正確さで輝度を容易に求めることがで
きるようになる。
処理量を減らすことができる。
画像の抽出点の偏りを無くして輝度分布が正確になりや
すくなる。
コントラストを強調しすぎて画像の雰囲気を変えてしま
わないようにすることができる。
ば、コントラスト強調の不要な条件を容易に判定して強
調を行わないようにすることができるし、さらに、請求
項11にかかる発明によれば、頻度の多い白黒画像を効
率よく判定することができる。
ば、画像に表れがちな枠部の輝度によって処理が不正確
になるのを防止することができ、さらに、請求項13に
かかる発明によれば、頻度の多い白黒の枠部を容易に判
定することができる。
ば、コントラストの強調が必要な自然画の場合にだけ行
うようにすることができ、さらに、請求項15にかかる
発明によれば、自然画か否かを容易に判定することがで
きる。
ば、輝度分布の広がり量から自動的にコントラストの強
調程度を判断するため、非熟練者でも容易にコントラス
トを適正量だけ強調せしめることが可能な画像処理方法
を提供することができる。
実施形態を説明する。
処理システムをブロック図により示しており、図2は具
体的ハードウェア構成例をブロック図により示してい
る。
撮像するなどして画像データを画像処理装置20へ出力
し、同画像処理装置20は所定のコントラスト強調など
の画像処理を行なって画像出力装置30に出力し、同画
像出力装置30はコントラストを強調された画像を表示
する。
はスキャナ11やデジタルスチルカメラ12あるいはビ
デオカメラ14などが該当し、画像処理装置20の具体
例はコンピュータ21とハードディスク22などからな
るコンピュータシステムが該当し、画像出力装置30の
具体例はプリンタ31やディスプレイ32等が該当す
る。むろん、これら以外にもカラーコピー機やカラーフ
ァクシミリ機などにも適用可能である。
ストの弱い画像に対して最適なコントラストを与えよう
としているものであるから、画像入力装置10としての
スキャナ11で写真を撮像した画像データであるとか、
デジタルスチルカメラ12で撮影したコントラストの弱
い画像データであるとか、ビデオカメラ14で撮影した
動画画像などが処理の対象となり、画像処理装置20と
してのコンピュータシステムに入力される。なお、ビデ
オカメラ14の入力画像については、演算速度が間に合
わないこともあり得る。そのような場合には演算時間を
要する最初の条件設定を撮影のシーンごとに行ってお
き、撮影中は同じ条件設定のもとで各フレームの画像変
換だけを行なうということによって対処可能である。
の分布を抽出する輝度分布検出手段と、この検出された
輝度分布に基づいて先ず輝度分布の広がり量を検出する
輝度分布広がり量検出手段と、この広がり量に基づいて
分布密度の大きい範囲に多くの階調数を与えつつ分布密
度の小さい範囲に少ない階調数を割り当てる階調数割当
手段と、割り当てられた輝度の階調に基づいて画像デー
タを変換する画像データ変換手段とを構成する。むろ
ん、本画像処理装置20は、この他にも機種毎による色
の違いを補正する色変換手段であったり、機種毎に対応
した解像度を変換する解像度変換手段などを構成してい
ても構わない。この例では、コンピュータ21はRAM
などを使用しながら、内部のROMやハードディスク2
2に保存されている各画像処理のプログラムを実行して
いく。
述するようにコントラストを強調した画像データとして
得られ、得られた画像データに基づいて画像出力装置3
0であるプリンタ31で印刷したり、同じ画像出力装置
30であるディスプレイ32に表示する。なお、この画
像データは、より具体的にはRGB(緑、青、赤)の階
調データとなっており、また、画像は縦方向(heig
ht)と横方向(width)に格子状に並ぶドットマ
トリクスデータとして構成されている。
の間にコンピュータシステムを組み込んで画像処理を行
うようにしているが、必ずしもかかるコンピュータシス
テムを必要とする訳ではなく、図3に示すようにデジタ
ルスチルカメラ12a内にコントラストを強調する意味
での画像処理装置を組み込み、変換した画像データを用
いてディスプレイ32aに表示させたりプリンタ31a
に印字させるようなシステムであっても良い。また、図
4に示すように、コンピュータシステムを介することな
く画像データを入力して印刷するプリンタ31bにおい
ては、スキャナ11bやデジタルスチルカメラ12bあ
