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JPH10144747A - ウエハのマクロ検査方法および自動ウエハマクロ検査装置 - Google Patents

ウエハのマクロ検査方法および自動ウエハマクロ検査装置

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Publication number
JPH10144747A
JPH10144747A JP30023196A JP30023196A JPH10144747A JP H10144747 A JPH10144747 A JP H10144747A JP 30023196 A JP30023196 A JP 30023196A JP 30023196 A JP30023196 A JP 30023196A JP H10144747 A JPH10144747 A JP H10144747A
Authority
JP
Japan
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wafer
image
template
macro inspection
light
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Application number
JP30023196A
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English (en)
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JP3565672B2 (ja
Inventor
Naoto Yoshitaka
直人 吉高
Masami Kodama
正美 小玉
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Oki Electric Industry Co Ltd
Miyazaki Oki Electric Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Miyazaki Oki Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd, Miyazaki Oki Electric Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP30023196A priority Critical patent/JP3565672B2/ja
Publication of JPH10144747A publication Critical patent/JPH10144747A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハのマクロ検査を自動的に行う装置。 【解決手段】 画像検出部10および画像処理部12を
具えている。画像検出部10は、拡散照明系14と、こ
の拡散照明系14を用いてウエハ22の表面像(色ムラ
像)の検出を行う第1カメラ16と、スポット照明系2
6と、このスポット照明系26を用いてウエハ22の表
面像(キズ像)の検出を行う第2カメラ28とを具えて
いる。画像処理部12は、テンプレートマッチングに基
づいて検出した表面像の良否の判定を行う画像処理装置
32と、検出した表面像や判定結果の表示を行うディス
プレイ装置34とを具えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体製造工程
におけるホトリソグラフィ工程やエッチング工程の終了
後に、ウエハに形成されたパターンの検査をするための
ウエハ検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程のホトリソグラフィ工程
やエッチング工程を行った後には、ウエハに形成したパ
ターンの状態を検査する必要がある。例えば、レジスト
パターンに関しては、レジストコーティング状態(均一
にコーティングされているかどうか。)、現像状態(パ
ターン露光後に均一に現像されているかどうか。)、解
像不良の有無(パターン露光が正常になされているかど
うか。デフォーカスしている部分が無いかどうか。)お
よびキズの有無等の検査を行う。また、エッチングパタ
ーンに関しては、エッチング状態(エッチングが均一に
なされているかどうか。)やキズの有無等の検査を行
う。従来、これらの検査を行う方法として、主に下記の
2通りの方法がある。
【0003】第1の方法として、主に金属顕微鏡を用い
てパターンの一部分を拡大し、実際にパターンの形成状
態を目視にて判断する、ミクロ検査法と呼ぶ方法があ
る。この検査方法によれば、ウエハ上の一部分を観察し
て細部まで検査することができるが、最近では、パター
ンの微細化に伴い、金属顕微鏡で拡大してもパターンの
状態が判別しづらくなってきている。また、拡大して見
る場所が限られてしまうから(通常、5〜10か所程
度)、不良品検出率が低く、作業時間もかかってしま
う。
【0004】一方、第2の方法として、ウエハ表面全体
を何らかの光(主に蛍光灯等の拡散光)で様々な角度か
ら照らして、ウエハ上に色ムラが有るかどうかを作業者
が外観目視にて判断する、マクロ検査法と呼ぶ方法があ
る。色ムラは、ウエハ上のパターンの1μm〜数μm程
度の段差に起因して生じる乱反射により、発生する。均
一なパターンの中の或る部分に不均一部分があると、均
一なパターンを反映した色ムラにその不均一部分に応じ
た色の変化が現れるので、パターンの良・不良を判断す
ることができる。このマクロ検査法によればウエハ上全
体を観察する方法であるので、レジストムラや現像ムラ
等のウエハ上の一部分のみに発生する不良状態を検出す
るのに有効である。
【0005】従って、ポイント毎の細部観察によるミク
ロ検査法よりも、比較的大きな領域全体を観察するマク
ロ検査法の方が、不良品検出率を高くすることができ、
また、作業時間を短縮することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マクロ検査法においては、すべての観察過程を目視にて
行っているため、照明に対するウエハの傾き角や作業者
の見る角度の変動によって、ウエハ上に現れる色ムラま
たはキズの状態が変化してしまい、パターンの良・不良
の判断基準があいまいであった。また、この検査工程と
いうものはパターン形成毎に行う必要があり、1つの製
品(ウエハプロセスにより作成された物)が完成するま
でに多いものなら数十回も検査を行わなければならな
い。従って、目視による検査では、著しく能率が低下し
てしまっていた。
【0007】従って、従来より、目視による検査を改
め、パターンの良・不良の判断基準が一定であり、能率
的に検査を遂行することができるウエハのマクロ検査装
置の出現が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】この出願に係る第1発明
のウエハのマクロ検査方法によれば、ウエハの表面に形
成されるパターンの外観検査を行うに当たり、基準ウエ
ハの表面像を検出して、この表面像を基準画像として画
像メモリ部に格納するステップと、検査対象であるウエ
ハの表面像を被検査画像として検出するステップと、前
記画像メモリ部から前記基準画像を読み出して、この基
準画像と前記被検査画像とを比較するステップと、この
比較結果に応じて前記ウエハの良否判定を行うステップ
とを含むことを特徴とする。
【0009】このように、ウエハの表面像を検出して、
その表面像のパターンを基準画像のパターンと比較し、
その比較結果に応じてパターン状態を判定することによ
り、ウエハ(ウエハの表面に形成したパターン)の検査
を行うことが可能である。
【0010】また、この発明のウエハのマクロ検査方法
の好適な実施例によれば、前記比較を、テンプレートマ
ッチングによって行うことを特徴とする。
【0011】ここで、テンプレートとは、比較基準画像
および比較対象画像の部分領域のことをいう。このよう
に、基準画像と被検査画像とをそれぞれテンプレートに
分割して、各テンプレートごとに比較を行うのが好適で
ある。
【0012】また、この発明のウエハのマクロ検査方法
において、好ましくは、前記テンプレートマッチング
は、前記格納した基準画像に基準テンプレートを設定す
るステップと、この設定した基準テンプレートを構成す
る各画素の明度の合計値を基準値として計数し、この基
準値を第1メモリ手段に記憶するステップと、前記基準
テンプレートに対応する前記検査対象のウエハの検出し
た表面像の領域に、被検査テンプレートを設定するステ
ップと、この被検査テンプレートを構成する各画素の明
度の合計値を被検査値として計数し、この被検査値を第
2メモリ手段に記憶するステップと、前記第1および第
2メモリ手段から前記基準値および前記被検査値をそれ
ぞれ読み出し、これら被検査値および基準値を比較する
ステップとをもって行うのが良い。
【0013】さらに、この発明のウエハのマクロ検査方
法において、好ましくは、前記テンプレートマッチング
は、前記格納した基準画像に基準テンプレートを設定す
るステップと、この設定した基準テンプレートにエッジ
処理を施すステップと、このエッジ処理済の基準テンプ
レートを構成する各画素の、第1明度差以下の画素数と
第2明度差以上の画素数とを基準値として計数し、この
基準値を第1メモリ手段に記憶するステップと、前記基
準テンプレートに対応する前記検査対象のウエハの検出
した表面像の領域に、被検査テンプレートを設定するス
テップと、この設定した被検査テンプレートにエッジ処
理を施すステップと、このエッジ処理済の被検査テンプ
レートを構成する各画素の、前記第1明度差以下の画素
数と前記第2明度差以上の画素数とを被検査値として計
数し、この被検査値を第2メモリ手段に記憶するステッ
プと、前記第1および第2メモリ手段から前記基準値お
よび前記被検査値をそれぞれ読み出し、これら基準値お
よび被検査値を比較するステップとをもって行うのが良
い。
【0014】次に、この出願に係る第2発明の自動ウエ
ハマクロ検査装置によれば、ウエハの表面に形成される
パターンの外観検査に用いるウエハ検査装置であって、
検査対象であるウエハの表面像と基準ウエハの表面像と
を、それぞれ被検査画像および基準画像として検出する
画像検出部と、前記検出された基準画像および被検査画
像を格納しておくための画像メモリ部と、前記基準画像
および前記被検査画像をそれぞれ前記画像メモリ部から
読み出して、これら画像同士の比較を行う比較部と、前
記比較部の出力に応じて前記ウエハの良否判定を行う判
定部とを具えることを特徴とする。
【0015】このように、予め画像検出部が基準画像を
検出して、この基準画像を画像メモリ部に格納してお
き、次に、画像検出部は被検査画像を検出して、この被
検査画像を画像メモリ部に格納し、画像メモリ部に格納
された各画像を比較部に読み出して、これら基準画像お
よび被検査画像の比較を行い、この比較結果に基づいて
判定部はウエハ(ウエハの表面に形成されたパターン)
の良否判定結果を出力する。従って、この装置構成によ
り、ウエハのマクロ検査を自動的に行うことが可能であ
る。
【0016】また、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、前記画像検出部は、前記ウ
エハの表面に拡散光を照射する拡散照明系と、前記ウエ
ハの全領域に亘る前記表面像を検出する第1検出手段と
を具えることを特徴とする。
【0017】このように、ウエハの表面に拡散光を照射
して、第1検出手段で表面像を検出することにより、ウ
エハの表面に形成されたパターンの不均一性を検査する
ことができる。パターンの不均一性は、ウエハ表面の色
ムラを見ることにより調べることができる。色ムラは、
ウエハ上に対して、なるべく均一に光が当たっていた方
が見えやすい。均一に光が当たらない照明例えばスポッ
ト光を用いた場合、ウエハ表面が鏡面なので照明ムラが
発生してしまい、色ムラと照明ムラとの区別が付かなく
なり、従って、色ムラが見えにくい。よって、均一に光
を照射する照明である拡散光を用いると、表面の色ムラ
が見えやすくなる。また、第1検出手段としては、例え
ば、光電変換を利用した撮像手段を用いることができ
る。
【0018】また、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置において、好ましくは、前記拡散照明系は、拡散光を
発生する第1光源と、前記拡散光を、前記ウエハの表面
の全領域に向けて照射するための拡散反射板とを具える
のが良い。
【0019】また、前記拡散照明系は、拡散光を発生し
て、前記ウエハの表面の全領域に該拡散光を照射する第
2光源としても良い。
【0020】次に、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、前記画像検出部は、前記ウ
エハの表面にスポット光を照射するスポット照明系と、
前記ウエハの表面の全領域に亘る前記表面像を検出する
第2検出手段とを具えることを特徴とする。
【0021】このように、ウエハの表面にスポット光を
照射して、第2検出手段で表面像を検出することによ
り、ウエハの表面に形成されたパターンのキズの有無を
検査することができる。パターンのキズは、ごく細い溝
状の異物と考えられるため、ぼんやりとした拡散光より
も指向性のあるスポット光の方が、溝部分で強く乱反射
が生じるため、見えやすい。この場合、キズは白く光っ
て観測されるから、背景色が暗い方が良い。第2検出手
段としては、例えば、光電変換を利用した撮像手段を用
いることができる。
【0022】また、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置において、好ましくは、前記スポット照明系は、スポ
ット光を発生して、前記ウエハの表面の全領域に向けて
斜め上方から該スポット光を照射するための第3光源と
するのが良い。
【0023】次に、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、前記画像検出部は、拡散光
を発生する第1光源と、この拡散光を前記ウエハの表面
の全領域に向けて照射するための拡散反射板と、前記ウ
エハの表面の全領域に亘る前記表面像を検出する第1検
出手段と、スポット光を発生して、前記ウエハの表面の
全領域に向けて斜め上方から該スポット光を照射するた
めの第3光源と、前記ウエハの表面の全領域に亘る前記
表面像を検出する第2検出手段とを具えることを特徴と
する。
【0024】このように、ウエハの表面に拡散光を照射
して、ウエハの表面像を検出することにより、パターン
の不均一性を検査することができる。また、照明を切り
替えて、ウエハの表面にスポット光を照射して、ウエハ
の表面像を検出することにより、パターンのキズの有無
を検査することができる。
【0025】次に、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、前記画像検出部は、拡散光
を発生して、前記ウエハの表面の部分領域にこの拡散光
を照射するための第4光源と、前記部分領域の前記表面
像を検出する第3検出手段と、前記ウエハの表面の全領
域に亘る前記表面像が走査されるように前記ウエハを移
動させるXYステージとを具えることを特徴とする。
【0026】このように、ウエハの表面に拡散光を照射
して、ウエハの表面像を検出することにより、ウエハ表
面の部分領域に形成されたパターンの不均一性を検査す
ることができる。そして、XYステージでウエハを移動
させることにより、第3検出手段で捉えるウエハの部分
領域を移動させることができる。よって、部分領域ごと
にウエハの表面のパターンの不均一性を検査することが
できる。また、第3検出手段としては、例えば、光電変
換を利用した撮像手段を用いることができる。
【0027】また、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、前記画像検出部は、スポッ
ト光を発生して、前記ウエハの表面の部分領域に向けて
斜め上方から該スポット光を照射するための第5光源
と、前記部分領域の前記表面像を検出する第3検出手段
と、前記ウエハの表面の全領域に亘る前記表面像が走査
されるように前記ウエハを移動させるXYステージとを
具えることを特徴とする。
【0028】このように、ウエハの表面にスポット光を
照射して、ウエハの表面像を検出することにより、ウエ
ハ表面の部分領域に形成されたパターンのキズの有無を
検査することができる。そして、XYステージでウエハ
を移動させることにより、第3検出手段で捉えるウエハ
の部分領域を移動させることができる。よって、部分領
域ごとにウエハの表面のパターンのキズの有無を検査す
ることができる。
【0029】また、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、前記画像検出部は、拡散光
を発生して、前記ウエハの表面の部分領域にこの拡散光
を照射するための第4光源と、スポット光を発生して、
前記ウエハの表面の部分領域に向けて斜め上方からこの
スポット光を照射するための第5光源と、前記部分領域
の前記表面像を検出する第3検出手段と、前記ウエハの
表面の全領域に亘る前記表面像が走査されるように前記
ウエハを移動させるXYステージとを具えることを特徴
とする。
【0030】このように、ウエハの表面に拡散光を照射
して、ウエハの表面像を検出することにより、ウエハ表
面の部分領域に形成されたパターンの不均一性を検査す
ることができる。そして、XYステージでウエハを移動
させることにより、第3検出手段で捉えるウエハの部分
領域を移動させることができる。よって、部分領域ごと
にウエハの表面のパターンの不均一性を検査することが
できる。また、ウエハの表面にスポット光を照射して、
ウエハの表面像を検出することにより、ウエハ表面の部
分領域に形成されたパターンのキズの有無を検査するこ
とができる。そして、上述したように、XYステージで
ウエハを移動させることにより、第3検出手段で捉える
ウエハの部分領域を移動させることができる。よって、
部分領域ごとにウエハの表面のパターンのキズの有無を
検査することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
実施の形態につき説明する。尚、図は、この発明の構
成、大きさ及び配置関係が理解出来る程度に概略的に示
す図であり、また、以下に記載する数値条件等は単なる
一例に過ぎず、従って、この発明は、この実施の形態に