るいはモデム13b等を介して入力される画像データを
自動的にコントラスト強調するように構成することも可
能である。
内、輝度分布検出手段と輝度分布広がり量検出手段とに
相当する輝度の分布検出処理を図5に示しており、階調
数割当手段と画像データ変換手段とに相当する輝度変換
処理を図6に示している。
おり、まず、この輝度の分布検出処理について説明す
る。
前に、分布対象となる画素について説明する。図5のス
テップS102で示すように対象となる画素を間引く間
引き処理を実行する。図7に示すように、ビットマップ
の画像であれば、縦方向に所定ドットと横方向に所定ド
ットからなる二次元のドットマトリクスとして成り立っ
ており、正確な輝度の分布を求めるのであれば全画素に
ついて輝度を調べる必要がある。しかしながら、この分
布抽出処理は輝度分布の広がり量を求めることを目的と
しており、必ずしも正確である必要はない。従って、あ
る誤差の範囲内となる程度に間引きを行うことが可能で
ある。統計的誤差によれば、サンプル数Nに対する誤差
は概ね1/(N**(1/2))と表せる。ただし、**は
累乗を表している。従って、1%程度の誤差で処理を行
うためにはN=10000となる。
面は(width)×(height)の画素数とな
り、サンプリング周期ratioは、 ratio=min(width,height)/A+1 …(1) とする。このmin(width,height)はw
idthとheightのいずれか小さい方であり、A
は定数とする。また、ここでいうサンプリング周期ra
tioは何画素ごとにサンプリングするかを表してお
り、図8の○印の画素はサンプリング周期ratio=
2の場合を示している。すなわち、縦方向及び横方向に
二画素ごとに一画素のサンプリングであり、一画素おき
にサンプリングしている。A=200としたときの1ラ
イン中のサンプリング画素数は図9に示すようになる。
ないことになるサンプリング周期ratio=1の場合
を除いて、200画素以上の幅があるときには最低でも
サンプル数は100画素以上となることが分かる。従っ
て、縦方向と横方向について200画素以上の場合には
(100画素)×(100画素)=(10000画素)
が確保され、誤差を1%以下にできる。
ght)を基準としているのは次のような理由による。
例えば、図10(a)に示すビットマップ画像のよう
に、width>>heightであるとすると、長い
方のwidthでサンプリング周期ratioを決めて
しまった場合には、同図(b)に示すように、縦方向に
は上端と下端の2ラインしか画素を抽出されないといっ
たことが起こりかねない。しかしながら、min(wi
dth,height)として、小さい方に基づいてサ
ンプリング周期ratioを決めるようにすれば同図
(c)に示すように少ない方の縦方向においても中間部
を含むような間引きを行うことができるようになる。
について正確なサンプリング周期で間引きを行うように
している。これは、逐次入力される画素について間引き
しながら処理する場合に好適である。しかし、全画素が
入力されている場合には縦方向や横方向についてランダ
ムに座標を指定して画素を選択するようにしても良い。
このようにすれば、10000画素というような必要最
低限の画素数が決まっている場合に10000画素とな
るまでランダムに抽出する処理を繰り返し、10000
画素となった時点で抽出を止めればよくなる。
ータがその成分要素として輝度を持っていればその輝度
値を用いて分布を求めることが可能である。しかしなが
ら、輝度値が直接の成分値となっていない画像データの
場合でも、間接的には輝度を表す成分値を備えている。
従って、輝度値が直接の成分値となっていない表色空間
から輝度値が直接の成分値となっている表色空間への変
換を行えば輝度値を得ることができる。
は変換式によって一義的に定まるものではなく、それぞ
れの成分値を座標とする色空間について相互に対応関係
を求めておき、この対応関係を記憶した色変換テーブル
を参照して逐次変換する必要がある。テーブルとする関
係上、成分値は階調値として表され、三次元の座標軸を
備えている256階調の場合には、約1670万個(2
56×256×256)の要素の色変換テーブルを持た
なければならない。効率的な記憶資源の利用を考えた結
果、すべての座標値についての対応関係を用意しておく