何ら限定されることがない。
【0032】[第1の実施の形態]図1は、第1の実施
の形態の自動ウエハマクロ検査装置の構成を示す図であ
る。この実施の形態の自動ウエハマクロ検査装置は、所
定の照明を行いウエハの表面に形成されるパターンの像
を表面像として検出する画像検出部10と、この画像検
出部10によって検出された表面像から上述したパター
ンの良否を判定する画像処理部12とを具えている。図
1には、画像検出部10の側面図と、画像処理部12の
ブロック図とを示してある。また、図2は、第1の実施
の形態における画像検出部10の構成を示す平面図であ
る。図1に示す画像検出部10の構成は、図2に示す構
成の右側面図に相当している。
【0033】上述した画像検出部10は、検査対象であ
るウエハの表面像と基準ウエハの表面像とを、それぞれ
被検査画像および基準画像として検出する手段である。
この実施の形態では、パターンの不均一性を検査する場
合には、ウエハの表面に拡散光を照射する拡散照明系1
4と、ウエハの表面の全領域に亘る表面像を色ムラ像と
して検出する第1検出手段16とを具えた構成である。
【0034】そして、上述した拡散照明系14は、拡散
光を発生する第1光源18と、この第1光源18で発生
した拡散光をウエハの表面の全領域に向けて照射するた
めの拡散反射板20とを有している。
【0035】この実施の形態では、ウエハ上に形成され
るレジスト層の感光性を考慮して、第1光源18には赤
色光を発生するLED(発光ダイオード:Light Emitti
ng Diode)照明を用いている。また、赤色光でなく黄色
光を発生する光源を用いるのも好適である。さらに、例
えば蛍光灯を用いてもよい。そして、この第1光源18
には、発生する光を拡散光にするために、光源の射出部
に拡散板(図1に記号a1で示す。厚さ1mm程度で白
色のアクリル板である。)を装着してあり、発生光がこ
の拡散板を通過して射出されるようにしてある。この第
1光源18は、ウエハ22の表面に対して斜め上方の位
置に、拡散反射板20に拡散光を照射できるように配置
されている。ウエハ22として5インチウエハ(但し、
1インチは2.54cm。このウエハは直径127mm
に相当する。)を用いるこの実施の形態では、第1光源
18の発光面の高さ方向のサイズh1は60mmにして
あり(図1)、幅方向のサイズW1は130mmとして
ある(図2)。
【0036】上述した拡散反射板(スクリーン)20
は、白色(赤色や黄色でもよい。)のアクリル板(厚さ
3mm以上)である。尚、このアクリル板の表面をツヤ
消し面(細かな凹凸のある面)とした方が拡散光が得ら
れやすい。この拡散反射板(スクリーン)20の設置位
置やサイズは、ウエハ22の表面の全領域にその像が映
るように設定してある。この実施の形態では、ウエハ2
2は、支持体24上に下面が固定されて、その上面が水
平になされている。そして、ウエハプロセス工程により
その上面側にパターンが形成される。スクリーン20
は、ウエハ22に対して前述した第1光源18と対向し
た位置に設置されており、ウエハ22の上方のほぼ半分
の領域を覆うようにしてある。すなわち長方形のアクリ
ル板を、その下端部をウエハ22の側方に位置させて、
鉛直方向から傾かせた状態になるように設け、その上端
部付近(図1の記号bで示す部分)が曲率20度の曲面
となっており、その上端部がウエハ22の上方の中心付
近に達するようにしてある。このスクリーン20の高さ
h2は220mmとし(図1)、幅W2を230mmと
してある(図2)。
【0037】また、上述した第1検出手段16は、光電
変換を利用した第1カメラ(第1検出手段16と同じ番
号で示す。)である。この実施の形態では、第1カメラ
16としてCCD(Charge Coupled Device )カメラを
用いている。この第1カメラ16は、第1光源18の斜
め上方の位置に、その光軸O1がウエハ22の表面に対
して垂直な方向から角度(図1の角度θ1)が約30°
だけ傾いた状態にして具えられている。第1カメラ16
の光軸O1の延長線がウエハ22の表面と交わるのは、
ウエハ22の中心すなわち支持体24の中心軸(図1の
C軸)から35mmの距離(図1の距離d1)だけ離間
した位置である。この位置と第1カメラ16との距離d
2は140mmであり、第1カメラ16でウエハ22の
表面の全領域が観測できるように設定してある。
【0038】以上説明した画像検出部10の構成によ
り、ウエハ22の表面の全領域に形成されるパターンの
均一性を反映した色ムラ像を検出することが可能であ
る。
【0039】尚、図3は、色ムラ像の見え方を示す平面
図である。図3(A)は、正常(均一)なパターンが形
成されたウエハ22の表面像を示す。この場合には、形
成されているパターンが反映した規則的な色ムラが観察
できる。また、パターンの無いウエハや、パターンの凹
凸(段差)が小さいウエハでは、淡い、均一なグレーに
見える(表面像は濃淡画像として検出される。)。図3
(B)は、不均一なパターンが形成されたウエハ22の
表面像を示す。例えば図3(B)に示すように、不均一
部分r1において、色が周囲よりも薄く見えたり、ま
た、他の部分には無い縞模様が見えたりする。図3
(C)も、不均一なパターンが形成されたウエハ22の
表面像を示す。この例では、パターンの一部分r2が黒
く見えている。また、図3(D)には、不均一パターン
の一例として、コート不良(レジスト等のコーティング
の不良)が発生している場合の表面像の様子を示す。図
中の斜線部分r3がコート不良部分である。このコート
不良部分だけは、他の表面領域が均一な色の模様を呈し
ているのに対して、異なった色あるいはパターンとなっ
て観察される。
【0040】また、図4は、パターンの不均一性を示す
断面図である。ウエハ22の表面に形成されたパターン
90の様子を示している。図4(A)は、形成されたパ
ターン90に凸部92が有る場合を示す。色ムラ像に
は、このような比較的なだらかな凹凸(段差1μm程
度)がパターンの不均一として反映される。図4(B)
は、形成されたパターン90にキズ94が有る場合を示
す。色ムラ像と違い、キズ像には、キズ94のような鋭
角な不均一性が反映する。
【0041】次に、画像検出部10は、パターンのキズ
を検査する場合には、ウエハの表面にスポット光を照射
するスポット照明系26と、ウエハの表面の全領域に亘
る表面像をキズ像として検出する第2検出手段28とを
具えた構成である。
【0042】そして、上述したスポット照明系26は、
スポット光を発生して、ウエハ22の表面の全領域に向
けて斜め上方からスポット光を照射するための第3光源
30aおよび30bを有している。
【0043】この実施の形態では、前述したように、ウ
エハ上に形成されるレジスト層の感光性を考慮して、第
3光源30aおよび30bには赤色光を発生するLED
照明を用いている。また、赤色光でなく黄色光を発生す
る光源を用いても好適である。さらに、例えば蛍光灯や
ハロゲン光源を用いてもよい。これら第3光源30aお
よび30bのそれぞれは、ウエハ22の表面の斜め上方
の位置に、対向させて設けてある。そして、ウエハ22
の表面の全領域にスポット光を照射できるように配置さ
れている。この配置により、スポット光は、ウエハ22
の表面にほぼ水平な方向から照射されるようになされて
いる。キズはごく細い溝であるから、このように溝に対
して側方からスポット光を照射する方が乱反射させやす
く、キズ像が得られやすい。ウエハ22として、前述と
同様に、5インチウエハ(直径127mm)を用いるこ
の実施の形態では、第3光源30aおよび30bの各発
光面の幅方向のサイズW3は175mmとしてある(図
2)。このように、ウエハ22の直径より第3光源30
a、30bのサイズW3を大きくしてあるから、ウエハ
22の表面の全領域にスポット光を照射することができ
る。
【0044】また、上述した第2検出手段28は、光電
変換を利用した第2カメラ(第2検出手段28と同じ番
号で示す。)である。この実施の形態では、第2カメラ
28としてCCDカメラを用いている。この第2カメラ
28は、ウエハ22の表面に対して垂直な方向に光軸O
2が配向するように配置してある。このように配置すれ
ば、ウエハ22の表面像を最大の状態にして検出するこ
とができ、キズの観測が良好に行える(例えば、第1カ
メラ16のような配置で観測すれば、ウエハの表面像は
だ円形状となるから、第2カメラ28で捉える映像より
も像が小さい。)。そして、第2カメラ28の光軸O2
の延長線がウエハ22の表面と交わるのは、ウエハ22
の中心すなわち支持体24の中心軸(図1のC軸)から
20mmの距離(図1の距離d3)だけ離間した位置で
ある。この位置と第2カメラ28との距離d4は165
mmであり、第2カメラ28でウエハ22の表面の全領
域が観測できるように設定してある。
【0045】以上説明した画像検出部10の構成によ
り、ウエハ22の表面の全領域に形成されるパターンの
キズの有無が反映されたキズ像を検出することが可能で
ある。
【0046】図5は、撮像系(第1カメラ16、第2カ
メラ28)の配置を示すための線図である。図5に示す
ように、第1および第2カメラ16および28は、この
第1カメラ16で捉えられる映像に当該第1カメラ16
の像と第2カメラ28の像とを映さずに、第1カメラ1
6で前述した色ムラ像が観測でき、第2カメラ28で前
述したキズ像が観測できるように配置してある。図5に
おいて、2つの線分mで張られる領域は、第1カメラ1
6の視野領域を示す。第1カメラ16の光軸O1と線分
mとのなす角αは、第1カメラ16の最大視野角(画
角)である。また、図5において、2つの線分nで張ら
れる領域は、第2カメラ28の視野領域を示す。第2カ
メラ28の光軸O2と線分nとのなす角βは、第2カメ
ラ28の最大視野角(画角)である。図5に示すよう
に、それぞれのカメラ16および28の視野領域内にウ
エハ22の表面の全領域が入るように、これらのカメラ
16および28は具えられている。また、第2カメラ2
8が、ウエハ22の表面に関して対称的な位置に設けら
れるとした場合(この場合の第2カメラを記号28aで
示す。)、この第2カメラ28aに向けた第1カメラ1
6の視線Sがウエハ22の表面と交わらないように配置
してあるため、第1カメラ16で捉える映像には第2カ
メラ28の像が映らない。
【0047】このように配置してあれば、色ムラ像を検
出するときに両カメラの像によって色ムラが見えなくな
るといったことがない。尚、カメラの像は黒くウエハ表
面に映り、キズは白く光って見えるから、キズ観測時に
用いる第2カメラの映像には第1カメラの像が映ってい
ても構わない。
【0048】以上説明した第1および第2カメラ16お
よび28の配置で、前述した照明系14および26を交
互に切り替えて用いることにより、色ムラ像とキズ像と
を各カメラで交互に観測することができる。すなわち、
拡散照明系14を用いたときに第1カメラ16で色ムラ
像が検出でき、スポット照明系26を用いたときに第2
カメラ28でキズ像を検出できる。この第1の実施の形
態では、拡散照明系14として第1光源18とスクリー
ン20とを用いるが、キズ像の検出時にはこのスクリー
ン20はウエハ22の表面にその像を映さないようにす
るために遠方(図1および図2の矢印P)に移動できる
ように構成されている。ウエハの表面に形成されるパタ
ーンの不均一性は、ウエハの表面にスクリンーン20の
像が映って背景色が明るい方が色ムラ像として検出しや
すい。しかし、前述したように、パターンのキズは、カ
メラで観測すると白く光って見えるため、ウエハ表面に
スクリーン20の像を映さないようにして背景色を暗く
した方がキズ像として検出しやすい。
【0049】次に、画像検出部10で検出された表面像
(すなわち第1カメラ16で検出された色ムラ像と第2
カメラ28で検出されたキズ像。)は、画像処理部12
に送られる。この実施の形態の画像処理部12は、パタ
ーンの良否の判定を、画像検出部10で検出された表面
の全領域に亘る表面像(被検査画像)と予め用意した基
準画像との比較結果に基づいて行う。図1において、画
像処理部12は、画像処理装置32とディスプレイ装置
34とを以て構成される。画像処理装置32は、画像検
出部10から送られた表面像に対してグレー処理を施す
手段である。この実施の形態では、検出された表面像の
各画素の濃淡を256階調で識別する処理を行う。ま
た、ディスプレイ装置34は、検出された表面像の表示
や画像処理装置32の処理結果の表示を行うための表示
手段である。
【0050】次に、図6は、画像処理部12の構成を示
すブロック図である。この実施の形態の画像処理部12
は、画像メモリ部と、比較部と、および判定部とを具え
ている。
【0051】画像メモリ部としての画像格納部36は、
画像検出部10で検出された基準画像および被検査画像
を格納しておく手段である。すなわち画像格納部36
は、被検査画像を格納しておくための検出画像メモリ4
6と、基準画像を格納しておくための基準画像メモリ4
8とを具えている。これらメモリ46および48に格納
されている画像情報は、制御手段44の命令に応じて適
時に比較手段38に読み出される。
【0052】比較部としての比較手段38は、基準画像
および被検査画像を画像格納部36から読み出して、こ
れら画像同士の比較を行う手段である。この比較手段3
8の出力(比較結果)は、判定部に送られる。判定部と
しての判定手段40は、比較手段38の出力に応じてウ
エハの良否判定を行う手段である。そして、判定手段4
0の出力が、表示手段42に送られて、この表示手段4
2に判定結果が表示される。以上説明した画像検出部1
0、画像格納手段36、比較手段38、判定手段40お
よび表示手段42の動作タイミングは、制御手段44に
より制御されている。
【0053】尚、上述した基準画像とは、良好な状態の
パターンが形成されたウエハ(基準ウエハと称する。)
の全領域の表面像のことである。この場合のパターンの
良否の判定は、画像検出部10で検出された基準画像を
表示手段(上述した表示手段42を兼用してもよい。)
に表示させて、作業者が目視により行う。このように、
ロットの最初の1枚目のウエハのパターンの良否を作業
者が目視により確認して、「良」と判定した場合に基準
画像メモリ48に基準画像として格納する。1枚目が
「不良」と判定されたならば、2枚目、3枚目というよ
うに「良」となるパターンを有するウエハに到達するま
で判定してゆくことになる。
【0054】この実施の形態では、被検査画像と基準画
像との比較をテンプレートマッチングに基づいて行う。
そして、このテンプレートマッチングは、表面像にパタ
ーン形成領域を設定してこのパターン形成領域を格子状
に区画することにより得られる各格子領域をテンプレー
トとして用いて行う。
【0055】図7は、上述した比較手段38の構成の詳
細を示すブロック図である。図7において、比較手段3
8は、データ入力部50、ウエハデータ格納部52、テ
ンプレート作成部54およびテンプレートマッチング部
56を具えている。また、データ入力部50は、表面像
のパターン形成領域の設定を、表面像の不感体領域を設
定することにより行うための不感体領域入力部58と、
設定したパターン形成領域を、いくつの格子領域に分割
するかを設定するための分割数入力部60とを具えてい
る。各構成要素の動作は前述した制御手段44により制
御される。
【0056】ここで、パターン形成領域とは、パターン
が形成されるウエハ表面の領域に相当する表面像の領域
のことである。図8は、ウエハの表面の様子(検出した
表面像の様子)を示す平面図である。ウエハ22の表面
には、ウエハプロセス工程に従い、複数個のチップ(す
なわちパターンのこと)62が形成されている。図8に
おいて、斜線を付して示してある領域(不感体領域6
4)には、チップ62が形成されていない。この領域6
4は、製品(チップ)とは関係のない領域であり、ま
た、印字やキズ等が入っている。従って、この領域64
はマッチング対象から除外して、チップが形成されてい
るパターン形成領域66だけをマッチング対象としてテ
ンプレートマッチングを行った方がよい。もしも、この
領域64をマッチング対象にした場合、チップ部が正常
であっても判定手段40により、このウエハが不良品と
して判定されてしまう可能性があるからである。よっ
て、この領域64を、マッチング対象としない不感体領
域とする。
【0057】図9は、四角形状の従来テンプレートとウ
エハ表面像との関係を示す平面図である。この図9に、
ウエハ22の表面像に従来テンプレート68(図9に細
い実線で示す四角形状の各領域)を重ねた様子を示して
ある。図9において、太い実線tはウエハ22上の、チ
ップ62が形成された領域を示している。通常のテンプ
レートを用いて全てのチップに対してマッチング検査を
行うには、図9に示すように、従来テンプレート68で
表面像を区画する必要がある。この区画領域のうち、斜
線を付して示した領域には不感体領域64が含まれてし
まう。従って、従来テンプレート68を用いてテンプレ
ートマッチングを行ったのでは、誤った判定を引き起こ
してしまう可能性がある。
【0058】これに対して、図10は、第1の実施の形
態のキズ検査用テンプレートの形状を示す平面図であ
る。図10において、テンプレート70の形状は、ウエ
ハ22の表面像のパターン形成領域66を格子状に区画
することにより得られる各格子領域の形状で表される。
図10に示すように、不感体領域64と接する格子領域
は四角形状でなく、この領域のテンプレートマッチング
に用いるテンプレート70の形状も四角形状ではない。
このように、各テンプレート70はパターン形成領域6
6に嵌合する形状としてあるため、パターン形成領域6
6に形成されるパターンの良否の判定を余す所なく行う
ことができる。また、図9を参照して説明したように、
テンプレート内に不感体領域64が含まれてしまうこと
がないから、誤った判定を低減させることができる。
【0059】また、図11は、第1の実施の形態の色ム
ラ検査用テンプレートの形状を示す平面図である。色ム
ラ像を検出するための第1カメラ16の光軸は、ウエハ
の表面に対して傾いているから、第1カメラ16で捉え
たウエハ形状はだ円形状となる。従って、テンプレート
もこの形状に合わせて変形していなければならない。こ
の色ムラ検査に用いるテンプレート70は、キズ検査に
用いるテンプレート70(図10)をだ円形状に変形さ
せたものに相当している。すなわち、キズ検査用テンプ
レートの或る方向(図10において、オリエンテーショ
ンフラットfに直交する方向)のサイズを縮小させれ
ば、色ムラ検査用テンプレートが得られる。
【0060】前述した不感体領域入力部58には、不感
体領域64をウエハ22のエッジから何mmだけ内側の