のではなく、通常は適当なとびとびの格子点について対
応関係を用意しておき、補間演算を併用するようにして
いる。この補間演算はいくつかの乗算や加算を経て可能
となるものであるため、演算処理量は膨大となってく
る。
使用するのであれば処理量としては少なくなるもののテ
ーブルサイズが非現実的な問題となり、テーブルサイズ
を現実的なサイズにすれば演算処理量が非現実的となる
ことが多い。
ては、テレビジョンなどの場合に利用されているよう
に、RGBの三原色から輝度を求める次式の変換式を採
用している。すなわち、P点での輝度yp についてはR
GBの成分値(Rp,Gp,Bp )から、 yp=0.30Rp+0.59Gp+0.11Bp …(2) とする。このようにすれば、三回の乗算と二回の加算だ
けで輝度値を求めることができるようになる。そして、
全階調分に相当する配列の変数領域を利用して度数分布
を求める。
を対象としている結果、このような変換式を採用してい
るが、その背景には各成分値が色の明るさを示している
ので、それぞれの成分値を単独で見た場合に輝度に線形
に対応しているという性質がある。従って、よりおおざ
っぱに言えばそれぞれの加算割合を考慮することなく単
に yp=(Rp+Gp+Bp)/3 …(3) というように簡略化することも不可能ではないし、さら
には、 yp=Gp …(4) というように、(3)式においても最も割合の大きい緑
の成分値を輝度値としてしまうことも可能である。
GBの画像データから同時に輝度を求めて分布をとる。
最終的にはステップS114にてこの分布に基づいてそ
の広がり量に対応する標準偏差を求めることになるが、
その前に考慮しておく事項がある。
である場合である。白黒画像を含めて二値画像であれば
コントラストの強調という概念は不適切である。図11
に示すような白黒画像があったとすると、この画像に対
する輝度分布は図12に示すように階調数の割り当て範
囲内で両端に集中する。それも、基本的には階調「0」
と階調「255」に集中する。
を行う場合には、階調「0」と階調「255」の画素数
の和が、間引いて選択した画素数と一致するか否かで判
断できる。そして、白黒画像の場合であれば以下の処理
を実行することなく処理を中断するためにステップS1
06にて非拡大処理を実行する。本実施形態においては
分布抽出処理と輝度変換処理とを大きく分けているの
で、この非拡大処理では後段の輝度変換処理も実行しな
いようなフラグを立てて当該分布抽出処理を終了してい
る。
た二値データもあり得る。このような場合も同様にコン
トラストの強調を図る処理は不要であり、分布状態を調
べて二つの値(一方は概ね「0」)にしか分布が集中し
ていなければ二値データとして処理の中断を図ればよ
い。
のか写真のような自然画であるか否かを考慮する。自然
画においてはコントラストの強調という処理が要求され
る場合があるものの、ビジネスグラフであるとか絵画の
ようなものではコントラストの強調を図らない方が好ま
れる場合が多い。従って、ステップS108では自然画
か否かのチェックを行う。
がビジネスグラフやドロー系などのある種の絵画では色
数が限られていることが多い。従って、色数が少なけれ
ば自然画ではないと判断することが可能である。色数を
正確に判断しようとすれば上述したように1670万色
のうちの何色を使用しているかを判別する必要がある
が、現実的ではない。一方、ビジネスグラフのような極
めて色数が少ない場合には異なる色であって同じ輝度に
なる確率は低い。すなわち、輝度によって概ねの色数を
判断できる。色数が少なければ輝度の分布もまばらであ
り、ビジネスグラフのようなものでは線スペクトル状に
表れる。このようなことから、ステップS108では2
56階調の輝度のうち分布数が「0」でない輝度値がい
くつ表れているかカウントする。そして、概ね1/4と
なる「64」色(階調)以下であれば自然画でないと判
断し、二値データの場合と同様、ステップS106にて
非拡大処理を実行する。むろん、しきい値となる「6
4」色(階調)以下か否かについては適宜変更可能であ
る。
数が「0」でない輝度値の隣接割合で判断することも可
能である。すなわち、分布数が「0」でない輝度値であ
って隣接する輝度値に分布数があるか否かを判断する。
隣接する二つの輝度値のうち少なくとも一方で隣接して
いれば何もせず、両方で隣接していない場合にカウント