領域とするかを入力する。例えば、図10において、距
離uは3mmである。また、分割数入力部60には、パ
ターン形成領域66を縦横に何分割するのかを入力して
おく。例えば、図10においては、縦横に8分割にして
いる。これらデータ入力部50に格納した情報と、ウエ
ハデータ格納部52に格納されている情報(検査するウ
エハの直径や観測されたウエハの形状等の情報)とを用
いて、テンプレート作成部54でテンプレートが作成さ
れる。上述の例では、ウエハの直径より3mm小さい直
径の円(実際には、ウエハのオリエンテーションフラッ
トを反映した形状となっている。)を8×8に分割した
テンプレートが作成される。テンプレート70の一辺
は、10〜20mm程度である。テンプレートはサイズ
が小さい程、判定精度が良くなるが、処理速度が遅くな
るのでこの位の値が好適である。また、作成するテンプ
レート数は10〜40個程度が好適である。
【0061】このように、この実施の形態のテンプレー
トを用いれば、所望の領域(パターン形成領域)だけを
テンプレートマッチングを行う対象領域とすることがで
きる。また、検査対象のウエハの形状やサイズ等に合わ
せてテンプレートを作成して、用意することができる。
【0062】テンプレート作成部54は、パターン形成
領域設定部72および格子分割部74を具えている。テ
ンプレート作成部54では、最初に基準画像メモリ48
から基準画像を読み出して基準テンプレートを作成す
る。そのために、先ず、検出したウエハの表面の全領域
に亘る表面像にパターン形成領域66を設定する。この
パターン形成領域66の設定は、データ入力部50、ウ
エハデータ格納部52および基準画像メモリ48から送
られた情報に基づいて、上述したパターン形成領域設定
部72において行われる。パターン形成領域設定部72
に入力される表面像が第1カメラ16で捉えられた色ム
ラ像である場合に、パターン形成領域66をだ円形状に
変形するのも、このパターン形成領域設定部72におい
て行われる。次に、上述した格子分割部74において、
パターン形成領域設定部72で設定されたパターン形成
領域66を格子状に区画することにより得られる各格子
領域をテンプレートとして作成する。
【0063】テンプレートマッチングは、複数の画像同
士をテンプレートごとに比較する手法である。上述した
テンプレート作成部54の動作に従い、良好なパターン
画像である基準画像が前述したテンプレート70ごとの
領域に分割される。このとき作成される各テンプレート
を基準テンプレートと称している。この基準テンプレー
トは、テンプレートマッチング部56のメモリ手段に格
納される。次に、今度は、基準画像の代わりに検査対象
である表面像(被検査画像)を検出画像メモリ46から
テンプレート作成部54に読み出して、この表面像をテ
ンプレート70ごとの領域に分割する。そして、作成さ
れた各テンプレート(被検査テンプレートと称する。)
を、テンプレートマッチング部56に出力する。テンプ
レートマッチング部56では、先に作成して格納してお
いた基準テンプレートと、テンプレート作成部54から
入力される、その基準テンプレートに対応した被検査テ
ンプレートとのテンプレートマッチングを行う。そし
て、各テンプレートに含まれる各画素の明度の合計値
(合計明度値)を計数する。
【0064】マッチング判定は前述した判定手段40で
行われる。判定手段40は、テンプレートマッチング部
56で計数した、基準テンプレートと被検査テンプレー
トの各合計明度値同士の一致率を算出する。例えば、基
準テンプレートの合計明度値(基準値)と被検査テンプ
レートの合計明度値(被検査値)との一致率が何パーセ
ントであるかを求める。この一致率を相関率(相関値)
と称する。この実施の形態では、被検査テンプレートの
良否の判定基準を相関率60%としている。すなわち、
各テンプレートについて相関率を求め、相関率が60%
以上であればその被検査テンプレートを「良」と判定
し、相関率が60%未満であればその被検査テンプレー
トを「不良」と判定している。そして、全ての被検査テ
ンプレートが「良」であれば、そのウエハに形成された
パターンは「良」と判定される。また、1つでも「不
良」と判定された被検査テンプレートがあれば、そのウ
エハに形成されたパターンは「不良」と判定される。
【0065】そして、判定手段40から出力される判定
結果が、表示手段42によって表示される。この表示手
段42としては、前述したディスプレイ装置34を兼用
している。
【0066】以上説明した第1の実施の形態の自動ウエ
ハマクロ検査装置によれば、ウエハマクロ検査を自動化
することが可能になる。このため、作業工程数の著しい
低減を図ることができる。また、作業者の熟練度に依ら
ない、正確な検査を行うことができる。さらに、作業者
がウエハに接触する機会が減少するため、ウエハのコン
タミネーションフリーが図れる。
【0067】尚、上述したマッチング方法による処理で
は、基準テンプレートと被検査テンプレートとの合計明
度値同士の相関値を検出することで、これらテンプレー
ト同士の比較を行う。しかし、これに限らず、先ず、各
テンプレートの対応する位置における各画素間同士の相
関値をそれぞれ求め、このデータに基づいて、これらテ
ンプレート同士の相関値を求めて、比較を行ってもよ
い。
【0068】[第2の実施の形態]図12は、第2の実
施の形態の自動ウエハマクロ検査装置の構成を示す図で
ある。図12には、画像検出部10の側面図と、画像処
理部12のブロック図とを示してある。また、図13
は、第2の実施の形態における画像検出部10の構成を
示す平面図である。図12に示す画像検出部10の構成
は、図13に示す構成の右側面図に相当している。
【0069】この実施の形態の自動ウエハマクロ検査装
置は、拡散照明系14として、拡散光を発生して、ウエ
ハの表面の全領域に拡散光を照射する第2光源76を有
している。この第2の実施の形態の拡散照明系14は、
第1の実施の形態では第1光源18とスクリーン20と
で構成していたのを、そのスクリーン20が設置されて
いた位置に第2光源76を具えた構成である。第2光源
76の発光面には、拡散板(図12に記号a2で示す。
厚さ1mm程度で白色のアクリル板である。)が取り付
けられており、第2光源76から射出される光は拡散光
になされている。また、第2光源76の発光面のサイズ
はスクリーン20と同程度の大きさにしてあり、ウエハ
22の表面の全領域に拡散光を照射することができる。
このような構成の拡散照明系14を用いても、色ムラ像
を良好に検出することができる。
【0070】この実施の形態では、ウエハ上に形成され
るレジスト層の感光性を考慮して、第2光源76には赤
色光を発生するLED照明を用いている。また、赤色光
でなく黄色光を発生する光源を用いても好適である。さ
らに、例えば蛍光灯を用いてもよい。
【0071】[第3の実施の形態]図14は、第3の実
施の形態の自動ウエハマクロ検査装置の構成を示す図で
ある。図14には、画像検出部10の側面図と、画像処
理部12のブロック図とを示してある。また、図15
は、第3の実施の形態における画像検出部10の構成を
示す平面図である。図14に示す画像検出部10の構成
は、図15に示す構成の右側面図に相当している。
【0072】この実施の形態の画像検出部10は、パタ
ーンの不均一性を検査する場合には、拡散光を発生し
て、ウエハ22の表面の部分領域に拡散光を照射する第
4光源78と、部分領域の表面像を色ムラ像として検出
する光電変換を利用した第3検出手段としての第3カメ
ラ80と、ウエハ22の表面の全領域に亘る表面像を走
査するようにウエハ22をステップ移動させるXYステ
ージ82とを具えた構成である。
【0073】この実施の形態では、ウエハ上に形成され
るレジスト層の感光性を考慮して、第4光源78には赤
色光を発生するLED照明を用いている。また、赤色光
でなく黄色光を発生する光源を用いても好適である。さ
らに、例えば蛍光灯を用いてもよい。そして、この第4
光源78には、発生する光を拡散光にするために、光源
の射出部に拡散板(図14に記号a3で示す。厚さ1m
m程度で白色のアクリル板である。)を装着してあり、
発生光がこの拡散板を通過して射出されるようにしてあ
る。この第4光源78は、ウエハ22の表面に対して斜
め上方の位置に、ウエハ22の表面の部分領域に拡散光
を照射できるように配置されている。この部分領域の面
積は、ウエハの表面積の1/4〜1/25程度である。
第4光源78の射出方向(図14のe軸の延在方向)
は、ウエハ22の表面に対して垂直な方向から角度θ2
だけ傾いた状態になされている。角度θ2は30°〜4
5°程度である。
【0074】この実施の形態では、第3カメラ80とし
てCCDカメラを用いている。この第3カメラ80は、
第4光源78の斜め上方の位置に、その光軸O3がウエ
ハ22の表面に対してほぼ垂直な方向に配向するように
具えられている。この第3カメラ80は、捉えられる映
像に当該第3カメラ80の像を映さずに前述した部分領
域を観測できるように配置してある。すなわち、この第
3カメラ80は、ウエハ22の表面に投射された第4光
源78の照明像を観測するように配置されている。この
ように、ウエハ22の表面の全領域を一度に第3カメラ
80で捉えるのではなく、部分領域だけを拡大して観測
を行うから、この部分領域内に第3カメラ80の像が映
らないようにすることができる。
【0075】図16は、カメラ像と照明像との位置関係
を示す平面図である。ウエハ22の表面上には、カメラ
像86すなわち第3カメラ80の像と照明像88すなわ
ち第4光源78の像とが映っている。第3カメラ80が
観測する部分領域は、この照明像88である。図16に
示すように、これらカメラ像86と照明像88とが重な
らないように、第3カメラ80を配置調整してある。よ
って、第3カメラ80の光軸O3は、ウエハ22の表面
に垂直な方向からわずかに傾かせてある(但し、図14
には、光軸O3の延在方向とウエハ22の表面に垂直な
方向とを一致させて示してある。)。
【0076】また、XYステージ82は、ステージ上に
ウエハ22の下面を吸着させて、そのステージをウエハ
22の表面内で互いに直交するX方向およびY方向にス
テップ移動させる。このように構成すると、ウエハの表
面上の領域と、第3カメラ80で観測する領域とを相対
的に順次にずらしていくことが可能である。従って、ウ
エハ22の表面像を部分領域ごとに第3カメラ80で検
出して、XYステージ82でウエハ22をステップ移動
させることにより全領域を走査することができる。
【0077】次に、この実施の形態の画像検出部10
は、前記パターンのキズを検査する場合には、スポット
光を発生して、ウエハ22の表面の部分領域に向けて斜
め上方からスポット光を照射するための第5光源84a
および84bを具えている。そして、上述した第3カメ
ラ80で、第5光源84aおよび84bで照射している
部分領域の表面像をキズ像として検出する。
【0078】この実施の形態では、前述したように、ウ
エハ上に形成されるレジスト層の感光性を考慮して、第
5光源84aおよび84bには赤色光を発生するLED
照明を用いている。また、赤色光でなく黄色光を発生す
る光源を用いても好適である。さらに、例えば蛍光灯や
ハロゲン光源を用いてもよい。これら第5光源84aお
よび84bのそれぞれは、ウエハ22の表面の斜め上方
の位置に、対向させて設けてある。そして、ウエハ22
の表面の全領域にスポット光を照射できるように配置さ
れている。この配置により、スポット光は、ウエハ22
の表面にほぼ水平な方向から照射されるようになされて
いる。キズはごく細い溝であるから、このように溝に対
して側方からスポット光を照射する方が乱反射させやす
く、キズ像が得られやすい。尚、この実施の形態では、
ウエハ22の表面の全領域にスポット光が照射されなく
とも、前述した部分領域にスポット光が照射されていれ
ばよい。
【0079】次に、この実施の形態において、画像処理
部12で行うパターンの良否の判定は、画像検出部10
で検出されたウエハ22の表面の部分領域に亘る表面像
と予め用意された基準画像とを比較することにより行
う。そして、この比較をテンプレートマッチングに基づ
いて行う。
【0080】この基準画像は、良好な状態のパターンが
形成されたウエハ(基準ウエハ)の部分領域の表面像で
ある。このときのパターンの良否の判定は、第1の実施
の形態で説明したように、作業者が目視により行う。そ
して、同様に、ロットの最初の1枚目のパターンの良否
を作業者が目視により確認して、「良」と判定した場合
に基準画像メモリ48に第2基準画像として格納する。
1枚目が「不良」と判定されたならば、2枚目、3枚目
というように判定してゆくことになる。
【0081】そして、第1の実施の形態で図6および図
7を参照して説明した画像処理部12により、この基準
画像を用いて、ウエハに形成されたパターンの良否を判
定することができる。
【0082】図17は、第3の実施の形態のテンプレー
トの形状を示す平面図である。この実施の形態で用いる
テンプレート70は、図9を参照して説明した従来テン
プレート68と同じく、通常の四角形状のテンプレート
である(1つのテンプレート70の形状は、図17の斜
線を付した領域で示されている。第3の実施の形態で用
いる各テンプレート70は、これと同じ形状であ
る。)。しかし、第3の実施の形態では不感体領域64
をマッチング対象から除外するために、各々のテンプレ
ート70の一部領域同士が重なるように構成してある
(重なっていても問題ない。)。このように構成してあ
るから、各テンプレート70は、太い実線tで示される
チップ62の形成領域内に収まった状態に作成されてい
る。
【0083】この実施の形態では、キズ像と色ムラ像と
を同一のカメラで検出しているから、各々に対して同じ
形状のテンプレートを用いることができる。また、検出
した各部分領域の表面像に対して、1つのテンプレート
を用意してテンプレートマッチングを行う。各テンプレ
ート70の大きさは、チップ数個分に相当する大きさで
ある。図17に示す1つのテンプレート70が占める領
域は、前述した部分領域に相当している。この各部分領
域を順次に観測できるように、XYステージ82でウエ
ハ22をステップ移動させる。そして、各部分領域ごと
に順次にテンプレートマッチングを行い、各部分領域に
形成されたパターンの良否を判定してゆく。1つでも
「不良」と判定されたものがあれば、そのウエハの表面
に形成されたパターンは「不良」であると判定する。こ
のXYステージ82の移動タイミングと表面像の検出タ
イミングとは、前述した制御手段44で制御すればよ
い。
【0084】以上説明した第3の実施の形態の自動ウエ
ハマクロ検査装置によれば、ウエハの表面領域を分割し
て部分領域ごとに検査を行うので、ウエハ単位面積当た
りのCCDカメラ画素数を多くすることができる。よっ
て、第1および第2の実施の形態の構成に比べて、より
精度の高い検査が可能である。
【0085】尚、この実施の形態では、色ムラ像の検出
時に1つの拡散光源(第4光源78)を用いたが、複数
個の拡散光源を用いた方がよい。また、図18に断面図
で示すように、第3カメラ80の光軸O3を中心軸とし
てウエハ22の周囲を取り囲む構成のドーム型拡散照明
96(内面qが発光面になっている。)を用いてもよ
い。このような照明を用いると、第3カメラ80が捉え
る映像に第3カメラ80自身の像が映らないようにする
ことができる。
【0086】[第4の実施の形態]図19は、第4の実
施の形態の比較手段38の構成を示すブロック図であ
る。この実施の形態の比較手段38は、図7を参照して
説明した比較手段38の構成要素であるテンプレートマ
ッチング部56の代わりに比較処理部98を具えた構成
である。比較処理部98は、エッジ処理部100、明度
差分布検出部102およびしきい値格納部104を具え
ている。第4の実施の形態でもウエハに形成されたパタ
ーンの良否の判定は、検出した表面像をテンプレートご
との領域に分割して、各テンプレート同士(基準テンプ
レートと被検査テンプレート)の比較および判定を行
う。すなわち、先ず、画像メモリ部に格納した基準画像
に基準テンプレートを設定する。
【0087】そして、次に、設定した基準テンプレート
にエッジ処理を施す。この実施の形態では、テンプレー
ト作成部54で作成された各テンプレートに対して、エ
ッジ処理部100において、通常のエッジ処理(微分化
処理)を施す。このエッジ処理の結果、基準テンプレー
ト内の表面像の境界線が強調される。このように、先
ず、基準テンプレート内において明暗の変化の大きい部
分を抽出する。
【0088】次に、エッジ処理が施された各基準テンプ
レートが、明度差分布検出部102に出力される。そし
て、この明度差分布検出部102では、エッジ処理済の
基準テンプレートを構成する各画素の、明度差ごとの数
が検出される。この明度差ごとの画素数の分布を、基準
明度差分布と称する。例えば、図20の(A)に、基準
明度差分布を、横軸に明度差を取って示し、縦軸に画素
数を取って示す。
【0089】また、明度差分布検出部102は、求めた
基準明度差分布から、第1明度差以下の画素数(第1基
準値と称する。)と第2明度差以上の画素数(第2基準
値と称する。)とを基準値として計数する。第1明度差
としての第1しきい値と、第2明度差としての第2しき
い値とは、しきい値格納部104に格納されている。明
度差分布検出部102は、このしきい値格納部104を
参照して、前述した各基準値を計数する。この計数結果
である基準値は、判定手段40に出力され、この判定手
段40のメモリ手段に格納される。
【0090】次に、同様にして、基準テンプレートに対
応する検出した検査対象のウエハの表面像(検出画像メ
モリ46に格納されている。)の領域に、被検査テンプ
レートを設定する。そして、設定した被検査テンプレー
トに、エッジ処理部100においてエッジ処理を施す。
そして、明度差分布検出部102において、エッジ処理
済の被検査テンプレートを構成する各画素の、明度差ご
との数を検出する。この明度差ごとの分布を、被検査明
度差分布と称する。
【0091】また、上述した明度差分布検出部102
は、求めた被検査明度差分布から、第1明度差以下の画
素数(第1被検査値と称する。)と、第2明度差以上の
画素数(第2被検査値と称する。)とを被検査値として
計数する。第1明度差としての第1しきい値と第2明度
差としての第2しきい値とは、上述したように、しきい
値格納部104に格納されており、明度差分布検出部1
02は、このしきい値格納部104を参照して、前述し
た被検査値を計数する。この被検査値は、判定手段40
に出力され、この判定手段40のメモリ手段に格納され