を行い、その結果、「0」でない輝度値の数とカウント
値との割合で判断すればよい。例えば、「0」でない輝
度値の数が「64」であって、隣接しないものの数が
「64」であれば線スペクトル状に分布していることが
分かる。
て画像処理プログラムが実行されているような場合に
は、画像ファイルの拡張子で判断することも可能であ
る。ビットマップファイルのうち、特に写真画像などで
はファイル圧縮がなされ、その圧縮方法を表すために暗
示の拡張子が利用されることが多い。例えば、「JP
G」という拡張子であれば、JPEGフォーマットで圧
縮されていることが分かる。オペレーティングシステム
がファイル名を管理していることから、プリンタドライ
バなどの側からオペレーティングシステムに問い合わせ
を出せば、同ファイルの拡張子が回答されることになる
ため、その拡張子に基づいて自然画であると判断してコ
ントラストの強調を行うようにすればよい。また、「X
LS」というようなビジネスグラフに特有の拡張子であ
ればコントラストの強調を行わないと判断することもで
きる。
うに画像の周りに枠部があるか否かである。このような
枠部が白色または黒色であれば、その輝度分布は図14
に示すように、階調数の割り当て範囲内における両端に
線スペクトル状に表れるとともに、内部の自然画に対応
して両端以外の内側に滑らかな輝度分布としても表れ
る。
方が適切であるため、ステップS108の枠部のチェッ
クでは階調「0」と階調「255」の画素数の和が十分
に大きく、かつ、間引いて選択した画素数とは一致しな
いかを判断し、肯定的ならば枠部があると判定してステ
ップS112にて枠部処理を実施する。この枠部処理で
は、枠部を無視するために輝度分布のうち階調「0」と
階調「255」の画素数を「0」にセットする。これに
より、以下の処理では枠部がないものと同様に扱うこと
ができる。
しているが、特定の色の枠がある場合も考えられる。こ
のような場合、輝度分布が描く本来の滑らかなカーブの
中で突出する線スペクトル状のものが表れる。従って、
隣接する輝度値の間で大きく差が生じている線スペクト
ル状のものについては枠部として考えて輝度分布の対象
としないようにすればよい。この場合、枠部以外でその
色を使用していることがあり得るので、両隣の輝度値の
平均を割り当てるようにしても良い。
トの強調を行う場合にはステップS114で輝度分布の
標準偏差を求めるとともに、後段の輝度変換処理のため
にメジアンyMeを求めておく。標準偏差については二つ
の考え方があるが本実施形態においては、次式に基づい
て演算する。
ものであるが、広がり量を表す意味では分散を利用して
もよい。
に、このようにして求めた輝度分布の広がり量である標
準偏差σに基づいて画像データの変換を行なう輝度変換
処理について説明する。なお、上述したようにステップ
S106にて非拡大処理を実行した場合には、ステップ
S202にて所定のフラグを参照してそれを検知し、以
下の処理を行うことなく当該画像処理を終了する。
基づいて分布密度の大きい範囲に多くの階調数を与えつ
つ分布密度の小さい範囲に少ない階調数を割り当てる。
ここで、分布密度の大きい範囲に多くの階調数を与えつ
つ分布密度の小さい範囲に少ない階調数を割り当てるパ
ターンについて説明する。変換前の輝度y(入力)と変
換先の輝度Y(出力)が、 Y=y …(6) というように正比例の関係にある場合、図15に示すよ
うに、再現可能範囲内の中央部分を基準として、変換前
に割り当てられている階調範囲r0と変換後に割り当て
られる階調範囲R0 は一致している。しかしながら、図
16に示すように入出力の対応関係がいわゆるS字カー
ブとなると変換前に割り当てられている階調範囲r0 に
対して変換後に割り当てられる階調範囲R1 ,R2 は大
きくなり、割り当てられた階調数が多くなったことにな
る。一方、入力における低輝度側と高輝度側における階
調範囲r0を外れた範囲についていえば、変換後に割り
当てられる階調範囲は少なくなったことになる。
密度の大きい範囲に多くの階調数を与えつつ分布密度の
小さい範囲に少ない階調数を割り当てることを意味す
る。ここにおいて、この対応関係を実現する具体的な割
り当て手法は各種のものが可能である。図17は階調範
囲の中心位置ymid から高輝度側の階調範囲上端までの
領域に対してγ<1のγ補正を施したものであり、変換
前の中心位置ymid から上方側四分点yq3までの階調範
囲rに対する変換後の階調範囲Rは拡大している。同様
に図18は階調範囲の中心位置ymid から低輝度側の階
調範囲下端までの領域に対してγ>1のγ補正を施した
ものであり、変換前の中心位置ymid から下方側四分点
yq1までの階調範囲rに対する変換後の階調範囲Rは拡
大している。
調範囲rに対する変換後の階調範囲Rの比はγの与え方
によって変化してくる。本実施形態においては、かかる
比を輝度分布の広がり量である標準偏差σに基づいて制
御している。すなわち、階調範囲の中心位置ymid を
「128」として、この中心位置ymid 以下ではγ1を
与えるとともに、中心位置ymid より大きい範囲ではγ
2を与えるものとすると、y≦128では、 γ1=(σstd_limit/σ)**a …(7) y>128では、 γ2=(σ/σstd_limit)**a …(8) とし、ステップS204にてこれらのパラメータ演算を
実行する。なお、上述したようにこのパラメータ演算こ
そ階調数割当手段を構成する。ここにおいて、σstd_li
mitとaは変換結果を考慮して実験的に求めて与えたパ
ラメータであり、本実施形態においてはσstd_limitを
「128」とするとともにaを「0.1」としている。
標準偏差σは概して「128」よりも小さな値となるか
らこれらの関係式では標準偏差σが大きいと、γ2とγ
1はそれぞれ「1」に近づくことになり、S字カーブの
傾斜は緩やかになる。これは、広がり量が大きいときに
中心位置ymid を中心とする階調範囲rに対して変換先
の階調範囲Rはさほど広くならないことを意味してお
り、より具体的には画像データの輝度が広く分布してい
るときには輝度範囲を拡大するような変換を行わないこ
とを意味する。これに対して、標準偏差σが小さいと、
γ2とγ1はそれぞれ「1」から離れることになり、S
字カーブの傾斜は急になる。これは、広がり量が小さい
ときに中心位置ymid を中心とする階調範囲rに対して
変換先の階調範囲Rが広く拡大されることを意味してお
り、より具体的には画像データの輝度が狭い範囲にしか
分布していないときには輝度範囲を拡大させる変換を行
なうことを意味する。
輝度側との二つに分けるとともにそれぞれにγ補正を掛
けるにあたり、γが互いに逆数となる関係を与えるよう
にすると、低輝度側と高輝度側との接続点で滑らかに接
続することになり、良好なS字カーブを与えることがで
きる。むろん、低輝度側と高輝度側とによってγ補正の
極性を変えること自体がS字カーブの対応関係を形成
し、変換前の輝度yに対して変換後の輝度Yを大きく変
化させることができるようになる。
関係をγ補正によって成立させているが、図19には階
調範囲の中心位置ymid の前後においてY=f・y+g
なる線形の対応関係で実現する例を示している。この例
では下方側四分点yq1以下と上方側四分点yq3以上の領
域で再び線形の対応関係を形成している。この例におい
ても標準偏差σが大きいときに傾斜fを「1」に近づ
け、標準偏差σが小さいときに傾斜fを「1」よりも大
きくなるように対応づければよい。むろん、この場合に
おいては対応関係の急激な変化を防止するため、図20
に示すように二つの対応直線を滑らかに接続するように
しても良い。
ている場合は上述したようなγ1,γ2の設定だけで良
好な輝度変換が可能となるが、図21に示すように、輝
度分布のメジアンyMeがやや低輝度側に寄っていたり、
図22に示すように、輝度分布のメジアンyMeがやや高
輝度側に寄っていたりする場合もある。
対してγ<1のγ補正を施しており、この場合は変換前
の低輝度側の階調範囲rに対する変換後の階調範囲Rは
拡大しているし、図24に示す例では全範囲に対してγ
>1のγ補正を施しており、この場合は変換前の高輝度
側の階調範囲rに対する変換後の階調範囲Rは拡大して
いる。
アンyMeと階調範囲の中央位置である「128」との大
小関係を比較し、図21に示すようにメジアンyMeが低
輝度側の領域に偏っているようであれば、図23に示す
ような全範囲に対してγ<1のγ補正を施すことによ
り、変換前に分布密度の高かった低輝度側の階調範囲r
が拡大することになる。また、図22に示すようにメジ
アンyMeが高輝度側の領域に偏っているようであれば、
図24に示すような全範囲に対してγ>1のγ補正を施
すことにより、変換前に分布密度の高かった高輝度側の