る。
【0092】この実施の形態の判定手段40は、比較手
段38の比較結果である、基準値と被検査値との一致率
(相関率、相関値)を算出する。そして、算出した一致
率が、予め設定しておいた値の範囲内であるかどうかを
検出して、検査対象のウエハ(ウエハの表面に形成され
たパターン)の良否判定を行う。
【0093】図20の各グラフは、明度差分布を示すグ
ラフである。各グラフの横軸に明度差を取り、縦軸に画
素数を取って示す。例えば、1段目のグラフに示される
明度差分布が基準明度差分布であるとする。そして、2
段目および3段目のグラフに示される明度差分布が被検
査明度差分布であるとする。1段目の基準明度差分布は
ほぼ対称な山形を呈している。これに対して、2段目の
被検査明度差分布は基準明度差分布に比べて極大点が右
側に移行した形状となっている。また、3段目の被検査
明度差分布は基準明度差分布に比べて極大点が左側に移
行した形状となっている。従って、これら2段目および
3段目の被検査明度差分布は、基準明度差分布と形状が
異なっている。
【0094】判定手段40において、先ず、低明度差側
の第1しきい値(第1明度差)以下の各グラフの画素数
(斜線を付して示す各グラフ領域の画素数)の一致率を
算出する。すなわち、第1基準値と第1被検査値との一
致率を算出する。
【0095】一致率とは、2つの量がどれくらいの割合
で一致しているかを表す値である。この一致率に基準を
設定しておき、例えばこの基準を60%に設定したとき
に、各画素数の一致率が60%以上であればこれらの画
素数は同一であると判定する。第1しきい値以下を比較
した場合には、2段目の被検査明度差分布は基準明度差
分布と同一であると判定されるが、3段目の被検査明度
差分布は基準明度差分布と異なると判定される。
【0096】次に、高明度差側の第2しきい値以上の各
グラフの画素数(斜線を付して示す各グラフ領域の画素
数)の一致率を算出する。すなわち、第2基準値と第2
被検査値との一致率を算出する。この算出結果によれ
ば、2段目の被検査明度差分布は基準明度差分布と異な
ると判定され、3段目の被検査明度差分布は基準明度差
分布と同一であると判定される。
【0097】図20を参照して説明した例では、2段目
および3段目の被検査明度差分布は、基準明度差分布と
異なると判定される。従って、これら2段目および3段
目の被検査明度差分布が反映している被検査テンプレー
トは「不良」であると判定される。このように、判定基
準となるしきい値を2つ設定したことにより、しきい値
を1つだけ設定した場合に比べて誤判定を低減させるこ
とができる。
【0098】以上説明したエッジ処理を行う画像処理の
手法によれば、良好な判定結果を得ることができる。ま
た、第4の実施の形態の処理方法は、キズ検査に対して
は、第1の実施の形態で説明したテンプレートマッチン
グの処理方法に比べ、高い検出精度でウエハの良否を判
定することができる。これは、キズ像として検出される
キズには非常に小さいものが多いため、エッジ処理を施
してキズの像を鮮明に強調させることにより誤判定を減
少させることができ、その結果、不良品検出率を高める
ことができるからである。また、キズ検査によらず、色
ムラ検査においても、第1の実施の形態と同等もしくは
高い検出精度で判定を行うことができる。
【0099】尚、この実施の形態の比較処理では、画素
数を比較する明度差範囲を設定するためのしきい値を2
つ用いる例につき説明したが、これに限らず、2つ以上
であってもよい。例えば3つ以上のしきい値を用いれ
ば、さらに判定精度を高めることができる。さらに、最
初に、第1の実施の形態で説明したマッチング方法によ
る処理を行ってウエハの良否を判定し、続いて、第4の
実施の形態で説明したマッチング方法による処理を行っ
てウエハの良否を判定してもよい。
【0100】
【発明の効果】この出願に係る第1発明のウエハのマク
ロ検査方法によれば、ウエハの表面像を検出して、その
表面像のパターンを基準画像のパターンと比較し、その
比較結果に応じてパターン状態を判定することにより、
ウエハ(ウエハの表面に形成したパターン)の検査を行
うことが可能である。
【0101】また、この出願に係る第2発明の自動ウエ
ハマクロ検査装置によれば、予め画像検出部が基準画像
を検出して、この基準画像を画像メモリ部に格納してお
き、次に、画像検出部は被検査画像を検出して、この被
検査画像を画像メモリ部に格納し、画像メモリ部に格納
された各画像を比較部に読み出して、これら基準画像お
よび被検査画像の比較を行い、この比較結果に基づいて
判定部はウエハ(ウエハの表面に形成されたパターン)
の良否判定結果を出力する。従って、この装置構成によ
り、ウエハのマクロ検査を自動的に行うことが可能であ
る。よって、作業工程数の著しい低減を図ることができ
る。また、作業者の熟練度に依らない、正確な検査を行
うことができる。さらに、作業者がウエハに接触する機
会が減少するため、ウエハのコンタミネーションフリー
を図ることができる。
【0102】また、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、ウエハの表面に拡散光を照
射して、第1検出手段で表面像を検出する構成としたこ
とにより、ウエハの表面に形成されたパターンの不均一
性を検査することができる。
【0103】また、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、ウエハの表面にスポット光
を照射して、第2検出手段で表面像を検出する構成とし
たことにより、ウエハの表面に形成されたパターンのキ
ズの有無を検査することができる。
【0104】また、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、ウエハの表面に拡散光を照
射して、ウエハの表面像を検出する構成としたことによ
り、パターンの不均一性を検査することができる。ま
た、照明を切り替えて、ウエハの表面にスポット光を照
射して、ウエハの表面像を検出する構成としたことによ
り、パターンのキズの有無を検査することができる。
【0105】また、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、ウエハの表面に拡散光を照
射して、ウエハの表面像を検出することにより、ウエハ
表面の部分領域に形成されたパターンの不均一性を検査
する構成と、XYステージでウエハを移動させることに
より、第3検出手段で捉えるウエハの部分領域を移動さ
せる構成とをもって、部分領域ごとにウエハの表面のパ
ターンの不均一性を検査することができる。
【0106】また、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、ウエハの表面にスポット光
を照射して、ウエハの表面像を検出することにより、ウ
エハ表面の部分領域に形成されたパターンのキズの有無
を検査する構成と、XYステージでウエハを移動させる
ことにより、第3検出手段で捉えるウエハの部分領域を
移動させる構成とをもって、部分領域ごとにウエハの表
面のパターンのキズの有無を検査することができる。
【0107】また、この発明の自動ウエハマクロ検査装
置の好適な構成例によれば、ウエハの表面に拡散光を照
射して、ウエハの表面像を検出することにより、ウエハ
表面の部分領域に形成されたパターンの不均一性を検査
する構成と、XYステージでウエハを移動させることに
より、第3検出手段で捉えるウエハの部分領域を移動さ
せる構成とをもって、部分領域ごとにウエハの表面のパ
ターンの不均一性を検査することができる。また、ウエ
ハの表面にスポット光を照射して、ウエハの表面像を検
出することにより、ウエハ表面の部分領域に形成された
パターンのキズの有無を検査する構成と、XYステージ
でウエハを移動させることにより、第3検出手段で捉え
るウエハの部分領域を移動させる構成とをもって、部分
領域ごとにウエハの表面のパターンのキズの有無を検査
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の自動ウエハマクロ検査装置
の構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態の画像検出部の構成を示す図
である。
【図3】色ムラ像の見え方を示す図である。
【図4】パターンの不均一性を示す図である。
【図5】撮像系の配置を示す図である。
【図6】画像処理部の構成を示す図である。
【図7】比較手段の構成を示す図である。
【図8】ウエハの表面の様子を示す図である。
【図9】従来テンプレートとウエハ表面像との関係を示
す図である。
【図10】第1の実施の形態のキズ検査用テンプレート
の形状を示す図である。
【図11】第1の実施の形態の色ムラ検査用テンプレー
トの形状を示す図である。
【図12】第2の実施の形態の自動ウエハマクロ検査装
置の構成を示す図である。
【図13】第2の実施の形態の画像検出部の構成を示す
図である。
【図14】第3の実施の形態の自動ウエハマクロ検査装
置の構成を示す図である。
【図15】第3の実施の形態の画像検出部の構成を示す
図である。
【図16】カメラ像と照明像との位置関係を示す図であ
る。
【図17】第3の実施の形態のテンプレートの形状を示
す図である。
【図18】ドーム型照明を用いた例を示す図である。