階調範囲rが拡大することになる。このようにして必ず
しもS字カーブの対応関係とすることなく階調数の割り
当ての拡大や縮小は可能である。むろん、これらの場合
においても、γはγ<1とするかγ>1とするかに応じ
て(7)式や(8)式に基づいて決定すればよい。
「0」、下方側四分点yq1、中心位置ymid 、上方側四
分点yq3、階調「255」という五点を基準点としつ
つ、階調「0」と中心位置ymid と階調「255」に対
してはY=yとしつつ、下方側四分点yq1と上方側四分
点yq3における変換点を標準偏差に基づいて決定する。
そして、これらの五点を結ぶ対応関係をスプライン補間
演算やニュートン補間で求めるようにしてもよい。むろ
ん、中心位置ymid から下方側の三点や上方側の三点を
それぞれスプライン補間演算やニュートン補間で求める
ようにしてもよい。
にも大きな階調範囲を割り当てるとすると、却って好ま
しくないことになる場合もある。夕方のような薄暮の状
態では最も明るい部分から暗い部分までのコントラスト
の幅が狭くて当然であるのに、この画像についてコント
ラストを大きく拡大しようとする結果、昼間の画像のよ
うに変換されてしまいかねない。このような変換は希望
されないので、拡大率には制限を設けていおき、γ1,
γ2ともに制限する。例えば、γ2<0.7となって
も、γ2=0.7とし、γ1>1.3となっても、γ1
=1.3とする。
ータγ1,γ2を得ることができ、ステップS204を
終了する。なお、このような階調数の割り当ての変更
は、言葉を換えると量子化ビット数の割り当てを変更す
るともいえる。
による演算を実行するのは非合理的である。というの
は、輝度yの取りうる範囲が「0」〜「255」でしか
あり得ないため、予め輝度yが取りうる全ての値に対応
して変換後の輝度Yを求めておくことも可能だからであ
る。従って、ステップS206にてこの対応関係を求
め、図26に示すようなテーブルとして記憶しておく。
次のようにする。
を変えることも可能である。すなわち、y≦yMeでは、 Y=yMe*(y/yMe)**γ1 …(11) y>yMeでは、 Y=yMe*{(y−yMe)/yMe}**γ2+yMe …(12) とすれば、メジアンyMeを中心として高輝度側と低輝度
側とで輝度変換の極性を反転させたS字カーブとなり分
布密度の高い辺りを中心に両側に階調数を多く割り当て
ることができ、全体の明るさにさほど影響を与えること
なく変換することができるようになるなどの効果があ
る。
成されたところで画像データを変更することが可能にな
る。
の変換を行う。ここまでは輝度を変換するための対応関
係を求めてきており、例えば、RGB座標軸における成
分値(Rp,Gp,Bp )についての変換関係ではなかっ
た。しかしながら、(2)式の変換式は、このRGBの
成分値(Rp,Gp,Bp )との対応関係においても当ては
めることができる。また、輝度y,Yが階調「0」〜階
調「255」であるのに対応してRGBの各成分値
(r,g,b),(R,G,B )も同じ範囲となってお
り、上述した輝度y,Yの変換テーブルをそのまま利用
すればよいといえる。
像データ(r,g,b)について図26に示す変換テー
ブルを参照し、変換後の画像データ(R,G,B )を得
るという処理を繰り返すことになる。
を順を追って説明する。
と、同写真をRGBの階調データで表した画像データが
コンピュータ21に取り込まれ、CPUは図5及び図6
に示す画像処理のプログラムを実行して画像データのコ
ントラストを強調する処理を実行する。
所定の誤差内となる範囲で間引き、選択した画素につい
ての輝度yを求めて分布を取る。このままの分布を使用
することはできず、まず、画像が白黒のような二値画像
でないかステップS104にて判断するとともに、ステ
ップS108では自然画か否かを判断する。二値画像で
ある場合や自然画でない場合などを除き、ステップS1
10では画像データに枠部がないか判断し、枠部があれ
ば除いて得られた輝度分布についてステップS114に
て標準偏差σを求める。本実施形態においては、標準偏
差σを求めるだけでもよいが、γ補正の極性変換点を輝
度分布に合わせて変更する場合にはメジアンyMeを求め
ておく。
128では、 γ1=(σstd_limit/σ)**a …(7) Y=128*(y/128)**γ1 …(9) y>128では、 γ2(σ/σstd_limit)**a …(8) Y=128*{(y−128)/128}**γ2+128 …(10) なる関係式より、ステップS204にてパラメータγ