【図19】第4の実施の形態の比較手段の構成を示す図
である。
【図20】明度差分布グラフを示す図である。
【符号の説明】
10:画像検出部 12:画像処理部 14:拡散照明系 16:第1カメラ 18:第1光源 20:スクリーン 22:ウエハ 24:支持体 26:スポット照明系 28:第2カメラ 30a,30b:第3光源 32:画像処理装置 34:ディスプレイ装置 36:画像格納手段 38:比較手段 40:判定手段 42:表示手段 44:制御手段 46:検出画像メモリ 48:基準画像メモリ 50:データ入力部 52:ウエハデータ格納部 54:テンプレート作成部 56:テンプレートマッチング部 58:不感体領域入力部 60:分割数入力部 62:チップ 64:不感体領域 66:パターン形成領域 68:従来テンプレート 70:テンプレート 72:パターン形成領域設定部 74:格子分割部 76:第2光源 78:第4光源 80:第3カメラ 82:XYステージ 84a,84b:第5光源 86:カメラ像 88:照明像 90:パターン 92:凸部 94:キズ 96:ドーム型拡散照明 98:比較処理部 100:エッジ処理部 102:明度差分布検出部 104:しきい値格納部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエハの表面に形成されるパターンの外
    観検査を行うに当たり、 基準ウエハの表面像を検出して、該表面像を基準画像と
    して画像メモリ部に格納するステップと、 検査対象であるウエハの表面像を被検査画像として検出
    するステップと、 前記画像メモリ部から前記基準画像を読み出して、該基
    準画像と前記被検査画像とを比較するステップと、 該比較結果に応じて前記ウエハの良否判定を行うステッ
    プとを含むことを特徴とするウエハのマクロ検査方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のウエハのマクロ検査方
    法において、前記比較を、テンプレートマッチングによ
    って行うことを特徴とするウエハのマクロ検査方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のウエハのマクロ検査方
    法において、 前記テンプレートマッチングは、 前記格納した基準画像に基準テンプレートを設定するス
    テップと、 該設定した基準テンプレートを構成する各画素の明度の
    合計値を基準値として計数し、該基準値を第1メモリ手
    段に記憶するステップと、 前記基準テンプレートに対応する前記検査対象のウエハ
    の検出した表面像の領域に、被検査テンプレートを設定
    するステップと、 該被検査テンプレートを構成する各画素の明度の合計値
    を被検査値として計数し、該被検査値を第2メモリ手段
    に記憶するステップと、 前記第1および第2メモリ手段から前記基準値および前
    記被検査値をそれぞれ読み出し、これら被検査値および
    基準値を比較するステップとをもって行うことを特徴と
    するウエハのマクロ検査方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のウエハのマクロ検査方
    法において、 前記テンプレートマッチングは、 前記格納した基準画像に基準テンプレートを設定するス
    テップと、 該設定した基準テンプレートにエッジ処理を施すステッ
    プと、 該エッジ処理済の基準テンプレートを構成する各画素
    の、第1明度差以下の画素数と第2明度差以上の画素数
    とを基準値として計数し、該基準値を第1メモリ手段に
    記憶するステップと、 前記基準テンプレートに対応する前記検査対象のウエハ
    の検出した表面像の領域に、被検査テンプレートを設定
    するステップと、 該設定した被検査テンプレートにエッジ処理を施すステ
    ップと、 該エッジ処理済の被検査テンプレートを構成する各画素
    の、前記第1明度差以下の画素数と前記第2明度差以上
    の画素数とを被検査値として計数し、該被検査値を第2
    メモリ手段に記憶するステップと、 前記第1および第2メモリ手段から前記基準値および前
    記被検査値をそれぞれ読み出し、これら基準値および被
    検査値を比較するステップとをもって行うことを特徴と
    するウエハのマクロ検査方法。
  5. 【請求項5】 ウエハの表面に形成されるパターンの外
    観検査に用いるウエハ検査装置であって、 検査対象であるウエハの表面像と基準ウエハの表面像と
    を、それぞれ被検査画像および基準画像として検出する
    画像検出部と、 前記検出された基準画像および被検査画像を格納してお
    くための画像メモリ部と、 前記基準画像および前記被検査画像をそれぞれ前記画像
    メモリ部から読み出して、これら画像同士の比較を行う
    比較部と、 前記比較部の出力に応じて前記ウエハの良否判定を行う
    判定部とを具えることを特徴とする自動ウエハマクロ検
    査装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の自動ウエハマクロ検査
    装置において、 前記画像検出部は、 前記ウエハの表面に拡散光を照射する拡散照明系と、 前記ウエハの全領域に亘る前記表面像を検出する第1検
    出手段とを具えることを特徴とする自動ウエハマクロ検
    査装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の自動ウエハマクロ検査
    装置において、 前記拡散照明系は、 拡散光を発生する第1光源と、 前記拡散光を、前記ウエハの表面の全領域に向けて照射
    するための拡散反射板とを具えることを特徴とする自動
    ウエハマクロ検査装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の自動ウエハマクロ検査
    装置において、 前記拡散照明系は、拡散光を発生して、前記ウエハの表
    面の全領域に該拡散光を照射する第2光源であることを
    特徴とする自動ウエハマクロ検査装置。
  9. 【請求項9】 請求項5に記載の自動ウエハマクロ検査
    装置において、 前記画像検出部は、 前記ウエハの表面にスポット光を照射するスポット照明
    系と、 前記ウエハの表面の全領域に亘る前記表面像を検出する
    第2検出手段とを具えることを特徴とする自動ウエハマ
    クロ検査装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の自動ウエハマクロ検
    査装置において、 前記スポット照明系は、スポット光を発生して、前記ウ
    エハの表面の全領域に向けて斜め上方から該スポット光
    を照射するための第3光源であることを特徴とする自動
    ウエハマクロ検査装置。
  11. 【請求項11】 請求項5に記載の自動ウエハマクロ検
    査装置において、 前記画像検出部は、 拡散光を発生する第1光源と、 該拡散光を前記ウエハの表面の全領域に向けて照射する
    ための拡散反射板と、 前記ウエハの表面の全領域に亘る前記表面像を検出する
    第1検出手段と、 スポット光を発生して、前記ウエハの表面の全領域に向
    けて斜め上方から該スポット光を照射するための第3光
    源と、 前記ウエハの表面の全領域に亘る前記表面像を検出する
    第2検出手段とを具えることを特徴とする自動ウエハマ
    クロ検査装置。
  12. 【請求項12】 請求項5に記載の自動ウエハマクロ検
    査装置において、 前記画像検出部は、 拡散光を発生して、前記ウエハの表面の部分領域に該拡
    散光を照射するための第4光源と、 前記部分領域の前記表面像を検出する第3検出手段と、 前記ウエハの表面の全領域に亘る前記表面像が走査され
    るように前記ウエハを移動させるXYステージとを具え
    ることを特徴とする自動ウエハマクロ検査装置。
  13. 【請求項13】 請求項5に記載の自動ウエハマクロ検
    査装置において、 前記画像検出部は、 スポット光を発生して、前記ウエハの表面の部分領域に
    向けて斜め上方から該スポット光を照射するための第5
    光源と、 前記部分領域の前記表面像を検出する第3検出手段と、 前記ウエハの表面の全領域に亘る前記表面像が走査され
    るように前記ウエハを移動させるXYステージとを具え
    ることを特徴とする自動ウエハマクロ検査装置。
  14. 【請求項14】 請求項5に記載の自動ウエハマクロ検
    査装置において、 前記画像検出部は、 拡散光を発生して、前記ウエハの表面の部分領域に該拡
    散光を照射するための第4光源と、 スポット光を発生して、前記ウエハの表面の部分領域に
    向けて斜め上方から該スポット光を照射するための第5
    光源と、 前記部分領域の前記表面像を検出する第3検出手段と、 前記ウエハの表面の全領域に亘る前記表面像が走査され
    るように前記ウエハを移動させるXYステージとを具え
    ることを特徴とする自動ウエハマクロ検査装置。
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