1,γ2を求めるとともに、ステップS206では輝度
yから輝度Yへの変換関係をテーブルに記憶する。そし
て、ステップS208にて完成した変換テーブルを参照
して全画素についての画像データを変換する。
でない場合においてはかかる画像処理は行われないが、
本発明の画像処理が行われた場合には、写真の状態では
非常にコントラストが弱かったにもかかわらず、輝度の
範囲を広げるように補正することにより、明暗がはっき
りして鮮明な画像を得られるようになる。
やγ2を求める際のパラメータσstd_limit,aを一定
としているが、コンピュータ21上では所定のGUIを
介してユーザーが選択できるようにしても良い。また、
ユーザーが画像データの一部を指定して当該範囲内での
みかかるコントラストの強調処理を実行するようにする
ことも可能である。
るなどしながら画像データの画素について輝度yの分布
を求めた後、ステップS114にてその輝度分布の広が
り量に対応する標準偏差σを求め、同標準偏差σに基づ
いてステップS204にてS字カーブの対応関係を形成
するためのγ補正のパラメータ(γ1,γ2)を演算す
るようにしているため、ステップS208にて画像デー
タ変換して変換元の輝度yにおける分布密度の高い領域
には多くの階調数を割り当てるとともに分布密度の少な
い領域には少ない階調数を割り当てるといった作業を自
動化し、非熟練者でも容易にコントラストの強調を行う
ことができるようになる。
用される画像処理システムのブロック図である。
示すブロック図である。
ブロック図である。
ブロック図である。
処理部分を示すフローチャートである。
分を示すフローチャートである。
係を示す図である。
の輝度と変換後の輝度との関係を示すグラフである。
ってS字カーブの対応関係となるグラフである。
合のグラフである。
合のグラフである。
でS字カーブの対応関係となるグラフである。
換されるようにする場合の変形例である。
分布を示す図である。
分布を示す図である。
フである。
フである。
ラフである。
図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 ドットマトリクス状の画像データにおけ
る各画素単位の所定階調の輝度相当値について、同輝度
相当値を入力して所定の変換処理を施して出力すること
により、入力と出力との関係でコントラストを強調せし
める変換が行われるようにした画像処理装置であって、 上記画像データにおける輝度分布を求めて同輝度分布の
広がり量を算出し、かかる広がり量に基づいて分布密度
の大きい範囲に多くの階調数を与えつつ分布密度の小さ
い範囲に少ない階調数を割り当てることを特徴とする画
像処理装置。 - 【請求項2】 上記請求項1に記載の画像処理装置にお
いて、上記輝度分布の広がり量は標準偏差に対応する値
を利用し、輝度分布の標準偏差が大きいときに入出力比
を小さくして階調数の割り当てを均一化するとともに、
標準偏差が小さいときに入出力比を大きくして階調数の
割り当て変化を拡大化することを特徴とする画像処理装
置。 - 【請求項3】 上記請求項2に記載の画像処理装置にお
いて、輝度分布にγ補正を行うとともに標準偏差が大き
いときにγ補正による変化量が小さくなるようにγの値
を設定し、標準偏差が小さいときにγ補正の変化量が大
きくなるようにγの値を設定することを特徴とする画像
処理装置。 - 【請求項4】 上記請求項3に記載の画像処理装置にお
いて、輝度分布の概略中心位置を求めるとともに、この
概略中心位置を基準として高輝度側と低輝度側とで輝度
変換の極性を反転させることにより入力と出力との関係
で概略S字カーブの輝度変換を行うことを特徴とする画
像処理装置。 - 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4に記載の画像処
理装置において、変換元の輝度の取りうる範囲内で変換
先の輝度を演算して記憶しておき、変換時にはこの対応
関係を呼び起こして変換することを特徴とする画像処理
装置。 - 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5に記載の画像処
理装置において、画像データが輝度に対応した複数の成
分値で表される場合において、輝度の演算を同成分値の
線形加算で求めることを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項7】 上記請求項1〜請求項6に記載の画像処
理装置において、画像データについて所定の抽出率に対
応した間引きを行って輝度分布を求めることを特徴とす
る画像処理装置。 - 【請求項8】 上記請求項7に記載の画像処理装置にお
いて、縦方向と横方向の範囲での短い側において所定の
抽出数が確保されるようにすることを特徴とする画像処
理装置。 - 【請求項9】 上記請求項1〜請求項8に記載の画像処
理装置において、コントラストの強調程度に制限を設定
することを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項10】 上記請求項1〜請求項9に記載の画像
処理装置において、輝度分布に基づいて二値画像データ
を判定するとともに、二値画像データであればコントラ
ストの強調を行わないことを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項11】 上記請求項10に記載の画像処理装置
において、再現可能な範囲内の両端に輝度分布が集中し
ているときに白黒の二値画像データであると判断するこ
とを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項12】 上記請求項1〜請求項11に記載の画
像処理装置において、突出する輝度分布に基づいて画像
データの枠部を判定するとともに、枠部があれば枠部の
データをコントラストの強調に利用しないことを特徴と
する画像処理装置。 - 【請求項13】 上記請求項12に記載の画像処理装置
において、再現可能な範囲内での端部に集中している輝
度分布が枠部であると判定することを特徴とする画像処
理装置。 - 【請求項14】 上記請求項1〜請求項13に記載の画
像処理装置において、画像データが自然画でない場合に
コントラストの強調を行わないことを特徴とする画像処
理装置。 - 【請求項15】 上記請求項14に記載の画像処理装置
において、輝度分布がスペクトル状に存在する場合に上
記画像データが自然画でないと判定する自然画判定手段
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項16】 ドットマトリクス状の画像データにお
ける各画素単位の輝度相当値について、同輝度相当値を
入力して所定の変換処理を施して出力することにより、
入力と出力との関係で概略S字カーブ状の変換を行なう
にあたり、上記画像データにおける輝度分布を求めて同
輝度分布の広がり量を算出し、かかる広がり量に基づい
て分布密度の大きい範囲に多くの階調数を与えつつ分布
密度の小さい範囲に少ない階調数を割り当てることを特
徴とする画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9006898A JPH10208034A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 画像処理装置および画像処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9006898A JPH10208034A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 画像処理装置および画像処理方法 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10208034A true JPH10208034A (ja) | 1998-08-07 |
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ID=11651053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9006898A Pending JPH10208034A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 画像処理装置および画像処理方法 |
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